本発明は、携帯通信装置から再生装置を介して管理サーバに行ったコンテンツの送信要求に応じて、この管理サーバからコンテンツの提供を受けるシステムに関するものである。
近年、デジタルカメラ付き携帯電話機の普及に伴い、画像データを利用する機会が増えてきている。例えば、上記携帯電話機により画像データを取得し、この画像データを表示装置で表示したり、取得した画像データをプリンタで印刷したりするなど、画像データの活用範囲も広がっている。
さらにまた、QRコード(登録商標)等の2次元コードを利用したURL(Uniform Resource Locator)の告知サービスなどが行われるようになってきている。すなわち、携帯電話機のカメラ機能によってQRコードの画像データを取得し、該画像データを解析することにより、QRコードに埋め込まれたURL等の情報を取得することができる。さらには、最近では、画像にURLなどのデータを埋め込み、該画像の画像データから埋め込まれた情報を取得することができる技術も開発されている。
また、装置間における、無線通信による画像データの転送技術も普及している。例えば、無線通信により画像データを転送するためのプロトコルとしては、IrSimple(登録商標)のような高速赤外線通信プロトコルや、Bluetooth(登録商標)のような近距離用無線通信プロトコルなどが挙げられる。さらにはまた、例えば、IrDAなど赤外線を利用した近距離のデータ通信などもある。このような通信プロトコルを利用して、携帯電話機により取得した画像データあるいは、URL等の情報を含む画像データを表示装置に容易に送信することができるようになっている。
また、携帯電話機の普及に伴い、映像データや画像データ等のコンテンツを、該コンテンツを管理しているサーバから受信し利用する機会も増えてきた。このようなコンテンツを、該コンテンツの利用許可が認められたユーザの携帯電話機にのみ配信できるようにするために、サーバは、コンテンツ配信時に、携帯電話機のユーザに対して認証処理を行う。そして、サーバは、認証が許可されたユーザの携帯電話機にのみコンテンツを配信する。
ところで、認証処理には上記ユーザの個人情報等、第3者に知られたくない情報を携帯電話機から上記サーバに送信する必要がある。しかしながら、携帯電話機からサーバにこれら個人情報等を送信するにあたり、情報の盗聴などの危険に曝されるおそれがある。そこで、送信する情報を暗号化することが考えられる。
このような情報の暗号化、該暗号化された情報の復号に関する技術として特許文献1(特開2002−366442号公報:2002年12月20日公開)のデータ端末装置が開示されている。すなわち、特許文献1では、暗号化コンテンツデータと、暗号化コンテンツデータを復号するためのライセンス鍵を含むライセンスとをデータ記録装置から取得し、コンテンツデータを復号および再生するデータ端末装置が開示されている。
さらにまたこのデータ端末装置では、コンテンツの再生機能を証明する機能証明書をデータ記録装置へ送信し、機能証明書によって証明される機能が、ライセンスに含まれる再生制御情報に対応する場合、データ記録装置から暗号化コンテンツデータおよびライセンスを受信する構成である。このため、ライセンス鍵を管理する側のデータ記録装置では、データ端末装置による、コンテテンツデータに対する再生制限の実施を確認することができる。
しかしながら、上記従来の構成では、携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報により、再生装置が、該コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツの提供を受ける場合に、管理サーバは、この再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か確認することができないという問題が生じる。
例えば、特定のWEBサイト等から受信した画像データ等のコンテンツを表示させる場合、携帯通信装置ではその表示画面が小さいため、画面に表示された画像に対する視認性が悪くなる。そこで、この携帯通信装置よりも大きな表示画面を有する再生装置に上記WEBサイトの画像データを送信させ、該画像データを表示させるといったシステムが考えられる。
ところで、特定のWEBサイトから配信されるコンテンツは、上述のように、コンテンツの利用が認められたユーザが所持する装置に対してのみ提供される。そこで、WEBサイトの管理サーバと上記コンテンツの取得を所望する装置との間にて認証処理を行うためのデータのやり取りが発生する。ところが、テレビ等の再生装置では、管理サーバとの間で認証処理に係るデータのやり取りを行うことができないため、この再生装置が上記管理サーバから直接コンテンツを提供してもらうことができない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報により、該コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツの提供を受け、該コンテンツを再生する場合に、この再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか管理サーバに確認させることができる再生装置、携帯通信装置、管理サーバ、およびコンテンツ配信システムを実現することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係る再生装置は、コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツを受信し、該コンテンツを再生する再生装置であって、上記管理サーバは、コンテンツの利用が許可された携帯通信装置または所有者に関する識別情報を保持し、この識別情報により特定された携帯通信装置または所有者からの求めに応じてコンテンツを提供しており、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、携帯通信装置または所有者を特定する識別情報、およびこの携帯通信装置からコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を、該携帯通信装置から受信する第1受信手段と、上記第1受信手段により受信したコンテンツ要求情報に基づき管理サーバとの接続を確立し、上記コンテンツ要求情報とともに上記識別情報および送信時刻情報を該管理サーバに送信する第1送信手段とを備えることを特徴とする。
上記構成によると、上記第1受信手段および第1送信手段を備えるため、携帯通信装置から受信した、上記識別情報、上記送信時刻情報、および上記コンテンツ要求情報を、管理サーバに送信することができ、これにより、本発明に係る再生装置は、コンテンツを要求するためのコンテンツ要求情報の正当性を管理サーバに示すことができる。すなわち、再生装置は、上記識別情報によりこのコンテンツ要求情報の送信はコンテンツの利用が許可された携帯通信装置の所有者からであることを示すことができる。また、送信時刻情報により、携帯通信装置からコンテンツ要求情報が送信されたタイミングを管理サーバに知らせることができるため、携帯通信装置からコンテンツ要求情報が送信されてから管理サーバにて受信されるまでの送信経路において情報の盗聴等が行われたか否か示すことができる。つまり、携帯通信装置がコンテンツ要求情報を送信した時刻と、管理サーバがこのコンテンツ要求情報を受信した時刻との間で大きなタイムラグがある場合、盗聴が行われた可能性があると判断することができる。
したがって、本発明に係る再生装置は、携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報により、該コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツの提供を受ける場合に、この再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か管理サーバに確認させることができるという効果を奏する。
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る携帯通信装置は、コンテンツを管理する管理サーバにおいて、このコンテンツの利用許可対象として当該携帯通信装置または所有者を識別する識別情報が登録されている携帯通信装置であって、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報を取得する取得手段と、上記識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報を、上記コンテンツを再生するための再生装置に送信する時点の時刻である送信時刻を計測する第1計時部と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報と、上記識別情報記憶装置に記憶された識別情報と、上記第1計時部にて計測された送信時刻の情報である送信時刻情報とに基づき、上記再生装置に送信するための送信用データを作成する送信用データ作成手段と、上記送信用データ作成手段によって作成した送信用データを再生装置に送信する第2送信手段とを備えることを特徴とする。
上記した構成によると、取得手段を備えているため、コンテンツ要求情報を取得することができる。さらにまた、識別情報記憶装置、および第1計時部を備えているため上記識別情報および送信時刻情報を取得することができる。このため、上記送信用データ作成手段により、これら情報を含む送信用データを作成し、第2送信手段によりこの送信用データを再生装置に送信することができる。
それ故、再生装置では、上記コンテンツ要求情報のみならず、コンテンツの利用許可対象として登録されている携帯通信装置またはその所有者の識別情報、このコンテンツ要求情報が携帯通信装置から送信された送信時刻情報を取得することができる。
このため、再生装置は、コンテンツ要求情報により、管理サーバにコンテンツの提供を要求し、識別情報によりこの要求がコンテンツの利用許可対象として登録されている携帯通信装置またはその所有者からの求めに応じたものであることを管理サーバに示すことができる。さらには、送信時刻情報により、管理サーバに提示したこれら情報を不正に取得し、送信したものではないことを示すことができる。
したがって、本発明に係る携帯通信装置は、再生装置に送信したコンテンツ要求情報により、該再生装置がコンテンツを管理する管理サーバからコンテンツの提供を受けることができる正規の提供先であるか否か管理サーバに確認させることができるという効果を奏する。
上記の目的を達成するために、本発明に係る管理サーバは、コンテンツを管理する管理サーバであって、上記コンテンツの利用許可対象として携帯通信装置または所有者を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記コンテンツを再生する再生装置から、コンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、上記識別情報、および上記携帯通信装置から上記再生装置に対してコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を受信した場合、その受信した時点での時刻情報である受信時刻情報を計測する第2計時部と、受信した識別情報と、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性を判断する判断手段と、上記判断手段により受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断された場合、再生装置に送信すべきコンテンツを決定する送信決定手段とを備え、上記判断手段は、受信した識別情報が、識別情報記憶装置に記憶されていると確認するとともに、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分が所定の範囲内であると確認した場合、受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断することを特徴とする。
上記構成によると、識別情報記憶装置を備えるため、判断手段が、受信した識別情報がコンテンツの利用許可対象として記憶された携帯通信装置または所有者の識別情報であるか否か確認することができる。すなわち、管理サーバは、コンテンツに利用が許可された携帯通信装置または所有者からのコンテンツ要求か否か確認することができる。
また、第2計時部を備えるため、判断手段が、受信した送信時刻情報と、第2計時部により計測した受信時刻情報とを比較し、携帯通信装置からコンテンツ要求情報を送信してから管理サーバにて該コンテンツ要求情報を受信するまでのタイムラグを確認することができる。このため、判断手段は、このタイムラグの大きさにより受信したコンテンツ要求情報が正規に送信経路で管理サーバに送信されたものであるのか、不正に第3者に取得され管理サーバに送信されたものであるのか判断することができる。
したがって、本発明に係る管理サーバは、再生装置から受信したコンテンツ要求情報に応じて、コンテンツを再生装置に提供する場合に、管理サーバはこの再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か確認することができるという効果を奏する。
上記の目的を達成するために、本発明に係るコンテンツ配信システムは、コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツを受信し、該コンテンツを再生する再生装置であって、上記管理サーバは、コンテンツの利用が許可された携帯通信装置または所有者に関する識別情報を保持し、この識別情報により特定された携帯通信装置または所有者からの求めに応じてコンテンツを提供しており、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であり、該管理サーバにより管理されているコンテンツの所在を示す所在情報を含むコンテンツ要求情報とともに、携帯通信装置または所有者を特定する識別情報、およびこの携帯通信装置からコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を、該携帯通信装置から受信する第1受信手段と、上記第1受信手段により受信したコンテンツ要求情報に基づき管理サーバとの接続を確立し、上記コンテンツ要求情報とともに上記識別情報および送信時刻情報を該管理サーバに送信する第1送信手段とを備える再生装置と、コンテンツを管理する管理サーバにおいて、このコンテンツの利用許可対象として当該携帯通信装置または所有者を識別する識別情報が登録されている携帯通信装置であって、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報を取得する取得手段と、上記識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報を、上記コンテンツを再生するための再生装置に送信する時点の時刻である送信時刻を計測する計時部と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報と、上記識別情報記憶装置に記憶された識別情報と、上記計時部にて計測された送信時刻の情報である送信時刻情報とに基づき、上記再生装置に送信するための送信用データを作成する送信用データ作成手段と、上記送信用データ作成手段によって作成した送信用データを再生装置に送信する第2送信手段とを備える携帯通信装置と、コンテンツを管理する管理サーバであって、上記コンテンツの利用許可対象として携帯通信装置または所有者を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記コンテンツを再生する再生装置から、コンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、上記識別情報、および上記携帯通信装置から上記再生装置に対してコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を受信した場合、その受信した時点での時刻情報である受信時刻情報を計測する第2計時部と、受信した識別情報と、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性を判断する判断手段と、上記判断手段により受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断された場合、再生装置に送信すべきコンテンツを決定する送信決定手段とを備え、上記判断手段は、受信した識別情報が、識別情報記憶装置に記憶されていると確認するとともに、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分が所定の範囲内であると確認した場合、受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断する管理サーバとを備えることを特徴とする。
したがって、本発明に係るコンテンツ配信システムは、携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報を再生装置が管理サーバに送信した場合に、管理サーバがこのコンテンツ要求情報の正当性を判断して、再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か確認することができるという効果を奏する。
本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分に理解されるであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
本発明の実施形態を示すものであり、情報配信システムの概略構成を示す図である。
本実施の形態に係る携帯通信装置の外観形状の一例を示す斜視図である。
本実施の形態に係る携帯通信装置の外観形状の一例を示す斜視図である。
本実施の形態に係る送信用データのデータ構造を概略的に示した図である。
本発明の実施形態を示すものであり、携帯通信装置の要部構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態を示すものであり、携帯通信装置のソフトウェア構成を説明するブロック図である。
携帯通信装置からサービス提供サーバに至るまでの正規の送信経路と、該情報が盗聴された不正な送信経路との対比例を示す図である。
本発明の実施形態を示すものであり、再生装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態を示すものであり、再生装置のソフトウェア構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態を示すものであり、サービス提供サーバの要部構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態を示すものであり、招待状情報リストの一例を示す図である。
本発明の実施形態を示すものであり、利用者リストの一例を示す図である。
本発明に係る実施形態を示すものであり、情報配信システムにおける、サービス提供処理の事前処理に関する情報の流れを説明する図である。
本発明に係る実施形態を示すものであり、情報配信システムにおけるサービス提供処理の処理フローを示すフローチャートである。
本発明の実施形態を示すものであり、サービス提供サーバにおける、検証処理に関する処理フローを示すフローチャートである。
本発明に係る実施形態における実施例1を示すものであり、情報配信システムの概略構成を説明する図である。
本発明に係る実施形態における実施例2を示すものであり、情報配信システムの概略構成を説明する図である。
本発明に係る実施形態における実施例3を示すものであり、情報配信システムの概略構成を説明する図である。
本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置におけるクーポン(招待状情報)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置におけるクーポン(招待状情報)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置におけるクーポン(招待状情報)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
本発明の一実施形態について図1ないし図21に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本実施の形態に係る情報配信システム100は、図1に示すように、携帯通信装置1、再生装置2、およびサービス提供サーバ(管理サーバ)3を備えてなる構成である。図1は、本発明の実施形態を示すものであり、情報配信システム100の概略構成を示す図である。
携帯通信装置1は、基地局を介して、他の携帯通信装置と通信を確立したり、通信ネットワークに接続し特定のWEBサイト(コンテンツ)54にアクセスしたりすることができるものである。この携帯通信装置1は、例えば、携帯電話機、PDA(Personal Digital(Data) Assistants)等によって実現できる。
上記携帯通信装置1の外観形状は、図2に示すように、基地局と通信を確立するためのアンテナ21、通話時に音声を出力するスピーカ22、通話時に音声が入力されるマイク23、各種情報が表示される表示部24、および各種情報を入力する操作部25を備えている。また、携帯通信装置1の筐体において、表示部24が備えられている面とは反対側の面には、図3に示すように撮像部(画像取得部)26、および赤外線通信部27をさらに備えている。なお、図2および図3は、本実施の形態に係る携帯通信装置1の外観形状の一例を示す斜視図である。
また、この携帯通信装置1は、後述するが、特定のWEBサイト54へのURL(所在情報)および該WEBサイト54により提供されるサービスを識別するサービスIDとを含む招待状情報(コンテンツ要求情報)51をサービス提供サーバ3から取得し、該招待状情報51を画像データに埋め込み、赤外線通信部27により送信用データ101として再生装置2に送信することができるものでもある。この送信用データ101は、後述するがJPEG形式やTIFF形式などの一般的なフォーマットを有する通常の画像データであるが、再生装置2が実行するべき処理や、アクセスすべきURL等を指定した処理指定情報を内包している。そして、再生装置2は、携帯通信装置1からこの送信用データ101を受信すると、この送信用データ101に格納されている処理指定情報により指定された処理を、該データを受信した時点で直ちに実行するように構成されている。
また、上記赤外線通信部27は、上記招待状情報51を含む画像データの再生装置2への送信は、IrSS(登録商標)により実行する。なお、このIrSSは、IrSimple(登録商標)1.0準拠の片方向通信を行うための高速赤外線通信プロトコルである。このため、携帯通信装置1は、この送信用データ101を再生装置2に対して高速で送信することができる。
ところで、携帯通信装置1における上記招待状情報51の取得方法としては、例えば、下記の方法が挙げられる。すなわち、特定のWEBサイト54へのアクセスを管理しているサービス提供サーバ3に対して、招待状情報51の送信を要求し取得する方法、携帯通信装置1により現在閲覧しているWEBサイト54のURLを招待状情報51とし取得する方法、携帯通信装置1が備える撮像部26により、QRコード(登録商標)等の2次元コードの画像を撮影し、該2次元コードから招待状情報51を取得する方法、特定の場所において招待状情報51を発信しているリーダ/ライタから、この招待状情報51を取得する方法等である。
なお、これ以降では、まず携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3に対して、招待状情報51の送信を要求し、該招待状情報51を取得するものとして説明し、その他の取得方法については後段において実施例1〜3として説明する。
上記再生装置2は、携帯通信装置1から受信した招待状情報51に含まれるURLによって指定されるWEBサイト54へのアクセスを、該サイトを管理するサービス提供サーバ3に要求するものである。また、再生装置2は、このWEBサイト54へのアクセス要求が許可された場合、WEBサイト54から提供される情報を取得し再生するものでもある。再生装置2は、例えば、デジタル画像データを表示可能とするとともに、サービス提供サーバ3と通信可能な表示装置によって実現できる。
サービス提供サーバ3は、自身が管理するWEBサイト54に、正規ユーザが所持する端末からのアクセス要求があった場合に、該端末からのWEBサイト54へのアクセスを許可するサーバである。すなわち、本実施の形態に係る情報配信システム100において、サービス提供サーバ3から提供されるサービスとは、特定のユーザに対してのみ特定のWEBサイト54の情報を取得できるようにすることである。しかしながら、サービス提供サーバ3により提供されるサービスはこれに限定されるものではなく、サービス提供サーバ3が映像データまたは音楽データ等のコンテンツデータを保持しており、該コンテンツデータを提供するものであってもよい。なお、サービス提供サーバ3による、WEBサイト54へのアクセスの可否についての検証処理の詳細は後述する。
(送信用データ)
まず、上述した携帯通信装置1から再生装置2に送信される送信用データ101のデータ構造について、図4に基づいて説明する。図4は、送信用データ101のデータ構造を概略的に示した図である。図4に示したように、送信用データ101は、概略的に言えば、画像領域510と、EXIF領域520とを含んで構成された、JPEG形式の画像データである。
画像領域510は、表示すべき画像情報を圧縮して格納するための領域である。一方、EXIF情報520は、画像領域510に格納された画像情報に関するメタ情報を格納するための領域である。このEXIF領域520には、デジタルカメラなどの製造メーカが仕様を自由に定めて利用することができる、メーカノート領域521が含まれている。また、EXIF領域520には、画像領域510に格納されている主画像を縮小してなるサムネイル画像を格納するためのサムネイル画像領域522が含まれている。
なお、画像領域510やサムネイル画像領域522には、メーカノート領域521に格納されている情報の内容を象徴した、いわゆるアイコン画像も格納されていてもよい。携帯通信装置1において、送信用データ101の内容を表示させる場合、このアイコンにより該送信用データ101に格納されている処理が何であるかということをユーザに提示することが可能になる。
(携帯通信装置のハードウェア構成)
ここで、図5を参照して上記した携帯通信装置1のハードウェア構成について説明をする。図5は、本発明の実施形態を示すものであり、携帯通信装置1の要部構成を示すブロック図である。
図5に示すように携帯通信装置1は、アンテナ21、スピーカ22、マイク23、表示部24、操作部25、撮像部26、および赤外線通信部27に加えて、無線部28、通信制御部29、信号処理部30、画像処理部31、第1メモリ32、表示ドライバ33、第2メモリ34、主制御部35、計時部(第1計時部)36、ICカード接続部37、非接触IC接続部39を備えてなる構成である。また、本実施の形態に係る携帯通信装置1では、このICカード接続部37を介して、ICカード(識別情報記憶装置)38と接続され、非接触IC接続部39を介して、非接触IC45と接続する構成である。
上記ICカード38は、当該携帯通信装置1において利用される電話番号を特定する固有IDが記録されたものであり、いわゆる、SIMカード(シムカード、Subscriber Identity Module Card)である。主制御部35からの制御指示の下、ICカード接続部37を介してこのICカード38から上記固有IDを取得し、該固有IDを携帯通信装置1の識別情報40として取得する。
上記非接触IC45は、例えば、後述するリーダ/ライタから電波を受信すると、該電波により起動し、非接触IC接続部39を介して受信した電波に基づく情報を主制御部35に送信するものである。このように、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、非接触IC45と接続されているため、上記リーダ/ライタの近傍に当該携帯通信装置1を配置するだけで、該リーダ/ライタから送信される情報を取得することができる。このため、上記リーダ/ライタが携帯通信装置1に対する商品購入の決済を行うためのものとして店内に備えられている場合、携帯通信装置1はこのリーダ/ライタとの間で各種情報のやり取りを行い、商品購入に係る決済処理を行う決済機能を有する。
上記第1メモリ32は、バッファ的な役割を果たすものであり、第2メモリ34は、フラッシュメモリのように恒久的にデータを蓄積する役割を果たすものである。なお、携帯通信装置1の記憶装置である第1メモリ32および第2メモリ34は、携帯通信装置1の仕様に応じて構成を適宜変更可能であり、例えば、一体として設けてもよい。第2メモリ34は、携帯通信装置1が取得した招待状情報51・・・および当該携帯通信装置1の正規ユーザであることを証明するユーザ証明書52を記憶している。なお、この招待状情報51は後述する招待状情報51の申請処理によりサービス提供サーバ3から取得できるようになっており、上記ユーザ証明書52は、後述する証明書発行処理により証明書発行サーバから取得できるようになっている。
そして、このように構成された携帯通信装置1は、以下のようにして、通話機能、カメラ機能、およびコード読み取り機能などを実行することができる。
まず、携帯通信装置1では、通信制御部29による送受信制御のもとに、無線部28がアンテナ21を介して基地局(不図示)との信号の送受信を行い、信号処理部30が無線部28で送受信される信号に所定の信号処理を施す。これによって、携帯通信装置1では、基地局を介して相手側装置から送信されてくる音声をスピーカ22から出力したり、マイク23から入力される音声を、基地局を介して相手側装置に送信したりする、いわゆる通話機能が実現されている。
また、携帯通信装置1は、CCD(charge coupled device)やCMOSによって構成された撮像部26を備えており、カメラ起動指示を操作部25が受け付けると、該指示に応じて、画像処理部31が撮像部26を起動させ画像を撮影させる。このように画像を撮影すると、画像処理部31によって露出,画質などを調整した後、撮影結果を第1メモリ32に格納し、表示部24に画像をプレビュー表示するようになっている。そして、このプレビュー表示の状態で操作部25により該画像の保存指示を受け付けるとこの画像を第2メモリ34に格納するようになっている。すなわち、このような動作によって、携帯通信装置1ではいわゆるカメラ機能が実現されている。
また、携帯通信装置1は、上述したカメラ起動指示ではなく、QRコード等のコード読み取り指示を操作部25が受け付けた場合も、上記と同様に撮像部26を起動させ、表示部24に画像をプレビュー表示する。そして、コードの読み取り開始指示を、操作部25を介して受け付けると、撮像部26により取得したコードの画像データを主制御部19が解析し、その解析結果を第1メモリ32に一時格納する。このようにして撮影したコードの画像解析結果が第1メモリ32に格納されると、主制御部35からの指示に応じて表示ドライバ33がこの解析結果を読み出し表示部24に表示させる。
このように、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、表示部24において、QRコード等の2次元コードして記録された情報を表示させることができる。すなわち上記した処理によって、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、いわゆるコード読み取り機能を実現することができる。
また、携帯通信装置1は、計時部36を備えており、これにより各種動作が実行された時間を取得することができる。
なお、上記した携帯通信装置1が備える各部は、主制御部35からの制御指示により各種処理を実行するように構成されている。
(携帯通信装置のソフトウェア構成)
上記した携帯通信装置1の招待状情報51の転送処理に関するソフトウェア構成について図6を参照して説明する。図6は、本発明の実施形態を示すものであり、携帯通信装置1のソフトウェア構成を説明するブロック図である。図6に示すように携帯通信装置1は、機能ブロックとして、招待状情報取得部(取得手段)41、招待状情報選択部42、送信用データ作成部(送信用データ作成手段)43、および招待状情報送信部44を備えてなる構成である。なお、これら機能ブロックは、主制御部35が例えばCPU等によって実現される場合、このCPUが第2メモリ34に記憶されたプログラムを第1メモリ32に読み出し、実行することにより実現される。
上記招待状情報取得部41は、画像処理部31、非接触IC接続部39、または通信制御部29を介して招待状情報51を取得するものである。例えば、携帯通信装置1により所定のサービス提供サーバ3から招待状情報51を取得する場合は、アンテナ21、無線部28、および通信制御部29を介して招待状情報51を取得する。一方、QRコード等、印刷された2次元コードから招待状情報51を取得する場合は、撮像部26および画像処理部31を介して招待状情報51を取得する。さらには、店舗先にて招待状情報51の発行を受ける場合は、該招待状情報51を発行するリーダ/ライタから、非接触IC(情報取得部)45が招待状情報51を受信する。そして、非接触IC45から非接触IC接続部39を介して主制御部35が招待状情報51を受信する。なお、招待状情報取得部41と画像処理部31、招待状情報取得部41と非接触IC接続部39、あるいは招待状情報取得部41と通信制御部29により本発明の取得手段を実現する。
招待状情報選択部42は、第2メモリ34から再生装置2に送信すべき招待状情報51を選択するものである。すなわち、招待状情報選択部42は、操作部25から招待状情報51の再生装置2への送信指示を受け付けると、第2メモリ34から、ユーザが送信を所望する招待状情報51を選択し読み出す。そして、読み出した招待状情報51を送信用データ作成部43に送信する。
送信用データ作成部43は、招待状情報選択部42から受信した招待状情報51を含めて、赤外線通信部27を介して再生装置2に送信する送信用データ101を作成するものである。すなわち、招待状情報送信部44は、招待状情報選択部42から送信すべき招待状情報51を受信すると、該招待状情報51と、ICカード接続部37を介してICカード38から取得した識別情報40と、計時部36から取得した送信指示時刻(送信時刻情報)50とを含む送信用データ101を作成する。
ここで、上記送信用データ101に上記送信指示時刻50を含めるのは以下に示すような識別情報40等の盗聴、あるいは、なりすまし等を防止するためである。すなわち、本実施の形態に係る情報配信システム100では、携帯通信装置1が取得した招待状情報51とともに識別情報40等を再生装置2に送信し、この再生装置2がこの識別情報40等をサービス提供サーバ3との間で確立した送信経路によって情報を伝達させる。
ここで、図7に示すように招待状情報51および携帯通信装置1の識別情報40等が、携帯通信装置1および再生装置2間、再生装置2およびサービス提供サーバ3間で盗聴される可能性がある。さらには、盗んだ情報を使って、他の携帯通信装置301が他の再生装置302を経由してサービス提供サーバ3にWEBサイト54情報を要求する可能性もある。図7は、携帯通信装置1からサービス提供サーバ3に至るまでの正規の送信経路と、該情報が盗聴された不正な送信経路との対比例を示す図である。
そこで、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、招待状情報51や識別情報40を再生装置2に送信するにあたり、この送信の指示を行った時の時刻を含めて送信する。このため、最終的には、サービス提供サーバ3は、携帯通信装置1から識別情報40等が送信されてから当該サービス提供サーバ3に到達するまでどのくらいの時間を経過したか把握することができる。
そして、この経過時間が大きい、つまり携帯通信装置1による、識別情報40等の送信指示時刻50と、サービス提供サーバ3における上記識別情報40等の受信時時刻との差が閾値よりも大きい場合、この識別情報40等の情報が通信経路途中で他の携帯通信装置301により盗まれたものであると判断することができる。
さらにまた、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、識別情報40等の送信データに対する安全性を向上させるために、これら送信データに電子署名(署名情報)を付すように構成されている。
具体的には、発行されたユーザ証明書52には秘密鍵が含まれており、該秘密鍵により赤外線通信部27から再生装置2に送信する情報の暗号化を行う。つまり、携帯通信装置1は、再生装置2に画像データに含めて送信する情報(識別情報40、送信指示時刻50等)からハッシュ値を生成する。そして、生成したハッシュ値を元にして、秘密鍵により暗号化を行い、電子署名を作成する。そして、再生装置2に送信する情報とともにこの電子署名を送信し、送信した情報の正当性を示す。
(再生装置のハードウェア構成)
次に、再生装置2のハードウェア構成について図8を参照して説明する。図8は、本発明の実施形態を示すものであり、再生装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係る再生装置2は、図8に示すように、再生装置赤外線通信部(第1受信手段)60、通信インターフェース61、再生装置通信制御部(第1送信手段)62、再生装置表示制御部63、再生装置表示部64、再生装置第1メモリ65、および再生装置第2メモリ66、再生装置主制御部67を備えてなる構成である。
上記再生装置赤外線通信部60は、再生装置主制御部67からの制御指示に応じて、IrSSにより送信された画像データ(送信用データ101)を受信し、該再生装置2において利用可能な形式にデータを変換させるものである。例えば、IrSSで送信された送信用データ101を再生装置2において表示させる場合、受信した送信用データ101を再生装置表示部64において表示可能とするデータ形式に変換する。
通信インターフェース61は、他の装置と通信ネットワークを通じて接続できるようにインターフェースを提供するものである。より具体的には、本実施の形態に係る再生装置2では、再生装置通信制御部62からの制御指示に応じて、通信インターフェース61が通信ネットワークを通じてサービス提供サーバ3との接続を確立させることができる。
再生装置表示制御部63は、再生装置主制御部67からの指示に応じて、再生装置表示部64に画像等を表示させるものである。なお、再生装置表示部64の表示画面は、携帯通信装置1が備える表示部24の表示画面よりもその縦横サイズが大きいものとする。
再生装置第1メモリ65は、バッファ的な役割を果たすものであり、再生装置第2メモリ66は、フラッシュメモリのように恒久的にデータを蓄積する役割を果たすものである。なお、再生装置2の記憶装置である再生装置第1メモリ65および再生装置第2メモリ66は、再生装置2の仕様に応じて構成を適宜変更可能であり、例えば、一体として設けてもよい。
(再生装置のソフトウェア構成)
次に、図9を参照して上記したハードウェア構成を有する再生装置2のソフトウェア構成について説明する。図9は、本発明の実施形態を示すものであり、再生装置2のソフトウェア構成を示すブロック図である。
図9に示すように、再生装置2における再生装置主制御部67は、機能ブロックとして、データ受信部(第1受信手段)70、データ解析部(確認手段)71、接続先決定部(第1送信手段)72、および表示データ受信部73を備えてなる構成である。
データ受信部70は、再生装置赤外線通信部60を介して受信した送信用データ101を受け付けるものである。より具体的には、携帯通信装置1から画像データの形式で送信用データ101が送信されると、再生装置赤外線通信部60が該送信用データ101を受信し、再生装置2において処理できる形式に変換する。この変換された送信用データ101をデータ受信部70が受信する。そして、データ解析部71に対して受信した送信用データ101に含まれる情報について確認するように指示する。なお、このデータ受信部70と再生装置赤外線通信部60とによって本発明の第1受信手段を実現する。
データ解析部71は、データ受信部70からの指示に応じて、送信用データ101に含まれる情報を確認するものである。より具体的には、送信用データ101のEXIF領域520におけるメーカノート領域521に、電子署名が付加された識別情報40および送信指示時刻50が記録されている。さらには、招待状情報51に含まれるURLの情報が記録されている。そこで、データ解析部71は、これらの情報がメーカノート領域521に記録されているか確認し、上記URLによって特定されるWEBサイト54への接続を要求するように接続先決定部72に指示する。また、このときデータ解析部71は、確認した、電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを接続先決定部72に渡す。そして、データ解析部71は、接続先決定部72に対して、WEBサイト54へのアクセス要求とともに、これらの情報をサービス提供サーバ3に送信するように指示する。
接続先決定部72は、データ解析部71から受信した招待状情報51に含まれるURLからアクセス先のWEBサイト54を決定するとともに、該データ解析部71から受信した識別情報40、送信指示時刻50、および招待状情報51を、アクセス先となるWEBサイト54を管理しているサービス提供サーバ3に送信するように再生装置通信制御部62を制御するものである。なお、この接続先決定部72と再生装置通信制御部62とによって本発明の第1送信手段を実現する。
表示データ受信部73は、再生装置通信制御部62を介してアクセス先のWEBサイト54のデータを受信すると、このデータを再生装置表示制御部63に送信し、データの表示を指示するものである。
(サービス提供サーバの構成)
次に図10、11、および12を参照してサービス提供サーバ3の構成について説明する。図10は、本発明の実施形態を示すものであり、サービス提供サーバ3の要部構成を示すブロック図である。サービス提供サーバ3は、通信ネットワークを通じて、他の装置との通信のインターフェースを提供するサーバ通信インターフェース80、該サーバ通信インターフェース80を制御し、他の装置との通信を確立するサーバ通信制御部81、読み書き可能な記憶媒体であるサーバ記憶装置(識別情報記憶装置・コンテンツ要求情報記憶装置)82、サービス提供サーバ3が備える各部の各種制御を行うサーバ主制御部83、サービス提供サーバ3における所望のタイミングでの時刻を計測するサーバ計時部(第2計時部)84を備えてなる構成である。
上記サーバ記憶装置82には、WEBサイト54のURLおよびサービスIDを示す招待状情報リスト55、正規ユーザからの、招待状情報51に基づくアクセスの場合に提供するWEBサイト54、招待状情報51の発行の申請を行った際に携帯通信装置1のユーザが登録した個人情報である利用者リスト(識別情報)53が記憶されている。
上記招待状情報リスト55は、招待状情報51を管理するリストであり、図11に示すように、招待状情報51として、WEBサイト54によるサービスの内容を識別するサービスIDと、該WEBサイト54のURLとが対応づけられて記録されている。
上記利用者リスト53は、招待状情報51の利用申請を行ったユーザの情報を管理するリストであり、図12に示すように、利用申請を受けた携帯通信装置1ごとに、該携帯通信装置1の識別情報、メールアドレス、所有者名、所有者住所、電話番号を記録している。さらにこれらの情報に、招待状情報51の送付履歴を示す情報を対応づけて記録している。なお、招待状情報51の送付履歴を示す情報とは、例えば、招待状情報51により提供するサービスを識別するサービスIDと、招待状情報51の送信日時との対応関係を示す情報である。図11は、本発明の実施形態を示すものであり、招待状情報リスト55の一例を示す図である。図12は、本発明の実施形態を示すものであり、利用者リスト53の一例を示す図である。
また、サーバ主制御部83は、機能ブロックとして登録処理部91、発行処理部92、認証処理部(判断手段)93、およびWEB処理部(送信決定手段)94を備えてなる構成である。これら機能ブロックは、例えば、サーバ主制御部83がCPUによって実現される場合、該CPUが不図示のROMから不図示のRAMにプログラムを読み出し実行することにより実現される。
登録処理部91は、携帯通信装置1から受け付けた招待状情報51の利用申請に応じて、利用者リスト53を作成するものである。登録処理部91は、利用者リスト53を作成すると、発行処理部92に、招待状情報51の発行を指示する。
発行処理部92は、登録処理部91からの指示に応じて、招待状情報51を携帯通信装置1に送信するものである。発行処理部92は、招待状情報51を招待状情報リスト55から選択し、サーバ通信制御部81に渡すとともに、招待状情報51を携帯通信装置1に送信するように指示する。また、発行処理部92は、招待状情報リスト55から選択した招待状情報51のサービスID、および招待状情報51を発行した日時を招待状送付履歴として利用者リスト53を記録する。
認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセスを要求する再生装置2から受信した、電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51と、これら情報を受信した受信時刻とに基づき、再生装置2のアクセス要求が、WEBサイト54の情報の利用が許可されたユーザからの要求に基づくものであるか検証するものである。検証の結果、利用が許可されたユーザからの要求に基づくものであると判定すると、WEB処理部94に対して、WEBサイト54の情報をサーバ記憶装置82から読み出し、サーバ通信制御部81を制御して上記再生装置2に送信するように指示する。
WEB処理部94は、認証処理部93からの指示に応じて、再生装置2にWEBサイト54を提供するものである。具体的には、認証処理部93からの指示に応じて、WEB処理部94は、サーバ記憶装置82からWEBサイト54を読み出し、サーバ通信制御部81を制御して再生装置2にWEBサイト54の情報を送信する。
(サービス提供処理の事前処理)
本実施の形態に係る情報配信システム(コンテンツ配信システム)100は、携帯通信装置1から受信した、招待状情報51が埋め込まれた画像データに基づき、再生装置2が該招待状情報51により特定されるWEBサイト54にアクセスし、サービスの提供を受ける、サービス提供処理を実行するものである。
このサービス提供処理を実行するにあたり、その事前処理として、携帯通信装置1は、図13に示すように下記の処理を実行する。図13は、本発明に係る実施形態を示すものであり、情報配信システム100における、サービス提供処理の事前処理に関する情報の流れを説明する図である。
まず、携帯通信装置1は、証明書の発行を証明書発行サーバ4に申請する証明書発行処理を実行する。そして、携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3により提供されるサービスの利用申請を行う利用申請処理を実行し、サービスの提供を受けるために必要となる招待状情報51の利用申請を行う利用申請処理を実行する。
すなわち、上記証明書発行処理では、上記携帯通信装置1は、証明書発行サーバ4と通信を確立する。そして、携帯通信装置1は、この証明書発行サーバ4に対して証明書の発行を申請し、該証明書発行サーバ4から証明書の発行を受ける。なお、この発行された証明書には携帯通信装置1にて電子署名を作成する際に利用する秘密鍵が含まれている。
次に、上記利用申請処理では、携帯通信装置1は、操作部25により受け付けたユーザからの利用申請指示に応じて、招待状情報取得部41が通信制御部29に指示してサービス提供サーバ3との通信を確立させる。そして、サービス提供サーバ3に対して、招待状情報取得部41は、該サービス提供サーバ3により提供されるサービスの利用許可を求める利用申請を要求する情報を送信する。この要求時に携帯通信装置1では、招待状情報取得部41が発行を受けた上記証明書を合わせて送信するように構成されている。
さらには、サービス提供サーバ3に対して携帯通信装置1のユーザ登録も行うように構成されている。具体的には、このユーザ登録において携帯通信装置1では、招待状情報取得部41が以下の情報をサービス提供サーバ3に送信する。
すなわち、携帯通信装置1では、招待状情報取得部41がICカード38から取得した識別情報40、携帯通信装置1に割り当てら得ているメールアドレスをサービス提供サーバ3に送信する。さらに、携帯通信装置1の所有者名(契約者名)、該所有者の住所、電話番号等の個人情報も合わせて送信してもよい。これらの個人情報は、例えば、サービス提供サーバ3から入力フォーマットを受信し、該入力フォーマットに操作部25を操作して記録することでサービス提供サーバ3に通知することができる。
このように、携帯通信装置1により利用申請処理が実行されると、サービス提供サーバ3は、サービスの利用を所望する携帯通信装置1から受信した上記識別情報40等を利用者リスト53として記憶する。具体的には、上述したように、利用者リスト53は、利用申請を受けた携帯通信装置1ごとに、該携帯通信装置1の識別情報40、メールアドレス、所有者名、所有者住所、電話番号を記録している。さらにこれらの情報に、招待状情報51の送付履歴を示す情報を対応づけて記録している。なお、招待状情報51の送付履歴を示す情報とは、例えば、招待状情報51により提供するサービスを識別するサービスIDと、招待状情報51の送信日時との対応関係を示す情報である。
上記のようにサービス提供サーバ3は、利用者リスト53を保持しているため、サービスの提供を受けるためにアクセスが要求された場合、この要求とともに送信されたユーザの識別情報40に基づき、すでに利用申請されたユーザからのアクセス要求か否か確認することができる。
また、招待状情報51の送付履歴も対応づけて記録しているため、サービス提供サーバ3は、どの携帯通信装置1のユーザにどのような招待状情報51をいつ送信したのか、把握することができる。このため、サービス提供サーバ3は、携帯通信装置1に対して重複して同じ招待状情報51を送信することを防止したり、携帯通信装置1の利用者の嗜好に応じたサービスを提供するWEBサイト54のURLを選択して送信したりすることができる。
次に、携帯通信装置1がサービス提供サーバ3に対して招待状情報51の送信要求を行う招待状申請処理を実行する。すなわち、携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3との通信を確立させ、ユーザ証明書とともに、招待状情報51の送信を要求する指示情報(招待状情報送信要求)を送信する。この携帯通信装置1から受け付けた上記招待状情報送信要求に応じて、サービス提供サーバ3は、該招待状情報送信要求の送信先である携帯通信装置1のユーザが利用者リスト情報に登録されているか否か確認する。ここで、上記ユーザが登録されていると判定した場合、サービス提供サーバ3は招待状情報51の発行を許可し、携帯通信装置1に招待状情報51を送信する。携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3から招待状情報51が送信されると、該招待状情報51を第2メモリ34に記憶する。なお、サービス提供サーバ3は、この招待状情報51を、画像データに特定のWEBサイト54のURLが組み込まれた形として携帯通信装置1に送信する。
以上が、本実施の形態に係る情報配信システム100におけるサービス提供処理の事前処理である。このように事前処理がなされていることを前提に、以下において本実施の形態に係る情報配信システム100におけるサービス提供処理を、図14を参照して説明する。図14は、本発明に係る実施形態を示すものであり、情報配信システム100におけるサービス提供処理の処理フローを示すフローチャートである。
(サービス提供処理)
まず、携帯通信装置1において、再生装置2に送信する招待状情報51の送信用データ101を作成する(ステップS11、これ以降S11と称する)。すなわち、携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3から招待状情報51を受信すると、携帯通信装置1のユーザから、該招待状情報51を再生装置2に送信する旨を示す指示情報を操作部25が受け付ける。そして、操作部25は、受け付けた指示情報を招待状情報選択部42に送信する。
招待状情報選択部42は、上記指示情報を受信すると、第2メモリ34から招待状情報51を読み出し、送信用データ作成部43に渡す。なお、第2メモリ34において複数の招待状情報51・・・が記憶されている場合、どの招待状情報51を選択すべきか操作部25から入力されるようになっている。このため、招待状情報選択部42は、操作部25から入力された招待状情報51の選択指示に基づき、所望の招待状情報51を選択し、第2メモリ34から読み出すことができる。なお、第2メモリ34において、画像データのメーカノート領域521に招待状情報51が記録された状態で記憶されており、招待状情報選択部42はこの画像データを読み出す。
送信用データ作成部43は、招待状情報選択部42から招待状情報51を受信すると、ICカード接続部37を介してICカード38から携帯通信装置1の識別情報40を取得する。また、計時部36に指示して現在の時刻、すなわち携帯通信装置1からの招待状情報送信時の時刻を取得する。そして、上記「サービス提供処理の事前処理」において発行を受けたユーザ証明書から秘密鍵を取り出し、上記識別情報40および時刻からハッシュ値を作成する。そして、送信用データ作成部43は、作成したハッシュ値を元に取り出した秘密鍵で暗号化して電子署名を作成する。
そして、送信用データ作成部43は、上記画像データのメーカノート領域521にさらに電子署名を付した上記識別情報40および送信指示時刻50をさらに記録し、再生装置2に送信するための送信用データ101を作成する。送信用データ作成部43は、このようにして送信用データ101を作成すると、該送信用データ101を招待状情報送信部44に渡し、再生装置2へ送信するように指示する。
招待状情報送信部44は、送信用データ作成部43からの指示に応じて、受信した送信用データ101をIrSSで送信可能な形式に変換し、赤外線通信部27を制御して再生装置2に送信させる(S12)。
一方、再生装置2では、携帯通信装置1から送信用データ101を再生装置赤外線通信部60が受信する(S13)。そして再生装置赤外線通信部60は、受信したこの送信用データ101をデータ受信部70に渡す。データ受信部70は、再生装置赤外線通信部60を介して携帯通信装置1から送信用データ101を受信すると該送信用データ101を解析するようにデータ解析部71に指示する。
データ解析部71は、データ受信部70からの指示に応じて、受信した送信用データ101のメーカノート領域521に記録されている情報を確認する(S14)。すなわち、データ解析部71は、受信した送信用データ101のメーカノート領域521に、招待状情報51として取得した特定のWEBサイト54のURL、電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50が含まれているか確認する。なお、上記URLは、汎用的に利用できるものではなく特定の付加情報が付与されており、同一のURLが存在しないようになっている。
データ解析部71が、携帯通信装置1から受信した送信用データ101に上記URL、識別情報40、および送信指示時刻50が含まれていることを確認すると、このURL先にアクセスするように接続先決定部72に指示する。また、データ解析部71は、この指示とともに、電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを送信するように接続先決定部72に指示する。
このデータ解析部71からの指示に応じて、接続先決定部72は、上記URL先との通信を確立するように再生装置通信制御部62に指示する。再生装置通信制御部62は、接続先決定部72からの指示に応じて、通信インターフェース61を介してURL先にアクセスし、電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを送信する(S15)。
なお、上記にて送信する招待状情報51の代わりに、URLに付加情報としてサービスIDが特定できる情報が含まれているならば、この付加情報を含むURLを送信する構成であってもよい。
一方、サービス提供サーバ3では、サーバ通信インターフェース80を介してサーバ通信制御部81が、再生装置2から電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを受信する(S17)。そして、サーバ通信制御部81は、これらの情報を認証処理部93に送信する。
認証処理部93は、サーバ通信制御部81から電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを受信すると、これらの情報に基づき、WEBサイト54へのアクセス要求が利用者リスト53に登録されたユーザからの指示に基づくものであるか否か検証する(S18)。なお、この検証に関する処理の詳細は後述する。
検証の結果、WEBサイト54へのアクセスを求めるユーザが、利用者リスト53に登録されており、識別情報40と送信指示時刻50とからWEBサイト54の提供先として有効であると認証処理部93が判断すると(S19において「YES」)、この認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセスを要求した装置(ここでは、再生装置2)に対するサービスの提供、すなわちWEBサイト54の情報の提供を許可する(S20)。そして、認証処理部93は、WEB処理部94に対して、招待状情報51を送信する。一方、ステップS19において、認証処理部93が有効ではないと判断した場合(S19において「NO])は、サービス提供処理を終了する。
WEB処理部94は、認証処理部93から招待状情報51を受信すると該情報に基づき、WEBサイト54の情報を読見出し再生装置2に送信する(S21)。
再生装置2では、再生装置通信制御部62を介して表示データ受信部73がサービス提供サーバ3からWEBサイト54の情報を受信すると、この情報に基づく表示を行うように再生装置表示制御部63に指示する。このようにして、再生装置2では、サービス提供サーバ3から提供されたWEBサイト54の情報を再生装置表示部64に表示させることができる。
(検証処理)
ここで、上記したステップS18における検証処理の詳細な説明を、図15を参照して説明する。図15は、本発明の実施形態を示すものであり、サービス提供サーバ3における、検証処理に関する処理フローを示すフローチャートである。
まず、認証処理部93は、再生装置2から受信した識別情報40と送信指示時刻50とからハッシュ値(ハッシュ値A)を作成する(S31)。次に、認証処理部93は、電子署名を公開鍵で復号しハッシュ値(ハッシュ値B)を取得する(S32)。そして、認証処理部93は、ハッシュ値Aとハッシュ値Bとを比較し一致するか確認する(S33)。ここで一致しない場合(S33において「NO」)は、認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効ではない(無効である)と判断する(S41)。
一方、ステップS33において「YES」の場合、認証処理部93は、サーバ計時部84に対して、識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを受信した時刻(受信時刻)を問い合わせ、受信時刻を取得する(S34)。このように、受信時刻を取得すると、認証処理部93は、受信した送信指示時刻50との差分を計算し、両者の差が閾値以下であるか、閾値(10秒)より大きいかを確認する(S35)。なお、本実施の形態に係るサービス提供サーバ3では、この閾値を10秒として設定しているが、これに限定されるものではない。携帯通信装置1から送信された情報が再生装置2を介してサービス提供サーバ3に到達するまでに必要となる時間に応じて適宜設定される。
送信指示時刻50と受信時刻との差が閾値(10秒)よりも大きくなる場合(ステップS35において「NO」)、認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効ではない(無効である)と判断する(S41)。
一方、送信指示時刻50と受信時刻との差が閾値以下となる場合(ステップS35において「YES」)、認証処理部93は、受信した識別情報40が利用者リスト53に存在するか否か照会する(S36)。そして、この識別情報40が利用者リスト53に登録されていない場合(S37において「NO」)、認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効ではない(無効である)と判断する(S41)。
一方、上記識別情報40が利用者リスト53に登録されている場合(S37において「YES」)、認証処理部93は、利用者リスト53から該識別情報40に対応するサービスIDを取得する(S38)。そして、認証処理部93は、この取得したサービスIDと、再生装置2から受信した招待状情報51に含まれるサービスIDとが一致するか否か判定する(S39)。
上記認証処理部93は、この取得したサービスIDと、再生装置2から受信した招待状情報51に含まれるサービスIDとが一致しない場合(ステップS39において「NO」)、認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効ではない(無効である)と判断する(S41)。
一方、上記認証処理部93は、この取得したサービスIDと、再生装置2から受信した招待状情報51に含まれるサービスIDとが一致する場合(ステップS39において「YES」)、認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効であると判断する(S40)。
なお、上記ステップS41において、認証処理部93が、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効ではない(無効である)と判断した場合、サービス提供サーバ3は、再生装置2および携帯通信装置1のうち少なくともいずれか一方に、サービスの提供先として無効である旨の通知を送信する。そして、この通知に応じて、再生装置2または携帯通信装置1は、「このサービスの利用許可がありません」といった利用不可を示すコメントをダイアログ表示するように構成されている。
以上のように本実施の形態に係る情報配信システム100では、携帯通信装置1が、招待状情報51に加えて、サービス提供サーバ3において事前に登録した当該携帯通信装置1のユーザの識別情報40と招待状情報51の送信指示時刻50とを再生装置2に送信する構成であった。そして、再生装置2は、招待状情報51に含まれるURLへのアクセスを行う際にこの識別情報40および送信指示時刻50を、サービス提供サーバ3に送信する構成であった。
このため、サービス提供サーバ3は、上記識別情報40に基づき、再生装置2から受信したWEBサイト54へのアクセス要求が、該WEBサイト54の利用が認められたユーザからのものであるのか否か確認することができる。また、このアクセス要求のために再生装置2から送信された識別情報40が、通信経路中で盗聴されたものでないか、送信時刻情報に基づき判断することができる。
したがって、本実施の形態に係る情報配信システム100では、サービス提供サーバ3に対してWEBサイト54へのアクセス要求を行った再生装置2がWEBサイト54の情報を利用できる正規の情報提供先であるか否か確認することができる。さらにまた、再生装置2からサービス提供サーバ3に対して行ったWEBサイト54へのアクセス要求が、盗聴された識別情報40に基づき行われたものであるか否か判断することもできる。
さらにまた、利用者リスト53から取得した、正当性が確認された識別情報40に対応するサービスIDと、再生装置2から受信した招待状情報51に含まれるサービスIDとが一致するか否かにより、認証処理部93がサービスの提供先の有効性を判断する構成でもある。このため、本実施の形態に係る情報配信システム100では再生装置2から受信した招待状情報51の正当性を確認することができる。
このように招待状情報51の正当性を確認することができるため、サービス提供サーバ3と携帯通信装置1との間において、招待状情報51が盗まれる可能性もあるが、この間に行われる招待状情報51の不正取得に対しても対処できる。
また、画像データ内に招待状情報51、識別情報40、および送信指示時刻50を記録するため、この画像データが盗まれた場合であっても、該画像データ内に記録された上記招待状情報51、識別情報40、および送信指示時刻50の存在に気づかれないことがある。このため、招待状情報51、識別情報40、および送信指示時刻50をそのまま送信する場合と比較して、盗聴された際にこれら情報が不正に利用される可能性を低減させることができる。
また、上記した構成を有する情報配信システム100は、以下の実施例1〜3で示すように、その適用例においていくつかのバリエーションが存在する。そこで、以下では実施例1〜3について説明する。
上述した情報配信システム100における携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3に招待状情報51の発行を申請し、該招待状情報51を取得する構成であった。そして、携帯通信装置1は、この招待状情報51を再生装置2に送信し、再生装置2は、招待状情報51に含まれるURL先へのアクセスを要求する構成であった。
しかしながら、図16に示すように、携帯通信装置1にて閲覧しているWEBサイト54の画像を、サービス提供サーバ3から再生装置2に送信させ、再生装置2にてこの画像を表示するように利用することもできる。図16は、本発明に係る実施形態における実施例1を示すものであり、情報配信システム100の概略構成を説明する図である。
なお、この場合においても上記したように携帯通信装置1は、上述の「サービス提供処理の事前処理」を行っているものとする。
より具体的には、図16に示すように、携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3から配信されたWEBサイト54を閲覧中に、このWEBサイト54のURLを取得する。すなわち、携帯通信装置1がサービス提供サーバ3と接続を確立し、該サービス提供サーバ3により管理されているWEBサイト54を閲覧している状態で、操作部25からURLの取得指示が入力される。この取得指示に応じて、招待状情報取得部41が通信制御部29を介して、閲覧しているWEBサイト54のURLと該WEBサイト54のスナップショット画像データをサービス提供サーバ3から取得する。このようにURLとスナップショット画像データを取得すると、招待状情報取得部41は、これらの情報を招待状情報51として第2メモリ34に記憶する。
そして、操作部25が招待状情報51の再生装置2への送信指示を受け付けると、招待状情報選択部42が第2メモリから招待状情報51として記録しているURLとスナップショット画像データを読み出し、送信用データ作成部43に送信する。送信用データ作成部43は、招待状情報選択部42から受信したURLを、スナップショット画像データのメーカノート領域521に記録する。さらに送信用データ作成部43は、ICカード接続部37を介してICカード38から受信した識別情報40と、計時部36に問い合わせた時刻(送信指示時刻50)とから、ユーザ証明書52から読み出した秘密鍵を使って電子署名を作成する。そして、この作成した電子署名を上記識別情報40および送信指示時刻50に付与して上記メーカノート領域521に記録する。このようにして送信用データ101を作成すると、招待状情報送信部44に渡し、赤外線通信部27から再生装置2に送信される。
再生装置2では送信用データ101を受信すると、送信用データ101において含まれているURL先と再生装置2は接続を確立させ、送信用データ101に含まれる識別情報と送信指示時刻50とをサービス提供サーバ3に送信する。なお、この再生装置2からサービス提供サーバ3への情報の送信は、上述した「サービス提供処理」と同様にして再生装置2により実行されるため詳細な説明は省略する。
サービス提供サーバ3は、再生装置2から電子署名を付与した識別情報40と送信指示時刻50とに基づき、上記「検証処理」とほぼ同様にして再生装置2からのアクセスが、正規ユーザからの要求に基づくものであるか検証する。すなわち、この検証処理は、図15に示すステップS31〜S37まで同じであり、ステップS37において「YES」の場合、ステップS38に進まずにステップS40に進む点でのみ異なる。このため、検証処理の詳細な説明はここでは省略する。
そして、サービス提供サーバ3は、この検証処理において、再生装置2からのアクセスが正規ユーザからの要求に基づくものであると判定すると、URLによって示されたWEBサイト54の画像データを、再生装置表示部64において好適に表示できる画像データに修正して、再生装置2に送信する。
このように上記携帯通信装置1から上記送信用データ101を再生装置2に送信することにより、情報配信システム100では、携帯通信装置1の小さい表示画面でみていたWEBサイト54の画像を、再生装置表示部64の大きな表示画面で表示させることができる。
なお、上記では、閲覧しているWEBサイト54のURLと該WEBサイト54のスナップショット画像データとから携帯通信装置1が招待状情報51を作成する構成であった。しかしながら、スナップショット画像データの代わりに、閲覧中のWEBサイト54が含む画像データのうちいずれかを選択し、この選択した画像データと上記URLとから招待状情報51を作成する構成としてもよい。
次に、携帯通信装置1が、サービス提供サーバ3から招待状情報51を取得するのではなく、図17に示すように、広告の紙等に印刷された2次元バーコード(例えばQRコード)を撮影し、この撮影画像から招待状情報51を取得する構成とすることもできる。図17は、本発明に係る実施形態における実施例2を示すものであり、情報配信システム100の概略構成を説明する図である。
なお、この場合も前提として予め「サービス提供処理の事前処理」を実行しているものとする。
すなわち、操作部25が招待状情報51の取得指示を受け付けると、招待状情報取得部41が、画像処理部31に指示して、撮像部26を稼動させて2次元バーコードが印字されている箇所の画像データを取得する。撮像部26により取得した画像データは画像処理部31を介して招待状情報取得部41が取得する。そして、招待状情報取得部41は、取得した画像データを解析し、WEBサイト54のURLを取得する。そして、招待状情報取得部41は、取得したURLを招待状情報51として第2メモリ34に記録させる。またこのURLに撮像部26により撮影した2次元バーコードの画像データを対応づけて記憶させる。
次に、操作部25が招待状情報51の再生装置2への送信指示を受け付けると、招待状情報選択部42が、招待状情報(URL)51と二次元コードの画像データとを第2メモリ34から読みだし、送信用データ作成部43に送信する。一方、送信用データ作成部43は、2次元コードの画像データのメーカノート領域521に招待状情報51を記録する。また、送信用データ作成部43は、さらに、ICカード接続部37を介して受信した識別情報40と計時部36に問い合わせて取得した送信指示時における時刻情報(送信指示時刻50)とから、ユーザ証明書52から読みだした秘密鍵を使って電子署名を作成する。そして、この電子署名を識別情報40および送信指示時刻50に付与して2次元コードの画像データのメーカノート領域521に記録する。このようにして送信用データ101を作成すると、送信用データ作成部43は作成した送信用データ101を招待状情報送信部44に渡し赤外線通信部27により再生装置2に送信させる。
なお、これ以降の再生装置2およびサービス提供サーバ3において実行される処理は、上述のサービス提供処理および検証処理と同様であるため説明は省略する。
また、上記では、2次元バーコードの画像データのメーカノート領域521に招待状情報51、電子署名を付与した識別情報40および送信指示時刻50を記録する構成であったがこれに限定されるものではない。2次元バーコードの画像データの代わりに該2次元バーコードとともに印刷されていた写真の画像データ、あるいはユーザが別途撮影した任意の画像データであってもよい。
また、実施例2のように2次元コードから招待状情報(URL)51を取得するのではなく、携帯通信装置1が備える非接触IC45によって決済を行う際に、リーダ/ライタから決済に係る各種情報とともに招待状情報51を受信する構成とすることもできる。なお、この構成の場合も予め上述した「サービス提供処理の事前処理」で説明したように、携帯通信装置1のユーザは、サービス提供サーバ3に対して利用申請処理を予め実行しているものとする。
すなわち、図18に示すように、携帯通信装置1を所持するユーザが実際のお店(リアルショップ)を訪れ、商品を購入する。商品購入に際して、ユーザは携帯通信装置1が有する決済機能を使って購入代金を支払う。この決済機能を実行する際に、携帯通信装置1は、リーダ/ライタから招待状情報51として、ネット上に構築されたバーチャル店舗での買い物に利用できるクーポン(招待状情報51)を取得する。図18は、本発明に係る実施形態における実施例3を示すものであり、情報配信システム100の概略構成を説明する図である。
より具体的には、図19に示すように携帯通信装置1と、リーダ/ライタを備えた店舗端末5と、バーチャル店舗を管理するサービス提供サーバ3との間においてクーポン取得に関して以下のように各種情報が交換される。図19は、本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置1におけるクーポン(招待状情報51)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
まず、ユーザが商品を購入する際、携帯通信装置1をリーダ/ライタの近傍に配置させ、携帯通信装置1と店舗端末5との間で商品購入代金に係る決済処理を行う(S101)。この決済処理により店舗端末5が携帯通信装置1から取得した各種情報は不図示の決済機関の決済処理サーバに送信される。
また、店舗端末5は、上記携帯通信装置1から取得した各種情報のうち、携帯通信装置1のユーザの商品購入に関する情報である購入情報として、携帯通信装置1の識別情報40、購入品名(商品コード)、および決済日時を、バーチャルショップを管理するサービス提供サーバ3に送信する(S102)。サービス提供サーバ3は、店舗端末5から受信した購入情報に登録処理部91が識別子(サービスID)を付与してサーバ記憶装置82に記憶する(S103)とともに、この付与したサービスIDを、発行処理部92がサーバ通信制御部81に指示して店舗端末5に送信させる(S104)。
店舗端末5では、サービス提供サーバ3から受信したサービスIDと、サービス提供サーバが管理しているバーチャル店舗のURLとを、招待状情報51として画像データのメーカノート領域521に記録する(S105)。そして、この招待状情報51を含む画像データ(クーポン)をリーダ/ライタを介して携帯通信装置1に送信する(S106)。また、店舗端末5は、招待状情報51として携帯通信装置1に提供したURLの情報をサービス提供サーバ3に通知する(S107)。サービス提供サーバ3は、店舗端末5から携帯通信装置1に提供したURLの情報を、サーバ通信制御部81を介して登録処理部91が受信すると、購入情報に付与したサービスIDと対応づけてサーバ記憶装置82に記憶する(S108)。
また、サービス提供サーバ3からのサービスIDの発行を必要としない場合は、図20に示すように、携帯通信装置1と店舗端末5との間で決済処理を行った後、店舗端末5から携帯通信装置1に招待状情報51を送信する構成とすることもできる。図20は、本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置1におけるクーポン(招待状情報51)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
より具体的には、ステップS101と同様に、携帯通信装置1と店舗端末5との間で、商品購入代金に係る決済処理を行う(S201)。また、店舗端末5は、決済処理において上記携帯通信装置1から取得した各種情報のうち、携帯通信装置1の識別情報40、購入品名(商品コード)、および決済日時を、購入情報として自身が備える記憶装置(不図示)に記憶させる(S202)。また、この店舗端末5は、携帯通信装置1のユーザにサービスを提供するバーチャル店舗のURLを、予めこの記憶装置に記憶している。そこで、携帯通信装置1から購入情報を取得すると、上記URLを記録した画像データ形式のクーポンを作成する(S203)。店舗端末5は、クーポンを作成すると携帯通信装置1にこのクーポンを送信する(S204)。このようにクーポンを送信すると、店舗端末5は、記憶装置に記憶した購入情報と携帯通信装置1に通知したURLの情報とをサービス提供サーバ3に送信する(S205)。
サービス提供サーバ3は、店舗端末5から購入情報とURLとを受信するとサーバ記憶装置82に記憶する。特に、受信した情報のうち、上記URLについては、その情報と携帯通信装置1に送付した日時とを、利用者リスト53の招待状送付履歴の項目に記録する。
以上のように招待状情報51として購入情報に割り当てたサービスIDを招待状情報51として含める必要がない場合、招待状情報51を店舗端末5から携帯通信装置1に送信した後に、購入情報等を店舗端末5からサービス提供サーバ3に送信する構成とすることができる。
なお、クーポンの取得方法はこれに限定されるものではなく、例えば図21に示すように、クーポンをサービス提供サーバ3において生成し、店舗端末5を介して携帯通信装置1に提供する構成とすることもできる。図21は、本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置1におけるクーポン(招待状情報51)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
すなわち、図21に示すように、まず、ステップS101と同様にユーザが商品を購入する際、携帯通信装置1をリーダ/ライタの近傍に配置させ、携帯通信装置1と店舗端末5との間で商品購入代金に係る決済処理を行う(S301)。この決済処理により店舗端末5が携帯通信装置1から取得した各種情報は不図示の決済機関の決済処理サーバに送信される。
店舗端末5は、上記携帯通信装置1から取得した各種情報のうち、携帯通信装置1の識別情報40、購入品名(商品コード)、および決済日時を、バーチャルショップを管理するサービス提供サーバ3に購入情報として送信する(S302)。
サービス提供サーバ3では、登録処理部91が店舗端末5から受信した購入情報に識別子(サービスID)を付与してサーバ記憶装置82に記憶する(S303)。そして、発行処理部92が、上記サービスIDとともに、URLの情報を、招待状情報51として、画像データのメーカノート領域521に記録する。そして、発行処理部92がこの画像データに招待状情報51を含めたクーポンとして店舗端末5に送信する(S305)。
店舗端末5は、サービス提供サーバ3からクーポンを受信すると、該クーポンを携帯通信装置1にリーダ/ライタを介して送信する。
以上のようにして携帯通信装置1がクーポンを受信すると、該携帯通信装置1のユーザは、この携帯通信装置1を所持して自宅に戻る。そして、自宅にて、携帯通信装置1は、リアルショップにて取得したクーポンをIrSSによって再生装置2に送信する。クーポンを受信した再生装置2は、該クーポンに記録されているURLのバーチャル店舗にアクセスするために、このバーチャル店舗を管理しているサービス提供サーバ3に接続する。そして、サービス提供サーバ3から上記バーチャル店舗のWEBサイト54の情報を受信する。なお、携帯通信装置1から再生装置2がクーポン(招待状情報51)を受信し、サービス提供サーバ3からサービスの提供を受けるまでの処理は、上述した「サービス提供処理」および「検証処理」と同様であるため、その説明は省略する。
なお、本実施の形態に係る情報配信システム100では、サービス提供サーバ3から特定のWEBサイト54の情報を、提供用サービスとして再生装置2が受信する構成であった。しかしながら、サービス提供サーバ3がサーバ記憶装置に映像や音楽等のコンテンツデータを保持しており、このコンテンツデータを再生装置2に提供する構成であってもよい。
また、本実施の形態に係る携帯通信装置1では、主制御部35からの制御指示の下、ICカード接続部37を介してこのICカード38から上記固有IDを取得し、該固有IDを携帯通信装置1の識別情報40として取得する構成であった。しかしながら、この識別情報40は携帯通信装置1の所有者を特定する情報であってもよい。また、識別情報40が携帯通信装置1の所有者を特定するものである場合、この識別情報40は操作部25を操作してユーザにより入力され、第2メモリ34に記憶されていてもよい。
また、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、上述した証明書発行処理により示したように、証明書発行サーバ4に対して証明書の発行を申請し、該証明書発行サーバ4から証明書の発行を受ける構成であった。また、この証明書に秘密鍵が含まれており、証明書の取得により該秘密鍵を入手する構成であった。
しかしながら、秘密鍵の入手方法はこれに限定されるものではなく、工場出荷時に予めICカード38に秘密鍵が記録されていてもよい。このように構成される場合、証明書発行サーバ4により携帯通信装置1に対して発行される証明書は秘密鍵を含まないものとなる。
さらには、携帯通信装置1は、上記証明書についても、上記秘密鍵と同様に工場出荷時に予めICカード38に記録されている構成であってもよい。このように予めICカード38に証明書が含まれている場合、上述した証明書発行処理は省略することができる。
以上のように、本発明に係る再生装置、携帯通信装置、管理サーバ、コンテンツ配信システムは、下記の構成を備えるものと言える。
本発明に係る再生装置は、以上のように、コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツを受信し、該コンテンツを再生する再生装置であって、上記管理サーバは、コンテンツの利用が許可された携帯通信装置または所有者に関する識別情報を保持し、この識別情報により特定された携帯通信装置または所有者からの求めに応じてコンテンツを提供しており、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、携帯通信装置または所有者を特定する識別情報、およびこの携帯通信装置からコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を、該携帯通信装置から受信する第1受信手段と、上記第1受信手段により受信したコンテンツ要求情報に基づき管理サーバとの接続を確立し、上記コンテンツ要求情報とともに上記識別情報および送信時刻情報を該管理サーバに送信する第1送信手段とを備える構成である。
したがって、本発明に係る再生装置は、携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報により、該コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツの提供を受ける場合に、この再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か管理サーバに確認させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る再生装置は、上記した構成において、上記第1受信手段は、上記コンテンツ要求情報、上記識別情報、および上記送信時刻情報を含む画像データを携帯通信装置から受信しており、上記コンテンツ要求情報には、上記管理サーバにより管理されているコンテンツの所在を示す所在情報が含まれており、上記画像データに含まれる上記コンテンツ要求情報、上記識別情報、および上記送信時刻情報を確認し、コンテンツ要求情報から上記所在情報を取得する確認手段をさらに備え、上記第1送信手段は、上記確認手段により取得した所在情報に基づき、管理サーバとの接続を確立するように構成されていてもよい。
上記構成によると、確認手段を備えているため携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報から所在情報を取得し接続先を決定することができる。
また、本発明に係る再生装置は、上記した構成において、上記第1受信手段によって受信された上記識別情報および上記送信時刻情報には、これらの情報の正当性を保証するための署名情報が付与されるように構成されていてもよい。
上記した構成によると、識別情報および送信時刻情報に署名情報が付与されているため、送信用データに含まれる識別情報および送信時刻情報に対する信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係る携帯通信装置は、以上のように、コンテンツを管理する管理サーバにおいて、このコンテンツの利用許可対象として当該携帯通信装置または所有者を識別する識別情報が登録されている携帯通信装置であって、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報を取得する取得手段と、上記識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報を、上記コンテンツを再生するための再生装置に送信する時点の時刻である送信時刻を計測する第1計時部と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報と、上記識別情報記憶装置に記憶された識別情報と、上記第1計時部にて計測された送信時刻の情報である送信時刻情報とに基づき、上記再生装置に送信するための送信用データを作成する送信用データ作成手段と、上記送信用データ作成手段によって作成した送信用データを再生装置に送信する第2送信手段とを備える構成である。
したがって、本発明に係る携帯通信装置は、再生装置に送信したコンテンツ要求情報により、該再生装置がコンテンツを管理する管理サーバからコンテンツの提供を受けることができる正規の提供先であるか否か管理サーバに確認させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る携帯通信装置は、上記した構成において、上記取得手段は、上記管理サーバに対して上記コンテンツ要求情報の送信を要求し、該管理サーバから該コンテンツ要求情報を取得する構成であってもよい。
本発明に係る携帯通信装置は、上記した構成において、上記コンテンツ要求情報はその内容を示す識別コードとして物品に記録されており、上記物品に記録された識別コードの画像データを取得する画像取得部を備え、上記取得手段は、上記画像取得部によって取得された画像データを解析し、上記コンテンツ要求情報を取得する構成であってもよい。
なお、上記物品は、例えば、用紙であってもよいし、壁や床、日常品であってもよい。すなわち、識別コードを印刷することができる媒体であればよい。また、この識別コードとしては、例えば、バーコードやQRコード等の2次元コード等を挙げることができる。
また、本発明に係る携帯通信装置は、上記した構成において、上記コンテンツ要求情報を保持するコンテンツ要求情報保持装置と無線により通信を行い、該コンテンツ要求情報を取得する情報取得部を備え、上記取得手段は、上記情報取得部から上記コンテンツ要求情報を取得する構成であってもよい。
また、本発明に係る携帯通信装置は、上記した構成において、上記送信用データ作成手段は、少なくとも上記識別情報および送信時刻情報に対して、これらの情報の正当性を保証するための署名情報を付与して上記送信用データを作成するように構成されていてもよい。
送信用データ作成手段は、識別情報および送信時刻情報に署名情報を付与するため、送信用データに含まれる識別情報および送信時刻情報に対する信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係る携帯通信装置は、上記した構成において、上記送信用データ作成手段は、上記コンテンツ要求情報と、上記識別情報と、上記送信時刻情報とを、画像データに格納して上記送信用データを作成しており、上記第2送信手段は、上記送信用データ作成手段により送信用データとして作成された画像データを上記再生装置に送信するように構成されていてもよい。
携帯通信装置は、画像データとして送信用データを再生装置に送信することができるため、例えば、コンテンツ要求情報が格納された画像データを受信した場合、この画像データに識別情報および送信時刻情報をさらに記録し、画像データの形式のまま再生装置に送信することができる。
また、画像データ内にコンテンツ要求情報、識別情報、および送信時刻情報を記録するため、この画像データが盗まれた場合であっても、該画像データ内に記録された上記コンテンンツ要求情報、識別情報および送信時刻情報の存在に気づかれないことがある。このため、コンテンツ要求情報、識別情報、および送信時刻情報をそのまま送信する場合と比較して、盗聴された際にこれら情報が不正に利用される可能性を低減させることができる。
本発明に係る管理サーバは、以上のように、コンテンツを管理する管理サーバであって、上記コンテンツの利用許可対象として携帯通信装置または所有者を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記コンテンツを再生する再生装置から、コンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、上記識別情報、および上記携帯通信装置から上記再生装置に対してコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を受信した場合、その受信した時点での時刻情報である受信時刻情報を計測する第2計時部と、受信した識別情報と、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性を判断する判断手段と、上記判断手段により受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断された場合、再生装置に送信すべきコンテンツを決定する送信決定手段とを備え、上記判断手段は、受信した識別情報が、識別情報記憶装置に記憶されていると確認するとともに、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分が所定の範囲内であると確認した場合、受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断する構成である。
したがって、本発明に係る管理サーバは、再生装置から受信したコンテンツ要求情報に応じて、コンテンツを再生装置に提供する場合に、管理サーバはこの再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か確認することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る管理サーバは、上記した構成において、上記コンテンツ要求情報を記憶するコンテンツ要求情報記憶装置をさらに備え、上記判断手段は、受信した識別情報が、識別情報記憶装置に記憶されており、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分が所定の範囲内であり、かつ受信したコンテンツ要求情報がコンテンツ要求情報記憶装置に記憶されていると確認した場合、受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断するように構成されていてもよい。
上記構成によると、上記判断手段は、コンテンツ要求情報の正当性を、受信したコンテンツ要求情報が、コンテンツ要求情報記憶装置に記憶されているか否かも判断基準に加えて確認することができる。
このため、本発明に係る管理サーバは、受信したコンテンツ要求情報の正当性について、さらに確度よく判断することができる。
また、本発明に係る管理サーバは、上記した構成において、上記識別情報および上記送信時刻情報には、これらの情報の正当性を保証するための署名情報が付与されており、上記署名情報は、上記識別情報および上記送信時刻情報から生成したハッシュ値を上記携帯通信装置が保持する秘密鍵により暗号化し生成したものであり、上記判断手段は、受信した上記識別情報と上記送信時刻情報とから作成したハッシュ値と、上記署名情報を公開鍵で復号し、取得したハッシュ値とを比較し一致する場合に、受信した識別情報と、送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性を判断するように構成されていてもよい。
上記した構成によると、識別情報および送信時刻情報に付与された署名情報の正当性を判断した上で、受信した識別情報と、送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性をさらに判断することができる。
本発明に係るコンテンツ配信システムは、以上のように、コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツを受信し、該コンテンツを再生する再生装置であって、上記管理サーバは、コンテンツの利用が許可された携帯通信装置または所有者に関する識別情報を保持し、この識別情報により特定された携帯通信装置または所有者からの求めに応じてコンテンツを提供しており、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であり、該管理サーバにより管理されているコンテンツの所在を示す所在情報を含むコンテンツ要求情報とともに、携帯通信装置または所有者を特定する識別情報、およびこの携帯通信装置からコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を、該携帯通信装置から受信する第1受信手段と、上記第1受信手段により受信したコンテンツ要求情報に基づき管理サーバとの接続を確立し、上記コンテンツ要求情報とともに上記識別情報および送信時刻情報を該管理サーバに送信する第1送信手段とを備える再生装置と、コンテンツを管理する管理サーバにおいて、このコンテンツの利用許可対象として当該携帯通信装置または所有者を識別する識別情報が登録されている携帯通信装置であって、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報を取得する取得手段と、上記識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報を、上記コンテンツを再生するための再生装置に送信する時点の時刻である送信時刻を計測する計時部と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報と、上記識別情報記憶装置に記憶された識別情報と、上記計時部にて計測された送信時刻の情報である送信時刻情報とに基づき、上記再生装置に送信するための送信用データを作成する送信用データ作成手段と、上記送信用データ作成手段によって作成した送信用データを再生装置に送信する第2送信手段とを備える携帯通信装置と、コンテンツを管理する管理サーバであって、上記コンテンツの利用許可対象として携帯通信装置または所有者を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記コンテンツを再生する再生装置から、コンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、上記識別情報、および上記携帯通信装置から上記再生装置に対してコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を受信した場合、その受信した時点での時刻情報である受信時刻情報を計測する第2計時部と、受信した識別情報と、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性を判断する判断手段と、上記判断手段により受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断された場合、再生装置に送信すべきコンテンツを決定する送信決定手段とを備え、上記判断手段は、受信した識別情報が、識別情報記憶装置に記憶されていると確認するとともに、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分が所定の範囲内であると確認した場合、受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断する管理サーバとを備える構成である。
したがって、本発明に係るコンテンツ配信システムは、携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報を再生装置が管理サーバに送信した場合に、管理サーバがこのコンテンツ要求情報の正当性を判断して、再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か確認することができるという効果を奏する。
最後に、携帯通信装置1が有する各機能ブロック、再生装置2が有する各機能ブロック、ならびサービス提供サーバ3が有する各機能ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、携帯通信装置1、再生装置2、およびサービス提供サーバ3は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである携帯通信装置1、再生装置2、ならびにサービス提供サーバ3それぞれの制御プログラムのプログラムコードをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯通信装置1、再生装置2、およびサービス提供サーバ3それぞれに供給する。そして、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
また、携帯通信装置1、再生装置2、およびサービス提供サーバ3それぞれでは、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給する構成であってもよい。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本実施形態に係る情報配信システム100は、再生装置2からサービス提供サーバ3への単方向で行われる通信において、サービス提供サーバ3は再生装置2がサービスの提供先であるか否か検証することができるシステムである。このため、本実施の形態に係る再生装置2のようにサービス提供サーバにおける検証において必要となる情報等の入力を行うことができない場合に広く適用できる。
本発明は、携帯通信装置から再生装置を介してサービス提供サーバに行ったサービスの利用要求に応じて、このサービス提供サーバからサービスの提供を受けるシステムに関するものである。
近年、デジタルカメラ付き携帯電話機の普及に伴い、画像データを利用する機会が増えてきている。例えば、上記携帯電話機により画像データを取得し、この画像データを表示装置で表示したり、取得した画像データをプリンタで印刷したりするなど、画像データの活用範囲も広がっている。
さらにまた、QRコード(登録商標)等の2次元コードを利用したURL(Uniform Resource Locator)の告知サービスなどが行われるようになってきている。すなわち、携帯電話機のカメラ機能によってQRコードの画像データを取得し、該画像データを解析することにより、QRコードに埋め込まれたURL等の情報を取得することができる。さらには、最近では、画像にURLなどのデータを埋め込み、該画像の画像データから埋め込まれた情報を取得することができる技術も開発されている。
また、装置間における、無線通信による画像データの転送技術も普及している。例えば、無線通信により画像データを転送するためのプロトコルとしては、IrSimple(登録商標)のような高速赤外線通信プロトコルや、Bluetooth(登録商標)のような近距離用無線通信プロトコルなどが挙げられる。さらにはまた、例えば、IrDAなど赤外線を利用した近距離のデータ通信などもある。このような通信プロトコルを利用して、携帯電話機により取得した画像データあるいは、URL等の情報を含む画像データを表示装置に容易に送信することができるようになっている。
また、携帯電話機の普及に伴い、映像データや画像データ等のコンテンツを、該コンテンツを管理しているサーバから受信し利用する機会も増えてきた。このようなコンテンツを、該コンテンツの利用許可が認められたユーザの携帯電話機にのみ配信できるようにするために、サーバは、コンテンツ配信時に、携帯電話機のユーザに対して認証処理を行う。そして、サーバは、認証が許可されたユーザの携帯電話機にのみコンテンツを配信する。
ところで、認証処理には上記ユーザの個人情報等、第3者に知られたくない情報を携帯電話機から上記サーバに送信する必要がある。しかしながら、携帯電話機からサーバにこれら個人情報等を送信するにあたり、情報の盗聴などの危険に曝されるおそれがある。そこで、送信する情報を暗号化することが考えられる。
このような情報の暗号化、該暗号化された情報の復号に関する技術として特許文献1(特開2002−366442号公報:2002年12月20日公開)のデータ端末装置が開示されている。すなわち、特許文献1では、暗号化コンテンツデータと、暗号化コンテンツデータを復号するためのライセンス鍵を含むライセンスとをデータ記録装置から取得し、コンテンツデータを復号および再生するデータ端末装置が開示されている。
さらにまたこのデータ端末装置では、コンテンツの再生機能を証明する機能証明書をデータ記録装置へ送信し、機能証明書によって証明される機能が、ライセンスに含まれる再生制御情報に対応する場合、データ記録装置から暗号化コンテンツデータおよびライセンスを受信する構成である。このため、ライセンス鍵を管理する側のデータ記録装置では、データ端末装置による、コンテテンツデータに対する再生制限の実施を確認することができる。
しかしながら、上記従来の構成では、携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報により、再生装置が、該コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツの提供を受ける場合に、管理サーバは、この再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か確認することができないという問題が生じる。
例えば、特定のWEBサイト等から受信した画像データ等のコンテンツを表示させる場合、携帯通信装置ではその表示画面が小さいため、画面に表示された画像に対する視認性が悪くなる。そこで、この携帯通信装置よりも大きな表示画面を有する再生装置に上記WEBサイトの画像データを送信させ、該画像データを表示させるといったシステムが考えられる。
ところで、特定のWEBサイトから配信されるコンテンツは、上述のように、コンテンツの利用が認められたユーザが所持する装置に対してのみ提供される。そこで、WEBサイトの管理サーバと上記コンテンツの取得を所望する装置との間にて認証処理を行うためのデータのやり取りが発生する。ところが、テレビ等の再生装置では、管理サーバとの間で認証処理に係るデータのやり取りを行うことができないため、この再生装置が上記管理サーバから直接コンテンツを提供してもらうことができない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、携帯通信装置から受信したサービス利用情報により、該サービスを提供するサービス提供サーバからサービスの提供を受け、該サービスを利用する場合に、このサービス利用装置がサービスの正規の提供先であるかサービス提供サーバに確認させることができる、携帯通信装置、サービス提供サーバ、および店舗端末を実現することにある。
本発明に係る携帯通信装置は、サービスを提供するサービス提供サーバからサービスの提供を受けることが許可されている携帯通信装置であって、上記サービス提供サーバは、提供するサービスの利用許可対象を識別する情報として、当該携帯通信装置または当該携帯通信装置の所有者に割り当てられた識別情報を登録しており、上記サービス提供サーバに対してサービスの提供を要求するための情報であるサービス利用情報を取得する取得手段と、上記識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記取得手段により取得したサービス利用情報を、上記サービス提供サーバと接続され、このサービス提供サーバより提供されるサービスを利用するサービス利用装置に送信する時点の時刻である送信時刻を計測する第1計時部と、上記取得手段により取得したサービス利用情報と、上記識別情報記憶装置に記憶された識別情報と、上記第1計時部にて計測された送信時刻の情報である送信時刻情報とを、画像データ内に含めてサービス利用装置に送信するための送信用画像データを作成する送信用データ作成手段と、上記送信用データ作成手段により作成された送信用画像データを上記サービス利用装置に送信する第2送信手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るサービス提供サーバは、サービスを提供するサービス提供サーバであって、提供する上記サービスの利用許可対象として携帯通信装置またはその所有者を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記サービスを利用するためのサービス利用装置から、サービスの提供を要求するための情報であるサービス利用情報とともに、上記識別情報、および上記携帯通信装置から上記サービス利用装置に対してサービス利用情報を送信した時点を示す送信時刻情報を受信した場合、その受信した時点での時刻情報である受信時刻情報を計測する第2計時部と、受信した識別情報、および上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分に基づき、受信したサービス利用情報の正当性を判断する判断手段と、上記判断手段により受信したサービス利用情報が正当であると判断された場合、サービス利用装置に提供すべきサービスを決定する提供サービス決定手段とを備え、上記判断手段は、受信した識別情報が、識別情報記憶装置に記憶されており、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分が所定の範囲内であると確認した場合、受信したサービス利用情報が正当であると判断することを特徴とする。
本発明に係る店舗端末は、携帯通信装置との間で商品購入代金に係る決済処理を行う店舗端末であって、上記携帯通信装置による商品購入に関する情報である購入情報と、上記決済処理を行った決済日時に関する情報とを、サービスを提供するサービス提供サーバに送信する決済処理情報送信手段と、上記決済処理情報送信手段により送信された上記購入情報および決済日時に関する情報に応じて、上記サービス提供サーバより送信された、該サービス提供サーバに対してサービスの提供を要求するための情報であるサービス利用情報を受信するサービス利用情報受信手段と、サービス利用情報受信手段によって受信したサービス利用情報を、画像データに格納して携帯通信装置に送信するサービス利用情報送信手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る店舗端末は、携帯通信装置との間で商品購入代金に係る決済処理を行う店舗端末であって、上記携帯通信装置に対してサービスを提供するサービスの提供元のアドレスを記憶するサービス提供元記憶装置と、上記携帯通信装置による商品購入に関する情報である購入情報と、上記決済処理を行った決済日時に関する情報とを取得する決済処理情報取得手段と、上記決済処理情報取得手段によって、上記購入情報が取得されると、上記サービス提供元記憶装置に記憶された上記アドレスを画像データに格納して、サービス利用情報として携帯通信装置に送信するサービス利用情報送信手段と、上記決済処理情報取得手段によって取得した上記購入情報と、上記サービス利用情報として携帯通信装置に送信したサービスの提供元のアドレスとを、上記サービスの提供元を管理するサービス提供サーバに通知する通知手段とを備えることを特徴とする。
本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分に理解されるであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
本発明の実施形態を示すものであり、情報配信システムの概略構成を示す図である。
本実施の形態に係る携帯通信装置の外観形状の一例を示す斜視図である。
本実施の形態に係る携帯通信装置の外観形状の一例を示す斜視図である。
本実施の形態に係る送信用データのデータ構造を概略的に示した図である。
本発明の実施形態を示すものであり、携帯通信装置の要部構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態を示すものであり、携帯通信装置のソフトウェア構成を説明するブロック図である。
携帯通信装置からサービス提供サーバに至るまでの正規の送信経路と、該情報が盗聴された不正な送信経路との対比例を示す図である。
本発明の実施形態を示すものであり、再生装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態を示すものであり、再生装置のソフトウェア構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態を示すものであり、サービス提供サーバの要部構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態を示すものであり、招待状情報リストの一例を示す図である。
本発明の実施形態を示すものであり、利用者リストの一例を示す図である。
本発明に係る実施形態を示すものであり、情報配信システムにおける、サービス提供処理の事前処理に関する情報の流れを説明する図である。
本発明に係る実施形態を示すものであり、情報配信システムにおけるサービス提供処理の処理フローを示すフローチャートである。
本発明の実施形態を示すものであり、サービス提供サーバにおける、検証処理に関する処理フローを示すフローチャートである。
本発明に係る実施形態における実施例1を示すものであり、情報配信システムの概略構成を説明する図である。
本発明に係る実施形態における実施例2を示すものであり、情報配信システムの概略構成を説明する図である。
本発明に係る実施形態における実施例3を示すものであり、情報配信システムの概略構成を説明する図である。
本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置におけるクーポン(招待状情報)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置におけるクーポン(招待状情報)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置におけるクーポン(招待状情報)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
本発明の一実施形態について図1ないし図21に基づいて説明すると以下の通りである。すなわち、本実施の形態に係る情報配信システム100は、図1に示すように、携帯通信装置1、再生装置2、およびサービス提供サーバ(管理サーバ)3を備えてなる構成である。図1は、本発明の実施形態を示すものであり、情報配信システム100の概略構成を示す図である。
携帯通信装置1は、基地局を介して、他の携帯通信装置と通信を確立したり、通信ネットワークに接続し特定のWEBサイト(コンテンツ)54にアクセスしたりすることができるものである。この携帯通信装置1は、例えば、携帯電話機、PDA(Personal Digital(Data) Assistants)等によって実現できる。
上記携帯通信装置1の外観形状は、図2に示すように、基地局と通信を確立するためのアンテナ21、通話時に音声を出力するスピーカ22、通話時に音声が入力されるマイク23、各種情報が表示される表示部24、および各種情報を入力する操作部25を備えている。また、携帯通信装置1の筐体において、表示部24が備えられている面とは反対側の面には、図3に示すように撮像部(画像取得部)26、および赤外線通信部27をさらに備えている。なお、図2および図3は、本実施の形態に係る携帯通信装置1の外観形状の一例を示す斜視図である。
また、この携帯通信装置1は、後述するが、特定のWEBサイト54へのURL(所在情報)および該WEBサイト54により提供されるサービスを識別するサービスIDとを含む招待状情報(サービス利用情報)51をサービス提供サーバ3から取得し、該招待状情報51を画像データに埋め込み、赤外線通信部27により送信用データ101として再生装置2に送信することができるものでもある。この送信用データ101は、後述するがJPEG形式やTIFF形式などの一般的なフォーマットを有する通常の画像データであるが、再生装置2が実行するべき処理や、アクセスすべきURL等を指定した処理指定情報を内包している。そして、再生装置2は、携帯通信装置1からこの送信用データ101を受信すると、この送信用データ101に格納されている処理指定情報により指定された処理を、該データを受信した時点で直ちに実行するように構成されている。
また、上記赤外線通信部27は、上記招待状情報51を含む画像データの再生装置2への送信は、IrSS(登録商標)により実行する。なお、このIrSSは、IrSimple(登録商標)1.0準拠の片方向通信を行うための高速赤外線通信プロトコルである。このため、携帯通信装置1は、この送信用データ101を再生装置2に対して高速で送信することができる。
ところで、携帯通信装置1における上記招待状情報51の取得方法としては、例えば、下記の方法が挙げられる。すなわち、特定のWEBサイト54へのアクセスを管理しているサービス提供サーバ3に対して、招待状情報51の送信を要求し取得する方法、携帯通信装置1により現在閲覧しているWEBサイト54のURLを招待状情報51とし取得する方法、携帯通信装置1が備える撮像部26により、QRコード(登録商標)等の2次元コードの画像を撮影し、該2次元コードから招待状情報51を取得する方法、特定の場所において招待状情報51を発信しているリーダ/ライタから、この招待状情報51を取得する方法等である。
なお、これ以降では、まず携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3に対して、招待状情報51の送信を要求し、該招待状情報51を取得するものとして説明し、その他の取得方法については後段において実施例1〜3として説明する。
上記再生装置2は、携帯通信装置1から受信した招待状情報51に含まれるURLによって指定されるWEBサイト54へのアクセスを、該サイトを管理するサービス提供サーバ3に要求するものである。また、再生装置2は、このWEBサイト54へのアクセス要求が許可された場合、WEBサイト54から提供される情報を取得し再生するものでもある。再生装置2は、例えば、デジタル画像データを表示可能とするとともに、サービス提供サーバ3と通信可能な表示装置によって実現できる。
サービス提供サーバ3は、自身が管理するWEBサイト54に、正規ユーザが所持する端末からのアクセス要求があった場合に、該端末からのWEBサイト54へのアクセスを許可するサーバである。すなわち、本実施の形態に係る情報配信システム100において、サービス提供サーバ3から提供されるサービスとは、特定のユーザに対してのみ特定のWEBサイト54の情報を取得できるようにすることである。しかしながら、サービス提供サーバ3により提供されるサービスはこれに限定されるものではなく、サービス提供サーバ3が映像データまたは音楽データ等のコンテンツデータを保持しており、該コンテンツデータを提供するものであってもよい。なお、サービス提供サーバ3による、WEBサイト54へのアクセスの可否についての検証処理の詳細は後述する。
(送信用データ)
まず、上述した携帯通信装置1から再生装置2に送信される送信用データ101のデータ構造について、図4に基づいて説明する。図4は、送信用データ101のデータ構造を概略的に示した図である。図4に示したように、送信用データ101は、概略的に言えば、画像領域510と、EXIF領域520とを含んで構成された、JPEG形式の画像データである。
画像領域510は、表示すべき画像情報を圧縮して格納するための領域である。一方、EXIF情報520は、画像領域510に格納された画像情報に関するメタ情報を格納するための領域である。このEXIF領域520には、デジタルカメラなどの製造メーカが仕様を自由に定めて利用することができる、メーカノート領域521が含まれている。また、EXIF領域520には、画像領域510に格納されている主画像を縮小してなるサムネイル画像を格納するためのサムネイル画像領域522が含まれている。
なお、画像領域510やサムネイル画像領域522には、メーカノート領域521に格納されている情報の内容を象徴した、いわゆるアイコン画像も格納されていてもよい。携帯通信装置1において、送信用データ101の内容を表示させる場合、このアイコンにより該送信用データ101に格納されている処理が何であるかということをユーザに提示することが可能になる。
(携帯通信装置のハードウェア構成)
ここで、図5を参照して上記した携帯通信装置1のハードウェア構成について説明をする。図5は、本発明の実施形態を示すものであり、携帯通信装置1の要部構成を示すブロック図である。
図5に示すように携帯通信装置1は、アンテナ21、スピーカ22、マイク23、表示部24、操作部25、撮像部26、および赤外線通信部27に加えて、無線部28、通信制御部29、信号処理部30、画像処理部31、第1メモリ32、表示ドライバ33、第2メモリ34、主制御部35、計時部(第1計時部)36、ICカード接続部37、非接触IC接続部39を備えてなる構成である。また、本実施の形態に係る携帯通信装置1では、このICカード接続部37を介して、ICカード(識別情報記憶装置)38と接続され、非接触IC接続部39を介して、非接触IC45と接続する構成である。
上記ICカード38は、当該携帯通信装置1において利用される電話番号を特定する固有IDが記録されたものであり、いわゆる、SIMカード(シムカード、Subscriber Identity Module Card)である。主制御部35からの制御指示の下、ICカード接続部37を介してこのICカード38から上記固有IDを取得し、該固有IDを携帯通信装置1の識別情報40として取得する。
上記非接触IC45は、例えば、後述するリーダ/ライタから電波を受信すると、該電波により起動し、非接触IC接続部39を介して受信した電波に基づく情報を主制御部35に送信するものである。このように、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、非接触IC45と接続されているため、上記リーダ/ライタの近傍に当該携帯通信装置1を配置するだけで、該リーダ/ライタから送信される情報を取得することができる。このため、上記リーダ/ライタが携帯通信装置1に対する商品購入の決済を行うためのものとして店内に備えられている場合、携帯通信装置1はこのリーダ/ライタとの間で各種情報のやり取りを行い、商品購入に係る決済処理を行う決済機能を有する。
上記第1メモリ32は、バッファ的な役割を果たすものであり、第2メモリ34は、フラッシュメモリのように恒久的にデータを蓄積する役割を果たすものである。なお、携帯通信装置1の記憶装置である第1メモリ32および第2メモリ34は、携帯通信装置1の仕様に応じて構成を適宜変更可能であり、例えば、一体として設けてもよい。第2メモリ34は、携帯通信装置1が取得した招待状情報51・・・および当該携帯通信装置1の正規ユーザであることを証明するユーザ証明書52を記憶している。なお、この招待状情報51は後述する招待状情報51の申請処理によりサービス提供サーバ3から取得できるようになっており、上記ユーザ証明書52は、後述する証明書発行処理により証明書発行サーバから取得できるようになっている。
そして、このように構成された携帯通信装置1は、以下のようにして、通話機能、カメラ機能、およびコード読み取り機能などを実行することができる。
まず、携帯通信装置1では、通信制御部29による送受信制御のもとに、無線部28がアンテナ21を介して基地局(不図示)との信号の送受信を行い、信号処理部30が無線部28で送受信される信号に所定の信号処理を施す。これによって、携帯通信装置1では、基地局を介して相手側装置から送信されてくる音声をスピーカ22から出力したり、マイク23から入力される音声を、基地局を介して相手側装置に送信したりする、いわゆる通話機能が実現されている。
また、携帯通信装置1は、CCD(charge coupled device)やCMOSによって構成された撮像部26を備えており、カメラ起動指示を操作部25が受け付けると、該指示に応じて、画像処理部31が撮像部26を起動させ画像を撮影させる。このように画像を撮影すると、画像処理部31によって露出,画質などを調整した後、撮影結果を第1メモリ32に格納し、表示部24に画像をプレビュー表示するようになっている。そして、このプレビュー表示の状態で操作部25により該画像の保存指示を受け付けるとこの画像を第2メモリ34に格納するようになっている。すなわち、このような動作によって、携帯通信装置1ではいわゆるカメラ機能が実現されている。
また、携帯通信装置1は、上述したカメラ起動指示ではなく、QRコード等のコード読み取り指示を操作部25が受け付けた場合も、上記と同様に撮像部26を起動させ、表示部24に画像をプレビュー表示する。そして、コードの読み取り開始指示を、操作部25を介して受け付けると、撮像部26により取得したコードの画像データを主制御部19が解析し、その解析結果を第1メモリ32に一時格納する。このようにして撮影したコードの画像解析結果が第1メモリ32に格納されると、主制御部35からの指示に応じて表示ドライバ33がこの解析結果を読み出し表示部24に表示させる。
このように、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、表示部24において、QRコード等の2次元コードして記録された情報を表示させることができる。すなわち上記した処理によって、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、いわゆるコード読み取り機能を実現することができる。
また、携帯通信装置1は、計時部36を備えており、これにより各種動作が実行された時間を取得することができる。
なお、上記した携帯通信装置1が備える各部は、主制御部35からの制御指示により各種処理を実行するように構成されている。
(携帯通信装置のソフトウェア構成)
上記した携帯通信装置1の招待状情報51の転送処理に関するソフトウェア構成について図6を参照して説明する。図6は、本発明の実施形態を示すものであり、携帯通信装置1のソフトウェア構成を説明するブロック図である。図6に示すように携帯通信装置1は、機能ブロックとして、招待状情報取得部(取得手段)41、招待状情報選択部42、送信用データ作成部(送信用データ作成手段)43、および招待状情報送信部44を備えてなる構成である。なお、これら機能ブロックは、主制御部35が例えばCPU等によって実現される場合、このCPUが第2メモリ34に記憶されたプログラムを第1メモリ32に読み出し、実行することにより実現される。
上記招待状情報取得部41は、画像処理部31、非接触IC接続部39、または通信制御部29を介して招待状情報51を取得するものである。例えば、携帯通信装置1により所定のサービス提供サーバ3から招待状情報51を取得する場合は、アンテナ21、無線部28、および通信制御部29を介して招待状情報51を取得する。一方、QRコード等、印刷された2次元コードから招待状情報51を取得する場合は、撮像部26および画像処理部31を介して招待状情報51を取得する。さらには、店舗先にて招待状情報51の発行を受ける場合は、該招待状情報51を発行するリーダ/ライタから、非接触IC(情報取得部)45が招待状情報51を受信する。そして、非接触IC45から非接触IC接続部39を介して主制御部35が招待状情報51を受信する。なお、招待状情報取得部41と画像処理部31、招待状情報取得部41と非接触IC接続部39、あるいは招待状情報取得部41と通信制御部29により本発明の取得手段を実現する。
招待状情報選択部42は、第2メモリ34から再生装置2に送信すべき招待状情報51を選択するものである。すなわち、招待状情報選択部42は、操作部25から招待状情報51の再生装置2への送信指示を受け付けると、第2メモリ34から、ユーザが送信を所望する招待状情報51を選択し読み出す。そして、読み出した招待状情報51を送信用データ作成部43に送信する。
送信用データ作成部43は、招待状情報選択部42から受信した招待状情報51を含めて、赤外線通信部27を介して再生装置2に送信する送信用データ101を作成するものである。すなわち、招待状情報送信部44は、招待状情報選択部42から送信すべき招待状情報51を受信すると、該招待状情報51と、ICカード接続部37を介してICカード38から取得した識別情報40と、計時部36から取得した送信指示時刻(送信時刻情報)50とを含む送信用データ101を作成する。
ここで、上記送信用データ101に上記送信指示時刻50を含めるのは以下に示すような識別情報40等の盗聴、あるいは、なりすまし等を防止するためである。すなわち、本実施の形態に係る情報配信システム100では、携帯通信装置1が取得した招待状情報51とともに識別情報40等を再生装置2に送信し、この再生装置2がこの識別情報40等をサービス提供サーバ3との間で確立した送信経路によって情報を伝達させる。
ここで、図7に示すように招待状情報51および携帯通信装置1の識別情報40等が、携帯通信装置1および再生装置2間、再生装置2およびサービス提供サーバ3間で盗聴される可能性がある。さらには、盗んだ情報を使って、他の携帯通信装置301が他の再生装置302を経由してサービス提供サーバ3にWEBサイト54情報を要求する可能性もある。図7は、携帯通信装置1からサービス提供サーバ3に至るまでの正規の送信経路と、該情報が盗聴された不正な送信経路との対比例を示す図である。
そこで、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、招待状情報51や識別情報40を再生装置2に送信するにあたり、この送信の指示を行った時の時刻を含めて送信する。このため、最終的には、サービス提供サーバ3は、携帯通信装置1から識別情報40等が送信されてから当該サービス提供サーバ3に到達するまでどのくらいの時間を経過したか把握することができる。
そして、この経過時間が大きい、つまり携帯通信装置1による、識別情報40等の送信指示時刻50と、サービス提供サーバ3における上記識別情報40等の受信時時刻との差が閾値よりも大きい場合、この識別情報40等の情報が通信経路途中で他の携帯通信装置301により盗まれたものであると判断することができる。
さらにまた、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、識別情報40等の送信データに対する安全性を向上させるために、これら送信データに電子署名(署名情報)を付すように構成されている。
具体的には、発行されたユーザ証明書52には秘密鍵が含まれており、該秘密鍵により赤外線通信部27から再生装置2に送信する情報の暗号化を行う。つまり、携帯通信装置1は、再生装置2に画像データに含めて送信する情報(識別情報40、送信指示時刻50等)からハッシュ値を生成する。そして、生成したハッシュ値を元にして、秘密鍵により暗号化を行い、電子署名を作成する。そして、再生装置2に送信する情報とともにこの電子署名を送信し、送信した情報の正当性を示す。
(再生装置のハードウェア構成)
次に、再生装置2のハードウェア構成について図8を参照して説明する。図8は、本発明の実施形態を示すものであり、再生装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係る再生装置2は、図8に示すように、再生装置赤外線通信部(第1受信手段)60、通信インターフェース61、再生装置通信制御部(第1送信手段)62、再生装置表示制御部63、再生装置表示部64、再生装置第1メモリ65、および再生装置第2メモリ66、再生装置主制御部67を備えてなる構成である。
上記再生装置赤外線通信部60は、再生装置主制御部67からの制御指示に応じて、IrSSにより送信された画像データ(送信用データ101)を受信し、該再生装置2において利用可能な形式にデータを変換させるものである。例えば、IrSSで送信された送信用データ101を再生装置2において表示させる場合、受信した送信用データ101を再生装置表示部64において表示可能とするデータ形式に変換する。
通信インターフェース61は、他の装置と通信ネットワークを通じて接続できるようにインターフェースを提供するものである。より具体的には、本実施の形態に係る再生装置2では、再生装置通信制御部62からの制御指示に応じて、通信インターフェース61が通信ネットワークを通じてサービス提供サーバ3との接続を確立させることができる。
再生装置表示制御部63は、再生装置主制御部67からの指示に応じて、再生装置表示部64に画像等を表示させるものである。なお、再生装置表示部64の表示画面は、携帯通信装置1が備える表示部24の表示画面よりもその縦横サイズが大きいものとする。
再生装置第1メモリ65は、バッファ的な役割を果たすものであり、再生装置第2メモリ66は、フラッシュメモリのように恒久的にデータを蓄積する役割を果たすものである。なお、再生装置2の記憶装置である再生装置第1メモリ65および再生装置第2メモリ66は、再生装置2の仕様に応じて構成を適宜変更可能であり、例えば、一体として設けてもよい。
(再生装置のソフトウェア構成)
次に、図9を参照して上記したハードウェア構成を有する再生装置2のソフトウェア構成について説明する。図9は、本発明の実施形態を示すものであり、再生装置2のソフトウェア構成を示すブロック図である。
図9に示すように、再生装置2における再生装置主制御部67は、機能ブロックとして、データ受信部(第1受信手段)70、データ解析部(確認手段)71、接続先決定部(第1送信手段)72、および表示データ受信部73を備えてなる構成である。
データ受信部70は、再生装置赤外線通信部60を介して受信した送信用データ101を受け付けるものである。より具体的には、携帯通信装置1から画像データの形式で送信用データ101が送信されると、再生装置赤外線通信部60が該送信用データ101を受信し、再生装置2において処理できる形式に変換する。この変換された送信用データ101をデータ受信部70が受信する。そして、データ解析部71に対して受信した送信用データ101に含まれる情報について確認するように指示する。なお、このデータ受信部70と再生装置赤外線通信部60とによって本発明の第1受信手段を実現する。
データ解析部71は、データ受信部70からの指示に応じて、送信用データ101に含まれる情報を確認するものである。より具体的には、送信用データ101のEXIF領域520におけるメーカノート領域521に、電子署名が付加された識別情報40および送信指示時刻50が記録されている。さらには、招待状情報51に含まれるURLの情報が記録されている。そこで、データ解析部71は、これらの情報がメーカノート領域521に記録されているか確認し、上記URLによって特定されるWEBサイト54への接続を要求するように接続先決定部72に指示する。また、このときデータ解析部71は、確認した、電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを接続先決定部72に渡す。そして、データ解析部71は、接続先決定部72に対して、WEBサイト54へのアクセス要求とともに、これらの情報をサービス提供サーバ3に送信するように指示する。
接続先決定部72は、データ解析部71から受信した招待状情報51に含まれるURLからアクセス先のWEBサイト54を決定するとともに、該データ解析部71から受信した識別情報40、送信指示時刻50、および招待状情報51を、アクセス先となるWEBサイト54を管理しているサービス提供サーバ3に送信するように再生装置通信制御部62を制御するものである。なお、この接続先決定部72と再生装置通信制御部62とによって本発明の第1送信手段を実現する。
表示データ受信部73は、再生装置通信制御部62を介してアクセス先のWEBサイト54のデータを受信すると、このデータを再生装置表示制御部63に送信し、データの表示を指示するものである。
(サービス提供サーバの構成)
次に図10、11、および12を参照してサービス提供サーバ3の構成について説明する。図10は、本発明の実施形態を示すものであり、サービス提供サーバ3の要部構成を示すブロック図である。サービス提供サーバ3は、通信ネットワークを通じて、他の装置との通信のインターフェースを提供するサーバ通信インターフェース80、該サーバ通信インターフェース80を制御し、他の装置との通信を確立するサーバ通信制御部81、読み書き可能な記憶媒体であるサーバ記憶装置(識別情報記憶装置・コンテンツ要求情報記憶装置)82、サービス提供サーバ3が備える各部の各種制御を行うサーバ主制御部83、サービス提供サーバ3における所望のタイミングでの時刻を計測するサーバ計時部(第2計時部)84を備えてなる構成である。
上記サーバ記憶装置82には、WEBサイト54のURLおよびサービスIDを示す招待状情報リスト55、正規ユーザからの、招待状情報51に基づくアクセスの場合に提供するWEBサイト54、招待状情報51の発行の申請を行った際に携帯通信装置1のユーザが登録した個人情報である利用者リスト(識別情報)53が記憶されている。
上記招待状情報リスト55は、招待状情報51を管理するリストであり、図11に示すように、招待状情報51として、WEBサイト54によるサービスの内容を識別するサービスIDと、該WEBサイト54のURLとが対応づけられて記録されている。
上記利用者リスト53は、招待状情報51の利用申請を行ったユーザの情報を管理するリストであり、図12に示すように、利用申請を受けた携帯通信装置1ごとに、該携帯通信装置1の識別情報、メールアドレス、所有者名、所有者住所、電話番号を記録している。さらにこれらの情報に、招待状情報51の送付履歴を示す情報を対応づけて記録している。なお、招待状情報51の送付履歴を示す情報とは、例えば、招待状情報51により提供するサービスを識別するサービスIDと、招待状情報51の送信日時との対応関係を示す情報である。図11は、本発明の実施形態を示すものであり、招待状情報リスト55の一例を示す図である。図12は、本発明の実施形態を示すものであり、利用者リスト53の一例を示す図である。
また、サーバ主制御部83は、機能ブロックとして登録処理部91、発行処理部92、認証処理部(判断手段)93、およびWEB処理部(送信決定手段)94を備えてなる構成である。これら機能ブロックは、例えば、サーバ主制御部83がCPUによって実現される場合、該CPUが不図示のROMから不図示のRAMにプログラムを読み出し実行することにより実現される。
登録処理部91は、携帯通信装置1から受け付けた招待状情報51の利用申請に応じて、利用者リスト53を作成するものである。登録処理部91は、利用者リスト53を作成すると、発行処理部92に、招待状情報51の発行を指示する。
発行処理部92は、登録処理部91からの指示に応じて、招待状情報51を携帯通信装置1に送信するものである。発行処理部92は、招待状情報51を招待状情報リスト55から選択し、サーバ通信制御部81に渡すとともに、招待状情報51を携帯通信装置1に送信するように指示する。また、発行処理部92は、招待状情報リスト55から選択した招待状情報51のサービスID、および招待状情報51を発行した日時を招待状送付履歴として利用者リスト53を記録する。
認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセスを要求する再生装置2から受信した、電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51と、これら情報を受信した受信時刻とに基づき、再生装置2のアクセス要求が、WEBサイト54の情報の利用が許可されたユーザからの要求に基づくものであるか検証するものである。検証の結果、利用が許可されたユーザからの要求に基づくものであると判定すると、WEB処理部94に対して、WEBサイト54の情報をサーバ記憶装置82から読み出し、サーバ通信制御部81を制御して上記再生装置2に送信するように指示する。
WEB処理部94は、認証処理部93からの指示に応じて、再生装置2にWEBサイト54を提供するものである。具体的には、認証処理部93からの指示に応じて、WEB処理部94は、サーバ記憶装置82からWEBサイト54を読み出し、サーバ通信制御部81を制御して再生装置2にWEBサイト54の情報を送信する。
(サービス提供処理の事前処理)
本実施の形態に係る情報配信システム(コンテンツ配信システム)100は、携帯通信装置1から受信した、招待状情報51が埋め込まれた画像データに基づき、再生装置2が該招待状情報51により特定されるWEBサイト54にアクセスし、サービスの提供を受ける、サービス提供処理を実行するものである。
このサービス提供処理を実行するにあたり、その事前処理として、携帯通信装置1は、図13に示すように下記の処理を実行する。図13は、本発明に係る実施形態を示すものであり、情報配信システム100における、サービス提供処理の事前処理に関する情報の流れを説明する図である。
まず、携帯通信装置1は、証明書の発行を証明書発行サーバ4に申請する証明書発行処理を実行する。そして、携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3により提供されるサービスの利用申請を行う利用申請処理を実行し、サービスの提供を受けるために必要となる招待状情報51の利用申請を行う利用申請処理を実行する。
すなわち、上記証明書発行処理では、上記携帯通信装置1は、証明書発行サーバ4と通信を確立する。そして、携帯通信装置1は、この証明書発行サーバ4に対して証明書の発行を申請し、該証明書発行サーバ4から証明書の発行を受ける。なお、この発行された証明書には携帯通信装置1にて電子署名を作成する際に利用する秘密鍵が含まれている。
次に、上記利用申請処理では、携帯通信装置1は、操作部25により受け付けたユーザからの利用申請指示に応じて、招待状情報取得部41が通信制御部29に指示してサービス提供サーバ3との通信を確立させる。そして、サービス提供サーバ3に対して、招待状情報取得部41は、該サービス提供サーバ3により提供されるサービスの利用許可を求める利用申請を要求する情報を送信する。この要求時に携帯通信装置1では、招待状情報取得部41が発行を受けた上記証明書を合わせて送信するように構成されている。
さらには、サービス提供サーバ3に対して携帯通信装置1のユーザ登録も行うように構成されている。具体的には、このユーザ登録において携帯通信装置1では、招待状情報取得部41が以下の情報をサービス提供サーバ3に送信する。
すなわち、携帯通信装置1では、招待状情報取得部41がICカード38から取得した識別情報40、携帯通信装置1に割り当てら得ているメールアドレスをサービス提供サーバ3に送信する。さらに、携帯通信装置1の所有者名(契約者名)、該所有者の住所、電話番号等の個人情報も合わせて送信してもよい。これらの個人情報は、例えば、サービス提供サーバ3から入力フォーマットを受信し、該入力フォーマットに操作部25を操作して記録することでサービス提供サーバ3に通知することができる。
このように、携帯通信装置1により利用申請処理が実行されると、サービス提供サーバ3は、サービスの利用を所望する携帯通信装置1から受信した上記識別情報40等を利用者リスト53として記憶する。具体的には、上述したように、利用者リスト53は、利用申請を受けた携帯通信装置1ごとに、該携帯通信装置1の識別情報40、メールアドレス、所有者名、所有者住所、電話番号を記録している。さらにこれらの情報に、招待状情報51の送付履歴を示す情報を対応づけて記録している。なお、招待状情報51の送付履歴を示す情報とは、例えば、招待状情報51により提供するサービスを識別するサービスIDと、招待状情報51の送信日時との対応関係を示す情報である。
上記のようにサービス提供サーバ3は、利用者リスト53を保持しているため、サービスの提供を受けるためにアクセスが要求された場合、この要求とともに送信されたユーザの識別情報40に基づき、すでに利用申請されたユーザからのアクセス要求か否か確認することができる。
また、招待状情報51の送付履歴も対応づけて記録しているため、サービス提供サーバ3は、どの携帯通信装置1のユーザにどのような招待状情報51をいつ送信したのか、把握することができる。このため、サービス提供サーバ3は、携帯通信装置1に対して重複して同じ招待状情報51を送信することを防止したり、携帯通信装置1の利用者の嗜好に応じたサービスを提供するWEBサイト54のURLを選択して送信したりすることができる。
次に、携帯通信装置1がサービス提供サーバ3に対して招待状情報51の送信要求を行う招待状申請処理を実行する。すなわち、携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3との通信を確立させ、ユーザ証明書とともに、招待状情報51の送信を要求する指示情報(招待状情報送信要求)を送信する。この携帯通信装置1から受け付けた上記招待状情報送信要求に応じて、サービス提供サーバ3は、該招待状情報送信要求の送信先である携帯通信装置1のユーザが利用者リスト情報に登録されているか否か確認する。ここで、上記ユーザが登録されていると判定した場合、サービス提供サーバ3は招待状情報51の発行を許可し、携帯通信装置1に招待状情報51を送信する。携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3から招待状情報51が送信されると、該招待状情報51を第2メモリ34に記憶する。なお、サービス提供サーバ3は、この招待状情報51を、画像データに特定のWEBサイト54のURLが組み込まれた形として携帯通信装置1に送信する。
以上が、本実施の形態に係る情報配信システム100におけるサービス提供処理の事前処理である。このように事前処理がなされていることを前提に、以下において本実施の形態に係る情報配信システム100におけるサービス提供処理を、図14を参照して説明する。図14は、本発明に係る実施形態を示すものであり、情報配信システム100におけるサービス提供処理の処理フローを示すフローチャートである。
(サービス提供処理)
まず、携帯通信装置1において、再生装置2に送信する招待状情報51の送信用データ101を作成する(ステップS11、これ以降S11と称する)。すなわち、携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3から招待状情報51を受信すると、携帯通信装置1のユーザから、該招待状情報51を再生装置2に送信する旨を示す指示情報を操作部25が受け付ける。そして、操作部25は、受け付けた指示情報を招待状情報選択部42に送信する。
招待状情報選択部42は、上記指示情報を受信すると、第2メモリ34から招待状情報51を読み出し、送信用データ作成部43に渡す。なお、第2メモリ34において複数の招待状情報51・・・が記憶されている場合、どの招待状情報51を選択すべきか操作部25から入力されるようになっている。このため、招待状情報選択部42は、操作部25から入力された招待状情報51の選択指示に基づき、所望の招待状情報51を選択し、第2メモリ34から読み出すことができる。なお、第2メモリ34において、画像データのメーカノート領域521に招待状情報51が記録された状態で記憶されており、招待状情報選択部42はこの画像データを読み出す。
送信用データ作成部43は、招待状情報選択部42から招待状情報51を受信すると、ICカード接続部37を介してICカード38から携帯通信装置1の識別情報40を取得する。また、計時部36に指示して現在の時刻、すなわち携帯通信装置1からの招待状情報送信時の時刻を取得する。そして、上記「サービス提供処理の事前処理」において発行を受けたユーザ証明書から秘密鍵を取り出し、上記識別情報40および時刻からハッシュ値を作成する。そして、送信用データ作成部43は、作成したハッシュ値を元に取り出した秘密鍵で暗号化して電子署名を作成する。
そして、送信用データ作成部43は、上記画像データのメーカノート領域521にさらに電子署名を付した上記識別情報40および送信指示時刻50をさらに記録し、再生装置2に送信するための送信用データ101を作成する。送信用データ作成部43は、このようにして送信用データ101を作成すると、該送信用データ101を招待状情報送信部44に渡し、再生装置2へ送信するように指示する。
招待状情報送信部44は、送信用データ作成部43からの指示に応じて、受信した送信用データ101をIrSSで送信可能な形式に変換し、赤外線通信部27を制御して再生装置2に送信させる(S12)。
一方、再生装置2では、携帯通信装置1から送信用データ101を再生装置赤外線通信部60が受信する(S13)。そして再生装置赤外線通信部60は、受信したこの送信用データ101をデータ受信部70に渡す。データ受信部70は、再生装置赤外線通信部60を介して携帯通信装置1から送信用データ101を受信すると該送信用データ101を解析するようにデータ解析部71に指示する。
データ解析部71は、データ受信部70からの指示に応じて、受信した送信用データ101のメーカノート領域521に記録されている情報を確認する(S14)。すなわち、データ解析部71は、受信した送信用データ101のメーカノート領域521に、招待状情報51として取得した特定のWEBサイト54のURL、電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50が含まれているか確認する。なお、上記URLは、汎用的に利用できるものではなく特定の付加情報が付与されており、同一のURLが存在しないようになっている。
データ解析部71が、携帯通信装置1から受信した送信用データ101に上記URL、識別情報40、および送信指示時刻50が含まれていることを確認すると、このURL先にアクセスするように接続先決定部72に指示する。また、データ解析部71は、この指示とともに、電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを送信するように接続先決定部72に指示する。
このデータ解析部71からの指示に応じて、接続先決定部72は、上記URL先との通信を確立するように再生装置通信制御部62に指示する。再生装置通信制御部62は、接続先決定部72からの指示に応じて、通信インターフェース61を介してURL先にアクセスし、電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを送信する(S15)。
なお、上記にて送信する招待状情報51の代わりに、URLに付加情報としてサービスIDが特定できる情報が含まれているならば、この付加情報を含むURLを送信する構成であってもよい。
一方、サービス提供サーバ3では、サーバ通信インターフェース80を介してサーバ通信制御部81が、再生装置2から電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを受信する(S17)。そして、サーバ通信制御部81は、これらの情報を認証処理部93に送信する。
認証処理部93は、サーバ通信制御部81から電子署名が付与された識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを受信すると、これらの情報に基づき、WEBサイト54へのアクセス要求が利用者リスト53に登録されたユーザからの指示に基づくものであるか否か検証する(S18)。なお、この検証に関する処理の詳細は後述する。
検証の結果、WEBサイト54へのアクセスを求めるユーザが、利用者リスト53に登録されており、識別情報40と送信指示時刻50とからWEBサイト54の提供先として有効であると認証処理部93が判断すると(S19において「YES」)、この認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセスを要求した装置(ここでは、再生装置2)に対するサービスの提供、すなわちWEBサイト54の情報の提供を許可する(S20)。そして、認証処理部93は、WEB処理部94に対して、招待状情報51を送信する。一方、ステップS19において、認証処理部93が有効ではないと判断した場合(S19において「NO])は、サービス提供処理を終了する。
WEB処理部94は、認証処理部93から招待状情報51を受信すると該情報に基づき、WEBサイト54の情報を読見出し再生装置2に送信する(S21)。
再生装置2では、再生装置通信制御部62を介して表示データ受信部73がサービス提供サーバ3からWEBサイト54の情報を受信すると、この情報に基づく表示を行うように再生装置表示制御部63に指示する。このようにして、再生装置2では、サービス提供サーバ3から提供されたWEBサイト54の情報を再生装置表示部64に表示させることができる。
(検証処理)
ここで、上記したステップS18における検証処理の詳細な説明を、図15を参照して説明する。図15は、本発明の実施形態を示すものであり、サービス提供サーバ3における、検証処理に関する処理フローを示すフローチャートである。
まず、認証処理部93は、再生装置2から受信した識別情報40と送信指示時刻50とからハッシュ値(ハッシュ値A)を作成する(S31)。次に、認証処理部93は、電子署名を公開鍵で復号しハッシュ値(ハッシュ値B)を取得する(S32)。そして、認証処理部93は、ハッシュ値Aとハッシュ値Bとを比較し一致するか確認する(S33)。ここで一致しない場合(S33において「NO」)は、認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効ではない(無効である)と判断する(S41)。
一方、ステップS33において「YES」の場合、認証処理部93は、サーバ計時部84に対して、識別情報40および送信指示時刻50と、招待状情報51とを受信した時刻(受信時刻)を問い合わせ、受信時刻を取得する(S34)。このように、受信時刻を取得すると、認証処理部93は、受信した送信指示時刻50との差分を計算し、両者の差が閾値以下であるか、閾値(10秒)より大きいかを確認する(S35)。なお、本実施の形態に係るサービス提供サーバ3では、この閾値を10秒として設定しているが、これに限定されるものではない。携帯通信装置1から送信された情報が再生装置2を介してサービス提供サーバ3に到達するまでに必要となる時間に応じて適宜設定される。
送信指示時刻50と受信時刻との差が閾値(10秒)よりも大きくなる場合(ステップS35において「NO」)、認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効ではない(無効である)と判断する(S41)。
一方、送信指示時刻50と受信時刻との差が閾値以下となる場合(ステップS35において「YES」)、認証処理部93は、受信した識別情報40が利用者リスト53に存在するか否か照会する(S36)。そして、この識別情報40が利用者リスト53に登録されていない場合(S37において「NO」)、認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効ではない(無効である)と判断する(S41)。
一方、上記識別情報40が利用者リスト53に登録されている場合(S37において「YES」)、認証処理部93は、利用者リスト53から該識別情報40に対応するサービスIDを取得する(S38)。そして、認証処理部93は、この取得したサービスIDと、再生装置2から受信した招待状情報51に含まれるサービスIDとが一致するか否か判定する(S39)。
上記認証処理部93は、この取得したサービスIDと、再生装置2から受信した招待状情報51に含まれるサービスIDとが一致しない場合(ステップS39において「NO」)、認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効ではない(無効である)と判断する(S41)。
一方、上記認証処理部93は、この取得したサービスIDと、再生装置2から受信した招待状情報51に含まれるサービスIDとが一致する場合(ステップS39において「YES」)、認証処理部93は、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効であると判断する(S40)。
なお、上記ステップS41において、認証処理部93が、WEBサイト54へのアクセス要求を行っている装置は、サービスの提供先として有効ではない(無効である)と判断した場合、サービス提供サーバ3は、再生装置2および携帯通信装置1のうち少なくともいずれか一方に、サービスの提供先として無効である旨の通知を送信する。そして、この通知に応じて、再生装置2または携帯通信装置1は、「このサービスの利用許可がありません」といった利用不可を示すコメントをダイアログ表示するように構成されている。
以上のように本実施の形態に係る情報配信システム100では、携帯通信装置1が、招待状情報51に加えて、サービス提供サーバ3において事前に登録した当該携帯通信装置1のユーザの識別情報40と招待状情報51の送信指示時刻50とを再生装置2に送信する構成であった。そして、再生装置2は、招待状情報51に含まれるURLへのアクセスを行う際にこの識別情報40および送信指示時刻50を、サービス提供サーバ3に送信する構成であった。
このため、サービス提供サーバ3は、上記識別情報40に基づき、再生装置2から受信したWEBサイト54へのアクセス要求が、該WEBサイト54の利用が認められたユーザからのものであるのか否か確認することができる。また、このアクセス要求のために再生装置2から送信された識別情報40が、通信経路中で盗聴されたものでないか、送信時刻情報に基づき判断することができる。
したがって、本実施の形態に係る情報配信システム100では、サービス提供サーバ3に対してWEBサイト54へのアクセス要求を行った再生装置2がWEBサイト54の情報を利用できる正規の情報提供先であるか否か確認することができる。さらにまた、再生装置2からサービス提供サーバ3に対して行ったWEBサイト54へのアクセス要求が、盗聴された識別情報40に基づき行われたものであるか否か判断することもできる。
さらにまた、利用者リスト53から取得した、正当性が確認された識別情報40に対応するサービスIDと、再生装置2から受信した招待状情報51に含まれるサービスIDとが一致するか否かにより、認証処理部93がサービスの提供先の有効性を判断する構成でもある。このため、本実施の形態に係る情報配信システム100では再生装置2から受信した招待状情報51の正当性を確認することができる。
このように招待状情報51の正当性を確認することができるため、サービス提供サーバ3と携帯通信装置1との間において、招待状情報51が盗まれる可能性もあるが、この間に行われる招待状情報51の不正取得に対しても対処できる。
また、画像データ内に招待状情報51、識別情報40、および送信指示時刻50を記録するため、この画像データが盗まれた場合であっても、該画像データ内に記録された上記招待状情報51、識別情報40、および送信指示時刻50の存在に気づかれないことがある。このため、招待状情報51、識別情報40、および送信指示時刻50をそのまま送信する場合と比較して、盗聴された際にこれら情報が不正に利用される可能性を低減させることができる。
また、上記した構成を有する情報配信システム100は、以下の実施例1〜3で示すように、その適用例においていくつかのバリエーションが存在する。そこで、以下では実施例1〜3について説明する。
上述した情報配信システム100における携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3に招待状情報51の発行を申請し、該招待状情報51を取得する構成であった。そして、携帯通信装置1は、この招待状情報51を再生装置2に送信し、再生装置2は、招待状情報51に含まれるURL先へのアクセスを要求する構成であった。
しかしながら、図16に示すように、携帯通信装置1にて閲覧しているWEBサイト54の画像を、サービス提供サーバ3から再生装置2に送信させ、再生装置2にてこの画像を表示するように利用することもできる。図16は、本発明に係る実施形態における実施例1を示すものであり、情報配信システム100の概略構成を説明する図である。
なお、この場合においても上記したように携帯通信装置1は、上述の「サービス提供処理の事前処理」を行っているものとする。
より具体的には、図16に示すように、携帯通信装置1は、サービス提供サーバ3から配信されたWEBサイト54を閲覧中に、このWEBサイト54のURLを取得する。すなわち、携帯通信装置1がサービス提供サーバ3と接続を確立し、該サービス提供サーバ3により管理されているWEBサイト54を閲覧している状態で、操作部25からURLの取得指示が入力される。この取得指示に応じて、招待状情報取得部41が通信制御部29を介して、閲覧しているWEBサイト54のURLと該WEBサイト54のスナップショット画像データをサービス提供サーバ3から取得する。このようにURLとスナップショット画像データを取得すると、招待状情報取得部41は、これらの情報を招待状情報51として第2メモリ34に記憶する。
そして、操作部25が招待状情報51の再生装置2への送信指示を受け付けると、招待状情報選択部42が第2メモリから招待状情報51として記録しているURLとスナップショット画像データを読み出し、送信用データ作成部43に送信する。送信用データ作成部43は、招待状情報選択部42から受信したURLを、スナップショット画像データのメーカノート領域521に記録する。さらに送信用データ作成部43は、ICカード接続部37を介してICカード38から受信した識別情報40と、計時部36に問い合わせた時刻(送信指示時刻50)とから、ユーザ証明書52から読み出した秘密鍵を使って電子署名を作成する。そして、この作成した電子署名を上記識別情報40および送信指示時刻50に付与して上記メーカノート領域521に記録する。このようにして送信用データ101を作成すると、招待状情報送信部44に渡し、赤外線通信部27から再生装置2に送信される。
再生装置2では送信用データ101を受信すると、送信用データ101において含まれているURL先と再生装置2は接続を確立させ、送信用データ101に含まれる識別情報と送信指示時刻50とをサービス提供サーバ3に送信する。なお、この再生装置2からサービス提供サーバ3への情報の送信は、上述した「サービス提供処理」と同様にして再生装置2により実行されるため詳細な説明は省略する。
サービス提供サーバ3は、再生装置2から電子署名を付与した識別情報40と送信指示時刻50とに基づき、上記「検証処理」とほぼ同様にして再生装置2からのアクセスが、正規ユーザからの要求に基づくものであるか検証する。すなわち、この検証処理は、図15に示すステップS31〜S37まで同じであり、ステップS37において「YES」の場合、ステップS38に進まずにステップS40に進む点でのみ異なる。このため、検証処理の詳細な説明はここでは省略する。
そして、サービス提供サーバ3は、この検証処理において、再生装置2からのアクセスが正規ユーザからの要求に基づくものであると判定すると、URLによって示されたWEBサイト54の画像データを、再生装置表示部64において好適に表示できる画像データに修正して、再生装置2に送信する。
このように上記携帯通信装置1から上記送信用データ101を再生装置2に送信することにより、情報配信システム100では、携帯通信装置1の小さい表示画面でみていたWEBサイト54の画像を、再生装置表示部64の大きな表示画面で表示させることができる。
なお、上記では、閲覧しているWEBサイト54のURLと該WEBサイト54のスナップショット画像データとから携帯通信装置1が招待状情報51を作成する構成であった。しかしながら、スナップショット画像データの代わりに、閲覧中のWEBサイト54が含む画像データのうちいずれかを選択し、この選択した画像データと上記URLとから招待状情報51を作成する構成としてもよい。
次に、携帯通信装置1が、サービス提供サーバ3から招待状情報51を取得するのではなく、図17に示すように、広告の紙等に印刷された2次元バーコード(例えばQRコード)を撮影し、この撮影画像から招待状情報51を取得する構成とすることもできる。図17は、本発明に係る実施形態における実施例2を示すものであり、情報配信システム100の概略構成を説明する図である。
なお、この場合も前提として予め「サービス提供処理の事前処理」を実行しているものとする。
すなわち、操作部25が招待状情報51の取得指示を受け付けると、招待状情報取得部41が、画像処理部31に指示して、撮像部26を稼動させて2次元バーコードが印字されている箇所の画像データを取得する。撮像部26により取得した画像データは画像処理部31を介して招待状情報取得部41が取得する。そして、招待状情報取得部41は、取得した画像データを解析し、WEBサイト54のURLを取得する。そして、招待状情報取得部41は、取得したURLを招待状情報51として第2メモリ34に記録させる。またこのURLに撮像部26により撮影した2次元バーコードの画像データを対応づけて記憶させる。
次に、操作部25が招待状情報51の再生装置2への送信指示を受け付けると、招待状情報選択部42が、招待状情報(URL)51と二次元コードの画像データとを第2メモリ34から読みだし、送信用データ作成部43に送信する。一方、送信用データ作成部43は、2次元コードの画像データのメーカノート領域521に招待状情報51を記録する。また、送信用データ作成部43は、さらに、ICカード接続部37を介して受信した識別情報40と計時部36に問い合わせて取得した送信指示時における時刻情報(送信指示時刻50)とから、ユーザ証明書52から読みだした秘密鍵を使って電子署名を作成する。そして、この電子署名を識別情報40および送信指示時刻50に付与して2次元コードの画像データのメーカノート領域521に記録する。このようにして送信用データ101を作成すると、送信用データ作成部43は作成した送信用データ101を招待状情報送信部44に渡し赤外線通信部27により再生装置2に送信させる。
なお、これ以降の再生装置2およびサービス提供サーバ3において実行される処理は、上述のサービス提供処理および検証処理と同様であるため説明は省略する。
また、上記では、2次元バーコードの画像データのメーカノート領域521に招待状情報51、電子署名を付与した識別情報40および送信指示時刻50を記録する構成であったがこれに限定されるものではない。2次元バーコードの画像データの代わりに該2次元バーコードとともに印刷されていた写真の画像データ、あるいはユーザが別途撮影した任意の画像データであってもよい。
また、実施例2のように2次元コードから招待状情報(URL)51を取得するのではなく、携帯通信装置1が備える非接触IC45によって決済を行う際に、リーダ/ライタから決済に係る各種情報とともに招待状情報51を受信する構成とすることもできる。なお、この構成の場合も予め上述した「サービス提供処理の事前処理」で説明したように、携帯通信装置1のユーザは、サービス提供サーバ3に対して利用申請処理を予め実行しているものとする。
すなわち、図18に示すように、携帯通信装置1を所持するユーザが実際のお店(リアルショップ)を訪れ、商品を購入する。商品購入に際して、ユーザは携帯通信装置1が有する決済機能を使って購入代金を支払う。この決済機能を実行する際に、携帯通信装置1は、リーダ/ライタから招待状情報51として、ネット上に構築されたバーチャル店舗での買い物に利用できるクーポン(招待状情報51)を取得する。図18は、本発明に係る実施形態における実施例3を示すものであり、情報配信システム100の概略構成を説明する図である。
より具体的には、図19に示すように携帯通信装置1と、リーダ/ライタを備えた店舗端末5と、バーチャル店舗を管理するサービス提供サーバ3との間においてクーポン取得に関して以下のように各種情報が交換される。図19は、本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置1におけるクーポン(招待状情報51)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
まず、ユーザが商品を購入する際、携帯通信装置1をリーダ/ライタの近傍に配置させ、携帯通信装置1と店舗端末5との間で商品購入代金に係る決済処理を行う(S101)。この決済処理により店舗端末5が携帯通信装置1から取得した各種情報は不図示の決済機関の決済処理サーバに送信される。
また、店舗端末5は、上記携帯通信装置1から取得した各種情報のうち、携帯通信装置1のユーザの商品購入に関する情報である購入情報として、携帯通信装置1の識別情報40、購入品名(商品コード)、および決済日時を、バーチャルショップを管理するサービス提供サーバ3に送信する(S102)。サービス提供サーバ3は、店舗端末5から受信した購入情報に登録処理部91が識別子(サービスID)を付与してサーバ記憶装置82に記憶する(S103)とともに、この付与したサービスIDを、発行処理部92がサーバ通信制御部81に指示して店舗端末5に送信させる(S104)。
店舗端末5では、サービス提供サーバ3から受信したサービスIDと、サービス提供サーバが管理しているバーチャル店舗のURLとを、招待状情報51として画像データのメーカノート領域521に記録する(S105)。そして、この招待状情報51を含む画像データ(クーポン)をリーダ/ライタを介して携帯通信装置1に送信する(S106)。また、店舗端末5は、招待状情報51として携帯通信装置1に提供したURLの情報をサービス提供サーバ3に通知する(S107)。サービス提供サーバ3は、店舗端末5から携帯通信装置1に提供したURLの情報を、サーバ通信制御部81を介して登録処理部91が受信すると、購入情報に付与したサービスIDと対応づけてサーバ記憶装置82に記憶する(S108)。
また、サービス提供サーバ3からのサービスIDの発行を必要としない場合は、図20に示すように、携帯通信装置1と店舗端末5との間で決済処理を行った後、店舗端末5から携帯通信装置1に招待状情報51を送信する構成とすることもできる。図20は、本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置1におけるクーポン(招待状情報51)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
より具体的には、ステップS101と同様に、携帯通信装置1と店舗端末5との間で、商品購入代金に係る決済処理を行う(S201)。また、店舗端末5は、決済処理において上記携帯通信装置1から取得した各種情報のうち、携帯通信装置1の識別情報40、購入品名(商品コード)、および決済日時を、購入情報として自身が備える記憶装置(不図示)に記憶させる(S202)。また、この店舗端末5は、携帯通信装置1のユーザにサービスを提供するバーチャル店舗のURLを、予めこの記憶装置に記憶している。そこで、携帯通信装置1から購入情報を取得すると、上記URLを記録した画像データ形式のクーポンを作成する(S203)。店舗端末5は、クーポンを作成すると携帯通信装置1にこのクーポンを送信する(S204)。このようにクーポンを送信すると、店舗端末5は、記憶装置に記憶した購入情報と携帯通信装置1に通知したURLの情報とをサービス提供サーバ3に送信する(S205)。
サービス提供サーバ3は、店舗端末5から購入情報とURLとを受信するとサーバ記憶装置82に記憶する。特に、受信した情報のうち、上記URLについては、その情報と携帯通信装置1に送付した日時とを、利用者リスト53の招待状送付履歴の項目に記録する。
以上のように招待状情報51として購入情報に割り当てたサービスIDを招待状情報51として含める必要がない場合、招待状情報51を店舗端末5から携帯通信装置1に送信した後に、購入情報等を店舗端末5からサービス提供サーバ3に送信する構成とすることができる。
なお、クーポンの取得方法はこれに限定されるものではなく、例えば図21に示すように、クーポンをサービス提供サーバ3において生成し、店舗端末5を介して携帯通信装置1に提供する構成とすることもできる。図21は、本発明の実施形態における実施例3を示すものであり、携帯通信装置1におけるクーポン(招待状情報51)の取得処理の一例を説明する処理フロー図である。
すなわち、図21に示すように、まず、ステップS101と同様にユーザが商品を購入する際、携帯通信装置1をリーダ/ライタの近傍に配置させ、携帯通信装置1と店舗端末5との間で商品購入代金に係る決済処理を行う(S301)。この決済処理により店舗端末5が携帯通信装置1から取得した各種情報は不図示の決済機関の決済処理サーバに送信される。
店舗端末5は、上記携帯通信装置1から取得した各種情報のうち、携帯通信装置1の識別情報40、購入品名(商品コード)、および決済日時を、バーチャルショップを管理するサービス提供サーバ3に購入情報として送信する(S302)。
サービス提供サーバ3では、登録処理部91が店舗端末5から受信した購入情報に識別子(サービスID)を付与してサーバ記憶装置82に記憶する(S303)。そして、発行処理部92が、上記サービスIDとともに、URLの情報を、招待状情報51として、画像データのメーカノート領域521に記録する。そして、発行処理部92がこの画像データに招待状情報51を含めたクーポンとして店舗端末5に送信する(S305)。
店舗端末5は、サービス提供サーバ3からクーポンを受信すると、該クーポンを携帯通信装置1にリーダ/ライタを介して送信する。
以上のようにして携帯通信装置1がクーポンを受信すると、該携帯通信装置1のユーザは、この携帯通信装置1を所持して自宅に戻る。そして、自宅にて、携帯通信装置1は、リアルショップにて取得したクーポンをIrSSによって再生装置2に送信する。クーポンを受信した再生装置2は、該クーポンに記録されているURLのバーチャル店舗にアクセスするために、このバーチャル店舗を管理しているサービス提供サーバ3に接続する。そして、サービス提供サーバ3から上記バーチャル店舗のWEBサイト54の情報を受信する。なお、携帯通信装置1から再生装置2がクーポン(招待状情報51)を受信し、サービス提供サーバ3からサービスの提供を受けるまでの処理は、上述した「サービス提供処理」および「検証処理」と同様であるため、その説明は省略する。
なお、本実施の形態に係る情報配信システム100では、サービス提供サーバ3から特定のWEBサイト54の情報を、提供用サービスとして再生装置2が受信する構成であった。しかしながら、サービス提供サーバ3がサーバ記憶装置に映像や音楽等のコンテンツデータを保持しており、このコンテンツデータを再生装置2に提供する構成であってもよい。
また、本実施の形態に係る携帯通信装置1では、主制御部35からの制御指示の下、ICカード接続部37を介してこのICカード38から上記固有IDを取得し、該固有IDを携帯通信装置1の識別情報40として取得する構成であった。しかしながら、この識別情報40は携帯通信装置1の所有者を特定する情報であってもよい。また、識別情報40が携帯通信装置1の所有者を特定するものである場合、この識別情報40は操作部25を操作してユーザにより入力され、第2メモリ34に記憶されていてもよい。
また、本実施の形態に係る携帯通信装置1は、上述した証明書発行処理により示したように、証明書発行サーバ4に対して証明書の発行を申請し、該証明書発行サーバ4から証明書の発行を受ける構成であった。また、この証明書に秘密鍵が含まれており、証明書の取得により該秘密鍵を入手する構成であった。
しかしながら、秘密鍵の入手方法はこれに限定されるものではなく、工場出荷時に予めICカード38に秘密鍵が記録されていてもよい。このように構成される場合、証明書発行サーバ4により携帯通信装置1に対して発行される証明書は秘密鍵を含まないものとなる。
さらには、携帯通信装置1は、上記証明書についても、上記秘密鍵と同様に工場出荷時に予めICカード38に記録されている構成であってもよい。このように予めICカード38に証明書が含まれている場合、上述した証明書発行処理は省略することができる。
以上のように、本発明に係る再生装置、携帯通信装置、管理サーバ、コンテンツ配信システムは、下記の構成を備えるものと言える。
本発明に係る再生装置は、以上のように、コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツを受信し、該コンテンツを再生する再生装置であって、上記管理サーバは、コンテンツの利用が許可された携帯通信装置または所有者に関する識別情報を保持し、この識別情報により特定された携帯通信装置または所有者からの求めに応じてコンテンツを提供しており、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、携帯通信装置または所有者を特定する識別情報、およびこの携帯通信装置からコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を、該携帯通信装置から受信する第1受信手段と、上記第1受信手段により受信したコンテンツ要求情報に基づき管理サーバとの接続を確立し、上記コンテンツ要求情報とともに上記識別情報および送信時刻情報を該管理サーバに送信する第1送信手段とを備える構成である。
したがって、本発明に係る再生装置は、携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報により、該コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツの提供を受ける場合に、この再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か管理サーバに確認させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る再生装置は、上記した構成において、上記第1受信手段は、上記コンテンツ要求情報、上記識別情報、および上記送信時刻情報を含む画像データを携帯通信装置から受信しており、上記コンテンツ要求情報には、上記管理サーバにより管理されているコンテンツの所在を示す所在情報が含まれており、上記画像データに含まれる上記コンテンツ要求情報、上記識別情報、および上記送信時刻情報を確認し、コンテンツ要求情報から上記所在情報を取得する確認手段をさらに備え、上記第1送信手段は、上記確認手段により取得した所在情報に基づき、管理サーバとの接続を確立するように構成されていてもよい。
上記構成によると、確認手段を備えているため携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報から所在情報を取得し接続先を決定することができる。
また、本発明に係る再生装置は、上記した構成において、上記第1受信手段によって受信された上記識別情報および上記送信時刻情報には、これらの情報の正当性を保証するための署名情報が付与されるように構成されていてもよい。
上記した構成によると、識別情報および送信時刻情報に署名情報が付与されているため、送信用データに含まれる識別情報および送信時刻情報に対する信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係る携帯通信装置は、以上のように、コンテンツを管理する管理サーバにおいて、このコンテンツの利用許可対象として当該携帯通信装置または所有者を識別する識別情報が登録されている携帯通信装置であって、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報を取得する取得手段と、上記識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報を、上記コンテンツを再生するための再生装置に送信する時点の時刻である送信時刻を計測する第1計時部と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報と、上記識別情報記憶装置に記憶された識別情報と、上記第1計時部にて計測された送信時刻の情報である送信時刻情報とに基づき、上記再生装置に送信するための送信用データを作成する送信用データ作成手段と、上記送信用データ作成手段によって作成した送信用データを再生装置に送信する第2送信手段とを備える構成である。
したがって、本発明に係る携帯通信装置は、再生装置に送信したコンテンツ要求情報により、該再生装置がコンテンツを管理する管理サーバからコンテンツの提供を受けることができる正規の提供先であるか否か管理サーバに確認させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る携帯通信装置は、上記した構成において、上記取得手段は、上記管理サーバに対して上記コンテンツ要求情報の送信を要求し、該管理サーバから該コンテンツ要求情報を取得する構成であってもよい。
本発明に係る携帯通信装置は、上記した構成において、上記コンテンツ要求情報はその内容を示す識別コードとして物品に記録されており、上記物品に記録された識別コードの画像データを取得する画像取得部を備え、上記取得手段は、上記画像取得部によって取得された画像データを解析し、上記コンテンツ要求情報を取得する構成であってもよい。
なお、上記物品は、例えば、用紙であってもよいし、壁や床、日常品であってもよい。すなわち、識別コードを印刷することができる媒体であればよい。また、この識別コードとしては、例えば、バーコードやQRコード等の2次元コード等を挙げることができる。
また、本発明に係る携帯通信装置は、上記した構成において、上記コンテンツ要求情報を保持するコンテンツ要求情報保持装置と無線により通信を行い、該コンテンツ要求情報を取得する情報取得部を備え、上記取得手段は、上記情報取得部から上記コンテンツ要求情報を取得する構成であってもよい。
また、本発明に係る携帯通信装置は、上記した構成において、上記送信用データ作成手段は、少なくとも上記識別情報および送信時刻情報に対して、これらの情報の正当性を保証するための署名情報を付与して上記送信用データを作成するように構成されていてもよい。
送信用データ作成手段は、識別情報および送信時刻情報に署名情報を付与するため、送信用データに含まれる識別情報および送信時刻情報に対する信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係る携帯通信装置は、上記した構成において、上記送信用データ作成手段は、上記コンテンツ要求情報と、上記識別情報と、上記送信時刻情報とを、画像データに格納して上記送信用データを作成しており、上記第2送信手段は、上記送信用データ作成手段により送信用データとして作成された画像データを上記再生装置に送信するように構成されていてもよい。
携帯通信装置は、画像データとして送信用データを再生装置に送信することができるため、例えば、コンテンツ要求情報が格納された画像データを受信した場合、この画像データに識別情報および送信時刻情報をさらに記録し、画像データの形式のまま再生装置に送信することができる。
また、画像データ内にコンテンツ要求情報、識別情報、および送信時刻情報を記録するため、この画像データが盗まれた場合であっても、該画像データ内に記録された上記コンテンンツ要求情報、識別情報および送信時刻情報の存在に気づかれないことがある。このため、コンテンツ要求情報、識別情報、および送信時刻情報をそのまま送信する場合と比較して、盗聴された際にこれら情報が不正に利用される可能性を低減させることができる。
本発明に係る管理サーバは、以上のように、コンテンツを管理する管理サーバであって、上記コンテンツの利用許可対象として携帯通信装置または所有者を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記コンテンツを再生する再生装置から、コンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、上記識別情報、および上記携帯通信装置から上記再生装置に対してコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を受信した場合、その受信した時点での時刻情報である受信時刻情報を計測する第2計時部と、受信した識別情報と、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性を判断する判断手段と、上記判断手段により受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断された場合、再生装置に送信すべきコンテンツを決定する送信決定手段とを備え、上記判断手段は、受信した識別情報が、識別情報記憶装置に記憶されていると確認するとともに、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分が所定の範囲内であると確認した場合、受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断する構成である。
したがって、本発明に係る管理サーバは、再生装置から受信したコンテンツ要求情報に応じて、コンテンツを再生装置に提供する場合に、管理サーバはこの再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か確認することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る管理サーバは、上記した構成において、上記コンテンツ要求情報を記憶するコンテンツ要求情報記憶装置をさらに備え、上記判断手段は、受信した識別情報が、識別情報記憶装置に記憶されており、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分が所定の範囲内であり、かつ受信したコンテンツ要求情報がコンテンツ要求情報記憶装置に記憶されていると確認した場合、受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断するように構成されていてもよい。
上記構成によると、上記判断手段は、コンテンツ要求情報の正当性を、受信したコンテンツ要求情報が、コンテンツ要求情報記憶装置に記憶されているか否かも判断基準に加えて確認することができる。
このため、本発明に係る管理サーバは、受信したコンテンツ要求情報の正当性について、さらに確度よく判断することができる。
また、本発明に係る管理サーバは、上記した構成において、上記識別情報および上記送信時刻情報には、これらの情報の正当性を保証するための署名情報が付与されており、上記署名情報は、上記識別情報および上記送信時刻情報から生成したハッシュ値を上記携帯通信装置が保持する秘密鍵により暗号化し生成したものであり、上記判断手段は、受信した上記識別情報と上記送信時刻情報とから作成したハッシュ値と、上記署名情報を公開鍵で復号し、取得したハッシュ値とを比較し一致する場合に、受信した識別情報と、送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性を判断するように構成されていてもよい。
上記した構成によると、識別情報および送信時刻情報に付与された署名情報の正当性を判断した上で、受信した識別情報と、送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性をさらに判断することができる。
本発明に係るコンテンツ配信システムは、以上のように、コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツを受信し、該コンテンツを再生する再生装置であって、上記管理サーバは、コンテンツの利用が許可された携帯通信装置または所有者に関する識別情報を保持し、この識別情報により特定された携帯通信装置または所有者からの求めに応じてコンテンツを提供しており、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であり、該管理サーバにより管理されているコンテンツの所在を示す所在情報を含むコンテンツ要求情報とともに、携帯通信装置または所有者を特定する識別情報、およびこの携帯通信装置からコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を、該携帯通信装置から受信する第1受信手段と、上記第1受信手段により受信したコンテンツ要求情報に基づき管理サーバとの接続を確立し、上記コンテンツ要求情報とともに上記識別情報および送信時刻情報を該管理サーバに送信する第1送信手段とを備える再生装置と、コンテンツを管理する管理サーバにおいて、このコンテンツの利用許可対象として当該携帯通信装置または所有者を識別する識別情報が登録されている携帯通信装置であって、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報を取得する取得手段と、上記識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報を、上記コンテンツを再生するための再生装置に送信する時点の時刻である送信時刻を計測する計時部と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報と、上記識別情報記憶装置に記憶された識別情報と、上記計時部にて計測された送信時刻の情報である送信時刻情報とに基づき、上記再生装置に送信するための送信用データを作成する送信用データ作成手段と、上記送信用データ作成手段によって作成した送信用データを再生装置に送信する第2送信手段とを備える携帯通信装置と、コンテンツを管理する管理サーバであって、上記コンテンツの利用許可対象として携帯通信装置または所有者を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記コンテンツを再生する再生装置から、コンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、上記識別情報、および上記携帯通信装置から上記再生装置に対してコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を受信した場合、その受信した時点での時刻情報である受信時刻情報を計測する第2計時部と、受信した識別情報と、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性を判断する判断手段と、上記判断手段により受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断された場合、再生装置に送信すべきコンテンツを決定する送信決定手段とを備え、上記判断手段は、受信した識別情報が、識別情報記憶装置に記憶されていると確認するとともに、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分が所定の範囲内であると確認した場合、受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断する管理サーバとを備える構成である。
したがって、本発明に係るコンテンツ配信システムは、携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報を再生装置が管理サーバに送信した場合に、管理サーバがこのコンテンツ要求情報の正当性を判断して、再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か確認することができるという効果を奏する。
最後に、携帯通信装置1が有する各機能ブロック、再生装置2が有する各機能ブロック、ならびサービス提供サーバ3が有する各機能ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、携帯通信装置1、再生装置2、およびサービス提供サーバ3は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである携帯通信装置1、再生装置2、ならびにサービス提供サーバ3それぞれの制御プログラムのプログラムコードをコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記携帯通信装置1、再生装置2、およびサービス提供サーバ3それぞれに供給する。そして、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
また、携帯通信装置1、再生装置2、およびサービス提供サーバ3それぞれでは、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給する構成であってもよい。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
以上のように、本発明に係る再生装置、携帯通信装置、管理サーバ、およびコンテンツ配信システムは、下記の効果を奏するものとして説明できる。
すなわち、本発明に係る再生装置は、コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツを受信し、該コンテンツを再生する再生装置であって、上記管理サーバは、コンテンツの利用が許可された携帯通信装置または所有者に関する識別情報を保持し、この識別情報により特定された携帯通信装置または所有者からの求めに応じてコンテンツを提供しており、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、携帯通信装置または所有者を特定する識別情報、およびこの携帯通信装置からコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を、該携帯通信装置から受信する第1受信手段と、上記第1受信手段により受信したコンテンツ要求情報に基づき管理サーバとの接続を確立し、上記コンテンツ要求情報とともに上記識別情報および送信時刻情報を該管理サーバに送信する第1送信手段とを備える構成であってもよい。
上記構成によると、上記第1受信手段および第1送信手段を備えるため、携帯通信装置から受信した、上記識別情報、上記送信時刻情報、および上記コンテンツ要求情報を、管理サーバに送信することができ、これにより、本発明に係る再生装置は、コンテンツを要求するためのコンテンツ要求情報の正当性を管理サーバに示すことができる。すなわち、再生装置は、上記識別情報によりこのコンテンツ要求情報の送信はコンテンツの利用が許可された携帯通信装置の所有者からであることを示すことができる。また、送信時刻情報により、携帯通信装置からコンテンツ要求情報が送信されたタイミングを管理サーバに知らせることができるため、携帯通信装置からコンテンツ要求情報が送信されてから管理サーバにて受信されるまでの送信経路において情報の盗聴等が行われたか否か示すことができる。つまり、携帯通信装置がコンテンツ要求情報を送信した時刻と、管理サーバがこのコンテンツ要求情報を受信した時刻との間で大きなタイムラグがある場合、盗聴が行われた可能性があると判断することができる。
したがって、本発明に係る再生装置は、携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報により、該コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツの提供を受ける場合に、この再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か管理サーバに確認させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る携帯通信装置は、コンテンツを管理する管理サーバにおいて、このコンテンツの利用許可対象として当該携帯通信装置または所有者を識別する識別情報が登録されている携帯通信装置であって、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報を取得する取得手段と、上記識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報を、上記コンテンツを再生するための再生装置に送信する時点の時刻である送信時刻を計測する第1計時部と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報と、上記識別情報記憶装置に記憶された識別情報と、上記第1計時部にて計測された送信時刻の情報である送信時刻情報とに基づき、上記再生装置に送信するための送信用データを作成する送信用データ作成手段と、上記送信用データ作成手段によって作成した送信用データを再生装置に送信する第2送信手段とを備える構成であってもよい。
上記した構成によると、取得手段を備えているため、コンテンツ要求情報を取得することができる。さらにまた、識別情報記憶装置、および第1計時部を備えているため上記識別情報および送信時刻情報を取得することができる。このため、上記送信用データ作成手段により、これら情報を含む送信用データを作成し、第2送信手段によりこの送信用データを再生装置に送信することができる。
それ故、再生装置では、上記コンテンツ要求情報のみならず、コンテンツの利用許可対象として登録されている携帯通信装置またはその所有者の識別情報、このコンテンツ要求情報が携帯通信装置から送信された送信時刻情報を取得することができる。
このため、再生装置は、コンテンツ要求情報により、管理サーバにコンテンツの提供を要求し、識別情報によりこの要求がコンテンツの利用許可対象として登録されている携帯通信装置またはその所有者からの求めに応じたものであることを管理サーバに示すことができる。さらには、送信時刻情報により、管理サーバに提示したこれら情報を不正に取得し、送信したものではないことを示すことができる。
したがって、本発明に係る携帯通信装置は、再生装置に送信したコンテンツ要求情報により、該再生装置がコンテンツを管理する管理サーバからコンテンツの提供を受けることができる正規の提供先であるか否か管理サーバに確認させることができるという効果を奏する。
また、本発明に係る管理サーバは、コンテンツを管理する管理サーバであって、上記コンテンツの利用許可対象として携帯通信装置または所有者を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記コンテンツを再生する再生装置から、コンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、上記識別情報、および上記携帯通信装置から上記再生装置に対してコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を受信した場合、その受信した時点での時刻情報である受信時刻情報を計測する第2計時部と、受信した識別情報と、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性を判断する判断手段と、上記判断手段により受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断された場合、再生装置に送信すべきコンテンツを決定する送信決定手段とを備え、上記判断手段は、受信した識別情報が、識別情報記憶装置に記憶されていると確認するとともに、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分が所定の範囲内であると確認した場合、受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断するように構成されていてもよい。
上記構成によると、識別情報記憶装置を備えるため、判断手段が、受信した識別情報がコンテンツの利用許可対象として記憶された携帯通信装置または所有者の識別情報であるか否か確認することができる。すなわち、管理サーバは、コンテンツに利用が許可された携帯通信装置または所有者からのコンテンツ要求か否か確認することができる。
また、第2計時部を備えるため、判断手段が、受信した送信時刻情報と、第2計時部により計測した受信時刻情報とを比較し、携帯通信装置からコンテンツ要求情報を送信してから管理サーバにて該コンテンツ要求情報を受信するまでのタイムラグを確認することができる。このため、判断手段は、このタイムラグの大きさにより受信したコンテンツ要求情報が正規に送信経路で管理サーバに送信されたものであるのか、不正に第3者に取得され管理サーバに送信されたものであるのか判断することができる。
したがって、本発明に係る管理サーバは、再生装置から受信したコンテンツ要求情報に応じて、コンテンツを再生装置に提供する場合に、管理サーバはこの再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か確認することができるという効果を奏する。
上記の目的を達成するために、本発明に係るコンテンツ配信システムは、コンテンツを管理する管理サーバからコンテンツを受信し、該コンテンツを再生する再生装置であって、上記管理サーバは、コンテンツの利用が許可された携帯通信装置または所有者に関する識別情報を保持し、この識別情報により特定された携帯通信装置または所有者からの求めに応じてコンテンツを提供しており、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であり、該管理サーバにより管理されているコンテンツの所在を示す所在情報を含むコンテンツ要求情報とともに、携帯通信装置または所有者を特定する識別情報、およびこの携帯通信装置からコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を、該携帯通信装置から受信する第1受信手段と、上記第1受信手段により受信したコンテンツ要求情報に基づき管理サーバとの接続を確立し、上記コンテンツ要求情報とともに上記識別情報および送信時刻情報を該管理サーバに送信する第1送信手段とを備える再生装置と、コンテンツを管理する管理サーバにおいて、このコンテンツの利用許可対象として当該携帯通信装置または所有者を識別する識別情報が登録されている携帯通信装置であって、上記管理サーバに対してコンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報を取得する取得手段と、上記識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報を、上記コンテンツを再生するための再生装置に送信する時点の時刻である送信時刻を計測する計時部と、上記取得手段により取得したコンテンツ要求情報と、上記識別情報記憶装置に記憶された識別情報と、上記計時部にて計測された送信時刻の情報である送信時刻情報とに基づき、上記再生装置に送信するための送信用データを作成する送信用データ作成手段と、上記送信用データ作成手段によって作成した送信用データを再生装置に送信する第2送信手段とを備える携帯通信装置と、コンテンツを管理する管理サーバであって、上記コンテンツの利用許可対象として携帯通信装置または所有者を識別する識別情報を記憶する識別情報記憶装置と、上記コンテンツを再生する再生装置から、コンテンツの送信を要求するための情報であるコンテンツ要求情報とともに、上記識別情報、および上記携帯通信装置から上記再生装置に対してコンテンツ要求情報を送信した時点を示す送信時刻情報を受信した場合、その受信した時点での時刻情報である受信時刻情報を計測する第2計時部と、受信した識別情報と、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分とに基づき、受信したコンテンツ要求情報の正当性を判断する判断手段と、上記判断手段により受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断された場合、再生装置に送信すべきコンテンツを決定する送信決定手段とを備え、上記判断手段は、受信した識別情報が、識別情報記憶装置に記憶されていると確認するとともに、上記送信時刻情報と上記受信時刻情報との差分が所定の範囲内であると確認した場合、受信したコンテンツ要求情報が正当であると判断する管理サーバとを備えるように構成されてもよい。
したがって、本発明に係るコンテンツ配信システムは、携帯通信装置から受信したコンテンツ要求情報を再生装置が管理サーバに送信した場合に、管理サーバがこのコンテンツ要求情報の正当性を判断して、再生装置がコンテンツの正規の提供先であるか否か確認することができるという効果を奏する。
本実施形態に係る情報配信システム100は、再生装置2からサービス提供サーバ3への単方向で行われる通信において、サービス提供サーバ3は再生装置2がサービスの提供先であるか否か検証することができるシステムである。このため、本実施の形態に係る再生装置2のようにサービス提供サーバにおける検証において必要となる情報等の入力を行うことができない場合に広く適用できる。