JP2009259118A - コンテンツ管理システム - Google Patents

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徹 新林
Iccho Fujii
一暢 藤井
Katsuya Tanaka
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Abstract

【課題】権利者の権利保護と利用者の利便性を両立させることのできるコンテンツ管理システムを提供する。
【解決手段】再生装置2は、自らの装置を識別するための再生装置識別符号を、認証サーバ装置4に送信する。認証サーバ装置4は、当該再生装置識別符号を含む認証用データを生成して、再生装置2に送信する。再生装置2は、受信した認証用データに基づいて、コンテンツを表示するための表示部に認証用表示を行う。携帯端末装置6は、再生装置2において表示された認証用表示を撮像して認証用データを得て、自らが保持している権利データを付加して認証要求を、認証サーバ装置4に送信する。認証サーバ装置4は、認証要求に含まれる権利データが正当であるか否かを判断し、正当であれば、認証要求に含まれる再生装置識別符号に基づいて再生装置を特定し、当該再生装置に対して、再生可能化データを送信する。
【選択図】図1

Description

発明の技術分野
この発明は、権利データを有するユーザが再生装置の近傍にいる場合に限ってコンテンツの再生を許可するシステムに関するものである。
音楽や映像のコンテンツは、記録媒体を介してあるいはインターネットなどを介して、広くユーザに提供されている。このようなコンテンツを提供するシステムにおいては、相反する2つの要請がある。一つは、著作権者の権利を無視して、違法にコンテンツが複製されたり、それが配布されたりすることを防止しなければならない。一方で、これを達成するためのシステムがあまりにも硬直的であると、著作権者の権利は保護されるにしても、ユーザの利便性が失われ、コンテンツの流通が妨げられるという問題がある。このような事態は、コンテンツ流通市場の不振をもたらし、結局のところ、著作権者に対するライセンス収入の減少とう形で跳ね返ってくる。
したがって、著作権者、ユーザの利益を考慮し、著作者の権利に配慮しつつ、コンテンツ流通の利便性を達成できるシステムが望まれている。
発明者らは、かかる観点から、このような要望を満足することのできるコンテンツ管理システムを既に提案している(特許文献1)。このシステムでは、携帯電話などにコンテンツの権利データを記録しておき、当該携帯電話が再生装置の近傍にある場合にのみ、再生装置でのコンテンツ再生を許可するようにしている。これにより、権利データを有しているユーザでなければコンテンツを再生することができないので、不正にコピーされたコンテンツが実質的に利用できないようにして権利者の権利を保護することができる。同時に、権利データを有しているユーザにとっては、権利データを有していれば、いずれの再生装置であってもコンテンツを再生することができ、利便性を高めることができる。
WO2007/116929
上記の従来技術によれば、権利者の権利保護と利用者の利便性を両立させ、コンテンツの流通を促進することができるが、以下のような問題点もあった。すなわち、上記従来システムでは、再生装置の近傍に権利データを有する携帯電話などが存在することを確認するため、再生装置と携帯電話との間で権利データを確認するための通信を行う必要があった。しかも、この通信は、再生装置の近傍に携帯電話が存在することを確認するためのものであるため、通信距離の限定された近距離通信方式(たとえば電磁結合通信など)を用いる必要があった。
携帯電話の側においては、かかる近距離通信機器を備えたものが標準化されつつあるが、再生装置の側においては、このような近距離通信機器が標準化されて備えられているという状況には至っていない。
したがって、従来のコンテンツ管理システムは、上記のような有用性が認められるにもかかわらず、近距離通信機能を持たない再生装置には適用できないという問題があった。
この発明は、上記のような問題点を解決して、近距離通信機能を持たない再生装置であっても、権利者の権利保護と利用者の利便性を両立させることのできるコンテンツ管理システムを提供することを目的とする。
この発明に係るコンテンツ管理システムの独立したいくつかの側面を以下に示す。
(1)この発明に係るコンテンツ管理方法は、認証サーバ装置と、前記認証サーバ装置と通信可能な再生装置と、前記認証サーバ装置と通信可能な携帯端末装置とを備えたコンテンツ管理方法であって、
前記再生装置は、前記認証サーバ装置に対して、当該再生装置を識別するための再生装置識別符号を送信し、
前記認証サーバ装置は、前記再生装置より送信されてきた再生装置識別符号を受信し、当該再生装置識別符号を含む認証用データを生成して当該再生装置に送信し、
前記再生装置は、受信した前記認証用データに基づき、コンテンツを表示するための表示部において、認証用表示を表示し、
前記携帯端末装置は、前記再生装置において表示された認証用表示を撮像して認証用データを取得するとともに、コンテンツの権利データと当該認証用データに含まれる再生装置識別符号を含む認証要求を前記認証サーバ装置に送信し、
前記認証サーバ装置は、受信した認証要求に含まれる権利データが正当であるか否かを判断し、正当であれば、認証要求に含まれる再生装置識別符号に基づいて前記再生装置を特定し、当該再生装置に対して再生可能化データを送信し、
前記再生装置は、受信した再生可能化データに基づいて、コンテンツの再生を行うことを特徴としている。
(2)この発明に係るコンテンツ管理システムは、認証サーバ装置と、前記認証サーバ装置と通信可能な再生装置と、前記認証サーバ装置と通信可能な携帯端末装置とを備えたコンテンツ管理システムであって、
前記再生装置は、前記認証サーバとの通信を行う通信部と、コンテンツ、認証用表示を画面上に表示するための表示部と、当該再生装置を識別するための再生装置識別符号を、前記通信部により、前記認証サーバに送信する識別符号送信処理手段と、前記通信部により、前記認証サーバから認証用データを受信し、これに基づいて認証用表示を表示部に表示する認証用表示処理手段と、前記通信部により前記認証サーバから受信した再生可能化データに基づいて、コンテンツを表示部に再生する再生処理手段とを備え、
前記認証サーバ装置は、前記再生装置、前記携帯端末装置との通信を行う通信部と、前記再生装置から送信されてきた再生装置識別符号を含む認証用データを生成する認証用データ生成処理手段と、前記認証用データを、前記通信部により、前記再生装置に送信する認証用データ送信処理手段と、前記通信部により、前記携帯端末装置から認証要求を受信し、当該認証要求に含まれる権利データに基づいて、当該権利データが正当なものであるか否かを判断する認証処理手段と、認証処理手段によって権利データが正当であると判断されると、前記認証要求に含まれる再生装置識別符号に基づいて再生装置を特定し、当該再生装置に対して、通信部によって、再生可能化データを送信する再生可能化データ送信処理手段とを備え、
前記携帯端末装置は、前記サーバ装置との通信を行う通信部と、権利データを記録するための記録部と、前記再生装置の表示部に表示された認証用表示を撮像する撮像部と、撮像された認証用表示に基づいて得られた認証用データと記録部に記録されている権利データとを含む認証要求を、通信部によって、前記サーバ装置に送信する認証要求送信処理手段とを備えたことを特徴としている。
したがって、再生装置にコンテンツを表示するための表示部があれば、認証のための特別な通信部などを設ける必要がなく、認証を実現することができる。
(3)この発明に係る再生装置は、認証サーバ装置と通信可能な再生装置であって、前記認証サーバとの通信を行う通信部と、コンテンツを出力するための出力部と、当該再生装置を識別するための再生装置識別符号を、前記通信部により、前記認証サーバに送信する識別符号送信処理手段と、前記通信部により、前記認証サーバから認証用データを受信し、前記コンテンツを出力するための出力部から、認証用出力を出力する認証用出力処理手段と、前記通信部により前記認証サーバから受信した再生可能化データに基づいて、コンテンツを出力部において再生する再生処理手段とを備えている。
したがって、再生装置にコンテンツを出力するための出力部があれば、認証のための特別な通信部などを設ける必要がなく、認証を実現することができる。
(4)この発明に係るサーバ装置は、再生装置および携帯端末装置と通信可能な認証サーバ装置であって、前記再生装置、前記携帯端末装置との通信を行う通信部と、前記再生装置から送信されてきた再生装置識別符号を含む認証用データを生成する認証用データ生成処理手段と、前記認証用データを、前記通信部により、前記再生装置に送信する認証用データ送信処理手段と、前記通信部により、前記携帯端末装置から認証要求を受信し、当該認証要求に含まれる権利データに基づいて、当該権利データが正当なものであるか否かを判断する認証処理手段と、認証処理手段によって権利データが正当であると判断されると、前記認証要求に含まれる再生装置識別符号に基づいて再生装置を特定し、当該再生装置に対して、通信部によって、再生可能化データを送信する再生可能化データ送信処理手段とを備えている。
認証サーバ装置は、再生装置のコンテンツを出力するための出力部から出力可能な認証用データを生成して、再生装置に送信するようにしている。したがって、再生装置にコンテンツを出力するための出力部があれば、認証のための特別な通信部などを設ける必要がなく、認証を実現することができる。
(5)この発明に係る携帯端末装置は、認証サーバ装置と通信可能な携帯端末装置であって、前記認証サーバ装置との通信を行う通信部と、権利データを記録するための記録部と、前記再生装置の出力部から出力された認証用出力を取得する取得部と、取得された認証用出力に基づいて得られた認証用データと記録部に記録されている権利データとを含む認証要求を、通信部によって、前記認証サーバ装置に送信する認証要求送信処理手段とを備えている。
携帯端末装置は、再生装置のコンテンツ出力部から出力された認証用データを取得するようにしている。したがって、再生装置にコンテンツを出力するための出力部があれば、認証のための特別な通信部などを設ける必要がなく、認証を実現することができる。
(6)この発明に係る装置は、再生装置の出力部は、表示部を備えており、認証サーバ装置が前記再生装置に送信する前記認証用データは、前記再生装置の前記表示部にて表示される認証用表示データそのもの、あるいは、前記再生装置の前記表示部にて表示される認証用表示データを生成するためのデータであり、携帯端末装置の前記取得部は、前記再生装置の表示部に表示された認証用表示を撮像する撮像部であることを特徴としている。
したがって、再生装置のコンテンツ表示部を利用して認証のための表示を行うことができ、特別な通信部などを設ける必要がなく、認証を実現することができる。
(7)この発明に係る装置は、再生装置の出力部は、音声出力部を備えており、認証サーバ装置が前記再生装置に送信する前記認証用データは、前記再生装置の前記音声出力部から出力される認証用音声データそのもの、あるいは、前記再生装置の前記音声出力部から出力される認証用音声データを生成するためのデータであり、携帯端末装置の前記取得部は、前記再生装置の音声出力部から出力された認証用音声を取得するマイク部であることを特徴としている。
したがって、再生装置のコンテンツのための音声出力部を利用して認証のための音声出力を行うことができ、特別な通信部などを設ける必要がなく、認証を実現することができる。
(8)この発明に係るコンテンツ管理システムは、再生装置は、前記認証サーバに対して、通信部により、再生可能化データ確認要求を送信する確認要求送信処理手段をさらに備え、認証サーバ装置の再生可能化データ送信処理手段は、条件を満たす場合、当該確認要求に応じて、再生可能化データを前記再生装置に送信することを特徴としている。
したがって、認証サーバ装置から能動的に再生可能化データを送信しなくとも、再生装置からの確認要求に応じて、再生可能化データを送信することができる。
(9)この発明に係るコンテンツ管理システムは、携帯端末装置の前記認証要求送信処理手段は、記録部に記録されている各コンテンツの権利データのうち、ユーザの選択したコンテンツの権利データを選択し、認証要求に含めて認証サーバに送信し、認証サーバの前記再生可能化データ送信処理手段は、再生可能化データを送信する際に、ユーザによって選択されたコンテンツを特定するコンテンツ特定情報も送信し、再生装置の前記再生処理手段は、前記コンテンツ特定情報に基づいてコンテンツを特定し、再生することを特徴としている。
(10)この発明に係るコンテンツ管理システムは、再生装置の前記再生処理手段は、記録部に記録されている複数のコンテンツのうち、認証サーバ装置から送信されてきたコンテンツ特定情報に基づいて、前記ユーザによって選択されたコンテンツを特定し、再生することを特徴としている。
(11)この発明に係るコンテンツ管理システムは、再生装置の前記再生処理手段は、認証サーバ装置から送信されてきたコンテンツ特定情報に含まれる、あるいはコンテンツ特定情報とともに送信されてきたアドレスに基づいて、当該コンテンツを配信するコンテンツサーバ装置にアクセスし、当該コンテンツを受信して再生することを特徴としている。
(12)この発明に係るコンテンツ管理システムは、携帯端末装置の前記認証要求送信処理手段は、コンテンツ一覧からユーザが選択したコンテンツについて、権利データが記録されているか否かを判断し、権利データが記録部に記録されていれば、当該権利データを認証サーバ装置に送信し、権利データが記録部に記録されていなければ、権利購入サーバ装置にアクセスし、認証サーバの前記再生可能化データ送信処理手段は、再生可能化データを送信する際に、ユーザによって選択されたコンテンツを特定するコンテンツ特定情報も送信し、再生装置の前記再生処理手段は、前記コンテンツ特定情報に基づいてコンテンツを特定し、再生することを特徴としている。
(13)この発明に係るコンテンツ管理システムは、認証サーバ装置の認証用データ生成処理手段は、コンテンツ特定情報を含めて認証用データを生成し、携帯端末装置の前記認証要求送信処理手段は、認証用データに含まれるコンテンツ特定情報に対応する権利データを、認証要求に含めて認証サーバに送信することを特徴としている。
(14)この発明に係るコンテンツ管理システムは、携帯端末装置の前記認証要求送信処理手段は、認証用データに含まれるコンテンツ特定情報に対応する権利データが、記録部に記録されていない場合には、権利購入サーバ装置にアクセスすることを特徴としている。
したがって、権利データがない場合には、迅速に購入を促すことができる。
(15)この発明に係るコンテンツ管理システムは、認証サーバ装置の認証用データ送信処理手段は、再生装置識別符号および権利購入サーバ装置のアドレスを含む認証用データを、再生装置に送信し、携帯端末装置の前記認証要求送信処理手段は、ユーザの選択したコンテンツに対応する権利データが記録部に記録されていない場合には、認証用データに含まれるアドレスに基づいて、権利購入サーバ装置にアクセスすることを特徴としている。
したがって、権利データがない場合には、迅速に購入を促すことができる。
(16)この発明に係るコンテンツ管理システムは、認証サーバの認証用データ生成処理手段は、有効期限を含めて認証用データを生成し、認証サーバの前記再生可能化データ送信手段は、携帯端末装置から認証要求に含まれる認証用データを受信した際に、当該認証用データに含められた有効期限内であるか否かを判断し、有効期限内でなければ、再生装置に対して再生可能化データを送信しないことを特徴としている。
したがって、認証用データの有効期限経過後の不正利用を防ぐことができる。
(17)この発明に係るコンテンツ管理システムは、認証サーバ装置は、各ユーザ毎の権利データを記録する記録部を備えており、認証サーバ装置の前記認証処理手段は、前記携帯端末装置から送られてくる前記認証要求に含まれる権利データが、前記記録部に記録されている権利データと合致するかどうかを権利認証の判断に含めることを特徴としている。
したがって、確実な権利認証を行うことができる。
(18)この発明に係るコンテンツ管理システムは、認証サーバの前記認証用データ生成手段は、前記再生装置から受信した再生装置識別符号を前記記録部に記録し、認証処理手段は、前記認証要求に含まれる再生装置識別符号が、前記記録部に記録されている再生装置識別符号と合致するかどうかを権利認証の判断に含めることを特徴としている。
したがって、認証サーバが認識していない再生装置での不正な再生を防止することができる。
(19)この発明に係るコンテンツ管理システムは、再生装置の認証用表示処理手段は、認証サーバ装置から送られてきた認証用データに基づいて、2次元バーコードの表示データを生成し、当該2次元バーコードを表示することを特徴としている。
したがって、認証サーバ装置の処理負荷を軽減するとともに、認証サーバ装置から再生装置に送信するデータ量を減らすことができる。
(20)この発明に係るコンテンツ管理システムは、コンテンツは暗号化されており、再生可能化データは、当該コンテンツの暗号を解いて、コンテンツを復号化するための復号化キーであることを特徴としている。
この発明において、「コンテンツ」とは、人間が知覚可能な状態に提示される画像(静止画、動画など)、文字、音声などまたはそのデータを含む概念である。
「認証用データ」とは、本システムにおける認証処理のために、再生装置において出力される認証用出力データそのもの、または当該認証用出力データに含まれるべき認証内容を示すデータをいう。
「認証用出力」とは、QRコード(2次元バーコード)、バーコードや文字など画像として表示される認証用表示だけでなく、音として出力される認証用音声を含む概念である。
「権利データ」とは、少なくとも、コンテンツを特定するための情報とユーザを特定するための情報(ユーザIDやユーザの使用する機器のIDなど)を含んでおり、当該ユーザが当該コンテンツに対して権利を有することを示すためのデータである。
「再生可能化データ」とは、再生装置におけるコンテンツの再生を可能とするデータであり、単なる再生許可指令だけでなく暗号化されたコンテンツを復号するための復号化キーなども含む概念である。
「再生装置」とは、インターネットなどで少なくとも認証サーバ装置と通信可能であり、コンテンツの再生を行うことの可能な装置をいい、パーソナルコンピュータ(PC)、音楽再生装置、テレビなどがこれに該当する。
「携帯端末装置」とは、インターネットなどで少なくとも権利認証サーバ装置と通信可能であり、権利データが記録可能に構成された可搬性のある装置をいい、携帯電話、携帯端末(PDA)、携帯音楽再生装置などがこれに該当する。
「識別符号送信処理手段」は、実施形態においては、図11aのステップS21がこれに対応する。
「認証用表示(出力)データ処理手段」は、実施形態においては、図11aのステップS22がこれに対応する。
「再生処理手段」は、実施形態においては、図11bのステップS26がこれに対応する。
「認証用表示(出力)データ生成処理手段」は、実施形態においては、図11aのステップS44がこれに対応する。
「認証用表示(出力)データ送信処理手段」は、実施形態においては、図11aのステップS45がこれに対応する。
「認証処理手段」は、実施形態においては、図11aのステップS46がこれに対応する。
「再生可能化データ送信処理手段」は、実施形態においては、図11aのステップS47がこれに対応する。
「認証要求送信処理手段」は、実施形態においては、図11aのステップS23がこれに対応する。
「プログラム」とは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソース形式のプログラム、圧縮処理がされたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む概念である。
発明を実施するための形態
1.全体的構成
図1に、この発明の一実施形態によるコンテンツ管理システムの全体構成を示す。このシステムは、コンテンツを再生するための再生装置2(パーソナルコンピュータ、テレビ、オーディオ機器など)、権利認証などを行うための認証サーバ装置4、権利データを記録するための携帯端末装置6(携帯電話など)を有している。
再生装置2には、コンテンツデータが記録されている。あるいは、再生装置2は、コンテンツサーバ装置(図示せず)からコンテンツデータの配信を受けることができるよう構成されている。携帯端末装置6には、当該コンテンツデータの権利データが記録されている。この権利データは、後述のように、当該コンテンツを利用したいと考えるユーザが、インターネットなどを介して購入し、携帯端末装置6に記録させたものである。認証サーバ4は、インターネットなどを介して、再生装置2および携帯端末装置6と通信可能に構成されている。認証サーバ4は、以下に述べる処理を行うことにより、再生装置2の近傍に、権利データを保持する携帯端末装置6が存在すると考えられる場合に、再生装置2に対してコンテンツの再生を許可するものである。
このシステムにおけるコンテンツ再生の処理は以下のとおりである。(1)まず、再生装置2は、自らの装置を識別するための再生装置識別符号を、認証サーバ装置4に送信する。(2)これを受けた認証サーバ装置4は、当該再生装置識別符号を含む認証用データを生成して、再生装置2に送信する。(3)再生装置2は、受信した認証用データを、コンテンツを表示するための表示部に表示する。
(4)携帯端末装置6は、認証用データに基づいて再生装置2において表示された認証用表示を撮像して取り込む。(5)携帯端末装置6は、認証用表示の撮像によって得た認証用データと自らが保持している権利データとを含む認証要求を、認証サーバ装置4に送信する。
(6)認証サーバ装置4は、認証要求に含まれる権利データが正当であるか否かを判断する。(7)正当な権利データであることが認証できると、認証サーバ装置4は、認証要求に含まれる再生装置識別符号に基づいて再生装置を特定し、当該再生装置に対して、再生可能化データを送信する。なお、正当な権利データであることが確認できなければ、再生可能化データは送信されない。
(8)再生装置2は、受信した再生可能化データを用いてコンテンツを再生し、表示部において表示する。
以上のような仕組みにてコンテンツ再生を行うようにしているので、権利データを有する携帯端末装置6が再生装置2の近傍にあると認められる場合でなければ、コンテンツの再生がなされないようにすることができる。また、正当な権利データを有するユーザであれば、携帯端末装置6によって認証用表示を撮像するという簡単な操作で、コンテンツ再生を行うことができる。また、権利データの記録された携帯端末装置6を持っていれば、コンテンツを記録している(あるいはアクセス可能な)異なる再生装置2においてもコンテンツの再生を行うことができる。
特に、再生装置2において、認証用表示を、コンテンツ再生のための表示部において表示するようにしているので、特別な通信機能を備えていないような再生装置においても、システムを構築することができる。
図2に、図1のシステムにおける再生装置2、認証サーバ装置4、携帯端末装置6の機能的構成を示す。
再生装置2は、インターネットなどを介して認証サーバ装置4と通信を行うための通信部21と、再生装置2を特定するための識別符号を送信する識別符号送信処理手段22と、受信した認証用データに基づく認証用表示を表示部24において表示する認証用表示処理手段23と、コンテンツを表示部24において再生するための再生処理手段25と、認証用表示やコンテンツを表示するための表示部24を備えている。
認証サーバ装置4は、受信した再生装置識別符号を含む認証用データを生成する認証用データ生成処理手段42と、認証用データを再生装置2に送信する処理を行う認証用データ送信処理手段43と、再生装置2に対して再生可能化データを送信する処理を行う再生可能化データ送信処理手段44と、携帯端末装置6からの認証要求を受けて認証を行う認証処理手段45と、インターネットなどを介して再生装置2や携帯端末装置6との通信を行う通信部46とを備えている。
携帯端末装置6は、インターネットなどを介して認証サーバ装置4と通信を行う通信部61と、再生装置2の表示部24に表示された認証用表示を撮像する撮像部62と、認証サーバ装置4に対して認証要求を送信する処理を行う認証要求送信処理手段63と、権利データを記録する記録部64とを備えている。
このシステムにおいて、再生装置においてコンテンツを再生する場合の処理の流れ(1)〜(8)を、上記各手段との関係で再掲すると以下のとおりである。
(1)まず、再生装置2の識別符号送信手段22は、通信部21により、自らの装置を識別するための再生装置識別符号を、認証サーバ装置4に送信する。
(2)通信部46によってこれを受けた認証サーバ装置4の認証用データ生成処理手段42は、受信した再生装置識別符号を含む認証用データを生成する。認証用データ送信処理手段43は、前記認証用データを、通信部46により再生装置2に送信する。
(3)再生装置2の認証用表示処理手段23は、受信した認証用データに基づいて、コンテンツを表示するための表示部24において、認証用表示を行う。
(4)携帯端末装置6の撮像部62は、再生装置2の表示部24において表示された認証用表示を撮像して取り込む。
(5)携帯端末装置6の認証要求送信処理装置63は、記録部64に記録されている権利データと、撮像した認証用表示に基づいて得られた認証用データとを含む認証要求を生成し、認証サーバ装置4に送信する。
(6)認証サーバ装置4の認証処理手段45は、送られてきた認証要求に含まれる権利データが正当であるか否かを判断する。
(7)認証処理手段45が正当な権利データであることを認証すると、再生可能化データ送信手段44は、認証要求に含まれる再生装置識別符号に基づいて再生装置2を特定し、当該再生装置2に対して、再生可能化データを送信する。なお、正当な権利データであることが確認できなければ、再生可能化データは送信されない。
(8)再生装置2の再生処理装置25は、受信した再生可能化データを用いてコンテンツを再生し、表示部24において表示する。
2.ハードウエア構成
図2のコンテンツ管理システムのシステム構成例を、図3に示す。この実施形態では、再生装置としてパーソナルコンピュータ(PC)2を用い、携帯端末装置として携帯電話6を用いている。さらに、コンテンツを販売するコンテンツサーバ装置8が設けられている。図4〜図7に、各装置のハードウエア構成例を示す。
図4は、再生装置であるパーソナルコンピュータ(PC)2のハードウエア構成である。CPU124には、表示部であるディスプレイ121、スピーカ122、通信部である通信回路123、記録部であるハードディスク125、キーボードやマウスなどの操作部126、メモリ127、CD−ROMドライブ128が接続されている。
ハードディスク125には、Windows(商標)などのオペレーティングシステム125a、プレイヤプログラム125bが記録されている。プレイヤプログラム125bは、オペレーティングシステム125aと協働して、コンテンツ再生などの制御を行うものである。なお、プレイヤプログラム125bは、インターネット・エクスプローラ(商標)などのウエブブラウザに、制御プログラムを組み込んだものであってもよい。また、プレイヤプログラム125bは、オペレーティングシステム125aとは独立に、その機能を発揮するものであってもよい。
これらのオペレーティングシステム125a、プレイヤプログラム125bは、CD−ROM129等の記録媒体に記録されていたもの(あるいは、通信回路123を介してダウンロードしたもの)を、CD−ROMドライブ128を介して、ハードディスク125にインストールしたものである。
図5は、認証サーバ装置4のハードウエア構成である。CPU142には、通信部である通信回路141、記録部であるハードディスク143が接続されている。ハードディスク143には、Windows(商標)などのオペレーティングシステム143a、認証サーバプログラム143b、権利データ143c、再生装置識別符号143dが記録されている。認証サーバプログラム143bは、オペレーティングシステム143aと協働して制御を行うものである。なお、認証サーバプログラム143bは、オペレーティングシステム143aとは独立に、その機能を発揮するものであってもよい。
また、これらのオペレーティングシステム143a、認証サーバプログラム143bは、CD−ROM(図示せず)等の記録媒体に記録されていたもの(あるいは、通信回路141を介してダウンロードしたもの)を、CD−ROMドライブ(図示せず)を介して、ハードディスク143にインストールしたものである。
図6は、携帯端末装置である携帯電話6のハードウエア構成である。CPU165には、ディスプレイ161、スピーカ162、通信部である通信回路163、撮像部であるカメラ164、記録部である不揮発性メモリ166、キーボタンなどの操作部167、マイク168が接続されている。なお、携帯電話として必要な通話回路なども備えているが、図においては省略している。
不揮発性メモリ166には、TRON(商標)などのオペレーティングシステム166a、携帯端末プログラム166b、ブラウザプログラム166cが記録されている。携帯端末プログラム166bやブラウザプログラム166cは、オペレーティングシステム166aと協働して制御を行うものである。なお、携帯端末プログラム166b、ブラウザプログラム166cは、オペレーティングシステム166aとは独立に、その機能を発揮するものであってもよい。
これらのオペレーティングシステム166a、携帯端末プログラム166b、ブラウザプログラム166cは、携帯電話製造時に書込装置からインストールしたもの、あるいは、使用時にユーザが通信回路163を介してダウンロードして不揮発性メモリ166にインストールしたものである。なお、権利データ166dは、後述の購入処理によって、不揮発性メモリ166に蓄積されるデータである。
図7は、コンテンツサーバ装置8のハードウエア構成である。CPU182には、通信回路181、ハードディスク183が接続されている。ハードディスク183には、Windows(商標)などのオペレーティングシステム183a、コンテンツサーバプログラム183b、コンテンツ183cが記録されている。コンテンツサーバプログラム183bは、オペレーティングシステム183aと協働して制御を行うものである。なお、コンテンツサーバプログラム183bは、オペレーティングシステム183aとは独立に、その機能を発揮するものであってもよい。
また、これらのオペレーティングシステム183a、認証サーバプログラム183bは、CD−ROM(図示せず)等の記録媒体に記録されていたもの(あるいは、通信回路181を介してダウンロードしたもの)を、CD−ROMドライブ(図示せず)を介して、ハードディスク183にインストールしたものである。
3.コンテンツ購入処理
このコンテンツ管理システムの処理について、まず、ユーザがコンテンツについての権利データを購入する場面から説明する。
図8に、コンテンツサーバ装置8のコンテンツサーバプログラム183b、認証サーバ装置4の認証サーバプログラム143b、携帯電話6の携帯端末プログラム166bのフローチャートを示す。
ユーザが、コンテンツについての権利データを購入する場合には、携帯電話6の操作部167を操作して、ブラウザプログラム166cを立ち上げ、コンテンツサーバ装置8にアクセスする。これにより、携帯電話6は、コンテンツサーバ装置8に対しコンテンツ紹介画面を要求する(ステップS61)。コンテンツサーバ装置8は、この画面要求を受けて、コンテンツ紹介画面を送信する(ステップS81)。携帯電話6は、これに基づいて、ディスプレイ161に、図9に示すようなコンテンツ紹介のための画面を表示する(ステップS62)。
ユーザは、操作部167を操作して、希望するコンテンツを選択し、購入ボタンを押下する。これにより、携帯電話6は、コンテンツサーバ装置8に対し、選択されたコンテンツID、ユーザID(たとえば携帯電話の個体識別情報)を特定して購入申込を送信する(ステップS63)。
コンテンツサーバ装置8は、送られてきた購入申込に基づいて課金処理を行い、購入申込の内容にコンテンツプロバイダID、購入日時や権利期間、コンテンツ名などを付加して、認証サーバ装置4に転送する(ステップS82)。
コンテンツサーバ装置8から購入申込の転送を受けた認証サーバ装置4は、転送されてきた情報に基づいて権利データ143cを生成する。図10aに、このようにして記録された権利データ143cの内容を示す。図示していないが、認証サーバ装置4は、個々のコンテンツデータ毎にユニークな認証文字列を別途生成し、これを権利データ143cの一部に含める。
次に、認証サーバ装置4は、生成した権利データ143cの全体を認証文字列により暗号化して、ハードディスク143に記録する(ステップS41)。認証サーバ装置4は、暗号化した権利データ143cについて、暗号化されていない(あるいは暗号鍵の分かっている方法により暗号化して)ユーザ名、コンテンツ名、認証文字列を付して記録し、検索が可能なようにしている。このようにして、ハードディスク143には、図10bに示すように暗号化された権利データが記録されることになる。
したがって、ユーザが、新たなコンテンツを購入すると、権利データが追加されていくことになる。なお、追加された権利データは、まだ、携帯電話6にダウンロードされていないので、認証サーバ装置4は、この権利データに未送信のフラグ(図示せず)を立てる。ここでは、ユーザID「UI001531」のユーザが権利データを購入し、図10bの2行目の権利データが追加されたものとする。
一方、購入処理を終了したコンテンツサーバ装置8は、その旨を携帯電話6に送信する(ステップS83)。これを受けて、携帯電話6は、携帯端末プログラム166bを起動するためのボタンを表示する。ユーザが操作部167によって、このボタンを押下すると、携帯端末プログラム166bが起動される(ステップS64)。なお、携帯電話6は、コンテンツサーバ装置8より購入処理終了の連絡を受けると、自動的に携帯端末プログラム166bを立ち上げるようにしてもよい。
これにより、携帯電話6は、認証サーバ装置4に対し、ユーザIDを指定して未送信権利データのダウンロードを要求する(ステップS65)。これを受けて、認証サーバ装置4は、当該ユーザIDの権利データ中に、未送信権利データがあるかどうかを判断し、あれば、その未送信権利データを携帯電話6に送信する(ステップS42)。ここでは、図10bの2行目の権利データのフラグが未送信となっているので(「1」は未送信)、この権利データが携帯電話6に送信される。
この権利データを受信した携帯電話6は、不揮発性メモリ166に記録する(ステップS66)。したがって、ユーザの携帯電話6には、購入したコンテンツの権利データが全て記録されることになる。携帯電話6に記録された権利データの一覧を図13に示す。なお、図13では、明示していないが、これらのデータは認証文字列によって暗号化されているので、ユーザが内容を読み取ることはできない。携帯電話6へのダウンロードが完了すると、フラグは「0」にされる。
以上のようにして、権利データの購入が行われ、携帯電話6には暗号化された権利データが記録される。
4.コンテンツ再生処理
コンテンツ再生処理のフローチャートを図11a、図11bに示す。まず、ユーザはPC2の操作部126を操作して、プレイヤプログラム125bを立ち上げる。これにより、PC2は、予め決められているように、認証サーバ装置4に対して、PC2を特定するための再生機器識別符号(たとえばIPアドレス、MACアドレス、製造番号など)を送信する(ステップS21)。
認証サーバ装置4は、受信した再生機器識別符号をハードディスク4に記録する(ステップS44)。さらに、認証サーバ装置4は、受信した再生機器識別符号、有効期限を含む認証用データを生成し、ハードディスク143に記録する(ステップS44)。
有効期限は、認証サーバ装置4の時計に基づいて、比較的短時間の期限を設定する。有効期限を設定しているのは、権利を有していないユーザが認証用データに基づく認証用表示を撮像し、取得した認証用データを権利を有している他のユーザに転送して、他のユーザの権利を不正に使用することを企てた場合であっても、かかる処理の間に有効期限が切れるようにしたものである。したがって、有効期限は、10秒から3分程度が好ましい。特に、20秒から40秒が好ましい。この実施形態では、後述のように最長30秒・最短15秒とした。
認証サーバ装置4は、認証用データをPC2に送信する(ステップS45)。PC2は、受信した認証用データに基づいて、有効期限、再生機器識別符号を含む認証用表示データ(QRコードデータ)を生成する(ステップS22)。この認証用表示データに基づいて、認証用表示(QRコード)をディスプレイ121に表示する(ステップS23)。認証用データから認証用表示(QRコード)のための画像データを生成する処理は、一般的に用いられている技術を用いることができる。
この実施形態では、認証サーバ装置4から送信する認証用データは、図12に示すように切り換えている。QRコード1は、時刻t10に表示が開始され、15秒後の時刻t20に表示が終了される。15秒間表示されることになる。QRコード1の有効期限は、その表示終了時刻t20から、15秒経過後の時刻t30である。これは、時刻t20において撮像したユーザに対する認証処理時間を考慮したものである。
QRコード2は、QRコード1の表示が終了すると同時に、つまり時刻t20に表示が開始され、15秒後の時刻t30に表示が終了される。QRコード2の有効期限は、その表示終了時刻t30から、15秒経過後の時刻t40である。
以下、同じようにして、15秒経過毎に異なるQRコードが表示されることになる。
上記と並行して、あるいは上記に先立って、ユーザは、携帯電話6の操作部167を操作し、携帯端末プログラム166bを起動する(ステップS67)。これにより、携帯電話6は、不揮発性メモリ166に記録されている権利データ166dを読み出して、コンテンツ名をディスプレイ161に一覧表示する(ステップS68)。ユーザは、操作部167を操作し、再生したいコンテンツを選択する。
なお、ファイル一覧を管理するプログラムによって権利データの一覧を表示し、これに応じてユーザがコンテンツを選択すれば、携帯端末プログラム166bを立ち上げるようにしてもよい。
コンテンツの選択がなされると、携帯端末プログラム166bは、携帯電話6のカメラ164による撮像を開始する。ユーザが携帯電話6を適切な方向に向けると、カメラ164は、PC2のディスプレイ121に表示されている認証用表示を撮像する(ステップS69)。携帯電話6は、撮像した認証用表示の画像に基づいて、認証用データを復元する(ステップS70)。認証用表示であるQRコードから認証用データを得る処理は、一般的に用いられている技術を用いることができる。
次に、携帯電話6は、認証サーバ装置4に対する認証要求を生成する。認証要求には、取得した認証用データに含まれている再生装置識別符号、認証用データの有効期限、ユーザID、コンテンツID、選択されたコンテンツの暗号化権利データ(購入した権利データ)などを含めるようにしている。携帯電話6は、生成した認証要求を、認証サーバ装置4に送信する(ステップS71)。図14に、認証要求のデータ例を示す。
認証要求を受けた認証サーバ装置4は、以下の認証を行う(ステップS46)。まず、送られてきた認証要求中のユーザIDとコンテンツIDに基づいて、ハードディスク143の権利データを検索し、対応する認証文字列を取得する(図10b参照)。得られた認証文字列によって、ハードディスク143に記録されている暗号化権利データを復号化する。同様に、認証要求に含まれる暗号化権利データも、認証文字列によって復号化する。
次に、上記のようにして復号された認証要求中の権利データが、ハードディスク143に記録されていた権利データと同じ内容であるかを判断する。両者が合致しなければ、不正な権利データであるから、再生可能化データの送信を行わずに終了する。
次に、現在の時刻が、認証用データに含まれる有効期限内であるかどうかを判断する。有効期限を過ぎていれば、やはり、不正な再生要求であるとして、再生可能化データの送信を行わずに終了する。
さらに、送られてきた認証要求中の再生装置識別符号と同じ再生装置識別符号が、ハードディスク143に記録されているか否かを判断する。ユーザが正しい処理をしていれば、ステップS44において再生装置識別符号が記録されているはずであるから、これを確認するためである。同じ再生装置識別符号が、ハードディスク143に記録されていなければ、登録されていない再生装置での再生が行われようとしているものとして、再生可能化データの送信を行わずに終了する。
以上の3つの認証が全て満足された場合には、認証サーバ装置4は、PC2からの認証確認に対して、再生可能化データを送信する。なお、PC2は、ステップS23において、認証用表示を表示した後は、常に、一定間隔(たとえば5秒ごと)で、認証サーバ装置4に対して、認証が得られたかどうかの確認(認証確認)を送信し続けている。いわゆるポーリング動作を行っている(ステップS24)。
認証サーバ装置4は、認証条件を満足した時点で、これに対して、再生可能化データを送信する(ステップS47)。
認証サーバ装置4は、以下のようにして再生可能化データを生成する。認証サーバ装置4のハードディスク143には、図15に示すような対応表が記録されている。この対応表には、コンテンツIDと、当該コンテンツを配信しているコンテンツプロバイダのURL(つまりコンテンツサーバ装置8のURL)と、コンテンツの暗号を解くための暗号鍵とが関連付けて記録されている。認証サーバ装置4は、認証条件を満たすと判断した場合、認証要求に含まれるコンテンツIDに基づいて、この関連表から、対応するコンテンツプロバイダのURLと、暗号鍵を取得する。そして、コンテンツID、コンテンツプロバイダのURL、暗号鍵を含む再生可能化データを生成して、PC2に送信する。
これを受けた、PC2は、コンテンツプロバイダのURLに基づいて、コンテンツサーバ装置8にアクセスする(ステップS25)。続いて、コンテンツサーバ装置8に対して、コンテンツIDを指定して、配信の要求を行う(ステップS26)。
コンテンツサーバ装置8は、暗号化されたコンテンツを送信する(ステップS84)。PC2は、送信されてきたコンテンツを暗号鍵によって復号化し、ディスプレイ121およびスピーカ122から出力する(ステップS27)。なお、コンテンツサーバ装置8からのコンテンツを一旦ハードディスク125に記録した後に再生してもよいし、コンテンツサーバ装置8から連続して送られてくるコンテンツを直ちに再生するようにしてもよい。
上記のように、この実施形態によれば、携帯電話に権利データさえ持っていれば、どの再生装置を用いてもコンテンツの再生が可能である。したがって、たとえば、コンテンツの流通は無料とし、権利データだけを別途販売するなどの方法も採用することができる。また、ストリーミングでコンテンツを配信する場合であっても、ユーザは、どこにある再生装置によってもコンテンツを再生できる。さらに、再生装置や携帯電話に特殊な通信機能を設けることなく、以上の機能を実現することができる。
5.携帯端末プログラムの取得
上記の説明では、携帯端末プログラム166bが携帯電話6に既にインストールされているものとして説明した。携帯端末プログラム166bは、製造時に携帯電話に組み込むことが好ましいが、既に販売済の携帯電話6については、以下に示すように、ダウンロードによって組み込むようにしてもよい。また、携帯端末プログラム166bのバージョンアップの際にも、ダウンロードが便利である。
この実施形態では、図11aのステップS45において、認証サーバ装置8が送信する認証用データに、図17に示すような情報を含めている。先頭には、携帯端末プログラム166bを配布しているサーバ装置の接続情報(URL)が記述されている。これに続いて、パラメータとして認証のためのデータ(再生装置識別符号、有効期限、コンテンツIDなど)が記述されている。
PC2のディスプレイ121においてQRコードとして表示されたこの認証用表示を、携帯端末プログラム166bを起動して撮像した場合には、携帯端末プログラム166bは、先頭の接続情報を無視し、認証のためのデータを用いて前述のように処理を進める(図11aのステップS68以下参照)。
携帯電話6に携帯端末プログラム166bがインストールされていない場合には、ユーザは、標準装備されているバーコードリーダ(バーコードを読み取り、当該バーコードに示されたURLをブラウザに渡すためのプログラム)を起動し、認証用表示を撮像する。バーコードリーダは、先頭のURLに基づいて、ブラウザプログラムを立ち上げて、当該URLへの接続を行う。これにより、携帯電話6を、携帯端末プログラム166bをダウンロードするためのサーバ装置に接続することができる。後は、そのサーバ装置とのやりとりによって、携帯端末プログラム166bを携帯電話6にダウンロードする。
なお、当該サーバ装置が、?以下のパラーメータ中の内容を理解できるように構成されており、パラメータ中にコンテンツIDが含まれていれば、当該コンテンツを購入するための画面を直ちに送信することができる。
上記のようにすれば、同一の認証用表示を用いながら、携帯端末プログラム166bのダウンロードサイトへの誘導と、携帯端末プログラム166bによる処理との双方を実現することができる。
なお、携帯端末プログラム166bが携帯電話6にインストールされているにもかかわらず、バーコードリーダにて認証用表示を撮像する場合も考えられる。このような場合、以下のようにすることもできる。携帯電話6のバーコードリーダが、自らの携帯電話6に携帯端末プログラム166bが記録されているかどうかを判断し、記録されていなければ、そのままダウンロードサイトへの接続を行う。一方、バーコードリーダが、携帯端末プログラム166bがインストール済であると判断すると、携帯端末プログラム166bを立ち上げて、撮像したデータを携帯端末プログラム166bに渡す。これにより、携帯端末プログラム166bによる認証関連処理が実行される。
6.その他の実施形態
(A)上記実施形態では、携帯電話6のブラウザプログラム166cと携帯端末プログラム166bを設けているが、携帯端末プログラム166bの機能を組み込んだブラウザプログラム166cを用いるようにしてもよい。この場合、図8のステップS64を除いて、他の処理は同様となる。また、図8に代えて、図16に示すような処理を行うようにしてもよい。
ステップS82において購入申込処理を行うと、続いてコンテンツサーバ装置8は、携帯電話6に対して、認証サーバ装置4に接続するように命じる指令(リダイレクト命令)を送信する(ステップS83a)。これを受けて、携帯電話6は、認証サーバ装置4にアクセスする(ステップS64a)。
一方、コンテンツサーバ装置8から購入申込の転送を受けた認証サーバ装置4は、転送されてきた情報に基づいて権利データ143cを生成し、ハードディスク143に記録する(ステップS41a)。
次に、認証サーバ装置4は、新たに購入された権利データを携帯電話6に送信する(ステップS42a)。携帯電話6は、これを受信して、不揮発性メモリ166に記録する(ステップS65a)。権利データのダウンロードが完了すると、認証サーバ装置4は、携帯電話6にリダイレクト命令を与え(ステップS43a)、携帯電話6は、これを受けて、コンテンツサーバ装置8にアクセス先を変える(ステップS66a)。以上のようにして、権利データの購入処理を行うようにしてもよい。
(B)上記実施形態では、権利データの購入と、コンテンツの再生を分けて説明した。しかし、権利データの購入に引き続いてコンテンツの再生を行ってもよい。この場合には、図8の権利データ購入の時点で既に、携帯端末プログラム166bが立ち上がっているので、図11aのステップS67において、再度携帯端末プログラム166bを立ち上げる必要はない。また、権利データ購入の際に、コンテンツを選択しているので、ステップS68のコンテンツ選択も行う必要がない。したがって、ユーザは、権利データの購入に引き続いて、認証用表示の撮像を行えばよい(ステップS69)。
なお、上記処理に関連して、携帯端末プログラム166bがカメラ164による撮像を開始する条件を説明すると以下のとおりである。つまり、携帯端末プログラム166bは、再生のためにコンテンツがユーザによって選択されたか、あるいは購入のためにコンテンツがユーザによって選択されその権利データがダウンロードされれば、カメラ164による撮像を開始させる。
(C)上記実施形態では、図11aのステップS69において、権利データを有するコンテンツのみを表示するようにしている。しかし、当該携帯電話6に権利データが記録されていないコンテンツも表示するようにしてもよい。携帯電話6の携帯端末プログラム166bは、ユーザが権利データを有するコンテンツを選択した場合には、図11aのフローチャートに従って処理を進める。ユーザが権利データのないコンテンツを選択したと判断した場合には、当該コンテンツを販売するコンテンツサーバ装置8に接続する。これにより、ユーザは、図8の処理に従って当該コンテンツの権利を購入することができる。
なお、権利データを持たないコンテンツのうち、いずれを携帯電話6において表示するかは、次のようにして決定すればよい。たとえば、ステップS44において認証サーバ装置4が発行する認証用データに、表示すべきコンテンツの情報(コンテンツ名など)を含めておき、これにしたがって携帯電話6の携帯端末プログラム166bがこれを表示する。この方法によれば、認証サーバ装置4の側から、お薦めコンテンツ等をユーザに提示することができる。
あるいは、携帯電話6の携帯端末プログラム166bが、自らが権利データを有するコンテンツに関連するコンテンツ情報(コンテンツ名など)を、コンテンツプロバイダなどにアクセスして取得し、これを表示するようにしてもよい。
(D)図18に、この発明によるコンテンツ管理システムの応用例を示す。コンテンツサーバ装置8、認証サーバ装置4、再生装置2、携帯端末装置6は、互いにインターネットによって通信可能である。
(1)ユーザは、再生装置2のプレイヤプログラム125bを立ち上げ、コンテンツサーバ装置8にアクセスし、サンプルコンテンツ(たとえば動画データ)を試聴する。サンプルコンテンツは暗号化されていない。
(2)再生開始から所定時間が経過すると、自動的に認証サーバ装置4に接続するように、プレイヤプログラム125bを構築しておく。なお、この際、プレイヤプログラム125bは、ユーザが試聴していたコンテンツを特定するコンテンツID、コンテンツサーバ装置8のURLおよび再生装置識別符号を、認証サーバ装置4に送信する。またこの際、再生装置2は、コンテンツサーバ装置8と接続はそのまま維持してコンテンツの再生を継続する。
(3)これを受けて、認証サーバ装置4は、コンテンツID、URLおよび再生装置識別符号を含む認証用データを生成し、再生装置2に送信する。上記実施形態と異なるのは、認証用データに、コンテンツID、URLが含まれている点である。
(4)再生装置2は、認証用データに基づいて、認証用表示を行う。再生装置2は、表示部において、「権利データの記録されている携帯端末装置によって認証用表示を撮像してください。権利データがない場合には、所定時間後に再生が停止される旨」を表示する。したがって、再生装置2においては、コンテンツの再生が継続されるとともに、認証用表示が表示される。
(5)ユーザは携帯端末装置6により、この認証用表示を撮像する。
(6)携帯端末装置6は、認証用表示を撮像して取得した認証用データに含まれるコンテンツIDに対応する権利データが、携帯端末装置6に記録されているか否かを判断する。記録されていれば、権利データ、コンテンツID、URLを伴った認証要求を認証サーバ4に対して行う。以後の処理は、前述の実施形態と同じである。したがって、ユーザは、コンテンツの再生を続けることができる。
(6a)一方、携帯端末装置6に権利データが記録されていない場合には、携帯端末装置6は、コンテンツサーバ装置8に接続する。これにより、ユーザは、コンテンツの権利データの購入を行うことができる。なお、コンテンツサーバ装置8は、所定時間が経過すると、コンテンツを暗号化して配信する。したがって、権利データがない場合には、認証サーバ装置4に対しては認証要求が行われないので、再生装置2は暗号を解くことができず、ユーザはコンテンツを実質的に再生できなくなる。
(E)上記実施形態では、認証用データの改竄については配慮をしていない。しかし、PC2は、認証用データに基づいて認証用表示データを生成する際に、その表示イメージに関してハッシュ値を算出し、これを含めた表示イメージに対応する認証用表示データを生成するようにしてもよい。この場合、携帯電話6の携帯端末プログラム166bは、撮像した認証用表示が改竄されていないか否かを、ハッシュ値によって判断することができる。また、認証要求の際に、携帯電話6が認証用データをそのまま認証サーバ装置4に送信するようにすれば、認証サーバ装置4においても、認証用データの改竄の有無を判断することができる。これにより、認証サーバ装置4や携帯電話6において、認証用データの改竄が見いだされると、認証処理を中止することができる。
(F)上記実施形態では、認証用データに基づいて生成される認証用表示データとしてQRコードを用いているが、2次元バーコードなどの他の表示コードを用いてもよい。また、携帯端末装置6が撮像してデータ化できればよいので、通常の文字や数字などをそのまま画面に表示するようにしてもよい。
(G)また、上記実施形態では、認証用データを認証サーバ装置4から再生装置2に送信し、再生装置2において、認証用データに基づいて認証用表示データを生成し、認証用表示を行うようにしている。しかし、認証用表示データ自体を認証サーバ装置4から再生装置2に送信するようにしてもよい。
(H)また、認証用データに基づいて認証用音声データを生成し、再生装置2において音声として出力するようにしてもよい。再生装置2は、コンテンツ出力のための音声出力部(スピーカ122など)から、認証用のデータを音声化(人間には聞こえない周波数帯でもよい)して出力する。携帯端末装置6は、これを音電気変換部(マイク168など)によって捕捉し、認証用のデータを再現する。コンテンツが音声だけであり、再生装置2に表示部が備わっていない場合に有効である。
(I)なお、上記実施形態では、携帯電話6にてコンテンツを選択してから認証用表示を撮像するようにしているが、認証用表示を撮像してからコンテンツを選択するようにしてもよい。ただし、この場合には、ユーザがコンテンツを選択する処理に要する時間も考慮して、認証用表示の有効期限を設定しておくことが好ましい。
(J)上記実施形態では、コンテンツサーバ装置と認証サーバ装置を別々に構成したが、一つのサーバとして構成してもよい。
この発明の一実施形態によるコンテンツ管理システムの概略図である。 この発明の一実施形態によるコンテンツ管理システムの全体構成図である。 この発明の一実施形態によるコンテンツ管理システムの機器構成例である。 PC2のハードウエア構成である。 認証サーバ装置4のハードウエア構成である。 携帯電話6のハードウエア構成である。 コンテンツサーバ装置8のハードウエア構成である。 権利購入処理における各プログラムの処理内容を示すフローチャートである。 購入画面の例である。 権利データの内容を示す図である。 権利認証サーバ装置4に記録された権利データを示す図である。 再生処理における各プログラムの処理内容を示すフローチャートである。 再生処理における各プログラムの処理内容を示すフローチャートである。 QRコードの切り換えと有効期限のタイミングを示す図である。 携帯電話6に記録された権利データの例である。 認証要求の例を示す図である。 認証サーバ4に記録されている対応表を示す図である。 他の実施形態によるフローチャートである。 認証用データの例である。 他の実施形態によるコンテンツ管理システムを示す図である。
符号の説明
2・・・再生装置
4・・・認証サーバ
6・・・携帯端末装置
22・・・識別符号送信処理手段
23・・・認証用表示処理手段
24・・・表示部
25・・・再生処理手段
42・・・認証用データ生成処理手段
43・・・認証用データ送信処理手段
44・・・再生可能化データ送信処理手段
45・・・認証処理手段
62・・・撮像部
63・・・認証要求送信処理手段
64・・・記録部

Claims (23)

  1. 認証サーバ装置と、前記認証サーバ装置と通信可能な再生装置と、前記認証サーバ装置と通信可能な携帯端末装置とを備えたコンテンツ管理方法であって、
    前記再生装置は、前記認証サーバ装置に対して、当該再生装置を識別するための再生装置識別符号を送信し、
    前記認証サーバ装置は、前記再生装置より送信されてきた再生装置識別符号を受信し、当該再生装置識別符号を含む認証用データを生成して当該再生装置に送信し、
    前記再生装置は、受信した前記認証用データに基づき、コンテンツを表示するための表示部において、認証用表示を表示し、
    前記携帯端末装置は、前記再生装置において表示された認証用表示を撮像して認証用データを取得するとともに、コンテンツの権利データと当該認証用データに含まれる再生装置識別符号を含む認証要求を前記認証サーバ装置に送信し、
    前記認証サーバ装置は、受信した認証要求に含まれる権利データが正当であるか否かを判断し、正当であれば、認証要求に含まれる再生装置識別符号に基づいて前記再生装置を特定し、当該再生装置に対して再生可能化データを送信し、
    前記再生装置は、受信した再生可能化データに基づいて、コンテンツの再生を行うこと
    を特徴とするコンテンツ管理方法。
  2. 認証サーバ装置と、前記認証サーバ装置と通信可能な再生装置と、前記認証サーバ装置と通信可能な携帯端末装置とを備えたコンテンツ管理システムであって、
    前記再生装置は、
    前記認証サーバとの通信を行う通信部と、
    コンテンツ、認証用表示を画面上に表示するための表示部と、
    当該再生装置を識別するための再生装置識別符号を、前記通信部により、前記認証サーバに送信する識別符号送信処理手段と、
    前記通信部により、前記認証サーバから認証用データを受信し、これに基づいて認証用表示を表示部に表示する認証用表示処理手段と、
    前記通信部により前記認証サーバから受信した再生可能化データに基づいて、コンテンツを表示部に再生する再生処理手段と、
    を備え、
    前記認証サーバ装置は、
    前記再生装置、前記携帯端末装置との通信を行う通信部と、
    前記再生装置から送信されてきた再生装置識別符号を含む認証用データを生成する認証用データ生成処理手段と、
    前記認証用データを、前記通信部により、前記再生装置に送信する認証用データ送信処理手段と、
    前記通信部により、前記携帯端末装置から認証要求を受信し、当該認証要求に含まれる権利データに基づいて、当該権利データが正当なものであるか否かを判断する認証処理手段と、
    認証処理手段によって権利データが正当であると判断されると、前記認証要求に含まれる再生装置識別符号に基づいて再生装置を特定し、当該再生装置に対して、通信部によって、再生可能化データを送信する再生可能化データ送信処理手段と、
    を備え、
    前記携帯端末装置は、
    前記サーバ装置との通信を行う通信部と、
    権利データを記録するための記録部と、
    前記再生装置の表示部に表示された認証用表示を撮像する撮像部と、
    撮像された認証用表示に基づいて得られた認証用データと記録部に記録されている権利データとを含む認証要求を、通信部によって、前記サーバ装置に送信する認証要求送信処理手段と、
    を備えたことを特徴とするコンテンツ管理システム。
  3. 認証サーバ装置と通信可能な再生装置であって、
    前記認証サーバとの通信を行う通信部と、
    コンテンツを出力するための出力部と、
    当該再生装置を識別するための再生装置識別符号を、前記通信部により、前記認証サーバに送信する識別符号送信処理手段と、
    前記通信部により、前記認証サーバから認証用データを受信し、前記コンテンツを出力するための出力部から、認証用出力を出力する認証用出力処理手段と、
    前記通信部により前記認証サーバから受信した再生可能化データに基づいて、コンテンツを出力部において再生する再生処理手段と、
    を備えた再生装置。
  4. 再生装置および携帯端末装置と通信可能な認証サーバ装置であって、
    前記再生装置、前記携帯端末装置との通信を行う通信部と、
    前記再生装置から送信されてきた再生装置識別符号を含む認証用データを生成する認証用データ生成処理手段と、
    前記認証用データを、前記通信部により、前記再生装置に送信する認証用データ送信処理手段と、
    前記通信部により、前記携帯端末装置から認証要求を受信し、当該認証要求に含まれる権利データに基づいて、当該権利データが正当なものであるか否かを判断する認証処理手段と、
    認証処理手段によって権利データが正当であると判断されると、前記認証要求に含まれる再生装置識別符号に基づいて再生装置を特定し、当該再生装置に対して、通信部によって、再生可能化データを送信する再生可能化データ送信処理手段と、
    を備えた認証サーバ装置。
  5. 認証サーバ装置と通信可能な携帯端末装置であって、
    前記認証サーバ装置との通信を行う通信部と、
    権利データを記録するための記録部と、
    前記再生装置の出力部から出力された認証用出力を取得する取得部と、
    取得された認証用出力に基づいて得られた認証用データと記録部に記録されている権利データとを含む認証要求を、通信部によって、前記認証サーバ装置に送信する認証要求送信処理手段と、
    を備えた携帯端末装置。
  6. 請求項3〜5のいずれかの装置において、
    前記再生装置の出力部は、表示部を備えており、
    前記認証サーバ装置が前記再生装置に送信する前記認証用データは、前記再生装置の前記表示部にて表示される認証用表示データそのもの、あるいは、前記再生装置の前記表示部にて表示される認証用表示データを生成するためのデータであり、
    前記携帯端末装置の前記取得部は、前記再生装置の表示部に表示された認証用表示を撮像する撮像部であること
    を特徴とする装置。
  7. 請求項3〜5のいずれかの装置において、
    前記再生装置の出力部は、音声出力部を備えており、
    前記認証サーバ装置が前記再生装置に送信する前記認証用データは、前記再生装置の前記音声出力部から出力される認証用音声データそのもの、あるいは、前記再生装置の前記音声出力部から出力される認証用音声データを生成するためのデータであり、
    前記携帯端末装置の前記取得部は、前記再生装置の音声出力部から出力された認証用音声を取得するマイク部であること
    を特徴とする装置。
  8. 請求項2〜6のいずれかのシステムまたは装置において、
    前記再生装置は、前記認証サーバに対して、通信部により、再生可能化データ確認要求を送信する確認要求送信処理手段をさらに備え、
    前記認証サーバ装置の再生可能化データ送信処理手段は、条件を満たす場合、当該確認要求に応じて、再生可能化データを前記再生装置に送信すること、
    を特徴とするシステムまたは装置。
  9. 請求項2〜6、8のいずれかのシステムまたは装置において、
    前記携帯端末装置の前記認証要求送信処理手段は、記録部に記録されている各コンテンツの権利データのうち、ユーザの選択したコンテンツの権利データを選択し、認証要求に含めて認証サーバに送信し、
    前記認証サーバの前記再生可能化データ送信処理手段は、再生可能化データを送信する際に、ユーザによって選択されたコンテンツを特定するコンテンツ特定情報も送信し、
    前記再生装置の前記再生処理手段は、前記コンテンツ特定情報に基づいてコンテンツを特定し、再生することを特徴とするシステムまたは装置。
  10. 請求項9のシステムまたは装置において、
    前記再生装置の前記再生処理手段は、記録部に記録されている複数のコンテンツのうち、認証サーバ装置から送信されてきたコンテンツ特定情報に基づいて、前記ユーザによって選択されたコンテンツを特定し、再生することを特徴とするシステムまたは装置。
  11. 請求項9のシステムまたは装置において、
    前記再生装置の前記再生処理手段は、認証サーバ装置から送信されてきたコンテンツ特定情報に含まれる、あるいはコンテンツ特定情報とともに送信されてきたアドレスに基づいて、当該コンテンツを配信するコンテンツサーバ装置にアクセスし、当該コンテンツを受信して再生することを特徴とするシステムまたは装置。
  12. 請求項2〜6、8のいずれかのシステムまたは装置において、
    前記携帯端末装置の前記認証要求送信処理手段は、
    コンテンツ一覧からユーザが選択したコンテンツについて、権利データが記録されているか否かを判断し、権利データが記録部に記録されていれば、当該権利データを認証サーバ装置に送信し、権利データが記録部に記録されていなければ、権利購入サーバ装置にアクセスし、
    前記認証サーバの前記再生可能化データ送信処理手段は、再生可能化データを送信する際に、ユーザによって選択されたコンテンツを特定するコンテンツ特定情報も送信し、
    前記再生装置の前記再生処理手段は、前記コンテンツ特定情報に基づいてコンテンツを特定し、再生することを特徴とするシステムまたは装置。
  13. 請求項2〜6、8のいずれかのシステムまたは装置において、
    前記認証サーバ装置の認証用データ生成処理手段は、コンテンツ特定情報を含めて認証用データを生成し、
    前記携帯端末装置の前記認証要求送信処理手段は、認証用データに含まれるコンテンツ特定情報に対応する権利データを、認証要求に含めて認証サーバに送信すること
    を特徴とするシステムまたは装置。
  14. 請求項13のシステムまたは装置において、
    前記携帯端末装置の前記認証要求送信処理手段は、認証用データに含まれるコンテンツ特定情報に対応する権利データが、記録部に記録されていない場合には、権利購入サーバ装置にアクセスすること
    を特徴とするシステムまたは装置。
  15. 請求項12または14のシステムまたは装置において、
    前記認証サーバ装置の認証用データ送信処理手段は、再生装置識別符号および権利購入サーバ装置のアドレスを含む認証用データを、再生装置に送信し、
    前記携帯端末装置の前記認証要求送信処理手段は、ユーザの選択したコンテンツに対応する権利データが記録部に記録されていない場合には、認証用データに含まれるアドレスに基づいて、権利購入サーバ装置にアクセスすることを特徴とするシステムまたは装置。
  16. 請求項2〜6、8〜15のいずれかのシステムまたは装置において、
    前記認証サーバの認証用データ生成処理手段は、有効期限を含めて認証用データを生成し、
    前記認証サーバの前記再生可能化データ送信手段は、携帯端末装置から認証要求に含まれる認証用データを受信した際に、当該認証用データに含められた有効期限内であるか否かを判断し、有効期限内でなければ、再生装置に対して再生可能化データを送信しないこと
    を特徴とするシステムまたは装置。
  17. 請求項2〜16のいずれかのシステムまたは装置において、
    前記認証サーバ装置は、各ユーザ毎の権利データを記録する記録部を備えており、
    前記認証サーバ装置の前記認証処理手段は、前記携帯端末装置から送られてくる前記認証要求に含まれる権利データが、前記記録部に記録されている権利データと合致するかどうかを権利認証の判断に含めること
    を特徴とするシステムまたは装置。
  18. 請求項16のシステムまたは装置において、
    前記認証サーバの前記認証用データ生成手段は、前記再生装置から受信した再生装置識別符号を前記記録部に記録し、
    前記認証処理手段は、前記認証要求に含まれる再生装置識別符号が、前記記録部に記録されている再生装置識別符号と合致するかどうかを権利認証の判断に含めること
    を特徴とするシステムまたは装置。
  19. 請求項2〜6、8〜18のいずれかのシステムまたは装置において、
    前記再生装置の認証用表示処理手段は、認証サーバ装置から送られてきた認証用データに基づいて、2次元バーコードの表示データを生成し、当該2次元バーコードを表示することを特徴とするシステムまたは装置。
  20. 請求項2〜19のいずれかのシステムまたは装置において、
    前記コンテンツは暗号化されており、
    再生可能化データは、当該コンテンツの暗号を解いて、コンテンツを復号化するための復号化キーであること
    を特徴とするシステムまたは装置。
  21. 通信部と表示部を有し、認証サーバ装置と通信可能な再生装置をコンピュータによって実現するための再生プログラムであって、
    当該再生装置を識別するための再生装置識別符号を、前記通信部により、前記認証サーバに送信する識別符号送信処理手段と、
    前記通信部により、前記認証サーバから認証用データを受信し、表示部に表示する認証用表示処理手段と、
    前記通信部により前記認証サーバから受信した再生可能化データに基づいて、コンテンツを表示部に再生する再生処理手段と、
    をコンピュータによって実現するための再生プログラム。
  22. 通信部を有し、再生装置および携帯端末装置と通信可能な認証サーバ装置をコンピュータによって実現するための認証サーバプログラムであって、
    前記再生装置から送信されてきた再生装置識別符号を含む認証用データを生成する認証用データ生成処理手段と、
    前記認証用データを、前記通信部により、前記再生装置に送信する認証用データ送信処理手段と、
    前記通信部により、前記携帯端末装置から認証要求を受信し、当該認証要求に含まれる権利データに基づいて、当該権利データが正当なものであるか否かを判断する認証処理手段と、
    認証処理手段によって権利データが正当であると判断されると、前記認証要求に含まれる再生装置識別符号に基づいて再生装置を特定し、当該再生装置に対して、通信部によって、再生可能化データを送信する再生可能化データ送信処理手段と、
    をコンピュータによって実現するための認証サーバプログラム。
  23. 通信部と記録部と撮像部を有し、認証サーバ装置と通信可能な携帯端末装置をコンピュータによって実現するための携帯端末プログラムであって、
    撮像部によって画像として表示されている認証用表示を撮像する撮像処理手段と、
    撮像された認証用表示に基づいて得られた認証用データと記録部に記録されている権利データとを含む認証要求を、通信部によって、前記認証サーバ装置に送信する認証要求送信処理手段と、
    をコンピュータによって実現するための携帯端末プログラム。
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