JPWO2009050894A1 - 映像記録装置、映像記録方法、映像記録プログラム及び集積回路 - Google Patents
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Abstract
Description
1000 映像記録装置
1001 受信手段
1002 解析手段
1003 第1記録手段
1004 第2記録手段
1005 映像データファイル
1006 位置情報ファイル
1007 判断手段
1008 変更手段
1012 検出手段
1013 再生手段
本発明の一実施形態に係る監視システムは、ネットワークカメラシステム、映像記録装置を含んで構成され、前記ネットワークカメラシステムが映像を撮影して、その映像データを前記映像記録装置に送信し、前記映像記録装置がその映像データを受信して記録するものである。前記監視システムは、例えば、店舗、各家庭等に設置され、監視対象となる箇所の映像を常時記録するために用いられる。前記映像は、前記監視箇所で事件が発生した時に犯人、不審者を特定する必要が生じた場合などに再生、解析される。
1.第1の実施形態
1.1.構成
図1は、前記監視システムの構成を示す図である。
1.2.動作
1.2.1.映像データの送受信動作、録画時の動作
本発明の一実施の形態におけるネットワークカメラシステム100の動作、及び映像記録装置1000による映像データの受信と録画の動作について説明する。
1.2.2.映像データ再生処理
映像記録装置1000による映像データファイルの再生処理について、図面を用いて以下に説明する。
S5016の判定が否定的であれば(S5016:N)、位置情報ファイル1006の終端に無効なデータは存在しないと判断できるため、再生手段1013がN個のJPEG画像データを再生し(ステップS5002)、処理を終了する。
2.第2の実施形態
第1の実施形態では、システムの構成上、第1記録手段1003と第2記録手段1004とは非同期に動作することを想定していなかった。
図6の例では、データ終端は、フレーム番号1のフレームオフセットとフレームサイズとを加算した位置となる。
4.第3の実施形態
第3の実施形態は、上述のような構成において、ファイル書き込みのためにファイルシステムが動作している間に停電等が起こり書き込んだファイルとファイル管理のための情報に不整合が生じた場合の復旧に関する。
また、このとき、位置情報ファイルは、図10(c)の実線で囲ったファイル1に対応するフレーム番号0〜1についてのみ記録される。
なお、ステップS10011において、SOIとEOIに挟まれたデータを有効なJPEG画像データとみなしていたが、SOIとEOIを調べるだけでは、単にファイル管理情報だけが欠けただけの有効なJPEG画像データか、ファイルシステムによってファイルの消去としてファイル管理情報だけが消された際に残されたといった無効なJPEG画像データかの区別はつきにくい。
5.その他変形例など
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
(1) 上述の実施形態において、ネットワークカメラシステムから送付される応答メッセージはHTTPプロトコルの複数パートフォーマットであるとしたが、複数パートヘッダエリアの“Content−length”フィールドに相当するようなフレームデータサイズを取得できるものであれば、上記フォーマットに限るものではない。
(2) 上述の実施形態において、破損した映像データに対応した位置情報を削除するとしたが、破損した映像データのフレームを削除する、又は破損した映像データのフレームと、対応した位置情報の両方を削除するとしてもよい。このようにすれば、録画中の停電により映像データの破損が発生していた場合でも、修復後は映像データファイル1005を参照するだけで正常な再生を行うことが可能となる。
(3) 上述の実施形態において、映像データファイル1005への映像データの追記と位置情報ファイル1006への位置情報の追記を順番に行うとしたが、処理の効率化のために並行して行っても良い。
(4)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM又は前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(5)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
(6)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカード又は前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカード又は前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、前記ICカード又は前記モジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
(7)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
(8)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
ここで、民生用の場合、機器が記録、再生する画像に対して要求される品質は高く、例えば記録中に停電やコンセント抜けなどが発生し記録中のデータが破損したとしても当該データを再生する際に画面乱れなどが生じるようなことは許されない。
また、前記特定手段は、前記フレーム画像データの再生を抑止するために、当該フレーム画像データに対応するサイズ情報とオフセットを削除することとしてもよい。
また、前記管理手段は、前記先頭位置以降の記録領域に係るサイズ情報とオフセットとを前記記録手段から削除することとしてもよい。
この構成によれば、サイズ情報とオフセットが記録されているにも関わらず、当該サイズ情報に対応するフレーム画像データが記録されていないという不整合状態を回避することができる。
また、前記特定手段は、更に、前記記録媒体に記録されている前記サイズ情報自体の合計サイズが、所定サイズの倍数であるか否かを判定し、所定サイズの倍数でないと判定された場合に、最後に記録されたサイズ情報を削除することとしてもよい。
また、前記映像記録装置は、更に、前記合計実サイズが、前記合計管理サイズよりも大きい場合に、前記合計管理サイズを用いて特定される探索開始位置からフレーム画像データを探索する探索手段と、前記探索手段によりフレーム画像データが発見された場合、発見されたフレーム画像データのサイズを算出し、算出したサイズを示すサイズ情報を前記記録媒体に追記する追記手段と備えることとしてもよい。
また、前記各フレーム画像データは、タイムスタンプを含み、前記追記手段は、前記探索において発見したフレーム画像データのタイムスタンプが、前記ファイルに最後に格納されたフレーム画像データのタイムスタンプよりも遅い日時を示している場合にのみ前記追記を行うこととしてもよい。
また、前記記録手段は、前記記録媒体にフレーム画像データを記録する第1記録部と、前記記録媒体にサイズ情報を記録する第2記録部とを含み、前記第1記録部と前記第2記録部とは非同期に記録処理を行うこととしてもよい。
請求項12に記載の態様である映像記録方法は、複数のフレーム画像データを記録する映像記録方法であって、フレーム画像データと、当該フレーム画像データのサイズを示すサイズ情報との組を複数含む通信データを受信する受信ステップと、前記通信データの全組からサイズ情報及びフレーム画像データを抽出して記録媒体に記録する記録ステップと、前記記録媒体に記録されている全フレーム画像データの実サイズの合計である合計実サイズと、前記全てのサイズ情報それぞれにより示されるサイズの合計である合計管理サイズとを比較する比較ステップと、前記合計実サイズが前記合計管理サイズよりも小さい場合に、前記合計実サイズと前記合計管理サイズとの差分と、前記サイズ情報とを用いて、部分的に欠落したフレーム画像データを特定する特定ステップと、前記特定されたフレーム画像データの再生を抑止する管理ステップとを含む。
本発明の一実施形態に係る監視システムは、ネットワークカメラシステム、映像記録装置を含んで構成され、前記ネットワークカメラシステムが映像を撮影して、その映像データを前記映像記録装置に送信し、前記映像記録装置がその映像データを受信して記録するものである。前記監視システムは、例えば、店舗、各家庭等に設置され、監視対象となる箇所の映像を常時記録するために用いられる。前記映像は、前記監視箇所で事件が発生した時に犯人、不審者を特定する必要が生じた場合などに再生、解析される。
前記映像記録装置は、ネットワークカメラシステムから受信した受信データを一旦受信バッファに蓄積し、解析して、受信データからJPEG画像データを取り出してハードディスクドライブ、DVDメディア、フラッシュメディア等の記録媒体に記録する。
この場合に、前記映像記録装置は、後述する位置情報ファイルを用いることによって、従来よりも迅速に前記不完全なJPEG画像データを探索し発見する。発見したJPEG画像データについては、画面乱れ防止のためにディスプレイなどへの表示は行わない。
1.第1の実施形態
1.1.構成
図1は、前記監視システムの構成を示す図である。
ネットワークカメラシステム100は、映像を撮影し、撮影した映像をモーションJPEG形式の映像データとして記録する。
ネットワークカメラシステム100は、映像記録装置1000からHTTPのGETコマンドを受け取ると、前記モーションJPEG形式の映像データに含まれる各JPEG画像データをHTTPに基づいて、映像記録装置へと送信する。
応答メッセージは、一般的なHTTPの複数パートフォーマット(参考文献:RFC2046)に従っており、ヘッダ情報と、データ実体とから構成される。
応答メッセージ2000は、図2に示すように、ヘッダ情報2001、複数パートヘッダエリア2002、複数パートボディエリア2003、複数パートヘッダエリア2003、複数パートボディエリア2004・・・を含んで構成されている。
複数パートヘッダエリア2002は、HTTP応答メッセージのヘッダ情報2001の”boundary”フィールドで指定された境界文字列から開始される。
また、複数パートヘッダエリア2002の中に示される”Content−length”フィールドには、次に連なる複数パートボディエリア2003のサイズが指定される。
複数パートボディエリア2003は、カメラにより撮像・生成された1フレーム分の画像に対応するJPEG画像データである。前述したように、JPEG画像データのサイズは、直前に現れた複数パートエリアの中に示される”Content−length”フィールドで指定されたサイズに一致する。
また、複数パートボディエリア2005、2007・・・のデータ構造等は、複数パートボディエリア2003と同様である。
映像記録装置1000は、図1に示すように、受信手段1001、解析手段1002、第1記録手段1003、第2記録手段1004、判断手段1007、変更手段1008、RAM1009、記録媒体1010、終了手段1011、検出手段1012及び再生手段1013を含んで構成される。
解析手段1002は、受信手段1001から前記解析開始信号が通知されると、RAM1009に格納された応答メッセージを構文解析する。
ここで、ヘッダ情報は、ヘッダ情報に含まれる、”HTTP/1.0 200OK”等の文字列をキーに探索される。また、複数パートヘッダエリアは、境界文字列と空白行で囲まれていることから、境界文字列と空白行の組をキーに探索される。
図3(a)は、位置情報ファイルの一例を示す図である。
図3(b)は、映像データファイルの一例を示す図である。
映像データファイルには、応答メッセージに含まれる複数パートボディエリアに格納されているデータが順次記録される。複数パートボディエリアには、本実施の形態では、1フレーム分のJPEG画像データが格納される。
位置情報ファイルは、映像データファイルに格納された各フレームの位置情報を、時系列順に連続して保持するものであり、フレームオフセットと、フレームサイズの組のリストから成る。
フレームオフセットは、対応するフレームの映像データファイルにおける先頭からの位置を示している。また、フレームサイズは、対応するフレームのサイズを示す。
フレームオフセットとフレームサイズの情報は、それぞれ4バイトの容量を持つため、1フレームの位置情報を構成するためのデータサイズは8バイトである。
解析手段1002は、応答メッセージ中から複数パートヘッダエリアを発見した場合、複数パートヘッダエリアからフレームサイズとして”Content−length”フィールドで指定されている値を抽出する。
例えば、解析手段1002は、応答メッセージ中から複数パートヘッダエリア2002を発見した場合、フレームサイズとして”Content−length”フィールドで指定されている1024kBを得る。
そして、解析手段1002は、映像データファイル1005に追記されるJPEG映像データの映像データファイル中での先頭位置、大きさを示す位置情報としてフレームオフセットoffsetとフレームサイズsizeを、第2記録手段1004を介して位置情報ファイル1006に追記する。
上記により、映像データファイル1005と位置情報ファイル1006に対する1フレーム分の記録処理が完了したこととなる。
ここで、終了手段により処理の終了が要求された場合、映像データファイル1005と位置情報ファイル1006を閉じて、記録処理を完了する。
具体的には、第1記録手段1003は、解析手段1002からJPEGデータの開始位置情報とサイズ情報を通知される度に、通知された情報を元にRAM1009からJPEGデータを読み出し、読み出したJPEGデータを映像データファイル1005に追記していく。
第2記録手段1004は、解析手段1002からの指示に従い、位置情報ファイル1006の生成、位置情報ファイル1006へのデータの書き込みを行う。
具体的には、第2記録手段1004は、解析手段1002からJPEGデータの開始位置情報とサイズ情報を通知される度に、フレームオフセットとフレームサイズを位置情報ファイル1006に追記していく。
検出手段1012は、録画処理後、特に停電などにより録画が正常に完了する前に中断された後の再起動時に、録画中の停電があったか否かを判定する。
録画中の電源遮断を検出する手法の一例は、検出手段1012が、不揮発性メモリに状態変数を管理しておく。検出手段1012は、録画開始時には、録画開始を示す状態変数を前記不揮発性メモリに書き込み、録画が終了すれば録画終了を示すよう状態変数を変更する。
検出手段1012は、録画中の電源遮断があったと判定した場合、判断手段1012に電源断があったことを通知する。
具体的には、判断手段1007は、位置情報ファイル1006におけるフレーム番号が最大のフレームに係るフレームオフセットとフレームサイズの和と、映像データファイル1005の実際のファイル長とを比較することで、録画中の停電によるデータ破損の有無を判定する。
終了手段1011は、第1記録手段1003、及び第2記録手段1004の記録処理を停止させる。停止のトリガーは、カメラからの送信終了、またはネットワークの切断などの理由による受信手段1001の受信処理の終了や、ユーザによる終了処理の要求である。
1.2.動作
1.2.1.映像データの送受信動作、録画時の動作
本発明の一実施の形態におけるネットワークカメラシステム100の動作、及び映像記録装置1000による映像データの受信と録画の動作について説明する。
また、映像記録装置1000は、前記通知を受けて、ネットワークカメラシステム100に対しHTTPプロトコルのGETコマンドを送信する。
映像記録装置1000における受信手段1001は、応答メッセージを受信し、RAM1009に格納する。
解析手段1002は、解析開始信号を受信すると、境界文字列と空白行で囲まれた複数パートヘッダエリアを特定し(S4004)、S4004で特定した複数パートヘッダエリアから、”Content−length”フィールドで指定された値をサイズ情報sizeとして取得する(S4005)。
上記により、1フレーム分の映像データファイル1005と位置情報ファイル1006に対する記録処理が完了したこととなる。
ここで、終了手段により処理の終了が要求された場合(S4009:Y)、映像データファイル1005と位置情報ファイル1006を閉じ(S4010)、記録処理を完了する。
1.2.2.映像データ再生処理
映像記録装置1000による映像データファイルの再生処理について、図面を用いて以下に説明する。
電源遮断がないと判断された場合(ステップS5001:N)、再生手段1013が、映像データファイル1005に記録されているN個のJPEG画像データを格納順に再生する(ステップS5002)。
ここで、位置情報ファイル1006の先頭8×Nバイト分のデータが、位置情報ファイル1006として有効なデータである。そして、前記除算において、剰余が発生している場合は、位置情報ファイル1006の終端が破損していると判断する。
判定が否定的であれば(ステップS5012:N)、位置情報ファイル1006からN−1番目のフレームオフセットoffsetとフレームサイズsizeを読み出す(S5013)。
ステップS5015の判定が肯定的であれば(ステップS5015:Y)、NにN−1を代入し(ステップS5017)、ステップS5012に進む。
S5016の判定が否定的であれば(S5016:N)、位置情報ファイル1006の終端に無効なデータは存在しないと判断できるため、再生手段1013がN個のJPEG画像データを再生し(ステップS5002)、処理を終了する。
2.第2の実施形態
第1の実施形態では、システムの構成上、第1記録手段1003と第2記録手段1004とは非同期に動作することを想定していなかった。
そして、両記録手段が並行して動作中に停電等が起こると、例えば図6に示すように、映像データファイルと、位置情報ファイルとの内容に不整合が生じ得る。
第1の実施の形態は、映像データファイルにデータ全体が記録されたJPEG画像データについては、フレームオフセットとフレームサイズとが位置情報ファイルに記録されていることが前提となっており、上述のような不整合ある場合を想定してはいるものの、再生可能なデータの復元は行っていない。
以下、前記追記処理について、図7を用いて説明する。
なお、以下、第1の実施形態とは異なる部分についてのみ説明する。
なお、本追記処理は、例えば、停電等で不整合が生じるような記録があった後に、最初に起動した時など適切な時に行うものとする。
そして、位置情報ファイルに記録された情報に対応する映像データファイルのデータ終端を計算する(ステップS7002)
図6の例では、データ終端は、フレーム番号1のフレームオフセットとフレームサイズとを加算した位置となる。
次いで、判断手段1007は、映像データファイルの中で、データ終端以降に記録されているSOI、EOIを検索する。
図6の例では、SOI、EOIは発見されることになる。
図6の例では、フレーム番号2のフレームオフセットとして、フレーム番号1のフレームオフセット+フレームサイズが追記される。
図6の例では、JPEG画像データ6003のデータサイズが計数され、フレーム番号2のフレームサイズとして位置情報ファイルに追記されることになる。
以上の処理により、図6(a)に示した位置情報ファイルは、図8に示す位置情報ファイルへと内容が更新される。
4.第3の実施形態
第3の実施形態は、上述のような構成において、ファイル書き込みのためにファイルシステムが動作している間に停電等が起こり書き込んだファイルとファイル管理のための情報に不整合が生じた場合の復旧に関する。
以下、本実施の形態について、より詳細に説明する。
ファイルシステムは、記録媒体における記録領域を固定長(例えば4キロバイト)のブロック単位で扱う。
アプリケーションが使用できるブロックは、ファイルシステムによって、例えば図10(b)のようなフリーブロックビットマップとして管理されている。
ファイルシステムは、アプリケーションからファイルの生成要求を受け取ると、そのファイルサイズに応じて、フリーブロックビットマップに登録されている空きブロックの番号を取得し(ステップS9001)、その空きブロックをファイルに割り当てる。
次にデータのファイルへの書き込み要求を受けると、書き込み要求されたファイルデータをファイルに対応する空きブロックに書き込む(ステップS9002)。
そして、ファイルに関するiノード情報に書き込む(ステップS9003)。
iノード情報は、iノード番号と、ファイル名と、使用ブロック番号と、データ長との組のリストで構成される。
iノード番号等の組は、ファイル生成の時点でiノード情報に追加される。
iノード番号は、1つのファイルに対して1つ割り当てられる。
使用ブロック番号は、ファイルが記録されているブロックの番号を示す。
iノード番号1のファイルは、ブロック番号1、2に跨って記録されている。
データ長Lは、ファイルのデータ長である。
ここで、iノード情報は、記録領域に記録されているが、使用時にはメモリに一旦読み込まれて使用される。
メモリ上のiノード情報に変更があった場合は、適当なタイミングで記録領域に書き込むことで、メモリ上のiノード情報と記録領域上のiノード情報との同期が取られる(ステップS9004)。
図10(c)は、記録領域のブロック1〜3に、ファイル1が記録されている状態を示している。ここで、フレーム番号2のJPEG画像データがファイル1に追記されているので、iノード情報の使用ブロック番号は、1、2、3となり、データ長は9216バイトになるべきであるが、フレーム番号2のJPEG画像データに関してiノード情報が更新されていない。
また、このとき、位置情報ファイルは、図10(c)の実線で囲ったファイル1に対応するフレーム番号0〜1についてのみ記録される。
そこで、フレーム番号2のJPEG画像データを利用できるものとするため、判断手段1007が、前記破損データ修復動作の前や後、停電後に再起動した時など適切な時に、以下の手順に従い復旧処理を行う。
ここで、ファイルシステムは、書き込み中のファイルのinode_numを保持しており(本例ではinode_num=1)、停電が生じた際に書き込み途中で処理が中断してしまったファイルのinode_numも保持したままである。
判断手段1007は、inode_numに係るファイルのデータ長(L)をファイルシステムから取得する(ステップS10002)。また、判断手段1007は、ブロックサイズ(block_size)をファイルシステムから取得する(ステップS10003)。
rが0に等しくない場合(ステップS10004:N)、探索開始位置を、ファイル中の最終ブロックのrバイト目に設定し(ステップS10005)、rが0に等しい場合(ステップS10004:Y)、フリーブロックビットマップ中で次に割り当てられるブロックの先頭をファイルシステムから取得し、探索開始位置に設定する(ステップS10006)。
SOIを発見できた場合(ステップS10008:Y)、引き続きEOIを探索する(ステップS10009)。
図10(c)の例では、探索開始位置は、ブロック#2中のフレーム#1の終端(フレーム#2の始端)である。また、フレーム#2のサイズをフレームサイズとし、フレーム番号0〜1のフレームサイズのサイズの合計がファイルオフセットとして、位置情報ファイルに追記される。
ステップS10012において十分広くないと判定された場合(ステップS10012:N)、最大フレームサイズ分探索するまで(ステップS10013)、フリービットマップ中に登録されているブロックについて、EOIを探索し(ステップS10014)、ステップS10010に移行する。
なお、ステップS10011において、SOIとEOIに挟まれたデータを有効なJPEG画像データとみなしていたが、SOIとEOIを調べるだけでは、単にファイル管理情報だけが欠けただけの有効なJPEG画像データか、ファイルシステムによってファイルの消去としてファイル管理情報だけが消された際に残されたといった無効なJPEG画像データかの区別はつきにくい。
例えば、本実施の形態では、復元したデータが図10(c)のフレーム番号2のJPEG画像データであり、フレーム番号0、1、2は、連続で撮影されているものとする。
ファイルに含まれるJPEG画像データには、当該JPEG画像データが作成された作成日時情報が記録されている。
前記所定の条件としては、フレーム番号2のJPEG画像データの作成日時情報が、フレーム番号1のJPEG画像データの作成日時情報よりも未来の日時を示し、かつ、両作成日時の差が撮影時のフレームレートから判断して妥当な範囲の場合に、フレーム番号2のJPEG画像データを有効なデータであると判定する。
5.その他変形例など
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
(1) 上述の実施形態において、ネットワークカメラシステムから送付される応答メッセージはHTTPプロトコルの複数パートフォーマットであるとしたが、複数パートヘッダエリアの“Content−length”フィールドに相当するようなフレームデータサイズを取得できるものであれば、上記フォーマットに限るものではない。
また、1つの複数パートボディエリアに、1つのJPEG画像データを格納して通信する例で説明したが、これに限るものではない。1つの複数パートボディエリアに2つ以上のJPEG画像データを格納してもよいし、JPEG画像データを分割して2以上の複数パートボディエリアに格納して通信してもよい。
上述の実施形態において、変更手段1008は、判断手段1007により通知された破損データの位置情報に従い、第2記録手段1004により作成された位置情報ファイル1006のうち破損データ部分を削除していた。しかし本変形例の場合であれば、上述のような削除は行わず、破損しているJPEG画像データの実サイズを、位置情報ファイルに含まれるフレームサイズから減じればよい。
(2) 上述の実施形態において、破損した映像データに対応した位置情報を削除するとしたが、破損した映像データのフレームを削除する、又は破損した映像データのフレームと、対応した位置情報の両方を削除するとしてもよい。このようにすれば、録画中の停電により映像データの破損が発生していた場合でも、修復後は映像データファイル1005を参照するだけで正常な再生を行うことが可能となる。
(3) 上述の実施形態において、映像データファイル1005への映像データの追記と位置情報ファイル1006への位置情報の追記を順番に行うとしたが、処理の効率化のために並行して行っても良い。
上記の両ケースにおいても、本映像記録装置の検出手段及び変更手段1008によれば破損データを修復可能であることは自明である。
(4)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM又は前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(5)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されても良い。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用しても良い。
(6)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカード又は前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカード又は前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、前記ICカード又は前記モジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
(7)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(8)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
1000 映像記録装置
1001 受信手段
1002 解析手段
1003 第1記録手段
1004 第2記録手段
1005 映像データファイル
1006 位置情報ファイル
1007 判断手段
1008 変更手段
1012 検出手段
1013 再生手段
Claims (14)
- 複数のフレーム画像データを記録する映像記録装置であって、
フレーム画像データと、当該フレーム画像データのサイズを示すサイズ情報との組を複数含む通信データを受信する受信手段と、
前記通信データの全組からサイズ情報及びフレーム画像データを抽出して記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されている全フレーム画像データの実サイズの合計である合計実サイズと、前記全サイズ情報それぞれにより示されるサイズの合計である合計管理サイズとを比較する比較手段と、
前記合計実サイズが前記合計管理サイズよりも小さい場合に、前記合計実サイズと前記合計管理サイズとの差分と、前記サイズ情報とを用いて、部分的に欠落したフレーム画像データを特定する特定手段と、
前記特定されたフレーム画像データの再生を抑止する管理手段と
を備えることを特徴とする映像記録装置。 - 前記記録手段は、
前記記録媒体における論理的に連続した領域にフレーム画像データを順に記録し、
全サイズ情報について、各サイズ情報に係るフレーム画像データより先に記録された全てのフレーム画像データの合計サイズであるオフセットを算出し、当該サイズ情報とオフセットとを対応づけて記録し、
前記特定手段は、オフセットを用いて部分的に欠落したフレーム画像データの先頭位置を検出する
ことを特徴とする請求項1記載の映像記録装置。 - 前記特定手段は、
全サイズ情報それぞれに対応するオフセットについて、記録順が後であるオフセットから順に選出する選出部と、
前記選出部によりオフセットが選出される毎に、前記連続領域における当該オフセットが示す位置以降に、部分的に欠落したフレーム画像データが記録されているか検索する検索部と、
部分的に欠落したフレーム画像データが発見された場合に、当該フレーム画像データに係るサイズ情報と対応づけられているオフセットを前記先頭位置と決定する決定部と
を含むことを特徴とする請求項2記載の映像記録装置。 - 前記特定手段は、前記フレーム画像データの再生を抑止するために、当該フレーム画像データに対応するサイズ情報とオフセットを削除する
ことを特徴とする請求項2記載の映像記録装置。 - 前記管理手段は、前記先頭位置以降の記録領域に係るサイズ情報とオフセットとを前記記録手段から削除する
ことを特徴とする請求項2記載の映像記録装置。 - 前記通信データは、HTTPに従った複数パートから構成され、
前記全パートそれぞれは、前記フレーム画像データと前記サイズとの1組を含み、
前記記録手段は、前記全パートそれぞれについて、各パートに含まれるサイズをサイズ情報として抽出し、当該パートに含まれるフレーム画像データを抽出し、当該サイズ情報及び当該フレーム画像データを対応付けて記録媒体に記録する
ことを特徴とする請求項1記載の映像記録装置。 - 前記特定手段は、更に、
前記記録媒体に記録されている前記サイズ情報自体の合計サイズが、所定サイズの倍数であるか否かを判定し、所定サイズの倍数でないと判定された場合に、最後に記録されたサイズ情報を削除する
ことを特徴とする請求項1記載の映像記録装置。 - 前記映像記録装置は、更に、
前記合計実サイズが、前記合計管理サイズよりも大きい場合に、前記合計管理サイズを用いて特定される探索開始位置からフレーム画像データを探索する探索手段と、
前記探索手段によりフレーム画像データが発見された場合、発見されたフレーム画像データのサイズを算出し、算出したサイズを示すサイズ情報を前記記録媒体に追記する追記手段と
を備えることを特徴とする請求項1記載の映像記録装置。 - 前記映像記録装置は、ファイルシステムを備え、
前記ファイルシステムは、前記記録媒体における記録領域をファイルに対して割り当て、
前記全フレーム画像データは、1のファイルに格納され、
前記映像記録装置は、更に、
前記電源遮断が検出された場合に、前記ファイルシステムにより次に割り当て予定である記録領域に、フレーム画像データが記録されているか否かを探索する探索手段と、
発見した場合に、当該フレーム画像データのサイズを算出してサイズ情報として前記記録媒体に追記する追記手段と
を備えることを特徴とする請求項1記載の映像記録装置。 - 前記各フレーム画像データは、タイムスタンプを含み、
前記追記手段は、前記探索において発見したフレーム画像データのタイムスタンプが、前記ファイルに最後に格納されたフレーム画像データのタイムスタンプよりも遅い日時を示している場合にのみ前記追記を行う
ことを特徴とする請求項9記載の映像記録装置。 - 前記記録手段は、
前記記録媒体にフレーム画像データを記録する第1記録部と、
前記記録媒体にサイズ情報を記録する第2記録部とを含み、
前記第1記録部と前記第2記録部とは非同期に記録処理を行う
ことを特徴とする請求項1記載の映像記録装置。 - 複数のフレーム画像データを記録する映像記録方法であって、
フレーム画像データと、当該フレーム画像データのサイズを示すサイズ情報との組を複数含む通信データを受信する受信ステップと、
前記通信データの全組からサイズ情報及びフレーム画像データを抽出して記録媒体に記録する記録ステップと、
前記記録媒体に記録されている全フレーム画像データの実サイズの合計である合計実サイズと、前記全てのサイズ情報それぞれにより示されるサイズの合計である合計管理サイズとを比較する比較ステップと、
前記合計実サイズが前記合計管理サイズよりも小さい場合に、前記合計実サイズと前記合計管理サイズとの差分と、前記サイズ情報とを用いて、部分的に欠落したフレーム画像データを特定する特定ステップと、
前記特定されたフレーム画像データの再生を抑止する管理ステップと
を含むことを特徴とする映像記録方法。 - 複数のフレーム画像データを記録する映像記録装置に用いられる映像記録プログラムであって、
フレーム画像データと、当該フレーム画像データのサイズを示すサイズ情報との組を複数含む通信データを受信する受信ステップと、
前記通信データの全組からサイズ情報及びフレーム画像データを抽出して記録媒体に記録する記録ステップと、
前記記録媒体に記録されている全フレーム画像データの実サイズの合計である合計実サイズと、前記全てのサイズ情報それぞれにより示されるサイズの合計である合計管理サイズとを比較する比較ステップと、
前記合計実サイズが前記合計管理サイズよりも小さい場合に、前記合計実サイズと前記合計管理サイズとの差分と、前記サイズ情報とを用いて、部分的に欠落したフレーム画像データを特定する特定ステップと、
前記特定されたフレーム画像データの再生を抑止する管理ステップと
を含むことを特徴とする映像記録プログラム。 - 複数のフレーム画像データを記録する集積回路であって、
フレーム画像データと、当該フレーム画像データのサイズを示すサイズ情報との組を複数含む通信データを受信する受信手段と、
前記通信データの全組からサイズ情報及びフレーム画像データを抽出して記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されている全フレーム画像データの実サイズの合計である合計実サイズと、前記全てのサイズ情報それぞれにより示されるサイズの合計である合計管理サイズとを比較する比較手段と、
前記合計実サイズが前記合計管理サイズよりも小さい場合に、前記合計実サイズと前記合計管理サイズとの差分と、前記サイズ情報とを用いて、部分的に欠落したフレーム画像データを特定する特定手段と、
前記特定されたフレーム画像データの再生を抑止する管理手段と
を備えることを特徴とする集積回路。
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