JPWO2009035055A1 - インスリン様成長因子−1(igf−1)産生促進剤 - Google Patents
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Abstract
本願発明はインスリン様成長因子-1産生促進剤の提供を主な課題とし、その主たる用途である出血性ショックや血流障害に基づく虚血再潅流が原因の種々の臓器及び組織障害(腎障害、肝障害、脊髄障害、胃粘膜障害)に対する新規な予防・治療剤を提供することを課題とする。血漿由来または遺伝子組換え技術を駆使して調製される免疫グロブリンGのFc領域を含む分子種を有効成分とするインスリン様成長因子-1産生促進剤、及びその一態様である虚血再潅流に起因する種々の臓器及び組織障害の予防・治療剤。
Description
本願発明は医療用医薬品の分野に属し、血液に由来する成分を有効成分とする医薬品に関する。詳細には血漿蛋白質の新たな用途に関する。さらに詳細には、免疫グロブリンGのFc領域を含む分子種を有効成分として含有する、インスリン様成長因子-1(以下、IGF-1と称することがある)産生促進剤に関する。より詳しくは、本願発明のIGF-1産生促進剤の一態様として、出血性ショックや血流障害に基づく虚血再潅流が原因の種々の臓器及び組織障害(腎障害、肝障害、脊髄障害、胃粘膜障害)に対する新規な予防・治療剤を提供する。
本願発明のIGF-1産生促進剤の本態をなす免疫グロブリンG(以下、IgGと称することがある)は、生体防御機構において、外来性異物を排除するための重要な役割を果たす糖蛋白質でIgG1〜IgG4までの4種類のサブクラスが存在する。IgGは基本的には重鎖(H鎖)、軽鎖(L鎖)と呼ばれる2種の異なるポリペプチド鎖2本ずつ、計4本からなる分子量15万の糖蛋白質である。これらのポリペプチド鎖は、H-L鎖間、H-H鎖間がジスルフィド結合によって連結されている。H鎖のN末端から約220個のアミノ酸残基とL鎖全体から構成される領域をFabといい、H鎖の残りのポリペプチド鎖2本からなる領域をFcという。FabのN末端側1/2の領域は、一次構造上多様性のある領域で、抗原結合部位として機能している。Fcは分子量約5万のフラグメントで、抗原結合能はないが、補体結合能を有する。また、種々の細胞表面に存在するFcγ受容体(FcγR)に結合し、炎症反応や抗体産生を調節している。
IgGはプロテアーゼの作用によっていくつかのフラグメントに部分分解することができる。植物のプロテアーゼであるパパインを用いた場合、IgGは抗原結合部位を1つ有するFabフラグメント2個とFcフラグメント1個に分解される。一方、腸管由来のプロテアーゼであるペプシンを用いた場合、抗原結合部位を2つ有するF(ab')2フラグメント1個と断片化されたFcフラグメントに分解される。特に、F(ab')2フラグメントは完全分子型IgGと同様の抗原結合能を有し、静脈注射用グロブリン製剤として臨床的に使用されている。
IgGは、約10mg/mLの濃度で血中を循環している。ヒト血漿から調製されたIgG製剤は、基本的には原発性あるいは続発性免疫不全におけるウイルス感染症及び細菌感染症の予防(補充療法)や治療に用いられるが、それ以外にも、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、川崎病、ギランバレー症候群(GBS)、慢性炎症性脱髄性多発神経疾患(CIDP)についても保険適応されており。また、多発性硬化症(MS)等の自己免疫疾患についてもその臨床上の有用性が示唆されている。
IGF-1は、70のアミノ酸残基からなる分子量7,500のポリペプチドであり、成長ホルモンの末梢での作用発現物質で、筋肉細胞、神経細胞などの細胞の分化増殖に重要な役割を演じる。またIGF-1はさまざまな実質細胞で産生され、オートクラインやパラクライン的に作用して、細胞のアポトーシスを抑制し、細胞の生存、増殖、分化に不可欠な重要な作用を発揮する。また、カプサイシンやカルシトニン関連遺伝子ペプチド(以下、CGRPと称することがある)を投与して肝IGF-1産生を促進すると、肝虚血再灌流による肝細胞のアポトーシスが著明に抑制され肝障害も軽減されること、及び知覚神経が活性化されるとCGRPが遊離し、その結果、局所でのIGF-1産生が促進され、臓器障害に対して防御的に作用することが知られている(非特許文献1及び2)。
臓器における虚血再潅流障害とは、一旦血流が遮断され虚血状態になった臓器に血液が再び流入してくることで、その臓器・組織内の微小循環において種々の毒性物質の産生が惹起され引き起こされる障害をいう。末梢組織への血流の供給は循環系の最も基本的な機能であるが、血流が全身的にかつ比較的急激に障害されるとショック状態となる。すなわち、ショックとは急性に起こる全身の血液循環、殊に末梢循環の障害される状態で、重要な臓器、組織の微小循環が著しく障害される結果、多臓器不全を来たし放置すれば死に至る。また、ショックを伴わなくとも手術で大動脈が遮断、解除されると、種々の臓器で虚血再潅流障害を起こし、サイトカイン血症となり全身性に炎症反応が惹起され、臓器や組織が障害される。このような虚血再潅流に起因する臓器、組織障害についてはそのメカニズムが十分解明されていない。また、IGF-1産生と臓器障害改善の関係が示されているものの、IGF-1を全身投与すると高血糖となりむしろ副作用が強く出てしまうという問題があるため、効果的な治療法も確立していないのが現状であり、その確立が望まれている。
虚血再潅流に起因する種々の臓器及び組織障害としては、腎障害、肝障害、脊髄障害、胃粘膜障害などが想定される。
腎機能は大きく排泄機能と代謝機能に分けることができる。腎の排泄機能は基本的には、(1)糸球体での濾過、(2)尿細管での再吸収、(3)尿細管からの分泌、の三つの要素が関与している。また、腎の代謝機能は、(1)ホルモン、オータコイドの産生、(2)エネルギー代謝、(3)糖、脂質、蛋白等の代謝である。急性腎不全は、例えば腎虚血により急激に糸球体濾過値(GRF)が低下し高窒素血症をきたす病態である。この場合、原因を取り除いても、すぐにGRFが正常に回復することはない。腎虚血に起因する急性腎不全は、重篤な心不全、高度の体液量減少、出血性ショック、敗血症ショック、腎梗塞、大動脈または腎動脈手術などで腎虚血が長時間続く場合に起こる。虚血性急性腎不全の予後は悪く、その死亡率は高いため、治療に先立つ予防が重要であるとされている。治療法としては、ループ利尿剤やドーパミン等の投与がなされるが、確立された特異的な治療法は存在しない。
肝臓の組織は肝小葉という構造単位が集まってできており、小葉の間を小葉間静脈、小葉間動脈、小葉間胆管が走り、肝小葉の中軸部には中心静脈という小静脈が貫いている。肝臓の機能は、(1)食物の消化を助ける胆汁を産生し十二指腸に排泄する、(2)炭水化物、脂質、蛋白質の代謝、(3)解毒作用、(4)アルブミンの合成、(5)造血機能等多様である。虚血再潅流肝障害とは、出血性ショックや腹部手術等の肝血流障害後に発生する肝機能障害で、これには、肝組織酸素分圧低下によるサイトカインの誘導が重要な役割を果たしているとされている。
脊髄は、神経管から生じ延髄に続き背側正中部を前後に走る脳とともに中枢神経系を構成する白色の索状体である。脳から送られる命令は、脊髄を通りそれぞれの神経に枝分かれして、体中に送られる。また、体の各部分から脳に送られる情報も先ず脊髄を通り脳に伝わる。脊髄は部分ごとに髄節として、上から頚髄、胸髄、腰髄、仙髄、尾髄に分けられる。事故等で脊髄を損傷すると体には麻痺が残るが、脊髄の損傷した部分が上になればなるほど麻痺する範囲は広範囲になり、損傷した部分以下の脊髄が支配する神経の範囲は麻痺する。脊髄が損傷すると患者の体には麻痺が起こるだけではなく、このことによって体には様々な変化や悪影響が発生する。例えば、排尿機能が麻痺した場合は導尿などによって尿を膀胱から出さなければならなくなり、これが原因となって尿路感染を引き起こしてしまうし、感覚機能が麻痺した場合には褥瘡に、体に麻痺がおこると、「二次性の骨粗鬆症」になって骨が弱くなり、ごく軽い怪我でも骨折しやすくなる。
また、呼吸は横隔膜と肋骨の間の筋肉を使って行っており、この筋肉が麻痺している場合は人工呼吸器に頼らなければならなくなるし、四肢麻痺など広い範囲が麻痺した患者は、通常、体が自動的に行うはずの体温調節がうまくできなくなる。毎年5000人以上が事故や病気で脊髄を損傷しており、日本には約10万人以上の脊髄損傷患者が、体に何らかの麻痺を抱えて生活しているが、このような事故により脊髄が切断される等による損傷だけでなく、例えば胸腹部大動脈手術のような手術の合併症として、あるいは事故による強度の脊髄圧迫により脊髄虚血が惹起されると脊髄損傷につながる。
胃は、胃体部、食道との境界をなす噴門部、腸との境界をなす幽門部からなる。消化を担う胃液中には、胃酸(塩酸)という強酸が高濃度に存在する。胃粘膜はこの強酸に腐食されない性質を有する。この性質を胃粘膜障壁という。胃粘膜障壁は主に胃粘膜上皮の増殖・分化による機能修復と、粘液及びHCO3-分泌による防御機能からなると考えられている。胃粘膜の表層上皮細胞は、胃底腺の副細胞が増殖・分化して移行したものであるが、その移行速度は速く、表層細胞の一部が障害を受けると、障害を受けた細胞は脱落し、迅速に正常な細胞によって置き換えられる。胃粘膜の表層上皮細胞は、HCO3-と粘液を分泌する。このアルカリ性のゲル状分泌液が、胃粘膜表面を覆って非攪拌層を形成し、粘膜表面のpHをほぼ中性に保っている。内因性のプロスタグランジンは粘膜血管に働いて血流量を増加し、粘膜内に拡散したH+を処理することにより、粘膜上皮を防御すると考えられている。胃粘膜障壁が障害を受けると、粘膜内に大量の酸が逆拡散して粘膜を破壊し、酸はさらに粘膜下組織まで拡散する。拡散した酸は肥満細胞に作用してヒスタミンを放出する。ヒスタミンは粘膜血管に作用して、局所の虚血、低酸素、うっ血、出血をもたらし、胃潰瘍に進行する。
Neuropharmacology, vol.52, p.1303−1311,2007 Thromb Haemost, vol.95, p.788-799, 2006
Neuropharmacology, vol.52, p.1303−1311,2007 Thromb Haemost, vol.95, p.788-799, 2006
虚血再潅流に起因する臓器、組織障害についてはそのメカニズムも十分解明されておらず、治療法も確立していないのが現状である。本願発明の課題は、出血性ショックや血流障害に基づく虚血再潅流が原因となる種々の臓器及び組織障害(腎障害、肝障害、脊髄障害、胃粘膜障害)に対する新規な予防・治療剤として作用し得るIGF-1産生促進剤を提供することにある。
本願発明者らは、上記の諸背景を鑑み、IGF-1産生促進と臓器障害の改善の連関に着眼し、出血性ショックや血流障害に基づく虚血再潅流が原因となる種々の臓器及び組織障害(腎障害、肝障害、脊髄障害、胃粘膜障害)に対する新規な予防・治療を満足させる薬剤を見出すべく鋭意研究した結果、驚くべきことに、従来試みられることのなかった免疫グロブリンGまたは免疫グロブリンGのFcフラグメント(以下、IgGFcと称することがある)の投与により、当該臓器においてCGRP及びIGF-1の産生が促進され、該組織障害を著しく改善する効果があることを見出し、これらの知見に基づいて本願発明を完成するに至った。
すなわち、本願発明は、免疫グロブリンGのFc領域を含む分子種を主たる有効成分として含有することを特徴とするIGF-1産生促進剤の提供を目的とし、当該薬剤の主たる用途としての虚血再潅流に起因する種々の臓器及び組織障害(腎障害、肝障害、脊髄障害、胃粘膜障害)に対する新規な予防・治療剤に関する以下の態様を構成するものである。
(1)免疫グロブリンG(以下、IgGと称することがある)のFc領域を含む分子種を主たる有効成分として含有することを特徴とする、インスリン様成長因子-1(以下、IGF-1と称することがある)産生促進剤。
(2)IgGのFc領域を含む分子種が、免疫グロブリンGまたは免疫グロブリンGのFcフラグメント(以下、IgGFcと称することがある)である、上記(1)に記載のIGF-1産生促進剤。
(3)IgGのFc領域を含む分子種が、血液由来のものである上記(1)または(2)に記載のIGF-1産生促進剤。
(4)IgGのFc領域を含む分子種が、遺伝子組換え技術を用いて作製したものである上記(1)または(2)に記載のIGF-1産生促進剤。
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つに記載のIGF-1産生促進剤からなる、虚血再潅流に起因する臓器及び組織障害の予防・治療剤。
(6)前記虚血再潅流に起因する臓器及び組織障害が、虚血性腎障害、虚血性肝障害、虚血性脊髄障害及び虚血性胃粘膜障害より選択される上記(5)に記載の虚血再潅流に起因する臓器及び組織障害の予防・治療剤。
(2)IgGのFc領域を含む分子種が、免疫グロブリンGまたは免疫グロブリンGのFcフラグメント(以下、IgGFcと称することがある)である、上記(1)に記載のIGF-1産生促進剤。
(3)IgGのFc領域を含む分子種が、血液由来のものである上記(1)または(2)に記載のIGF-1産生促進剤。
(4)IgGのFc領域を含む分子種が、遺伝子組換え技術を用いて作製したものである上記(1)または(2)に記載のIGF-1産生促進剤。
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つに記載のIGF-1産生促進剤からなる、虚血再潅流に起因する臓器及び組織障害の予防・治療剤。
(6)前記虚血再潅流に起因する臓器及び組織障害が、虚血性腎障害、虚血性肝障害、虚血性脊髄障害及び虚血性胃粘膜障害より選択される上記(5)に記載の虚血再潅流に起因する臓器及び組織障害の予防・治療剤。
本願発明のIGF-1産生促進剤は、各種臓器障害の患部におけるCGRP及びIGF-1の産生を好適に促進させ、その結果、虚血再潅流が原因となる種々の臓器及び組織障害の予防・治療に良好な効果をもたらす。
本願発明における、IGF-1産生促進剤、及びその一態様である虚血再潅流に起因する腎障害、肝障害、脊髄障害、胃粘膜障害等の種々の臓器及び組織障害に対する新規な予防・治療剤は、IgGのFc領域を含む分子種である限り特に制限は無い。IgGのFc領域を含む分子種としては例えば、完全分子長のIgGや、IgGのFc領域全体からなるフラグメントまたはその一部を含むフラグメントなどが挙げられる。より詳細には例えば、上述のようにパパイン分解やペプシン分解の結果生じたIgGのFc領域を含む断片などが使用できる。また、本願発明の本態であるIgGのFc領域を含む分子種は、血液由来のタンパク質であっても良いし、遺伝子組換え技術により作製した組換えタンパク質であっても良い。
本願発明のIGF-1産生促進剤、及びその一態様である虚血再潅流に起因する臓器及び組織障害に対する新規な予防・治療剤の本態である、IgGのFc領域を含む分子種を調製する方法は特に限定されるものではないが、例えばヒト血液より分離する方法、あるいは遺伝子組換え技術を駆使してヒトへの投与を可能とする免疫グロブリン調製物などが適用され得る。
ヒト血液由来のIgGの製法としては、以下の方法が挙げられる。沈殿法としては、ヒト血漿からのCohnの低温エタノール分画(J Am Chem Soc, vol.68, p.459−469,1946)、ポリエチレングリコール(PEG)による分画(Molecular Biology of Human Protein., vol.2, p.256, Elsevier, Amsterdam)、硫安/リバノール分画などがある。また、クロマトグラフィー法としては、イオン交換体を用いるCurlingらの方法(Vox Sang, vol.33, p.97-107, 1977)、Suomelarの方法(Abstracts of the joint meetings of the 19th Congress of-1SH and the 17th Congress of-1SBT, Budapest, p.297, 1982)、アフィニティークロマトグラフィー法としては、プロテインAやプロテインGセファロースを用いる方法が常用されている。また、ヒト血液由来のIgGFcは上記のようにして得られたIgGをパパインで分解し、プロテインAクロマトグラフィーやプロテインGセファロースクロマトグラフィーなどにより精製することができる。
遺伝子組換え技術を利用してIgGまたはIgGFcを調製する場合は、一般的な遺伝子組換え技術(Molecular Cloning, A Laboratory Manual Second Edition. Cold Spring Harbor Laboratory Press, N.Y., 1989)に従いIgGまたはIgGFcをコードする遺伝子を適当な発現ベクターに挿入する。その後、適当な宿主にタンパク質を発現させ、上記精製法などを利用して取得する。この場合クローニングされる遺伝子は、IgGのFc領域をコードする遺伝子を含有する限り特に制限は無い。また、発現ベクターとしては例えばpCAGG(動物細胞用)、pETp(大腸菌用)、PIC9(酵母用)などが使用されるが、使用目的により適宜選択すればよい。タンパク質を発現させる宿主としては例えば、大腸菌、酵母、昆虫細胞及び動物細胞などが使用されるが、培養形態や培養スケールなどの目的に応じて適宜選択すればよい。また、遺伝子組換え技術を使用してIgGタンパク質を調製後、上述のようにパパイン分解することで組換えIgGFcを調製することも可能である。
本願発明のIgGのFc領域を含む分子種を含有する製剤の投与対象は、虚血性臓器及び組織障害の患者であれば特に限定されることはない。虚血性臓器及び組織障害に対する予防・治療剤としてIgGあるいはIgGFcを使用する場合、IgGあるいはIgGFcを単独で投与することもできるし、他の治療薬剤との併用投与も効果を増大させるための有効な手段として期待できる。また、本願発明のIgGのFc領域を含む分子種を含有する製剤は、患者が虚血性臓器及び組織障害を被る直前あるいは被った直後から投与される。最も効果的には、患者が虚血性臓器及び組織障害を被った直後から投与される。
本実施例に使用した血液由来のIgGは、広く臨床応用されており安全性は十分確認されている。以下、実施例に沿って本願発明をさらに詳細に説明するが、この実施例は本願発明の範囲を何ら限定するものではない。
《IgG(スルホ化免疫グロブリン)投与によるIGF-1産生量の上昇》
マウス(C57BLCの雄)をペントバルビタールで麻酔下、左腎切除術施行後60分間右腎茎をクランプすることによって腎臓を虚血状態にし、その後再灌流した。100mg/kgのヒト血液由来のIgG(スルホ化免疫グロブリン)を虚血30分前あるいは30分後に尾静脈より投与した。その後、腎組織におけるIGF-1の産生量を測定した。なお、本実施例におけるIgGは、プールした献血血漿を原料にしてCohnの低温エタノール分画で精製したものを使用した。その結果、図1に示されているように、IgG投与群は非投与群と比べてIGF-1産生量の上昇が認められた。以上より、IgG投与による腎組織でのIGF-1産生量の上昇が確認された。
マウス(C57BLCの雄)をペントバルビタールで麻酔下、左腎切除術施行後60分間右腎茎をクランプすることによって腎臓を虚血状態にし、その後再灌流した。100mg/kgのヒト血液由来のIgG(スルホ化免疫グロブリン)を虚血30分前あるいは30分後に尾静脈より投与した。その後、腎組織におけるIGF-1の産生量を測定した。なお、本実施例におけるIgGは、プールした献血血漿を原料にしてCohnの低温エタノール分画で精製したものを使用した。その結果、図1に示されているように、IgG投与群は非投与群と比べてIGF-1産生量の上昇が認められた。以上より、IgG投与による腎組織でのIGF-1産生量の上昇が確認された。
《IgG(スルホ化免疫グロブリン)投与による腎機能改善効果》
実施例1と同様の方法で虚血状態にしたマウス(C57BLCの雄)を再灌流後、100mg/kgのヒト血液由来のIgG(スルホ化免疫グロブリン)を虚血30分前あるいは30分後に尾静脈より投与した。その後、腎虚血再灌流処理による腎障害の程度をBUN(血中尿素窒素)、血清クレアチニン、TNF(腫瘍壊死因子)-α、MPO(ミエロペルオキシダーゼ:myeloperoxidase)活性等を指標として測定することによって評価した。なお、各種指標の測定方法は当業者によって広く用いられている常法に従った。本実施例は、主として移植後に起こる虚血性腎障害を反映するモデルとして確立されている方法を参考にして実施されたものであり、最適な評価系と考えられる。
実施例1と同様の方法で虚血状態にしたマウス(C57BLCの雄)を再灌流後、100mg/kgのヒト血液由来のIgG(スルホ化免疫グロブリン)を虚血30分前あるいは30分後に尾静脈より投与した。その後、腎虚血再灌流処理による腎障害の程度をBUN(血中尿素窒素)、血清クレアチニン、TNF(腫瘍壊死因子)-α、MPO(ミエロペルオキシダーゼ:myeloperoxidase)活性等を指標として測定することによって評価した。なお、各種指標の測定方法は当業者によって広く用いられている常法に従った。本実施例は、主として移植後に起こる虚血性腎障害を反映するモデルとして確立されている方法を参考にして実施されたものであり、最適な評価系と考えられる。
その結果、図2に示されているように、IgG投与群は非投与群に比べて、腎組織中でのカスパーゼ-3(アポトーシスに関わるプロテアーゼの1つ)の発現量の低下が認められ、虚血再潅流に伴うアポトーシスを改善していた。また、図3に示されているように、IgG投与群は非投与群に比べて、腎組織中でのTNF-α発現量の低下が認められ、炎症状態も改善していた。また図4及び5に示されているように、IgG投与による虚血再潅流に伴うアポトーシスや炎症状態の改善の結果として、腎機能を有意に改善していた。以上より、IgG投与による虚血性腎障害治療効果が確認できた。
《IgGFc投与による腎組織でのCGRP及びIGF-1産生量の上昇》
ヒトIgGをパパイン分解後、プロテインGセファロースクロマトグラフィー及びゲル濾過法により精製し、IgGFcを取得した。また、ヒトIgGをペプシン分解後、陰イオン交換クロマトグラフィーにより精製し、F(ab')2を取得した。実施例1と同様の方法で虚血状態にしたマウス(C57BLCの雄)を再灌流後、前記のようにして得られたIgGFcあるいはF(ab')2を100mg/kgずつ、それぞれ虚血30分前あるいは30分後に尾静脈より投与した。その後、虚血再灌流処理後の腎組織におけるCGRP及びIGF-1の産生量を測定した。
ヒトIgGをパパイン分解後、プロテインGセファロースクロマトグラフィー及びゲル濾過法により精製し、IgGFcを取得した。また、ヒトIgGをペプシン分解後、陰イオン交換クロマトグラフィーにより精製し、F(ab')2を取得した。実施例1と同様の方法で虚血状態にしたマウス(C57BLCの雄)を再灌流後、前記のようにして得られたIgGFcあるいはF(ab')2を100mg/kgずつ、それぞれ虚血30分前あるいは30分後に尾静脈より投与した。その後、虚血再灌流処理後の腎組織におけるCGRP及びIGF-1の産生量を測定した。
その結果、図6に示されているように、IgGFc投与群においてはCGRP及びIGF-1産生量の上昇が認められたが、F(ab')2投与群においてはCGRP及びIGF-1産生量に影響は認められなかった。以上より、IgGFc投与による腎組織でのCGRP及びIGF-1産生量の上昇が確認された。
《IgGFc投与による腎機能改善効果》
実施例1と同様の方法で虚血状態にしたマウス(C57BLCの雄)を再灌流後、実施例3と同様の方法で虚血再灌流処理後の腎組織にヒトIgGFcあるいはF(ab')2を100mg/kgずつ投与した。その後、腎虚血再灌流処理による腎障害の程度をBUN及び血清クレアチニンを指標として測定することによって評価した。その結果、図7に示されているように、IgGFc投与群は非投与群に比べて、虚血再潅流に伴う腎障害を有意に改善しているのに対して、F(ab')2投与群には改善効果はまったく認められなかった。この結果より、IgGの腎障害治療効果は、FabではなくFcを介してもたらされていることが示された。以上より、IgGFc投与による虚血性腎障害改善効果が確認できた。
実施例1と同様の方法で虚血状態にしたマウス(C57BLCの雄)を再灌流後、実施例3と同様の方法で虚血再灌流処理後の腎組織にヒトIgGFcあるいはF(ab')2を100mg/kgずつ投与した。その後、腎虚血再灌流処理による腎障害の程度をBUN及び血清クレアチニンを指標として測定することによって評価した。その結果、図7に示されているように、IgGFc投与群は非投与群に比べて、虚血再潅流に伴う腎障害を有意に改善しているのに対して、F(ab')2投与群には改善効果はまったく認められなかった。この結果より、IgGの腎障害治療効果は、FabではなくFcを介してもたらされていることが示された。以上より、IgGFc投与による虚血性腎障害改善効果が確認できた。
《IgG(スルホ化免疫グロブリン)投与による脊髄損傷改善効果》
(1)脊髄損傷モデルの作製法
ウィスターラット(雄、12-13週齢、日本SLC社)にペントバルビタール(45 mg/kg、アボット社)を腹腔内投与した。ラットを腹臥位に固定し、背部の皮切を行い、脊椎を外して第12胸髄を露出させた。先端に縦、横1mm高さ1cmの立方体をもつ20gのおもりを20分間脊髄にのせて圧迫し、脊髄損傷モデルを作製した。
(1)脊髄損傷モデルの作製法
ウィスターラット(雄、12-13週齢、日本SLC社)にペントバルビタール(45 mg/kg、アボット社)を腹腔内投与した。ラットを腹臥位に固定し、背部の皮切を行い、脊椎を外して第12胸髄を露出させた。先端に縦、横1mm高さ1cmの立方体をもつ20gのおもりを20分間脊髄にのせて圧迫し、脊髄損傷モデルを作製した。
(2)運動麻痺の評価
後肢の麻痺の程度を評価するために、30cm x 45cmの板にラットをのせて、徐々に傾斜を付けて、滑り落ちた時点の傾斜角度を記録した(inclined plane test)。この試験は、脊髄損傷前、1日目、7日目、14日目、及び21日目に行った。脊髄損傷後に運動麻痺が最大になる24時間後から、1日1回エーテル麻酔下に100mg/kgのIgG(スルホ化免疫グロブリン)を静脈内投与した。また、コントロールとして同量の生理食塩水を投与した。その結果、IgG投与群は7日目から脊髄損傷改善効果が認められ、14日目には生理食塩水投与群に比べて有意な改善効果を示した(図8)。
後肢の麻痺の程度を評価するために、30cm x 45cmの板にラットをのせて、徐々に傾斜を付けて、滑り落ちた時点の傾斜角度を記録した(inclined plane test)。この試験は、脊髄損傷前、1日目、7日目、14日目、及び21日目に行った。脊髄損傷後に運動麻痺が最大になる24時間後から、1日1回エーテル麻酔下に100mg/kgのIgG(スルホ化免疫グロブリン)を静脈内投与した。また、コントロールとして同量の生理食塩水を投与した。その結果、IgG投与群は7日目から脊髄損傷改善効果が認められ、14日目には生理食塩水投与群に比べて有意な改善効果を示した(図8)。
《IgGFc投与による脊髄損傷改善効果》
実施例5と同様の方法でモデルを作製し、評価したが、試験の評価時期は、脊髄損傷前、1日目、7日目、及び14日目に行った。脊髄損傷後に運動麻痺が最大になる24時間後から、1日1回エーテル麻酔下に100mg/kgのIgGFcを静脈内投与した。また、コントロールとして同量の生理食塩水を投与した。その結果、IgGFc投与群は7日目から脊髄損傷改善効果が認められ、14日目には生理食塩水投与群に比べて有意な改善効果を示した(図9)。
実施例5と同様の方法でモデルを作製し、評価したが、試験の評価時期は、脊髄損傷前、1日目、7日目、及び14日目に行った。脊髄損傷後に運動麻痺が最大になる24時間後から、1日1回エーテル麻酔下に100mg/kgのIgGFcを静脈内投与した。また、コントロールとして同量の生理食塩水を投与した。その結果、IgGFc投与群は7日目から脊髄損傷改善効果が認められ、14日目には生理食塩水投与群に比べて有意な改善効果を示した(図9)。
本願発明のIGF-1産生促進剤は、各種臓器障害の患部におけるCGRP及びIGF-1の産生を好適に促進させ、その結果、虚血再潅流が原因となる種々の臓器及び組織障害の予防・治療に良好な効果をもたらす。
Claims (6)
- 免疫グロブリンG(以下、IgGと称することがある)のFc領域を含む分子種を主たる有効成分として含有することを特徴とする、インスリン様成長因子-1(以下、IGF-1と称することがある)産生促進剤。
- IgGのFc領域を含む分子種が、免疫グロブリンGまたは免疫グロブリンGのFcフラグメント(以下、IgGFcと称することがある)である、請求項1に記載のIGF-1産生促進剤。
- IgGのFc領域を含む分子種が、血液由来のものである請求項1または2に記載のIGF-1産生促進剤。
- IgGのFc領域を含む分子種が、遺伝子組換え技術を用いて作製したものである請求項1または2に記載のIGF-1産生促進剤。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載のIGF-1産生促進剤からなる、虚血再潅流に起因する臓器及び組織障害の予防・治療剤。
- 前記虚血再潅流に起因する臓器及び組織障害が、虚血性腎障害、虚血性肝障害、虚血性脊髄障害及び虚血性胃粘膜障害より選択される請求項5に記載の虚血再潅流に起因する臓器及び組織障害の予防・治療剤。
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2008
- 2008-09-11 WO PCT/JP2008/066461 patent/WO2009035055A1/ja active Application Filing
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