JPWO2009028629A1 - 複素環化合物およびその用途 - Google Patents

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Abstract

本発明は、強力なRaf阻害活性を示す下式複素環化合物を提供する。式〔式中、各置換基の定義は本文中と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩。

Description

本発明は、複素環化合物およびその用途に関し、より詳細には、強力なRaf阻害活性を有し、癌の予防・治療等に有用な複素環化合物ならびにその用途に関する。
(発明の背景)
増殖、転移、浸潤など多くの癌細胞の活動は、増殖因子による刺激および変異により活性化されるRTK:レセプターチロシンキナーゼ(EGFR、HER2など)からの細胞内シグナル伝達を介して引き起こされており、その活性化シグナルはRASタンパク質を介して下流へと伝達されている。Rasを介する細胞内のシグナル伝達経路としては、Ras/Raf/MEK/ERK経路がもっとも良く知られており、細胞増殖、細胞運動、形質変異、およびアポトーシス(細胞死)抵抗性など、種々の細胞機能の制御に深く関与している。
この経路の遮断を狙い、近年、増殖因子受容体に対する阻害薬、たとえば上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)阻害薬ゲフィチニブ(商品名:イレッサ)、エルロチニブ(商品名:タルセバ)やヒト上皮増殖因子受容体タイプ2(HER2)阻害抗体トラスツズマブ(商品名:ハーセプチン)が上市され、臨床において、肺癌、乳癌など、既に幾つかの癌腫に対する治療に有効である事が報告されている。また、血管内皮増殖因子(VEGF)の阻害抗体ベバシズマブ(商品名:アバスチン)も、腫瘍内新生血管内皮細胞においてVEGFRの活性化を阻害し、抗腫瘍作用を示す事が示されている。これらの薬剤は腫瘍増殖抑制作用を示す際、標的細胞である癌、および血管内皮細胞内で、受容体酵素活性の阻害、受容体活性化の阻害を通じて、下流のシグナル伝達系を抑制している。
一方、このRas/Raf/MEK/ERK経路は、癌において、高頻度の変異を起こす事も良く知られている。Ras遺伝子は膵臓癌では全体の約90%、非小細胞肺癌では約35%、肝臓癌の約30%などを始め様々な癌でコドン12、13または61において活性化型変異が生じていることが報告されており、Rasの変異と癌の悪性化との相関について多くの報告がなされている。
Raf遺伝子では、B−Rafに、癌でキナーゼドメインに活性化の変異を生じている例が報告されている。悪性黒色皮腫(メラノーマ)では全体の約60%、甲状腺癌では約30%、結腸癌においては約15%など、様々な癌でB−Raf変異、特にV600Eが生じていることが知られている。特にB−Raf(V600E)キナーゼは、野生型B−Rafキナーゼの約13倍のMEKリン酸化活性を有し、B−Rafに変異を有する癌の増殖に、B−Rafの活性が深く関与している。
これらの癌では、上流の増殖因子受容体活性およびRasを阻害したとしても、恒常活性化しているRafキナーゼ以降のシグナル伝達系を抑制はできない。この場合、下流シグナル(Raf/MEK/ERKシグナル伝達系)の抑制は期待できないことから、腫瘍増殖抑制活性も期待できない。例えばB−Raf変異の頻度が高いメラノーマは高転移性で5年後生存率が6%程度であり、現在有望な治療薬は存在しない。
Rafキナーゼは、Ras/Raf/MEK/ERK経路の中で、変異により活性化される最も下流の分子にあたり、Raf活性を阻害する化合物は、増殖因子受容体の変異やリガンド刺激による過剰活性化によって引き起こされる癌、またRasの活性化型変異によって引き起こされる癌、何れの治療薬としても有効と考えられる。
Rafはセリン/スレオニンキナーゼであり、3つのアイソフォームA−Raf、B−Rafおよびc−Rafの存在が知られている。RafはRasによって活性化を受け、下流分子MEKをリン酸化する。それにより活性化されたMEKは、さらにERKをリン酸化することでさらに下流へとシグナルが伝達される。3つのアイソフォームのうち、B−Rafキナーゼは、基底状態においてMEKをリン酸化する活性が、A−Raf、c−Rafキナーゼ活性の約15〜20倍であり非常に強い。また、活性化を受ける過程についても、c−Rafは最大活性を得るためにはアクチベーションループ内のセリン338位についてリン酸化を受けなければならないが(A−Rafでも同様)、B−Rafについては相当する配列が常にリン酸化された状態となっており、A−Raf、c−Rafと比較して活性化されやすいことが知られている。
B−Rafキナーゼ活性、変異型B−Rafキナーゼを阻害する化合物であれば、特に予後不良の癌で細胞増殖を抑制すると考えられ、従って、増殖因子受容体酵素活性の阻害薬が無効である癌に対しても有効な癌治療薬となる。
Raf阻害薬としては、ソラフェニブ関連誘導体(特許文献1〜3、非特許文献1)、ベンジリデン誘導体(特許文献4)、イミダゾール誘導体(特許文献5〜8)、ピリジルフラン誘導体(特許文献9〜12)、ベンズアゾール誘導体(特許文献13〜15)等が知られている。
本出願明細書記載化合物の構造類似化合物として、特許文献16に癌の予防・治療薬として用いられる化合物が、特許文献17に寄生虫症の治療薬として用いられる以下の化合物:
Figure 2009028629
が、特許文献18に癌の治療薬として用いられる化合物が、特許文献19に癌の治療薬として用いられる化合物が、特許文献20に癌の治療薬として用いられる化合物が、特許文献21に癌の予防治療剤として用いられる以下の化合物:
Figure 2009028629
が記載されている。
国際公開第2000/42012号パンフレット 国際公開第2000/41698号パンフレット 国際公開第2002/62763号パンフレット 国際公開第99/10325号パンフレット 国際公開第2002/94808号パンフレット 国際公開第2002/24680号パンフレット 国際公開第2001/66540号パンフレット 国際公開第2001/66539号パンフレット 国際公開第2003/22838号パンフレット 国際公開第2003/22837号パンフレット 国際公開第2003/22836号パンフレット 国際公開第2003/22833号パンフレット 国際公開第2003/082272号パンフレット 国際公開第2005/032548号パンフレット 国際公開第2007/030377号パンフレット 国際公開第2002/44156号パンフレット 特開昭52−073896号公報 国際公開第2006/076376号パンフレット 国際公開第2005/112932号パンフレット 国際公開第2005/032548号パンフレット 国際公開第2006/071035号パンフレット Current Pharmaceutical Design,2000,8,2269−2278
薬効発現、薬物動態、溶解性、他の医薬品との相互作用、安全性、安定性の点で優れたRaf阻害薬は、治療上優れた効果を期待することができる。しかしながら、現状では、薬効発現、薬物動態、溶解性、他の医薬品との相互作用、安全性、安定性の点で十分満足できるものが見いだされていない。そこで、医薬品として十分満足できる化合物の開発が切望されている。従って、本発明の目的は、低毒性であり、かつ医薬品として十分満足できる化合物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記の式で示される化合物またはその塩が優れたRaf阻害活性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕式
Figure 2009028629
〔式中、
1cは、アシル、または置換基を有していてもよい環状基を;
2cは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を;
4cは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を;
は、−CO−、−CR5c6c−(R5cおよびR6cは、同一または異なって、水素原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す)、−NR7c−(R7cは、水素原子、または炭素原子を介する基を示す)、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−を;
は、−NH−、−NHCO−、−CONH−または−NHCONH−を;
は、−S−、−O−または−NR8c−(R8cは、水素原子、または炭素原子を介する基を示す)を;
は、=CR3c−(R3cは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す)または=N−を;および
環Aは、さらに置換基を有していてもよい環を示す。
但し、Zが−NH−であり、かつQが=CH−である場合、Yは−NHCONH−でない。〕
で表される化合物(以下、化合物(iii)と略記することがある。)またはその塩、
〔2〕R1cが、アシルである、上記〔1〕記載の化合物、
〔3〕R2cが、置換基を有していてもよいC6−10アリールである、上記〔1〕記載の化合物、
〔4〕R4cが、水素原子である、上記〔1〕記載の化合物、
〔5〕Xが、−NR7c−または−O−である、上記〔1〕記載の化合物、
〔6〕Yが、−NHCO−または−CONH−である、上記〔1〕記載の化合物、
〔7〕Qが、=CH−または=N−である、上記〔1〕記載の化合物、
〔8〕Zが、−S−または−NR8c−である、上記〔1〕記載の化合物、
〔9〕Zが−S−であり、かつQが=CH−である、上記〔1〕記載の化合物、
〔10〕Zが−S−であり、かつQが=N−である、上記〔1〕記載の化合物、
〔11〕環Aが、さらに置換基を有していてもよいベンゼン環である、上記〔1〕記載の化合物、
〔12〕2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド(実施例C63);
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(実施例C65);
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド(実施例C66);
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2,4−ジフルオロフェニル]ベンズアミド(実施例C75);
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド(実施例C122);
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド ベンゼンスルホナート(実施例C124);
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}アミノ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド(実施例C126);
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[メチル(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]フェニル}ベンズアミド(実施例D11);または
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(実施例D35);
あるいはそれらの塩。
〔13〕上記〔1〕記載の化合物のプロドラッグ、
〔14〕上記〔1〕記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有してなる医薬、
〔15〕Raf阻害薬である上記〔14〕記載の医薬、
〔16〕癌の予防・治療薬である上記〔14〕記載の医薬、
〔17〕哺乳動物に対して、上記〔1〕記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とするRaf阻害方法、
〔18〕哺乳動物に対して、上記〔1〕記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法、
〔19〕Raf阻害薬を製造するための、上記〔1〕記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用、
〔20〕癌の予防・治療薬を製造するための、上記〔1〕記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用、
〔A1〕式
Figure 2009028629
〔式中、
1aは、アシル、または置換基を有していてもよい環状基;
2aは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基;
3aは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基;
4aは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基;
5aは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基;
6aは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基;
は、−CO−、−CR7a8a−(R7aおよびR8aは、同一または異なって、水素原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す)、−NR9a−(R9aは、水素原子、または炭素原子を介する基を示す)、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−;
は、−NH−、−NHCO−、−CONH−または−NHCONH−;および
環Aは、さらに置換基を有していてもよい単環を示す。〕で表される化合物(但し、下記4化合物を除く
Figure 2009028629
)(以下、化合物(i)と略記することがある。)またはその塩、
〔A2〕式
Figure 2009028629
〔式中、
1bは、アシル、または置換基を有していてもよい環状基;
2bは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基;
3bは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基;
4bは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基;
5bは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基;
は、−CO−、−CR6b7b−(R6bおよびR7bは、同一または異なって、水素原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す)、−NR8b−(R8bは、水素原子、または炭素原子を介する基を示す)、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−;
は、−NH−、−NHCO−、−CONH−または−NHCONH−;および
環Aは、さらに置換基を有していてもよい環を示す。〕で表される化合物(以下、化合物(ii)と略記することがある。)またはその塩、
〔A3〕上記〔A1〕または〔A2〕に記載の化合物のプロドラッグ、
〔A4〕上記〔A1〕または〔A2〕に記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有してなる医薬、
〔A5〕Raf阻害薬である上記〔A4〕記載の医薬、
〔A6〕癌の予防・治療薬である上記〔A5〕記載の医薬、
〔A7〕哺乳動物に対して、上記〔A1〕または〔A2〕に記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とするRaf阻害方法、
〔A8〕哺乳動物に対して、上記〔A1〕または〔A2〕に記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法、
〔A9〕Raf阻害薬を製造するための、上記〔A1〕または〔A2〕に記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用、
〔A10〕癌の予防・治療薬を製造するための、上記〔A1〕または〔A2〕に記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用。
本発明の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグは、Raf阻害作用(特に、B−Raf阻害作用)が強いため、癌の臨床上有用な予防・治療剤、癌の増殖阻害剤、癌の転移抑制剤を提供することができる。
(発明の詳細な説明)
以下に、本発明を詳細に説明する。
本明細書中、「アシル」とは、
(1)ホルミル、
(2)置換基を有していてもよいアルキル−カルボニル(例、C1−6アルキル−カルボニル)、
(3)置換基を有していてもよいアルケニル−カルボニル(例、C2−6アルケニル−カルボニル)、
(4)置換基を有していてもよいアルキニル−カルボニル(例、C2−6アルキニル−カルボニル)、
(5)置換基を有していてもよいシクロアルキル−カルボニル(例、C3−8シクロアルキル−カルボニル)、
(6)置換基を有していてもよいシクロアルケニル−カルボニル(例、C3−8シクロアルケニル−カルボニル)、
(7)置換基を有していてもよいアリール−カルボニル(例、C6−10アリール−カルボニル)、
(8)置換基を有していてもよい複素環−カルボニル、
(9)カルボキシル、
(10)置換基を有していてもよいアルキルオキシ−カルボニル(例、C1−6アルキルオキシ−カルボニル)、
(11)置換基を有していてもよいアルケニルオキシ−カルボニル(例、C2−6アルケニルオキシ−カルボニル)、
(12)置換基を有していてもよいアルキニルオキシ−カルボニル(例、C2−6アルキニルオキシ−カルボニル)、
(13)置換基を有していてもよいシクロアルキルオキシ−カルボニル(例、C3−8シクロアルキルオキシ−カルボニル)、
(14)置換基を有していてもよいシクロアルケニルオキシ−カルボニル(例、C3−8シクロアルケニルオキシ−カルボニル)、
(15)置換基を有していてもよいシクロアルキニルオキシ−カルボニル(例、C3−8シクロアルキニルオキシ−カルボニル)、
(16)置換基を有していてもよいアリールオキシ−カルボニル(例、C6−10アリールオキシ−カルボニル)、
(17)置換基を有していてもよい複素環−オキシ−カルボニル、または
(18)置換基を有していてもよいカルバモイル
等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル」の「C1−6アルキル−カルボニル」とは、例えば、アセチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec-ブチルカルボニル、tert-ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、ヘキシルカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル」の「置換基」としては、置換基A群から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
置換基A群:
(1)ハロゲン原子;
(2)シアノ;
(3)ニトロ;
(4)ヒドロキシ;
(5)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC3−8シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等);
(6)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−10アリール(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等);
(7)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし4個有していてもよいC1−6アルキル−オキシ(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシ等);
(8)ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC2−6アルケニルオキシ(例、エテニルオキシ、プロペニルオキシ、ブテニルオキシ、ペンテニルオキシ、へキセニルオキシ等);
(9)ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC2−6アルキニルオキシ(例、エチニルオキシ、プロピニルオキシ、ブチニルオキシ、ペンチニルオキシ、ヘキシニルオキシ等);
(10)ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC3−8シクロアルキル−オキシ(例、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ等);
(11)ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC3−8シクロアルケニルオキシ(例、シクロプロペニルオキシ、シクロブテニルオキシ、シクロペンテニルオキシ、シクロヘキセニルオキシ等);
(12)ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC6−10アリールオキシ(例、フェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ等);
(13)ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC3−8シクロアルキル−C1−6アルキル−オキシ(例、シクロプロピルメチルオキシ、シクロプロピルエチルオキシ、シクロブチルメチルオキシ、シクロペンチルメチルオキシ、シクロヘキシルメチルオキシ、シクロヘキシルエチルオキシ等);
(14)ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC3−8シクロアルケニル−C1−6アルキル−オキシ(例、シクロペンテニルメチルオキシ、シクロヘキセニルメチルオキシ、シクロヘキセニルエチルオキシ、シクロヘキセニルプロピルオキシ等);
(15)ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC6−10アリール−C1−6アルキル−オキシ(例、フェニルメチルオキシ、フェニルエチルオキシ等);
(16)C1−6アルキル−アミノスルホニル(例、メチルアミノスルホニル、エチルアミノスルホニル、プロピルアミノスルホニル等);
(17)ジC1−6アルキル−アミノスルホニル(例、ジメチルアミノスルホニル、ジエチルアミノスルホニル、ジプロピルアミノスルホニル等);
(18)C1−6アルキル−アミノカルボニル(例、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、プロピルアミノカルボニル等);
(19)ジC1−6アルキル−アミノカルボニル(例、ジメチルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、ジプロピルアミノカルボニル等);
(20)ホルミル;
(21)C1−6アルキル−カルボニル(例、アセチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル等);
(22)C2−6アルケニル−カルボニル(例、エテニルカルボニル、プロペニルカルボニル、ブテニルカルボニル、ペンテニルカルボニル、へキセニルカルボニル等);
(23)C2−6アルキニル−カルボニル(例、エチニルカルボニル、プロピニルカルボニル、ブチニルカルボニル、ペンチニルカルボニル、ヘキシニルカルボニル等);
(24)C3−8シクロアルキル−カルボニル(例、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル等);
(25)C3−8シクロアルケニル−カルボニル(例、シクロプロペニルカルボニル、シクロブテニルカルボニル、シクロペンテニルカルボニル、シクロヘキセニルカルボニル等);
(26)C6−10アリール−カルボニル(例、ベンゾイル、1−ナフチルカルボニル、2−ナフチルカルボニル等);
(27)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル−カルボニル(例、シクロプロピルメチルカルボニル、シクロプロピルエチルカルボニル、シクロブチルメチルカルボニル、シクロペンチルメチルカルボニル、シクロヘキシルメチルカルボニル、シクロヘキシルエチルカルボニル等);
(28)C3−8シクロアルケニル−C1−6アルキル−カルボニル(例、シクロペンテニルメチルカルボニル、シクロヘキセニルメチルカルボニル、シクロヘキセニルエチルカルボニル、シクロヘキセニルプロピルカルボニル等);
(29)C6−10アリール−C1−6アルキル−カルボニル(例、ベンジルカルボニル、フェニルエチルカルボニル等);
(30)5または6員の単環式芳香族複素環−カルボニル(例、フリルカルボニル、チエニルカルボニル、ピロリルカルボニル、オキサゾリルカルボニル、イソオキサゾリルカルボニル、チアゾリルカルボニル、イソチアゾリルカルボニル、イミダゾリルカルボニル、ピリジルカルボニル、ピラゾリルカルボニル等);
(31)8ないし12員の縮合芳香族複素環−カルボニル(例、ベンゾフリルカルボニル、イソベンゾフリルカルボニル、ベンゾチエニルカルボニル、イソベンゾチエニルカルボニル、インドリルカルボニル、イソインドリルカルボニル、1H−インダゾリルカルボニル、ベンズイミダゾリルカルボニル、ベンズオキサゾリルカルボニル等);
(32)3ないし8員(好ましくは5または6員)の非芳香族複素環−カルボニル(例、オキシラニルカルボニル、アゼチジニルカルボニル、オキセタニルカルボニル、チエタニルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル、チオラニルカルボニル、ピペリジニルカルボニル等);
(33)C1−6アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル等);
(34)C2−6アルケニルスルホニル(例、エテニルスルホニル、プロペニルスルホニル等);
(35)C2−6アルキニルスルホニル(例、エチニルスルホニル、プロピニルスルホニル、ブチニルスルホニル、ペンチニルスルホニル、ヘキシニルスルホニル等);
(36)C3−8シクロアルキルスルホニル(例、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル等);
(37)C3−8シクロアルケニルスルホニル(例、シクロプロペニルスルホニル、シクロブテニルスルホニル等);
(38)C6−10アリールスルホニル(例、フェニルスルホニル等);
(39)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル−スルホニル(例、シクロプロピルメチルスルホニル等);
(40)C3−8シクロアルケニル−C1−6アルキル−スルホニル(例、シクロペンテニルメチルスルホニル等);
(41)C6−10アリール−C1−6アルキル−スルホニル(例、ベンジルスルホニル等);
(42)5または6員の単環式芳香族複素環−スルホニル(例、フリルスルホニル、チエニルスルホニル、ピリジルスルホニル等);
(43)8ないし12員の縮合芳香族複素環−スルホニル(例、ベンゾフリルスルホニル、イソベンゾフリルスルホニル等);
(44)3ないし8員(好ましくは5または6員)の非芳香族複素環−スルホニル(例、オキシラニルスルホニル、アゼチジニルスルホニル等);
(45)アミノ;
(46)モノC1−6アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、tert-ブチルアミノ等);
(47)ジC1−6アルキルアミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジtert-ブチルアミノ等);
(48)ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいモノ(C1−6アルキル−カルボニル)アミノ(例、アセチルアミノ、エチルカルボニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、tert-ブチルカルボニルアミノ等);
(49) モノ(C3−8シクロアルキル−カルボニル)アミノ(例、シクロプロピルカルボニルアミノ、シクロブチルカルボニルアミノ、シクロペンチルカルボニルアミノ、シクロヘキシルカルボニルアミノ等);
(50)ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいモノ(C6−10アリール−カルボニル)アミノ(例、ベンゾイルアミノ等);
(51)モノ(5または6員の単環式芳香族複素環−カルボニル)アミノ(例、フリルカルボニルアミノ、チエニルカルボニルアミノ、ピロリルカルボニルアミノ、オキサゾリルカルボニルアミノ、イソオキサゾリルカルボニルアミノ、チアゾリルカルボニルアミノ、イソチアゾリルカルボニルアミノ、イミダゾリルカルボニルアミノ、ピリジルカルボニルアミノ、ピラゾリルカルボニルアミノ等);
(52)モノ(8ないし12員の縮合芳香族複素環−カルボニル)アミノ(例、ベンゾフリルカルボニルアミノ、イソベンゾフリルカルボニルアミノ、ベンゾチエニルカルボニルアミノ、イソベンゾチエニルカルボニルアミノ等);
(53)モノ(3ないし8員(好ましくは5または6員)の非芳香族複素環−カルボニル)アミノ(例、オキシラニルカルボニルアミノ、アゼチジニルカルボニルアミノ、オキセタニルカルボニルアミノ等);
(54)チオール;
(55)C1−6アルキルスルファニル(例、メチルスルファニル、エチルスルファニル等);
(56)C2−6アルケニルスルファニル(例、エテニルスルファニル、プロペニルスルファニル等);
(57)C2−6アルキニルスルファニル(例、エチニルスルファニル、プロピニルスルファニル、ブチニルスルファニル、ペンチニルスルファニル、ヘキシニルスルファニル等);
(58)C3−8シクロアルキルスルファニル(例、シクロプロピルスルファニル、シクロブチルスルファニル等);
(59)C3−8シクロアルケニルスルファニル(例、シクロプロペニルスルファニル、シクロブテニルスルファニル等);
(60)C6−10アリールスルファニル(例、フェニルスルファニル等);
(61)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル−スルファニル(例、シクロプロピルメチルスルファニル等);
(62)C3−8シクロアルケニル−C1−6アルキル−スルファニル(例、シクロペンテニルメチルスルファニル等);
(63)5または6員の単環式芳香族複素環基(例、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピラゾリル等);
(64)8ないし12員の縮合芳香族複素環基(例、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、イソベンゾチエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル等);
(65)3ないし8員(好ましくは5または6員)の非芳香族複素環基(例、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジニル等);
(66)5または6員の単環式芳香族複素環−オキシ(例、フリルオキシ、チエニルオキシ、ピロリルオキシ、オキサゾリルオキシ、イソオキサゾリルオキシ、チアゾリルオキシ、イソチアゾリルオキシ、イミダゾリルオキシ、ピリジルオキシ、ピラゾリルオキシ等);
(67)8ないし12員の縮合芳香族複素環−オキシ(例、ベンゾフリルオキシ、イソベンゾフリルオキシ、ベンゾチエニルオキシ、イソベンゾチエニルオキシ、インドリルオキシ、イソインドリルオキシ、1H−インダゾリルオキシ、ベンズイミダゾリルオキシ、ベンズオキサゾリルオキシ等);
(68)3ないし8員(好ましくは5または6員)の非芳香族複素環−オキシ(例、オキシラニルオキシ、アゼチジニルオキシ、オキセタニルオキシ、チエタニルオキシ、ピロリジニルオキシ、テトラヒドロフリルオキシ、チオラニルオキシ、ピペリジニルオキシ等);
(69)オキソ;
(70)C1−6アルキルスルフィニル(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等);
(71)C2−6アルケニルスルフィニル(例、エテニルスルフィニル、プロペニルスルフィニル等);
(72)C2−6アルキニルスルフィニル(例、エチニルスルフィニル、プロピニルスルフィニル、ブチニルスルフィニル、ペンチニルスルフィニル、ヘキシニルスルフィニル等);
(73)C3−8シクロアルキルスルフィニル(例、シクロプロピルスルフィニル、シクロブチルスルフィニル等);
(74)C3−8シクロアルケニルスルフィニル(例、シクロプロペニルスルフィニル、シクロブテニルスルフィニル等);
(75)C6−10アリールスルフィニル(例、フェニルスルフィニル等);
(76)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル−スルフィニル(例、シクロプロピルメチルスルフィニル等);
(77)C3−8シクロアルケニル−C1−6アルキル−スルフィニル(例、シクロペンテニルメチルスルフィニル等);
(78)C1−6アルキル−アミノチオカルボニル(例、メチルアミノチオカルボニル、エチルアミノチオカルボニル、プロピルアミノチオカルボニル等);
(79)ジC1−6アルキル−アミノチオカルボニル(例、ジメチルアミノチオカルボニル、ジエチルアミノチオカルボニル、ジプロピルアミノチオカルボニル等);
(80)カルボキシ;
(81)C1−6アルキル−オキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル等);
(82)C2−6アルケニルオキシ−カルボニル(例、エテニルオキシカルボニル、プロペニルオキシカルボニル、ブテニルオキシカルボニル、ペンテニルオキシカルボニル、へキセニルオキシカルボニル等);
(83)C2−6アルキニルオキシ−カルボニル(例、エチニルオキシカルボニル、プロピニルオキシカルボニル、ブチニルオキシカルボニル、ペンチニルオキシカルボニル、ヘキシニルオキシカルボニル等);
(84)C3−8シクロアルキル−オキシ−カルボニル(例、シクロプロピルオキシカルボニル、シクロブチルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル等);
(85)C3−8シクロアルケニルオキシ−カルボニル(例、シクロプロペニルオキシカルボニル、シクロブテニルオキシカルボニル、シクロペンテニルオキシカルボニル、シクロヘキセニルオキシカルボニル等);
(86)C6−10アリールオキシ−カルボニル(例、フェニルオキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、2−ナフチルオキシカルボニル等);
(87)C3−8シクロアルキル−C1−6アルキル−オキシ−カルボニル(例、シクロプロピルメチルオキシカルボニル、シクロプロピルエチルオキシカルボニル、シクロブチルメチルオキシカルボニル、シクロペンチルメチルオキシカルボニル、シクロヘキシルメチルオキシカルボニル、シクロヘキシルエチルオキシカルボニル等);
(88)C3−8シクロアルケニル−C1−6アルキル−オキシ−カルボニル(例、シクロペンテニルメチルオキシカルボニル、シクロヘキセニルメチルオキシカルボニル、シクロヘキセニルエチルオキシカルボニル、シクロヘキセニルプロピルオキシカルボニル等);および
(89)C6−10アリール−C1−6アルキル−オキシ−カルボニル(例、フェニルメチルオキシカルボニル、フェニルエチルオキシカルボニル等)
からなる置換基群
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルケニル−カルボニル」の「C2−6アルケニル−カルボニル」とは、例えば、エテニルカルボニル、プロペニルカルボニル、ブテニルカルボニル、ペンテニルカルボニル、ヘキセニルカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルケニル−カルボニル」の「置換基」としては、置換基A群から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルキニル−カルボニル」の「C2−6アルキニル−カルボニル」とは、例えば、エチニルカルボニル、プロピニルカルボニル、ブチニルカルボニル、ペンチニルカルボニル、ヘキシニルカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルキニル−カルボニル」の「置換基」としては、置換基A群から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル」の「C3−8シクロアルキル−カルボニル」とは、例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル、シクロオクチルカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニル−カルボニル」の「C3−8シクロアルケニル−カルボニル」とは、例えば、シクロプロペニルカルボニル、シクロブテニルカルボニル、シクロペンテニルカルボニル、シクロヘキセニルカルボニル、シクロヘプテニルカルボニル、シクロオクテニルカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニル−カルボニル」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル」の「C6−10アリール−カルボニル」とは、例えば、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよい複素環−カルボニル」の「複素環」とは、例えば、(1)5または6員の単環式芳香族複素環(例、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピリジン、ピラゾール等)、(2)8ないし12員の縮合芳香族複素環(例、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、1H−インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール等)、(3)3ないし8員(好ましくは5または6員)の非芳香族複素環(例、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、ピペリジン等)等を示す。
上記「置換基を有していてもよい複素環−カルボニル」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC1−6アルキルオキシ−カルボニル」の「C1−6アルキルオキシ−カルボニル」とは、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert-ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC1−6アルキルオキシ−カルボニル」の「置換基」としては、置換基A群から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルケニルオキシ−カルボニル」の「C2−6アルケニルオキシ−カルボニル」とは、例えば、エテニルオキシカルボニル、プロペニルオキシカルボニル、ブテニルオキシカルボニル、ペンテニルオキシカルボニル、ヘキセニルオキシカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルケニルオキシ−カルボニル」の「置換基」としては、置換基A群から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルキニルオキシ−カルボニル」の「C2−6アルキニルオキシ−カルボニル」とは、例えば、エチニルオキシカルボニル、プロピニルオキシカルボニル、ブチニルオキシカルボニル、ペンチニルオキシカルボニル、ヘキシニルオキシカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルキニルオキシ−カルボニル」の「置換基」としては、置換基A群から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキルオキシ−カルボニル」の「C3−8シクロアルキルオキシ−カルボニル」とは、例えば、シクロプロピルオキシカルボニル、シクロブチルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、シクロヘプチルオキシカルボニル、シクロオクチルオキシカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキルオキシ−カルボニル」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニルオキシ−カルボニル」の「C3−8シクロアルケニルオキシ−カルボニル」とは、例えば、シクロプロペニルオキシカルボニル、シクロブテニルオキシカルボニル、シクロペンテニルオキシカルボニル、シクロヘキセニルオキシカルボニル、シクロヘプテニルオキシカルボニル、シクロオクテニルオキシカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニルオキシ−カルボニル」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキニルオキシ−カルボニル」の「C3−8シクロアルキニルオキシ−カルボニル」とは、例えば、シクロプロピニルオキシカルボニル、シクロブチニルオキシカルボニル、シクロペンチニルオキシカルボニル、シクロヘキシニルオキシカルボニル、シクロヘプチニルオキシカルボニル、シクロオクチニルオキシカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキニルオキシ−カルボニル」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC6−10アリールオキシ−カルボニル」の「C6−10アリールオキシ−カルボニル」とは、例えば、フェノキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、2−ナフチルオキシカルボニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC6−10アリールオキシ−カルボニル」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよい複素環−オキシ−カルボニル」の「複素環」とは、例えば、(1)5または6員の単環式芳香族複素環(例、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピリジン、ピラゾール等)、(2)8ないし12員の縮合芳香族複素環(例、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イソベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、1H−インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール等)、(3)3ないし8員(好ましくは5または6員)の非芳香族複素環(例、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、ピペリジン等)等を示す。
上記「置換基を有していてもよい複素環−オキシ−カルボニル」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいカルバモイル」とは、以下から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいカルバモイルを示す:
(1)シアノ、
(2)置換基を有していてもよいC1−6アルキル、
(3)置換基を有していてもよいC2−6アルケニル、
(4)置換基を有していてもよいC2−6アルキニル、
(5)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル、
(6)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニル、
(7)置換基を有していてもよいC6−10アリール、
(8)置換基を有していてもよい複素環基(但し、炭素原子に結合手を有する)、
(9)ホルミル、
(10)置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル、
(11)置換基を有していてもよいC2−6アルケニル−カルボニル、
(12)置換基を有していてもよいC2−6アルキニル−カルボニル、
(13)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル、
(14)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニル−カルボニル、
(15)置換基を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル、
(16)置換基を有していてもよい複素環−カルボニル、
(17)カルボキシル、
(18)置換基を有していてもよいC1−6アルキルオキシ−カルボニル、
(19)置換基を有していてもよいC2−6アルケニルオキシ−カルボニル、
(20)置換基を有していてもよいC2−6アルキニルオキシ−カルボニル、
(21)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキルオキシ−カルボニル、
(22)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニルオキシ−カルボニル、
(23)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキニルオキシ−カルボニル、
(24)置換基を有していてもよいC6−10アリールオキシ−カルボニル、および
(25)置換基を有していてもよい複素環−オキシ−カルボニル。
上記「置換基を有していてもよいC1−6アルキル」、「置換基を有していてもよいC2−6アルケニル」、「置換基を有していてもよいC2−6アルキニル」、「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル」、「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニル」、「置換基を有していてもよいC6−10アリール」、および「置換基を有していてもよい複素環基(但し、炭素原子に結合手を有する)」としては、各々、後述の「炭素原子を介する基」として例示するものが挙げられる。
上記「置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC2−6アルケニル−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC2−6アルキニル−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニル−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル」、「置換基を有していてもよい複素環−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC1−6アルキルオキシ−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC2−6アルケニルオキシ−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC2−6アルキニルオキシ−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキルオキシ−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニルオキシ−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキニルオキシ−カルボニル」、「置換基を有していてもよいC6−10アリールオキシ−カルボニル」および「置換基を有していてもよい複素環−オキシ−カルボニル」としては、各々、前記「アシル」として例示したものが挙げられる。
本明細書中、「置換基を有していてもよい環状基」の「環状基」とは、例えば、芳香族炭化水素基、芳香族複素環基(例、単環式芳香族複素環基、縮合芳香族複素環基)、非芳香族環状炭化水素基、非芳香族複素環基、これらの縮合環基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、C6−10アリール等が挙げられる。具体的には、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等が挙げられる。
単環式芳香族複素環基としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5ないし7員の単環式芳香族複素環基等が挙げられる。
単環式芳香族複素環基としては、具体的には、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、チエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピラジニル(例、2−ピラジニル)、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、オキサジアゾリル(例、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、チアジアゾリル(例、1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、トリアゾリル(例、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(例、テトラゾール−1−イル、テトラゾール−5−イル)、トリアジニル(例、1,3,5−トリアジン−2−イル)等が挙げられる。
縮合芳香族複素環基としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5ないし7員の単環式芳香族複素環基等と、C6−10アリール等が縮合した基;上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基同士が縮合した基等が挙げられる。
縮合芳香族複素環基としては、具体的には、キノリル(例、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル)、イソキノリル(例、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル)、キナゾリル(例、2−キナゾリル、4−キナゾリル)、キノキサリル(例、2−キノキサリル)、ベンゾフリル(例、2−ベンゾフリル、3−ベンゾフリル)、ベンゾチエニル(例、2−ベンゾチエニル、3−ベンゾチエニル)、ベンズオキサゾリル(例、2−ベンズオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(例、2−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリル)、ベンズイミダゾリル(例、ベンズイミダゾール−1−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ベンズイミダゾール−5−イル)、インドリル(例、インドール−1−イル、インドール−3−イル、インドール−4−イル、インドール−5−イル、インドール−6−イル)、インダゾリル(例、1H−インダゾール−3−イル)、ピロロピラジニル(例、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−6−イル)、イミダゾピリジル(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル、1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)、イミダゾピラジニル(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−イル)、ベンズイソオキサゾリル(例、3−ベンズイソオキサゾリル)、ベンゾトリアゾリル(例、1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)、ピラゾロピリジル(例、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)、ピラゾロチエニル(例、2H−ピラゾロ[3,4−b]チオフェン−2−イル)、ピラゾロトリアジニル(例、ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアジン−3−イル)等が挙げられる。
非芳香族環状炭化水素基としては、例えば、ベンゼン環とそれぞれ縮合していてもよい、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルカジエニル等が挙げられる。
非芳香族環状炭化水素基としては、具体的には、C3−8シクロアルキル(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル)、C3−8シクロアルケニル(例、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル)、C4−10シクロアルカジエニル(例、シクロブタジエニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプタジエニル、シクロオクタジエニル、シクロノナジエニル、シクロデカジエニル)、これらの基とベンゼン環とが縮合した縮合環基(例、インダニル(例、1−インダニル)、テトラヒドロナフチル(例、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)、フルオレニル(例、9−フルオレニル)等)等が挙げられる。
非芳香族複素環基としては、例えば、3ないし8員(好ましくは5または6員)の飽和あるいは不飽和(好ましくは飽和)の非芳香族複素環基等が挙げられる。
非芳香族複素環基としては、具体的には、オキシラニル(例、2−オキシラニル)、アゼチジニル(例、2−アゼチジニル)、オキセタニル(例、2−オキセタニル)、チエタニル(例、2−チエタニル)、ピロリジニル(例、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル)、テトラヒドロフリル(例、2−テトラヒドロフリル、3−テトラヒドロフリル)、チオラニル(例、2−チオラニル)、ピペリジニル(例、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル)、テトラヒドロピラニル(例、2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル)、チアニル(例、2−チアニル)、モルホリニル(例、2−モルホリニル、3−モルホリニル、4−モルホリニル)、チオモルホリニル(例、2−チオモルホリニル、3−チオモルホリニル、4−チオモルホリニル)、ピペラジニル(例、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル)、アゼパニル(例、2−アゼパニル)、オキセパニル(例、2−オキセパニル)、チエパニル(例、2−チエパニル)、オキサゼパニル(例、1,4−オキサゼパン−5−イル)、チアゼパニル(例、1,4−チアゼパン−5−イル)、アゾカニル(例、2−アゾカニル)、オキソカニル(例、2−オキソカニル)、チオカニル(例、2−チオカニル)、オキサゾカニル(例、1,4−オキサゾカン−5−イル)、チアゾカニル(例、1,4−チアゾカン−5−イル)、ジオキシニル(例、2−ジオキシニル)等が挙げられる。
本明細書中、「置換基を有していてもよい環状基」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を示す。
本明細書中、「炭素原子を介する基」とは、
(1)シアノ、
(2)置換基を有していてもよいアルキル(例、C1−6アルキル)、
(3)置換基を有していてもよいアルケニル(例、C2−6アルケニル)、
(4)置換基を有していてもよいアルキニル(例、C2−6アルキニル)、
(5)置換基を有していてもよいシクロアルキル(例、C3−8シクロアルキル)、
(6)置換基を有していてもよいシクロアルケニル(例、C3−8シクロアルケニル)、
(7)置換基を有していてもよいアリール(例、C6−10アリール)、
(8)アシル、
(9)置換基を有していてもよい複素環基(但し、炭素原子に結合手を有する)
等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC1−6アルキル」の「C1−6アルキル」とは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC1−6アルキル」の「置換基」としては、置換基A群から選ばれる置換基(但し、オキソを除く)が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルケニル」の「C2−6アルケニル」とは、例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルケニル」の「置換基」としては、置換基A群から選ばれる置換基(但し、オキソを除く)が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルキニル」の「C2−6アルキニル」とは、例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC2−6アルキニル」の「置換基」としては、置換基A群から選ばれる置換基(但し、オキソを除く)が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル」の「C3−8シクロアルキル」とは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニル」の「C3−8シクロアルケニル」とは、例えば、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルケニル」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよいC6−10アリール」の「C6−10アリール」とは、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等を示す。
上記「置換基を有していてもよいC6−10アリール」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子、C2−6アルキニル(例、エチニル)およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
上記「置換基を有していてもよい複素環基(但し、炭素原子に結合手を有する)」としては、芳香族複素環基(例、単環式芳香族複素環基、縮合芳香族複素環基)、非芳香族複素環基等が挙げられる。
単環式芳香族複素環基としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5ないし7員の単環式芳香族複素環基等が挙げられる。
単環式芳香族複素環基としては、具体的には、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、チエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピラジニル(例、2−ピラジニル)、ピロリル(例、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、オキサジアゾリル(例、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、チアジアゾリル(例、1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、トリアゾリル(例、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(例、テトラゾール−5−イル)、トリアジニル(例、1,3,5−トリアジン−2−イル)等が挙げられる。
縮合芳香族複素環基としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5ないし7員の単環式芳香族複素環基等と、C6−10アリール等が縮合した基;上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基同士が縮合した基等が挙げられる。
縮合芳香族複素環基としては、具体的には、キノリル(例、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル)、イソキノリル(例、1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル)、キナゾリル(例、2−キナゾリル、4−キナゾリル)、キノキサリル(例、2−キノキサリル)、ベンゾフリル(例、2−ベンゾフリル、3−ベンゾフリル)、ベンゾチエニル(例、2−ベンゾチエニル、3−ベンゾチエニル)、ベンズオキサゾリル(例、2−ベンズオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(例、2−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリル)、ベンズイミダゾリル(例、ベンズイミダゾール−2−イル、ベンズイミダゾール−5−イル)、インドリル(例、インドール−3−イル、インドール−4−イル、インドール−5−イル、インドール−6−イル)、インダゾリル(例、1H−インダゾール−3−イル)、ピロロピラジニル(例、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−6−イル)、イミダゾピリジル(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル、1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル)、イミダゾピラジニル(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−イル)、ベンズイソオキサゾリル(例、3−ベンズイソオキサゾリル)、ベンゾトリアゾリル(例、1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)、ピラゾロピリジル(例、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)、ピラゾロチエニル(例、2H−ピラゾロ[3,4−b]チオフェン−2−イル)、ピラゾロトリアジニル(例、ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアジン−3−イル)等が挙げられる。
非芳香族複素環基としては、例えば、3ないし8員(好ましくは5または6員)の飽和あるいは不飽和(好ましくは飽和)の非芳香族複素環基等が挙げられる。
非芳香族複素環基としては、具体的には、オキシラニル(例、2−オキシラニル)、アゼチジニル(例、2−アゼチジニル)、オキセタニル(例、2−オキセタニル)、チエタニル(例、2−チエタニル)、ピロリジニル(例、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル)、テトラヒドロフリル(例、2−テトラヒドロフリル、3−テトラヒドロフリル)、チオラニル(例、2−チオラニル)、ピペリジニル(例、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル)、テトラヒドロピラニル(例、2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル)、チアニル(例、2−チアニル)、モルホリニル(例、2−モルホリニル、3−モルホリニル)、チオモルホリニル(例、2−チオモルホリニル、3−チオモルホリニル)、ピペラジニル(例、2−ピペラジニル)、アゼパニル(例、2−アゼパニル)、オキセパニル(例、2−オキセパニル)、チエパニル(例、2−チエパニル)、オキサゼパニル(例、1,4−オキサゼパン−5−イル)、チアゼパニル(例、1,4−チアゼパン−5−イル)、アゾカニル(例、2−アゾカニル)、オキソカニル(例、2−オキソカニル)、チオカニル(例、2−チオカニル)、オキサゾカニル(例、1,4−オキサゾカン−5−イル)、チアゾカニル(例、1,4−チアゾカン−5−イル)、ジオキシニル(例、2−ジオキシニル)等が挙げられる。
上記「置換基を有していてもよい複素環基(但し、炭素原子に結合手を有する)」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「窒素原子を介する基」とは、例えば、(1)ニトロ、(2)上記の「炭素原子を介する基」を1または2個有していてもよいアミノが挙げられる。
本明細書中、「酸素原子を介する基」とは、例えば、上記の「炭素原子を介する基」を1個有していてもよいヒドロキシが挙げられる。
本明細書中、「硫黄原子を介する基」とは、例えば、上記の「炭素原子を介する基」または「窒素原子を介する基」を1個有していてもよいチオールが挙げられ、該基は酸化されていてもよい。
本明細書中、「置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基」とは、置換基を有していてもよいC6−10アリールを示し、該「置換基を有していてもよいC6−10アリール」とは、上記「炭素原子を介する基」で説明した「置換基を有していてもよいC6−10アリール」と同様のものが挙げられる。
本明細書中、環Aで表される「さらに置換基を有していてもよい単環」とは、式中に示される置換基以外の置換基を有していてもよい単環を示す。
該「単環」とは、(1)C3−8シクロアルカン(例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン)、(2)C3−8シクロアルケン(例えば、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン)、(3)ベンゼン、(4)単環式芳香族複素環(例えば、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジン)、(5)単環式非芳香族複素環(例えば、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、ピペリジン、テトラヒドロピラン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、アゼパン、オキセパン、チエパン、オキサゼパン、チアゼパン)等を示す。
環Aで表される「さらに置換基を有していてもよい単環」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、環Aおよび環Aで表される「さらに置換基を有していてもよい環」とは、式中に示される置換基以外の置換基を有していてもよい環を示す。
該「環」とは、(1)芳香族炭化水素環、(2)単環式芳香族複素環、(3)縮合芳香族複素環、(4)非芳香族環状炭化水素環、(5)非芳香族複素環、(6)これらの縮合環等が挙げられる。
該「芳香族炭化水素環」としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環等が挙げられる。
該「単環式芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5ないし7員の単環式芳香族複素環等が挙げられる。
具体的には、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアゾール等が挙げられる。
該「縮合芳香族複素環」としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5ないし7員の単環式芳香族複素環等と、芳香族炭化水素環等が縮合した縮合芳香族複素環;上記5ないし7員の単環式芳香族複素環同士が縮合した縮合芳香族複素環等が挙げられる。
該「縮合芳香族複素環」としては、具体的には、キノリン、キナゾリン、キノキサリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンズイミダゾール、インドール、インダゾール、ピロロピラジン、イミダゾピリジン、イミダゾピラジン、ベンズイソオキサゾール、ベンゾトリアゾール、ピラゾロピリジン、ピラゾロチオフェン、ピラゾロトリアジン等が挙げられる。
該「非芳香族環状炭化水素環」としては、例えば、ベンゼン環とそれぞれ縮合していてもよい、シクロアルカン、シクロアルケン、シクロアルカジエン等が挙げられる。
該「非芳香族環状炭化水素環」として具体的には、C3−8シクロアルカン(例、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン)、C3−8シクロアルケン(例、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン)、C4−10シクロアルカジエン(例、シクロブタジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエン、シクロノナジエン、シクロデカジエン)、これらの環とベンゼン環とが縮合した縮合環(例、インダン、テトラヒドロナフタレン、フルオレン等)等が挙げられる。
該「非芳香族複素環」としては、例えば、3ないし8員(好ましくは5または6員)の飽和あるいは不飽和(好ましくは飽和)の非芳香族複素環等が挙げられる。
該「非芳香族複素環」として具体的には、オキシラン、アゼチジン、オキセタン、ピロリジン、テトラヒドロフラン、チオラン、ピペリジン、テトラヒドロピラン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、アゼパン、オキセパン、チエパン、オキサゼパン、チアゼパン等が挙げられる。
環Aおよび環Aで表される「さらに置換基を有していてもよい環」の「置換基」としては、(1)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert-ブチル等)、および、(2)置換基A群(但し、オキソを除く)から選ばれる置換基が挙げられ、置換基数は置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
以下、化合物(i)〜化合物(iii)について詳説する。
1.化合物(i)
1aは、アシル、または置換基を有していてもよい環状基を示す。
1aとしては、アシルが好ましく、なかでも、
(1)置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル、または、
(2)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル
が好ましい。
とりわけR1aとしては、
(1)ハロゲン原子を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル(特に、トリフルオロメチルカルボニル)、または
(2)C3−8シクロアルキル−カルボニル(特に、シクロプロピルカルボニル)
が好ましい。
2aは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す。
2aとしては、水素原子が好ましい。
3aは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す。
3aとしては、水素原子が好ましい。
4aは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示す。
4aとしては、置換基を有していてもよいアリール(例、C6−10アリール)が好ましい。とりわけ、
(1)シアノを有していてもよいC3−8シクロアルキル(特に、シクロプロピル)、および
(2)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、イソプロピル)
から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC6−10アリール(特に、フェニル)
が好ましい。
5aは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す。
5aとしては、水素原子が好ましい。
6aは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す。
6aとしては、水素原子が好ましい。
は、−CO−、−CR7a8a−(R7aおよびR8aは、同一または異なって、水素原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す)、−NR9a−(R9aは、水素原子、または炭素原子を介する基を示す)、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−を示す。
としては、−O−が好ましい。
は、−NH−、−NHCO−、−CONH−または−NHCONH−を示す。
としては、−NHCO−が好ましい。
環Aは、さらに置換基を有していてもよい単環を示す。環Aとしては、さらに置換基を有していてもよいベンゼン環が好ましく、とりわけ、さらなる置換基を有さないベンゼン環が好ましい。
化合物(i)としては、実施例A1〜A5記載の化合物等が好ましい。
2.化合物(ii)
1bは、アシル、または置換基を有していてもよい環状基を示す。
1bとしては、アシルが好ましく、なかでも、置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル好ましい。とりわけR1bとしては、C3−8シクロアルキル−カルボニル(特に、シクロプロピルカルボニル)が好ましい。
2bは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す。
2bとしては、水素原子が好ましい。
3bは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示す。
3bとしては、置換基を有していてもよいアリール(例、C6−10アリール)が好ましい。とりわけ、
(1)シアノを有していてもよいC3−8シクロアルキル(特に、シクロプロピル)、および
(2)ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、イソプロピル)
から選ばれる置換基を1個有していてもよいC6−10アリール(特に、フェニル)が好ましい。
4bは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す。
4bとしては、水素原子が好ましい。
5bは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す。
5bとしては、水素原子が好ましい。
は、−CO−、−CR6b7b−(R6bおよびR7bは、同一または異なって、水素原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す)、−NR8b−(R8bは、水素原子、または炭素原子を介する基を示す)、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−を示す。
としては、−O−が好ましい。
は、−NH−、−NHCO−、−CONH−または−NHCONH−を示す。
としては、−NHCO−が好ましい。
環Aは、さらに置換基を有していてもよい単環を示す。環Aとしては、さらに置換基を有していてもよいベンゼン環が好ましく、なかでも、ハロゲン原子およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキルを1個有していてもよいベンゼン環が好ましく、特に、メチルを1個有していてもよいベンゼン環が好ましい。
本発明の化合物としては、実施例B1〜B6記載の化合物等が好ましい。
3.化合物(iii)
1cは、アシル、または置換基を有していてもよい環状基を示す。
1cとしては、アシルが好ましく、なかでも、
(1)置換基を有していてもよいアルキルカルボニル(例、C1−6アルキル−カルボニル)、
(2)置換基を有していてもよいアルケニル−カルボニル(例、C2−6アルケニル−カルボニル)、
(3)置換基を有していてもよいシクロアルキル−カルボニル(例、C3−8シクロアルキル−カルボニル)、または
(4)置換基を有していてもよい複素環カルボニル
が好ましい。とりわけ、
(1)(i)ヒドロキシ、
(ii)C1−6アルキル−オキシ(特に、メトキシ)、
(iii)ジC1−6アルキルアミノ(特に、ジメチルアミノ)、および
(iv)(a)ヒドロキシ、
(b)ハロゲン原子(特に、フッ素原子)、
(c)ヒドロキシで置換されていてもよいC1−6アルキル(特に、メチル、エチル)、および
(d)C3−8シクロアルキル(特に、シクロプロピル)
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよい5または6員の非芳香族複素環基(特に、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリノ、硫黄原子がジオキシド化されていてもよいチオモルホリノ)、および
(v)ハロゲン原子(特に、塩素原子)
から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル(特に、アセチル、エチルカルボニル、イソプロピルカルボニル)、
(2)(i)ハロゲン原子(特に、塩素原子)を1ないし3個有していてもよいC6−10アリール(特に、フェニル)、および
(ii)5または6員の単環式芳香族複素環基(特に、フリル)
から選ばれる置換基を有するC2−6アルケニル−カルボニル(特に、エテニルカルボニル)、
(3)C1−6アルキル(特に、メチル、イソプロピル)を1ないし3個有していてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル(特に、シクロプロピルカルボニル)、または
(4)C1−6アルキル(特に、メチル、イソプロピル)を1個有していてもよい5または6員の単環式芳香族複素環−カルボニル(特に、オキサゾリルカルボニル、イミダゾリルカルボニル、ピラゾリルカルボニル、ピリジルカルボニル)
が好ましい。
2cは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を示す。
2cとしては、置換基を有していてもよいアリール(例、C6−10アリール)が好ましい。とりわけ、
(1)ハロゲン原子(特に、塩素原子)、
(2)シアノを有していてもよいC3−8シクロアルキル(特に、シクロプロピル、シクロブチル)、
(3)ハロゲン原子(特に、フッ素原子)およびシアノから選ばれる置換基を1ないし5個(なかでも、1ないし4個、特に、1ないし3個)有していてもよいC1−6アルキル−オキシ(特に、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ)、および
(4)ハロゲン原子(特に、フッ素原子)、C2−6アルキニル(例、エチニル)およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル)
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいC6−10アリール(特に、フェニル)が好ましい。
3cは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す。
3cとしては、水素原子が好ましい。
4cは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す。
4cとしては、水素原子が好ましい。
は、−CO−、−CR5c6c−(R5cおよびR6cは、同一または異なって、水素原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す)、−NR7c−(R7cは、水素原子または炭素原子を介する基を示す)、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−を示す。
としては、−O−、−NR7c−(R7cは、水素原子、または炭素原子を介する基を示す)が好ましく、なかでも、−O−、−NR7c’−(R7c’は、水素原子、アルキル(例、C1−6アルキル)またはシクロアルキル(例、C3−6シクロアルキル)を示す)が好ましく、さらに、−O−、−NH−、−N(CH)−、−N(シクロプロピル)−が好ましく、特に、−O−、−NH−、−N(CH)−が好ましい。
は、−NH−、−NHCO−、−CONH−または−NHCONH−を示す。
としては、−NHCO−、−CONH−または−NHCONH−が好ましく、特に、−NHCO−または−CONH−が好ましい。
は、−S−、−O−または−NR8c−(R8cは、水素原子または炭素原子を介する基を示す)を示す。Zとしては、−S−、−NR8c−(R8cは、水素原子または炭素原子を介する基を示す)が好ましく、なかでも、−S−、−NR8c’−(R8c’は、水素原子またはアルキル(例、C1−6アルキル)を示す)が好ましく、特に、−S−が好ましい。
は、=CR3c−(R3cは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す)または=N−を示す。Qとしては、=CH−または=N−が好ましい。
好適な実施形態では、ZとQは、以下の組合わせでる:
(1)Zが−S−であり、かつQが=CH−である;または
(2)Zが−S−であり、かつQが=N−である。
環Aは、さらに置換基を有していてもよい環を示す。環Aとしては、さらに置換基を有していてもよいベンゼン環が好ましく、とりわけ、
(1)ハロゲン原子(例、フッ素原子)を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル)、
(2)シアノ、
(3)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、および
(4)C1−6アルキル−オキシ(例、メトキシ)
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいベンゼン環が好ましい。
本発明の化合物としては、実施例C1〜C41、D1およびD2に記載の化合物が好ましい。
本発明の化合物としてはまた、C42〜C45およびC47〜C125に記載の化合物等が好ましい。
本発明の化合物としてはまた、C126およびD3〜D48記載の化合物が好ましい。
本発明の化合物としてはまた、C127〜C130に記載の化合物が好ましい。
化合物(iii)またはその塩の好適な具体例としては、以下が挙げられる。
(化合物III−a)
1cが、アシルであり;
2cが、置換基を有していてもよいC6−10アリールであり;
4cが、水素原子であり;
が、−NR7c−または−O−であり;
が、−NHCO−または−CONH−であり;
が、=CH−または=N−であり;
が、−S−または−NR8c−(好ましくは−S−)であり;そして
環Aが、さらに置換基を有していてもよいベンゼン環である;
式(iii)で表される化合物またはその塩。
(化合物III−b)
1aが、
(1)(i)ヒドロキシまたは(ii)C1−6アルキル(好ましくは、メチル)を有していてもよい5または6員の非芳香族複素環基(好ましくは、ピペラジニル)から選ばれる置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル(好ましくは、アセチル)、
(2)C3−8シクロアルキル−カルボニル(好ましくは、シクロプロピルカルボニル)、または
(3)5または6員の単環式芳香族複素環−カルボニル(好ましくは、オキサゾリルカルボニル)
であり;
2cが、
(1)ハロゲン原子(好ましくは、塩素原子)、
(2)シアノを有していてもよいC3−8シクロアルキル(好ましくは、シクロプロピル)、および
(3)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(好ましくは、メチル、イソプロピル)
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいC6−10アリール(好ましくは、フェニル)であり;
4cが、水素原子であり;
が、−O−、−NH−または−N(CH)−であり;
が、−NHCO−または−CONH−であり;
が、−S−であり;
が、=CH−または=N−であり;そして
環Aが、
(1)C1−6アルキル(好ましくは、メチル、エチル)、または
(2)C1−6アルキル−オキシ(例、メトキシ)
を1個有していてもよいベンゼン環である;
化合物(iii)またはその塩。
(化合物III−c)
1cが、
(1)(i)ヒドロキシ、
(ii)C1−6アルキル−オキシ(好ましくは、メトキシ)、
(iii)ジC1−6アルキルアミノ(好ましくは、ジメチルアミノ)、および
(iv)(a)ヒドロキシ、
(b)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)、
(c)ヒドロキシで置換されていてもよいC1−6アルキル(好ましくは、メチル、エチル)、および
(d)C3−8シクロアルキル(好ましくは、シクロプロピル)
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよい5または6員の非芳香族複素環基(好ましくは、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリノ、硫黄原子がジオキシド化されていてもよいチオモルホリノ)
から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル(好ましくは、アセチル、エチルカルボニル、イソプロピルカルボニル)、
(2)(i)ハロゲン原子(好ましくは、塩素原子)を1ないし3個有していてもよいC6−10アリール(好ましくは、フェニル)、および
(ii)5または6員の単環式芳香族複素環基(好ましくは、フリル)
から選ばれる置換基を有するC2−6アルケニル−カルボニル(好ましくは、エテニルカルボニル)、
(3)C1−6アルキル(好ましくは、メチル)を1ないし3個有していてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル(好ましくは、シクロプロピルカルボニル)、または
(4)5または6員の単環式芳香族複素環−カルボニル(好ましくは、オキサゾリルカルボニル)
であり;
2cが、
(1)ハロゲン原子(好ましくは、塩素原子)、
(2)シアノを有していてもよいC3−8シクロアルキル(好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル)、
(3)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル−オキシ(好ましくは、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ)、および
(4)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)、C2−6アルキニル(好ましくは、エチニル)およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(好ましくは、メチル、イソプロピル)
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいC6−10アリール(好ましくは、フェニル)であり;
4cが、水素原子であり;
が、−O−、−NH−または−N(CH)−であり;
が、−NHCO−または−CONH−であり;
が、−S−であり;
が、=CH−または=N−であり;そして
環Aが、
(1)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(好ましくは、メチル、エチル)、
(2)シアノ、
(3)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子、塩素原子)、および
(4)C1−6アルキル−オキシ(好ましくは、メトキシ)
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいベンゼン環である;
化合物(iii)またはその塩。
(化合物III−d)
1cが、
(1)(i)ヒドロキシ、
(ii)C1−6アルキル−オキシ(好ましくは、メトキシ)、
(iii)ジC1−6アルキルアミノ(好ましくは、ジメチルアミノ)、および
(iv)(a)ヒドロキシ、
(b)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)、
(c)ヒドロキシで置換されていてもよいC1−6アルキル(好ましくは、メチル、エチル)、および
(d)C3−8シクロアルキル(好ましくは、シクロプロピル)
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよい5または6員の非芳香族複素環基(好ましくは、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリノ、硫黄原子がジオキシド化されていてもよいチオモルホリノ)、および
(v)ハロゲン原子(好ましくは、塩素原子)
から選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル(好ましくは、アセチル、エチルカルボニル、イソプロピルカルボニル)、
(2)(i)ハロゲン原子(好ましくは、塩素原子)を1ないし3個有していてもよいC6−10アリール(好ましくは、フェニル)、および
(ii)5または6員の単環式芳香族複素環基(好ましくは、フリル)
から選ばれる置換基を有するC2−6アルケニル−カルボニル(好ましくは、エテニルカルボニル)、
(3)C1−6アルキル(好ましくは、メチル)を1ないし3個有していてもよいC3−8シクロアルキル−カルボニル(好ましくは、シクロプロピルカルボニル)、または
(4)C1−6アルキル(好ましくは、メチル、イソプロピル)を1個有していてもよい5または6員の単環式芳香族複素環−カルボニル(好ましくは、オキサゾリルカルボニル、イミダゾリルカルボニル、ピラゾリルカルボニル、ピリジルカルボニル)
であり;
2cが、
(1)ハロゲン原子(好ましくは、塩素原子)、
(2)シアノを有していてもよいC3−8シクロアルキル(好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル)、
(3)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)およびシアノから選ばれる置換基を1ないし5個(なかでも、1ないし4個、特に、1ないし3個)有していてもよいC1−6アルキル−オキシ(好ましくは、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ)、および
(4)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)、C2−6アルキニル(好ましくは、エチニル)およびシアノから選ばれる置換基を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(好ましくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル)
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいC6−10アリール(好ましくは、フェニル)であり;
4cが、水素原子であり;
が、−O−、−NH−、−N(CH)−または−N(シクロプロピル)−であり;
が、−NHCO−または−CONH−であり;
が、−S−であり;
が、=CH−または=N−であり;そして
環Aが、
(1)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子)を1ないし3個有していてもよいC1−6アルキル(好ましくは、メチル、エチル)、
(2)シアノ、
(3)ハロゲン原子(好ましくは、フッ素原子、塩素原子)、および
(4)C1−6アルキル−オキシ(好ましくは、メトキシ)
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいベンゼン環である;
化合物(iii)またはその塩。
(化合物III−e)
が=CH−である、化合物(III−d)またはその塩。
(化合物III−f)
が=N−である、化合物(III−d)またはその塩。
(化合物III−g)
(1)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド(実施例C63);
(2)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(実施例C65);
(3)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド(実施例C66);
(4)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2,4−ジフルオロフェニル]ベンズアミド(実施例C75);
(5)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド(実施例C122);
(6)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド ベンゼンスルホナート(実施例C124);
(7)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}アミノ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド(実施例C126);
(8)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[メチル(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]フェニル}ベンズアミド(実施例D11);または
(9)N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(実施例D35);
あるいはそれらの塩。
化合物(i)、化合物(ii)および化合物(iii)(明細書中、本発明の化合物と略記することがある)の塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合には、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
次に、本発明の化合物の製造方法について述べる。
本製造法において、溶媒としてのハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類およびエタノール類としては、下記の溶媒が例示される。
ハロゲン化炭化水素類:
ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等
芳香族炭化水素類:
ベンゼン、トルエン、キシレン等
アルコール類:
メタノール、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール等
エーテル類:
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
本製造法において、アンモニウム塩としては、ピリジン塩酸塩、ピリジン臭化水素酸塩、ピリジンp−トルエンスルホン酸塩、キノリン塩酸塩、イソキノリン塩酸塩、ピリミジン塩酸塩、ピラジン塩酸塩、トリアジン塩酸塩、トリメチルアミン塩酸塩、トリエチルアミン塩酸塩、N−エチルジイソプロピルアミン塩酸塩などが用いられる。
本製造法において、塩基としては、無機塩基または有機塩基などが用いられるが、具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリエチルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、ジアザビシクロウンデセン(DBU)等が用いられる。
本製造法において、パラジウム錯体としては、例えば、J. Am. Chem. Soc.1994, 116, 5969-5970、J. Am. Chem. Soc. 1994, 116, 7901-7902、Pure Appl. Chem., 71(8), 1417-1423, 1999等に記載のパラジウム錯体などが用いられる。
本製造法において、アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムなどが用いられる。
本製造法において、アルカリ土類金属としては、マグネシウム、カルシウムなどが用いられる。
本製造法において、メルカプトの保護基としては、例えば、トリチル、4−メトキシベンジル、アセトアミドメチル、tert-ブチル等が挙げられる。
本製造方法において、原料化合物や製造中間体は、塩であってもよい。このような塩としては、前述の本発明の化合物の塩と同様のものが挙げられる。
1.化合物(i)の製造法
本発明の化合物(i)は、例えば以下に示す化合物(I−A)から(i)への変換反応またはこれに準じた方法などにより得られる。以下にその反応式の略図を示すが、略図中の化合物の各記号は前記と同意義を示し、化合物(I−A)は化合物(i)を包含する。
Figure 2009028629
[式中、PはY−R4aへ変換可能な任意の官能基を示し、それ自体Y−R4aの場合もありうる。その他の各記号は前記と同意義を示す。]
本製造法の化合物(i)は、化合物(I−A)に対してPを必要に応じて適当な公知の一般的な官能基に変換することにより導くことができる。
例えば、化合物(I−A)[P=COOH]の場合には、公知の一般的アミド化反応を行い化合物(i)[Y=CONH]へ導くことができるほか、クルチウス転移反応およびそれに続く公知の一般的官能基変換反応を行った後、公知の一般的アミド化反応あるいはウレア化反応を行い化合物(i)[Y=NHCO]、あるいは化合物(i)[Y=NHCONH]へと導くことができる。
また、例えば化合物(I−A)[P=NO]の場合には、公知の一般的還元反応を行い化合物(I−A)[P=NH]とした後、公知の一般的アミド化反応あるいはウレア化反応を行い化合物(i)[Y=NHCO]、あるいは化合物(i)[Y=NHCONH]へと導くことができる。また、化合物(I−A)[P=NH]とした後、公知の一般的還元的アミノ化反応あるいはパラジウム触媒を用いた公知の一般的カップリング反応などにより化合物(i)[Y=NH]へと導くことができる。
化合物(I−A)は、以下に示すA法、B法、あるいはC法、またはこれに準じた方法などによって得られる。
A法:
Figure 2009028629
[式中、L1aは脱離基を、Gaは水素原子または金属原子を、L2aは脱離基を、Wは水素原子、アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(例、p−トルエンスルホニル等)を示し、波線はイミンの2つの幾何異性体が任意の割合で存在することを、Vは任意の置換基を示し、その他の各記号は前記と同意義を示す。]
本製造法の原料化合物(I−A)(R1aがアシルの場合)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物またはその塩に対して、R1a−OH(R1aはアシルを示す)で表されるカルボン酸またはその反応性誘導体を用いて、公知の一般的アシル化反応を行い製造することができる。
原料化合物(I−B)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して適当な公知の一般的官能基変換を行うことによりVをアミノに変換することによって製造することができる。
例えば、化合物(I−C)[V=NHCOCF]の場合には、公知の一般的なトリフルオロアセチルの脱保護反応を行い化合物(I−B)へと導くことができる。
また、例えば、化合物(I−C)[V=NHCOOR10a、式中、R10aはC1−4アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、t−ブチルなど)を示す。]の場合には、公知の一般的なカーバメートの加水分解反応を行い(I−B)へと導くことができる。
また、例えば、化合物(I−C)[V=COOR11a、式中、R11aはC1−4アルキル(例、メチル、エチル、プロピルなど)、ベンジル、C6−10アリール(例、フェニル、トリルなど)を示す。]の場合には、公知の一般的なエステルの加水分解反応により化合物(I−C)[V=COOH]とした後、クルチウス転移反応およびそれに続く公知の一般的官能基変換反応を行い化合物(I−B)へと導くことができる。
原料化合物(I−C)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物から製造することができる。
例えば、化合物(I−D)[W=SO(4−CH)、かつV=NH]の場合には、Synthesis(1998)867−872などに示される方法、すなわち、トリフルオロ酢酸無水物を作用させて化合物(I−C)[V=NHCOCF]へと導くことができる。
この場合の反応は、化合物(I−D)[W=SO(4−CH)、かつV=NH]に対してトリフルオロ酢酸無水物を1〜50当量、好ましくは1〜30当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(I−D)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
例えば、化合物(I−F)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(p−トルエンスルホニル)]の場合、化合物(I−E)[V=NH]と反応させることにより化合物(I−D)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(p−トルエンスルホニル)、かつV=NH]へと導くことができる。
この場合の反応は、化合物(I−F)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(p−トルエンスルホニル)]またはその塩に対して化合物(I−E)[V=NH]を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(I−F)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(p−トルエンスルホニル)]またはその塩に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
前記式中、L2aで表される脱離基としては、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、式−S(O)12a[式中、kは0、1または2を示し、R12aはC1−4アルキル(例、メチル、エチル、プロピル等)、ベンジル、C6−10アリール(例、フェニル、トリル等)などを示す。]で表される基または式−OR12a[式中、R12aは前記と同意義を示す。]で表される基が用いられる。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
また、例えば、化合物(I−F)[W=H]の場合、化合物(I−E)[V=NHCOR10a、式中、R10aは前記と同意義を示す。]と反応させることにより化合物(I−D)を経由することなく化合物(I−C)[V=NHCOR10a、式中、R10aは前記と同意義を示す。]を、化合物(I−E)[V=COOR11a、式中、R11aは前記と同意義を示す。]と反応させることにより化合物(I−D)を経由することなく化合物(I−C)[V=COOR11a、式中、R11aは前記と同意義を示す。]を製造できることが国際公開第2005/89763号パンフレットなどで知られている。
原料化合物(I−E)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(I−F)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩を化合物(I−F)[W=H]としてそのまま用いるか、もしくは化合物(I−G)に対して自体公知の手段によりアルキルスルホニルあるいはアリールスルホニルを導入することで製造することができる。
この場合の反応は、化合物(I−G)に対して塩化アルキルスルホニルまたは塩化アリールスルホニルを1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(I−G)に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(I−G)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して自体公知の一般的還元反応を行うことによりニトロをアミノに変換することによって製造することができる。
化合物(I−H)[P=NO]の場合には、本還元反応により化合物(I−G)[P=NH]とした後、公知の一般的アミド化反応あるいはウレア化反応を行い、化合物(I−G)[P=Y−R4a、式中、YはNHCOを示す。]、あるいは化合物(I−G)[P=Y−R4a、式中、YはNHCONHを示す。]へと導くことができる。
原料化合物(I−H)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物とを反応させることにより製造することができる。
化合物(I−I)においてXaが−NR9a−[R9aは前記と同意義を示す。]、−O−、−S−のときは、Gは主に水素原子が用いられるが、アルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属でもよい。
化合物(I−J)において、L1aで表される脱離基としては、前記のL2aで表される脱離基と同様のものが挙げられる。
反応は、化合物(I−J)に対して化合物(I−I)またはその塩を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基あるいはアンモニウム塩を化合物(I−J)に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
また、触媒としてパラジウム錯体を化合物(I−J)に対して0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量使用しても良い。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、前記反応はマイクロウェーブ照射下で行っても良い。
原料化合物(I−I)および原料化合物(I−J)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
B法:
Figure 2009028629
[式中、L3aは脱離基を示し、UはX−Gへ変換可能な任意の官能基を示し、X−Gそのものの場合もあり、波線はイミンの2つの幾何異性体が任意の割合で存在することを示し、その他の各記号は前記と同意義を示す。]
本製造法の原料化合物(I−A)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物と式:
Figure 2009028629
[式中の各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩とを反応させることによっても製造することができる。
化合物(I−K)において、L3aで表される脱離基としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、式−S(O)12a[式中、kは0、1または2を示し、R12aは前記と同意義を示す。]で表される基または式−OR12a[式中、R12aは前記と同意義を示す。]で表される基が用いられる。
化合物(I−L)においてXが−NR9a−[R9aは前記と同意義を示す。]、−O−、−S−のときは、Gは主に水素原子が用いられるが、アルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属でもよい。
前記反応は、化合物(I−L)またはその塩に対して化合物(I−K)を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基あるいはアンモニウム塩を化合物(I−L)またはその塩に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
また、触媒としてパラジウム錯体を化合物(I−L)またはその塩に対して0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量使用しても良い。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、反応はマイクロウェーブ照射下で行っても良い。
原料化合物(I−K)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(I−L)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して、必要に応じてUを適当な公知の一般的な官能基に変換することにより導くことができる。例えば、化合物(I−M)[U=NO]の場合には、公知の一般的還元反応により化合物(I−L)[X−G=NH−H]に導くことができるほか、その後、公知の一般的還元的アミノ化反応あるいはパラジウム触媒を用いた公知の一般的カップリング反応などにより化合物(I−L)[X−G=NR9a−H、R9aは前記と同意義を示す。]へと導くことができる。また、例えば、化合物(I−M)[U=SR13a、OR13a、式中、R13aはメチル、ベンジルなどの保護基を示す。]の場合には、必要に応じて公知一般の脱保護反応によって化合物(I−L)[X−G=S−H、O−H]へと導くことができる。
原料化合物(I−M)(R1aがアシルの場合)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中の各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩に対して、R1a−OH(R1aはアシルを示す)で表されるカルボン酸またはその反応性誘導体を用いて、公知の一般的アシル化反応を行い製造することができる。
原料化合物(I−N)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して適当な公知の一般的官能基変換を行うことによりVをアミノに変換することによって製造することができる。
例えば、化合物(I−O)[V=NHCOCF]の場合には、公知の一般的なトリフルオロアセチルの脱保護反応を行い化合物(I−N)へと導くことができる。
また、例えば、化合物(I−O)[V=NHCOOR10a、式中、R10aは前記と同意義を示す。]の場合には、公知の一般的なカーバメートの加水分解反応を行い化合物(I−N)へと導くことができる。
また、例えば、化合物(I−O)[V=COOR11a、式中、R11aは前記と同意義を示す。]の場合には、公知の一般的なエステルの加水分解反応により化合物(I−O)[V=COOH]とした後、クルチウス転移反応およびそれに続く公知の一般的官能基変換反応を行い化合物(I−N)へと導くことができる。
原料化合物(I−O)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物から製造することができる。
例えば、化合物(I−P)[W=SO(4−CH)、かつV=NH]の場合には、トリフルオロ酢酸無水物を作用させて化合物(I−O)[V=NHCOCF]へと導くことができる。
この場合の反応は、化合物(I−P)[W=SO(4−CH)、かつV=NH]に対してトリフルオロ酢酸無水物を1〜50当量、好ましくは1〜30当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(I−P)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
例えば、化合物(I−Q)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(例、p−トルエンスルホニル)]の場合、化合物(I−E)[V=NH]と反応させることにより化合物(I−P)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(例、p−トルエンスルホニル)、かつV=NH]へと導くことができる。
この場合の反応は、化合物(I−Q)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(例、p−トルエンスルホニル)]またはその塩に対して化合物(I−E)[V=NH]を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(I−Q)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(例、p−トルエンスルホニル)]またはその塩に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
また、例えば、化合物(I−Q)[W=H]の場合、化合物(I−E)[V=NHCOR10a、式中、R10aは前記と同意義を示す。]と反応させることにより化合物(I−P)を経由することなく化合物(I−O)[V=NHCOR10a、式中、R10aは前記と同意義を示す。]を、化合物(I−E)[V=COOR11a、式中、R11aは前記と同意義を示す。]と反応させることにより化合物(I−P)を経由することなく(I−O)[V=COOR11a、式中、R11aは前記と同意義を示す。]を製造できることが国際公開WO2005/89763号パンフレットなどで知られている。
原料化合物(I−E)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(I−Q)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩を化合物(I−Q)[W=H]としてそのまま用いるか、もしくは化合物(I−R)に対して自体公知の手段によりアルキルスルホニルあるいはアリールスルホニルを導入することで製造することができる。
この場合の反応は、化合物(I−R)またはその塩に対して塩化アルキルスルホニルまたは塩化アリールスルホニルを1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(I−R)またはその塩に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(I−R)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して自体公知の一般的還元反応を行うことによりニトロをアミノに変換することによって製造することができる。
原料化合物(I−S)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
C法:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示し、波線はイミンの2つの幾何異性体が任意の割合で存在することを示す。]
原料化合物(I−A)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物とを反応させることによっても製造することができる。
化合物(I−I)においてXが−NR9a−[R9aは前記と同意義を示す。]、−O−、−S−のときは、Gは主に水素原子が用いられるが、アルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属でもよい。
反応は、化合物(I−T)に対して化合物(I−I)またはその塩を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基あるいはアンモニウム塩を化合物(I−T)に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。また、触媒としてパラジウム錯体を化合物(I−T)に対して0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量使用しても良い。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、反応はマイクロウェーブ照射下で行っても良い。
原料化合物(I−I)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(I−T)(R1aがアシルの場合)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物またはその塩に対して、R1a−OH(R1aはアシルを示す)で表されるカルボン酸またはその反応性誘導体を用いて、公知の一般的アシル化反応を行い製造することができる。
原料化合物(I−U)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して適当な公知の一般的官能基変換を行うことによりVをアミノに変換することによって製造することができる。
例えば、化合物(I−V)[V=NHCOCF]の場合には、公知の一般的なトリフルオロアセチルの脱保護反応を行い化合物(I−U)へと導くことができる。
また、例えば、化合物(I−V)[V=NHCOOR10a、式中、R10aは前記と同意義を示す。]の場合には、公知の一般的なカーバメートの加水分解反応を行い化合物(I−U)へと導くことができる。
また、例えば、化合物(I−V)[V=COOR11a、式中、R11aは前記と同意義を示す。]の場合には、公知の一般的なエステルの加水分解反応により化合物(I−V)[V=COOH]とした後、クルチウス転移反応およびそれに続く公知の一般的官能基変換反応を行い(I−U)へと導くことができる。
原料化合物(I−V)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物から製造することができる。
例えば、化合物(I−W)[W=SO(4−CH)、かつV=NH]の場合には、トリフルオロ酢酸無水物を作用させて化合物(I−V)[V=NHCOCF]へと導くことができる。
この場合の反応は、化合物(I−W)[W=SO(4−CH)、かつV=NH]に対してトリフルオロ酢酸無水物を1〜50当量、好ましくは1〜30当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(I−W)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
例えば、化合物(I−X)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(例、p−トルエンスルホニル等)]の場合、化合物(I−E)[V=NH]と反応させることにより化合物(I−W)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(例、p−トルエンスルホニル等)、かつV=NH]へと導くことができる。
この場合の反応は、化合物(I−X)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(例、p−トルエンスルホニル等)]またはその塩に対して化合物(I−E)[V=NH]を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(I−X)[W=アルキルスルホニル(例、メチルスルホニル等)あるいはアリールスルホニル(例、p−トルエンスルホニル等)]またはその塩に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
また、例えば、化合物(I−X)[W=H]の場合、化合物(I−E)[V=NHCOR10a、式中、R10aは前記と同意義を示す。]と反応させることにより化合物(I−W)を経由することなく化合物(I−V)[V=NHCOR10a、式中、R10aは前記と同意義を示す。]を、化合物(I−E)[V=COOR11a、式中、R11aは前記と同意義を示す。]と反応させることにより化合物(I−W)を経由することなく化合物(I−V)[V=COOR11a、式中、R11aは前記と同意義を示す。]を製造できることが国際公開第2005/89763号パンフレットなどで知られている。
原料化合物(I−E)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(I−X)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩を化合物(I−X)[W=H]としてそのまま用いるか、もしくは化合物(I−Y)に対して自体公知の手段によりアルキルスルホニルあるいはアリールスルホニルを導入することで製造することができる。
この場合の反応は、化合物(I−Y)またはその塩に対して塩化アルキルスルホニルまたは塩化アリールスルホニルを1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(I−Y)またはその塩に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(I−Y)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して自体公知の一般的還元反応を行うことによりニトロをアミノに変換することによって製造することができる。
原料化合物(I−J)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
2.化合物(ii)の製造法
本発明の化合物(ii)は、例えば以下に示す化合物(II−A)から化合物(ii)への変換反応またはこれに準じた方法などにより得られる。以下にその反応式の略図を示すが、略図中の化合物の各記号は前記と同意義を示し、化合物(II−A)は化合物(ii)を包含する。
Figure 2009028629
[式中、PはY−R3bへ変換可能な任意の官能基を示し、それ自体Y−R3bの場合もありうる。その他の各記号は前記と同意義を示す。]
本製造法の化合物(ii)は、例えば、化合物(II−A)に対してPを必要に応じて適当な公知の一般的な官能基に変換することにより導くことができる。
例えば、化合物(II−A)[P=COOH]の場合には、公知の一般的アミド化反応を行い化合物(ii)[Y=CONH]へ導くことができるほか、クルチウス転移反応およびそれに続く公知の一般的官能基変換反応を行った後、公知の一般的アミド化反応あるいはウレア化反応を行い化合物(ii)[Y=NHCO]、あるいは化合物(ii)[Y=NHCONH]へと導くことができる。
また、例えば、化合物(II−A)[P=NO]の場合には、公知の一般的還元反応を行い化合物(II−A)[P=NH]とした後、公知の一般的アミド化反応あるいはウレア化反応を行い化合物(ii)[Y=NHCO]、あるいは化合物(ii)[Y=NHCONH]へと導くことができる。また、化合物(II−A)[P=NH]とした後、公知の一般的還元的アミノ化反応あるいはパラジウム触媒を用いた公知の一般的カップリング反応などにより化合物(ii)[Y=NH]へと導くことができる。
上式の化合物(II−A)は、以下に示すA法、B法、あるいはC法、またはこれに準じた方法などによって得られる。
A法:
Figure 2009028629
[式中、L1bは脱離基を、Gは水素原子または金属原子を、R9bはC1−4アルキル(例、メチル、エチル、プロピル、t−ブチルなど)を示し、その他の各記号は前記と同意義を示す。]
本製造法の原料化合物(II−A)(R1bがアシルの場合)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩に対して、R1b−OH(R1bはアシルを示す)で表されるカルボン酸またはその反応性誘導体を用いて、公知の一般的アシル化反応を行い製造することができる。
原料化合物(II−B)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して、ヒドロキシルアミンまたはその塩を作用させて製造することができる。
例えば、本反応は、Synthesis(2003)1649−1652などに示される方法、すなわち、(II−C)に対してヒドロキシルアミンまたはその塩を1〜20当量、好ましくは1〜10当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を(II−C)に対して約1〜20当量、好ましくは1〜10当量使用してもよい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(II−C)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
この場合の反応は、化合物(II−E)またはその塩に対して化合物(II−D)を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(II−E)またはその塩に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(II−D)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(II−E)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して自体公知の一般的還元反応を行うことによりニトロをアミノに変換することによって製造することができる。
原料化合物(II−F)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物とを反応させることにより製造することができる。
化合物(II−G)においてXが−NR8b−[R8bは前記と同意義を示す。]、−O−、−S−のときは、Gは主に水素原子が用いられるが、アルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属でもよい。
化合物(II−H)において、L1bで表される脱離基としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、式−S(O)10b[式中、kは0、1または2を示し、R10bはC1−4アルキル(例、メチル、エチル、プロピル等)、ベンジル、C6−10アリール(例、フェニル、トリル等)などを示す。]で表される基または式−OR10b[式中、R10bは前記と同意義を示す。]で表される基が用いられる。
反応は、化合物(II−H)に対して化合物(II−G)またはその塩を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基あるいはアンモニウム塩を化合物(II−H)に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
また、触媒としてパラジウム錯体を化合物(II−H)に対して0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量使用しても良い。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、前記反応はマイクロウェーブ照射下で行っても良い。
原料化合物(II−G)および原料化合物(II−H)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
B法:
Figure 2009028629
[式中、UはX−Gへ変換可能な任意の官能基を示し、X−Gそのものの場合もありうる。L2bは脱離基を示し、その他の各記号は前記と同意義を示す。]
本製造法の原料化合物(II−A)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、L2bは脱離基を示し、その他の各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物と式:
Figure 2009028629
[式中の各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩とを反応させることによっても製造することができる。
化合物(II−I)において、L2bで表される脱離基としては、前記のL1bで表される脱離基と同様のものが用いられる。
化合物(II−J)においてXが−NR8b−[R8bは前記と同意義を示す。]、−O−、−S−のときは、Gは主に水素原子が用いられるが、アルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属でもよい。
前記反応は、化合物(II−J)またはその塩に対して化合物(II−I)を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基あるいはアンモニウム塩を化合物(II−J)またはその塩に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
また、触媒としてパラジウム錯体を化合物(II−J)またはその塩に対して0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量使用しても良い。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、反応はマイクロウェーブ照射下で行っても良い。
原料化合物(II−I)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(II−J)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して、必要に応じてUを適当な公知の一般的な官能基に変換することにより導くことができる。例えば、化合物(II−K)[U=NO]の場合には、公知の一般的還元反応により化合物(II−J)[X−G=NH−H]に導くことができるほか、その後、公知の一般的還元的アミノ化反応あるいはパラジウム触媒を用いた公知の一般的カップリング反応などにより化合物(II−J)[X−G=NR8b−H、R8bは前記と同意義を示す。]へと導くことができる。また、例えば、化合物(II−K)[U=SR11b、OR11b;R11bはメチル、ベンジルなどの保護基を示す。]の場合には、必要に応じて公知一般の脱保護反応によって化合物(II−J)[X−G=S−H、O−H]へと導くことができる。
原料化合物(II−K)(R1bがアシルの場合)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中の各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩に対して、R1b−OH(R1bはアシルを示す)で表されるカルボン酸またはその反応性誘導体を用いて、公知の一般的アシル化反応を行い製造することができる。
原料化合物(II−L)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して、ヒドロキシルアミンまたはその塩を作用させて製造することができる。
例えば、本反応は、化合物(II−M)に対してヒドロキシルアミンまたはその塩を1〜20当量、好ましくは1〜10当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(II−M)に対して約1〜20当量、好ましくは1〜10当量使用してもよい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(II−M)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
この場合の反応は、化合物(II−N)またはその塩に対して化合物(II−D)を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(II−N)またはその塩に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(II−D)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(II−N)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して自体公知の一般的還元反応を行うことによりニトロをアミノに変換することによって製造することができる。
原料化合物(II−O)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
C法:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
本製造法の原料化合物(II−A)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物とを反応させることによっても製造することができる。
化合物(II−G)においてXが−NR8b−[R8bは前記と同意義を示す。]、−O−、−S−のときは、Gは主に水素原子が用いられるが、アルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属でもよい。
反応は、化合物(II−P)に対して化合物(II−G)またはその塩を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基あるいはアンモニウム塩を化合物(II−P)に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。また、触媒としてパラジウム錯体を化合物(II−P)に対して0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量使用しても良い。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、反応はマイクロウェーブ照射下で行っても良い。
原料化合物(II−G)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(II−P)(R1bがアシルの場合)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中の各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩に対して、R1b−OH(R1bはアシルを示す)で表されるカルボン酸またはその反応性誘導体を用いて、公知の一般的アシル化反応を行い製造することができる。
原料化合物(II−Q)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して、ヒドロキシルアミンまたはその塩を作用させて製造することができる。
例えば、本反応は、化合物(II−R)に対してヒドロキシルアミンまたはその塩を1〜20当量、好ましくは1〜10当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(II−R)に対して約1〜20当量、好ましくは1〜10当量使用してもよい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(II−R)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩とを反応させることにより製造することができる。
この場合の反応は、化合物(II−S)またはその塩に対して化合物(II−D)を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(II−S)またはその塩に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜50時間、好ましくは約1〜20時間である。
原料化合物(II−D)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(II−S)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して自体公知の一般的還元反応を行うことによりニトロをアミノに変換することによって製造することができる。
原料化合物(II−H)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
3.化合物(iii)の製造法
本発明の化合物(iii)は、例えば以下に示す(III−A)から(iii)への変換反応またはこれに準じた方法などにより得られる。以下にその反応式の略図を示すが、略図中の化合物の各記号は前記と同意義を示し、化合物(III−A)は化合物(iii)を包含する。
Figure 2009028629
[式中、PはY−R2cへ変換可能な任意の官能基を示し、それ自体Y−R2cの場合もありうる。その他の各記号は前記と同意義を示す。]
本製造法の化合物(iii)は、化合物(III−A)に対してPを必要に応じて適当な公知の一般的な官能基に変換することにより導くことができる。
例えば、化合物(III−A)[P=COOH]の場合には、公知の一般的アミド化反応を行い化合物(iii)[Y=CONH]へ導くことができるほか、クルチウス転移反応およびそれに続く公知な一般的官能基変換反応を行った後、公知の一般的アミド化反応あるいはウレア化反応を行い化合物(iii)[Y=NHCO]、あるいは化合物(iii)[Y=NHCONH]へと導くことができる。
また、例えば、化合物(III−A)[P=NO]の場合には、公知の一般的還元反応を行い化合物(III−A)[P=NH]とした後、公知の一般的アミド化反応あるいはウレア化反応を行い化合物(iii)[Y=NHCO]、あるいは化合物(iii)[Y=NHCONH]へと導くことができる。また、化合物(III−A)[P=NH]とした後、公知の一般的還元的アミノ化反応あるいはパラジウム触媒を用いた公知の一般的カップリング反応などにより化合物(iii)[Y=NH]へと導くことができる。
上式の化合物(III−A)は、以下に示すA法、B法、あるいはC法、またはこれに準じた方法などによって得られる。
A法:
Figure 2009028629
[式中、L1cおよびL2cは脱離基を、Gは水素原子または金属原子を、WはSR9c、SCNあるいは水素原子を示し、R9cは水素原子あるいは保護基を示す。その他の各記号は前記と同意義を示す。]
本製造法の原料化合物(III−A)(R1cがアシルの場合)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して、R1c−OH(R1cはアシルを示す)で表されるカルボン酸またはその反応性誘導体を用いて、公知の一般的アシル化反応を行い製造することができる。
原料化合物(III−B)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物から製造することができる。例えば、化合物(III−C)[W=SR9c]の場合には、必要に応じて公知の一般的脱保護反応を行い化合物(III−C)[W=SH]へと導いた後、シアン酸ブロミドあるいは1,1−ジ−1H−イミダゾール−1−イルメタンイミンを作用させて化合物(III−B)へと導くことができる。
この場合の反応は、化合物(III−C)[W=SH]に対してシアン酸ブロミドあるいは1,1−ジ−1H−イミダゾール−1−イルメタンイミンを1〜10当量、好ましくは1〜5当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(III−C)[W=SH]に対して0〜10当量、好ましくは0〜2当量用いても良い。
上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、例えば、化合物(III−C)[W=SCN]の場合には、化合物(III−C)[W=SCN]に対して1〜10当量、場合によっては溶媒量、好ましくは1〜5当量の酸を作用させることによっても化合物(III−B)へと導くことができる。
本反応における酸としては、塩酸、酢酸、硫酸などが用いられる。上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水、酢酸またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、例えば、化合物(III−C)[W=H]の場合には、化合物(III−C)[W=H]に対してチオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムあるいはチオシアン酸アンモニウムおよび臭素を作用させることによっても化合物(III−B)へと導くことができる。この場合の反応は、化合物(III−C)[W=H]に対してチオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムあるいはチオシアン酸アンモニウムを1〜10当量、好ましくは1〜5当量使用し、また、臭素を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し溶媒中で行うのが好ましい。
上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水、酢酸またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
原料化合物(III−C)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して公知の一般的還元反応を行うことによりニトロをアミノに変換することによって製造可能である。
また、化合物(III−D)[W=SCN]の場合には、本還元反応により化合物(III−C)[W=SCN]を経由することなく直接、化合物(III−B)へと導くことも可能である。
例えば、化合物(III−D)[W=SCN]に対して酸存在下で還元鉄を作用させることにより化合物(III−C)[W=SCN]を経由することなく直接、化合物(III−B)を得ることが可能である。
この場合の反応は、化合物(III−D)[W=SCN]に対して還元鉄を1〜10当量、好ましくは1〜5当量、酸を1〜20当量、場合によっては溶媒量、好ましくは1〜10当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。
本反応における酸としては、塩酸、酢酸、硫酸などが用いられる。上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水、酢酸またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
原料化合物(III−D)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物またはその塩と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物とを反応させることにより製造することができる。
化合物(III−E)においてXが−NR7c−[R7cは前記と同意義を示す。]、−O−、−S−のときは、Gは主に水素原子が用いられるが、アルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属でもよい。
化合物(III−F)において、L1cで表される脱離基としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、式−S(O)10c[式中、kは0、1または2を示し、R10cはC1−4アルキル(例、メチル、エチル、プロピル等)、ベンジル、C6−10アリール(例、フェニル、トリル等)を示す。]で表される基または式−OR10c[式中、R10cは前記と同意義を示す。]で表される基が用いられる。
反応は、化合物(III−F)に対して化合物(III−E)またはその塩を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基あるいはアンモニウム塩を化合物(III−F)に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
また、触媒としてパラジウム錯体を化合物(III−F)に対して0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量使用しても良い。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、反応はマイクロウェーブ照射下で行っても良い。
原料化合物(III−E)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(III−F)は、市販のものを使用するか、または式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して公知の一般的有機化学反応を適用してL2cをWに変換することによって製造することができる。
化合物(III−G)において、L2cで表される脱離基としては、前記のL1cで表される脱離基と同様のものが用いられる。
例えば、化合物(III−G)に対してチオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムあるいはチオシアン酸アンモニウムを反応させて化合物(III−F)[W=SCN]を得ることができる。
反応は、化合物(III−G)に対してチオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムあるいはチオシアン酸アンモニウムを1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水、酢酸またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
原料化合物(III−G)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
B法:
Figure 2009028629
[式中、L3cおよびL4cは脱離基を示し、UはX−Gへ変換可能な任意の官能基を示し、X−Gそのものの場合もあり、その他の各記号は前記と同意義を示す。]
原料化合物(III−A)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物とを反応させることによっても製造することができる。
化合物(III−H)において、L3cで表される脱離基としては、前記のL1cで表される脱離基と同様のものが用いられる。
化合物(III−I)においてXが−NR7c−[R7cは前記と同意義を示す。]、−O−、−S−のときは、Gは主に水素原子が用いられるが、アルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属でもよい。
反応は、化合物(III−H)に対して化合物(III−I)またはその塩を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基あるいはアンモニウム塩を化合物(III−H)に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。
また、触媒としてパラジウム錯体を化合物(III−H)に対して0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量使用しても良い。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、反応はマイクロウェーブ照射下で行っても良い。
原料化合物(III−H)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(III−I)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して、必要に応じてUを適当な公知の一般的な官能基に変換することにより導くことができる。例えば、化合物(III−J)[U=NO]の場合には、公知の一般的還元反応により化合物(III−I)[X−G=NH−H]に導くことができるほか、その後、公知の一般的還元的アミノ化反応あるいはパラジウム触媒を用いた公知の一般的カップリング反応などにより化合物(III−I)[X−G=NR7c−H、R7cは前記と同意義を示す。]へと導くことができる。また、例えば、化合物(III−J)[U=SR9c、OR9c;R9cは前記と同意義を示す。]の場合には、必要に応じて公知一般の脱保護反応によって化合物(III−I)[X−G=S−H、O−H]へと導くことができる。
原料化合物(III−J)(R1cがアシルの場合)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して、R1c−OH(R1cはアシルを示す)で表されるカルボン酸またはその反応性誘導体を用いて、公知の一般的アシル化反応を行い製造することができる。
原料化合物(III−K)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物から製造することができる。例えば、化合物(III−L)[W=SR9c;R9cは前記と同意義を示す。]の場合には、必要に応じて公知の一般的脱保護反応を行い化合物(III−L)[W=SH]へと導いた後、シアン酸ブロミドあるいは1,1−ジ−1H−イミダゾール−1−イルメタンイミンを作用させて化合物(III−K)を製造することができる。
この場合の反応は、化合物(III−L)[W=SH]に対してシアン酸ブロミドあるいは1,1−ジ−1H−イミダゾール−1−イルメタンイミンを1〜10当量、好ましくは1〜5当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(III−L)[W=SH]に対して0〜10当量、好ましくは0〜2当量用いても良い。
上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、例えば、化合物(III−L)[W=SCN]の場合には、化合物(III−L)[W=SCN]に対して1〜10当量、場合によっては溶媒量、好ましくは1〜5当量の酸を作用させることによっても化合物(III−K)へと導くことができる。
本反応における酸としては、塩酸、酢酸、硫酸などが用いられる。上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水、酢酸またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、例えば、化合物(III−L)[W=H]の場合には、化合物(III−L)[W=H]に対してチオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムあるいはチオシアン酸アンモニウムおよび臭素を作用させることによっても化合物(III−K)へと導くことができる。この場合の反応は、化合物(III−L)[W=H]に対してチオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムあるいはチオシアン酸アンモニウムを1〜10当量、好ましくは1〜5当量使用し、また、臭素を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し溶媒中で行うのが好ましい。
上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水、酢酸またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
原料化合物(III−L)は、式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して公知の一般的還元反応を行うことによりニトロをアミノに変換することによって製造可能である。
また、化合物(III−M)[W=SCN]の場合には、本還元反応により化合物(III−L)[W=SCN]を経由することなく直接、化合物(III−K)へと導くことも可能である。
例えば、化合物(III−M)[W=SCN]に対して酸存在下で還元鉄を作用させることにより化合物(III−L)[W=SCN]を経由することなく直接、化合物(III−K)を得ることが可能である。
この場合の反応は、化合物(III−M)[W=SCN]に対して還元鉄を1〜10当量、好ましくは1〜5当量、酸を1〜20当量、場合によっては溶媒量、好ましくは1〜10当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。
本反応における酸としては、塩酸、酢酸、硫酸などが用いられる。上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水、酢酸またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
原料化合物(III−M)は、市販のものを使用するか、または式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して公知の一般的有機化学反応を適用してL4cをWに変換することによって製造することができる。
化合物(III−N)において、L4cで表される脱離基としては、前記のL2cで表される脱離基と同様のものが用いられる。
例えば、化合物(III−N)に対してチオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムあるいはチオシアン酸アンモニウムを反応させて化合物(III−M)[W=SCN]を得ることができる。
反応は、化合物(III−N)に対してチオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムあるいはチオシアン酸アンモニウムを1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水、酢酸またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
原料化合物(III−N)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
C法:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
原料化合物(III−A)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物と式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物とを反応させることによっても製造することができる。
化合物(III−O)においてXが−NR7c−[R7cは前記と同意義を示す。]、−O−、−S−のときは、Gは主に水素原子が用いられるが、アルカリ金属、あるいはアルカリ土類金属でもよい。
反応は、化合物(III−P)に対して化合物(III−O)またはその塩を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基あるいはアンモニウム塩を化合物(III−P)に対して約1〜10当量、好ましくは1〜2当量使用してもよい。また、触媒としてパラジウム錯体を化合物(III−P)に対して0.05〜10当量、好ましくは0.05〜2当量使用しても良い。
前記反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、反応はマイクロウェーブ照射下で行っても良い。
原料化合物(III−O)は、市販のものを使用するか、または自体公知の手段を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
原料化合物(III−P)(R1cがアシルの場合)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して、R1c−OH(R1cはアシルを示す)で表されるカルボン酸またはその反応性誘導体を用いて、公知の一般的アシル化反応を行い製造することができる。
原料化合物(III−Q)は、例えば式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物から製造することができる。
例えば、化合物(III−R)[W=SR9c;R9cは前記と同意義を示す。]の場合には、必要に応じて公知の一般的脱保護反応を行い化合物(III−R)[W=SH]へと導いた後、シアン酸ブロミドあるいは1,1−ジ−1H−イミダゾール−1−イルメタンイミンを作用させて化合物(III−Q)を製造することができる。
この場合の反応は、化合物(III−R)[W=SH]に対してシアン酸ブロミドあるいは1,1−ジ−1H−イミダゾール−1−イルメタンイミンを1〜10当量、好ましくは1〜5当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。また、塩基を化合物(III−R)[W=SH]に対して0〜10当量、好ましくは0〜2当量用いても良い。
上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、例えば、化合物(III−R)[W=SCN]の場合には、化合物(III−R)[W=SCN]に対して1〜10当量、場合によっては溶媒量、好ましくは1〜5当量の酸を作用させることによっても化合物(III−Q)へと導くことができる。
本反応における酸としては、塩酸、酢酸、硫酸などが用いられる。上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水、酢酸またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
また、例えば、化合物(III−R)[W=H]の場合には、化合物(III−R)[W=H]に対してチオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムあるいはチオシアン酸アンモニウムおよび臭素を作用させることによっても化合物(III−Q)へと導くことができる。この場合の反応は、化合物(III−R)[W=H]に対してチオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムあるいはチオシアン酸アンモニウムを1〜10当量、好ましくは1〜5当量使用し、また、臭素を1〜5当量、好ましくは1〜2当量使用し溶媒中で行うのが好ましい。
上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水、酢酸またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
原料化合物(III−R)は、市販のものを使用するか、または式:
Figure 2009028629
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
で表される化合物に対して公知の還元反応を行うことによりニトロをアミノに変換することによって製造可能である。
また、化合物(III−F)[W=SCN]の場合には、本還元反応により化合物(III−R)[W=SCN]を経由することなく直接、化合物(III−Q)へと導くことも可能である。
例えば、化合物(III−F)[W=SCN]に対して酸存在下で還元鉄を作用させることにより化合物(III−R)[W=SCN]を経由することなく直接、化合物(III−Q)を得ることが可能である。
この場合の反応は、化合物(III−F)[W=SCN]に対して還元鉄を1〜10当量、好ましくは1〜5当量、酸を1〜20当量、場合によっては溶媒量、好ましくは1〜10当量使用し、溶媒中で行うのが好ましい。
本反応における酸としては、塩酸、酢酸、硫酸などが用いられる。上記の反応における溶媒としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、水、酢酸またはこれらの混合溶媒などが用いられる。
前記反応は、冷却下(約−78〜20℃、好ましくは約−10〜10℃)、室温下または加熱下(約40〜200℃、好ましくは約40〜160℃)に行うことができ、反応時間は通常約1〜30時間、好ましくは約1〜20時間、さらに好ましくは約1〜10時間である。
本発明の化合物は、公知の手段、例えば、転溶、濃縮、溶媒抽出、分溜、液性変換、晶出、再結晶、クロマトグラフィー等によって単離、精製することができる。本発明の化合物が遊離化合物として得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法によって、目的とする塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、遊離体または目的とする他の塩に変換することができる。
本発明の化合物はプロドラッグとして用いてもよい。本発明の化合物のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により本発明の化合物に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして本発明の化合物に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして本発明の化合物に変化する化合物をいう。
本発明の化合物のプロドラッグとしては、本発明の化合物のアミノがアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例えば、本発明の化合物のアミノがエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert-ブチル化、エトキシカルボニル化、tert-ブトキシカルボニル化、アセチル化、シクロプロピルカルボニル化された化合物等);本発明の化合物のヒドロキシがアシル化、アルキル化、りん酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、本発明の化合物のヒドロキシがアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物等);本発明の化合物のカルボキシがエステル化、アミド化された化合物(例えば、本発明の化合物のカルボキシがエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等);等が挙げられる。これらの化合物は、自体公知の方法によって本発明の化合物から製造することができる。
また、本発明の化合物のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で本発明の化合物に変化するものであってもよい。
本発明の化合物が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体等の異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も本発明の化合物に包含される。例えば、本発明の化合物に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も本発明の化合物に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶等)によりそれぞれを単品として得ることができる。
本発明の化合物は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても本発明の化合物に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
本発明の化合物は、溶媒和物(例えば、水和物等)であっても、無溶媒和物であってもよく、いずれも本発明の化合物に包含される。
同位元素(例、H、14C、35S、125I等)等で標識された化合物も、本発明の化合物に包含される。
さらに、HをH(D)に変換した重水素変換体も、本発明の化合物に包含される。
本発明の化合物、その塩、そのプロドラッグ(明細書中、本発明化合物と略記することがある)は、Raf、特にB−Raf阻害活性を有し、癌の臨床上有用な予防・治療剤、癌の増殖阻害剤、癌の転移抑制剤を提供することができる。また、哺乳動物におけるB−Raf依存性疾患の予防または治療に用いることができる。
本発明化合物は、血管内皮増殖因子受容体(VEGFR;特に、VEGFR2)に対する阻害活性も有する。
本発明化合物は、Raf、特にB−Rafに対し強い阻害活性を示す。また、本発明化合物は、薬効発現、薬物動態(吸収性、分布、代謝、排泄等)、溶解性(水溶性等)、他の医薬品との相互作用、安全性(急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心臓毒性、癌原性等)、安定性(化学的安定性、酵素に対する安定性等)の点でも優れているので、医薬として有用である。
従って、本発明化合物は、哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト等)に対して、Raf(特にB−Raf)阻害剤として有用である。本発明の化合物は、Raf関連疾患、例えば、癌(例えば、大腸癌(例えば、家族性大腸癌、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、消化管間質腫瘍など)、肺癌(例えば、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫など)、中皮腫、膵臓癌(例えば、膵管癌など)、胃癌(例えば、乳頭腺癌、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌など)、乳癌(例えば、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、炎症性乳癌など)、卵巣癌(例えば、上皮性卵巣癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣性胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍など)、前立腺癌(例えば、ホルモン依存性前立腺癌、ホルモン非依存性前立腺癌など)、肝臓癌(例えば、原発性肝癌、肝外胆管癌など)、甲状腺癌(例えば、甲状腺髄様癌など)、腎臓癌(例えば、腎細胞癌、腎盂と尿管の移行上皮癌など)、子宮癌、脳腫瘍(例えば、松果体星細胞腫瘍、毛様細胞性星細胞腫、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫など)、黒色腫(メラノーマ)、肉腫、膀胱癌、多発性骨髄腫を含む血液癌等)、糖尿病性網膜症、関節リウマチ、乾癬、アテローム性動脈硬化症、カポジ肉腫、COPD、痛み、喘息、子宮内膜症、腎炎、変形性関節症等の炎症、高血圧の予防・治療剤、癌の増殖阻害剤、癌の転移抑制剤、アポトーシス促進剤等の医薬として用いられる。なかでも、本発明化合物は、大腸癌、肺癌、膵臓癌、胃癌、乳癌、卵巣癌、前立腺癌、肝臓癌、甲状腺癌、腎臓癌、脳腫瘍、黒色腫(メラノーマ)、膀胱癌、血液癌に対して有効であり、特に、本発明化合物は、黒色腫(メラノーマ)、甲状腺癌、肺癌、大腸癌、卵巣癌、前立腺癌、腎臓癌の患者に対して有効である。
本発明化合物は、そのままあるいは薬理学的に許容される担体を配合し、経口的または非経口的に投与することができる。
本発明化合物を経口投与する場合の剤形としては、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、バッカル錠、口腔内速崩錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤、フィルム剤(例、口腔粘膜貼付フィルム)等の経口剤が挙げられる。また、非経口投与する場合の剤形としては、例えば、注射剤、注入剤、点滴剤、坐剤等が挙げられる。また、適当な基剤(例、酪酸の重合体、グリコール酸の重合体、酪酸−グリコール酸の共重合体、酪酸の重合体とグリコール酸の重合体との混合物、ポリグリセロール脂肪酸エステル等)と組み合わせて徐放性製剤とすることも有効である。
本発明化合物を上記の剤形に製造する方法としては、当該分野で一般的に用いられている公知の製造方法(例えば、日本薬局方に記載の方法)を適用することができる。また、上記の剤形に製造する場合には、必要に応じて、その剤形に製造する際に製剤分野において通常用いられる賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤等の添加剤を適宜、適量含有させて製造することができる。
例えば、本発明化合物を錠剤に製造する場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等を含有させて製造することができ、丸剤及び顆粒剤に製造する場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤等を含有させて製造することができる。また、散剤及びカプセル剤に製造する場合には賦形剤等を、シロップ剤に製する場合には甘味剤等を、乳剤または懸濁剤に製する場合には懸濁化剤、界面活性剤、乳化剤等を含有させて製造することができる。
賦形剤の例としては、乳糖、白糖、ブドウ糖、でんぷん、蔗糖、微結晶セルロース、カンゾウ末、マンニトール、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。
結合剤の例としては、5ないし10重量%デンプンのり液、10ないし20重量%アラビアゴム液またはゼラチン液、1ないし5重量%トラガント液、カルボキシメチルセルロース液、アルギン酸ナトリウム液、グリセリン等が挙げられる。
崩壊剤の例としては、でんぷん、炭酸カルシウム等が挙げられる。
滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製タルク等が挙げられる。
甘味剤の例としては、ブドウ糖、果糖、転化糖、ソルビトール、キシリトール、グリセリン、単シロップ等が挙げられる。
界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル40等が挙げられる。
懸濁化剤の例としては、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ベントナイト等が挙げられる。
乳化剤の例としては、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、ポリソルベート80等が挙げられる。
更に、本発明化合物を上記の剤形に製造する場合には、所望により、製剤分野において通常用いられる着色剤、保存剤、芳香剤、矯味剤、安定剤、粘稠剤等を適宜、適量添加することができる。
注射剤としては、静脈注射剤のほか、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤等が含まれ、また持続性製剤としては、イオントフォレシス経皮剤等が含まれる。
かかる注射剤は、自体公知の方法、すなわち、本発明化合物を無菌の水性液もしくは油性液に溶解、懸濁または乳化することによって調製される。注射用の水性液としては、生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例えば、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウム等)等が挙げられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例えば、エタノール)、ポリアルコール(例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン性界面活性剤(例えば、ポリソルベート80、HCO−50)等と併用してもよい。油性液としては、ゴマ油、大豆油等が挙げられ、溶解補助剤として、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等と併用してもよい。また、緩衝剤(例えば、リン酸緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイン等)、安定剤(例えば、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコール等)、保存剤(例えば、ベンジルアルコール、フェノール等)等と配合してもよい。調製された注射液は、通常、アンプルに充填される。
本発明製剤中の本発明化合物の含有量は、製剤の形態に応じて相違するが、通常、製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約2ないし85重量%、さらに好ましくは約5ないし70重量%である。
本発明製剤中の添加剤の含有量は、製剤の形態に応じて相違するが、通常、製剤全体に対して約1ないし99.9重量%、好ましくは約10ないし90重量%である。
本発明化合物は、安定かつ低毒性で安全に使用することができる。その1日の投与量は患者の状態や体重、化合物の種類、投与経路等によって異なるが、例えば、癌治療目的で患者に経口投与する場合には、成人(体重約60kg)1日当りの投与量は、有効成分(本発明化合物)として約1ないし1000mg、好ましくは約3ないし300mg、さらに好ましくは約10ないし200mgであり、これらを1回または2ないし3回に分けて投与することができる。
本発明化合物を非経口的に投与する場合は、通常、液剤(例えば、注射剤)の形で投与する。その1回投与量は、投与対象、対象臓器、症状、投与方法等によっても異なるが、例えば、注射剤の形にして、通常体重1kgあたり約0.01ないし約100mg、好ましくは約0.01ないし約50mg、より好ましくは約0.01ないし約20mgを静脈注射により投与するのが好都合である。
本発明化合物は、他の薬物と併用して用いることができる。具体的には、本発明化合物は、ホルモン療法剤、化学療法剤、免疫療法剤または細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤等の薬物と併用して用いることができる。以下、本発明化合物と併用し得る薬物を併用薬物と略記する。
「ホルモン療法剤」としては、例えば、ホスフェストロール、ジエチルスチルベストロール、クロロトリアニセン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、アリルエストレノール、ゲストリノン、メパルトリシン、ラロキシフェン、オルメロキシフェン、レボルメロキシフェン、抗エストロゲン(例、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン等)、ピル製剤、メピチオスタン、テストロラクトン、アミノグルテチイミド、LH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリン等)、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、スルホン酸エチニルエストラジオール、アロマターゼ阻害薬(例、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタン等)、抗アンドロゲン(例、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミド等)、5α−レダクターゼ阻害薬(例、フィナステリド、エプリステリド等)、副腎皮質ホルモン系薬剤(例、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン等)、アンドロゲン合成阻害薬(例、アビラテロン等)、レチノイドおよびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例、リアロゾール等)等が用いられる。
「化学療法剤」としては、例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、植物由来抗癌剤等が用いられる。
「アルキル化剤」としては、例えば、ナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマスタード−N−オキシド、クロラムブチル、シクロフォスファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニムスチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、アルトレタミン、アンバムスチン、塩酸ジブロスピジウム、フォテムスチン、プレドニムスチン、プミテパ、リボムスチン、テモゾロミド、トレオスルファン、トロフォスファミド、ジノスタチンスチマラマー、アドゼレシン、システムスチン、ビゼレシンおよびそれらのDDS製剤等が用いられる。
「代謝拮抗剤」としては、例えば、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、チオイノシン、メトトレキサート、ペメトレキセド、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクフォスファート、塩酸アンシタビン、5−FU系薬剤(例、フルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジン、カルモフール、ガロシタビン、エミテフール、カペシタビン等)、アミノプテリン、ネルザラビン、ロイコボリンカルシウム、タブロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペントスタチン、ピリトレキシム、イドキシウリジン、ミトグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチン、ベンダムスチンおよびそれらのDDS製剤等が用いられる。
「抗癌性抗生物質」としては、例えば、アクチノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸エピルビシン、ネオカルチノスタチン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロン、塩酸イダルビシンおよびそれらのDDS製剤等が用いられる。
「植物由来抗癌剤」としては、例えば、エトポシド、リン酸エトポシド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、テニポシド、パクリタキセル、ドセタクセル、ビノレルビンおよびそれらのDDS製剤等が用いられる。
「免疫療法剤(BRM)」としては、例えば、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レンチナン、ウベニメクス、インターフェロン、インターロイキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポイエチン、リンホトキシン、BCGワクチン、コリネバクテリウムパルブム、レバミゾール、ポリサッカライドK、プロコダゾール、抗CTLA4抗体等が用いられる。
「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤」における「細胞増殖因子」としては、細胞の増殖を促進する物質であればどのようなものでもよく、通常、分子量が20,000以下のペプチドで、受容体との結合により低濃度で作用が発揮される因子が挙げられ、具体的には、(1)EGF(epidermal growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、TGFα等〕、(2)インシュリンまたはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、インシュリン、IGF(insulin−like growth factor)−1、IGF−2等〕、(3)FGF(fibroblast growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、酸性FGF、塩基性FGF、KGF(keratinocyte growth factor)、FGF−10等〕、(4)その他の細胞増殖因子〔例、CSF(colony stimulating factor)、EPO(erythropoietin)、IL−2(interleukin−2)、NGF(nerve growth factor)、PDGF(platelet−derived growth factor)、TGFβ(transforming growth factor β)、HGF(hepatocyte growth factor)、VEGF(vascular endothelial growth factor)、ヘレグリン、アンジオポエチン等〕が用いられる。
「細胞増殖因子の受容体」としては、上記の細胞増殖因子と結合能を有する受容体であればいかなるものであってもよく、具体的には、EGF受容体、ヘレグリン受容体(HER3等)、インシュリン受容体、IGF受容体−1、IGF受容体−2、FGF受容体−1またはFGF受容体−2、VEGF受容体、アンジオポエチン受容体(Tie2等)、PDGF受容体等が用いられる。
「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤」としては、EGF阻害剤、TGFα阻害剤、ハーレギュリン阻害剤、インシュリン阻害剤、IGF阻害剤、FGF阻害剤、KGF阻害剤、CSF阻害剤、EPO阻害剤、IL−2阻害剤、NGF阻害剤、PDGF阻害剤、TGFβ阻害剤、HGF阻害剤、VEGF阻害剤、アンジオポエチン阻害剤、EGF受容体阻害剤、HER2阻害剤、HER4阻害剤、インシュリン受容体、IGF−1受容体阻害剤、IGF−2受容体阻害剤、FGF受容体−1阻害剤、FGF受容体−2阻害剤、FGF受容体−3阻害剤、FGF受容体−4阻害剤、VEGF受容体阻害剤、Tie−2阻害剤、PDGF受容体阻害剤、Abl阻害剤、Raf阻害剤、FLT3阻害剤、c−Kit阻害剤、Src阻害剤、PKC阻害剤、Trk阻害剤、Ret阻害剤、mTOR阻害剤、Aurora阻害剤、PLK阻害剤、MEK(MEK1/2)阻害剤、MET阻害剤、CDK阻害剤、Akt阻害剤、ERK阻害剤等が用いられる。より具体的に例示すると、抗VEGF抗体(Bevacizumab等)、抗HER2抗体(Trastuzumab、Pertuzumab等)、抗EGFR抗体(Cetuximab、Panitumumab、Matuzumab、Nimotuzumab等)、抗VEGFR抗体、Imatinib、Erlotinib、Gefitinib、Sorafenib、Sunitinib、Dasatinib、Lapatinib、Vatalanib、4-(4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イルオキシ)-6-メトキシ-7-[3-(1-ピロリジニル)プロポキシ]キナゾリン(AZD-2171)、Lestaurtinib、Pazopanib、Canertinib、Tandutinib、3-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンジルオキシ)-5-[3-[4-(1-ピロリジニル)ブチル]ウレイド]イソチアゾール-4-カルボキサミド(CP-547632)、Axitinib、N-(3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-6-イル)-2-(ピリジン-4-イルメチルアミノ)ピリジン-3-カルボキサミド(AMG-706)、Nilotinib、6-[4-(4-エチルピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-N-[1(R)-フェニルエチル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(AEE-788)、Vandetanib、Temsirolimus、Everolimus、Enzastaurin、N-[4-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-6-(3-メチル-1H-ピラゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-2-イルスルファニル]フェニル]シクロプロパンカルボキサミド(VX-680)、リン酸 2-[N-[3-[4-[5-[N-(3-フルオロフェニル)カルバモイルメチル]-1H-ピラゾール-3-イルアミノ]キナゾリン-7-イルオキシ]プロピル]-N-エチルアミノ]エチル エステル(AZD-1152)、4-[9-クロロ-7-(2,6-ジフルオロフェニル)-5H-ピリミド[5,4-d][2]ベンズアゼピン-2-イルアミノ]安息香酸(MLN-8054)、N-[2-メトキシ-5-[(E)-2-(2,4,6-トリメトキシフェニル)ビニルスルホニルメチル]フェニル]グリシン ナトリウム塩(ON-1910Na)、4-[8-シクロペンチル-7(R)-エチル-5-メチル-6-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロプテリジン-2-イルアミノ]-3-メトキシ-N-(1-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド(BI-2536)、5-(4-ブロモ-2-クロロフェニルアミノ)-4-フルオロ-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボヒドロキサム酸 2-ヒドロキシエチルエステル(AZD-6244)、N-[2(R),3-ジヒドロキシプロポキシ]-3,4-ジフルオロ-2-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)ベンズアミド(PD-0325901)等が用いられる。
上記の薬剤の他に、L−アスパラギナーゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム、トポイソメラーゼI阻害薬(例、イリノテカン、トポテカン等)、トポイソメラーゼII阻害薬(例えば、ソブゾキサン等)、分化誘導剤(例、レチノイド、ビタミンD類等)、他の血管新生阻害薬(例えば、フマギリン、さめ抽出物、COX−2阻害薬等)、α−ブロッカー(例、塩酸タムスロシン等)、ビスホスホン酸(パミドロネート、ゾレドロネート等)、サリドマイド、5アザシチジン、デシタビン、ボルテゾミブ、抗CD20抗体等の抗腫瘍性抗体、毒素標識抗体等も用いることができる。
本発明化合物と併用薬物とを組み合わせることにより、
(1)本発明化合物または併用薬物を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、
(2)患者の症状(軽症、重症等)に応じて、本発明化合物と併用する薬物を選択することができる、
(3)治療期間を長く設定することができる、
(4)治療効果の持続を図ることができる、
(5)本発明化合物と併用薬物とを併用することにより、相乗効果が得られる、等の優れた効果を得ることができる。
以下、本発明化合物と併用薬物を併用する場合を「本発明の併用剤」と称する。
本発明の併用剤の使用に際しては、本発明化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明化合物と併用薬物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
本発明化合物と併用薬物を併用する場合の投与形態としては、例えば、(1)本発明化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明化合物→併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)等が挙げられる。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬物を0.01ないし100重量部用いればよい。
本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、本発明化合物または(および)上記併用薬物を自体公知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等とした後に、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈内、筋肉内、皮下または臓器内投与あるいは直接病巣に投与することができる。
本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、前記した本発明の医薬の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体と同様のものが挙げられる。また、更に必要に応じ、前記した本発明の医薬の製造に用いられてもよい防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加剤を適宜、適量用いることもできる。
本発明の併用剤における本発明化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択することができる。
例えば、本発明の併用剤における本発明化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度である。
本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし90重量%、好ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度である。
本発明の併用剤における添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましくは約10ないし90重量%程度である。
また、本発明化合物および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量でよい。
これらの製剤は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法により製造することができる。
例えば、本発明化合物または併用薬物は、分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国)、HCO60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン等)、安定化剤(例、アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソルベート80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリン、エタノール等)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖等)、pH調節剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(例、パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコール等)、溶解剤(例、濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(例、プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール等)等と共に水性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油等の植物油、プロピレングリコール等の溶解補助剤に溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすることができる。
また、自体公知の方法に従い、本発明化合物または併用薬物に、例えば、賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプン等)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウム等)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース等)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール6000等)等を添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。コーティングに用いられるコーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン80、プルロニックF68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ、メタアクリル酸・アクリル酸共重合体)および色素(例、ベンガラ、二酸化チタン等)等が用いられる。経口投与用製剤は速放性製剤、徐放性製剤のいずれであってもよい。
さらに、自体公知の方法に従い、本発明化合物または併用薬物を、油性基剤、水性基剤または水性ゲル基剤と混合することにより、油性または水性の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができる。上記油性基剤としては、例えば、高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製、ドイツ)等〕、中鎖脂肪酸のグリセリド〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社製、ドイツ)等〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油等)等が挙げられる。また、水性基剤としては、例えば、ポリエチレングリコール類、プロピレングリコール等が挙げられる。水性ゲル基剤としては、例えば、天然ガム類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体等が挙げられる。
上記徐放性製剤としては、徐放性マイクロカプセル剤等が挙げられる。該徐放性マイクロカプセル剤は、自体公知の方法、例えば、下記〔2〕に示す方法にしたがって製造される。
本発明化合物は、固形製剤(例、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤)等の経口投与用製剤に成型するか、坐剤等の直腸投与用製剤に成型するのが好ましい。特に経口投与用製剤が好ましい。
併用薬物は、薬物の種類に応じて上記した剤形とすることができる。
以下に、〔1〕本発明化合物または併用薬物の注射剤およびその調製、〔2〕本発明化合物または併用薬物の徐放性製剤または速放性製剤およびその調製、〔3〕本発明化合物または併用薬物の舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤およびその調製について具体的に示す。
〔1〕注射剤およびその調製
本発明化合物または併用薬物を水に溶解してなる注射剤が好ましい。該注射剤には、安息香酸塩または/およびサリチル酸塩を含有させてもよい。
該注射剤は、本発明化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩または/およびサリチル酸塩の双方を水に溶解することにより得られる。
上記安息香酸、サリチル酸の塩としては、例えば、ナトリウム,カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、メグルミン塩、その他トロメタモール等の有機塩基との塩等が挙げられる。
注射剤中の本発明化合物または併用薬物の濃度は、0.5ないし50w/v%、好ましくは3ないし20w/v%程度である。また安息香酸塩または/およびサリチル酸塩の濃度は、0.5ないし50w/v%、好ましくは3ないし20w/v%程度である。
また、本注射剤には、一般に注射剤に使用される添加剤、例えば、安定化剤(例、アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム等)、界面活性剤(例、ポリソルベート80、マクロゴール等)、可溶剤(例、グリセリン、エタノール等)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩等)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム等)、分散剤(例、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン)、pH調節剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム等)、保存剤(例、パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸等)、溶解剤(例、濃グリセリン、メグルミン等)、溶解補助剤(例、プロピレングリコール、白糖等)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール等)等を適宜配合することができる。これらの添加剤は、一般に注射剤に通常用いられる割合で配合される。
注射剤は、pH調節剤の添加により、pH2ないし12、好ましくはpH2.5ないし8.0に調整するのがよい。
注射剤は、本発明化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩または/およびサリチル酸塩の双方を、また必要により上記添加剤を水に溶解することにより得られる。これらの溶解はどのような順序で行ってもよく、従来の注射剤の製法と同様に適宜行うことができる。
注射用水溶液は加温するのがよく、また通常の注射剤と同様に、例えば、濾過滅菌、高圧加熱滅菌等を行うことにより注射剤として供することができる。
注射用水溶液は、例えば、100ないし121℃の条件で5ないし30分高圧加熱滅菌するのがよい。
さらに多回分割投与製剤として使用できるように、溶液の抗菌性を付与した製剤としてもよい。
〔2〕徐放性製剤または速放性製剤およびその調製
本発明化合物または併用薬物を含んでなる核を所望により水不溶性物質や膨潤性ポリマー等の被膜剤で被覆してなる徐放性製剤が好ましい。例えば、1日1回投与型の経口投与用徐放性製剤が好ましい。
被膜剤に用いられる水不溶性物質としては、例えば、エチルセルロース、ブチルセルロース等のセルロースエーテル類、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート等のセルロースエステル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチレート等のポリビニルエステル類、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート共重合体、エトキシエチルメタクリレート/シンナモエチルメタクリレート/アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸アルキルアミド共重合体、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリメタクリレート、ポリメタクリルアミド、アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(メタクリル酸アンヒドリド)、グリシジルメタクリレート共重合体、とりわけオイドラギットRS−100、RL−100、RS−30D、RL−30D、RL−PO、RS−PO(アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリメチル・アンモニウムエチル共重合体)、オイドラギットNE−30D(メタアクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体)等のオイドラギット類(ローム・ファーマ社製)等のアクリル酸系ポリマー、硬化ヒマシ油(例、ラブリワックス(フロイント産業製)等)等の硬化油、カルナバワックス、脂肪酸グリセリンエステル、パラフィン等のワックス類、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を有し、pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸等の中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポリマーが好ましい。
このような酸性の解離基を有し、pH依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えば、カーボマー(Carbomer)934P、940、941、974P、980、1342等、ポリカーボフィル(polycarbophil)、カルシウムポリカーボフィル(calcium polycarbophil)(前記はいずれもBFグッドリッチ社製)、ハイビスワコー103、104、105、304(いずれも和光純薬(株)製)等の架橋型ポリアクリル酸重合体が挙げられる。
徐放性製剤に用いられる被膜剤は、親水性物質をさらに含んでいてもよい。
該親水性物質としては、例えば、プルラン、デキストリン、アルギン酸アルカリ金属塩等の硫酸基を有していてもよい多糖類、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のヒドロキシアルキルまたはカルボキシアルキルを有する多糖類、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
徐放性製剤の被膜剤における水不溶性物質の含有率は、約30ないし約90%(w/w)、好ましくは約35ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約40ないし75%(w/w)であり、膨潤性ポリマーの含有率は、約3ないし約30%(w/w)、好ましくは約3ないし約15%(w/w)である。被膜剤は親水性物質をさらに含んでいてもよく、その場合被膜剤における親水性物質の含有率は、約50%(w/w)以下、好ましくは約5ないし約40%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし約35%(w/w)である。ここで上記%(w/w)は、被膜剤液から溶媒(例、水、メタノール、エタノール等の低級アルコール等)を除いた被膜剤組成物に対する重量%を示す。
徐放性製剤は、以下に例示するように薬物を含む核を調製し、次いで得られた核を、水不溶性物質や膨潤性ポリマー等を加熱溶解あるいは溶媒に溶解または分散させた被膜剤液で被覆することにより製造される。
I.薬剤を含む核の調製
被膜剤で被覆される薬物を含む核(以下、単に核と称することがある)の形態は特に制限されないが、好ましくは顆粒あるいは細粒等の粒子状に形成される。
核が顆粒または細粒の場合、その平均粒子径は、好ましくは約150ないし約2,000μm、さらに好ましくは約500ないし約1,400μmである。
核の調製は通常の製造方法で実施することができる。例えば、薬物に適当な賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤等を混合し、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法等により調製する。
核の薬物含量は、約0.5ないし約95%(w/w)、好ましくは約5.0ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約30ないし約70%(w/w)である。
核に含まれる賦形剤としては、例えば、白糖、乳糖、マンニトール、グルコース等の糖類、澱粉、結晶セルロース、リン酸カルシウム、コーンスターチ等が用いられる。中でも、結晶セルロース、コーンスターチが好ましい。
結合剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、プルロニックF68、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉等が用いられる。崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム(ECG505)、クロスカルメロースナトリウム(Ac−Di−Sol)、架橋型ポリビニルピロリドン(クロスポビドン)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)等が用いられる。中でも、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。滑沢剤、凝集防止剤としては、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよびその無機塩、また潤滑剤としてポリエチレングリコール等が用いられる。安定化剤としては、酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸が用いられる。
核は上記製造法以外にも、例えば、核の中心となる不活性担体粒子上に水、低級アルコール(例、メタノール、エタノール等)等の適当な溶媒に溶解した結合剤をスプレーしながら、薬物あるいはこれと賦形剤、滑沢剤等との混合物を少量ずつ添加して行なう転動造粒法、パンコーティング法、流動層コーティング法や溶融造粒法によっても調製することができる。不活性担体粒子としては、例えば、白糖、乳糖、澱粉、結晶セルロース、ワックス類で製造されたものが使用でき、その平均粒子径は約100μmないし約1,500μmであるものが好ましい。
核に含まれる薬物と被膜剤とを分離するために、防護剤で核の表面を被覆してもよい。防護剤としては、例えば、前記親水性物質や、水不溶性物質等が用いられる。防護剤は、好ましくはポリエチレングリコールやヒドロキシアルキルまたはカルボキシアルキルを有する多糖類、より好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが用いられる。該防護剤は、安定化剤として、酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸や、タルク等の滑沢剤を含んでいてもよい。防護剤を用いる場合、その被覆量は核に対して約1ないし約15%(w/w)、好ましくは約1ないし約10%(w/w)、さらに好ましくは約2ないし約8%(w/w)である。
防護剤は通常のコーティング法により被覆することができ、具体的には、防護剤を、例えば、流動層コーティング法、パンコーティング法等により核にスプレーコーティングすることで被覆することができる。
II.核の被膜剤による被覆
前記Iで得られた核を、前記水不溶性物質及びpH依存性の膨潤性ポリマー、および親水性物質を加熱溶解あるいは溶媒に溶解または分散させた被膜剤液により被覆することにより、徐放性製剤が製造される。
核の被膜剤液による被覆方法として、例えば、噴霧コーティングする方法等が挙げられる。
被膜剤液中の水不溶性物質、膨潤性ポリマーまたは親水性物質の組成比は、被膜中の各成分の含有率がそれぞれ前記含有率となるように適宜選ばれる。
被膜剤の被覆量は、核(防護剤の被覆量を含まない)に対して約1ないし約90%(w/w)、好ましくは約5ないし約50%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし約35%(w/w)である。
被膜剤液の溶媒としては、水または有機溶媒を単独であるいは両者の混液を用いることができる。混液を用いる際の水と有機溶媒との混合比(水/有機溶媒:重量比)は、1ないし100%の範囲で変化させることができ、好ましくは1ないし約30%である。該有機溶媒としては、水不溶性物質を溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等の低級アルコール、アセトン等の低級アルカノン、アセトニトリル、クロロホルム、メチレンクロライド等が用いられる。このうち低級アルコールが好ましく、エチルアルコール、イソプロピルアルコールが特に好ましい。水及び水と有機溶媒との混液が、被膜剤の溶媒として好ましく用いられる。この時、必要であれば被膜剤液中に、被膜剤液安定化のために、酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸を加えてもよい。
噴霧コーティングにより被覆する場合の操作は、通常のコーティング法により実施することができ、具体的には、被膜剤液を、例えば、流動層コーティング法、パンコーティング法等により核にスプレーコーティングすることで実施することができる。この時必要であれば、タルク、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、軽質無水ケイ酸等を滑沢剤として、グリセリン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油、クエン酸トリエチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール等を可塑剤として添加してもよい。
被膜剤による被膜後、必要に応じてタルク等の帯電防止剤を混合してもよい。
速放性製剤は、液状(溶液、懸濁液、乳化物等)であっても固形状(粒子状、丸剤、錠剤等)であってもよい。速放性製剤としては、経口投与剤、注射剤等の非経口投与剤が用いられるが、経口投与剤が好ましい。
速放性製剤は、通常、活性成分である薬物に加えて、製剤分野で慣用される担体、添加剤や賦形剤(以下、賦形剤と略称することがある)を含んでいてもよい。用いられる賦形剤は、製剤賦形剤として常用される賦形剤であれば特に限定されない。例えば、経口固形製剤用の賦形剤としては、乳糖、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース(旭化成(株)製、アビセルPH101等)、粉糖、グラニュー糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、L−システイン等が挙げられ、好ましくはコーンスターチおよびマンニトール等が挙げられる。これらの賦形剤は、一種または二種以上を組み合わせて使用できる。賦形剤の含有量は、速放性製剤全量に対して、例えば、約4.5ないし約99.4w/w%、好ましくは約20ないし約98.5w/w%、さらに好ましくは約30ないし約97w/w%である。
速放性製剤における薬物の含量は、速放性製剤全量に対して、約0.5ないし約95w/w%、好ましくは約1ないし約60w/w%の範囲から適宜選択することができる。
速放性製剤が経口固形製剤の場合、通常上記成分に加えて、崩壊剤を含有する。このような崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム(五徳薬品製、ECG−505)、クロスカルメロースナトリウム(例えば、旭化成(株)製、アクジゾル)、クロスポビドン(例えば、BASF社製、コリドンCL)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学(株)製)、カルボキシメチルスターチ(松谷化学(株)製)、カルボキシメチルスターチナトリウム(木村産業製、エキスプロタブ)、部分α化デンプン(旭化成(株)製、PCS)等が用いられ、例えば、水と接触して吸水、膨潤、あるいは核を構成している有効成分と賦形剤との間にチャネルを作る等により顆粒を崩壊させるものを用いることができる。これらの崩壊剤は、一種または二種以上を組み合わせて使用できる。崩壊剤の配合量は、用いる薬物の種類や配合量、放出性の製剤設計等により適宜選択されるが、速放性製剤全量に対して、例えば、約0.05ないし約30w/w%、好ましくは約0.5ないし約15w/w%である。
速放性製剤が経口固形製剤である場合、上記の組成に加えて、所望により固形製剤において慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば、結合剤(例えば、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリン等)、滑沢剤(例えば、ポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、タルク、軽質無水ケイ酸(例えば、アエロジル(日本アエロジル製)))、界面活性剤(例えば、アルキル硫酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤等)、着色剤(例えば、タール系色素、カラメル、ベンガラ、酸化チタン、リボフラビン類)、必要ならば、矯味剤(例えば、甘味剤、香料等)、吸着剤、防腐剤、湿潤剤、帯電防止剤等が用いられる。また、安定化剤として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸等の有機酸を加えてもよい。
上記結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドン等が好ましく用いられる。
速放性製剤は、通常の製剤の製造技術に基づき、前記各成分を混合し、必要により、さらに練合し、成型することにより調製することができる。上記混合は、一般に用いられる方法、例えば、混合、練合等により行われる。具体的には、例えば、速放性製剤を粒子状に形成する場合、前記徐放性製剤の核の調製法と同様の手法により、バーチカルグラニュレーター、万能練合機(畑鉄工所製)、流動層造粒機FD−5S(パウレック社製)等を用いて混合し、その後、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法等により造粒することにより調製することができる。
このようにして得られた速放性製剤と徐放性製剤とは、そのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に常法により別々に製剤化後、同時あるいは任意の投与間隔を挟んで組み合わせて投与する製剤としてもよく、また両者をそのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に一つの経口投与製剤(例、顆粒剤、細粒剤、錠剤、カプセル等)に製剤化してもよい。両製剤を顆粒あるいは細粒に製造して、同一のカプセル等に充填して経口投与用製剤としてもよい。
〔3〕舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤およびその調製
舌下錠、バッカル製剤、口腔内速崩壊剤は、錠剤等の固形製剤であってもよいし、口腔粘膜貼付錠(フィルム)であってもよい。
舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤としては、本発明化合物または併用薬物と賦形剤とを含有する製剤が好ましい。また、滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤等の補助剤を含有していてもよい。また、吸収を容易にし、生体内利用率を高めるためにβ−シクロデキストリンまたはβ−シクロデキストリン誘導体(例、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン等)等を含有していてもよい。
上記賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられ、特に、ステアリン酸マグネシウムやコロイドシリカが好ましい。等張化剤としては、塩化ナトリウム、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、サッカロース、グリセリン、尿素等が挙げられ、特にマンニトールが好ましい。親水性担体としては、結晶セルロース、エチルセルロース、架橋性ポリビニルピロリドン、軽質無水珪酸、珪酸、リン酸二カルシウム、炭酸カルシウム等の膨潤性親水性担体が挙げられ、特に結晶セルロース(例、微結晶セルロース等)が好ましい。水分散性ポリマーとしては、ガム(例、トラガカントガム、アカシアガム、グアーガム)、アルギン酸塩(例、アルギン酸ナトリウム)、セルロース誘導体(例、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ゼラチン、水溶性デンプン、ポリアクリル酸(例、カーボマー)、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリカーボフィル、アスコルビン酸、パルミチン酸塩等が挙げられ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、アルギン酸塩、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等が好ましい。特にヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。安定化剤としては、システイン、チオソルビトール、酒石酸、クエン酸、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸、グリシン、亜硫酸ナトリウム等が挙げられ、特に、クエン酸やアスコルビン酸が好ましい。
舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤は、本発明化合物または併用薬物と賦形剤とを自体公知の方法により混合することにより製造することができる。さらに、所望により上記した滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤、着色剤、甘味剤、防腐剤等の補助剤を混合してもよい。上記成分を同時に若しくは時間差をおいて混合した後、加圧打錠成形することにより舌下錠、バッカル錠または口腔内速崩壊錠が得られる。適度な硬度を得るため、打錠成形の過程の前後において必要に応じ水やアルコール等の溶媒を用いて加湿・湿潤させ、成形後、乾燥させて製造してもよい。
粘膜貼付錠(フィルム)に成型する場合は、本発明化合物または併用薬物および上記した水分散性ポリマー(好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、賦形剤等を水等の溶媒に溶解させ、得られる溶液を流延させて(cast)フィルムとする。さらに、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、保存剤、着色剤、緩衝剤、甘味剤等の添加物を加えてもよい。フィルムに適度の弾性を与えるために、ポリエチレングリコールやプロピレングリコール等のグリコール類を含有させたり、口腔の粘膜ライニングへのフィルムの接着を高めるために、生物接着性ポリマー(例、ポリカーボフィル、カルボポール)を含有させてもよい。流延は、非接着性表面に溶液を注ぎ、ドクターブレード等の塗布用具で均一な厚さ(好ましくは10ないし1000ミクロン程度)にそれを広げ、次いで溶液を乾燥してフィルムを形成することにより達成される。このように形成されたフィルムは、室温若しくは加温下乾燥させ、所望の表面積に切断すればよい。
好ましい口腔内速崩壊剤としては、本発明化合物または併用薬物と、本発明化合物または併用薬物とは不活性である水溶性若しくは水拡散性キャリヤーとの網状体からなる固体状の急速拡散投与剤が挙げられる。該網状体は、本発明化合物または併用薬物を適当な溶媒に溶解した溶液から構成されている組成物から溶媒を昇華することによって得られる。
該口腔内速崩壊剤の組成物中には、本発明化合物または併用薬物に加えて、マトリックス形成剤と二次成分とを含んでいるのが好ましい。
該マトリックス形成剤としては、ゼラチン類、デキストリン類ならびに大豆、小麦ならびにオオバコ(psyllium)種子蛋白等の動物性蛋白類若しくは植物性タンパク類;アラビアゴム、グアーガム、寒天ならびにキサンタン等のゴム質物質;多糖類;アルギン酸類;カルボキシメチルセルロース類;カラゲナン類;デキストラン類;ペクチン類;ポリビニルピロリドン等の合成ポリマー類;ゼラチン−アラビアゴムコンプレックス等から誘導される物質が含まれる。さらに、マンニトール、デキストロース、ラクトース、ガラクトースならびにトレハロース等の糖類;シクロデキストリン等の環状糖類;リン酸ナトリウム、塩化ナトリウムならびにケイ酸アルミニウム等の無機塩類;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−ヒドロキシプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシンならびにL−フェニルアラニン等の炭素原子数が2から12までのアミノ酸等が含まれる。
マトリックス形成剤は、その1種若しくはそれ以上を、固形化の前に、溶液または懸濁液中に導入することができる。かかるマトリックス形成剤は、界面活性剤に加えて存在していてもよく、また界面活性剤が排除されて存在していてもよい。マトリックス形成剤は、そのマトリックスを形成することに加えて、本発明化合物または併用薬物の拡散状態をその溶液または懸濁液中に維持する助けをすることができる。
保存剤、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、着色剤、pH調整剤、香味料、甘味料若しくは食味マスキング剤等の二次成分を組成物中に含有していてよい。適当な着色剤としては、赤色、黒色ならびに黄色酸化鉄類およびエリス・アンド・エベラールド社のFD&Cブルー2号ならびにFD&Cレッド40号等のFD&C染料が挙げられる。適当な香味料には、ミント、ラズベリー、甘草、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、カラメル、バニラ、チェリーならびにグレープフレーバーおよびこれらを組合せたものが含まれる。適当なpH調整剤には、クエン酸、酒石酸、リン酸、塩酸およびマレイン酸が含まれる。適当な甘味料としては、アスパルテーム、アセスルフェームKならびにタウマチン等が含まれる。適当な食味マスキング剤としては、重炭酸ナトリウム、イオン交換樹脂、シクロデキストリン包接化合物、吸着質物質ならびにマイクロカプセル化アポモルフィンが含まれる。
製剤は、通常約0.1ないし約50重量%、好ましくは約0.1ないし約30重量%の本発明化合物または併用薬物を含み、約1分ないし約60分の間、好ましくは約1分ないし約15分の間、より好ましくは約2分ないし約5分の間に(水に)本発明化合物または併用薬物の90%以上を溶解させることが可能な製剤(上記、舌下錠、バッカル等)や、口腔内に入れられて1ないし60秒以内に、好ましくは1ないし30秒以内に、さらに好ましくは1ないし10秒以内に崩壊する口腔内速崩壊剤が好ましい。
上記賦形剤の製剤全体に対する含有量は、約10ないし約99重量%、好ましくは約30ないし約90重量%である。β−シクロデキストリンまたはβ−シクロデキストリン誘導体の製剤全体に対する含有量は、0ないし約30重量%である。滑沢剤の製剤全体に対する含有量は、約0.01ないし約10重量%、好ましくは約1ないし約5重量%である。等張化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約90重量%、好ましくは、約10ないし約70重量%である。親水性担体の製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約50重量%、好ましくは約10ないし約30重量%である。水分散性ポリマーの製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約30重量%、好ましくは約10ないし約25重量%である。安定化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約10重量%、好ましくは約1ないし約5重量%である。上記製剤はさらに、着色剤、甘味剤、防腐剤等の添加剤を必要に応じて含有していてもよい。
本発明の併用剤の投与量は、本発明化合物の種類、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期間等により異なるが、例えば、癌患者(成人、体重約60kg)一人あたり、通常、本発明化合物および併用薬物として、それぞれ1日約0.01ないし約1000mg/kg、好ましくは約0.01ないし約100mg/kg、より好ましくは約0.1ないし約100mg/kg、とりわけ約0.1ないし約50mg/kgを、なかでも約1.5ないし約30mg/kgを1日1回から数回に分けて静脈投与される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件で変動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあり、また範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
併用薬物は、副作用が問題とならない範囲でどのような量を設定することも可能である。併用薬物としての一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類等によって異なり、特に限定されないが、薬物の量として通常、たとえば経口投与で哺乳動物1kg体重あたり約0.001ないし2000mg、好ましくは約0.01ないし500mg、さらに好ましくは、約0.1ないし100mg程度であり、これを通常1日1ないし4回に分けて投与する。
本発明の併用剤を投与するに際しては、本発明化合物と併用薬物とを同時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、本発明化合物を投与してもよいし、本発明化合物を先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分ないし3日以内、好ましくは10分ないし1日以内、より好ましくは15分ないし1時間以内に本発明化合物を投与する方法が挙げられる。本発明化合物を先に投与する場合、本発明化合物を投与した後、1分ないし1日以内、好ましくは10分ないし6時間以内、より好ましくは15分から1時間以内に併用薬物を投与する方法が挙げられる。
好ましい投与方法としては、例えば、経口投与製剤に成型された併用薬物約0.001ないし200mg/kgを経口投与し、約15分後に経口投与製剤に成型された本発明化合物約0.005ないし100mg/kgを1日量として経口投与する。
さらに、本発明化合物または本発明の併用剤は、非薬剤療法と併用して用いることができる。具体的には、本発明化合物または本発明の併用剤は、例えば、(1)手術、(2)アンジオテンシンII等を用いる昇圧化学療法、(3)遺伝子療法、(4)温熱療法、(5)凍結療法、(6)レーザー焼灼法、(7)放射線療法等の非薬剤療法と組み合わせることもできる。
例えば、本発明化合物または本発明の併用剤を手術等の前または後に、あるいはこれら2、3種を組み合わせた治療前または後に使用することによって、耐性発現の阻止、無病期(Disease-Free Survival)の延長、癌転移あるいは再発の抑制、延命等の効果が得られる。
また、本発明化合物または本発明の併用剤による治療と、支持療法〔(i)各種感染病の併発に対する抗生物質(例えば、パンスポリン等のβ−ラクタム系、クラリスロマイシン等のマクロライド系等)の投与、(ii)栄養障害改善のための高カロリー輸液、アミノ酸製剤、総合ビタミン剤の投与、(iii)疼痛緩和のためのモルヒネ投与、(iv)悪心、嘔吐、食欲不振、下痢、白血球減少、血小板減少、ヘモグロビン濃度低下、脱毛、肝障害、腎障害、DIC、発熱等のような副作用を改善する薬剤の投与および(v)癌の多剤耐性を抑制するための薬剤の投与等〕を組み合わせることもできる。
前記の処置を施す前または施した後に、本発明化合物または本発明の併用剤を経口投与(徐放性を含む)、静脈内投与(ボーラス(bolus)、輸液(infusion)、包接体を含む)、皮下および筋注(ボーラス(bolus)、輸液(infusion)、徐放性を含む)、経皮、腫瘍内および近位投与によって投与するのが好ましい。
手術等の前に本発明化合物または本発明の併用剤を投与する場合の時期としては、例えば、手術等の約30分ないし24時間前に1回投与することもできるし、あるいは手術等の約3ヶ月ないし6ヶ月前に1ないし3サイクルに分けて投与することもできる。このように、手術等の前に本発明化合物または本発明の併用剤を投与することにより、例えば、癌組織を縮小させることができるので、手術等がしやすくなる。
手術等の後に本発明化合物または本発明の併用剤を投与する場合の時期としては、手術等の約30分ないし24時間後に、例えば、数週間ないし3ヶ月単位で反復投与することができる。このように、手術等の後に本発明化合物または本発明の併用剤を投与することにより、手術等の効果を高めることができる。
以下に、実施例、製剤例、実験例および試験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
実施例A1
N−[3−({2−[(トリフルオロアセチル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−ニトロ−5−(3−ニトロフェノキシ)ピリジンの製造
5−ブロモ−2−ニトロピリジン(20.5g,101mmol)および炭酸セシウム(50g,153mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)溶液へ、3−ニトロフェノール(15.5g,111mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液を1時間かけて滴下し、室温で12時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(300mL)で希釈し、酢酸エチル(600mL)で抽出した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)および飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→60/40)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(14.28g,54%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 7.69 - 7.87 (3H, m), 8.10 (1H, t, J = 2.1 Hz), 8.17 (1H, dt, J = 1.8, 7.7 Hz), 8.38 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.53 (1H, d, J = 2.7 Hz).
(ii)5−(3−アミノフェノキシ)ピリジン−2−アミン 二塩酸塩の製造
2−ニトロ−5−(3−ニトロフェノキシ)ピリジン(14.0g,53.6mmol)のメタノール(1000mL)/テトラヒドロフラン(200mL)/酢酸エチル(200mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素(1.4g)を加え、水素雰囲気下(1.0気圧)、室温にて20時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(300mL)で希釈し、4N塩酸/酢酸エチル(30mL)をゆるやかに滴下した。得られた無色沈殿物を濾取し、濾紙上でジイソプロピルエーテルおよびヘキサンを用いて洗浄後、乾燥し、標題化合物(15.2g,定量的)を無色粉末として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 6.69 - 6.83 (2H, m), 6.85 - 6.95 (1H, m), 7.09 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.33 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.86 (1H, dd, J = 2.7, 9.6 Hz), 7.98 (1H, d, J = 2.7 Hz), 8.15 (3H, br s), 10.02 (3H, br s).
(iii)N−{3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
5−(3−アミノフェノキシ)ピリジン−2−アミン 二塩酸塩(3.5g,12.7mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(30mL)溶液に3−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(2.80g,13.4mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に酢酸エチル(30mL)/ヘキサン(20mL)を加え、得られた沈殿物を濾取した後、風乾し、標題化合物(3.95g,83%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 5.90 (2H, s), 6.51 (1H, d, J = 8.9 Hz), 6.71 (1H, dd, J = 2.4, 8.1 Hz), 7.23 (1H, dd, J = 3.0, 8.9 Hz), 7.31 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.36 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.69 - 7.83 (2H, m), 7.96 (1H, d, J = 7.5 Hz), 8.15 - 8.29 (2H, m), 10.47 (1H, s).
(iv)N−{3−[(6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ}ピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(2.00g,5.36mmol)のピリジン(60mL)溶液へ、氷冷下、塩化4−メチルベンゼンスルホニル(1.12g,5.89mmol)を加え、80℃で2日間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、水(200mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(2.75g,99%)を黄色油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.34 (3H, s), 6.72 - 6.80 (1H, m), 7.14 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.29 - 7.44 (4H, m), 7.50 (1H, dd, J = 2.4, 9.0 Hz), 7.53 - 7.60 (1H, m), 7.75 - 7.83 (3H, m), 7.96 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.02 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.16 - 8.27 (2H, m), 10.50 (1H, s), 11.07 (1H, br s).
(v)N−{3−[(1−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]イミノ}−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ}ピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(2.7g,5.12mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(18mL)溶液にN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.94mL,5.38mmol)を加え、室温で15分攪拌した。反応混合物に2−ヨードアセトアミド(995mg,5.38mmol)を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=60/40→0/100)で精製し、酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(1.84g,61%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.34 (3H, s), 4.83 (2H, s), 6.78 (1H, dd, J = 2.7, 8.4 Hz), 7.28 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.32 - 7.45 (3H, m), 7.47 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.60 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.68 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.71 - 7.85 (3H, m), 7.98 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.15 (1H, d, J = 2.7 Hz), 8.19 - 8.30 (2H, m), 10.56 (1H, s).
(vi)N−[3−({2−[(トリフルオロアセチル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(1−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]イミノ}−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(1.00g,1.71mmol)のジクロロメタン(8.0mL)溶液にトリフルオロ酢酸無水物(6.0mL)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣へ5%炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30→40/60)で精製し、酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(0.55g,64%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 6.86 (1H, dd, J = 1.8, 8.1 Hz), 7.22 (1H, dd, J = 2.1, 9.6 Hz), 7.39 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.50 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.55 - 7.67 (2H, m), 7.76 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.96 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.15 - 8.33 (3H, m), 8.66 (1H, d, J = 2.1 Hz), 10.51 (1H, s), 12.49 (1H, br s).
実施例A2
N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−{3−[(2−アミノイミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
実施例A1(vi)で製造したN−[3−({2−[(トリフルオロアセチル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(400mg,0.787mmol)のエタノール(4.0mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(8.0mL)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→80/20)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテル(1:4)で洗浄し、標題化合物(350mg,定量的)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 5.09 (2H, br s), 6.80 (1H, dd, J = 2.4, 8.1 Hz), 6.88 (1H, dd, J = 2.1, 9.6 Hz), 7.02 (1H, s), 7.23 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.35 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.43 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.53 - 7.60 (1H, m), 7.76 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.96 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.16 - 8.26 (2H, m), 8.34 (1H, d, J = 2.1 Hz), 10.49 (1H, s).
(ii)N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノイミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(300mg,0.727mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(3.0mL)溶液へ塩化シクロプロパンカルボニル(69μL,0.763mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=60/40→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル、ジイソプロピルエーテルおよびヘキサンから粉末化し、標題化合物(145mg,42%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.57 - 0.93 (4H, m), 1.77 - 2.06 (1H, m), 6.83 (1H, dd, J = 1.8, 8.1 Hz), 7.10 (1H, dd, J = 2.1, 9.6 Hz), 7.37 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.42 - 7.53 (2H, m), 7.58 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.76 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.95 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.07 (1H, s), 8.16 - 8.30 (2H, m), 8.60 (1H, d, J = 2.1 Hz), 10.49 (1H, s), 10.98 (1H, s).
実施例A3
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(トリフルオロアセチル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(シアノメチル)安息香酸メチルの製造
3−ブロモ安息香酸メチル(10.0g,44mmol)のアセトニトリル(100mL)溶液に、シアン化カリウム(5.7g,87mmol)、18−クラウン−6(1.0g)を加え、混合物を室温で3日間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→30/70)で精製後、合わせた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(7.0g,91%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.88 (3H, s), 4.17 (2H, s), 7.57 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.61 - 7.69 (1H, m), 7.88 - 7.95 (1H, m), 7.97 (1H, br s).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチルの製造
3−(シアノメチル)安息香酸メチル(7.0g,40mmol)のジメチルスルホキシド(80mL)溶液に、25℃以下で凝固しない程度に冷却しながら、水素化ナトリウム(60%油性,4.8g,120mmol)を加えた。反応混合物を室温で20分間撹拌した後、ヨウ化メチル(7.5mL,120mmol)を加え、室温でさらに16時間撹拌した。反応混合物を水(400mL)で希釈した。酢酸エチル(800mL)を用いて抽出後、有機層を水(400mL)、飽和食塩水(400mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→50/50)で精製後、合わせた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(6.4g,79%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.72 (6H, s), 3.89 (3H, s), 7.61 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.84 (1H, ddd, J = 1.2, 2.1, 7.8 Hz), 7.95 (1H, dt, J = 7.8, 1.2 Hz), 8.08 (1H, t, J = 1.5 Hz).
(iii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸の製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル(2.8g,14mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、水酸化リチウム・一水和物(0.98g,24mmol)、メタノール(10mL)、水(10mL)を加え、室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣を水(15mL)で希釈した。混合物に1N塩酸をゆるやかに加え、pH3に調整した。析出した白色沈殿物をろ取し、水で洗浄後、乾燥し、標題化合物(2.5g,98%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.72 (6H, s), 7.57 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.78 (1H, ddd, J = 1.2, 2.1, 7.8 Hz), 7.92 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.08 (1H, t, J = 1.5 Hz), 13.19 (1H, s).
(iv)N−{3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(2.66g,14.0mmol)のテトラヒドロフラン(28mL)溶液へ、塩化オキザリル(1.63mL,19.1mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(約20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを淡褐色油状物質として得た。
上記で合成した塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルのN,N−ジメチルアセトアミド(50mL)溶液に実施例A1(ii)で製造した5−(3−アミノフェノキシ)ピリジン−2−アミン二塩酸塩(3.5g,12.7mmol)を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合物に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、酢酸エチルおよびヘキサンから粉末化し、標題化合物(3.44g,66%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 5.91 (2H, s), 6.51 (1H, d, J = 8.9 Hz), 6.66 - 6.77 (1H, m), 7.23 (1H, dd, J = 2.7, 8.9 Hz), 7.30 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.38 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.43 - 7.52 (1H, m), 7.58 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.68 - 7.82 (2H, m), 7.84 - 7.94 (1H, m), 7.99 (1H, t, J = 1.8 Hz), 10.33 (1H, s).
(v)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ}ピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
N−{3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(2.5g,6.71mmol)のピリジン(60mL)溶液へ、氷冷下、塩化4−メチルベンゼンスルホニル(1.34g,7.05mmol)を加え、80℃で2日間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、水(200mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(3.48g,99%)を無色粉末として得た。この粉末はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.34 (3H, s), 6.75 (1H, dd, J = 8.1, 2.4 Hz), 7.15 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.27 - 7.45 (4H, m), 7.46 - 7.68 (3H, m), 7.71 - 7.83 (3H, m), 7.89 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.99 (1H, s), 8.02 (1H, d, J = 3.0 Hz), 10.37 (1H, s), 11.07 (1H, br s).
(vi)N−{3−[(1−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]イミノ}−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ}ピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(3.2g,6.08mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液にN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(1.11mL,6.38mmol)を加え、室温で15分攪拌した。反応混合物に2−ヨードアセトアミド(1.18g,6.38mmol)を加え、室温で48時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、酢酸エチル、ジイソプロピルエーテルおよびヘキサンから粉末化し、標題化合物(2.23g,63%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.34 (3H, s), 4.83 (2H, s), 6.76 (1H, dd, J = 2.4, 7.8 Hz), 7.28 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.32 - 7.46 (3H, m), 7.48 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.59 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.68 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.71 - 7.82 (3H, m), 7.86 - 7.94 (1H, m), 8.01 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.13 (1H, d, J = 2.4 Hz), 10.41 (1H, s).
(vii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(トリフルオロアセチル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
N−{3−[(1−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]イミノ}−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(1.00g,1.72mmol)のジクロロメタン(8.0mL)溶液にトリフルオロ酢酸無水物(6.0mL)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30→40/60)で精製し、ジイソプロピルエーテルおよびヘキサンから粉末化し、標題化合物(450mg,52%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.73 (6H, s), 6.84 (1H, dd, J = 2.4, 7.5 Hz), 7.22 (1H, dd, J = 2.4, 9.6 Hz), 7.38 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.51 (1H, t, J = 2.4 Hz), 7.54 - 7.68 (3H, m), 7.70 - 7.79 (1H, m), 7.89 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.99 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.27 (1H, s), 8.66 (1H, d, J = 2.4 Hz), 10.36 (1H, s), 12.48 (1H, s).
実施例A4
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−{3−[(2−アミノイミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例A3(vii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(トリフルオロアセチル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミド(400mg,0.788mmol)のエタノール(4.0mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(8.0mL)を加え、45℃で12時間攪拌した。反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→80/20)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(0.35g,定量的)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.73 (6H, s), 5.08 (2H, s), 6.78 (1H, dd, J = 2.1, 8.1 Hz), 6.87 (1H, dd, J = 2.1, 9.6 Hz), 7.01 (1H, s), 7.22 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.34 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.44 (1H, s), 7.50 - 7.62 (2H, m), 7.74 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.88 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.98 (1H, s), 8.34 (1H, d, J = 2.1 Hz), 10.34 (1H, s).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノイミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.486mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(2.0mL)溶液へ塩化シクロプロパンカルボニル(46μL,0.510mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルから粉末化し、標題化合物(100mg,43%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.73 - 0.85 (4H, m), 1.73 (6H, s), 1.86 - 2.03 (1H, m), 6.81 (1H, dd, J = 2.4, 8.1 Hz), 7.10 (1H, dd, J = 2.4, 9.6 Hz), 7.36 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.44 - 7.52 (2H, m), 7.57 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.69 - 7.78 (1H, m), 7.89 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.98 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.07 (1H, s), 8.59 (1H, d, J = 2.4 Hz), 10.35 (1H, s), 10.98 (1H, s).
実施例A5
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチルの製造
実施例A3(i)で製造した3−(シアノメチル)安息香酸メチル(1.5g,8.6mmol)のジメチルスルホキシド(30mL)溶液へ、25℃以下で凝固しない程度に冷却しながら、水素化ナトリウム(60%油性,1.0g,26mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、1,2−ジブロモエタン(2.4g,12.8mmol)を加え、室温でさらに10時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(300mL)を用いて抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→50/50)で精製後、目的物を含むフラクションを減圧下濃縮し、標題化合物(1.3g,76%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.38 - 1.56 (2H, m), 1.74 - 1.82 (2H, m), 3.93 (3H, s), 7.40 - 7.49 (1H, m), 7.55 - 7.62 (1H, m), 7.88 (1H, t, J = 1.5 Hz), 7.96 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz).
(ii)3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸の製造
3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチル(1.3g,6.4mmol)のテトラヒドロフラン(12mL)溶液に、水酸化リチウム・一水和物(0.44g,11mmol)、メタノール(4.0mL)、水(6.0mL)を加え、室温で14時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣を水(5.0mL)で希釈した。混合物に1N塩酸をゆるやかに加え、pH5に調整した。析出した白色沈殿物をろ取し、水で洗浄後、乾燥し、標題化合物(0.73g,61%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.50 - 1.62 (2H, m), 1.76 - 1.86 (2H, m), 7.41 - 7.59 (2H, m), 7.82 - 7.97 (2H, m), 13.19 (1H, br s).
(iii)N−{3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(2.6g,13.9mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)溶液へ塩化オキザリル(1.63mL,19.1mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(約20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルを無色油状物質として得た。
上記で合成した塩化3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルのN,N−ジメチルアセトアミド(50mL)溶液に、実施例A1(ii)で製造した5−(3−アミノフェノキシ)ピリジン−2−アミン二塩酸塩(3.5g,12.7mmol)を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合物に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、酢酸エチルおよびヘキサンで粉末化し、標題化合物(3.84g,75%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.56 - 1.65 (2H, m), 1.75 - 1.86 (2H, m), 5.91 (2H, s), 6.51 (1H, d, J = 8.9 Hz), 6.64 - 6.73 (1H, m), 7.23 (1H, dd, J = 3.0, 8.9 Hz), 7.30 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.37 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.45 - 7.52 (1H, m), 7.52 - 7.60 (2H, m), 7.74 - 7.81 (2H, m), 7.85 (1H, dt, J = 4.2, 2.1 Hz), 10.31 (1H, s).
(iv)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{3−[(6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ}ピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
N−{3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(2.0g,5.4mmol)のピリジン(60mL)溶液へ、氷冷下、塩化4−メチルベンゼンスルホニル(1.13g,5.94mmol)を加え、80℃で2日間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、水(200mL)を加え、酢酸エチル(400mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルで洗浄し、標題化合物(2.61g,92%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.56 - 1.65 (2H, m), 1.76 - 1.85 (2H, m), 2.34 (3H, s), 6.74 (1H, dd, J = 2.1, 7.8 Hz), 7.13 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.26 - 7.40 (3H, m), 7.41 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 3.0, 9.0 Hz), 7.52 - 7.61 (3H, m), 7.74 - 7.91 (4 H, m), 8.01 (1H, d, J = 3.0 Hz), 10.34 (1H, s), 11.05 (1H, br s).
(iii)N−{3−[(1−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]イミノ}−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{3−[(6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]アミノ}ピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(2.5g,4.77mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液にN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(0.90mL,5.01mmol)を加え、室温で15分攪拌した。反応混合物に2−ヨードアセトアミド(927mg,5.01mmol)を加え、室温で48時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に水(150mL)を加え、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(2.14g,77%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.52 - 1.67 (2H, m), 1.76 - 1.87 (2H, m), 2.29 - 2.38 (3H, m), 4.83 (2H, s), 6.69 - 6.79 (1H, m), 7.28 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.31 - 7.50 (4H, m), 7.50 - 7.62 (3H, m), 7.68 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.71 - 7.91 (4H, m), 8.14 (1H, d, J = 3.0 Hz), 10.39 (1H, s).
(iv)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(トリフルオロアセチル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
N−{3−[(1−(2−アミノ−2−オキソエチル)−6−{[(4−メチルフェニル)スルホニル]イミノ}−1,6−ジヒドロピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(1.5g,2.58mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液にトリフルオロ酢酸無水物(10mL)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(977mg,75%)を淡黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.50 - 1.65 (2H, m), 1.76 - 1.87 (2H, m), 6.84 (1H, dt, J = 1.2, 8.1 Hz), 7.22 (1H, dd, J = 2.4, 9.6 Hz), 7.38 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.50 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.52 - 7.62 (4H, m), 7.75 - 7.89 (2H, m), 8.27 (1H, s), 8.66 (1H, dd, J = 0.9, 2.4 Hz), 10.34 (1H, s), 12.48 (1H, br s).
(v)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(トリフルオロアセチル)アミノ]イミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミド(450mg,0.89mmol)のエタノール(8.0mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(8.9mL)を加え、45℃で8時間攪拌した。反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→80/20)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、N−{3−[(2−アミノイミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(200mg,55%)を無色固体として得た。
上記で得たN−{3−[(2−アミノイミダゾ[1,2−a]ピリジン−6−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(200mg,0.488mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(4.0mL)溶液へ塩化シクロプロパンカルボニル(47μL,0.512mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=60/40→0/100)で精製し、さらに逆相カラムクロマトグラフィー(ODS、0.1%TFA、水/アセトニトリル=95/5→5/95)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をテトラヒドロフランおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(116mg,50%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.56 - 0.89 (4H, m), 1.53 - 1.66 (2H, m), 1.74 - 1.87 (2H, m), 1.86 - 2.02 (1H, m), 6.81 (1H, dd, J = 2.4, 8.4 Hz), 7.10 (1H, dd, J = 2.4, 9.6 Hz), 7.36 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.43 - 7.63 (5H, m), 7.70 - 7.89 (2H, m), 8.07 (1H, s), 8.60 (1H, d, J = 2.4 Hz), 10.33 (1H, s), 10.99 (1H, s).
製剤例A1
本発明化合物を有効成分として含有する医薬は、例えば、次のような処方によって製造することができる。
1.カプセル剤
(1)実施例A4で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 70mg
(3)微結晶セルロース 9mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル 120mg
(1)、(2)、(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
2.錠剤
(1)実施例A4で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 58mg
(3)コーンスターチ 18mg
(4)微結晶セルロース 3.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
製剤例A2
日局注射用蒸留水50mLに実施例A4で得られた化合物50mgを溶解した後、日局注射用蒸留水を加えて100mLとする。この溶液を滅菌条件下でろ過し、次にこの溶液1mLずつを取り、滅菌条件下、注射用バイアルに充填し、凍結乾燥して密閉する。
実施例B1
N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−ニトロ−5−(3−ニトロフェノキシ)ピリジンの製造
5−ブロモ−2−ニトロピリジン(20.5g,101mmol)および炭酸セシウム(50g,153mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)溶液へ、3−ニトロフェノール(15.5g,111mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液を1時間かけて滴下し、室温で12時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(300mL)で希釈し、酢酸エチル(600mL)で抽出した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)および飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→60/40)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(14.28g,54%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 7.69 - 7.87 (3H, m), 8.10 (1H, t, J = 2.1 Hz), 8.17 (1H, dt, J = 1.8, 7.7 Hz), 8.38 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.53 (1H, d, J = 2.7 Hz).
(ii)5−(3−アミノフェノキシ)ピリジン−2−アミン 二塩酸塩の製造
2−ニトロ−5−(3−ニトロフェノキシ)ピリジン(14.0g,53.6mmol)のメタノール(1000mL)/テトラヒドロフラン(200mL)/酢酸エチル(200mL)溶液へ10%パラジウム−炭素(1.4g)を加え、水素雰囲気下(1.0気圧)、室温にて20時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(300mL)で希釈し、4N塩化水素/酢酸エチル(30mL)溶液をゆるやかに滴下した。得られた無色沈殿物を濾取し、ジイソプロピルエーテルおよびヘキサンを用いて洗浄後、乾燥し、標題化合物(15.2g,定量的)を無色粉末として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 6.69 - 6.83 (2H, m), 6.85 - 6.95 (1H, m), 7.09 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.33 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.86 (1H, dd, J = 2.7, 9.6 Hz), 7.98 (1H, d, J = 2.7 Hz), 8.15 (3H, br s), 10.02 (3H, br s).
(iii)N−{3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
5−(3−アミノフェノキシ)ピリジン−2−アミン 二塩酸塩(3.5g,12.7mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(30mL)溶液に塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(2.8g,13.4mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に酢酸エチル(30mL)/ヘキサン(20mL)を加え、得られた沈殿物を濾取した後、乾燥し、標題化合物(3.95g,83%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 5.90 (2H, s), 6.51 (1H, d, J = 8.9 Hz), 6.71 (1H, dd, J = 2.4, 8.1 Hz), 7.23 (1H, dd, J = 3.0, 8.9 Hz), 7.31 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.36 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.51 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.69 - 7.83 (2H, m), 7.96 (1H, d, J = 7.5 Hz), 8.15 - 8.29 (2H, m), 10.47 (1H, s).
(iv)N−{3−[(2−アミノ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(600mg,1.61mmol)のジメチルスルホキシド(30mL)溶液へチオシアナチド炭酸エチル(230μL,1.95mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物に水(150mL)をゆるやかに加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、({[5−(3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェノキシ)ピリジン−2−イル]アミノ}カルボノチオイル)カルバミン酸エチル(485mg,59%)を褐色油状物として得た。
ヒドロキシルアミン塩酸塩(400mg,5.76mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(1.20mL,6.88mmol)のメタノール(8.0mL)/エタノール(8.0mL)溶液へ、上記で得た({[5−(3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェノキシ)ピリジン−2−イル]アミノ}カルボノチオイル)カルバミン酸エチル(480mg,0.95mmol)を加え、60℃で12時間加熱攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(0.48g,定量的)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 6.02 (2H, s), 6.83 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.24 - 7.51 (4H, m), 7.59 (1H, dd, J = 0.9, 8.1 Hz), 7.77 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.96 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.11 - 8.31 (2H, m), 8.65 (1H, d, J = 1.8 Hz), 10.50 (1H, s).
(v)N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(100mg,0.24mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(2.0mL)溶液に塩化シクロプロパンカルボニル(33μL,0.36mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物に塩化シクロプロパンカルボニル(15μL,0.17mmol)を加え、室温でさらに2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(150mL)で希釈後、1N塩酸(15mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、酢酸エチル、ヘキサンおよびジイソプロピルエーテルから再結晶し、標題化合物(108mg,92%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.78 - 0.90 (4H, m), 2.03 (1H, br s), 6.87 (1H, dt, J = 1.2, 8.1 Hz), 7.39 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.49 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.55 (1H, dd, J = 2.4, 9.6 Hz), 7.61 (1H, dd, J = 1.2, 8.1 Hz), 7.70 - 7.81 (2H, m), 7.96 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.17 - 8.29 (2H, m), 8.95 (1H, d, J = 1.8 Hz), 10.51 (1H, br s), 11.05 (1H, br s).
実施例B2
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(3−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸tert−ブチルの製造
ジ−tert−ブチルジカルボナート(39.9g,183mmol)のテトラヒドロフラン(600mL)溶液へ3−アミノフェノール(20.0g,183mmol)のテトラヒドロフラン(400mL)溶液を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物にジ−tert−ブチルジカルボナート(6.0g,27.4mmol)を加え、室温で更に7時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をジイソプロピルエーテル(50mL)/ヘキサン(100mL)から再結晶し、標題化合物(35.0g,91%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.46 (9H, s), 6.27 - 6.40 (1H, m), 6.83 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.92 - 7.05 (2H, m), 9.18 (1H, br s), 9.25 (1H, br s).
(ii){3−[(6−ニトロピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸tert−ブチルの製造
5−ブロモ−2−ニトロピリジン(20.0g,98.5mmol)および炭酸セシウム(48.1g,147mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(150mL)溶液へ、(3−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸tert−ブチル(21.6g,103mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液を加え、室温で2日間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を水(300mL)で希釈後、酢酸エチル(500mL)で抽出した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)および飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→60/40)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(19.4g,59%)を淡黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.46 (9H, s), 6.82 (1H, ddd, J = 1.5, 2.4, 7.5 Hz), 7.25 - 7.47 (3H, m), 7.62 (1H, dd, J = 2.4, 9.0 Hz), 8.34 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.42 (1H, d, J = 2.4 Hz), 9.61 (1H, s).
(iii){3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸tert−ブチルの製造
{3−[(6−ニトロピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸tert−ブチル(6.00g,18.1mmol)の酢酸エチル(500mL)/テトラヒドロフラン(150mL)溶液へ10%パラジウム−炭素(600mg)を加え、水素雰囲気下(1.0気圧)、室温にて16時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(5.9g,定量的)を褐色油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.44 (9H, s), 5.86 (2H, s), 6.46 - 6.51 (2H, m), 7.04 - 7.39 (4H, m), 7.72 (1H, dd, J = 0.6, 3.0 Hz), 9.35 (1H, s).
(iv){[(5−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェノキシ}ピリジン−2−イル)アミノ]カルボノチオイル}カルバミン酸エチルの製造
{3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸tert−ブチル(4.60g,15.2mmol)のジメチルスルホキシド(90mL)溶液へチオシアナチド炭酸エチル(2.00mL,16.7mmol)を加え、室温で5日間攪拌した。反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチル(400mL)で抽出した。有機層を5%塩化アンモニウム水溶液(200mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→50/50)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(4.56g,69%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.26 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.45 (9H, s), 4.22 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.65 (1H, ddd, J = 1.5, 1.8, 6.9 Hz), 7.14 - 7.32 (3H, m), 7.58 (1H, dd, J = 2.7, 9.0 Hz), 8.19 (1H, d, J = 2.7 Hz), 8.51 - 8.55 (1H, br s), 9.46 (1H, s).
(v){3−[(2−アミノ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸tert−ブチルの製造
ヒドロキシルアミン塩酸塩(4.34g,62.4mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(12.7mL,72.8mmol)のメタノール(70mL)/エタノール(70mL)溶液に{[(5−{3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]フェノキシ}ピリジン−2−イル)アミノ]カルボノチオイル}カルバミン酸エチル(4.50g,10.4mmol)を加え、60℃で12時間加熱攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(500mL)で希釈し、水(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル、ヘキサンおよびジイソプロピルエーテルから再結晶し、標題化合物(2.98g,83%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.43 (9H, s), 6.01 (2H, s), 6.60 (1H, ddd, J = 7.2, 2.4, 2.1 Hz), 7.09 - 7.33 (4H, m), 7.37 (1H, d, J = 0.6 Hz), 8.57 (1H, dd, J = 2.4, 0.9 Hz), 9.39 (1H, s).
(vi)[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]カルバミン酸tert−ブチルの製造
{3−[(2−アミノ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸tert−ブチル(1.5g,4.39mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(5.0mL)溶液へ、氷冷下、塩化シクロプロパンカルボニル(480μL,5.27mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(300mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.79g,99%)を淡黄色油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.75 - 0.90 (4H, m), 1.43 (9H, s), 1.95 (1H, br s), 6.59 - 6.68 (1H, m), 7.17 - 7.28 (3H, m), 7.49 (1H, dd, J = 9.6, 1.8 Hz), 7.72 (1H, dd, J = 0.9, 9.6 Hz), 8.86 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.42 (1H, s), 11.03 (1H, s).
(vii)N−[6−(3−アミノフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]カルバミン酸tert−ブチル(1.79g,4.39mmol)とメトキジベンゼン(0.5mL)の混合物に、氷冷下、トリフルオロ酢酸(8.0mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を加えた。得られた沈殿物を濾取し、水、ジイソプロピルエーテル、ヘキサンで洗浄し、標題化合物(1.13g,83%)を淡黄色粉末として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.65 - 0.98 (4H, m), 2.03 (1H, br s), 5.24 (2H, s), 6.11 - 6.23 (2H, m), 6.26 - 6.38 (1H, m), 6.92 - 7.06 (1H, m), 7.46 (1H, dd, J = 2.3, 9.6 Hz), 7.70 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.79 (1H, d, J = 2.3 Hz), 11.01 (1H, s).
(viii)3−(シアノメチル)安息香酸メチルの製造
3−ブロモ安息香酸メチル(10.0g,44mmol)のアセトニトリル(100mL)溶液に、シアン化カリウム(5.7g,87mmol)、18−クラウン−6(1.0g)を加え、混合物を室温で3日間撹拌した。反応混合物を濾過し、減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→30/70)で精製後、合わせた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(7.0g,91%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.88 (3H, s), 4.17 (2H, s), 7.57 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.61 - 7.69 (1H, m), 7.88 - 7.95 (1H, m), 7.97 (1H, br s).
(ix)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチルの製造
3−(シアノメチル)安息香酸メチル(7.0g,40mmol)のジメチルスルホキシド(80mL)溶液に、25℃以下で凝固しない程度に冷却しながら、水素化ナトリウム(60%油性,4.8g,120mmol)を加えた。反応混合物を室温で20分間撹拌した後、ヨウ化メチル(7.5mL,120mmol)を加え、室温でさらに16時間撹拌した。反応混合物を水(400mL)で希釈した。酢酸エチル(800mL)を用いて抽出後、有機層を水(400mL)、飽和食塩水(400mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→50/50)で精製後、合わせた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(6.4g,79%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.72 (6H, s), 3.89 (3H, s), 7.61 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.84 (1H, ddd, J = 1.2, 2.1, 7.8 Hz), 7.95 (1H, dt, J = 7.8, 1.2 Hz), 8.08 (1H, t, J = 1.5 Hz).
(x)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸の製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル(2.8g,14mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、水酸化リチウム・一水和物(0.98g,24mmol)、メタノール(10mL)、水(10mL)を加え、室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣を水(15mL)で希釈した。混合物に1N塩酸をゆるやかに加え、pH3に調整した。析出した白色沈殿物をろ取し、水で洗浄後、乾燥し、標題化合物(2.5g,98%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.72 (6H, s), 7.57 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.78 (1H, ddd, J = 1.2, 2.1, 7.8 Hz), 7.92 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.08 (1H, t, J = 1.5 Hz), 13.19 (1H, s).
(xi)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(110mg,0.582mmol)のテトラヒドロフラン(5.0mL)溶液に、塩化オキザリル(62μL,0.728mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(約20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを淡褐色油状物質として得た。
上記で合成した塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルのN,N−ジメチルアセトアミド(5.0mL)溶液に実施例B2(vii)で製造したN−[6−(3−アミノフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(150mg,0.485mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=60/40→0/100)で精製し、得られた油状物質を酢酸エチル、トルエンおよびジイソプロピルエーテルから粉末化し、標題化合物(117mg,42%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.74 - 0.94 (4H, m), 1.73 (6H, s), 2.00 - 2.12 (1H, m), 6.85 (1H, dd, J = 2.4, 8.1 Hz), 7.38 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.47 - 7.65 (4H, m), 7.69 - 7.79 (2H, m), 7.90 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.99 (1H, s), 8.94 (1H, d, J = 2.4 Hz), 10.37 (1H, s), 11.05 (1H, s).
実施例B3
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチルの製造
実施例B2(viii)で製造した3−(シアノメチル)安息香酸メチル(1.5g,8.6mmol)のジメチルスルホキシド(30mL)溶液へ、25℃以下で凝固しない程度に冷却しながら、水素化ナトリウム(60%油性,1.0g,26mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、1,2−ジブロモエタン(2.4g,12.8mmol)を加え、室温でさらに10時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(300mL)を用いて抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→50/50)で精製後、合わせた溶液を減圧下濃縮し、標題化合物(1.3g,76%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.38 - 1.56 (2H, m), 1.74 - 1.82 (2H, m), 3.93 (3H, s), 7.40 - 7.49 (1H, m), 7.55 - 7.62 (1H, m), 7.88 (1H, t, J = 1.5 Hz), 7.96 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz).
(ii)3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸の製造
3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチル(1.3g,6.4mmol)のテトラヒドロフラン(12mL)溶液に、水酸化リチウム・一水和物(0.44g,11mmol)、メタノール(4.0mL)、水(6.0mL)を加え、室温で14時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣を水(5.0mL)で希釈した。混合物に1N塩酸をゆるやかに加え、pH5に調整した。析出した白色沈殿物をろ取し、水で洗浄後、乾燥し、標題化合物(0.73g,61%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.50 - 1.62 (2 H, m), 1.76 - 1.86 (2 H, m), 7.41 - 7.59 (2 H, m), 7.82 - 7.97 (2 H, m), 13.19 (1 H, br. s.).
(iii)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(109mg,0.582mmol)のテトラヒドロフラン(5.0mL)溶液に、塩化オキザリル(62μL,0.728mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(約20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルを淡褐色油状物質として得た。
上記で合成した塩化3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルのN,N−ジメチルアセトアミド(5.0mL)溶液に実施例B2(vii)で製造したN−[6−(3−アミノフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(150mg,0.485mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=60/40→0/100)で精製し、得られた油状物質を酢酸エチル、トルエンおよびジイソプロピルエーテルから粉末化し、標題化合物(175mg,63%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.72 - 0.89 (4H, m), 1.55 - 1.65 (2H, m), 1.76 - 1.86 (2H, m), 1.97 - 2.11 (1H, m), 6.77 - 6.91 (1H, m), 7.38 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.49 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.51 - 7.63 (4H, m), 7.71 - 7.80 (2H, m), 7.80 - 7.88 (1H, m), 8.94 (1H, d, J = 1.5 Hz), 10.35 (1H, s), 11.04 (1H, s).
実施例B4
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)tert−ブチル(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)カルバマートの製造
5−アミノ−2−メチルフェノール(10.0g,81.2mmol)、トリエチルアミン(16.9mL,122mmol)のテトラヒドロフラン(75mL)溶液に氷冷攪拌下、ジ−tert−ブチルジカルボナート(19.5g,89.3mmol)のテトラヒドロフラン(25mL)溶液を滴下し、混合物を室温で15時間攪拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル/ヘキサン=95/5→50/50)で精製し、標題化合物(3.25g,18%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.46 (9H, s), 2.02 (3H, s), 6.71 (1H, dd, J = 1.8, 8.2 Hz), 6.87 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.07 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.09 (1H, s), 9.16 (1H, s).
(ii){4−メチル−3−[(6−ニトロピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸tert−ブチルの製造
(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)カルバミン酸tert−ブチル(3.14g,14.1mmol)、5−ブロモ−2−ニトロピリジン(2.38g,11.7mmol)、炭酸セシウム(5.72g,17.6mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(25mL)の混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮後、残渣をカラムクロマトグラフィー(塩基性シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル=80/20→0/100)で精製し、標題化合物(1.86g,44%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.45 (9H, s), 2.06 (3H, s), 7.24 - 7.34 (3H, m), 7.45 (1H, dd, J = 2.9, 9.2 Hz), 8.32 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.38 (1H, d, J = 2.9 Hz), 9.50 (1H, s).
(iii){3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}カルバミン酸tert−ブチルの製造
{4−メチル−3−[(6−ニトロピリジン−3−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸tert−ブチル(1.85g,5.35mmol)のメタノール(10mL)溶液にパラジウム炭素(50%含水品、100mg)を加え、混合物を1.0気圧の水素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮後、乾燥し、標題化合物(1.69g,99%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.40 (9H, s), 2.16 (3H, s), 5.80 (2H, s), 6.46 (1H, d, J = 9.0 Hz), 6.89 (1H, s), 7.01 - 7.13 (3H, m), 7.66 (1H, d, J = 3.0 Hz), 9.50 (1H, s).
(iv){3−[(2−アミノ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}カルバミン酸tert−ブチルの製造
{3−[(6−アミノピリジン−3−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}カルバミン酸tert−ブチル(1.69g,5.35mmol)、ジメチルスルホキシド(5mL)、チオシアナチド炭酸エチル(843mg,6.42mmol)、エタノール(20mL)、メタノール(20mL)、塩化ヒドロキシルアンモニウム(2.43g,35.0mmol)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(4.35mL,25.0mmol)を原料として用い、実施例B1(iv)と同様にして、標題化合物を(1.55g,87%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.39 (9H, s), 2.19 (3H, s), 6.00 (2H, s), 6.98 (1H, s), 7.12 - 7.18 (2H, m), 7.24 (1H, dd, J = 9.5, 2.3 Hz), 7.39 (1H, dd, J = 0.3, 9.5 Hz), 8.43 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.23 (1H, s).
(v)[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]カルバミン酸tert−ブチルの製造
{3−[(2−アミノ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}カルバミン酸tert−ブチル(1.50g,4.22mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(5mL)溶液に氷冷攪拌下、塩化シクロプロパンカルボニル(1.15mL,12.7mmol)を加え、混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をろ取後、酢酸エチルおよびヘキサンで洗浄し、標題化合物(1.59g,89%)を白色化合物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.81 - 0.84 (4H, m), 1.39 (9H, s), 1.99 - 2.08 (1H, m), 2.19 (3H, s), 7.03 (1H, s), 7.16 - 7.22 (2H, m), 7.45 (1H, dd, J = 2.1, 9.6 Hz), 7.72 (1H, dd, J = 0.6, 9.6 Hz), 8.68 (1H, d, J = 2.4 Hz), 9.26 (1H, s), 11.03 (1H, s).
(vi)N−[6−(5−アミノ−2−メチルフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]カルバミン酸tert−ブチル(1.50g,3.54mmol)、トリフルオロ酢酸(5mL)の混合物を0℃で30分間攪拌した。溶媒を減圧留去後、残留物を水に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣を濾取後、酢酸エチルおよびヘキサンで洗浄し、標題化合物(1.04g,91%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.81 - 0.84 (4H, m), 1.99 - 2.08 (1H, m), 2.09 (3H, s), 5.09 (2H, br s), 6.08 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.30 (1H, dd, J = 2.1, 8.2 Hz), 6.93 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.42 (1H, dd, J = 2.3, 9.6 Hz), 7.69 (1H, d, J = 9.6 Hz), 8.61 (1H, d, J = 2.3 Hz), 10.98 (1H, s).
(vii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
実施例B2(x)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(53mg,0.280mmol)のテトラヒドロフラン(2.0mL)溶液へ塩化オキザリル(35μL,0.42mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(約20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを淡褐色油状物質として得た。
上記で合成した塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルのN,N−ジメチルアセトアミド(2.0mL)溶液にN−[6−(5−アミノ−2−メチルフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(75mg,0.233mmol)を加え、室温で10時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、得られた油状物質を酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルから粉末化し、標題化合物(40.8mg,35%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.72 - 0.91 (4H, m), 1.71 (6H, s), 1.95 - 2.10 (1H, m), 2.28 (3H, s), 7.27 - 7.36 (2H, m), 7.48 - 7.60 (3H, m), 7.67 - 7.79 (2H, m), 7.82 - 7.89 (1H, m), 7.95 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.80 (1H, dd, J = 0.6, 2.4 Hz), 10.24 (1H, s), 11.03 (1H, s).
実施例B5
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例B3(ii)で製造した3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(139mg,0.742mmol)のテトラヒドロフラン(7.0mL)溶液へ塩化オキザリル(80μL,0.929mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(約20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルを淡褐色油状物質として得た。
上記で合成した塩化3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルの1−メチルピロリジン−2−オン(7.0mL)溶液に、N−[6−(5−アミノ−2−メチルフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(200mg,0.619mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、得られた油状物質をトルエンおよびジイソプロピルエーテルから粉末化し、標題化合物(256mg,84%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.72 - 0.90 (4H, m), 1.52 - 1.63 (2H, m), 1.74 - 1.83 (2H, m), 1.83 - 1.97 (1H, m), 2.28 (3H, s), 7.26 - 7.37 (2H, m), 7.44 - 7.61 (4H, m), 7.68 - 7.86 (3H, m), 8.79 (1H, d, J = 1.5 Hz), 10.23 (1H, s), 11.02 (1H, s).
実施例B6
N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−6−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
N−[6−(3−アミノ−6−メチルフェノキシ)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(100mg,0.309mmol)の1−メチルピロリジン−2−オン(2.0mL)溶液に塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(78mg,0.371mmol)を加え、室温で10時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、得られた油状物質を酢酸エチルおよびヘキサンから粉末化し、標題化合物(100mg,65%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.71 - 0.93 (4H, m), 2.03 (1H, br s), 2.29 (3H, s), 7.24 - 7.39 (2H, m), 7.52 (1H, dd, J = 2.4, 9.6 Hz), 7.58 (1H, dd, J = 1.8, 8.4 Hz), 7.68 - 7.81 (2H, m), 7.93 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.10 - 8.26 (2H, m), 8.81 (1H, d, J = 2.1 Hz), 10.39 (1H, s), 11.03 (1H ,s).
製剤例B1
本発明化合物を有効成分として含有する医薬は、例えば、次のような処方によって製造することができる。
1.カプセル剤
(1)実施例B1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 70mg
(3)微結晶セルロース 9mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル 120mg
(1)、(2)、(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
2.錠剤
(1)実施例B1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 58mg
(3)コーンスターチ 18mg
(4)微結晶セルロース 3.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
製剤例B2
日局注射用蒸留水50mLに実施例B1で得られた化合物50mgを溶解した後、日局注射用蒸留水を加えて100mLとする。この溶液を滅菌条件下でろ過し、次にこの溶液1mLずつを取り、滅菌条件下、注射用バイアルに充填し、凍結乾燥して密閉する。
実施例C1
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(シアノメチル)安息香酸メチルの製造
3−ブロモ安息香酸メチル(10.0g,44mmol)のアセトニトリル(100mL)溶液に、シアン化カリウム(5.7g,87mmol)、18−クラウン−6(1.0g)を加え、混合物を室温で3日間撹拌した。反応混合物をろ過し、減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→30/70)で精製後、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、表題化合物(7.0g,91%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.88 (3H, s), 4.17 (2H, s), 7.57 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.61 - 7.69 (1H, m), 7.88 - 7.95 (1H, m), 7.97 (1H, br s).
(ii)3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチルの製造
3−(シアノメチル)安息香酸メチル(1.5g,8.6mmol)のジメチルスルホキシド(30mL)溶液へ、25℃以下で凝固しない程度に冷却しながら、水素化ナトリウム(60%油性,1.0g,26mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、1,2−ジブロモエタン(2.4g,12.8mmol)を加え、室温でさらに10時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(300mL)を用いて抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→50/50)で精製後、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、表題化合物(1.3g,76%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.38 - 1.56 (2H, m), 1.74 - 1.82 (2H, m), 3.93 (3H, s), 7.40 - 7.49 (1H, m), 7.55 - 7.62 (1H, m), 7.88 (1H, t, J = 1.5 Hz), 7.96 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz).
(iii)3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸の製造
3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチル(1.3g,6.4mmol)のテトラヒドロフラン(12mL)溶液に、水酸化リチウム・一水和物(0.44g,11mmol)、メタノール(4.0mL)、水(6.0mL)を加え、室温で14時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、残渣を水(5.0mL)で希釈した。混合物に1N塩酸をゆるやかに加え、pH5に調整した。析出した白色沈殿物をろ取し、水で洗浄後、乾燥し、表題化合物(0.73g,61%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.50 - 1.62 (2H, m), 1.76 - 1.86 (2H, m), 7.41 - 7.59 (2H, m), 7.82 - 7.97 (2H, m), 13.19 (1H, br s).
(iv)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(9.40g,49.7mmol)のトルエン(150mL)懸濁液へ塩化チオニル(48.9g,411mmol)を加え、2時間加熱還流した。得られた溶液を室温に冷却した後、塩化ナトリウム(1.5g)を加え更に1.5時間加熱還流した。反応溶液を室温まで冷却した後、不溶物を除き溶媒を減圧下で留去した。得られた茶褐色固体を3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルとして引き続き次の反応に用いた。
5−アミノ−2−メトキシフェノール(7.20g,51.7mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液へ、炭酸水素ナトリウム(5.00g,59.5mmol)を溶解した水(250mL)を加え、室温で激しく攪拌した。得られた2層に分離した反応溶液を激しく攪拌しながら、上記で合成した塩化3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルのテトラヒドロフラン(150mL)溶液を室温でゆっくり加え、1時間攪拌した。反応溶液へ炭酸水素ナトリウムを二酸化炭素が発生しなくなるまで加えた後、反応溶液を更に12時間攪拌した。水層を分離後、酢酸エチル(150mL×2)で抽出した。集めた有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、活性炭で脱色した。不溶物をシリカゲルおよびセライトを2層に敷き詰めたパッドを通して濾別し、濾液を濃縮した。得られた褐色固体を酢酸エチル、テトラヒドロフランおよびジイソプロピルエーテルの混合液から再結晶し、標題化合物(14.2g,93%)を茶褐色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.60 - 1.64 (2H, m), 1.80 - 1.84 (2H, m), 3.75 (3H, s), 6.89 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.11 (1H, dd, J = 2.4,8.7 Hz), 7.30 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.53 - 7.55 (2H, m), 7.79 - 7.80 (1H, m), 7.84 - 7.87 (1H, m), 9.08 (1H, s), 10.06 (1H, br s).
(v)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{4−メトキシ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)ベンズアミド(3.11g,10.1mmol)および2−クロロ−5−ニトロピリジン(1.60g,10.1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(150mL)溶液へ炭酸カリウム(4.24g,30.7mmol)を加え、60℃で16時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却後、酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)の混合溶媒(250mL)で希釈した。この溶液を水(200mL×3)で洗浄した後、集めた水層を酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)の混合溶媒(100mL×3)で抽出した。集めた有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し標題化合物(4.3g,99%)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.59 - 1.64 (2H, m), 1.80 - 1.84 (2H, m), 3.70 (3H, s), 7.21 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.26 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.55 - 7.57 (2H, m), 7.63 (1H, dd, J = 2.4, 8.7 Hz), 7.70 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.82 - 7.83 (1H, m), 7.86 - 7.89 (1H, m), 8.61 (1H, dd, J = 2.7, 9.0 Hz), 9.01 (1H, d, J = 2.7 Hz), 10.31 (1H, br s).
(vi)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メトキシフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{4−メトキシ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(4.30g,9.99mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液へメタノール(50mL)および10%パラジウム−炭素(982mg)を加え、水素雰囲気下(2.5atm)、室温にて14時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を濃縮し標題化合物(4.1g)を褐色シロップ状物質として得た。このシロップ状物質はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.59 - 1.63 (2H, m), 1.79 - 1.83 (2H, m), 3.70 (3H, s), 4.97 (2H, br s), 6.72 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.04 - 7.10 (2H, m), 7.41 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.46 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.51 - 7.56 (3H, m), 7.80 (1H, s), 7.84 - 7.87 (1H, m), 10.17 (1H, br s).
(vii)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メトキシフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
チオシアン酸カリウム(4.44g,45.7mmol)を酢酸(100mL)に懸濁し、室温で30分間攪拌した。得られた溶液へN−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メトキシフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(4.1g)の酢酸(100mL)溶液を加え、更に室温で30分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(2.65g,16.6mmol)の酢酸(100mL)溶液を30分以上かけて滴下し、滴下終了後16時間室温で攪拌した。生じた黄色固体を濾別し酢酸で洗浄後、集めた濾液と洗液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(300mL)に懸濁し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL×2)および飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し標題化合物(2.68g,2工程通算59%)を黄色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.59 - 1.63 (2H, m), 1.79 - 1.83 (2H, m), 3.70 (3H, s), 6.85 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.16 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.54 - 7.58 (5H, m), 7.61 (1H, dd, J = 2.4, 8.7 Hz), 7.69 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.80 - 7.81 (1H, m), 7.84 - 7.88 (1H, m), 10.23 (1H, br s).
(viii)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシフェニル]ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メトキシフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(528.0mg,1.15mmol)のピリジン(10mL)溶液へN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(52.1mg,426μmol)および塩化シクロプロパンカルボニル(1mL,11.0mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈後、水(50mL)、0.1N塩酸(50mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→80/20)に供した後、アセトンより再結晶し標題化合物(280mg,46%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.93 - 0.98 (4H, m), 1.61 (2H, dd, J = 5.4, 8.1 Hz), 1.81 (2H, dd, J = 5.4, 8.1 Hz), 1.96 - 2.02 (1H, m), 3.69 (3H, s), 7.09 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.19 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.54 - 7.56 (2H, m), 7.61 - 7.65 (2H, m), 7.81 (1H, br s), 7.85 - 7.88 (1H, m), 8.13 (1H, d, J = 9.0 Hz), 10.28 (1H, br s), 12.67 (1H, br s).
実施例C2
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{4−メトキシ−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(4−メチルピペラジン−1−イル)酢酸tert−ブチルの製造
クロロ酢酸tert−ブチル(3.49g,34.9mmol)および炭酸カリウム(5.50g,39.8mmol)のアセトニトリル(300mL)懸濁液へ1−メチルピペラジン(5.00g,33.2mmol)を滴下し、50℃で16時間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾別後、濾液を濃縮した。得られた残渣に水(150mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を水(150mL)および飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を濃縮し、標題化合物(5.63g,79%)を淡黄色油状物質として得た。この化合物はこれ以上の精製操作を行なわず、次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.40 (9H, s), 2.13 (3H, s), 2.21 - 2.36 (4H, m), 2.41 - 2.53 (4H, m), 3.06 (2H, s).
(ii)(4−メチルピペラジン−1−イル)酢酸 二塩酸塩の製造
(4−メチルピペラジン−1−イル)酢酸tert−ブチル(3.50g,16.3mmol)を4N塩化水素/1,4−ジオキサン(35mL)溶液に懸濁させ、トリフルオロ酢酸(60mL)を加え溶液とし、室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた油状の残渣に4N塩化水素/酢酸エチル(30mL)を加え、懸濁液とした後、室温で2時間攪拌した。得られた沈殿物を濾取し、濾紙上で酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルを用いて洗浄した後、乾燥し、標題化合物(3.33g,88%)を無色粉末として得た。この化合物はこれ以上の精製操作を行なわず、次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.79 (3H, s), 3.10 - 3.73 (8H, m), 4.00 (2H, s), 11.67 (1H, br s).
(iii)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{4−メトキシ−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
実施例C1(vii)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メトキシフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(457mg,998μmol)のピリジン(10mL)溶液へ、(4−メチルピペラジン−1−イル)酢酸 二塩酸塩(474mg,2.05mmol)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(51.3mg,420μmol)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(403mg,2.10mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液へメタノール(10mL)を加え30分間攪拌した後、減圧下で溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル(100mL)およびテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、0.1N塩酸(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄した。先の0.1N塩酸洗浄液を1N水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和し(pH7.0)、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→80/20)に供して精製した後、酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテル混合液から再結晶を行い標題化合物(419mg,70%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.61 (2H, dd, J = 5.7, 8.4 Hz), 1.81 (2H, dd, J = 5.7, 8.4 Hz), 2.15 (3H, s), 2.34 (4H, br s), 2.57 (4H, br s), 3.32 (2H, s), 3.69 (3H, s), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.20 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.54 - 7.56 (2H, m), 7.61 - 7.65 (2H, m), 7.82 (1H, br s), 7.86 (1H, m), 8.15 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.28 (1H, br s), 12.11 (1H, br s).
実施例C3
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(3−{[2−(グリコロイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−メトキシフェニル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C1(vii)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メトキシフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(313mg,683μmol)のピリジン(10mL)溶液へ2−クロロ−2−オキソエチル アセタート(254mg,1.86mmol)およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(85mg,696μmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液にメタノール(10mL)を加え1時間攪拌した後、濃アンモニア水(4mL)を加えさらに1時間攪拌した。反応溶液を減圧下で濃縮した後、残渣をテトラヒドロフラン(10mL)および酢酸エチル(50mL)に溶解した。この溶液を0.1N塩酸(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→80/20)に供して精製した後、酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテル混合液から再結晶し標題化合物(125mg,35%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.61 (2H, dd, J = 5.4, 8.1 Hz), 1.81 (2H, dd, J = 5.4, 8.1 Hz), 3.70 (3H, s), 4.18 (2H, d, J = 4.8 Hz), 5.53 (1H, t, J = 4.8 Hz), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.20 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.52 - 7.59 (2H, m), 7.61 - 7.64 (2H, m), 7.82 (1H, br s), 7.85 - 7.89 (1H, m), 8.15 (1H, d, J = 9.0 Hz), 10.27 (1H, br s), 12.08 (1H, br s).
実施例C4
3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシ−N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)メチル 4−メトキシ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]ベンゾアートの製造
メチル 3−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾアート(4.87g,26.7mmol)および2−クロロ−5−ニトロピリジン(4.24g,26.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(100mL)溶液へ炭酸カリウム(8.13g,58.8mmol)を加え、60℃で14時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却後、水で希釈し、酢酸エチルおよびヘキサンの混合溶媒(1:1、100mL)で抽出した。集めた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下で濃縮し標題化合物(9.73g)を燈色シロップ状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.82 (3H, s), 3.90 (3H, s), 7.04 - 7.11 (2H, m), 7.84 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.01 (1H, dd, J = 2.4, 8.7 Hz), 8.49 (1H, dd, J = 3.0, 9.0 Hz), 8.98 (1H, dd, J = 0.6, 2.7 Hz).
(ii)メチル 3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メトキシベンゾアートの製造
メチル 4−メトキシ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]ベンゾアート(26.7mmol)のエタノール(250mL)溶液へ、加熱還流下、激しく攪拌しながら鉄粉(5.6g,0.1mol)および6N塩酸(50mL)を加え、1.5時間、還流条件下で激しく攪拌した。反応溶液をセライトろ過し不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(350mL)で希釈し、1N水酸化ナトリウム水溶液(200mL×2)で洗浄した。水層を酢酸エチル(150mL×3)で抽出後、合わせた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を濃縮し標題化合物(8.0g)を茶褐色シロップ状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.85 (3H, s), 3.86 (3H, s), 6.81 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.00 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 3.0, 8.4 Hz), 7.63 (1H, d, J = 3.0 Hz), 7.73 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.87 (1H, dd, J = 2.1, 8.7 Hz).
(iii)メチル 3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メトキシベンゾアートの製造
チオシアン酸カリウム(12.1g,125mmol)の酢酸(100mL)懸濁液へメチル 3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メトキシベンゾアート(26.7mmol)の酢酸(100mL)溶液を加え、室温で15分間攪拌した。得られた溶液を0℃に冷却し、臭素(6.55g,41.0mmol)の酢酸(80mL)溶液を1時間以上かけて滴下し、滴下終了後16時間攪拌した。この間、反応温度を徐々に室温まで昇温した。生じた黄色固体を濾別し、水で洗浄した。集めた濾液と洗液を減圧下で濃縮し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)で処理した。得られた溶液を酢酸エチル(100mL×6)で抽出し、集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し標題化合物(6.0g,3工程通算67%)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.32 (6H, s), 6.89 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.28 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.55 (2H, br s), 7.60 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.70 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.85 (1H, dd, J = 2.1, 8.4 Hz).
(iv)メチル 3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシベンゾアートの製造
メチル 3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メトキシベンゾアート(3.37g,10.2mmol)、ピリジン(80mL)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(111mg,904μmol)および塩化シクロプロパンカルボニル(2.0mL,22.0mmol)を原料として用い、実施例C1(viii)と同様にして、標題化合物(4.0g,98%)を茶褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.93 - 0.97 (4H, m), 1.97 - 1.99 (1H, m), 3.78 (3H, s), 3.82 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.31 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.69 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.90 (1H, dd, J = 2.1, 8.4 Hz), 8.14 (1H, d, J = 8.7 Hz), 12.66 (1H, br s).
(v)3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシ安息香酸の製造
メチル 3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシベンゾアート(4.0g,9.96mmol)のメタノール(50mL)−テトラヒドロフラン(100mL)溶液へ5N水酸化ナトリウム水溶液(80mL)を加え、室温で3時間攪拌した。反応溶液へ6N塩酸を加えpH約4.0とした後、反応溶液を酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を濃縮し標題化合物(3.70g,96%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.78 - 0.81 (4H, m), 1.95 - 2.03 (1H, m), 3.76 (3H, s), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.26 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.64 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.86 (1H, dd, J = 2.1, 8.4 Hz), 8.14 (1H, d, J = 8.7 Hz), 12.63 (1H, br s).
(vi)3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシ−N−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドの製造
3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシ安息香酸(125mg,324μmol)、ピリジン(5mL)、3−(トリフルオロメチル)アニリン(300mg,1.86mmol)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(58.1mg,476μmol)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(324mg,1.69mmol)を原料として用い、実施例C2(iii)と同様にして、標題化合物(94mg,55%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.92 - 0.94 (4H, m), 1.90 - 1.99 (1H, m), 3.79 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.35 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.44 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.88 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.98 (1H, dd, J = 2.4, 8.4 Hz), 8.05 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.22 (1H, br s), 10.41 (1H, br s), 12.64 (1H, br s).
実施例C5
N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシフェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−[5−(5−アミノ−2−メトキシフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
実施例C4(v)で製造した3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシ安息香酸(1.92g,4.98mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)および2−メチルプロパン−2−オール(50mL)溶液へ、トリエチルアミン(5mL,35.9mmol)およびジフェニルホスホリルアジド(3mL,13.9mmol)を加え、120℃で2時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却後、反応溶液を水(200mL)で希釈した。生じた固体を濾取し、tert−ブチル [3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシフェニル]カルバマート(1次収穫物、1.16g)を得た。濾液を酢酸エチル−ヘキサン(1:1,150mL×3)で抽出し、集めた有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2/98→80/20)に供し、tert−ブチル [3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシフェニル]カルバマート(2次収穫物、994mg)を得た。これらの収穫物には構造不明の不純物を含んでいたが、これ以上の精製を行うことなく次の反応に用いた。
上記で得られたtert−ブチル [3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシフェニル]カルバマート(994mg)を、室温にてトリフルオロ酢酸(10mL)に溶解し、2時間加熱還流した。反応溶液を室温まで冷却後、トリフルオロ酢酸を減圧下で留去した。残渣をメタノール(15mL)および酢酸エチル(100mL)で希釈し飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2/98→80/20)で精製し標題化合物(411mg,2工程通算収率50%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.94 - 1.00 (4H, m), 1.95 - 2.00 (1H, m), 3.54 (3H, s), 4.82 (2H, br s), 6.39 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.43 (1H, dd, J = 2.4, 8.7 Hz), 6.87 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.97 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.08 (1H, d, J = 8.7 Hz), 12.63 (1H, br s).
(ii)N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシフェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
3−(トリフルオロメチル)安息香酸(260mg,1.37mmol)のトルエン(10mL)懸濁液へ塩化チオニル(1mL,13.7mmol)を加え、2時間加熱還流した。得られた無色溶液を室温まで冷却後、減圧下で溶媒を留去した。得られた褐色オイル状物質を塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイルとして次の反応に用いた。
N−[5−(5−アミノ−2−メトキシフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(93.0mg,261μmol)のピリジン(2mL)溶液へ、上記で調製した塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイルのピリジン(3mL)溶液およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(28.9mg,237μmol)を加え、室温で14時間攪拌した。反応溶液を減圧下濃縮し、残渣を酢酸エチル(50mL)に溶解した。この溶液を0.1N塩酸(30mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2/98→80/20)に供し標題化合物(79mg,58%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.94 - 0.97 (4H, m), 1.95 - 2.03 (1H, m), 3.70 (3H, s), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.19 - 7.23 (1H, m), 7.63 - 7.66 (2H, m), 7.78 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.96 (1H, d, J = 7.2 Hz), 8.14 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.24 - 8.32 (2H, m), 10.45 (1H, br s), 12.66 (1H, br s).
実施例C6
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチルの製造
実施例C1(i)で製造した3−(シアノメチル)安息香酸メチル(7.0g,40mmol)のジメチルスルホキシド(80mL)溶液に、25℃以下で凝固しない程度に冷却しながら、水素化ナトリウム(60%油性,4.8g,120mmol)を加えた。反応混合物を室温で20分間撹拌した後、ヨウ化メチル(7.5mL,120mmol)を加え、室温でさらに16時間撹拌した。反応混合物を水(400mL)で希釈した。酢酸エチル(800mL)を用いて抽出後、有機層を水(400mL)、飽和食塩水(400mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→50/50)で精製後、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(6.4g,79%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.72 (6H, s), 3.89 (3H, s), 7.61 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.82 - 7.85 (1H, ddd, J = 1.2, 2.1, 7.8 Hz), 7.95 (1H, dt, J = 7.8, 1.2 Hz), 8.08 (1H, t, J = 1.5 Hz).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸の製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル(2.8g,14mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、水酸化リチウム・一水和物(0.98g,24mmol)、メタノール(10mL)、水(10mL)を加え、室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、残渣を水(15mL)で希釈した。混合物に1N塩酸をゆるやかに加え、pH3に調整した。析出した白色沈殿物をろ取し、水で洗浄後、乾燥し、表題化合物(2.5g,98%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.72 (6H, s), 7.57 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.78 (1H, ddd, J = 1.2, 2.1, 7.8 Hz), 7.92 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.08 (1H, t, J = 1.5 Hz), 13.19 (1H, s).
(iii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシフェニル]ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(267mg,1.41mmol)、トルエン(5mL)、塩化チオニル(1mL,13.7mmol)、実施例C5(i)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−メトキシフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(122mg,341μmol)、ピリジン(5mL)、およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(19.8mg,162μmol)を原料として用い、実施例C5(ii)と同様にして標題化合物(95mg,53%)を無色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.87 - 1.00 (4H, m), 1.75 (6H, s), 1.92 - 2.03 (1H, m), 3.69 (3H, s), 7.09 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.18 - 7.21 (1H, m), 7.52 - 7.65 (3H, m), 7.74 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.89 - 7.94 (1H, m), 8.07 (1H, br s), 8.14 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.29 (1H, br s), 12.64 (1H, br s).
実施例C7
2,3−ジクロロ−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メトキシフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
2,3−ジクロロ安息香酸(322mg,1.68mmol)、トルエン(5mL)、塩化チオニル(1mL,13.7mmol)、実施例C5(i)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−メトキシフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(122mg,341μmol)、ピリジン(5mL)、およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(58.9mg,482μmol)を原料として用い、実施例C5(ii)と同様にして標題化合物(145mg,80%)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.94 - 0.97 (4H, m), 1.91 - 1.99 (1H, m), 3.67 (3H, s), 7.09 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.18 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.46 - 7.56 (3H, m), 7.59 (1H, t, J = 2.7 Hz), 7.76 (1H, dd, J = 1.8, 8.1 Hz), 8.14 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.57 (1H, br s), 12.66 (1H, br s).
実施例C8
N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
5−アミノ−2−メチルフェノール(7.38g,59.9mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液へ、炭酸水素ナトリウム(6.00g,71.9mmol)を懸濁させた水(30mL)を加え、室温で激しく攪拌した。この混合液に塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(15.0g,71.9mmol)を氷冷下滴下し、室温で24時間攪拌した。反応混合液の水層を分離後、有機層を酢酸エチルで希釈し飽和食塩水で洗浄した。該有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過し、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣、メタノール(30mL)および2N水酸化ナトリウム水溶液(30mL)の混合物を室温で24時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、活性炭で脱色した。不溶物をシリカゲル及びセライトを2層に敷き詰めたパッドを通してろ別した。減圧下溶媒を留去し、得られた固体を酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、標題化合物(14.8g,84%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.09 (3H, s), 6.98 - 7.08 (2H, m), 7.40 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.77 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.95 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.21 - 8.28 (2H, m), 9.39 (1H, s), 10.29 (1H, s).
(ii)N−{4−メチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(6.00g,20.3mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(3.22g,20.3mmol)、炭酸カリウム(8.43g,60.9mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(150mL)を原料として用い、実施例C1(v)と同様の方法を用いて標題化合物(8.35g,98%)を橙色油状物として得た。標題化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.07 (3H, s), 7.31 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.36 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.60 (1H, dd, J = 2.1, 8.3 Hz), 7.69 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.79 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.93 - 8.01 (1H, m), 8.20 - 8.32 (2H, m), 8.65 (1H, dd, J = 2.7 9.2 Hz), 9.04 (1H, d, J = 2.7 Hz), 10.56 (1H, s).
(iii)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{4−メチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(8.25g,19.7mmol)、10%パラジウム−炭素(380mg)、テトラヒドロフラン(100mL)、メタノール(50mL)を原料として用い、実施例C1(vi)と同様の方法を用いて標題化合物(7.34g,96%)を白色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 M Hz) δ 2.13 (3H, s), 5.06 (2H, s), 6.76 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 2.7, 8.5 Hz), 7.23 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.33 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.48 (1H, dd, J = 2.1, 8.3 Hz), 7.52 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.76 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.95 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.18 - 8.27 (2H, m), 10.38 (1H, s).
(iv)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(7.30g,18.8mmol)、チオシアン酸カリウム(7.33g,75.3mmol)、臭素(4.50g,28.2mmol)、酢酸(400mL)を原料として用い、実施例C1(vii)と同様の方法を用いて標題化合物(7.76g,93%)を白色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.12 (3H, s), 6.90 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.30 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.47 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.54 - 7.62 (3H, m), 7.70 - 7.80 (2H, m), 7.95 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.23 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.26 (1H, s), 10.45 (1H, s).
(v)N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.450mmol)のピリジン(5mL)溶液に塩化シクロプロパンカルボニル(77.5μL,1.12mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物を減圧下で留去し、得られた残渣、メタノール(3mL)および0.5N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)の混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。減圧下溶媒を留去後、テトラヒドロフランにて析出させ標題化合物(130mg,56%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.88 - 1.01 (4H, m), 1.93 - 2.04 (1H, m), 2.11 (3H, s), 7.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.33 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.54 - 7.64 (2H, m), 7.77 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.96 (1H, d, J = 7.3 Hz), 8.13 - 8.30 (3H, m), 10.49 (1H, s), 12.65 (1H, br s).
実施例C9
N−(3−{[2−(グリコロイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C8(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.450mmol)のピリジン(5mL)溶液へ塩化アセトキシアセチル(121μL,1.12mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を減圧下で留去し、得られた残渣、メタノール(3mL)、ピリジン(2mL)および0.5N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)の混合物を室温で16時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。減圧下溶媒を留去後、酢酸エチル及びヘキサンから析出させ標題化合物(92mg,41%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.11 (3H, s), 4.19 (2H, d, J = 5.5 Hz), 5.55 (1H, t, J = 5.5 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.34 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.54 - 7.66 (2H, m), 7.77 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.96 (1H, d, J = 7.4 Hz), 8.14 - 8.32 (3H, m), 10.50 (1H, s), 12.13 (1H, br s).
実施例C10
N−[5−(2−メチル−5−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]−1,3−オキサゾール−4−カルボキサミドの製造
Figure 2009028629
1,3−オキサゾール−4−カルボン酸(126mg,1.12mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液へ、塩化オキサリル(118μL,1.35mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で留去後、得られた残渣と実施例C8(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.450mmol)をピリジン(5mL)に溶解させ、室温で18時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。減圧下溶媒を留去後、テトラヒドロフランにて析出させ標題化合物(205mg,84%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.12 (3H, s), 7.18 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.35 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.58 - 7.64 (2H, m), 7.77 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.96 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.21 - 8.29 (3H, m), 8.66 (1H, d, J = 0.9 Hz), 9.04 (1H, d, J = 0.9 Hz), 10.50 (1H, s), 12.75 (1H, s).
実施例C11
N−{4−メチル−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
実施例C8(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.450mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液へ塩化クロロアセチル(104μL,0.900mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル及びヘキサンの混合溶液を用いて洗浄し、標題化合物(218mg,93%)を白色粉末として得た。この粉末はこれ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.11 (3H, s), 4.45 (2H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.54 - 7.64 (2H, m), 7.77 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.91 - 8.01 (1H, m), 8.17 - 8.32 (3H, m), 10.50 (1H, s), 12.78 (1H, br s).
(ii)N−{4−メチル−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(218mg,0.419mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液にトリエチルアミン(117μL,0.838mmol)、1−メチルピペラジン(93.4μL,0.838mmol)を加え、60℃で14時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。減圧下溶媒を留去後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→90/10)に供し、酢酸エチルから析出させ、標題化合物(134mg,55%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 2.19 (3H, s), 2.33 (3H, s), 2.47 - 2.60 (4H, m), 2.68 (4H, m), 3.27 (2H, s), 6.99 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.28 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.40 (1H, dd, J = 2.1, 9.0 Hz), 7.50 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.61 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.79 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.87 (1H, br s), 7.97 - 8.06 (2H, m), 8.10 (1H, s), 10.34 (1H, br s).
実施例C12
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ベンズアミドの製造
実施例C6(ii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(5.00g,26.4mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液へN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)と塩化オキサリル(3.20mL,36.5mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌し、減圧下溶媒を留去し、塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを得た。5−アミノ−2−メチルフェノール(3.00g,24.3mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液へ、炭酸水素ナトリウム(3.00g,36.5mmol)を懸濁させた水(30mL)を加え、室温で激しく攪拌した。この混合液に上記で製造した塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルのテトラヒドロフラン(30mL)溶液を氷冷下滴下し、室温で5時間攪拌した。反応混合液の水層を分離後、有機層を酢酸エチルで希釈し飽和食塩水で洗浄した。該有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、活性炭で脱色した。不溶物をシリカゲル及びセライトを2層に敷き詰めたパッドを通してろ別した。減圧下溶媒を留去し、得られた固体を酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、標題化合物(6.75g,94%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.09 (3H, s), 6.97 - 7.06 (2H, m), 7.37 (1H, s), 7.58 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.73 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.90 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.00 (1H, t, J = 1.6 Hz), 9.36 (1H, s), 10.13 (1H, s).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−メチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ベンズアミド(3.00g,10.2mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(1.61g,10.2mmol)、炭酸カリウム(4.22g,30.6mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(75mL)を原料として用い、実施例C1(v)と同様の方法を用いて標題化合物(4.20g,99%)を橙色油状物として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.06 (3H, s), 7.30 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.35 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.55 - 7.64 (2H, m), 7.67 (1H, s), 7.75 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.92 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.02 (1H, s), 8.65 (1H, dd, J = 2.6, 9.0 Hz), 9.04 (1H, d, J = 2.6 Hz), 10.40 (1H, s).
(iii)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−メチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(4.20g,10.0mmol)、10%パラジウム−炭素(260mg)、テトラヒドロフラン(50mL)、メタノール(25mL)を原料として用い、実施例C1(vi)と同様にして標題化合物(3.79g,97%)を白色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、これ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.73 (6H, s), 2.12 (3H, s), 5.05 (2H, s), 6.76 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.08 (1H, dd, J = 2.7, 8.5 Hz), 7.22 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.33 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.46 (1H, dd, J = 2.1, 8.4 Hz), 7.52 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.57 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.70 - 7.75 (1H, m), 7.86 - 7.91 (1H, m), 7.99 (1H, t, J = 1.7 Hz), 10.23 (1H, s).
(iv)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(3.67g,9.49mmol)、チオシアン酸カリウム(3.69g,37.9mmol)、臭素(2.27g,14.2mmol)、酢酸(175mL)を原料として用い、実施例C1(vii)と同様にして標題化合物(2.90g,69%)を白色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、これ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.73 (6H, s), 2.12 (3H, s), 6.90 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.29 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.47 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.52 - 7.62 (4H, m), 7.70 - 7.77 (2H, m), 7.87 - 7.93 (1H, m), 8.00 (1H, t, J = 1.7 Hz), 10.29 (1H, s).
(v)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.450mmol)、ピリジン(5mL)、塩化シクロプロパンカルボニル(77.5μL,1.12mmol)、メタノール(3mL)、0.5N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を原料として用い、実施例C8(v)と同様にして標題化合物(154mg,66%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.89 - 0.99 (4H, m), 1.73 (6H, s), 1.93 - 2.04 (1H, m), 2.10 (3H, s), 7.13 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.32 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.54 - 7.62 (3H, m), 7.74 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.91 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.00 (1H, s), 8.18 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.34 (1H, s), 12.69 (1H, s).
実施例C13
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−{[2−(グリコロイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−メチルフェニル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C12(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.450mmol)、ピリジン(6mL)、塩化アセトキシアセチル(121μL,1.12mmol)、メタノール(2mL)、0.5N水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を原料として用い、実施例C9と同様にして標題化合物(106mg,47%)を白色粉末として得た。標題化合物はメタノール及びジエチルエーテルから析出させた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.73 (6H, s), 2.11 (3H, s), 4.18 (2H, d, J = 6.3 Hz), 5.54 (1H, t, J = 6.3 Hz), 7.14 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.30 - 7.36 (1H, m), 7.54 - 7.62 (3H, m), 7.71 - 7.77 (1H, m), 7.88 - 7.94 (1H, m), 8.01 (1H, t, J = 1.6 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.34 (1H, s), 12.13 (1H, s).
実施例C14
N−[5−(5−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]−1,3−オキサゾール−4−カルボキサミドの製造
Figure 2009028629
1,3−オキサゾール−4−カルボン酸(127mg,1.12mmol)、塩化オキサリル(118μL,1.35mmol)、テトラヒドロフラン(5mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(20μL)、実施例C12(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.450mmol)、ピリジン(5mL)を原料として用い、実施例C10と同様にして標題化合物(46mg,19%)を白色粉末として得た。なお、標題化合物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→60/40)に供し、得られた固体をさらに逆層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(0.1%TFA含有、水/アセトニトリル=95/5→5/95)に供して精製後、目的物を含むフラクションを濃縮した。得られたトリフルオロ酢酸塩を酢酸エチルに懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。減圧下溶媒を留去後、テトラヒドロフランにて析出させた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.73 (6H, s), 2.12 (3H, s), 7.16 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.54 - 7.63 (3H, m), 7.71 - 7.77 (1H, m), 7.88 - 7.94 (1H, m), 8.01 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.23 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.65 (1H, s), 9.02 (1H, s), 10.35 (1H, s), 12.75 (1H, s).
実施例C15
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−メチル−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C12(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.450mmol)、塩化クロロアセチル(104μL,0.901mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)を原料として用い、実施例C11(i)と同様にして標題化合物(234mg,定量的)を淡黄色油状物として得た。なお、得られた化合物は、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→60/40)を用いて精製を行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.11 (3H, s), 4.45 (2H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.55 - 7.61 (3H, m), 7.71 - 7.77 (1H, m), 7.89 - 7.94 (1H, m), 8.01 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.34 (1H, s), 12.77 (1H, s).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−メチル−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(234mg)、トリエチルアミン(125μL,0.901mmol)、1−メチルピペラジン(100μL,0.901mmol)、テトラヒドロフラン(5mL)を原料として用い、実施例11(ii)と同様にして標題化合物(142mg,54%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.76 (6H, s), 2.20 (3H, s), 2.33 (3H, s), 2.47 - 2.61 (4H, m), 2.63 - 2.72 (4H, m), 3.27 (2H, s), 6.99 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.24 - 7.31 (1H, m), 7.37 - 7.43 (1H, m), 7.46 - 7.54 (2H, m), 7.66 - 7.72 (1H, m), 7.73 - 7.78 (1H, m), 7.84 (1H, s), 7.95 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.00 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.31 (1H, br s).
実施例C16
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ベンズアミドの製造
5−アミノ−2−メチルフェノール(6.00g,48.5mmol)、3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(6.00g,48.5mmol)、塩化オキサリル(6.40mL,73.0mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(40μL)、テトラヒドロフラン(250mL)、炭酸水素ナトリウム(6.20g,73.0mmol)、水(60mL)を原料として用い、実施例C12(i)と同様にして標題化合物(12.4g,87%)を白色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.58 - 1.65 (2H, m), 1.77 - 1.84 (2H, m), 2.08 (3H, s), 6.96 - 7.05 (2H, m), 7.35 - 7.40 (1H, m), 7.49 - 7.58 (2H, m), 7.77 - 7.81 (1H, m), 7.82 - 7.88 (1H, m), 9.34 (1H, s), 10.10 (1H, s).
(ii)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{4−メチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)ベンズアミド(6.05g,20.6mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(3.28g,20.6mmol)、炭酸カリウム(8.58g,62.0mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(150mL)を原料として用い、実施例C1(v)と同様にして標題化合物(7.82g,91%)を白色粉末として得た。標題化合物は、酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.57 - 1.65 (2H, m), 1.78 - 1.85 (2H, m), 2.06 (3H, s), 7.30 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.50 - 7.62 (3H, m), 7.66 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.82 (1H, s), 7.84 - 7.90 (1H, m), 8.65 (1H, dd, J = 2.7, 9.0 Hz), 9.04 (1H, d, J = 2.7 Hz), 10.38 (1H, s).
(iii)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{4−メチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(7.72g,18.6mmol)、テトラヒドロフラン(100mL)、メタノール(25mL)、10%パラジウム−炭素(430mg)を原料として用い、実施例C1(vi)と同様にして標題化合物(7.16g,定量的)を白色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、これ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.57 - 1.63 (2H, m), 1.77 - 1.83 (2H, m), 2.12 (3H, s), 5.05 (2H, s), 6.75 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.08 (1H, dd, J = 3.0, 8.7 Hz), 7.21 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.32 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.46 (1H, dd, J = 2.1, 8.3 Hz), 7.49 - 7.58 (3H, m), 7.77 (1H, s), 7.81 - 7.86 (1H, m), 10.21 (1H, s).
(iv)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(7.10g,18.4mmol)、チオシアン酸カリウム(7.17g,73.8mmol)、臭素(4.42g,27.7mmol)、酢酸(180mL)を原料として用い、実施例C1(vii)と同様にして標題化合物(6.24g,76%)を淡黄色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、これ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.58 - 1.63 (2H, m), 1.78 - 1.83 (2H, m), 2.11 (3H, s), 6.89 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.28 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.46 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.50 - 7.61 (5H, m), 7.72 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.77 - 7.80 (1H, m), 7.82 - 7.87 (1H, m), 10.28 (1H, s).
(v)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(200mg,0.452mmol)のピリジン(5mL)溶液に塩化シクロプロパンカルボニル(77.8μL,1.13mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。減圧下溶媒を留去後、テトラヒドロフランにて析出させ標題化合物(140mg,61%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.90 - 0.98 (4H, m), 1.57 - 1.64 (2H, m), 1.78 - 1.83 (2H, m), 1.95 - 2.02 (1H, m), 2.10 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.32 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.50 - 7.60 (4H, m), 7.77 - 7.81 (1H, m), 7.82 - 7.88 (1H, m), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.32 (1H, s), 12.51 (1H, br s).
実施例C17
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(3−{[2−(グリコロイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−メチルフェニル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C16(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(200mg,0.452mmol)、塩化アセトキシアセチル(121μL,1.13mmol)、ピリジン(6mL)、メタノール(2mL)、0.5N水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を原料として用い、実施例C9と同様にして標題化合物(79.7mg,35%)を白色粉末として得た。なお、標題化合物は、逆層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(0.1%TFA含有、水/アセトニトリル=70/30→30/70)に供して精製後、目的物を含むフラクションを濃縮した。得られたトリフルオロ酢酸塩を酢酸エチルに懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後ろ過した。減圧下溶媒を留去後、酢酸エチルにて析出させた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.57 - 1.64 (2H, m), 1.77 - 1.84 (2H, m), 2.11 (3H, s), 4.18 (2H, d, J = 5.9 Hz), 5.54 (1H, t, J = 5.9 Hz), 7.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.33 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.50 - 7.61 (4H, m), 7.79 (1H, s), 7.82 - 7.88 (1H, m), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.32 (1H, s), 12.13 (1H, br s).
実施例C18
N−[5−(5−{[3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイル]アミノ}−2−メチルフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]−1,3−オキサゾール−4−カルボキサミドの製造
Figure 2009028629
1,3−オキサゾール−4−カルボン酸(128mg,1.13mmol)、塩化オキサリル(118μL,1.35mmol)、テトラヒドロフラン(5mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(20μL)、N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(200mg,0.452mmol)、ピリジン(5mL)を原料として用い、実施例C10と同様にして標題化合物(79.3mg,32%)を白色粉末として得た。なお、標題化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→60/40)により精製し、テトラヒドロフランにて析出させた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.57 - 1.64 (2H, m), 1.77 - 1.84 (2H, m), 2.11 (3H, s), 7.16 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.33 (1H, d, J = 9.2 Hz), 7.48 - 7.62 (4H, m), 7.77 - 7.81 (1H, m), 7.83 - 7.89 (1H, m), 8.23 (1H, d, J = 8.8 Hz), 8.65 (1H, d, J = 0.8 Hz), 9.03 (1H, s), 10.33 (1H, s), 12.75 (1H, s).
実施例C19
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{4−メチル−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
実施例C16(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(200mg,0.452mmol)、塩化クロロアセチル(104μL,0.905mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)を原料として用い、実施例C11(i)と同様にして標題化合物(234mg,定量的)を無色油状物として得た。なお、得られた化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→60/40)を用いて精製を行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.58 - 1.63 (2H, m), 1.77 - 1.84 (2H, m), 2.11 (3H, s), 4.45 (2H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.32 (1H, d, J = 9.4 Hz), 7.52 - 7.61 (4H, m), 7.78 - 7.81 (1H, m), 7.83 - 7.88 (1H, m), 8.21 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.32 (1H, s), 12.77 (1H, s).
(ii)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{4−メチル−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(234mg)、トリエチルアミン(126μL,0.905mmol)、1−メチルピペラジン(100μL,0.905mmol)、テトラヒドロフラン(5mL)を原料として用い、実施例C11(ii)と同様にして標題化合物(98.4mg,37%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.43 - 1.51 (2H, m), 1.73 - 1.81 (2H, m), 2.20 (3H, s), 2.33 (3H, s), 2.47 - 2.60 (4H, m), 2.63 - 2.72 (4H, m), 3.27 (2H, s), 6.98 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.24 - 7.30 (1H, m), 7.36 - 7.42 (1H, m), 7.42 - 7.52 (2H, m), 7.52 - 7.58 (1H, m), 7.68 - 7.75 (2H, m), 7.84 (1H, s), 8.00 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.31 (1H, br s).
実施例C20
N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−(3−ヒドロキシフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
3−アミノフェノール(11.3g,104mmol)のテトラヒドロフラン(250mL)溶液へ、炭酸水素ナトリウム(10.6g,126.4mmol)を溶解した水(250mL)および塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(22.4g,107mmol)を加え、室温で2時間激しく攪拌した。水層を分離した後、有機層を酢酸エチル(150mL)で希釈し飽和食塩水(150mL)で洗浄した。集めた水層を酢酸エチル(150mL)で抽出した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。粗生成物を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し標題化合物(31.7g)を淡褐色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 6.54 (1H, dt, J = 6.9, 2.4 Hz), 7.12 - 7.19 (2H, m), 7.36 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.78 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.96 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.24 - 8.27 (2H, m), 9.48 (1H, s), 10.36 (1H, br s).
(ii)N−{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−(3−ヒドロキシフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(5.00g,17.7mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(2.81g,17.7mmol)、炭酸カリウム(7.37g,30.6mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(150mL)を原料として用い、実施例C1(v)と同様の方法を用いて標題化合物(5.98g,83%)を淡褐色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 6.99 - 7.05 (1H, m), 7.30 (1H, dd, J = 0.5, 9.0 Hz), 7.48 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.65 - 7.70 (1H, m), 7.75 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.80 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.26 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.29 (1H, s), 8.65 (1H, dd, J = 2.8, 9.0 Hz), 9.06 (1H, dd, J = 0.5, 2.8 Hz), 10.63 (1H, s).
(iii)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(5.82g,14.4mmol)、テトラヒドロフラン(100mL)、メタノール(50mL)、10%パラジウム−炭素(270mg)を原料として用い、実施例C1(vi)と同様にして標題化合物(5.38g,定量的)を白色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 5.15 (2H, s), 6.70 - 6.77 (1H, m), 6.80 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 2.8, 8.6 Hz), 7.32 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.42 (1H, t, J = 2.2 Hz), 7.49 - 7.55 (1H, m), 7.58 (1H, d, J = 2.8 Hz), 7.77 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.96 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.20 - 8.28 (2H, m), 10.46 (1H, s).
(iv)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(5.30g,14.1mmol)、チオシアン酸カリウム(5.52g,56.7mmol)、臭素(3.40g,21.2mmol)、酢酸(100mL)を原料として用い、実施例C1(vii)と同様にして標題化合物(5.07g,83%)を淡黄色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、これ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 6.84 - 6.89 (1H, m), 6.94 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.39 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.55 (1H, t, J = 2.2 Hz), 7.59 - 7.66 (3H, m), 7.71 - 7.82 (2H, m), 7.97 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.21 - 8.28 (2H, m), 10.52 (1H, s).
(v)N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(207mg,481μmol)、ピリジン(5mL)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(10.3mg,84.3μmol)および塩化シクロプロパンカルボニル(200μL,2.20mmol)を原料として用い、実施例C1(viii)と同様にして、標題化合物(208mg,87%)を無色結晶として得た。本化合物の再結晶は酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.91 - 0.98 (4H, m), 1.96 - 2.02 (1H, m), 6.95 (1H, ddd, J = 0.9, 2.1, 8.1 Hz), 7.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.44 (1H, t, J = 8.7 Hz), 7.64 - 7.67 (2H, m), 7.78 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.97 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.23 - 8.28 (2H, m), 10.56 (1H, br s), 12.71 (1H, br s).
実施例C21
N−(3−{[2−(グリコロイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C20(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.464mmol)、ピリジン(5mL+2mL)、塩化アセトキシアセチル(100μL,0.929mmol)、メタノール(2mL)、0.5N水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を原料として用い、実施例C9と同様にして標題化合物(119mg,52%)を白色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチルから析出させた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 4.15 - 4.22 (2H, m), 5.53 (1H, br s), 6.93 - 6.98 (1H, m), 7.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.44 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.63 - 7.68 (2H, m), 7.78 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.97 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.22 - 8.29 (2H, m), 10.57 (1H, s), 12.15 (1H, br s).
実施例C22
N−{3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
実施例C20(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.464mmol)、塩化クロロアセチル(107μL,0.929mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)を原料として用い、実施例C11(i)と同様にして標題化合物(262mg)を白色粉末として得た。なお、得られた化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→70/30)を用いて精製を行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 4.47 (2H, s), 6.93 - 7.00 (1H, m), 7.19 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.45 (1H, t, J = 8.3 Hz), 7.62 - 7.69 (2H, m), 7.79 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.92 - 8.00 (1H, m), 8.21 - 8.30 (3H, m), 10.57 (1H, s), 12.80 (1H, s).
(ii)N−{3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(262mg)、トリエチルアミン(129μL,0.929mmol)、1−メチルピペラジン(104μL,0.929mmol)、テトラヒドロフラン(5mL)を原料として用い、実施例C11(ii)と同様にして標題化合物(165mg,62%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 2.34 (3H, s), 2.55 (4H, br s), 2.62 - 2.73 (4H, m), 3.28 (2H, s), 6.98 - 7.08 (2H, m), 7.38 - 7.50 (2H, m), 7.58 - 7.68 (2H, m), 7.82 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.87 (1H, s), 8.00 - 8.08 (2H, m), 8.12 (1H, s), 10.31 (1H, br s).
実施例C23
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−ヒドロキシフェニル)ベンズアミドの製造
実施例C6(ii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(10.0g,52.8mmol)、テトラヒドロフラン(200mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(80μL)、塩化オキサリル(6.28mL,72.0mmol)、3−アミノフェノール(5.24g,48.0mmol)、炭酸水素ナトリウム(6.05g,72.0mmol)、水(60mL)を原料として用い、実施例C12(i)と同様にして標題化合物(13.0g,96%)を白色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、これ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 6.49 - 6.55 (1H, m), 7.08 - 7.18 (2H, m), 7.30 - 7.34 (1H, m), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.72 - 7.77 (1H, m), 7.88 - 7.93 (1H, m), 8.01 (1H, t, J = 1.7 Hz), 9.43 (1H, s), 10.18 (1H, s).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(4g,14.2mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(2.26g,14.2mmol)、炭酸カリウム(5.91g,42.8mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)を原料として用い、実施例C1(v)と同様の方法を用いて標題化合物(5.07g,95%)を淡褐色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 7.00 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.30 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.47 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.56 - 7.70 (2H, m), 7.70 - 7.80 (2H, m), 7.93 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.02 (1H, s), 8.64 (1H, d, J = 9.1 Hz), 9.06 (1H, s), 10.48 (1H, s).
(iii)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(5.07g,12.5mmol)、テトラヒドロフラン(100mL)、メタノール(50mL)、10%パラジウム−炭素(190mg)を原料として用い、実施例C1(vi)と同様にして標題化合物を含む混合物(4.60g)を得た。続いて、ヒドロ亜硫酸ナトリウム(4.32g,24.8mmol)の水(30mL)溶液に加熱還流下、先の混合物(1.00g)のテトラヒドロフラン(30mL)及びエタノール(30mL)混合溶液を滴下し、加熱還流下、1.5時間攪拌した。室温へ冷却後、反応混合物に酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過した。濾液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒で洗浄し、標題化合物(664mg)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 5.13 (2H, s), 6.69 - 6.74 (1H, m), 6.79 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 2.9, 8.7 Hz), 7.31 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.42 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.47 - 7.53 (1H, m), 7.55 - 7.62 (2H, m), 7.72 - 7.77 (1H, m), 7.88 - 7.93 (1H, m), 8.00 (1H, t, J = 1.6 Hz), 10.31 (1H, s).
(iv)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(560mg,1.50mmol)、チオシアン酸カリウム(584mg,6.01mmol)、臭素(360mg,2.25mmol)、酢酸(9mL)を原料として用い、実施例C1(vii)と同様にして標題化合物(359mg,59%)を淡黄色粉末として得た。なお、標題化合物は塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=50/50→100/0)を用いて精製し、ジエチルエーテルを用いて洗浄した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 6.82 - 6.88 (1H, m), 6.94 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.38 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.52 - 7.66 (5H, m), 7.71 - 7.78 (2H, m), 7.88 - 7.94 (1H, m), 8.01 (1H, t, J = 1.7 Hz), 10.37 (1H, s).
(v)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(104mg,242μmol)、ピリジン(3mL)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(51.2mg,419μmol)および塩化シクロプロパンカルボニル(200μL,2.20mmol)を原料として用い、実施例C1(viii)と同様にして、標題化合物(58.2mg,48%)を無色結晶として得た。なお、本化合物の再結晶は酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.94 - 0.97 (4H, m), 1.74 (6H, s), 1.95 - 2.04 (1H, m), 6.93 (1H, ddd, J = 0.9, 2.4, 8.1 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.43 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.57 - 7.65 (3H, m), 7.75 (1H, ddd, J = 0.9, 2.1, 7.8 Hz), 7.92 (1H, dt, J = 7.2, 1.5 Hz), 8.02 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.18 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.41 (1H, br s), 12.68 (1H, br s).
実施例C24
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−{[2−(グリコロイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C23(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.465mmol)、ピリジン(5mL)、塩化アセトキシアセチル(100μL,0.931mmol)、メタノール(2mL)、0.5N水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を原料として用い、実施例C9と同様にして標題化合物(79.7mg,35%)を白色粉末として得た。なお、標題化合物は逆層シリカゲルカラムクロマトグライフィー(0.1%TFA含有、水/アセトニトリル=95/5→5/95)に供して精製後、目的物を含むフラクションを濃縮した。得られたトリフルオロ酢酸塩を酢酸エチルに懸濁後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過した。減圧下溶媒を留去し、酢酸エチルにて析出させた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.57 - 1.64 (2H, m), 1.77 - 1.84 (2H, m), 2.11 (3H, s), 4.18 (2H, d, J = 5.9 Hz), 5.54 (1H, t, J = 5.9 Hz), 7.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.33 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.50 - 7.61 (4H, m), 7.79 (1H, s), 7.82 - 7.88 (1H, m), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.32 (1H, s), 12.13 (1H, br s).
実施例C25
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C23(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.465mmol)、塩化クロロアセチル(107μL,0.931mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)を原料として用い、実施例C11(i)と同様にして標題化合物(235mg,定量的)を黄色油状物として得た。なお、得られた化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→70/30)を用いて精製を行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 4.47 (2H, s), 6.95 (1H, dd, J = 1.5, 8.1 Hz), 7.19 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.44 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.56 - 7.68 (3H, m), 7.72 - 7.78 (1H, m), 7.90 - 7.95 (1H, m), 8.02 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.23 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.42 (1H, s), 12.80 (1H, br s).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(235mg)、トリエチルアミン(130μL,0.931mmol)、1−メチルピペラジン(104μL,0.931mmol)、テトラヒドロフラン(5mL)を原料として用い、実施例C11(ii)と同様にして標題化合物(142mg,54%)を白色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチルから析出させた。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.77 (6H, s), 2.33 (3H, s), 2.47 - 2.61 (4H, m), 2.64 - 2.72 (4H, m), 3.28 (2H, s), 6.96 - 7.02 (1H, m), 7.03 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.37 - 7.48 (2H, m), 7.51 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.61 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.67 - 7.73 (1H, m), 7.74 - 7.79 (1H, m), 7.90 - 7.98 (2H, m), 8.01 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.36 (1H, br s).
実施例C26
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(3−ヒドロキシフェニル)ベンズアミドの製造
実施例C1(iii)で製造した3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(18.9g,101mmol)、トルエン(350mL)、塩化チオニル(50.0g,420mmol)、3−アミノフェノール(11.8g,108mmol)、テトラヒドロフラン(400mL)、炭酸水素ナトリウム(9.20g,110mmol)、および水(300mL)を原料として用い、再結晶溶媒として酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルを用いた以外には実施例C1(iv)と同様の方法で標題化合物(28.0g,100%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.60 - 1.65 (2H, m), 1.80 - 1.84 (2H, m), 6.52 (1H, dt, J = 6.6, 2.4 Hz), 7.09 - 7.14 (2H, m), 7.32 - 7.33 (1H, m), 7.54 - 7.56 (2H, m), 7.80 (1H, s), 7.84 - 7.88 (1H, m), 9.43 (1H, s), 10.16 (1H, br s).
(ii)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(3−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(5.00g,17.9mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(2.85g,17.9mmol)、炭酸カリウム(7.45g,53.8mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(150mL)を原料として用い、実施例C1(v)と同様の方法を用いて標題化合物(6.27g,87%)を淡褐色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.58 - 1.65 (2H, m), 1.78 - 1.85 (2H, m), 6.96 - 7.03 (1H, m), 7.29 (1H, dd, J = 0.5, 9.0 Hz), 7.47 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.52 - 7.60 (2H, m), 7.63 - 7.69 (1H, m), 7.74 (1H, t, J = 2.2 Hz), 7.81 - 7.84 (1H, m), 7.85 - 7.90 (1H, m), 8.65 (1H, dd, J = 2.8, 9.0 Hz), 9.06 (1H, dd, J = 0.5, 2.8 Hz), 10.46 (1H, s).
(iii)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(6.18g,15.4mmol)、テトラヒドロフラン(100mL)、メタノール(50mL)、10%パラジウム−炭素(330mg)を原料として用い、実施例C1(vi)と同様にして標題化合物(5.71g,定量的)を淡褐色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、これ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.57 - 1.65 (2H, m), 1.76 - 1.85 (2H, m), 5.14 (2H, s), 6.68 - 6.74 (1H, m), 6.80 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 2.9, 8.7 Hz), 7.30 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.42 (1H, t, J = 2.2 Hz), 7.46 - 7.61 (4H, m), 7.77 - 7.81 (1H, m), 7.83 - 7.89 (1H, m), 10.30 (1H, s).
(iv)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(5.70g,15.3mmol)、チオシアン酸カリウム(5.98g,61.5mmol)、臭素(3.68g,23.0mmol)、酢酸(100mL)を原料として用い、実施例C1(vii)と同様にして標題化合物(4.74g,72%)を淡黄色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、これ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.58 - 1.65 (2H, m), 1.77 - 1.85 (2H, m), 6.82 - 6.87 (1H, m), 6.94 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.38 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.51 - 7.66 (6H, m), 7.73 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.80 (1H, s), 7.83 - 7.89 (1H, m), 10.35 (1H, s).
(v)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(106mg,248μmol)、ピリジン(3mL)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(15.2mg,124μmol)および塩化シクロプロパンカルボニル(200μL,2.20mmol)を原料として用い、実施例C1(viii)と同様にして、標題化合物(116mg,94%)を無色結晶として得た。なお、本化合物の再結晶は酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.94 - 0.97 (4H, m), 1.61 (2H, dd, J = 5.4, 8.4 Hz), 1.81 (2H, dd, J = 5.4, 8.4 Hz), 1.97 - 2.01 (1H, m), 6.91 - 6.95 (1H, m), 7.15 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.42 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.52 - 7.59 (2H, m), 7.62 - 7.64 (2H, m), 7.81 (1H, br s), 7.86 (1H, dt, J = 6.0, 2.4 Hz), 8.18 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.40 (1H, br s), 12.70 (1H, br s).
実施例C27
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(3−{[2−(グリコロイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C26(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(200mg,0.467mmol)、塩化アセトキシアセチル(100μL,0.935mmol)、ピリジン(7mL)、メタノール(2mL)、0.5N水酸化ナトリウム水溶液(2mL)を原料として用い、実施例C9と同様にして標題化合物(125mg,55%)を淡黄色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチルから析出させた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.58 - 1.64 (2H, m), 1.78 - 1.84 (2H, m), 4.19 (2H, d, J = 5.9 Hz), 5.55 (1H, t, J = 5.9 Hz), 6.91 - 6.97 (1H, m), 7.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.43 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.51 - 7.60 (2H, m), 7.61 - 7.67 (2H, m), 7.81 (1H, s), 7.84 - 7.90 (1H, m), 8.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.40 (1H, s), 12.15 (1H, br s).
実施例C28
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
実施例C26(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(200mg,0.467mmol)、塩化クロロアセチル(108μL,0.935mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)を原料として用い、実施例C11(i)と同様にして標題化合物(272mg)を黄色油状物として得た。なお、得られた化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→70/30)を用いて精製を行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.58 - 1.65 (2H, m), 1.78 - 1.85 (2H, m), 4.47 (2H, s), 6.92 - 6.98 (1H, m), 7.18 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.43 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.51 - 7.60 (2H, m), 7.60 - 7.68 (2H, m), 7.79 - 7.83 (1H, m), 7.84 - 7.90 (1H, m), 8.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.40 (1H, s), 12.80 (1H, s).
(ii)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(272mg)、トリエチルアミン(130μL,0.935mmol)、1−メチルピペラジン(104μL,0.935mmol)、テトラヒドロフラン(5mL)を原料として用い、実施例C11(ii)と同様にして標題化合物(124mg,47%)を白色粉末として得た。標題化合物は酢酸エチルより析出させた。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.45 - 1.52 (2H, m), 1.75 - 1.83 (2H, m), 2.34 (3H, s), 2.55 (4H, br s), 2.63 - 2.73 (4H, m), 3.28 (2H, s), 6.96 - 7.07 (2H, m), 7.37 - 7.52 (3H, m), 7.54 - 7.62 (2H, m), 7.70 - 7.76 (2H, m), 7.89 (1H, s), 8.02 (1H, d, J = 8.9 Hz), 10.38 (1H, br s).
実施例C29
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ベンズアミドの製造
実施例C1(iii)で製造した3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(10g,53.4mmol)のテトラヒドロフラン(130mL)溶液に、塩化オキサリル(5.47mL,64.1mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、塩化3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルを無色油状物質として得た。
3−アミノ−4−メチルフェノール(5.92g,48.0mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)/1N炭酸水素ナトリウム水溶液(54mL)の二層系溶液へ、上記で合成した塩化3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルのテトラヒドロフラン(20mL)溶液を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物のpHが4〜5を示していたので、炭酸水素ナトリウム(900mg,10.7mmol)を加えpHを8〜9に調整し、反応混合物をさらに室温で1時間攪拌した。水層を分離後、酢酸エチル(150mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた懸濁液に酢酸エチル(25mL)/ヘキサン(50mL)を加え、室温で20分間攪拌した。沈殿物を濾取し、ジイソプロピルエーテル/ヘキサン(1:1)でくりかえし洗浄後、風乾し、標題化合物(12.2g,87%)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.56 - 1.67 (2H, m), 1.76 - 1.89 (2H, m), 2.10 (3H, s), 6.59 (1H, dd, J = 2.4, 8.1 Hz), 6.80 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.04 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.45 - 7.64 (2H, m), 7.80 - 8.00 (2H, m), 9.26 (1H, s), 9.81 (1H, br s).
(ii)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{2−メチル−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(3.25g,20.5mmol)および3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ベンズアミド(6.0g,20.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)溶液へ炭酸カリウム(7.08g,51.3mmol)を加え、60℃で12時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(300mL)で希釈し、水(300mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→30/70)で精製した。得られた溶液を減圧下濃縮し、標題化合物(8.8g,定量的)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.54 - 1.66 (2H, m), 1.78 - 1.90 (2H, m), 2.28 (3H, s), 7.07 (1H, dd, J = 2.4, 8.4 Hz), 7.20 - 7.32 (2H, m), 7.38 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.49 - 7.63 (2H, m), 7.79 - 7.99 (2H, m), 8.63 (1H, dd, J = 2.7, 9.0 Hz), 9.03 (1H, d, J = 2.7 Hz), 10.04 (1H, s).
(iii)N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{2−メチル−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(8.5g,20.5mmol)、塩化カルシウム(5.55g,50mmol)および還元鉄(14.5g,260mmol)のエタノール(500mL)/水(50mL)の懸濁液を80℃で4時間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、セライトを敷き詰めたパッドを通して不溶物を濾別し、エタノールで洗浄した。あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(300mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)および飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(6.57g,83%)を緑色アモルファス状物質として得た。このアモルファス状物質はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.56 - 1.66 (2H, m), 1.76 - 1.85 (2H, m), 2.19 (3H, s), 5.11 (2H, s), 6.71 - 6.84 (2H, m), 6.96 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.07 (1H, dd, J = 2.4, 8.4 Hz), 7.22 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.47 - 7.63 (3H, m), 7.78 - 7.96 (2H, m), 9.94 (1H, s).
(iv)N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
チオシアン酸カリウム(506mg,5.2mmol)を酢酸(10mL)に懸濁し、室温で10分間攪拌した。得られた溶液へN−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(500mg,1.3mmol)の酢酸(10mL)溶液を加え、更に室温で15分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(230mg,1.43mmol)の酢酸(7.0mL)溶液をゆるやかに滴下し、滴下終了後4時間室温で攪拌した。生じた黄色不溶物を濾別し酢酸で洗浄後、あわせた濾液と洗浄液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(200mL)に懸濁し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(350mg,61%)を淡黄色アモルファス状物質として得た。このアモルファス状物質はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.57 - 1.66 (2H, m), 1.76 - 1.87 (2H, m), 2.24 (3H, s), 6.91 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.91 - 6.98 (1H, m), 7.11 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.30 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.48 - 7.65 (4 H, m), 7.72 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.81 - 7.97 (2H, m), 9.98 (1H, s).
(v)3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(47mg,0.124mmol)のピリジン(2.0mL)溶液へ、塩化シクロプロパンカルボニル(25μL,0.273mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をメタノール(1.0mL)/水(1.0mL)に溶解した。1N水酸化ナトリウム水溶液(1.0mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、酢酸エチル(100mL)で希釈後、水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで粉末化し、標題化合物(40mg,64%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.88 - 1.00 (4H, m), 1.53 - 1.65 (2H, m), 1.75 - 1.86 (2H, m), 1.93 - 2.06 (1H, m), 2.26 (3H, s), 7.01 (1H, dd, J = 2.4, 8.4 Hz), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.19 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.46 - 7.64 (2H, m), 7.86 (1H, s), 7.87 - 7.96 (1H, m), 8.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.00 (1H, s), 12.68 (1H, br s).
実施例C30
N−[5−(3−{[3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイル]アミノ}−4−メチルフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]−1,3−オキサゾール−4−カルボキサミドの製造
Figure 2009028629
1,3−オキサゾール−4−カルボン酸(137mg,1.22mmol)のテトラヒドロフラン(2.0mL)溶液に、塩化オキサリル(130μL,1.52mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(20μL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、塩化1,3−オキサゾール−4−カルボニルを黄色油状物質として得た。
上記で合成した塩化1,3−オキサゾール−4−カルボニルを0℃でピリジン(2.0mL)に懸濁させ、実施例C29(iv)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(200mg,0.452mmol)を加え、室温で8時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、1%クエン酸水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサンで再結晶し、標題化合物(125mg,77%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.54 - 1.67 (2H, m), 1.77 - 1.88 (2H, m), 2.27 (3H, s), 6.98 - 7.08 (1H, m), 7.17 (1H, dd, J = 1.5, 8.7 Hz), 7.22 (1H, s), 7.36 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.50 - 7.64 (2H, m), 7.81 - 7.98 (2H, m), 8.23 (1H, dd, J = 1.5, 8.7 Hz), 8.66 (1H, d, J = 1.2 Hz), 9.04 (1H, d, J = 1.2 Hz), 10.03 (1H, s), 12.77 (1H, br s).
実施例C31
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{2−メチル−5−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C29(iv)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(200mg,0.453mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4.0mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(54μL,0.68mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮し、N−[5−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−メチルフェニル]−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドを無色固体として得た。
上記で製造したN−[5−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−メチルフェニル]−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドをテトラヒドロフラン(8.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(155μL,1.13mmol)および1−メチルピペラジン(100μL,0.902mmol)を加え、80℃で8時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル(100mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)、水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→80/20)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで粉末化し、標題化合物(169mg,64%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.55 - 1.66 (2H, m), 1.76 - 1.86 (2H, m), 2.15 (3H, s), 2.22 - 2.40 (7H, m), 2.45 - 2.58 (6H, m), 7.02 (1H, dd, J = 8.4, 2.4 Hz), 7.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.20 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.49 - 7.67 (2H, m), 7.86 (1H, s), 7.87 - 7.94 (1H, m), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.00 (1H, s), 12.12 (1H, br s).
実施例C32
3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(5−{[2−(グリコロイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−メチルフェニル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C29(iv)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(200mg,0.453mmol)のピリジン(4.0mL)溶液へ、2−クロロ−2−オキソエチル アセタート(73μL,0.68mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をメタノール(2.0mL)で希釈し、1N水酸化ナトリウム水溶液(2.0mL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、1N塩酸を加え中和後、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→80/20)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/テトラヒドロフラン/ヘキサンで結晶化し、標題化合物(104mg,46%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.54 - 1.66 (2H, m), 1.77 - 1.86 (2H, m), 2.26 (3H, s), 4.18 (2H, s), 5.52 (1H, br s), 7.02 (1H, dd, J = 2.4, 8.4 Hz), 7.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.20 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.45 - 7.63 (2H, m), 7.86 (1H, s), 7.87 - 8.03 (1H, m), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.00 (1H, s), 12.12 (1H, br s).
実施例C33
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ベンズアミドの製造
実施例C6(ii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(5.0g,26.4mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液に塩化オキサリル(2.7mL,31.7mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを淡黄色油状物質として得た。
3−アミノ−4−メチルフェノール(3.25g,26.4mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)/1N炭酸水素ナトリウム水溶液(39mL)の二層系溶液へ、上記で合成した塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルのテトラヒドロフラン(20mL)溶液を加え、室温で3時間攪拌した。水層を分離後、酢酸エチル(100mL)で抽出した。集めた有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(45mL)/ヘキサン(45mL)から再結晶し、標題化合物(5.95g,77%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.11 (3H, s), 6.59 (1H, dd, J = 2.4, 8.1 Hz), 6.81 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.04 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.65 - 7.85 (1H, m), 7.94 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.07 (1H, s), 9.27 (1H, s), 9.84 (1H, s).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{2−メチル−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(1.41g,8.92mmol)および3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(5−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ベンズアミド(2.5g,8.5mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液へ炭酸カリウム(1.85g,13.3mmol)を加え、80℃で18時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(200mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(100mL)で抽出し、あわせた有機層を水(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30→20/80)で精製した。得られた溶液を減圧下濃縮し、標題化合物(2.68g,76%)を黄色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.28 (3H, s), 7.07 (1H, dd, J = 2.4, 8.4 Hz), 7.20 - 7.33 (2H, m), 7.38 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.70 - 7.81 (1H, m), 7.96 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.08 (1H, s), 8.63 (1H, dd, J = 2.7, 9.1 Hz), 9.03 (1H, d, J = 2.7 Hz), 10.05 (1H, s).
(iii)N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{2−メチル−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(2.5g,6.0mmol)、塩化カルシウム(1.75g,15mmol)および還元鉄(4.03g,72mmol)のエタノール(300mL)/水(30mL)の懸濁液を80℃で2日間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、セライトを敷き詰めたパッドを通して不溶物を濾別し、エタノールで洗浄した。あわせた濾液と洗浄液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(300mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL×2)、水(300mL)および飽和食塩水(300mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮し、標題化合物(2.31g,99%)を淡黄色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.20 (3H, s), 5.10 (2H, s), 6.73 - 6.86 (2H, m), 6.97 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.08 (1H, dd, J = 2.7, 8.7 Hz), 7.23 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.50 - 7.66 (2H, m), 7.75 (1H, ddd, J = 0.9, 1.8, 7.8 Hz), 7.94 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.06 (1H, s), 9.96 (1H, s).
(iv)N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
チオシアン酸カリウム(2.02g,20.8mmol)を酢酸(40mL)に懸濁し、室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ、N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(2.0g,5.20mmol)の酢酸(40mL)溶液を加え、更に室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(914mg,5.72mmol)の酢酸(28mL)溶液をゆるやかに滴下し、滴下終了後4時間室温で攪拌した。生じた黄色不溶物を濾別し酢酸で洗浄後、あわせた濾液と洗浄液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(300mL)に懸濁し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL)、水(300mL)および飽和食塩水(300mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮し、標題化合物(2.20g,95%)を無色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.24 (3H, s), 6.86 - 6.98 (2H, m), 7.12 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.30 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.54 - 7.64 (3H, m), 7.66 - 7.79 (2H, m), 7.91 - 7.98 (1H, m), 8.06 (1H, t, J = 1.8 Hz), 9.99 (1H, s).
(v)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(300mg,0.676mmol)のピリジン(6.0mL)溶液へ、塩化シクロプロパンカルボニル(80μL,0.879mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル(200mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)、水(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで再結晶し、標題化合物(234mg,68%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.82 - 1.02 (4H, m), 1.74 (6H, s), 1.92 - 2.07 (1H, m), 2.26 (3H, s), 7.01 (1H, dd, J = 2.4, 8.4 Hz), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.20 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.75 (1H, ddd, J = 1.2, 2.1, 7.8 Hz), 7.95 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.07 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.02 (1H, s), 12.69 (1H, s).
実施例C34
N−[5−(3−{[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイル]アミノ}−4−メチルフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]−1,3−オキサゾール−4−カルボキサミドの製造
Figure 2009028629
1,3−オキサゾール−4−カルボン酸(66mg,0.586mmol)のテトラヒドロフラン(4.0mL)溶液へ塩化オキサリル(60μL,0.704mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、塩化1,3−オキサゾール−4−カルボニルを黄色油状物質として得た。
上記で合成した塩化1,3−オキサゾール−4−カルボニルを0℃でピリジン(4.0mL)に懸濁させ、実施例C33(iv)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.451mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮した。残渣に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、酢酸エチル(20mL)およびヘキサン(20mL)を加え、生じた淡黄色沈殿物を濾取した。得られた沈殿物を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→80/20)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(108mg,45%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.27 (3H, s), 7.04 (1H, dd, J = 2.4, 8.4 Hz), 7.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.23 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.35 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.69 - 7.80 (1H, m), 7.96 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.08 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.64 (1H, d, J = 0.8 Hz), 9.02 (1H, d, J = 0.8 Hz), 10.03 (1H, s), 12.74 (1H, s).
実施例C35
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{2−メチル−5−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C33(iv)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.451mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4.0mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(50μL,0.631mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物へ塩化クロロアセチル(25μL,0.314mmol)を加え、室温で更に2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、N−[5−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドを無色固体として得た。
上記で製造したN−[5−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドをテトラヒドロフラン(8.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(155μL,1.13mmol)および1−メチルピペラジン(100μL,0.902mmol)を加え、80℃で8時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→80/20)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテルで粉末化し、標題化合物(92mg,35%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.15 (3H, s), 2.23 - 2.40 (7H, m), 2.46 - 2.59 (6H, m), 7.02 (1H, dd, J = 2.4, 8.4 Hz), 7.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.21 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.35 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.75 (1H, ddd, J = 0.9, 2.1, 7.8 Hz), 7.95 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.07 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.02 (1H, s), 12.12 (1H, br s).
実施例C36
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(5−{[2−(グリコロイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−メチルフェニル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C33(iv)で製造したN−{5−[(2−アミノ−1,3−ベンゾチアゾール−6−イル)オキシ]−2−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.451mmol)のピリジン(4.0mL)溶液へ、2−クロロ−2−オキソエチル アセタート(78μL,0.722mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、酢酸エチル(100mL)を加え、水(50mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノール(4.0mL)に溶解し、1N水酸化ナトリウム水溶液(4.0mL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、1N塩酸で中和し、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。有機層を水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで粉末化し、標題化合物(112mg,50%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.27 (3H, s), 4.18 (2H, d, J = 5.1 Hz), 5.51 (1H, br s), 7.02 (1H, dd, J = 2.7, 8.4 Hz), 7.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.21 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.70 - 7.79 (1H, m), 7.93 - 7.98 (1H, m), 8.07 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.02 (1H, s), 12.11 (1H, s).
実施例C37
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−エチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−(4−アセチル−3−ヒドロキシフェニル)アセトアミドの製造
3−アミノフェノール(10.0g,91.6mmol)の無水酢酸(40mL)溶液を80℃で2時間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下濃縮した。得られた油状残渣を再び110℃に加熱し、粉砕した塩化アルミニウム(30.5g,229mmol)をゆるやかに加え、同温で30分間加熱した。固化した反応混合物を氷水にあけ、酢酸エチル(300mL×2)で抽出した。あわせた有機層を水(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→20/80)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮し、標題化合物(2.56g,14%)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.08 (3H, s), 2.56 (3H, s), 7.05 (1H, dd, J = 2.1, 8.7 Hz), 7.35 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.84 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.27 (1H, s), 12.32 (1H, s).
(ii)N−(4−エチル−3−ヒドロキシフェニル)アセトアミドの製造
N−(4−アセチル−3−ヒドロキシフェニル)アセトアミド(4.0g,20.7mmol)のメタノール(50mL)/酢酸(50mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素粉末(2.0g)を加え、2.8気圧の水素雰囲気下、室温で6時間攪拌した。セライト濾過により10%パラジウム−炭素粉末を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をジイソプロピルエーテル/ヘキサン(1:1)で洗浄し、標題化合物(3.07g,83%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.08 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.99 (3H, s), 2.38 - 2.48 (2H, m), 6.82 (1H, dd, J = 2.1, 8.1 Hz), 6.92 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.23 (1H, d, J = 2.1 Hz), 9.23 (1H, br s), 9.69 (1H, br s).
(iii)5−アミノ−2−エチルフェノール塩酸塩の製造
N−(4−エチル−3−ヒドロキシフェニル)アセトアミド(3.5g,19.5mmol)を5N塩酸中に懸濁させ、100℃で2時間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、生じた結晶を濾取後、風乾し、標題化合物(2.66g,79%)を淡灰色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.10 (3H, t, J = 7.5 Hz), 2.40 - 2.58 (2H, m), 6.68 (1H, dd, J = 2.4, 7.8 Hz), 6.80 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.13 (1H, d, J = 7.8 Hz), 9.65 - 10.95 (4 H, m).
(iv)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(4−エチル−3−ヒドロキシフェニル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(2.62g,13.9mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液へ塩化オキサリル(1.4mL,16.4mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを淡黄色油状物質として得た。
5−アミノ−2−エチルフェノール塩酸塩(2.2g,12.6mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)/1N炭酸水素ナトリウム水溶液(38mL)の二層系溶液へ、上記で合成した塩化3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルのテトラヒドロフラン(20mL)溶液を加え、室温で12時間攪拌した。水層を分離後、酢酸エチル(80mL)で抽出した。集めた有機層を水(40mL)および飽和食塩水(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に酢酸エチル(45mL)/ヘキサン(25mL)を加え、得られた固体を濾取し、標題化合物(3.48g,90%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.12 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.75 (6H, s), 2.47 - 2.53 (2H, m), 6.87 - 7.12 (2H, m), 7.37 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.58 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.73 (1H, ddd, J = 1.2, 1.8, 7.8 Hz), 7.87 - 7.93 (1H, m), 8.00 (1H, t, J = 1.8 Hz), 9.34 (1H, s), 10.12 (1H, s).
(v)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−エチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(1.07g,6.81mmol)および3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(4−エチル−3−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(2.0g,6.48mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液へ炭酸カリウム(1.34g,9.72mmol)を加え、80℃で12時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(150mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)および飽和食塩水(150mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→30/70)で精製した。得られた溶液を減圧下濃縮し、標題化合物(3.3g,定量的)を黄色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.09 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.74 (6H, s), 2.44 (2H, q, J = 7.6 Hz), 7.30 (1H, dd, J = 0.6, 9.0 Hz), 7.37 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.54 - 7.68 (3H, m), 7.75 (1H, ddd, J = 0.9, 2.1, 7.8 Hz), 7.89 - 7.95 (1H, m), 8.02 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.64 (1H, dd, J = 3.0, 9.0 Hz), 9.05 (1H, dd, J = 0.6, 2.7 Hz), 10.40 (1H, br s).
(vi)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−エチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−エチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(2.78g,6.48mmol)のメタノール(70mL)溶液へ10%パラジウム−炭素粉末(640mg)を加え、3.0気圧の水素雰囲気下、室温で5時間攪拌した。セライト濾過によりパラジウム−炭素粉末を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル/テトラヒドロフラン(10:1)で洗浄し、標題化合物(2.18g,84%)を灰色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.12 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.73 (6H, s), 2.46 - 2.60 (2H, m), 5.05 (2H, s), 6.76 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.08 (1H, dd, J = 2.7, 8.4 Hz), 7.23 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.31 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.45 - 7.60 (3H, m), 7.73 (1H, ddd, J = 0.9, 1.8, 7.8 Hz), 7.85 - 7.93 (1H, m), 7.99 (1H, t, J = 1.8 Hz), 10.23 (1H, s).
(vii)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−エチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
チオシアン酸カリウム(972mg,10mmol)を酢酸(20mL)に懸濁し、室温で10分間攪拌した。得られた溶液へN−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−エチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(1.0g,2.50mmol)の酢酸(20mL)溶液を加え、更に室温で15分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(439mg,2.75mmol)の酢酸(14mL)溶液をゆるやかに滴下し、滴下終了後12時間室温で攪拌した。生じた黄色不溶物を濾別し酢酸で洗浄後、あわせた濾液と洗浄液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(250mL)に懸濁し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮し、標題化合物(1.0g,87%)を淡黄色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.12 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.73 (6H, s), 2.46 - 2.59 (2H, m), 6.90 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.31 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.44 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.51 - 7.66 (4 H, m), 7.68 - 7.78 (2H, m), 7.85 - 7.94 (1H, m), 8.00 (1H, t, J = 1.8 Hz), 10.29 (1H, s).
(viii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−エチルフェニル]ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−エチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(270mg,0.59mmol)のピリジン(6.0mL)溶液へ、塩化シクロプロパンカルボニル(70μL,0.767mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物へ塩化シクロプロパンカルボニル(35μL,0.383mmol)を加え、室温でさらに1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで再結晶し、標題化合物(188mg,61%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.79 - 0.98 (4 H, m), 1.11 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.73 (6H, s), 1.90 - 1.98 (1H, m), 2.42 - 2.57 (2H, m), 7.09 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.47 - 7.66 (3H, m), 7.69 - 7.79 (1H, m), 7.85 - 7.96 (1H, m), 8.00 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.32 (1H, s), 12.63 (1H, br s).
実施例C38
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(4−エチル−3−{[2−(グリコロイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−エチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(150mg,0.327mmol)のピリジン(4.0mL)溶液へ2−クロロ−2−オキソエチル アセタート(56μL,0.523mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をメタノール(10mL)に溶解し、炭酸カリウム(45mg,0.327mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、1%クエン酸水溶液で中和し、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→85/15)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテル/ヘキサンで粉末化し、標題化合物(73.6mg,44%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.11 (3H, t, J = 7.8 Hz), 1.73 (6H, s), 2.43 - 2.56 (2H, m), 4.17 (2H, s), 5.46 (1H, br s), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.35 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.50 - 7.66 (3H, m), 7.68 - 7.78 (1H, m), 7.91 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.00 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.33 (1H, s), 12.11 (1H, br s).
実施例C39
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−エチル−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−エチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(150mg,0.327mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(4.0mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(34μL,0.425mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−エチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドを無色固体として得た。
上記で合成したN−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−エチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドをテトラヒドロフラン(4.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(135μL,0.98mmol)および1−メチルピペラジン(108μL,0.98mmol)を加え、60℃で8時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→85/15)で精製し、得られた溶液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテル/ヘキサンで粉末化し、標題化合物(114mg,59%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.11 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.73 (6H, s), 2.15 (3H, s), 2.23 - 2.60 (12H, m), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.34 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.50 - 7.65 (3H, m), 7.68 - 7.78 (1H, m), 7.87 - 7.96 (1H, m), 8.00 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.32 (1H, s), 12.09 (1H, br s).
実施例C40
N−{3−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−(3−ニトロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
3−ニトロアニリン(13.8g,99.9mmol)のピリジン(200mL)溶液へ、塩化3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル(21.4g,103mmol)およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(69.1mg,566μmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応溶液にメタノール(50mL)を加え反応を停止した後、溶媒を減圧下で留去した。残渣を酢酸エチル(300mL)に懸濁し、水(200mL×2)、0.1N塩酸(200mL×2)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し標題化合物(31.0g,100%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 7.69 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.82 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.98 - 8.03 (2H, m), 8.21 (1H, ddd, J = 0.9, 1.8, 8.1 Hz), 8.29 - 8.34 (2H, m), 8.78 (1H, t, J = 2.1 Hz), 10.90 (1H, br s).
(ii)N−(3−アミノフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−(3−ニトロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(30.0g,96.7mmol)のテトラヒドロフラン(300mL)溶液へ加熱還流下、ハイドロサルファイトナトリウム(97.8g,562mmol)水溶液(500mL)をゆっくりと加えた後、得られた二層溶液を2日間加熱還流下で激しく攪拌した。反応溶液を室温まで冷却後、水層を分離し酢酸エチル(150mL×2)で抽出した。先に分離した有機層を酢酸エチル(350mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL×2)および飽和食塩水(100mL)で洗浄した。集めた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL×2)および飽和食塩水(150mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し標題化合物(17.8g,66%)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 5.14 (2H, br s), 6.34 (1H, ddd, J = 1.2, 2.1, 8.1 Hz), 6.85 - 6.88 (1H, m), 6.99 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.09 (1H, t, J = 1.8 Hz), 7.77 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.94 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.22 - 8.26 (2H, m), 10.19 (1H, br s).
(iii)N−[3−(メチルアミノ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
ギ酸(2.5mL,66.3mmol)および無水酢酸(5mL,52.9mmol)を混合し、50℃で3時間加熱攪拌した後、反応混合物を室温まで冷却し、テトラヒドロフラン(50mL)で希釈し、0℃に冷却した。この反応液へ、N−(3−アミノフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(5.65g,20.2mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を加え、同温で16時間攪拌した。この間、反応温度は徐々に室温まで昇温した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣をテトラヒドロフラン(50mL)および酢酸エチル(250mL)に溶解した。この溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL×2)および飽和塩化アンモニウム水溶液(150mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮しN−[3−(ホルミルアミノ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを黄色アモルファス状物質として得た。上記で製造したN−[3−(ホルミルアミノ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドのテトラヒドロフラン(100mL)溶液へ、ボラン−ジメチルスルフィド錯体の1.9Mテトラヒドロフラン溶液(21mL,39.9mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。原料が完全に消費されていなかったため、ボラン−ジメチルスルフィド錯体の1.9Mテトラヒドロフラン溶液(2mL,3.8mmol)を加え、更に室温で1時間攪拌した。反応溶液にメタノール(30mL)および酢酸(10mL)を加え室温で14時間攪拌した後、反応溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(250mL)に溶解した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL×2)および飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し標題化合物(5.54g,2工程通算収率93%)を黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.68 (3H, s), 5.71 (1H, br s), 6.32 (1H, ddd, J = 1.2, 2.1, 8.4 Hz), 6.95 - 7.08 (3H, m), 7.77 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.95 (1H, dd, J = 0.6, 7.8 Hz), 8.23 - 8.27 (2H, m), 10.22 (1H, br s).
(iv)5−ブロモ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミンの製造
チオシアン酸カリウム(33.8g,348mmol)の酢酸(150mL)懸濁液に6−ブロモピリジン−3−アミン(15.2g,88.1mmol)を加え、室温で15分間攪拌した。得られた溶液へ室温で臭素(18.4g,115mmol)の酢酸(200mL)溶液を30分以上かけて滴下し、滴下終了後6時間室温で攪拌した。生じた黄色固体を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をテトラヒドロフラン(200mL)および酢酸エチル(200mL)に懸濁し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(300mL×2)および飽和食塩水(200mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、活性炭で脱色した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた粗生成物をテトラヒドロフランおよびジイソプロピルエーテルから再結晶し標題化合物(15.8g,78%)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 7.43 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.58 (1H, J = 8.4 Hz), 7.96 (2H, br s).
(v)N−(5−ブロモ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
5−ブロモ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(4.50g,19.6mmol)、ピリジン(150mL)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(58.9mg,482μmol)および塩化シクロプロパンカルボニル(3.5mL,38.6mmol)を原料として用い、実施例C1(viii)と同様にして、標題化合物(3.8g,65%)を茶褐色固体として得た。再結晶はテトラヒドロフランおよび酢酸エチルから行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.97 - 1.02 (4H, m), 2.00 - 2.05 (1H, m), 7.67 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.05 (1H, J = 8.4 Hz), 12.91 (1H, br s).
(vi)N−{3−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−(5−ブロモ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド(298mg,1.00mmol)の2−メチルプロパン−2−オール(10mL)懸濁液に、N−[3−(メチルアミノ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(306mg,1.04mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(55.2mg,60.3μmol)、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスフィン(X−phos)(63.1mg,132μmol)、t−ブトキシカリウム(283mg,2.52mmol)を加え、封管中、マイクロウェーブ照射下、130℃で2.5時間攪拌した。反応溶液を室温まで放冷後、不溶物を濾別し、酢酸エチル、テトラヒドロフランおよびメタノールで洗浄した。集めた濾液と洗液を酢酸エチル(200mL)で希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL×2)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→50/50)に供した後、さらに逆層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(0.1%TFA含有、水/アセトニトリル=5/95→95/5)に供して精製した後、目的物を含むフラクションを濃縮し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に溶解した。この水溶液を酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、集めた有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、濃縮した。得られた粗生成物を酢酸エチルおよびジイソプロピルエーテルから再結晶し、標題化合物(81.2mg,16%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.93 - 0.95 (4H, m), 1.96 - 2.00 (1H, m), 3.46 (3H, s), 6.72 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.09 - 7.12 (1H, m), 7.45 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.67 - 7.70 (1H, m), 7.77 - 7.82 (3H, m), 7.98 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.25 - 8.29 (2H, m), 10.53 (1H, br s), 12.46 (1H, br s).
実施例C41
N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}アミノ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C40(v)で製造したN−(5−ブロモ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド(307mg,1.00mmol)、1−メチル−2−ピロリドン(4mL)、実施例C40(ii)で製造したN−(3−アミノフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(279mg,996μmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(94mg,103μmol)、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスフィン(X−phos)(96.1mg,202μmol)、t−ブトキシカリウム(386mg,3.44mmol)を原料として用い、実施例C40(vi)と同様にして標題化合物(78.3mg,16%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.93 - 0.99 (4H, m), 1.95 - 2.03 (1H, m), 7.99 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.25 - 7.32 (2H, m), 7.51 - 7.55 (1H, m), 7.80 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.91 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.97 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.19 (1H, br s), 8.27 - 8.29 (2H, m), 9.36 (1H, br s), 10.45 (1H, br s), 12.45 (1H, br s).
実施例C42
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−メトキシフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)ベンズアミドの製造
実施例C6(ii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(4.92g,26.0mmol)の塩化オキサリル溶液(20mL)にN,N−ジメチルホルムアミド(0.1mL)を加え、室温で30分間撹拌した。過剰の試薬を減圧下で留去後、得られた残渣をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解し、5−アミノ−2−メトキシフェノール(4.17g,30.0mmol)とN−エチル−N−(1−メチルエチル)プロパン−2−アミン(6.46g,50.0mmol)を氷冷下で順次滴下した。反応溶液を室温で18時間撹拌後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下で留去した。残渣をメタノール(5mL)/テトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、8N水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を氷冷下で加え、室温で18時間撹拌した。反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下で留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=5:1)で精製し、ジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(4.70g,58%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.77 (6H, s), 3.90 (3H, s), 5.71 (1H, s), 6.85 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.15 - 7.22 (2H, m), 7.52 (1H, t, J = 3.6 Hz), 7.68 - 7.78 (3H, m), 7.96 (1H, br s).
(ii)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メトキシフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(547mg,3.45mmol)および3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)ベンズアミド(1.03g,3.33mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)溶液へ炭酸カリウム(1.92g,13.9mmol)を加え、80℃で4時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル(75mL)/ヘキサン(75mL)で希釈した。得られた懸濁液を水(50mL×3)で洗浄し、あわせた水層を酢酸エチル(75mL)/ヘキサン(75mL)で抽出した。有機層をあわせ、飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−メトキシ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドを褐色油状物質として得た。このものはこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記で得た3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−メトキシ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの酢酸(25mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素(208mg)を加え、室温中、水素雰囲気下(2.5atm)で2時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メトキシフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドを無色アモルファス状物質として得た。このものはこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
チオシアン酸カリウム(1.26g,13.0mmol)を酢酸(15mL)に懸濁し室温で15分間攪拌した。得られた溶液へ、上記で得たN−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メトキシフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの酢酸(25mL)溶液を加え、更に室温で15分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(690mg,4.32mmol)の酢酸(30mL)溶液を30分以上かけて滴下し、滴下終了後10時間室温で攪拌した。生じた黄色不溶物を濾別し酢酸で洗浄後、あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(100mL)/テトラヒドロフラン(10mL)に懸濁し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および塩化アンモニウム水溶液(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.00g,65%,3工程収率)を無色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 3.70 (3H, s), 6.86 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.55 - 7.56 (3H, m), 7.58 - 7.63 (2H, m), 7.69 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.72 - 7.76 (1H, m), 7.92 (1H, dt, J = 5.4, 1.2 Hz), 8.02 (1H, t, J = 1.8 Hz), 10.26 (1H, s).
(iii)N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−メトキシフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メトキシフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(167mg,363μmol)のピリジン(5.0mL)溶液へ、塩化アセチル(200μL,2.813mmol)およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(28.5mg,233μmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物にメタノール(10mL)を加え、減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフラン(10mL)/酢酸エチル(50mL)で希釈し、0.1N塩酸(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル/ジエチルエーテルから再結晶し、標題化合物(166mg,91%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.18 (3H, s), 3.61 (3H, s), 7.08 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.20 (1H, d, J = 9.6 Hz), 7.56 - 7.66 (3H, m), 7.73 - 7.76 (1H, m), 7.91 - 7.93 (1H, m), 8.02 - 8.03 (1H, m), 8.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.29 (1H, s), 12.35 (1H, br s).
実施例C43
N−[4−シアノ−3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−ヒドロキシ−4−ニトロベンゾニトリルの製造
2−メトキシ−4−ニトロベンゾニトリル(5.0g,28.1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(28mL)溶液へ、塩化リチウム(2.38g,56.2mmol)を加え、160℃で16時間攪拌した。反応溶液を室温まで冷却後、酢酸エチル(300mL)で希釈し、1%クエン酸水溶液(150mL)、水(150mL)および飽和食塩水(150mL×2)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→30/70)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルで粉末化し、標題化合物(3.98g,86%)を黄褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 7.65 - 7.79 (2H, m), 7.91 - 8.01 (1H, m), 12.21 (1H, br s).
(ii)4−アミノ−2−ヒドロキシベンゾニトリルの製造
2−ヒドロキシ−4−ニトロベンゾニトリル(3.98g,24.25mmol)のテトラヒドロフラン(17mL)溶液へ、メタノール(70mL)および10%パラジウム−炭素(460mg)を加え室温中、水素雰囲気下(2.5atm)で14時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(3.16g,97%)を褐色油状物質として得た。このものはこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 5.95 (2H, br s), 6.02 - 6.13 (2H, m), 7.11 (1H, d, J = 8.4 Hz), 10.11 (1H, br s).
(iii)N−(4−シアノ−3−ヒドロキシフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C6(ii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(5.10g,27.0mmol)のテトラヒドロフラン(80mL)溶液に塩化オキサリル(2.76mL,32.4mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化 3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを淡黄色油状物質として得た。
4−アミノ−2−ヒドロキシベンゾニトリル(3.16g,23.5mmol)のテトラヒドロフラン(80mL)/1N炭酸水素ナトリウム水溶液(80mL)の二層系溶液へ、上記で合成した塩化 3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルのテトラヒドロフラン(20mL)溶液を加え、室温で18時間攪拌した。水層を分離後、酢酸エチル(100mL)で抽出した。あわせた有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノール(300mL)に溶解し、無水炭酸カリウム(3.5g)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣に酢酸エチル(300mL)を加え、水(150mL)および飽和食塩水(150mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(50mL)/ヘキサン(50mL)から再結晶し、標題化合物(3.10g,44%)を淡褐色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 7.26 (1H, dd, J = 1.8, 8.7 Hz), 7.53 - 7.67 (2H, m), 7.72 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.75 - 7.81 (1H, m), 7.87 - 7.95 (1H, m), 8.00 (1H, t, J = 1.5 Hz), 10.55 (1H, s), 11.20 (1H, br s).
(iv)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−シアノ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(1.06g,6.68mmol)およびN−(4−シアノ−3−ヒドロキシフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(2.0g,6.55mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液へ炭酸カリウム(1.35g,9.82mmol)を加え、80℃で20時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(300mL)で希釈し、水(150mL)および飽和食塩水(150mL×2)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→40/60)で精製後、さらに塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30→0/100)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(0.68g,24%)を淡黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.74 (6H, s), 7.53 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.62 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.79 (1H, ddd, J = 0.9, 2.1, 7.8 Hz), 7.84 (1H, dd, J = 1.8, 8.4 Hz), 7.91 - 8.00 (3H, m), 8.03 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.73 (1H, dd, J = 2.7, 9.1 Hz), 9.08 (1H, d, J = 2.7 Hz), 10.86 (1H, br s).
(v)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−シアノフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−シアノ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(0.65g,1.59mmol)のメタノール(20mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素(130mg)を加え、室温中、水素雰囲気下(2.8atm)で20時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(0.57g,90%)を淡黄色油状物質として得た。このものはこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.73 (6H, s), 5.31 (2H, br s), 6.96 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.15 (1H, dd, J = 3.0, 8.4 Hz), 7.53 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.55 - 7.63 (2H, m), 7.68 (1H, dd, J = 1.8, 8.7 Hz), 7.76 (1H, ddd, J = 0.9, 1.8, 7.8 Hz), 7.79 - 7.84 (1H, m), 7.86 - 7.93 (1H, m), 7.97 (1H, t, J = 1.8 Hz), 10.65 (1H, br s).
(vi)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−シアノフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
チオシアン酸カリウム(536mg,5.52mmol)を酢酸(10mL)に懸濁し室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ、N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−シアノフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(550mg,1.38mmol)の酢酸(10mL)溶液を加え、更に室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(242mg,1.51mmol)の酢酸(7mL)溶液をゆるやかに滴下し、滴下終了後12時間室温で攪拌した。生じた黄色不溶物を濾別し、酢酸で洗浄後、あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(100mL)に懸濁し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(0.51g,81%)を淡黄色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.73 (6H, s), 7.13 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.65 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.70 - 7.85 (5H, m), 7.84 - 7.93 (2H, m), 7.98 (1H, t, J = 1.8 Hz), 10.70 (1H, s).
(vii)N−[4−シアノ−3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−シアノフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(190mg,0.418mmol)のピリジン(4.0mL)溶液へ、塩化シクロプロパンカルボニル(57μL,0.627mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。その反応混合物へ、さらに塩化シクロプロパンカルボニル(57μL,0.627mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を10%テトラヒドロフラン/酢酸エチル(100mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄した。水層を10%テトラヒドロフラン/酢酸エチル(100mL)で抽出し、あわせた有機層を飽和食塩水(200mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=60/40→20/80)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルで再結晶し、標題化合物(160mg,73%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.88 - 1.03 (4H, m), 1.73 (6H, s), 1.94 - 2.07 (1H, m), 7.35 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.72 - 7.85 (3H, m), 7.86 - 7.96 (2H, m), 7.99 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.27 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.74 (1H, s), 12.78 (1 H, br s).
実施例C44
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−シアノ−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C43(vi)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−シアノフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(150mg,0.330mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3.0mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(42μL,0.528mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。さらに塩化クロロアセチル(21μL,0.264mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−シアノフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドを無色固体として得た。
上記で合成したN−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−シアノフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドをテトラヒドロフラン(3.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(136μL,0.99mmol)および1−メチルピペラジン(109μL,0.99mmol)を加え、60℃で8時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(100mL)で希釈後、水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→80/20)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテル/ヘキサンで粉末化し、標題化合物(93mg,47%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.73 (6H, s), 2.16 (3H, s), 2.25 - 2.45 (4H, m), 2.48 - 2.60 (6H, m), 7.36 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.74 - 7.85 (3H, m), 7.88 - 7.97 (2H, m), 7.99 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.29 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.75 (1H, s), 12.23 (1 H, br s).
実施例C45
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−メトキシ−4−ニトロ−1−(トリフルオロメチル)ベンゼンの製造
1−ブロモ−2−メトキシ−4−ニトロベンゼン(10.0g,43.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)溶液にトリフルオロ酢酸カリウム(13.0g,86.0mmol)、ヨウ化銅(i)およびトルエン(40mL)を加え、生じる水滴をディーン・スターク装置で除去しながら、155℃で20時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(300mL)に懸濁し、不溶物を濾別後、濾液を水(150mL)および飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=98/2→88/12)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(6.86g,72%)を淡黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 4.04 (3H, s), 7.92 - 7.96 (2H, m), 8.00 (1H, s).
(ii)5−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェノールの製造
2−メトキシ−4−ニトロ−1−(トリフルオロメチル)ベンゼン(5.0g,22.6mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(23mL)溶液に塩化リチウム(2.40g,56.5mmol)を加え、120℃で2時間攪拌した。反応温度を155℃に昇温し、さらに12時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(150mL)/ヘキサン(75mL)で希釈後、1%クエン酸水溶液(100mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(50mL)/ヘキサン(25mL)で抽出し、あわせた有機層を水(100mL)および飽和食塩水(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=98/2→90/10)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(2.22g,47%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ7.69 - 7.87 (3H, m) 11.73 (1H, br s).
(iii)5−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェノールの製造
5−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)フェノール(2.22g,10.7mmol)のメタノール(30mL)溶液に10%パラジウム−炭素(440mg)を加え、室温中、水素雰囲気下(1atm)で8時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化し、標題化合物(1.59g,84%)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 5.60 (2H, s), 6.04 (1H, dd, J = 1.5, 8.4 Hz), 6.13 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.06 (1H, d, J = 8.4 Hz), 9.82 (1H, br s).
(iv)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミドの製造
実施例C6(ii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(1.75g,9.30mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液に塩化オキサリル(0.943mL,11.0mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化 3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを淡黄色油状物質として得た。
5−アミノ−2−(トリフルオロメチル)フェノール(1.50g,8.46mmol)のテトラヒドロフラン(25mL)/1N炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)の二層系溶液へ、上記で合成した塩化 3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルのテトラヒドロフラン(15mL)溶液を加え、室温で4時間攪拌した。水層を分離後、酢酸エチル(200mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサンで粉末化し、標題化合物(2.03g,69%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.75 (6H, s), 7.25 (1H, dd, J = 1.2, 8.7 Hz), 7.48 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.61 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.71 (1H, br s), 7.77 (1H, ddd, J = 1.2, 1.8, 7.8 Hz), 7.93 (1H, dd, J = 1.2, 9.0 Hz), 8.02 (1H, t, J = 1.8 Hz), 10.49 (1H, s), 10.62 (1H, br s).
(v)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}ベンズアミドの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(2.00g,5.74mmol)および3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−ヒドロキシ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]ベンズアミド(955mg,6.02mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液へ炭酸カリウム(1.18g,8.61mmol)を加え、80℃で20時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、水(150mL)を加え、酢酸エチル/ヘキサン(75mL/75mL)で2回抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→30/70)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.79g,66%)を黄色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.75 (6H, s), 7.44 (1H, dd, J = 0.6, 9.0 Hz), 7.62 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.79 (1H, ddd, J = 0.9, 2.1, 7.8 Hz), 7.87 (2H, d, J = 0.9 Hz), 7.91 - 7.99 (2H, m), 8.04 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.69 (1H, dd, J = 2.8, 9.0 Hz), 9.07 (1H, d, J = 2.8 Hz), 10.74 (1H, br s).
(vi)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}ベンズアミド(1.78g,3.78mmol)のメタノール(50mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素粉末(350mg)を加え、2.4気圧の水素雰囲気下、室温で11時間攪拌した。セライト濾過により10%パラジウム−炭素粉末を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.44g,87%)を褐色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.73 (6H, s), 5.24 (2H, s), 6.87 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.13 (1H, dd, J = 3.0, 8.4 Hz), 7.48 - 7.65 (3H, m), 7.67 - 7.82 (3H, m), 7.91 (1H, dt, J = 7.8, 1.2 Hz), 7.99 (1H, t, J = 1.8 Hz), 10.58 (1H, br s).
(vii)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
チオシアン酸カリウム(1.25g,12.9mmol)を酢酸(25mL)に懸濁し室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ、N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(1.42g,3.22mmol)の酢酸(25mL)溶液を加え、更に室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(566mg,3.54mmol)の酢酸(20mL)溶液をゆるやかに滴下し、滴下終了後6時間室温で攪拌した。生じた黄色不溶物を濾別し、酢酸で洗浄後、あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(150mL)に溶解し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)および飽和食塩水(150mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.50g,94%)を淡黄色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.73 (6H, s), 7.03 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.64 (1H, br s), 7.70 (2H, s), 7.73 - 7.83 (4H, m), 7.91 (1H, ddd, J = 1.2, 1.5, 7.8 Hz), 7.99 (1H, t, J = 1.8 Hz), 10.61 (1H, s).
(viii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}ベンズアミドの製造
N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−(トリフルオロメチル)フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.402mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3.0mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(64μL,0.804mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドを無色固体として得た。
上記で製造したN−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドをテトラヒドロフラン(3.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(165μL,1.20mmol)および1−メチルピペラジン(133μL,1.20mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→85/15)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ジイソプロピルエーテルで粉末化し、標題化合物(85mg,33%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.73 (6H, s), 2.15 (3H, s), 2.25 - 2.41 (4H, m), 2.43 - 2.61 (6H, m), 7.25 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.72 - 7.88 (4H, m), 7.92 (1H, ddd, J = 1.2, 1.5, 7.8 Hz), 8.00 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.24 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.66 (1H, s), 12.18 (1H, br s).
実施例C46
[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]カルバミン酸 tert−ブチルの製造
Figure 2009028629
(i)(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
3−アミノ−6−メチルフェノール(22.0g,178mmol)のテトラヒドロフラン(800mL)溶液へ、二炭酸ジ−tert−ブチル(39.7g,182mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(400mL)で希釈後、水(400mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(37.1g,94%)を無色固体として得た。このものはこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.46 (9H, s), 2.01 (3H, s), 6.70 (1H, dd, J = 1.8, 8.4 Hz), 6.86 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.07 (1H, d, J = 1.8 Hz), 9.08 (1 H, s), 9.15 (1 H, s).
(ii){4−メチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(15.0g,94.5mmol)および(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(20.0g,90.0mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)溶液へ炭酸カリウム(18.6g,135mmol)を加え70℃で18時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に水(400mL)を加え、酢酸エチル(400mL×2)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(300mL×2)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製後、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンで粉末化し、標題化合物(28.6g,92%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.45 (9H, s), 1.98 (3H, s), 7.16 - 7.28 (3H, m), 7.33 (1H, s), 8.62 (1H, dd, J = 2.7, 9.0 Hz), 9.02 (1H, d, J = 2.7 Hz), 9.45 (1H, s).
(iii){3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{4−メチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(2.20g,6.37mmol)のメタノール(50mL)/N−メチルピロリドン(10mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素粉末(440mg)を加え、水素雰囲気下(3.0atm)、室温で4時間攪拌した。セライト濾過により10%パラジウム−炭素粉末を濾別後、濾液に水(20mL)を加えた。得られた沈殿物を濾取後、水で繰り返し洗浄し、標題化合物(1.87g,93%)を淡灰色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.43 (9H, s), 2.03 (3H, s), 5.00 (2H, s), 6.69 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.93 - 7.17 (4H, m), 7.48 (1H, d, J = 2.4 Hz), 9.24 (1H, br s).
(iv){3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
チオシアン酸カリウム(1.23g,12.7mmol)を酢酸(25mL)に懸濁し室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ、{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(1.00g,3.17mmol)の酢酸(25mL)溶液を加え、更に室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(531mg,3.32mmol)の酢酸(20mL)溶液をゆるやかに滴下し、滴下終了後22時間室温で攪拌した。生じた黄色不溶物を濾別し、酢酸で洗浄後、あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(50mL)に溶解し、水(50mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製後、得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(0.97g,82%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.44 (9H, s), 2.03 (3H, s), 6.83 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.09 - 7.23 (3H, m), 7.57 (2H, s), 7.70 (1H, d, J = 8.7 Hz), 9.33 (1H, br s).
(v)[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(800mg,2.14mmol)のピリジン(10mL)溶液へ、塩化シクロプロパンカルボニル(390μL,4.29mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物をメタノール(20mL)で希釈し、無水炭酸ナトリウム(1.0g,9.43mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(100mL)/テトラヒドロフラン(10mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルとジイソプロピルエーテルで粉末化し、標題化合物(880mg,93%)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.89 - 0.99 (4H, m), 1.44 (9H, s), 1.88 - 2.07 (4H, m), 7.04 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.14 - 7.28 (3H, m), 8.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 9.37 (1H, s), 12.66 (1H, br s).
実施例C47
3−tert−ブトキシ−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−[5−(5−アミノ−2−メチルフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
実施例C46(v)で製造した[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]カルバミン酸 tert−ブチル(0.80g,1.82mmol)へ、4℃下、アニソール(0.5mL)およびトリフルオロ酢酸(5.0mL)を加え溶液とし、同温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた油状の残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(80mL)を加え、酢酸エチル(80mL)/テトラヒドロフラン(8mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(80mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製後、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣をヘキサンで粉末化し、標題化合物(525mg,85%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.85 - 1.01 (4H, m), 1.89 - 2.09 (4H, m), 5.01 (2H, s), 6.25 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.38 (1H, dd, J = 2.4, 8.1 Hz), 6.84 - 7.03 (2H, m), 8.08 (1H, d, J = 8.7 Hz), 12.62 (1H, br s).
(ii)3−tert−ブトキシ−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
3−tert−ブトキシ安息香酸(64mg,0.330mmol)のピリジン(3.0mL)溶液にO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(125mg,0.330mmol)を加え、室温で10分間攪拌した。得られた溶液へN−[5−(5−アミノ−2−メチルフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(102mg,0.30mmol)を加え、70℃で4時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル(100mL)/テトラヒドロフラン(10mL)で希釈し、1%クエン酸水溶液(100mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジイソプロピルエーテルで粉末化し、標題化合物(88mg,57%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.88 - 0.99 (4H, m), 1.32 (9H, s), 1.93 - 2.05 (1H, m), 2.09 (3H, s), 7.11 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.16 - 7.22 (1H, m), 7.27 - 7.34 (1H, m), 7.42 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.49 (1H, t, J = 1.8 Hz), 7.54 - 7.61 (2H, m), 7.61 - 7.67 (1H, m), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.23 (1H, s), 12.67 (1H, br s).
実施例C48
N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
3−(トリフルオロメトキシ)安息香酸(37.5mg,0.185mmol)のピリジン(2.0mL)溶液にO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(70mg,0.185mmol)を加え、室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ実施例C47(i)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−メチルフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(60mg,0.176mmol)を加え、70℃で20時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、水(2mL)を加え、得られた黄色沈殿物を濾取し、水および酢酸エチルで洗浄後、乾燥し、標題化合物(48.5mg,52%)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.80 - 1.05 (4H, m), 1.94 - 2.05 (1H, m), 2.11 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.32 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.52 - 7.63 (3H, m), 7.67 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.88 (1H, s), 7.98 (1H, dt, J = 7.8, 1.2 Hz), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.39 (1H, s), 12.66 (1H, br s).
実施例C49
N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
3−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)安息香酸(44mg,0.185mmol)のピリジン(2.0mL)溶液にO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(70mg,0.185mmol)を加え、室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ実施例C47(i)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−メチルフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(60mg,0.176mmol)を加え、70℃で20時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、水(2mL)を加え、得られた沈殿物を濾取し、水および酢酸エチルで洗浄後、乾燥し、標題化合物(55mg,56%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.87 - 1.01 (4H, m), 1.92 - 2.04 (1H, m), 2.10 (3H, s), 6.84 (1H, tt, J = 3.0, 51.8 Hz), 7.11 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.32 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.46 - 7.54 (1H, m), 7.54 - 7.68 (3H, m), 7.81 (1H, s), 7.91 - 8.00 (1H, m), 8.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.38 (1H, s), 12.67 (1H, br s).
実施例C50
N−[4−クロロ−3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)5−アミノ−2−クロロフェノールの製造
2−クロロ−5−ニトロフェノール(25.0g,144mmol)、塩化カルシウム(40g,360mmol)および還元鉄(40.2g,720mmol)のエタノール(500mL)/水(50mL)懸濁液を90℃で4時間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、セライトを敷き詰めたパッドを通して不溶物を濾別し、エタノールで洗浄した。あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(400mL)で希釈後、水(250mL×2)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL×2)および飽和食塩水(250mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(19.1g,92%)を褐色粉末として得た。このものはこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ5.06 (2H, br s), 6.01 (1H, dd, J = 2.6, 8.5 Hz), 6.19 (1H, d, J = 2.6 Hz), 6.87 (1H, d, J = 8.5 Hz), 9.52 (1H, br s).
(ii)N−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C6(ii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(4.2g,22.2mmol)のテトラヒドロフラン(44mL)溶液に塩化オキサリル(2.28mL,28.2mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化 3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを淡黄色油状物質として得た。
5−アミノ−2−クロロフェノール(3.19g,22.2mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)/1N炭酸水素ナトリウム水溶液(66mL)の二層系溶液へ、上記で合成した塩化 3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルのテトラヒドロフラン(16mL)溶液を加え、室温で6時間攪拌した。水層を分離後、酢酸エチル(66mL)で抽出した。あわせた有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサンで粉末化し、標題化合物(6.65g,95%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.75 (6H, s), 7.16 (1H, dd, J = 2.5, 8.7 Hz), 7.28 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.52 - 7.65 (2H, m), 7.69 - 7.79 (1H, m), 7.91 (1H, dt, J = 7.8, 1.2 Hz), 8.00 (1H, t, J = 1.8 Hz), 10.30 (2H, br s).
(iii)N−{4−クロロ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(1.00g,6.35mmol)およびN−(4−クロロ−3−ヒドロキシフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(2.00g,6.35mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液へ炭酸カリウム(1.31g,9.52mmol)を加え70℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に水(100mL)を加え、酢酸エチル(50mL)/ヘキサン(50mL)で2回抽出した。あわせた有機層を水(150mL)および飽和食塩水(150mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製後、得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(2.57g,93%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.75 (6H, s), 7.42 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.54 - 7.68 (2H, m), 7.69 - 7.81 (2H, m), 7.88 - 7.98 (2H, m), 8.03 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.69 (1H, dd, J = 2.7, 9.1 Hz), 9.05 (1H, d, J = 2.7 Hz), 10.59 (1H, br s).
(iv)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−クロロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{4−クロロ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(2.5g,5.72mmol)、塩化カルシウム(2.00g,17.2mmol)および還元鉄(1.43g,25.7mmol)のエタノール(35mL)/水(5mL)懸濁液を90℃で4時間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、セライトを敷き詰めたパッドを通して不溶物を濾別し、酢酸エチルで洗浄した。あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈後、水(50mL×2)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL×2)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製後、得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.45g,62%)をベージュ色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.73 (6H, s), 5.13 (2H, s), 6.85 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.11 (1H, dd, J = 3.0, 8.7 Hz), 7.44 - 7.65 (5H, m), 7.71 - 7.79 (1H, m), 7.86 - 7.93 (1H, m), 7.99 (1H, t, J = 1.7 Hz), 10.41 (1H, s).
(v)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
チオシアン酸カリウム(1.33g,13.7mmol)を酢酸(30mL)に懸濁し室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ、N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−クロロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(1.40g,3.44mmol)を加え、更に室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(576mg,3.61mmol)の酢酸(10mL)溶液をゆるやかに滴下し、滴下終了後12時間室温で攪拌した。生じた黄色不溶物を濾別し、酢酸で洗浄後、あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(200mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL×2)、水(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製後、得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.58g,99%)を黄色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 7.00 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.48 - 7.81 (8H, m), 7.91 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.00 (1H, s), 10.47 (1H, s).
(vi)N−[4−クロロ−3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(464mg,1.00mmol)のピリジン(10mL)溶液に塩化シクロプロパンカルボニル(181μL,2.00mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=60/40→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで結晶化し、標題化合物(246mg,46%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.89 - 1.01 (4H, m), 1.74 (6H, s), 1.92 - 2.03 (1H, m), 7.21 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.54 - 7.63 (2H, m), 7.67 - 7.78 (2H, m), 7.80 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.91 (1H, dt, J = 7.9, 1.2 Hz), 8.01 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.51 (1H, s), 12.69 (1H, br s).
実施例C51
N−{4−クロロ−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C50(v)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.431mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(3.0mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(75.4μL,0.948mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)および飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、N−[4−クロロ−3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドを油状残渣として得た。
上記で合成したN−[4−クロロ−3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドをテトラヒドロフラン(3.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(178μL,1.29mmol)および1−メチルピペラジン(143μL,1.29mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル(20mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)および飽和食塩水(20mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→85/15)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物(179mg,69%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.74 (6H, s), 2.15 (3H, s), 2.33 (4H, br s), 2.46 - 2.59 (6H, m), 7.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.54 - 7.65 (2H, m), 7.69 - 7.79 (2H, m), 7.82 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.88 - 7.96 (1H, m), 8.01 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.52 (1H, s), 12.15 (1H, br s).
実施例C52
N−{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造
2−クロロ−4−フルオロ−5−ニトロフェノール(21.8g,124mmol)、塩化カルシウム(30.6g,248mmol)および還元鉄(20.8g,372mmol)のエタノール(500mL)/水(50mL)懸濁液を90℃で4時間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、セライトを敷き詰めたパッドを通して不溶物を濾別し、酢酸エチルで洗浄した。あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(500mL)で希釈後、水(250mL×2)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL×2)および飽和食塩水(250mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(15.5g,77%)を黒色粉末として得た。このものはこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ5.15 (2H, s), 6.38 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.97 (1H, d, J = 11.0 Hz), 9.55 (1H, s).
(ii)N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C6(ii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(4.29g,22.7mmol)のテトラヒドロフラン(45mL)溶液に塩化オキサリル(2.41mL,28.2mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(20μL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化 3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを淡黄色油状物質として得た。
5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノール(3.50g,21.7mmol)のテトラヒドロフラン(35mL)/1N炭酸水素ナトリウム水溶液(65mL)の二層系溶液へ、上記で合成した塩化 3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルのテトラヒドロフラン(30mL)溶液を加え、室温で4時間攪拌した。水層を分離後、酢酸エチル(200mL)で抽出した。あわせた有機層を水(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(5.18g,72%)を灰色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.75 (6H, s), 7.29 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.40 (1H, d, J = 10.0 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.72 - 7.82 (1H, m), 7.86 - 7.98 (1H, m), 8.06 (1H, t, J = 1.7 Hz), 10.17 (1H, s), 10.38 (1H, br s).
(iii)N−{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(952mg,6.01mmol)およびN−(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(2.00g,6.01mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液へ炭酸カリウム(1.24g,9.01mmol)を加え、80℃で16時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に水(100mL)を加え、酢酸エチル(200mLおよび100mL)で抽出した。あわせた有機層を5%炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和食塩水(200mL×2)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(2.28g,83%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.74 (6H, s), 7.44 (1H, dd, J = 9.1, 0.6 Hz), 7.61 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.74 - 7.83 (3H, m), 7.94 (1H, dt, J = 7.8, 1.2 Hz), 8.08 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.68 (1H, dd, J = 2.8, 9.1 Hz), 9.05 (1H, dd, J = 0.6, 2.8 Hz), 10.43 (1H, br s).
(iv)N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(2.28g,5.01mmol)、塩化カルシウム(1.23g,10.0mmol)および還元鉄(840mg,15.0mmol)のエタノール(35mL)/水(5mL)懸濁液を90℃で12時間加熱攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、セライトを敷き詰めたパッドを通して不溶物を濾別し、酢酸エチルで洗浄した。あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(100mL×2)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL×2)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.58g,74%)をベージュ色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.74 (6H, s), 5.09 (2H, s), 6.85 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.11 (1H, dd, J = 2.7, 8.6 Hz), 7.41 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.47 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.65 (1H, d, J = 10.2 Hz), 7.73 - 7.79 (1H, m), 7.92 (1H, ddd, J = 1.2, 1.5, 7.8 Hz), 8.05 (1H, t, J = 1.8 Hz), 10.30 (1H, br s).
(v)N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
チオシアン酸カリウム(1.50g,3.53mmol)を酢酸(15mL)に懸濁し室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ、N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(1.42g,3.22mmol)の酢酸(15mL)溶液を加え、更に室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(591mg,3.70mmol)の酢酸(10mL)溶液をゆるやかに滴下し、滴下終了後20時間室温で攪拌した。生じた黄色不溶物を濾別し酢酸で洗浄後、あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(150mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)および飽和食塩水(150mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30→20/80)で精製後、得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.41g,83%)を黄色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.74 (6H, s), 7.00 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.49 - 7.82 (7H, m), 7.93 (1H, d, J = 7.9 Hz), 8.06 (1H, t, J = 1.6 Hz), 10.35 (1H, s).
(vi)N−{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.415mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(3.0mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(52.8μL,0.664mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。さらに塩化クロロアセチル(26.4μL,0.332mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(30mL)で希釈後、水(15mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)および飽和食塩水(15mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、N−[4−クロロ−5−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドを油状残渣として得た。
上記で合成したN−[4−クロロ−5−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドをテトラヒドロフラン(3.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(171μL,1.25mmol)および1−メチルピペラジン(138μL,1.25mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル(30mL)で希釈後、水(30mL)および飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→85/15)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物(193mg,75%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.74 (6H, s), 2.15 (3H, s), 2.34 (4H, br s), 2.46 - 2.61 (6H, m), 7.24 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.73 - 7.81 (2H, m), 7.89 - 7.98 (1H, m), 8.07 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.39 (1H, s), 12.16 (1H, br s).
実施例C53
N−[4−クロロ−2−フルオロ−5−({2−[(メトキシアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C52(v)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(100mg,0.207mmol)のピリジン(2.0mL)溶液へ、塩化メトキシアセチル(30μL,0.331mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。さらに塩化メトキシアセチル(15μL,0.165mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(25mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)および飽和食塩水(25mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30→20/80)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物(74.5mg,65%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.74 (6H, s), 3.36 (3H, s), 4.18 (2H, s), 7.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.74 - 7.82 (2H, m), 7.89 - 7.99 (1H, m), 8.07 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.38 (1H, s), 12.37 (1H, br s).
実施例C54
N−[4−クロロ−2−フルオロ−5−({2−[(ヒドロキシアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C52(v)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(100mg,0.207mmol)のピリジン(2.0mL)溶液へ、塩化アセトキシアセチル(48.9μL,0.455mmol)を加え室温で4時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノール(2.0mL)に溶解し、炭酸ナトリウム(100mg,0.943mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(10mL)に懸濁させた。得られた懸濁液を5%塩化アンモニウム水溶液(10mL)、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→85/15)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから再結晶し、標題化合物(63.0mg,56%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 4.18 (2H, d, J = 2.6 Hz), 5.50 (1H, br s), 7.24 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.70 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.78 (2H, d, J = 10.0 Hz), 7.94 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.07 (1H, t, J = 1.6 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.39 (1H, s), 12.15 (1H, br s).
実施例C55
N−[4−クロロ−2−フルオロ−5−({2−[(モルホリン−4−イルアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C52(v)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(100mg,0.207mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1.0mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(36μL,0.455mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、N−[4−クロロ−5−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドを油状残渣として得た。
上記で合成したN−[4−クロロ−5−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドをテトラヒドロフラン(3.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(85.6μL,0.621mmol)およびモルホリン(54.3μL,0.621mmol)を加え、80℃で8時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル(10mL)で希釈し、水(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→85/15)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから粉末化し、標題化合物(101mg,80%)を無色アモルファス状粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.43 - 2.60 (6H, m), 3.51 - 3.71 (4H, m), 7.24 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.77 (2H, d, J = 9.8 Hz), 7.94 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.07 (1H, s), 8.21 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.39 (1H, s), 12.20 (1H, br s).
実施例C56
N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−{[2−(プロパノイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C52(v)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドのピリジン(1.0mL)溶液に塩化プロピオニル(29μL,0.332mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで結晶化し、標題化合物(46.7mg,52%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.09 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.74 (6H, s), 2.42 - 2.55 (2H, m), 7.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.73 - 7.83 (2H, m), 7.90 - 7.97 (1H, m), 8.07 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.40 (1H, br s), 12.37 (1H, br s).
実施例C57
N−{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(2−{[(2E)−3−フェニルプロパ−2−エノイル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C52(v)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(80mg,0.166mmol)のピリジン(1.0mL)懸濁液に、ジメチルアセタミド(0.5mL)および塩化 (2E)−3−フェニルプロパ−2−エノイル(55mg,0.332mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで結晶化し、標題化合物(87.5mg,86%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.74 (6H, s), 6.93 (1H, d, J = 15.9 Hz), 7.24 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.40 - 7.52 (3H, m), 7.54 - 7.73 (4H, m), 7.73 - 7.87 (3H, m), 7.90 - 8.01 (1H, m), 8.08 (1H, t, J = 1.6 Hz), 8.22 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.40 (1H, s), 12.69 (1H, br s).
実施例C58
N−{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(2−{[(2E)−3−フラン−2−イルプロパ−2−エノイル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(2E)−3−フラン−2−イルプロパ−2−エン酸(24mg,0.173mmol)のピリジン(1.0mL)溶液にO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(65.7mg,0.173mmol)を加え、室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ実施例C52(v)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(80mg,0.166mmol)を加え、80℃で12時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(10mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで結晶化し、標題化合物(37.2mg,87%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.74 (6H, s), 6.61 - 6.76 (2H, m), 6.96 (1H, d, J = 3.3 Hz), 7.24 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.48 - 7.64 (2H, m), 7.69 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.74 - 7.82 (2H, m), 7.89 (1H, d, J = 1.5 Hz), 7.91 - 7.99 (1H, m), 8.07 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.40 (1H, s), 12.65 (1H, br s).
実施例C59
N−{4−クロロ−5−[(2−{[(4−エチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C52(v)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(150mg,0.311mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(2.0mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(50μL,0.622mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈後、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、N−[4−クロロ−5−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドを油状残渣として得た。
上記で合成したN−[4−クロロ−5−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドをテトラヒドロフラン(3.0mL)に溶解し、トリエチルアミン(128μL,0.933mmol)およびN−エチルピペラジン(118μL,0.933mmol)を加え、70℃で4時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、酢酸エチル(10mL)で希釈し、水(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→85/15)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンから粉末化し、標題化合物(133mg,67%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.97 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.74 (6H, s), 2.20 - 2.45 (6H, m), 2.45 - 2.62 (4H, m), 3.30 (2H, s), 7.23 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.69 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.73 - 7.82 (2H, m), 7.89 - 7.98 (1H, m), 8.07 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.39 (1H, s), 12.14 (1H, br s).
実施例C60
N−[4−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C52(v)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(400mg,0.83mmol)のピリジン(4.0mL)溶液に塩化シクロプロパンカルボニル(112μL,1.24mmol)を加え室温で6時間攪拌した。さらに塩化シクロプロパンカルボニル(112μL,1.24mmol)を加え室温で2時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、5%炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=70/30→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで結晶化し、標題化合物(190mg,44%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.85 - 1.02 (4H, m), 1.74 (6H, s), 1.92 - 2.05 (1H, m), 7.22 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.68 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.73 - 7.83 (2H, m), 7.87 - 7.99 (1H, m), 8.07 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.39 (1H, s), 12.70 (1H, br s).
実施例C61
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−3−メチル安息香酸メチルの製造
2−クロロ−3−メチル安息香酸(25.0g,0.146mol)、濃硫酸(2mL)、メタノール(160mL)の混合物を80℃で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮後、酢酸エチルで希釈し8N水酸化ナトリウム水溶液で中和した。有機層を分離後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシム上で乾燥後、塩基性シリカゲルを敷き詰めたパッドを通して濾過した。減圧下溶媒を濃縮し、標題化合物(18.0g,66%)を淡橙色油状物として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 2.42 (3H, s), 3.93 (3H, s), 7.19 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.32 - 7.38 (1H, m), 7.56 (1H, dd, J = 1.2, 7.6 Hz).
(ii)3−(ブロモメチル)−2−クロロ安息香酸メチルの製造
2−クロロ−3−メチル安息香酸メチル(3.60g,19.4mmol)のアセトニトリル(60mL)溶液に1−ブロモピロリジン−2,5−ジオン(11.46g,64.3mmol)、2,2’−(E)−ジアゼン−1,2−ジイルビス(2−メチルプロパンニトリル)(960mg,5.84mmol)を加え、90℃で26時間攪拌した。反応混合物を濃縮後、不溶物を濾別し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→5/95)を用いて精製し、標題化合物(3.42g,66%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.94 (3H, s), 4.64 (2H, s), 7.31 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.58 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz), 7.71 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz).
(iii)2−クロロ−3−(シアノメチル)安息香酸メチルの製造
3−(ブロモメチル)−2−クロロ安息香酸メチル(748mg,2.84mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)溶液にシアン化ナトリウム(412mg,8.41mmol)を加え、窒素気流下80℃で1時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルおよびヘキサン(1:1)の混合溶媒で希釈した。この溶液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。減圧下溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2/98→20/80)を用いて精製し、酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(470mg,79%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.91 (2H, s), 3.95 (3H, s), 7.39 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.66 - 7.72 (1H, m), 7.76 - 7.81 (1H, m).
(iv)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチルの製造
2−クロロ−3−(シアノメチル)安息香酸メチル(2.00g,9.54mmol)、水素化ナトリウム(60%油性、1.14g,28.6mmol)、ヨウ化メチル(1.78mL,28.6mmol)、ジメチルスルホキシド(20mL)を原料として用い、実施例C6(i)と同様にして標題化合物(1.99g,88%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.90 (6H, s), 3.95 (3H, s), 7.33 - 7.40 (1H, m), 7.57 - 7.64 (2H, m).
(v)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸の製造
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル(1.67g,7.02mmol)、水酸化リチウム・一水和物(501mg,11.9mmol)、テトラヒドロフラン(24mL)、メタノール(8mL)、水(8mL)を原料として用い、実施例C6(ii)と同様にして標題化合物(1.43g,91%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.92 (6H, s), 7.41 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.67 (1H, dd, J = 1.6, 7.8 Hz), 7.85 (1H, dd, J = 1.6, 7.8 Hz).
(vi)5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノールの製造
2−クロロ−4−フルオロ−5−ニトロフェノール(28.6g,0.150mol)、還元鉄(41.6g,0.745mol)、塩化カルシウム(8.28g,74.6mmol)、エタノール(540mL)/水(60mL)の混合物を、加熱還流下3.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した後、残渣に酢酸エチル(700mL)を加えた。この溶液を水(200mL)、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→50/50)で精製し、標題化合物(19.3g,80%)を茶色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.73 (2H, br s), 5.22 (1H, s), 6.44 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.96 (1H, d, J = 10.2 Hz).
(vii)4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]アニリンの製造
5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノール(5.00g,30.9mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(5.09g,32.1mmol)、炭酸カリウム(4.51g,32.6mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)の混合物を室温で13時間攪拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(80mL×3)で抽出した。有機層を水(50mL)、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。析出物を濾取し、標題化合物(6.31g,72%)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.86 (2H, br s), 6.65 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.08 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.14 (1H, d, J = 10.2 Hz), 8.50 (1H, dd, J = 2.8, 9.1 Hz), 9.02 (1H, dd, J = 0.6, 2.8 Hz).
(viii)N−{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの製造
4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]アニリン(499mg,1.76mmol)のテトラヒドロフラン溶液(5mL)にトリフルオロ酢酸無水物(268μL,1.94mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、残渣を酢酸エチル(10mL)に溶解した。この溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL×2)、飽和食塩水(2mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。析出物を濾取し、標題化合物(614mg,92%)を淡茶色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 7.18 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.38 (1H, d, J = 10.0 Hz), 8.11 (1H, br s), 8.31 (1H, d, J = 7.2 Hz), 8.55 (1H, dd, J = 2.8, 9.0 Hz), 8.97 (1H, d, J = 2.8 Hz).
(ix)N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの製造
N−{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(600mg,1.58mmol)、還元鉄(452mg,8.09mmol)、酢酸(10mL)の混合物を60℃で1.5時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(20mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→34/66)で精製し、標題化合物(357mg,65%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.52 (2H, br s), 6.86 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.12 (1H, dd, J = 3.0, 8.7 Hz), 7.30 (1H, d, J = 10.2 Hz), 7.61 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.03 (1H, br s), 8.15 (1H, d, J = 7.4 Hz).
(x)N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの製造
チオシアン酸カリウム(5.98g,61.5mmol)を酢酸(280mL)に溶解し、N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(5.20g,14.9mmol)を加え,室温で30分間攪拌した。この溶液に臭素(2.54g,15.9mmol)の酢酸溶液(40mL)を滴下し、室温で終夜攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(500mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL×3)、飽和食塩水(100mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥した有機層を減圧下で濃縮し、析出物を濾取し、標題化合物(5.78g,96%)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 5.12 (2H, s), 6.96 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.33 (1H, d, J = 10.2 Hz), 7.79 (1H, d, J = 8.5 Hz), 8.05 (1H, br s), 8.22 (1H, d, J = 7.4 Hz).
(xi)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの製造
N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(2.03g,5mmol)とN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(0.61g,5mmol)のピリジン(10mL)溶液に、氷冷下で塩化アセチル(0.78g,10mmol)を滴下し、混合物を室温で3時間撹拌した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(50mL)で希釈後、水(50mL×2)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄後、濾取して減圧下で乾燥し、標題化合物(2.16g,96%)を白色粉末結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.26 (3H, s), 7.04 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.34 (1H, d, J = 6.9 Hz), 7.80 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.99 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.02 (1H, br s), 11.77 (1H, br s).
(xii)N−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミドの製造
水素化ホウ素ナトリウム(3.38g,100mmol)のエタノール(60mL)溶液に氷冷下でメタノール(40mL)を滴下し、これに氷冷下でN−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(2.16g,4.81mmol)を分割して加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、水(400mL)に注ぎ、酢酸エチル(200mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで洗浄後、濾取して減圧下で乾燥し、標題化合物(3.26g,68%)を白色粉末結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.35 (3H, s), 4.02 (2H, br s), 6.70 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.94 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.00 (1H, d, J = 10.5 Hz), 7.40 (1H, d, J = 8.7 Hz), 11.50 (1H, br s).
(xiii)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C61(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(0.11g,0.5mmol)の塩化オキサリル(0.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)とテトラヒドロフラン(1mL)の混合液に溶解し、氷冷下でN−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(0.12g,0.33mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→50/50)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(40mg,22%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.55 (6H, s), 2.30 (3H, s), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.31 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.43 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.52 - 7.68 (2H, m), 7.81 (1H, d, J = 6.9 Hz), 8.01 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.49 (1H, d, J = 7.5 Hz), 9.01 (1H, br s).
実施例C62
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチルの製造
実施例C61(iii)で製造した2−クロロ−3−(シアノメチル)安息香酸メチル(2.00g,9.54mmol)、水素化ナトリウム(60%油性,1.14g,28.6mmol)、1,2−ジブロモエタン(1.18mL,14.3mmol)、ジメチルスルホキシド(20mL)を原料として用い、実施例C1(ii)と同様にして標題化合物(787mg,35%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.33 - 1.39 (2H, m), 1.76 - 1.83 (2H, m), 3.95 (3H, s), 7.32 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz), 7.74 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz).
(ii)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸の製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチル(684mg,2.90mmol)、水酸化リチウム・一水和物(207mg,4.93mmol)、テトラヒドロフラン(10mL)、メタノール(3mL)、水(3mL)を原料として用い、実施例C6(ii)と同様にして標題化合物(457mg,71%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.32 - 1.42 (2H, m), 1.79 - 1.87 (2H, m), 4.47 (1H, br s), 7.37 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.56 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz), 7.95 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz).
(iii)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
実施例C61(xii)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(0.12g,0.33mmol)と、2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(0.11g,0.5mmol)、塩化オキサリル(0.5mL)、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルアセトアミドを用い、実施例C61(xiii)と同様にして標題化合物(30mg,16%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.38 (2H, dd, J = 5.1, 7.5 Hz), 1.83 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 2.30 (3H, s), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.32 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.40 (1H, t, J = 8.7 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.69 (1H, dd, J = 1.8 Hz, 7.5 Hz), 8.01 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.05 (1H, d, J = 2.7 Hz), 8.51 (1H, d, J = 7.8 Hz), 9.02 (1H, br s).
実施例C63
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]アニリンの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(6.34g,40mmol)、3−アミノ−4−フルオロフェノール(5.08g,40mmol)と炭酸カリウム(5.52g,40mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)混合液を室温で一晩攪拌した。反応混合物を水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→50/50)で精製し、ジエチルエーテルで結晶化して標題化合物(7.90g,79%)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.88 (2H, br s), 6.43 - 6.48 (1H, m), 6.57 (1H, dd, J = 2.7 Hz, 9.0 Hz), 6.99 (1H, dd, J = 0.6 Hz, 9.0 Hz), 7.04 (1H, dd, J = 8.7 Hz, 10.5 Hz), 8.46 (1H, dd, J = 3.0 Hz, 9.0 Hz), 9.06 (1H, dd, J = 0.3 Hz, 2.7 Hz).
(ii){2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]アニリン(7.43g,30mmol)と二炭酸ジ−tert−ブチル(10.9g,50mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を一晩還流した。反応混合物を水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(9.41g,90%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.51 (9H, s), 6.73 - 6.79 (1H, m), 6.81 (1H, br s), 7.03 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.13 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 8.02 (1H, d, J = 4.5 Hz), 8.47 (1H, dd, J = 3.0, 9.0 Hz), 9.04 (1H, d, J = 2.7 Hz).
(iii){5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(3.49g,10mmol)と10%パラジウム−炭素(1.0g)のメタノール(20mL)−テトラヒドロフラン(20mL)懸濁液を室温、水素雰囲気下で一晩激しく攪拌した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮し、残渣を水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(3.00g,94%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.50 (9H, s), 3.49 (2H, br s), 6.65 - 6.70 (1H, m), 6.71 (1H, br s), 6.75 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.02 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 7.07 (1H, dd, J = 3.0, 8.4 Hz), 7.68 (1H, d, J = 3.0 Hz), 7.88 (1H, d, J = 2.7 Hz).
(iv){5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(3.00g,9.4mmol)とチオシアン酸カリウム(3.93g,40mmol)の酢酸(40mL)溶液に氷冷下で臭素(2.40g,15mmol)を滴下し、室温で一晩攪拌した。黄色の不溶物を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を加え、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(3.20g,90%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.51 (9H, s), 5.49 (2H, br s), 6.71 - 6.76 (2H, m), 6.85 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.06 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 7.73 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.30 (1H, br s).
(v)(5−{[2−(シクロプロピルカルボニル)アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(1.13g,3.0mmol)とN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(1.22g,10mmol)のピリジン(10mL)溶液に、氷冷下で塩化シクロプロパンカルボニル(1.05g,10mmol)を滴下し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、酢酸エチル層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(0.78g,59%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.02 - 1.10 (2H, m), 1.21 - 1.28 (2H, m), 1.50 (9H, s), 1.58 - 1.67 (1H, m), 6.76 - 6.81 (2H, m), 6.95 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.08 (1H, dd, J = 9.0, 10.8 Hz), 7.96 (1H, d, J = 3.6 Hz), 7.97 (1H, br s), 10.12 (1H, br s).
(vi)N−[5−(3−アミノ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
(5−{[2−(シクロプロピルカルボニル)アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(0.78g,1.75mmol)のトリフルオロ酢酸(5mL)溶液を室温で30分間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(0.60g,定量的)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.91 - 0.99 (2H, m), 1.11 - 1.19 (2H, m), 1.90 - 1.98 (1H, m), 4.03 (2H, br s), 6.40 - 6.44 (1H, m), 6.60 (1H, dd, J = 2.7, 7.5 Hz), 6.88 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.97 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 7.92 (1H, d, J = 8.7 Hz), 11.85 (1H, br s).
(vii)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミドの製造
実施例C61(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(0.33g,1.5mmol)の塩化オキサリル(1.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(100μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1.5mL)とテトラヒドロフラン(1.5mL)の混合液に溶解し、氷冷下でN−[5−(3−アミノ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(0.345g,1.00mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(3mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(430mg,78%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.02 - 1.10 (2H, m), 1.22 - 1.30 (2H, m), 1.59 (6H, s), 1.61 - 1.69 (1H, m), 6.94 - 6.99 (1H, m), 7.03 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.18 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 7.42 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.56 - 7.64 (2H, m), 7.82 (1H, d, J = 3.0 Hz), 7.99 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.38 (1H, dd, J = 2.7, 6.6 Hz), 9.46 (1H, br s).
実施例C64
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
実施例C63(iv)で製造した{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(1.13g,3.0mmol)とN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(1.22g,10mmol)のピリジン(10mL)溶液に、氷冷下で塩化アセチル(0.79g,10mmol)を滴下し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、酢酸エチル層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、ジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(0.65g,52%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.52 (9H, s), 2.24 (3H, s), 6.76 - 6.80 (1H, m), 6.81 - 6.89 (1H, m), 6.97 (1H, dd, J = 4.5, 8.7 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 7.93 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.98 (1H, br s), 10.45 (1H, br s).
(ii)N−[5−(3−アミノ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミドの製造
(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(0.65g,1.54mmol)のトリフルオロ酢酸(5mL)溶液を室温で30分間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(0.49g,定量的)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.27 (3H, s), 4.03 (2H, br s), 6.40 - 6.46 (1H, m), 6.61 (1H, dd, J = 3.0, 7.5 Hz), 6.89 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.97 (1H, dd, J = 8.7, 10.8 Hz), 7.92 (1H, d, J = 8.7 Hz), 11.66 (1H, br s).
(iii)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C61(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(0.33g,1.5mmol)の塩化オキサリル(1.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(100μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1.5mL)とテトラヒドロフラン(1.5mL)の混合液に溶解し、氷冷下でN−[5−(3−アミノ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(0.33g,1.00mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(3mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(320mg,61%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.59 (6H, s), 2.30 (3H, s), 6.94 - 6.99 (1H, m), 7.03 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.18 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 7.43 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.57 - 7.63 (2H, m), 7.83 (1H, d, J = 3.0 Hz), 7.97 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.38 (1H, dd, J = 2.7, 6.6 Hz), 9.21 (1H, br s).
実施例C65
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C62(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(0.33g,1.5mmol)の塩化オキサリル(1.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(100μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1.5mL)とテトラヒドロフラン(1.5mL)の混合液に溶解し、氷冷下で実施例C64(ii)で製造したN−[5−(3−アミノ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(0.33g,1.00mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(3mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(280mg,54%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.39 (2H, dd, J = 5.1, 7.5 Hz), 1.82 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 2.30 (3H, s), 6.94 - 6.99 (1H, m), 7.03 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 7.39 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.97 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.06 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.39 (1H, dd, J = 2.7, 6.6 Hz), 9.18 (1H, br s).
実施例C66
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C62(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(0.11g,0.5mmol)の塩化オキサリル(0.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1.0mL)に溶解し、氷冷下で実施例C63(vi)で製造したN−[5−(3−アミノ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(0.115g,0.33mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(80mg,44%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.01 - 1.09 (2H, m), 1.21 - 1.29 (2H, m), 1.39 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.62 - 1.70 (1H, m), 1.81 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 6.94 - 6.99 (1H, m), 7.03 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 9.0, 10.2 Hz), 7.39 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.5, 7.5 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 1.5, 7.5 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.06 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.39 (1H, dd, J = 2.7, 6.6 Hz), 9.99 (1H, br s).
実施例C67
N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1,1−ジメチル−2−オキソエチル)安息香酸の製造
実施例C6(ii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(8.60g,45.5mmol)のトルエン(60mL)/テトラヒドロフラン(40mL)溶液へ、ジイソブチルアルミニウムヒドリドの1.0Mヘキサン溶液(100mL,100mmol)を−78℃で1時間かけて滴下し、滴下終了後−78℃で1時間および0℃で1時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(200mL)および3N塩酸(300mL)の混合液中に注ぎ込み、有機層と水層を分離後、水層を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(6.39g,73%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.43 (6H, s), 7.53 (1H, dt, J = 0.6, 7.5 Hz), 7.58 (1H, dt, J = 7.5, 1.6 Hz), 7.83 - 7.85 (1H, m), 7.88 (1H, dt, J = 7.5, 1.6 Hz), 9.54 (1H, s), 13.06 (1H, br s).
(ii)3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)安息香酸メチルの製造
3−(1,1−ジメチル−2−オキソエチル)安息香酸のアセトン(60mL)溶液に炭酸カリウム(3.78g,27.3mmol)およびヨウ化メチル(3.40mL,54.6mmol)を加え、60℃で5時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL,30mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、3−(1,1−ジメチル−2−オキソエチル)安息香酸メチルを黄色油状物質として得た。
アジ化 p−アセトアミドベンゼンスルホニル(5.25g,21.9mmol)および炭酸カリウム(7.55g,54.6mmol)のアセトニトリル(100mL)懸濁液へ、(2−オキソプロピル)ホスホン酸ジメチル(3.00mL,21.9mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。その後反応液へ、上記で合成した(1,1−ジメチル−2−オキソエチル)安息香酸メチルのメタノール(20mL)溶液を加え、室温で16時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(70mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→90/10)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(2.26g,61%)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.56 (6H, s), 3.34 (1H, s), 3.86 (3H, s), 7.51 (1H, dt, J = 0.6, 7.8 Hz), 7.80 - 7.88 (2H, m), 8.17 (1H, dt, J = 0.6, 1.8 Hz).
(iii)3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)安息香酸の製造
3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)安息香酸メチル(2.26g,11.2mmol)のメタノール(15mL)/テトラヒドロフラン(10mL)溶液へ、2N水酸化ナトリウム水溶液(11.2mL,22.4mmol)を加え、60℃で3時間攪拌した。反応液を6N塩酸(5mL)で中和後、1N塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL,20mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(1.94g,92%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.56 (6H, s), 3.33 (1H, s), 7.48 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.72 - 7.88 (2H, m), 8.16 (1H, t, J = 1.6 Hz), 13.01 (1H, br s).
(iv)N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)ベンズアミドの製造
3−(1,1−ジメチルプロパン−2−イン−1−イル)安息香酸(0.10g,0.5mmol)の塩化オキサリル(1mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)とテトラヒドロフラン(1mL)の混合液に溶解し、氷冷下で実施例C63(vi)で製造したN−[5−(3−アミノ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(0.12g,0.33mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(62mg,37%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.96 - 1.04 (2H, m), 1.19 - 1.27 (2H, m), 1.62 (6H, s), 1.58 - 1.66 (1H, m), 2.40 (1H, s), 6.90 - 6.97 (1H, m), 7.00 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.18 (1H, dd, J = 8.7, 10.5 Hz), 7.47 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.68 - 7.72 (1H, m), 7.76 - 7.81 (1H, m), 7.97 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.09 - 8.13 (2H, m), 8.39 (1H, dd, J = 2.7, 6.6 Hz), 10.23 (1H, br s).
実施例C68
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(シアノメトキシ)安息香酸メチルの製造
3−ヒドロキシ安息香酸メチル(5.00g,32.9mmol)のアセトン(60mL)溶液へブロモアセトニトリル(2.63mL,39.4mmol)および炭酸カリウム(6.81g,49.3mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL,30mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→80/20)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(5.43g,86%)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.87 (3H, s), 5.27 (2H, s), 7.37 (1H, ddd, J = 7.8, 2.6, 1.3 Hz), 7.54 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.59 (1H, dd, J = 2.6, 1.3 Hz), 7.68 (1H, dt, J = 7.8, 1.3 Hz).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸メチルの製造
3−(シアノメトキシ)安息香酸メチル(6.00g,31.4mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液へ、ヨウ化メチル(15.6mL,251mmol)を加えた後、リチウム ヘキサメチルジシラジドの1.1Mテトラヒドロフラン溶液(62.8mL,69.0mmol)を−78℃で1.5時間かけて滴下し、滴下終了後−78℃で2時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(150mL)および塩化アンモニウム水溶液(150mL)の混合液中に注ぎ込み、有機層と水層を分離後、水層を酢酸エチル(50mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→90/10)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(2.07g,30%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.71 (6H, s), 3.86 (3H, s), 7.46 (1H, ddd, J = 7.8, 2.4, 1.2 Hz), 7.56 (1H, dt, J = 7.8, 0.3 Hz), 7.69 - 7.72 (1H, m), 7.79 (1H, ddd, J = 7.8, 1.5, 1.2 Hz).
(iii)3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸の製造
3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸メチル(2.07g,9.44mmol)のメタノール(12mL)/テトラヒドロフラン(4mL)溶液へ、2N水酸化ナトリウム水溶液(9.44mL,18.9mmol)を加え、室温で30分攪拌した。反応液を6N塩酸(5mL)で中和後、1N塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL,20mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→50/50)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(1.01g,51%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.72 (6H, s), 7.42 (1H, ddd, J = 7.9, 2.5, 1.2 Hz), 7.54 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.70 - 7.73 (1H, m), 7.78 (1H, dt, J = 7.9, 1.2 Hz), 13.18 (1H, br s).
(iv)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸(0.10g,0.5mmol)の塩化オキサリル(0.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)とテトラヒドロフラン(1mL)の混合液に溶解し、氷冷下で実施例C64(ii)で製造したN−[5−(3−アミノ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(0.11g,0.33mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、ジエチルエーテルより再結晶し標題化合物(85mg,51%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.30 (3H, s), 6.91 - 6.97 (1H, m), 7.02 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.18 (1H, dd, J = 8.7, 10.5 Hz), 7.43 - 7.48 (1H, m), 7.50 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.62 - 7.67 (2H, m), 7.97 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.08 (1H, d, J = 3.3 Hz), 8.37 (1H, dd, J = 2.7, 6.6 Hz), 9.14 (1H, br s).
実施例C69
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−4−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)4−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチルの製造
4−クロロ−3−(シアノメチル)安息香酸メチル(14.0g,67mmol)のジメチルスルホキシド(300mL)溶液に、水素化ナトリウム(60%油性,9.6g,240mmol)を加えた。反応混合物を室温で20分間撹拌した後、ヨウ化メチル(15mL,240mmol)を加え、室温でさらに15時間撹拌した。反応混合物を水(500mL)で希釈した。酢酸エチル(800mL)を用いて抽出後、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、不溶物を濾別した。減圧下で溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=5/95→50/50)で精製後、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(8.4g,53%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.81 (6H, s), 3.91 (3H, s), 7.64 - 8.01 (2H, m), 8.08 (1H, d, J = 1.9 Hz).
(ii)4−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸の製造
4−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル(8.0g,34mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、水酸化リチウム・一水和物(2.13g,51mmol)、メタノール(100mL)、水(5mL)を加え、室温で4時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、残渣を水(200mL)で希釈した。混合物に1N塩酸をゆるやかに加え、pH3に調整した。析出した白色沈殿物を濾取し、水で洗浄後、乾燥し、標題化合物(7.4g,99%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.85 (6H, s), 7.70 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.94 (1H, dd, J = 8.3, 2.1 Hz), 8.07 (1H, d, J = 2.1 Hz), 12.70 (1H, br s).
(iii)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−4−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
4−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(0.11g,0.5mmol)の塩化オキサリル(0.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)とテトラヒドロフラン(1mL)の混合液に溶解し、氷冷下で実施例C64(ii)で製造したN−[5−(3−アミノ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(0.11g,0.33mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(37mg,21%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.91 (6H, s), 2.27 (3H, s), 6.94 - 7.10 (1H, m), 7.00 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.14 - 7.24 (1H, m), 7.58 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.78 (1H, dd, J = 2.7, 8.4 Hz), 7.96 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.97 (1H, d, J = 2.7 Hz), 8.18 (1H, dd, J = 2.7, 6.3 Hz), 8.47 (1H, d, J = 2.7 Hz), 11.10 (1H, br s).
実施例C70
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−3−(シアノメトキシ)安息香酸メチルの製造
2−クロロ−3−メトキシ安息香酸(52.1g,279mmol)の酢酸(200mL)溶液に40%臭化水素酸(50mL)を加え、4日間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮し、2−クロロ−3−ヒドロキシ安息香酸を無色固体として得た。
上記で得た2−クロロ−3−ヒドロキシ安息香酸をメタノール(300mL)に溶解し、濃硫酸(3mL)を加え、室温で8日間、80℃で6時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(300mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄した。水層を分離し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、2−クロロ−3−ヒドロキシ安息香酸メチルを淡褐色粉末として得た。
上記で得た2−クロロ−3−ヒドロキシ安息香酸メチル、炭酸カリウム(57.9mmol,419mmol)およびヨウ化ナトリウム(62.8g,419mmol)のアセトン(300mL)懸濁液へ、クロロアセトニトリル(19.5mL,307mmol)を加え、70℃で13時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(300mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄した。水層を分離し、酢酸エチル(50mL)で抽出後、あわせた有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサンで粉末化し、2−クロロ−3−(シアノメトキシ)安息香酸メチル(57.8g,92%,3工程収率)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.87 (3H, s), 5.34 (2H, s), 7.43 - 7.52 (3H, m).
(ii)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸メチルの製造
2−クロロ−3−(シアノメトキシ)安息香酸メチル(15.2g,67.4mmol)およびヨウ化メチル(12.6mL,202mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液へ、0℃下、1.9Mナトリウム ヘキサメチルジシラザジド テトラヒドロフラン溶液(78.0mL,148mmol)を1時間かけて滴下した。滴下終了後、反応混合物を0℃で30分、さらに室温で30分攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(150mL)を加え、分離した水層を酢酸エチル(50mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→85/15)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(8.55g,50%)を淡黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.77 (6H, s), 3.87 (3H, s), 7.51 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.59 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.66 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz).
(iii)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸の製造
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸メチル(19.0g,74.7mmol)の2−プロパノール(250mL)溶液へ、2N水酸化ナトリウム水溶液(44.8mL,89.7mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(300mL)に溶解した。得られた溶液に水(60mL)を加え、二層系混合物とした後、攪拌下で1N塩酸(90mL)を加え中和した。有機層を分離し、飽和食塩水(30mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた粉末をエタノール/水で再結晶し、標題化合物(13.88g,77%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.77 (6H, s), 7.47 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.55 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.61 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 13.55 (1H, br s).
(iv)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸(0.12g,0.5mmol)の塩化オキサリル(0.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)とテトラヒドロフラン(1mL)の混合液に溶解し、氷冷下で実施例C64(ii)で製造したN−[5−(3−アミノ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(0.11g,0.33mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(24mg,14%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.80 (6H, s), 2.29 (3H, s), 6.92 - 6.98 (1H, m), 7.03 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.18 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 7.40 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 1.5, 8.1 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 1.5, 8.1 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.10 (1H, d, J = 2.7 Hz), 8.39 (1H, dd, J = 2.7, 6.6 Hz), 9.45 (1H, br s).
実施例C71
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(2−フルオロ−5−{[2−(プロパノイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)ベンズアミドの製造
実施例C62(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(4.42g,20mmol)の塩化オキサリル(10mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(100μL)を加え室温で1時間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、氷冷下で3−アミノ−4−フルオロフェノール(2.54g,20mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液と炭酸水素ナトリウム(2.70g,30mmol)水溶液(10mL)の二層系混合液に激しく攪拌しながら滴下した。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→50/50)で精製し、標題化合物(6.50g,98%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.40 (2H, dd, J = 5.4, 7.8 Hz), 1.82 (2H, dd, J = 5.4, 7.8 Hz), 6.49 (1H, br s), 6.56 - 6.62 (1H, m), 7.01 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 7.42 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.53 (1H, dd, J = 1.8, 7.5 Hz), 7.69 (1H, dd, J = 1.8, 7.5 Hz), 8.04 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.27 (1H, dd, J = 3.0, 6.3 Hz).
(ii)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(6.50g,19.7mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(3.17g,20mmol)と炭酸カリウム(2.76g,20mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)混合液を室温で一晩攪拌した。反応混合物を水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→50/50)で精製し、ジエチルエーテルで結晶化して標題化合物(6.60g,74%)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.40 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.83 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 6.92 - 6.98 (1H, m), 7.10 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.19 - 7.24 (1H, m), 7.41 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 1.8, 7.5 Hz), 7.69 (1H, dd, J = 1.8, 7.5 Hz), 8.10 (1H, br s), 8.43 (1H, dd, J = 3.0, 6.6 Hz), 7.66 (1H, dd, J = 2.7, 9.0 Hz), 9.06 (1H, d, J = 2.7 Hz).
(iii)N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(6.60g,14.6mmol)、鉄粉(1.68g,30mmol)と塩化カルシウム(3.33g,30mmol)のエタノール(80mL)−水(20mL)懸濁液を80℃で一晩攪拌した。反応混合物を0.5N水酸化ナトリウム水溶液(500mL)に注ぎ、酢酸エチル(300mL)を加えて攪拌し、不溶物をセライトで濾過した。濾液から酢酸エチル層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(4.23g,69%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.39 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.80 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 3.52 (2H, br s), 6.82 (1H, d, J = 9.4 Hz), 6.82 - 6.88 (1H, m), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.12 (1H, dd, J = 7.8, 8.7 Hz), 7.38 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.66 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.70 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.00 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.29 (1H, dd, J = 3.0, 6.6 Hz).
(iv)N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(4.23g,10mmol)とチオシアン酸カリウム(3.89g,40mmol)の酢酸(50mL)溶液に氷冷下で臭素(2.40g,15mmol)を滴下し、室温で一晩攪拌した。黄色の不溶物を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を加え、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、ジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(3.32g,69%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.40 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.80 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 5.14 (2H, br s), 6.88 - 6.95 (2H, m), 7.16 (1H, dd, J = 9.0, 10.2 Hz), 7.39 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.77 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.04 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.39 (1H, dd, J = 2.7, 6.6 Hz).
(v)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(2−フルオロ−5−{[2−(プロパノイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)ベンズアミドの製造
N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(0.16g,0.33mmol)とN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(0.12g,1.00mmol)のピリジン(2mL)溶液に、氷冷下で塩化プロピオニル(0.09g,1.00mmol)を滴下し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、酢酸エチル層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノール(5mL)に溶解し、8N水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加えて室温で1時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(80mg,45%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.29 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.39 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.82 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 2.53 (2H, q, J = 7.5 Hz), 6.94 - 7.00 (1H, m), 7.03 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 7.39 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.5, 7.8 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.06 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.39 (1H, dd, J = 3.0, 6.6 Hz), 9.08 (1H, br s).
実施例C72
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[2−フルオロ−5−({2−[(2−メチルプロパノイル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C71(iv)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(0.16g,0.33mmol)とN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(0.12g,1.00mmol)のピリジン(2mL)溶液に、氷冷下で塩化2−メチルプロパノイル(0.12g,1.00mmol)を滴下し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、酢酸エチル層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノール(5mL)に溶解し、8N水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加えて室温で1時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(114mg,63%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.29 (6H, d, J = 6.9 Hz), 1.39 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.82 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 2.66 (1H, m), 6.94 - 7.00 (1H, m), 7.03 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 9.0, 10.2 Hz), 7.39 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.97 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.08 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.39 (1H, dd, J = 3.0, 6.6 Hz), 9.18 (1H, br s).
実施例C73
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)4−フルオロ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]アニリンの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(3.17g,20mmol)、5−アミノ−2−フルオロフェノール臭化水素酸塩(4.16g,20mmol)と炭酸カリウム(5.52g,40mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)混合液を室温で一晩攪拌した。反応混合物を水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→50/50)で精製し、ジエチルエーテルで結晶化して標題化合物(4.36g,88%)を橙色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.66 (2H, br s), 6.52 - 6.60 (2H, m), 7.00 (1H, t, J = 9.9 Hz), 7.09 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.54 (1H, dd, J = 3.0, 6.6 Hz), 9.03 (1H, t, J = 2.7 Hz).
(ii){4−フルオロ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
4−フルオロ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]アニリン(4.36g,17.5mmol)と二炭酸ジ−tert−ブチル(5.73g,26.3mmol)のテトラヒドロフラン(25mL)溶液を一晩還流した。反応混合物を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(3.75g,61%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.50 (9H, s), 6.52 (1H, br s), 7.01 - 7.09 (2H, m), 7.13 (1H, t, J = 9.0 Hz), 7.54 (1H, d, J = 4.8 Hz), 8.50 (1H, dd, J = 2.7, 9.0 Hz), 9.01 (1H, dd, J = 0.3, 2.7 Hz).
(iii){3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{4−フルオロ−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(3.75g,10.7mmol)と10%パラジウム−炭素(0.5g)のメタノール(10mL)−テトラヒドロフラン(10mL)懸濁液を室温、水素雰囲気下で一晩激しく攪拌した。不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮し、残渣を水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(2.50g,73%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.50 (9H, s), 3.48 (2H, br s), 6.42 (1H, br s), 6.81 (1H, dd, J = 0.6, 8.7 Hz), 7.04 - 7.08 (2H, m), 7.23 - 7.28 (1H, m), 8.50 (1H, dd, J = 3.0, 8.7 Hz), 7.63 (1H, dd, J = 0.6, 3.0 Hz).
(iv){3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(2.50g,7.8mmol)とチオシアン酸カリウム(2.92g,30mmol)の酢酸(30mL)溶液に氷冷下で臭素(1.93g,12mmol)を滴下し、室温で一晩攪拌した。黄色の不溶物を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(1.92g,65%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.49 (9H, s), 5.20 (2H, br s), 6.58 (1H, br s), 6.91 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.04 - 7.14 (2H, m), 8.30 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.7 Hz).
(v)(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(0.94g,2.5mmol)とN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(0.31g,2.5mmol)のピリジン(5mL)溶液に、氷冷下で塩化アセチル(0.40g,5mmol)を滴下し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、酢酸エチル層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(1.05g,定量的)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.50 (9H, s), 2.30 (3H, s), 6.60 (1H, br s), 7.02 - 7.10 (2H, m), 7.05 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.30 (1H, d, J = 5.7 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.7 Hz), 9.15 (1H, br s).
(vi)N−[5−(5−アミノ−2−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミドの製造
(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(1.05g,2.5mmol)のトリフルオロ酢酸(5mL)溶液を室温で30分間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(0.78g,98%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.29 (3H, s), 3.82 (2H, br s), 6.47 - 6.53 (1H, m), 6.58 (1H, dd, J = 2.7, 6.6 Hz), 6.98 (1H, dd, J = 9.0, 10.2 Hz), 7.02 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.96 (1H, d, J = 8.7 Hz), 9.37 (1H, br s).
(vii)N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C61(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(0.11g,0.5mmol)の塩化オキサリル(0.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)とテトラヒドロフラン(1mL)の混合液に溶解し、氷冷下でN−[5−(5−アミノ−2−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(0.11g,0.33mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(52mg,30%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.90 (6H, s), 2.29 (3H, s), 7.09 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.21 (1H, dd, J = 9.0, 9.6 Hz), 7.40 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.40 - 7.46 (1H, m), 7.55 - 7.61 (2H, m), 7.63 (1H, br s), 7.72 (1H, dd, J = 2.4, 6.9 Hz), 7.99 (1H, d, J = 8.7 Hz), 9.26 (1H, br s).
実施例C74
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C62(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(0.11g,0.5mmol)の塩化オキサリル(0.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)とテトラヒドロフラン(1mL)の混合液に溶解し、氷冷下で実施例C73(vi)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(0.11g,0.33mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(50mg,29%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.38 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.81 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 2.29 (3H, s), 7.09 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.21 (1H, t, J = 9.3 Hz), 7.32 - 7.46 (2H, m), 7.47 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.65 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.74 (1H, dd, J = 2.7, 6.9 Hz), 7.76 (1H, br s), 7.99 (1H, d, J = 8.7 Hz), 9.12 (1H, br s).
実施例C75
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2,4−ジフルオロフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(2,4−ジフルオロ−5−ヒドロキシフェニル)ベンズアミドの製造
実施例C62(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(4.42g,20mmol)の塩化オキサリル(10mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(100μL)を加え室温で1時間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをテトラヒドロフラン(10mL)に溶解し、氷冷下で5−アミノ−2,4−ジフルオロフェノール(2.90g,20mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液と炭酸水素ナトリウム(2.70g,30mmol)水溶液(10mL)の二層系混合液に激しく攪拌しながら滴下した。反応混合物を室温で1時間撹拌した後、水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→50/50)で精製し、標題化合物(4.90g,70%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.40 (2H, dd, J = 5.1, 7.8 Hz), 1.83 (2H, dd, J = 5.1, 7.5 Hz), 6.08 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.96 (1H, t, J = 10.2 Hz), 7.41 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.69 (1H, dd, J = 1.8, 7.5 Hz), 7.91 (1H, br s), 8.30 (1H, dd, J = 7.8, 9.0 Hz).
(ii)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{2,4−ジフルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(2,4−ジフルオロ−5−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(4.20g,12mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(1.9g,12mmol)と炭酸カリウム(1.66g,12mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)懸濁液を室温で一晩攪拌した。反応混合物を水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→50/50)で精製し、ジエチルエーテルで結晶化して標題化合物(5.20g,92%)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.40 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.83 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 7.11 (1H, t, J = 9.9 Hz), 7.18 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.41 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.69 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 8.01 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.53 (1H, t, J = 7.5 Hz), 8.54 (1H, dd, J = 3.0, 9.0 Hz), 9.02 (1H, d, J = 2.7 Hz).
(iii)N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2,4−ジフルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{2,4−ジフルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(5.20g,11mmol)、鉄粉(1.24g,22mmol)と塩化カルシウム(2.45g,22mmol)のエタノール(80mL)−水(20mL)混合溶液を80℃で一晩攪拌した。反応混合物を0.5N水酸化ナトリウム水溶液(500mL)に注ぎ、酢酸エチル(300mL)を加えて攪拌し、不溶物をセライトで濾過した。濾液から酢酸エチル層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(4.25g,88%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.39 (2H, dd, J = 5.4, 7.8 Hz), 1.83 (2H, dd, J = 5.4, 7.8 Hz), 3.50 (2H, br s), 6.87 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.03 (1H, t, J = 9.9 Hz), 7.11 (1H, dd, J = 3.0, 8.7 Hz), 7.38 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.5, 7.5 Hz), 7.61 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.65 (1H, dd, J = 1.5, 7.5 Hz), 7.94 (1H, br s), 8.39 (1H, t, J = 8.1 Hz).
(iv)N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2,4−ジフルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2,4−ジフルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(4.25g,9.64mmol)とチオシアン酸カリウム(3.75g,38.6mmol)の酢酸(50mL)溶液に氷冷下で臭素(2.11g,13.1mmol)を滴下し、室温で一晩攪拌した。黄色の不溶物を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を加え、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、ジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(4.05g,84%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.39 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.82 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 5.14 (2H, br s), 6.98 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.06 (1H, t, J = 9.9 Hz), 7.39 (1H, t, J = 7.8 Hz, 10.2 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.5, 7.5 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 1.8, 7.5 Hz), 7.78 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.97 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.43 (1H, t, J = 8.1 Hz).
(v)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2,4−ジフルオロフェニル]ベンズアミドの製造
N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2,4−ジフルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(0.17g,0.33mmol)とN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(0.12g,1.00mmol)のピリジン(2mL)溶液に、氷冷下で塩化シクロプロパンカルボニル(0.11g,1.00mmol)を滴下し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL×2)で抽出し、酢酸エチル層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノール(5mL)に溶解し、8N水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加えて室温で1時間撹拌した。反応混合物を水(50mL)に注ぎ、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(88mg,47%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.98 - 1.05 (2H, m), 1.20 - 1.26 (2H, m), 1.39 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.60 - 1.67 (1H, m), 1.82 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 7.08 (1H, t, J = 9.9 Hz), 7.09 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.39 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 1.8, 7.5 Hz), 7.97 (1H, d, J = 3.0 Hz), 7.99 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.48 (1H, t, J = 7.8 Hz), 9.86 (1H, br s).
実施例C76
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2,4−ジフルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2,4−ジフルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]アニリンの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(5.55g,35mmol)、5−アミノ−2,4−ジフルオロフェノール(5.08g,35mmol)と炭酸カリウム(4.84g,35mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)懸濁液を室温で一晩攪拌した。反応混合物を水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで結晶化して標題化合物(9.35g,定量的)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.71 (2H, br s), 6.66 (1H, dd, J = 7.5, 8.4 Hz), 6.94 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.10 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.49 (1H, dd, J = 3.0, 9.0 Hz), 8.50 (1H, d, J = 2.7 Hz).
(ii){2,4−ジフルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
2,4−ジフルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]アニリン(9.35g,35mmol)と二炭酸ジ−tert−ブチル(10.9g,50mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を一晩加熱還流した。反応混合物を水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(10.15g,79%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.51 (9H, s), 6.69 (1H, br s), 7.01 (1H, dd, J = 9.6, 10.5 Hz), 7.12 (1H, dd, J = 0.3, 9.0 Hz), 8.12 (1H, t, J = 7.5 Hz), 8.50 (1H, dd, J = 3.0, 9.0 Hz), 9.00 (1H, dd, J = 0.3, 2.7 Hz).
(iii){5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2,4−ジフルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{2,4−ジフルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(10.10g,27.5mmol)と10%パラジウム−炭素(5.0g)のメタノール(50mL)−テトラヒドロフラン(50mL)懸濁液を室温、水素雰囲気下で一晩激しく攪拌した。不溶物をセライトで濾別し、濾液を減圧下で濃縮し、残渣を水(200mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣をアセトニトリルから結晶化して標題化合物(8.70g,94%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.52 (9H, s), 3.47 (2H, br s), 6.61 (1H, br s), 6.81 (1H, dd, J = 0.6, 8.7 Hz), 6.94 (1H, dd, J = 9.9, 10.5 Hz), 7.08 (1H, dd, J = 6.0, 8.7 Hz), 7.60 (1H, dd, J = 0.6, 3.0 Hz), 7.92 - 8.07 (1H, m).
(iv){5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2,4−ジフルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2,4−ジフルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(8.70g,25.8mmol)とチオシアン酸カリウム(9.72g,100mmol)の酢酸(100mL)溶液に氷冷下で臭素(6.39g,40mmol)を滴下し、室温で一晩攪拌した。黄色の不溶物を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(400mL)を加え、酢酸エチル(300mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(9.00g,88%)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.50 (9H, s), 5.24 (2H, br s), 6.64 (1H, br s), 6.91 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.96 (1H, dd, J = 9.9, 10.8 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.97 - 8.09 (1H, m).
(v){5−[(2−アセチルアミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2,4−ジフルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2,4−ジフルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(3.94g,10.0mmol)とN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(1.22g,10mmol)のピリジン(20mL)溶液に、氷冷下で塩化アセチル(0.94g,12mmol)を滴下し、混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物に水(200mL)を加え、酢酸エチル(100mL×2)で抽出し、酢酸エチル層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(4.36g,定量的)を淡黄色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.50 (9H, s), 2.24 (3H, s), 6.64 (1H, br s), 6.71 (1H, dd, J = 7.8, 10.2 Hz), 6.90 (1H, t, J = 10.2 Hz), 6.97 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.75 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.45 (1H, br s).
(vi)N−[5−(5−アミノ−2,4−ジフルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミドの製造
{5−[(2−アセチルアミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2,4−ジフルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(4.36g,10.0mmol)のトリフルオロ酢酸(20mL)溶液を室温で30分間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(200mL)で希釈し、0.1N水酸化ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテルで粉末化して標題化合物(3.37g,定量的)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.27 (3H, s), 4.46 (2H, br s), 6.71 (1H, dd, J = 7.8, 10.2 Hz), 6.90 (1H, t, J = 10.2 Hz), 6.97 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.93 (1H, d, J = 8.7 Hz), 11.38 (1H, br s).
(vii)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2,4−ジフルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C61(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(0.11g,0.5mmol)の塩化オキサリル(0.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)とテトラヒドロフラン(1mL)の混合液に溶解し、氷冷下でN−[5−(3−アミノ−2,4−ジフルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセチルアミド(0.11g,0.33mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(70mg,39%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.91 (6H, s), 2.27 (3H, s), 7.06 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.07 (1H, t, J = 9.9 Hz), 7.42 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.54 - 7.62 (2H, m), 7.97 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.34 (1H, t, J = 7.8 Hz), 8.48 (1H, br s), 11.34 (1H, br s).
実施例C77
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2,4−ジフルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C62(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(0.11g,0.5mmol)の塩化オキサリル(0.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え室温で30分間攪拌し、減圧下で濃縮乾固した。これをN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)とテトラヒドロフラン(1mL)の混合液に溶解し、氷冷下で実施例C76(vi)で製造したN−[5−(3−アミノ−2,4−ジフルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセチルアミド(0.11g,0.33mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(1mL)溶液に滴下した。反応混合物を室温で3時間撹拌した後、水(100mL)に注ぎ、酢酸エチル(100mL×2)で抽出した。酢酸エチル層を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥し、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→100/0)で精製し、メタノールより再結晶し標題化合物(60mg,34%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.40 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.83 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 2.27 (3H, s), 7.05 (1H, d, J = 11.1 Hz), 7.07 (1H, t, J = 9.0 Hz), 7.39 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.65 (1H, dd, J = 1.8, 7.5 Hz), 7.97 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.37 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.57 (1H, br s), 11.19 (1H, br s).
実施例C78
2−クロロ−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−N−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(5.26g,23.4mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液へN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)と塩化オキサリル(2.8mL,31.9mmol)を加え室温で2時間攪拌し、減圧下溶媒を留去し塩化 2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾイルを得た。5−アミノ−2−メチルフェノール(2.62g,21.2mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液へ炭酸水素ナトリウム(2.68g,31.9mmol)を懸濁させた水(30mL)を加え室温で激しく攪拌した。この混合液に上記で製造した塩化 2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾイルのテトラヒドロフラン(30mL)溶液を氷冷下滴下し、室温で18時間攪拌した。反応混合液の水層を分離後、有機層を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、シリカゲルを敷き詰めたパッドを通して濾過した。減圧下溶媒を濃縮後、得られた固体を酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄し、標題化合物(6.37g,91%)を淡褐色粉末として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.08 (3H, s), 6.91 - 7.02 (2H, m), 7.37 (1H, d, J = 1.7 Hz), 7.66 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.87 (1H, dd, J = 1.1, 7.7 Hz), 7.96 (1H, dd, J = 1.1, 7.7 Hz), 9.39 (1H, s), 10.43 (1H, s).
(ii)2−クロロ−N−{4−メチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−N−(3−ヒドロキシ−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(6.24g,18.9mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(3.00g,18.9mmol)、炭酸カリウム(7.84g,56.7mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)を原料として用い、実施例C1(v)と同様の方法を用いて標題化合物(8.18g,95%)を淡黄色粉末として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.05 (3H, s), 7.27 - 7.37 (2H, m), 7.43 - 7.48 (1H, m), 7.62 - 7.72 (2H, m), 7.89 - 8.01 (2H, m), 8.65 (1H, dd, J = 2.8, 9.1 Hz), 9.04 (1H, d, J = 2.8 Hz), 10.78 (1H, s).
(iii)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−N−{4−メチル−3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(7.15g,15.8mmol)の酢酸(150mL)溶液に還元鉄(8.84g,15.8mmol)を加え、100℃で1.5時間攪拌した。不溶物を濾別後、溶媒を留去した。得られた残渣を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。抽出液を無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、シリカゲルおよびセライトを2層に敷き詰めたパッドを通して濾過した。減圧下溶媒を濃縮後、茶褐色固体(7.69g)を得た。得られた固体のメタノール(80mL)溶液に4N塩酸−酢酸エチル溶液(40mL)を加え、60℃で2時間攪拌した。反応混合物に8N水酸化ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、シリカゲルを敷き詰めたパッドを用いて濾過した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=40/60→80/20)を用いて精製し、標題化合物(5.75g,86%)を淡褐色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.11 (3H, s), 5.05 (2H, s), 6.76 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.08 (1H, dd, J = 2.8, 8.7 Hz), 7.21 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.24 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.37 (1H, dd, J = 2.1, 8.3 Hz), 7.51 (1H, d, J = 2.8 Hz), 7.65 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.86 (1H, dd, J = 1.1, 7.8 Hz), 7.96 (1H, dd, J = 1.1, 7.8 Hz), 10.57 (1H, s).
(iv)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(5.75g,13.6mmol)、チオシアン酸カリウム(5.30g,54.5mmol)、臭素(3.26g,20.4mmol)、酢酸(100mL)を原料として用い、実施例C1(vii)と同様の方法を用いて標題化合物(6.09g,93%)を淡黄色固体として得た。尚、標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.10 (3H, s), 6.90 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.29 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.40 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.45 (1H, dd, J = 1.9, 8.3 Hz), 7.60 (2H, s), 7.66 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.72 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.89 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.97 (1H, dd, J = 0.8, 7.5 Hz), 10.65 (1H, s).
(v)2−クロロ−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.417mmol)のピリジン(5mL)溶液へ塩化シクロプロパンカルボニル(57.4μL,0.835mmol)を加え、室温で18時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。シリカゲルを敷き詰めたパッドを用いて濾過し、濾液を減圧下溶媒を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=10/90→70/30)で精製後、テトラヒドロフランから再結晶し、標題化合物(115mg,50%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.90 - 0.99 (4H, m), 1.92 - 2.03 (1H, m), 2.09 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.32 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.43 - 7.49 (1H, m), 7.51 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.66 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.90 (1H, dd, J = 1.1, 7.8 Hz), 7.97 (1H, dd, J = 1.1, 7.8 Hz), 8.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.70 (1H, s), 12.64 (1H, br s).
実施例C79
2−クロロ−N−{4−メチル−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
実施例C78(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.417mmol)、塩化クロロアセチル(96.5μL,1.20mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)を原料として用い、実施例C11(i)と同様にして標題化合物(279mg,定量的)を橙色油状物として得た。尚、得られた化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→70/30)を用いて精製した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.09 (3H, s), 4.45 (2H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.43 - 7.49 (1H, m), 7.54 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.67 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.87 - 8.00 (2H, m), 8.21 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.71 (1H, s), 12.77 (1H, br s).
(ii)2−クロロ−N−{4−メチル−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(279mg,5.03mmol)、1−メチルピペラジン(93.0μL,0.835mmol)、トリエチルアミン(116μL,0.835mmol)、テトラヒドロフラン(5mL)を原料として用い、実施例C11(ii)と同様にして標題化合物(146mg,56%)を白色結晶として得た。尚、得られた化合物は酢酸エチルおよびテトラヒドロフランから再結晶した。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 2.20 (3H, s), 2.33 (3H, s), 2.48 - 2.61 (4H, m), 2.63 - 2.73 (4H, m), 3.27 (2H, s), 7.00 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.23 - 7.34 (1H, m), 7.34 - 7.41 (1H, m), 7.43 - 7.52 (2H, m), 7.63 (1H, s), 7.75 - 7.84 (2H, m), 8.00 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.29 (1H, br s).
実施例C80
2−クロロ−N−(3−{[2−(グリコロイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C78(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.417mmol)、塩化アセトキシアセチル(89.8μL,0.835mmol)、ピリジン(5mL)、0.5N水酸化ナトリウム水溶液(2mL)、メタノール(2mL)を原料として用い、実施例C9と同様にして標題化合物(97.3mg,43%)を白色粉末として得た。尚、化合物は逆層シリカゲルカルムクロマトグラフィー(0.1%TFA含有,水/アセトニトリル=60/40→40/60)を用いて精製し、酢酸エチル及びヘキサンから析出させた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.10 (3H, s), 4.18 (2H, s), 5.53 (1H, br s), 7.14 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.43 - 7.50 (1H, m), 7.53 (1H, d, J = 1.3 Hz), 7.66 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.91 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.97 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.9 Hz), 10.71 (1H, s), 12.11 (1H, br s).
実施例C81
N−{3−[(2−アセチルアミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C78(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.417mmol)のピリジン(5mL)溶液へ塩化アセチル(118μL,1.67mmol)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(6.2mg,0.0507mmol)を加え室温で28時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、塩基性シリカゲルを敷き詰めたパッドを通して濾過した。減圧下溶媒を濃縮後、得られた粗生成物を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(162mg,74%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.09 (3H, s), 2.19 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.32 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.46 (1H, dd, J = 1.9, 8.3 Hz), 7.52 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.66 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.88 - 7.93 (1H, m), 7.95 - 8.00 (1H, m), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.70 (1H, s), 12.38 (1H, br s).
実施例C82
2−クロロ−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−N−(3−ヒドロキシフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(4.96g,22.0mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(40μL)、塩化オキサリル(2.6mL,30.1mmol)、3−アミノフェノール(2.19g,20.0mmol)、炭酸水素ナトリウム(2.52g,30.1mmol)、テトラヒドロフラン(80mL)、水(30mL)を原料として用い実施例C78(i)と同様の方法を用いて標題化合物(6.07g,96%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 6.49 - 6.56 (1H, m), 7.02 - 7.17 (2H, m), 7.30 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.67 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.88 (1H, dd, J = 1.1, 7.7 Hz), 7.97 (1H, dd, J = 1.1, 7.7 Hz), 9.48 (1H, s), 10.52 (1H, s).
(ii)2−クロロ−N−{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−N−(3−ヒドロキシフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(5.85g,18.5mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(2.94g,18.5mmol)、炭酸カリウム(7.68g,55.5mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(100mL)を原料として用い、実施例C1(v)と同様の方法を用いて標題化合物(7.99g,98%)を淡黄色固体として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 6.99 - 7.05 (1H, m), 7.30 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.44 - 7.57 (2H, m), 7.65 - 7.73 (2H, m), 7.90 - 7.95 (1H, m), 7.97 - 8.03 (1H, m), 8.64 (1H, dd, J = 2.8, 9.0 Hz), 9.06 (1H, d, J = 2.8 Hz), 10.87 (1H, s).
(iii)N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−N−{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド、還元鉄(4.40g,78.8mmol)、酢酸(100mL)、4N塩酸−酢酸エチル溶液(15mL)、メタノール(30mL)を原料として用い、実施例C78(iii)と同様の方法を用いて標題化合物(4.57g,71%)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 5.14 (2H, s), 6.73 (1H, dd, J = 1.4, 8.0 Hz), 6.80 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 2.8, 8.6 Hz), 7.26 - 7.36 (2H, m), 7.37 - 7.45 (1H, m), 7.57 (1H, d, J = 2.8 Hz), 7.67 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.89 (1H, d, J = 7.7 Hz), 7.98 (1H, d, J = 7.7 Hz), 10.67 (1H, s).
(iv)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(4.55g,11.1mmol)、チオシアン酸カリウム(4.34g,44.6mmol)、臭素(2.67g,16.7mmol)、酢酸(100mL)を原料として用い、実施例C1(vii)と同様の方法を用いて標題化合物(4.59g,88%)を淡黄色固体として得た。尚、標題化合物は酢酸エチル及びヘキサンの混合溶媒を用いて洗浄した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 6.83 - 6.89 (1H, m), 6.94 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.38 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.45 - 7.52 (2H, m), 7.61 - 7.71 (3H, m), 7.73 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.91 (1H, dd, J = 1.2, 7.8 Hz), 7.98 (1H, dd, J = 1.2, 7.8 Hz), 10.74 (1H, s).
(v)2−クロロ−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.430mmol)、塩化シクロプロパンカルボニル(59.1μL,0.860mmol)、ピリジン(5mL)を原料として用い、実施例C81と同様の方法を用いて標題化合物(113mg,49%)を白色結晶として得た。尚、本化合物の再結晶は酢酸エチルおよびテトラヒドロフランから行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.91 - 0.99 (4H, m), 1.93 - 2.04 (1H, m), 6.90 - 6.97 (1H, m), 7.15 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.42 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.49 - 7.54 (1H, m), 7.58 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.68 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.88 - 7.94 (1H, m), 7.98 (1H, dd, J = 1.1, 8.0 Hz), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.78 (1H, s), 12.71 (1H, br s).
実施例C83
N−{3−[(2−アセチルアミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C82(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.430mmol)、塩化アセチル(61.1μL,0.860mmol)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(22.5mg,0.184mmol)、ピリジン(5mL)を原料として用い、実施例C81と同様の方法を用いて標題化合物(125mg,57%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.19 (3H, s), 6.92 - 6.98 (1H, m), 7.15 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.42 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.49 - 7.55 (1H, m), 7.59 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.68 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.92 (1H, dd, J = 1.1, 7.7 Hz), 7.98 (1H, dd, J = 1.1, 7.7 Hz), 8.18 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.79 (1H, s), 12.41 (1H, br s).
実施例C84
2−クロロ−N−{3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
実施例C82(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(200mg,0.430mmol)、塩化クロロアセチル(99.4μL,1.24mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)を原料として用い、実施例C11(i)と同様にして標題化合物(294mg,定量的)を淡黄色油状物として得た。尚、得られた化合物はシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→70/30)を用いて精製した。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 4.47 (2H, s), 6.94 - 6.99 (1H, m), 7.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.44 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.50 - 7.56 (1H, m), 7.61 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.68 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.89 - 8.01 (2H, m), 8.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.80 (1H, s), 12.80 (1H, s).
(ii)2−クロロ−N−{3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(294mg,0.544mmol)、1−メチルピペラジン(95.8μL,0.860mmol)、トリエチルアミン(119μL,0.860mmol)、テトラヒドロフラン(5mL)を原料として用い、実施例C11(ii)と同様にして標題化合物(158mg,61%)を白色結晶として得た。尚、得られた化合物は酢酸エチルおよびテトラヒドロフランから再結晶した。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 2.33 (3H, s), 2.45 - 2.64 (4H, m), 2.64 - 2.73 (4H, m), 3.28 (2H, s), 6.99 - 7.07 (2H, m), 7.38 - 7.52 (3H, m), 7.58 - 7.62 (1H, m), 7.71 (1H, s), 7.78 - 7.84 (2H, m), 8.02 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.35 (1H, br s).
実施例C85
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C61(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(157mg,0.705mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(20μL)と塩化オキサリル(103μL,1.17mmol)を加え室温で1.5時間攪拌後、減圧下溶媒を濃縮し、塩化 2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを得た。本化合物をジメチルアセトアミド(5mL)に溶解し、実施例C47(i)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−メチルフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(200mg,0.587mmol)を加え室温で20時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、シリカゲルを敷き詰めたパッドを通して濾過した。減圧下溶媒を濃縮後得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=0/100→70/30)で精製後、酢酸エチルおよびテトラヒドロフランから再結晶し、標題化合物(204mg,64%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.89 - 1.01 (4H, m), 1.83 (6H, s), 1.93 - 2.04 (1H, m), 2.09 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.31 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.43 - 7.69 (5H, m), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.62 (1H, s), 12.68 (1H, s).
実施例C86
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(156mg,0.705mmol)、実施例C47(i)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−メチルフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(200mg,0.587mmol)、塩化オキサリル(103μL,1.17mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(20μL)、テトラヒドロフラン(5mL)、ジメチルアセトアミド(5mL)を原料として用い、実施例C85(vi)と同様にして標題化合物(200mg,63%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.89 - 0.99 (4H, m), 1.40 - 1.48 (2H, m), 1.71 - 1.83 (2H, m), 1.93 - 2.04 (1H, m), 2.09 (3H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.31 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.41 - 7.69 (5H, m), 8.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.61 (1H, s), 12.69 (1H, br s).
実施例C87
N−{3−[(2−アセチルアミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C12(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.450mmol)のピリジン(5mL)溶液へ塩化アセチル(128μL,1.80mmol)、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(8.8mg,0.0720mmol)を加え室温で28時間攪拌した。実施例C81と同様の操作により標題化合物(157mg,72%)を白色結晶として得た。尚、本化合物の再結晶は酢酸エチルおよびテトラヒドロフランから行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.73 (6H, s), 2.11 (3H, s), 2.19 (3H, s), 7.11 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.32 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.54 - 7.62 (3H, m), 7.71 - 7.77 (1H, m), 7.88 - 7.93 (1H, m), 7.98 - 8.02 (1H, m), 8.17 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.33 (1H, s), 12.38 (1H, s).
実施例C88
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(4−エチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C15(i)で製造したN−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(284mg,0.547mmol)1−エチルピペラジン(114μL,0.901mmol)、トリエチルアミン(125μL,0.901mmol)、テトラヒドロフラン(5mL)の混合物を60℃で2時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、塩基性シリカゲルを敷き詰めたパッドを通して濾過した。減圧下で濃縮後、得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し標題化合物(138mg,51%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.11 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.76 (6H, s), 2.21 (3H, s), 2.47 (2H, q, J = 7.2 Hz), 2.52 - 2.74 (8H, m), 3.27 (2H, s), 6.99 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.29 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.37 - 7.42 (1H, m), 7.48 - 7.54 (2H, m), 7.67 - 7.72 (1H, m), 7.73 - 7.78 (1H, m), 7.83 (1H, br s), 7.95 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.00 (1H, d, J = 8.8 Hz).
実施例C89
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[4−メチル−3−({2−[(モルホリン−4−イルアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C15(i)で製造したN−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(304mg,0.584mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液へモルホリン(78.8μL,0.901mmol)、トリエチルアミン(125μL,0.901mmol)を加え60℃で4時間攪拌した。実施例C88と同様の操作により標題化合物(141mg,55%)を白色結晶として得た。尚、本化合物の再結晶は酢酸エチルおよびテトラヒドロフランから行った。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.76 (6H, s), 2.20 (3H, s), 2.62 - 2.68 (4H, m), 3.28 (2H, s), 3.77 - 3.84 (4H, m), 6.99 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.25 - 7.31 (1H, m), 7.37 - 7.42 (1H, m), 7.47 - 7.55 (2H, m), 7.66 - 7.72 (1H, m), 7.73 - 7.78 (1H, m), 7.85 (1H, s), 7.95 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.00 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.28 (1H, br s).
実施例C90
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[4−メチル−3−({2−[(チオモルホリン−4−イルアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C15(i)で製造したN−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(295mg,0.569mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液、チオモルホリン(85.3μL,0.901mmol)、トリエチルアミン(125μL,0.901mmol)を原料として用い実施例C88と同様にして標題化合物(114mg,43%)を白色結晶として得た。尚、本化合物の再結晶はテトラヒドロフランから行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.76 (6H, s), 2.20 (3H, s), 2.73 - 2.82 (4H, m), 2.84 - 2.93 (4H, m), 3.27 (2H, s), 6.99 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.25 - 7.31 (1H, m), 7.36 - 7.42 (1H, m), 7.47 - 7.55 (2H, m), 7.66 - 7.72 (1H, m), 7.72 - 7.78 (1H, m), 7.84 (1H, s), 7.95 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.00 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.25 (1H, br s).
実施例C91
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(4−フルオロピペリジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C15(i)で製造したN−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.384mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液、4−フルオロピペリジン塩酸塩(107mg,0.769mmol)、トリエチルアミン(214μL,1.53mmol)を原料として用い実施例C88と同様にして標題化合物(118mg,52%)を白色結晶として得た。尚、本化合物の再結晶は酢酸エチルおよびテトラヒドロフランから行った。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.76 (6H, s), 1.90 - 2.06 (4H, m), 2.20 (3H, s), 2.55 - 2.65 (2H, m), 2.71 - 2.83 (2H, m), 3.27 (2H, s), 4.65 - 4.90 (1H, m), 6.99 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.26 - 7.31 (1H, m), 7.37 - 7.42 (1H, m), 7.47 - 7.54 (2H, m), 7.67 - 7.72 (1H, m), 7.72 - 7.78 (1H, m), 7.81 (1H, s), 7.95 (1H, t, J = 1.7 Hz), 7.99 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.32 (1H, br s).
実施例C92
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C15(i)で製造したN−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.384mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液、4,4−ジフルオロピペリジン塩酸塩(121mg,0.769mmol)、トリエチルアミン(214μL,1.53mmol)を原料として用い実施例C88と同様にして標題化合物(133mg,57%)を白色結晶として得た。尚、本化合物の再結晶は酢酸エチルおよびテトラヒドロフランから行った。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.76 (6H, s), 2.04 - 2.19 (4H, m), 2.20 (3H, s), 2.74 - 2.81 (4H, m), 3.33 (2H, s), 7.00 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.26 - 7.31 (1H, m), 7.36 - 7.41 (1H, m), 7.47 - 7.54 (2H, m), 7.67 - 7.72 (1H, m), 7.73 - 7.77 (1H, m), 7.82 (1H, s), 7.95 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.00 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.21 (1H, br s).
実施例C93
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C15(i)で製造したN−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.384mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液、チオモルホリン 1,1−ジオキシド(259mg,0.769mmol)、トリエチルアミン(214μL,0.769mmol)を原料として用い、実施例C88と同様にして標題化合物(79.7mg,33%)を白色結晶として得た。尚、本化合物の再結晶は酢酸エチルおよびエタノールから行った。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.76 (6H, s), 2.20 (3H, s), 3.15 - 3.27 (8H, m), 3.46 (2H, s), 7.01 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.29 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.36 (1H, dd, J = 1.9, 8.5 Hz), 7.51 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.56 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.66 - 7.72 (1H, m), 7.73 - 7.78 (1H, m), 7.83 (1H, s), 7.95 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.00 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.01 (1H, s).
実施例C94
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−{[2−({[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル]アセチル}アミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−メチルフェニル)ベンズアミド 三塩酸塩の製造
Figure 2009028629
実施例C12(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(200mg,0.450mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド溶液(3mL)に、塩化クロロアセチル(68.6μL,0.863mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残留物をテトラヒドロフラン(3mL)に溶解し、トリエチルアミン(0.2mL,1.43mmol)、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン(160μL,1.30mmol)を加え、60℃で14時間攪拌した。反応混合物に水(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL×4)で抽出した。有機層を合わせて水(3mL)、飽和食塩水(3mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(3mL)に溶解し、4N塩酸/酢酸エチル(0.3mL,1.20mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、標題化合物(200mg,61%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.10 (3H, s), 3.02 - 3.26 (4H, m), 3.47 - 3.70 (2H, m), 3.73 - 3.83 (2H, m), 3.83 - 3.99 (2H, m), 4.14 - 4.93 (5H, m), 7.16 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.53 - 7.67 (3H, m), 7.70 - 7.78 (1H, m), 7.93 (1H, dt, J = 7.8, 1.3 Hz), 8.04 (1H, t, J = 1.3 Hz), 8.23 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.43 (1H, s), 10.60 (1H, br s), 12.67 (1H, br s).
実施例C95
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−{[2−({[4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル]アセチル}アミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−4−メチルフェニル)ベンズアミド 二塩酸塩の製造
Figure 2009028629
実施例C12(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(141mg,0.317mmol)、塩化クロロアセチル(50μL,0.624mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(3mL)、4−ピペリジンメタノール(93.8mg,0.814mmol)、トリエチルアミン(120μL,0.861mmol)、テトラヒドロフラン(3mL)を原料として用い、実施例C104と同様にして標題化合物(89.8mg、42%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.28 - 1.70 (3H, m), 1.74 (6H, s), 1.76 - 1.90 (2H, m), 2.10 (3H, s), 2.92 - 3.18 (2H, m), 3.19 - 3.40 (2H, m), 3.41 - 3.65 (2H, m), 4.13 - 4.43 (2H, m), 4.64 (1H, br s), 7.19 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.53 - 7.68 (3H, m), 7.74 (1H, ddd, J = 0.9, 1.6, 8.0 Hz), 7.92 (1H, d, J = 8.0 Hz), 8.02 (1H, t, J = 1.6 Hz), 8.26 (1H, d, J = 8.8 Hz), 9.98 (1H, br s), 10.39 (1H, s), 13.09 (1H, br s).
実施例C96
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}ベンズアミド 二塩酸塩の製造
Figure 2009028629
実施例C12(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(139mg,0.313mmol)、塩化クロロアセチル(50μL,0.624mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(3mL)、4−ヒドロキシピペリジン(82.4mg,0.815mmol)、トリエチルアミン(120μL,0.861mmol)、テトラヒドロフラン(3mL)を原料として用い、実施例C104と同様にして標題化合物(142mg、69%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.62 - 1.80 (2H, m), 1.74 (6H, s), 1.85 - 2.02 (2H, m), 2.10 (3H, s), 2.99 - 3.58 (5H, m), 4.18 - 4.40 (2H, m), 4.94 - 5.14 (1H, m), 7.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.52 - 7.69 (3H, m), 7.74 (1H, ddd, J = 0.9, 1.9, 7.7 Hz), 7.92 (1H, d, J = 7.9 Hz), 8.02 (1H, t, J = 1.6 Hz), 8.26 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.06 (1H, br s), 10.39 (1H, s), 13.08 (1H, br s).
実施例C97
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(N,N−ジメチルグリシル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C12(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(153mg,0.344mmol)、N,N−ジメチルグリシン(79.5mmol,0.771mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(321mg,0.843mmol)、ピリジン(3mL)の混合物を100℃で15時間攪拌した。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL×4)で抽出した。有機層を合わせて無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→0/100)で精製した後、ジイソプロピルエーテル/酢酸エチルから結晶化し、標題化合物(25.4mg,14%)を淡橙色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.73 (6H, s), 2.11 (3H, s), 2.30 (6H, s), 3.30 (2H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.53 - 7.64 (3H, m), 7.74 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 7.9 Hz), 7.86 - 7.95 (1H, m), 8.01 (1H, t, J = 2.0 Hz), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.34 (1H, s), 12.09 (1H, br s).
実施例C98
N−[3−({2−[(6−アザスピロ[2.5]オクタ−6−イルアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)4−メチリデンピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルの製造
臭化メチルトリフェニルホスホニウム(11.7g,32.7mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に懸濁し、0℃に冷却した後、カリウム tert−ブトキシド(3.61g,37.6mmol)を加え、1時間攪拌した。この混合物に4−オキソピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル(5.02g,25.2mmol)のテトラヒドロフラン溶液(25mL)を滴下し、室温まで昇温させながら2.5時間攪拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液(100mL)を加え、ジエチルエーテル/酢酸エチル=1/1の混合液(200mL×2)で抽出した。有機層を合わせて飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→90/10)で精製し、標題化合物(4.71g,95%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.47 (9H, s), 2.18 (4H, t, J = 5.8 Hz), 3.34 - 3.51 (4H, m), 4.74 (2H, s).
(ii)6−アザスピロ[2.5]オクタン−6−カルボン酸 tert−ブチルの製造
ジエチルエーテル(25mL)と30%水酸化カリウム水溶液(5mL)の混合物に1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジン(50%含水,2.17g)を加え、室温で10分間攪拌した。4−メチリデンピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチル(1.00g,5.07mmol)のテトラヒドロフラン溶液(25mL)に上記のエーテル層を滴下し、室温で16時間攪拌した。反応混合物にジエチルエーテル(25mL)と30%水酸化カリウム水溶液(5mL)、1−メチル−3−ニトロ−1−ニトロソグアニジン(50%含水,3.77g)から調製したエーテル層を加え、さらに16時間攪拌した。反応混合物に酢酸(1mL)を加え、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→90/10)で精製し、標題化合物(261mg,24%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 0.32 (4H, s), 1.33 (4H, d, J = 5.6 Hz), 1.47 (9H, s), 3.42 (4H, d, J = 5.6 Hz).
(iii)6−アザスピロ[2.5]オクタン 塩酸塩の製造
6−アザスピロ[2.5]オクタン−6−カルボン酸 tert−ブチル(261mg,1.23mmol)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解し、4N塩酸/酢酸エチル溶液(2mL,8.00mmol)を加え、50℃で24時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、標題化合物(155mg,85%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.37 (4H, s), 1.53 (4H, d, J = 5.8 Hz), 3.03 (4H, d, J = 5.8 Hz), 8.85 (2H, br s).
(iv)N−[3−({2−[(6−アザスピロ[2.5]オクタ−6−イルアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C12(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(110mg,0.248mmol)、塩化クロロアセチル(40μL,0.499mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)、6−アザスピロ[2.5]オクタン 塩酸塩(55.0mg,0.373mmol)、トリエチルアミン(0.1mL,0.717mmol)、テトラヒドロフラン(3mL)を原料として用い、実施例C104と同様にして標題化合物(113mg、68%)を白色アモルファスとして得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.29 - 0.52 (4H, m), 1.02 - 1.20 (2H, m), 1.74 (6H, s), 2.10 (3H, s), 2.13 - 2.31 (2H, m), 3.09 - 3.31 (2H, m), 3.38 - 3.61 (2H, m), 4.39 (2H, br s), 7.20 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.33 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.53 - 7.62 (2H, m), 7.65 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.74 (1H, ddd, J = 0.9, 1.7, 7.8 Hz), 7.88 - 7.96 (1H, m), 8.03 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.27 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.17 (1H, br s), 10.41 (1H, s), 13.13 (1H, br s).
実施例C99
N−{3−[(2−{[(2E)−3−(4−クロロフェニル)プロパ−2−エノイル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C12(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(145mg,0.327mmol)、p−クロロケイ皮酸(125mg,0.682mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(299mg,0.787mmol)、ピリジン(3mL)を原料として用い、実施例C97と同様にして標題化合物(140mg,70%)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.73 (6H, s), 2.12 (3H, s), 6.93 (1H, d, J = 15.9 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.33 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.50 - 7.63 (5H, m), 7.65 - 7.71 (2H, m), 7.71 - 7.83 (2H, m), 7.91 (1H, ddd, J = 1.1, 1.5, 7.8 Hz), 8.01 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.34 (1H, s), 12.68 (1H, br s).
実施例C100
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−メチル−3−[(2−{[(1−メチルシクロプロピル)カルボニル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C12(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(151mg,0.339mmol)、1−メチルシクロプロパン−1−カルボン酸(70.0mg,0.699mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(325mg,0.853mmol)、ピリジン(3mL)を原料として用い、実施例C97と同様にして標題化合物(79.6mg,45%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.74 - 0.82 (2H, m), 1.19 - 1.29 (2H, m), 1.41 (3H, s), 1.73 (6H, s), 2.11 (3H, s), 7.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.32 (1H, d, J = 7.9 Hz), 7.53 - 7.64 (3H, m), 7.74 (1H, ddd, J = 0.9, 1.8, 7.9 Hz), 7.87 - 7.94 (1H, m), 8.00 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.15 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.34 (1H, s), 11.88 (1H, s).
実施例C101
2−クロロ−N−[4−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
実施例C61(vi)で製造した5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノール(4.05g,25.1mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(6.3mL,27.4mmol)、テトラヒドロフラン(60mL)の混合物を、加熱還流下24時間攪拌した。さらに、二炭酸ジ−tert−ブチル(5mL,21.8mmol)を加え、加熱還流下6時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→50/50)で精製し、標題化合物(5.64g,86%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.52 (9H, s), 5.31 (1H, s), 6.64 (1H, br s), 7.05 (1H, d, J = 10.4 Hz), 7.86 (1H, d, J = 7.6 Hz).
(ii){4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(6.70g,25.6mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(4.06g,25.6mmol)、炭酸カリウム(3.89g,28.1mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(70mL)の混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。有機層をあわせて水(100mL)、飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、標題化合物(4.52g,46%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.50 (9H, s), 6.77 (1H, br s), 7.11 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.23 (1H, d, J = 10.4 Hz), 8.13 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.50 (1H, dd, J = 2.8, 9.1 Hz), 9.00 (1H, d, J = 2.8 Hz).
(iii){5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(4.66g,12.1mmol)、還元鉄(61.2mmol)、塩化カルシウム(680mg,6.13mmol)、エタノール(90mL)/水(10mL)/1−メチル−2−ピロリドン(40mL)の混合物を、加熱還流下5時間攪拌した。さらに還元鉄(5.00g,89.5mmol)、塩化カルシウム(700mg,6.31mmol)を加え、加熱還流下16時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、水(100mL×2)、飽和食塩水(50mL)で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→10/90)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(2.45g,57%)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.43 (9H, s), 5.07 (2H, s), 6.81 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 2.9, 8.6 Hz), 7.40 - 7.48 (2H, m), 7.51 (1H, d, J = 10.6 Hz), 9.17 (1H, s).
(iv){5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
チオシアン酸カリウム(2.70g,27.8mmol)を酢酸(190mL)に溶解し、{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(2.40g,6.78mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。この溶液に臭素(1.13g,7.07mmol)の酢酸溶液(20mL)を滴下し、室温で13時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(300mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL×2)、飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥した有機層を塩基性シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、溶出画分を減圧下で濃縮し、標題化合物(2.69g,97%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.43 (9H, s), 6.95 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.54 - 7.67 (4H, m), 7.73 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.27 (1H, s).
(v)[4−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(1.30g,3.16mmol)のピリジン溶液(20mL)に塩化シクロプロパンカルボニル(345μL,3.80mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を水(50mL)、飽和食塩水(30mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をメタノール(10mL)/テトラヒドロフラン(10mL)の混合溶媒に溶解し、炭酸ナトリウム(335mg,3.16mmol)を加え、室温で17時間攪拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→50/50)で精製し、標題化合物(1.22g,81%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 0.95 - 1.07 (2H, m), 1.18 - 1.28 (2H, m), 1.49 (9H, s), 1.58 - 1.68 (1H, m), 6.75 (1H, d, J = 3.0 Hz), 7.01 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.21 (1H, d, J = 10.6 Hz), 7.97 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.09 (1H, d, J = 7.0 Hz), 9.84 (1H, s).
(vi)N−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
[4−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]カルバミン酸 tert−ブチル(1.20g,2.51mmol)、トリフルオロ酢酸(10mL)の混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、残渣を酢酸エチル(100mL)に溶解した。この溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL×2)、飽和食塩水(10mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、標題化合物(886mg,93%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.81 - 1.11 (4H, m), 1.87 - 2.12 (1H, m), 5.49 (2H, s), 6.66 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.11 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.30 (1H, d, J = 11.0 Hz), 8.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 12.68 (1H, br s).
(vii)2−クロロ−N−[4−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C61(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(71.6mg,0.320mmol)を、テトラヒドロフラン(2mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(40μL)に溶解し、塩化オキサリル(36μL,0.420mmol)を加え、室温で45分間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、残渣をN,N−ジメチルアセトアミド(2mL)に溶解し、N−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(79.8mg,0.211mmol)を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL×4)で抽出した。有機層を水(5mL)、飽和食塩水(5mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→10/90)で精製し、ジイソプロピルエーテル/酢酸エチルから結晶化し、標題化合物(63.4mg,51%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.88 - 1.01 (4H, m), 1.84 (6H, s), 1.92 - 2.06 (1H, m), 7.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.47 - 7.56 (1H, m), 7.56 - 7.62 (1H, m), 7.63 - 7.69 (1H, m), 7.75 (1H, d, J = 10.2 Hz), 7.98 (1H, d, J = 7.4 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.72 (1H, s), 12.70 (1H, br s).
実施例C102
N−[4−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
3−(トリフルオロメトキシ)安息香酸(65.3mg,0.317mmol)、テトラヒドロフラン(2mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(40μL)、塩化オキサリル(36μL,0.420mmol)、実施例C101(vi)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(80.4mg,0.212mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)を原料として用い、実施例C101と同様にして標題化合物(78.9mg,66%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.89 - 1.01 (4H, m), 1.86 - 2.08 (1H, m), 7.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.59 - 7.73 (3H, m), 7.77 (1H, d, J = 10.0 Hz), 7.91 (1H, s), 8.00 (1H, dt, J = 7.5, 1.4 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.47 (1H, br s), 12.71 (1H, br s).
実施例C103
N−[4−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C101(vi)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(80.1mg,0.211mmol)、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(72.9mg,0.350mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(167mg,0.439mmol)、ピリジン(2mL)を原料として用い、実施例C97と同様にして標題化合物(49.9mg,41%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.86 - 1.02 (4H, m), 1.91 - 2.04 (1H, m), 7.23 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.53 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.78 (1H, d, J = 10.2 Hz), 7.89 - 8.08 (3H, m), 8.20 (1H, d, J = 8.8 Hz), 10.69 (1H, br s), 12.70 (1H, br s).
実施例C104
N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−{[2−(プロパノイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)−3−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノール(4.05g,25.1mmol)、二炭酸ジ−tert−ブチル(6.3mL,27.4mmol)、テトラヒドロフラン(60mL)の混合物を、加熱還流下24時間攪拌した。さらに二炭酸ジ−tert−ブチル(5mL,21.8mmol)を加え、加熱還流下6時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→50/50)で精製し、標題化合物(5.64g,86%)を橙色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.52 (9H, s), 5.31 (1H, s), 6.64 (1H, br s), 7.05 (1H, d, J = 10.4 Hz), 7.86 (1H, d, J = 7.6 Hz).
(ii){4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
(4−クロロ−2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(6.70g,25.6mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(4.06g,25.6mmol)、炭酸カリウム(3.89g,28.1mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(70mL)の混合物を室温で30分間攪拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(150mL×3)で抽出した。有機層を合わせて水(100mL)、飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮し、標題化合物(4.52g,46%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.50 (9H, s), 6.77 (1H, br s), 7.11 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.23 (1H, d, J = 10.4 Hz), 8.13 (1H, d, J = 7.6 Hz), 8.50 (1H, dd, J = 2.8, 9.1 Hz), 9.00 (1H, d, J = 2.8 Hz).
(iii){5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(4.66g,12.1mmol)、還元鉄(61.2mmol)、塩化カルシウム(680mg,6.13mmol)、エタノール(90mL)/水(10mL)/1−メチル−2−ピロリドン(40mL)の混合物を、加熱還流下5時間攪拌した。さらに還元鉄(5.00g,89.5mmol)、塩化カルシウム(700mg,6.31mmol)を加え、加熱還流下16時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、水(100mL×2)、飽和食塩水(50mL)で洗浄した。得られた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→10/90)で精製し、標題化合物(2.45g,57%)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.43 (9H, s), 5.07 (2H, s), 6.81 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.09 (1H, dd, J = 2.9, 8.6 Hz), 7.40 - 7.48 (2H, m), 7.51 (1H, d, J = 10.6 Hz), 9.17 (1H, s).
(iv){5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
チオシアン酸カリウム(2.70g,27.8mmol)を酢酸(190mL)に溶解し、{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(2.40g,6.78mmol)を加え,室温で30分間攪拌した。この溶液に臭素(1.13g,7.07mmol)の酢酸溶液(20mL)を滴下し、室温で13時間攪拌した。反応混合物をセライト濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(300mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL×2)、飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥した有機層を塩基性シリカゲルクロマトグラフィー(15g、酢酸エチル)で精製し、溶出画分を減圧下で濃縮し、標題化合物(2.69g,97%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.43 (9H, s), 6.95 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.54 - 7.67 (4H, m), 7.73 (1H, d, J = 8.6 Hz), 9.27 (1H, s).
(v)(4−クロロ−2−フルオロ−5−{[2−(プロパノイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(1.30g,3.16mmol)のピリジン溶液(20mL)に、塩化プロピオニル(330μL,3.80mmol)を加え、室温で4.5時間攪拌した。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を水(20mL)、飽和食塩水(20mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→34/66)で精製し、標題化合物(1.30g,88%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.28 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.49 (9H, s), 2.52 (2H, q, J = 7.6 Hz), 6.77 (1H, d, J = 3.0 Hz), 7.02 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.22 (1H, d, J = 10.6 Hz), 7.96 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.09 (1H, d, J = 7.4 Hz), 9.15 (1H, s).
(vi)N−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]プロパンアミドの製造
tert−ブチル (4−クロロ−2−フルオロ−5−{[2−(プロパノイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)カルバマート(1.26g,2.70mmol)、トリフルオロ酢酸(10mL)の混合物を室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、残渣を酢酸エチル(100mL)に溶解した。この溶液を炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL×2)、飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=67/33→0/100)で精製し、標題化合物(787mg,79%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.10 (3H, t, J = 7.6 Hz), 2.31 - 2.67 (2H, m), 5.50 (2H, s), 6.66 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.31 (1H, d, J = 10.8 Hz), 8.15 (1H, d, J = 8.7 Hz), 12.35 (1H, s).
(vii)N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−{[2−(プロパノイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)−3−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミドの製造
3−(トリフルオロメトキシ)安息香酸(89.3mg,0.433mmol)、テトラヒドロフラン(2mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(40μL)、塩化オキサリル(47μL,0.548mmol)、N−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]プロパンアミド(80.7mg,0.220mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)を原料として用い、実施例C101と同様にして標題化合物(87.8mg,72%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.09 (3H, t, J = 7.5 Hz), 2.43 - 2.56 (2H, m), 7.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.57 - 7.74 (3H, m), 7.77 (1H, d, J = 9.8 Hz), 7.91 (1H, s), 8.01 (1H, dt, J = 7.5, 1.4 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.47 (1H, br s), 12.36 (1H, br s).
実施例C105
2−クロロ−N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−{[2−(プロパノイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C61(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(99.9mg,0.447mmol)、テトラヒドロフラン(2mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(40μL)、塩化オキサリル(47μL,0.548mmol)、実施例C104(vi)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]プロパンアミド(80.0mg,0.218mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)を原料として用い、実施例C101と同様にして標題化合物(95.0mg,76%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.10 (3H, t, J = 7.6 Hz), 1.84 (6H, s), 2.42 - 2.57 (2H, m), 7.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.46 - 7.70 (3H, m), 7.75 (1H, d, J = 10.2 Hz), 7.98 (1H, d, J = 7.2 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.72 (1H, s), 12.36 (1H, br s).
実施例C106
2−クロロ−N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−{[2−(プロパノイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C62(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(99.0mg,0.447mmol)、テトラヒドロフラン(2mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(40μL)、塩化オキサリル(47μL,0.548mmol)、実施例C104(vi)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]プロパンアミド(79.6mg,0.217mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)を原料として用い、実施例C101と同様にして標題化合物(85.9mg,69%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.10 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.39 - 1.51 (2H, m), 1.75 - 1.85 (2H, m), 2.43 - 2.57 (2H, m), 7.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.47 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.61 (1H, dd, J = 1.6, 7.6 Hz), 7.65 (1H, dd, J = 1.6, 7.6 Hz), 7.76 (1H, d, J = 10.0 Hz), 7.99 (1H, d, J = 7.2 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.69 (1H, s), 12.36 (1H, br s).
実施例C107
N−(4−クロロ−2−フルオロ−5−{[2−(プロパノイルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}フェニル)−3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C67(iii)で製造した3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)安息香酸(67.4mg,0.358mmol)、テトラヒドロフラン(1mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(10μL)、塩化オキサリル(38μL,0.443mmol)、実施例C104(vi)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]プロパンアミド(80.7mg,0.220mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)を原料として用い、実施例C101と同様にして標題化合物(54.7mg,46%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.09 (3H, t, J = 7.5 Hz), 1.58 (6H, s), 2.42 - 2.56 (2H, m), 3.31 (1H, s), 7.22 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.51 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.68 (1H, d, J = 7.2 Hz), 7.76 (1H, d, J = 10.0 Hz), 7.78 - 7.82 (1H, m), 7.82 - 7.88 (1H, m), 8.11 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.31 (1H, s), 12.36 (1H, br s).
実施例C108
2−クロロ−N−[4−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C62(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(92.5mg,0.417mmol)、テトラヒドロフラン(2mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(10μL)、塩化オキサリル(45μL,0.525mmol)、実施例C104(vi)で製造したN−[5−(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]プロパンアミド(80.1mg,0.211mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)を原料として用い、実施例C101と同様にして標題化合物(39.0mg,31%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.86 - 1.02 (4H, m), 1.38 - 1.51 (2H, m), 1.73 - 1.85 (2H, m), 1.91 - 2.07 (1H, m), 7.23 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.47 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.61 (1H, dd, J = 1.5, 7.6 Hz), 7.65 (1H, dd, J = 1.5, 7.6 Hz), 7.76 (1H, d, J = 10.2 Hz), 7.98 (1H, d, J = 7.2 Hz), 8.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.70 (1H, s), 12.71 (1H, br s).
実施例C109
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロブチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−3−(1−シアノシクロブチル)安息香酸メチルの製造
実施例C61(iii)で製造した2−クロロ−3−(シアノメチル)安息香酸メチル(1.50,7.16mmol)のジメチルスルホキシド溶液(15mL)を凝固しない程度に冷却し、水素化ナトリウム(60%,869mg,21.7mmol)をゆっくり加え、室温で30分間攪拌した。この懸濁液に1,3−ジブロモプロパン(1.45mL,14.3mmol)を滴下し、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物に水(50mL)をゆっくり加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→50/50)で精製し、標題化合物(714mg,40%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.88 - 2.10 (1H, m), 2.40 - 2.76 (3H, m), 2.85 - 3.09 (2H, m), 3.95 (3H, s), 7.28 - 7.50 (2H, m), 7.70 (1H, dd, J = 2.6, 6.8 Hz).
(ii)2−クロロ−3−(1−シアノシクロブチル)安息香酸の製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロブチル)安息香酸メチル(710mg,2.84mmol)をテトラヒドロフラン(9mL)/メタノール(3mL)/水(3mL)の混合溶媒に溶解し、水酸化リチウム一水和物(192mg,4.56mmol)を加え、室温で19時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、残渣に1N塩酸(5mL)を滴下した。析出物を濾取し、水で洗浄し、標題化合物(435mg,65%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.83 - 2.02 (1H, m), 2.20 - 2.43 (1H, m), 2.59 - 2.76 (2H, m), 2.77 - 2.92 (2H, m), 7.49 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.58 (1H, dd, J = 1.7, 7.6 Hz), 7.70 (1H, dd, J = 1.7, 7.6 Hz), 13.59 (1H, br s).
(iii)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロブチル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロブチル)安息香酸(126mg,0.536mmol)、テトラヒドロフラン(1mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(10μL)、塩化オキサリル(67μL,0.782mmol)、実施例C64(ii)で製造したN−[5−(3−アミノ−4−フルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(101mg,0.316mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)を原料として用い、実施例C101と同様にして標題化合物(67.3mg,40%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.84 - 2.03 (1H, m), 2.20 (3H, s), 2.24 - 2.40 (1H, m), 2.60 - 2.78 (2H, m), 2.79 - 2.94 (2H, m), 7.04 - 7.12 (1H, m), 7.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.38 (1H, dd, J = 10.2, 9.1 Hz), 7.46 - 7.64 (3H, m), 7.76 (1H, dd, J = 6.5, 2.9 Hz), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.60 (1H, s), 12.41 (1H, s).
実施例C110
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2,4−ジフルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロブチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
2−クロロ−3−(1−シアノシクロブチル)安息香酸(119mg,0.505mmol)、テトラヒドロフラン(1mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(10μL)、塩化オキサリル(56μL,0.653mmol)、実施例C76(vi)で製造したN−[5−(5−アミノ−2,4−ジフルオロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(102mg,0.303mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)を原料として用い、実施例C101と同様にして標題化合物(43.3mg,26%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.85 - 2.03 (1H, m), 2.19 (3H, s), 2.24 - 2.45 (1H, m), 2.60 - 2.79 (2H, m), 2.78 - 2.96 (2H, m), 7.26 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.45 - 7.75 (4H, m), 7.88 (1H, t, J = 8.1 Hz), 8.21 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.60 (1H, s), 12.42 (1H, br s).
実施例C111
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(3−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
3−アミノフェノール(25.5g,234mmol)のテトラヒドロフラン(300mL)溶液へ、ジ−tert−ブチルジカルボナート(59.8g,274mmol)を加え、60℃で14時間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮し、得られた残渣に1N塩酸(150mL)を加え、酢酸エチル(250mL)で抽出した。有機層を水(150mL)、塩化アンモニウム水溶液(150mL)、および飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジイソプロピルエーテルおよびヘキサンから粉末化し、標題化合物(36.0g,73%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.53 (9H, s), 5.79 (1H, br s), 6.52 - 6.57 (1H, m), 6.72 - 6.78 (1H, m), 7.09 - 7.17 (2H, m).
(ii){3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
(3−ヒドロキシフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(3.02g,14.4mmol)および炭酸カリウム(2.99g,21.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(35mL)懸濁液へ、2−クロロ−5−ニトロピリジン(2.52g,15.9mmol)を加え、70℃で2時間攪拌した。反応液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL,50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルを黄色固体として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わず次の反応に用いた。
上記粗生成物{3−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルのエタノール(80mL)/テトラヒドロフラン(20mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素(1.54g)を加え、室温中、水素雰囲気下(1.0気圧)で7時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノールから再結晶し、標題化合物(3.35g,77%)を褐色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.45 (9H, s), 5.11 (2H, br s), 6.52 (1H, dd, J = 1.5, 7.4 Hz), 6.74 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.07 (1H, dd, J = 2.2, 8.7 Hz), 7.10 - 7.23 (3H, m), 7.55 (1H, d, J = 2.2 Hz), 9.36 (1H, br s).
(iii){3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
チオシアン酸カリウム(4.30g,44.2mmol)を酢酸(50mL)に懸濁し室温で30分間攪拌した。得られた溶液へ{3−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(3.33g,11.1mmol)を加え更に室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(1.85g,11.6mmol)の酢酸(10mL)溶液を10分以上かけて滴下し、滴下終了後1.5時間室温で攪拌した。生じた黄色固体を濾別し酢酸で洗浄後、集めた濾液と洗液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(200mL)に懸濁し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)および飽和食塩水(30mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(3.51g,88%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.45 (9H, s), 6.62 - 6.70 (1H, m), 6.88 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.18 - 7.29 (3H, m), 7.62 (2H, br s), 7.71 (1H, d, J = 8.9 Hz), 9.43 (1H, br s).
(iv)[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(1.00g,2.79mmol)のピリジン(30mL)溶液へ、塩化シクロプロパンカルボニル(327μL,3.63mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液に水(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL,30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(1.02g,86%)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.86 - 1.03 (4H, m), 1.45 (9H, s), 1.92 - 2.05 (1H, m), 6.68 - 6.79 (1H, m), 7.08 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.20 - 7.38 (3H, m), 8.15 (1H, d, J = 8.7 Hz), 9.48 (1H, br s), 12.66 (1H, br s).
(v)N−[5−(3−アミノフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]カルバミン酸 tert−ブチル(900mg,2.11mmol)およびアニソール(1mL)のトリフルオロ酢酸(10mL)溶液を、0℃で1時間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、テトラヒドロフラン−酢酸エチル混合液(1:1,50mL,15mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフラン−酢酸エチル混合液で洗浄し、標題化合物(542mg,79%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.87 - 1.03 (4H, m), 1.92 - 2.05 (1H, m), 5.25 (2H, br s), 6.23 (1H, ddd, J = 7.9, 2.4, 0.8 Hz), 6.28 (1H, t, J = 2.4 Hz), 6.40 (1H, ddd, J = 7.9, 2.4, 0.8 Hz), 6.97 - 7.08 (2H, m), 8.11 (1H, d, J = 8.7 Hz), 12.67 (1H, br s).
(vi)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
N−[5−(3−アミノフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(120mg,3.68μmol)、実施例C61(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(87mg,386μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(168mg,442μmol)のピリジン(3mL)溶液を、室温で1時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→20/80)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランおよびエタノールから再結晶し、標題化合物(60mg,31%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.85 - 0.98 (4H, m), 1.84 (6H, s), 1.92 - 2.03 (1H, m), 6.92 (1H, ddd, J = 1.0, 2.4, 8.1 Hz), 7.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.41 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.49 - 7.63 (4H, m), 7.66 (1H, dd, J = 7.8, 1.8 Hz), 8.15 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.71 (1H, br s), 12.69 (1H, br s).
実施例C112
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C111(v)で製造したN−[5−(3−アミノフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(120mg,3.68μmol)、実施例C62(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シクロプロピル)安息香酸(90mg,405μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(154mg,405μmol)のピリジン(3mL)溶液を、室温で1時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=30/70→10/90)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランおよびエタノールから再結晶し、標題化合物(169mg,87%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.88 - 0.99 (4H, m), 1.38 - 1.49 (2H, m), 1.78 - 1.84 (2H, m), 1.93 - 2.04 (1H, m), 6.93 (1H, ddd, J = 0.9, 2.3, 8.1 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.41 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.48 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.51 - 7.56 (1H, m), 7.58 - 7.63 (2H, m), 7.66 (1H, dd, J = 7.6, 1.7 Hz), 8.17 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.70 (1H, br s), 12.70 (1H, br s).
実施例C113
N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C67(iii)で製造した3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)安息香酸(81.4mg,0.432mmol)、テトラヒドロフラン(1mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(10μL)、塩化オキサリル(46μL,0.537mmol)、実施例C111(v)で製造したN−[5−(3−アミノフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(79.3mg,0.243mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)を原料として用い、実施例C101と同様にして標題化合物(65.4mg,49%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.87 - 1.01 (4H, m), 1.58 (6H, s), 1.92 - 2.06 (1H, m), 3.31 (1H, s), 6.92 (1H, ddd, J = 1.0, 2.2, 8.4 Hz), 7.15 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.41 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.50 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.59 - 7.69 (2H, m), 7.77 (1H, ddd, J = 1.1, 1.8, 7.8 Hz), 7.80 - 7.86 (1H, m), 8.06 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.18 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.36 (1H, s), 12.70 (1H, br s).
実施例C114
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−クロロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]アニリンの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(4.76g,30mmol)、3−アミノ−4−クロロフェノール(4.31g,30mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に、炭酸カリウム(4.15g,30mmol)を加えて、室温で16時間攪拌した。反応液に酢酸エチル(80mL)を加え、水(50mL)、飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで、乾燥した後、減圧下で濃縮した。残留固体を酢酸エチル(15mL)/n−ヘキサン(15mL)から再結晶し、析出した結晶を濾取し、ジイソプロピルエーテル(20mL)で洗浄した後、減圧下で乾燥し、標題化合物(6.74g,85%)を茶褐色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 4.19 (2H, br s), 6.48 (1H, dd, J= 2.7, 8.6 Hz), 6.58 (1H, d, J= 2.7 Hz), 7.01 (1H, d, J= 9.0 Hz), 7.29 (1H, d, J= 8.6 Hz), 8.47 (1H, dd, J= 2.7, 9.0 Hz), 9.05 (1H, d, J= 2.7 Hz).
(ii)N−{2−クロロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの製造
2−クロロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]アニリン(6.5g、24.5mmol)をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸無水物(3.73mL、26.9mmol)を加えて、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(80mL)に溶解し、炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧下で濃縮した。残留固体をジイソプロピルエーテル(30mL)で濾取し、乾燥して、標題化合物(7.73g,87%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 6.95 - 7.19 (2H, m), 7.52 (1H, dd, J= 1.5, 9.0 Hz), 8.20 - 8.30 (1H, m), 8.40 - 8.60 (2H, m), 9.00 - 9.10 (1H, m).
(iii)N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−クロロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの製造
N−{2−クロロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(13g、35.9mmol)を酢酸(200mL)に溶解し、還元鉄(10g、179mmol)を加え、60℃で3時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応液を減圧下で濃縮した。濃縮液を酢酸エチル(150mL)で希釈し、炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を徐々に加えて、セライト濾過した。有機層を分取し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残留油状物をトルエンに溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=20/80→20/80)を用いて精製し、標題化合物(10.9g,91%)を茶褐色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.57 (2H, br s), 6.83 (1H, d, J= 8.7 Hz), 6.93 (1H, dd, J= 2.8, 8.7 Hz), 7.11 (1H, dd, J= 2.8, 8.7 Hz), 7.39 (1H, d, J= 8.7 Hz), 7.69 (1H, d, J= 3.0 Hz), 8.11 (1H, d, J= 3.0 Hz), 8.41 (1H, br s).
(iv)N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−クロロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの製造
N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−クロロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(12g、36.2mmol)、チオシアン酸カリウム(14.1g、145mmol)を酢酸(145mL)に懸濁し、氷冷下、臭素(8.67g、54.3mmol)を滴下し、反応液を室温で16時間攪拌した。反応液をセライトで濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。残留油状物を酢酸エチル(100mL)に溶解し、炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)を徐々に加えて分液した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残留固体をジイソプロピルエーテル(100mL)で濾取し、乾燥して、標題化合物(10.1g,72%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 6.98 (1H, d, J= 8.5 Hz), 7.16 (1H, dd, J= 2.8, 8.8 Hz), 7.27 (1H, d, J= 2.8 Hz), 7.61 (1H, d, J= 8.8 Hz), 7.66 (2H, br s), 7.75 (1H, d, J= 8.5 Hz), 11.30 (1H, br s).
(v)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−クロロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの製造
N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−クロロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.8g、4.63mmol)およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(566mg、4.63mmol)をピリジン(9.25mL)に溶解し、氷冷下、塩化アセチル(0.658mL、9.25mmol)を滴下した後、室温で16時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(80mL)/水(50mL)で希釈し、有機層を分取して、飽和食塩水(50mL)で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残留固体をトルエン/ジイソプロピルエーテル(1:3)で結晶化し、濾取し、乾燥して、標題化合物(1.69g,85%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.20 (3H, s), 7.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 7.26 (1H, dd, J= 2.8, 8.9 Hz), 7.38 (1H, d, J= 2.8 Hz), 7.66 (1H, d, J= 8.9 Hz), 8.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 11.30 (1H, br s), 12.42 (1H, br s).
(vi)N−[5−(3−アミノ−4−クロロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミドの製造
水素化ホウ素ナトリウム(2.45g、64.8mmol)をエタノール(43mL)に懸濁し、メタノール(29mL)を徐々に加えた。水浴中で冷却下、得られた反応液にN−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−クロロフェニル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.5g、3.48mmol)粉末を少しずつ加え、その後、室温で1時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(100mL)で希釈し、水(50mL)で分液し、有機層を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(80mL)で希釈し、飽和食塩水(80mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=40/60→100/0)を用いて精製し、ジイソプロピルエーテルから粉末化して、標題化合物(0.58g,50%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.20 (3H, s), 5.50 (2H, br s), 6.32 (1H, dd, J= 2.7, 8.5 Hz), 6.55 (1H, d, J= 2.7 Hz), 7.08 (1H, d, J= 8.70 Hz), 7.21 (1H, d, J= 8.5 Hz), 8.15 (1H, d, J= 8.7 Hz), 12.39 (1H, br s).
(vii)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−クロロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例C61(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(120mg、0.537mmol)をテトラヒドロフラン(3.0mL)、N,N−ジメチルホルムアミド(0.01mL)に溶解し、塩化オキサリル(56.87μL、0.672mmol)を加えて、室温で1時間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮し、残渣にトルエン(10mL)を加えて、再度減圧下で濃縮した。残渣をN,N−ジメチルアセトアミド(3.0mL)に溶解し、この反応液にN−[5−(3−アミノ−4−クロロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]アセトアミド(90mg,0.269mmol)を加えて、室温で2時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(80mL)で希釈し、有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=40/60→100/0)を用いて精製し、さらに、塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=50/50→100/0→酢酸エチル/メタノール=90/10)により精製した後、ジエチルエーテルから結晶化して、標題化合物(81mg,56%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.84 (6H, s), 2.20 (3H, s), 7.15 (1H, dd, J= 2.8, 8.9 Hz), 7.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 7.44 - 7.72 (5H, m), 8.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 10.42 (1H, br s), 12.42 (1H, br s).
実施例C115
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−クロロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C62(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(119mg、0.537mmol)を用い、実施例C114(vii)と同様に反応を行い、標題化合物(113mg,78%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.34 - 1.54 (2H, m), 1.63 - 1.90 (2H, m), 2.20 (3H, s), 7.15 (1H, dd, J= 2.9, 8.8 Hz), 7.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 7.40 - 7.70 (5H, m), 8.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 10.38 (1H, br s), 12.42 (1H, br s).
実施例C116
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−クロロフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C6(ii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(102mg、0.537mmol)を用い、実施例C114(vii)と同様に反応を行い、標題化合物(105mg,77%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.20 (3H, s), 7.10 - 7.27 (2H, m), 7.47 (1H, d, J= 2.6 Hz), 7.50 - 7.70 (2H, m), 7.75 - 7.80 (1H, m), 7.85 - 8.00 (1H, m), 8.09 (1H, t, J= 1.70 Hz), 8.20 (1H, d, J= 8.70 Hz), 10.22 (1H, br s), 12.42 (1H, br s).
実施例C117
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−クロロフェニル)−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C1(iii)で製造した3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(101mg、0.537mmol)を用い、実施例C114(vii)と同様に反応を行い、標題化合物(101mg,75%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.47 - 1.71 (2H, m), 1.71 - 1.91 (2H, m), 2.20 (3H, s), 7.16 (1H, dd, J= 2.8, 8.8 Hz), 7.19 (1H, d, J= 8.7 Hz), 7.46 (1H, d, J= 2.8 Hz), 7.50 - 7.68 (3H, m), 7.77 - 7.99 (2H, m), 8.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 10.20 (1H, br s), 12.42 (1H, br s).
実施例C118
2−クロロ−N−[2−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−(5−{4−クロロ−3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]フェノキシ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミドの製造
実施例C114(iv)で製造したN−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−クロロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(5.0g、12.86mmol)をピリジン(25mL)に溶解し、氷冷下、塩化シクロプロパンカルボニル(1.284mL、14.15mmol)を滴下した後、室温で1時間攪拌した。反応液を炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)で処理した後、酢酸エチル(100mL)で希釈し、有機層を分取した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残留固体を酢酸エチル(30mL)で結晶化し、濾取し、乾燥して、標題化合物(3.46g,59%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.86 - 1.07 (4H, m), 1.90 - 2.10 (1H, m), 7.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 7.26 (1H, dd, J= 2.7, 8.9 Hz), 7.38 (1H, d, J= 2.7 Hz), 7.66 (1H, d, J= 8.9 Hz), 8.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 11.34 (1H, br s), 12.72 (1H, br s).
(ii)N−[5−(3−アミノ−4−クロロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミドの製造
水素化ホウ素ナトリウム(5.63g、149mmol)をエタノール(100mL)に懸濁し、メタノール(66mL)を徐々に加えた。水浴中で冷却下、得られた反応液にN−(5−{4−クロロ−3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]フェノキシ}[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド(3.4g、7.44mmol)粉末を少しずつ加え、その後、室温で1時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(150mL)で希釈し、水(200mL)で分液し、有機層を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(200mL)で希釈し、飽和食塩水(100mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0)を用いて精製し、ジイソプロピルエーテルから粉末化して、標題化合物(2.00g,75%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.88 - 1.10 (4H, m), 1.90 - 2.10 (1H, m), 5.49 (2H, br s), 6.32 (1H, dd, J= 2.7, 8.6 Hz), 6.54 (1H, d, J= 2.7 Hz), 7.08 (1H, d, J= 8.6 Hz), 7.21 (1H, d, J= 8.6 Hz), 8.15 (1H, d, J= 8.6 Hz), 12.69 (1H, br s).
(iii)2−クロロ−N−[2−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
N−[5−(3−アミノ−4−クロロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(150mg、0.416mmol)および実施例C62(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(184mg、0.830mmol)を用い、実施例C114(vii)と同様に反応を行い、標題化合物(151mg,64%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.90 - 1.00 (4H, m), 1.40 - 1.50 (2H, m), 1.75 - 1.82 (2H, m), 1.95 - 2.05 (1H, m), 7.15 (1H, dd, J= 3.0, 9.0 Hz), 7.21 (1H, d, J= 8.7 Hz), 7.40 - 7.55 (1H, m), 7.55 - 7.70 (4H, m), 8.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 10.38 (1H, br s), 12.71 (1H, br s).
実施例C119
2−クロロ−N−[2−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C118(ii)で製造したN−[5−(3−アミノ−4−クロロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(150mg、0.416mmol)、実施例C61(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(186mg、0.830mmol)を用い、実施例C114(vii)と同様に反応を行い、標題化合物(154mg,65%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.86 - 1.05 (4H, m), 1.84 (6H, s), 1.90 - 2.10 (1H, m), 7.15 (1H, dd, J= 2.7, 8.8 Hz), 7.21 (1H, d, J= 8.7 Hz), 7.46 - 7.76 (5H, m), 8.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 10.42 (1H, br s), 12.72 (1H, br s).
実施例C120
N−[2−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C118(ii)で製造したN−[5−(3−アミノ−4−クロロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(150mg、0.416mmol)、3−トリフルオロメトキシ安息香酸(171mg、0.830mmol)を用い、実施例C114(vii)と同様に反応を行い、標題化合物(90mg,39%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.85 - 1.05 (4H, m), 1.85 - 2.14 (1H, m), 7.17 (1H, dd, J= 2.7, 8.7 Hz), 7.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 7.46 (1H, d, J= 2.7 Hz), 7.56 - 7.78 (3H, m), 7.91 (1H, m), 8.00 - 8.05 (1H, m), 8.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 10.32 (1H, br s), 12.72 (1H, br s).
実施例C121
2−クロロ−N−[2−クロロ−5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)フェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C118(ii)で製造したN−[5−(3−アミノ−4−クロロフェノキシ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル]シクロプロパンカルボキサミド(200mg、0.554mmol)、実施例C70(i)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸(199mg、0.830mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(422mg、1.11mmol)をピリジン(2mL)に懸濁し、60℃で16時間攪拌した。室温まで冷却した後、酢酸エチル(100mL)と水(80mL)を加えて分液し、有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で乾燥した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=40/60→100/0)および塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→90/10)を用いて精製し、ジイソプロピルエーテルから粉末化して、標題化合物(78mg,24%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.86 - 1.00 (4H, m), 1.79 (6H, s), 1.90 - 2.10 (1H, m), 7.13 (1H, dd, J= 3.0, 8.8 Hz), 7.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 7.40 - 7.70 (5H, m), 8.20 (1H, d, J= 8.7 Hz), 10.32 (1H, br s), 12.71 (1H, br s).
実施例C122
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
4−フルオロ−3−ニトロアニリン(1.56g,10mmol)のtert−ブタノール(15mL)溶液へ、二炭酸ジ−tert−ブチル(2.40g,11mmol)を加え、60℃で22時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮後、得られた残渣をヘキサンで粉末化し、標題化合物(2.38g,93%)を黄褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.49 (9H, s), 7.50 (1H, t, J = 10.2 Hz), 7.65 - 7.81 (1H, m), 8.36 (1H, d, J = 6.8 Hz), 9.87 (1H, s).
(ii)(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)メチルカルバミン酸 tert−ブチルの製造
(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(2.00g,6.35mmol)および炭酸セシウム(1.53g,4.7mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)懸濁液へ、ヨウ化メチル(0.37mL,5.94mmol)を加え、室温で6時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(5mL)に懸濁させ、水(5mL)および飽和食塩水(5mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.0g,95%)を褐色油状物質として得た。このものはこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.42 (9H, s), 3.23 (3H, s), 7.57 (1H, dd, J = 9.1, 11.0 Hz), 7.76 (1H, ddd, J = 2.8, 4.0, 9.1 Hz), 8.10 (1H, dd, J = 2.8, 6.8 Hz).
(iii)(3−アミノ−4−フルオロフェニル)メチルカルバミン酸 tert−ブチルの製造
(4−フルオロ−3−ニトロフェニル)メチルカルバミン酸 tert−ブチル(1.0g,3.70mmol)のメタノール(4mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素(150mg)を加え、室温中、水素雰囲気下(1atm)で18時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製後、得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(0.88g,99%)を褐色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.37 (9H, s), 3.08 (3H, s), 5.14 (2H, s), 6.36 (1H, ddd, J = 2.7, 4.0, 8.6 Hz), 6.64 (1H, dd, J = 2.7, 8.6 Hz), 6.91 (1H, dd, J = 8.6, 11.1 Hz).
(iv){4−フルオロ−3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]フェニル}メチルカルバミン酸 tert−ブチルの製造
(3−アミノ−4−フルオロフェニル)メチルカルバミン酸 tert−ブチル(44g,183mmol)のテトラヒドロフラン(440mL)溶液へ、4℃でトリフルオロ酢酸 無水物(30.5mL,220mmol)を加え、滴下終了後10℃で18時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(440mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(440mL)で洗浄し、得られた水層を酢酸エチル(100mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(440mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。得られた溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(60.3g,98%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ1.39 (9H, s), 3.17 (3H, s), 7.24 - 7.38 (2H, m), 7.42 (1H, dd, J = 1.9, 6.8 Hz), 11.29 (1H, s).
(v)2,2,2−トリフルオロ−N−[2−フルオロ−5−(メチルアミノ)フェニル]アセトアミドの製造
{4−フルオロ−3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]フェニル}メチルカルバミン酸 tert−ブチル(2.5g,7.43mmol)へ、4℃下、トリフルオロ酢酸(6mL)を加えて溶液とし、10℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮後、得られた残渣を酢酸エチル(10mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。得られた溶液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製した。得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.75g,99%)を淡黄色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ2.64 (3H, d, J = 5.1 Hz), 5.74 (1H, q, J = 5.1 Hz), 6.47 (1H, ddd, J = 3.0, 3.9, 9.0 Hz), 6.54 (1H, dd, J = 3.0, 6.2 Hz), 7.05 (1H, dd, J = 9.0, 10.2 Hz), 11.05 (1H, s).
(vi)2,2,2−トリフルオロ−N−{2−フルオロ−5−[メチル(5−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}アセトアミドの製造
2−クロロ−5−ニトロピリジン(201mg,1.27mmol)および2,2,2−トリフルオロ−N−[2−フルオロ−5−(メチルアミノ)フェニル]アセトアミド(300mg,1.27mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)溶液を140℃で22時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(5mL)に懸濁させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(5mL)および飽和食塩水(5mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサンで結晶化し、標題化合物(221mg,49%)を黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ3.50 (3H, s), 6.53 (1H, d, J = 9.4 Hz), 7.37 - 7.66 (3H, m), 8.21 (1H, dd, J = 2.7, 9.4 Hz), 9.03 (1H, d, J = 2.7 Hz), 11.43 (1H, s).
(vii)N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの製造
2,2,2−トリフルオロ−N−{2−フルオロ−5−[メチル(5−ニトロピリジン−2−イル)アミノ]フェニル}アセトアミド(18.0g,50.2mmol)のエタノール(100mL)/テトラヒドロフラン(20mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素(1.8g)を加え、室温中、水素雰囲気下(1atm)で14時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル/ヘキサンで結晶化し、標題化合物(21.2g,68%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.23 (3H, s), 4.94 (2H, br s), 6.71 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.88 - 6.99 (2H, m), 7.03 (1H, dd, J = 2.4, 6.6 Hz), 7.21 (1H, dd, J = 9.0, 10.0 Hz), 7.69 (1H, d, J = 2.4 Hz), 11.15 (1H, br s).
(viii)N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミドの製造
チオシアン酸カリウム(2.96g,30.5mmol)を酢酸(20mL)に懸濁し、室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ、N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(2.0g,6.96mmol)を加え、更に室温で10分間攪拌した。得られた溶液へ臭素(1.17g,7.30mmol)の酢酸(10mL)溶液をゆるやかに滴下し、滴下終了後20時間室温で攪拌した。生じた黒色不溶物を濾別し、酢酸で洗浄後、あわせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(100mL)に懸濁し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(70mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→0/100)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル/ヘキサンで結晶化し、標題化合物(1.00g,43%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ3.34 (3H, s), 6.57 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.22 (1H, dd, J = 2.7, 4.2 Hz), 7.29 - 7.40 (4H, m), 7.45 (1H, d, J = 8.7 Hz), 11.28 (1H, s).
(ix)N−{5−[{4−フルオロ−3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]フェニル}(メチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル}シクロプロパンカルボキサミドの製造
N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(385mg,1.00mmol)のピリジン(10mL)溶液へ、4℃下、塩化シクロプロパンカルボニル(144μL,1.60mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチル(10mL)に懸濁させた。得られた懸濁液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→0/100)で精製後、得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(250mg,59%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.85 - 1.04 (4H, m), 1.86 - 2.10 (1H, m), 3.41 (3H, s), 6.65 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.28 - 7.59 (3H, m), 7.80 (1H, d, J = 9.0 Hz), 11.35 (1H, s), 12.47 (1H, s).
(x)N−{5−[(3−アミノ−4−フルオロフェニル)(メチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル}シクロプロパンカルボキサミドの製造
水素化ホウ素ナトリウム(3.34g,88.2mmol)のエタノール(40mL)懸濁液へ、4℃下、メタノール(1mL)およびN−{5−[{4−フルオロ−3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]フェニル}(メチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド(1.71g,3.77mmol)を加え、30分間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)と5%塩化アンモニウム水溶液(200mL)の二層系溶媒へ注ぎ、室温で5分間激しく攪拌した。水層を分離し、酢酸エチル(200mL)で抽出後、あわせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和食塩水(200mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→60/40)で精製後、得られた溶液を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.19g,88%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.71 - 1.08 (4H, m), 1.83 - 2.06 (1H, m), 3.33 (3H, s), 5.27 (2H, s), 6.34 - 6.47 (1H, m), 6.50 (1H, d, J = 9.1 Hz), 6.67 (1H, dd, J = 2.6, 8.4 Hz), 7.05 (1H, dd, J = 8.4, 11.3 Hz), 7.72 (1H, d, J = 9.1 Hz), 12.41 (1H, s).
(xi)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミドの製造
実施例C70(iii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸(4.8g,20mmol)のピリジン(100mL)溶液にO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(7.6g,20mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。得られた溶液へN−{5−[(3−アミノ−4−フルオロフェニル)(メチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド(3.57g,9.99mmol)を加え、90℃で3時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチル(350mL)で希釈し、水(350mL)で洗浄した。水層を酢酸エチル(150mL)で抽出し、あわせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL×2)および飽和食塩水(250mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=60/40→20/80)で精製し、得られた溶液を減圧下で濃縮後、残渣を酢酸エチルで結晶化し、標題化合物(5.02g,87%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.86 - 1.04 (4H, m), 1.79 (6H, s), 1.90 - 2.05 (1H, m), 3.43 (3H, s), 6.64 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.13 - 7.27 (1H, m), 7.32 - 7.44 (2H, m), 7.50 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.54 - 7.62 (1H, m), 7.79 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.85 (1H, dd, J = 2.6, 6.8 Hz), 10.50 (1H, s), 12.46 (1H, s).
実施例C123
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド エタンジオアート (2:1)の製造
Figure 2009028629
実施例C122(xi)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド(300mg,0.518mmol)を酢酸エチル(9mL)に溶解し、シュウ酸 二水和物(68.6mg,0.544mmol)を加え、55℃で静置した。得られた溶液にヘプタンを加え、室温まで冷却した。晶出した結晶を濾取後、乾燥し、標題化合物(339mg,98%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.82 - 1.01 (4H, m), 1.79 (6H, s), 1.92 - 2.11 (1H, m), 3.43 (3H, s), 6.64 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.07 - 7.26 (1H, m), 7.31 - 7.65 (4H, m), 7.79 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.85 (1H, dd, J = 2.6, 7.0 Hz), 10.50 (1H, s), 12.46 (1H, s).
実施例C124
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド ベンゼンスルホナートの製造
Figure 2009028629
実施例C122(xi)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド(150mg,0.259mmol)を酢酸エチル(4mL)に溶解し、ベンゼンスルホン酸(185mg,1.05mmol)を加えた。得られた混合物を50℃で攪拌しながらテトラヒドロフランを加え、黄色溶液とし、50℃で15分間攪拌した。溶液を減圧下で濃縮し、得られたオイル状残渣にテトラヒドロフラン(4mL)を加えて溶解後、50℃で飽和溶液となるようにヘプタンを加え、室温まで冷却した。晶出した結晶を濾取後、乾燥し、標題化合物(152mg,80%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.73 - 1.08 (4H, m), 1.79 (6H, s), 1.90 - 2.08 (1H, m), 3.43 (3H, s), 6.64 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.13 - 7.25 (1H, m), 7.25 - 7.45 (5H, m), 7.50 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.54 - 7.64 (3H, m), 7.79 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.85 (1H, dd, J = 2.6, 7.0 Hz), 10.50 (1H, s), 12.47 (1H, s).
実施例C125
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド スルファートの製造
Figure 2009028629
実施例C122(xi)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド(150mg,0.259mmol)を酢酸エチル(6mL)に溶解し、硫酸(51mg,0.52mmol)を懸濁させたヘプタン中に室温で滴下した。酢酸エチル(12mL)を加え、50℃で15分攪拌した。溶液を減圧下で濃縮し、得られた残渣に50℃でテトラヒドロフランとヘプタンを加え、室温まで冷却した。晶出した結晶を濾取後、乾燥し、標題化合物(140mg,80%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.74 - 1.06 (4H, m), 1.79 (6H, s), 1.92 - 2.11 (1H, m), 3.43 (3H, s), 6.64 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.16 - 7.24 (1H, m), 7.33 - 7.65 (4H, m), 7.79 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.85 (1H, dd, J = 2.5, 6.9 Hz), 10.51 (1H, s), 12.47 (1H, s).
実施例C126
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}アミノ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)イミド二炭酸ジ−tert−ブチルの製造
2−フルオロ−5−ニトロアニリン(15.6g,100mmol)のジクロロメタン(200mL)溶液に二炭酸ジ−tert−ブチル(87.2g,400mmol)とトリエチルアミン(20.4g,200mmol)を加え、55℃で終夜攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)で精製し、標題化合物(19.3g,54%)を黄色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.44 (18H, s), 8.12 - 8.16 (1H, m), 8.21 - 8.25 (2H, m).
(ii)(5−アミノ−2−フルオロフェニル)イミド二炭酸ジ−tert−ブチルの製造
(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)イミド二炭酸ジ−tert−ブチル(256mg,0.718mmol)のメタノール(10mL)溶液に10%パラジウム−炭素(50mg)を加え室温中、水素雰囲気下で終夜攪拌した。セライト濾過により10%パラジウム−炭素粉末を濾別し、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(150mg,64%)を得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ1.42 (18H, s), 3.55 (2H, br s), 6.46 - 6.54 (1H, m), 6.55 - 6.59 (1H, m), 6.85 - 6.92 (1H, m).
(iii)5−クロロ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミンの製造
酢酸(52mL)にチオシアン酸カリウム(16.0g,165mmol)と6−クロロピリジン−3−アミン(2.6g,20.2mmol)を溶解させた。この溶液に臭素(3.2mL,62.5mmol)の酢酸(12mL)溶液を水浴で冷却しながら滴下し、2時間攪拌した。室温に昇温して10時間攪拌した後、水(30mL)を加えた。この反応混合物を85℃で濾過した後、不溶物を酢酸(50mL)に懸濁させ濾過した。得られた濾液をアンモニア水溶液で中和し、析出した固体を濾取した後、メタノールから再結晶し、標題化合物(2.0g,54%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 7.31 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.65 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.93 (2H, br s).
(iv)[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}アミノ)−2−フルオロフェニル]カルバミン酸 tert−ブチルの製造
シクロプロパンカルボン酸(129mg,1.50mmol)のジクロロメタン溶液(5mL)に塩化オキサリル(190mg,1.50mmol)とN,N−ジメチルホルムアミド(40μL)を加え、室温中1時間攪拌した。この反応混合物を5−クロロ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−アミン(185mg,1.00mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)に0℃で加え2時間攪拌した。反応混合物に水(10mL)を加え、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、N−(5−クロロ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミドを得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ1.02 - 1.06 (2H, m), 1.23 - 1.30 (2H, m), 1.51 - 1.69 (1H, m), 7.38 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.92 (1H, d, J = 8.7 Hz), 9.93 (1H, br s).
上記で製造したN−(5−クロロ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル)シクロプロパンカルボキサミド(76mg,0.300mmol)、(5−アミノ−2−フルオロフェニル)イミド二炭酸ジ−tert−ブチル(98mg,0.300mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(57mg,60.0μmol)、ジシクロヘキシル(2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル−2−イル)ホスフィン(X−phos)(15mg,30.0μmol)およびカリウムtert−ブトキシド(145mg,1.40mmol)の混合物にtert−ブタノール(20mL)を窒素雰囲気下で加え、マイクロウェーブ照射下、90℃で35分間攪拌した。反応混合物に水(5mL)を加え、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)で精製し、標題化合物(84mg,63%)を褐色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ0.93 - 1.00 (2H, m), 1.25 - 1.28 (2H, m), 1.50 (9H, s), 1.54 - 1.69 (1H, m), 6.80 - 6.85 (3H, m), 6.97 - 7.05 (1H, m), 7.16 - 7.22 (1H, m), 7.77 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.02 (1H, dd, J = 2.4, 7.2 Hz), 11.56 (1H, br s).
(v)N−{5−[(3−アミノ−4−フルオロフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル}シクロプロパンカルボキサミドの製造
[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}アミノ)−2−フルオロフェニル]カルバミン酸 tert−ブチル(3.40g,7.67mmol)に4N塩酸/酢酸エチル(50mL)を加え、0℃で終夜攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、標題化合物(1.70g,65%)を紫色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.92 - 0.97 (4H, m), 1.96 - 2.00 (1H, m), 5.08 (2H, br s), 6.73 - 6.78 (1H, m), 6.85 - 6.92 (2H, m), 7.16 (1H, dd, J = 2.4, 8.4 Hz), 7.84 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.97 (1H, s), 12.41 (1H, s).
(vi)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}アミノ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミドの製造
実施例C70(iii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸(278mg,1.16mmol)のテトラヒドロフラン(2.5mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(25μL)と塩化オキサリル(125μL,1.46mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、塩化2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)ベンゾイルを淡黄色油状物質として得た。
上記で合成した塩化2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)ベンゾイルのN,N−ジメチルアセトアミド(4.0mL)溶液にN−{5−[(3−アミノ−4−フルオロフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−2−イル}シクロプロパンカルボキサミド(200mg,0.582mmol)を加え、室温中2時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を水(20mL)および飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=80/20→0/100)で精製し、へキサン/酢酸エチルから結晶化し、標題化合物(216mg,66%)を淡紫色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.86 - 1.00 (4H, m), 1.80 (6H, s), 1.91 - 2.04 (1H, m), 6.92 (1H, d, J = 8.9 Hz), 7.20 (1H, t, J = 9.3, 10.2 Hz), 7.39 (1H, dd, J = 1.5, 7.0 Hz), 7.46 - 7.63 (2H, m), 7.63 - 7.73 (1H, m), 7.90 (1H, d, J = 8.9 Hz), 8.16 (1H, dd, J = 2.7, 7.0 Hz), 9.40 (1H, s), 10.35 (1H, s), 12.47 (1H, br s).
実施例C127
N−アセチル−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−3−メチル安息香酸メチルの製造
2−クロロ−3−メチル安息香酸(25.0g,146mmol)、濃硫酸(2mL)、メタノール(160mL)の混合物を80℃で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮後、酢酸エチルで希釈し8N水酸化ナトリウム水溶液で中和した。有機層を分離後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシム上で乾燥後、塩基性シリカゲルパッドで濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(18.0g,66%)を淡橙色油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ2.42 (3H, s), 3.93 (3H, s), 7.19 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.32 - 7.38 (1H, m), 7.56 (1H, dd, J = 1.2, 7.6 Hz).
(ii)3−(ブロモメチル)−2−クロロ安息香酸メチルの製造
2−クロロ−3−メチル安息香酸メチル(3.60g,19.4mmol)のアセトニトリル(60mL)溶液に1−ブロモピロリジン−2,5−ジオン(11.46g,64.3mmol)、2,2’−(E)−ジアゼン−1,2−ジイルビス(2−メチルプロパンニトリル)(960mg,5.84mmol)を加え、90℃で26時間攪拌した。反応混合物から不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→95/5)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(3.42g,66%)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.94 (3H, s), 4.64 (2H, s), 7.31 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.58 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz), 7.71 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz).
(iii)2−クロロ−3−(シアノメチル)安息香酸メチルの製造
3−(ブロモメチル)−2−クロロ安息香酸メチル(748mg,2.84mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)溶液にシアン化ナトリウム(412mg,8.41mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル/ヘキサン(1:1)混合溶媒で希釈した。この溶液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2/98→20/80)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(470mg,79%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.91 (2H, s), 3.95 (3H, s), 7.39 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.66 - 7.72 (1H, m), 7.76 - 7.81 (1H, m).
(iv)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチルの製造
2−クロロ−3−(シアノメチル)安息香酸メチル(20.0g,95.3mmol)のジメチルスルホキシド(200mL)溶液を15℃に冷却し、60%水素化ナトリウム(11.6g,289mmol)を少量ずつ加え、室温で30分間攪拌した。この懸濁液に1,2−ジブロモエタン(16.5mL,191mmol)を15℃で10分間かけて滴下し、室温で4時間攪拌した。反応混合物に塩化アンモニウム水溶液(200mL)を加え、ジエチルエーテル/酢酸エチル(1:1,3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(200mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→65/35)で精製し、標題化合物(13.5g,60%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.31 - 1.41 (2H, m), 1.75 - 1.85 (2H, m), 3.96 (3H, s), 7.32 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz), 7.74 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz).
(v)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸の製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチル(13.5g,57.3mmol)のテトラヒドロフラン(180mL)/メタノール(60mL)/水(60mL)溶液に、水酸化リチウム一水和物(3.62g,86.3mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣に6N塩酸(20mL)を滴下した。析出物を濾取後、水で洗浄し、標題化合物(11.4g,90%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.40 - 1.50 (2H, m), 1.72 - 1.85 (2H, m), 7.45 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz), 7.73 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz), 13.60 (1H, br s).
(vi)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(16.0g,72.2mmol)のテトラヒドロフラン(150mL)溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(0.1mL)を加え、さらに塩化オキサリル(7.2mL,84.0mmol)を0℃で滴下し、室温で2.5時間攪拌した。反応液を減圧下で濃縮乾固し、塩化2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルを淡黄色油状物として得た。
3−アミノ−4−フルオロフェノール(9.00g,70.8mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液と炭酸水素ナトリウム(13.9g,166mmol)水溶液(100mL)の二層系混合液を激しく攪拌しながら、上記で合成した塩化2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンゾイルのテトラヒドロフラン(60mL)溶液を滴下した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。有機層を分離後、水層を酢酸エチル(50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下で留去した。残渣をヘキサン/酢酸エチル(120mL/40mL)から結晶化して、標題化合物(23.4g,100%)を褐色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ 1.40 - 1.49 (2H, m), 1.76 - 1.85 (2H, m), 6.52 - 6.63 (1H, m), 7.07 (1H, dd, J = 9.0, 10.5 Hz), 7.39 (1H, dd, J = 2.9, 6.5 Hz), 7.47 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.53 - 7.60 (1H, m), 7.64 (1H, dd, J = 1.7, 7.6 Hz), 9.48 (1H, s), 10.30 (1H, s).
(vii)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(23.0g,69.6mmol)、2−クロロ−5−ニトロピリジン(12.2g,77.1mmol)、炭酸カリウム(11.5g,83.1mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド(70mL)の混合物を室温で4時間攪拌した。反応混合物にN,N−ジメチルホルムアミド(130mL)および水(250mL)を加え、室温にて1時間攪拌した。析出物を濾取し、水(200mL)で洗浄後、減圧下で乾燥し、標題化合物(29.3g,93%)を灰色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ 1.38 - 1.51 (2H, m), 1.74 - 1.86 (2H, m), 7.08 - 7.19 (1H, m), 7.32 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.42 (1H, dd, J = 9.0, 10.3 Hz), 7.47 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.56 - 7.62 (1H, m), 7.65 (1H, dd, J = 1.7, 7.6 Hz), 7.85 (1H, dd, J = 2.8, 6.4 Hz), 8.65 (1H, dd, J = 2.6, 9.1 Hz), 9.06 (1H, d, J = 2.6 Hz), 10.62 (1H, s).
(viii)N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−{2−フルオロ−5−[(5−ニトロピリジン−2−イル)オキシ]フェニル}ベンズアミド(6.60g、14.6mmol)、還元鉄(1.68g、30.0mmol)、塩化カルシウム(3.33g、30.0mmol)、水(80mL)、エタノール(20mL)の混合物を80℃で、18時間攪拌した。室温に冷却し、水(250mL)、1N水酸化ナトリウム水溶液(250mL)、酢酸エチル(300mL)とセライト(50g)を加えて攪拌した。混合物をセライト濾過し、不溶物を酢酸エチル(100mL)で洗いこんだ。有機層を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下で留去した。得られた残渣をジエチルエーテルから結晶化させて標題化合物(4.23g,69%)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300MHz) δ1.35 - 1.42 (2H, m), 1.80 - 1.85 (2H, m), 3.45 - 3.57 (2H, br s), 6.82 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.82 - 6.88 (1H, m), 7.02 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.12 (1H, dd, J = 7.5, 8.4 Hz), 7.38 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.5, 7.5 Hz), 7.66 (1H, dd, J = 1.8, 7.8 Hz), 7.70 (1H, d, J = 3.0 Hz), 7.97 - 8.03 (1H, br s), 8.28 (1H, dd, J = 3.0, 6.6 Hz).
(ix)N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
N−{5−[(5−アミノピリジン−2−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(4.23g、10mmol)、チオシアン酸カリウム(3.89g、40mmol)の酢酸溶液(50mL)に15℃下、臭素(2.40g、15mmol)を滴下し、室温で6時間撹拌した。黄色懸濁液をセライトで濾過し、黄色不溶物を酢酸(50mL)で洗いこんだ。濾液と洗浄液をあわせ、減圧下で濃縮した。残渣を0.1N水酸化ナトリウム水溶液(100mL)に懸濁させ、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下で留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→0/100)で精製した。得られた残渣をジエチルエーテルから結晶化して標題化合物(3.32g,69%)を淡黄色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300MHz) δ 1.41 - 1.49 (2H, m), 1.75 - 1.85 (2H, m), 6.95 (1H, d, J = 8.5 Hz), 6.97 - 7.03 (1H, m), 7.33 (1H, dd, J = 9.3, 10.2 Hz), 7.46 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.56 - 7.67 (4H, m), 7.69 (1H, dd, J = 2.9, 6.5 Hz), 7.73 (1H, d, J = 8.5 Hz), 10.53 (1H, s).
(x)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミドの製造
N−{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル)オキシ]−2−フルオロフェニル}−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド(9.0g,18.8mmol)およびピリジン(2.3mL,28.1mmol)のテトラヒドロフラン(90mL)溶液に、氷冷下で塩化シクロプロパンカルボニル(1.89mL,20.8mmol)を滴下し、室温で3時間撹拌した。さらに塩化シクロプロパンカルボニル(63μL,0.69mmol)を追加し、室温で12時間攪拌した。反応液に水(100mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、懸濁液とした後、室温で30分間攪拌した。析出物を濾取し、水で繰り返し洗浄後、減圧下で乾燥し、標題化合物(9.85g,96%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.01 - 1.09 (2H, m), 1.21 - 1.29 (2H, m), 1.39 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 1.62 - 1.70 (1H, m), 1.81 (2H, dd, J = 5.4, 7.5 Hz), 6.94 - 6.99 (1H, m), 7.03 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 9.0, 10.2 Hz), 7.39 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 1.5, 7.5 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 1.5, 7.5 Hz), 7.98 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.06 (1H, d, J = 3.0 Hz), 8.39 (1H, dd, J = 2.7, 6.6 Hz), 9.99 (1H, br s).
(xi)N−アセチル−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミドの製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド(180mg,0.328mmol)のピリジン(2mL)溶液に、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(18.0mg,0.147mmol)、無水酢酸(138μL,1.46mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物に水(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL×4)で抽出した。有機層を合わせて水(5mL)、飽和食塩水(5mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→20/80)および、分取液体クロマトグラフィー(0.1%トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル/0.1%トリフルオロ酢酸含有水=45/55→60/40)で精製した。得られた残渣をジイソプロピルエーテル/アセトンより粉末化し、標題化合物(68.5mg,35%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.87 - 1.01 (4H, m), 1.26 - 1.44 (2H, m), 1.64 - 1.87 (2H, m), 1.91 - 2.07 (1H, m), 2.35 (3H, s), 7.07 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.22 - 7.32 (1H, m), 7.33 - 7.45 (2H, m), 7.50 (1H, dd, J = 2.5, 6.3 Hz), 7.52 - 7.61 (2H, m), 8.18 (1H, d, J = 8.7 Hz), 12.72 (1H, br s).
実施例C128
{[2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)フェニル]カルボニル}[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]カルバミン酸 tert−ブチルの製造
Figure 2009028629
実施例C127(x)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド(3.0g,5.47mmol)のピリジン(55mL)溶液に二炭酸ジ−tert−ブチル(3.58g,16.4mmol)のテトラヒドロフラン(17mL)溶液を5分間かけて滴下した。反応混合物を1時間攪拌した後、水(120mL)で希釈し、酢酸エチル(240mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(120mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別し、溶媒を減圧下で留去することで無色油状物を得た。この無色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→20/80)で精製し、目的のフラクションを集め、溶媒を減圧下で留去し、標題化合物(2.25g,63%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.86 - 0.99 (4H, m), 1.14 (9H, s), 1.39 - 1.50 (2H, m), 1.72 - 1.85 (2H, m), 1.99 (1H, t, J = 5.5 Hz), 7.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.33 (1H, dd, J = 2.9, 4.1 Hz), 7.42 - 7.57 (3H, m), 7.61 - 7.72 (2H, m), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 12.70 (1H, s).
実施例C129
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−(シクロプロピルカルボニル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例C127(x)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド(3.5g,6.39mmol)のピリジン(35mL)溶液に、10℃下、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(3.87g,31.7mmol)、塩化シクロプロパンカルボニル(3.0mL,33.1mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物を氷水(70mL)に注ぎ、酢酸エチル(80mL×3)で抽出した。有機層を合わせて水(50mL)、飽和食塩水(30mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→20/80)で精製した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(2.47g,63%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ0.84 - 1.03 (8H, m), 1.33 - 1.44 (2H, m), 1.72 - 1.80 (2H, m), 1.81 - 1.93 (1H, m), 1.93 - 2.06 (1H, m), 7.13 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.29 - 7.64 (6H, m), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 12.71 (1H, br s).
実施例C130
{[2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)フェニル]カルボニル}[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]カルバミン酸エチルの製造
Figure 2009028629
実施例C127(x)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド(151mg,0.278mmol)のピリジン(1.5mL)溶液に二炭酸ジエチル(197μL,1.36mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に水(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL×3)で抽出した。有機層を合わせて水(5mL)、飽和食塩水(2mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→20/80)で精製した後、酢酸エチルから結晶化し、標題化合物(77.6mg,45%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.90 (3H, t, J = 7.1 Hz), 0.93 - 1.00 (4H, m), 1.39 - 1.49 (2H, m), 1.75 - 1.85 (2H, m), 1.93 - 2.06 (1H, m), 4.03 (2H, q, J = 7.1 Hz), 7.16 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.32 - 7.40 (1H, m), 7.43 - 7.51 (2H, m), 7.51 - 7.58 (1H, m), 7.59 - 7.70 (2H, m), 8.19 (1H, d, J = 8.7 Hz), 12.70 (1H, br s).
製剤例C1
本発明化合物を有効成分として含有する医薬は、例えば、次のような処方によって製造することができる。
1.カプセル剤
(1)実施例C1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 70mg
(3)微結晶セルロース 9mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル 120mg
(1)、(2)、(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
2.錠剤
(1)実施例C1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 58mg
(3)コーンスターチ 18mg
(4)微結晶セルロース 3.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
製剤例C2
日局注射用蒸留水50mLに実施例C1で得られた化合物50mgを溶解した後、日局注射用蒸留水を加えて100mLとする。この溶液を滅菌条件下でろ過し、次にこの溶液1mLずつを取り、滅菌条件下、注射用バイアルに充填し、凍結乾燥して密閉する。
実施例D1
N−{3−[[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D2
N−{3−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}(メチル)アミノ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−(3−ニトロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
3−ニトロアニリン(13.8g,99.9mmol)のピリジン(200mL)溶液へ、3−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(21.4g,103mmol)およびN,N−ジメチルアミノピリジン(69.1mg,566μmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応溶液にメタノール(50mL)を加え反応を停止した後、溶媒を減圧下で留去した。残渣を酢酸エチル(300mL)に懸濁し、水(200mL×2)、希塩酸(200mL×2)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)および飽和食塩水(100mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し標題化合物(31.0g,100%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 7.69 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.82 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.98 - 8.03 (2H, m), 8.21 (1H, ddd, J = 0.9, 1.8, 8.1 Hz), 8.29 - 8.34 (2H, m), 8.78 (1H, t, J = 2.1 Hz), 10.90 (1H, br s).
(ii)N−(3−アミノフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−(3−ニトロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(30.0g,96.7mmol)のテトラヒドロフラン(300mL)溶液へ加熱還流下、ハイドロサルファイトナトリウム(97.8g,562mmol)水溶液(500mL)をゆっくりと加えた後、得られた二層溶液を2日間加熱還流下で激しく攪拌した。反応溶液を室温まで冷却後、水層を分離し酢酸エチル(150mL×2)で抽出した。先に分離した有機層を酢酸エチル(350mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL×2)および飽和食塩水(100mL)で洗浄した。集めた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL×2)および飽和食塩水(150mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し標題化合物(17.8g,66%)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 5.14 (2H, br s), 6.34 (1H, ddd, J = 1.2, 2.1, 8.1 Hz), 6.85 - 6.88 (1H, m), 6.99 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.09 (1H, t, J = 1.8 Hz), 7.77 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.94 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.22 - 8.26 (2H, m), 10.19 (1H, br s).
(iii)N−[3−(メチルアミノ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
ギ酸(2.5mL,66.3mmol)および無水酢酸(5mL,52.9mmol)を混合し、50℃で3時間加熱攪拌した後、反応混合物を室温まで冷却し、テトラヒドロフラン(50mL)で希釈し、0℃に冷却した。この反応液へ、N−(3−アミノフェニル)−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(5.65g,20.2mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を加え同温で16時間攪拌した。この間、反応温度は徐々に室温まで昇温した。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣をテトラヒドロフラン(50mL)および酢酸エチル(250mL)に溶解した。この溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL×2)および飽和塩化アンモニウム水溶液(150mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、N−[3−(ホルミルアミノ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドを黄色アモルファス状物質として得た。上記で製造したN−[3−(ホルミルアミノ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドのテトラヒドロフラン(100mL)溶液へ、ボラン−ジメチルスルフィド錯体の1.9Mテトラヒドロフラン溶液(21mL,39.9mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。原料が完全に消費されていなかったため、ボラン−ジメチルスルフィド錯体の1.9Mテトラヒドロフラン溶液(2mL,3.8mmol)を加え、更に室温で1時間攪拌した。反応溶液にメタノール(30mL)および酢酸(10mL)を加え室温で14時間攪拌した後、反応溶液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチル(250mL)に溶解した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL×2)および飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し標題化合物(5.54g,2工程通算収率93%)を黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.68 (3H, s), 5.71 (1H, br s), 6.32 (1H, ddd, J = 1.2, 2.1, 8.4 Hz), 6.95 - 7.08 (3H, m), 7.77 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.95 (1H, dd, J = 0.6, 7.8 Hz), 8.23 - 8.27 (2H, m), 10.22 (1H, br s).
(iv)2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル チオシアナートの製造
2,4−ジクロロ−5−ニトロピリミジン(16.7g,85.8mmol)の酢酸(100mL)溶液へ室温でチオシアン酸カリウム(8.82g,90.8mmol)を1.5時間以上かけて加え、その後3時間攪拌した。反応混合物を激しく攪拌した水(500mL)へ加え、30分間攪拌を続けた。生じた固体を濾取した後、乾燥し標題化合物(16.5g,89%)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 9.40 (1H, s).
(v)2−[メチル(3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェニル)アミノ]−5−ニトロピリミジン−4−イル チオシアナートの製造
上記(iii)で製造したN−[3−(メチルアミノ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(1.11g,3.77mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液へ、室温にて、上記(iv)で製造した2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル チオシアナート(827mg,3.82mmol)およびN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(1.5mL,8.61mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、水(100mL)で洗浄した。水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し標題化合物(1.79g,99%)を燈色アモルファス状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.70 (3H, s), 7.22 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.47 - 7.49 (1H, m), 7.74 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.80 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.90 (1H, br s), 7.99 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.25 - 8.30 (2H, m), 9.08 (1H, s), 10.65 (1H, br s).
(vi)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドおよびN−{3−[[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
2−[メチル(3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンゾイル]アミノ}フェニル)アミノ]−5−ニトロピリミジン−4−イル チオシアナート(1.79g,3.76mmol)の酢酸(100mL)溶液へ還元鉄(5.50g,98.5mmol)を加え、100℃で1.5時間加熱攪拌した。反応溶液を室温まで放冷後、不溶物を濾別し残渣を酢酸で洗浄した。合わせた濾液と洗浄液を減圧下で濃縮し、残渣をテトラヒドロフラン(50mL)および酢酸エチル(250mL)で希釈した。この液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)、飽和塩化アンモニウム水溶液(150mL)および飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、不溶物を濾別し、濾液を減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→90/10)で精製後、酢酸エチルおよびテトラヒドロフランから再結晶を行い、N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(実施例D1の化合物)(424mg,26%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.46 (3H, s), 7.11 (1H, dt, J = 6.9, 1.2 Hz), 7.38 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.60 - 7.66 (3H, m), 7.74 - 7.82 (2H, m), 7.97 (1H, d, J = 7.8 Hz), 8.25 - 8.30 (3H, m), 10.49 (1H, br s).
また、N−{3−[[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(396mg,22%)が上記のクロマトグラフィー精製により単離された。再結晶は酢酸エチルおよびヘキサンから行った。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.19 (3H, s), 3.53 (3H, s), 7.14 - 7.17 (1H, m), 7.41 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.66 - 7.69 (1H, m), 7.77 - 7.82 (2H, m), 7.98 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.25 - 8.30 (2H, m), 8.74 (1H, s), 10.52 (1H, s), 12.35 (1H, s).
(vii)N−{3−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}(メチル)アミノ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(268mg,604μmol)のピリジン(5mL)溶液へ、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(23.9mg,196μmol)およびシクロプロパンカルボニルクロリド(200μL,2.20μmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応溶液へメタノール(10mL)および2規定水酸化ナトリウム水溶液(1mL)を加え、室温で更に1時間攪拌した。反応溶液を減圧下で濃縮後、酢酸エチル(100mL)およびテトラヒドロフラン(10mL)で希釈した。この希釈液を水(50mL)、0.1規定塩酸(50mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾燥後、不溶物を濾別した。濾液を減圧下で濃縮後、残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→80/20)で精製し、酢酸エチルおよびテトラヒドロフランから再結晶を行い標題化合物(実施例D2の化合物)(301mg,97%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.94 - 0.98 (4H, m), 1.97 - 2.01 (1H, m), 3.52 (3H, s), 7.15 (1H, dt, J = 6.9, 1.2 Hz), 7.41 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.67 (1H, dd, J = 0.9, 8.1 Hz), 7.77 - 7.82 (2H, m), 7.98 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.25 - 7.30 (2H, m), 8.74 (1H, s), 10.52 (1H, br s), 12.65 (1H, br s).
実施例D3
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−ニトロフェニル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(7.85g,41.5 mmol)のテトラヒドロフラン(80mL)溶液へN,N−ジメチルホルムアミド(50μL)と塩化オキサリル(4.33mL,49.8mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化 3−(シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを淡褐色油状物質として得た。3−ニトロアニリン(5.73g,41.5mmol)およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(253mg,2.07mmol)のピリジン(50mL)溶液へ、塩化 3−(シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルのピリジン(30mL)懸濁液を滴下し、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)を加え、酢酸エチル(200mL,50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル/ヘキサン混合液を用いて洗浄し、標題化合物(11.46g,89%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.76 (6H, s), 7.58 - 7.73 (2H, m), 7.80 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 8.0 Hz), 7.94 - 8.02 (2H, m), 8.08 (1H, t, J = 2.0 Hz), 8.21 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 8.0 Hz), 8.78 (1H, t, J = 2.0 Hz), 10.76 (1H, br s).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−(ホルミルアミノ)フェニル]ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(3−ニトロフェニル)ベンズアミド(495mg,1.60mmol)のエタノール(12mL)/テトラヒドロフラン(4mL)溶液へ10%パラジウム−炭素(85mg)を加え、室温中、水素雰囲気下(1気圧)で14時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、N−(3−アミノフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドを淡褐色油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 5.09 (2H, br s), 6.33 (1H, ddd, J = 1.5, 2.1, 7.9 Hz), 6.82 - 6.89 (1H, m), 6.97 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.06 (1H, t, J = 2.1 Hz), 7.57 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.73 (1H, ddd, J = 1.5, 2.1, 7.9 Hz), 7.90 (1H, ddd, J = 1.5, 2.1, 7.9 Hz), 8.00 (1H, t, J = 1.5 Hz), 10.01 (1H, br s).
上記の粗生成物N−(3−アミノフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドのテトラヒドロフラン(15mL)溶液へ、ギ酸(1mL)および無水酢酸(2mL)の混合物を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL、5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→20/80)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(407mg,83%)を無色アモルファス状固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 7.26 - 7.37 (2H, m), 7.49 (1H, dt,J= 7.9, 2.0 Hz), 7.55 - 7.64 (1H, m), 7.75 (1H, ddd, J = 0.9. 2.0, 7.9 Hz), 7.94 (1H, ddd, J = 0.9. 2.0, 7.9 Hz), 7.99 - 8.11 (2H, m), 8.27 (1H, d, J = 2.0 Hz), 10.23 (1H, br s), 10.36 (1H, br s).
(iii)チオシアン酸 2−{[3−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)フェニル]アミノ}−5−ニトロピリミジン−4−イルの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−(ホルミルアミノ)フェニル]ベンズアミド(676mg,2.42mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液へ、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(643μL,3.63mmol)およびチオシアン酸 2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル(576mg,2.66mmol)を加え、室温で30分攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(933mg,84%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.80 (6H, s), 6.82 - 6.87 (1H, m), 7.39 - 7.46 (1H, m), 7.53 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.72 - 7.76 (1H, m), 7.90 - 7.95 (1H, m), 8.00 (1H, t, J = 1.9 Hz), 8.02 - 8.07 (1H, m), 8.33 - 8.38 (1H, m), 8.73 - 8.77 (1H, m), 8.85 (1H, t, J = 1.9 Hz), 9.18 (1H, s).
(iv)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
チオシアン酸 2−{[3−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)フェニル]アミノ}−5−ニトロピリミジン−4−イル(844mg,1.84mmol)および還元鉄(513mg,9.20mmol)のエタノール(16mL)/1−メチルピロリジン−2−オン(8mL)懸濁液に1N塩酸(4mL)を加え、100℃で1.5時間攪拌した。反応混合物に2N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え中和した後に、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL、2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→20/80)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(477mg,60%)を淡紫色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.76 (6H, s), 7.24 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.29 - 7.36 (1H, m), 7.43 - 7.50 (1H, m), 7.60 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.65 (2H, br s), 7.75 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 7.9 Hz), 7.91 - 7.97 (1H, m), 8.05 (1H, t, J = 2.0 Hz), 8.10 (1H, t, J = 2.0 Hz), 8.38 (1H, s), 9.51 (1H, br s), 10.28 (1H, br s).
(v)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)フェニル]ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(139mg,324μmol)のピリジン(4mL)溶液へ、塩化シクロプロパンカルボニル(59μL,648μmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→30/70)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(96mg,59%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.81 - 1.03 (4H, m), 1.76 (6H, s), 1.94 - 2.03 (1H, m), 7.27 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.38 (1H, dd, J = 1.8, 7.9 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 1.8, 7.9 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.75 (1H, m), 7.95 (1H, dt, J = 7.9, 1.2 Hz), 8.05 (1H, t, J = 1.2 Hz), 8.18 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.84 (1H, s), 9.84 (1H, br s), 10.31 (1H, br s), 12.70 (1H, br s).
実施例D4
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}フェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D3(iv)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(135mg,314μmol)のピリジン(4mL)溶液へ、塩化アセチル(45μL,628μmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→30/70)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(121mg,82%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.76 (6H, s), 2.20 (3H, s), 7.27 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.35 - 7.42 (1H, m), 7.50 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 8.0 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.72 - 7.78 (1H, m), 7.95 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.05 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.20 (1H, t, J = 2.0 Hz), 8.85 (1H, s), 9.86 (1H, br s), 10.32 (1H, br s), 12.41 (1H, br s).
実施例D5
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}(メチル)アミノ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例D3(ii)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−(ホルミルアミノ)フェニル]ベンズアミド(405mg,1.32mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液へ、ボランジメチルスルフィド錯体(361μL,3.42mmol)を加え、室温で2.5時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−(メチルアミノ)フェニル]ベンズアミドを褐色油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−(メチルアミノ)フェニル]ベンズアミドのテトラヒドロフラン(15mL)溶液へ、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(345μL,1.98mmol)およびチオシアン酸 2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル(314mg,1.50mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=85/15→70/30)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、チオシアン酸 2−{[3−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)フェニル](メチル)アミノ}−5−ニトロピリミジン−4−イルを黄色油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物チオシアン酸 2−{[3−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)フェニル](メチル)アミノ}−5−ニトロピリミジン−4−イルおよび還元鉄(368mg,6.59mmol)のエタノール(8mL)/1−メチルピロリジン−2−オン(2mL)懸濁液に1N塩酸(2mL)を加え、100℃で30分攪拌した。反応混合物に2N水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL)を加え中和した後に、不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL、2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=30/70→10/90)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(211mg,36%)を淡紫色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 3.46 (3H, s), 7.10 (1H, ddd, J = 0.9, 2.1, 8.0 Hz), 7.37 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.52 - 7.67 (4H, m), 7.71 - 7.79 (2H, m), 7.94 (1H, dt, J = 7.6, 1.5 Hz), 8.04 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.29 (1H, s), 10.33 (1H, br s).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}(メチル)アミノ]フェニル}ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(151mg,340μmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(4mL)溶液へ、塩化シクロプロパンカルボニル(389μL,4.32mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。抽出液中で結晶化した固体を濾取し、標題化合物(119mg,68%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.87 - 1.04 (4H, m), 1.75 (6H, s), 1.92 - 2.04 (1H, m), 3.52 (3H, s), 7.13 (1H, ddd, J = 0.8, 1.9, 8.1 Hz), 7.40 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.66 (1H, ddd, J = 0.8, 1.9, 8.1 Hz), 7.72 - 7.80 (2 H, m), 7.94 (1H, dt, J = 7.7, 1.5 Hz), 8.04 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.73 (1H, s), 10.36 (1H, s), 12.63 (1H, br s).
実施例D6
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ}フェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D5(i)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(152mg,343μmol)のピリジン(4mL)溶液へ、塩化アセチル(74μL,1.03mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=50/50→20/80)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(102mg,61%)を淡紫色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.19 (3H, s), 3.52 (3H, s), 7.13 (1H, ddd, J = 0.9, 2.0, 7.9 Hz), 7.40 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.66 (1H, ddd, J = 0.9, 2.0, 7.9 Hz), 7.72 - 7.77 (1H, m), 7.78 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.94 (1H, dt, J = 7.9, 1.5 Hz), 8.04 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.73 (1H, s), 10.36 (1H, br s), 12.33 (1H, br s).
実施例D7
N−(5−{[3−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)フェニル](メチル)アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)ピリジン−3−カルボキサミドの製造
Figure 2009028629
実施例D5(i)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(150mg,338μmol)のピリジン(4mL)溶液へ、塩化 ピリジン−3−カルボニル 塩酸塩(362mg,2.03mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=35/65→15/85)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノール、酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(78mg,42%)を橙色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 3.55 (3H, s), 7.16 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 8.1 Hz), 7.42 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.56 - 7.64 (2H, m), 7.65 - 7.69 (1H, m), 7.76 (1H, ddd, J = 1.2, 2.0, 8.1 Hz), 7.81 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.95 (1H, ddd, J = 1.2, 2.0, 8.1 Hz), 8.05 (1H, t, J = 1.2 Hz), 8.43 (1H, dt, J = 8.1, 2.0 Hz), 8.77 - 8.86 (2 H, m), 9.22 (1H, d, J = 1.5 Hz), 10.37 (1H, br s), 13.09 (1H, br s).
実施例D8
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[メチル(2−{[(2E)−3−フェニルプロパ−2−エノイル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D5(i)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(150mg,338μmol)のピリジン(4mL)溶液へ、塩化シンナモイル(141mg,845μmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=30/70→10/90)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(150mg,77%)を黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 3.54 (3H, s), 6.94 (1H, d, J = 15.9 Hz), 7.15 (1H, ddd, J = 0.9, 2.0, 8.0 Hz), 7.41 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.45 - 7.51 (3H, m), 7.60 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.64 - 7.70 (3H, m), 7.72 - 7.82 (3H, m), 7.95 (1H, dt, J = 7.7, 1.5 Hz), 8.04 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.76 (1H, s), 10.37 (1H, br s), 12.62 (1H, br s).
実施例D9
N−(5−{[3−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)フェニル](メチル)アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−2−メチル−1H−イミダゾール−5−カルボキサミドの製造
Figure 2009028629
実施例D5(i)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(150mg,338μmol)のピリジン(4mL)溶液へ、2−メチル−1H−イミダゾール−5−カルボン酸(146mg,1.01mmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(770mg,2.03mmol)を加え、90℃で20時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→90/10)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランおよびメタノールから再結晶し、標題化合物(122mg,65%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.35 (3H, s), 3.53 (3H, s), 7.15 (1H, ddd, J = 0.8, 2.0, 8.1 Hz), 7.41 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.64 - 7.70 (1H, m), 7.76 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 7.9 Hz), 7.79 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.95 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 7.9 Hz), 7.97 (1H, s), 8.04 (1H, t, J = 2.0 Hz), 8.75 (1H, br s), 10.37 (1H, br s), 11.73 (1H, br s), 12.54 (1H, br s).
実施例D10
N−{3−[{2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D5(i)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(800mg,1.80mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(15mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(356μL,4.50mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(60mL)を加え、酢酸エチル(60mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=60/40→30/70)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(823mg,88%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 3.53 (3H, s), 4.45 (2H, s), 7.09 - 7.18 (1H, m), 7.41 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.64 - 7.69 (1H, m), 7.75 (1H, ddd, J = 0.9, 1.9, 7.9 Hz), 7.79 (1H, t, J = 1.9 Hz), 7.89 - 7.98 (1H, m), 8.04 (1H, t, J = 1.9 Hz), 8.78 (1H, s), 10.36 (1H, br s), 12.72 (1H, br s).
実施例D11
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[メチル(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D5(i)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(152mg,343μmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(4mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(68μL,858μmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフラン(4mL)に溶解させ、トリエチルアミン(143μL,1.03mmol)および1−メチルピペラジン(115μL,1.03mmol)を加え、60℃で3時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→96/4)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣にジイソプロピルエーテルおよび酢酸エチルを加え、得られた沈殿物を濾取し、標題化合物(101mg,50%)を無色アモルファス状固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.16 (3H, s), 2.29 - 2.41 (4H, m), 2.48 - 2.58 (4H, m), 3.31 (2H, s), 3.52 (3H, s), 7.14 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 7.9 Hz), 7.40 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.66 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 7.9 Hz), 7.75 (1H, m), 7.79 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.94 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.04 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.74 (1H, s), 10.36 (1H, br s), 12.06 (1H, br s).
実施例D12
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−(メチル{2−[(モルホリン−4−イルアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D10で製造したN−{3−[{2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(141mg,271μmol)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液へ、トリエチルアミン(113μL,813μmol)およびモルホリン(71μL,813μmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(15mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→98/2)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣にジイソプロピルエーテルおよび酢酸エチルを加え、得られた沈殿物を濾取し、標題化合物(101mg,50%)を淡赤色アモルファス状固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.51 - 2.56 (4H, m), 3.34 (2H, s), 3.53 (3H, s), 3.57 - 3.65 (4H, m), 7.14 (1H, ddd, J = 0.9, 2.0, 8.0 Hz), 7.40 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.63 - 7.69 (1H, m), 7.73 - 7.78 (1H, m), 7.79 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.94 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.04 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.74 (1H, s), 10.36 (1H, br s), 12.16 (1H, br s).
実施例D13
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−(メチル{2−[(チオモルホリン−4−イルアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D10で製造したN−{3−[{2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(141mg,271μmol)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液へ、トリエチルアミン(113μL,813μmol)およびチオモルホリン(77μL,813μmol)を加え、60℃で3時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(15mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣にジイソプロピルエーテルおよび酢酸エチルを加え、得られた沈殿物を濾取し、標題化合物(117mg,73%)を無色アモルファス状固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.59 - 2.68 (4H, m), 2.75 - 2.84 (4H, m), 3.38 (2H, s), 3.53 (3H, s), 7.14 (1H, ddd, J = 0.9, 2.0, 8.0 Hz), 7.40 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.66 (1H, ddd, J = 0.9, 2.0, 8.0 Hz), 7.73 - 7.77 (1H, m), 7.79 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.94 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.04 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.74 (1H, s), 10.36 (1H, br s), 12.08 (1H, br s).
実施例D14
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(4−フルオロピペリジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D10で製造したN−{3−[{2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(140mg,269μmol)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液へ、トリエチルアミン(112μL,807μmol)および4−フルオロピペリジン 塩酸塩(113mg,807μmol)を加え、60℃で20時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→20/80)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(79mg,50%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 1.77 - 1.97 (4H, m), 2.41 - 2.74 (4H, m), 3.35 (2H, s), 3.52 (3H, s), 4.53 - 4.83 (1H, m), 7.14 (1H, ddd, J = 0.9, 2.0, 8.0 Hz), 7.40 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.66 (1H, ddd, J = 0.9, 2.0, 8.0 Hz), 7.76 (1H, ddd, J = 1.0, 1.7, 7.9 Hz), 7.79 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.94 (1H, ddd, J = 1.0, 1.7, 7.9 Hz), 8.04 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.74 (1H, s), 10.36 (1H, br s), 12.10 (1H, br s).
実施例D15
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D10で製造したN−{3−[{2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(140mg,269μmol)のテトラヒドロフラン(4mL)溶液へ、トリエチルアミン(112μL,807μmol)およびチオモルホリン 1,1−ジオキシド(109mg,807μmol)を加え、60℃で16時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→20/80)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をエタノールから再結晶し、標題化合物(94mg,56%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 3.02 - 3.22 (8H, m), 3.52 (3H, s), 3.57 (2H, s), 7.10 - 7.16 (1H, m), 7.40 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.63 - 7.68 (1H, m), 7.76 (1H, ddd, J = 0.9, 1.7, 7.8 Hz), 7.79 (1H, t, J = 1.9 Hz), 7.91 - 7.97 (1H, m), 8.04 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.73 (1H, s), 10.36 (1H, br s), 12.23 (1H, br s).
実施例D16
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D5(i)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]フェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(152mg,343μmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(4mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(68μL,858μmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフラン(4mL)に溶解させ、トリエチルアミン(143μL,1.03mmol)および4,4−ジフルオロピペリジン 塩酸塩(162mg,1.03mmol)を加え、60℃で15時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、酢酸エチル(15mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→20/80)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(127mg,61%)を淡赤色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 1.92 - 2.07 (4H, m), 2.62 - 2.72 (4H, m), 3.44 (2H, s), 3.52 (3H, s), 7.14 (1H, ddd, J = 0.8, 2.0, 8.0 Hz), 7.40 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.65 (1H, ddd, J = 0.8, 2.0, 8.0 Hz), 7.74 - 7.78 (1H, m), 7.79 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.94 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.04 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.74 (1H, s), 10.36 (1H, br s), 12.19 (1H, br s).
実施例D17
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ}−2−フルオロフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(5−アミノ−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
2−フルオロ−5−ニトロアニリン(28.7g,184mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(100g,461mmol)の混合物を80℃で24時間攪拌した。反応混合物を直接、塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→90/10)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルおよび(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)イミド二炭酸ジ−tert−ブチルの混合物を黄色油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルおよび(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)イミド二炭酸ジ−tert−ブチルの混合物のエタノール(600mL)/テトラヒドロフラン(60mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素(12.0g)を加え、室温中、水素雰囲気下(1気圧)で24時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣のメタノール(200mL)/テトラヒドロフラン(50mL)溶液へ、炭酸カリウム(25.4g,184mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に水(200mL)を加え、酢酸エチル(300mL,100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(26.4g,63%)を淡褐色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.44 (9H, s), 4.90 (2H, br s), 6.23 (1H, ddd, J = 2.7, 4.0, 8.8 Hz), 6.80 (1H, dd, J = 8.8, 10.9 Hz), 6.84 (1H, dd, J = 2.7, 6.9 Hz), 8.57 (1H, br s).
(ii)[2−フルオロ−5−(メチルアミノ)フェニル]カルバミン酸 tert−ブチルの製造
(5−アミノ−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(10.0g,44.2mmol)のテトラヒドロフラン(60mL)溶液へ、ギ酸(8.34mL,221mmol)および無水酢酸(5.01mL,53.0mmol)の混合物を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL,30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、シリカゲルパッドで濾過後、濾液を減圧下で濃縮し、[2−フルオロ−5−(ホルミルアミノ)フェニル]カルバミン酸 tert−ブチルを褐色油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物[2−フルオロ−5−(ホルミルアミノ)フェニル]カルバミン酸 tert−ブチルのテトラヒドロフラン(100mL)溶液へボランジメチルスルフィド錯体(11.7mL,111mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物へメタノール(20mL)および酢酸(10mL)を順次加えた後、室温で30分攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL,30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→90/10)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(7.80g,73%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.45 (9 H, s), 2.61 (3H, d, J = 4.8 Hz), 5.52 (1H, q, J = 4.8 Hz), 6.20 (1H, ddd, J = 2.6, 3.2, 9.0 Hz), 6.81 (1H, dd, J = 2.6, 6.6 Hz), 6.89 (1H, dd, J = 9.0, 10.4 Hz), 8.63 (1H, br s).
(iii){5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
チオシアン酸 2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル(2.73g,12.6mmol)および炭酸水素ナトリウム(2.76g,32.9mmol)のテトラヒドロフラン(80mL)懸濁液へ、上記で製造した[2−フルオロ−5−(メチルアミノ)フェニル]カルバミン酸 tert−ブチル(2.63g,11.0mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を加え、1.5時間攪拌した。反応混合物へ、水(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL,30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、{2−フルオロ−5−[メチル(5−ニトロ−4−チオシアナトピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルを黄色アモルファス状固体として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物{2−フルオロ−5−[メチル(5−ニトロ−4−チオシアナトピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの酢酸(70mL)溶液へ、還元鉄(4.28g,76.7mmol)を加え、80℃で3時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣へ、0.5N水酸化ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(200mL,30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランで洗浄し、標題化合物(1.95g,46%)を淡紫色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.45 (9H, s), 3.39 (3H, s), 7.04 (1H, ddd, J = 2.6, 4.3, 8.8 Hz), 7.19 (1H, dd, J = 8.8, 10.5 Hz), 7.54 (1H, dd, J = 2.6, 7.2 Hz), 7.58 (2 H, br s), 8.26 (1H, s), 9.00 (1H, br s).
(iv)N−{5−[(3−アミノ−4−フルオロフェニル)(メチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミドの製造
{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(833mg,2.13mmol)のピリジン(20mL)溶液へ、塩化アセチル(533μL,7.46mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL,15mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ}−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルを赤色アモルファス状固体として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ}−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルおよびアニソール(1.5mL)のトリフルオロ酢酸(15mL)溶液を、0℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮後、得られた残渣へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフラン混合液(1:1,50mL,20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(638mg,90%)を灰色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.18 (3H, s), 3.41 (3H, s), 5.17 (2H, br s), 6.45 (1H, ddd, J = 2.6, 4.0, 8.5 Hz), 6.70 (1H, dd, J = 2.6, 8.3 Hz), 6.99 (1H, dd, J = 8.5, 11.3 Hz), 8.69 (1H, s), 12.31 (1H, br s).
(v)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ}−2−フルオロフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{5−[(3−アミノ−4−フルオロフェニル)(メチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(100mg,301μmol)、3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(172mg,902μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(342mg,902μmol)のピリジン(4mL)溶液を、90℃で5時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→97/3)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(67mg,44%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.19 (3H, s), 3.51 (3H, s), 7.25 - 7.36 (2H, m), 7.56 - 7.65 (2H, m), 7.77 (1H, ddd, J = 7.9, 2.0, 1.0 Hz), 7.96 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.09 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.73 (1H, s), 10.28 (1H, br s), 12.34 (1H, br s).
実施例D18
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−3−メチル安息香酸メチルの製造
2−クロロ−3−メチル安息香酸(25.0g,146mmol)、濃硫酸(2mL)、メタノール(160mL)の混合物を80℃で3時間攪拌した。反応混合物を濃縮後、酢酸エチルで希釈し8N水酸化ナトリウム水溶液で中和した。有機層を分離後、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシム上で乾燥後、塩基性シリカゲルパッドで濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(18.0g,66%)を淡橙色油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ2.42 (3H, s), 3.93 (3H, s), 7.19 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.32 - 7.38 (1H, m), 7.56 (1H, dd, J = 1.2, 7.6 Hz).
(ii)3−(ブロモメチル)−2−クロロ安息香酸メチルの製造
2−クロロ−3−メチル安息香酸メチル(3.60g,19.4mmol)のアセトニトリル(60mL)溶液に1−ブロモピロリジン−2,5−ジオン(11.46g,64.3mmol)、2,2’−(E)−ジアゼン−1,2−ジイルビス(2−メチルプロパンニトリル)(960mg,5.84mmol)を加え、90℃で26時間攪拌した。反応混合物から不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→95/5)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(3.42g,66%)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.94 (3H, s), 4.64 (2H, s), 7.31 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.58 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz), 7.71 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz).
(iii)2−クロロ−3−(シアノメチル)安息香酸メチルの製造
3−(ブロモメチル)−2−クロロ安息香酸メチル(748mg,2.84mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(7mL)溶液にシアン化ナトリウム(412mg,8.41mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル/ヘキサン(1:1)混合溶媒で希釈した。この溶液を水および飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=2/98→20/80)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(470mg,79%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 3.91 (2H, s), 3.95 (3H, s), 7.39 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.66 - 7.72 (1H, m), 7.76 - 7.81 (1H, m).
(iv)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチルの製造
2−クロロ−3−(シアノメチル)安息香酸メチル(30.0g,143mmol)のジメチルスルホキシド(300mL)溶液を15℃に冷却し、60%水素化ナトリウム(17.3g,432mmol)を少量ずつ加え、室温で30分間攪拌した。この懸濁液にヨウ化メチル(27mL,434mmol)を15℃で15分間かけて滴下し、室温で15時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(300mL)を加え、ジエチルエーテル/酢酸エチル混合液(1:1,3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を水(200mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後,濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→50/50)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(27.1g,80%)を淡黄色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.90 (6H, s), 3.95 (3H, s), 7.36 (1H, dd, J = 7.6, 8.1 Hz), 7.56 - 7.67 (2H, m).
(v)2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸の製造
2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸メチル(1.67g,7.02mmol)のテトラヒドロフラン(24mL)/メタノール(8mL)/水(8mL)溶液へ、水酸化リチウム・一水和物(501mg,11.9mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣に6N塩酸(2.8mL)を滴下した。析出物を濾取後、水で洗浄し、標題化合物(1.43g,91%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.92 (6H, s), 7.41 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.67 (1H, dd, J = 1.6, 7.8 Hz), 7.85 (1H, dd, J = 1.6, 7.8 Hz).
(vi)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例D17(iv)で製造したN−{5−[(3−アミノ−4−フルオロフェニル)(メチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(100mg,301μmol)、2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(202mg,902μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(342mg,902μmol)のピリジン(4mL)溶液を、90℃で5時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10/90→0/100)およびシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→10/90)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(84mg,52%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.85 (6H, s), 2.19 (3H, s), 3.51 (3H, s), 7.25 (1H, ddd, J = 2.5, 4.6, 8.9 Hz), 7.34 (1H, dd, J = 8.9, 10.2 Hz), 7.52 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.59 (1H, dd, J = 1.8, 7.7 Hz), 7.66 (1H, dd, J = 1.8, 7.7 Hz), 7.86 (1H, dd, J = 2.5, 7.0 Hz), 8.73 (1H, s), 10.52 (1H, br s), 12.35 (1H, br s).
実施例D19
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチルの製造
実施例D18(iii)で製造した2−クロロ−3−(シアノメチル)安息香酸メチル(20.0g,95.3mmol)のジメチルスルホキシド(200mL)溶液を15℃に冷却し、60%水素化ナトリウム(11.6g,289mmol)を少量ずつ加え、室温で30分間攪拌した。この懸濁液に1,2−ジブロモエタン(16.5mL,191mmol)を15℃で10分間かけて滴下し、室温で4時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)を加え、ジエチルエーテル/酢酸エチル(1:1,3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を水(200mL)、飽和食塩水(100mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→65/35)で精製し、標題化合物(13.5g,60%)を白色粉末として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.31 - 1.41 (2H, m), 1.75 - 1.85 (2H, m), 3.96 (3H, s), 7.32 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz), 7.74 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz).
(ii)2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸の製造
2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸メチル(13.5g,57.3mmol)のテトラヒドロフラン(180mL)/メタノール(60mL)/水(60mL)溶液に、水酸化リチウム一水和物(3.62g,86.3mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、得られた残渣に6N塩酸(20mL)を滴下した。析出物を濾取後、水で洗浄し、標題化合物(11.4g,90%)を白色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.40 - 1.50 (2H, m), 1.72 - 1.85 (2H, m), 7.45 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.68 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz), 7.73 (1H, dd, J = 1.7, 7.7 Hz), 13.60 (1H, br s).
(iii)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
実施例D17(iv)で製造したN−{5−[(3−アミノ−4−フルオロフェニル)(メチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(100mg,301μmol)、2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(167mg,753μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(286mg,753μmol)のピリジン(4mL)溶液を、90℃で3時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)およびシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→20/80)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(79mg,49%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.38 - 1.53 (2H, m), 1.76 - 1.80 (2H, m), 2.19 (3H, s), 3.51 (3H, s), 7.25 (1H, ddd, J = 2.5, 4.5, 8.9 Hz), 7.34 (1H, dd, J = 8.9, 9.9 Hz), 7.48 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.60 (1H, dd, J = 1.5, 7.5 Hz), 7.65 (1H, dd, J = 1.5, 7.5 Hz), 7.87 (1H, dd, J = 2.5, 6.9 Hz), 8.74 (1H, s), 10.49 (1H, br s), 12.35 (1H, br s).
実施例D20
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ}−2−フルオロフェニル)−3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(1,1−ジメチル−2−オキソエチル)安息香酸の製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(8.60g,45.5mmol)のトルエン(60mL)/テトラヒドロフラン(40mL)溶液へ、ジイソブチルアルミニウムヒドリドの1.0Mヘキサン溶液(100mL,100mmol)を−78℃で1時間かけて滴下し、滴下終了後−78℃で1時間および0℃で1時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(200mL)および3N塩酸(300mL)の混合液中に注ぎ込み、有機層と水層を分離後、水層を酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(6.39g,73%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.43 (6H, s), 7.53 (1H, dt, J = 0.6, 7.5 Hz), 7.58 (1H, dt, J = 7.5, 1.6 Hz), 7.83 - 7.85 (1H, m), 7.88 (1H, dt, J = 7.5, 1.6 Hz), 9.54 (1H, s), 13.06 (1H, br s).
(ii)3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)安息香酸メチルの製造
3−(1,1−ジメチル−2−オキソエチル)安息香酸(3.50g,18.2mmol)のアセトン(60mL)溶液に炭酸カリウム(3.78g,27.3mmol)およびヨウ化メチル(3.40mL,54.6mmol)を加え、60℃で5時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL,30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、3−(1,1−ジメチル−2−オキソエチル)安息香酸メチルを黄色油状物質として得た。
アジ化 p−アセトアミドベンゼンスルホニル(5.25g,21.9mmol)および炭酸カリウム(7.55g,54.6mmol)のアセトニトリル(100mL)懸濁液へ、(2−オキソプロピル)ホスホン酸ジメチル(3.00mL,21.9mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。その後反応混合物へ、3−(1,1−ジメチル−2−オキソエチル)安息香酸メチルのメタノール(20mL)溶液を加え、室温で16時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(70mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→90/10)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(2.26g,61%)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.56 (6H, s), 3.34 (1H, s), 3.86 (3H, s), 7.51 (1H, dt, J = 0.6, 7.8 Hz), 7.80 - 7.88 (2H, m), 8.17 (1H, dt, J = 0.6, 1.8 Hz).
(iii)3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)安息香酸の製造
3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)安息香酸メチル(2.26g,11.2mmol)のメタノール(15mL)/テトラヒドロフラン(10mL)溶液へ、2N水酸化ナトリウム水溶液(11.2mL,22.4mmol)を加え、60℃で3時間攪拌した。反応混合物を6N塩酸(5mL)で中和後、1N塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL,20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(1.94g,92%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.56 (6H, s), 3.33 (1H, s), 7.48 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.72 - 7.88 (2H, m), 8.16 (1H, t, J = 1.6 Hz), 13.01 (1H, br s).
(iv)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](メチル)アミノ}−2−フルオロフェニル)−3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)ベンズアミドの製造
実施例D17(iv)で製造したN−{5−[(3−アミノ−4−フルオロフェニル)(メチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(100mg,301μmol)、3−(1,1−ジメチルプロパン−2−イン−1−イル)安息香酸(141mg,753μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(286mg,753μmol)のピリジン(4mL)溶液を、90℃で3時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→10/90)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(94mg,62%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.59 (6H, s), 2.19 (3H, s), 3.32 (1H, s), 3.51 (3H, s), 7.28 (1H, ddd, J = 2.5, 4.8, 9.3 Hz), 7.34 (1H, t, J = 9.3 Hz), 7.51 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.60 (1H, dd, J = 2.5, 6.9 Hz), 7.79 (1H, ddd, J = 1.2, 1.7, 7.8 Hz), 7.86 (1H, ddd, J = 1.2, 1.7, 7.8 Hz), 8.17 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.73 (1H, s), 10.20 (1H, br s), 12.34 (1H, br s).
実施例D21
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](シクロプロピル)アミノ}フェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(3−ニトロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
3−ニトロアニリン(15.4g,112mmol)のアセトニトリル(220mL)溶液へ、二炭酸ジ−tert−ブチル(62.2g,285mmol)、トリエチルアミン(23.2mL,168mmol)およびN,N−ジメチルピリジン−4−アミン(1.36g,11.2mmol)を加え、室温で42時間攪拌後、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣のメタノール(100mL)/テトラヒドロフラン(100mL)溶液へ、炭酸カリウム(30.8g,223mmol)を加え、60℃で1時間攪拌した。反応混合物へ水(200mL)を加え、酢酸エチル(300mL,100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→90/10)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(18.6g,70%)を淡黄色針状結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.50 (9H, s), 7.54 (1H, t, J = 8.2 Hz), 7.77 (1H, ddd, J = 1.0, 2.2, 8.2 Hz), 7.82 (1H, ddd, J = 1.0, 2.2, 8.2 Hz), 8.48 (1H, t, J = 2.2 Hz), 9.92 (1H, br s).
(ii)(3−アミノフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
(3−ニトロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(17.1g,71.7mmol)のエタノール(90mL)/テトラヒドロフラン(30mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素(1.53g)を加え、室温中、水素雰囲気下(3気圧)で9時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をジエチルエーテル/ヘキサン混合液で洗浄し、標題化合物(14.7g,98%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.45 (9H, s), 4.96 (2H, br s), 6.16 (1H, ddd, J = 0.8, 2.0, 7.8 Hz), 6.52 (1H, ddd, J = 0.8, 2.0, 7.8 Hz), 6.76 - 6.88 (2H, m), 8.99 (1H, br s).
(iii)[3−(シクロプロピルアミノ)フェニル]カルバミン酸 tert−ブチルの製造
(3−アミノフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(6.91g,33.2mmol)のメタノール(30mL)溶液へ、酢酸(5.69mL,99.5mmol)および[(1−エトキシシクロプロピル)オキシ](トリメチル)シラン(7.98mL,39.8mmol)を加え、60℃で4時間攪拌後、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を、テトラヒドロホウ素化ナトリウム(2.51g,66.4mmol)および三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(8.33mL,66.4mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)懸濁液(あらかじめ室温で1時間攪拌)へ、0℃で30分かけて滴下し、室温で2.5時間攪拌した。反応混合物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→90/10)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(4.87g,59%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.29 - 0.38 (2H, m), 0.58 - 0.68 (2H, m), 1.45 (9H, s), 2.19 - 2.31 (1H, m), 5.96 (1H, d, J = 1.1 Hz), 6.31 (1H, ddd, J = 1.0, 2.1, 8.1 Hz), 6.63 (1H, ddd, J = 1.0, 2.1, 8.1 Hz), 6.85 - 6.98 (2H, m), 9.02 (1H, br s).
(iv){3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(シクロプロピル)アミノ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
[3−(シクロプロピルアミノ)フェニル]カルバミン酸 tert−ブチル(5.51g,15.4mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液へ、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(8.06mL,46.2mmol)およびチオシアン酸 2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル(6.66g,30.7mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に水(100mL)を加え、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄後、シリカゲルパッドで濾過した。得られた濾液を減圧下で濃縮し、{3−[シクロプロピル(5−ニトロ−4−チオシアナトピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルを褐色アモルファス状固体として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物{3−[シクロプロピル(5−ニトロ−4−チオシアナトピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルのエタノール(60mL)/1−メチルピロリジン−2−オン(15mL)/水(10mL)溶液へ、還元鉄(4.29g,76.9mmol)および塩化カルシウム(8.53g,76.9mmol)を加え、100℃で5時間、室温で2日間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に水(200mL)を加え、酢酸エチル(200mL、50mL)で抽出した。合わせた有機層をシリカゲルパッドで濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→10/90)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンで洗浄し、標題化合物(2.37g,39%)を灰色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 0.36 - 0.52 (2H, m), 0.77 - 0.89 (2H, m), 1.46 (9H, s), 2.98 - 3.11 (1H, m), 6.81 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.14 - 7.31 (2 H, m), 7.35 (1H, s), 7.60 (2H, br s), 8.28 (1H, s), 9.35 (1H, br s).
(v)N−{5−[(3−アミノフェニル)(シクロプロピル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミドの製造
{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)(シクロプロピル)アミノ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(1.20g,3.01mmol)のピリジン(20mL)溶液へ、塩化アセチル(859μL,12.1mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物へ水(60mL)を加え、酢酸エチル(60mL,20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄後、塩基性シリカゲルパッドで濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](シクロプロピル)アミノ}フェニル)カルバミン酸 tert−ブチルを暗紫色固体として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](シクロプロピル)アミノ}フェニル)カルバミン酸 tert−ブチルおよびアニソール(1.5mL)のトリフルオロ酢酸(15mL)溶液を、0℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮後、得られた残渣へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(60mL)を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフラン混合液(9:1,60mL,20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(820mg,80%)を紫色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.42 - 0.51 (2H, m), 0.79 - 0.88 (2H, m), 2.17 (3H, s), 3.06 - 3.16 (1H, m), 5.08 (2H, br s), 6.34 (1H, ddd, J = 0.9, 2.0, 7.9 Hz), 6.40 (1H, t, J = 2.0 Hz), 6.45 (1H, ddd, J = 0.9, 2.0, 7.9 Hz), 7.02 (1H, t, J = 7.9 Hz), 8.69 (1H, s), 12.29 (1H, br s).
(vi)N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](シクロプロピル)アミノ}フェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{5−[(3−アミノフェニル)(シクロプロピル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,353μmol)、3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(80mg,424μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(201mg,530μmol)のピリジン(3mL)溶液を、60℃で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→95/5)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(106mg,59%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.45 - 0.58 (2H, m), 0.85 - 0.95 (2H, m), 1.75 (6H, s), 2.19 (3H, s), 3.14 - 3.26 (1H, m), 6.97 - 7.08 (1H, m), 7.35 - 7.43 (1H, m), 7.60 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.65 - 7.72 (2H, m), 7.75 (1H, ddd, J = 0.9, 1.8, 7.8 Hz), 7.91 - 7.97 (1H, m), 8.04 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.75 (1H, s), 10.36 (1H, br s), 12.34 (1H, br s).
実施例D22
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](シクロプロピル)アミノ}フェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D21(v)で製造したN−{5−[(3−アミノフェニル)(シクロプロピル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,353μmol)、実施例D18(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(95mg,424μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(201mg,530μmol)のピリジン(3mL)溶液を、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→97/3)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(137mg,71%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.47 - 0.56 (2H, m), 0.86 - 0.96 (2H, m), 1.85 (6H, s), 2.19 (3H, s), 3.14 - 3.23 (1H, m), 7.02 (1H, ddd, J = 0.8, 2.0, 7.9 Hz), 7.38 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.53 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.57 - 7.63 (2H, m), 7.63 - 7.69 (2H, m), 8.75 (1H, s), 10.64 (1H, br s), 12.34 (1H, br s).
実施例D23
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](シクロプロピル)アミノ}フェニル)−3−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D21(v)で製造したN−{5−[(3−アミノフェニル)(シクロプロピル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,353μmol)、3−(トリフルオロメトキシ)安息香酸(77mg,371μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(161mg,424μmol)のピリジン(3mL)溶液を、室温で30分攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→98/2)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(134mg,71%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.46 - 0.57 (2H, m), 0.85 - 0.97 (2H, m), 2.19 (3H, s), 3.13 - 3.25 (1H, m), 7.04 (1H, ddd, J = 1.0, 1.8, 8.0 Hz), 7.40 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.57 - 7.64 (1H, m), 7.65 - 7.74 (3H, m), 7.88 - 7.95 (1H, m), 8.02 (1H, dt, J = 7.7, 1.3 Hz), 8.75 (1H, s), 10.42 (1H, br s), 12.34 (1H, br s).
実施例D24
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル](シクロプロピル)アミノ}フェニル)−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D21(v)で製造したN−{5−[(3−アミノフェニル)(シクロプロピル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,353μmol)、2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(84mg,371μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(161mg,424μmol)のピリジン(3mL)溶液を、室温で30分攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10/90→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(124mg,64%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.48 - 0.56 (2H, m), 0.84 - 0.96 (2H, m), 2.19 (3H, s), 3.14 - 3.24 (1H, m), 7.04 (1H, ddd, J = 1.0, 1.9, 8.0 Hz), 7.39 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.58 (1H, ddd, J = 1.0, 1.9, 8.0 Hz), 7.63 - 7.72 (2H, m), 7.90 - 7.95 (1H, m), 7.98 (1H, dd, J = 7.9, 1.3 Hz), 8.75 (1H, s), 10.72 (1H, br s), 12.35 (1H, br s).
実施例D25
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(9.87g,52.2mmol)のトルエン(150mL)懸濁液へ、塩化チオニル(25.3g,213mmol)を加え、120℃で2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、塩化 3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを無色油状物質として得た。4−メチル−3−ニトロアニリン(7.63g,50.2mmol)のピリジン(150mL)溶液へ、N,N−ジメチルピリジン−4−アミン(122mg,1.00mmol)および塩化 3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンゾイルを加え、室温で14時間攪拌した。反応混合物に1N塩酸(200mL)を加え、酢酸エチル(150mL,100mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。シリカゲルパッドで濾過後、濾液を減圧下で濃縮し、3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)ベンズアミドを黄色油状物質として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−(4−メチル−3−ニトロフェニル)ベンズアミドのテトラヒドロフラン(300mL)溶液へ、亜ジチオン酸ナトリウム(78.1g,629mmol)の水溶液(500mL)を加え、100℃で2時間攪拌した。反応混合物の有機層を分離後、水層を酢酸エチル(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=98/2→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(5.60g,38%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.77 (6H, s), 2.03 (3H, s), 4.90 (2H, br s), 6.82 (1H, dd, J = 1.8, 8.1 Hz), 6.88 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.09 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.57 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.72 (1H, ddd, J = 1.2, 1.9, 7.8 Hz), 7.90 (1H, dt, J = 1.2, 1.9, 7.8 Hz), 8.01 (1H, t, J = 1.9 Hz), 9.99 (1H, br s).
(ii)チオシアン酸 2−{[5−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)−2−メチルフェニル]アミノ}−5−ニトロピリミジン−4−イルの製造
N−(3−アミノ−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(1.00g,3.41mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液へ、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(893μL,5.11mmol)およびチオシアン酸 2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル(812mg,3.75mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(1.41g,88%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ1.80 (6H, s), 2.42 (3H, s), 7.20 - 7.33 (1H, m), 7.52 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.73 (1H, ddd, J = 1.1, 1.8, 7.8 Hz), 7.87 - 7.94 (2H, m), 7.99 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.23 (1H, dd, J = 1.8, 8.3 Hz), 8.70 - 8.76 (2H, m), 9.17 (1H, br s).
(iii)N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
チオシアン酸 2−{[5−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)−2−メチルフェニル]アミノ}−5−ニトロピリミジン−4−イル(1.09mmol,515mg)の1−メチルピロリジン−2−オン(9mL)/エタノール(6mL)溶液に10%パラジウム−炭素(120mg)および酢酸(0.5mL)を加え、室温中、水素雰囲気下(3.0気圧)で19時間攪拌した。不溶物を濾別後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL,20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=40/60→10/90)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(281mg,58%)を紫色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.69 (3H, s), 7.17 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.47 (1H, dd, J = 2.2, 8.4 Hz), 7.54 - 7.63 (3H, m), 7.74 (1H, ddd, J = 1.5, 2.0, 8.0 Hz), 7.90 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.93 (1H, ddd, J = 1.5, 2.0, 8.0 Hz), 8.03 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.29 (1H, s), 8.56 (1H, br s), 10.23 (1H, br s).
(iv)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[3−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)−4−メチルフェニル]ベンズアミドの製造
N−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(137mg,309μmol)のピリジン(3mL)溶液へ、塩化シクロプロパンカルボニル(68μL,742μmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフラン混合液(9:1,20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノールおよび酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(56mg,35%)を淡赤色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 0.86 - 1.02 (4H, m), 1.75 (6H, s), 1.92 - 2.02 (1H, m), 2.20 (3H, s), 7.21 (1H, d, J = 8.2 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 2.2, 8.2 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.72 - 7.76 (1H, m), 7.90 (1H, d, J = 2.2 Hz), 7.93 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.03 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.73 (1H, s), 8.97 (1H, br s), 10.25 (1H, br s), 12.64 (1H, br s).
実施例D26
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D25(iii)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(161mg,363μmol)のピリジン(4mL)溶液へ、塩化アセチル(65μL,908μmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(129mg,73%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.18 (3H, s), 2.20 (3H, s), 7.21 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 2.2, 8.5 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.72 - 7.76 (1H, m), 7.87 - 7.97 (2H, m), 8.03 (1H, t, J = 1.7 Hz), 8.74 (1H, s), 8.99 (1H, s), 10.26 (1H, br s), 12.35 (1H, br s).
実施例D27
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−メチル−3−[(2−{[(2E)−3−フェニルプロパ−2−エノイル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D25(iii)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(150mg,338μmol)のピリジン(4mL)溶液へ、塩化シンナモイル(141mg,845μmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=30/70→10/90)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(108mg,56%)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.21 (3H, s), 6.94 (1H, d, J = 15.9 Hz), 7.22 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.43 - 7.55 (4H, m), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.63 - 7.69 (2H, m), 7.71 - 7.82 (2H, m), 7.87 - 7.97 (2H, m), 8.04 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.78 (1H, s), 9.03 (1H, br s), 10.27 (1H, br s), 12.62 (1H, br s).
実施例D28
N−(5−{[5−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)−2−メチルフェニル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−2−メチル−1H−イミダゾール−5−カルボキサミドの製造
Figure 2009028629
実施例D25(iii)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(150mg,338μmol)のピリジン(4mL)溶液へ、2−メチル−1H−イミダゾール−5−カルボン酸(194mg,1.35mmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(899mg,2.36mmol)を加え、90℃で28時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→92/8)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランおよび酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(80mg,43%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.21 (3H, s), 2.36 (3H, s), 7.22 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.53 (1H, dd, J = 2.1, 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.74 (1H, ddd, J = 1.0, 1.9, 7.8 Hz), 7.88 - 7.96 (2H, m), 7.97 (1H, s), 8.03 (1H, t, J = 1.9 Hz), 8.76 (1H, s), 9.00 (1H, br s), 10.27 (1H, br s), 11.70 (1H, br s), 12.53 (1H, br s).
実施例D29
N−(5−{[5−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)−2−メチルフェニル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−5−(1−メチルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドの製造
Figure 2009028629
実施例D25(iii)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(82mg,185μmol)のピリジン(3mL)溶液へ、5−(1−メチルエチル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(57mg,370μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(211mg,555μmol)を加え、90℃で21時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→92/8)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をN、N−ジメチルホルムアミドおよびジエチルエーテルから再結晶し、標題化合物(34mg,32%)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.25 (6H, d, J=7.0 Hz), 1.75 (6H, s), 2.21 (3H, s), 2.92 - 3.11 (1H, m), 6.74 (1H, br s), 7.22 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.53 (1H, dd, J = 2.2, 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.74 (1H, ddd, J = 1.0, 1.9, 7.9 Hz), 7.90 - 7.97 (2H, m), 8.03 (1H, t, J = 1.9 Hz), 8.78 (1H, br s), 9.03 (1H, br s), 10.27 (1H, br s), 12.28 (1H, br s), 13.41 (1H, br s).
実施例D30
N−(5−{[5−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)−2−メチルフェニル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドの製造
Figure 2009028629
実施例D25(iii)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(80mg,180μmol)のピリジン(3mL)溶液へ、1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(45mg,360μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(205mg,540μmol)を加え、90℃で17時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→92/8)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(40mg,40%)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.21 (3H, s), 3.97 (3H, s), 6.99 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.22 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.53 (1H, dd, J = 2.3, 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.74 (1H, ddd, J = 1.0, 1.9, 7.8 Hz), 7.87 - 7.97 (3H, m), 8.03 (1H, t, J = 1.9 Hz), 8.76 (1H, s), 8.99 (1H, br s), 10.27 (1H, br s), 12.43 (1H, br s).
実施例D31
N−(5−{[5−({[3−(1−シアノ−1−メチルエチル)フェニル]カルボニル}アミノ)−2−メチルフェニル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル)−5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミドの製造
Figure 2009028629
実施例D25(iii)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(80mg,180μmol)のピリジン(3mL)溶液へ、5−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸(45mg,360μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(205mg,540μmol)を加え、90℃で16時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→90/10)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をN、N−ジメチルホルムアミドおよびジエチルエーテルから再結晶し、標題化合物(41mg,41%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.21 (3H, s), 2.29 (3H, br s), 6.70 (1H, br s), 7.21 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.53 (1H, dd, J = 2.1, 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.74 (1H, ddd, J = 1.0, 1.9, 7.8 Hz), 7.90 - 7.96 (2H, m), 8.03 (1H, t, J = 1.9 Hz), 8.77 (1H, br s), 9.01 (1H, br s), 10.27 (1H, br s), 12.30 (1H, br s), 13.35 (1H, br s).
実施例D32
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[4−メチル−3−({2−[(モルホリン−4−イルアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)フェニル]ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
実施例D25(iii)で製造したN−{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(948mg,2.14mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(20mL)溶液へ、塩化クロロアセチル(425μL,5.34mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物に水(60mL)を加え、酢酸エチル(30mL,15mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=60/40→30/70)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(778mg,71%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.20 (3H, s), 4.45 (2H, s), 7.22 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 2.1, 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.74 (1H, ddd, J = 1.1, 1.9, 7.9 Hz), 7.90 (1H, d, J = 2.1 Hz), 7.93 (1H, ddd, J = 1.1, 1.9, 7.9 Hz), 8.03 (1H, t, J = 1.9 Hz), 8.80 (1H, s), 9.08 (1H, br s), 10.27 (1H, br s), 12.74 (1H, br s).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[4−メチル−3−({2−[(モルホリン−4−イルアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)フェニル]ベンズアミドの製造
N−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(152mg,292μmol)のテトラヒドロフラン(4mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)溶液へ、トリエチルアミン(121μL,876μmol)およびモルホリン(76μL,876μmol)を加え、60℃で15時間攪拌した。反応混合物に水(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→97/3)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(131mg,78%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.20 (3H, s), 2.47 - 2.55 (4H, m), 3.33 (2H, s), 3.56 - 3.65 (4H, m), 7.21 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 2.2, 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.74 (1H, ddd, J = 1.0, 1.9, 7.8 Hz), 7.89 - 7.97 (2H, m), 8.03 (1H, t, J = 1.9 Hz), 8.76 (1H, s), 9.01 (1H, br s), 10.26 (1H, br s), 12.16 (1H, br s).
実施例D33
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{4−メチル−3−[(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]フェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D32(i)で製造したN−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(150mg,288μmol)のテトラヒドロフラン(4mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)溶液へ、トリエチルアミン(120μL,864μmol)および1−メチルピペラジン(96μL,864μmol)を加え、60℃で3時間攪拌した。反応混合物に水(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=97/3→92/8)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフラン、酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(137mg,82%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.15 (3H, s), 2.20 (3H, s), 2.29 - 2.38 (4H, m), 2.47 - 2.52 (4H, m), 3.30 (2H, s), 7.21 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 2.2, 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.74 (1H, ddd, J = 1.0, 1.9, 7.9 Hz), 7.88 - 7.96 (2H, m), 8.03 (1H, t, J = 1.9 Hz), 8.74 (1H, s), 8.99 (1H, br s), 10.25 (1H, br s), 12.09 (1H, br s).
実施例D34
3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[(2−{[(4,4−ジフルオロピペリジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D32(i)で製造したN−[3−({2−[(クロロアセチル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル}アミノ)−4−メチルフェニル]−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド(150mg,288μmol)のテトラヒドロフラン(4mL)/N,N−ジメチルホルムアミド(0.5mL)溶液へ、トリエチルアミン(180μL,1.30mmol)および4,4−ジフルオロピペリジン 塩酸塩(68mg,432μmol)を加え、60℃で7時間攪拌した。反応混合物に水(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(82mg,47%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 1.91 - 2.08 (4H, m), 2.20 (3H, s), 2.65 - 2.72 (4H, m), 3.44 (2H, s), 7.21 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 2.2, 8.3 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.74 (1H, ddd, J = 1.0, 1.9, 7.8 Hz), 7.88 - 7.97 (2H, m), 8.03 (1H, t, J = 1.9 Hz), 8.76 (1H, s), 9.01 (1H, br s), 10.26 (1H, br s), 12.19 (1H, br s).
実施例D35
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(4−メチル−3−ニトロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
4−メチル−3−ニトロアニリン(15.0g,98.6mmol)のテトラヒドロフラン(40mL)溶液へ、二炭酸ジ−tert−ブチル(25.8g,118mmol)を加え、70℃で15時間攪拌後、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(22.2g,89%)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.48 (9H, s), 2.43 (3H, s), 7.38 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.58 (1H, dd, J = 2.3, 8.6 Hz), 8.22 (1H, d, J = 2.3 Hz), 9.76 (1H, br s).
(ii)(3−アミノ−4−メチルフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
(4−メチル−3−ニトロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(10.1g,39.8mmol)のエタノール(60mL)/テトラヒドロフラン(20mL)溶液へ、10%パラジウム−炭素(2.12g)を加え、室温中、水素雰囲気下(3気圧)で22時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(8.82g,99%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.44 (9H, s), 1.95 (3H, s), 4.72 (2H, br s), 6.48 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.73 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.82 (1H, s), 8.90 (1H, br s).
(iii){3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
(3−アミノ−4−メチルフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(8.82g,39.7mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液へ、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(10.4mL,59.8mmol)およびチオシアン酸 2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル(9.49g,43.8mmol)を加え、室温で30分攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)を加え、酢酸エチル(150mL,2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、{3−[(5−ニトロ−4−チオシアナトピリミジン−2−イル)アミノ]4−メチルフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルを黄色アモルファス状固体として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物{3−[(5−ニトロ−4−チオシアナトピリミジン−2−イル)アミノ]4−メチルフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルのエタノール(120mL)/1−メチルピロリジン−2−オン(80mL)溶液へ、還元鉄(6.68g,120mmol)および塩化カルシウム(13.3g,120mmol)水溶液(20mL)を加え、100℃で16時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣に水(350mL)を加え、酢酸エチル(200mL、2×80mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄後、シリカゲルパッドで濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(5.24g,35%)を灰色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.46 (9H, s), 2.11 (3H, s), 7.04 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.14 (1H, dd, J = 2.1, 8.4 Hz), 7.56 (2H, br s), 7.59 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.26 (1H, s), 8.48 (1H, br s), 9.20 (1H, br s).
(iv)(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
{3−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−メチルフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(1.20g,3.22mmol)のピリジン(20mL)溶液へ、塩化アセチル(575μL,8.06mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、塩基性シリカゲルパッドで濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(1.31g,98%)を淡紫色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.46 (9H, s), 2.12 (3H, s), 2.18 (3H, s), 7.07 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.18 (1H, dd, J = 2.1, 8.4 Hz), 7.60 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.71 (1H, s), 8.88 (1H, br s), 9.23 (1H, br s), 12.33 (1H, br s).
(v)N−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミドの製造
(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(1.27g,3.06mmol)およびアニソール(2mL)のトリフルオロ酢酸(20mL)溶液を、0℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮後、得られた残渣へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフラン混合液(1:1,50mL,2×10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(795mg,83%)を淡緑色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.03 (3H, s), 2.18 (3H, s), 4.83 (2H, br s), 6.31 (1H, dd, J = 2.4, 8.1 Hz), 6.76 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.84 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.67 (1H, br s), 8.70 (1H, s), 12.31 (1H, br s).
(vi)N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,382μmol)、実施例D18(v)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(111mg,500μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(189mg,500μmol)のピリジン(4mL)溶液を、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→95/5)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(133mg,67%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.84 (6H, s), 2.18 (3H, s), 2.19 (3H, s), 7.19 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.47 (1H, dd, J = 2.1, 8.4 Hz), 7.51 - 7.61 (2H, m), 7.65 (1H, dd, J = 2.1, 7.5 Hz), 7.89 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.73 (1H, s), 8.97 (1H, br s), 10.52 (1H, s), 12.35 (1H, br s).
実施例D36
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D35(v)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,382μmol)、実施例D19(ii)で製造した2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)安息香酸(110mg,500μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(189mg,500μmol)のピリジン(4mL)溶液を、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→95/5)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(133mg,67%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.40 - 1.51 (2H, m), 1.74 - 1.86 (2H, m), 2.18 (3H, s), 2.19 (3H, s), 7.20 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.41 - 7.53 (2H, m), 7.59 (1H, dd, J = 1.8, 7.7 Hz), 7.64 (1H, dd, J = 1.8, 7.7 Hz), 7.90 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.73 (1H, s), 8.98 (1H, br s), 10.50 (1H, br s), 12.35 (1H, br s).
実施例D37
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D35(v)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,382μmol)、3−(トリフルオロメトキシ)安息香酸(102mg,500μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(189mg,500μmol)のピリジン(4mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→95/5)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランから再結晶し、標題化合物(78mg,40%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.18 (3H, s), 2.20 (3H, s), 7.21 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.51 (1H, dd, J = 2.2, 8.4 Hz), 7.57 - 7.63 (1H, m), 7.68 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.87 - 7.95 (2H, m), 8.01 (1H, dt, J = 7.8, 1.3 Hz), 8.73 (1H, s), 8.98 (1H, br s), 10.33 (1H, br s), 12.34 (1H, br s).
実施例D38
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D35(v)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,382μmol)、2−クロロ−3−(トリフルオロメチル)安息香酸(112mg,500μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(189mg,500μmol)のピリジン(4mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノール=100/0→97/3)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(154mg,77%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.18 (3H, s), 2.19 (3H, s), 7.21 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.46 (1H, dd, J = 2.2, 8.4 Hz), 7.67 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.86 - 7.93 (2H, m), 7.97 (1H, dd, J = 1.2, 7.8 Hz), 8.73 (1H, s), 8.98 (1H, br s), 10.59 (1H, br s), 12.35 (1H, br s).
実施例D39
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(1,1−ジメチルプロパン−2−イン−1−イル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D35(v)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,382μmol)、実施例D20(iii)で製造した3−(1,1−ジメチルプロパン−2−イン−1−イル)安息香酸(458mg,458μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(174mg,458μmol)のピリジン(4mL)溶液を、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランから再結晶し、標題化合物(145mg,78%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.59 (6H, s), 2.18 (3H, s), 2.19 (3H, s), 3.31 (1H, s), 7.20 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.46 - 7.54 (2H, m), 7.74 - 7.78 (1H, m), 7.83 (1H, dt, J = 7.6, 1.5 Hz), 7.90 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.07 (1H, t, J = 1.5 Hz), 8.75 (1H, s), 9.00 (1H, br s), 10.20 (1H, br s), 12.35 (1H, br s).
実施例D40
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(ジフルオロメトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D35(v)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,382μmol)、3−(ジフルオロメトキシ)安息香酸(86mg,458μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(174mg,458μmol)のピリジン(3mL)溶液を、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランおよび酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(113mg,61%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.19 (3H, s), 2.20 (3H, s), 7.21 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.33 (1H, t, J = 73.8 Hz), 7.40 (1H, dt, J = 7.9, 1.6 Hz), 7.52 (1H, dd, J = 2.3, 8.4 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.73 (1H, t, J = 1.6 Hz), 7.84 (1H, dt, J = 7.9, 1.6 Hz), 7.93 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.75 (1H, s), 9.00 (1H, br s), 10.26 (1H, br s), 12.35 (1H, br s).
実施例D41
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(1,1,2,2−テトラフルオロメトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D35(v)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,382μmol)、3−(1,1,2,2−テトラフルオロメトキシ)安息香酸(109mg,458μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(174mg,458μmol)のピリジン(3mL)溶液を、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノールおよび酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(89mg,44%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.19 (3H, s), 2.20 (3H, s), 6.85 (1H, tt, J = 3.0, 51.8 Hz), 7.21 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.48 - 7.54 (2H, m), 7.65 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.83 (1H, t, J = 1.7 Hz), 7.92 (1H, d, J = 2.3 Hz), 7.97 (1H, dt, J = 7.9, 1.2 Hz), 8.75 (1H, s), 8.99 (1H, br s), 10.32 (1H, br s), 12.34 (1H, br s).
実施例D42
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(2−シアノプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−[(1E)−2−シアノエテニル]安息香酸メチルの製造
3−ホルミル安息香酸メチル(1.00g,6.09mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液へ、炭酸カリウム(1.02g,7.31mmol)、(シアノメチル)ホスホン酸ジエチル(1.29g,7.31mmol)および水(0.2mL)を加え、70℃で1時間攪拌した。反応混合物に水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(730mg,64%)を無色針状結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.88 (3H, s), 6.61 (1H, d, J = 16.8 Hz), 7.61 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.77 (1H, d, J = 16.8 Hz), 7.96 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.02 (1H, dt, J = 7.8, 1.5 Hz), 8.20 (1H, t, J = 1.5 Hz).
(ii)3−[(1E)−2−シアノプロパ−1−エン−1−イル]安息香酸メチルの製造
ヨウ化トリメチルスルホキソニウム(2.88g,13.1mmol)のジメチルスルホキシド(10mL)懸濁液へ、60%水素化ナトリウム(150mg,11.2mmol)を加え、室温で2.5時間攪拌した。反応混合物へ、3−[(1E)−2−シアノエテニル]安息香酸メチル(700mg,3.74mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→85/15)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(205mg,27%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.45 (3H, d, J = 1.0 Hz), 3.88 (3H, s), 6.23 (1H, d, J = 1.0 Hz), 7.61 (1H, t, J = 7.7 Hz), 7.91 - 7.96 (1H, m), 8.03 (1H, dt, J = 7.7, 1.2 Hz), 8.14 (1H, t, J = 1.6 Hz).
(iii)3−(2−シアノプロピル)安息香酸の製造
3−[(1E)−2−シアノプロパ−1−エン−1−イル]安息香酸メチル(108mg,537μmol)のエタノール(4mL)/テトラヒドロフラン(1mL)溶液へ10%パラジウム−炭素(20mg)を加え、室温中、水素雰囲気下(1気圧)で4時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、3−(2−シアノプロピル)安息香酸メチルを無色油状物質として得た。
上記で製造した3−(2−シアノプロピル)安息香酸メチルのメタノール(2mL)/テトラヒドロフラン(1mL)溶液へ、2N水酸化ナトリウム水溶液(537μL,1.07mmol)を加え、50℃で1時間攪拌した。反応混合物を6N塩酸(300μL)で中和し、1N塩酸(5mL)を加え、酢酸エチル(5mL,2mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(2mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(105mg,定量的)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.32 (3H, dd, J = 0.8, 7.0 Hz), 2.86 (2H, d, J = 7.0 Hz), 3.17 - 3.29 (1H, m), 7.48 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.60 (1H, dt, J = 7.6, 1.1 Hz), 7.84 (1H, dt, J = 7.6, 1.1 Hz), 7.90 (1H, t, J = 1.1 Hz), 12.86 (1H, br s).
(iv)N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(2−シアノプロピル)ベンズアミドの製造
実施例D35(v)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(130mg,413μmol)、上記で製造した3−(2−シアノプロピル)安息香酸(102mg,537μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(188mg,500μmol)のピリジン(4mL)溶液を、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(130mg,65%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.36 (3H, d, J = 7.1 Hz), 2.19 (3H, s), 2.20 (3H, s), 2.88 (2H, d, J = 7.1 Hz), 3.18 - 3.28 (1H, m), 7.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.45 - 7.58 (3H, m), 7.83 (1H, dt, J = 7.4, 1.6 Hz), 7.87 (1H, br s), 7.91 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.75 (1H, s), 8.99 (1H, br s), 10.16 (1H, br s), 12.34 (1H, br s).
実施例D43
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(2−シアノエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(2−シアノエチル)安息香酸メチルの製造
3−ホルミル安息香酸メチル(2.00g,12.2mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液へ、炭酸カリウム(2.02g,14.6mmol)、(シアノメチル)ホスホン酸ジエチル(2.29mL,14.6mmol)および水(0.4mL)を加え、60℃で1時間攪拌した。反応混合物に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL,20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、3−(2−シアノエテニル)安息香酸メチルを白色固体として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物3−(2−シアノエテニル)安息香酸メチルのエタノール(45mL)/テトラヒドロフラン(15mL)溶液へ10%パラジウム−炭素(648mg)を加え、室温中、水素雰囲気下(1気圧)で2時間攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→75/25)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(2.03g,88%)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.85 (2H, dt, J = 6.9, 1.2 Hz), 2.93 - 3.00 (2H, m), 3.86 (3H, s), 7.49 (1H, dt, J = 0.5, 7.6 Hz), 7.60 (1H, ddd, J = 1.5, 1.8, 7.6 Hz), 7.86 (1H, ddd, J = 1.5, 1.8, 7.6 Hz), 7.91 (1H, dt, J = 0.5, 1.8 Hz).
(ii)3−(2−シアノエチル)安息香酸の製造
3−(2−シアノエチル)安息香酸メチル(169mg,893μmol)のメタノール(3mL)/テトラヒドロフラン(1mL)溶液へ、2N水酸化ナトリウム水溶液(893μL,1.79mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。反応混合物を6N塩酸(500μL)で中和し、1N塩酸(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(151mg,96%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.80 - 2.89 (2H, m), 2.91 - 3.00 (2H, m), 7.46 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.56 (1H, dt, J = 7.6, 1.5 Hz), 7.83 (1H, dt, J = 7.6, 1.5 Hz), 7.89 (1H, t, J = 1.5 Hz), 12.94 (1H, br s).
(iii)N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(2−シアノエチル)ベンズアミドの製造
実施例D35(v)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,382μmol)、3−(2−シアノエチル)安息香酸(74mg,420μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(160mg,420μmol)のピリジン(4mL)溶液を、室温で1時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=30/70→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランおよび酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(117mg,65%)を淡黄色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.19 (6H, s), 2.83 - 2.92 (2H, m), 2.94 - 3.04 (2H, m), 7.20 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.44 - 7.56 (3H, m), 7.79 - 7.88 (2H, m), 7.92 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.75 (1H, s), 9.00 (1H, br s), 10.17 (1H, br s), 12.35 (1H, br s).
実施例D44
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(2−シアノ−2−メチルプロピル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(2−シアノ−2−メチルプロピル)安息香酸メチルの製造
実施例D43(i)で製造した3−(2−シアノエチル)安息香酸メチル(510mg,2.70mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液へ、ヨウ化メチル(671μL,10.8mmol)を加えた後、リチウム ヘキサメチルジシラジドの1.1Mテトラヒドロフラン溶液(7.35mL,8.09mmol)を−78℃で30分かけて滴下し、滴下終了後−78℃で1時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(50mL)および飽和塩化アンモニウム水溶液(50mL)の混合液中に注ぎ込み、有機層と水層を分離後、水層を酢酸エチル(50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=95/5→85/15)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(260mg,44%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.30 (6H, s), 2.94 (2H, s), 3.86 (3H, s), 7.52 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.58 (1H, dt, J = 7.8, 1.6 Hz), 7.87 - 7.93 (2H, m).
(ii)3−(2−シアノ−2−メチルプロピル)安息香酸の製造
3−(2−シアノ−2−メチルプロピル)安息香酸メチル(260mg,1.20mmol)のメタノール(6mL)/テトラヒドロフラン(2mL)溶液へ、2N水酸化ナトリウム水溶液(1.20mL,2.39mmol)を加え、60℃で2時間攪拌した。反応混合物を6N塩酸(600μL)で中和し、1N塩酸(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、標題化合物(230mg,95%)を白色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.31 (6H, s), 2.93 (2H, s), 7.43 - 7.58 (2H, m), 7.81 - 7.92 (2H, m), 12.98 (1H, br s).
(iii)N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(2−シアノ−2−メチルプロピル)ベンズアミドの製造
実施例D35(v)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(120mg,382μmol)、3−(2−シアノ−2−メチルプロピル)安息香酸(86mg,420μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(160mg,420μmol)のピリジン(4mL)溶液を、室温で2時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=30/70→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をメタノールで洗浄し、標題化合物(108mg,56%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.33 (6H, s), 2.19 (3H, s), 2.19 (3H, s), 2.94 (2H, s), 7.20 (1H, d, J = 8.5 Hz), 7.46 - 7.57 (3H, m), 7.83 (1H, br s), 7.85 - 7.91 (1H, m), 7.92 (1H, d, J = 2.3 Hz), 8.74 (1H, s), 8.99 (1H, br s), 10.19 (1H, br s), 12.35 (1H, br s).
実施例D45
N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)3−(シアノメトキシ)安息香酸メチルの製造
3−ヒドロキシ安息香酸メチル(5.00g,32.9mmol)のアセトン(60mL)溶液へブロモアセトニトリル(2.63mL,39.4mmol)および炭酸カリウム(6.81g,49.3mmol)を加え、60℃で4時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL,30mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→80/20)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(5.43g,86%)を無色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 3.87 (3H, s), 5.27 (2H, s), 7.37 (1H, ddd, J = 1.3, 2.6, 7.8 Hz), 7.54 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.59 (1H, dd, J = 1.3, 2.6 Hz), 7.68 (1H, dt, J = 7.8, 1.3 Hz).
(ii)3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸メチルの製造
3−(シアノメトキシ)安息香酸メチル(6.00g,31.4mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液へ、ヨウ化メチル(15.6mL,251mmol)を加えた後、リチウム ヘキサメチルジシラジドの1.1Mテトラヒドロフラン溶液(62.8mL,69.0mmol)を−78℃で1.5時間かけて滴下し、滴下終了後−78℃で2時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(150mL)および飽和塩化アンモニウム水溶液(150mL)の混合液中に注ぎ込み、有機層と水層を分離後、水層を酢酸エチル(50mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→90/10)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(2.07g,30%)を黄色油状物質として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.71 (6H, s), 3.86 (3H, s), 7.46 (1H, ddd, J = 1.2, 2.4, 7.8 Hz), 7.56 (1H, dt, J = 0.3, 7.8 Hz), 7.69 - 7.72 (1H, m), 7.79 (1H, ddd, J = 1.2, 2.4, 7.8 Hz).
(iii)3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸の製造
3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸メチル(2.07g,9.44mmol)のメタノール(12mL)/テトラヒドロフラン(4mL)溶液へ、2N水酸化ナトリウム水溶液(9.44mL,18.9mmol)を加え、室温で30分攪拌した。反応液を6N塩酸(5mL)で中和後、1N塩酸(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL,20mL)で抽出した。あわせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=90/10→50/50)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(1.01g,51%)を無色結晶として得た。
(iv)N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)ベンズアミドの製造
実施例D35(v)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−メチルフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(83mg,265μmol)、3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)安息香酸(71mg,345μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(120mg,318μmol)のピリジン(3mL)溶液を、室温で1.5時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=30/70→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣をテトラヒドロフランおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(61mg,46%)を無色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.74 (6H, s), 2.19 (3H, s), 2.19 (3H, s), 7.20 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.40 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 8.1 Hz), 7.51 (1H, dd, J= 2.1, 8.4 Hz), 7.56 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.70 (1H, t, J = 2.0 Hz), 7.79 (1H, ddd, J = 1.0, 2.0, 8.1 Hz), 7.92 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.74 (1H, s), 9.00 (1H, br s), 10.24 (1H, br s), 12.35 (1H, br s).
実施例D46
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
(i)(5−アミノ−4−クロロ−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルの製造
実施例D17(i)で製造した(5−アミノ−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(795mg,3.51mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液へ、1−クロロピロリジン−2,5−ジオン(493mg,3.69mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL,15mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0→90/10)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮し、標題化合物(727mg,79%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.45 (9H, s), 5.19 (2H, br s), 7.10 (1H, s), 7.13 (1H, s), 8.80 (1H, br s).
(ii){5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの製造
(5−アミノ−4−クロロ−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチル(5.17g,19.8mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液へ、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(6.93mL,39.6mmol)およびチオシアン酸 2−クロロ−5−ニトロピリミジン−4−イル(6.44g,29.7mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物へ、水(200mL)を加え、酢酸エチル(300mL,50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロ−4−チオシアナトピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルを黄色アモルファス状固体として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物{4−クロロ−2−フルオロ−5−[(5−ニトロ−4−チオシアナトピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}カルバミン酸 tert−ブチルの酢酸(20mL)溶液へ、還元鉄(697mg,12.5mmol)を加え、80℃で30分攪拌した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣へ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフラン混合液(1:1,50mL,20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(487mg,6%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.45 (9H, s), 7.46 (1H, d, J = 10.2 Hz), 7.65 (2H, br s), 8.00 (1H, d, J = 7.9 Hz), 8.30 (1H, s), 8.60 (1H, br s), 9.09 (1H, br s).
(iii)N−{5−[(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミドの製造
{5−[(2−アミノ[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]−4−クロロ−2−フルオロフェニル}カルバミン酸 tert−ブチル(470mg,1.14mmol)のピリジン(10mL)溶液へ、塩化アセチル(204μL,2.86mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフラン混合液(1:1,50mL,20mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮し、(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルを褐色アモルファス状固体として得た。得られた化合物はこれ以上の精製操作を行わずに次の反応に用いた。
上記の粗生成物(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)カルバミン酸 tert−ブチルおよびアニソール(1mL)のトリフルオロ酢酸(15mL)溶液を、0℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮後、得られた残渣へ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル/テトラヒドロフラン混合液(1:1,50mL,10mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチルで洗浄し、標題化合物(297mg,74%)を黄色固体として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 2.19 (3H, s), 5.34 (2H, br s), 7.15 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.20 (1H, d, J = 11.0 Hz), 8.75 (1H, s), 8.75 (1H, br s), 12.38 (1H, br s).
(iv)N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
N−{5−[(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(100mg,283μmol)、3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(128mg,680μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(258mg,680μmol)のピリジン(3mL)溶液を、90℃で9時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=10/90→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(99mg,67%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.75 (6H, s), 2.19 (3H, s), 7.61 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.63 (1H, d, J = 9.9 Hz), 7.78 (1H, ddd, J = 1.0, 1.9, 7.9 Hz), 7.96 (2H, m), 8.09 (1H, t, J = 1.9 Hz), 8.78 (1H, s), 9.13 (1H, br s), 10.34 (1H, br s), 12.40 (1H, br s).
実施例D47
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D46(iii)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(100mg,283μmol)、実施例D18(v)で製造した3−(1−シアノ−1−メチルエチル)安息香酸(128mg,680μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(258mg,680μmol)のピリジン(3mL)溶液を、90℃で23時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルから再結晶し、標題化合物(113mg,59%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.85 (6H, s), 2.19 (3H, s), 7.53 (1H, t, J = 7.9 Hz), 7.60 (1H, dd, J = 1.9, 7.9 Hz), 7.62 (1H, d, J = 10.0 Hz), 7.67 (1H, dd, J = 1.9, 7.9 Hz), 8.22 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.78 (1H, s), 9.17 (1H, br s), 10.59 (1H, br s), 12.40 (1H, br s).
実施例D48
N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−クロロ−2−フルオロフェニル)−3−(1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル)ベンズアミドの製造
Figure 2009028629
実施例D46(iii)で製造したN−{5−[(5−アミノ−2−クロロ−4−フルオロフェニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−2−イル}アセトアミド(78mg,221μmol)、実施例D20(iii)で製造した3−(1,1−ジメチルプロパン−2−イン−1−イル)安息香酸(79mg,442μmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロリン酸塩(168mg,442μmol)のピリジン(3mL)溶液を、90℃で5時間攪拌した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(20mL,5mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾別後、濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=20/80→0/100)で精製し、目的物を含むフラクションを減圧下で濃縮した。得られた残渣を酢酸エチルおよびヘキサンから再結晶し、標題化合物(89mg,77%)を無色結晶として得た。
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz) δ 1.59 (6H, s), 2.19 (3H, s), 3.32 (1H, s), 7.52 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.62 (1H, d, J = 10.0 Hz), 7.80 (1H, ddd, J = 1.1, 1.8, 7.8 Hz), 7.85 - 7.90 (1H, m), 7.96 (1H, d, J = 7.7 Hz), 8.13 (1H, t, J = 1.8 Hz), 8.77 (1H, s), 9.10 (1H, br s), 10.27 (1H, br s), 12.39 (1H, br s).
製剤例D1
本発明化合物を有効成分として含有する医薬は、例えば、次のような処方によって製造することができる。
1.カプセル剤
(1)実施例D1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 70mg
(3)微結晶セルロース 9mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル 120mg
(1)、(2)、(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
2.錠剤
(1)実施例D1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 58mg
(3)コーンスターチ 18mg
(4)微結晶セルロース 3.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
製剤例D2
日局注射用蒸留水50mLに実施例D1で得られた化合物50mgを溶解した後、日局注射用蒸留水を加えて100mLとする。この溶液を滅菌条件下でろ過し、次にこの溶液1mLずつを取り、滅菌条件下、注射用バイアルに充填し、凍結乾燥して密閉する。
実験例1 ヒトBRAF遺伝子のクローニングと組換えバキュロウイルスの調製
ヒトBRAF遺伝子のクローニングは、human Testis cDNA library(クロンテック社)を鋳型としたPCRを行って実施した。PCRに使用したプライマーは、BRAF遺伝子の塩基配列(Genbank Accession No.: NM_004333)情報より、BRAFキナーゼドメイン部分をコードする領域に、タンパクのN末にFlagが付加するように、Flagペプチドをコードする塩基配列および制限酵素認識配列を加えて作製した。プライマーの塩基配列を以下に示す。
BRAF−U:5’−AAAGAATTCACCATGGACTACAAGGACGACGATGACAAGACCCCCCCTGCCTCATTACCTGGCT−3’(配列番号:1)および
BRAF−L:5’−AAAAGTCGACTCAGTGGACAGGAAACGCACCATAT−3’(配列番号:2)
PCR反応はPyrobest(宝酒造)を用いて実施した。得られたPCR産物をアガロースゲル(1%)で電気泳動し、PCRによって増幅されたDNA断片をゲルから回収した後、制限酵素EcoRIおよびSalIで消化した。制限酵素処理したDNAをアガロースゲル(1%)で電気泳動し、得られたDNA断片を回収した。回収したDNA断片を、制限酵素EcoRIおよびSalIで消化したプラスミドpFASTBAC1(インビトロジェン)へライゲーションして発現プラスミドpFB−BRAFを作製し、挿入断片の塩基配列を確認した。さらに、Quick change Site Directed Mutagenesis kit(Stratagene)を用いてV600Eへの変異を導入した。用いたプライマーの塩基配列を以下に示す。
V600E−U:5’−GGTCTAGCTACAGAGAAATCTCGATGGAG−3’(配列番号:3)および
V600E−L:5’−CTCCATCGAGATTTCTCTGTAGCTAGACC−3’(配列番号:4)
得られたプラスミドのシーケンスを実施し、V600Eへの変異導入を確認した。DNAを制限酵素EcoRIおよびSalIで消化し、制限酵素処理したDNAをアガロースゲル(1%)で電気泳動し、得られたDNA断片を回収した。回収したDNA断片を、制限酵素EcoRIおよびSalIで消化したプラスミドpFASTBAC1(インビトロジェン)へライゲーションし、発現プラスミドpFB−V600Eを作製した。
BAC−TO−BAC Baculovirus Expression System(インビトロジェン)を用いて、組換えバキュロウイルスのウイルスストックBAC−V600Eを調製した。
実験例2 BRAF(V600E)タンパクの調製
SF−21細胞を10%ウシ胎児血清(トレース)、50mg/L Gentamicin(インビトロジェン)、0.1% Pluronic F−68(インビトロジェン)を含むSf−900IISFM培地(インビトロジェン)1Lに1×10 cells/mlで播種し、2L容エルレンマイヤーフラスコを用いて27℃、100rpmで振盪培養を行った。培養24時間後に組換えバキュロウイルスBAC−V600Eを13.4mL添加し、さらに3日間の培養を行った。培養液を2,000rpmで5分間遠心分離し、ウィルス感染細胞を得た。感染細胞をリン酸生理緩衝液(インビトロジェン)で洗浄して同条件で遠心分離を行い、細胞を−80℃で保存した。凍結保存した細胞を氷中で融解し、Complete Protease Inhibitor(ベーリンガー)を添加した緩衝液A(20% Glycerol、0.15M NaClを含む50mMトリス緩衝液(pH7.4))30mLに懸濁した後、ポリトロンホモジナイザー(キネマティカ)を用いて20,000rpm、30秒の条件で3回破砕を行った。破砕液を40,000rpm、30分間の遠心分離により清澄化し、さらに0.45μmフィルターを用いたろ過を行った。ろ過液をAnti−FLAG M2 Affinity Gel(シグマ)4mLを詰めたカラムに流速約0.5mL/minで通した。カラムを緩衝液Aで洗浄した後、100μg/mLのFLAGペプチドを含む緩衝液Aで溶出した。緩衝液Aで平衡化したNAP25カラム(アマシャムバイオサイエンス)により緩衝液交換を行い、−80℃で凍結保存した。
試験例1 BRAF(V600E)キナーゼ阻害活性の測定
BRAF(V600E)酵素30ngと組換え型蛋白質GST−MEK1(K96R)250ngを含む37.5μl反応溶液(25mM HEPES(pH7.5)、10mM酢酸マグネシウム、1mMジチオスレイトール)に、ジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解した試験化合物を2.5μl添加した後、室温で10分間保温した。得られる混合液にATP溶液(2.5μM ATP、0.1μCi[γ−32P]ATP)を10μl添加し、室温で20分間反応させた。反応溶液に氷冷した20%トリクロロ酢酸(和光純薬)を50μl添加して反応を停止させた。4℃で30分間静置させた後、セルハーベスター(パーキンエルマー)を用いてGF/Cフィルタープレート(ミリポア)へ酸不溶画分をトランスファーさせた。プレートを45℃で60分間乾燥させ、マイクロシンチ0(パーキンエルマー)を40μL添加し、トップカウント(パーキンエルマー)を用いて放射活性を測定した。試験化合物のキナーゼ阻害率(%)は以下の式で計算した。
阻害率(%)=(1−(試験化合物のカウント−ブランク)÷(対照−ブランク))×100
ここで、化合物を添加せずに反応させた溶液のカウントを「対照」とし、化合物と酵素を添加しなかった溶液のカウントを「ブランク」とした。
得られた結果を表1に示す。これより、本発明の化合物は、BRAF(V600E)キナーゼの活性を強く阻害することが示された。
Figure 2009028629
試験例2
in vitroでの結腸癌細胞HT−29細胞内MEKリン酸化阻害作用
ヒト結腸癌細胞HT−29の細胞懸濁液500μl(100,000細胞/穴)を48穴プレートに播き、これを5%CO存在下で37℃にて一晩培養を行った後、各種濃度の3倍濃度に調製した被検化合物を250μl/穴ずつ処理しさらに2時間培養した。2時間後に被検化合物を含む培養液を除去し、SDSサンプルバッファー100μl/穴にて細胞を溶解し95℃にて5分間加熱した。その後SDS−PAGEを行い、ウェスタンブロット法にてタンパク質をSequi−BlotTM PVDF Membrane(バイオラッド)に転写した。5%(w/v)となるようリン酸バッファーに溶解したブロックエース溶液(雪印)を用いてブロッキングを行い、0.4%ブロックエースを含むリン酸バッファーにて1000倍に希釈した抗リン酸化MEK1/2(Ser217/221)(Cell signaling社#9121)にて1晩反応させた。Tween20(和光純薬)を0.1%含むリン酸バッファーにてメンブレンを洗浄後、0.4%ブロックエースを含むリン酸バッファーにて1000倍に希釈したHRP標識ラビットIgGポリクローナル抗体(Cell signaling社#7074)にて1時間室温下で反応させた。メンブレンを上記と同手順で洗浄後、抗体により標識したリン酸化MEK1/2タンパク質をECL−plus Detection Reagent(アマシャムバイオサイエンス)を用いて化学発光させ、ルミノイメージアナライザーLAS−1000(富士フィルム)にて検出した。被検化合物を加えていない対照群の発光量を100%とし、残存発光量を対照群の50%まで阻害するのに必要な化合物濃度(IC50値)を算出した。結果を表2に示す。
Figure 2009028629
試験例3
in vitroでの結腸癌細胞HT−29増殖抑制作用
ヒト結腸癌細胞HT−29(ATCCより購入)の細胞懸濁液100μl(3,000細胞/穴)を96穴プレートに播き、5%炭酸ガスインキュベーター中37℃で培養した。翌日、2倍段階希釈をした各被検化合物溶液(最大濃度20μMから希釈)100μlを添加し、培養を3日間行った。被検化合物を含む培養液を除き、リン酸緩衝液(PBS)を用い、細胞を洗浄した後、50%トリクロロ酢酸溶液を終濃度10%(v/v)となるよう加え、4℃で1晩静置することにより細胞をプレートに固定した。その後、色素SRB0.4%(w/v)溶液(1%酢酸で溶解)を50μl/穴加え、細胞タンパク質を固定するとともに染色した(スケハンら、ジャーナル オブ ナショナル キャンサー インスティチュート、82巻、1107−1112頁、1990年)。1%酢酸溶液200μl/穴にて3回洗浄した後、100μlの抽出液(10mMトリス緩衝液)を加えて色素を抽出し、吸収波長550nMの吸光度を測定し、タンパク質量として細胞量を測定した。被検化合物溶液を加えていない対照群のタンパク質量を100%としたときに各処理群の残存タンパク質量の割合を求め、残存細胞量を対象の50%に抑制するのに必要な化合物濃度(IC50)値を算出した。結果を表3に示す。
Figure 2009028629
本発明の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグは、Rafに対して優れた阻害作用を示すので、Raf関連疾患(例えば、癌等)の臨床上有用な予防・治療剤を提供することができる。また、本発明の化合物またはその塩あるいはそのプロドラッグは、薬効発現、薬物動態、溶解性、他の医薬品との相互作用、安全性、安定性の点でも優れているので、医薬として有用である。
本出願は、日本で出願された特願2007-223284および特願2008-187953を基礎としており、それらの内容は本明細書にすべて包含されるものである。

Claims (20)


  1. Figure 2009028629

    〔式中、
    1cは、アシル、または置換基を有していてもよい環状基を;
    2cは、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基を;
    4cは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を;
    は、−CO−、−CR5c6c−(R5cおよびR6cは、同一または異なって、水素原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す)、−NR7c−(R7cは、水素原子、または炭素原子を介する基を示す)、−O−、−S−、−S(O)−または−S(O)−を;
    は、−NH−、−NHCO−、−CONH−または−NHCONH−を;
    は、−S−、−O−または−NR8c−(R8cは、水素原子、または炭素原子を介する基を示す)を;
    は、=CR3c−(R3cは、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子を介する基、窒素原子を介する基、酸素原子を介する基、または硫黄原子を介する基を示す)または=N−を;および
    環Aは、さらに置換基を有していてもよい環を示す。
    但し、Zが−NH−であり、かつQが=CH−である場合、Yは−NHCONH−でない。〕
    で表される化合物またはその塩。
  2. 1cが、アシルである、請求項1記載の化合物。
  3. 2cが、置換基を有していてもよいC6−10アリールである、請求項1記載の化合物。
  4. 4cが、水素原子である、請求項1記載の化合物。
  5. が、−NR7c−または−O−である、請求項1記載の化合物。
  6. が、−NHCO−または−CONH−である、請求項1記載の化合物。
  7. が、=CH−または=N−である、請求項1記載の化合物。
  8. が、−S−または−NR8c−である、請求項1記載の化合物。
  9. が−S−であり、かつQが=CH−である、請求項1記載の化合物。
  10. が−S−であり、かつQが=N−である、請求項1記載の化合物。
  11. 環Aが、さらに置換基を有していてもよいベンゼン環である、請求項1記載の化合物。
  12. 2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド;
    N−(5−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル]オキシ}−2−フルオロフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)ベンズアミド;
    2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド;
    2−クロロ−3−(1−シアノシクロプロピル)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}オキシ)−2,4−ジフルオロフェニル]ベンズアミド;
    2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド;
    2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−{5−[{2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}(メチル)アミノ]−2−フルオロフェニル}ベンズアミド ベンゼンスルホナート;
    2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエトキシ)−N−[5−({2−[(シクロプロピルカルボニル)アミノ][1,3]チアゾロ[5,4−b]ピリジン−5−イル}アミノ)−2−フルオロフェニル]ベンズアミド;
    3−(1−シアノ−1−メチルエチル)−N−{3−[メチル(2−{[(4−メチルピペラジン−1−イル)アセチル]アミノ}[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル)アミノ]フェニル}ベンズアミド;または
    N−(3−{[2−(アセチルアミノ)[1,3]チアゾロ[5,4−d]ピリミジン−5−イル]アミノ}−4−メチルフェニル)−2−クロロ−3−(1−シアノ−1−メチルエチル)ベンズアミド;
    あるいはそれらの塩。
  13. 請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
  14. 請求項1記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有してなる医薬。
  15. Raf阻害薬である請求項14記載の医薬。
  16. 癌の予防・治療薬である請求項14記載の医薬。
  17. 哺乳動物に対して、請求項1記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とするRaf阻害方法。
  18. 哺乳動物に対して、請求項1記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする癌の予防・治療方法。
  19. Raf阻害薬を製造するための、請求項1記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用。
  20. 癌の予防・治療薬を製造するための、請求項1記載の化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグの使用。
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