JPWO2008133017A1 - リニアモータ電機子およびリニアモータ - Google Patents

リニアモータ電機子およびリニアモータ Download PDF

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Abstract

各種結線を外部で簡単に実現できて、種々の結線要求に対応することが可能となるリニアモータを提供する。複数の永久磁石(2a)を配置した2つの界磁ヨーク(2b)を互いに対向配置させた2つの界磁極(2)、(2)と、この界磁極(2)、(2)の間に置かれる電機子(1)と、を備えて成るリニアモータにおいて、下プレート(1d)に端子台(5)を取り付け、電機子(1)の各ティースの両スロットに巻回される2つの電機子巻線(1a)、(1a)をコイル渡り線(1f)で一筆巻きで形成し、それぞれの電機子巻線の巻き始め1n及び巻き終わり1nを端子台(5)に結線した。

Description

本発明は、吸引力相殺形のリニアモータに関し、特にその電機子を構成する2個の電機子巻線の結線および巻線の冷却に関する。
互いに平行に延びる2つの界磁ヨークの互いに対向する側に長さ方向に複数の永久磁石を極性が交互に異なるように配置して界磁極を構成し、一方、スロットとティースを有する電機子コアのそのスロットに電機子巻線を巻回して、上から上プレートで、また下から下プレートで電機子コアをサンドイッチ状に挟んで電機子を構成し、界磁極と電機子のいずれか1方を固定子とし他方を可動子としてリニアモータを構成する技術は公知である(例えば、特許文献1参照)。
図12〜図14は従来技術によるリニアモータを説明する図で、図12はその正面断面図、図13は各相の電機子巻線の結線関係を説明する上面図、図14はその側面図である。
特開2000−228860号公報
図12において、2つの対向して配置された界磁ヨーク2bのそれぞれの対向する側に複数の永久磁石2aを極性が交互に異なるように直線状に(図12の紙面で垂直方向に)配置し、2つの界磁極2の間に磁気ギャップを介して電機子1を対向配置している。可動子となる上プレート1cの下方に電機子コア1bが固定され、電機子コア1bはU相・V相・W相の各相毎に設けられ、1個の電機子コア1bにはそれぞれ2個の電機子巻線(コイル)1aが巻回されている。これら2個の電機子巻線1aは、図13に示すように各相(U・V・W相)それぞれ2個の電機子巻線U1LとU1Rを、V1LとV1Rを、W1LとW1Rを、U2LとU2Rを、V2LとV2Rを、W2LとW2Rを、・・・といったようにそれぞれ結線キバン9の上で結線され、電機子1全体からはU・V・W各相のモータリードを1本ずつ出した構造としている。
図14において、上プレート1cの下方に電機子コア1bが各相毎に固定され、その各相の電機子コア1bに電機子巻線1aが2個巻回され(図では、一方の電機子巻線だけが描かれている。)、2個の各電機子巻線1aは互いに結線キバン9で結線されている(図13参照)。結線は結線キバン9の端部からコネクタ7を介して電機子1の外部に取り出される。
これらの電機子巻線を外部の制御装置によって選択的に励磁することによって電機子1と界磁極2とが逐次吸引・反発しあうことにより電機子1と界磁極2が相対移動することでリニアモータが構成される。
しかしながら、従来装置では、図12〜図14に示したように、電機子巻線1a同士の結線を電機子1の内部にある結線キバン9上で行なっているので、結線を簡単に変更することができないため、あらゆる要求性能に対応することができないという欠点があった。
また、図12〜図14に示したリニアモータは、リニアモータ駆動時、電機子が発熱し、可動子ベースやその上に取り付けられる負荷に伝熱してしまって好ましくなかった。特に、吸引力相殺形リニアモータは、液晶・半導体の製造装置や検査装置、または電子部品実装装置等に使用されることが多いが、これらの用途では、負荷への伝熱が大きなネックになることが多かった。
そこで、電機子巻線を冷却することが従来よりいくつか試みられた。
図15は従来の冷却装置を備えたリニアモータを示している。
図15において、図12と同じ符号は同じ機能を有するものであるので、重複説明は省略する。図15が図12と異なるのは、図15が図に示すように、冷却パイプ3aを、温度上昇の高い電機子コア1bの側面に配置して成るものである。
これによって、電機子巻線1aは冷却パイプ3aによって冷却されるので、可動子ベースやその上に取り付けられる負荷に伝熱することが少なくなった。
しかしながら、この場合、電機子1と永久磁石2a列の磁気空隙を広げる必要があるため、モータの電気的特性が犠牲になるといった欠点があった。
また、別の冷却装置を備えたリニアモータも公知である。
図16は別の冷却装置を備えたリニアモータを示している。
図16において、図12と同じ符号は同じ機能を有するものであるので、重複説明は省略する。図16が図12と異なるのは、図16が図に示すように、銅管4iを取り付けた冷却ジャケット4jを可動子ベース1cの上に配置し、銅管4iに冷媒を流すことで冷却を行うというものである。
これによって、電機子巻線1aは冷却パイプ4iによって冷却されるので、可動子ベース1cやその上に取り付けられる負荷に伝熱することが少なくなった。
しかしながら、この場合、アクチュエータの体格が大きくなってしまうという欠点があった。
従来装置では、電機子と永久磁石列の磁気空隙を広げる必要があるため、モータの電気的特性が犠牲になるといった欠点や、アクチュエータの体格が大きくなってしまうという欠点があった。
上記のように、従来装置では、図12〜図14に示したように、電機子巻線1a同士の結線を電機子1の内部にある結線キバン9上で行なっているので、結線を簡単に変更することができないため、あらゆる結線要求に対応することができなかった。
また、図15および図16に示したように、従来装置では、電機子と永久磁石列の磁気空隙を広げる必要があるため、モータの電気的特性が犠牲になるといった欠点や、アクチュエータの体格が大きくなってしまうという欠点があった。
本発明の目的はこれらの課題を解決するためになされたものであり、第1の目的はモータ駆動時の熱発生損失を抑え、負荷への伝熱を抑制する、高効率のリニアモータを提供することにある。また、第2の目的はモータの電気的特性が犠牲になることのない、アクチュエータ体格の大型化を抑えることのできるリニアモータを提供することにある。
上記問題を解決するため、請求項1記載のリニアモータ電機子の発明は、ティースと前記のティースのそれぞれ界磁極側の近傍に形成された2カ所のスロットを有する電機子コアと、前記スロットにそれぞれ巻回される2つの電機子巻線と、前記電機子コアを上と下からサンドイッチ状に挟む上プレート及び下プレートと、を設けて成るリニアモータ電機子において、前記下プレートに端子台を取り付け、前記2つの電機子巻線をそれぞれ一筆巻きで形成し、それぞれの電機子巻線の巻き始め及び巻き終わりを前記端子台に結線したことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のリニアモータ電機子において、前記各端子台のU・V・W相のそれぞれを直列結線したことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1記載のリニアモータ電機子において、前記各端子台のU・V・W相のそれぞれを並列結線したことを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1記載のリニアモータ電機子において、前記複数のティース(主ティースと言う)のストローク方向前端と後端に前記主ティースより小形の補助ティースをそれぞれ配置したことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1記載のリニアモータ電機子において、前記2つの電機子巻線をそれぞれ一筆巻きで形成することに代えて、前記2つの電機子巻線の一端同士を直接互いに結線したことを特徴としている。
請求項6記載のリニアモータ電機子の発明は、ティースと前記のティースのそれぞれ界磁極側の近傍に形成された2カ所のスロットを有する電機子コアと、前記スロットにそれぞれ巻回される2つの電機子巻線と、前記電機子コアを上プレートで支持して成るリニアモータ電機子において、エアを下方に向けて噴出する複数のエア噴出口を設けた冷却パイプを前記電機子の底面に設けたことを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項6記載のリニアモータ電機子において、前記複数のエア噴出口を前記冷却パイプに等間隔に設けたことを特徴としている。
請求項8記載のリニアモータの発明は、互いに平行に延びる2つの界磁ヨークと前記界磁ヨークの互いに対向する側に極性がストローク方向に交互に異なるように配置された複数の永久磁石とから成る2つの界磁極と、前記2つの界磁極の間に置かれた請求項1〜7のいずれか1項記載のリニアモータ電機子と、を備え、前記界磁極と前記電機子のいずれか1方を固定子とし他方を可動子としたことを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項8記載のリニアモータにおいて、前記界磁極が前記電機子よりもストローク方向に短い界磁ヨークに直線状に配置した複数個の主極永久磁石と、前記界磁ヨークのストローク方向両端に取り付けた補極永久磁石とから成り、前記電機子を固定子に、前記界磁極を可動子としたことを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項9記載のリニアモータにおいて、前記端子台に接続された前記電機子巻線を時間的に切り替えるようにしたことを特徴としている。
請求項1記載の発明によると、両側の電機子巻線を一筆巻きとしたので、2個の電機子巻線同士の結線行程を省略することができ、生産性の向上となり、さらに、各電機子巻線の巻き始め及び巻き終わりを電機子外部に設けた端子台に結線することによって、結線キバンレス化が可能となると共に結線を簡単かつ自由に変えられることとなる。
請求項2記載の発明によると、各端子台のU・V・W相のそれぞれを直列結線することにより、電源から供給する電流の抑制をすることができるようになる。
請求項3記載の発明によると、各端子台のU・V・W相のそれぞれを並列結線することにより、電機子巻線に誘起される電圧の抑制、つまり、モータ走行速度の向上が可能となり、要求されるあらゆるモータ性能に対応することができるようになる。
請求項4記載の発明によると、コギングが生じにくくなる。
請求項5記載の発明によると、既存の電機子巻線を用いても一筆巻きの場合と同じ効果、すなわち、結線キバンレス化が可能となると共に結線を簡単かつ自由に変えられることとなる。
請求項6記載の発明によると、冷却パイプを電機子の底面に設けたので、モータの電気的特性が犠牲になることのない、アクチュエータの体格が大きくなることのないリニアモータが得られる。
請求項7記載の発明によると、複数のエア噴出口を冷却パイプに等間隔に設けたので、効率的な冷却が行われることができる。
請求項8記載の発明によると、モータ駆動時の熱発生損失を抑え、負荷への伝熱を抑制する、高効率のリニアモータが得られることとなる。
請求項9記載の発明によると、界磁ヨーク、永久磁石、補極永久磁石から成る界磁極のストローク方向長さを電機子よりも短くし、電機子を固定子に、界磁極を可動子とすることにより、モータケーブルを這い回さないシンプルな駆動機構が実現できるようになる。
請求項10記載の発明によると、励磁する電機子巻線を時間的に切り替えることでモータ発生損失を抑制した高効率駆動が可能となる。
本発明の実施例1に係るリニアモータの正面断面図である。 実施例1に係るリニアモータの電磁部の上面図である。 実施例1に係る各相の2個の電機子巻線の一筆巻きを説明する上面図である。 実施例1に係るリニアモータの上面図である。 実施例1に係るリニアモータの側面図である。 実施例1に係る各電機子巻線の結線回路図である。 本発明の実施例2を示す電磁部構成の詳細図である。 本発明の実施例2の結線回路を説明する図で、(a)は本発明による一筆巻きの状態の図、(b)は実施例2による直列結線後の回路図である。 本発明の実施例3の冷却方法が実施されたリニアモータの正面図である。 図9の冷却系3(一点鎖線の枠内)の拡大図である。 本発明の実施例3の適用されたリニアモータの平面図である。 従来技術によるリニアモータの正面断面図である。 その各相の電機子巻線の結線関係を説明する上面図である。 従来技術によるリニアモータの側面図である。 従来技術による冷却装置を備えたリニアモータの正面断面図である。 従来技術による別の冷却装置を備えたリニアモータの正面断面図である。
符号の説明
1 電機子
1a 電機子巻線
1b 電機子コア
1b1 主ティース
1b2 補助ティース
1c 上プレート
1d 下プレート
1e 電機子巻線
1f コイル渡り線
1k 渡り線溝
1m ボルト
1n 引き出し線
1s スロット
2 界磁極
2a 永久磁石(主極)
2b 界磁ヨーク
2c 永久磁石(補助極)
2d 固定子ベース
3 冷却系
3a 冷却パイプ
3b パイプ固定部
3c エア噴出口
3in エア入口
3out エア出口
4i 銅管
4j 冷却ジャケット
5 端子台
6 モータリード
7 コネクタ
9 結線キバン
Lu エア
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。なお、本発明において従来と同じ構成要素については同一符号を付して重複説明を省略し、異なる点のみ説明する。
図1〜図6は本発明の実施例1に係るリニアモータを説明する図である。
図1は本発明の実施例1に係るリニアモータの正面断面図、図2は図1の電磁部の上面図、図3は各相の2個の電機子巻線の一筆巻きを説明する上面図、図4はリニアモータの上面図、図5はその側面図、図6は各電機子巻線の結線回路図をそれぞれ示している。
図1および図2において、2つの対向して配置された界磁ヨーク2bのそれぞれの対向する側に複数の永久磁石2aを極性が交互に異なるように直線状に(図1の紙面で垂直方向に)配置し、2つの界磁極2の間に磁気空隙を介して電機子1を配置している。可動子となる上プレート1cの下方に電機子コア1bが固定され、電機子コア1bはU相・V相・W相の各相毎に設けられ、1個の電機子コア1bにはそれぞれ2個の電機子巻線(コイル)1aが巻回されている。
これら2個の電機子巻線1aは、図3に示すように各相(U・V・W相)それぞれ2個の電機子巻線U1LとU1Rを、V1LとV1Rを、W1LとW1Rを、U2LとU2Rを、V2LとV2Rを、W2LとW2Rを(図13の結線キバン9の上で結線することなく、)コイル渡り線1fで示すように一筆巻きで形成している点が特徴である。
電機子コア1bの1個の形状は、図2のハッチングで示した電機子コア1bのような形状をしている。すなわち、1個の電機子コア1bの形状は、ストローク方向一方中央に凹部とストローク方向他方中央に凸部とストローク方向の前記凹部および前記凸部の中間にボルト孔と直角方向に両端近傍にそれぞれ巻線収納用のスロット1sと2つのスロット1sを結ぶ渡り線溝1kとがそれぞれ形成されている。コイル渡り線1fはその渡り線溝1k内に収納されて保護されている。
図4および図5において、上プレート1cの下方に電機子コア1b(図2)が各相毎にボルト1mで固定されている。下プレート1dのストローク方向に沿って両端に端子台5が設けられ、2個の電機子巻線1a(図1)の両端の引き出し線1nが端子台5に接続される(図5参照)。各端子台5の各相端子にはそれぞれモータリード6が接続されて、纏めてコネクタ7に接続される。複数の電機子巻線1aを図6で示すように、右側の電機子巻線1aを纏めて接続する結線方法にするには、コネクタ7(図4)の側ですべて接続することで簡単に実現することができる。
また、図8(a)のような一筆巻きされた左右の電機子巻線1aをさらに図8(b)のように各相毎に接続する結線を行いたいときも、(電機子1の内部をあけることをしなくても)図8のコネクタ7(図4)の側でスイッチング素子を用いて簡単に実現することができる。
以上のように、本実施例では、各電機子巻線1aの左右両側から出ているモータリードのうち片側を全て短絡(図6参照)する(つまり、結線上は並列結線とする)と、直列結線時に比べて誘起電圧を抑制できるため(図6ではU・V・W各相5コイルずつであり、誘起電圧は直列結線時の5分の1となる)、高速駆動要求に対応可能となる。
また、電機子巻線1aを直列結線(図8(b)参照)にすれば、並列結線時に比べ、電源から電機子に供給する電流を抑制できる(図5ではUVW各相5コイルずつであり、供給電流は並列結線時の5分の1となる)こととなる。
従来装置では電機子1の内部にある結線キバン上で結線を行なっていたので結線を簡単に変更することができなかったが、本発明のように図8(a)の一筆巻きされた左右の電機子巻線1aの各引き出し線1n(図5)を電機子1の外部にある端子台5に結線したことにより、各種結線を外部で簡単に実現できるので、あらゆる要求性能に対応することが可能となる。
図7及び図8は本発明のリニアモータの実施例2を示すもので、図7は電磁部構成の詳細図を、図8は巻線の結線回路を説明する図で、(a)は本発明による一筆巻きの状態の図、(b)は実施例2による直列結線後の回路図をそれぞれ示している。
図7及び図8では、電機子1よりもストローク方向に短い界磁ヨーク2bに直線状に複数個の永久磁石2aを配置して、かつ界磁ヨーク2bのストローク方向両端に補極永久磁石2cを取り付け、電機子1を固定子に、界磁極2を可動子とした点に特徴がある。
図8(a)に示すように、実施例2では、U・V・W各相に誘起される電圧が常時三相平衡を保つために、各電機子巻線の左右両側から出ているU・V・W各相を図8(b)のようにそれぞれ直列結線している。図7及び図8の例は、全ての電機子巻線を常時励磁したものとなっているが、励磁する電機子巻線を時間的に切り替えることもできる。これにより、モータ駆動時に電機子巻線に発生する損失を最小限まで抑制し、高効率駆動が可能となる。
以上述べたように、リニアモータにおいて、電機子巻線の結線を電機子内部に配設したキバン上で行うのではなく、各電機子巻線を電機子の外部に取り付けた端子台に結線することによって、電機子可動形あるいは界磁極可動形のどちらにも適用でき、また、結線方法を自由に変えられることから、あらゆる要求性能に対応したモータを提供することができることとなる。
なお、以上の例では、2つの電機子巻線をそれぞれ一筆巻きで形成していたが、既存の電機子巻線を2個用いることももちろん可能である。その場合、2個の電機子巻線は結線キバンを介在させて結線するのではなくて、2個の電機子巻線のコイル端同士を本発明にしたがって直に接続するか、あるいは別のリード線でコイル渡り線1f(図3)に相当する部分を代用させてもよい。
本発明の実施例3のリニアモータ冷却方法を図9〜図11に示す。
図9は実施例3の冷却方法が実施されたリニアモータの正面図、図10は図9の冷却系3(一点鎖線の枠内)の拡大図、図11はリニアモータの平面図をそれぞれ示している。
実施例3のリニアモータ冷却方法は、リニアモータの電機子底面にパイプ固定部3bにより冷却パイプ3aを固定したのが特徴である。
図9のように構成することで、実施例3の冷却系3は図10に示すように、冷却パイプ3aに流入したエアLuがエア噴出口3c(図11)から固定子ベース2dに向かって噴出され、その反射エアLuで電機子1を冷却することとなり、これによって負荷への伝熱を抑制することが可能となる。
このように、実施例3では、電機子の底面と固定子ベース間のスペースを利用して冷却を行うことにより、アクチュエータ全体の体格を増すことなく、負荷への伝熱を抑制することができるため、液晶・半導体の製造装置や検査装置、あるいは半導体実装装置などに適用可能である。
本発明のリニアモータ電機子は、電機子の各ティースの両スロットに巻回される2つの電機子巻線を、コイル渡り線を用いて一筆巻きで形成し、それぞれの電機子巻線の巻き始め及び巻き終わりを、電機子の外部にある端子台に結線を簡単に実現できるので、あらゆる要求性能に対応したリニアモータを提供することができ、液晶・半導体の製造装置などへ適用可能なことは勿論のことである。

Claims (10)

  1. ティースと前記のティースのそれぞれ界磁極側の近傍に形成された2カ所のスロットを有する電機子コアと、前記スロットにそれぞれ巻回される2つの電機子巻線と、前記電機子コアを上と下からサンドイッチ状に挟む上プレート及び下プレートと、を設けて成るリニアモータ電機子において、
    前記下プレートに端子台を取り付け、
    前記2つの電機子巻線をそれぞれ一筆巻きで形成し、それぞれの電機子巻線の巻き始め及び巻き終わりを前記端子台に結線したことを特徴とするリニアモータ電機子。
  2. 前記各端子台のU・V・W相のそれぞれを直列結線したことを特徴とする請求項1記載のリニアモータ電機子。
  3. 前記各端子台のU・V・W相のそれぞれを並列結線したことを特徴とする請求項1記載のリニアモータ電機子。
  4. 前記複数のティース(主ティースと言う)のストローク方向前端と後端に前記主ティースより小形の補助ティースをそれぞれ配置したことを特徴とする請求項1記載のリニアモータ電機子。
  5. 前記2つの電機子巻線をそれぞれ一筆巻きで形成することに代えて、前記2つの電機子巻線の一端同士を直接互いに結線したことを特徴とする請求項1記載のリニアモータ電機子。
  6. ティースと前記のティースのそれぞれ界磁極側の近傍に形成された2カ所のスロットを有する電機子コアと、前記スロットにそれぞれ巻回される2つの電機子巻線と、前記電機子コアを上プレートで支持して成るリニアモータ電機子において、エアを下方に向けて噴出する複数のエア噴出口を設けた冷却パイプを前記電機子の底面に設けたことを特徴とするリニアモータ電機子。
  7. 前記複数のエア噴出口を前記冷却パイプに等間隔に設けたことを特徴とする請求項6記載のリニアモータ電機子。
  8. 互いに平行に延びる2つの界磁ヨークと前記界磁ヨークの互いに対向する側に極性がストローク方向に交互に異なるように配置された複数の永久磁石とから成る2つの界磁極と、
    前記2つの界磁極の間に置かれた請求項1〜7のいずれか1項記載のリニアモータ電機子と、を備え、前記界磁極と前記電機子のいずれか1方を固定子とし他方を可動子としたことを特徴とするリニアモータ。
  9. 前記界磁極が前記電機子よりもストローク方向に短い界磁ヨークに直線状に配置した複数個の主極永久磁石と、前記界磁ヨークのストローク方向両端に取り付けた補極永久磁石とから成り、前記電機子を固定子に、前記界磁極を可動子としたことを特徴とする請求項8記載のリニアモータ。
  10. 前記端子台に接続された前記電機子巻線を時間的に切り替えるようにしたことを特徴とする請求項9記載のリニアモータ。
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