JPWO2008126160A1 - 発振器および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
出力波形の歪みを低減することができる発振器および半導体装置を提供することを目的とする。発振器30は、正極側電源ラインにドレインが接続されたNチャネル形のFET31と、負極側電源ラインにドレインが接続されているとともにソースがFET31のソースに接続されたPチャネル形のFET33と、FET31、33のそれぞれのゲートにバイアス電圧を印加する第1および第2のバイアス回路と、FET31、33のゲートのそれぞれとFET31、33のソースとの間に挿入されたキャパシタ35と、負極側電源ラインとFET31、33のソースとの間に挿入されたキャパシタ36と、一方端がFET31、33のゲート側に対応するキャパシタ35の一方端に接続され、他方端が負極側電源ラインに接続された水晶振動子52とを備えている。
Description
本発明は、水晶振動子等が外付け部品として接続される発振器および半導体装置に関する。
スーパーへテロダイン方式を採用した一般の受信機は、アンテナを介して受信した変調波信号を高周波増幅し、所定の周波数を有する中間周波信号に変換した後に復調処理を行っている。
最近では、受信周波数の設定や各種の表示制御等をデジタル処理によって行う受信機が多くなっており、このようなデジタル処理においては精度の高いクロック信号やPLL回路用の基準周波数信号を生成するために水晶振動子を用いた発振器(水晶発振器)が用いられている。
ところで、最近では各種のアナログ回路を含むほとんどの部品を半導体基板上に形成して1チップ部品とすることにより小型化やコスト低減を図る手法が一般的になりつつあるが、この場合であっても水晶振動子は必ず外付け部品となるため、水晶振動子以外の各種部品が内蔵された1チップ部品と水晶振動子とを接続する配線部分が必ず存在する。特に、水晶振動子の両端が別々にそれ以外の部品と接続される場合には、水晶振動子を接続するために2つのパッドとこれらから延びる配線部分が存在する。このため、この2箇所の配線部分から受信機のアンテナ側に水晶振動子の固有振動周波数の基本成分や高調波成分のノイズが回り込んでスプリアスが発生しやすくなる。このスプリアスの発生は、感度の抑圧や受信品質の劣化を招くことになる。また、水晶振動子の両端を別々に接続する必要があるため、発振器あるいは発振器とその他の部品とを1チップ部品として形成する場合に、必要なパッド数が多くなってしまう。
これらに対する対策として、パッド数を低減した水晶発振器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この水晶発振器は、1つのパッドを介して水晶振動子の一方端がその他の部品に接続された構成を有している。
特開2004−159114号公報(第3−5頁、図1−2)
ところで、特許文献1に開示された水晶発振器は、出力振幅が過大になると、FETと水晶振動子との接続点の電位が正極側の電源電圧を超えてしまう。実際の回路では、水晶振動子が接続されるパッドには入力保護用のダイオードが接続されているため、正極側の電源電圧を超えたときにこのダイオードを通して電流が流れる。このため、出力信号が正極側の電源電圧でクリップされ、出力波形の歪みが大きくなるという問題があった。歪みが大きくなると、水晶発振器の出力信号に含まれる高調波成分の信号レベルも大きくなる。例えば、19.2MHzの固有振動周波数を有する水晶振動子が接続された水晶発振器について考えると、4次高調波の周波数が76.8MHz、5次高調波の周波数が96MHzとなる。このような水晶発振器をFM受信機に用いると、これらの高調波が日本国内あるいは米国等におけるFM放送の受信帯域に含まれることになるため、ノイズの原因となって好ましくない。特に、特許文献1の水晶発振器の場合には、水晶振動子の一方端が接地されているため、この一方端から半導体基板のグランド層を通して他の回路に回り込む高調波成分の信号レベルが大きくなる。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、出力波形の歪みを低減することができる発振器および半導体装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の発振器は、正極側電源ラインにドレインが接続されたNチャネル形の第1のFETと、負極側電源ラインにドレインが接続されているとともにソースが第1のFETのソースに接続されたPチャネル形の第2のFETと、第1のFETのゲートにバイアス電圧を印加する第1のバイアス回路と、第2のFETのゲートにバイアス電圧を印加する第2のバイアス回路と、第1および第2のFETのゲートのそれぞれと第1および第2のFETのソースとの間に挿入された第1のキャパシタと、正極側電源ラインあるいは負極側電源ラインと第1および第2のFETのソースとの間に挿入された第2のキャパシタと、一方端が第1および第2のFETのゲート側に対応する第1のキャパシタの一方端に接続され、他方端が正極側電源ラインあるいは負極側電源ラインに接続された誘導性素子とを備えている。
このように、Nチャネル形の第1のFETとPチャネル形の第2のFETとを対称に配置し、それぞれのソースを接続することにより、これら第1および第2のFETのそれぞれがソースホロワとして動作することになる。したがって、これらのソースに現れる信号波形を対称的な形状とすることができ、しかも信号波形が電源ラインの電圧を超えることがなくなるため、出力波形の歪みを低減することが可能となる。また、これに伴い、発振器から出力される信号に含まれる高調波成分の信号レベルを低減することができる。
また、上述した誘導性素子以外の第1および第2のFET、第1および第2のバイアス回路、第1および第2のキャパシタを半導体基板上に形成するとともに、この半導体基板上に形成された一のパッドに外付け部品としての誘導性素子の他方端が接続されていることが望ましい。誘導性素子の一方端のみが専用のパッドを介して発振器の他の部品と接続されるため、半導体基板上に発振器の他の部品を形成した場合に、誘導性素子と発振器の他の部品との間の配線箇所の数を少なくすることができ、回線箇所を通して発振器以外の部品にノイズが回り込むことによるスプリアスの発生を低減することができる。
また、上述した誘導性素子以外の構成部品がMOSプロセスあるいはCMOSプロセスを用いて半導体基板上に形成されていることが望ましい。これらのプロセスを用いて半導体基板上に各部品を形成することにより、小型化および低消費電力化が可能になる。
また、上述した誘導性素子側からみて、誘導性素子が接続される端子の特性が負性抵抗になるように、第1および第2のキャパシタのそれぞれの静電容量が設定されることが望ましい。これにより、LC発振器の発振条件を満たすことが可能になり、発振器を確実に発振させることができる。
また、上述した第1のバイアス回路は、ソースが第1のキャパシタの一方端に接続され、ドレインが電流源あるいは抵抗を介して正極側電源ラインに接続され、ゲートがドレインおよび第1のFETのゲートの両方に接続されたNチャネル形の第3のFETであり、第2のバイアス回路は、ソースが第1のキャパシタの一方端に接続され、ドレインが電流源あるいは抵抗を介して負極側電源ラインに接続され、ゲートがドレインおよび第2のFETのゲートの両方に接続されたPチャネル形の第4のFETであることが望ましい。このように、第3および第4のFETのソースを挟んで対称なバイアス回路を用いることにより、発振器の出力波形の歪みを低減することができる。
また、上述した第1および第2のFETは、gmが同じであることが望ましい。特に、上述した第1および第2のFETは、ゲート長およびゲート幅の少なくとも一方を調整することによりgmが同じに設定されていることが望ましい。また、上述した第1および第2のFETのソース側あるいはドレイン側に挿入された抵抗を備えることが望ましい。あるいは、上述した第1および第2のFETはgmが異なっており、第1のFETのソースと第1および第2のキャパシタの接続点との間、あるいは、第2のFETのソースと第1および第2のキャパシタの接続点との間に挿入された抵抗をさらに備え、抵抗の抵抗値を調整することにより、接続点の平均電圧を、正極側電源ラインおよび負極側電源ラインの中心電圧に一致させることが望ましい。これにより、第1および第2のFETのチャネルタイプによる特性の違いを調整することができ、出力波形の歪みをさらに低減することが可能となる。
また、上述した誘導性素子は水晶振動子あるいはセラミック振動子であることが望ましい。これらの誘導性素子を用いることにより、容易に発振周波数の精度を高めることができる。
また、上述した誘導性素子は、直流カット用キャパシタが少なくとも一方端側に挿入されたインダクタであることが望ましい。これにより、安価に発振動作を行わせることが可能になるとともに、発振周波数が高い場合にはインダクタを含む発振器の全部品を半導体基板上に形成することが可能となる。
また、本発明の半導体装置は、誘導性素子を含んで構成される発振器と、この発振器の出力信号が入力される他の回路とを備え、誘導性素子を除く発振器と他の回路とが半導体基板上に形成されている。この発振器は、正極側電源ラインにドレインが接続されたNチャネル形の第1のFETと、負極側電源ラインにドレインが接続されているとともにソースが第1のFETのソースに接続されたPチャネル形の第2のFETと、第1のFETのゲートにバイアス電圧を印加する第1のバイアス回路と、第2のFETのゲートにバイアス電圧を印加する第2のバイアス回路と、第1および第2のゲートのそれぞれと第1および第2のFETのソースとの間に挿入された第1のキャパシタと、正極側電源ラインあるいは負極側電源ラインと第1および第2のFETのソースとの間に挿入された第2のキャパシタとを備えている。上述した誘導性素子は、一方端が第1および第2のFETのゲート側に対応する第1のキャパシタの一方端に接続され、他方端が正極側電源ラインあるいは負極側電源ラインに接続されている。
また、上述した誘導性素子以外の構成部品がMOSプロセスあるいはCMOSプロセスを用いて半導体基板上に形成されていることが望ましい。
また、上述した他の回路は、受信機を構成する回路、あるいは、送信機を構成する回路であることが望ましい。
10 半導体装置
21 高周波増幅回路
22 混合回路
23 局部発振器
24、26 中間周波フィルタ
25 中間周波増幅回路
27 PLL回路
30、30A 発振器
31、32 Nチャネル形のFET
33、34 Pチャネル形のFET
35、36 キャパシタ
37、38 定電流源
39、40 ダイオード
41 抵抗
50 アンテナ
52 水晶振動子
54 パッド
21 高周波増幅回路
22 混合回路
23 局部発振器
24、26 中間周波フィルタ
25 中間周波増幅回路
27 PLL回路
30、30A 発振器
31、32 Nチャネル形のFET
33、34 Pチャネル形のFET
35、36 キャパシタ
37、38 定電流源
39、40 ダイオード
41 抵抗
50 アンテナ
52 水晶振動子
54 パッド
以下、本発明の発振器を用いた一実施形態の受信機について詳細に説明する。
図1は、一実施形態の受信機の構成を示す図である。図1に示す受信機は、1チップ部品としての半導体装置10として形成された高周波増幅回路21、混合回路22、局部発振器23、中間周波フィルタ24、26、中間周波増幅回路25、PLL回路27、発振器30を含んで構成されている。なお、半導体装置10にはその他の回路、例えば受信機の種類に応じた検波回路等を含めるようにしてもよい。
アンテナ50によって受信した変調波信号を高周波増幅回路21によって増幅した後、局部発振器23から出力される局部発振信号を混合することにより、高周波信号から中間周波信号への変換を行う。中間周波フィルタ24、26は、中間周波増幅回路25の前段および後段に設けられており、入力される中間周波信号から所定の帯域成分のみを抽出する。中間周波増幅回路25は、中間周波フィルタ24、26を通過する一部の中間周波信号を増幅する。
発振器30は、パッド54に接続された外付け部品としての水晶振動子52を含んでおり、この水晶振動子52の固有振動周波数f0 (実際にはこれより若干高い共振周波数fr )で発振動作を行う。
PLL回路27は、局部発振器23とともに周波数シンセサイザを構成しており、発振器30から出力された信号を基準信号として用いることにより、この基準信号のN倍の周波数で局部発振器23を発振させる制御を行う。このNの値は、制御部(図示せず)によって任意に変更可能であり、Nの値を切り替えることにより局部発振器23の発振周波数の切り替えが行われる。
上述した本実施形態の半導体装置10は、CMOSプロセスやMOSプロセスを用いて半導体基板上に一体形成されている。これにより、小型化および低消費電力化が可能になる。
また、上述した水晶振動子52は、一方端がパッド54に接続されており、他方端が半導体装置10が搭載されたプリント基板(図示せず)の負極側電源ラインとしての接地ラインに接続されている。この接地ラインには、半導体装置10が形成された半導体基板上に設けられた接地用パッドが接続されているため、水晶振動子52の両端が専用のパッド54と接地用パッドを介して発振器30に接続される。
図2は、発振器30の具体的な構成例を示す回路図である。図2に示す発振器30は、外付けされた誘導性素子としての水晶振動子52を用いて所定の発振動作を行うものであり、Nチャネル形のFET31、32、Pチャネル形のFET33、34、キャパシタ35、36、定電流源37、38、ダイオード39、40を含んで構成されている。
FET31が第1のFETに、FET33が第2のFETに、FET32が第3のFETに、FET34が第4のFETにそれぞれ対応する。また、キャパシタ35が第1のキャパシタに、キャパシタ36が第2のキャパシタにそれぞれ対応する。FET32、定電流源37が第1のバイアス回路に、FET34、定電流源38が第2のバイアス回路にそれぞれ対応する。
定電流源37とNチャネル形のFET32からなる第1のバイアス回路は、FET31の入力回路として機能し、FET31のゲートにパッド54の電位に応じた電圧レベルの信号を入力する。また、これらの定電流源37とNチャネル形のFET32からなる第1のバイアス回路は、FET31のゲートにバイアス電圧を印加する。
同様に、定電流源38とPチャネル形のFET34からなる第2のバイアス回路は、FET33の入力回路として機能し、FET33のゲートにパッド54の電位に応じた電圧レベルの信号を入力する。また、これらの定電流源38とPチャネル形のFET34からなる第2のバイアス回路は、FET33のゲートにバイアス電圧を印加する。
ダイオード39、40は、入力保護回路を構成している。パッド54と正極側電源ラインとの間にダイオード39が、パッド54と負極側電源ライン(接地ライン)との間にダイオード40がそれぞれ接続されている。正極側電源ラインの電源電圧Vddよりも高い電圧がパッド54に印加されたときに、一方のダイオード39に順方向に電流が流れ、反対に、接地ラインの接地電圧(Vss=0V)よりも低い電圧がパッド54に印加されたときに、他方のダイオード40に順方向に電流が流れる。
FET32のゲートとドレインとが接続されており、水晶振動子52とキャパシタ35に接続されたFET32のソースに印加される電圧が変化すると、FET32のドレインの電圧も変化する。FET32のドレインはFET31のゲートに接続されており、FET31のゲート電圧が変化すると、FET31のソース電位も変化する。同様に、FET34のゲートとドレインとが接続されており、水晶振動子52とキャパシタ35に接続されたFET34のソースに印加される電圧が変化すると、FET34のドレインの電圧も変化する。FET34のドレインはFET33のゲートに接続されており、FET33のゲート電圧が変化すると、FET33のソース電位も変化する。FET31、33のそれぞれのソースは互いに接続されており、この接続点(出力端子)に現れる信号が発振器30の出力として取り出される。
また、水晶振動子52側からみて、パッド54の特性(インピーダンス)が負性抵抗となるように、2つのキャパシタ35、36のそれぞれの静電容量が設定されている。これにより、LC発振器としての発振条件を満たすことが可能になり、発振器30を確実に発振させることができる。
このように、Nチャネル形のFET31とPチャネル形のFET33とを対称に配置し、それぞれのソースを接続することにより、これら2つのFET31、33のそれぞれがソースホロワとして動作することになる。したがって、これらのソースに現れる信号波形を対称的な形状とすることができ、しかも信号波形が電源ライン(正極側電源ラインおよび負極側電源ライン)の電圧を超えることがなくなるため、出力波形の歪みを低減することが可能となる。これにより、発振器30から出力される信号に含まれる高調波成分の信号レベルを低減することができ、例えば固有振動周波数f0 が19MHzの場合であっても、FM放送の受信帯域に含まれる4次高調波成分(76.8MHz)や5次高調波成分(96MHz)を低減することができ、受信機の受信品質を向上させることができる。
また、図1および図2に示すように、本実施形態では、水晶振動子52を除く水晶発振器の各構成部品と、水晶発振器の出力を取り込んで動作するPLL回路27等が1チップの半導体装置10として半導体基板上に形成されている。水晶振動子以外の水晶発振器の構成部品と水晶発振器の後段の回路とを同じ半導体基板上に形成して1チップ部品とすることにより、これらの間の結線が半導体基板上で行われることになるため、半導体基板から外部に露出する配線部分から水晶発振器の発振周波数の基本成分あるいは高調波成分のノイズが漏れることを最小限に抑えることができ、この配線部分から放出されるノイズが高周波増幅回路21等に回り込むことによるスプリアスの発生を低減することができる。
また、水晶振動子52と発振器30とによって構成される本実施形態の水晶発振器では、水晶振動子52の一方端が接地されており、水晶振動子52の他方端側のみを専用のパッド54を介して発振器30と接続することが可能になるため、半導体基板上に発振器30を形成した場合に水晶振動子52との間の配線部分が1箇所になり、この配線部分から放出されるノイズが高周波増幅回路21等に回り込むことによるスプリアスの発生を低減することもできる。さらに、水晶振動子52専用には一つのパッド54を設ければよいため、半導体装置10に必要なパッド数を少なくすることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、受信機に含まれる半導体装置10内に発振器30を形成する場合を考えたが、受信機以外、例えばFMトランスミッタ等の送信機に含まれる半導体装置内に発振器を形成して水晶振動子を外部に接続する場合にも本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態では、定電流源37、38、FET32、34によってFET31、33のバイアス回路を構成したが、定電流源37、38のそれぞれを抵抗に置き換えたり、定電流源37、38、FET32、34のそれぞれを抵抗に置き換えてバイアス回路を構成するようにしてもよい。
また、図2に示す発振器30において、Nチャネル形のFET31とPチャネル形のFET33のそれぞれのgmが一致するように、それぞれのゲートサイズ(具体的にはゲート長Lとゲート幅Wの少なくとも一方)を調整することが望ましい。これにより、FET31、33のソースに現れる出力波形の平均電圧を、正極側電源ラインと負極側電源ラインの中心電圧に一致させることができるため、出力波形の振幅を大きくすることができる。換言すれば、出力波形の振幅が大きい場合であっても波形が歪むことを防止することができる。
また、図2に示す発振器30において、Nチャネル形のFET31とPチャネル形のFET33のそれぞれのgmが異なる場合に、スプリアス調整用(歪み調整用)の抵抗をいずれか一方のソースと出力端子との間に挿入するようにしてもよい。これにより、FET31、33のそれぞれのgmが異なる場合であっても、出力波形の平均電圧を、正極側電源ラインと負極側電源ラインの中心電圧に一致させることが可能になる。
図3には、FET31側に抵抗41が挿入された発振器30Aが示されている。Nチャネル形のFET31の方がgmが大きいため、パッド54に現れる電圧が正側に触れた場合の方が出力波形の電圧レベルが上昇する程度が大きくなる。このようなFET31、33のgmの差によるアンバランスを補正するために抵抗41が挿入されている。なお、FET31、33のゲートサイズによってはPチャネル形のFET33の方がgmが大きくなる場合があり、このような場合にはFET33側に抵抗を挿入してもよい。あるいは、FET31、33の両方のソース側に抵抗を挿入したり、少なくとも一方のドレイン側に抵抗を挿入するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、水晶振動子52の一方端が接地されているが、この一方端は、必ずしも0V電位の接地ラインに直接接続されている必要はなく、0V以外の固定電位ライン(例えば動作電圧Vssが印加された電源ライン)に接続されていてもよい。
また、上述した半導体装置10に含まれる発振器30では、FET31、33のそれぞれのソースを相互に接続した接続点を出力端子として出力信号を取り出しているが、キャパシタ35とパッド54との接続点を出力端子として出力信号を取り出すようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、キャパシタ36および水晶振動子52のそれぞれの一方端を負極側電源ライン(接地ライン)に接続したが、これらの一方端を正極側電源ラインに接続するようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、発振器30に外付けの水晶振動子52が接続された構成について説明したが、発振周波数の精度がそれほど要求されないような場合には、水晶振動子52をセラミック振動子あるいはインダクタに置き換えるようにしてもよい。インダクタに置き換えた場合には、少なくとも一方端側に直流カット用キャパシタを挿入する必要がある。また、インダクタに置き換えた場合には、発振周波数が高い場合にはこのインダクタを含む発振器30の全部品を半導体基板上に形成することが可能となる。
本発明によれば、Nチャネル形の第1のFETとPチャネル形の第2のFETとを対称に配置し、それぞれのソースを接続することにより、これら第1および第2のFETのそれぞれがソースホロワとして動作することになる。したがって、これらのソースに現れる信号波形を対称的な形状とすることができ、しかも信号波形が電源ラインの電圧を超えることがなくなるため、出力波形の歪みを低減することが可能となる。また、これに伴い、発振器から出力される信号に含まれる高調波成分の信号レベルを低減することができる。
Claims (16)
- 正極側電源ラインにドレインが接続されたNチャネル形の第1のFETと、
負極側電源ラインにドレインが接続されているとともにソースが前記第1のFETのソースに接続されたPチャネル形の第2のFETと、
前記第1のFETのゲートにバイアス電圧を印加する第1のバイアス回路と、
前記第2のFETのゲートにバイアス電圧を印加する第2のバイアス回路と、
前記第1および第2のFETのゲートのそれぞれと、前記第1および第2のFETのソースとの間に挿入された第1のキャパシタと、
前記正極側電源ラインあるいは前記負極側電源ラインと、前記第1および第2のFETのソースとの間に挿入された第2のキャパシタと、
一方端が前記第1および第2のFETのゲート側に対応する前記第1のキャパシタの一方端に接続され、他方端が前記正極側電源ラインあるいは前記負極側電源ラインに接続された誘導性素子と、
を備える発振器。 - 請求項1において、
前記誘導性素子以外の前記第1および第2のFET、前記第1および第2のバイアス回路、前記第1および第2のキャパシタを半導体基板上に形成するとともに、この半導体基板上に形成された一のパッドに外付け部品としての前記誘導性素子の他方端が接続されている発振器。 - 請求項2において、
前記誘導性素子以外の構成部品がMOSプロセスあるいはCMOSプロセスを用いて前記半導体基板上に形成されている発振器。 - 請求項1において、
前記誘導性素子側からみて、前記誘導性素子が接続される端子の特性が負性抵抗になるように、前記第1および第2のキャパシタのそれぞれの静電容量が設定される発振器。 - 請求項1において、
前記第1のバイアス回路は、ソースが前記第1のキャパシタの一方端に接続され、ドレインが電流源あるいは抵抗を介して前記正極側電源ラインに接続され、ゲートがドレインおよび前記第1のFETのゲートの両方に接続されたNチャネル形の第3のFETであり、
前記第2のバイアス回路は、ソースが前記第1のキャパシタの一方端に接続され、ドレインが電流源あるいは抵抗を介して前記負極側電源ラインに接続され、ゲートがドレインおよび前記第2のFETのゲートの両方に接続されたPチャネル形の第4のFETである発振器。 - 請求項1において、
前記第1および第2のFETは、gmが同じである発振器。 - 請求項6において、
前記第1および第2のFETは、ゲート長およびゲート幅の少なくとも一方を調整することによりgmが同じに設定される発振器。 - 請求項1において、
前記第1および第2のFETのソース側あるいはドレイン側に挿入された抵抗を備える発振器。 - 請求項1において、
前記第1および第2のFETはgmが異なっており、
前記第1のFETのソースと前記第1および第2のキャパシタの接続点との間、あるいは、前記第2のFETのソースと前記第1および第2のキャパシタの接続点との間に挿入された抵抗をさらに備え、
前記抵抗の抵抗値を調整することにより、前記接続点の平均電圧を、前記正極側電源ラインおよび前記負極側電源ラインの中心電圧に一致させる発振器。 - 請求項1において、
前記誘導性素子は水晶振動子である発振器。 - 請求項1において、
前記誘導性素子はセラミック振動子である発振器。 - 請求項1において、
前記誘導性素子は、直流カット用キャパシタが少なくとも一方端側に挿入されたインダクタである発振器。 - 誘導性素子を含んで構成される発振器と、この発振器の出力信号が入力される他の回路とを備え、前記誘導性素子を除く前記発振器と前記他の回路とが半導体基板上に形成された半導体装置において、
前記発振器は、
正極側電源ラインにドレインが接続されたNチャネル形の第1のFETと、
負極側電源ラインにドレインが接続されているとともにソースが前記第1のFETのソースに接続されたPチャネル形の第2のFETと、
前記第1のFETのゲートにバイアス電圧を印加する第1のバイアス回路と、
前記第2のFETのゲートにバイアス電圧を印加する第2のバイアス回路と、
前記第1および第2のゲートのそれぞれと、前記第1および第2のFETのソースとの間に挿入された第1のキャパシタと、
前記正極側電源ラインあるいは前記負極側電源ラインと、前記第1および第2のFETのソースとの間に挿入された第2のキャパシタと、
を備え、前記誘導性素子は、一方端が前記第1および第2のFETのゲート側に対応する前記第1のキャパシタの一方端に接続され、他方端が前記正極側電源ラインあるいは前記負極側電源ラインに接続されている半導体装置。 - 請求項13において、
前記誘導性素子以外の構成部品がMOSプロセスあるいはCMOSプロセスを用いて前記半導体基板上に形成されている半導体装置。 - 請求項13において、
前記他の回路は、受信機を構成する回路である半導体装置。 - 請求項13において、
前記他の回路は、送信機を構成する回路である半導体装置。
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