JPWO2008090838A1 - 撮像装置およびそれに用いる回折格子レンズ - Google Patents

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Abstract

非球面形状が形成された正のパワーを有する屈折レンズにおいて、該屈折レンズの一方の面に回折格子を形成する。像面湾曲と色収差をバランスよく低減させるために、回折格子の輪帯ピッチを、下記条件式を満たすように構成する。[数19]ただし、Λminは最小輪帯ピッチ12、mは回折次数、νdはレンズ基材材料のd線でのアッベ数、λは波長、fは有効焦点距離、hmaxは回折格子が形成された面の有効半径13である。

Description

本発明は、レンズ表面に回折格子を有する回折格子レンズに関する。また、それを用いた撮像装置に関する。
従来、カメラのコンパクト化、低コスト化の要望にともない、カメラレンズの単レンズ化が要望されている。しかし、非球面からなる単レンズのみの構成では、設計パラメータの自由度が少なく、せいぜい球面収差やコマ収差の補正しかできず、色収差や像面湾曲までも補正するのは困難である。
そこで、特許文献1では、単レンズの表面に回折格子を付加することにより、色収差の補正が試みられている。
回折格子は逆分散性および異常分散性をもち、大きな色収差補正能力を備えている。したがって、回折格子を用いることにより、単レンズに発生する色収差を補正することが可能となる。
特表平8−508116号公報
しかし、回折格子レンズにおいて、色収差補正に重点を置くと、像面湾曲を十分に補正することはできないという課題がある。光ピックアップ用途など斜入射特性が要求されないレンズであれば、像面湾曲を補正する必要がない。また、カメラ用途でも銀塩カメラであればフィルム面を湾曲させることにより像面湾曲を軽減させることが可能である。しかし、電子スチルカメラとなればある程度の画角特性が要求され、かつ、撮像面が平面であるため、像面湾曲が大きいと画質の低下を引き起こしてしまう。
本発明は、電子スチルカメラなどにも単レンズとして使用可能な、色収差と像面湾曲とをバランスよく低減した回折格子レンズとそれを用いた撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の撮像装置は、回折格子レンズと、前記回折格子レンズの視野角を規定する画角規制部材と、前記回折格子レンズを透過した光を受ける撮像素子とを備えている。この回折格子レンズは、第1面および第2面を有し、前記2つの面のうち少なくとも一方の面が非球面形状であり、かつ、正のパワーを有するレンズ基材と、前記レンズ基材の前記2つの面のうちの一方の面に形成された回折格子とを有している。Λminを最小輪帯ピッチ、mを回折次数、νdをレンズ基材材料のd線でのアッベ数、λを波長、fを有効焦点距離、hmaxを回折格子が形成された面の有効半径としたとき、次の(式1)を満足する。
Figure 2008090838
本発明によれば、色収差と像面湾曲とがバランスよく低減され、電子スチルカメラなどにも使用可能な撮像装置を提供することができる。
本発明による撮像装置の実施形態を示す図である。 図1Aに示す撮像装置における画角規制部材14の働きを示す図である。 本発明による撮像装置の他の実施形態を示す図である。 本発明にかかる回折格子レンズの回折面を光軸方向から視た平面図である。 実施例1の回折格子レンズの断面図である。 実施例1の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例1の回折格子レンズの像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値とk値との関係を示すグラフである。 実施例2の回折格子レンズの断面図である。 実施例2の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例3の回折格子レンズの断面図である。 実施例3の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例4の回折格子レンズの断面図である。 実施例4の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例5の回折格子レンズの断面図である。 実施例5の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例1から5の回折格子レンズの像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値とk値との関係を示すグラフである。 実施例6の回折格子レンズの断面図である。 実施例6の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例6の回折格子レンズにおける1次回折効率の波長依存性を示すグラフである。
符号の説明
11、31、61、81、101、121、151 回折格子レンズ(レンズ、レンズ基材)
12 最小輪帯ピッチ
13 有効半径
14、34、64、84、104、124、154 画角規制部材(絞り)
15 傾斜
16、35、65、85、105、125、155 撮像素子
17 光学フード
18 光軸
32、62、82、102、122、152 第1面
33、63、83、103、123、153 第2面
41、71、91、111、131、161 軸上色収差量
42、72、92、112、132、162 像面湾曲収差量
156 保護膜
以下、図1A〜1Bを参照しながら、本発明による撮像装置の実施形態を説明する。
まず、図1Aを参照する。本実施形態の撮像装置は、回折格子レンズ11、画角規制部材14、撮像素子16を備えている。また、図1Aの撮像装置では、回折格子レンズ11と撮像素子16の間に外部から不要な光が入らないように、光学フード17が回折格子レンズ11および撮像素子16を覆っている。
回折格子レンズ11の回折パワーは、回折格子の輪帯ピッチを小さくするほど、強くなる。したがって、輪帯ピッチを小さくしてレンズ全体のパワーを回折によって増加させると、相対的に屈折によるパワーを小さく抑えることが可能となる。一方、回折格子のペッツバール和はほとんど0であるため、屈折によるパワーを相対的に小さく抑えることにより、回折格子レンズ11の全体としてのペッツバール和を小さくすることができる。この結果、回折格子をレンズ基材に付加すれば、像面湾曲を低減することが可能となる。即ち、回折格子を用いることにより、色収差補正だけでなく像面湾曲補正も可能となる。
本実施形態における回折格子レンズ11は、図1Aに示すように、光入射面(第1面)および光出射面(第2面)の両面が非球面であり、正のパワーを有するレンズである。また、この回折格子レンズ11は、第1面および第2面のうちの一方の面のみに形成された回折格子を備えている。なお、回折格子の下端を結ぶ包絡面は非球面である。回折格子が形成される面をレンズの一方の面に限定する理由は、回折面によるフレア光の発生量を抑制するためである。回折格子が形成される面は、レンズの片面であれば、第1面および第2面のどちら側の面でもよい。
ここで、最小輪帯ピッチ12とは、図1Aに示すように、レンズ基材のうちの回折格子がある面の有効半径13の領域内における輪帯のピッチ幅のうち最小のピッチ幅であり、通常、最外周の輪帯が最小となる。
画角規制部材14は、入射光束の直径を規定する大きさを有する開口部を備えており、「絞り」と称される場合がある。回折格子レンズ11の画角は、画角規制部材14によって規定される。図1Aに示すように、画角規制部材14の中央に設けられた開口部の側面には、画角に合わせた傾斜15が形成されている。このような傾斜15を付与することにより、斜入射の光線に対しても、光量の低下を防ぐことができる。
傾斜15の角度よりも大きな傾斜角度で画角規制部材14の開口部に入射する光線の少なくとも一部は、画角規制部材14に遮断されるため、その光束断面積が狭まるか、撮像素子16に全く到達しなくなる。
有効半径13は、画角規制部材14の開口部の半径と形状によって規定される。図1Bは、斜入射の光線が画角規制部材14の開口部を通過し、回折格子レンズ11によって回折される様子を示している。図1Bに示す状態では、有効半径13によって決まる円上に斜入射光線が結像している。
ここで、Λminを最小輪帯ピッチ、mを回折次数、νdをレンズ基材材料のd線でのアッベ数、λを波長、fを有効焦点距離、hmaxを回折格子が形成された面の有効半径としたとき、本実施形態の撮像装置は、次の式(1)を満足する。
Figure 2008090838
なお、次の式(2)を満足することが、より好ましい。
Figure 2008090838
上記の式を満足することが好ましい理由は、後述する。
なお、画角規制部材14は、回折格子レンズ11よりも手前に位置する必要はなく、図1Cに示すように、回折格子レンズ11と撮像素子16との間に配置されていても良い。
図2は、輪帯がある面を光軸方向から視た回折格子レンズ11の平面図である。撮像用途のレンズの場合、収差特性を良好にするためには、輪帯形状は光軸に対して回転対称であることが望ましい。
最小輪帯ピッチΛminは以下のように導出できる。なお、回折格子レンズの設計方法は、主に位相関数法と高屈折率法が用いられている。以後、位相関数法を例に述べるが、この方法に限定するわけでなく、最終的に得られる結果は高屈折率法で設計する場合も同じである。
位相関数法はレンズ面に回折格子があると仮定し、その面で、次式で表される波面の位相変換を行う。
Figure 2008090838
(数4)の式において、φは位相関数、Ψは光路差関数、hは光軸からの半径方向の距離、a2、a4、a6、a8、a10は係数である。係数はa10までとれば十分であるが、それ以上の次数で構成しても良いし、逆に、それ以下でもよく、任意である。
光路差関数Ψにおいて、第1項は実質的に回折のパワーを決める項であり、第2項以降は第1項だけでは補正しきれない球面収差やコマ収差を補正する項である。一般に、第2項以降の項の回折パワーへの寄与は第1項に比べ十分小さい。回折パワーの強さが光路差量に相当するため、式全体において第1項が支配的となり、任意の径hjにおける光路差Ψjは、(数5)の式に示すように近似できる。
Figure 2008090838
よって、中心から数えて第j本目の輪帯のピッチΛj(=hj−hj-1)は、ΨjとΨj-1の差がmλであることを考慮すると、光路差が波長より十分大きい範囲、つまり、Ψj>>mλである領域では、以下のようになる。
Figure 2008090838
ここで、a2は、m>0のときに負、m<0のときに正となる。
一般に、m次回折の平板回折レンズの焦点距離fDは、(数7)で求められる。
Figure 2008090838
したがって、回折レンズにおいて全パワーに対する回折パワーの割合をCとおくと、(数8)が導出される。
Figure 2008090838
ここで、fは、前述したように有効焦点距離である。(数8)を(数6)に代入すれば、最小輪帯ピッチΛminは下記のように求まる。
Figure 2008090838
このように、最小輪帯ピッチΛminを制御することにより、回折パワーの割合Cを調整することができ、その結果として色収差や像面湾曲の補正量を調節することが可能となる。
また、レンズ基材材料の波長分散が大きいほど、色補正を強くする必要があるため、要求される回折パワーの割合Cは、レンズ基材材料のアッベ数νdに反比例する。したがって、C=1/kνdとすると、(数9)は(数10)に書き換えられる。
Figure 2008090838
このkの値を調整することにより、色収差や像面湾曲の補正量を決定することができる。像面湾曲と色収差をバランスよく低減させるためには、回折格子の輪帯数を、下記条件式を満たすようにするとよい。
Figure 2008090838
さらに効果的な条件として、下記式を満足することがより望ましい。
Figure 2008090838
また、回折格子レンズ11は、像面湾曲を低減しているため、斜入射特性に強く、最大半画角を15°以上に設定すると、特に効果的である。ただし、像面湾曲を完全に補正しているわけではないため、高画角になるほど湾曲量が増大し、最大半画角が40°を超えると、画質が低下するので好ましくない。したがって、最大半画角は15°以上40°以下の範囲に設定することが好ましく、20°以上35°以下の範囲設定することがより好ましい。
図1Aに示すように、画角規制部材14の開口部に設ける傾斜部分は階段状にすることが好ましい。画角規制部材14の側面で反射しレンズに入射する不要な光を軽減することができるためである。図1Aに示すように、階段形状の先端部を結んだラインの傾斜15は、画角規制部材14が物体側に存在する場合、光軸18に対して、15°以上40°以下であることが望ましい。一方、画角規制部材14が撮像素子16と回折格子レンズ11との間に存在する場合は、回折格子レンズ11を通過する最大画角の光線の射出マージナル傾角に合わせるとよい。
撮像素子16は回折格子レンズ11によって形成された像を電気信号に変換するための光電変換を行う。この撮像素子16の撮像領域は、最大画角で入射する光線に対しても十分撮影できる大きさを有している必要がある。
本実施形態の撮像装置は、カラー撮影に好適に用いられるため、カラー対応の撮像素子16を用いることが望ましい。そのような撮像素子16の一例は、RGBの3原色フィルタがベイヤー配列と呼ばれる並び順にしたがって配置されている撮像素子である。本発明の撮像装置は、単色用途であっても、幅を持った波長範囲での利用であれば有効である。単色用途の場合は、単色用の撮像素子を用いてもよい。
撮像素子16によって得られた画像情報は、不図示の演算処理部に送られ、ホワイトバランスやゲイン調整など各種画像処理が施される。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例のレンズの形状は、(数13)の非球面式で表される。
Figure 2008090838
(数13)はx−y平面に垂直なz軸の周りに回転させた場合の非球面を表す式であって、cは中心曲率、A、B、C、D、Eは2次曲面からのずれを表す係数である。係数はEまでとれば十分であるが、それ以上の次数で構成しても良いし、逆に、それ以下でもよく、任意である。また、Kの値によって、以下のような非球面となる。
0>Kの場合、短径を光軸とする楕円面
K=0の場合、球面
−1<K<0の場合、長径を光軸とする楕円面
K=−1の場合、放物面
K<−1の場合、双曲面
また、レンズの回折面は、位相関数法を用いて設計している。位相関数法はレンズ面に回折格子があると仮定し、その面で、次式で表される波面の位相変換を行う。
Figure 2008090838
ただし、φは位相関数、Ψは光路差関数、hは径方向の距離、a2、a4、a6、a8、a10は係数である。係数はa10までとれば十分であるが、それ以上の次数で構成しても良いし、逆に、それ以下でもよく、任意である。回折次数は1次である。
また、実際の製造においては、位相関数をもとに材料の屈折率差と設計波長から回折格子の光軸方向変位量に換算して基材表面上に回折格子を形成する。
(実施例1)
図3は、実施例1のレンズ31を示す図である。レンズ31の第1面32側に絞り34を付加し、第2面33は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。撮像素子35は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ31の基材材料は、ポリカーボネートを主成分とする樹脂からなる。ここで「ポリカーボネートを主成分とする樹脂」とは、ポリカーボネートを95重量%以上、好ましくは98重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてポリカーボネートを用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に、実施例1の回折格子レンズの数値データを示す。なお、以下のデータにおいて、ωは半画角、Fnoは口径比、ndはレンズ基材のd線での屈折率、νdはレンズ基材のd線でのアッベ数、tはレンズ面間距離(光軸上の面中心間距離)を表す。
ω=35.3°
no=4.0
d=1.585
νd=27.9
t=0.8mm
(第1面の非球面係数)
c= −0.4030
K=−1565.5922
A= −6.3106
B= 169.6545
C=−2643.2978
D=16157
(第2面の非球面係数)
c= −1.0540
K= −0.9047
A= 0.1261
B= −2.3832
C= 8.6418
D=−13.2194
(第2面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0326
4= −0.1581
6= 1.2616
8= −4.6734
10= 6.4794
焦点距離f=1.819mm
max=0.510mm
最小輪帯ピッチΛmin=13.2μm
このように構成することにより、(数10)における定数kの値は0.246となり、実施例1は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図4は、実施例1の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量41である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量42であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図4において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量41と像面湾曲収差量42がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
図5は、実施例1において、レンズ全体のパワーを一定にした状態で回折のパワーの割合を変化させた際の像面湾曲収差量42と軸上色収差量41のRMS値(二乗平均値)の変化を表す。ここで、像面湾曲は球面形状であり、像高が大きくなるにつれて像面湾曲収差量42が急激に増大する。したがって、像面湾曲収差量42の代表点として最大像高の7割程度とするのが良い。具体的には、ペッツバール像面における光軸上の結像点と最大像高の7割像高のそれとの光軸方向に対する距離の差を像面湾曲収差量41とした。また、軸上色収差量41は、入射瞳を高さ0近傍で通過する波長640nmと440nmの光線の結像位置の差とした。横軸kは、(数10)における定数kの値である。また、縦軸はRMSの最小値で正規化している。図5においてRMS値が小さいほど像面湾曲収差量と軸上色収差量がバランスよく補正されていることを示す。
図5より、定数kの値を0.21以上0.30以下とすることにより、RMS値を1.2以下(最小値となる値の120%以内)とすることができ、色収差と像面湾曲とをバランスよく低減できていることがわかる。定数kが0.30を超えるとRMS値が大きすぎ、撮像レンズとしての性能が悪化する。これは、像面湾曲が大きすぎることが原因である。また、定数kが0.21未満となってもRMS値が大きすぎ、撮像レンズとしての性能が悪化する。これは、色収差が大きすぎることが原因である。
なお、定数kの値を0.21以上0.28以下とすることにより、RMS値を約1.15(最小値となる値の115%以内)とすることができ、色収差および像面湾曲をさらにバランスよく低減できる。
(実施例2)
図6は、実施例2のレンズ61を示す図である。レンズ61の第1面62側に絞り64を付加し、第1面63は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。撮像素子65は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ61の基材材料はシクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン社製“ZEONEX”)からなる。ここで「シクロオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂」とは、シクロオレフィン系樹脂を90重量%以上、好ましくは95重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてシクロオレフィン系樹脂を用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に、実施例2の回折格子レンズの数値データを示す。
ω=29.3°
no=4.0
d=1.524
νd=56.2
t=0.96mm
(第1面の非球面係数)
c= −0.2606
K= 43.4567
A= −0.0953
B= −12.5995
C= 231.3465
D=−1194.4115
E=−2.1554e−9
(第1面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0120
4= −0.5067
6= 10.4742
8=−106.2261
10=465.0468
(第2面の非球面係数)
c= −0.9845
K= 0.2908
A= −0.1190
B= 1.9123
C=−10.3719
D= 27.1525
E=−27.0980
焦点距離f=2.172mm
max=0.270mm
最小輪帯ピッチΛmin=59.4μm
このように構成することにより、(数10)における定数kの値は0.243となり、実施例2は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図7は、実施例2の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量71である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量72であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図7において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量71と像面湾曲量72がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
また、実施例2においても、回折のパワーの割合を変化させた際の、即ち定数kの値を変化させた際の像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値の変化を表す図は、実施例1と同様な結果が得られる。
(実施例3)
図8は、実施例3のレンズ81を示す図である。レンズ81の第1面82側に絞り84を付加し、第2面83は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。撮像素子85は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ81の基材材料は、ポリカーボネートを主成分とする樹脂からなる。ここで「ポリカーボネートを主成分とする樹脂」とは、ポリカーボネートを95重量%以上、好ましくは98重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてポリカーボネートを用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に実施例3の回折格子レンズの数値データを示す。
ω=35.2°
no=3.4
d=1.585
νd=27.9
t=0.8mm
(第1面の非球面係数)
c= −0.3891
K=−1090.1768
A= −4.3097
B= 77.6987
C= −844.8659
D= 3583.2210
(第2面の非球面係数)
c= −1.0380
K= −0.9056
A= 0.1039
B= −2.1356
C= 7.1890
D=−10.0174
(第2面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0344
4= −0.1352
6= 1.0786
8= −3.8629
10= 5.0122
焦点距離f=1.833mm
max=0.551mm
最小輪帯ピッチΛmin=12.4μm
このように構成することにより、(数10)における定数kの値は0.247となり、実施例3は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図9は、実施例3の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量91である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量92であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図9において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量91と像面湾曲量92がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
また、実施例3においても、回折のパワーの割合を変化させた際の、即ち定数kの値を変化させた際の像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値の変化を表す図は、実施例1と同様な結果が得られる。
(実施例4)
図10は、実施例4のレンズ101を示す図である。レンズ101の第1面102側に絞り104を付加し、第2面103は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。撮像素子105は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ101の基材材料は、ポリカーボネートを主成分とする樹脂からなる。ここで「ポリカーボネートを主成分とする樹脂」とは、ポリカーボネートを95重量%以上、好ましくは98重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてポリカーボネートを用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に実施例4の回折格子レンズの数値データを示す。
ω=35.1°
no=4.1
d=1.585
νd=27.9
t=1.6mm
(第1面の非球面係数)
c= −0.2063
K=−1669.0694
A= −0.8287
B= 5.7144
C= −22.4280
D= 34.3588
(第2面の非球面係数)
c= −0.5249
K= −1.3615
A= 0.0186
B= −0.1059
C= 0.1019
D= −0.0388
(第2面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0164
4= −0.0220
6= 0.0491
8= −0.0486
10= 0.0176
焦点距離f=3.668mm
max=1.018mm
最小輪帯ピッチΛmin=14.0μm
このように構成することにより、(数10)における定数kの値は0.258となり、実施例4は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図11は、実施例4の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量111である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量112であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図11において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量111と像面湾曲量112がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
また、実施例4においても、回折のパワーの割合を変化させた際の、即ち定数kの値を変化させた際の像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値の変化を表す図は、実施例1と同様な結果が得られる。
(実施例5)
図12は、実施例5のレンズ121を示す図である。レンズ121の第1面122側に絞り124を付加し、第2面123は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。撮像素子125は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ121の基材材料は、ポリカーボネートを主成分とする樹脂からなる。ここで「ポリカーボネートを主成分とする樹脂」とは、ポリカーボネートを95重量%以上、好ましくは98重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてポリカーボネートを用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に実施例5の回折格子レンズの数値データを示す。
ω=25.1°
no=4.0
d=1.585
νd=27.9
t=0.8mm
(第1面の非球面係数)
c= −0.4029
K= 1.0000
A= 0.3698
B= −22.2146
C= 184.2442
(第2面の非球面係数)
c= −1.0499
K= −0.9047
A= −0.2013
B= 1.1609
C=−10.5868
D= 24.4636
(第2面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0340
4= −0.1046
6= 0.8766
8= −2.7825
10= 2.3747
焦点距離f=1.809mm
max=0.446mm
最小輪帯ピッチΛmin=15.6μm
このように構成することにより、(数10)における定数kの値は0.255となり、実施例5は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図13は、実施例5の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量131である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量132であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図13において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量131と像面湾曲量132がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
また、実施例5においても、回折のパワーの割合を変化させた際の、即ち定数kの値を変化させた際の像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値の変化を表す図は、実施例1と同様な結果が得られる。
図14は、実施例1〜5までのRMS値のグラフである。実施例それぞれにおける最小値で正規化しており、収差量をスペックによらず同一評価することができる。
RMS値は、実施例1〜5各スペックのレンズデータにおいて最小値となる値の120%以内にすることが望ましい。この範囲を超えるとRMS最小値時に比べ収差による画質劣化、いわゆる像ボケが目立ち始める。このときの条件式の係数kの範囲は、図14より0.21〜0.30となる。より好ましくは、RMS値を最小値に比べ115%以内にするのが良く、このときの係数kの範囲は0.21〜0.28である。
(実施例6)
図15は、実施例6のレンズ151を示す図である。レンズ151の第1面152側に絞り154を付加し、第2面153は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。さらに、第2面163の回折格子を覆うように保護膜156が配置されている。撮像素子155は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ基材材料、保護膜材料は、樹脂と無機粒子から構成される。レンズ基材材料はポリカーボネートを主成分とする樹脂と、酸化亜鉛とを含む複合材料(d線屈折率1.683、アッベ数18.9、複合材料中の酸化亜鉛の含有率30体積%、酸化亜鉛の平均粒径10nm)からなる。また、回折格子の深さは、5.2μmである。ここで「ポリカーボネートを主成分とする樹脂」とは、ポリカーボネートを95重量%以上、好ましくは98重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてポリカーボネートを用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。また、無機粒子として酸化亜鉛を用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えば、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化シリコン、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ハフニウム等の金属酸化物を用いることができる。
保護膜材料は、シクロオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂と酸化ジルコニウムとを含む複合材料(d線屈折率1.796、アッベ数41.9、複合材料中の酸化ジルコニウムの含有率50体積%、酸化ジルコニウムの平均粒径10nm)からなる。この保護膜は、スピンコート、ディップコート等の塗布、又は金型を用いた成形によって形成できる。「シクロオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂」とは、シクロオレフィン系樹脂を90重量%以上、好ましくは95重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてシクロオレフィン系樹脂を用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に実施例6の回折格子レンズの数値データを示す。
ω=27.0°
no=3.9
d=1.683
νd=18.9
t=1.0mm
保護膜厚み50μm
(第1面の非球面係数)
c= −0.3511
K=−1291.4288
A= −3.6456
B= 66.3340
C= −701.2156
D= 2937.2028
(第2面の非球面係数)
c=−0.7546
K=−1.1946
A= 0.0026
B=−0.1732
C=−1.3087
D= 4.5807
E=−3.7650
(第2面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0414
4= −0.1082
6= 0.6428
8= −1.4233
10= 0.9523
焦点距離f=2.1215mm
max=0.5562mm
最小輪帯ピッチΛmin=10.4μm
これらの値より、(数10)における定数kの値は0.27となり、実施例6は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図16は、実施例6の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量161である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量162であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図16において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量161と像面湾曲量162がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
また、実施例6においても、回折のパワーの割合を変化させた際の、即ち定数kの値を変化させた際の像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値の変化を表す図は実施例1と同様な結果が得られる。
また、図17は、実施例6の回折格子レンズにおける1次回折効率の波長依存性を表すグラフである。図17より、波長400nm以上700nm以下の可視光の全領域において回折効率は95%以上であり、保護膜により回折効率の波長依存性が低減できていることがわかる。
なお、回折格子上の保護膜は、広波長域において回折効率をかなり高く維持することができるため付加することが望ましいが、必ずしも必要となるものではない。無い場合であっても回折効率を約80%以上に保つことができ、ブレーズ深さが浅く構成も簡易であるといった固有な効果が得られる。
本発明の回折格子レンズは、携帯カメラや監視カメラなど小型で安価な撮像用途の光学系として有用である。
本発明は、レンズ表面に回折格子を有する回折格子レンズに関する。また、それを用いた撮像装置に関する。
従来、カメラのコンパクト化、低コスト化の要望にともない、カメラレンズの単レンズ化が要望されている。しかし、非球面からなる単レンズのみの構成では、設計パラメータの自由度が少なく、せいぜい球面収差やコマ収差の補正しかできず、色収差や像面湾曲までも補正するのは困難である。
そこで、特許文献1では、単レンズの表面に回折格子を付加することにより、色収差の補正が試みられている。
回折格子は逆分散性および異常分散性をもち、大きな色収差補正能力を備えている。したがって、回折格子を用いることにより、単レンズに発生する色収差を補正することが可能となる。
特表平8−508116号公報
しかし、回折格子レンズにおいて、色収差補正に重点を置くと、像面湾曲を十分に補正することはできないという課題がある。光ピックアップ用途など斜入射特性が要求されないレンズであれば、像面湾曲を補正する必要がない。また、カメラ用途でも銀塩カメラであればフィルム面を湾曲させることにより像面湾曲を軽減させることが可能である。しかし、電子スチルカメラとなればある程度の画角特性が要求され、かつ、撮像面が平面であるため、像面湾曲が大きいと画質の低下を引き起こしてしまう。
本発明は、電子スチルカメラなどにも単レンズとして使用可能な、色収差と像面湾曲とをバランスよく低減した回折格子レンズとそれを用いた撮像装置を提供することを目的とする。
本発明の撮像装置は、回折格子レンズと、前記回折格子レンズの視野角を規定する画角規制部材と、前記回折格子レンズを透過した光を受ける撮像素子とを備えている。この回折格子レンズは、第1面および第2面を有し、前記2つの面のうち少なくとも一方の面が非球面形状であり、かつ、正のパワーを有するレンズ基材と、前記レンズ基材の前記2つの面のうちの一方の面に形成された回折格子とを有している。Λminを最小輪帯ピッチ、mを回折次数、νdをレンズ基材材料のd線でのアッベ数、λを波長、fを有効焦点距離、hmaxを回折格子が形成された面の有効半径としたとき、次の(式1)を満足する。
Figure 2008090838
本発明によれば、色収差と像面湾曲とがバランスよく低減され、電子スチルカメラなどにも使用可能な撮像装置を提供することができる。
本発明による撮像装置の実施形態を示す図である。 図1Aに示す撮像装置における画角規制部材14の働きを示す図である。 本発明による撮像装置の他の実施形態を示す図である。 本発明にかかる回折格子レンズの回折面を光軸方向から視た平面図である。 実施例1の回折格子レンズの断面図である。 実施例1の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例1の回折格子レンズの像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値とk値との関係を示すグラフである。 実施例2の回折格子レンズの断面図である。 実施例2の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例3の回折格子レンズの断面図である。 実施例3の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例4の回折格子レンズの断面図である。 実施例4の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例5の回折格子レンズの断面図である。 実施例5の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例1から5の回折格子レンズの像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値とk値との関係を示すグラフである。 実施例6の回折格子レンズの断面図である。 実施例6の回折格子レンズの色収差および像面湾曲を示す図である。 実施例6の回折格子レンズにおける1次回折効率の波長依存性を示すグラフである。
以下、図1A〜1Bを参照しながら、本発明による撮像装置の実施形態を説明する。
まず、図1Aを参照する。本実施形態の撮像装置は、回折格子レンズ11、画角規制部材14、撮像素子16を備えている。また、図1Aの撮像装置では、回折格子レンズ11と撮像素子16の間に外部から不要な光が入らないように、光学フード17が回折格子レンズ11および撮像素子16を覆っている。
回折格子レンズ11の回折パワーは、回折格子の輪帯ピッチを小さくするほど、強くなる。したがって、輪帯ピッチを小さくしてレンズ全体のパワーを回折によって増加させると、相対的に屈折によるパワーを小さく抑えることが可能となる。一方、回折格子のペッツバール和はほとんど0であるため、屈折によるパワーを相対的に小さく抑えることにより、回折格子レンズ11の全体としてのペッツバール和を小さくすることができる。この結果、回折格子をレンズ基材に付加すれば、像面湾曲を低減することが可能となる。即ち、回折格子を用いることにより、色収差補正だけでなく像面湾曲補正も可能となる。
本実施形態における回折格子レンズ11は、図1Aに示すように、光入射面(第1面)および光出射面(第2面)の両面が非球面であり、正のパワーを有するレンズである。また、この回折格子レンズ11は、第1面および第2面のうちの一方の面のみに形成された回折格子を備えている。なお、回折格子の下端を結ぶ包絡面は非球面である。回折格子が形成される面をレンズの一方の面に限定する理由は、回折面によるフレア光の発生量を抑制するためである。回折格子が形成される面は、レンズの片面であれば、第1面および第2面のどちら側の面でもよい。
ここで、最小輪帯ピッチ12とは、図1Aに示すように、レンズ基材のうちの回折格子がある面の有効半径13の領域内における輪帯のピッチ幅のうち最小のピッチ幅であり、通常、最外周の輪帯が最小となる。
画角規制部材14は、入射光束の直径を規定する大きさを有する開口部を備えており、「絞り」と称される場合がある。回折格子レンズ11の画角は、画角規制部材14によって規定される。図1Aに示すように、画角規制部材14の中央に設けられた開口部の側面には、画角に合わせた傾斜15が形成されている。このような傾斜15を付与することにより、斜入射の光線に対しても、光量の低下を防ぐことができる。
傾斜15の角度よりも大きな傾斜角度で画角規制部材14の開口部に入射する光線の少なくとも一部は、画角規制部材14に遮断されるため、その光束断面積が狭まるか、撮像素子16に全く到達しなくなる。
有効半径13は、画角規制部材14の開口部の半径と形状によって規定される。図1Bは、斜入射の光線が画角規制部材14の開口部を通過し、回折格子レンズ11によって回折される様子を示している。図1Bに示す状態では、有効半径13によって決まる円上に斜入射光線が結像している。
ここで、Λminを最小輪帯ピッチ、mを回折次数、νdをレンズ基材材料のd線でのアッベ数、λを波長、fを有効焦点距離、hmaxを回折格子が形成された面の有効半径としたとき、本実施形態の撮像装置は、次の式(1)を満足する。
Figure 2008090838
なお、次の式(2)を満足することが、より好ましい。
Figure 2008090838
上記の式を満足することが好ましい理由は、後述する。
なお、画角規制部材14は、回折格子レンズ11よりも手前に位置する必要はなく、図1Cに示すように、回折格子レンズ11と撮像素子16との間に配置されていても良い。
図2は、輪帯がある面を光軸方向から視た回折格子レンズ11の平面図である。撮像用途のレンズの場合、収差特性を良好にするためには、輪帯形状は光軸に対して回転対称であることが望ましい。
最小輪帯ピッチΛminは以下のように導出できる。なお、回折格子レンズの設計方法は、主に位相関数法と高屈折率法が用いられている。以後、位相関数法を例に述べるが、この方法に限定するわけでなく、最終的に得られる結果は高屈折率法で設計する場合も同じである。
位相関数法はレンズ面に回折格子があると仮定し、その面で、次式で表される波面の位相変換を行う。
Figure 2008090838
(数4)の式において、φは位相関数、Ψは光路差関数、hは光軸からの半径方向の距離、a2、a4、a6、a8、a10は係数である。係数はa10までとれば十分であるが、それ以上の次数で構成しても良いし、逆に、それ以下でもよく、任意である。
光路差関数Ψにおいて、第1項は実質的に回折のパワーを決める項であり、第2項以降は第1項だけでは補正しきれない球面収差やコマ収差を補正する項である。一般に、第2項以降の項の回折パワーへの寄与は第1項に比べ十分小さい。回折パワーの強さが光路差量に相当するため、式全体において第1項が支配的となり、任意の径hjにおける光路差Ψjは、(数5)の式に示すように近似できる。
Figure 2008090838
よって、中心から数えて第j本目の輪帯のピッチΛj(=hj−hj-1)は、ΨjとΨj-1の差がmλであることを考慮すると、光路差が波長より十分大きい範囲、つまり、Ψj>>mλである領域では、以下のようになる。
Figure 2008090838
ここで、a2は、m>0のときに負、m<0のときに正となる。
一般に、m次回折の平板回折レンズの焦点距離fDは、(数7)で求められる。
Figure 2008090838
したがって、回折レンズにおいて全パワーに対する回折パワーの割合をCとおくと、(数8)が導出される。
Figure 2008090838
ここで、fは、前述したように有効焦点距離である。(数8)を(数6)に代入すれば、最小輪帯ピッチΛminは下記のように求まる。
Figure 2008090838
このように、最小輪帯ピッチΛminを制御することにより、回折パワーの割合Cを調整することができ、その結果として色収差や像面湾曲の補正量を調節することが可能となる。
また、レンズ基材材料の波長分散が大きいほど、色補正を強くする必要があるため、要求される回折パワーの割合Cは、レンズ基材材料のアッベ数νdに反比例する。したがって、C=1/kνdとすると、(数9)は(数10)に書き換えられる。
Figure 2008090838
このkの値を調整することにより、色収差や像面湾曲の補正量を決定することができる。像面湾曲と色収差をバランスよく低減させるためには、回折格子の輪帯数を、下記条件式を満たすようにするとよい。
Figure 2008090838
さらに効果的な条件として、下記式を満足することがより望ましい。
Figure 2008090838
また、回折格子レンズ11は、像面湾曲を低減しているため、斜入射特性に強く、最大半画角を15°以上に設定すると、特に効果的である。ただし、像面湾曲を完全に補正しているわけではないため、高画角になるほど湾曲量が増大し、最大半画角が40°を超えると、画質が低下するので好ましくない。したがって、最大半画角は15°以上40°以下の範囲に設定することが好ましく、20°以上35°以下の範囲設定することがより好ましい。
図1Aに示すように、画角規制部材14の開口部に設ける傾斜部分は階段状にすることが好ましい。画角規制部材14の側面で反射しレンズに入射する不要な光を軽減することができるためである。図1Aに示すように、階段形状の先端部を結んだラインの傾斜15は、画角規制部材14が物体側に存在する場合、光軸18に対して、15°以上40°以下であることが望ましい。一方、画角規制部材14が撮像素子16と回折格子レンズ11との間に存在する場合は、回折格子レンズ11を通過する最大画角の光線の射出マージナル傾角に合わせるとよい。
撮像素子16は回折格子レンズ11によって形成された像を電気信号に変換するための光電変換を行う。この撮像素子16の撮像領域は、最大画角で入射する光線に対しても十分撮影できる大きさを有している必要がある。
本実施形態の撮像装置は、カラー撮影に好適に用いられるため、カラー対応の撮像素子16を用いることが望ましい。そのような撮像素子16の一例は、RGBの3原色フィルタがベイヤー配列と呼ばれる並び順にしたがって配置されている撮像素子である。本発明の撮像装置は、単色用途であっても、幅を持った波長範囲での利用であれば有効である。単色用途の場合は、単色用の撮像素子を用いてもよい。
撮像素子16によって得られた画像情報は、不図示の演算処理部に送られ、ホワイトバランスやゲイン調整など各種画像処理が施される。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例のレンズの形状は、(数13)の非球面式で表される。
Figure 2008090838
(数13)はx−y平面に垂直なz軸の周りに回転させた場合の非球面を表す式であって、cは中心曲率、A、B、C、D、Eは2次曲面からのずれを表す係数である。係数はEまでとれば十分であるが、それ以上の次数で構成しても良いし、逆に、それ以下でもよく、任意である。また、Kの値によって、以下のような非球面となる。
0>Kの場合、短径を光軸とする楕円面
K=0の場合、球面
−1<K<0の場合、長径を光軸とする楕円面
K=−1の場合、放物面
K<−1の場合、双曲面
また、レンズの回折面は、位相関数法を用いて設計している。位相関数法はレンズ面に回折格子があると仮定し、その面で、次式で表される波面の位相変換を行う。
Figure 2008090838
ただし、φは位相関数、Ψは光路差関数、hは径方向の距離、a2、a4、a6、a8、a10は係数である。係数はa10までとれば十分であるが、それ以上の次数で構成しても良いし、逆に、それ以下でもよく、任意である。回折次数は1次である。
また、実際の製造においては、位相関数をもとに材料の屈折率差と設計波長から回折格子の光軸方向変位量に換算して基材表面上に回折格子を形成する。
(実施例1)
図3は、実施例1のレンズ31を示す図である。レンズ31の第1面32側に絞り34を付加し、第2面33は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。撮像素子35は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ31の基材材料は、ポリカーボネートを主成分とする樹脂からなる。ここで「ポリカーボネートを主成分とする樹脂」とは、ポリカーボネートを95重量%以上、好ましくは98重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてポリカーボネートを用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に、実施例1の回折格子レンズの数値データを示す。なお、以下のデータにおいて、ωは半画角、Fnoは口径比、ndはレンズ基材のd線での屈折率、νdはレンズ基材のd線でのアッベ数、tはレンズ面間距離(光軸上の面中心間距離)を表す。
ω=35.3°
no=4.0
d=1.585
νd=27.9
t=0.8mm
(第1面の非球面係数)
c= −0.4030
K=−1565.5922
A= −6.3106
B= 169.6545
C=−2643.2978
D=16157
(第2面の非球面係数)
c= −1.0540
K= −0.9047
A= 0.1261
B= −2.3832
C= 8.6418
D=−13.2194
(第2面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0326
4= −0.1581
6= 1.2616
8= −4.6734
10= 6.4794
焦点距離f=1.819mm
max=0.510mm
最小輪帯ピッチΛmin=13.2μm
このように構成することにより、(数10)における定数kの値は0.246となり、実施例1は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図4は、実施例1の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量41である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量42であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図4において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量41と像面湾曲収差量42がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
図5は、実施例1において、レンズ全体のパワーを一定にした状態で回折のパワーの割合を変化させた際の像面湾曲収差量42と軸上色収差量41のRMS値(二乗平均値)の変化を表す。ここで、像面湾曲は球面形状であり、像高が大きくなるにつれて像面湾曲収差量42が急激に増大する。したがって、像面湾曲収差量42の代表点として最大像高の7割程度とするのが良い。具体的には、ペッツバール像面における光軸上の結像点と最大像高の7割像高のそれとの光軸方向に対する距離の差を像面湾曲収差量41とした。また、軸上色収差量41は、入射瞳を高さ0近傍で通過する波長640nmと440nmの光線の結像位置の差とした。横軸kは、(数10)における定数kの値である。また、縦軸はRMSの最小値で正規化している。図5においてRMS値が小さいほど像面湾曲収差量と軸上色収差量がバランスよく補正されていることを示す。
図5より、定数kの値を0.21以上0.30以下とすることにより、RMS値を1.2以下(最小値となる値の120%以内)とすることができ、色収差と像面湾曲とをバランスよく低減できていることがわかる。定数kが0.30を超えるとRMS値が大きすぎ、撮像レンズとしての性能が悪化する。これは、像面湾曲が大きすぎることが原因である。また、定数kが0.21未満となってもRMS値が大きすぎ、撮像レンズとしての性能が悪化する。これは、色収差が大きすぎることが原因である。
なお、定数kの値を0.21以上0.28以下とすることにより、RMS値を約1.15(最小値となる値の115%以内)とすることができ、色収差および像面湾曲をさらにバランスよく低減できる。
(実施例2)
図6は、実施例2のレンズ61を示す図である。レンズ61の第1面62側に絞り64を付加し、第1面63は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。撮像素子65は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ61の基材材料はシクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン社製“ZEONEX”)からなる。ここで「シクロオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂」とは、シクロオレフィン系樹脂を90重量%以上、好ましくは95重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてシクロオレフィン系樹脂を用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に、実施例2の回折格子レンズの数値データを示す。
ω=29.3°
no=4.0
d=1.524
νd=56.2
t=0.96mm
(第1面の非球面係数)
c= −0.2606
K= 43.4567
A= −0.0953
B= −12.5995
C= 231.3465
D=−1194.4115
E=−2.1554e−9
(第1面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0120
4= −0.5067
6= 10.4742
8=−106.2261
10=465.0468
(第2面の非球面係数)
c= −0.9845
K= 0.2908
A= −0.1190
B= 1.9123
C=−10.3719
D= 27.1525
E=−27.0980
焦点距離f=2.172mm
max=0.270mm
最小輪帯ピッチΛmin=59.4μm
このように構成することにより、(数10)における定数kの値は0.243となり、実施例2は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図7は、実施例2の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量71である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量72であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図7において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量71と像面湾曲量72がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
また、実施例2においても、回折のパワーの割合を変化させた際の、即ち定数kの値を変化させた際の像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値の変化を表す図は、実施例1と同様な結果が得られる。
(実施例3)
図8は、実施例3のレンズ81を示す図である。レンズ81の第1面82側に絞り84を付加し、第2面83は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。撮像素子85は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ81の基材材料は、ポリカーボネートを主成分とする樹脂からなる。ここで「ポリカーボネートを主成分とする樹脂」とは、ポリカーボネートを95重量%以上、好ましくは98重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてポリカーボネートを用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に実施例3の回折格子レンズの数値データを示す。
ω=35.2°
no=3.4
d=1.585
νd=27.9
t=0.8mm
(第1面の非球面係数)
c= −0.3891
K=−1090.1768
A= −4.3097
B= 77.6987
C= −844.8659
D= 3583.2210
(第2面の非球面係数)
c= −1.0380
K= −0.9056
A= 0.1039
B= −2.1356
C= 7.1890
D=−10.0174
(第2面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0344
4= −0.1352
6= 1.0786
8= −3.8629
10= 5.0122
焦点距離f=1.833mm
max=0.551mm
最小輪帯ピッチΛmin=12.4μm
このように構成することにより、(数10)における定数kの値は0.247となり、実施例3は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図9は、実施例3の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量91である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量92であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図9において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量91と像面湾曲量92がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
また、実施例3においても、回折のパワーの割合を変化させた際の、即ち定数kの値を変化させた際の像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値の変化を表す図は、実施例1と同様な結果が得られる。
(実施例4)
図10は、実施例4のレンズ101を示す図である。レンズ101の第1面102側に絞り104を付加し、第2面103は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。撮像素子105は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ101の基材材料は、ポリカーボネートを主成分とする樹脂からなる。ここで「ポリカーボネートを主成分とする樹脂」とは、ポリカーボネートを95重量%以上、好ましくは98重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてポリカーボネートを用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に実施例4の回折格子レンズの数値データを示す。
ω=35.1°
no=4.1
d=1.585
νd=27.9
t=1.6mm
(第1面の非球面係数)
c= −0.2063
K=−1669.0694
A= −0.8287
B= 5.7144
C= −22.4280
D= 34.3588
(第2面の非球面係数)
c= −0.5249
K= −1.3615
A= 0.0186
B= −0.1059
C= 0.1019
D= −0.0388
(第2面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0164
4= −0.0220
6= 0.0491
8= −0.0486
10= 0.0176
焦点距離f=3.668mm
max=1.018mm
最小輪帯ピッチΛmin=14.0μm
このように構成することにより、(数10)における定数kの値は0.258となり、実施例4は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図11は、実施例4の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量111である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量112であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図11において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量111と像面湾曲量112がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
また、実施例4においても、回折のパワーの割合を変化させた際の、即ち定数kの値を変化させた際の像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値の変化を表す図は、実施例1と同様な結果が得られる。
(実施例5)
図12は、実施例5のレンズ121を示す図である。レンズ121の第1面122側に絞り124を付加し、第2面123は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。撮像素子125は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ121の基材材料は、ポリカーボネートを主成分とする樹脂からなる。ここで「ポリカーボネートを主成分とする樹脂」とは、ポリカーボネートを95重量%以上、好ましくは98重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてポリカーボネートを用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に実施例5の回折格子レンズの数値データを示す。
ω=25.1°
no=4.0
d=1.585
νd=27.9
t=0.8mm
(第1面の非球面係数)
c= −0.4029
K= 1.0000
A= 0.3698
B= −22.2146
C= 184.2442
(第2面の非球面係数)
c= −1.0499
K= −0.9047
A= −0.2013
B= 1.1609
C=−10.5868
D= 24.4636
(第2面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0340
4= −0.1046
6= 0.8766
8= −2.7825
10= 2.3747
焦点距離f=1.809mm
max=0.446mm
最小輪帯ピッチΛmin=15.6μm
このように構成することにより、(数10)における定数kの値は0.255となり、実施例5は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図13は、実施例5の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量131である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量132であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図13において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量131と像面湾曲量132がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
また、実施例5においても、回折のパワーの割合を変化させた際の、即ち定数kの値を変化させた際の像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値の変化を表す図は、実施例1と同様な結果が得られる。
図14は、実施例1〜5までのRMS値のグラフである。実施例それぞれにおける最小値で正規化しており、収差量をスペックによらず同一評価することができる。
RMS値は、実施例1〜5各スペックのレンズデータにおいて最小値となる値の120%以内にすることが望ましい。この範囲を超えるとRMS最小値時に比べ収差による画質劣化、いわゆる像ボケが目立ち始める。このときの条件式の係数kの範囲は、図14より0.21〜0.30となる。より好ましくは、RMS値を最小値に比べ115%以内にするのが良く、このときの係数kの範囲は0.21〜0.28である。
(実施例6)
図15は、実施例6のレンズ151を示す図である。レンズ151の第1面152側に絞り154を付加し、第2面153は非球面の包絡面上に回折格子が形成されている。さらに、第2面163の回折格子を覆うように保護膜156が配置されている。撮像素子155は平面形状であり、結像点に設置されている。
レンズ基材材料、保護膜材料は、樹脂と無機粒子から構成される。レンズ基材材料はポリカーボネートを主成分とする樹脂と、酸化亜鉛とを含む複合材料(d線屈折率1.683、アッベ数18.9、複合材料中の酸化亜鉛の含有率30体積%、酸化亜鉛の平均粒径10nm)からなる。また、回折格子の深さは、5.2μmである。ここで「ポリカーボネートを主成分とする樹脂」とは、ポリカーボネートを95重量%以上、好ましくは98重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてポリカーボネートを用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。また、無機粒子として酸化亜鉛を用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えば、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、酸化シリコン、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ハフニウム等の金属酸化物を用いることができる。
保護膜材料は、シクロオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂と酸化ジルコニウムとを含む複合材料(d線屈折率1.796、アッベ数41.9、複合材料中の酸化ジルコニウムの含有率50体積%、酸化ジルコニウムの平均粒径10nm)からなる。この保護膜は、スピンコート、ディップコート等の塗布、又は金型を用いた成形によって形成できる。「シクロオレフィン系樹脂を主成分とする樹脂」とは、シクロオレフィン系樹脂を90重量%以上、好ましくは95重量%以上含む樹脂をいう。また、樹脂としてシクロオレフィン系樹脂を用いたが、所定の屈折率を有するものであれば、これに限定されない。例えばポリエチレン、ポリスチレン等を用いてもよい。
以下に実施例6の回折格子レンズの数値データを示す。
ω=27.0°
no=3.9
d=1.683
νd=18.9
t=1.0mm
保護膜厚み50μm
(第1面の非球面係数)
c= −0.3511
K=−1291.4288
A= −3.6456
B= 66.3340
C= −701.2156
D= 2937.2028
(第2面の非球面係数)
c=−0.7546
K=−1.1946
A= 0.0026
B=−0.1732
C=−1.3087
D= 4.5807
E=−3.7650
(第2面の位相係数)
m=1
設計波長λ=540nm
2= −0.0414
4= −0.1082
6= 0.6428
8= −1.4233
10= 0.9523
焦点距離f=2.1215mm
max=0.5562mm
最小輪帯ピッチΛmin=10.4μm
これらの値より、(数10)における定数kの値は0.27となり、実施例6は、条件式(1)、(2)を満たしていることがわかる。
図16は、実施例6の色収差、像面湾曲量を表す図であり、それぞれ球面収差図と非点収差図である。球面収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は光線が入射瞳に入る高さで、光線が光軸と交わる位置をプロットしたものである。ここで、CはC線(656.27nm)、dはd線(587.56nm)、gはg線(435.83nm)であり、これらの結像位置の差が軸上色収差量161である。非点収差図において、横軸は光軸方向の距離、縦軸は像の高さである。したがって、縦軸からの距離が各像高における像面湾曲収差量162であり、一般に、像面湾曲は光軸を軸とした球面を形成する。ここで、Tはタンジェンシャル、Sはサジタルを表す。
図16において、軸上色収差は完全には補正されておらず、C線の結像位置がg線よりも手前、つまり、長波長ほど焦点距離が短くなっている。これは、回折格子による回折のパワーが強く、色収差補正が若干過剰な状態である。しかし、逆に、この効果により非球面による屈折のパワーが小さくなり、像面湾曲は小さくなっている。したがって、収差図から明らかなように、軸上色収差量161と像面湾曲量162がバランスよく良好に補正されていることがわかる。
また、実施例6においても、回折のパワーの割合を変化させた際の、即ち定数kの値を変化させた際の像面湾曲収差量と軸上色収差量のRMS値の変化を表す図は実施例1と同様な結果が得られる。
また、図17は、実施例6の回折格子レンズにおける1次回折効率の波長依存性を表すグラフである。図17より、波長400nm以上700nm以下の可視光の全領域において回折効率は95%以上であり、保護膜により回折効率の波長依存性が低減できていることがわかる。
なお、回折格子上の保護膜は、広波長域において回折効率をかなり高く維持することができるため付加することが望ましいが、必ずしも必要となるものではない。無い場合であっても回折効率を約80%以上に保つことができ、ブレーズ深さが浅く構成も簡易であるといった固有な効果が得られる。
本発明の回折格子レンズは、携帯カメラや監視カメラなど小型で安価な撮像用途の光学系として有用である。
11、31、61、81、101、121、151 回折格子レンズ(レンズ、レンズ基材)
12 最小輪帯ピッチ
13 有効半径
14、34、64、84、104、124、154 画角規制部材(絞り)
15 傾斜
16、35、65、85、105、125、155 撮像素子
17 光学フード
18 光軸
32、62、82、102、122、152 第1面
33、63、83、103、123、153 第2面
41、71、91、111、131、161 軸上色収差量
42、72、92、112、132、162 像面湾曲収差量
156 保護膜

Claims (5)

  1. 回折格子レンズと、
    前記回折格子レンズの視野角を規定する画角規制部材と、
    前記回折格子レンズを透過した光を受ける撮像素子と、
    を備え、
    前記回折格子レンズは、
    第1面および第2面を有し、前記2つの面のうち少なくとも一方の面が非球面形状であり、かつ、正のパワーを有するレンズ基材と、
    前記レンズ基材の前記2つの面のうちの一方の面に形成された回折格子と、
    を有し、
    Λminを最小輪帯ピッチ、mを回折次数、νdをレンズ基材材料のd線でのアッベ数、λを波長、fを有効焦点距離、hmaxを回折格子が形成された面の有効半径としたとき、
    Figure 2008090838
    を満足する撮像装置。
  2. 前記回折格子が下記条件式を満たす請求項1に記載の撮像装置。
    Figure 2008090838
  3. 前記画角規制部材による画角の規制が最大半画角15°以上40°以下の範囲である請求項1に記載の撮像装置。
  4. レンズの視野角を規定する画角規制部材と、前記レンズによって形成された像を受光する撮像素子とを有する撮像装置のための回折格子レンズであって、
    第1面および第2面を有し、前記2つの面のうち少なくとも一方の面が非球面形状であり、正のパワーを有するレンズ基材と、
    前記レンズ基材の前記2つの面のうちの一方の面に形成された回折格子とを備え、
    Λminを最小輪帯ピッチ、mを回折次数、νdをレンズ基材材料のd線でのアッベ数、λを波長、fを有効焦点距離、hmaxを回折格子が形成された面の有効半径としたとき、前記回折格子が、
    Figure 2008090838
    を満たし、かつ、
    最大半画角が15°以上40°以下である回折格子レンズ。
  5. 前記回折格子が、
    Figure 2008090838
    を満たす請求項4に記載の回折格子レンズ。
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