JP6868424B2 - 撮像レンズ - Google Patents

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Description

本発明は、監視カメラや車載カメラ等に用いる撮像レンズに関する。
監視カメラや車載カメラ等(以下、車載カメラ等という)の撮像装置が普及している。これら車載カメラ等は温度変化が大きい環境や振動がある環境等の厳しい環境で使用するので、車載カメラ等に搭載する撮像レンズは温度変化や振動等の環境に対して耐久性に優れることが求められる。また、近年においては、対象となる物や人の特定や自動車等の安全制御に、車載カメラ等を用いて得る画像や動画を使用する。このため、車載カメラ等に使用する撮像レンズは、これらの用途に耐える画像や動画を、厳しい使用環境の中で安定して得られるように構成することが求められる。
車載カメラ等に使用する撮像レンズは様々なものが知られているが、例えば4群4枚構成の撮像レンズがある(特許文献1,2)。特許文献1の撮像レンズは、物体側から順にそれぞれ負正負正のパワーを有する4群4枚構成(凹凸凹凸)となっている。また、特許文献2の撮像レンズは、物体側から順にそれぞれ負正正正のパワーを有する4群4枚構成(凹凸凸凸)となっている。この他、一般的な撮像装置においては、4群4枚構成の撮像レンズとしては、物体側から順にそれぞれ正負正負のパワーを有する4群4枚構成(凹凸凹凸)を有する撮像レンズ(特許文献3)等が知られている。
特開2011−257462号公報 特開2015−049453号公報 特公平05−037288号公報
上記のように、車載カメラ等に使用する撮像レンズは、厳しい環境において優れた光学性能を安定して発揮することが求められるが、近年で車載カメラ等の普及にともなって、さらに、小型かつ安価であることが求められている。
例えば、撮像レンズを多数のレンズを使用すれば必要な光学性能が得られやすいが、大型化し、かつ、高価になりやすい。このため、近年の車載カメラ等に使用する撮像レンズは、例えば4枚程度のレンズで構成し、小型かつ安価にすることが求められる。また、撮像レンズを構成するレンズに非球面を多く使用するほど必要な光学性能を得やすいが、高価になる。このため、近年の車載カメラ等に使用する撮像レンズにおいては、非球面レンズの使用数を低減することが求められる。
本発明は、温度変化や振動等がある厳しい環境下においても安定して優れた光学性能を有し、小型かつ安価な撮像レンズを提供することを目的とする。
本発明の撮像レンズは、物体側から順に、負の第1レンズと、正の第2レンズと、負の第3レンズと、正の第4レンズとからなる4枚構成である。第1レンズは物体側に凸面を向けたメニスカスレンズである。第1レンズ、第2レンズ、及び第3レンズは両面が球面で形成され、第4レンズは両面が非球面で形成され、かつ、第1レンズの像側の面と第2レンズの物体側の面の面間隔をD2、第1レンズの焦点距離の絶対値を|f1|、第1レンズの中心厚をD1、第2レンズの中心厚をD3とする場合に、下記条件式(1)及び条件式(3)を満たす。
(1) 0.78≦D2/|f1|<0.85
(3) 0.39<D1/D3<1.23
第1レンズの像側の面の曲率半径をR2、全系の焦点距離をfとする場合に、下記条件式(2)を満たすことが好ましい。
(2) 0.58<R2/f<1.06
第2レンズの中心厚をD3、第3レンズの中心厚をD6とする場合に、下記条件式(4)を満たすことが好ましい。
(4) 0.25<D6/D3<0.7
第1レンズの像側の面と第2レンズの物体側の面の面間隔をD2、第2レンズの像側の面と第3レンズの物体側の面の面間隔をΔとする場合に、下記条件式(5)を満たすことが好ましい。
(5) 2.0<D2/Δ<6.2
第3レンズの焦点距離をf3、全系の焦点距離をfとする場合に、下記条件式(6)を満たすことが好ましい。
(6) −0.86<f3/f<−0.5
第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、または、第4レンズの物体側もしくは像側の面に赤外線カットコートを備えることが好ましい。
主光線と赤外線カットコートが設けられた面の法線とがなす角度が15度以下であることが好ましい。
赤外線カットフィルタが第2レンズの像側の面に形成されていることが好ましい。
第4レンズは、ガラス転移点が300℃以上600℃以下の材料からなることが好ましい。第2レンズと第3レンズとの間に絞りを備えることが好ましい。第3レンズは物体側に凹面を向けたメニスカスレンズであることが好ましい。
本発明の撮像レンズは、3枚の球面レンズと1枚の非球面レンズとからなる4枚構成とし、かつ、第1レンズの像側の面の曲率半径と全系の焦点距離とが一定の関係を満たすようにしたので、温度変化や振動等がある厳しい環境下においても安定して優れた光学性能を有し、小型かつ安価な撮像レンズを提供することができる。
撮像レンズの断面図である。 赤外線カットフィルタに対する主光線の入射角度を示す説明図である。 実施例1の撮像レンズの断面図である。 実施例1の(A)球面収差、(B)非点収差、及び(C)ディストーションを示すグラフである。 実施例2の撮像レンズの断面図である。 実施例2の(A)球面収差、(B)非点収差、及び(C)ディストーションを示すグラフである。 実施例3の撮像レンズの断面図である。 実施例3の(A)球面収差、(B)非点収差、及び(C)ディストーションを示すグラフである。 実施例4の撮像レンズの断面図である。 実施例4の(A)球面収差、(B)非点収差、及び(C)ディストーションを示すグラフである。 実施例5の撮像レンズの断面図である。 実施例5の(A)球面収差、(B)非点収差、及び(C)ディストーションを示すグラフである。 実施例6の撮像レンズの断面図である。 実施例6の(A)球面収差、(B)非点収差、及び(C)ディストーションを示すグラフである。 実施例7の撮像レンズの断面図である。 実施例7の(A)球面収差、(B)非点収差、及び(C)ディストーションを示すグラフである。 実施例8の撮像レンズの断面図である。 実施例8の(A)球面収差、(B)非点収差、及び(C)ディストーションを示すグラフである。 実施例9の撮像レンズの断面図である。 実施例9の(A)球面収差、(B)非点収差、及び(C)ディストーションを示すグラフである。 実施例10の撮像レンズの断面図である。 実施例10の(A)球面収差、(B)非点収差、及び(C)ディストーションを示すグラフである。 実施例11の撮像レンズの断面図である。 実施例11の(A)球面収差、(B)非点収差、及び(C)ディストーションを示すグラフである。
図1に示すように、撮像レンズ10は、イメージセンサ11の撮像面S12に被写体の像を結像するレンズである。撮像レンズ10は、光軸Z1に沿って、物体側から順に、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、及び第4レンズL4の4枚のレンズを有する。撮像レンズ10を4枚という少数のレンズL1〜L4で構成しているのは、レンズの使用枚数を低減することで、5枚以上のレンズを使用する場合よりも低コスト化するためである。レンズの使用枚数を4枚にすれば、5枚以上のレンズを使用する場合よりも、組立工数を削減し、異物の混入(コンタミネーション)の発生リスクも抑えられる。また、温度変化や振動等がある過酷な環境で使用しても光軸の変動等の不具合が発生するリスクを低減し、信頼性を向上することができる。
また、撮像レンズ10は、第2レンズL2と第3レンズL3の間に開口絞りS5を備える。イメージセンサ11は、カバーガラスCGによって撮像面S12を保護しているので、撮像レンズ10は、カバーガラスCGを介して撮像面S12に被写体の像を結像する。カバーガラスCGは平行平板である。すなわち、カバーガラスCGの物体側の面S10及び像側の面S11は平面である。
第1レンズL1は凹レンズであり、負のパワーを有する。また、第1レンズL1は、物体側の面S1が球面であり、かつ、像側の面S2も球面である。すなわち、第1レンズL1は両面が球面で形成された球面レンズである。
第2レンズL2は凸レンズであり、正のパワーを有する。また、第2レンズL2は、物体側の面S3が球面であり、かつ、像側の面S4も球面である。すなわち、第2レンズL2は両面が球面で形成された球面レンズである。
第3レンズL3は凹レンズであり、負のパワーを有する。また、第3レンズL3は、物体側の面S6が球面であり、かつ、像側の面S7も球面である。すなわち、第3レンズL3は両面が球面で形成されている。
第4レンズL4は凸レンズであり、正のパワーを有する。また、第4レンズL4は、物体側の面S8が非球面であり、かつ、像側の面S8も非球面である。すなわち、第4レンズL4は両面が非球面で形成された非球面レンズである。
また、撮像レンズ10は、第1レンズL1の像側の面S2と第2レンズL2の物体側の面S3の面間隔D2と、第1レンズL1の焦点距離f1の絶対値|f1|について、下記条件式(1)を満たす。
(1) 0.51<D2/|f1|<0.85
条件式(1)は、撮像レンズ10をコンパクトに形成しつつ、第1レンズL1の大きさに起因した撮像レンズ10のコストを抑え、かつ、温度変化や振動等がある厳しい環境下においても非点収差及び像面湾曲を良好に保つための条件である。
D2/|f1|が条件式(1)の上限を超えると、第1レンズL1の径が大きくなってしまうので、第1レンズL1の大きさに起因して撮像レンズ10の製造コストが上がってしまう。また、D2/|f1|が条件式(1)の上限を超える場合、|f1|に対して相対的に面間隔D2が大きくなりすぎ、撮像レンズ10が長大化するので、撮像レンズ10をコンパクトに形成しようとする場合にも不利である。撮像レンズ10は、D2/|f1|が条件式(1)の上限を超えないようにしたことで、小型かつ安価に形成することができる。
D2/|f1|が条件式(1)の下限を下回ると、非点収差及び像面湾曲が大きくなり、第4レンズL4の非球面だけではこれらの補正が難しくなる。撮像レンズ10は、D2/|f1|が条件式(1)の下限を下回らないようにしたので、非球面レンズが第4レンズL4だけであっても非点収差及び像面湾曲を補正した良好な光学性能が得られる。
なお、4枚構成の撮像レンズにおいては、第4レンズL4を非球面レンズにするよりも、例えば第1レンズL1を非球面レンズにした方が良好な光学性能を得やすい場合も多い。しかし、撮像レンズ10は、第4レンズL4を非球面レンズにすることにより、敢えて小径にしやすい第4レンズL4を非球面レンズにすることで、撮像レンズ10の製造コストを抑える。その代わり、条件式(1)にしたがって、第1レンズL1に対する第2レンズL2の位置を調節することで、小径の第4レンズL4を非球面レンズにしてコストを抑えつつ、かつ、良好な光学性能を得られるようにしている。
なお、撮像レンズ10はD2/|f1|について、0.6<D2/|f1|<0.81を満たすことがより好ましく、0.7<D2/|f1|<0.81を満たすことが特に好ましい。
上記のように、撮像レンズ10は、物体側から順に、負の第1レンズL1と、正の第2レンズL2と、負の第3レンズL3と、正の第4レンズL4とからなる4枚構成とし、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3は両面を球面で形成し、第4レンズL4は両面を非球面で形成し、かつ、条件式(1)を満たす構成としているので、温度変化や振動等がある厳しい環境下においても安定して優れた光学性能を有し、小型かつ安価である。
さらに、撮像レンズ10は、第1レンズL1の像側の面S2の曲率半径R2と、全系の焦点距離fとについて、下記条件式(2)を満たす。
(2) 0.58<R2/f<1.06
条件式(2)は、撮像レンズ10を小型化し、かつ、温度変化や振動等がある厳しい環境下においても像面湾曲及びディストーション(歪曲収差)を良好に保つための条件である。
R2/fが条件式(2)の上限を超える場合、撮像レンズ10が長大化する。R2/fが条件式(2)の上限を超えないようにしたことで、撮像レンズ10は小型化している。
R2/fが条件式(2)の下限を下回る場合、第1レンズL1の負のパワーが強くなりすぎてしまうので、像面湾曲及びディストーションが増大し、第4レンズL4の非球面だけではこれらの補正し難くなる。R2/fが条件式(2)の下限を下回らないようにしたことで、撮像レンズ10は、非球面レンズが第4レンズL4だけであっても像面湾曲及びディストーションを補正した良好な光学性能が得られる。
なお、撮像レンズ10はR2/fについて、0.6<R2/f<0.91を満たすことがより好ましく、0.75<R2/f<0.91を満たすことが特に好ましい。
撮像レンズ10は、第1レンズL1の中心厚D1(第1レンズL1の物体側の面S1と像側の面S2の面間隔)と、第2レンズL2の中心厚D3(第2レンズL2の物体側の面S3と像側の面S4の面間隔)と、第3レンズL3の中心厚D6(第3レンズL3の物体側の面S6と像側の面S7の面間隔)とについて、下記条件式(3)及び条件式(4)を満たす。
(3) 0.39<D1/D3<1.23
(4)0.25<D6/D3<0.7
条件式(3)及び条件式(4)は、歩留まりの悪化を抑えつつ、温度変化や振動等がある厳しい環境下においても球面収差を良好に保つための条件である。
D1/D3が条件式(3)の上限を超える場合、または、D6/D3が条件式(4)の上限を超える場合、車載カメラ等に使用する現実的なサイズにおいては、第2レンズL2が薄くなりすぎてコバの厚さを確保できなくなり、第2レンズL2が破損しやすくなる。このため、歩留まりが悪化し、第2レンズL2の破損に起因した撮像レンズ10の故障も増えやすくなる。撮像レンズ10は、D1/D3が条件式(3)の上限を超えないようにしたことで、歩留まりを維持し、大きな温度変化や振動等がある過酷な環境下においても第2レンズL2の破損を抑えられる。
一方、第2レンズL2の中心厚D3が薄いほど球面収差を抑えやすいという利点がある。但し、D1/D3が条件式(3)の下限を下回る場合、または、D6/D3が条件式(4)の下限を下回る場合、第2レンズL2の中心厚D3が厚くなりすぎて、第4レンズL4を非球面レンズにしただけでは球面収差の補正が難しくなる。このため、撮像レンズ10は、D1/D3が条件式(3)の下限を下回らず、かつ、D6/D3が条件式(4)の下限を下回らない範囲内で球面収差を抑えている。
なお、撮像レンズ10はD1/D3について、0.49<D1/D3<1.2を満たすことがより好ましく、0.74<D1/D3<1.02を満たすことが特に好ましい。また、撮像レンズ10はD6/D3について、0.44<D6/D3<0.61を満たすことがより好ましく、0.5<D6/D3<0.61を満たすことが特に好ましい。
撮像レンズ10は、第1レンズL1の像側の面S2と第2レンズL2の物体側の面S3の面間隔D2と、第2レンズL2の像側の面S4と第3レンズL3の物体側の面S6の面間隔Δとについて、下記条件式(5)を満たす。撮像レンズ10においては開口絞りS5が第2レンズL2と第3レンズL3の間にあるので、面間隔Δは、第2レンズL2の像側の面S4と開口絞りS5の面間隔D4と、開口絞りS5と第3レンズL3の物体側の面S6の面間隔D5の合計である(Δ=D4+D5)。
(5) 2.0<D2/Δ<6.2
条件式(5)は、撮像レンズ10のコストを抑えつつ、温度変化や振動等がある厳しい環境下においても像面湾曲を良好に保つための条件である。
D2/Δが条件式(5)の上限を超えると、第1レンズL1の径が大きくなってしまうので、第1レンズL1の大きさに起因して撮像レンズ10の製造コストが上がってしまう。また、D2/Δが条件式(5)の上限を超える場合、面間隔Δに対して相対的に面間隔D2が大きくなりすぎ、撮像レンズ10が長大化するので、撮像レンズ10をコンパクトに形成しようとする場合にも不利である。撮像レンズ10は、D2/Δが条件式(5)の上限を超えないようにしたことで、小型かつ安価に形成することができる。
D2/Δが条件式(5)の下限を下回ると、像面湾曲が大きくなり、第4レンズL4の非球面だけではこれらの補正が難しくなる。撮像レンズ10は、D2/Δが条件式(5)の下限を下回らないようにしたので、非球面レンズが第4レンズL4だけであっても像面湾曲を補正した良好な光学性能が得られる。
なお、撮像レンズ10はD2/Δについて、2.0<D2/Δ<5.0を満たすことがより好ましく、2.0<D2/Δ<4.0を満たすことが特に好ましい。
撮像レンズ10は、第3レンズL3の焦点距離f3と、全系の焦点距離fについて、下記条件式(6)を満たす。
(6) −0.86<f3/f<−0.5
条件式(6)は、撮像レンズ10の製造適性を確保し、温度変化や振動等がある厳しい環境下においても良好な光学性能を維持するための条件である。条件式(6)は、特に倍率色収差及び像面湾曲を良好に保つための条件である。
f3/fが条件式(6)の上限を超える場合、第3レンズL3のパワーが強くなりすぎており、温度変化や振動等によって偏芯が生じると光学性能の変化が大きくなる。このため、撮像レンズ10の製造誤差及び組立誤差の許容量が少なくなるので、組み立てが難しくなる。撮像レンズ10は、f3/fが条件式(6)の上限を超えないようにしたことで、製造適性を確保し、かつ、過酷な使用環境においても良好な光学性能を維持することができる。
f3/fが条件式(6)の下限を下回る場合、第3レンズL3のパワーが弱すぎて、第4レンズL4を非球面レンズにしただけでは倍率色収差及び像面湾曲を補正することが難しくなる。撮像レンズ10は、f3/fが条件式(6)の下限を下回らないようにしたことで、非球面レンズが第4レンズL4だけであっても倍率色収差及び像面湾曲を補正した良好な光学性能が得られる。
なお、撮像レンズ10はf3/fについて、−0.86<f3/f<−0.55を満たすことがより好ましく、−0.86<f3/f<−0.65を満たすことが特に好ましい。
なお、図1及び以下において、面間隔D7は、第3レンズL3の像側の面S7と第4レンズL4の物体側の面S8の面間隔である。面間隔D8は、第4レンズL4の物体側の面S8と像側の面S9の面間隔(第4レンズL4の中心厚)である。面間隔D9は、第4レンズL4の像側の面S9とカバーガラスCGの物体側の面S10の面間隔である。面間隔D10はカバーガラスCGの物体側の面S10と像側の面S11の面間隔(カバーガラスCGの厚さ)である。面間隔D11は、カバーガラスCGの像側の面S11と撮像面S12の面間隔である。
また、撮像レンズ10は、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、または、第4レンズL4の物体側もしくは像側の面に赤外線カットコート15を備える。赤外線カットコート15は、赤外線を反射または吸収等して撮像面S12に到達する赤外線を低減する光学フィルタである。本実施形態においては、図2に示すように、撮像レンズ10は、第2レンズL2の像側の面S4に赤外線カットコート15を備える。
車載カメラ等あるいは撮像レンズにおいては、多くの場合、平行平板のガラス板等に赤外線カットコート15を形成した赤外線カットフィルタを、例えばイメージセンサの前面等に配置して撮像面に到達する赤外線を低減する。赤外線カットコート15を容易に均一に形成するためには平行平板上が好ましいからである。但し、平行平板上に赤外線カットコート15を形成した赤外線カットフィルタを使用する場合、カバーガラスCG等の他の平行平板との間での多重反射等によって偽像(ゴースト)が発生しやすい。特に被写体の輝度が高い場合は偽像が発生しやすい。
そこで、撮像レンズ10においては、平行平板の赤外線カットフィルタを用いる代わりに、平坦に近いレンズの表面に赤外線カットコート15を設けることによって赤外線をカットしつつ偽像の発生を抑えている。本実施形態において、赤外線カットコート15を第2レンズL2の像側の面S4に設けているのは、条件式(1)、条件式(2)、及び条件式(3)を満たす場合、第2レンズL2の像側の面S4の曲率半径R4が大きくなって第1〜第4レンズL1〜L4の各表面の中で最も平坦に近くなりやすいからである。より具体的には、赤外線カットコート15は、主光線CRと、主光線CRの入射側表面(赤外線カットコート15の物体側の表面)の法線NRとがなす角度θが15度以下(|θ|≦15)となるレンズの表面に形成することが好ましい。主光線CRと赤外線カットコート15の法線NRがなす角度θが概ね15度以下であれば、曲面であっても赤外線カットコート15を概ね均一に形成できる。このため、赤外線カットコート15の作用によって赤外線を概ねカットしつつ、偽像の発生も抑えることができる。
第1レンズL1〜第4レンズL4の各面の中で、第2レンズL2の像側の面S4よりも平坦に近い面がある場合にはその面に赤外線カットコート15を設けることができる。赤外線カットコート15は、球面レンズである第1レンズL1、第2レンズL2、及び第3レンズL3のいずれかの表面に形成することが好ましい。
本実施形態においては、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、及び第4レンズL4の材料は任意であり、ガラスを用いることができる他、樹脂によってこれらを形成することができる。第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、及び第4レンズL4のうち一部のレンズをガラスで形成し、他のレンズを樹脂によって形成しても良い。但し、温度変化や振動等がある厳しい環境下においては、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、及び、第4レンズL4は、温度変化や振動等の影響を受けにくいガラスによって形成することが好ましい。
非球面レンズである第4レンズL4は、ガラス転移点が300℃以上600℃以下の材料からなることが好ましい。第4レンズL4を形成する材料のガラス転移点は、550℃以下であることがより好ましく、500℃以下であることが特に好ましい。ガラス転移点が500℃以下の硝材であれば比較的安価な金型を用いて第4レンズL4を製造することができるので、第4レンズL4の製造コストを抑え、撮像レンズ10を特に安価に製造することが可能である。また、第4レンズL4を形成する材料のガラス転移点は、上記上限の範囲内であれば、300℃未満でも良い。
[実施例]
以下、上記撮像レンズ10の実施例を説明する。なお、実施例2、実施例3、実施例4、実施例7、及び実施例10は、参考例である。図3は、実施例1の撮像レンズ10の
断面図である。面番号は、第1レンズL1の物体側の面S1から順にSi(i=1〜12)で示す。S5は開口絞りであり、S12はイメージセンサ12の撮像面である。面間隔Di(i=1〜11、単位mm)は、面Siと面Si+1の間隔である。
また、実施例1のレンズデータを下記表1に示す。表1は実施例1の撮像レンズ10の各面Siの面番号i、各面Siの曲率半径Ri(i=1〜12、単位mm)、面間隔Di、フラウンホーファー線のd線(波長587.56nm)に対する屈折率Nd、アッベ数νdを示す。面番号Siに付した「*」印は非球面であることを表す。アッベ数νdは、d線に対する屈折率Nd、F線(波長486.13nm)に対する屈折率NF、C線(波長656.27nm)に対する屈折率NCを用いてνd=(Nd−1)/(NF−NC)で算出することができる。
Figure 0006868424
非球面は、下記数1の非球面式によって表される。数1の非球面式において、「Z」は非球面の深さ(mm)、「h」は光軸からレンズ面までの距離(mm)、「C」は近軸曲率(すなわち近軸曲率半径をR(mm)とする場合にC=1/Rである)、「K」は円錐定数、「Ai」は非球面係数である。表2には、実施例1の各非球面(表1*印参照)の「K」及び「Ai」を示す。
Figure 0006868424
Figure 0006868424
また、図4(A)は実施例1の撮像レンズ10について、d線、F線、及びC線の各球面収差を示す。図4(B)は実施例1の撮像レンズ10について、d線のサジタル(ラジカル)方向の非点収差Sと、タンジェンシャル(メリジオナル)方向の非点収差Tを示す。図4(C)は実施例1の撮像レンズ10のディストーションを示す。
以下、上記実施例1と同様に、実施例2〜実施例11の撮像レンズ10の断面図、レンズデータ、各種収差を、図5〜図24及び表3〜表22に示す。
Figure 0006868424
Figure 0006868424
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表23及び表24には、上記実施例1〜11の撮像レンズ10のF値(Fno)等のその他の性能、条件式(1)〜条件式(6)の各値を算出するためのパラメータのうち上記レンズデータに記載してないパラメータ、及び、条件式(1)〜条件式(6)の各値を示す。「f」は撮像レンズ10の全系の焦点距離、「f1」は第1レンズL1の焦点距離、「f3」は第3レンズL3の焦点距離である。「Δ」は2レンズL2の像側の面S4と第3レンズL3の物体側の面S6の面間隔、すなわち、上記レンズデータの面間隔D4と面間隔D5の合計である。表23及び表24から分かる通り、実施例1〜11の撮像レンズ10は、いずれも条件式(1)〜条件式(6)を満たす。
Figure 0006868424
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なお、上記実施例1〜実施例11の撮像レンズ10は、いずれも、第2レンズL2の像側の面S4に赤外線カットコート15を有しており、かつ、主光線CRと赤外線カットコート15の法線NRとがなす角度θは15度である。
上記実施例は種々の変更が可能であり、上記実施例の他にも撮像レンズ10と同等の撮像レンズを構成することができる。また、撮像レンズ10は、車載カメラ等に特に有用であるが、過酷な環境で使用することを想定しない通常のデジタルカメラ等の撮像装置にも撮像レンズ10を使用することができる。撮像レンズ10は、車載するステレオカメラの撮像レンズとして特に好適である。
10 撮像レンズ
11 イメージセンサ
15 赤外線カットコート
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
CG カバーガラス
CR 主光線
NR 法線
θ 角度

Claims (11)

  1. 物体側から順に、負の第1レンズと、正の第2レンズと、負の第3レンズと、正の第4レンズとからなる4枚構成であり、
    前記第1レンズは物体側に凸面を向けたメニスカスレンズであり、
    前記第1レンズ、前記第2レンズ、及び前記第3レンズは両面が球面で形成され、
    前記第4レンズは両面が非球面で形成され、かつ、
    前記第1レンズの像側の面と前記第2レンズの物体側の面の面間隔をD2、前記第1レンズの焦点距離の絶対値を|f1|、前記第1レンズの中心厚をD1、前記第2レンズの中心厚をD3とする場合に、下記条件式(1)及び条件式(3)を満たす撮像レンズ。
    (1) 0.78≦D2/|f1|<0.85
    (3) 0.39<D1/D3<1.23
  2. 前記第1レンズの像側の面の曲率半径をR2、全系の焦点距離をfとする場合に、下記条件式(2)を満たす請求項1に記載の撮像レンズ。
    (2) 0.58<R2/f<1.06
  3. 前記第2レンズの中心厚をD3、前記第3レンズの中心厚をD6とする場合に、下記条件式(4)を満たす請求項1または2に記載の撮像レンズ。
    (4) 0.25<D6/D3<0.7
  4. 前記第1レンズの像側の面と前記第2レンズの物体側の面の面間隔をD2、前記第2レンズの像側の面と前記第3レンズの物体側の面の面間隔をΔとする場合に、下記条件式(5)を満たす請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
    (5) 2.0<D2/Δ<6.2
  5. 前記第3レンズの焦点距離をf3、全系の焦点距離をfとする場合に、下記条件式(6)を満たす請求項1〜4のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
    (6) −0.86<f3/f<−0.5
  6. 前記第1レンズ、前記第2レンズ、前記第3レンズ、または、前記第4レンズの物体側もしくは像側の面に赤外線カットコートを備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
  7. 主光線と前記赤外線カットコートが設けられた面の法線とがなす角度が15度以下である請求項6に記載の撮像レンズ。
  8. 前記赤外線カットコートが前記第2レンズの像側の面に形成されている請求項6または7に記載の撮像レンズ。
  9. 前記第4レンズは、ガラス転移点が300℃以上600℃以下の材料からなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
  10. 前記第2レンズと前記第3レンズとの間に絞りを備える請求項1〜9のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
  11. 前記第3レンズは物体側に凹面を向けたメニスカスレンズである請求項1〜10のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
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