実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。図2は、本発明による遠隔機器管理システムの構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、遠隔機器管理システムは、複数の電子機器10と、電子機器10を制御する制御端末9と、コンピュータ1とを含む。また、図2に示すように、コンピュータ1と制御端末9とは、1つ又は複数のネットワーク11(例えば、インターネットやLAN)を介して接続される。
電子機器10は、多種多様な用途に用いられ多種多様な機能を有する機器であり、多種多様なプロトコルを用いてデータの入出力や送受信を行う機器である。具体的には、電子機器10として、デジタルカメラや携帯電話機、RFIDリーダライタ、車載用センサ(位置センサや速度センサ)、気象観測装置、GPS受信機等を用いることができる。また、電子機器10は、ネットワーク上のサーバであってもよい。
制御端末9は、複数の電子機器10を遠隔制御する端末であり、具体的には、パーソナルコンピュータ等のデータ処理装置によって実現される。また、制御端末9は、CPUやプロセッサを搭載したテレビジョン受信機等の家電製品によって実現されてもよい。
コンピュータ1は、電子機器10とネットワーク11とを接続するための装置であって、具体的には、プログラム制御により動作するパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置によって実現される。なお、コンピュータ1は、中央処理装置やプロセッサ等によって実現されてもよい。また、コンピュータ1は、データ処理能力を備えたネットワーク機器(例えば、ルータ)によって実現されてもよい。また、例えば、電子機器10がデジタルカメラや携帯電話機である場合には、コンピュータ1は、プロセッサを搭載した充電器等によって実現されてもよい。
コンピュータ1は、機器ドライバ部2と、プロトコル変換部3と、ネットワーク通信部4と、接続方法決定部5と、通信状況収集部6と、機器状況収集部7と、接続ルール保持部8とを含む。
機器ドライバ部2は、制御信号を出力して電子機器10を制御する機能を備える。ネットワーク通信部4は、ネットワーク11に接続された制御端末9と、ネットワーク11を介してデータ(制御信号等を含む)を送受信する機能を備える。プロトコル変換部3は、機器ドライバ部2が出力する制御情報と、ネットワーク通信部4が送受信する入出力データとの間で、プロトコル変換を行う機能を備える。
機器状況収集部7は、電子機器10の種類や負荷、位置等の機器状況を収集する機能を備える。通信状況収集部6は、ネットワーク11を介した制御端末9との通信の種類や経路、負荷等の通信状況を収集する機能を備える。
接続ルール保持部8は、ある機器状況や通信状況に適した電子機器10と制御端末9との通信接続方法を示す接続ルールを保持する機能を備える。具体的には、接続ルール保持部8は、機器状況を示す機器状況データや通信状況を示す通信状況データに対応付けて、接続ルールをハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に記憶している。
接続方法決定部5は、機器状況収集部7が収集した機器状況や通信状況収集部6が収集した通信状況と、接続ルール保持部8が保持する接続ルールとを照合して、適切な接続方法を示す接続ルールを接続ルール保持部8から抽出する機能を備える。また、接続方法決定部5は、抽出した接続ルールを出力することによって、機器ドライバ部2、プロトコル変換部3及びネットワーク通信部4に、適切な接続方式を通知し適切な接続方法を設定させる機能を備える。
なお、コンピュータ1を実現するデータ処理装置の記憶装置は、電子機器10の遠隔管理を行うための各種プログラムを記憶している。例えば、コンピュータ1を実現するデータ処理装置の記憶装置は、コンピュータに、電子機器の状況を示す機器状況情報を収集する機器状況収集処理と、電子機器と電子機器を制御する制御端末との間の通信状況を示す通信状況情報を収集する通信状況収集処理と、収集した機器状況情報と通信状況情報とに基づいて、電子機器と制御端末との間の接続方法を決定する接続方法決定処理と、接続方法の決定結果に基づいて、電子機器と制御端末の間の接続方法を設定する接続方法設定処理とを実行させるための遠隔機器管理用プログラムを記憶している。
次に、動作について説明する。図3は、遠隔機器管理システムにおいて電子機器10と制御端末9との接続変更を行う処理の一例を示すフローチャートである。まず、ユーザは、電子機器10の制御を行いたい場合には、制御端末9を操作してコンピュータ1への接続を指示する。すると、制御端末9は、ユーザの操作に従って、コンピュータ1に任意の手段で(例えば、インターネットやLAN等のネットワーク11を介して)ネットワーク接続する(ステップS1)。
次に、制御端末9によって接続されると、コンピュータ1の機器状況収集部7は、機器ドライバ部2を介して、コンピュータ1に接続されている電子機器10を探索する。例えば、機器状況収集部7は、コンピュータ1に接続されている機器を探索する方式として、プラグアンドプレイ等の既知の技術を用いることによって、電子機器10を検索することができる。この場合に、機器状況収集部7は、探索された電子機器10に関して、その電子機器10の機器状況を示すデータ(機器状況データ)を収集する(ステップS2)。例えば、機器状況収集部7は、電子機器10の識別子やプロトコル、接続アドレスに加えて、電子機器10の最大計算処理量や現在の計算処理量、利用可能メモリ量、現在の利用メモリ量、最大I/O(入出力)量、現在のI/O(入出力)量、最大接続数、現在の接続数、電子機器10の位置、所有者、所有グループ、アクセス制御情報等を含む機器状況データを、電子機器10から入力する。
なお、機器状況収集部7は、SNMP等の標準管理プロトコルを用いて、これら機器状況データを取得するようにしてもよい。また、例えば、コンピュータ1に別途これらの機器状況データを保持する記憶部を設け、機器状況収集部7は、その記憶部から機器状況データの読み出しを行ってもよい。
また、通信状況収集部6は、ネットワーク通信部4を介して、コンピュータ1から利用可能なネットワーク11(電子機器10と制御端末9との接続に用いることができるネットワーク)を探索する。例えば、通信状況収集部6は、コンピュータから利用可能なネットワークを探索する方式として、IEEE802.11b等の無線LANの規格やBOOTP、DHCP等を用いた既知の技術を用いることによって、電子機器10と制御端末9との接続に用いることができるネットワーク11を検索することができる。この場合に、通信状況収集部6は、探索されたネットワーク11に関して、そのネットワーク11の通信状況を示すデータ(通信状況データ)を収集する(ステップS3)。例えば、通信状況収集部6は、ネットワーク11の識別子やプロトコル、接続アドレスに加えて、現在時刻や接続可能な制御端末9、最大通信帯域、現在の利用帯域、通信遅延、パケットロス率、アクセス制御情報を含む通信状況データを、ネットワーク11を介して受信する。
なお、通信状況収集部6は、SNMP等の標準管理プロトコルを用いて、これら通信状況データを取得するようにしてもよい。また、例えば、コンピュータ1に別途これらの通信状況データを保持する記憶部を設け、通信状況収集部6は、その記憶部から通信状況データの読み出しを行ってもよい。
また、本実施の形態では、通信状況収集部6は、ステップS3において、上記に示した通信状況を示す情報に加えて、制御端末9の端末状況を示す情報(例えば、制御端末9の識別子やプロトコル、接続アドレス)も含む通信状況データを受信する。
また、ステップS2及びステップS3の処理は、順次実行されてもよいし、並列的に実行されてもよい。例えば、コンピュータ1は、まずステップS2の処理を完了してから、ステップS3の処理を実行するように順次処理してもよい。また、例えば、コンピュータ1は、ステップS2の処理を実行しつつ、並行してステップS3の処理も実行してもよい。
次に、接続方法決定部5は、収集した機器状況データと通信状況データとを検索キーとして、接続ルール保持部8から、現在の機器状況及び通信状況に適した接続方法を示す接続ルールを抽出する(ステップS4)。
例えば、接続ルール保持部8は、機器状況データや通信状況データに対応付けて、接続ルールを予めハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に記憶している。この場合、ステップS4において、接続方法決定部5は、記憶装置が記憶する機器状況データや通信状況データのうち、収集した機器状況データや通信状況データに合致するデータを特定する。そして、接続方法決定部5は、特定した機器状況データや通信状況データに対応する接続ルールを、接続ルール保持部8(具体的には、記憶装置)から抽出する。
また、例えば、機器状況データは、電子機器10の識別子やプロトコル、接続アドレス、最大計算処理量、現在の計算処理量、利用可能メモリ量、現在の利用メモリ量、最大I/O(入出力)量、現在のI/O(入出力)量、最大接続数、現在の接続数、電子機器10の位置、所有者、所有グループ、アクセス制御情報等の複数の要素を含んでいてもよい。この場合、接続ルール保持部8は、これら機器状況データの各要素に対応付けて、接続ルールを予め記憶装置に記憶していてもよい。また、接続方法決定部5は、記憶装置が記憶する機器状況データの各要素のうち、収集した機器状況データの要素に合致する要素を全て特定し、合致する要素数をスコア値として算出してもよい。そして、接続方法決定部5は、算出したスコア値が最大となる接続ルールを、接続ルール保持部8から抽出してもよい。
また、例えば、通信状況データは、ネットワーク11の識別子やプロトコル、接続アドレス、現在時刻や接続可能な制御端末9、最大通信帯域、現在の利用帯域、通信遅延、パケットロス率、アクセス制御情報等の複数の要素を含んでもよい。この場合、接続ルール保持部8は、これら通信状況データの各要素に対応付けて、接続ルールを予め記憶装置に記憶していてもよい。また、接続方法決定部5は、記憶装置が記憶する通信状況データの各要素のうち、収集した通信状況データの要素に合致する要素を全て特定し、合致する要素数をスコア値として算出してもよい。そして、接続方法決定部5は、算出したスコア値が最大となる接続ルールを、接続ルール保持部8から抽出してもよい。
また、例えば、通信状況データは、制御端末9の識別子やプロトコル、接続アドレス等の端末状況を示す情報を含んでもよい。この場合、接続ルール保持部8は、これら端末状況を含む通信状況データに対応付けて、接続ルールを予め記憶装置に記憶していてもよい。また、接続方法決定部5は、記憶装置が記憶する端末状況を含む通信状況データのうち、収集した端末状況を含む通信状況データに合致するデータを特定してもよい。そして、接続方法決定部5は、特定した機器状況を含む通信状況データに対応する接続ルールを、接続ルール保持部8(具体的には、記憶装置)から抽出してもよい。
次に、接続方法決定部5は、抽出した接続ルールが接続の切断を示すものであるか否かを確認する(ステップS5)。抽出した接続ルールに示されるアクションが終了処理を示すものであれば、接続方法決定部5は、電子機器10と制御端末9との接続を切断する旨の通知信号を、機器ドライバ部2、プロトコル変換部3及びネットワーク通信部4に出力する。そして、電子機器10と制御端末9との接続が切断され、動作の停止となる。例えば、電子機器10と制御端末9との間で通信が行われず、又は接続の切替処理も行われずにタイムアウトした場合には、接続方法決定部5は、接続切断を示す接続ルールを抽出し、処理を終了する。
次に、接続方法決定部5は、抽出した接続ルールに従って、接続方法を指定する通知信号を、機器ドライバ部2、プロトコル変換部3及びネットワーク通信部4に出力し、それぞれ接続ルールに示される接続方法に設定させる。
例えば、機器ドライバ部2は、電子機器10に接続するための複数の設定情報を備え、接続方法決定部5から入力した通知信号に示される接続方法に従って設定情報を選択する。そして、機器ドライバ部2は、選択した設定情報を、電子機器10との入出力のプロトコル変換に用いる設定情報として設定する(ステップS6)。
また、例えば、プロトコル変換部3は、電子機器10と制御端末9との通信データのプロトコル変換に用いる複数の設定情報を備え、接続方法決定部5から入力した通知信号に示される接続方法に従って設定情報を選択する。そして、プロトコル変換部3は、選択した設定情報を、電子機器10と制御端末9との通信データのプロトコル変換に用いる設定情報として設定する(ステップS7)。
また、例えば、ネットワーク通信部4は、ネットワーク11に接続するための複数の設定情報を備え、接続方法決定部5から入力した通知信号に示される接続方法に従って設定情報を選択する。そして、ネットワーク通信部4は、選択した設定情報を、ネットワーク11を介したデータ送受信のプロトコル変換に用いる設定情報として設定する(ステップS8)。
次に、制御端末9から、電子機器10を制御するための制御情報の送信が開始される。すると、コンピュータ1のネットワーク通信部4は、ネットワーク11を介して、制御信号を制御端末9から受信する(ステップS9)。そして、ネットワーク通信部4は、受信した制御信号をプロトコル変換部3に渡す(出力する)。
プロトコル変換部3は、設定情報に基づいて、制御情報についてプロトコル変換を行う(ステップS10)。そして、プロトコル変換部3は、機器ドライバ部2に、プロトコル変換した制御情報を渡す(出力する)。機器ドライバ部2は、入力した制御情報に基づいて、制御信号を出力し電子機器10を制御する。また、機器ドライバ部2は、出力した制御信号に対する応答情報を、電子機器10から入力する(ステップS11)。
プロトコル変換部3は、機器ドライバ部2から応答情報を受信(入力)すると、設定情報に基づいて、応答情報についてプロトコル変換を行う(ステップS12)。そして、プロトコル変換部3は、ネットワーク通信部4に、プロトコル変換した応答情報を渡す(出力する)。
制御端末9は、コンピュータ1のネットワーク通信部4から、ネットワーク11を介して応答情報を受信する。そして、制御端末9は、受信した応答情報に基づいて、さらに電子機器10に対する応答情報を出力する(ステップS13)。
次に、コンピュータ1は、機器状況や通信状況の次の状況変化の有無を繰り返し監視するため、ステップS2,S3の処理に戻る。そして、コンピュータ1は、ステップS2〜S13の処理を、ステップS5でタイムアウトするまで繰り返し実行する。
次に、プロトコル変換の動作について説明する。図4は、電子機器10からのデータをプロトコル変換する処理(ステップS12のプロトコル変換処理)の一例を示すフローチャートである。また、図5は、制御端末9からのデータをプロトコル変換する処理(ステップS10のプロトコル変換処理)の一例を示すフローチャートである。
本実施の形態において、プロトコル変換とは、基本的には、電子機器10と制御端末9との間で送受信されるデータについて、電子機器10で用いられる制御プロトコルや、ネットワーク11で用いられる通信プロトコルへの変換を行う処理である。電子機器10は、制御プロトコルとして、例えば、USBやIEEE1394、Bluetooth、ZigBee、シリアル方式、パラレル方式、PS/2、IrDA等のプロトコルを用いる。
まず、電子機器10から制御端末9方向に送信されるデータに対するプロトコル変換処理(すなわち、ステップS12のプロトコル変換処理)について説明する。
プロトコル変換部3は、機器ドライバ部2が電子機器10からデータ(例えば、応答情報)を入力すると、機器制御プロトコルに従って、機器ドライバ部2から一定サイズのデータを取得(入力)する(ステップS221)。
データを入力すると、プロトコル変換部3は、入力したデータを保存する必要があるか否かを識別(判定)する(ステップS222)。例えば、入力したデータを別のタイミング(非同期)で利用する場合や、接続変更や接続障害等でデータ通信に欠落が生じた時にデータを再送する場合に、プロトコル変換部3は、入力データを保存すると判定する。そして、プロトコル変換部3は、入力データをハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に保存する(ステップS223)。
すなわち、入力したデータを別のタイミング(非同期)で利用する場合、プロトコル変換部3は、電子機器10から入力したデータを保存するデータ保存手段、及び制御端末9からの制御要求に対して、データ保存手段が保存するデータを用いて、電子機器10と制御端末9とを非同期で動作させる動作制御手段として機能する。又は、プロトコル変換部3は、制御端末9からの入力データを保存する入力データ保存手段、及び電子機器10からの入力要求に対して、入力データ保存手段が保存するデータを用いて、電子機器10と制御端末9とを非同期で動作させることを可能とする動作制御手段として機能する。なお、この場合、プロトコル変換部3は、保存データが有効であるか無効であるかを選択するとともに、保存データを編集する選択編集手段として機能してもよい。
また、接続変更や接続障害等でデータ通信に欠落が生じた時にデータを再送する場合、プロトコル変換部3は、電子機器10から入力したデータを保存するデータ保存手段、及び電子機器10から制御端末9への通信を行なう際に、通信データの欠落があった場合に、データ保存手段が保存する保存データを用いて通信データを再送するデータ再送手段として機能する。又は、プロトコル変換部3は、制御端末9からの入力データを保存する入力データ保存手段、及び制御端末9から電子機器10への通信を行なう際に、通信データの欠落があった場合に、入力データ保存手段が保存する保存データを用いて通信データを再送するデータ再送手段として機能する。
また、プロトコル変換部3は、入力データを制御端末9に送信する必要があるか否かを識別(判定)する(ステップS224)。例えば、電子機器10と制御端末9との間で通信されるデータが、映像や音声等の途中のデータが一部抜けてもよいようなデータである場合には、データをサンプリングするサンプリング間隔の制御が可能である。この場合、例えば、機器ドライバ2が30Hzのサンプリング周波数で映像を取得(入力)していたとすると、プロトコル変換部3は、15Hzのサンプリング周波数に変換してサンプリング精度を落としてもよい。また、プロトコル変換部3は、複数のデータをマージしたり補間したりする変換を施して、サンプリング精度を向上させるようにしてもよい。
ステップS224で送信する必要がないと判定した場合には、プロトコル変換部3は、そのままプロトコル変換処理を終了する。送信する必要があると判定した場合には、プロトコル変換部3は、ステップS225以降の処理に移行する。
また、プロトコル変換部3は、電子機器10とは全くデータの入出力を行わずに、恰もプロトコル変換部3自身が電子機器10であるかのように動作して、制御端末9に対して応答してもよい。この場合、プロトコル変換部3は、送信対象のデータを既に取得済みであるか否かを判定する(ステップS225)。例えば、プロトコル変換部3は、送信対象のデータをハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に記憶しているか否かを判定する。送信対象のデータがあれば、プロトコル変換部3は、記憶装置等から送信すべきデータを読み出す(ステップS226)。そのようにすることによって、電子機器10についての計算処理及び通信処理に影響されることなく、制御端末9における円滑な操作を可能とする。また、この場合、プロトコル変換部3は、過去にステップS223で保存したデータを利用(例えば、ステップS223で保存したデータを送信対象のデータとして読出)してもよい。
次に、ステップS224で送信すると判定した場合や、ステップS225,S226で送信対象データを読み出した場合、プロトコル変換部3は、送信データについて所定のデータ変換を行う必要があるか否かを識別(判定)する(ステップS227)。例えば、送信データが映像や画像である場合、プロトコル変換部3は、解像度や色数、画像サイズの変換を行う必要があると判定する。そして、プロトコル変換部3は、送信データ(例えば、映像や画像)について、所定のデータ変換(例えば、解像度や色数、画像サイズを変換)を行う(ステップS228)。
次に、プロトコル変換部3は、送信データを圧縮及び暗号処理する必要があるか否かを識別(判定)する(ステップS229)。圧縮処理や暗号処理の必要があると判定すると、プロトコル変換部3は、入力データについて圧縮処理や暗号処理を施す(ステップS230)。例えば、プロトコル変換部3は、圧縮及び暗号のCODEC変換のパラメータとして、圧縮方式や圧縮率、圧縮処理するウィンドウサイズ、暗号方式、暗号処理するウィンドウサイズ等を用いて、圧縮処理や暗号処理を実行する。
次に、プロトコル変換部3は、通信ヘッダを設定し、送信データに通信ヘッダを付加して、通信データを作成する(ステップS231)。そして、作成した通信データについてネットワーク通信を行う。なお、通信ヘッダには、コンピュータ1の送信元アドレスや、制御端末9の送信先アドレスが含まれる。また、通信ヘッダに、必要に応じて、通信経路やTTLをプロトコルオプションとして付与してもよい。
次に、プロトコル変換部3は、ネットワーク通信部4のネットワークパラメータを設定する(ステップS232)。なお、ネットワークパラメータには、RWINやMTU、通信チャネル、電力管理等がある。また、パラメータに変更がない場合には、プロトコル変換部3は、ステップS232でネットワークパラメータ設定を行うことは不要である。
そして、プロトコル変換部3は、ステップS231で生成した通信データを、ネットワーク通信部4に送出(送信)させる(ステップS233)。
次に、制御端末9から電子機器10方向に送信されるデータに対するプロトコル変換処理(すなわち、ステップS10のプロトコル変換処理)について説明する。
まず、プロトコル変換部3は、図4に示すステップS232と同様の処理に従って、ネットワーク通信部4のネットワークパラメータを設定する(ステップS301)。なお、パラメータに変更がない場合には、プロトコル変換部3は、ステップS301でネットワークパラメータ設定を行うことは不要である。
次に、プロトコル変換部3は、制御端末9からの受信データがあるか否かを判定する(ステップS302)。受信データがなければ、プロトコル変換部3は、そのままプロトコル変換処理を終了する。受信データがあれば、プロトコル変換部3は、ステップS303以降の処理に移行する。なお、プロトコル変換部3は、ネットワーク通信部4が制御端末9から通信データを受信したものの、通信設定がノンブロックであるために受信データがない場合には、受信データがないと判定し、そのまま処理を終了する。
次に、プロトコル変換部3は、受信データのうち通信ヘッダを除いたデータ本体を抽出し、受信データが圧縮及び暗号処理されているか否かを識別(判定)する(ステップS303)。圧縮処理及び暗号処理されていれば、プロトコル変換部3は、受信データを復号処理する(ステップS304)。
次に、プロトコル変換部3は、受信データを保存する必要があるか否かを識別(判定)する(ステップS305)。例えば、受信した制御情報が電子機器10の状態設定の制御命令を示すものである場合、受信した制御情報を別のタイミングで利用してもよい。そのような場合には、プロトコル変換部3は、受信した制御情報を保存すると判定する。そして、プロトコル変換部3は、受信データをハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に保存する(ステップS306)。また、例えば、接続方法を変更する場合に受信データが欠落する可能性がある。そのような場合に、プロトコル変換部3は、保存データを利用して、データ再送やデータ復旧を行うことも可能である。
また、プロトコル変換部3は、制御端末9とは実際には全く通信を行わずに、恰もプロトコル変換部3自身が制御端末9であるかのように動作して、機器ドライバ部2に制御情報を渡して(出力して)もよい。この場合、プロトコル変換部3は、出力対象の制御情報を既に取得済みであるか否かを判定する(ステップS307)。例えば、プロトコル変換部3は、出力対象の制御情報をハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に記憶しているか否かを判定する。出力対象の制御情報があれば、プロトコル変換部3は、制御情報を任意の記憶部から読み出す(ステップS308)。そのようにすることによって、制御端末9との通信における遅延に影響されることなく、電子機器10の制御を可能とする。また、この場合、プロトコル変換部3は、過去にステップS306で保存したデータを利用(例えば、ステップS306で保存したデータを制御情報として読出)してもよい。
そして、プロトコル変換部3は、抽出した制御情報に基づいて、機器ドライバ部2を介して電子機器10を制御する(ステップS309)。
以上のように、本実施の形態によれば、機器状況情報及び通信状況情報を収集して監視し、収集した機器状況や通信状況に適した接続方法を示す接続ルールを決定する。そして、決定した接続ルールに従って接続方法を変更する。そのため、管理対象となる電子機器10が多種多様であり、かつ管理対象となる電子機器10が多数存在するインターネットのような環境において、計算処理の負荷や通信の負荷、及び電子機器10や制御端末9の移動等による状況の変化に対応して、円滑に接続を変更することができる。また、電子機器10の状況変化と通信状況の変化との両方に対応して、電子機器10と制御端末9との間の接続方法を円滑に変更することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。図6は、第2の実施の形態における遠隔機器管理システムの構成例を示すブロック図である。図6に示すように、本実施の形態では、コンピュータ1が、第1の実施の形態で示した構成要素に加えて、接続方法を設定及び確認するための手段(接続方法UI部)13を含む。また、本実施の形態では、コンピュータ1は、ユーザ14によって操作可能とされる。
接続方法UI部13は、接続ルール保持部8が保持する接続ルールをディスプレイ装置等の表示装置に表示して、ユーザ14に提示する機能を備える。また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に従って、接続ルール保持部8が記憶する接続ルールを編集処理する機能を備える。そのようにすることによって、ユーザ14による接続ルールの編集を可能とする。また、接続方法UI部13は、収集した機器状況データや通信状況データと照合して接続方法決定部5が選択した接続ルールに従って、設定する接続方法の候補を表示装置に表示する機能を備える。また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に従って、設定する接続方法を決定する機能を備える。そのようにすることによって、複数の接続方法の候補から、設定する接続方法をユーザ14が選択することを可能とする。
次に、動作について説明する。図7は、第2の実施の形態における遠隔機器管理システムにおいて電子機器10と制御端末9との接続変更を行う処理例を示すフローチャートである。なお、本実施の形態では、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
まず、コンピュータ1の接続方法UI部13は、ユーザ14からの操作を受け付ける準備をする(ステップS51)。例えば、接続方法UI部13は、ユーザログイン画面の各種表示画面等を表示装置に表示させ、ユーザ14にユーザIDやパスワード等の入力を促す。なお、接続方法UI部13は、例えば、Webサーバのデーモンプログラムやシリアル経由のコンソールI/O等の任意のユーザインターフェース方式を用いて、各種表示画面を表示させる。
次に、接続方法UI部13は、ユーザ14によるアクセス制限を行う場合には、ユーザ14の操作に従って、ユーザIDやパスワードを入力し、ユーザ14のログイン処理を行う(ステップS52)。そして、コンピュータ1は、ステップS53以降のループ処理に移行し、ユーザ14の操作によるイベント発生や、機器状況又は通信状況についてのイベント発生に応じて、ループ処理内の各種処理に分岐して処理を実行する。
例えば、ユーザ14によって接続ルールの編集操作が行われた場合には、接続方法UI部13は、接続ルール保持部8から、機器状況データ及び通信状況データを抽出するとともに、それら機器状況データ及び通信状況データに対応する電子機器10と制御端末9との接続方法を示す複数の接続ルール(以下、ルールセットともいう)を抽出する(ステップS53)。
次に、接続方法UI部13は、抽出した機器状況データ、通信状況データ、及び接続方法を示す接続ルールの各表示項目に関して、ソート及び絞込み処理を実行する(ステップS54)。そして、接続方法UI部13は、ソート及び絞り込み処理した機器状況データ、通信状況データ及び接続ルールを表示装置に表示させ、ユーザ14に提示する。この場合、各接続ルールに、過去に接続方法決定部5で適用された履歴情報を含むようにしてもよい。そして、接続方法UI部13は、各接続ルールに含まれる履歴情報に基づいて、ソート及び絞込み処理を実行してもよい。
接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に従って、提示した接続ルール中のある接続ルールを選択して、機器状況や通信状況、接続方法の編集処理を行う。又は、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に従って、新たに機器状況や通信状況、接続方法を入力して、新たに接続ルールを作成して接続ルール保持部8に追加して記憶させる(ステップS55)。
また、例えば、ユーザ14によって接続ルールの保存操作や閲覧操作が行われた場合には、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に従って、ある接続ルールのセット(機器状況データ、通信状況データ及び接続ルールのセット)を接続ルール保持部8に保存し、又は過去に保存した接続ルールのセットを接続ルール保持部8から読み込むことも可能である(ステップS56)。
また、例えば、制御端末9からの接続要求等を受信した場合には、コンピュータ1は、ステップS57以降の処理を実行し、電子機器10と制御端末9との接続を開始する。なお、図7において、ステップS57〜S60の処理は、第1の実施の形態で示したステップS1〜S4の処理(図3参照)の処理とそれぞれ同様である。なお、電子機器10と制御端末9との接続方法の設定について自動設定を行うことが設定されていない場合には、接続方法決定部5は、ステップS60において、ユーザ14に接続ルールの候補として提示するための複数の接続ルールを抽出するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、電子機器10と制御端末9との接続処理を開始するときに、ステップS57の処理を実行した後に一旦ループ処理の先頭に戻り、次のループ処理でステップS58,S59の処理に移行する場合を説明するが、ステップS57の処理を実行した後にそのままステップS58,S59に移行するようにしてもよい。
次に、コンピュータ1は、接続方法決定部5が抽出した接続ルールについて、自動設定を行うことが設定されているか否かを確認する(ステップS61)。具体的には、コンピュータ1は、接続ルールに自動処理を行うことを指定するフラグ(自動処理フラグともいう)が付与されているか否かを確認する(後述するステップS66参照)。自動設定を行うことが設定されていれば、そのままステップS71〜S73の処理に移行する。自動設定を行うことが設定されていなければ、ステップS62〜S63の処理に移行する。
自動設定すること設定されていない場合、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に応じて、機器状況収集部7が収集した機器状況のデータを表示装置に表示させる(ステップS62)。例えば、接続方法UI部13は、電子機器10に関して、機器の識別子やプロトコル、接続アドレス、機器の最大計算処理量、現在の計算処理量、利用可能メモリ量、現在の利用メモリ量、最大I/O量、現在のI/O量、最大接続数、現在の接続数、電子機器の位置、所有者、所有グループ、アクセス制御情報等のデータを表示させる。
また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に応じて、通信状況収集部6が収集した通信状況のデータを表示装置に表示させる(ステップS63)。例えば、接続方法UI部13は、ネットワーク11の識別子やプロトコル、接続アドレス、接続可能な制御端末9、最大通信帯域、現在の利用帯域、通信遅延、パケットロス率、アクセス制御情報等のデータを表示させる。
また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に応じて、収集した機器状況データや通信状況データに適した接続方法、又は適用の可能性がある接続方法を表示装置に表示させる(ステップS64)。この場合、接続方法UI部13は、ステップS60で接続方法決定部5によって抽出された接続ルールに従って、接続方法(又は、複数の接続方法の候補)を表示させる。例えば、接続方法UI部13は、接続方法として、機器ドライバ部2の設定方法や、プロトコル変換部3の設定方法、ネットワーク通信部4の設定方法、過去に適用された接続方法を示す履歴情報を表示させる。
ユーザ14は、抽出された接続ルールに示される接続方法で電子機器10と制御端末9とを接続してよいと判断すれば、コンピュータ1を操作して、提示された接続方法での接続実行を指示する。又は、ユーザ14は、コンピュータ1を操作して、提示された複数の接続方法の候補の中から、適用する接続方法の選択を指示する。すると、接続方法UI部13は、ユーザ14の確認操作に従って、接続方法決定部5が抽出した接続ルールを適用する旨の通知信号を、機器ドライバ部2、プロトコル変換部3及びネットワーク通信部4に出力し、その接続ルールに示される接続方法に設定させる。又は、接続方法UI部13は、ユーザ14によって選択された接続ルールを適用する旨の通知信号を出力し、その接続ルールに示される接続方法に設定させる(ステップS65)。
次に、コンピュータ1は、選択した接続ルールについて、今後ユーザ14による確認操作が必要なければ、自動処理フラグを接続ルールに付与する(ステップS66)。例えば、コンピュータ1は、ユーザ14によって自動処理を行う旨の指示操作が行われた場合には、その接続ルールに自動処理フラグを付与する。そして、以降のループ処理において、ステップ60で自動処理フラグが付与された接続ルールが抽出された場合には、コンピュータ1は、ステップS61でYと判定し、そのままステップS71〜S73に移行して(ステップS62〜S66の処理はスキップして)、自動的に接続方法の設定処理を行う。
なお、自動処理に関して、コンピュータ1は、機器状況や通信状況と接続ルールとの照合結果についての所定の確からしさを示す値を算出し、一定の確からしさ以上を示す値が得られた場合に限って、ステップS71〜S73に移行して、自動的に接続方法の設定処理を行うようにしてもよい。例えば、コンピュータ1は、機器状況データや通信状況データが複数の要素を含む場合に、接続ルール保持部8が記憶する機器状況データや通信状況データの各要素のうち、収集した機器状況データや通信状況データの要素に合致する要素を全て特定し、合致する要素数をスコア値として算出してもよい。そして、コンピュータ1は、スコア値が所定の閾値以上であることを条件として、そのままステップS71〜S73の処理に移行するようにしてもよい。
なお、機器状況データや通信状況データは多様なパラメータを含むため、接続ルールとの照合においてあいまい性が生じる。そのため、機器状況や通信状況と接続ルールとの照合を行うためには、所定の閾値処理が必要となる。データセットに対するあいまい性を有する検索結果の確からしさを示す値の算出には、いくつかの手法が知られているが、本発明の趣旨ではないので詳細な説明を省略する。
以下、ステップS71〜S78の処理は、第1の実施の形態で示したステップS6〜S13の処理(図3参照)とそれぞれ同様である。
そして、コンピュータ1は、次のユーザ操作を処理するために、ループ処理の先頭の処理に戻る。次のユーザ操作がログアウト操作であれば、コンピュータ1は、ログアウト処理を実行し、処理を終了する(ステップS99)。
以上のように、本実施の形態によれば、機器状況情報及び通信状況情報を収集して監視し、収集した機器状況や通信状況に適した接続方法を示す接続ルールを決定する。そして、決定した接続ルールに従って接続方法を変更する。また、ユーザの操作に従って接続ルールを管理(例えば、閲覧や編集)可能に構成する。そのため、管理対象となる電子機器10が多種多様であり、かつ管理対象となる電子機器10が多数存在するインターネットのような環境において、計算処理の負荷や通信の負荷、及び電子機器10や制御端末9の移動等による状況の変化に対応して、円滑に接続を変更することができる。また、ユーザの操作に応じて容易に接続ルールを管理することができる。また、電子機器10の状況変化と通信状況の変化との両方に対応して、電子機器10と制御端末9との間の接続方法を円滑に変更することができる。
実施の形態3.
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。図8は、第3の実施の形態における遠隔機器管理システムの構成例を示すブロック図である。図8に示すように、遠隔機器管理システムは、電子機器10と、電子機器10を制御する複数の制御端末9と、コンピュータ1Aとを含む。また、図8に示すように、コンピュータ1Aと電子機器10とは、1つ又は複数のネットワーク11(例えば、インターネットやLAN)を介して接続される。
コンピュータ1Aは、制御端末9とネットワーク11とを接続するための装置であって、具体的には、プログラム制御により動作するパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置によって実現される。なお、コンピュータ1Aは、中央処理装置やプロセッサ等によって実現されてもよい。また、コンピュータ1Aは、データ処理能力を備えたネットワーク機器(例えば、ルータ)によって実現されてもよい。
コンピュータ1Aは、プロトコル変換部3Aと、ネットワーク通信部4Aと、接続方法決定部5Aと、通信状況収集部6Aと、接続ルール保持部8Aと、端末ドライバ部15と、端末状況収集部16とを含む。
端末ドライバ部15は、各制御端末9とデータを送受信する機能を備える。ネットワーク通信部4Aは、ネットワーク11に接続された電子機器10と、ネットワーク11を介してデータを送受信する機能を備える。プロトコル変換部3Aは、端末ドライバ部15が出力する入出力データとネットワーク通信部4Aが送受信する入出力データとの間で、プロトコル変換を行う機能を備える。
端末状況収集部16は、制御端末9の種類や負荷、位置等の端末状況を収集する機能を備える。通信状況収集部6Aは、ネットワーク11を介した電子機器10との通信の種類や経路、負荷等の通信状況を収集する機能を備える。
接続ルール保持部8Aは、ある端末状況や通信状況に適した電子機器10と制御端末9との通信接続方法を示す接続ルールを保持する機能を備える。具体的には、接続ルール保持部8Aは、端末状況を示す端末状況データや通信状況を示す通信状況データに対応付けて、接続ルールをハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に記憶している。
接続方法決定部5Aは、端末状況収集部16が収集した端末状況や通信状況収集部6Aが収集した通信状況と、接続ルール保持部8Aが保持する接続ルールとを照合して、適切な接続方法を示す接続ルールを抽出する機能を備える。また、接続方法決定部5Aは、抽出した接続ルールを出力することによって、端末ドライバ部15、プロトコル変換部3A及びネットワーク通信部4Aに、適切な接続方式を通知し適切な接続方法を設定させる機能を備える。
次に、動作について説明する。図9は、第3の実施の形態における遠隔機器管理システムにおいて電子機器10と制御端末9との接続変更を行う処理例を示すフローチャートである。まず、電子機器10は、所定のタイミングで(例えば、予め定めた時間毎に)、コンピュータ1Aに任意の手段で(例えば、インターネットやLAN等のネットワーク11を介して)ネットワーク接続する(ステップS101)。
次に、電子機器10によって接続されると、コンピュータ1Aの端末状況収集部16は、端末ドライバ部15を介して、コンピュータ1Aに接続されている制御端末9を探索する。例えば、端末状況収集部16は、コンピュータ1Aに接続されている端末を探索する方式として、プラグアンドプレイ等の既知の技術を用いることによって、制御端末9を検索することができる。この場合に、端末状況収集部16は、探索された制御端末9に関して、その制御端末9の端末状況を示すデータ(端末状況データ)を収集する(ステップS102)。例えば、端末状況収集部16は、制御端末9の識別子やプロトコル、接続アドレスに加えて、制御端末9の最大計算処理量や現在の計算処理量、利用可能メモリ量、現在の利用メモリ量、最大I/O(入出力)量、現在のI/O(入出力)量、最大接続数、現在の接続数、制御端末9の位置、所有者、所有グループ、アクセス制御情報等を含む端末状況データを、制御端末9から入力する。
なお、端末状況収集部16は、SNMP等の管理プロトコルを用いて、これら端末状況データを取得するようにしてもよい。また、例えば、コンピュータ1Aに別途これらの端末状況データを保持する記憶部を設け、端末状況収集部16は、その記憶部から端末状況データの読み出しを行ってもよい。
また、通信状況収集部6Aは、ネットワーク通信部4Aを介して、コンピュータ1Aから利用可能なネットワーク11(電子機器10と制御端末9との接続に用いることができるネットワーク)を探索する。例えば、通信状況収集部6Aは、コンピュータから利用可能なネットワークを探索する方式として、IEEE802.11b等の無線LANの規格やBOOTP、DHCP等を用いた既知の技術を用いることによって、電子機器10と制御端末9との接続に用いることができるネットワーク11を検索することができる。この場合に、通信状況収集部6Aは、探索されたネットワーク11に関して、そのネットワーク11の通信状況を示すデータ(通信状況データ)を収集する(ステップS103)。例えば、通信状況収集部6Aは、ネットワーク11の識別子やプロトコル、接続アドレスに加えて、現在時刻や接続可能な電子機器10、最大通信帯域、現在の利用帯域、通信遅延、パケットロス率、アクセス制御情報等を含む通信状況データを、ネットワーク11を介して受信する。
なお、通信状況収集部6Aは、SNMP等の管理プロトコルを用いて、これら通信状況データを取得するようにしてもよい。また、例えば、コンピュータ1Aに別途これらの通信状況データを保持する記憶部を設け、通信状況収集部6Aは、その記憶部から通信状況データの読み出しを行ってもよい。
また、本実施の形態では、通信状況収集部6Aは、ステップS103において、上記に示した通信状況を示す情報に加えて、電子機器10の機器状況を示す情報(例えば、電子機器10の識別子やプロトコル、接続アドレス)も含む通信状況データを受信する。
また、ステップS102及びステップS103の処理は、順次実行されてもよいし、並列的に実行されてもよい。例えば、コンピュータ1Aは、まずステップS102の処理を完了してから、ステップS103の処理を実行するように順次処理してもよい。また、例えば、コンピュータ1Aは、ステップS102の処理を実行しつつ、並行してステップS103の処理も実行してもよい。
次に、接続方法決定部5Aは、収集した端末状況データと通信状況データとを検索キーとして、接続ルール保持部8Aから、現在の端末状況及び通信状況に適した接続方法を示す接続ルールを抽出する(ステップS104)。
例えば、接続ルール保持部8Aは、端末状況データや通信状況データに対応付けて、接続ルールを予めハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に記憶している。この場合、ステップS104において、接続方法決定部5Aは、記憶装置が記憶する端末状況データや通信状況データのうち、収集した端末状況データや通信状況データに合致するデータを特定する。そして、接続方法決定部5Aは、特定した端末状況データや通信状況データに対応する接続ルールを、接続ルール保持部8A(具体的には、記憶装置)から抽出する。
また、例えば、端末状況データは、制御端末9の識別子やプロトコル、接続アドレス、最大計算処理量、現在の計算処理量、利用可能メモリ量、現在の利用メモリ量、最大I/O(入出力)量、現在のI/O(入出力)量、最大接続数、現在の接続数、制御端末9の位置、所有者、所有グループ、アクセス制御情報等の複数の要素を含んでいもよい。この場合、接続ルール保持部8Aは、これら端末状況データの各要素に対応付けて、接続ルールを予め記憶装置に記憶していてもよい。また、接続方法決定部5Aは、記憶装置が記憶する端末状況データの各要素のうち、収集した端末状況データの要素に合致する要素を全て特定し、合致する要素数をスコア値として算出してもよい。そして、接続方法決定部5Aは、算出したスコア値が最大となる接続ルールを、接続ルール保持部8Aから抽出してもよい。
また、例えば、通信状況データは、ネットワーク11の識別子やプロトコル、接続アドレス、現在時刻や接続可能な電子機器10、最大通信帯域、現在の利用帯域、通信遅延、パケットロス率、アクセス制御情報等の複数の要素を含んでもよい。この場合、接続ルール保持部8Aは、これら通信状況データの各要素に対応付けて、接続ルールを予め記憶装置に記憶していてもよい。また、接続方法決定部5Aは、記憶装置が記憶する通信状況データの各要素のうち、収集した通信状況データの要素に合致する要素を全て特定し、合致する要素数をスコア値として算出してもよい。そして、接続方法決定部5Aは、算出したスコア値が最大となる接続ルールを、接続ルール保持部8から抽出してもよい。
また、例えば、通信状況データは、電子機器10の識別子やプロトコル、接続アドレス等の機器状況を示す情報を含んでもよい。この場合、接続ルール保持部8Aは、これら機器状況を含む通信状況データに対応付けて、接続ルールを予め記憶装置に記憶していてもよい。また、接続方法決定部5Aは、記憶装置が記憶する機器状況を含む通信状況データのうち、収集した機器状況を含む通信状況データに合致するデータを特定してもよい。そして、接続方法決定部5Aは、特定した機器状況を含む通信状況データに対応する接続ルールを、接続ルール保持部8A(具体的には、記憶装置)から抽出してもよい。
次に、接続方法決定部5Aは、抽出した接続ルールが接続の切断を示すものであるか否かを確認する(ステップS105)。抽出した接続ルールに示されるアクションが終了処理を示すものであれば、接続方法決定部5Aは、電子機器10と制御端末9との接続を切断する旨の通知信号を、端末ドライバ部15、プロトコル変換部3A及びネットワーク通信部4Aに出力する。そして、電子機器10と制御端末9との接続が切断され、動作の停止となる。例えば、電子機器10と制御端末9との間で通信が行われず、又は接続の切替処理も行われずにタイムアウトした場合には、接続方法決定部5Aは、接続切断を示す接続ルールを抽出し、処理を終了する。
次に、接続方法決定部5Aは、抽出した接続ルールに従って、接続方法を指定する通知信号を、端末ドライバ部15、プロトコル変換部3A及びネットワーク通信部4Aに出力し、それぞれ接続ルールに示される接続方法に設定させる。
例えば、端末ドライバ部15は、制御端末9に接続するための複数の設定情報を備え、接続方法決定部5Aから入力した通知信号に示される接続方法に従って設定情報を選択する。そして、端末ドライバ部15は、選択した設定情報を、制御端末9との入出力のプロトコル変換に用いる設定情報として設定する(ステップS106)。
また、例えば、プロトコル変換部3Aは、電子機器10と制御端末9との通信データのプロトコル変換に用いる複数の設定情報を備え、接続方法決定部5Aから入力した通知信号に示される接続方法に従って設定情報を選択する。そして、プロトコル変換部3Aは、選択した設定情報を、電子機器10と制御端末9との通信データのプロトコル変換に用いる設定情報として設定する(ステップS107)。
また、例えば、ネットワーク通信部4Aは、ネットワーク11に接続するための複数の設定情報を備え、接続方法決定部5Aから入力した通知信号に示される接続方法に従って設定情報を選択する。そして、ネットワーク通信部4Aは、選択した設定情報を、ネットワーク11を介したデータ送受信のプロトコル変換に用いる設定情報として設定する(ス
テップS108)。
次に、電子機器10から、制御端末9に対する制御情報の送信が開始される。すると、コンピュータ1Aのネットワーク通信部4Aは、ネットワーク11を介して、制御情報を電子機器10から受信する(ステップS109)。そして、ネットワーク通信部4Aは、受信した制御情報をプロトコル変換部3Aに渡す(出力する)。
プロトコル変換部3Aは、設定情報に基づいて、制御情報についてプロトコル変換を行う(ステップS110)。そして、プロトコル変換部3Aは、端末ドライバ部15に、プロトコル変換した制御情報を渡す(出力する)。端末ドライバ部15は、入力した制御情報に基づいて、電子機器10の制御に必要な入出力データを制御端末9と送受信する(ステップS111)。
プロトコル変換部3Aは、端末ドライバ部15から制御情報を受信(入力)すると、設定情報に基づいて、制御情報についてプロトコル変換を行う(ステップS112)。そして、プロトコル変換部3Aは、ネットワーク通信部4Aに、プロトコル変換した制御情報を渡す(出力する)。
電子機器10は、コンピュータ1Aのネットワーク通信部4Aから、ネットワーク11を介して制御情報を受信する。そして、電子機器10は、受信した制御情報に基づいて各種制御を実行し、制御情報に対する応答情報を出力する(ステップS113)。
次に、コンピュータ1Aは、端末状況や通信状況の次の状況変化の有無を繰り返し監視するため、ステップS102,S103の処理に戻る。そして、コンピュータ1Aは、ステップS102〜S113の処理を、ステップS105でタイムアウトするまで繰り返し実行する。
次に、プロトコル変換の動作について説明する。図10は、第3の実施の形態における制御端末9からのデータをプロトコル変換する処理(ステップS112のプロトコル変換処理)の一例を示すフローチャートである。また、図11は、第3の実施の形態における電子機器10からのデータをプロトコル変換する処理(ステップS110のプロトコル変換処理)の一例を示すフローチャートである。
本実施の形態において、プロトコル変換とは、基本的には、電子機器10と制御端末9との間で送受信されるデータについて、制御端末9で用いられる入出力プロトコルや、電子機器10の制御に用いられる機器制御通信プロトコルへの変換を行う処理である。制御端末9は、入出力プロトコルとして、例えば、USBやシリアル方式、TCP/IP、HTTP、VNC、リモートデスクトップ方式等のプロトコルを用いる。一方、コンピュータ1Aや電子機器10は、機器制御通信プロトコルとして、UPnPやECHONET、JINI等のプロトコルを用いる。
まず、制御端末9から電子機器10方向に送信されるデータに対するプロトコル変換処理(すなわち、ステップS112のプロトコル変換処理)について説明する。
プロトコル変換部3Aは、端末ドライバ部15が制御端末9からデータ(例えば、制御情報)を入力すると、端末制御プロトコルに従って、端末ドライバ部15から一定サイズのデータを取得(入力)する(ステップS121)。
データを入力すると、プロトコル変換部3Aは、入力したデータを保存する必要があるか否かを識別(判定)する(ステップS122)。例えば、入力したデータを別のタイミングで利用する場合や、接続変更や接続障害等でデータ通信に欠落が生じた時にデータを再送する場合に、プロトコル変換部3Aは、入力データを保存すると判定する。そして、プロトコル変換部3Aは、入力データをハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に保存する(ステップS123)。
また、プロトコル変換部3は、入力データを電子機器10に送信する必要があるか否かを識別(判定)する(ステップS124)。例えば、電子機器10と制御端末9との間で通信されるデータが、映像や音声等の途中のデータが一部抜けてもよいようなデータである場合には、データをサンプリングするサンプリング間隔の制御が可能である。この場合、例えば、ネットワーク通信部4Aが30Hzのサンプリング周波数で映像を取得(入力)していたとすると、プロトコル変換部3Aは、15Hzのサンプリング周波数に変換してサンプリング精度を落としてもよい。また、プロトコル変換部3Aは、複数のデータをマージしたり補間したりする変換を施して、サンプリング精度を向上させるようにしてもよい。
ステップS124で送信する必要がないと判定した場合には、プロトコル変換部3Aは、そのままプロトコル変換処理を終了する。送信する必要があると判定した場合には、プロトコル変換部3Aは、ステップS125以降の処理に移行する。
また、プロトコル変換部3Aは、制御端末9とは全くデータの入出力を行わずに、恰もプロトコル変換部3A自身が制御端末9から操作されているかのように動作して、電子機器10に対して応答してもよい。この場合、プロトコル変換部3Aは、送信対象のデータを既に取得済みであるか否かを判定する(ステップS125)。例えば、プロトコル変換部3Aは、送信対象のデータをハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に記憶しているか否かを判定する。送信対象のデータがあれば、プロトコル変換部3Aは、記憶装置等から送信すべきデータを読み出す(ステップS126)。そのようにすることによって、制御端末9についての計算処理及び通信処理に影響されることなく、電子機器10における制御を可能とする。また、この場合、プロトコル変換部3Aは、過去にステップS123で保存したデータを利用(例えば、ステップS123で保存したデータを送信対象のデータとして読出)してもよい。
次に、プロトコル変換部3Aは、送信データを圧縮及び暗号処理する必要があるか否かを識別(判定)する(ステップS127)。圧縮処理や暗号処理の必要があると判定すると、プロトコル変換部3Aは、入力データについて圧縮処理や暗号処理を施す(ステップS128)。例えば、プロトコル変換部3は、圧縮及び暗号のCODEC変換のパラメータとして、圧縮方式や圧縮率、圧縮処理するウィンドウサイズ、暗号方式、暗号処理するウィンドウサイズ等を用いて、圧縮処理や暗号処理を実行する。
次に、プロトコル変換部3Aは、通信ヘッダを設定し、送信データに通信ヘッダを付加して、通信データを作成する(ステップS129)。そして、作成した通信データについてネットワーク通信を行う。なお、通信ヘッダには、コンピュータ1Aの送信元アドレスや、電子機器10の送信先アドレスが含まれる。また、通信ヘッダに、必要に応じて、通信経路やTTLをプロトコルオプションとして付与してもよい。
次に、プロトコル変換部3Aは、ネットワーク通信部4Aのネットワークパラメータを設定する(ステップS130)。なお、ネットワークパラメータには、RWINやMTU、通信チャネル、電力管理等がある。また、パラメータに変更がない場合には、プロトコル変換部3Aは、ステップS130でネットワークパラメータ設定を行うことは不要である。
そして、プロトコル変換部3Aは、ステップS129で生成した通信データを、ネットワーク通信部4Aに送出(送信)させる(ステップS131)。
次に、電子機器10から制御端末9方向に送信されるデータに対するプロトコル変換処理(すなわち、ステップS110のプロトコル変換処理)について説明する。
まず、プロトコル変換部3Aは、図10に示すステップS130と同様の処理に従って、ネットワーク通信部4Aのネットワークパラメータを設定する(ステップS331)。なお、パラメータに変更がない場合には、プロトコル変換部3Aは、ステップS331でネットワークパラメータ設定を行うことは不要である。
次に、プロトコル変換部3Aは、電子機器10からの受信データがあるか否かを判定する(ステップS332)。受信データがなければ、プロトコル変換部3Aは、そのままプロトコル変換処理を終了する。受信データがあれば、プロトコル変換部3Aは、ステップS333以降の処理に移行する。なお、プロトコル変換部3Aは、ネットワーク通信部4Aが電子機器10から通信データを受信したものの、通信設定がノンブロックであるために受信データがない場合には、受信データがないと判定し、そのまま処理を終了する。
次に、プロトコル変換部3Aは、受信データのうち通信ヘッダを除いたデータ本体を抽出し、受信データが圧縮及び暗号処理されているか否かを識別(判定)する(ステップS333)。圧縮処理及び暗号処理されていれば、プロトコル変換部3Aは、受信データを復号処理する(ステップS334)。
次に、プロトコル変換部3Aは、受信データについて所定のデータ変換を行う必要があるか否かを識別(判定)する(ステップS335)。例えば、受信データが映像や画像データである場合、プロトコル変換部3Aは、解像度や色数、画像サイズの変換を行う必要があると判定する。そして、プロトコル変換部3Aは、受信データ(例えば、映像や画像)について、所定のデータ変換(例えば、解像度や色数、画像サイズを変換)を行う(ステップS336)。
次に、プロトコル変換部3Aは、受信データを保存する必要があるか否かを識別(判定)する(ステップS337)。例えば、受信した制御情報を別のタイミングで利用する可能性がある場合には、プロトコル変換部3Aは、受信したデータを保存すると判定する。そして、プロトコル変換部3Aは、受信データをハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に保存する(ステップS338)。また、例えば、接続方法を変更する場合に受信データが欠落する可能性がある。そのような場合に、プロトコル変換部3Aは、保存したデータを用いて、データ再送やデータ復旧を行うことも可能である。
また、プロトコル変換部3Aは、電子機器10とは実際には全く通信を行わずに、恰もプロトコル変換部3A自身が電子機器10であるかのように動作して、端末ドライバ部15に制御情報を渡して(出力して)もよい。この場合、プロトコル変換部3Aは、出力対象の制御情報を既に取得済みであるか否かを判定する(ステップS339)。例えば、プロトコル変換部3Aは、出力対象の制御情報をハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に記憶しているか否かを判定する。出力対象の制御情報があれば、プロトコル変換部3Aは、制御情報を任意の記憶部から読み出す(ステップS340)。そのようにすることによって、電子機器10との通信における遅延に影響されることなく、制御端末9での操作を可能とする。た、この場合、プロトコル変換部3Aは、過去にステップS338で保存したデータを利用(例えば、ステップS338で保存したデータを制御情報として読出)してもよい。
そして、プロトコル変換部3Aは、抽出した制御情報に基づいて、端末ドライバ部15を介して、電子機器10の制御に必要な情報を制御端末9と入出力する(ステップS341)。
以上のように、本実施の形態によれば、通信状況情報及び端末状況情報を収集して監視し、収集した端末状況や通信状況に適した接続方法を示す接続ルールを決定する。そして、決定した接続ルールに従って接続方法を変更する。そのため、管理対象となる電子機器10が多種多様であり、かつ管理対象となる電子機器10が多数存在するインターネット環境において、計算処理の負荷や通信の負荷、及び電子機器10や制御端末9の移動等による状況の変化に対応して、円滑に接続を変更することができる。また、電子機器10の状況変化と通信状況の変化との両方に対応して、電子機器10と制御端末9との間の接続方法を円滑に変更することができる。さらに、電子機器10の状況変化及び通信状況の変化だけではなく、制御端末9の状況変化にも対応して、電子機器10と制御端末9との間の接続方法を円滑に変更することができる。
実施の形態4.
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。図12は、第4の実施の形態における遠隔機器管理システムの構成例を示すブロック図である。図12に示すように、本実施の形態では、コンピュータ1Aが、第3の実施の形態で示した構成要素に加えて、接続方法を設定及び確認するための手段(接続方法UI部)13を含む。また、本実施の形態では、コンピュータ1Aは、ユーザ14によって操作可能とされる。
接続方法UI部13は、接続ルール保持部8Aが保持する接続ルールをディスプレイ装置等の表示装置に表示して、ユーザ14に提示する機能を備える。また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に従って、接続ルール保持部8Aが記憶する接続ルールを編集処理する機能を備える。そのようにすることによって、ユーザ14による接続ルールの編集を可能とする。また、接続方法UI部13は、収集した端末状況データや通信状況データと照合して接続方法決定部5Aが選択した接続ルールに従って、設定する接続方法の候補を表示装置に表示する機能を備える。また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に従って、設定する接続方法を決定する機能を備える。そのようにすることによって、複数の接続方法の候補から、設定する接続方法をユーザ14が選択することを可能とする。
次に、動作について説明する。図13は、第4の実施の形態における遠隔機器管理システムにおいて電子機器10と制御端末9との接続変更を行う処理例を示すフローチャートである。なお、本実施の形態では、主として第3の実施の形態と異なる部分について説明する。
まず、本実施の形態において、コンピュータ1Aの接続方法UI部13が実行する最初のステップS151〜S156の処理は、第2の実施の形態で示したステップS51〜S56の処理(図7参照)と同様である。
また、例えば、電子機器10からの接続要求等を受信した場合には、コンピュータ1Aは、ステップS157以降の処理を実行し、電子機器10と制御端末9との接続を開始する。なお、図13において、ステップS157〜ステップS160の処理は、第3の実施の形態で示したステップS101〜ステップS104の処理(図9参照)の処理と同様である。なお、電子機器10と制御端末9との接続方法の設定について自動設定を行うことが設定されていない場合には、接続方法決定部5Aは、ステップS160において、ユーザ14に接続ルールの候補として提示するための複数の接続ルールを抽出するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、電子機器10と制御端末9との接続処理を開始するときに、ステップS157の処理を実行した後に一旦ループ処理の先頭に戻り、次のループ処理でステップS158,S159の処理に移行する場合を説明するが、ステップS157の処理を実行した後にそのままステップS158,S159に移行するようにしてもよい。
次に、コンピュータ1Aは、接続方法決定部5Aが抽出した接続ルールについて、自動設定を行うことが設定されているか否かを確認する(ステップS161)。具体的には、コンピュータ1Aは、接続ルールに自動処理を行うことを指定するフラグ(自動処理フラグともいう)が付与されているか否かを確認する(後述するステップS166参照)。自動設定を行うことが設定されていれば、そのままステップS171〜S173の処理に移行する。自動設定を行うことが設定されていなければ、ステップS162〜S163の処理
に移行する。
次に、自動設定すること設定されていない場合、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に応じて、端末状況収集部16が収集した端末状況のデータを表示装置に表示させる(ステップS162)。例えば、接続方法UI部13は、制御端末9に関して、端末の識別子やプロトコル、接続アドレス、端末の識別子、プロトコル、接続アドレスに加えて、端末の最大計算処理量、現在の計算処理量、利用可能メモリ量、現在の利用メモリ量、最大I/O量、現在のI/O量、最大接続数、現在の接続数、最大解像度/色数、現在の解像度/色数、画面サイズ、制御端末の位置、所有者、所有グループ、アクセス制御情報等のデータを表示させる。
また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に応じて、通信状況収集部6Aが収集した通信状況のデータを表示装置に表示させる(ステップS163)。例えば、接続方法UI部13は、ネットワーク11の識別子やプロトコル、接続アドレス、接続可能な電子機器10、最大通信帯域、現在の利用帯域、通信遅延、パケットロス率、アクセス制御情報等のデータを表示させる。
また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に応じて、収集した端末状況データや通信状況データに適した接続方法、又は適用の可能性がある接続方法を表示装置に表示させる(ステップS164)。この場合、接続方法UI部13は、ステップS160で接続方法決定部5Aによって抽出された接続ルールに従って、接続方法(又は、複数の接続方法の候補)を表示させる。例えば、接続方法UI部13は、接続方法として、端末ドライバ部15の設定方法や、プロトコル変換部3Aの設定方法、ネットワーク通信部4Aの設定、過去に適用された接続方法を示す履歴情報を表示させる。
ユーザ14は、抽出された接続ルールに示される接続方法で電子機器10と制御端末9とを接続してよいと判断すれば、コンピュータ1Aを操作して、提示された接続方法での接続実行を指示する。又は、ユーザ14は、コンピュータ1Aを操作して、提示された複数の接続方法の候補の中から、適用する接続方法の選択を指示する。すると、接続方法UI部13は、ユーザ14の確認操作に従って、接続方法決定部5Aが抽出した接続ルールを適用する旨の通知信号を、端末ドライバ部15、プロトコル変換部3A及びネットワーク通信部4Aに出力し、その接続ルールに示される接続方法に設定させる。又は、接続方法UI部13は、ユーザ14によって選択された接続ルールを適用する旨の通知信号を出力し、その接続ルールに示される接続方法に設定させる(ステップS165)。
次に、コンピュータ1Aは、選択した接続ルールについて、今後ユーザ14による確認操作が必要なければ、自動処理フラグを接続ルールに付与する(ステップS166)。例えば、コンピュータ1Aは、ユーザ14によって自動処理を行う旨の指示操作が行われた場合には、その接続ルールに自動処理フラグを付与する。そして、以降のループ処理において、ステップS160で自動処理フラグが付与された接続ルールが抽出された場合には、コンピュータ1Aは、ステップS161でYと判定し、そのままステップS171〜S173に移行して(ステップS162〜S166の処理はスキップして)、自動的に接続方法の設定処理を行う。
なお、自動処理に関して、コンピュータ1Aは、端末状況や通信状況と接続ルールとの照合結果についての所定の確からしさを示す値を算出し、一定の確からしさ以上を示す値が得られた場合に限って、ステップS171〜S173に移行して、自動的に接続方法の設定処理を行うようにしてもよい。例えば、コンピュータ1Aは、端末状況データや通信状況データが複数の要素を含む場合に、接続ルール保持部8Aが記憶する端末状況データや通信状況データの各要素のうち、収集した端末状況データや通信状況データの要素に合致する要素を全て特定し、合致する要素数をスコア値として算出してもよい。そして、コンピュータ1Aは、スコア値が所定の閾値以上であることを条件として、そのままステップS171〜S173の処理に移行するようにしてもよい。
なお、端末状況データや通信状況データは多様なパラメータを含むため、接続ルールとの照合においてあいまい性が生じる。そのため、端末状況や通信状況と接続ルールとの照合を行うためには、所定の閾値処理が必要となる。データセットに対するあいまい性を有する検索結果の確からしさを示す値の算出には、いくつかの手法が知られているが、本発明の趣旨ではないので詳細な説明を省略する。
以下、ステップS171〜S178の処理は、第3の実施の形態で示したステップS106〜S113の処理(図9参照)とそれぞれ同様である。
そして、コンピュータ1Aは、次のユーザ操作を処理するために、ループ処理の先頭の処理に戻る。次のユーザ操作がログアウト操作であれば、コンピュータ1Aは、ログアウト処理を実行し、処理を終了する(ステップS199)。
以上のように、本実施の形態によれば、端末状況情報及び通信状況情報を収集して監視し、収集した端末状況や通信状況に適した接続方法を示す接続ルールを決定する。そして、決定した接続ルールに従って接続方法を変更する。また、ユーザの操作に従って接続ルールを管理(例えば、閲覧や編集)可能に構成する。そのため、管理対象となる電子機器10が多種多様であり、かつ管理対象となる電子機器10が多数存在するインターネットのような環境において、計算処理の負荷や通信の負荷、及び電子機器10や制御端末9の移動等による状況の変化に対応して、円滑に接続を変更することができる。また、ユーザの操作に応じて容易に接続ルールを管理することができる。また、電子機器10の状況変化と通信状況の変化との両方に対応して、電子機器10と制御端末9との間の接続方法を円滑に変更することができる。さらに、電子機器10の状況変化及び通信状況の変化だけではなく、制御端末9の状況変化にも対応して、電子機器10と制御端末9との間の接続方法を円滑に変更することができる。
実施の形態5.
次に、本発明の第5の実施の形態について図面を参照して説明する。図14は、第5の実施の形態における遠隔機器管理システムの構成例を示すブロック図である。図14に示すように、遠隔機器管理システムは、複数の電子機器10と、電子機器10を制御する複数の制御端末9と、制御端末9に接続されるコンピュータ1aと、電子機器10に接続されるコンピュータ1bと、接続管理モジュール20とを含む。また、図14に示すように、コンピュータ1aとコンピュータ1bとは、1つ又は複数のネットワーク11(例えば、インターネットやLAN)を介して接続される。
コンピュータ1aは、制御端末9とネットワーク11とを接続するための装置(制御端末9の通信アダプタ)であって、具体的には、プログラム制御により動作するパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置によって実現される。なお、コンピュータ1aは、中央処理装置やプロセッサ等によって実現されてもよい。また、コンピュータ1aは、データ処理能力を備えたネットワーク機器(例えば、ルータ)によって実現されてもよい。
コンピュータ1aは、プロトコル変換部3aと、ネットワーク通信部4aと、端末ドライバ部15aとを含む。
端末ドライバ部15aは、制御端末9とデータを送受信する機能を備える。ネットワーク通信部4aは、ネットワーク11に接続されたコンピュータ1bと、ネットワーク11を介してデータを送受信する機能を備える。プロトコル変換部3aは、端末ドライバ部15aが入出力する入出力データと、ネットワーク通信部4aが送受信する入出力データとの間で、プロトコル変換を行う機能を備える。
コンピュータ1bは、電子機器10とネットワーク11とを接続するための装置(電子機器10の通信アダプタ)であって、具体的には、プログラム制御により動作するパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置によって実現される。なお、コンピュータ1bは、中央処理装置やプロセッサ等によって実現されてもよい。また、コンピュータ1bは、データ処理能力を備えたネットワーク機器(例えば、ルータ)によって実現されてもよい。
コンピュータ1bは、機器ドライバ部2bと、プロトコル変換部3bと、ネットワーク通信部4bとを含む。
機器ドライバ部2bは、電子機器10と制御信号を送受信する機能を備える。ネットワーク通信部4bは、ネットワーク11に接続されたコンピュータ1aと、ネットワーク11を介してデータを送受信する機能を備える。プロトコル変換部3bは、機器ドライバ部2bが入出力する入出力データと、ネットワーク通信部4bが送受信する入出力データとの間で、プロトコル変換を行う機能を備える。
接続管理モジュール20は、具体的には、ソフトウェアによって実現される手段として、コンピュータ1a又はコンピュータ1bのいずれかに搭載されてもよい。また、接続管理モジュール20は、コンピュータ1a及びコンピュータ1bとは別のコンピュータを用いて実現されてもよい。
接続管理モジュール20は、接続方法決定部5Bと、通信状況収集部6Bと、機器状況収集部7Bと、接続ルール保持部8Bと、端末状況収集部16Bとを含む。
端末状況収集部16Bは、制御端末9の種類や負荷、位置等の端末状況を収集する機能を備える。機器状況収集部7Bは、電子機器10の種類や負荷、位置等の機器状況を収集する機能を備える。通信状況収集部6Bは、ネットワーク11を介した制御端末9との通信の種類や経路、負荷等の通信状況を収集する機能を備える。
接続ルール保持部8Bは、ある機器状況や端末状況、通信状況に適した電子機器10と制御端末9との通信接続方法を示す接続ルールを保持する機能を備える。具体的には、接続ルール保持部8Bは、機器状況を示す機器状況データや、端末状況を示す端末状況データ、通信状況を示す通信状況データに対応付けて、接続ルールをハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に記憶している。
接続方法決定部5Bは、機器状況収集部7Bが収集した機器状況や端末状況収集部16Bが収集した端末状況、通信状況収集部6が収集した通信状況と、接続ルール保持部8Bが保持する接続ルールとを照合して、適切な接続方法を示す接続ルールを接続ルール保持部8Bから抽出する機能を備える。また、接続方法決定部5Bは、抽出した接続ルールを出力することによって、機器ドライバ部2b、端末ドライバ部15a、プロトコル変換部3a,3b及びネットワーク通信部4a,4bに、適切な接続方式を通知し適切な接続方法を設定させる機能を備える。
次に、動作について説明する。図15は、第5の実施の形態における遠隔機器管理システムにおいて電子機器10と制御端末9との接続変更を行う処理例を示すフローチャートである。
まず、制御端末9や電子機器10は、所定のタイミングで(例えば、予め定めた時間毎や、ユーザ操作に応じて)、それぞれ任意の手段で(例えば、インターネットやLAN等のネットワーク11を介して)コンピュータ1a,1bに接続する(ステップS201)。
次に、電子機器10や制御端末9によって接続されると、接続管理モジュール20の端末状況収集部16Bは、端末ドライバ部15aを介して、コンピュータ1aに接続されている制御端末9を探索する。この場合に、端末状況収集部16Bは、探索された制御端末9に関して、その制御端末9の端末状況を示すデータ(端末状況データ)を収集する(ステップS202)。例えば、端末状況収集部16Bは、制御端末9の識別子やプロトコル、接続アドレスに加えて、制御端末9の最大計算処理量や現在の計算処理量、利用可能メモリ量、現在の利用メモリ量、最大I/O(入出力)量、現在のI/O(入出力)量、最大接続数、現在の接続数、最大解像度/色数、現在の解像度/色数、画面サイズ、制御端末の位置、所有者、所有グループ、アクセス制御情報等の端末状況のデータを含む端末状況データを、制御端末9から入力する。
また、機器状況収集部7Bは、機器ドライバ部2bを介して、コンピュータ1bに接続されている電子機器10を探索する。この場合に、機器状況収集部7Bは、探索された電子機器10に関して、その電子機器10の機器状況を示すデータ(機器状況データ)を収集する(ステップS203)。例えば、機器状況収集部7Bは、電子機器10の識別子やプロトコル、接続アドレスに加えて、電子機器10の最大計算処理量や現在の計算処理量、利用可能メモリ量、現在の利用メモリ量、最大I/O(入出力)量、現在のI/O(入出力)量、最大接続数、現在の接続数、電子機器の位置、所有者、所有グループ、アクセス制御情報等の機器状況のデータを含む機器状況データを、電子機器10から入力する。
また、通信状況収集部6Bは、ネットワーク通信部4a,4bを介して、又は直接ネットワーク11を調査し、ネットワーク11を探索する。例えば、通信状況収集部6Bは、コンピュータから利用可能なネットワークを探索する方式として、IEEE802.11b等の無線LANの規格やBOOTP、DHCP等の広く利用されている既知の技術を用いることによって、電子機器10と制御端末9との接続に用いることができるネットワーク11を検索することができる。この場合に、通信状況収集部6Bは、探索されたネットワークに11に関して、そのネットワーク11の通信状況を示すデータ(通信状況データ)を収集する(ステップS204)。例えば、通信状況収集部6Bは、ネットワーク11の識別子やプロトコル、接続アドレスに加えて、現在時刻や最大通信帯域、現在の利用帯域、通信遅延、パケットロス率、アクセス制御情報等を含む通信状況データを、ネットワーク11を介して受信する。
次に、接続方法決定部5Bは、収集した、端末状況、機器状況及び通信状況のデータを検索キーとして、接続ルール保持部8Bから、現在の端末状況、機器状況及び通信状況に適した接続方法を示す接続ルールを抽出する(ステップS205)。
次に、接続方法決定部5Bは、抽出した接続ルールが接続の切断を示すものであるか否かを確認する(ステップS206)。抽出した接続ルールに示されるアクションが終了処理を示すものであれば、接続方法決定部5Bは、電子機器10と制御端末9との接続を切断する旨の通知信号を、端末ドライバ部15a、機器ドライバ部2b、プロトコル変換部3a,3b及びネットワーク通信部4a,4bに出力する。そして、電子機器10と制御端末9との接続が切断され、動作の停止となる。
次に、接続方法決定部5Bは、抽出した接続ルールに従って、接続方法を指定する通知信号を、端末ドライバ部15a、機器ドライバ部2b、プロトコル変換部3a,3b、及びネットワーク通信部4a,4bに出力し、それぞれ接続ルールに示される接続方法に設定させる(ステップS207〜S210)。
次に、電子機器10から、制御情報の送信が開始される。すると、コンピュータ1bの機器ドライバ部2bは、制御情報を電子機器10からで受信する(ステップS211)。そして、機器ドライバ部2bは、受信した制御情報をプロトコル変換部3bに渡す(出力する)。
プロトコル変換部3bは、制御情報を受信(入力)すると、設定情報に基づいて、制御情報についてプロトコル変換を行う(ステップS212)。そして、プロトコル変換部3bは、ネットワーク通信部4bに、プロトコル変換した制御情報を渡す(出力する)。ネットワーク通信部4bは、いずれかのネットワーク11を経由して、コンピュータ1aのネットワーク通信部4aに制御情報を送信する(ステップS213)。
ネットワーク通信部4aが制御情報を受信すると、コンピュータ1aのプロトコル変換部3aは、設定情報に基づいて、制御情報についてプロトコル変換を行う(ステップS214)。そして、プロトコル変換部3aは、端末ドライバ部15aに、プロトコル変換した制御情報を渡す(出力する)。すると、端末ドライバ部15aは、制御端末9とデータの入出力を行い(ステップS215)、制御端末9から電子機器10に対する制御情報を入力する得る。
端末ドライバ部15aが制御端末9から制御情報を受信すると、プロトコル変換部3aは、設定情報に基づいて、制御情報についてプロトコル変換を行う(ステップS216)。そして、プロトコル変換部3aは、ネットワーク通信部4aに、プロトコル変換した制御情報を渡す(出力する)。ネットワーク通信部4aは、いずれかのネットワーク11を経由して、コンピュータ1bのネットワーク通信部4bに制御情報を送信する(ステップS217)。
ネットワーク通信部4bが制御情報を受信すると、プロトコル変換部3bは、設定情報に基づいて、制御情報についてプロトコル変換を行う(ステップS218)。そして、プロトコル変換部3bは、機器ドライバ部2bに、プロトコル変換した制御情報を渡す(出力する)。
電子機器10は、コンピュータ1bの機器ドライバ部2bから制御情報を受信(入力)する。そして、電子機器10は、入力した制御情報に基づいて各種制御を実行し、制御情報に対する応答情報を出力する(ステップS219)。
次に、コンピュータ1a,1b及び接続管理モジュール20は、端末状況や機器状況、通信状況の次の状況変化の有無を繰り返し監視するため、ステップS202〜S204の処理に戻る。そして、コンピュータ1a,1b及び接続管理モジュール20は、ステップS202〜S219の処理を、ステップS206でタイムアウトするまで繰り返し実行する。
以上のように、本実施の形態によれば、通信状況情報、端末状況情報及び機器状況情報を収集して監視し、収集した端末状況や機器状況、通信状況に適した接続方法を示す接続ルールを決定する。そして、決定した接続ルールに従って接続方法を変更する。そのため、管理対象となる電子機器10が多種多様であり、かつ管理対象となる電子機器10が多数存在するインターネットのような環境において、計算処理の負荷や通信の負荷、及び電子機器10や制御端末9の移動等による状況の変化に対応して、円滑に接続を変更することができる。また、電子機器10の状況変化、制御端末9の状況変化、及び通信状況の変化の全てに対応して、電子機器10と制御端末9との間の接続方法を円滑に変更することができる。
実施の形態6.
次に、本発明の第6の実施の形態について図面を参照して説明する。図16は、第6の実施の形態における遠隔機器管理システムの構成例を示すブロック図である。図16に示すように、本実施の形態では、接続管理モジュール20が、第5の実施の形態で示した構成要素に加えて、接続方法を設定及び確認するための手段(接続方法UI部)13を含む。また、本実施の形態では、接続管理モジュール20は、ユーザ14によって操作可能とされる。
接続方法UI部13は、接続ルール保持部8Bが保持する接続ルールをディスプレイ装置等の表示装置に表示して、ユーザ14に提示する機能を備える。また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に従って、接続ルール保持部8Bが記憶する接続ルールを編集処理する機能を備える。そのようにすることによって、ユーザ14による接続ルールの編集を可能とする。また、接続方法UI部13は、収集した端末状況データや、機器状況データ、通信状況データと照合して接続方法決定部5Bが選択した接続ルールに従って、設定する接続方法の候補を表示装置に表示する機能を備える。また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に従って、設定する接続方法を決定する機能を備える。そのようにすることによって、複数の接続方法の候補から、設定する接続方法をユーザ14が選択することを可能とする。
次に、動作について説明する。図17は、第6の実施の形態における遠隔機器管理システムにおいて電子機器10と制御端末9との接続変更を行う処理例を示すフローチャートである。なお、本実施の形態では、主として第5の実施の形態と異なる部分について説明する。
まず、本実施の形態において、接続管理モジュール20の接続方法UI部13が実行する最初のステップS251〜S256の処理は、第2の実施の形態で示したステップS51〜S56の処理(図7参照)と同様である。
また、例えば、電子機器10や制御端末9からの接続要求等を受信した場合には、接続管理モジュール20は、ステップS261以降の処理を実行し、電子機器10と制御端末9との接続を開始する。なお、図17において、ステップ261〜ステップ265の処理は、第5の実施の形態で示したステップ201〜ステップ205の処理(図15参照)の処理と同様である。なお、電子機器10と制御端末9との接続方法の設定について自動設定を行うことが設定されていない場合には、接続方法決定部5Bは、ステップS265において、ユーザ14に接続ルールの候補として提示するための複数の接続ルールを抽出するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、電子機器10と制御端末9との接続処理を開始するときに、ステップS261の処理を実行した後に一旦ループ処理の先頭に戻り、次のループ処理でステップS262,S263の処理に移行する場合を説明するが、ステップS261の処理を実行した後にそのままステップS262,S263に移行するようにしてもよい。
次に、接続管理モジュール20は、接続方法決定部5Bが抽出した接続ルールについて、自動設定を行うことが設定されいるか否かを確認する(ステップS266)。具体的には、接続管理モジュール20は、接続ルールに自動処理を行うことを指定するフラグ(自動処理フラグともいう)が付与されているか否かを確認する(後述するステップS272参照)。自動設定を行うことが設定されていれば、そのままステップS273〜S276の処理に移行する。自動設定を行うことが設定されていなければ、ステップS267〜S270の処理に移行する。
次に、自動設定すること設定されていない場合、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に応じて、端末状況収集部16Bが収集した端末状況のデータを表示装置に表示させる(ステップS267)。また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に応じて、機器状況収集部7Bが収集した機器状況のデータを表示装置に表示させる(ステップS268)。また、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に応じて、通信状況収集部6Bが収集した通信状況のデータを表示装置に表示させる(ステップS269)。さらに、接続方法UI部13は、ユーザ14の操作に応じて、収集した端末状況データや、機器状況データ、通信状況データに適した接続方法、又は適用の可能性がある接続方法を表示装置に表示させる(ステップS270)。
ユーザ14は、抽出された接続ルールに示される接続方法電子機器10と制御端末9とを接続してよいと判断すれば、接続管理モジュール20を操作して、提示された接続方法での接続実行を指示する。又は、ユーザ14は、接続管理モジュール20を操作して、提示された複数の接続方法の候補の中から、適用する接続方法の選択を指示する。すると、接続方法UI部13は、ユーザ14の確認操作に従って、接続方法決定部5Bが抽出した接続ルールを適用する旨の通知信号を、端末ドライバ部15a、機器ドライバ部2b、プロトコル変換部3a,3b及びネットワーク通信部4a,4bに出力し、その接続ルールに示される接続方法に設定させる。又は、接続方法UI部13は、ユーザ14によって選択された接続ルールを適用する旨の通知信号を出力し、その接続ルールに示される接続方法に設定させる(ステップS271)。
次に、接続管理モジュール20は、選択した接続ルールについて、今後ユーザ14による確認操作が必要なければ、自動処理フラグを接続ルールに付与する(ステップS272)。例えば、接続管理モジュール20は、ユーザ14によって自動処理を行う旨の指示操作が行われた場合には、その接続ルールに自動処理フラグを付与する。そして、以降のループ処理において、ステップ265で自動処理フラグが付与された接続ルールが抽出された場合には、接続管理モジュール20は、ステップS266でYと判定し、ステップS273〜S276に移行して(ステップS267〜S272の処理はスキップして)、自動的に接続方法の設定処理を行う。
なお、自動処理に関して、接続管理モジュール20は、端末状況や機器状況、通信状況と接続ルールとの照合結果についての所定の確からしさを示す値を算出し、一定の確からしさ以上を示す値が得られた場合に限って、ステップS273〜S276に移行して、自動的に接続方法の設定処理を行うようにしてもよい。例えば、接続管理モジュール20は、端末状況データや機器状況データ、通信状況データが複数の要素を含む場合に、接続ルール保持部8Bが記憶する端末状況データや機器状況データ、通信状況データの各要素のうち、収集した端末状況データや機器状況データ、通信状況データの要素に合致する要素を全て特定し、合致する要素数をスコア値として算出してもよい。そして、接続管理モジュール20は、スコア値が所定の閾値以上であることを条件として、そのままステップS273〜S276の処理に移行するようにしてもよい。
なお、機器状況データや端末状況データ、通信状況データは多様なパラメータを含むため、接続ルールとの照合においてあいまい性が生じる。そのため、端末状況や機器状況、通信状況と接続ルールとの照合を行うためには、所定の閾値処理が必要となる。データセットに対するあいまい性を有する検索結果の確からしさを示す値の算出には、いくつかの手法が知られているが、本発明の趣旨ではないので詳細な説明を省略する。
以下、ステップS273〜S285までの処理は、第5の実施の形態で示したステップS207〜S219までの処理(図15参照)とそれぞれ同様である。
そして、接続管理モジュール20は、次のユーザ操作を処理するために、ループ処理の先頭の処理に戻る。次のユーザ操作がログアウト操作であれば、接続管理モジュール20は、ログアウト処理を実行し、処理を終了する(ステップS299)。
以上のように、本実施の形態によれば、機器状況情報、端末状況情報及び通信状況情報を収集して監視し、収集した機器状況や端末状況、通信状況に適した接続方法を示す接続ルールを決定する。そして、決定した接続ルールに従って接続方法を変更する。また、ユーザの操作に従って接続ルールを管理(例えば、閲覧や編集)可能に構成する。そのため、管理対象となる電子機器10が多種多様であり、かつ管理対象となる電子機器10が多数存在するインターネットのような環境において、計算処理の負荷や通信の負荷、及び電子機器10や制御端末9の移動等による状況の変化に対応して、円滑に接続を変更することができる。また、ユーザの操作に応じて容易に接続ルールを管理することができる。また、電子機器10の状況変化、制御端末9の状況変化、及び通信状況の変化の全てに対応して、電子機器10と制御端末9との間の接続方法を円滑に変更することができる。
実施の形態7.
次に、本発明の第7の実施の形態について図面を参照して説明する。図18は、第7の実施の形態における遠隔機器管理システムの構成例を示すブロック図である。図18に示すように、遠隔機器管理システムは、複数の電子機器10と、電子機器10を制御する複数の制御端末9と、制御端末9に接続されるコンピュータ1aと、電子機器10に接続される複数のコンピュータ1bと、コンピュータ1cとを含む。また、図18に示すように、コンピュータ1a、各コンピュータ1b及びコンピュータ1cは、1つ又は複数のネットワーク11(例えば、インターネットやLAN)を介して接続される。
コンピュータ1aは、制御端末9とネットワーク11とを接続するための装置であって、具体的には、プログラム制御により動作するするパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置によって実現される。なお、コンピュータ1aは、中央処理装置やプロセッサ等によって実現されてもよい。また、コンピュータ1aは、データ処理能力を備えたネットワーク機器(例えば、ルータ)によって実現されてもよい。
コンピュータ1aは、プロトコル変換部3aと、ネットワーク通信部4aと、端末ドライバ部15aとを含む。
端末ドライバ部15aは、制御端末9とデータを送受信する機能を備える。ネットワーク通信部4aは、ネットワーク11を介してデータを送受信する機能を備える。プロトコル変換部3aは、端末ドライバ部15aが入出力する入出力データと、ネットワーク通信部4aが送受信する入出力データとの間で、プロトコル変換を行う機能を備える。
各コンピュータ1bは、電子機器10とネットワーク11とを接続するための装置であって、具体的には、プログラム制御により動作するパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置によって実現される。なお、各コンピュータ1bは、中央処理装置やプロセッサ等によって実現されてもよい。また、各コンピュータ1bは、データ処理能力を備えたネットワーク機器(例えば、ルータ)によって実現されてもよい。
各コンピュータ1bは、機器ドライバ部2bと、プロトコル変換部3bと、ネットワーク通信部4bとを含む。
機器ドライバ部2bは、電子機器10と制御信号を送受信する機能を備える。ネットワーク通信部4bは、ネットワーク11を介してデータを送受信する機能を備える。プロトコル変換部3bは、機器ドライバ部2bが入出力する入出力データと、ネットワーク通信部4bが送受信する入出力データとの間で、プロトコル変換を行う機能を備える。
コンピュータ1cは、ネットワーク11に接続され、具体的には、プログラム制御により動作するするパーソナルコンピュータ等のデータ処理装置によって実現される。なお、コンピュータ1cは、中央処理装置やプロセッサ等によって実現されてもよい。また、コンピュータ1cは、データ処理能力を備えたネットワーク機器(例えば、ルータ)によって実現されてもよい。
コンピュータ1cは、ネットワーク通信部4cと、接続方法決定部5cと、接続ルール保持部8cと、状況収集部21とを含む。
ネットワーク通信部4cは、ネットワーク11を介してデータを送受信する機能を備える。状況収集部21は、制御端末9、電子機器10及びネットワーク通信の種類や負荷、位置等の状況を収集する機能を備える。
接続ルール保持部8cは、ある機器状況や端末状況、通信状況に適した電子機器10と制御端末9との通信接続方法を示す接続ルールを保持する機能を備える。具体的には、接続ルール保持部8cは、機器状況を示す機器状況データや、端末状況を示す端末状況データ、通信状況を示す通信状況データに対応付けて、接続ルールをハードディスク装置やメモリ等の記憶装置に記憶している。
接続方法決定部5cは、状況収集部21が収集した機器状況や端末状況、通信状況と、接続ルール保持部8cが保持する接続ルールとを照合して、適切な接続方法を示す接続ルールを接続ルール保持部8cから抽出する機能を備える。また、接続方法決定部5cは、抽出した接続ルールを出力することによって、コンピュータ1aや、各コンピュータ1b、コンピュータ1cに、ネットワーク通信部4cを介して適切な接続方式を示す配布(例えば、通知信号を送信)する機能を備える。
なお、この実施の形態では、コンピュータ1aと、各コンピュータ1bと、コンピュータ1cとが、それぞれ別々の装置として実現される場合を説明しているが、これらのいずれか1つ又は複数が一体型の装置として実現されてもよい。例えば、コンピュータ1aとコンピュータ1cとが、一体型の装置として1台で実現されてもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、ネットワークを介して分散して配置される複数の電子機器10から機器状況情報を収集するとともに、通信状況情報及び端末状況情報を収集して監視し、収集した機器状況や端末状況、通信状況に適した接続方法を示す接続ルールを決定する。そして、決定した接続ルールに従って、接続方法を変更する。そのため、管理対象となる電子機器10が多種多様であり、かつ管理対象となる電子機器10が多数存在するインターネットのような環境において、計算処理の負荷や通信の負荷、及び電子機器10や制御端末9の移動等による状況の変化に対応して、円滑に接続を変更することができる。また、複数の電子機器10の状況変化、制御端末9の状況変化、及び通信状況の変化の全てに対応して、電子機器10と制御端末9との間の接続方法を円滑に変更することができる。
また、遠隔機器管理システムは、電子機器と制御端末との間の接続方法を示す接続ルールを予め記憶する接続ルール記憶手段(例えば、接続ルール保持部8によって実現される)を備え、接続方法決定手段は、接続ルール記憶手段が記憶する接続ルールから、機器状況収集手段が収集した機器状況条件情報と通信状況収集手段が収集した通信状況条件情報とに合致する接続ルールを抽出するものであってもよい。
また、遠隔機器管理システムは、制御端末の状況を示す端末状況情報を収集する端末状況収集手段(例えば、端末状況収集部16によって実現される)を備え、接続方法設定手段は、機器状況条件情報及び通信状況条件情報に加えて、端末状況収集手段が収集した端末状況情報に基づいて、電子機器と制御端末との間の接続方法を決定するものであってもよい。
本発明による遠隔機器管理システムの他の態様は、電子機器を制御する電子機器制御手段(例えば、機器ドライバ部2によって実現される)と、ネットワークに接続された制御端末とデータを送受信するデータ送受信手段(例えば、ネットワーク通信部4によって実現される)と、電子機器が入出力する制御データと制御端末が送受信するネットワーク通信データとの間でプロトコル変換を行なうプロトコル変換手段(例えば、プロトコル変換部3によって実現される)と、電子機器の種類、負荷又は位置を含む機器状況を示す機器状況条件情報を収集する機器状況収集手段(例えば、機器状況収集部7によって実現される)と、ネットワーク通信の種類、経路又は負荷を含む通信状況を示す通信状況条件情報を収集する通信状況収集手段(例えば、通信状況収集部6によって実現される)と、機器状況及び通信状況に合致した通信接続方法を示す接続ルールを保持する接続ルール保持手段(例えば、接続ルール保持部8によって実現される)と、機器状況及び通信状況と接続ルールとを照合して適切な接続方法を抽出し、電子機器の制御方式、プロトコル変換方式及びネットワーク通信方式を設定する接続方法設定手段(例えば、接続方法決定部5によって実現される)とを備えたことを特徴とする。
本発明による遠隔機器管理システムのさらに他の態様は、ネットワークに接続された電子機器と制御データを送受信する制御データ送受信手段(例えば、ネットワーク通信部4Aによって実現される)と、制御端末とのインタフェースを実現するインタフェース手段(例えば、端末ドライバ部15によって実現される)と、電子機器が送受信するネットワーク制御データと制御端末が入出力する入出力インターフェースとの間でプロトコル変換を行なうプロトコル変換手段(例えば、プロトコル変換部3Aによって実現される)と、ネットワーク電子機器の種類、負荷、ネットワーク経路又は位置を含む通信状況を示す通信状況条件情報を収集する通信状況収集手段(例えば、通信状況収集部6Aによって実現される)と、制御端末の種類、負荷又は位置を含む端末状況を示す端末状況情報を収集する端末状況収集手段(例えば、端末状況収集部16によって実現される)と、端末状況及び通信状況に合致した通信接続方法を示す接続ルールを保持する接続ルール保持手段(例えば、接続ルール保持部8Aによって実現される)と、端末状況及び通信状況と接続ルールとを照合して適切な接続方法を抽出し、ネットワーク電子機器の通信制御方式、プロトコル変換方式及び端末インターフェース方式を設定する接続方法設定手段(例えば、接続方法決定部5Aによって実現される)とを備えたことを特徴とする。
本発明による遠隔機器管理システムのさらに他の態様は、電子機器の通信アダプタ(例えば、コンピュータ1b)と、制御端末の通信アダプタ(例えば、コンピュータ1a)とを備え、電子機器の通信アダプタは、電子機器を制御する電子機器制御手段(例えば、機器ドライバ部2bによって実現される)と、ネットワーク通信を行なう機器側通信手段(例えば、ネットワーク通信部4bによって実現される)と、電子機器が送受信する制御データとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう機器側プロトコル変換手段(例えば、プロトコル変換部3bによって実現される)と、制御端末の種類、負荷又は位置を含む端末状況を示す端末状況情報を収集する端末状況収集手段(例えば、端末状況収集部16Bによって実現される)と、電子機器の種類、負荷又は位置を含む機器状況を示す機器状況条件情報を収集する機器状況収集手段(例えば、機器状況収集部7Bによって実現される)と、通信の種類、経路又は負荷を含む通信状況を示す通信状況条件情報を収集する通信状況収集手段(例えば、通信状況収集部6Bによって実現される)と、機器状況、端末状況及び通信状況に合致した通信接続方法を示す接続ルールを保持する接続ルール保持手段(例えば、接続ルール保持部8Bによって実現される)と、機器状況、端末状況及び通信状況と接続ルールとを照合して適切な接続方法を抽出し、電子機器の制御方式、端末インターフェース方式、ネットワーク通信方式及びプロトコル変換方式を設定する接続方法設定手段(例えば、接続方法決定部5Bによって実現される)とを含み、制御端末の通信アダプタは、制御端末とのインタフェースを実現するインタフェース手段(例えば、端末ドライバ部15aによって実現される)と、ネットワーク通信を行なう制御側通信手段(例えば、ネットワーク通信部4aによって実現される)と、制御端末の入出力インターフェースとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう制御側プロトコル変換手段(例えば、プロトコル変換部3aによって実現される)とを含むことを特徴とする。
本発明による遠隔機器管理システムのさらに他の態様は、電子機器の通信アダプタ(例えば、コンピュータ1b)と、制御端末の通信アダプタ(例えば、コンピュータ1a)とを備え、電子機器の通信アダプタは、電子機器を制御する電子機器制御手段(例えば、機器ドライバ部2bによって実現される)と、ネットワーク通信を行なう機器側通信手段(例えば、ネットワーク通信部4bによって実現される)と、電子機器が送受信する制御データとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう機器側プロトコル変換手段(例えば、プロトコル変換部3bによって実現される)とを含み、制御端末の通信アダプタは、制御端末とのインタフェースを実現するインタフェース手段(例えば、端末ドライバ部15aによって実現される)と、ネットワーク通信を行なう制御側通信手段(例えば、ネットワーク通信部4aによって実現される)と、制御端末の入出力インターフェースとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう制御側プロトコル変換手段(例えば、プロトコル変換部3aによって実現される)と、制御端末の種類、負荷又は位置を含む端末状況を示す端末状況情報を収集する端末状況収集手段(例えば、端末状況収集部16Bによって実現される)と、電子機器の種類、負荷又は位置を含む機器状況を示す機器状況条件情報を収集する機器状況収集手段(例えば、機器状況収集部7Bによって実現される)と、通信の種類、経路又は負荷を含む通信状況を示す通信状況条件情報を収集する通信状況収集手段(例えば、通信状況収集部6Bによって実現される)と、機器状況、端末状況及び通信状況に合致した通信接続方法を示す接続ルールを保持する接続ルール保持手段(例えば、接続ルール保持部8Bによって実現される)と、機器状況、端末状況及び通信状況と接続ルールとを照合して適切な接続方法を抽出し、電子機器の制御方式、端末インターフェース方式、ネットワーク通信方式及びプロトコル変換方式を設定する接続方法設定手段(例えば、接続方法決定部5Bによって実現される)とを含むことを特徴とする。
本発明による遠隔機器管理システムのさらに他の態様は、電子機器の通信アダプタ(例えば、コンピュータ1b)と、制御端末の通信アダプタ(例えば、コンピュータ1a)とを備え、電子機器の通信アダプタは、電子機器を制御する電子機器制御手段(例えば、機器ドライバ部2bによって実現される)と、ネットワーク通信を行なう機器側通信手段(例えば、ネットワーク通信部4bによって実現される)と、電子機器が送受信する制御データとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう機器側プロトコル変換手段(例えば、プロトコル変換部3bによって実現される)とを含み、制御端末の通信アダプタは、制御端末とのインタフェースを実現するインタフェース手段(例えば、端末ドライバ部15aによって実現される)と、ネットワーク通信を行なう制御側通信手段(例えば、ネットワーク通信部4aによって実現される)と、制御端末の入出力インターフェースとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう制御側プロトコル変換手段(例えば、プロトコル変換部3aによって実現される)とを含み、さらに、ネットワーク上を介して制御を行なうプログラムモジュール(例えば、接続管理モジュール20によって実現される)を備え、プログラムモジュールは、制御端末の種類、負荷又は位置を含む端末状況を示す端末状況情報を、ネットワークを介して収集する端末状況収集手段(例えば、端末状況収集部16Bによって実現される)と、電子機器の種類、負荷又は位置を含む機器状況を示す機器状況条件情報を、ネットワークを介して収集する機器状況収集手段(例えば、機器状況収集部7Bによって実現される)と、通信の種類、経路又は負荷を含む通信状況を示す通信状況条件情報を収集する通信状況収集手段(例えば、通信状況収集部6Bによって実現される)と、機器状況、端末状況及び通信状況に合致した通信接続方法を示す接続ルールを保持する接続ルール保持手段(例えば、接続ルール保持部8Bによって実現される)と、機器状況、端末状況及び通信状況と接続ルールとを照合して適切な接続方法を抽出し、電子機器の制御方式、端末インターフェース方式、ネットワーク通信方式及びプロトコル変換方式を、ネットワークを介して設定する接続方法設定手段(例えば、接続方法決定部5Bによって実現される)とを含むことを特徴とする。
また、遠隔機器管理方法は、電子機器と制御端末との間の接続方法を示す接続ルールを予め記憶する接続ルール記憶ステップを含み、接続方法決定ステップで、記憶する接続ルールから、収集した機器状況条件情報と通信状況条件情報とに合致する接続方法を抽出するものであってもよい。
本発明による遠隔機器管理方法の他の態様は、電子機器を制御する電子機器制御ステップと、ネットワークに接続された制御端末とデータを送受信するデータ送受信ステップと、電子機器が入出力する制御データと制御端末が送受信するネットワーク通信データとの間でプロトコル変換を行なうプロトコル変換ステップと、電子機器の種類、負荷又は位置を含む機器状況を示す機器状況条件情報を収集する機器状況収集ステップと、ネットワーク通信の種類、経路又は負荷を含む通信状況を示す通信状況条件情報を収集する通信状況収集ステップと、機器状況及び通信状況に合致した通信接続方法を示す接続ルールを保持する接続ルール保持ステップと、機器状況及び通信状況と接続ルールとを照合して適切な接続方法を抽出し、電子機器の制御方式、プロトコル変換方式及びネットワーク通信方式を設定する接続方法設定ステップとを含むことを特徴とする。
本発明による遠隔機器管理方法のさらに他の態様は、ネットワークに接続された電子機器と制御データを送受信する制御データ送受信ステップと、制御端末とのインタフェースを実現するインタフェースステップと、電子機器が送受信するネットワーク制御データと制御端末が入出力する入出力インターフェースとの間でプロトコル変換を行なうプロトコル変換ステップと、ネットワーク電子機器の種類、負荷、ネットワーク経路又は位置を含む通信状況を示す通信状況条件情報を収集する通信状況収集ステップと、制御端末の種類、負荷又は位置を含む端末状況を示す端末状況情報を収集する端末状況収集ステップと、端末状況及び通信状況に合致した通信接続方法を示す接続ルールを保持する接続ルール保持ステップと、端末状況及び通信状況と接続ルールとを照合して適切な接続方法を抽出し、ネットワーク電子機器の通信制御方式、プロトコル変換方式及び端末インターフェース方式を設定する接続方法設定ステップとを含むたことを特徴とする。
本発明による遠隔機器管理方法のさらに他の態様は、電子機器の通信アダプタが、電子機器を制御する電子機器制御ステップと、電子機器の通信アダプタが、ネットワーク通信を行なう機器側通信ステップと、電子機器の通信アダプタが、電子機器が送受信する制御データとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう機器側プロトコル変換ステップと、電子機器の通信アダプタが、制御端末の種類、負荷又は位置を含む端末状況を示す端末状況情報を収集する端末状況収集ステップと、電子機器の通信アダプタが、電子機器の種類、負荷又は位置を含む機器状況を示す機器状況条件情報を収集する機器状況収集ステップと、電子機器の通信アダプタが、通信の種類、経路又は負荷を含む通信状況を示す通信状況条件情報を収集する通信状況収集ステップと、電子機器の通信アダプタが、機器状況、端末状況及び通信状況に合致した通信接続方法を示す接続ルールを保持する接続ルール保持ステップと、電子機器の通信アダプタが、機器状況、端末状況及び通信状況と接続ルールとを照合して適切な接続方法を抽出し、電子機器の制御方式、端末インターフェース方式、ネットワーク通信方式及びプロトコル変換方式を設定する接続方法設定ステップと、制御端末の通信アダプタが、制御端末とのインタフェースを実現するインタフェースステップと、制御端末の通信アダプタが、ネットワーク通信を行なう制御側通信ステップと、制御端末の通信アダプタが、制御端末の入出力インターフェースとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう制御側プロトコル変換ステップとを含むことを特徴とする。
本発明による遠隔機器管理方法のさらに他の態様は、電子機器の通信アダプタが、電子機器を制御する電子機器制御ステップと、電子機器の通信アダプタが、ネットワーク通信を行なう機器側通信ステップと、電子機器の通信アダプタが、電子機器が送受信する制御データとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう機器側プロトコル変換ステップと、制御端末の通信アダプタが、制御端末とのインタフェースを実現するインタフェースステップと、制御端末の通信アダプタが、ネットワーク通信を行なう制御側通信ステップと、制御端末の通信アダプタが、制御端末の入出力インターフェースとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう制御側プロトコル変換ステップと、制御端末の通信アダプタが、制御端末の種類、負荷又は位置を含む端末状況を示す端末状況情報を収集する端末状況収集ステップと、制御端末の通信アダプタが、電子機器の種類、負荷又は位置を含む機器状況を示す機器状況条件情報を収集する機器状況収集ステップと、制御端末の通信アダプタが、通信の種類、経路又は負荷を含む通信状況を示す通信状況条件情報を収集する通信状況収集ステップと、制御端末の通信アダプタが、機器状況、端末状況及び通信状況に合致した通信接続方法を示す接続ルールを保持する接続ルール保持ステップと、制御端末の通信アダプタが、機器状況、端末状況及び通信状況と接続ルールとを照合して適切な接続方法を抽出し、電子機器の制御方式、端末インターフェース方式、ネットワーク通信方式及びプロトコル変換方式を設定する接続方法設定ステップとを含むことを特徴とする。
本発明による遠隔機器管理方法のさらに他の態様は、電子機器の通信アダプタが、電子機器を制御する電子機器制御ステップと、電子機器の通信アダプタが、ネットワーク通信を行なう機器側通信ステップと、電子機器の通信アダプタが、電子機器が送受信する制御データとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう機器側プロトコル変換ステップと、制御端末の通信アダプタが、制御端末とのインタフェースを実現するインタフェースステップと、制御端末の通信アダプタが、ネットワーク通信を行なう制御側通信ステップと、制御端末の通信アダプタが、制御端末の入出力インターフェースとネットワーク通信との間でプロトコル変換を行なう制御側プロトコル変換ステップと、ネットワーク上を介して制御を行なうプログラムモジュールが、制御端末の種類、負荷又は位置を含む端末状況を示す端末状況情報を、ネットワークを介して収集する端末状況収集ステップと、プログラムモジュールが、電子機器の種類、負荷又は位置を含む機器状況を示す機器状況条件情報を、ネットワークを介して収集する機器状況収集ステップと、プログラムモジュールが、通信の種類、経路又は負荷を含む通信状況を示す通信状況条件情報を収集する通信状況収集ステップと、プログラムモジュールが、機器状況、端末状況及び通信状況に合致した通信接続方法を示す接続ルールを保持する接続ルール保持ステップと、プログラムモジュールが、機器状況、端末状況及び通信状況と接続ルールとを照合して適切な接続方法を抽出し、電子機器の制御方式、端末インターフェース方式、ネットワーク通信方式及びプロトコル変換方式を、ネットワークを介して設定する接続方法設定ステップとを含むことを特徴とする。