JPWO2008069160A1 - Pttサーバ、ptt通信システム、ptt通信方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
PTTサーバは、制御部と受信部とメディア変換部と送信部とを具備する。制御部は異なる仕様を有する複数のPTT端末の数より少ない接続設定情報を、複数のPTT端末に対応付けて管理する。受信部は複数のPTT端末のいずれか1つからメディア符号化データを受信する。メディア変換部は、伝送先のPTT端末に対応付けられた接続設定情報に基づく変換方法でメディア符号化データを変換し、出力符号化データを出力する。送信部は、出力符号化データを、伝送先のPTT端末に伝送する。
Description
本発明は、通信システムに関し、特に、異なった仕様(伝送プロトコル)の端末間において、PTT(Push To Talk)通信によってデータの伝送を行うPTTサーバ、PTT通信システム、PTT通信方法、プログラムに関する。
近年、パケット通信網を介して、音声符号化データをPTT通信によって伝送するサービスが開始されている。これは、グループを形成する端末間において、発言権を取得した端末からの音声符号化データが、PTTサーバで複製され、他のグループ参加端末へ送信される通信形態である。
このようなPTT通信が行われる場合、一般的にSIP(Session Initiation Protocol)/SDP(Session Description Protocol)によって、呼接続処理が行われ、PTT端末からPTTサーバに対して符号化データの送信先や、符号化データなど関する情報が通知される。又、メディア符号化データは、RTP(Real−time Transport Protocol)で送受信される(例えば、[非特許文献1]Handley,M.,Schulzrinne,H.,Schooler,E.,Rosenberg,J.,“SIP:Session Initiation Protocol”,RFC 2543,March 1999、インターネットURL<http://www.ietf.org/rfc/rfc2543.txt>や、[非特許文献2]Handley,M.,Jacobson,V.,Perkins,C.,“SDP:Session Description Protocol”,RFC 4566,July 2006、インターネットURL<http://www.ietf.org/rfc/rfc4566.txt>、或いは[非特許文献3]Schulzrinne,H.,Casner,S.,Frederick,R.,Jacobson,V.,“RTP:A Transport Protocol for Real−Time Applications”,RFC 3550,July 2003、インターネットURL<http://www.ietf.org/rfc/rfc3550.txt>を参照)。
現状では、音声によるPTTサービスのみが開始されている。しかしながら、将来的にネットワーク帯域の拡大に伴って、映像を含めたマルチメディアでのPTTサービスが展開され、よりユーザ間で充実した情報がやり取りされることが考えられる。
しかしながら、PTT端末の仕様が一様でない場合、個々の端末(伝送元のPTT端末)が出力するメディア符号化データを、PTTサーバで複製して、他のグループ参加端末(伝送先のPTT端末)へ送信しても、これを正しくデコードできないPTT端末(伝送先のPTT端末)が存在する可能性がある。例えば、データが音声符号化データであれば、サポートする符号化方式や、ビットレート、モードが異なるPTT端末がグループ内に存在する場合がある。又、データが映像符号化データであれば、他のPTT端末(伝送先のPTT端末)にとってデコードできない映像解像度やフレームレートの映像符号化データを出力するPTT端末(伝送元のPTT端末)がグループ内に存在する場合がある。このような、符号化方式が異なる音声符号化データや、映像解像度が高くデコード不能な映像符号化データをPTTサーバが複製して送信しても、それを受信したPTT端末(伝送先のPTT端末)では、そのような音声符号化データや映像符号化データをデコードすることができない。
更に、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)−4のような映像符号化方式に注意を向けてみよう。伝送元のPTT端末から送信された符号化データの映像解像度やフレームレート、ビットレートといった符号化パラメータが、伝送先のPTT端末自身のサポート範囲内であったとする。そして、伝送元のPTT端末から送信された符号化データのデータ・パーティショニング、リバーシブル可変長符号のような符号化ツールが、伝送先のPTT端末自身の仕様と異なったとする。この場合、伝送先のPTT端末は、受信した符号化データをデコードできない可能性がある。同様に、受信した符号化データ中に含まれる時間情報の分解能が、呼制御処理で得られた符号化の仕様と異なるとする。この場合、伝送先のPTT端末は、その受信した符号化データを正しくデコードできない可能性がある。これは、一般的に映像デコーダは、使用する符号化ツールや時間分解能を、予め呼制御の中で得た情報を用いて初期化するためである。同様に、音声についても、ペイロードオプションが、呼制御処理で得られた情報と異なったオプションでパケット化された場合、伝送先のPTT端末では、符号化データが正しく復元されない場合がある。
以上のような状況では、PTTサーバは、符号化の仕様やデコード能力の異なるPTT端末毎に、伝送する符号化データの符号化形式や映像解像度等を変換する必要がある。このため、PTTサーバが映像符号化データの伝送を中継する場合、映像符号化データの変換に要する処理量が増大する。又、一般的な変換であるタンデム変換では、変換による品質の劣化も避けられない。
一方、特開2006−203682号公報(対応米国特許公開第2006/0165180号公報)(以下、「特許文献1」と呼ぶ。)は、映像符号化ツール変換、及び時間情報の分解能変換の演算量削減及び品質維持方法を記載している。しかし、それぞれのPTT端末向けに上述の変換処理を行う場合は、相応の演算量が必要になる。又、PTTサーバ当りの処理チャネル数は限定されてしまう可能性がある。
また、特開2006−67124号公報(対応米国特許公開第2006/0045363号公報)(以下、「特許文献2」と呼ぶ。)は、各クライアントの利用できる符号化方式、符号化設定、符号化オプション、および伝送路の状態が異なっていても互いに通信できるようにしたシステムを開示している。
更に、特開2005−94800号公報(以下、「特許文献3」と呼ぶ。)は、方式の異なるディジタル映像システム間をディジタル接続することを可能とするための特殊再生やオーバレイ処理等の自由度が高く、且つ高画質で低コストな動画像再符号化装置を開示している。
また、WO2003/102949(以下、「特許文献4」と呼ぶ。)は、第1の記録媒体のデータを複製して当該第1の記録媒体とは異なる第2の記録媒体に記録する場合に、第2の記録媒体から適正にデータ再生することを可能ならしめるためのデータ複製記録装置を開示している。この特許文献4に開示されたデータ複製記録装置において、第1の記録媒体に記録されたデータは第1の符号化方式で圧縮符号化された第1の符号化データである。データ複製記録装置は、第1の符号化方式が、第2の記録媒体に適合した第2の符号化方式であるか否かを判定する符号化判定部と、第1の符号化方式が第2の符号化方式でないと判定されたとき、第1の記録媒体から読み出した第1の符号化データを第2の符号化方式で圧縮符号化された第2の符号化データに変換する符号化データ変換部と、この符号化データ変換部により得られた第2の符号化データを第2の記録媒体に記録する記録部とを備えている。
このようなPTT通信が行われる場合、一般的にSIP(Session Initiation Protocol)/SDP(Session Description Protocol)によって、呼接続処理が行われ、PTT端末からPTTサーバに対して符号化データの送信先や、符号化データなど関する情報が通知される。又、メディア符号化データは、RTP(Real−time Transport Protocol)で送受信される(例えば、[非特許文献1]Handley,M.,Schulzrinne,H.,Schooler,E.,Rosenberg,J.,“SIP:Session Initiation Protocol”,RFC 2543,March 1999、インターネットURL<http://www.ietf.org/rfc/rfc2543.txt>や、[非特許文献2]Handley,M.,Jacobson,V.,Perkins,C.,“SDP:Session Description Protocol”,RFC 4566,July 2006、インターネットURL<http://www.ietf.org/rfc/rfc4566.txt>、或いは[非特許文献3]Schulzrinne,H.,Casner,S.,Frederick,R.,Jacobson,V.,“RTP:A Transport Protocol for Real−Time Applications”,RFC 3550,July 2003、インターネットURL<http://www.ietf.org/rfc/rfc3550.txt>を参照)。
現状では、音声によるPTTサービスのみが開始されている。しかしながら、将来的にネットワーク帯域の拡大に伴って、映像を含めたマルチメディアでのPTTサービスが展開され、よりユーザ間で充実した情報がやり取りされることが考えられる。
しかしながら、PTT端末の仕様が一様でない場合、個々の端末(伝送元のPTT端末)が出力するメディア符号化データを、PTTサーバで複製して、他のグループ参加端末(伝送先のPTT端末)へ送信しても、これを正しくデコードできないPTT端末(伝送先のPTT端末)が存在する可能性がある。例えば、データが音声符号化データであれば、サポートする符号化方式や、ビットレート、モードが異なるPTT端末がグループ内に存在する場合がある。又、データが映像符号化データであれば、他のPTT端末(伝送先のPTT端末)にとってデコードできない映像解像度やフレームレートの映像符号化データを出力するPTT端末(伝送元のPTT端末)がグループ内に存在する場合がある。このような、符号化方式が異なる音声符号化データや、映像解像度が高くデコード不能な映像符号化データをPTTサーバが複製して送信しても、それを受信したPTT端末(伝送先のPTT端末)では、そのような音声符号化データや映像符号化データをデコードすることができない。
更に、例えば、MPEG(Moving Picture Experts Group)−4のような映像符号化方式に注意を向けてみよう。伝送元のPTT端末から送信された符号化データの映像解像度やフレームレート、ビットレートといった符号化パラメータが、伝送先のPTT端末自身のサポート範囲内であったとする。そして、伝送元のPTT端末から送信された符号化データのデータ・パーティショニング、リバーシブル可変長符号のような符号化ツールが、伝送先のPTT端末自身の仕様と異なったとする。この場合、伝送先のPTT端末は、受信した符号化データをデコードできない可能性がある。同様に、受信した符号化データ中に含まれる時間情報の分解能が、呼制御処理で得られた符号化の仕様と異なるとする。この場合、伝送先のPTT端末は、その受信した符号化データを正しくデコードできない可能性がある。これは、一般的に映像デコーダは、使用する符号化ツールや時間分解能を、予め呼制御の中で得た情報を用いて初期化するためである。同様に、音声についても、ペイロードオプションが、呼制御処理で得られた情報と異なったオプションでパケット化された場合、伝送先のPTT端末では、符号化データが正しく復元されない場合がある。
以上のような状況では、PTTサーバは、符号化の仕様やデコード能力の異なるPTT端末毎に、伝送する符号化データの符号化形式や映像解像度等を変換する必要がある。このため、PTTサーバが映像符号化データの伝送を中継する場合、映像符号化データの変換に要する処理量が増大する。又、一般的な変換であるタンデム変換では、変換による品質の劣化も避けられない。
一方、特開2006−203682号公報(対応米国特許公開第2006/0165180号公報)(以下、「特許文献1」と呼ぶ。)は、映像符号化ツール変換、及び時間情報の分解能変換の演算量削減及び品質維持方法を記載している。しかし、それぞれのPTT端末向けに上述の変換処理を行う場合は、相応の演算量が必要になる。又、PTTサーバ当りの処理チャネル数は限定されてしまう可能性がある。
また、特開2006−67124号公報(対応米国特許公開第2006/0045363号公報)(以下、「特許文献2」と呼ぶ。)は、各クライアントの利用できる符号化方式、符号化設定、符号化オプション、および伝送路の状態が異なっていても互いに通信できるようにしたシステムを開示している。
更に、特開2005−94800号公報(以下、「特許文献3」と呼ぶ。)は、方式の異なるディジタル映像システム間をディジタル接続することを可能とするための特殊再生やオーバレイ処理等の自由度が高く、且つ高画質で低コストな動画像再符号化装置を開示している。
また、WO2003/102949(以下、「特許文献4」と呼ぶ。)は、第1の記録媒体のデータを複製して当該第1の記録媒体とは異なる第2の記録媒体に記録する場合に、第2の記録媒体から適正にデータ再生することを可能ならしめるためのデータ複製記録装置を開示している。この特許文献4に開示されたデータ複製記録装置において、第1の記録媒体に記録されたデータは第1の符号化方式で圧縮符号化された第1の符号化データである。データ複製記録装置は、第1の符号化方式が、第2の記録媒体に適合した第2の符号化方式であるか否かを判定する符号化判定部と、第1の符号化方式が第2の符号化方式でないと判定されたとき、第1の記録媒体から読み出した第1の符号化データを第2の符号化方式で圧縮符号化された第2の符号化データに変換する符号化データ変換部と、この符号化データ変換部により得られた第2の符号化データを第2の記録媒体に記録する記録部とを備えている。
本発明の目的は、PTT端末に伝送するメディア符号化データの変換に要する処理量を低減することができるPTTサーバ、PTT通信システム、PTT通信方法、及びプログラムを提供することである。
本発明の代表的な態様によれば、PTT(Push To Talk)サーバは、異なる仕様を有する複数のPTT端末の数より少ない接続設定情報を、複数のPTT端末に対応付けて管理する制御部と、複数のPTT端末のいずれか1つから入力メディア符号化データを受信する受信部と、伝送先のPTT端末に対応付けられた接続設定情報に基づく変換方法で入力メディア符号化データを変換したデータに変換し、この変換したデータを出力符号化データとして出力するメディア変換部と、出力符号化データを伝送先のPTT端末に伝送する送信部とを具備する。
本発明の他の代表的な態様によれば、PTT(Push To Talk)通信システムは、上記PTTサーバと、このPTTサーバにパケット通信網を介して接続された複数のPTT端末とから構成される。
本発明のさらに他の代表的な態様によれば、PTT(Push To Talk)通信方法は、(A)制御部が、異なる仕様を有する複数のPTT端末をPTTグループとして収容するための呼制御を実行し、複数のPTT端末の数より少ない接続設定情報を、複数のPTT端末に対応付けて保持するステップであって、接続設定情報は、出力符号化データの符号化設定情報を特定する情報を含む、ステップと、(B)受信部が、複数のPTT端末のいずれか1つから入力メディア符号化データを受信するステップと、(C)メディア変換部が、伝送先のPTT端末に対応付けられた接続設定情報に基づく変換方法で入力メディア符号化データを変換されたデータに変換し、この変換されたデータを出力符号化データとして出力するステップと、(D)送信部から、出力符号化データを伝送先のPTT端末に伝送するステップと、を具備する。
本発明のもっと他の代表的な態様によれば、プログラムは、上記PTT通信方法をコンピュータによって実現させる。
本発明の代表的な態様によれば、PTT(Push To Talk)サーバは、異なる仕様を有する複数のPTT端末の数より少ない接続設定情報を、複数のPTT端末に対応付けて管理する制御部と、複数のPTT端末のいずれか1つから入力メディア符号化データを受信する受信部と、伝送先のPTT端末に対応付けられた接続設定情報に基づく変換方法で入力メディア符号化データを変換したデータに変換し、この変換したデータを出力符号化データとして出力するメディア変換部と、出力符号化データを伝送先のPTT端末に伝送する送信部とを具備する。
本発明の他の代表的な態様によれば、PTT(Push To Talk)通信システムは、上記PTTサーバと、このPTTサーバにパケット通信網を介して接続された複数のPTT端末とから構成される。
本発明のさらに他の代表的な態様によれば、PTT(Push To Talk)通信方法は、(A)制御部が、異なる仕様を有する複数のPTT端末をPTTグループとして収容するための呼制御を実行し、複数のPTT端末の数より少ない接続設定情報を、複数のPTT端末に対応付けて保持するステップであって、接続設定情報は、出力符号化データの符号化設定情報を特定する情報を含む、ステップと、(B)受信部が、複数のPTT端末のいずれか1つから入力メディア符号化データを受信するステップと、(C)メディア変換部が、伝送先のPTT端末に対応付けられた接続設定情報に基づく変換方法で入力メディア符号化データを変換されたデータに変換し、この変換されたデータを出力符号化データとして出力するステップと、(D)送信部から、出力符号化データを伝送先のPTT端末に伝送するステップと、を具備する。
本発明のもっと他の代表的な態様によれば、プログラムは、上記PTT通信方法をコンピュータによって実現させる。
図1は本発明の実施例によるPTT通信システムの構成を示す図である。
図2は本発明の第1の実施例によるPTTサーバの構成を示すブロック図である。
図3は図2に示したPTTサーバにおいて使用される接続設定情報の構成を示す図である。
図4は本発明の第1の実施例による映像変換部の構成を示すブロック図である。
図5は本発明の第1の実施例によるタンデム変換部における構成を示すブロック図である。
図6は本発明によるPTT通信システムにおけるPTTグループ設定動作を示すシーケンス図である。
図7は本発明によるPTT通信システムにおけるメディア符号化データの伝送動作を示すシーケンス図である。
図8は本発明の第1の実施例によるPTTサーバにおけるメディア符号化データの変換方法の選択動作を示すフロー図である。
図9は本発明の第2の実施例による映像変換部の構成を示すブロック図である。
図10は本発明の第2の実施の形態によるタンデム変換部の構成を示すブロック図である。
図11は本発明の第2の実施例によるPTTサーバにおけるメディア符号化データの変換方法の選択動作を示すフロー図である。
図12は本発明の第3の実施例によるPTTサーバの構成を示すブロック図である。
図13は図12に示したPTTサーバにおいて使用される接続設定情報の構成を示す図である。
図14は本発明の第3の実施例による映像変換部の構成を示すブロック図である。
図15は本発明の第3の実施例によるタンデム変換部における構成を示すブロック図である。
図16は本発明の第3の実施例によるPTTサーバにおけるメディア符号化データの変換方法の選択動作を示すフロー図である。
図2は本発明の第1の実施例によるPTTサーバの構成を示すブロック図である。
図3は図2に示したPTTサーバにおいて使用される接続設定情報の構成を示す図である。
図4は本発明の第1の実施例による映像変換部の構成を示すブロック図である。
図5は本発明の第1の実施例によるタンデム変換部における構成を示すブロック図である。
図6は本発明によるPTT通信システムにおけるPTTグループ設定動作を示すシーケンス図である。
図7は本発明によるPTT通信システムにおけるメディア符号化データの伝送動作を示すシーケンス図である。
図8は本発明の第1の実施例によるPTTサーバにおけるメディア符号化データの変換方法の選択動作を示すフロー図である。
図9は本発明の第2の実施例による映像変換部の構成を示すブロック図である。
図10は本発明の第2の実施の形態によるタンデム変換部の構成を示すブロック図である。
図11は本発明の第2の実施例によるPTTサーバにおけるメディア符号化データの変換方法の選択動作を示すフロー図である。
図12は本発明の第3の実施例によるPTTサーバの構成を示すブロック図である。
図13は図12に示したPTTサーバにおいて使用される接続設定情報の構成を示す図である。
図14は本発明の第3の実施例による映像変換部の構成を示すブロック図である。
図15は本発明の第3の実施例によるタンデム変換部における構成を示すブロック図である。
図16は本発明の第3の実施例によるPTTサーバにおけるメディア符号化データの変換方法の選択動作を示すフロー図である。
以下、添付図面を参照して、本発明によるPTTサーバ、PTT通信システム、PTT通信方法、及びプログラムの実施例を説明する。
図面において同一、又は類似の参照符号は、同一、類似、又は等価な構成要素を示している。尚、同一又は類似の構成要素については、その説明を省略する。
以下では、PTT(Push To Talk)通信を実行するPTT通信システム100を一例に、本発明の実施例によるPTTサーバ、PTT通信システム、PTT通信方法、及びプログラムを説明する。尚、本実施例では、PTT通信システム100において伝送されるメディア符号化データとして、映像符号化データを一例に説明するが、これに限定されず、音声符号化データや画像データでも構わない。
図面において同一、又は類似の参照符号は、同一、類似、又は等価な構成要素を示している。尚、同一又は類似の構成要素については、その説明を省略する。
以下では、PTT(Push To Talk)通信を実行するPTT通信システム100を一例に、本発明の実施例によるPTTサーバ、PTT通信システム、PTT通信方法、及びプログラムを説明する。尚、本実施例では、PTT通信システム100において伝送されるメディア符号化データとして、映像符号化データを一例に説明するが、これに限定されず、音声符号化データや画像データでも構わない。
(構成)
図1は、本発明の第1の実施例によるPTT通信システム100の構成を示すブロック図である。図示のPTT通信システム100は、パケット通信網30に接続されたPTTサーバ10と、パケット通信網30を介してPTTサーバ10に収容されることでPTTグループを構成する第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nとを具備する。ここで、Nは2以上の整数である。
PTTサーバ10は、N個のPTT端末20−1〜20−Nを収容してPTTグループとして設定し、発言権を与えた第nのPTT端末20−nの呼制御処理を実行するコンピュータ装置である。ここで、nは1とNとの間の変数である(両方を含む)。第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nの各々は、無線回線又は有線回線を介してパケット通信網30に接続する通信端末である。第nのPTT端末20−nは、例えば、携帯電話端末やIP電話端末であっても良い。
PTTサーバ10及び第nのPTT端末20−nは、パケット通信網30にIP(Internet Protocol)で接続され、呼制御処理として、SIP(Session Initiation Protocol)/SDP(Session Description Protocol)を用いて能力交換を行う。第nのPTT端末20−nは、PTTサーバ10に対し、TBCP(Talk Burst Control Protocol)、もしくはRTCP(RTP Control Protocol)を用いて発言権制御を行う。又、PTT通信システム100内で伝送される映像符号化データは、RTP(Real−time Transport Protocol)パケット化されて送受信される。尚、呼制御及び発言権制御のプロトコル、伝送プロトコルは、これらに限定されない。
ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのうち、いずれか1つが伝送元のPTT端末となり、その伝送元のPTT端末以外の1つが伝送先のPTT端末となる。また、伝送元のPTT端末を第jのPTT端末20−jと記し、伝送先のPTT端末を第iのPTT端末20−iと記す。ここで、jは1≦j≦Nを満足する変数であり、iは1≦i≦Nでかつi≠jを満足する変数である。なお、説明の都合上、第jのPTT端末20−jが第nのPTT端末20−nである場合もある。
PTTサーバ10は、伝送元のPTT端末(第jのPTT端末)20−jから受信した映像符号化データを、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する映像符号化データに変換して伝送する。PTTサーバ10は、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する変換方法を、後述する接続設定情報200として保持し、映像符号化データを中継する際、この接続設定情報200に基づいて変換処理(再符号化処理)を実行する。
第nのPTT端末20−nは、PTTグループへ参加するために、PTTサーバ10との間においてSIP/SDPによる能力交換を行う。ここで「能力交換」とは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nが、それぞれのPTT端末自身における映像符号化データの符号化能力(例えば、符号化方式、符号化パラメータ、映像解像度、符号化ツール等)をPTTサーバ10に通知し、PTTサーバ10が、この通知に応じた接続設定情報200をPTTグループ内の第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nに通知する処理をいう。
第nのPTT端末20−nは、PTTサーバ10から通知された接続設定情報200を参照して、自端末の能力に適合した1つの出力を選択し、送受信セッションを設定する。又、SDP記述ではa=recvonlyや、a=sendonly等の記述をすることにより、送受信の能力を非対称とすることも可能である。
図2を参照して、PTTサーバ10の構成の詳細について説明する。PTTサーバ10は、制御部110、受信部120、映像変換部130、および送信部140を備える。映像変換部130は、メディア変換部とも呼ばれる。制御部110は、受信部120及び送信部140を介して第nのPTT端末20−nとの間における各種信号及びデータの送受信を行い、呼制御及び発信権制御を実行する。
詳述すると、制御部110は、SIP/SDPを用いて第nのPTT端末20−nのPTTグループへの参加及び離脱処理、TBCPもしくはRTCPを用いて第nのPTT端末20−nとの間で発言権制御を行う。又、制御部110は、PTTサーバ10が出力可能な符号化データVout(n)の符号化設定情報を接続設定情報200として管理する。符号化データVout(n)は、出力符号化データVout(n)とも呼ばれる。ここでは、出力符号化データVout(n)を、以下、出力信号Vout(n)と称す。符号化設定情報は、例えば、符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール、時間分解能等である。
制御部110は、PTTグループを形成する際、受信部120を介して第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのそれぞれから通知されるPTT端末の符号化能力に基づいて、それぞれのPTT端末に最適な接続設定情報200を選択する。そして、制御部110は、呼接続処理で能力交換し、当該PTT端末に対応付ける。又、制御部110は、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nの台数Nより少ないM個の接続設定情報200と対応付けて管理する。ここで、Mは1以上の整数である。すなわち、N>M≧1である。
通常、PTTグループには、符号化能力が共通、もしくは、能力が近い(例えば符号化データのプロファイルやレベルが同じ)PTT端末が複数存在する。このような第nのPTT端末20−nは、呼接続処理の結果、共通の接続設定情報200が選択される可能性が高い。あるいは、制御部110から第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nへ、PTTサーバ10が出力するM個の接続設定情報200の全てをSDPに記述し、PTT端末が自端末に適した符号化能力を選択する能力交換を行っても良い。一般に、PTT端末は、自端末の能力より低い符号化設定の符号化データをデコード可能であり、PTT端末は、自端末の能力と同等以下の符号化設定の接続設定情報200を選択することができる。このため、制御部110は、PTT端末数Nより少ないM個の接続設定情報200のいずれかに第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nを対応付けることができる。
受信部120は、図示しない複数の受信ポートを備える。受信部120は、受信ポートに接続する第nのPTT端末20−nからの各種信号やデータを受信して、制御部110や映像変換部130に伝送する。受信部120は、制御部110から指定された受信ポートに接続する第nのPTT端末20−nから映像符号化データを受信し、これを入力信号Vin(n)として映像変換部130に伝送する。尚、受信部120は、物理的な受信モジュールであっても、論理的な受信セッションであっても構わない。
映像変換部130は、制御部110から取得する接続設定情報200に基づいて入力信号Vin(n)の符号化方式等を変換して、出力信号Vout(n)を生成する。詳細には、先ず、映像変換部130は、入力信号Vin(n)の符号化設定情報と、伝送先のPTT端末に対応する接続設定情報200とを比較する。ここで、符号化設定情報は、例えば、符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等から成る。次に、映像変換部130は、この比較結果に基づいて決定した変換方法で、入力信号Vin(n)を出力信号Vout(n)に変換して、出力信号Vout(n)を送信部140に出力する。尚、制御部110は、呼接続処理における能力交換の際に入力信号Vin(n)の符号化設定情報を取得し、これを利用して変換方法を決定する。
送信部140は、図示しない複数の送信ポートを備える。送信ポートは、通常、受信ポートと共用する。送信部140は、送信ポートに接続するPTT端末(ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−N)のいずれか(ここでは、第iのPTT端末20−i)に対し、映像変換部130から出力された出力信号Vout(n)を伝送する。この際、制御部110は、送信部140に対し伝送先PTT端末(第iのPTT端末)20−iのポート番号やIPアドレスを指定する。そして、生成された出力信号Vout(n)が複数ある場合、制御部110は、伝送先PTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する出力信号Vout(n)を送信部140に指定する。送信部140は、指定された出力信号Vout(n)を映像復号化データとして対応するPTT端末(第iのPTT端末)20−iに送信する。尚、送信部140は、物理的な送信モジュールであっても、論理的な送信セッションであっても構わない。
尚、制御部110及び映像変換部130は、コンピュータによって実行されるプログラムによって実現され得る。すなわち、制御部110は、制御プロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されても良い。この場合、制御プロセッサは、記憶装置に記憶された制御用プログラムに従って上述した制御動作を行う。映像変換部130は、映像変換プロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されてよい。この場合、映像変換プロセッサは、記憶装置に記憶された映像変換用プログラムに従って上述した映像変換動作を行う。或いは、制御部110と映像変換部130とは、1つのプロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されても良い。この場合、プロセッサは、記憶装置に記憶されたプログラムに従って、上記制御動作と上記映像変換動作とを行う。
次に図3を参照して、接続設定情報200の詳細について説明する。接続設定情報200は、PTTサーバ10が符号化可能な映像符号化データの符号化方式(Cout)201、符号化パラメータ202、符号化ツール(Tout)203を組み合わせた情報である。ここで、符号化方式(Cout)201は、映像符号化データの符号化形式を指定する情報である。符号化方式(Cout)201は、例えば、MPEG−4、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)勧告H.263、又はITU−T勧告H.264を指定する情報である。符号化パラメータ202は、第nのPTT端末20−nの符号化能力を示す情報である。符号化パラメータ202は、例えば、映像符号化データの映像解像度(Rout)、フレームレート(Fout)、及びビットレート(Bout)を示す情報である。符号化ツール(Tout)203は、映像符号化データが使用している符号化ツール・時間分解能を示す情報である。符号化ツール(Tout)203は、再同期マーカ、データ・パーティショニング、リバーシブル可変長符号、及び時間分解能等を指定する情報である。
ここで、符号化方式(Cout)201がMPEG−4である接続設定情報200の設定例について説明する。符号化方式201がMPEG−4である場合、プロファイルやレベル毎に符号化パラメータ202や符号化ツール203のパターンが用意される。仮に映像符号化データがシンプル・プロファイルであったする。この場合、次のような代表的な、あるいはそのレベルの最高能力よりも低い符号化パラメータ202が用意される。レベル0〜1向けには、映像解像度(Rout)がQCIF(Quarter Common Intermediate Format)であり、ビットレート(Bout)が40kbpsであり、フレームレート(Fout)が6fpsである、符号化パラメータが用意される。レベル2向けには、映像解像度(Rout)がQVGA(Quarter Video Graphics Array)であり、ビットレート(Bout)が128kbpsであり、フレームレート(Fout)が10fpsである、符号化パラメータが用意される。レベル3向けとしては、映像解像度(Rout)がCIF(Common Intermediate Format)であり、ビットレート(Bout)が256kbpsであり、フレームレート(Fout)が15fpsである、符号化パラメータが用意される。接続の第nのPTT端末20−nの仕様が、数種類に限定されているとする。この場合は、各種の仕様に合わせたパターンを用意すればよい。
第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nにおいて、同じ規格や仕様のPTT端末は、共通の接続設定情報200に対応付けられる。又、フレームレート(Fout)や映像解像度(Rout)が異なっていてもレベルが同じであれば、共通の接続設定情報200に対応付けられる。このため、制御部110は、PTTグループ内のPTT端末数Nより少ないM個の接続設定情報200と、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのそれぞれを対応付けることができる。すなわち、本発明によるPTTサーバ10は、伝送先のすべてのPTT端末20−1〜20−Nに対して映像符号化データを変換する必要はなく、M回の変換処理を行えば良い。このため、本発明によれば、異なる仕様のPTT端末がPTTグループ内に存在するPTT通信システム100において、PTTサーバ10における変換に要する処理量を低減することができる。
図4に、本発明の第1の実施例における映像変換部130の構成の詳細を示す。第1の実施の形態における映像変換部130は、変換制御部131、タンデム変換部132、及び符号化ツール・時間情報変換部133を備える。
変換制御部131は、入力信号Vin(n)の変換方法を決定し、決定した変換方法に対応する変換部(タンデム変換部132及び符号化ツール・時間情報変換部133)に対し入力信号Vin(n)を出力する。詳細には、変換制御部131は、入力信号Vin(n)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等と、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する接続設定情報200とを比較し、その結果に基づいて、入力信号Vin(n)の変換方法を決定する。この際、変換制御部131は、変換による品質劣化が最も小さく、変換に要する処理量が最も小さい変換方法を選択する。尚、変換制御部131において無変換が選択された場合、変換制御部131は入力信号Vin(n)をそのまま出力信号Vout(n)として送信部140に出力する。映像変換部130は、以上のような変換処理を伝送先PTT端末(第iのPTT端末)20−i毎に行い、伝送先の符号化能力(復号能力)に応じた出力信号Vout(n)を出力する。
入力信号Vin(n)は、変換制御部131において選択された変換部に伝送される。本実施例における変換部は、入力信号Vin(n)の符号化方式や符号化パラメータを変更して符号化するタンデム変換部132と、従来技術と同様に、入力信号Vin(n)に対し映像符号化ツール変換、及び時間情報の分解能変換を実行する符号化ツール・時間情報変換部133とを含む。又、無変換と選択された出力信号Vin(n)は、そのまま出力信号Vout(n)として送信部140に送出される。
タンデム変換部132は、符号化方式及び符号化パラメータに応じたK種類の符号化処理を実行する。ここで、KはM以下の正の整数である(K≦M)。
図5に、本発明の第1の実施例におけるタンデム変換部132の構成を示す。第1の実施例におけるタンデム変換部132は、デコーダ150と、リサイズ処理部160と、第1乃至第Kのエンコーダ170−1〜170−Kとを備える。デコーダ150は、入力信号Vin(n)を復号して、復号された信号を出力する。リサイズ処理部160は、復号された信号の解像度を、変換制御部131から指定された解像度に変更して、変更された信号を出力する。第1乃至第Kのエンコーダ170−1〜170−Kは、変更された信号に対して、予め設定された符号化パラメータ、符号化方式に応じた符号化処理を実行する。
変換制御部131がタンデム変換を選択したとする。この場合、変換制御部131は、接続設定情報200の比較結果に基づいてタンデム変換部132を制御し、リサイズ処理における解像度の大きさや、符号化するエンコーダを指定する。タンデム変換部132は、指定された第kのエンコーダ170−kで符号化を実行し、符号化された信号を出力信号Vout(n)として出力する。ここで、kは1≦k≦Kの間の変数である。
本実施の形態におけるタンデム変換部132は、1つの入力信号Vin(n)からK種類の出力信号Vout(n)に変換可能であるが、デコーダ150は1つで済むため、処理量を小さく抑えることができる。
(動作)
図6から図8を参照して、本発明の第1の実施例によるPTT通信システム100の動作について説明する。図6は、PTT通信システム100におけるPTTグループ設定動作を示すシーケンス図である。図7は、PTT通信システム100における映像符号化データの伝送動作を示すシーケンス図である。
図6を参照して、PTTサーバ10は、N台のPTT端末20−1〜20−NをPTTグループとして収容する際、PTT端末毎に接続設定処理(PTTグループ収容設定処理)を実行する。先ず、第1のPTT端末20−1は、PTTグループに参加するための第1の接続要求信号Cr(1)をPTTサーバ10に発行する(ステップS1)。この際、第1のPTT端末20−1は、自端末で符号化及び復号可能な映像符号化データの符号化方式、符号化パラメータ、映像解像度、符号化ツールをPTTサーバ10に伝送する。
PTTサーバ10は、第1の接続要求信号Cr(1)に応答して、第1のPTT端末20−1に対する呼制御処理を行う(ステップS2及びS3)。ここで、PTTサーバ10は、第1のPTT端末20−1をPTTグループに収容するとともに、第1のPTT端末20−1から通知された符号化能力(符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等)の情報に基づいて、用意された接続設定情報200の中から第1のPTT端末20−1に最適な接続設定情報200を選択し、対応付ける(ステップS2)。又、PTTグループに収容する際、PTTグループ内で符号化データの伝送先となるPTT端末が設定される。ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1及び20−Nが伝送先として設定される。
PTTサーバ10は、第1の接続許可信号Ca(1)を第1のPTT端末20−1に発行する(ステップS3)。この際、PTTサーバ10は、第1のPTT端末20−1に対応付けた接続設定情報200を第1のPTT端末20−1に通知する。又、第1の接続許可信号Ca(1)を受けた第1のPTT端末20−1は、能力交換の成功応答信号をPTTサーバ10に返す(ステップS3)。第1のPTT端末20−1から能力交換の成功応答が返ると、第1のPTT端末20−1はPTTグループに収容される。他の第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nも同様に、第2乃至第Nの接続要求信号Cr(2)〜Cr(N)をPTTサーバ10に発行し(ステップS4)、それぞれ、自端末の符号化能力や受信環境に最も適した接続設定情報200が対応付けられる(ステップS5)。又、ステップS5においてPTTグループに収容されると、PTTサーバ10から第2乃至第Nの接続許可信号Ca(2)〜Ca(N)が発行され、設定された接続設定情報200が通知され、第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nから能力交換の成功応答が返る(ステップS6)。
あるいは、PTTサーバ10から第1のPTT端末20−1へ、PTTサーバ10のすべての接続設定情報200を含む第1の接続要求信号Cr(1)を発行し、第1のPTT端末20−1が自端末に最も適した接続設定情報200を選択して、第1の接続許可信号Ca(1)で応答し、PTTサーバ10から第1のPTT端末20−1へ能力交換の成功を返す方法もある。第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nも同様である。
以上のように、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nは、PTTグループとして収容されるとともに、それぞれの符号化能力に応じて選択された接続設定情報200が割り当てられる。PTTサーバ10は、PTTグループに収容するPTT端末20−1〜20−Nの数Nより少ないN種の接続設定情報200が用意されている。第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nは、M種の接続設定情報200のいずれかに割り当てられる。尚、本実施例では、PTTサーバ10に設定された接続設定情報200は、第nのPTT端末20−n毎にユニキャストで通知されたが、ブロードキャストやマルチキャストによって繰り返し配信することで、各PTT端末に通知されても構わない。
図7を参照して、PTT通信システム100における映像符号化データの伝送動作の詳細について説明する。先ず、第1のPTT端末20−1が発言権を持って、第NのPTT端末20−Nに映像符号化データを伝送する場合の動作について説明する。
第1のPTT端末20−1は、先ず第1の発言権要求信号Rr(1)をPTTサーバ10に発行し(ステップS11)、PTTサーバ10から発行される第1の発言許可信号Ra(1)によって発言権を得る(ステップS12)。又、PTTサーバ10から発行される第1の発言許可通知信号Ri(1)によって、他の第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nは、第1のPTT端末20−1が発言権を取得したことを知る。発言権者となった第1のPTT端末20−1は、任意の符号化方式、符号化パラメータ(例えば映像解像度、フレームレート、ビットレート等)、及び符号化ツールによって映像データを符号化し、第1の映像符号化データ(第1の入力信号)Vin(1)としてPTTサーバ10に伝送する(ステップS13)。
PTTサーバ10は、第1のPTT端末20−1から受信した第1の映像符号化データ(第1の入力信号)Vin(1)を、呼制御の際に設定した接続設定情報200に基づき、伝送先の第NのPTT端末20−Nに対応する映像符号化データ(出力信号)Vout(1)に変換する(ステップS14)。又、呼制御の際に第NのPTT端末20−Nから通知されたペイロードオプションに従って、PTTサーバ10は、符号化変換後の第1の映像符号化データ(第1の出力信号)Vout(1)を、RTP/UDP(User Datagram Protocol)/IP(Internet Protocol)によってパケット化して、第NのPTT端末20−Nに伝送する(ステップS15)。
第1のPTT端末20−1は、発言権を解除する際、第1の解放要求信号Or(1)をPTTサーバ10に発行する(ステップS16)。PTTサーバ10は、第1の解放要求信号Or(1)に応答して解放処理を行い、第1の解放許可信号Ra(1)を第1のPTT端末20−1に発行して、第1のPTT端末20−1の発言権を解除する(ステップS17)。又、第NのPTT端末20−Nは、第1の解放許可通知信号Oi(1)によって、発言権が解放されたことを知る。
続いて、PTTグループにおける他の第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nが発言権者になって、映像符号化データを伝送する際も、上述と同様に発言権の取得、映像符号化データの伝送、映像符号化データの変換及び中継が行われる。
例えば、第NのPTT端末20−Nが発言権を持って、第1のPTT端末20−1に映像符号化データを伝送するとする。この場合、第NのPTT端末20−Nは、先ず第Nの発言権要求信号Rr(N)をPTTサーバ10に発行し(ステップS18)、PTTサーバ10から発行される第Nの発言許可信号Ra(N)によって発言権を得る(ステップS19)。発言権を持つ第NのPTT端末20−Nは、任意の符号化方式、符号化能力、及び符号化ツールによって映像データを符号化し、符号化した信号を第Nの映像符号化データ(第Nの入力信号)Vin(N)としてPTTサーバ10に伝送する(ステップS20)。PTTサーバ10は、第NのPTT端末20−Nから受信した第Nの映像符号化データ(第Nの入力信号)Vin(N)を、伝送先の第1のPTT端末20−1に対応する第Nの映像符号化データ(例えば、第Nの出力信号)Vout(N)に変換する(ステップS21)。又、呼制御の際に、PTTサーバ10は、第NのPTT端末20−Nから通知されたペイロードオプションに従って、第Nの出力信号Vout(N)をパケット化して第1のPTT端末20−1に伝送する(ステップS22)。尚、第NのPTT端末20−N以外の端末は、PTTサーバ10からの第Nの発言許可通知信号Ri(N)(図7には図示せず)により、第NのPTT端末20−Nの発言権取得を知る。
以上のように、PTTサーバ10は、発言権者からの映像符号化データを伝送先の符号化能力にあった映像符号化データに変換して伝送することができる。勿論、伝送元と伝送先のPTT端末の符号化能力が同等であれば、PTTサーバ10は映像符号化データを変換しないで伝送する。
本実施例では、単一のPTT端末への符号化データの伝送を示したが、通常、伝送先としてPTTグループに参加する全て(但し、伝送元を除く)のPTT端末が設定される。この場合、上述と同様に、ステップS14において、PTTグループに参加している第2乃至第(N−1)のPTT端末20−2〜20−(N−1)のそれぞれに対応した接続設定情報200に基づき、第1の入力信号Vin(1)が第1の出力信号Vout(1)に変換される。又、図示しないが、ステップS15と同様に、第2乃至第(N−1)のPTT端末20−2〜20−(N−1)に対応する出力信号Vout(1)が、変換後の(一部は変換されない場合もある)映像符号化データとして各PTT端末に伝送される。尚、ステップS14において生成される出力信号Voutの数M(無変換を含む)は、PTT端末の数Nより少ない。すなわち、PTTサーバ10における符号化データの変換処理回数Mは、伝送先のPTT端末数(N−1)より少ない回数である。このため、変換処理に要する処理量を抑制することができる。
更に、第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nへの映像符号化データは、ユニキャスト、マルチキャスト、又はブロードキャストのいずれの方法で伝送しても良い。マルチキャスト、ブロードキャストについては、接続するPTT端末数に関わらず、送信は1ストリームで済むため、送信のための処理量を抑制することができる。又、映像符号化データの伝送方法については、RTP/UDP/IPに替えて独自のプロトコルによる伝送でも構わない。
次に、図8を参照して、図7のステップS14やステップS21における映像符号化データの変換処理の詳細について説明する。ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのうち、第jのPTT端末20−j(1≦j≦N)が発言権を持ち、第iのPTT端末20−i(1≦i≦N、i≠j)に対して映像符号化データを伝送する場合を例に挙げて説明する。すなわち、この例では、第jのPTT端末20−jが伝送元のPTT端末として動作し、第iのPTT端末20−iが伝送先のPTT端末として動作する。
伝送元の第jのPTT端末20−jからPTTサーバ10に第jの入力信号Vin(j)が供給されると、映像変換部130(変換制御部131)は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200を取得し、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等との比較処理を実行する(ステップS101)。ここで、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式(Cin)、映像解像度(Rin)、フレームレート(Fin)、ビットレート(Bin)、および符号化ツール(Tin)を、それぞれ、第jの符号化方式Cin(j)、第jの映像解像度Rin(j)、第jのフレームレートFin(j)、第jのビットレートBin(j)、および第jの符号化ツールTin(j)とし、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する符号化方式(Cout)、映像解像度(Rout)、フレームレート(Fout)、ビットレート(Bout)、および符号化ツール(Tout)を、それぞれ、第iの符号化方式Cout(i)、第iの映像解像度Rout(i)、第iのフレームレートFout(i)、第iのビットレートBout(i)、および第iの符号化ツールTout(i)とする。
変換制御部131は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200の符号化方式201及び符号化パラメータ202と、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式及び符号化パラメータとを比較し、その比較結果に基づいて第jの入力信号Vin(j)をタンデム変換するか否かを決定する(ステップS102〜S104)。ここで、変換制御部131は、第jの符号化方式Cin(j)と第iの符号化方式Cout(i)、第jの映像解像度Rin(j)と第iの映像解像度Rout(i)、第jのフレームレートFin(j)と第iのフレームレートFout(i)、第jのビットレートBin(j)と第iのビットレートBout(i)とをそれぞれ比較する。この際、比較結果が、符号化方式(C)が不一致(ステップS102のNO)、第jの映像解像度Rin(j)と第iの映像解像度Rout(i)とが不一致(ステップS103のNO)、第jのフレームレートFout(i)が第jのフレームレートFin(j)より小さい(ステップS104のNO)、あるいは第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)より小さい(ステップS104のNO)のいずれかである場合、変換制御部131は、タンデム変換を選択する。
変換制御部131は、ステップS102〜S104においてタンデム変換を選択すると、第jの入力信号Vin(j)をタンデム変換部132に出力する。タンデム変換部132は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200に基づき、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式又は符号化パラメータを変換された信号に変換し(ステップS105)、変換された信号を第jの出力信号Vout(j)として送信部140に送出する(ステップS109)。詳細には、タンデム変換部132において、デコーダ150は第jの入力信号Vin(j)をデコードした第jの入力信号にデコードし、それをリサイズ処理部160に供給する。ここで、リサイズ処理部160は、第jの入力信号Vin(j)の第jの映像解像度Rin(j)が伝送先の第iの映像解像度Rout(i)より大きい場合、デコードされた第jの入力信号Vin(j)の第jの映像解像度Rin(j)を第iの映像解像度Rout(i)に変換する。この際、第jの入力信号Vin(j)の第jの映像解像度Rin(j)が伝送先の第iの映像解像度Rout(i)以下である場合、リサイズ処理は省略される。次に、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200に基づいて、第kのエンコーダ170−kにおいて符号化処理が実行される。すなわち、リサイズ後の第jの入力信号Vin(j)は、伝送先の第iの符号化方式Cout(i)、第iのフレームレートFout(i)、第iのビットレートBout(i)で符号化され、符号化された信号は、第jの出力信号Vout(j)として送信部140に送出される。
一方、伝送元と伝送先の符号化方式及び符号化パラメータの比較処理(ステップS102〜S104)において、両者の符号化方式(C)及び映像解像度(R)が一致する場合(ステップS102のYES、ステップS103のYES)、及び第iのフレームレートFout(i)が第jのフレームレートFin(j)以上の値、第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)以上の値である場合(ステップS104のYES)、変換制御部131は、伝送元と伝送先に対応する符号化ツール(T)の比較処理を実行する(ステップS106)。ここでは、第jの入力信号Vin(j)に対し、符号化ツール・時間情報変換処理を実行するか否かが決定される。
ステップS106において、伝送元の第jの符号化ツールTin(j)と伝送先の第iの符号化ツールTout(i)が不一致である場合、変換制御部131は符号化ツール・時間情報変換を選択し、符号化ツール・時間情報変換部133に第jの入力信号Vin(j)を出力する。符号化ツール・時間情報変換部133は、従来技術と同様な処理により、第jの入力信号Vin(j)を第iの符号化ツールTout(i)を利用した第jの出力信号Vout(j)に変換する。
ステップS106において、符号化ツール(T)が一致する場合、変換制御部131は無変換を選択し(ステップS108)、第jの入力信号Vin(j)をそのまま第jの出力信号Vout(j)として出力する。
以上のように、PTTサーバ10は、伝送元の第jのPTT端末20−jから伝送された第jの映像符号化データ(第jの入力信号)Vin(j)を、伝送先の第iのPTT端末20−iの符号化能力(復号能力)に応じた符号化形式のデータ(第jの出力信号)Vout(j)に変換することができる。又、伝送元の第jのPTT端末20−jから伝送された第jの映像符号化データを伝送先の第iのPTT端末20−iが復号可能である場合、PTTサーバ10は、第jの映像符号化データ(第jの入力信号)Vin(j)を変換せずに伝送先の第iのPTT端末20−iに伝送する。
送信部140は、制御部110から指定されたポート番号やIPアドレスに基づいて、映像変換部130から出力された第jの出力信号Vout(j)を、映像符号化データとして伝送先の第iのPTT端末20−iに伝送する。伝送先のPTT端末20−nが複数である場合、映像変換部130は、上述のような変換動作(ステップS101〜S109)を伝送先のPTT端末毎に実行し、それぞれに対応する第jの出力信号Vout(j)を送信部140に出力する。この際、送信部140に出力される第jの出力信号Vout(j)の数M(無変換を含む)は、伝送先のPTT端末数(N−1)より小さい。通常、PTTグループに属する全てのPTT端末20−1〜20−Nの符号化能力が異なることはなく、共通の復号方式や符号化能力を有するPTT端末が存在することが多い。又、高い符号化能力のPTT端末に対し、能力の低いPTT端末に合わせた符号化パラメータ202を設定することで、共通の符号化処理で符号化データを変換することができる。このため、PTTグループ内のPTT端末数Nに依らずPTTサーバ10に設定された接続設定情報200の数Mに応じて、符号化データの変換処理数が決まる。このため、PTTサーバ10は、伝送先のすべてのPTT端末に対応する符号化能力に応じて変換処理をする必要がなく、M回の変換処理で映像符号化データの中継処理を実現できる。
図1は、本発明の第1の実施例によるPTT通信システム100の構成を示すブロック図である。図示のPTT通信システム100は、パケット通信網30に接続されたPTTサーバ10と、パケット通信網30を介してPTTサーバ10に収容されることでPTTグループを構成する第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nとを具備する。ここで、Nは2以上の整数である。
PTTサーバ10は、N個のPTT端末20−1〜20−Nを収容してPTTグループとして設定し、発言権を与えた第nのPTT端末20−nの呼制御処理を実行するコンピュータ装置である。ここで、nは1とNとの間の変数である(両方を含む)。第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nの各々は、無線回線又は有線回線を介してパケット通信網30に接続する通信端末である。第nのPTT端末20−nは、例えば、携帯電話端末やIP電話端末であっても良い。
PTTサーバ10及び第nのPTT端末20−nは、パケット通信網30にIP(Internet Protocol)で接続され、呼制御処理として、SIP(Session Initiation Protocol)/SDP(Session Description Protocol)を用いて能力交換を行う。第nのPTT端末20−nは、PTTサーバ10に対し、TBCP(Talk Burst Control Protocol)、もしくはRTCP(RTP Control Protocol)を用いて発言権制御を行う。又、PTT通信システム100内で伝送される映像符号化データは、RTP(Real−time Transport Protocol)パケット化されて送受信される。尚、呼制御及び発言権制御のプロトコル、伝送プロトコルは、これらに限定されない。
ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのうち、いずれか1つが伝送元のPTT端末となり、その伝送元のPTT端末以外の1つが伝送先のPTT端末となる。また、伝送元のPTT端末を第jのPTT端末20−jと記し、伝送先のPTT端末を第iのPTT端末20−iと記す。ここで、jは1≦j≦Nを満足する変数であり、iは1≦i≦Nでかつi≠jを満足する変数である。なお、説明の都合上、第jのPTT端末20−jが第nのPTT端末20−nである場合もある。
PTTサーバ10は、伝送元のPTT端末(第jのPTT端末)20−jから受信した映像符号化データを、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する映像符号化データに変換して伝送する。PTTサーバ10は、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する変換方法を、後述する接続設定情報200として保持し、映像符号化データを中継する際、この接続設定情報200に基づいて変換処理(再符号化処理)を実行する。
第nのPTT端末20−nは、PTTグループへ参加するために、PTTサーバ10との間においてSIP/SDPによる能力交換を行う。ここで「能力交換」とは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nが、それぞれのPTT端末自身における映像符号化データの符号化能力(例えば、符号化方式、符号化パラメータ、映像解像度、符号化ツール等)をPTTサーバ10に通知し、PTTサーバ10が、この通知に応じた接続設定情報200をPTTグループ内の第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nに通知する処理をいう。
第nのPTT端末20−nは、PTTサーバ10から通知された接続設定情報200を参照して、自端末の能力に適合した1つの出力を選択し、送受信セッションを設定する。又、SDP記述ではa=recvonlyや、a=sendonly等の記述をすることにより、送受信の能力を非対称とすることも可能である。
図2を参照して、PTTサーバ10の構成の詳細について説明する。PTTサーバ10は、制御部110、受信部120、映像変換部130、および送信部140を備える。映像変換部130は、メディア変換部とも呼ばれる。制御部110は、受信部120及び送信部140を介して第nのPTT端末20−nとの間における各種信号及びデータの送受信を行い、呼制御及び発信権制御を実行する。
詳述すると、制御部110は、SIP/SDPを用いて第nのPTT端末20−nのPTTグループへの参加及び離脱処理、TBCPもしくはRTCPを用いて第nのPTT端末20−nとの間で発言権制御を行う。又、制御部110は、PTTサーバ10が出力可能な符号化データVout(n)の符号化設定情報を接続設定情報200として管理する。符号化データVout(n)は、出力符号化データVout(n)とも呼ばれる。ここでは、出力符号化データVout(n)を、以下、出力信号Vout(n)と称す。符号化設定情報は、例えば、符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール、時間分解能等である。
制御部110は、PTTグループを形成する際、受信部120を介して第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのそれぞれから通知されるPTT端末の符号化能力に基づいて、それぞれのPTT端末に最適な接続設定情報200を選択する。そして、制御部110は、呼接続処理で能力交換し、当該PTT端末に対応付ける。又、制御部110は、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nの台数Nより少ないM個の接続設定情報200と対応付けて管理する。ここで、Mは1以上の整数である。すなわち、N>M≧1である。
通常、PTTグループには、符号化能力が共通、もしくは、能力が近い(例えば符号化データのプロファイルやレベルが同じ)PTT端末が複数存在する。このような第nのPTT端末20−nは、呼接続処理の結果、共通の接続設定情報200が選択される可能性が高い。あるいは、制御部110から第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nへ、PTTサーバ10が出力するM個の接続設定情報200の全てをSDPに記述し、PTT端末が自端末に適した符号化能力を選択する能力交換を行っても良い。一般に、PTT端末は、自端末の能力より低い符号化設定の符号化データをデコード可能であり、PTT端末は、自端末の能力と同等以下の符号化設定の接続設定情報200を選択することができる。このため、制御部110は、PTT端末数Nより少ないM個の接続設定情報200のいずれかに第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nを対応付けることができる。
受信部120は、図示しない複数の受信ポートを備える。受信部120は、受信ポートに接続する第nのPTT端末20−nからの各種信号やデータを受信して、制御部110や映像変換部130に伝送する。受信部120は、制御部110から指定された受信ポートに接続する第nのPTT端末20−nから映像符号化データを受信し、これを入力信号Vin(n)として映像変換部130に伝送する。尚、受信部120は、物理的な受信モジュールであっても、論理的な受信セッションであっても構わない。
映像変換部130は、制御部110から取得する接続設定情報200に基づいて入力信号Vin(n)の符号化方式等を変換して、出力信号Vout(n)を生成する。詳細には、先ず、映像変換部130は、入力信号Vin(n)の符号化設定情報と、伝送先のPTT端末に対応する接続設定情報200とを比較する。ここで、符号化設定情報は、例えば、符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等から成る。次に、映像変換部130は、この比較結果に基づいて決定した変換方法で、入力信号Vin(n)を出力信号Vout(n)に変換して、出力信号Vout(n)を送信部140に出力する。尚、制御部110は、呼接続処理における能力交換の際に入力信号Vin(n)の符号化設定情報を取得し、これを利用して変換方法を決定する。
送信部140は、図示しない複数の送信ポートを備える。送信ポートは、通常、受信ポートと共用する。送信部140は、送信ポートに接続するPTT端末(ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−N)のいずれか(ここでは、第iのPTT端末20−i)に対し、映像変換部130から出力された出力信号Vout(n)を伝送する。この際、制御部110は、送信部140に対し伝送先PTT端末(第iのPTT端末)20−iのポート番号やIPアドレスを指定する。そして、生成された出力信号Vout(n)が複数ある場合、制御部110は、伝送先PTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する出力信号Vout(n)を送信部140に指定する。送信部140は、指定された出力信号Vout(n)を映像復号化データとして対応するPTT端末(第iのPTT端末)20−iに送信する。尚、送信部140は、物理的な送信モジュールであっても、論理的な送信セッションであっても構わない。
尚、制御部110及び映像変換部130は、コンピュータによって実行されるプログラムによって実現され得る。すなわち、制御部110は、制御プロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されても良い。この場合、制御プロセッサは、記憶装置に記憶された制御用プログラムに従って上述した制御動作を行う。映像変換部130は、映像変換プロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されてよい。この場合、映像変換プロセッサは、記憶装置に記憶された映像変換用プログラムに従って上述した映像変換動作を行う。或いは、制御部110と映像変換部130とは、1つのプロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されても良い。この場合、プロセッサは、記憶装置に記憶されたプログラムに従って、上記制御動作と上記映像変換動作とを行う。
次に図3を参照して、接続設定情報200の詳細について説明する。接続設定情報200は、PTTサーバ10が符号化可能な映像符号化データの符号化方式(Cout)201、符号化パラメータ202、符号化ツール(Tout)203を組み合わせた情報である。ここで、符号化方式(Cout)201は、映像符号化データの符号化形式を指定する情報である。符号化方式(Cout)201は、例えば、MPEG−4、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)勧告H.263、又はITU−T勧告H.264を指定する情報である。符号化パラメータ202は、第nのPTT端末20−nの符号化能力を示す情報である。符号化パラメータ202は、例えば、映像符号化データの映像解像度(Rout)、フレームレート(Fout)、及びビットレート(Bout)を示す情報である。符号化ツール(Tout)203は、映像符号化データが使用している符号化ツール・時間分解能を示す情報である。符号化ツール(Tout)203は、再同期マーカ、データ・パーティショニング、リバーシブル可変長符号、及び時間分解能等を指定する情報である。
ここで、符号化方式(Cout)201がMPEG−4である接続設定情報200の設定例について説明する。符号化方式201がMPEG−4である場合、プロファイルやレベル毎に符号化パラメータ202や符号化ツール203のパターンが用意される。仮に映像符号化データがシンプル・プロファイルであったする。この場合、次のような代表的な、あるいはそのレベルの最高能力よりも低い符号化パラメータ202が用意される。レベル0〜1向けには、映像解像度(Rout)がQCIF(Quarter Common Intermediate Format)であり、ビットレート(Bout)が40kbpsであり、フレームレート(Fout)が6fpsである、符号化パラメータが用意される。レベル2向けには、映像解像度(Rout)がQVGA(Quarter Video Graphics Array)であり、ビットレート(Bout)が128kbpsであり、フレームレート(Fout)が10fpsである、符号化パラメータが用意される。レベル3向けとしては、映像解像度(Rout)がCIF(Common Intermediate Format)であり、ビットレート(Bout)が256kbpsであり、フレームレート(Fout)が15fpsである、符号化パラメータが用意される。接続の第nのPTT端末20−nの仕様が、数種類に限定されているとする。この場合は、各種の仕様に合わせたパターンを用意すればよい。
第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nにおいて、同じ規格や仕様のPTT端末は、共通の接続設定情報200に対応付けられる。又、フレームレート(Fout)や映像解像度(Rout)が異なっていてもレベルが同じであれば、共通の接続設定情報200に対応付けられる。このため、制御部110は、PTTグループ内のPTT端末数Nより少ないM個の接続設定情報200と、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのそれぞれを対応付けることができる。すなわち、本発明によるPTTサーバ10は、伝送先のすべてのPTT端末20−1〜20−Nに対して映像符号化データを変換する必要はなく、M回の変換処理を行えば良い。このため、本発明によれば、異なる仕様のPTT端末がPTTグループ内に存在するPTT通信システム100において、PTTサーバ10における変換に要する処理量を低減することができる。
図4に、本発明の第1の実施例における映像変換部130の構成の詳細を示す。第1の実施の形態における映像変換部130は、変換制御部131、タンデム変換部132、及び符号化ツール・時間情報変換部133を備える。
変換制御部131は、入力信号Vin(n)の変換方法を決定し、決定した変換方法に対応する変換部(タンデム変換部132及び符号化ツール・時間情報変換部133)に対し入力信号Vin(n)を出力する。詳細には、変換制御部131は、入力信号Vin(n)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等と、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する接続設定情報200とを比較し、その結果に基づいて、入力信号Vin(n)の変換方法を決定する。この際、変換制御部131は、変換による品質劣化が最も小さく、変換に要する処理量が最も小さい変換方法を選択する。尚、変換制御部131において無変換が選択された場合、変換制御部131は入力信号Vin(n)をそのまま出力信号Vout(n)として送信部140に出力する。映像変換部130は、以上のような変換処理を伝送先PTT端末(第iのPTT端末)20−i毎に行い、伝送先の符号化能力(復号能力)に応じた出力信号Vout(n)を出力する。
入力信号Vin(n)は、変換制御部131において選択された変換部に伝送される。本実施例における変換部は、入力信号Vin(n)の符号化方式や符号化パラメータを変更して符号化するタンデム変換部132と、従来技術と同様に、入力信号Vin(n)に対し映像符号化ツール変換、及び時間情報の分解能変換を実行する符号化ツール・時間情報変換部133とを含む。又、無変換と選択された出力信号Vin(n)は、そのまま出力信号Vout(n)として送信部140に送出される。
タンデム変換部132は、符号化方式及び符号化パラメータに応じたK種類の符号化処理を実行する。ここで、KはM以下の正の整数である(K≦M)。
図5に、本発明の第1の実施例におけるタンデム変換部132の構成を示す。第1の実施例におけるタンデム変換部132は、デコーダ150と、リサイズ処理部160と、第1乃至第Kのエンコーダ170−1〜170−Kとを備える。デコーダ150は、入力信号Vin(n)を復号して、復号された信号を出力する。リサイズ処理部160は、復号された信号の解像度を、変換制御部131から指定された解像度に変更して、変更された信号を出力する。第1乃至第Kのエンコーダ170−1〜170−Kは、変更された信号に対して、予め設定された符号化パラメータ、符号化方式に応じた符号化処理を実行する。
変換制御部131がタンデム変換を選択したとする。この場合、変換制御部131は、接続設定情報200の比較結果に基づいてタンデム変換部132を制御し、リサイズ処理における解像度の大きさや、符号化するエンコーダを指定する。タンデム変換部132は、指定された第kのエンコーダ170−kで符号化を実行し、符号化された信号を出力信号Vout(n)として出力する。ここで、kは1≦k≦Kの間の変数である。
本実施の形態におけるタンデム変換部132は、1つの入力信号Vin(n)からK種類の出力信号Vout(n)に変換可能であるが、デコーダ150は1つで済むため、処理量を小さく抑えることができる。
(動作)
図6から図8を参照して、本発明の第1の実施例によるPTT通信システム100の動作について説明する。図6は、PTT通信システム100におけるPTTグループ設定動作を示すシーケンス図である。図7は、PTT通信システム100における映像符号化データの伝送動作を示すシーケンス図である。
図6を参照して、PTTサーバ10は、N台のPTT端末20−1〜20−NをPTTグループとして収容する際、PTT端末毎に接続設定処理(PTTグループ収容設定処理)を実行する。先ず、第1のPTT端末20−1は、PTTグループに参加するための第1の接続要求信号Cr(1)をPTTサーバ10に発行する(ステップS1)。この際、第1のPTT端末20−1は、自端末で符号化及び復号可能な映像符号化データの符号化方式、符号化パラメータ、映像解像度、符号化ツールをPTTサーバ10に伝送する。
PTTサーバ10は、第1の接続要求信号Cr(1)に応答して、第1のPTT端末20−1に対する呼制御処理を行う(ステップS2及びS3)。ここで、PTTサーバ10は、第1のPTT端末20−1をPTTグループに収容するとともに、第1のPTT端末20−1から通知された符号化能力(符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等)の情報に基づいて、用意された接続設定情報200の中から第1のPTT端末20−1に最適な接続設定情報200を選択し、対応付ける(ステップS2)。又、PTTグループに収容する際、PTTグループ内で符号化データの伝送先となるPTT端末が設定される。ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1及び20−Nが伝送先として設定される。
PTTサーバ10は、第1の接続許可信号Ca(1)を第1のPTT端末20−1に発行する(ステップS3)。この際、PTTサーバ10は、第1のPTT端末20−1に対応付けた接続設定情報200を第1のPTT端末20−1に通知する。又、第1の接続許可信号Ca(1)を受けた第1のPTT端末20−1は、能力交換の成功応答信号をPTTサーバ10に返す(ステップS3)。第1のPTT端末20−1から能力交換の成功応答が返ると、第1のPTT端末20−1はPTTグループに収容される。他の第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nも同様に、第2乃至第Nの接続要求信号Cr(2)〜Cr(N)をPTTサーバ10に発行し(ステップS4)、それぞれ、自端末の符号化能力や受信環境に最も適した接続設定情報200が対応付けられる(ステップS5)。又、ステップS5においてPTTグループに収容されると、PTTサーバ10から第2乃至第Nの接続許可信号Ca(2)〜Ca(N)が発行され、設定された接続設定情報200が通知され、第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nから能力交換の成功応答が返る(ステップS6)。
あるいは、PTTサーバ10から第1のPTT端末20−1へ、PTTサーバ10のすべての接続設定情報200を含む第1の接続要求信号Cr(1)を発行し、第1のPTT端末20−1が自端末に最も適した接続設定情報200を選択して、第1の接続許可信号Ca(1)で応答し、PTTサーバ10から第1のPTT端末20−1へ能力交換の成功を返す方法もある。第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nも同様である。
以上のように、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nは、PTTグループとして収容されるとともに、それぞれの符号化能力に応じて選択された接続設定情報200が割り当てられる。PTTサーバ10は、PTTグループに収容するPTT端末20−1〜20−Nの数Nより少ないN種の接続設定情報200が用意されている。第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nは、M種の接続設定情報200のいずれかに割り当てられる。尚、本実施例では、PTTサーバ10に設定された接続設定情報200は、第nのPTT端末20−n毎にユニキャストで通知されたが、ブロードキャストやマルチキャストによって繰り返し配信することで、各PTT端末に通知されても構わない。
図7を参照して、PTT通信システム100における映像符号化データの伝送動作の詳細について説明する。先ず、第1のPTT端末20−1が発言権を持って、第NのPTT端末20−Nに映像符号化データを伝送する場合の動作について説明する。
第1のPTT端末20−1は、先ず第1の発言権要求信号Rr(1)をPTTサーバ10に発行し(ステップS11)、PTTサーバ10から発行される第1の発言許可信号Ra(1)によって発言権を得る(ステップS12)。又、PTTサーバ10から発行される第1の発言許可通知信号Ri(1)によって、他の第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nは、第1のPTT端末20−1が発言権を取得したことを知る。発言権者となった第1のPTT端末20−1は、任意の符号化方式、符号化パラメータ(例えば映像解像度、フレームレート、ビットレート等)、及び符号化ツールによって映像データを符号化し、第1の映像符号化データ(第1の入力信号)Vin(1)としてPTTサーバ10に伝送する(ステップS13)。
PTTサーバ10は、第1のPTT端末20−1から受信した第1の映像符号化データ(第1の入力信号)Vin(1)を、呼制御の際に設定した接続設定情報200に基づき、伝送先の第NのPTT端末20−Nに対応する映像符号化データ(出力信号)Vout(1)に変換する(ステップS14)。又、呼制御の際に第NのPTT端末20−Nから通知されたペイロードオプションに従って、PTTサーバ10は、符号化変換後の第1の映像符号化データ(第1の出力信号)Vout(1)を、RTP/UDP(User Datagram Protocol)/IP(Internet Protocol)によってパケット化して、第NのPTT端末20−Nに伝送する(ステップS15)。
第1のPTT端末20−1は、発言権を解除する際、第1の解放要求信号Or(1)をPTTサーバ10に発行する(ステップS16)。PTTサーバ10は、第1の解放要求信号Or(1)に応答して解放処理を行い、第1の解放許可信号Ra(1)を第1のPTT端末20−1に発行して、第1のPTT端末20−1の発言権を解除する(ステップS17)。又、第NのPTT端末20−Nは、第1の解放許可通知信号Oi(1)によって、発言権が解放されたことを知る。
続いて、PTTグループにおける他の第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nが発言権者になって、映像符号化データを伝送する際も、上述と同様に発言権の取得、映像符号化データの伝送、映像符号化データの変換及び中継が行われる。
例えば、第NのPTT端末20−Nが発言権を持って、第1のPTT端末20−1に映像符号化データを伝送するとする。この場合、第NのPTT端末20−Nは、先ず第Nの発言権要求信号Rr(N)をPTTサーバ10に発行し(ステップS18)、PTTサーバ10から発行される第Nの発言許可信号Ra(N)によって発言権を得る(ステップS19)。発言権を持つ第NのPTT端末20−Nは、任意の符号化方式、符号化能力、及び符号化ツールによって映像データを符号化し、符号化した信号を第Nの映像符号化データ(第Nの入力信号)Vin(N)としてPTTサーバ10に伝送する(ステップS20)。PTTサーバ10は、第NのPTT端末20−Nから受信した第Nの映像符号化データ(第Nの入力信号)Vin(N)を、伝送先の第1のPTT端末20−1に対応する第Nの映像符号化データ(例えば、第Nの出力信号)Vout(N)に変換する(ステップS21)。又、呼制御の際に、PTTサーバ10は、第NのPTT端末20−Nから通知されたペイロードオプションに従って、第Nの出力信号Vout(N)をパケット化して第1のPTT端末20−1に伝送する(ステップS22)。尚、第NのPTT端末20−N以外の端末は、PTTサーバ10からの第Nの発言許可通知信号Ri(N)(図7には図示せず)により、第NのPTT端末20−Nの発言権取得を知る。
以上のように、PTTサーバ10は、発言権者からの映像符号化データを伝送先の符号化能力にあった映像符号化データに変換して伝送することができる。勿論、伝送元と伝送先のPTT端末の符号化能力が同等であれば、PTTサーバ10は映像符号化データを変換しないで伝送する。
本実施例では、単一のPTT端末への符号化データの伝送を示したが、通常、伝送先としてPTTグループに参加する全て(但し、伝送元を除く)のPTT端末が設定される。この場合、上述と同様に、ステップS14において、PTTグループに参加している第2乃至第(N−1)のPTT端末20−2〜20−(N−1)のそれぞれに対応した接続設定情報200に基づき、第1の入力信号Vin(1)が第1の出力信号Vout(1)に変換される。又、図示しないが、ステップS15と同様に、第2乃至第(N−1)のPTT端末20−2〜20−(N−1)に対応する出力信号Vout(1)が、変換後の(一部は変換されない場合もある)映像符号化データとして各PTT端末に伝送される。尚、ステップS14において生成される出力信号Voutの数M(無変換を含む)は、PTT端末の数Nより少ない。すなわち、PTTサーバ10における符号化データの変換処理回数Mは、伝送先のPTT端末数(N−1)より少ない回数である。このため、変換処理に要する処理量を抑制することができる。
更に、第2乃至第NのPTT端末20−2〜20−Nへの映像符号化データは、ユニキャスト、マルチキャスト、又はブロードキャストのいずれの方法で伝送しても良い。マルチキャスト、ブロードキャストについては、接続するPTT端末数に関わらず、送信は1ストリームで済むため、送信のための処理量を抑制することができる。又、映像符号化データの伝送方法については、RTP/UDP/IPに替えて独自のプロトコルによる伝送でも構わない。
次に、図8を参照して、図7のステップS14やステップS21における映像符号化データの変換処理の詳細について説明する。ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのうち、第jのPTT端末20−j(1≦j≦N)が発言権を持ち、第iのPTT端末20−i(1≦i≦N、i≠j)に対して映像符号化データを伝送する場合を例に挙げて説明する。すなわち、この例では、第jのPTT端末20−jが伝送元のPTT端末として動作し、第iのPTT端末20−iが伝送先のPTT端末として動作する。
伝送元の第jのPTT端末20−jからPTTサーバ10に第jの入力信号Vin(j)が供給されると、映像変換部130(変換制御部131)は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200を取得し、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等との比較処理を実行する(ステップS101)。ここで、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式(Cin)、映像解像度(Rin)、フレームレート(Fin)、ビットレート(Bin)、および符号化ツール(Tin)を、それぞれ、第jの符号化方式Cin(j)、第jの映像解像度Rin(j)、第jのフレームレートFin(j)、第jのビットレートBin(j)、および第jの符号化ツールTin(j)とし、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する符号化方式(Cout)、映像解像度(Rout)、フレームレート(Fout)、ビットレート(Bout)、および符号化ツール(Tout)を、それぞれ、第iの符号化方式Cout(i)、第iの映像解像度Rout(i)、第iのフレームレートFout(i)、第iのビットレートBout(i)、および第iの符号化ツールTout(i)とする。
変換制御部131は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200の符号化方式201及び符号化パラメータ202と、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式及び符号化パラメータとを比較し、その比較結果に基づいて第jの入力信号Vin(j)をタンデム変換するか否かを決定する(ステップS102〜S104)。ここで、変換制御部131は、第jの符号化方式Cin(j)と第iの符号化方式Cout(i)、第jの映像解像度Rin(j)と第iの映像解像度Rout(i)、第jのフレームレートFin(j)と第iのフレームレートFout(i)、第jのビットレートBin(j)と第iのビットレートBout(i)とをそれぞれ比較する。この際、比較結果が、符号化方式(C)が不一致(ステップS102のNO)、第jの映像解像度Rin(j)と第iの映像解像度Rout(i)とが不一致(ステップS103のNO)、第jのフレームレートFout(i)が第jのフレームレートFin(j)より小さい(ステップS104のNO)、あるいは第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)より小さい(ステップS104のNO)のいずれかである場合、変換制御部131は、タンデム変換を選択する。
変換制御部131は、ステップS102〜S104においてタンデム変換を選択すると、第jの入力信号Vin(j)をタンデム変換部132に出力する。タンデム変換部132は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200に基づき、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式又は符号化パラメータを変換された信号に変換し(ステップS105)、変換された信号を第jの出力信号Vout(j)として送信部140に送出する(ステップS109)。詳細には、タンデム変換部132において、デコーダ150は第jの入力信号Vin(j)をデコードした第jの入力信号にデコードし、それをリサイズ処理部160に供給する。ここで、リサイズ処理部160は、第jの入力信号Vin(j)の第jの映像解像度Rin(j)が伝送先の第iの映像解像度Rout(i)より大きい場合、デコードされた第jの入力信号Vin(j)の第jの映像解像度Rin(j)を第iの映像解像度Rout(i)に変換する。この際、第jの入力信号Vin(j)の第jの映像解像度Rin(j)が伝送先の第iの映像解像度Rout(i)以下である場合、リサイズ処理は省略される。次に、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200に基づいて、第kのエンコーダ170−kにおいて符号化処理が実行される。すなわち、リサイズ後の第jの入力信号Vin(j)は、伝送先の第iの符号化方式Cout(i)、第iのフレームレートFout(i)、第iのビットレートBout(i)で符号化され、符号化された信号は、第jの出力信号Vout(j)として送信部140に送出される。
一方、伝送元と伝送先の符号化方式及び符号化パラメータの比較処理(ステップS102〜S104)において、両者の符号化方式(C)及び映像解像度(R)が一致する場合(ステップS102のYES、ステップS103のYES)、及び第iのフレームレートFout(i)が第jのフレームレートFin(j)以上の値、第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)以上の値である場合(ステップS104のYES)、変換制御部131は、伝送元と伝送先に対応する符号化ツール(T)の比較処理を実行する(ステップS106)。ここでは、第jの入力信号Vin(j)に対し、符号化ツール・時間情報変換処理を実行するか否かが決定される。
ステップS106において、伝送元の第jの符号化ツールTin(j)と伝送先の第iの符号化ツールTout(i)が不一致である場合、変換制御部131は符号化ツール・時間情報変換を選択し、符号化ツール・時間情報変換部133に第jの入力信号Vin(j)を出力する。符号化ツール・時間情報変換部133は、従来技術と同様な処理により、第jの入力信号Vin(j)を第iの符号化ツールTout(i)を利用した第jの出力信号Vout(j)に変換する。
ステップS106において、符号化ツール(T)が一致する場合、変換制御部131は無変換を選択し(ステップS108)、第jの入力信号Vin(j)をそのまま第jの出力信号Vout(j)として出力する。
以上のように、PTTサーバ10は、伝送元の第jのPTT端末20−jから伝送された第jの映像符号化データ(第jの入力信号)Vin(j)を、伝送先の第iのPTT端末20−iの符号化能力(復号能力)に応じた符号化形式のデータ(第jの出力信号)Vout(j)に変換することができる。又、伝送元の第jのPTT端末20−jから伝送された第jの映像符号化データを伝送先の第iのPTT端末20−iが復号可能である場合、PTTサーバ10は、第jの映像符号化データ(第jの入力信号)Vin(j)を変換せずに伝送先の第iのPTT端末20−iに伝送する。
送信部140は、制御部110から指定されたポート番号やIPアドレスに基づいて、映像変換部130から出力された第jの出力信号Vout(j)を、映像符号化データとして伝送先の第iのPTT端末20−iに伝送する。伝送先のPTT端末20−nが複数である場合、映像変換部130は、上述のような変換動作(ステップS101〜S109)を伝送先のPTT端末毎に実行し、それぞれに対応する第jの出力信号Vout(j)を送信部140に出力する。この際、送信部140に出力される第jの出力信号Vout(j)の数M(無変換を含む)は、伝送先のPTT端末数(N−1)より小さい。通常、PTTグループに属する全てのPTT端末20−1〜20−Nの符号化能力が異なることはなく、共通の復号方式や符号化能力を有するPTT端末が存在することが多い。又、高い符号化能力のPTT端末に対し、能力の低いPTT端末に合わせた符号化パラメータ202を設定することで、共通の符号化処理で符号化データを変換することができる。このため、PTTグループ内のPTT端末数Nに依らずPTTサーバ10に設定された接続設定情報200の数Mに応じて、符号化データの変換処理数が決まる。このため、PTTサーバ10は、伝送先のすべてのPTT端末に対応する符号化能力に応じて変換処理をする必要がなく、M回の変換処理で映像符号化データの中継処理を実現できる。
図9から図11を参照して、本発明の第2の実施例によるPTT通信システム100について説明する。第2の実施例におけるPTT通信システム100は、第1の実施例におけるPTT通信システムの映像変換部130に替えて、Bフレーム削除部134及び第1乃至第Kのタンデム変換部132−1〜132−Kを有する映像変換部130Aを具備する。Bフレーム削除部134は、入力信号Vin(n)に双方向予測符号化画像(Bピクチャ)フレームが含まれる場合、これを削減する。ここで、Kは、上述の数Kと同数である。
図9を参照して、第2の実施例における変換制御部131は、第1の実施例における変換制御部131と同様に、入力信号Vin(n)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツールと伝送先のPTT端末に対応する接続設定情報200とを比較し、その比較結果に基づき入力信号Vin(n)の変換方法を決定する。ただし、第2の実施例におけるビットレートBの比較処理は、入力信号Vin(n)にBピクチャフレームが含まれる場合、そのBピクチャフレームを削除した後のビットレートBに対して実施される。又、変換制御部131は、変換方法としてタンデム変換を選択すると、その変換内容(伝送先のPTT端末)に応じて変換処理を行う第kのタンデム変換部132−kを決定する。第2の実施例の映像変換部130Aにおけるその他の構成は、第1の実施例の映像変換部130と同様である。
図10は、第2の実施例における第kのタンデム変換部132−kの構成を示すブロック図である。第kのタンデム変換部132−kは、第kのデコーダ150−k、第kのリサイズ処理部160−k、及び第kのエンコーダ170−kを備える。変換制御部131に指定された第kのタンデム変換部132−kは、Bフレーム削除部134においてBピクチャフレームが削除された入力信号V’in(n)の復号処理、リサイズ処理、符号化処理を実行する。
図11を参照して、第2の実施例における映像符号化データの変換処理の動作について説明する。第1の実施例と同様に、伝送元の第jのPTT端末20−jからPTTサーバ10に第jの入力信号Vin(j)が供給されると、映像変換部130A(変換制御部131)は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200を取得し、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等と比較処理を実行する(ステップS201)。変換制御部131は、伝送先の符号化方式201及び符号化パラメータ202と、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式及び符号化パラメータとを比較し、その比較結果に基づいて第jの入力信号Vin(j)をタンデム変換するか否かを決定する(ステップS202〜S204)。ステップS202及びS203の比較及び変換方法選択動作は、図8におけるステップS102及びS103と同様であるので説明は省略する。
ステップS204では、図8に示されるステップS104と同様に、フレームレート(F)及びビットレート(B)が比較される。第iのフレームレートFout(i)が第jのフレームレートFin(j)以上、且つ第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)以上である場合(ステップS204のYES)、第1の実施例におけるステップS106と同様に、第jの入力信号Vin(j)の第jの符号化ツールTin(j)と伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する第iの符号化ツールTout(i)とが一致するかどうかが比較され、符号化ツール・時間情報変換が必要かどうかの判定が行われる(ステップS209)。
ステップS209において、符号化ツール(T)が不一致である場合、第1の実施例と同様に、符号化ツール・時間情報変換を実行し、第iの符号化ツールTout(i)を利用した第jの出力信号Vout(j)に変換する(ステップS210、S212)。ステップS209において、符号化ツール(T)が一致する場合、変換制御部131は無変換を選択し、第jの入力信号Vin(j)をそのまま第jの出力信号Vout(j)として出力する(ステップS211)。
ステップS204において、第iのフレームレートFout(i)が第jのフレームレートFin(j)より小さい、あるいは第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)より小さい場合、変換制御部131は、第jの入力信号Vin(j)にBピクチャフレームが含まれているかを確認する(ステップS205)。第jの入力信号Vin(j)にBピクチャフレームが含まれている場合、変換制御部131は、Bフレーム削除部134に第jの入力信号Vin(j)を送出する。Bフレーム削除部134は、第jの入力信号Vin(j)からBピクチャフレームを削除して、削除された第jの入力信号Vin’(j)を出力し、削除された第jの入力信号Vin’(j)の第jのフレームレートFin’(j)が、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する第iのフレームレートFout(i)になるようにする(ステップS206)。変換制御部131は、削除された第jの入力信号Vin’(j)の削除された第jのビットレートBin’(j)と伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する第iのビットレートBout(i)とを比較する(ステップS207)。
ステップS207において、第iのビットレートBout(i)が削除された第jのビットレートBin’(j)よりも小さい場合、変換制御部131は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200に応じた符号変換処理を実行する第kのタンデム変換部132−kを選択し、削除された第jの入力信号Vin’(j)を第kのタンデム変換部132−kに送出する(ステップS207のNO)。ここで、変換制御部131は、Bフレーム削除部134を制御して、Bフレーム削除部134に選択した第kのタンデム変換部132−kに対し削除された第jの入力信号Vin’(j)に供給させる。削除された第jの入力信号Vin’(j)が供給された第kのタンデム変換部132−kは、第1の実施例と同様に、復号処理、リサイズ処理、及び符号化処理を実行する(ステップ208)。第kのタンデム変換部132−kにおいて削除された第jの入力信号Vin’(j)は、再符号化された信号に再符号化され、それは第jの出力信号Vout(j)として送信部140に送出される(ステップS212)。
ステップS207において、第iのビットレートBout(i)が削除された第jのビットレートBin’(j)以上の値である場合、ステップS207はステップS209からステップS212に移行する。
伝送元の第jのPTT端末20−jから伝送される映像符号化データには、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応するフレームレート(F)以上のBピクチャフレームが含まれている場合がある。第2の実施例では、このような映像符号化データをタンデム変換する前に、Bピクチャフレームを削減することで、第kのデコーダ150−kの処理量を削減することができる。尚、ステップS208において、タンデム変換が選択された場合、変換制御部131は、削除された第jの入力信号Vin’(j)にまだBピクチャフレームが残っているかどうかを確認し、残っている場合、残存しているBピクチャフレームを削除して再度ステップS207の判断を行っても良い。
以上のように、本発明によるPTT通信システム100によれば、PTTグループを構成するPTT端末20−1〜20−Nの台数Nより少ないM種類の接続設定情報200を用意し、伝送される映像符号化データの符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツールと、伝送先のPTT端末20−iに対応する接続設定情報200との比較結果に基づいて、映像符号化データは、再符号化、又は符号化ツール変換される。このため、本発明によれば、複数の端末間で、音声や映像のデータの双方向のやり取りをする際に、それぞれの端末の出力を、接続相手の端末の能力に合わせた符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール、時間情報、ペイロードオプションへと変換することができる。
本発明によるPTTサーバ10は、PTTグループ内の端末数Nより少ないM回の変換処理によって、入力映像符号化データを伝送先の符号化方式や符号化パラメータに応じた映像符号化データに変換することができる。更に、PTTサーバ10は、変換による品質劣化が最も小さく、変換に要する処理量が最も小さい変換方法を選択して変換処理を行う。従って、本発明によれば、異なる符号化方式、符号化能力の第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nを含むPTTグループにおいて、処理負荷を低減した効率の良い変換処理を施してメディア符号化データを中継することができる。
本発明の第1及び第2の実施例において、接続設定情報200は、出力符号化データの符号化設定情報を特定する情報である。接続設定情報200の数MはPTT端末の数Nより少なく設定される。これにより、PTTサーバ10は、すべてのPTT端末20−1〜20−Nの能力に沿った符号化データ変換を行うのではなく、限定したパターンの変換を行う。PTTサーバ10での変換処理量を削減することができる。
接続設定情報200は、符号化設定情報として出力符号化データの符号化方式201及び/又は符号化パラメータ202を含むことが好ましい。この場合、メディア変換部130は、変換制御部131と、タンデム変換部132又は132−kとを備えることが好ましい。ここで、kは1とKとの間の変数である(両方を含む)。変換制御部131は、メディア符号化データVin(n)の符号化方式及び符号化パラメータと、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200とを比較し、比較結果に応じてタンデム変換部132又は132−k、又は送信部140に、入力メディア符号化データVin(n)を送出する。タンデム変換部132又は132−kは、入力メディア符号化データVin(n)を復号されたメディア符号化データに復号するデコーダと、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる符号化方式201及び符号化パラメータ202で、復号されたメディア符号化データを符号化されたデータに符号化して、その符号化されたデータを伝送先のPTT端末20−iに対応する出力符号化データVout(n)として送信部140に送出するエンコーダ170又は170−kとを有する。入力メディア符号化データVin(n))がタンデム変換部132又は132−kに供給されると、伝送先のPTT端末20−iで符号化可能(復号可能)な符号化方式によって入力メディア符号化データVin(n)を再符号化することができる。又、送信部140に入力符号化データVin(n)が供給されると、出力符号化データVout(n)が無変換でPTT端末20−iに伝送される。
変換制御部131は、入力メディア符号化データVin(n)の符号化方式と、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる符号化方式201とが異なる場合、接続設定情報200に対応するタンデム変換部132又は132−kに入力メディア符号化データVin(n)を送出することが好ましい。
又、接続設定情報200は、符号化パラメータ202として、映像解像度Routを含むことが好ましい。この場合、入力メディア符号化データVin(n)の符号化方式201と、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる符号化方式201とが一致し、入力メディア符号化データVin(n)の映像解像度と、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる映像解像度Routとが異なる場合、変換制御部131は、接続設定情報200に対応するタンデム変換部132又は132−kに入力メディア符号化データVin(n)を送出する。更に、タンデム変換部132又は132−kは、入力メディア符号化データVin(n)の解像度を伝送先のPTT端末20−iに対応する解像度に変更するリサイズ処理部160又は160−kを備えることが好ましい。
又、接続設定情報200は、符号化パラメータ202として、フレームレートFout及びビットレートBoutを含むことが好ましい。この場合、入力メディア符号化データVin(n)の符号化方式及び映像解像度と、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる符号化方式201及び映像解像度Routとが一致し、且つ入力メディア符号化データVin(n)のフレームレート及びビットレートが、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれるフレームレートFout及びビットレートBoutより大きい場合、変換制御部131は、接続設定情報200に対応するタンデム変換部132又は132−kに入力メディア符号化データVin(n)を送出する。
メディア変換部130Aは、入力メディア符号化データVin(n)から双方向予測符号化画像フレームを削除して、削除されたメディア符号化データVin’(n)を出力するBフレーム削除部134を更に具備することが好ましい。この場合、変換制御部131は、削除されたメディア符号化データVin’(n)のビットレートが、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれるビットレートBoutより大きい場合、削除されたメディア符号化データVin’(n)をタンデム変換部132−kに送出する。
更に、接続設定情報200は、対応するPTT端末20−nが符号化に用いる符号化ツール203を含むことが好ましい。この場合、メディア変換部130又は130Aは、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる符号化ツール203で、入力メディア符号化データVin(n)を変換されたデータに変換して、この変換されたデータを伝送先のPTT端末に対応する出力符号化データVout(n)として送信部140に送出する符号化ツール変換部133を更に具備することが好ましい。変換制御部131は、入力メディア符号化データVin(n)の符号化ツールと伝送先のPTT端末20−iに対応する符号化ツール203とが異なる場合、符号化ツール変換部133に入力メディア符号化データVin(n)を送出する。変換制御部131は、両者が一致する場合、入力メディア符号化データVin(n)を伝送先に対応する出力符号化データVout(n)として送信部140に送出する。
図9を参照して、第2の実施例における変換制御部131は、第1の実施例における変換制御部131と同様に、入力信号Vin(n)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツールと伝送先のPTT端末に対応する接続設定情報200とを比較し、その比較結果に基づき入力信号Vin(n)の変換方法を決定する。ただし、第2の実施例におけるビットレートBの比較処理は、入力信号Vin(n)にBピクチャフレームが含まれる場合、そのBピクチャフレームを削除した後のビットレートBに対して実施される。又、変換制御部131は、変換方法としてタンデム変換を選択すると、その変換内容(伝送先のPTT端末)に応じて変換処理を行う第kのタンデム変換部132−kを決定する。第2の実施例の映像変換部130Aにおけるその他の構成は、第1の実施例の映像変換部130と同様である。
図10は、第2の実施例における第kのタンデム変換部132−kの構成を示すブロック図である。第kのタンデム変換部132−kは、第kのデコーダ150−k、第kのリサイズ処理部160−k、及び第kのエンコーダ170−kを備える。変換制御部131に指定された第kのタンデム変換部132−kは、Bフレーム削除部134においてBピクチャフレームが削除された入力信号V’in(n)の復号処理、リサイズ処理、符号化処理を実行する。
図11を参照して、第2の実施例における映像符号化データの変換処理の動作について説明する。第1の実施例と同様に、伝送元の第jのPTT端末20−jからPTTサーバ10に第jの入力信号Vin(j)が供給されると、映像変換部130A(変換制御部131)は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200を取得し、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等と比較処理を実行する(ステップS201)。変換制御部131は、伝送先の符号化方式201及び符号化パラメータ202と、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式及び符号化パラメータとを比較し、その比較結果に基づいて第jの入力信号Vin(j)をタンデム変換するか否かを決定する(ステップS202〜S204)。ステップS202及びS203の比較及び変換方法選択動作は、図8におけるステップS102及びS103と同様であるので説明は省略する。
ステップS204では、図8に示されるステップS104と同様に、フレームレート(F)及びビットレート(B)が比較される。第iのフレームレートFout(i)が第jのフレームレートFin(j)以上、且つ第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)以上である場合(ステップS204のYES)、第1の実施例におけるステップS106と同様に、第jの入力信号Vin(j)の第jの符号化ツールTin(j)と伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する第iの符号化ツールTout(i)とが一致するかどうかが比較され、符号化ツール・時間情報変換が必要かどうかの判定が行われる(ステップS209)。
ステップS209において、符号化ツール(T)が不一致である場合、第1の実施例と同様に、符号化ツール・時間情報変換を実行し、第iの符号化ツールTout(i)を利用した第jの出力信号Vout(j)に変換する(ステップS210、S212)。ステップS209において、符号化ツール(T)が一致する場合、変換制御部131は無変換を選択し、第jの入力信号Vin(j)をそのまま第jの出力信号Vout(j)として出力する(ステップS211)。
ステップS204において、第iのフレームレートFout(i)が第jのフレームレートFin(j)より小さい、あるいは第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)より小さい場合、変換制御部131は、第jの入力信号Vin(j)にBピクチャフレームが含まれているかを確認する(ステップS205)。第jの入力信号Vin(j)にBピクチャフレームが含まれている場合、変換制御部131は、Bフレーム削除部134に第jの入力信号Vin(j)を送出する。Bフレーム削除部134は、第jの入力信号Vin(j)からBピクチャフレームを削除して、削除された第jの入力信号Vin’(j)を出力し、削除された第jの入力信号Vin’(j)の第jのフレームレートFin’(j)が、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する第iのフレームレートFout(i)になるようにする(ステップS206)。変換制御部131は、削除された第jの入力信号Vin’(j)の削除された第jのビットレートBin’(j)と伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する第iのビットレートBout(i)とを比較する(ステップS207)。
ステップS207において、第iのビットレートBout(i)が削除された第jのビットレートBin’(j)よりも小さい場合、変換制御部131は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報200に応じた符号変換処理を実行する第kのタンデム変換部132−kを選択し、削除された第jの入力信号Vin’(j)を第kのタンデム変換部132−kに送出する(ステップS207のNO)。ここで、変換制御部131は、Bフレーム削除部134を制御して、Bフレーム削除部134に選択した第kのタンデム変換部132−kに対し削除された第jの入力信号Vin’(j)に供給させる。削除された第jの入力信号Vin’(j)が供給された第kのタンデム変換部132−kは、第1の実施例と同様に、復号処理、リサイズ処理、及び符号化処理を実行する(ステップ208)。第kのタンデム変換部132−kにおいて削除された第jの入力信号Vin’(j)は、再符号化された信号に再符号化され、それは第jの出力信号Vout(j)として送信部140に送出される(ステップS212)。
ステップS207において、第iのビットレートBout(i)が削除された第jのビットレートBin’(j)以上の値である場合、ステップS207はステップS209からステップS212に移行する。
伝送元の第jのPTT端末20−jから伝送される映像符号化データには、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応するフレームレート(F)以上のBピクチャフレームが含まれている場合がある。第2の実施例では、このような映像符号化データをタンデム変換する前に、Bピクチャフレームを削減することで、第kのデコーダ150−kの処理量を削減することができる。尚、ステップS208において、タンデム変換が選択された場合、変換制御部131は、削除された第jの入力信号Vin’(j)にまだBピクチャフレームが残っているかどうかを確認し、残っている場合、残存しているBピクチャフレームを削除して再度ステップS207の判断を行っても良い。
以上のように、本発明によるPTT通信システム100によれば、PTTグループを構成するPTT端末20−1〜20−Nの台数Nより少ないM種類の接続設定情報200を用意し、伝送される映像符号化データの符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツールと、伝送先のPTT端末20−iに対応する接続設定情報200との比較結果に基づいて、映像符号化データは、再符号化、又は符号化ツール変換される。このため、本発明によれば、複数の端末間で、音声や映像のデータの双方向のやり取りをする際に、それぞれの端末の出力を、接続相手の端末の能力に合わせた符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール、時間情報、ペイロードオプションへと変換することができる。
本発明によるPTTサーバ10は、PTTグループ内の端末数Nより少ないM回の変換処理によって、入力映像符号化データを伝送先の符号化方式や符号化パラメータに応じた映像符号化データに変換することができる。更に、PTTサーバ10は、変換による品質劣化が最も小さく、変換に要する処理量が最も小さい変換方法を選択して変換処理を行う。従って、本発明によれば、異なる符号化方式、符号化能力の第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nを含むPTTグループにおいて、処理負荷を低減した効率の良い変換処理を施してメディア符号化データを中継することができる。
本発明の第1及び第2の実施例において、接続設定情報200は、出力符号化データの符号化設定情報を特定する情報である。接続設定情報200の数MはPTT端末の数Nより少なく設定される。これにより、PTTサーバ10は、すべてのPTT端末20−1〜20−Nの能力に沿った符号化データ変換を行うのではなく、限定したパターンの変換を行う。PTTサーバ10での変換処理量を削減することができる。
接続設定情報200は、符号化設定情報として出力符号化データの符号化方式201及び/又は符号化パラメータ202を含むことが好ましい。この場合、メディア変換部130は、変換制御部131と、タンデム変換部132又は132−kとを備えることが好ましい。ここで、kは1とKとの間の変数である(両方を含む)。変換制御部131は、メディア符号化データVin(n)の符号化方式及び符号化パラメータと、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200とを比較し、比較結果に応じてタンデム変換部132又は132−k、又は送信部140に、入力メディア符号化データVin(n)を送出する。タンデム変換部132又は132−kは、入力メディア符号化データVin(n)を復号されたメディア符号化データに復号するデコーダと、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる符号化方式201及び符号化パラメータ202で、復号されたメディア符号化データを符号化されたデータに符号化して、その符号化されたデータを伝送先のPTT端末20−iに対応する出力符号化データVout(n)として送信部140に送出するエンコーダ170又は170−kとを有する。入力メディア符号化データVin(n))がタンデム変換部132又は132−kに供給されると、伝送先のPTT端末20−iで符号化可能(復号可能)な符号化方式によって入力メディア符号化データVin(n)を再符号化することができる。又、送信部140に入力符号化データVin(n)が供給されると、出力符号化データVout(n)が無変換でPTT端末20−iに伝送される。
変換制御部131は、入力メディア符号化データVin(n)の符号化方式と、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる符号化方式201とが異なる場合、接続設定情報200に対応するタンデム変換部132又は132−kに入力メディア符号化データVin(n)を送出することが好ましい。
又、接続設定情報200は、符号化パラメータ202として、映像解像度Routを含むことが好ましい。この場合、入力メディア符号化データVin(n)の符号化方式201と、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる符号化方式201とが一致し、入力メディア符号化データVin(n)の映像解像度と、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる映像解像度Routとが異なる場合、変換制御部131は、接続設定情報200に対応するタンデム変換部132又は132−kに入力メディア符号化データVin(n)を送出する。更に、タンデム変換部132又は132−kは、入力メディア符号化データVin(n)の解像度を伝送先のPTT端末20−iに対応する解像度に変更するリサイズ処理部160又は160−kを備えることが好ましい。
又、接続設定情報200は、符号化パラメータ202として、フレームレートFout及びビットレートBoutを含むことが好ましい。この場合、入力メディア符号化データVin(n)の符号化方式及び映像解像度と、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる符号化方式201及び映像解像度Routとが一致し、且つ入力メディア符号化データVin(n)のフレームレート及びビットレートが、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれるフレームレートFout及びビットレートBoutより大きい場合、変換制御部131は、接続設定情報200に対応するタンデム変換部132又は132−kに入力メディア符号化データVin(n)を送出する。
メディア変換部130Aは、入力メディア符号化データVin(n)から双方向予測符号化画像フレームを削除して、削除されたメディア符号化データVin’(n)を出力するBフレーム削除部134を更に具備することが好ましい。この場合、変換制御部131は、削除されたメディア符号化データVin’(n)のビットレートが、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれるビットレートBoutより大きい場合、削除されたメディア符号化データVin’(n)をタンデム変換部132−kに送出する。
更に、接続設定情報200は、対応するPTT端末20−nが符号化に用いる符号化ツール203を含むことが好ましい。この場合、メディア変換部130又は130Aは、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報200に含まれる符号化ツール203で、入力メディア符号化データVin(n)を変換されたデータに変換して、この変換されたデータを伝送先のPTT端末に対応する出力符号化データVout(n)として送信部140に送出する符号化ツール変換部133を更に具備することが好ましい。変換制御部131は、入力メディア符号化データVin(n)の符号化ツールと伝送先のPTT端末20−iに対応する符号化ツール203とが異なる場合、符号化ツール変換部133に入力メディア符号化データVin(n)を送出する。変換制御部131は、両者が一致する場合、入力メディア符号化データVin(n)を伝送先に対応する出力符号化データVout(n)として送信部140に送出する。
図12から図16を参照して、本発明の第3の実施例によるPTT通信システム100について説明する。本発明の第3の実施例によるPTT通信システム100では、音声符号化データがメディア符号化データとして使用される。
本発明の第3の実施例によるPTT通信システム100は、PTTサーバ10の代わりにPTTサーバ10Aを備えている。PTTサーバ10Aは、伝送元のPTT端末(第jのPTT端末)20−jから受信した音声符号化データを、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する音声符号化データに変換して伝送する。PTTサーバ10Aは、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する変換方法を、後述する接続設定情報210として保持し、音声符号化データを中継する際、この接続設定情報210に基づいて変換処理(再符号化処理)を実行する。
図12を参照して、PTTサーバ10Aの構成の詳細について説明する。PTTサーバ10Aは、制御部110A、受信部120A、音声変換部130B、および送信部140Aを備える。音声変換部130Bは、メディア変換部とも呼ばれる。制御部110Aは、受信部120A及び送信部140Aを介して第nのPTT端末20−nとの間における各種信号及びデータの送受信を行い、呼制御及び発信権制御を実行する。
詳述すると、制御部110Aは、SIP/SDPを用いて第nのPTT端末20−nのPTTグループへの参加及び離脱処理、TBCPもしくはRTCPを用いて第nのPTT端末20−nとの間で発言権制御を行う。又、制御部110Aは、PTTサーバ10Aが出力可能な符号化データVout(n)の符号化設定情報を接続設定情報210として管理する。符号化データVout(n)は、出力符号化データVout(n)と呼ばれる。ここでは、出力符号化データVout(n)を、以下、出力データVout(n)とも称す。符号化設定情報は、例えば、符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等である。
制御部110Aは、PTTグループを形成する際、受信部120Aを介して第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのそれぞれから通知されるPTT端末の符号化能力に基づいて、それぞれのPTT端末に最適な接続設定情報210を選択し、呼接続処理で能力交換し、当該PTT端末に対応付ける。又、制御部110Aは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nの台数Nより少ないM個の接続設定情報210と対応付けて管理する。ここで、Mは1以上の整数である。すなわち、N>M≧1である。
受信部120Aは、図示しない複数の受信ポートを備える。受信部120Aは、受信ポートに接続する第nのPTT端末20−nからの各種信号やデータを受信して、制御部110Aや音声変換部130Bに伝送する。受信部120Aは、制御部110Aから指定された受信ポートに接続する第nのPTT端末20−nから音声符号化データを受信し、これを入力信号Vin(n)として音声変換部130Bに伝送する。尚、受信部120Aは、物理的な受信モジュールであっても、論理的な受信セッションであっても構わない。
音声変換部130Bは、制御部110Aから取得する接続設定情報210に基づいて入力信号Vin(n)の符号化方式等を変換して、出力信号Vout(n)を生成する。詳細には、先ず、音声変換部130Bは、入力信号Vin(n)の符号化設定情報と、伝送先のPTT端末に対応する接続設定情報210とを比較する。ここで、符号化設定情報は、例えば、符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等から成る。次に、音声変換部130Aは、この比較結果に基づいて決定した変換方法で、入力信号Vin(n)を出力信号Vout(n)に変換して、出力信号Vout(n)を送信部140Aに出力する。尚、制御部110Aは、呼接続処理における能力交換の際に入力信号Vin(n)の符号化設定情報を取得し、これを利用して変換方法を決定する。
送信部140Aは、図示しない複数の送信ポートを備える。送信ポートは、通常、受信ポートと共用する。送信部140Aは、送信ポートに接続するPTT端末(ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−N)のいずれか(ここでは、第iのPTT端末20−i)に対し、音声変換部130Bから出力された出力信号Vout(n)を伝送する。この際、制御部110Aは、送信部140Aに対し伝送先PTT端末(第iのPTT端末)20−iのポート番号やIPアドレスを指定する。そして、生成された出力信号Vout(n)が複数ある場合、制御部110Aは、伝送先PTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する出力信号Vout(n)を送信部140Aに指定する。送信部140Aは、指定された出力信号Vout(n)を音声符号化データとして対応するPTT端末(第iのPTT端末)20−iに送信する。尚、送信部140Aは、物理的な送信モジュールであっても、論理的な送信セッションであっても構わない。
尚、制御部110A及び音声変換部130Bは、コンピュータによって実行されるプログラムによって実現され得る。すなわち、制御部110Aは、制御プロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されて良い。この場合、制御プロセッサは、記憶装置に記憶された制御用プログラムに従って上述した制御動作を行う。音声変換部130Bは、音声変換プロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されてよい。この場合、音声変換プロセッサは、記憶装置に記憶された音声変換用プログラムに従って上述した音声変換動作を行う。或いは、制御部110Aと音声変換部130Bとは、1つのプロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されても良い。この場合、プロセッサは、記憶装置に記憶されたプログラムに従って、上記制御動作と上記音声変換動作とを行う。
図13はPTTサーバ10Aにおいて使用される接続設定情報210を示す。接続設定情報210は、PTTサーバ10Aが符号化可能な音声符号化データの符号化方式(Cout)211、符号化パラメータ212、符号化ツール(Tout)213を組み合わせた情報である。ここで、符号化方式(Cout)211は、音声符号化データの符号化形式を指定する情報である。符号化方式(Cout)211は、例えば、ITU−T勧告G.711、ITU−T勧告G.729、ADR(Adaptive Audio Rate)などを指定する情報である。符号化パラメータ212は、第nのPTT端末20−nの符号化能力を示す情報である。符号化パラメータ212は、例えば、音声符号化データのサンプリング周波数(Sout)、チャネル数(Chout)、及びビットレート(Bout)を示す情報である。符号化ツール(Tout)213は、音声符号化データが使用している符号化ツールを示す情報である。符号化ツール(Tout)213はペイロードオプション等を指定する情報である。
図14に、本発明の第3の実施例における音声変換部130Bの構成の詳細を示す。第3の実施の形態における音声変換部130Bは、変換制御部131A、タンデム変換部132A、及び符号化ツール変換部133Aを備える。
変換制御部131Aは、入力信号Vin(n)の変換方法を決定し、決定した変換方法に対応する変換部に対し入力信号Vin(n)を出力する。詳細には、変換制御部131Aは、入力信号Vin(n)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等と、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する接続設定情報210とを比較し、その結果に基づいて、入力信号Vin(n)の変換方法を決定する。この際、変換制御部131Aは、変換による品質劣化が最も小さく、変換に要する処理量が最も小さい変換方法を選択する。尚、変換制御部131Aにおいて無変換が選択された場合、変換制御部131Aは入力信号Vin(n)をそのまま出力信号Vout(n)として送信部140Aに出力する。
タンデム変換部132Aは、符号化方式及び符号化パラメータに応じたK種類の符号化処理を実行する。ここで、KはM以下の正の整数である(K≦M)。タンデム変換部132Aにおいて、サブサンプリングなどのサンプリング周波数変換方法や、再量子化などにより符号化パラメータを変換する方法、チャネル数変換としてステレオからモノラルへのチャネル合成する方法が採用される。
符号化ツール変換部133Aは、入力信号Vin(n)のペイロードオプションを変更する。
図15に、本発明の第3の実施例におけるタンデム変換部132Aの構成を示す。第3の実施例におけるタンデム変換部132Aは、デコーダ150Aと、処理部160Aと、第1乃至第Kのエンコーダ170A−1、170A−2、…、170A−Kとを備える。デコーダ150Aは、入力信号Vin(n)を復号して、復号された信号を出力する。処理部160Aは、復号された信号のサンプリング周波数を、変換制御部131Aから指定された接続設定情報210に含まれるサンプリング周波数Soutに変更して、変更された信号を出力する。第1乃至第Kのエンコーダ170A−1〜170A−Kは、変更された信号に対して、予め設定された符号化パラメータ、符号化方式に応じた符号化処理を実行する。
変換制御部131Aがタンデム変換を選択したとする。この場合、変換制御部131Aは、接続設定情報210の比較結果に基づいてタンデム変換部132Aを制御し、処理部160Aにおけるサンプリング周波数や、符号化するエンコーダを指定する。タンデム変換部132Aは、指定された第kのエンコーダ170−kで符号化を実行し、符号化された信号を出力信号Vout(n)として出力する。ここで、kは1≦k≦Kの間の変数である。
第3の実施例におけるタンデム変換部132Aは、1つの入力信号Vin(n)からK種類の出力信号Vout(n)に変換可能であるが、デコーダ150Aは1つで済むため、処理量を小さく抑えることができる。
次に、図16を参照して、PTTサーバ10Aにおける変換処理の詳細について説明する。ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのうち、第jのPTT端末20−j(1≦j≦N)が発言権を持ち、第iのPTT端末20−i(1≦i≦N、i≠j)に対して音声符号化データを伝送する場合を例に挙げて説明する。すなわち、この例では、第jのPTT端末20−jが伝送元のPTT端末として動作し、第iのPTT端末20−iが伝送先のPTT端末として動作する。
伝送元の第jのPTT端末20−jからPTTサーバ10Aに第jの入力信号Vin(j)が供給されると、音声変換部130B(変換制御部131A)は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報210を取得し、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等との比較処理を実行する(ステップS101A)。ここで、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式(Cin)、サンプリング周波数(Sin)、チャネル数(Chin)、ビットレート(Bin)、および符号化ツール(Tin)を、それぞれ、第jの符号化方式Cin(j)、第jのサンプリング周波数Sin(j)、第jのチャネル数Chin(j)、第jのビットレートBin(j)、および第jの符号化ツールTin(j)とし、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する符号化方式(Cout)、サンプリング周波数(Sout)、チャネル数(Chout)、ビットレート(Bout)、および符号化ツール(Tout)を、それぞれ、第iの符号化方式Cout(i)、第iのサンプリング周波数Sout(i)、第iのチャネル数Chout(i)、第iのビットレートBout(i)、および第iの符号化ツールTout(i)とする。
変換制御部131Aは、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報210の符号化方式211及び符号化パラメータ212と、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式及び符号化パラメータとを比較し、その比較結果に基づいて第jの入力信号Vin(j)をタンデム変換するか否かを決定する(ステップS102A〜S104A)。ここで、変換制御部131Aは、第jの符号化方式Cin(j)と第iの符号化方式Cout(i)、第jのサンプリング周波数Sin(j)と第iのサンプリング周波数Sout(i)、第jのチャネル数Chin(j)と第iのチャネル数Chout(i)、第jのビットレートBin(j)と第iのビットレートBout(i)とをそれぞれ比較する。この際、比較結果が、符号化方式(C)が不一致(ステップS102AのNO)、第jのサンプリング周波数Sin(j)と第iのサンプリング周波数Sout(i)とが不一致(ステップS103AのNO)、第jのチャネル数Chout(i)が第jのチャネル数Chin(j)より小さい(ステップS104AのNO)、あるいは第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)より小さい(ステップS104AのNO)のいずれかである場合、変換制御部131Aは、タンデム変換を選択する。
変換制御部131Aは、ステップS102A〜S104Aにおいてタンデム変換を選択すると、第jの入力信号Vin(j)をタンデム変換部132Aに出力する。タンデム変換部132Aは、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報210に基づき、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式又は符号化パラメータを変換された信号に変換し(ステップS105A)、変換された信号を第jの出力信号Vout(j)として送信部140Aに送出する(ステップS109A)。詳細には、タンデム変換部132Aにおいて、デコーダ150Aは第jの入力信号Vin(j)をデコードした第jの入力信号にデコードし、それを処理部160Aに供給する。ここで、処理部160Aは、第jの入力信号Vin(j)の第jのサンプリング周波数Sin(j)が伝送先の第iのサンプリング周波数Sout(i)より高い場合、デコードされた第jの入力信号Vin(j)の第jのサンプリング周波数Sin(j)を第iのサンプリング周波数Sout(i)に変換する。この際、第jの入力信号Vin(j)の第jのサンプリング周波数Sin(j)が伝送先の第iのサンプリング周波数Sout(i)以下である場合、サンプリング周波数変換処理は省略される。次に、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報210に基づいて、第kのエンコーダ170−kにおいて符号化処理が実行される。すなわち、サンプリング周波数変換処理後の第jの入力信号Vin(j)は、伝送先の第iの符号化方式Cout(i)、第iのチャネル数Chout(i)、第iのビットレートBout(i)で符号化され、符号化された信号は、第jの出力信号Vout(j)として送信部140Aに送出される。
一方、伝送元と伝送先の符号化方式及び符号化パラメータの比較処理(ステップS102A〜S104A)において、両者の符号化方式(C)及びサンプリング周波数(S)が一致する場合(ステップS102AのYES、ステップS103AのYES)、及び第iのチャネル数Chout(i)が第jのチャネル数Chin(j)以上の値、第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)以上の値である場合(ステップS104AのYES)、変換制御部131Aは、伝送元と伝送先に対応する符号化ツール(T)の比較処理を実行する(ステップS106A)。ここでは、第jの入力信号Vin(j)に対し、符号化ツール変換処理を実行するか否かが決定される。
ステップS106Aにおいて、伝送元の第jの符号化ツールTin(j)と伝送先の第iの符号化ツールTout(i)が不一致である場合、変換制御部131Aは符号化ツール変換を選択し、符号化ツール変換部133Aに第jの入力信号Vin(j)を送出する。符号化ツール変換部133Aは、従来技術と同様な処理により、第jの入力信号Vin(j)を第iの符号化ツールTout(i)を利用した第jの出力信号Vout(j)に変換する。
ステップS106において、符号化ツール(T)が一致する場合、変換制御部131Aは無変換を選択し(ステップS108A)、第jの入力信号Vin(j)をそのまま第jの出力信号Vout(j)として出力する。
以上のように、PTTサーバ10Aは、伝送元の第jのPTT端末20−jから伝送された第jの音声符号化データ(第jの入力信号)Vin(j)を、伝送先の第iのPTT端末20−iの符号化能力(復号能力)に応じた符号化形式のデータ(第jの出力信号)Vout(j)に変換することができる。又、伝送元の第jのPTT端末20−jから伝送された第jの音声符号化データを伝送先の第iのPTT端末20−iが復号可能である場合、PTTサーバ10Aは、第jの音声符号化データ(第jの入力信号)Vin(j)を変換せずに伝送先の第iのPTT端末20−iに伝送する。
送信部140Aは、制御部110Aから指定されたポート番号やIPアドレスに基づいて、音声変換部130Bから出力された第jの出力信号Vout(j)を、音声符号化データとして伝送先の第iのPTT端末20−iに伝送する。伝送先のPTT端末20−nが複数である場合、音声変換部130Bは、上述のような変換動作(ステップS101A〜S109A)を伝送先のPTT端末毎に実行し、それぞれに対応する第jの出力信号Vout(j)を送信部140Aに出力する。この際、送信部140Aに送出される第jの出力信号Vout(j)の数M(無変換を含む)は、伝送先のPTT端末数(N−1)より小さい。通常、PTTグループに属する全てのPTT端末20−1〜20−Nの符号化能力が異なることはなく、共通の復号方式や符号化能力を有するPTT端末が存在することが多い。又、高い符号化能力のPTT端末に対し、能力の低いPTT端末に合わせた符号化パラメータ212を設定することで、共通の符号化処理で符号化データを変換することができる。このため、PTTグループ内のPTT端末数Nに依らずPTTサーバ10Aに設定された接続設定情報210の数Mに応じて、符号化データの変換処理数が決まる。このため、PTTサーバ10は、伝送先のすべてのPTT端末に対応する符号化能力に応じて変換処理をする必要がなく、M回の変換処理で映像符号化データの中継処理を実現できる。
本発明の第3の実施例において、接続設定情報210は、符号化パラメータ212として、サンプリング周波数Soutを含んでも良い。この場合、変換制御部131Aは、入力メディア符号化データVin(n)の符号化方式と、伝送先のPTT端末に対応付けられた接続設定情報210に含まれる符号化方式212とが一致し、入力メディア符号化データVin(n)のサンプリング周波数と、伝送先のPTT端末に対応付けられた接続設定情報210に含まれるサンプリング周波数Soutが異なる場合、接続設定情報210に対応するタンデム変換部132Aに入力メディア符号化データを送出する。
又、タンデム変換部132Aは、入力ディア符号化データVin(n)のサンプリング周波数を伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報210に含まれるサンプリング周波数Soutに変更する処理部160Aを備えても良い。
又、接続設定情報210は、符号化パラメータ212として、チャネル数Chout及びビットレートBoutを含んでも良い。この場合、変換制御部131Aは、入力メディア符号化データVin(n)の符号化方式及びサンプリング周波数と、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報210に含まれる符号化方式211及びサンプリング周波数Soutとが一致し、且つ入力メディア符号化データVin(n)のチャネル数及びビットレートが、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報210に含まれるチャネル数Chout及びビットレートBoutより大きい場合、接続設定情報210に対応するタンデム変換部132Aに入力メディア符号化データVin(n)を送出する。
更に、接続設定情報210は、対応するPTT端末20−nが符号化に用いる符号化ツール213を含むことが好ましい。この場合、メディア変換部130Bは、伝送先PTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報210に含まれる符号化ツール213で、入力メディア符号化データVin(n)を変換されたデータに変換して、この変換されたデータを伝送先のPTT端末20−iに対応する出力符号化データVout(n)として送信部140Aに出力する符号化ツール変換部133Aを更に具備することが好ましい。変換制御部131Aは、入力メディア符号化データVin(n)の符号化ツールと伝送先のPTT端末20−iに対応する符号化ツール213とが異なる場合、符号化ツール変換部133Aに入力メディア符号化データVin(n)を送出する。変換制御図131Aは、両者が一致する場合、入力メディア符号化データVin(n)を伝送先に対応する出力符号化データVout(n)として送信部140Aに送出する。
以上、本発明をその幾つかの実施例によって説明してきたが、当業者であれば、本発明を種々の方法で容易に実施できるだろう。例えば、第1及び第2の実施例では、符号化ツール変換と時間情報変換を一括で行う変換方法を採用する仮定で説明するが、これらを独立した変換処理としても問題ないのは勿論である。
更に、本実施例では、送信部140又は140Aが、メディア変換部130又は130Bから出力されたM個(無変換を含む)の出力信号Vout(n)から選択した出力信号を、変換後のメディア符号化データとして、対応するPTT端末20−iに送信しているが、本発明はこれに限らない。例えば、送信部140又は140AがM個の出力信号Vout(n)を伝送先となるすべてのPTT端末20−nに送信する。各PTT端末20−nは、呼制御時(能力交換時)に通知された接続設定情報200又は210に適合した出力信号Vout(n)をM個の出力信号Vout(n)から取得してもよい。
又、本実施例では、PTTサーバ10又は10Aに用意された接続設定情報200又は210の数とPTT端末20−1〜20−Nのそれぞれに割り当てられた接続設定情報200又は210の数が同じMとして説明したが、PTT端末20−nに割り当てられる数M以上の接続設定情報200又は210がPTTセーバ10又は10Aに用意されても構わない。
この出願は、2006年12月6日に出願された、日本特許出願第2006−329749号からの優先権を基礎とし、その利益を主張するものであり、その開示はここに全体として参考文献として組み込まれる。
本発明の第3の実施例によるPTT通信システム100は、PTTサーバ10の代わりにPTTサーバ10Aを備えている。PTTサーバ10Aは、伝送元のPTT端末(第jのPTT端末)20−jから受信した音声符号化データを、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する音声符号化データに変換して伝送する。PTTサーバ10Aは、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する変換方法を、後述する接続設定情報210として保持し、音声符号化データを中継する際、この接続設定情報210に基づいて変換処理(再符号化処理)を実行する。
図12を参照して、PTTサーバ10Aの構成の詳細について説明する。PTTサーバ10Aは、制御部110A、受信部120A、音声変換部130B、および送信部140Aを備える。音声変換部130Bは、メディア変換部とも呼ばれる。制御部110Aは、受信部120A及び送信部140Aを介して第nのPTT端末20−nとの間における各種信号及びデータの送受信を行い、呼制御及び発信権制御を実行する。
詳述すると、制御部110Aは、SIP/SDPを用いて第nのPTT端末20−nのPTTグループへの参加及び離脱処理、TBCPもしくはRTCPを用いて第nのPTT端末20−nとの間で発言権制御を行う。又、制御部110Aは、PTTサーバ10Aが出力可能な符号化データVout(n)の符号化設定情報を接続設定情報210として管理する。符号化データVout(n)は、出力符号化データVout(n)と呼ばれる。ここでは、出力符号化データVout(n)を、以下、出力データVout(n)とも称す。符号化設定情報は、例えば、符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等である。
制御部110Aは、PTTグループを形成する際、受信部120Aを介して第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのそれぞれから通知されるPTT端末の符号化能力に基づいて、それぞれのPTT端末に最適な接続設定情報210を選択し、呼接続処理で能力交換し、当該PTT端末に対応付ける。又、制御部110Aは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nの台数Nより少ないM個の接続設定情報210と対応付けて管理する。ここで、Mは1以上の整数である。すなわち、N>M≧1である。
受信部120Aは、図示しない複数の受信ポートを備える。受信部120Aは、受信ポートに接続する第nのPTT端末20−nからの各種信号やデータを受信して、制御部110Aや音声変換部130Bに伝送する。受信部120Aは、制御部110Aから指定された受信ポートに接続する第nのPTT端末20−nから音声符号化データを受信し、これを入力信号Vin(n)として音声変換部130Bに伝送する。尚、受信部120Aは、物理的な受信モジュールであっても、論理的な受信セッションであっても構わない。
音声変換部130Bは、制御部110Aから取得する接続設定情報210に基づいて入力信号Vin(n)の符号化方式等を変換して、出力信号Vout(n)を生成する。詳細には、先ず、音声変換部130Bは、入力信号Vin(n)の符号化設定情報と、伝送先のPTT端末に対応する接続設定情報210とを比較する。ここで、符号化設定情報は、例えば、符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等から成る。次に、音声変換部130Aは、この比較結果に基づいて決定した変換方法で、入力信号Vin(n)を出力信号Vout(n)に変換して、出力信号Vout(n)を送信部140Aに出力する。尚、制御部110Aは、呼接続処理における能力交換の際に入力信号Vin(n)の符号化設定情報を取得し、これを利用して変換方法を決定する。
送信部140Aは、図示しない複数の送信ポートを備える。送信ポートは、通常、受信ポートと共用する。送信部140Aは、送信ポートに接続するPTT端末(ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−N)のいずれか(ここでは、第iのPTT端末20−i)に対し、音声変換部130Bから出力された出力信号Vout(n)を伝送する。この際、制御部110Aは、送信部140Aに対し伝送先PTT端末(第iのPTT端末)20−iのポート番号やIPアドレスを指定する。そして、生成された出力信号Vout(n)が複数ある場合、制御部110Aは、伝送先PTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する出力信号Vout(n)を送信部140Aに指定する。送信部140Aは、指定された出力信号Vout(n)を音声符号化データとして対応するPTT端末(第iのPTT端末)20−iに送信する。尚、送信部140Aは、物理的な送信モジュールであっても、論理的な送信セッションであっても構わない。
尚、制御部110A及び音声変換部130Bは、コンピュータによって実行されるプログラムによって実現され得る。すなわち、制御部110Aは、制御プロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されて良い。この場合、制御プロセッサは、記憶装置に記憶された制御用プログラムに従って上述した制御動作を行う。音声変換部130Bは、音声変換プロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されてよい。この場合、音声変換プロセッサは、記憶装置に記憶された音声変換用プログラムに従って上述した音声変換動作を行う。或いは、制御部110Aと音声変換部130Bとは、1つのプロセッサ(図示せず)と記憶装置(図示せず)とから構成されても良い。この場合、プロセッサは、記憶装置に記憶されたプログラムに従って、上記制御動作と上記音声変換動作とを行う。
図13はPTTサーバ10Aにおいて使用される接続設定情報210を示す。接続設定情報210は、PTTサーバ10Aが符号化可能な音声符号化データの符号化方式(Cout)211、符号化パラメータ212、符号化ツール(Tout)213を組み合わせた情報である。ここで、符号化方式(Cout)211は、音声符号化データの符号化形式を指定する情報である。符号化方式(Cout)211は、例えば、ITU−T勧告G.711、ITU−T勧告G.729、ADR(Adaptive Audio Rate)などを指定する情報である。符号化パラメータ212は、第nのPTT端末20−nの符号化能力を示す情報である。符号化パラメータ212は、例えば、音声符号化データのサンプリング周波数(Sout)、チャネル数(Chout)、及びビットレート(Bout)を示す情報である。符号化ツール(Tout)213は、音声符号化データが使用している符号化ツールを示す情報である。符号化ツール(Tout)213はペイロードオプション等を指定する情報である。
図14に、本発明の第3の実施例における音声変換部130Bの構成の詳細を示す。第3の実施の形態における音声変換部130Bは、変換制御部131A、タンデム変換部132A、及び符号化ツール変換部133Aを備える。
変換制御部131Aは、入力信号Vin(n)の変換方法を決定し、決定した変換方法に対応する変換部に対し入力信号Vin(n)を出力する。詳細には、変換制御部131Aは、入力信号Vin(n)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等と、伝送先のPTT端末(第iのPTT端末)20−iに対応する接続設定情報210とを比較し、その結果に基づいて、入力信号Vin(n)の変換方法を決定する。この際、変換制御部131Aは、変換による品質劣化が最も小さく、変換に要する処理量が最も小さい変換方法を選択する。尚、変換制御部131Aにおいて無変換が選択された場合、変換制御部131Aは入力信号Vin(n)をそのまま出力信号Vout(n)として送信部140Aに出力する。
タンデム変換部132Aは、符号化方式及び符号化パラメータに応じたK種類の符号化処理を実行する。ここで、KはM以下の正の整数である(K≦M)。タンデム変換部132Aにおいて、サブサンプリングなどのサンプリング周波数変換方法や、再量子化などにより符号化パラメータを変換する方法、チャネル数変換としてステレオからモノラルへのチャネル合成する方法が採用される。
符号化ツール変換部133Aは、入力信号Vin(n)のペイロードオプションを変更する。
図15に、本発明の第3の実施例におけるタンデム変換部132Aの構成を示す。第3の実施例におけるタンデム変換部132Aは、デコーダ150Aと、処理部160Aと、第1乃至第Kのエンコーダ170A−1、170A−2、…、170A−Kとを備える。デコーダ150Aは、入力信号Vin(n)を復号して、復号された信号を出力する。処理部160Aは、復号された信号のサンプリング周波数を、変換制御部131Aから指定された接続設定情報210に含まれるサンプリング周波数Soutに変更して、変更された信号を出力する。第1乃至第Kのエンコーダ170A−1〜170A−Kは、変更された信号に対して、予め設定された符号化パラメータ、符号化方式に応じた符号化処理を実行する。
変換制御部131Aがタンデム変換を選択したとする。この場合、変換制御部131Aは、接続設定情報210の比較結果に基づいてタンデム変換部132Aを制御し、処理部160Aにおけるサンプリング周波数や、符号化するエンコーダを指定する。タンデム変換部132Aは、指定された第kのエンコーダ170−kで符号化を実行し、符号化された信号を出力信号Vout(n)として出力する。ここで、kは1≦k≦Kの間の変数である。
第3の実施例におけるタンデム変換部132Aは、1つの入力信号Vin(n)からK種類の出力信号Vout(n)に変換可能であるが、デコーダ150Aは1つで済むため、処理量を小さく抑えることができる。
次に、図16を参照して、PTTサーバ10Aにおける変換処理の詳細について説明する。ここでは、第1乃至第NのPTT端末20−1〜20−Nのうち、第jのPTT端末20−j(1≦j≦N)が発言権を持ち、第iのPTT端末20−i(1≦i≦N、i≠j)に対して音声符号化データを伝送する場合を例に挙げて説明する。すなわち、この例では、第jのPTT端末20−jが伝送元のPTT端末として動作し、第iのPTT端末20−iが伝送先のPTT端末として動作する。
伝送元の第jのPTT端末20−jからPTTサーバ10Aに第jの入力信号Vin(j)が供給されると、音声変換部130B(変換制御部131A)は、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報210を取得し、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式、符号化パラメータ、符号化ツール等との比較処理を実行する(ステップS101A)。ここで、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式(Cin)、サンプリング周波数(Sin)、チャネル数(Chin)、ビットレート(Bin)、および符号化ツール(Tin)を、それぞれ、第jの符号化方式Cin(j)、第jのサンプリング周波数Sin(j)、第jのチャネル数Chin(j)、第jのビットレートBin(j)、および第jの符号化ツールTin(j)とし、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する符号化方式(Cout)、サンプリング周波数(Sout)、チャネル数(Chout)、ビットレート(Bout)、および符号化ツール(Tout)を、それぞれ、第iの符号化方式Cout(i)、第iのサンプリング周波数Sout(i)、第iのチャネル数Chout(i)、第iのビットレートBout(i)、および第iの符号化ツールTout(i)とする。
変換制御部131Aは、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報210の符号化方式211及び符号化パラメータ212と、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式及び符号化パラメータとを比較し、その比較結果に基づいて第jの入力信号Vin(j)をタンデム変換するか否かを決定する(ステップS102A〜S104A)。ここで、変換制御部131Aは、第jの符号化方式Cin(j)と第iの符号化方式Cout(i)、第jのサンプリング周波数Sin(j)と第iのサンプリング周波数Sout(i)、第jのチャネル数Chin(j)と第iのチャネル数Chout(i)、第jのビットレートBin(j)と第iのビットレートBout(i)とをそれぞれ比較する。この際、比較結果が、符号化方式(C)が不一致(ステップS102AのNO)、第jのサンプリング周波数Sin(j)と第iのサンプリング周波数Sout(i)とが不一致(ステップS103AのNO)、第jのチャネル数Chout(i)が第jのチャネル数Chin(j)より小さい(ステップS104AのNO)、あるいは第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)より小さい(ステップS104AのNO)のいずれかである場合、変換制御部131Aは、タンデム変換を選択する。
変換制御部131Aは、ステップS102A〜S104Aにおいてタンデム変換を選択すると、第jの入力信号Vin(j)をタンデム変換部132Aに出力する。タンデム変換部132Aは、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報210に基づき、第jの入力信号Vin(j)の符号化方式又は符号化パラメータを変換された信号に変換し(ステップS105A)、変換された信号を第jの出力信号Vout(j)として送信部140Aに送出する(ステップS109A)。詳細には、タンデム変換部132Aにおいて、デコーダ150Aは第jの入力信号Vin(j)をデコードした第jの入力信号にデコードし、それを処理部160Aに供給する。ここで、処理部160Aは、第jの入力信号Vin(j)の第jのサンプリング周波数Sin(j)が伝送先の第iのサンプリング周波数Sout(i)より高い場合、デコードされた第jの入力信号Vin(j)の第jのサンプリング周波数Sin(j)を第iのサンプリング周波数Sout(i)に変換する。この際、第jの入力信号Vin(j)の第jのサンプリング周波数Sin(j)が伝送先の第iのサンプリング周波数Sout(i)以下である場合、サンプリング周波数変換処理は省略される。次に、伝送先の第iのPTT端末20−iに対応する接続設定情報210に基づいて、第kのエンコーダ170−kにおいて符号化処理が実行される。すなわち、サンプリング周波数変換処理後の第jの入力信号Vin(j)は、伝送先の第iの符号化方式Cout(i)、第iのチャネル数Chout(i)、第iのビットレートBout(i)で符号化され、符号化された信号は、第jの出力信号Vout(j)として送信部140Aに送出される。
一方、伝送元と伝送先の符号化方式及び符号化パラメータの比較処理(ステップS102A〜S104A)において、両者の符号化方式(C)及びサンプリング周波数(S)が一致する場合(ステップS102AのYES、ステップS103AのYES)、及び第iのチャネル数Chout(i)が第jのチャネル数Chin(j)以上の値、第iのビットレートBout(i)が第jのビットレートBin(j)以上の値である場合(ステップS104AのYES)、変換制御部131Aは、伝送元と伝送先に対応する符号化ツール(T)の比較処理を実行する(ステップS106A)。ここでは、第jの入力信号Vin(j)に対し、符号化ツール変換処理を実行するか否かが決定される。
ステップS106Aにおいて、伝送元の第jの符号化ツールTin(j)と伝送先の第iの符号化ツールTout(i)が不一致である場合、変換制御部131Aは符号化ツール変換を選択し、符号化ツール変換部133Aに第jの入力信号Vin(j)を送出する。符号化ツール変換部133Aは、従来技術と同様な処理により、第jの入力信号Vin(j)を第iの符号化ツールTout(i)を利用した第jの出力信号Vout(j)に変換する。
ステップS106において、符号化ツール(T)が一致する場合、変換制御部131Aは無変換を選択し(ステップS108A)、第jの入力信号Vin(j)をそのまま第jの出力信号Vout(j)として出力する。
以上のように、PTTサーバ10Aは、伝送元の第jのPTT端末20−jから伝送された第jの音声符号化データ(第jの入力信号)Vin(j)を、伝送先の第iのPTT端末20−iの符号化能力(復号能力)に応じた符号化形式のデータ(第jの出力信号)Vout(j)に変換することができる。又、伝送元の第jのPTT端末20−jから伝送された第jの音声符号化データを伝送先の第iのPTT端末20−iが復号可能である場合、PTTサーバ10Aは、第jの音声符号化データ(第jの入力信号)Vin(j)を変換せずに伝送先の第iのPTT端末20−iに伝送する。
送信部140Aは、制御部110Aから指定されたポート番号やIPアドレスに基づいて、音声変換部130Bから出力された第jの出力信号Vout(j)を、音声符号化データとして伝送先の第iのPTT端末20−iに伝送する。伝送先のPTT端末20−nが複数である場合、音声変換部130Bは、上述のような変換動作(ステップS101A〜S109A)を伝送先のPTT端末毎に実行し、それぞれに対応する第jの出力信号Vout(j)を送信部140Aに出力する。この際、送信部140Aに送出される第jの出力信号Vout(j)の数M(無変換を含む)は、伝送先のPTT端末数(N−1)より小さい。通常、PTTグループに属する全てのPTT端末20−1〜20−Nの符号化能力が異なることはなく、共通の復号方式や符号化能力を有するPTT端末が存在することが多い。又、高い符号化能力のPTT端末に対し、能力の低いPTT端末に合わせた符号化パラメータ212を設定することで、共通の符号化処理で符号化データを変換することができる。このため、PTTグループ内のPTT端末数Nに依らずPTTサーバ10Aに設定された接続設定情報210の数Mに応じて、符号化データの変換処理数が決まる。このため、PTTサーバ10は、伝送先のすべてのPTT端末に対応する符号化能力に応じて変換処理をする必要がなく、M回の変換処理で映像符号化データの中継処理を実現できる。
本発明の第3の実施例において、接続設定情報210は、符号化パラメータ212として、サンプリング周波数Soutを含んでも良い。この場合、変換制御部131Aは、入力メディア符号化データVin(n)の符号化方式と、伝送先のPTT端末に対応付けられた接続設定情報210に含まれる符号化方式212とが一致し、入力メディア符号化データVin(n)のサンプリング周波数と、伝送先のPTT端末に対応付けられた接続設定情報210に含まれるサンプリング周波数Soutが異なる場合、接続設定情報210に対応するタンデム変換部132Aに入力メディア符号化データを送出する。
又、タンデム変換部132Aは、入力ディア符号化データVin(n)のサンプリング周波数を伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報210に含まれるサンプリング周波数Soutに変更する処理部160Aを備えても良い。
又、接続設定情報210は、符号化パラメータ212として、チャネル数Chout及びビットレートBoutを含んでも良い。この場合、変換制御部131Aは、入力メディア符号化データVin(n)の符号化方式及びサンプリング周波数と、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報210に含まれる符号化方式211及びサンプリング周波数Soutとが一致し、且つ入力メディア符号化データVin(n)のチャネル数及びビットレートが、伝送先のPTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報210に含まれるチャネル数Chout及びビットレートBoutより大きい場合、接続設定情報210に対応するタンデム変換部132Aに入力メディア符号化データVin(n)を送出する。
更に、接続設定情報210は、対応するPTT端末20−nが符号化に用いる符号化ツール213を含むことが好ましい。この場合、メディア変換部130Bは、伝送先PTT端末20−iに対応付けられた接続設定情報210に含まれる符号化ツール213で、入力メディア符号化データVin(n)を変換されたデータに変換して、この変換されたデータを伝送先のPTT端末20−iに対応する出力符号化データVout(n)として送信部140Aに出力する符号化ツール変換部133Aを更に具備することが好ましい。変換制御部131Aは、入力メディア符号化データVin(n)の符号化ツールと伝送先のPTT端末20−iに対応する符号化ツール213とが異なる場合、符号化ツール変換部133Aに入力メディア符号化データVin(n)を送出する。変換制御図131Aは、両者が一致する場合、入力メディア符号化データVin(n)を伝送先に対応する出力符号化データVout(n)として送信部140Aに送出する。
以上、本発明をその幾つかの実施例によって説明してきたが、当業者であれば、本発明を種々の方法で容易に実施できるだろう。例えば、第1及び第2の実施例では、符号化ツール変換と時間情報変換を一括で行う変換方法を採用する仮定で説明するが、これらを独立した変換処理としても問題ないのは勿論である。
更に、本実施例では、送信部140又は140Aが、メディア変換部130又は130Bから出力されたM個(無変換を含む)の出力信号Vout(n)から選択した出力信号を、変換後のメディア符号化データとして、対応するPTT端末20−iに送信しているが、本発明はこれに限らない。例えば、送信部140又は140AがM個の出力信号Vout(n)を伝送先となるすべてのPTT端末20−nに送信する。各PTT端末20−nは、呼制御時(能力交換時)に通知された接続設定情報200又は210に適合した出力信号Vout(n)をM個の出力信号Vout(n)から取得してもよい。
又、本実施例では、PTTサーバ10又は10Aに用意された接続設定情報200又は210の数とPTT端末20−1〜20−Nのそれぞれに割り当てられた接続設定情報200又は210の数が同じMとして説明したが、PTT端末20−nに割り当てられる数M以上の接続設定情報200又は210がPTTセーバ10又は10Aに用意されても構わない。
この出願は、2006年12月6日に出願された、日本特許出願第2006−329749号からの優先権を基礎とし、その利益を主張するものであり、その開示はここに全体として参考文献として組み込まれる。
Claims (24)
- PTT(Push To Talk)通信を行うPTTサーバは、
当該PTTサーバとデータ伝送を行う、異なる仕様を有する複数のPTT端末のいずれか1つから入力メディア符号化データを受信する受信部と、
前記入力メディア符号化データを変換したデータに変換し、該変換したデータを出力符号化データとして出力するメディア変換部と、
前記出力符号化データを伝送先のPTT端末に伝送する送信部と、
前記受信部、前記メディア変換部、および前記送信部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記複数のPTT端末の数よりも少ない接続設定情報を、前記複数のPTT端末に対応付けて管理し、
前記接続設定情報は前記出力符号化データの符号化設定情報を特定する情報を含み、
前記メディア変換部は、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に基づく変換方法で前記入力メディア符号化データを前記変換したデータに変換する、PTTサーバ。 - 請求項1に記載のPTTサーバにおいて、前記接続設定情報は、前記符号化設定情報として、前記出力符号化データの符号化方式及び符号化パラメータを含み、
前記メディア変換部は、
タンデム変換部と、
前記入力メディア符号化データの符号化方式及び符号化パラメータと、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報とを比較し、比較結果に応じて前記タンデム変換部、又は前記送信部に、前記入力メディア符号化データを送出する変換制御部と、を備え、
前記タンデム変換部は、
前記入力メディア符号化データを復号して、復号されたデータを出力するデコーダと、
前記伝送先のPTT端末に対応付けられた接続設定情報に含まれる前記符号化方式及び前記符号化パラメータで、前記復号されたメディア符号化データを符号化されたデータに符号化して、該符号化されたデータを前記伝送先のPTT端末に対応する前記出力符号化データとして前記送信部に供給するエンコーダと、を有するPTTサーバ。 - 請求項2に記載のPTTサーバにおいて、前記変換制御部は、前記入力メディア符号化データの符号化方式と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化方式とが異なる場合、前記接続設定情報に対応するタンデム変換部に前記入力メディア符号化データを供給するPTTサーバ。
- 請求項2に記載のPTTサーバにおいて、前記接続設定情報は、前記符号化パラメータの1つとして映像解像度を含み、
前記変換制御部は、前記入力メディア符号化データの符号化方式と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化方式とが一致し、前記入力メディア符号化データの映像解像度と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる映像解像度とが異なる場合、前記接続設定情報に対応するタンデム変換部に前記入力メディア符号化データを出力するPTTサーバ。 - 請求項4に記載のPTTサーバにおいて、前記タンデム変換部は、前記入力メディア符号化データの映像解像度を前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる映像解像度に変更するリサイズ処理部を備えるPTTサーバ。
- 請求項2に記載のPTTサーバにおいて、前記接続設定情報は、前記符号化パラメータとして、映像解像度、フレームレート及びビットレートを含み、
前記変換制御部は、前記入力メディア符号化データの符号化方式及び映像解像度と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化方式及び映像解像度とが一致し、且つ前記入力メディア符号化データのフレームレート及びビットレートが、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれるフレームレート及びビットレートより大きい場合、前記接続設定情報に対応するタンデム変換部に前記入力メディア符号化データを供給するPTTサーバ。 - 請求項6に記載のPTTサーバにおいて、前記メディア変換部は、前記入力メディア符号化データから双方向予測符号化画像フレームを削除して、該双方向予測符号化画像フレームが前記入力メディア符号化データから削除された、削除されたメディア符号化データを出力するBフレーム削除部を更に具備し、
前記変換制御部は、前記削除されたメディア符号化データのビットレートが、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれるビットレートより大きい場合、前記削除されたメディア符号化データを前記タンデム変換部に供給するPTTサーバ。 - 請求項2に記載のPTTサーバにおいて、前記接続設定情報は、前記符号化パラメータとして、サンプリング周波数を含み、
前記変換制御部は、前記入力メディア符号化データの符号化方式と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化方式とが一致し、前記入力メディア符号化データのサンプリング周波数と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれるサンプリング周波数が異なる場合、前記接続設定情報に対応するタンデム変換部に前記入力メディア符号化データを供給するPTTサーバ。 - 請求項8に記載のPTTサーバにおいて、前記タンデム変換部は、前記入力メディア符号化データのサンプリング周波数を前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれるサンプリング周波数に変更する処理部を備えるPTTサーバ。
- 請求項8に記載のPTTサーバにおいて、前記接続設定情報は、前記符号化パラメータとして、チャネル数及びビットレートを含み、
前記変換制御部は、前記入力メディア符号化データの符号化方式及びサンプリング周波数と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化方式及びサンプリング周波数とが一致し、且つ前記入力メディア符号化データのチャネル数及びビットレートが、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれるチャネル数及びビットレートより大きい場合、前記接続設定情報に対応するタンデム変換部に前記入力メディア符号化データを供給するPTTサーバ。 - 請求項2に記載のPTTサーバにおいて、前記接続設定情報は、対応するPTT端末が符号化処理に用いる符号化ツールを更に含み、
前記メディア変換部は、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化ツールで、前記入力メディア符号化データを変換したデータに変換して、該変換したデータを前記伝送先のPTT端末に対応する出力符号化データとして前記送信部に供給する符号化ツール変換部を更に具備し、
前記変換制御部は、前記入力メディア符号化データの符号化ツールと前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化ツールとが異なる場合、前記符号化ツール変換部に前記入力メディア符号化データを供給し、両者が一致する場合、前記入力メディア符号化データを前記伝送先のPTT端末に対応する前記出力符号化データとして前記送信部に出力するPTTサーバ。 - 請求項1に記載のPTTサーバと、
前記PTTサーバとパケット通信網を介して接続された複数のPTT端末と
を具備するPTT(Push To Talk)通信システム。 - (A)制御部が、異なる仕様を有する複数のPTT端末をPTTグループとして収容するための呼制御を実行し、前記複数のPTT端末の数より少ない接続設定情報を、前記複数のPTT端末に対応付けて保持するステップであって、前記接続設定情報は、出力符号化データの符号化設定情報を特定する情報を含む、ステップと、
(B)受信部が、前記複数のPTT端末のいずれか1つから入力メディア符号化データを受信するステップと、
(C)メディア変換部が、伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に基づく変換方法で前記入力メディア符号化データを変換されたデータに変換し、該変換されたデータを前記出力符号化データとして出力するステップと、
(D)送信部から、前記出力符号化データを前記伝送先のPTT端末に伝送するステップと、
を具備するPTT(Push To Talk)通信方法。 - 請求項13に記載のPTT通信方法において、
前記接続設定情報は、前記符号化設定情報として、前記出力符号化データの符号化方式及び符号化パラメータを含み、
前記(C)ステップは、
(c1)変換制御部が、前記入力メディア符号化データの符号化方式及び符号化パラメータと、伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報とを比較するステップと、
(c2)比較結果に応じて、前記変換制御部が、タンデム変換部、又は前記送信部に、前記入力メディア符号化データを送出するステップと、
(c3)前記(c2)ステップにおいて前記タンデム変換部に前記入力メディア符号化データが供給されると、前記タンデム変換部が、前記入力メディア符号化データを復号されたメディア符号化データに復号し、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた接続設定情報に含まれる符号化方式及び符号化パラメータで、前記復号されたメディア符号化データを符号化されたデータに符号化して、該符号化されたデータを伝送先に対応する前記出力符号化データとして前記送信部に送出するステップと
を備えるPTT通信方法。 - 請求項14に記載のPTT通信方法において、前記(c2)ステップは、前記入力メディア符号化データの符号化方式と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化方式とが異なる場合、前記変換制御部が、前記接続設定情報に対応するタンデム変換部に前記入力メディア符号化データを送出するステップを備えるPTT通信方法。
- 請求項14に記載のPTT通信方法において、前記接続設定情報は、前記符号化パラメータとして、映像解像度を含み、
前記(c2)ステップは、前記入力メディア符号化データの符号化方式と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化方式とが一致し、前記入力メディア符号化データの映像解像度と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる映像解像度とが異なる場合、前記変換制御部が、前記接続設定情報に対応するタンデム変換部に前記入力メディア符号化データを送出するステップを備えるPTT通信方法。 - 請求項16に記載のPTT通信方法において、
前記(c3)ステップは、
前記タンデム変換部が、前記入力メディア符号化データの映像解像度を前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる映像解像度に変更するステップを備えるPTT通信方法。 - 請求項14に記載のPTT通信方法において、前記接続設定情報は、前記符号化パラメータとして、映像解像度、フレームレート及びビットレートを含み、
前記(c2)ステップは、前記入力メディア符号化データの符号化方式及び映像解像度と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化方式及び映像解像度とが一致し、且つ前記入力メディア符号化データのフレームレート及びビットレートが、前記伝送先のPTT端末に対応するフレームレート及びビットレートより大きい場合、前記変換制御部が、前記接続設定情報に対応するタンデム変換部に前記入力メディア符号化データを送出するステップを備えるPTT通信方法。 - 請求項18に記載のPTT通信方法において、
前記(c2)ステップは、
Bフレーム削除部が、前記入力メディア符号化データから双方向予測符号化画像フレームを削除して、削除されたメディア符号化データを出力するステップと、
前記削除されたメディア符号化データのビットレートが、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれるビットレートより大きい場合、前記変換制御部が、前記削除されたメディア符号化データを前記タンデム変換部に送出するステップと、
を更に備えるPTT通信方法。 - 請求項14に記載のPTT通信方法において、前記接続設定情報は、前記符号化パラメータとして、サンプリング周波数を含み、
前記(c2)ステップは、前記入力メディア符号化データの符号化方式と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化方式とが一致し、前記入力メディア符号化データのサンプリング周波数と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれるサンプリング周波数とが異なる場合、前記変換制御部が、前記接続設定情報に対応するタンデム変換部に前記入力メディア符号化データを送出するステップを備えるPTT通信方法。 - 請求項20に記載のPTT通信方法において、前記(c3)ステップは、前記タンデム変換部が、前記入力メディア符号化データのサンプリング周波数を前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれるサンプリング周波数に変更するステップを備えるPTT通信方法。
- 請求項20に記載のPTT通信方法において、前記接続設定情報は、前記符号化パラメータとして、チャネル数及びビットレートを含み、
前記(c2)ステップは、前記入力メディア符号化データの符号化方式及びサンプリング周波数と、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化方式及びサンプリング周波数とが一致し、且つ前記入力メディア符号化データのチャネル数及びビットレートが、前記伝送先のPTT端末に対応するチャネル数及びビットレートより大きい場合、前記変換制御部が、前記接続設定情報に対応するタンデム変換部に前記入力メディア符号化データを送出するステップを備えるPTT通信方法。 - 請求項14に記載のPTT通信方法において、前記接続設定情報は、対応するPTT端末が符号化処理に用いる符号化ツールを更に含み、
前記(C)ステップは、符号化ツール変換部が、前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化ツールで、前記入力メディア符号化データを変換したデータに変換して、該変換したデータを前記伝送先のPTT端末に対応する前記出力符号化データとして前記送信部に送出するステップを更に具備し、
前記(c2)ステップは、
前記入力メディア符号化データの符号化ツールと前記伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に含まれる符号化ツールとが異なる場合、前記変換制御部が、前記符号化ツール変換部に前記入力メディア符号化データを送出し、
両者が一致する場合、前記変換制御部が、前記入力メディア符号化データを前記伝送先のPTT端末に対応する出力符号化データとして前記送信部に送出するステップを備えるPTT通信方法。 - PTT(Push To Talk)通信を行うPTTサーバに、
(A)制御部が、異なる仕様を有する複数のPTT端末をPTTグループとして収容するための呼制御を実行し、前記複数のPTT端末の数より少ない接続設定情報を、前記複数のPTT端末に対応付けて保持する手順であって、前記接続設定情報は、出力符号化データの符号化設定情報を特定する情報を含む、手順と、
(B)受信部が、前記複数のPTT端末のいずれか1つから入力メディア符号化データを受信する手順と、
(C)メディア変換部が、伝送先のPTT端末に対応付けられた前記接続設定情報に基づく変換方法で前記入力メディア符号化データを変換されたデータに変換し、該変換されたデータを前記出力符号化データとして出力する手順と、
(D)送信部から、前記出力符号化データを前記伝送先のPTT端末に伝送する手順と、
を実行させるためのプログラム。
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