JPWO2008066165A1 - Sult1a1遺伝子増幅用プライマーセット、それを含むsult1a1遺伝子増幅用試薬およびその用途 - Google Patents

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Abstract

遺伝子増幅法により、SULT1A1遺伝子におけるSULT1A1*2およびSULT1A1*3の検出目的部位を含む領域を増幅するためのプライマーセットであって、前記領域を特異的に増幅することができるプライマーセットを提供する。配列番号7の塩基配列からなるフォワードプライマーと、配列番号18の塩基配列からなるリバースプライマーとを含む1対のプライマーセットを使用する。このプライマーセットを使用することにより、SULT1A1遺伝子の2種類の多型(SULT1A1*2およびSULT1A1*3)を生じる部位を両方含んでいる領域を、特異的且つ高効率で増幅することができる。

Description

本発明は、SULT1A1遺伝子を増幅するためのプライマーセット、それを含むSULT1A1遺伝子増幅用試薬およびその用途に関する。
ヒト組織硫酸転移酵素(スルフォトランスフェラーゼ;SULT)は、肝チトクロムP450等によって水素基が導入された脂溶性基質の代謝物を、さらにO-硫酸エステル化することによって、水溶性を向上させて排泄するという機能を担っている。SULTは、スーパーファミリーに分類される酵素群であって、SULT1やSULT2等の遺伝子ファミリーが存在する。SULT1ファミリーに属するフェノール性基質の硫酸抱合反応を触媒する酵素(PSULT)は、遺伝子多型に基づいて活性に違いが生じることが報告されている。そして、このPSULT分子種は、がん原性アリルアミンの代謝活性化反応を触媒することからも、遺伝子多型の解析は、疾病感受性の点から非常に重要視されている。具体的に、PSULTの中でも、ヒトの肝臓や血小板等の組織においてp-ニトロフェノールを代表的な基質とする分子種(ST1A3)は、それをコードするSULT1A1遺伝子の多型に基づいて活性に違いが生じており、活性の形質が、結腸癌や偏頭痛易罹患性等と関連することが知られている。このSULT1A1遺伝子多型の中でも、SULT1A1*2およびSULT1A1*3は、以上のような疾病感受性との関連性が顕著であることから、SULT1A1遺伝子について多型SULT1A1*2およびSULT1A1*3を調べることは、患者の疾病感受性を予測し、それを予防・治療する上で極めて重要である。なお、SULT1A1*2は、アミノ酸213位のアルギニン(Arg)がヒスチジン(His)に変化した変異であり、SULT1A1*3は、アミノ酸223位におけるメチオニン(Met)がバリン(Val)に変化した変異である。
他方、あらゆる疾患の原因や、個体間の疾患易罹患性(疾患のかかり易さ)、個体間における薬効の違い等を遺伝子レベルで解析する方法として、点突然変異、いわゆる一塩基多型(SNP)の検出が広く行われている。点突然変異の一般的な検出方法としては、(1)試料の標的DNAについて、検出対象配列に相当する領域をPCR(Polymerase chain reaction)により増幅させ、その全遺伝子配列を解析するDirect Sequencing法、(2)試料の標的DNAについて、検出対象配列に相当する領域をPCRにより増幅させ、前記検出対象配列における目的の変異の有無により切断作用が異なる制限酵素によってその増幅産物を切断し、電気泳動することでタイピングを行うRFLP解析、(3)3’末端領域に目的の変異が位置するプライマーを用いてPCRを行い、増幅の有無によって変異を判断するASP−PCR法等があげられる。
しかしなら、これらの方法は、例えば、試料から抽出したDNAの精製、電気泳動、制限酵素処理等が必須であるため、手間やコストがかかってしまう。また、PCRを行った後、反応容器を一旦開封する必要があるため、前記増幅産物が次の反応系に混入し、解析精度が低下するおそれがある。さらに、自動化が困難であるため、大量のサンプルを解析することができない。また、前記(3)のASP−PCR法については、特異性が低いという問題もある。
このような問題から、近年、点突然変異の検出方法として、標的核酸とプローブとから形成される二本鎖核酸の融解温度(Tm:melting temperature)を解析する方法が実用化されている。このような方法は、例えば、Tm解析、または、前記二本鎖の融解曲線の解析により行われることから、融解曲線解析と呼ばれている。これは、以下のような方法である。すなわち、まず、検出目的の点突然変異を含む検出対象配列に相補的なプローブを用いて、検出試料の標的一本鎖DNAと前記プローブとのハイブリッド(二本鎖DNA)を形成させる。続いて、このハイブリッド形成体に加熱処理を施し、温度上昇に伴うハイブリッドの解離(融解)を、吸光度等のシグナルの変動によって検出する。そして、この検出結果に基づいてTm値を決定することにより、点突然変異の有無を判断する方法である。Tm値は、ハイブリッド形成体の相同性が高い程高く、相同性が低い程低くなる。このため、点突然変異を含む検出対象配列とそれに相補的なプローブとのハイブリッド形成体について予めTm値(評価基準値)を求めておき、検出試料の標的一本鎖DNAと前記プローブとのTm値(測定値)を測定する。前記測定値が評価基準値と同じであれば、マッチ、すなわち標的DNAに点突然変異が存在すると判断でき、測定値が評価基準値より低ければ、ミスマッチ、すなわち標的DNAに点突然変異が存在しないと判断できる。そして、この方法によれば、遺伝子解析の自動化も可能である。
しかしながら、このようなTm解析を利用した検出方法についても、PCRにおいて、検出目的部位を含む領域を特異的且つ効率的に増幅できなければならないという問題がある。特に、SULTには多くのアイソザイムが存在し、それらをコードする配列も極めて類似しているため、PCRにおいて、SULT1A1以外のアイソザイムのコード遺伝子までもが増幅されるおそれがある。また、このように他のアイソザイムのコード遺伝子までも増幅された場合、例えば、SULT1A1遺伝子の特定の多型(SULT1A1*2またはSULT1A1*3)の解析(非特許文献1、非特許文献2)において、解析結果の信頼性を低下させる原因にもなる。そして、このように、1つのサンプルを解析するにも多大な労力を伴うため、大量のサンプルを解析することは実用的ではないという問題もある。
PMID:9854023 Biochem J. 1999 Jan 1;337 (Pt 1):45−9. PMID:9566748 Chem Biol Interact. 1998 Feb 20;109(1−3):237−48.
そこで、本発明は、遺伝子増幅法によりSULT1A1遺伝子の目的領域を特異的に効率良く増幅することができるプライマーセットの提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明のプライマーセットは、遺伝子増幅法によりSULT1A1遺伝子を増幅するためのプライマーセットであって、下記プライマーセット(1)を含むことを特徴とする。
プライマーセット(1)
下記(F1)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R1)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含む一対のプライマーセット
(F1)配列番号1の塩基配列における3418番目のシトシン塩基(C)を1塩基目として5’方向に向かって24〜33塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン塩基(C)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
(R1)配列番号1の塩基配列における3607番目のシトシン塩基(C)を1塩基目として3’方向に向かって20〜29塩基目までの領域に相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記3607番目のシトシン塩基(C)に相補的なグアニン塩基(G)を3’末端とするオリゴヌクレオチド、
および、
配列番号1の塩基配列における3576番目のアデニン塩基(A)を1塩基目として3’方向に向かって24〜33塩基目までの領域に相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記3576番目のアデニン塩基(A)に相補的なチミン塩基(T)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
の少なくとも一方のオリゴヌクレオチド
また、本発明の遺伝子増幅用試薬は、遺伝子増幅法によりSULT1A1遺伝子を増幅するための試薬であって、前記本発明のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットを含むことを特徴とする。
本発明の増幅産物の製造方法は、遺伝子増幅法によりSULT1A1遺伝子の増幅産物を製造する方法であって、下記(I)工程を含むことを特徴とする。
(I)試料中の核酸を鋳型として、本発明のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットを用いて、反応液中で、前記SULT1A1遺伝子の増幅を行う工程
本発明の多型解析方法は、SULT1A1遺伝子における検出対象部位の多型を解析する方法であって、下記(i)〜(iv)工程を含むことを特徴とする多型解析方法。
(i)本発明の増幅産物の製造方法により、SULT1A1遺伝子における検出対象部位を含む領域を反応液中で増幅させる工程
(ii)前記(i)工程における増幅産物と、前記検出対象部位にハイブリダイズ可能なプローブとを含む反応液を準備する工程
(iii)前記反応液の温度を変化させ、前記増幅産物と前記プローブとのハイブリッド形成体の融解状態を示すシグナル値を測定する工程
(iv)温度変化に伴う前記シグナル値の変動から、前記検出対象部位の多型を決定する工程
本発明のプライマーセットによれば、SULT1A1遺伝子における検出目的の多型(SULT1A1*2およびSULT1A1*3)が発生する部位を両方含んでいる領域を、反応液中で特異的且つ高効率で増幅することができる。このため、前述のような従来法とは異なり、手間やコストを低減することが可能となる。また、このようにSULT1A1*2およびSULT1A1*3の検出対象部位を両方含んでいる領域を増幅できることから、例えば、さらに、少なくとも一方の前記検出対象部位を含む検出対象配列に相補的なプローブを使用することで、前記反応液を用いてそのままTm解析を行い、前記多型をそれぞれタイピングすることが可能となる。また、1つの反応液で、2つの検出対象部位を含む目的領域の増幅ならびに多型のタイピングが可能であることから、操作の自動化も可能になる。さらに、本発明のプライマーセットを用いれば、例えば、夾雑物が含まれる試料(例えば、全血や口腔粘膜等)であっても、前処理を省略できるため、より迅速且つ簡便に増幅反応を行うことができる。また、本発明のプライマーセットを用いれば、従来よりも優れた増幅効率で増幅反応が行えるため、増幅反応も短縮化が可能である。したがって、本発明のプライマーセットやこれを含む試薬、ならびにこれらを用いた増幅産物の製造方法および多型解析方法によれば、SULT1A1遺伝子の2つの多型を迅速かつ簡便に解析できることから、医療分野においてきわめて有効といえる。
図1は、本発明の実施例1におけるTm解析の結果を示すグラフである。 図2は、本発明の前記実施例1におけるTm解析の結果を示すグラフである。 図3は、本発明の前記実施例1におけるTm解析の結果を示すグラフである。 図4は、本発明の実施例2におけるTm解析の結果を示すグラフである。
<SULT1A1遺伝子増幅用プライマーセット>
本発明のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットは、前述のように、前記プライマーセット(1)を含むことを特徴とする。このプライマーセット(1)によれば、前述のように、1つの反応液において、多型SULT1A1*2が発生する検出対象部位と多型SULT1A1*3が発生する検出対象部位の両方を含む目的領域を特異的に増幅することが可能である。このため、本発明のプライマーセットを用いてこの目的領域を増幅すれば、従来よりも効率良く、SULT1A1遺伝子の多型の解析を行うことができる。なお、以下、フォワードプライマーをFプライマー、リバースプライマーをRプライマーということがある。
前記プライマーセット(1)は、前述のように、下記(F1)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R1)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含む一対のプライマーセットである。
(F1)配列番号1の塩基配列における3418番目のシトシン塩基(C)を1塩基目として5’方向に向かって24〜33塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン塩基(C)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
(R1)配列番号1の塩基配列における3607番目のシトシン塩基(C)を1塩基目として3’方向に向かって20〜29塩基目までの領域に相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記3607番目のシトシン塩基(C)に相補的なグアニン塩基(G)を3’末端とするオリゴヌクレオチド、
および、
配列番号1の塩基配列における3576番目のアデニン塩基(A)を1塩基目として3’方向に向かって24〜33塩基目までの領域に相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記3576番目のアデニン塩基(A)に相補的なチミン塩基(T)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
の少なくとも一方のオリゴヌクレオチド
配列番号1に示す塩基配列は、ヒトのスルフォトランスフェラーゼ1(phenol−preferring phenol sulfotransferase1:STP1)の完全長DNAの配列であって、例えば、NCBIアクセッション:No.U71086に登録されている。なお、配列番号1は、3514番目の塩基がAであり、3543番目の塩基がGとなった多型の配列を示す。
前記プライマーセット(1)は、配列番号1における3419番目〜3606番目の領域または3419番目〜3575番目の領域を含むDNA鎖ならびにその相補鎖を増幅させるためのプライマーセットである。この領域内の3514番目の塩基(配列番号1における3514番目の塩基)、および、3543番目の塩基(配列番号1における3543番目の塩基)には、SULT1A1の機能に影響を与える点突然変異(3514G、3514A、および、3543G、3543A)の存在が知られている。前者の多型が、前述のSULT1A1*2であり、3514番目の塩基がGであれば、SULT1A1遺伝子がタンパク質に翻訳された際、アミノ酸213位はアルギニン(Arg)となり、3514番目の塩基がAであれば、アミノ酸213位はヒスチジン(His)となる多型を示す。本発明において、この部位の多型は、ホモ接合体の場合、3514G/G、3514A/A、ヘテロ接合体の場合、3514G/Aで表すことができる。また、後者の多型が、前述のSULT1A1*3であり、3543番目の塩基がAであれば、SULT1A1遺伝子がタンパク質に翻訳された際、アミノ酸223位はメチオニン(Met)となり、3543番目の塩基がGであれば、アミノ酸223位はバリン(Val)となる多型を示す。本発明において、この部位の多型は、ホモ接合体の場合、3543G/G、3543A/A、ヘテロ接合体の場合、3543G/Aで表すことができる。なお、以下、このプライマーセット(1)を、「SULT1A1用プライマーセット」ともいう。
本発明において、プライマーセット(1)のF1プライマーおよびR1プライマーは、DNAポリメラーゼによる増幅の開始点を決定する役割を果たす3’末端の塩基が、前述の条件を満たしていればよい。このように各プライマーの3’末端の塩基を固定することによって、プライマーセット(1)が、例えば、類似する他のアイソザイムの遺伝子(例えば、SULT1A2、SULT1A3、SULT1A4遺伝子等)に結合することを十分に防止することができる。
このように、F1プライマーおよびR1プライマーは、その3’末端の塩基が固定されていればよいことから、各プライマーの長さ自体は特に制限されず、一般的な長さに適宜調整することができる。プライマーの長さの一例としては、例えば、13〜50merの範囲であり、好ましくは14〜45merであり、より好ましくは15〜40merである。具体例として、前記F1プライマーは、配列番号1の塩基配列における3418番目のシトシン塩基(C)を1塩基目として5’方向に向かって24〜33塩基目(好ましくは、25〜32塩基目、より好ましくは26〜31塩基目)までの領域と同じ配列である少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであることが好ましい。また、前記R1プライマーは、配列番号1の塩基配列における3607番目のシトシン塩基(C)を1塩基目として3’方向に向かって20〜29塩基目(好ましくは、21〜26塩基目、より好ましくは22〜25塩基目)までの領域に相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチド、または、配列番号1の塩基配列における3576番目のアデニン塩基(A)を1塩基目として3’方向に向かって24〜33塩基目(好ましくは、25〜30塩基目、より好ましくは、26〜28塩基目)までの領域に相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであることが好ましい。なお、F1プライマーとR1プライマーの3’末端が固定されていることから、プライマーから伸長する領域は、例えば、前述のように配列番号1における3419番目〜3606番目の領域または3419番目〜3575番目の領域であるが、得られる増幅産物の全体の長さは使用するプライマーの長さに応じて変化する。
また、R1プライマーは、配列番号1に示す塩基配列に対して、F1プライマーは、前記塩基配列の相補鎖に対して、それぞれ完全に相補なオリゴヌクレオチドでなくともよい。すなわち、各プライマーにおける3’末端の塩基を除く部分において、完全に相補なオリゴヌクレオチドと1個〜5個の塩基が異なっていてもよい。
以下に、F1プライマーとR1プライマーの具体例を示すが、本発明は、これには限定されない。また、これらのF1プライマーとR1プライマーとの組み合わせは何ら制限されないが、これらの中でも、配列番号7のオリゴヌクレオチドからなるF1’プライマーと、配列番号18または配列番号39のオリゴヌクレオチドからなるR1’プライマーとを含むプライマーセット(1’)が、特に好ましい。なお、下記表における「Tm(℃)」は、下記表の配列と完全に相補的な配列とがハイブリッドした場合のTm(℃)であり、MELTCALCソフトウエア(http://www.meltcalc.com/)により、パラメーターをオリゴヌクレオチド濃度0.2μM、ナトリウム当量(Na eq.)50mMとして算出した値である。前記Tm値は、例えば、従来公知のMELTCALCソフトウエア(http://www.meltcalc.com/)等により算出でき、また、隣接法(Nearest Neighbor Method)によって決定することもできる(以下、同様)。
Figure 2008066165
また、前述したプライマーセット(1)の各プライマーは、例えば、増幅反応の反応温度を上げるために、従来公知の任意の配列を5’末端に付加したものでもよい。
このようなプライマーセット(1)を含む本発明のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットは、例えば、全血試料等の生体試料におけるSULT1A1遺伝子を増幅させる際に使用することが好ましい。特に、本発明のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットを、後述するような多型の検出用プローブとともに使用する際には、遺伝子増幅用反応液における全血試料の添加割合を0.1〜0.5体積%とすることが好ましい。この点については、後述する。
<SULT1A1遺伝子増幅用試薬>
本発明のSULT1A1遺伝子増幅用試薬は、前述のように、遺伝子増幅法によりSULT1A1遺伝子を増幅するための試薬であって、本発明のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットを含むことを特徴とする。本発明のSULT1A1遺伝子増幅用試薬は、本発明のプライマーセットを含むことが特徴であり、これ以外の組成等については何ら制限されない。
本発明のSULT1A1遺伝子増幅用試薬は、例えば、本発明のプライマーセットを用いた遺伝子増幅法により得られる増幅産物を検出するために、さらに、SULT1A1遺伝子の検出対象部位にハイブリダイズ可能なプローブを含んでもよい。前述のように本発明のプライマーセットによれば、遺伝子増幅法によって、SULT1A1*2およびSULT1A1*3の検出対象部位を両方含んでいる目的領域を増幅することができる。このため、前記目的領域における検出対象部位を含む検出対象配列に相補的なプローブを共存させることによって、例えば、増幅の有無や対象部位の遺伝子型(多型)等を、後述する方法によって検出することが可能である。このようなプローブやその利用方法に関しては、後の多型の解析方法において説明する。また、本発明のSULT1A1遺伝子増幅用試薬は、例えば、全血等の生体試料におけるSULT1A1遺伝子を増幅させる際に使用することが好ましい。特に、本発明のSULT1A1遺伝子増幅用試薬を、前述のようなプローブとともに使用する際には、遺伝子増幅用反応液における全血試料の添加割合を0.1〜0.5体積%とすることが好ましい。なお、本発明において、「検出対象配列」とは、多型が発生する部位(検出対象部位)を含む配列を意味する。
本発明のSULT1A1遺伝子増幅用試薬の形態は、特に制限されず、例えば、本発明のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットを含有する液体試薬でもよいし、使用前に溶媒で懸濁する乾燥試薬であってもよい。また、SULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットの含有量も、特に制限されない。
<増幅産物の製造方法>
本発明の増幅産物の製造方法は、前述のように、遺伝子増幅法によりSULT1A1遺伝子の増幅産物を製造する方法であって、下記(I)工程を含むことを特徴とする。
(I)試料中の核酸を鋳型として、本発明のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットを用いて、反応液中で、前記SULT1A1遺伝子の増幅を行う工程
このように本発明のプライマーセットを用いて増幅反応を行うことによって、前述のようにSULT1A1遺伝子における多型SULT1A1*2およびSULT1A1*3が発生する検出対象部位を両方含む目的領域を特異的に高効率で増幅させることができる。なお、本発明の増幅産物の製造方法においては、本発明のプライマーセットを使用することが特徴であって、遺伝子増幅法の種類や条件等は何ら制限されない。
前記遺伝子増幅法としては、前述のように特に制限されず、例えば、PCR(Polymerase Chain Reaction)法、NASBA(Nucleic acid sequence based amplification)法、TMA(Transcription−mediated amplification)法、SDA(Strand Displacement Amplification)法等があげられるが、PCR法が好ましい。なお、以下、PCR法を例にあげて、本発明を説明するが、これには制限されない。
本発明を適用する試料としては、例えば、鋳型となる核酸を含んでいればよく、特に制限されないが、例えば、夾雑物が含まれる試料に適用することが好ましい。前記夾雑物が含まれる試料としては、例えば、全血、口腔内細胞(例えば、口腔粘膜)、爪や毛髪等の体細胞、生殖細胞、喀痰、羊水、パラフィン包埋組織、尿、胃液(例えば、胃洗浄液)等や、それらの懸濁液等があげられる。本発明のプライマーセットを用いた増幅産物の製造方法によれば、例えば、全血のように様々な夾雑物が含まれる試料(特に、全血や口腔内細胞等の生体試料)であっても、その影響を受け難く、SULT1A1遺伝子の前記領域を特異的に増幅することができる。このため、本発明によれば、従来法では困難であった全血等の夾雑物の多い試料であっても、例えば、精製等の前処理を行うことなく、そのまま使用することが可能である。したがって、試料の前処理の観点からも、従来法よりさらに迅速に増幅産物を調製することが可能といえる。
前記反応液における試料の添加割合は、特に制限されない。具体例として、前記試料が生体試料(例えば、全血試料)の場合、前記反応液における添加割合の下限が、例えば、0.01体積%以上であることが好ましく、より好ましくは0.05体積%以上、さらに好ましくは0.1体積%以上である。また、前記添加割合の上限も、特に制限されないが、例えば、2体積%以下が好ましく、より好ましくは1体積%以下、さらに好ましくは0.5体積%以下である。
また、後述するような光学的検出を目的とする場合、特に、標識化プローブを用いた光学的検出を行う場合、全血試料のような生体試料の添加割合は、例えば、0.1〜0.5体積%に設定することが好ましい。PCR反応においては、通常、DNA変性(一本鎖DNAへの解離)のために熱処理が施されるが、この熱処理によって試料に含まれる糖やタンパク質等が変性し、不溶化の沈殿物や濁り等が発生するおそれがある。このため、増幅産物の有無や検出対象部位の遺伝子型(多型)を光学的手法により確認する場合、このような沈殿物や濁りの発生が、測定精度に影響を及ぼす可能性がある。しかしながら、反応液における全血試料の添加割合を前述の範囲に設定すれば、メカニズムは不明であるが、例えば、変性による沈殿物等の発生による影響を十分に防止することができるため、光学的手法による測定精度を向上できる。また、全血試料中の夾雑物によるPCRの阻害も十分に抑制されるため、増幅効率をより一層向上することができる。したがって、本発明のプライマーセットの使用に加えて、さらに、全血試料等の試料の添加割合を前述の範囲に設定することによって、より一層、試料の前処理の必要性を排除できる。
また、前記反応液中の全血試料の割合は、前述のような体積割合(例えば、0.1〜0.5体積%)ではなく、ヘモグロビン(以下、「Hb」という)の重量割合で表すこともできる。この場合、前記反応液における全血試料の割合は、Hb量に換算して、例えば、0.565〜113g/Lの範囲が好ましく、より好ましくは2.825〜56.5g/Lの範囲、さらに好ましくは5.65〜28.25μg/Lの範囲である。なお、前記反応中における全血試料の添加割合は、例えば、前記体積割合とHb重量割合の両方を満たしてもよいし、いずれか一方を満たしてもよい。
全血としては、例えば、溶血した全血、未溶血の全血、抗凝固全血、凝固画分を含む全血等のいずれであってもよい。
本発明において、試料に含まれる標的核酸は、例えば、DNAである。前記DNAは、例えば、生体試料等の試料に元来含まれるDNAでもよいし、遺伝子増幅法により増幅させた増幅産物DNAであってもよい。後者の場合、前記試料に元来含まれているRNA(トータルRNA、mRNA等)から逆転写反応(例えば、RT−PCR(Reverse Transcription PCR))により生成させたcDNAがあげられる。
本発明の増幅産物の製造方法において、遺伝子増幅反応の開始に先立ち、前記反応液にさらにアルブミンを添加することが好ましい。このように、アルブミンを添加すれば、例えば、前述のような沈殿物や濁りの発生による影響をより一層低減することができ、且つ、増幅効率もさらに向上することができる。具体的には、前記(I)工程の増幅反応や、一本鎖DNAへの解離工程前に、アルブミンを添加することが好ましい。
前記反応液におけるアルブミンの添加割合は、例えば、0.01〜2重量%の範囲であり、好ましくは0.1〜1重量%であり、より好ましくは0.2〜0.8重量%である。前記アルブミンとしては、特に制限されず、例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)、ヒト血清アルブミン、ラット血清アルブミン、ウマ血清アルブミン等があげられ、これらはいずれか1種類でもよいし2種類以上を併用してもよい。
つぎに、本発明の増幅産物の製造方法について、全血試料について、DNAを標的核酸とし、本発明のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットを用いたPCRによりSULT1A1遺伝子の前記目的領域の増幅産物を製造する例をあげて説明する。なお、本発明は、本発明のプライマーセットを使用することが特徴であり、他の構成ならびに条件は何ら制限されない。
まず、PCR反応液を調製する。本発明のプライマーセットの添加割合は、特に制限されないが、プライマーセット(1)のFプライマーを、0.1〜2μmol/Lとなるように添加することが好ましく、より好ましくは0.25〜1.5μmol/Lであり、特に好ましくは0.5〜1μmol/Lである。また、プライマーセット(1)のRプライマーを、0.1〜2μmol/Lとなるように添加することが好ましく、より好ましくは0.25〜1.5μmol/Lであり、特に好ましくは0.5〜1μmol/Lである。プライマーセットにおけるFプライマーとRプライマーとの添加割合(F:R、モル比)は、特に制限されないが、例えば、1:0.25〜1:4が好ましく、より好ましくは1:0.5〜1:2である。
反応液における全血試料の割合は、特に制限されないが、前述の範囲が好ましい。全血試料は、そのまま反応液に添加してもよいし、予め、水や緩衝液等の溶媒で希釈してから反応液に添加してもよい。全血試料を予め希釈する場合、その希釈率は特に制限されず、例えば、反応液での最終的な全血添加割合が前記範囲となるように設定できるが、例えば、100〜2000倍であり、好ましくは200〜1000倍である。
前記反応液における他の組成成分は、特に制限されず、従来公知の成分があげられ、その割合も特に制限されない。前記組成成分としては、例えば、DNAポリメラーゼ、ヌクレオチド(ヌクレオシド三リン酸(dNTP))および溶媒があげられる。また、前述のように前記反応液はさらにアルブミンを含有することが好ましい。なお、前記反応液において、各組成成分の添加順序は何ら制限されない。
前記DNAポリメラーゼとしては、特に制限されず、例えば、従来公知の耐熱性細菌由来のポリメラーゼが使用できる。具体例としては、テルムス・アクアティカス(Thermus aquaticus)由来DNAポリメラーゼ(米国特許第4,889,818号および同第5,079,352号)(商品名Taqポリメラーゼ)、テルムス・テルモフィラス(Thermus thermophilus)由来DNAポリメラーゼ(WO 91/09950)(rTth DNA polymerase)、ピロコッカス・フリオサス(Pyrococcus furiosus)由来DNAポリメラーゼ(WO 92/9688)(Pfu DNA polymerase:Stratagenes社製)、テルモコッカス・リトラリス(Thermococcus litoralis)由来DNAポリメラーゼ(EP−A 455 430)(商標Vent:Biolab New England社製)等が商業的に入手可能であり、中でも、テルムス・アクアティカス(Thermus aquaticus)由来の耐熱性DNAポリメラーゼが好ましい。
前記反応液中のDNAポリメラーゼの添加割合は、特に制限されないが、例えば、1〜100U/mLであり、好ましくは5〜50U/mLであり、より好ましくは20〜30U/mLである。なお、DNAポリメラーゼの活性単位(U)は、一般に、活性化サケ精子DNAを鋳型プライマーとして、活性測定用反応液中、74℃で、30分間に10nmolの全ヌクレオチドを酸不溶性沈殿物に取り込む活性が1Uである。前記活性測定用反応液の組成は、例えば、25mM TAPS buffer(pH9.3、25℃)、50mM KCl、2mM MgCl、1mMメルカプトエタノール、200μM dATP、200μM dGTP、200μM dTTP、100μM「α−32P」dCTP、0.25mg/mL活性化サケ精子DNAである。
前記ヌクレオシド三リン酸としては、通常、dNTP(dATP、dCTP、dTTP)があげられる。前記反応液中のdNTPの添加割合は、特に制限されないが、例えば、0.01〜1mmol/Lであり、好ましくは0.05〜0.5mmol/Lであり、より好ましくは0.1〜0.3mmol/Lである。
前記溶媒としては、例えば、Tris−HCl、Tricine、MES、MOPS、HEPES、CAPS等の緩衝液があげられ、市販のPCR用緩衝液や市販のPCRキットの緩衝液等が使用できる。
また、前記PCR反応液は、さらに、ヘパリン、ベタイン、KCl、MgCl、MgSO、グリセロール等を含んでもよく、これらの添加割合は、例えば、PCR反応を阻害しない範囲で設定すればよい。
反応液の全体積は、特に制限されず、例えば、使用する機器(サーマルサイクラー)等に応じて適宜決定できるが、通常、1〜500μLであり、好ましくは10〜100μLである。
つぎに、PCRを行う。PCRのサイクル条件は特に制限されないが、例えば、(1)全血由来二本鎖DNAの1本鎖DNAへの解離、(2)プライマーのアニーリング、(3)プライマーの伸長(ポリメラーゼ反応)は、それぞれ以下の通りである。また、サイクル数も特に制限されないが、下記(1)〜(3)の3ステップを1サイクルとして、例えば、30サイクル以上が好ましい。上限は特に制限されないが、例えば、合計100サイクル以下、好ましくは70サイクル以下、さらに好ましくは50サイクル以下である。各ステップの温度変化は、例えば、サーマルサイクラー等を用いて自動的に制御すればよい。本発明のプライマーセットを使用した場合、前述のように増幅効率に優れるため、従来の方法によれば50サイクルに3時間程度を要していたのに対して、本発明によれば、約1時間程度(好ましくは1時間以内)で50サイクルを完了することも可能である。
Figure 2008066165
以上のようにして、SULT1A1遺伝子におけるSULT1A1*2およびSULT1A1*3の検出対象部位を両方含む領域に相補的な増幅産物を製造することができる。
本発明の増幅産物の製造方法は、さらに、前述の増幅反応によって得られた目的領域の増幅産物を検出する工程を含んでもよい。これによって、増幅産物の有無や、SULT1A1遺伝子の遺伝子型(多型SULT1A1*2またはSULT1A1*3)を検出することもできる。増幅産物の有無は、従来公知の方法により確認できる。具体的には、例えば、前記(I)工程において、前記反応液に、さらに、SULT1A1遺伝子の一方の検出対象部位にハイブリダイズ可能なプローブ(例えば、蛍光標識化プローブ)を添加しておき、さらに、(II)工程として、前記反応液について、前記プローブにおける蛍光標識の蛍光強度を測定することによって確認できる。また、前記2つの検出対象部位にそれぞれハイブリダイズ可能な2種類のプローブ(例えば、蛍光標識化プローブ)を添加しておき、さらに、(II)工程として、前記反応液について、各プローブにおける各蛍光標識の蛍光強度を測定することによって確認できる。なお、SULT1A1遺伝子における多型SULT1A1*2およびSULT1A1*3の検出については、本発明の一形態として、以下に説明する。
<SULT1A1遺伝子の多型解析方法>
本発明の多型解析方法は、SULT1A1遺伝子における2つの検出対象部位の多型を解析する方法であって、下記(i)〜(iv)工程を含むことを特徴とする。
(i)本発明の増幅産物の製造方法により、SULT1A1遺伝子における検出対象部位を含む領域を反応液中で増幅させる工程
(ii)前記(i)工程における増幅産物と、前記検出対象部位にハイブリダイズ可能なプローブとを含む反応液を準備する工程
(iii)前記反応液の温度を変化させ、前記増幅産物と前記プローブとのハイブリッド形成体の融解状態を示すシグナル値を測定する工程
(iv)温度変化に伴う前記シグナル値の変動から、前記検出対象部位の多型を決定する工程
このように本発明のプライマーセットを用いて増幅産物を製造することによって、前述のようにSULT1A1遺伝子における多型SULT1A1*2およびSULT1A1*3の検出対象塩基を両方含んでいる領域を増幅し、前記目的領域における前記各多型を解析することができる。
前記(ii)工程におけるプローブは、特に制限されず、例えば、多型SULT1A1*2の発生部位にハイブリダイズするプローブ(以下、「SULT1A1*2用プローブ」ともいう)、および、多型SULT1A1*3の発生部位にハイブリダイズするプローブ(以下、「SULT1A1*3用プローブ」ともいう)があげられる。これらのプローブは、前記検出対象配列を含む検出対象配列に相補的なプローブであることが好ましい。これらのプローブは、いずれか1種類でもよいし、2種類全てであってもよい。2種類のプローブを用いた場合、例えば、同一反応液を用いて、前記2つ全ての検出対象部位の多型を解析することができる。
前記多型を検出するためのプローブは、特に制限されず、従来公知の方法によって設定できる。例えば、多型の検出対象部位を含む検出対象配列として、SULT1A1遺伝子のセンス鎖の配列に基づいて設計してもよいし、アンチセンス鎖の配列に基づいて設計してもよい。また、多型の検出対象部位の塩基は、各多型の種類に応じて適宜決定できる。すなわち、SULT1A1*2の場合、配列番号1における3514番目の塩基に「G」および「A」の多型が知られていることから、例えば、3514番目がGである検出対象配列、および、3514番目がAである検出対象配列のいずれかに相補的なプローブ(センス鎖の検出用プローブ)や、そのアンチセンス鎖の配列に相補的なプローブ(アンチセンス鎖の検出用プローブ)があげられる。また、SULT1A1*3の場合、配列番号1における3543番目の塩基に「G」および「A」の多型が知られていることから、例えば、3543番目がGである検出対象配列、および、3543番目がAである検出対象配列のいずれかに相補的なプローブ(センス鎖の検出用プローブ)や、そのアンチセンス鎖の配列に相補的なプローブ(アンチセンス鎖の検出用プローブ)があげられる。このように、多型が生じる検出対象部位の塩基を前述のようないずれかの塩基に設定してプローブを設計しても、後述するような方法により、SULT1A1遺伝子の各検出対象部位においてどのような多型を示すかを判断することが可能である。
前記各プローブは、前記(i)工程の後、すなわち、SULT1A1遺伝子の目的領域について増幅反応を行った後、増幅反応液に添加することもできるが、容易且つ迅速に解析を行えることから、前記(i)工程の増幅反応に先立って、予め反応液に添加しておくことが好ましい。
前記反応液におけるプローブの添加割合は、特に制限されないが、例えば、各プローブを10〜400nmolの範囲となるように添加することが好ましく、より好ましくは20〜400nmolである。また、プローブの標識として蛍光色素を用いている場合、例えば、検出する蛍光強度を調整するために、標識化プローブと同じ配列である未標識プローブを併用してもよく、この未標識プローブは、その3’末端にリン酸が付加されてもよい。この場合、標識化プローブと非標識プローブのモル比は、例えば、1:10〜10:1が好ましい。前記プローブの長さは、特に制限されず、例えば、5〜50merであり、好ましくは10〜30merである。
Tm値について説明する。二本鎖DNAを含む溶液を加熱していくと、260nmにおける吸光度が上昇する。これは、二本鎖DNAにおける両鎖間の水素結合が加熱によってほどけ、一本鎖DNAに解離(DNAの融解)することが原因である。そして、全ての二本鎖DNAが解離して一本鎖DNAになると、その吸光度は加熱開始時の吸光度(二本鎖DNAのみの吸光度)の約1.5倍程度を示し、これによって融解が完了したと判断できる。この現象に基づき、融解温度Tmとは、一般に、吸光度が、吸光度全上昇分の50%に達した時の温度と定義される。
前記(iii)工程において、前記増幅産物と前記プローブとのハイブリッド形成体の融解状態を示すシグナルの測定は、前述した、260nmの吸光度測定でもよいが、標識物質のシグナル測定であってもよい。具体的には、前記プローブとして、標識物質で標識化された標識化プローブを使用し、前記標識物質のシグナル測定を行うことが好ましい。前記標識化プローブとしては、例えば、単独でシグナルを示し且つハイブリッド形成によりシグナルを示さない標識化プローブ、または、単独でシグナルを示さず且つハイブリッド形成によりシグナルを示す標識化プローブがあげられる。前者のようなプローブであれば、検出対象配列とハイブリッド(二本鎖DNA)を形成している際にはシグナルを示さず、加熱によりプローブが遊離するとシグナルを示す。また、後者のプローブであれば、検出対象配列とハイブリッド(二本鎖DNA)を形成することによってシグナルを示し、加熱によりプローブが遊離するとシグナルが減少(消失)する。したがって、この標識によるシグナルをシグナル特有の条件(吸収波長等)で検出することによって、前記260nmの吸光度測定と同様に、融解の進行ならびにTm値の決定を行うことができる。
本発明においては、前述のように、増幅させた目的領域に、SULT1A1*2およびSULT1A1*3の両方の多型を示す検出対象部位が含まれる。したがって、例えば、各検出対象部位にそれぞれハイブリダイズ可能な2種類のプローブを使用することで、両方の多型を解析することができる。この場合、前記2種類のプローブは、それぞれ異なる条件で検出される異なる標識によって標識化されていることが好ましい。このように異なる標識を使用することによって、同一反応液であっても、検出条件を変えることによって、各増幅産物を別個に解析することが可能となる。
前記標識化プローブにおける標識物質の具体例としては、例えば、蛍光色素(蛍光団)があげられる。前記標識化プローブの具体例としては、例えば、蛍光色素で標識され、単独で蛍光を示し且つハイブリッド形成により蛍光が減少(例えば、消光)するプローブが好ましい。このような蛍光消光現象(Quenching phenomenon)を利用したプローブは、一般に、蛍光消光プローブと呼ばれる。中でも、前記プローブとしては、オリゴヌクレオチドの3’末端もしくは5’末端が蛍光色素で標識化されていることが好ましく、標識化される前記末端の塩基は、Cであることが好ましい。この場合、前記標識化プローブがハイブリダイズする検出対象配列において、前記標識化プローブの末端塩基Cと対をなす塩基もしくは前記対をなす塩基から1〜3塩基離れた塩基がGとなるように、前記標識化プローブの塩基配列を設計することが好ましい。このようなプローブは、一般的にグアニン消光プローブと呼ばれ、いわゆるQProbe(登録商標)として知られている。このようなグアニン消光プローブが検出対象配列にハイブリダイズすると、蛍光色素で標識化された末端のCが、前記検出対象DNAにおけるGに近づくことによって、前記蛍光色素の発光が弱くなる(蛍光強度が減少する)という現象を示す。このようなプローブを使用すれば、シグナルの変動により、ハイブリダイズと解離とを容易に確認することができる。
前記蛍光色素としては、特に制限されないが、例えば、フルオレセイン、リン光体、ローダミン、ポリメチン色素誘導体等があげられ、市販の蛍光色素としては、例えば、BODIPY FL(商標、モレキュラー・プローブ社製)、FluorePrime(商品名、アマシャムファルマシア社製)、Fluoredite(商品名、ミリポア社製)、FAM(ABI社製)、Cy3およびCy5(アマシャムファルマシア社製)、TAMRA(モレキュラープローブ社製)等があげられる。2種類のプローブに使用する蛍光色素の組み合わせは、例えば、異なる条件で検出できればよく、特に制限されないが、例えば、Pacific Blue(検出波長450〜480nm)、TAMRA(検出波長585〜700nm)およびBODIPY FL(検出波長515〜555nm)の組み合わせ等があげられる。
以下に、多型SULT1A1*2およびSULT1A1*3を検出するためのプローブの配列の具体例を示すが、本発明は、これには制限されない。下記プローブ(1)は、SULT1A1*2用プローブの一例であり、アンチセンス鎖を検出するためのプローブである。また、下記プローブ(2)は、SULT1A1*3用プローブの一例であり、アンチセンス鎖を検出するためのプローブである。
プローブ(1)
配列番号1における3518番目のシトシン塩基(C)を1塩基目として5’方向に向かって15〜19塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン塩基を3’末端とするオリゴヌクレオチド、
および、
配列番号1における3517番目のシトシン塩基(C)を1塩基目として5’方向に向かって14〜19塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン塩基を3’末端とするオリゴヌクレオチド、
の少なくとも一方のオリゴヌクレオチド
プローブ(2)
配列番号1における3556番目のシトシン塩基(C)を1塩基目として5’方向に向かって15〜20塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン塩基を3’末端とするオリゴヌクレオチド
前記プローブ(1)において、配列番号1の3514番目にあたる塩基は、rで表され、前記rは、AまたはGであり、前記プローブ(2)において、配列番号1の3543番目にあたる塩基は、rで表され、前記rは、AまたはGである。
さらに、前記プローブ(1)およびプローブ(2)の具体例を下記表に示す。なお、下記表における「Tm(℃)」は、下記表の配列と完全に相補的な配列とがハイブリッドした場合のTm(℃)であり、MELTCALCソフトウエア(http://www.meltcalc.com/)により、パラメーターをオリゴヌクレオチド濃度0.2μM、ナトリウム当量(Na eq.)50mMとして算出した値である。
Figure 2008066165
前記表のプローブ(1)において、配列番号22で表されるプローブは、配列番号1における3514番目がGである領域と同じ配列からなり、配列番号23〜26、43〜48で表されるプローブは、配列番号1における3514番目がAである領域と同じ配列からなり、いずれも、大文字の塩基が、配列番号1の3514番目の塩基に相補的な塩基を示す。なお、前記プローブ(1)において、前記大文字の塩基は、rで表すことができ、前記rは、GおよびAのいずれでもよい。前記表のプローブ(2)は、配列番号1における3543番目がGである領域と同じ配列からなり、大文字の塩基が、配列番号1における3543番目の塩基を示す。なお、前記プローブ(2)において、前記大文字の塩基は、rで表すことができ、前記rは、GおよびAいずれでもよい。なお、本発明におけるプローブの具体例としては、例えば、前述のように、前記表に示すオリゴヌクレオチドの相補鎖であってもよい。
前記プローブは一例であって、本発明はこれには限定されないが、これらのプローブの中でも、SULT1A1*2用プローブとしては、(P1’)配列番号23の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド、または、配列番号46の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドが好ましく、SULT1A1*3用プローブとしては、(P2’)配列番号30の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドが好ましい。
そして、これらのプローブは、前述のように2種類以上を使用する際には、それぞれ異なる蛍光色素(異なる波長で検出される蛍光色素)で標識化することが好ましい。例えば、前記表に示すプローブをグアニン消光プローブとする場合、SULT1A1*2用プローブ(P1プローブ)およびSULT1A1*3用プローブ(P2プローブ)は、3’末端のシトシンを前述のような蛍光色素(例えば、BODIPY FL、TAMRA等)で標識化することが好ましい。また、5’末端に蛍光色素を標識化したプローブは、例えば、プローブ自体が伸長することを予防するために、その3’末端に、さらにリン酸基が付加されてもよい。
次に、本発明の検出方法について、一例として、下記プローブを用いて、SULT1A1遺伝子における2つの多型SULT1A1*2およびSULT1A1*3を検出する方法を説明する。なお、本発明はこれには制限されない。
(プローブ)
SULT1A1*2用プローブ
5'−gagtttgtggggcActcc−(BODIPY FL)−3' (配列番号23)、または、
5'−agtttgtggggcActc−(BODIPY FL)−3' (配列番号46)
SULT1A1*3用プローブ
5'−ttcGtggttcagcacac−(TAMRA)-3' (配列番号30)
まず、前記2種類の標識化プローブを添加した反応液を用いて、前述のようにPCRを行い、反応液中で、SULT1A1遺伝子の前記領域を増幅させる。前記反応液は、例えば、本発明のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセット、DNAポリメラーゼ、dNTP、鋳型となる核酸を含む試料、および、前記2種類のプローブを含む。この他に、核酸増幅に使用できる種々の添加剤を含んでもよい。
次に、得られた増幅産物の解離、および、解離により得られた一本鎖DNAと前記標識化プローブとのハイブリダイズを行う。これは、例えば、前記反応液の温度変化によって行うことができる。
前記解離工程における加熱温度は、前記増幅産物が解離できる温度であれば特に制限されないが、例えば、85〜95℃である。加熱時間も特に制限されないが、通常、1秒〜10分であり、好ましくは1秒〜5分である。
解離した一本鎖DNAと前記標識化プローブとのハイブリダイズは、例えば、前記解離工程の後、前記解離工程における加熱温度を降下させることによって行うことができる。温度条件としては、例えば、40〜50℃である。
そして、前記反応液の温度を変化させ、前記増幅産物と前記標識化プローブとのハイブリッド形成体の融解状態を示すシグナル値を測定する。具体的には、例えば、前記反応液(前記一本鎖DNAと前記標識化プローブとのハイブリッド形成体)を加熱し、温度上昇に伴うシグナル値の変動を測定する。前述のように、末端のC塩基が標識化されたプローブ(グアニン消光プローブ)を使用した場合、一本鎖DNAとのハイブリダイズした状態では、蛍光が減少(または消光)し、解離した状態では、蛍光を発する。したがって、例えば、蛍光が減少(または消光)しているハイブリッド形成体を徐々に加熱し、温度上昇に伴う蛍光強度の増加を測定すればよい。
蛍光強度の変動を測定する際の温度範囲は、特に制限されないが、例えば、開始温度が室温〜85℃であり、好ましくは25〜70℃であり、終了温度は、例えば、40〜105℃である。また、温度の上昇速度は、特に制限されないが、例えば、0.1〜20℃/秒であり、好ましくは0.3〜5℃/秒である。
次に、前記シグナルの変動を解析してTm値として決定する。具体的には、得られた蛍光強度から各温度における単位時間当たりの蛍光強度変化量(−d蛍光強度増加量/dt)を算出し、最も低い値を示す温度をTm値を決定できる。また、単位時間当たりの蛍光強度増加量(蛍光強度増加量/t)が最も高い点をTm値として決定することもできる。なお、標識化プローブとして、消光プローブではなく、単独でシグナルを示さず且つハイブリッド形成によりシグナルを示すプローブを使用した場合には、反対に、蛍光強度の減少量を測定すればよい。
本発明においては、2つの多型SULT1A1*2およびSULT1A1*3を検出するため、2種類のプローブの各標識に応じた条件で、それぞれのTm値を決定する。SULT1A1*2用プローブのBODIPY FLは、例えば、検出波長515〜555nm、SULT1A1*3用プローブのTAMRAは、例えば、検出波長585〜700nmで検出することができる。また、標識がPacific Blueの場合は、例えば、検出波長450〜480nmで検出することができる。
そして、これらのTm値から、各検出対象配列における遺伝子型を決定する。Tm解析において、完全に相補であるハイブリッド(マッチ)は、一塩基が異なるハイブリッド(ミスマッチ)よりも、解離を示すTm値が高くなるという結果が得られる。したがって、予め、前記プローブについて、完全に相補であるハイブリッドのTm値と、一塩基が異なるハイブリッドのTm値とを決定しておくことにより、各検出対象部位における遺伝子型を決定することができる。例えば、検出対象部位の塩基を変異型(例えば、配列番号1における3514番目の塩基がA)と仮定し、それを含む検出対象配列に相補的なプローブを使用した場合、形成したハイブリッドのTm値が、完全に相補なハイブリッドのTm値と同じであれば、前記増幅産物の多型は、変異型と判断できる。また、形成したハイブリッドのTm値が、一塩基異なるハイブリッドのTm値と同じ(完全に相補なハイブリッドのTm値より低い値)であれば、前記増幅産物の多型は、野生型(例えば、配列番号1における3514番目の塩基がG)と判断できる。さらに、両方のTm値が検出された場合には、ヘテロ接合体と決定できる。このようにして、各標識化プローブに対する2つのTm値から、多型SULT1A1*2およびSULT1A1*3の遺伝子型を判断することができる。
また、本発明においては、前述のように、前記プローブを含む反応液の温度を上昇させて(ハイブリッド形成体を加熱して)、温度上昇に伴うシグナル変動を測定する方法に代えて、例えば、ハイブリッド形成時におけるシグナル変動の測定を行ってもよい。すなわち、前記プローブを含む反応液の温度を降下させてハイブリッド形成体を形成する際に、前記温度降下に伴うシグナル変動を測定してもよい。
具体例として、単独でシグナルを示し且つハイブリッド形成によりシグナルを示さない標識化プローブ(例えば、グアニン消光プローブ)を使用した場合、一本鎖DNAとプローブとが解離している状態では蛍光を発しているが、温度の降下によりハイブリッドを形成すると、前記蛍光が減少(または消光)する。したがって、例えば、前記反応液の温度を徐々に降下して、温度下降に伴う蛍光強度の減少を測定すればよい。他方、単独でシグナルを示さず且つハイブリッド形成によりシグナルを示す標識化プローブを使用した場合、一本鎖DNAとプローブとが解離している状態では蛍光を発していないが、温度の降下によりハイブリッドを形成すると、蛍光を発するようになる。したがって、例えば、前記反応液の温度を徐々に降下して、温度下降に伴う蛍光強度の増加を測定すればよい。
なお、SULT1A1遺伝子の2種類の多型(SULT1A1*2およびSULT1A1*3)のうち一方の多型を解析する場合には、例えば、目的の検出対象部位にハイブリダイズするいずれか1種類のプローブを使用すればよい。
つぎに、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、下記実施例により制限されない。
被検者8人からヘパリンリチウム採血管を用いて採血を行った(サンプル1〜8)。得られた血液10μLと蒸留水90μLを混合し、さらに、この混合液10μLと蒸留水90μLとを混合した。これら混合液10μLを、下記組成のPCR反応液40μLに添加し、サーマルサイクラーを用いてPCRを行った。PCRの条件は、95℃で60秒処理した後、95℃1秒および66℃10秒を1サイクルとして50サイクル繰り返し、さらに95℃で1秒、40℃で60秒処理した。そして、続けて、温度の上昇速度を1℃/3秒として、前記PCR反応液を40℃から95℃に加熱していき、経時的な蛍光強度の変化を測定した。測定波長は、515〜555nm(蛍光色素BODIPY FLの検出)、および、585〜700nm(蛍光色素TAMRAの検出)とした。なお、50サイクルのPCRに要した時間は、約1時間であった。
Figure 2008066165
(プローブ)
SULT1A1*2用プローブ
5'−gagtttgtggggcactcc−(BODIPY FL)−3' (配列番号23)
SULT1A1*3用プローブ
5'−ttcgtggttcagcacac−(TAMRA)−3' (配列番号30)
(プライマーセット)
SULT1A1 F1プライマー
5'−tgaggttagagaaggggaccccttttac−3' (配列番号7)
SULT1A1 R1プライマー
5'−gctgtggtccatgaactcctggg−3' (配列番号18)
SULT1A1*2用プローブとマッチするハイブリッドのTm値は67.0℃、ミスマッチのハイブリッドのTm値は60.0℃、SULT1A1*3用プローブとマッチするハイブリッドのTm値は64.0℃、ミスマッチのハイブリッドのTm値は58.0℃である。
サンプル1〜8の結果を図1〜3にそれぞれ示す。これらの図は、温度上昇に伴う蛍光強度の変化を示すTm解析のグラフであり、縦軸の微分値は「−d蛍光強度増加量/dt」を示し、横軸は温度を示す(以下、同様)。同図に示すように、シグナルのピークから、各サンプルにおけるSULT1A1*2およびSULT1A1*3の遺伝子型を決定した。これらの実施例の結果を裏付けるために、被検者8人について、RFLP法によって、SULT1A1*2およびSULT1A1*3の多型を確認した結果、実施例と同じ結果が得られた。このように、本発明のプライマーセットを使用することにより、前処理を施していない全血試料を使用して、SULT1A1遺伝子におけるSULT1A1*2およびSULT1A1*3の検出対象部位を両方含む領域を、効率良く増幅し、且つ、前記同一反応液を用いて2種類の多型を解析することができた。
被検者2人からEDTA採血管を用いて採血を行った(サンプル1〜2)。得られた血液10μLと下記希釈液A 70μLとを混合し、さらに、この混合液10μLと下記希釈液B 70μLとを混合した。得られた混合液10μLを95℃で5分間加熱処理した後、下記組成のPCR反応液46μLに添加し、サーマルサイクラーを用いてPCRを行った。PCRの条件は、95℃で60秒処理した後、95℃1秒および62℃15秒を1サイクルとして50サイクル繰り返し、さらに95℃で1秒、40℃で60秒処理した。そして、続けて、温度の上昇速度を1℃/3秒として、前記PCR反応液を40℃から75℃に加熱していき、経時的な蛍光強度の変化を測定した。測定波長は、515〜555nm(蛍光色素BODIPY FLの検出)とした。
(希釈液A)
10mM Tris−HCl(pH8)、0.1mM EDTA、0.05% NaN、0.3% SDS
(希釈液B)
10mM Tris−HCl(pH8)、0.1mM EDTA、0.05% NaN
Figure 2008066165
(プローブ)
SULT1A1*2用プローブ
5'−agtttgtggggcActc−(BODIPY FL)−3' (配列番号46)
(プライマーセット)
SULT1A1 F1プライマー
5'−tgaggttagagaaggggaccccttttac−3' (配列番号7)
SULT1A1 R1プライマー
5'−ggtggtgtagttggtcatagggttctt−3' (配列番号39)
SULT1A1*2用プローブとマッチするハイブリッドのTm値は59℃、ミスマッチのハイブリッドのTm値は51℃である。
サンプル1および2の結果を図4に示す。この図は、温度上昇に伴う蛍光強度の変化を示すTm解析のグラフであり、縦軸の微分値は「−d蛍光強度増加量/dt」を示し、横軸は温度を示す。同図に示すように、シグナルのピークから、サンプル1および2におけるSULT1A1*2の遺伝子型を決定した。この実施例の結果を裏付けるために、被検者2人について、RFLP法によって、SULT1A1*2の多型を確認した結果、実施例と同じ結果が得られた。このように、本発明のプライマーセットを使用することにより、前処理を施していない全血試料を使用して、SULT1A1遺伝子におけるSULT1A1*2の検出対象部位を両方含む領域を、効率良く増幅し、且つ、前記同一反応液を用いて2種類の多型を解析することができた。
以上のように、本発明のプライマーセットによれば、SULT1A1遺伝子における多型SULT1A1*2およびSULT1A1*3の検出対象部位を両方含む領域を、特異的に高効率で増幅することができる。このため、前述のような従来法とは異なり手間やコストを低減することが可能となる。また、このように2つの多型の検出対象部位を両方含む領域を特異的に増幅されることから、例えば、各検出対象部位をそれぞれ含む検出対象配列に相補的な2種類のプローブを使用することで、前記反応液を用いてそのままTm解析を行い、前記2種類の多型をそれぞれタイピングすることが可能となる。また、1つの反応液で増幅やタイピングが可能であることから、操作の自動化も可能になる。さらに、本発明のプライマーセットを用いれば、例えば、夾雑物が含まれる試料(例えば、全血や口腔粘膜等)であっても、前処理を省略できるため、より迅速且つ簡便に増幅反応を行うことができる。また、本発明のプライマーセットを用いれば、従来よりも優れた増幅効率で増幅反応が行えるため、増幅反応も短縮化が可能である。したがって、本発明のプライマーセットやこれを含む試薬、ならびにこれらを用いた増幅産物の製造方法によれば、SULT1A1遺伝子の多型を迅速かつ簡便に解析できることから、医療分野においてきわめて有効といえる。

Claims (18)

  1. 遺伝子増幅法によりSULT1A1遺伝子を増幅するためのプライマーセットであって、下記プライマーセット(1)を含むことを特徴とするSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセット。
    プライマーセット(1)
    下記(F1)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R1)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含む一対のプライマーセット
    (F1)配列番号1の塩基配列における3418番目のシトシン塩基(C)を1塩基目として5’方向に向かって24〜33塩基目までの領域と同じ配列である少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記シトシン塩基(C)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
    (R1)配列番号1の塩基配列における3607番目のシトシン塩基(C)を1塩基目として3’方向に向かって20〜29塩基目までの領域に相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記3607番目のシトシン塩基(C)に相補的なグアニン塩基(G)を3’末端とするオリゴヌクレオチド、
    および、
    配列番号1の塩基配列における3576番目のアデニン塩基(A)を1塩基目として3’方向に向かって24〜33塩基目までの領域に相補的な少なくとも1つのオリゴヌクレオチドであって、前記3576番目のアデニン塩基(A)に相補的なチミン塩基(T)を3’末端とするオリゴヌクレオチド
    の少なくとも一方のオリゴヌクレオチド
  2. 前記(1)のプライマーセットが、下記(1’)のプライマーセットである、請求の範囲1記載のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセット。
    プライマーセット(1’)
    下記(F1’)のオリゴヌクレオチドからなるフォワードプライマーおよび下記(R1’)のオリゴヌクレオチドからなるリバースプライマーを含む一対のプライマーセット
    (F1’)配列番号7の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
    (R1’)配列番号18の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド、および、配列番号39の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドの少なくとも一方のオリゴヌクレオチド
  3. SULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットが、生体試料中のSULT1A1遺伝子を増幅するためのプライマーセットである、請求の範囲1記載のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセット。
  4. 前記生体試料が、全血である、請求の範囲3記載のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセット。
  5. 遺伝子増幅法によりSULT1A1遺伝子を増幅するための試薬であって、請求の範囲1記載のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットを含むことを特徴とするSULT1A1遺伝子増幅用試薬。
  6. さらに、SULT1A1遺伝子の検出対象部位にハイブリダイズ可能なプローブを含む、請求の範囲5記載のSULT1A1遺伝子増幅用試薬。
  7. 前記プローブが、下記(P1’)および(P2’)に示すオリゴヌクレオチドの少なくとも一方からなるプローブである、請求の範囲6記載のSULT1A1遺伝子増幅用試薬。
    (P1’)配列番号23の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド、および、配列番号46の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドの少なくとも一方のオリゴヌクレオチド
    (P2’)配列番号30の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
  8. 前記プローブが、蛍光標識化プローブである、請求の範囲6記載のSULT1A1遺伝子増幅用試薬。
  9. 遺伝子増幅法によりSULT1A1遺伝子の増幅産物を製造する方法であって、
    下記(I)工程を含むことを特徴とする増幅産物の製造方法。
    (I)試料中の核酸を鋳型として、請求の範囲1記載のSULT1A1遺伝子増幅用プライマーセットを用いて、反応液中で、前記SULT1A1遺伝子の増幅を行う工程
  10. 前記(I)工程において、前記反応液に、さらに、SULT1A1遺伝子の検出対象部位にハイブリダイズ可能なプローブを添加する、請求の範囲9記載の増幅産物の製造方法。
  11. 前記プローブが、下記(P1’)および(P2’)に示すオリゴヌクレオチドの少なくとも一方からなるプローブである、請求の範囲10記載の増幅産物の製造方法。
    (P1’)配列番号23の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド、および、配列番号46の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドの少なくとも一方のオリゴヌクレオチド
    (P2’)配列番号30の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド
  12. 前記プローブが、蛍光標識化プローブである、請求の範囲10記載の増幅産物の製造方法。
  13. さらに、下記(II)工程を含む、請求の範囲12記載の増幅産物の製造方法。
    (II)前記反応液について、前記蛍光標識化プローブにおける蛍光標識の蛍光強度を測定する工程
  14. 前記試料が、生体試料である、請求の範囲9記載の増幅産物の製造方法。
  15. 前記生体試料が、全血である、請求の範囲14記載の増幅産物の製造方法。
  16. 前記反応液における全血試料の添加割合が、0.1〜0.5体積%である、請求の範囲15記載の増幅産物の製造方法。
  17. SULT1A1遺伝子における検出対象部位の多型を解析する方法であって、
    下記(i)〜(iv)工程を含むことを特徴とする多型解析方法。
    (i)請求の範囲9記載の増幅産物の製造方法により、SULT1A1遺伝子における検出対象部位を含む領域を反応液中で増幅させる工程
    (ii)前記(i)工程における増幅産物と、前記検出対象部位にハイブリダイズ可能なプローブとを含む反応液を準備する工程
    (iii)前記反応液の温度を変化させ、前記増幅産物と前記プローブとのハイブリッド形成体の融解状態を示すシグナル値を測定する工程
    (iv)温度変化に伴う前記シグナル値の変動から、前記検出対象部位の多型を決定する工程
  18. 前記(i)工程において、増幅反応に先立って、前記反応液に、前記検出対象部位にハイブリダイズ可能なプローブを添加する、請求の範囲17記載の多型解析方法。
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