JPWO2008032447A1 - 撮影レンズ及びカメラ - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、高い光学性能を有し、かつ量産に適した小型の撮影レンズを提供することにある。そのために、本発明の撮影レンズは、物体側から順に少なくとも3つのレンズ群(G1,G2,G3)を有し、物体面から結像面までの何れかの面に密着複層型回折光学素子が形成され、最大像高Y、全長Lは、0.1<Y/L<3.0 …(1)を満たす。このように撮影レンズに複層型回折光学素子を使用すれば、広帯域に亘り回折効率を高め、フレアを抑制することができる。特に、複層型回折光学素子は、製造や組み立てが容易という利点もある。さらに、条件式(1)によれば、撮影レンズの結像性能を保ちながら小型化を図ることができる。

Description

本発明は、携帯電話、ノート型コンピュータなどのモバイルに搭載される小型カメラに好適な撮影レンズ及びカメラに関する。
現在、携帯電話などの小型カメラには、レンズ枚数を3〜4枚に抑えた小型の撮影レンズが用いられている。近年、レンズ枚数を抑えながら結像性能を向上させるため(特に色収差を補正するため)、撮影レンズに回折光学素子を組み合わせる技術も提案された(特許文献1などを参照)。
特開2005−301048号公報
しかし、特許文献1に記載の撮影レンズでは、色収差は良好に補正されるものの、回折格子で発生した不要な回折光がフレアとなって画像にヘイズを生じさせる。
そこで本発明の目的は、光学性能が高く量産に適した小型の撮影レンズ及びカメラを提供することにある。
本発明の第1形態では、物体側から順に少なくとも3つのレンズ群を有し、物体面から結像面までの何れかの面に密着複層型回折光学素子が形成され、最大像高Y、全長Lは、以下の条件式(1)を満たすことを特徴とする撮影レンズを提供する。
0.1<Y/L<3.0 …(1)
本発明の第2形態では、物体側から順に少なくとも3つのレンズ群を有し、物体面から結像面までの何れかの面に密着複層型回折光学素子が形成され、前記密着複層型回折光学素子の互いに密着する2つの層の一方の光軸上の厚さd1、他方の光軸上の厚さd2、前記密着複層側回折光学素子の形成先となったレンズ群の光軸上の総厚d(d1,d2含む)は、以下の条件式(2)を満たすことを特徴とする撮影レンズを提供する。
0.02<(d1+d2)/d<1.0 ・・・(2)
本発明の第3形態では、物体側から順に少なくとも3つのレンズ群を有し、物体面から結像面までの何れかの面に密着複層型回折光学素子が形成され、前記密着複層型回折光学素子の回折光学面から開口絞りまでの光軸上の距離Z、前記密着複層型回折光学素子が形成されるベース面の近軸曲率半径Rは、以下の条件式(3)を満たすことを特徴とする撮影レンズを提供する。
−2.0<Z/R<−0.3 ・・・(3)
本発明の第4形態では、物体側から順に少なくとも3つのレンズ群を有し、物体面から結像面までの何れかの面に密着複層型回折光学素子が形成され、前記密着複層型回折光学素子の互いに密着する2つの層の一方の光軸上の厚さd1、他方の光軸上の厚さd2、前記密着複層型回折光学素子の回折光学面の最小格子ピッチpは、以下の条件式(4)を満たすことを特徴とする撮影レンズを提供する。
0.001<p/(d1+d2)<1.0 ・・・(4)
なお、前記密着複層型回折光学素子の互いに密着する2つの層の一方は高屈折率低分散の材料、他方は低屈折率高分散の材料からなり、前記2つの層のアッベ数差Δνd、前記2つの層の屈折率差ΔNdは、以下の条件式(5)を満たすことが望ましい。
50<Δνd/ΔNd<2000 …(5)
また、前記密着複層型回折光学素子のd線に対する回折効率Ed、g線に対する回折効率Eg、C線に対する回折効率ECは、以下の条件式(6)を満たすことが望ましい。
(Eg+EC)/2>0.9×Ed …(6)
また、前記撮影レンズを通過する最大像高の光束の主光線が前記密着複層型回折光学素子へ入射する角度θは、以下の条件式(7)を満たすことが望ましい。
θ<10° …(7)
また、前記密着複層型回折光学素子の有効径C、前記撮影レンズの全系の焦点距離fは、以下の条件式(8)を満たすことが望ましい。
0.1<C/f<3.0 …(8)
また、前記3つのレンズ群の各々は、正の屈折力を有してもよい。
また、前記密着複層型回折光学素子が形成されるベース面の曲率半径R、前記撮影レンズの全長Lは、以下の条件式(9)を満たすことが望ましい。
0.05<|R/L| …(9)
また、本発明の第5形態では、第1形態から第4形態の何れかの撮影レンズと、前記撮影レンズの前記結像面の近傍に配置された撮像素子とを備えたことを特徴とするカメラを提供する。
本発明によれば、光学性能が高く量産に適した小型の撮影レンズ及びカメラが実現する。
実施形態の撮影レンズ及びそれを備えたカメラの模式図である。 密着複層型回折光学素子の構成例を示す模式図である。 密着複層型回折光学素子の構成例を示す模式図である。 密着複層型回折光学素子の構成例を示す模式図である。 密着複層型回折光学素子の構成例を示す模式図である。 第1実施例の撮影レンズの光路図である。 実施例の密着複層型回折光学素子DOEの回折効率の波長依存性を示す図である。 第1実施例の諸収差図である。 第2実施例の撮影レンズの光路図である。 第2実施例の諸収差図である。 第3実施例の撮影レンズの光路図である。 第3実施例の諸収差図である。
先ず、回折光学素子を簡単に説明する。
レンズが光の屈折現象を利用し、ミラーが光の反射現象を利用するの対し、回折光学素子は光の回折現象を利用する。この回折光学素子において回折現象が生じる面(以下、「回折光学面」という。)は、正の屈折力を有する場合に負の分散値を持つので、特殊ガラスでしか達し得なかったような良好な色収差補正を可能とする。
特に、複数の回折光学面を積み重ねてなる複層型回折光学素子は、広帯域に亘り回折効率が高いのでフレアの抑制に有利である。その中でも、2つの回折光学面を密着させた密着複層型回折光学素子は、製造や組み立てが容易という利点もある。密着複層型回折光学素子の詳細は、オプトロニクス社から発行された「回折光学素子入門増補改訂版(平成18年12月8日発発行)」や「光技術コンタクト2004年9月号」などに詳しく説明されている。なお、本明細書では、密着複層型フレネル回折光学素子を単に「密着複層型回折光学素子」と称す。
次に、撮影レンズ及びそれを備えたカメラの実施形態を説明する。
図1は、本実施形態の撮影レンズ及びそれを備えたカメラの模式図である。
図1に示すとおり、本実施形態の撮影レンズは、物体側から順に少なくとも3つのレンズ群G1,G2,G3を有する。符号11で示すのは、撮影レンズの像面近傍に配置された撮像素子であり、符号Sで示すのは開口絞りである。この撮影レンズの何れかの面には、密着複層型回折光学素子が形成されている。その形成先は、レンズ群G1,G2,G3の何れかの表面、レンズ群G1,G2,G3とは別に配置された平行平板Pの表面、撮像素子11の前面に設けられたフィルタFの表面などである。因みに、フィルタFは、撮像素子11の防塵フィルタやローパスフィルタ等である。
このように、撮影レンズの何れかの面に複層型回折格子を形成すれば、撮影レンズの色収差とフレアとの双方を抑えることが可能となる。
ここで、撮影レンズの最大像高Yと全長Lとは、以下の条件式(1)を満たす。
0.1<Y/L<3.0 …(1)
本条件式(1)は、撮影レンズの全長Lの適切なる範囲を最大像高Yとの比で規定するものである。条件式(1)の下限値をY/Lが下回ると、撮影レンズの小型化を損なうと共にレンズ径が過大となる。また、撮影レンズの軸外収差も大きくなり、良好な結像性能が得られ難くなる。条件式(1)の上限値をY/Lが上回ると、撮影レンズの射出瞳が像面に近づき、像面に向かう結像光束をテレセントリックに近づけることが難しくなる。また、撮影レンズの歪曲収差(特に+側の歪曲収差)が発生し易くなる。なお、条件式(1)の上限値を0.7とし、下限値を0.15とすれば、小型化及び結像性能向上の効果をより十分に得ることができる。
また、この撮影レンズにおいて、色収差補正の機能を密着複層型回折光学素子に割り振れば、3つのレンズ群G1,G2,G3の各々の屈折力の符号を全て正とすることも可能である。3つのレンズ群G1,G2,G3の屈折力の符号が一致する場合、レンズ群G1,G2,G3の各々のカーブを緩やかにすることができるので、個々のレンズ群G1,G2,G3の偏心に対する誤差感度が小さくなり、撮影レンズの組み立てが容易となる。
図2,図3,図4,図5は、密着複層型回折光学素子の構成例を示す模式図である。
図2,図3,図4,図5において符号DOEで示すのが密着複層型回折光学素子であり、符号Bで示すのが密着複層型回折光学素子DOEの形成先となった光学部材である。光学部材Bは、図1におけるレンズ群G1,G2,G3、フィルタF、平行平板Pの何れかに相当する。これらの図では密着複層型回折光学素子DOEの形成面(ベース面)を平面で描き、回折光学面DOSの形状を実際よりも粗く描いた。
図2に示す例では、光学部材Bの表面に2つの層14a,14bが積層され、層14a,14bの各々の境界面が回折光学面DOSとなっている。これらの互いに密着した回折光学面DOSが密着複層型回折光学素子DOEを構成する。
図3に示す例では、光学部材Bの表面にレリーフパターンが刻まれ、その上に1つの層14bが密着して形成されている。光学部材B,層14bの各々の境界面が回折光学面DOSとなっている。これらの互いに密着した回折光学面DOSが密着複層型回折光学素子DOEを構成する。
図4に示す例では、光学部材Bの表面に3つの層14a,14b,14cが積層され、層14a,14b,14cの各々の境界面が回折光学面DOSとなっている。これらの互いに密着した回折光学面DOSが密着複層型回折光学素子DOEを構成する。
図5に示す例では、光学部材Bの表面にレリーフパターンが刻まれ、その上に1つの層14bが密着して形成されている。光学部材B,層14bの各々の境界面が回折光学面DOSとなっている。これらの互いに密着した回折光学面DOSが密着複層型回折光学素子DOEを構成する。また、図5に示す例では、層14bの表面にもレリーフパターンが形成されており、その上に光学部材B’が微小間隔を空けて配置される。光学部材B’の間隙側にもレリーフパターンが形成されており、層14bの表面のレリーフパターンと、間隙と、光学部材B’のレリーフパターンとは、分離複層型回折光学素子DOE’を構成する。つまり、図5に示す例では、密着複層型回折光学素子DOEと分離複層型回折光学素子DOE’とが組み合わされている。
以上の密着複層型回折光学素子DOEにおいて、互いに密着する2つの層(図2の例では層14a,14b)のうち、一方の層の光軸上の厚さd1、他方の層の光軸上の厚さd2、光学部材Bの光軸上の総厚d(d1,d2を含む)は、以下の条件式(2)を満たす。
0.02<(d1+d2)/d<1.0 ・・・(2)
本条件式は、密着複層型回折光学素子DOEの適正な光軸上の厚さを規定する。本条件式の上限値を(d1+d2)/dが上回ると、密着複層型回折光学素子DOEの厚さが過大となり、回折光学面DOSの成形が困難になり易く、成形時間も長くなるのでコストアップに繋がる。さらには、密着複層型回折光学素子DOEの材料(樹脂)による光吸収が大となり、特に短波長の透過率が低下する。
一方、本条件式の下限値を(d1+d2)/dが下回ると、密着複層型回折光学素子DOEの光軸上の厚さが過小となり、やはり回折光学面DOSの成形が困難になる(例えば、表面の面粗さが大きくなり易い。)。更には、各格子で回折した光が干渉する前に次の光学部材へ入射してしまい、所定の回折光が得られなくなるばかりか、回折角度の大きな回折光が得られなくなる虞もある。なお、効果を十分に得るためには、条件式(2)の上限値を0.8、下限値を0.05とすることが望ましい。
また、密着複層型回折光学素子DOEの回折光学面DOSから開口絞りSまでの光軸上の距離Z、密着複層型回折光学素子DOEの形成先であるベース面の曲率半径(非球面の場合は近軸曲率半径)Rは、以下の条件式(3)を満たす。
−2.0<Z/R<−0.3 ・・・(3)
本条件式は、回折光学面DOSの位置(開口絞りSからの光軸上の距離)と、ベース面の曲率半径(非球面の場合は近軸曲率半径)Rとの適正な割合を規定する。この条件式を満たせば、フレアの発生量が小さくなる。特に、Z/R=−1である場合は、ベース面の曲率中心が瞳位置に一致し、ベース面が球面である場合は主光線が垂直入射となるので、フレアの発生量が最小となる。
因みに、本条件式の上限値をZ/Rが上回ると、Rが過大となるので、回折光学面DOSへの入射角度が大き過ぎてフレアの発生量が多くなる。また、主光線より上側の光線のコマ収差が大きくなり、結像性能が劣化する。
一方、本条件式の下限値をZ/Rが下回ると、Rが過小となるので、ベース面の加工が困難になるばかりか、回折光学面DOSへの入射角度が大きくなり、フレアの発生量が多くなる。なお、効果を十分に得るためには、条件式(3)の上限値を−0.5、下限値を−1.5とすることが望ましい。
但し、ベース面が平面である場合に条件式(3)を満たそうとすると、Rが無限大となって発散してしまうため、条件式(3)で規定する代わりに、条件式(7)〜(7”)で規定する(つまり最大像高の主光線が格子に入射する角度で規定する)方が好ましい。
また、密着複層型回折光学素子DOEの互いに密着する2つの層の一方(例えば、物体側の層)の光軸上の厚さd1、他方(例えば、像側の層)の光軸上の厚さd2、回折光学面DOSの最小格子ピッチpは、以下の条件式(4)を満たす。
0.001<p/(d1+d2)<1.0 ・・・(4)
本条件式は、回折光学面DOSの最小格子ピッチと、密着複層型回折光学素子DOEの厚さとの適正な関係を規定する。本条件式の上限値をp/(d1+d2)が上回ると、回折光学面DOSの最小格子ピッチが過大となり、機械加工上精度良く作ることが困難となる。また、回折角度が小さくなり、色収差の補正が不足し易くなる。特に、倍率色収差の補正が不足傾向となる。
一方、本条件式の下限値をp/(d1+d2)が下回ると、回折光学面DOSの最小格子ピッチが過小になり回折光学面DOSのアスペクト比が大きくなり、格子そのものの製作が困難となるばかりか、フレアの発生量も多くなり画質を損ね易い。なお、効果を十分に得るためには、本条件式の上限値を0.5、下限値を0.002とすることが望ましい。
また、以上の密着複層型回折光学素子DOEにおいて、互いに密着する2つの層(図2の例では層14a,14b)の一方には高屈折率低分散の材料が使用され、他方には低屈折率高分散の材料が使用される。そして、それら2つの層のアッベ数差Δνd、屈折率差ΔNdは、以下の条件式(5)を満たす。
50<Δνd/ΔNd<2000 …(5)
条件式(5)の上限値をΔνd/ΔNdが上回ると、高い回折効率を広波長域に亘って得ることが難しくなる。また、条件式(5)の下限値をΔνd/ΔNdが下回っても、高い回折効率を広波長域に亘って得ることが難しくなる。なお、条件式(5)の上限値を1000、下限値を200として条件を厳しくすれば、広波長域に亘る高い回折効率を十分に得ることができる。
また、密着複層型回折光学素子DOEの形成先となる光学部材Bの材料には、例えば光学ガラスが適用され、その加工には精研削やガラスモールド成形が適用される。また、密着複層型回折光学素子DOEを構成する層14a,14b,14cの材料には、例えば光学樹脂が適用され、その加工には樹脂モールド成形が適用される。また、生産性を重視するならば、光学樹脂の種類としては光硬化性樹脂(UV硬化性樹脂)が好適である。光硬化性樹脂を使用すれば、工程数を削減し、コストダウンを図ることができる。
さらに生産性を重視するならば、互いに密着する2つの層(図2の例では層14a,14b)に使用される光硬化性樹脂の特性は、次の関係にあることが望ましい。すなわち、2つの層の一方に使用される光硬化性樹脂の未硬化状態での粘度は、40cP以上であり、他方に使用される光硬化性樹脂の未硬化状態での粘度は、2000cP以上である。
また、生産性を重視するならば、回折光学面DOSの格子ピッチp、格子高さhは、p/h>0.15を満たすことが望ましい。また、密着複層型回折光学素子DOEを構成する各層(図2の例では層14a,14b)の厚さ(光軸上の厚さ)は、それぞれ50μm以下に抑えられることが好ましい。
また、フレアを抑えるために、回折光学面DOSの格子高さhは30μm以下であることが好ましい。格子高さhが30μm以下であれば、回折光学面DOSへ0°以外の入射角度で入射する光の回折効率を十分に高くし、回折光学面DOSの段差部分での光量ロス及び散乱を抑えることができるからである。
また、密着複層型回折光学素子DOEのd線に対する回折効率Ed、g線に対する回折効率Eg、C線に対する回折効率ECは、以下の条件式(6)を満たす。
(Eg+EC)/2>0.9×Ed …(6)
条件式(6)が満たされないと、フレアが大きくなる虞がある。なお、条件式(6)の代わりに条件式(3’)を用いれば、フレアが確実に抑制される。
(Eg+EC)/2>0.97×Ed …(3’)
また、撮影レンズを通過する最大像高の光束の主光線が密着複層型回折光学素子DOEへ入射する角度θは、以下の条件式(7)を満たす。
θ<10° …(7)
条件式(7)が満たされれば、密着複層型回折光学素子DOEへ入射する光線の角度が全体的に小さくなるので、フレアが抑えられる。但し、実用的には以下の条件式(7’)を満たすことが望ましく、効果を十分に得るためには条件式(7”)を満たすことが望ましい。
θ<7°…(7’)
θ<5°…(7”)
これら条件式(7)〜(7”)を満たすため、密着複層型回折光学素子DOEの形成先は、図1に示した第1レンズ群G1よりも第2レンズ群G2又は第3レンズ群G3の方が適している。例えば、密着複層型回折光学素子DOEの形成先を、瞳(開口絞りS)とコンセントリックに近い関係を持つ面(瞳近傍に曲率中心を有した面)、すなわち第2レンズ群G2の表面などとすれば、光線の入射角度が小さくなるので、条件式(7)〜(7”)を満たし易い。その中でも、第2レンズ群G2の物体側の面を選定すれば、像面へ入射する光束をテレセントリックに近づけ易くなり、好ましい。なお、密着複層型回折光学素子DOEの形成面は、凹面であっても凸面であっても構わない。
また、色収差補正を重視するならば、第2レンズ群G2は、凹又は凸のメニスカスレンズであることが望ましい。特に、凹のメニスカスレンズである場合、レンズ群G1,G3を凸レンズとし、レンズ群G1,G2,G3の全体で色収差補正を図ることができるので、密着複層型回折光学素子DOEに対する色収差補正の負担を軽減することができる。
また、密着複層型回折光学素子DOEの有効径C、撮影レンズの全系の焦点距離fは、以下の条件式(8)を満たす。
0.1<C/f<3.0 …(8)
条件式(8)は、有効径Cの適切なる範囲を焦点距離fとの比で規定するものである。条件式(8)の上限値をC/fが上回ると、有効径が大き過ぎるので密着複層型回折光学素子DOEの製作が困難となる。また、有効径が大きいと、回折光学面DOSに外部からの有害光が入りや易いので、画質が低下し易い。その反対に条件式(8)の下限値をC/fが下回ると、有効径が小さ過ぎるので回折光学面DOSの格子ピッチも極めて小さくなり、密着複層型回折光学素子DOEの製作が困難となる。また、格子ピッチが小さ過ぎると、フレアが発生し易くなる。なお、条件式(8)の上限値を2.0とし、下限値を0.2とすれば、密着複層型回折光学素子DOEの製造に関する効果と画質に関する効果とをより十分に得ることができる。
また、密着複層型回折光学素子DOEが形成されるベース面の曲率半径R、撮影レンズの全長Lは、以下の条件式(9)を満たす。
0.05<|R/L| …(9)
条件式(9)は、ベース面の曲率半径Rの適切なる範囲を全長Lとの比で規定するものである。条件式(9)が満たされないと、ベース面のカーブが急峻になるので、密着複層型回折光学素子DOEの創成が困難となる。また、ベース面のカーブが急峻になると、+側の歪曲収差が発生し易くなるという問題もある。なお、条件式(9)の下限値を0.15とすれば、密着複層型回折光学素子DOEの製造に関する効果と画質に関する効果とをより十分に得ることができる。
さらに、撮影レンズのd線、g線、C線、F線の軸上色収差の最大広がり幅Δ、焦点距離fは、以下の条件式(10)を満たすことが望ましい。
Δ/f<0.1 …(10)
条件式(10)は、軸上色収差の適切なる補正範囲を規定するものである。条件式(10)の上限値をΔ/fが上回ると、色収差が大きくなり画像の色付きが生じる。なお、軸上収差を完全にゼロとすることはできないので、この条件式(10)は実際には条件式(10’)のとおり表される。
0.001<Δ/f<0.1 …(10’)
なお、条件式(10’)の上限値を0.03とし、下限値を0.002とすれば、画像の色付きを確実に抑えることができる。因みに撮影レンズが条件式(10),(10’)を満たせるのは、密着複層型回折光学素子DOEを使用したからである。
また、回折光学面DOSの最小格子ピッチp、撮影レンズの焦点距離fは、以下の条件式(11)を満たすことが望ましい。
0.001<p/f<0.1 …(11)
条件式(11)は、最小格子ピッチの適切なる範囲を焦点距離fとの比で規定するものである。条件式(11)の下限値をp/fが下回ると、格子ピッチが小さ過ぎるので、密着複層型回折光学素子DOEの製作が困難となる。また、フレア発生の虞がある。条件式(11)の上限値をp/fが上回ると、格子ピッチが大き過ぎるので、やはり密着複層型回折光学素子DOEの製作が困難となる。また、色収差補正が不足する可能性もある。なお、条件式(11)の上限値を0.02とし、下限値を0.003とすれば、製造に関する効果と画質に関する効果とをより十分に得ることができる。
以上説明したとおり、各種の条件式を満たす本実施形態の撮影レンズは、小型化され、極めて小さな実装スペースに収まる。また、本実施家形態の撮影レンズは、優れた結像性能を持ち、しかも量産にも適している。したがって、本実施形態の撮影レンズは、モバイル、例えば、携帯電話やノート型コンピュータなどの小型カメラに好適である。また、本実施形態の撮影レンズは、その他のディジタルカメラやビデオカメラを小型化するときにも有効である。
なお、本実施形態の撮影レンズには、レンズ群G1,G2,G3の何れかに屈折率分布レンズを使用し、結像性能のさらなる向上を図ってもよい。
また、本実施形態の撮影レンズには、次のようなフォーカシング技術が適用されてもよい。本実施形態の撮影レンズにおいて、近距離物体へのフォーカシング(合焦)には、撮影レンズの全体を被写体側へ繰り出す所謂全体繰り出し方式、図1の第1レンズ群G1のみを物体側へ繰り出す所謂フロントフォーカス方式の何れを適用することもできる。但し、フォーカシング時に主光線を下げずに周辺光量を確保するためには、第3レンズ群G3を光軸方向に移動させる所謂リアフォーカス方式が望ましい。
また、本実施形態の撮影レンズには、次のような防振技術が適用されてもよい。通常、小型カメラは発光量の大きいストロボを搭載しないことが多いが、暗所で手持ち撮影する機会も多いので、手ブレが生じやすく画質劣化の原因となっているので、本実施形態の撮影レンズに防振機能を搭載すると便利である。その場合、撮影レンズには、撮影レンズの一部のレンズ群(又はレンズ)を光軸方向へシフトさせる機構と、撮像素子上に形成される像のズレ量を検出するセンサと、そのズレ量が小さくなる方向へ機構を駆動する制御部とが備えられる。
なお、撮影レンズの一部を移動させる代わりに、カメラの撮像素子を移動させることによって同様の防振機能を得てもよい。つまり、本実施形態のカメラ又は撮影レンズには、公知の様々な防振機能の何れかを搭載することが可能である。
撮影レンズの第1実施例を説明する。
図6は、本実施例の撮影レンズの光路図である。図6に示すとおり、本実施例の撮影レンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズG1と、正の屈折力を有する第2レンズG2と、正の屈折力を有する第3レンズG3と、平行平板Pと有し、第2レンズG2の像側の面に、図2に示したタイプの密着複層型回折光学素子DOEが形成されている。
表1は、本実施例の撮影レンズのレンズデータである。表1において、mは面番号、rは曲率半径、dは面間隔、n(d)はd線に対する屈折率、n(g)はg線に対する屈折率、n(C)はC線に対する屈折率、m(F)はF線に対する屈折率である。
表1において、非球面又は回折光学面の面番号には*を付し、回折光学面の形状は、超高屈折率法により非球面に換算した。超高屈折率法の詳細は、オプトロニクス社から発行された「回折光学素子入門増補改訂版(平成18年12月8日発発行)」などに記載されている。換算に当たっては、回折光学面のd線の屈折率を1001、g線の屈折率を7418.6853とおいた。また、d線の波長λ、g線の波長λ、C線の波長λ、F線の波長λをそれぞれ次のとおり選定した。
λ=587.562nm
λ=435.835nm
λ=656.273nm
λ=486.133nm
Figure 2008032447
なお、第5面と第6面との間の媒質(=密着複層型回折光学素子DOEを構成する一方の層)の未硬化状態での粘度は100cPであり、d線に対する屈折率が1.528である。また、第7面と第8面との間の媒質(=密着複層型回折光学素子DOEを構成する他方の層)の未硬化状態での粘度は4800cPであり、d線に対する屈折率が1.557である。
表2は、非球面(回折光学面を含む)のデータである。各非球面(回折光学面を含む)の形状は、非球面を多項式(12)で表したときの各項の係数(非球面係数)で表した。
S(y)=(y/r)/{1+(1−K・y/r1/2}+C・y
+C・y+C・y+C・y+C10・y10 …(12)
但し、yは光軸に垂直な方向の高さであり、S(y)は高さyにおけるサグ量(=非球面頂点における接平面からの光軸方向の距離)であり、rは非球面頂点における曲率半径であり、Kは円錐係数であり、Cはn次の非球面係数である。
Figure 2008032447
図7は、本実施例の密着複層型回折光学素子DOEの回折効率の波長依存性を示す図である。図7では、g線の回折効率を基準とした各波長の回折効率の割合を表した。また、図7には比較のため、単層型回折光学素子の回折効率の波長依存性も示した。図7に示すとおり、本実施例の密着複層型回折光学素子DOEは、g線からC線までの広波長域に亘り0.97以上の回折効率が得られる。この効果は、後述する第2実施例、第3実施例においても同様である。
本実施例の条件対応値は、以下のとおりである。
Y=1.2,
L=5.579,
Δνd=15.46,
ΔNd=0.0293,
Eg=98.221,
EC=98.233,
Ed=99.999,
C=1.69,
f=3.367,
R=−1.1064,
Δ=0.0147,
p=0.0248,
d1=0.05,
d2=0.05,
d=0.8,
Z=1.3345
条件式(1)のY/L=0.2151,
条件式(2)の(d1+d2)=0.125,
条件式(3)のZ/R=−1.20615,
条件式(4)のp/(d1+d2)=0.248,
条件式(5)のΔνd/ΔNd=527.645,
条件式(6)の(Eg+EC)/2=98.227,
条件式(6)の0.9×Ed=89.999,
条件式(7)のθ=1.004°,
条件式(8)のC/f=0.502,
条件式(9)の|R/L|=0.1983,
条件式(10)のΔ/f=0.0044,
条件式(11)のp/f=0.0074,
すなわち、本実施例の撮影レンズは、条件式(1)〜(11)の全てを満たす。
図8は、本実施例の諸収差図である。図8においてFNOはFナンバーを、Yは像高を示している。図8においてdはd線に関するカーブであり、gはg線に関するカーブであり、CはC線に関するカーブであり、FはF線に関するカーブである。図8に示すとおり、本実施例では諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が得られる。
撮影レンズの第2実施例を説明する。
図9は、本実施例の撮影レンズの光路図である。図9に示すとおり、撮影レンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズG1と、負の屈折力を有する第2レンズG2と、正の屈折力を有する第3レンズG3と、平行平板Pとを有し、第2レンズG2の像側の面に、図2に示したタイプの密着複層型回折光学素子DOEが形成されている。
表3は、本実施例の撮影レンズのレンズデータである。表3の表記方法は、表1のそれと同じである。また、超高屈折率法による換算方法も、第1実施例のそれと同じである。
Figure 2008032447
なお、第5面と第6面との間の媒質(=密着複層型回折光学素子DOEを構成する一方の層)の未硬化状態での粘度は100cPであり、d線に対する屈折率が1.528である。また、第7面と第8面との間の媒質(=密着複層型回折光学素子DOEを構成する他方の層)の未硬化状態での粘度は4800cPであり、d線に対する屈折率が1.557である。
表4は、非球面(回折光学面を含む)のデータである。表4の表記方法は、表2のそれと同じである。
Figure 2008032447
本実施例の条件対応値は、以下のとおりである。
Y=1.8,
L=4.861,
Δνd=15.46,
ΔNd=0.0293,
Eg=98.221,
EC=98.233,
Ed=99.999,
C=1.2,
f=3.320,
R=−1.07526,
Δ=0.0194,
p=0.00354,
d1=0.02,
d2=0.02,
d=0.39,
Z=0.75,
条件式(1)のY/L=0.3703,
条件式(2)の(d1+d2)/d=0.103,
条件式(3)のZ/R=−0.69751,
条件式(4)のp/(d1+d2)=0.0885,
条件式(5)のΔνd/ΔNd=527.645,
条件式(6)の(Eg+EC)/2=98.227,
条件式(6)の0.9×Ed=89.999,
条件式(7)のθ=6.431°,
条件式(8)のC/f=0.361,
条件式(9)の|R/L|=0.2212,
条件式(10)のΔ/f=0.0058,
条件式(11)のp/f=0.0011,
すなわち、本実施例の撮影レンズは、条件式(1)〜(11)の全てを満たす。
図10は、本実施例の諸収差図である。図10の表記方法は、図8のそれと同じである。図10に示すとおり、本実施例では諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が得られる。
撮影レンズの第3実施例を説明する。
図11は、本実施例の撮影レンズの光路図である。図11に示すとおり、撮影レンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズG1と、負の屈折力を有する第2レンズG2と、正の屈折力を有する第3レンズG3と、平行平板Pとを有する。このうち、平行平板Pの物体側の面に、図2に示したタイプの密着複層型回折光学素子DOEが形成されている。
表5は、本実施例の撮影レンズのレンズデータである。図5の表記方法は、表1のそれと同じである。また、超高屈折率法による換算方法も、第1実施例のそれと同じである。
Figure 2008032447
なお、第8面と第9面との間の媒質(=密着複層型回折光学素子DOEを構成する一方の層)の粘度は100cPであり、d線に対する屈折率が1.528である。また、第10面と第11面との間の媒質(=密着複層型回折光学素子DOEを構成する他方の層)の粘度は4800cPであり、d線に対する屈折率が1.557である。
表6は、非球面(回折光学面を含む)のデータである。表6の表記方法は、表2のそれと同じである。
Figure 2008032447
本実施例の条件対応値は、以下のとおりである。
Y=1.8,
L=5.006,
Δνd=15.46,
ΔNd=0.0293,
Eg=98.221,
EC=98.233,
Ed=99.999,
C=3.06,
f=3.109,
R=無限大,
Δ=0.0199,
p=0.0153,
d1=0.15,
d2=0.15,
d=0.38,
Z=2.76
条件式(1)のY/L=0.3596,
条件式(2)の(d1+d2)/d=0.462,
条件式(3)のZ/R=0,
条件式(4)のp/(d1+d2)=0.051,
条件式(5)のΔνd/ΔNd=527.645,
条件式(6)の(Eg+EC)/2=98.227,
条件式(6)の0.9×Ed=89.999,
条件式(7)のθ=0.0015°,
条件式(8)のC/f=0.984,
条件式(9)の|R/L|=無限大,
条件式(10)のΔ/f=0.0065,
条件式(11)のp/f=0.0050,
すなわち、本実施例の撮影レンズは、条件式(3)を満たさないものの、条件式(1),(2),(4)〜(11)を満たす。
図12は、本実施例の諸収差図である。図12の表記方法は、図8のそれと同じである。図12に示すとおり、本実施例では諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が得られる。

Claims (11)

  1. 物体側から順に少なくとも3つのレンズ群を有し、
    物体面から結像面までの何れかの面に密着複層型回折光学素子が形成され、
    最大像高Y、全長Lは、
    以下の条件式(1)を満たすことを特徴とする撮影レンズ。
    0.1<Y/L<3.0 …(1)
  2. 物体側から順に少なくとも3つのレンズ群を有し、
    物体面から結像面までの何れかの面に密着複層型回折光学素子が形成され、
    前記密着複層型回折光学素子の互いに密着する2つの層の一方の光軸上の厚さd1、他方の光軸上の厚さd2、前記密着複層側回折光学素子の形成先となったレンズ群の光軸上の総厚d(d1,d2含む)は、
    以下の条件式(2)を満たすことを特徴とする撮影レンズ。
    0.02<(d1+d2)/d<1.0 ・・・(2)
  3. 物体側から順に少なくとも3つのレンズ群を有し、
    物体面から結像面までの何れかの面に密着複層型回折光学素子が形成され、
    前記密着複層型回折光学素子の回折光学面から開口絞りまでの光軸上の距離Z、前記密着複層型回折光学素子の形成されるベース面の近軸曲率半径Rは、
    以下の条件式(3)を満たすことを特徴とする撮影レンズ。
    −2.0<Z/R<−0.3 ・・・(3)
  4. 物体側から順に少なくとも3つのレンズ群を有し、
    物体面から結像面までの何れかの面に密着複層型回折光学素子が形成され、
    前記密着複層型回折光学素子の互いに密着する2つの層の一方の光軸上の厚さd1、他方の光軸上の厚さd2、前記密着複層型回折光学素子の回折光学面の最小格子ピッチpは、
    以下の条件式(4)を満たすことを特徴とする撮影レンズ。
    0.001<p/(d1+d2)<1.0 ・・・(4)
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の撮影レンズにおいて、
    前記密着複層型回折光学素子の互いに密着する2つの層の一方は高屈折率低分散の材料、他方は低屈折率高分散の材料からなり、
    前記2つの層のアッベ数差Δνd、前記2つの層の屈折率差ΔNdは、
    以下の条件式(5)を満たすことを特徴とする撮影レンズ。
    50<Δνd/ΔNd<2000 …(5)
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の撮影レンズにおいて、
    前記密着複層型回折光学素子のd線に対する回折効率Ed、g線に対する回折効率Eg、C線に対する回折効率ECは、
    以下の条件式(6)を満たすことを特徴とする撮影レンズ。
    (Eg+EC)/2>0.9×Ed …(6)
  7. 請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の撮影レンズにおいて、
    前記撮影レンズを通過する最大像高の光束の主光線が前記密着複層型回折光学素子へ入射する角度θは、
    以下の条件式(7)を満たすことを特徴とする撮影レンズ。
    θ<10° …(7)
  8. 請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の撮影レンズにおいて、
    前記密着複層型回折光学素子の有効径C、前記撮影レンズの全系の焦点距離fは、
    以下の条件式(8)を満たすことを特徴とする撮影レンズ。
    0.1<C/f<3.0 …(8)
  9. 請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の撮影レンズにおいて、
    前記3つのレンズ群の各々は、
    正の屈折力を有する
    ことを特徴とする撮影レンズ。
  10. 請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の撮影レンズにおいて、
    前記密着複層型回折光学素子が形成されるベース面の曲率半径R、前記撮影レンズの全長Lは、
    以下の条件式(9)を満たすことを特徴とする撮影レンズ。
    0.05<|R/L| …(9)
  11. 請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の撮影レンズと、
    前記撮影レンズの前記結像面の近傍に配置された撮像素子と
    を備えたことを特徴とするカメラ。
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