JPWO2008016026A1 - 着装シミュレーション装置とその方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

衣類のパーツをパターンデータに従って3D空間内に配置し、パーツ間の縫合関係に従って仮想的に縫合する。縫合した衣類に人体のワイヤ状モデルを挿入し、モデルを膨張させて人体モデルとすると共に、モデルとの干渉と衣類内の応力に基づいて衣類を変形させ、人体モデルが着装した衣類とする。人体との干渉を無視してパーツを配置し縫合できるので縫合が簡単で、初期的に不自然な形状に変形させないので、シミュレーションを高速で行える。

Description

この発明は、布帛や編地などの複数のパーツからなる衣類の着装シミュレーションに関し、特に人体モデルとの干渉無しにパーツを配置し縫合できるようにすることに関する。
布帛などを用いた衣類ではパーツが縫い合わされて衣類となり、衣類のパターンデータにはパーツの形状とパーツ間の対応関係が記載され、この対応関係は縫合関係として用いることができる。現実の衣類を作成せずに、コンピュータ上で衣類を作成して、人体モデルに着装させることができれば、衣類のデザインが容易になる。そこで先行技術では、コンピュータスクリーン上の人体モデルの周囲にパーツを配置し、パターンデータに従って各パーツをコンピュータ上で縫合し、次いで衣類と人体との干渉を考慮して衣類の安定形状を力学的にシミュレーションする。ところでこの場合、人体モデルの周囲に衣類を配置すること自体が手間である。
図11に、両袖と左右の前身頃並びに後身頃からなる簡単な衣類を人体に着装させるため、各パーツを人体モデルの周囲に配置した例を示す。ここで各パーツを人体モデルに対し適正な位置に配置することは必ずしも容易ではない。例えば袖の筒を腕が通るように配置するのは簡単ではない。また図11よりも複雑な衣類でパーツの数が増えると、パーツの配置はそれだけ難しくなる。さらに股の下などの隠れた部分にパーツを配置するのは難しい。図11のメッシュ状の線はパーツ間の縫合関係を示し、これに従って仮想的に縫合した衣類を図12に示す。パーツを人体モデルから離して配置したため、衣類は不自然にう膨張した形状をしている。衣類が人体モデルから離れているので、これを自然な形状へと近づけるようにシミュレーションすると、計算量が増しシミュレーション時間が長くなる。
ここで関連する先行技術を示すと、特許文献1(特許2614691号公報)はやや細めの人体モデルに対して仮想的な衣類を着装させ、人体モデルを膨張させることを提案している。特許文献2(WO2005/082185A)では、編物を膨張させて人体モデルの周囲に配置し、次いで編物を収縮させて自然な形状に近づけることを提案している。いずれの先行特許も、パターンデータに従いパーツを人体モデル無しで仮想的に縫合することを開示していない。
特許2614691号公報 WO2005/082185A
この発明の課題は、人体との干渉無しにパーツを容易に配置でき。かつ衣類をほぼ自然に近い形状に仮想的に縫合して、シミュレーション時間を短縮することにある。
この発明での追加の課題は、挿入しやすい形状でワイヤ状モデルを仮想的な衣類へ挿入した後に、人らしい自然な姿勢へワイヤ状モデルを変形できるようにすることにある。
この発明での追加の課題は、ワイヤ状モデルを挿入しやすくすると共に、ワイヤ状モデル膨張時のシミュレーションを簡単にすることにある。
この発明は、衣類の各パーツ形状とパーツ間の縫合関係を記載したパターンデータに基づき、人が衣類を着装した状態をシミュレーションする装置において、
パターンデータに従って、各パーツを3D空間内に仮想的に配置すると共に、パターンデータ中の縫合関係に従って仮想的に縫合した衣類とするための手段と、
仮想的に縫合した衣類に対し、人体のワイヤ状モデルを挿入するための手段と、
仮想的に縫合した衣類に挿入されたワイヤ状モデルを膨張させて、ワイヤ状モデルを人の形状をした人体モデルに変形させるための手段と、
人体モデルとの干渉及び仮想的に縫合された衣類内の応力に基づいて、仮想的に縫合された衣類を安定な形状へ変形させて、衣類が人体モデルに着装された状態をシミュレーションするための手段、とを設けたことを特徴とする。
この発明はまた、衣類の各パーツ形状とパーツ間の縫合関係を記載したパターンデータに基づき、人が衣類を着装した状態をシミュレーションする方法において、
パターンデータに従って、各パーツを3D空間内に仮想的に配置すると共に、パターンデータ中の縫合関係に従って仮想的に縫合し、
仮想的に縫合した衣類に対し、人体のワイヤ状モデルを挿入し、
仮想的に縫合した衣類に挿入されたワイヤ状モデルを膨張させて、ワイヤ状モデルを人の形状をした人体モデルに変形させ、
人体モデルとの干渉及び仮想的に縫合された衣類内の応力に基づいて、仮想的に縫合された衣類を安定な形状へ変形させ、衣類が人体モデルに着装された状態をシミュレーションする、ことを特徴とする。
この発明はさらに、衣類の各パーツ形状とパーツ間の縫合関係を記載したパターンデータに基づき、人が衣類を着装した状態をシミュレーションする装置のためのプログラムにおいて、
パターンデータに従って、各パーツを3D空間内に仮想的に配置すると共に、パターンデータ中の縫合関係に従って仮想的に縫合した衣類とするための命令と、
仮想的に縫合した衣類に対し、人体のワイヤ状モデルを挿入するための命令と、
仮想的に縫合した衣類に挿入されたワイヤ状モデルを膨張させて、ワイヤ状モデルを人の形状をした人体モデルに変形させるための命令と、
人体モデルとの干渉及び仮想的に縫合された衣類内の応力に基づいて、仮想的に縫合された衣類を安定な形状へ変形させて、衣類が人体モデルに着装された状態をシミュレーションするための命令、とを設けたことを特徴とする。
好ましくは、前記ワイヤ状モデルは人体モデルでの関節に対応する関節を備えると共に、ワイヤ状モデルを関節を中心に変形させるための手段をさらに設ける。
また好ましくは、縫合後でワイヤ状モデルの挿入前の仮想的に縫合した衣類を、衣類内で作用する応力を緩和するように変形させるための手段をさらに設ける。
この明細書で着装シミュレーション装置に関する記載は、特に断らない限り、着装シミュレーション方法やシミュレーションプログラムにもそのまま当てはまり、またシミュレーション方法に関する記載は特に断らない限り、シミュレーション装置やシミュレーションプログラムにもそのまま当てはまる。
この発明では、パターンデータに従って各パーツを3D空間内に仮想的に配置して縫合するので、人体との干渉無しにパーツを配置できる。このため縫合前のパーツの配置が容易である。しかもほぼ自然なサイズで縫合できるので、その後の衣類の変形が小さく、シミュレーション時間を短くでき、同じシミュレーション時間であればより精細にシミュレーションできる。
ワイヤ状モデルに人体モデルでの関節に対応する関節を設けると、縫合した衣類に挿入しやすい形状でワイヤ状モデルを挿入し、次いで関節を操作してワイヤ状モデルの形状を変えることができる。
パーツの縫合後で、ワイヤ状モデルの挿入前に、応力を緩和するように衣類を変形させると、衣類はパターンデータでの意図を反映して立体的に変形して、ワイヤ状モデルの挿入が容易になる。またワイヤ状モデルの膨張前に衣類を自然な形状に近づけることができるので、ワイヤ状モデルの膨張初期の衣類とワイヤ状モデルとの干渉を減らし、シミュレーション時間を短縮できる。
実施例の着装シミュレーション装置のブロック図 実施例の着装シミュレーション方法を示すフローチャート 実施例の着装シミュレーションプログラムのブロック図 実施例でパーツをパターンデータに従って3次元空間内に仮想的に配置した状態を示す図 図4の各パーツをパターンデータに従って仮想的に縫合し、リラックスさせた状態を示す図 図5に続いて、ワイヤ状モデルを縫合した衣類へ挿入した状態を示す図 図6に続いて、ワイヤ状モデルを膨張させて人体とし、人体と衣類との干渉を考慮しながら衣類を力学的に安定な状態へ移行させた状態を示す図 実施例で、ワイヤ状モデルの挿入前に、縫合した衣類をリラックスさせることを説明する図 実施例で、ワイヤ状モデルと人体モデルの関節との対応を示す図 実施例で、仮想的に縫合した衣類上のポリゴンに働く力を説明する図 従来例での人体モデルの周囲へのシャツのパーツの配置を示す図 図11に続いて、各パーツを仮想的に縫合した状態を示す図
符号の説明
2 着装シミュレーション装置 4 バス 6 スタイラス
7 デジタイザ 8 キーボード 10 カラーモニタ
12 カラープリンタ 14 ディスクドライブ
16 LANインターフェース 18 メモリ
20 パターンデータ記憶部 22 ポリゴン発生部 24 縫合部
25 ワイヤ状モデル挿入部 26 ワイヤ状モデル膨張部
28 力学シミュレーション部 30 モデル変形部
32 シミュレーションプログラム 34 縫合命令
35 ワイヤ状モデル挿入命令 36 ワイヤ状モデル膨張命令
37 シミュレーション命令 38 モデル変形命令
40 縫合前のパーツ配置 41 袖 42 前身頃 43 後見頃
44 仮想的に縫合された衣類 46 ワイヤ状モデル
48 着装された仮想的な衣類 49 人体モデル 50,51 身頃
52,53 ポリゴン 54〜62 関節 70〜73 ポリゴン
F1〜F3 張力 K1〜K3 ポリゴン間の応力
以下に本発明を実施するための最適実施例を示す。
図1〜図10に、実施例の着装シミュレーション装置2や、着装シミュレーション方法、並びにシミュレーションプログラム32を示す。図1において、4はバスで、6はスタイラスで、7はデジタイザであり、スタイラス6により衣類をデザインする。8はキーボードで、10はカラーモニタで、デザインされた衣類やシミュレーション結果を表示し、12はカラープリンタで、他にマウスやトラックボール,ジョイスティックなどのマニュアル入力を設けてもよい。14はディスクドライブで、適宜のディスクとの間でデータを入出力し、16はLANインターフェース、18はメモリである。
スタイラス6等を利用して、衣類のパターンデータを作成し、パターンデータをパターンデータ記憶部20に記憶させる。22はポリゴン発生部で、パターンデータ記憶部20にある各パーツを複数のポリゴン(多角形)に分割する。ポリゴンは3角形でも4角形でも良い。またパターンデータ記憶部20では、各パターンの形状の他に、前身頃,後身頃、右前袖,襟,ポケットなどの属性を記憶し、さらにパーツ間の対応関係(縫合関係)を記憶する。縫合部24はパターンデータの属性に従って各パーツを3D空間内に配置し、例えば前身頃のパーツは後身頃のパーツよりも前面側に置き、前身頃のポケットのパーツは前身頃自体よりも前面側に置き、襟は身頃よりも上部に置き、左前袖は身頃の左側の前部に置く、などのように配置する。
パターンデータでの縫合関係に従って、パーツを互いに仮想的に縫合する。縫合後の衣類を、力学シミュレーション部28により、より自然な形状に変形する。これによって例えば2枚のシート状の前後の身頃が筒状に変形され、ワイヤ状モデルの挿入が容易になる。ワイヤ状モデル挿入部25は、縫合後の仮想的な衣類に対し、少なくとも1軸(胴)で最大5軸(胴と両脚、両腕)のワイヤ状モデルを挿入する。ワイヤ状モデルを挿入するには、例えば多軸のワイヤ状モデルを軸毎に分解して、軸毎に衣類内に挿入する。ワイヤ状モデルでの軸の接合点を記憶し、接合点で分解した軸を互いに結合する、あるいはワイヤ状モデルは衣類を自由に通過できるものとして、ワイヤ状モデルの外側から内側へと移動させる。
ワイヤ状モデル膨張部26はワイヤ状モデルを膨張させて人体形状をしたモデルへと変形させる。なおワイヤ状モデルには予め関節の位置などが指定されており、この位置は人体モデルでの関節に対応し、ワイヤ状モデルの各位置と人体モデルの各位置とが対応している。力学シミュレーション部28は、仮想的に縫合した衣類を力学的にシミュレーションし、より安定な形状へと変形させる。力学シミュレーション部28はワイヤ状モデルを膨張させる過程のみでなく、ワイヤ状モデルの挿入後で膨張前や、ワイヤ状モデルの膨張完了後にもシミュレーションを行い、シミュレーションの精度は各段階で異なっていてもよい。
ワイヤ状モデル膨張時の変形では、例えばワイヤ状モデルとの干渉を考慮し、これはワイヤ状モデルと衣類との衝突とワイヤ状モデルと衣類との摩擦で表され、衝突では衣類のポリゴンがワイヤ状モデルの内部に入ろうとすると大きな抗力を受ける。摩擦力では衣類のポリゴンが人体表面から所定の距離内に接近すると、ポリゴンの速度に比例する摩擦力を受ける。ワイヤ状モデルのポリゴンは、人体モデルからの力の他に、ポリゴンの変形のためにポリゴン内部で発生する応力と、隣接するポリゴンからの応力、並びに重力を受ける。重力は各ポリゴン毎に作用するとしても、あるいはパーツの重心に作用して重心から各ポリゴンに重力が伝わるとしても良い。ポリゴンは初期の自然な形状から引き伸ばされると、変形に応じてポリゴンの頂点へ辺からからポリゴンの中心を向く応力が働く。ポリゴンを圧縮した場合にも同様の応力が働くが、この応力は小さい。そしてポリゴンは互いに応力を作用させる。そこで各ポリゴンは、人体モデルから受ける力と、衣類内の応力や重力が釣り合う位置と形状で安定となる。力学シミュレーション部28は、各ポリゴンに働く力を求めて、ポリゴンの運動方程式を解き、求めた加速度に従ってポリゴンを変形及び移動させ、変形・移動したポリゴンからなる衣類に対して再度各ポリゴンへの力を求める手続を繰り返す。
モデル変形部30は、ワイヤ状モデルの関節を操作してワイヤ状モデルを変形させる。ワイヤ状モデルの関節は人体モデルの関節に引き継がれるので、モデル変形部30で人体モデルも変形できる。例えば袖に腕を通す場合、腕は真っ直ぐな方が良い。しかしながら人が腕を十字に開いている姿勢をとることは稀で、通常は腕が曲がっている。そこで左右両腕を身頃に対して十字に開いた状態で、ワイヤ状モデルを衣類内に挿入し、その後腕を変形させると、人の自然なポーズになる。またワイヤ状モデルの膨張完了後に、人体モデルの関節を操作すると、着装状態を人のポーズを変えながらシミュレーションできる。
図2に実施例の着装シミュレーション方法を示す。各パーツをパターンデータでの属性に合わせて3D空間内に配置する。例えば前身頃や前袖は後身頃や後袖よりも前側に配置され、裾は衣類の下部に、襟は衣類の上部に配置され、パターンデータには上下左右前後の関係がパーツの属性として記載されている。さらにパターンデータには、脇で前後の身頃を縫合するなど、パターン間の縫合ラインが記載されている。例えば縫合前に各パーツを複数のポリゴンに分割する。
各パーツをパターンデータから求めた縫合ラインに沿って仮想的に縫合する。縫合ラインを介して対向するポリゴンには、相手側のポリゴンのIDが縫合相手として記載され、かつポリゴンのどの辺が縫合されているかのデータが追加される。次に縫合によって生じた応力をリラックスさせるように、衣類を変形させる。パターン上のパーツの段階では、各ポリゴンは同一平面状にあり、ポリゴンとポリゴンとの間の角は180°である。パーツを縫合すると、縫合部の両側のポリゴンが成す角は180°よりも小さなり、この部分に曲げ応力が発生する。3D的な衣類の形状を考慮してパーツが定められている場合、各パーツ間に働く応力は衣類を立体的に変形させる。そこでパーツを変形させて衣類内の応力を緩和させる。例えば縫合直後の身頃は前後2枚のシートを平行に重ねたような形状をしているが、応力をリラックスさせると、身頃は筒状に接近する。
縫合した衣類にワイヤ状モデルを挿入する。衣類をリラックスさせると筒状に膨張するので、ワイヤ状モデルの挿入は容易である。なおワイヤ状モデルは、文字通りのワイヤで構成されているというよりも、人体の軸に応じたワイヤや棒状のモデルで、好ましくはワイヤや棒の太さを無視できるモデルである。例えば両脚と背骨の3本の軸からなるワイヤ状モデルを衣類の下側から挿入し、両腕からなる軸を袖から挿入して、背中で軸を互いに連結する。そして軸上の位置は人体モデルの軸上の位置と1:1に対応する。この段階でワイヤ状モデルは例えば背骨に対して両腕を十字に伸ばした形をしており、人体のポーズとしては不自然である。そこで腕の軸を変形する。この過程でワイヤ状モデルと衣類とが干渉する場合、ワイヤ状モデルと衣類のポリゴンとの間の抗力及び摩擦力、並びにポリゴン間の応力に基づいて衣類を変形する。
次いでワイヤ状モデルを膨張させ、これに応じて衣類を変形させる。ワイヤ状モデルを膨張させると人体モデルに近づき、衣類とワイヤ状モデルとが干渉する。そこで例えば衣類のポリゴンとワイヤ状モデルとの間の衝突に基づく抗力や摩擦力、ポリゴン間の応力並びに衣類に働く重力に基づいて、衣類を変形させる。そしてこの処理を膨張が完了するまで繰り返す。ワイヤ状モデルの膨張完了後も、衣類が安定形状になるまでシミュレーションを続行する。なお図2の各段階において、シミュレーション結果はその都度カラーモニタに表示されている。
図3に着装シミュレーションプログラム32を示す。図において34は縫合命令で、パターンデータに従ってパーツを3D空間内で縫合し、ワイヤ状モデル挿入命令35は仮に縫合した衣類に対してワイヤ状モデルの軸を挿入する。ワイヤ状モデル膨張命令36は挿入したワイヤ状モデルを膨張させて人体モデルに変形し、シミュレーション命令37は衣類とワイヤ状モデルとの干渉並びに衣類に働く重力や、ワイヤ状モデルのポリゴン間の応力に基づいて、衣類を変形させるようにシミュレーションする。このシミュレーションは、縫合命令34でパーツを縫合した後、ワイヤ状モデルを挿入した後膨張させる前、ワイヤ状モデルの膨張時、並びにワイヤ状モデルの膨張完了後などに行う。モデル変形命令38はワイヤ状モデルもしくはこれに対応する人体モデルの関節を操作して、モデルを変形させ、ポーズを変更する。
図4〜図7に、Tシャツを人体モデルに着装させる過程を示す。図4は縫合前のパーツ配置40を示し、41は左右の両袖、42は前身頃、43は後身頃で、細線は縫合部での対応関係を示す。両袖41,41は袖の下部で縫い合わされるため、筒状に変形させてある。
図5は仮想的に縫合された衣類44を示し、縫合に基づく応力を緩和するようにリラックスさせてある。
図6はワイヤ状モデル46を挿入した衣類を示し、ワイヤ状モデル46は背骨の軸とその下部に接合された両脚の軸、並びに両腕の軸から成り、例えば衣類の下側から背骨の軸を挿入し、袖口から両腕の軸を挿入する。そして背骨と両腕との接合箇所で、2つの軸を接続する。
図8に縫合後の衣類のリラックスを示す。縫合完了後の状態では、身頃は前後の身頃50,51の2枚のシート状で、縫合部ではポリゴン52,53が折り曲げられている。また衣類の各パーツは縫合すると、立体的な形状をとるようにされている。そこで縫合後のリラックスにより、衣類はパターンデータでのデザインを有る程度反映した立体的な形状となる。
図9にワイヤ状モデル46の構成を示すと、54は肩の関節、55は肘の関節、56は手首の関節である。58は首の関節で、60は腰の関節である。図6には示さなかったが、腰の関節60の下側には膝の関節61と足首の関節62とがある。そこでこれらの関節54〜62を操作すると、人体モデルのポーズを変更できる。
図10にポリゴン間に働く力を模式的に示す。中央のポリゴン70について考えると、Gはその中心で、元々の形状からポリゴン70が変形されているため、例えばその3頂点から力F1〜F3が働く。隣接したポリゴン71〜73からも力K1〜K3が働く。これらの力を総合して、衣類に働く応力という。ポリゴン70にはこれ以外に重力があり、また人体モデルと接触する場合抗力を受け、人体モデルの付近では摩擦力を受ける。次にシミュレーションで衣類を安定形状に落ち着かせるために、ポリゴンが運動すると例えば速度に比例する摩擦力を作用させて、運動エネルギーを減少させる。
図7に、ワイヤ状モデル46から変化した人体モデル49が着装した、仮想的な衣類48を示す。衣類48は立体的で自然な形状をしており、裾付近のドレープも表現されている。なお図7の状態から、人体モデル49の関節を操作して人体モデル49を移動させ、これに応じて衣類48の形状を再シミュレーションすると、様々なポーズでの衣類のデザインを評価できる。
実施例では以下の効果が得られる。
1) パーツを人体モデルとの干渉無しに配置できるので、パーツの配置が容易になる。
2) 仮想的に縫合した衣類は不自然に膨張していないので、シミュレーションを短時間で行える。
3) パーツの数が増しても、あるいはパーツの配置が複雑でも、シミュレーションが容易である。
4) 重ね着をシミュレーションする場合でも、上側に着る衣類と人体モデルとの距離が指して大きくならないので、シミュレーションが簡単である。
5) ワイヤ状モデルの関節を操作し、衣類に通しやすい形状で挿入して、後で変形すると、人体モデルのポーズを任意に調整できる。
6) 縫合後でワイヤ状モデルの挿入前に、衣類の応力を軽減するように簡単なシミュレーションを行うと、衣類はパターンデータを反映して立体的に変形し、ワイヤ状モデルの挿入が容易になり、またシミュレーション時の変形を小さくして、シミュレーションを効率化できる。

Claims (7)

  1. 衣類の各パーツ形状とパーツ間の縫合関係を記載したパターンデータに基づき、人が衣類を着装した状態をシミュレーションする装置において、
    パターンデータに従って、各パーツを3D空間内に仮想的に配置すると共に、パターンデータ中の縫合関係に従って仮想的に縫合した衣類とするための手段と、
    仮想的に縫合した衣類に対し、人体のワイヤ状モデルを挿入するための手段と、
    仮想的に縫合した衣類に挿入されたワイヤ状モデルを膨張させて、ワイヤ状モデルを人の形状をした人体モデルに変形させるための手段と、
    人体モデルとの干渉及び仮想的に縫合された衣類内の応力に基づいて、仮想的に縫合された衣類を安定な形状へ変形させて、衣類が人体モデルに着装された状態をシミュレーションするための手段、とを設けたことを特徴とする着装シミュレーション装置。
  2. 前記ワイヤ状モデルは人体モデルでの関節に対応する関節を備えると共に、ワイヤ状モデルを関節を中心に変形させるための手段を、さらに設けたことを特徴とする、請求項1の着装シミュレーション装置。
  3. 縫合後でワイヤ状モデルの挿入前の仮想的に縫合した衣類を、衣類内で作用する応力を緩和するように変形させるための手段を、さらに設けたことを特徴とする、請求項1の着装シミュレーション装置。
  4. 衣類の各パーツ形状とパーツ間の縫合関係を記載したパターンデータに基づき、人が衣類を着装した状態をシミュレーションする方法において、
    パターンデータに従って、各パーツを3D空間内に仮想的に配置すると共に、パターンデータ中の縫合関係に従って仮想的に縫合し、
    仮想的に縫合した衣類に対し、人体のワイヤ状モデルを挿入し、
    仮想的に縫合した衣類に挿入されたワイヤ状モデルを膨張させて、ワイヤ状モデルを人の形状をした人体モデルに変形させ、
    人体モデルとの干渉及び仮想的に縫合された衣類内の応力に基づいて、仮想的に縫合された衣類を安定な形状へ変形させ、衣類が人体モデルに着装された状態をシミュレーションする、ことを特徴とする着装シミュレーション方法。
  5. 縫合後でワイヤ状モデルの挿入前の仮想的に縫合した衣類を、衣類内で作用する応力を緩和するように変形させることを特徴とする、請求項4の着装シミュレーション方法。
  6. 衣類の各パーツ形状とパーツ間の縫合関係を記載したパターンデータに基づき、人が衣類を着装した状態をシミュレーションする装置のためのプログラムにおいて、
    パターンデータに従って、各パーツを3D空間内に仮想的に配置すると共に、パターンデータ中の縫合関係に従って仮想的に縫合した衣類とするための命令と、
    仮想的に縫合した衣類に対し、人体のワイヤ状モデルを挿入するための命令と、
    仮想的に縫合した衣類に挿入されたワイヤ状モデルを膨張させて、ワイヤ状モデルを人の形状をした人体モデルに変形させるための命令と、
    人体モデルとの干渉及び仮想的に縫合された衣類内の応力に基づいて、仮想的に縫合された衣類を安定な形状へ変形させて、衣類が人体モデルに着装された状態をシミュレーションするための命令、とを設けたことを特徴とする着装シミュレーションプログラム。
  7. 縫合後でワイヤ状モデルの挿入前の仮想的に縫合した衣類を、衣類内で作用する応力を緩和するように変形させるための命令をさらに設けたことを特徴とする、請求項6の着装シミュレーションプログラム。
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