JPWO2007145089A1 - 3層型半導体粒子 - Google Patents
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Abstract
本発明の目的は、発光波長は変更せずに、従来のコア/シェル型のナノサイズの半導体粒子よりも大きく、取り扱いが容易で、発光領域が大きい分発光量も大きい3層型半導体粒子を提供することにあり、コア層と第1のシェル層、第2のシェル層を有し、前記コア層と前記第2のシェル層の間の第1のシェル層の厚さが2〜10nmの範囲の3層型半導体粒子であり、上記第2のシェル層およびコア層を形成する物質のバンドギャップがいずれも、第1のシェル層を形成する半導体のバンドギャップよりも大きいことを特徴とする。
Description
本発明は、3層型半導体粒子に関する。
半導体ナノ粒子や半導体ナノロッド等のナノサイズの半導体は、その大きさがナノメートルサイズであるため、バンドギャップエネルギーの増大、励起子の閉じ込め効果など量子サイズ効果を発現し、例えば、良好な光吸収特性および発光特性などの光学特性を示すことが知られている。そのため近年では、ナノサイズの半導体に関する研究報告が活発になされるだけでなく、蛍光体としてディスプレー、バイオメディカル、および光通信素子等様々な用途での検討が進められている。また、有機分子をコア/シェル型半導体ナノ粒子の一つである、Si/SiO2型半導体ナノ粒子の表面に結合した生体物質標識剤が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−172429号公報
従来のコア/シェル型のナノサイズの半導体において、発光波長はバンドギャップの大きさで決まり、バンドギャップはコア層の直径で決まることから、ある発光のナノ粒子を作製しようとすると直径が決まってしまい、大きな粒子を形成できないため取り扱いが困難であった。例えばSiの例を見るとバンドギャップは1.12eVであるが、これが5nmの直径のナノ粒子となるとバンドギャップが1.52eVで約830nmの光を出し、4nmの直径では1.76eVで700nm、3.3nmでは2.1eVで600nmである。これにSiよりバンドギャップが9.0eVと大きい0.5〜20nm程度の厚さのSiO2シェル層が存在し、ホール−電子対を閉じ込めることで従来の発光型ナノ粒子は形成される。しかしSiのコア径を10nm以上にすると量子効果がなくなり、Siは間接型半導体のため発光しなくなる。SiはGaAsやCdSe等と比べて毒性が低く、生体応用等を考えるとSiで大きな粒子を作り、サイズによらず発光波長を決めることができれば、生体応用上大きな効果が得られる。また、他の半導体発光材料GaPやCdSeを用いた蛍光体粒子でも、発光波長を変更せずに直径が数10nm以上である大きな粒子を作ることができれば、ナノ粒子の固まりよりも、取り扱いが容易になるという利点もある。本発明では、発光波長は変更せずに、従来のコア/シェル型のナノサイズの半導体粒子よりも大きく、取り扱いが容易で、発光領域が大きい分発光量も大きい3層型半導体粒子を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、発光波長は変更せずに、従来のコア/シェル型のナノサイズの半導体粒子よりも大きく、取り扱いが容易で、発光領域が大きい分発光量も大きい3層型半導体粒子を提供することにある。
本発明者らは上記課題を検討し、まず、半導体粒子をコア、第1のシェル、第2のシェルの3層の物質層で構成する。そして、第1のシェルを発光層としその厚さを2〜10nmの範囲とし、エキシトンの閉じ込めにより量子効果が発現する厚さとする。コアと第2のシェルは第1のシェルの半導体層よりバンドギャップの大きい材料を用いることにより、エキシトンの閉じ込め効果を確実とし、第1のシェルの発光特性を確保する。コアとなる層は、本発明の3層半導体粒子の核となるものであり、大きさは数nm〜数mm程度まで自由に変えることができる。これにより蛍光体としての3層半導体粒子の全体の大きさをコントロールすることができる。第2のシェルの厚さは任意であるが、第1のシェルからの光の取り出し効果を確実にするため、0.5〜20nm程度の厚さが好ましい。
すなわち、本発明は、コア/第1のシェル/第2のシェル型3層半導体粒子を形成し、バンドギャップの大きいコア部と第2のシェルで2〜10nm厚の第1のシェルの半導体層を挟むことにより、量子サイズ効果による発光を実現し、コア部の径で粒子全体の大きさを決めることにより、コア/シェル型ナノ粒子を大型化し、取り扱いが容易で1個当たりの発光強度の大きいナノ粒子を得ることを見出したものである。
また、請求の範囲第5項に記したように、本発明の3層半導体粒子は、第2のシェル層にCを含む材料例えばCH3基を含むSiOC膜を用いることで、有機分子との結合を容易にし、レクチン等と結合してがん細胞表面に吸着しやすい標識蛍光体として利用可能な形態にしてもよい。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
1.コア層と第1のシェル層、第2のシェル層を有し、前記コア層と前記第2のシェル層の間の第1のシェル層の厚さが2〜10nmの範囲の3層型半導体粒子であり、上記第2のシェル層およびコア層を形成する物質のバンドギャップがいずれも、第1のシェル層を形成する半導体のバンドギャップよりも大きいことを特徴とする3層型半導体粒子。
2.前記3層型半導体粒子の形状が球形、楕円形、ワイヤ形のいずれかであることを特徴とする1に記載の3層型半導体粒子。
3.前記第1のシェル層がSiであり、前記第2のシェル層、コア層がSiO2であることを特徴とする1または2に記載の3層型半導体粒子。
4.前記第1のシェル層がSiであり、前記第2のシェル層がCを含有するSiOであり、コア層がSiO2であることを特徴とする1または2に記載の3層型半導体粒子。
5.前記第1のシェル層が蛍光体として用いられることを特徴とする1乃至4のいずれか1項に記載の3層型半導体粒子。
本発明によれば、発光波長は変更せずに、従来のコア/シェル型のナノサイズの半導体粒子よりも大きく、取り扱いが容易で、発光領域が大きい分発光量も大きい3層型半導体粒子を提供することができる。
本発明の3層半導体粒子は粒子径が大きく取り扱いやすい、また発光量が大きい等の優れた発光特性を有する。
1 SiO2コア粒子
2 Siシェル層
3 SiO2/Si粒子
4a、4b、4b′ 反応室
5a、5b、5b′ 気化器
6a、6b、6b′ RF電極
7a、7b、7b′ 捕集器
8 SiO2シェル層
9 SiO2/Si/SiO2粒子
10 SiOCシェル層
11 SiO2/Si/SiOC粒子
20 反応室
21 Si基板
22 SiO2
23 Ga粒
24 Auナノ粒子
25 GaAsナノワイヤ
26 GaAsコア
27 GaPシェル層
28 GaAs/GaPナノワイヤ粒子
29 GaAsシェル層
30 GaAs/GaP/GaAsナノワイヤ粒子
40 ZnSコア粒子
41a、41b、41c 捕集器
42b、42c 気化器
43 CdSeシェル層
44 ZnS/CdSe粒子
45 ZnSシェル層
46 ZnS/CdSe/ZnS粒子
47a、47b、47c 反応室
2 Siシェル層
3 SiO2/Si粒子
4a、4b、4b′ 反応室
5a、5b、5b′ 気化器
6a、6b、6b′ RF電極
7a、7b、7b′ 捕集器
8 SiO2シェル層
9 SiO2/Si/SiO2粒子
10 SiOCシェル層
11 SiO2/Si/SiOC粒子
20 反応室
21 Si基板
22 SiO2
23 Ga粒
24 Auナノ粒子
25 GaAsナノワイヤ
26 GaAsコア
27 GaPシェル層
28 GaAs/GaPナノワイヤ粒子
29 GaAsシェル層
30 GaAs/GaP/GaAsナノワイヤ粒子
40 ZnSコア粒子
41a、41b、41c 捕集器
42b、42c 気化器
43 CdSeシェル層
44 ZnS/CdSe粒子
45 ZnSシェル層
46 ZnS/CdSe/ZnS粒子
47a、47b、47c 反応室
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明について具体的に説明する。
なお本明細書において、3層型半導体粒子の形状は球、楕円形であるものと、円筒形のものであり、長さが最大数十μmに達するいわゆるナノワイア構造も含んでいる。
また結晶のバンドギャップとは、例えば、上西勝三著、電子デバイス材料、日本理工出版会(2002)、p.62、小林洋史著、発光の物理、朝倉書店(2000)p.108に記載されている値を示す。
本発明の3層型半導体粒子は、コア層と第1のシェル層、第2のシェル層を有し、前記コア層と前記第2のシェル層の間の第1のシェル層の厚さが2〜10nmの範囲の3層型半導体粒子であり、上記第2のシェル層およびコア層を形成する物質のバンドギャップがいずれも、第1のシェル層を形成する半導体のバンドギャップよりも大きいことを特徴とする。
〔3層半導体粒子〕
本発明において、第1のシェル層の厚さは、2〜10nmの範囲である。より好ましくは2〜5nmである。第1のシェル層の厚さが、2nm以上であると、原子が集合した構造になり、発光に必要なバンドギャップが形成できるので好ましい。一方、10nm以下であると、エキシトン(電子−正孔ペア)の閉じ込め効果が現れ、発光効率が急に向上する領域であるため好ましい。
本発明において、第1のシェル層の厚さは、2〜10nmの範囲である。より好ましくは2〜5nmである。第1のシェル層の厚さが、2nm以上であると、原子が集合した構造になり、発光に必要なバンドギャップが形成できるので好ましい。一方、10nm以下であると、エキシトン(電子−正孔ペア)の閉じ込め効果が現れ、発光効率が急に向上する領域であるため好ましい。
本発明の3層半導体粒子は、例えば、数nm径のコア粒子を形成し、その上にコア層よりもバンドギャップの小さい半導体層を2〜10nmの第1のシェル層を成長し、その後、第1のシェル層よりもバンドギャップが大きい第2の物質を0.5〜20nmの厚さで成長したものである。第1のシェル層の平均厚さは好ましくは2〜5nmの範囲である。上記範囲の下限値を上回ると、原子が集合した構造になり、可視光領域に対応するバンドギャップが発生するため好ましく、5nmを下回ると、エキシトン(電子−正孔ペア)の閉じ込め効果が顕著に現れ、発光効率が急に向上する領域であるため好ましい。
前記コア層/第1のシェル層/第2のシェル層とはそれぞれ異なる物質で形成されている。前記物質としては、コア層、第2のシェル層を形成する物質のバンドギャップが第1のシェル層を形成する結晶のバンドギャップよりも大きくなるように、選択する必要がある。例えばコア層/第1のシェル層/第2のシェル層がSiO2/Si/SiO2、SiO2/Si/SiOC、CdSe/ZnS/CdSe、ZnO/CdS/ZnO、およびGaAs/GaP/GaAs、等が挙げられる。
本発明の3層型半導体粒子は、従来のコア/シェル型半導体ナノ粒子と比較して大きさが大きいため取り扱いやすく、一個の粒子あたりが有する発光層の体積が大きいため、発光量が大きいという特徴が得られる。また、μmサイズの粒子では本来Siは発光しないが、本方法でμmサイズのSiO2/Si/SiO2粒子を作れば、Si層はナノサイズで量子効果が発現するので、発光するμmサイズのSi半導体粒子を形成することができる。ディスプレイ等への応用では画素は100μm単位であり、このような場所に用いるにはμmサイズの粒子の方が扱いやすい。
〔ワイヤ3層半導体粒子〕
コア層として、ナノワイヤを用いれば、ワイヤ形の3層半導体粒子が得られる。この場合も、本発明の3層型半導体粒子は、従来のコア/シェル型半導体ナノ粒子と比較して大きさが大きいため取り扱いやすく、一個の粒子あたりが有する発光層の体積が大きいため、発光量が大きいという特徴が得られる。
コア層として、ナノワイヤを用いれば、ワイヤ形の3層半導体粒子が得られる。この場合も、本発明の3層型半導体粒子は、従来のコア/シェル型半導体ナノ粒子と比較して大きさが大きいため取り扱いやすく、一個の粒子あたりが有する発光層の体積が大きいため、発光量が大きいという特徴が得られる。
〔第2のシェル層をSiOC膜とした3層半導体粒子〕
コアをSiO2、第1のシェルをSiで形成した3層半導体粒子において、第2のシェル層をSiH(CH3)3とN2OからなるガスでCVD法(Chemical Vapor Deposition法)を用いて形成すると、第2のシェル層にはSi−Oネットワーク中にCH3基を有するSiOC膜が成膜できる。SiOC膜のバンドギャップはSiO2の9.0eV、SiCの3.3eVの間で、5〜6eVと考えられ、Siの1.12eVに対して大きく、エキシトン閉じ込め効果を発現できる。このSiOCではCH3基を有するため、これを酸化してCOOH基とすることで、レクチンとペプチド結合できるようになり、レクチンががん細胞に選択的に吸着するため、紫外光を当てると、がん細胞にレクチンを介して吸着したSiO2/Si/SiOC 3層半導体粒子が蛍光を発し、患部の標識となることができる。
コアをSiO2、第1のシェルをSiで形成した3層半導体粒子において、第2のシェル層をSiH(CH3)3とN2OからなるガスでCVD法(Chemical Vapor Deposition法)を用いて形成すると、第2のシェル層にはSi−Oネットワーク中にCH3基を有するSiOC膜が成膜できる。SiOC膜のバンドギャップはSiO2の9.0eV、SiCの3.3eVの間で、5〜6eVと考えられ、Siの1.12eVに対して大きく、エキシトン閉じ込め効果を発現できる。このSiOCではCH3基を有するため、これを酸化してCOOH基とすることで、レクチンとペプチド結合できるようになり、レクチンががん細胞に選択的に吸着するため、紫外光を当てると、がん細胞にレクチンを介して吸着したSiO2/Si/SiOC 3層半導体粒子が蛍光を発し、患部の標識となることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例1
《SiO2/Si/SiO2粒子の作製、および評価》
まず、直径50nmのSiO2コア粒子1を準備する。SiO2の粒子は例えば(J.L.Gole etal.,Mat.Res.Symp.Proc.635,C5.9)に記載のSi/SiO2混合物をAr雰囲気中で225×1.33322×102Pa、12時間1400℃で加熱した際、Ar下流に低温のプレートを配置することで捕集することができる。
《SiO2/Si/SiO2粒子の作製、および評価》
まず、直径50nmのSiO2コア粒子1を準備する。SiO2の粒子は例えば(J.L.Gole etal.,Mat.Res.Symp.Proc.635,C5.9)に記載のSi/SiO2混合物をAr雰囲気中で225×1.33322×102Pa、12時間1400℃で加熱した際、Ar下流に低温のプレートを配置することで捕集することができる。
次に図1a示すようにSiO2コア粒子1を有機溶液(IPA(イソプロピルアルコール等)中に分散し気化器5aを用いて超音波により微小液滴化し、ここにHeガスを通すことにより気化器5aで気化させCVD(Chemical Vapor Deposition)の反応室4aにHeガスをキャリアとしてSiO2コア粒子を導入する。次に反応室4a中にSiシェル層2を形成するための原料ガス、SiH4が導入される。反応室の温度は400℃、圧力は1×1.33322×102Pa程度に保たれる。RF電極6aより13.56MHzで300Wの電力を与えることにより、4nm程度のSiシェル層2を成長した。最後にこのようにして形成されたSiO2/Si粒子3をHeガスとともに有機溶剤ヘ導入することにより捕集器7aで捕集する。このようにしてSiO2/Si粒子を得ることが出来る。
次に、図1bに示すように、SiO2/Si粒子3を有機溶液(IPA(イソプロピルアルコール等)中に分散しHeでバブリングをすることにより気化器5bで気化させ、CVD装置の反応室4b中にSiO2/Si粒子3を、Heガスをキャリアとして導入する。次に反応室4bにSiO2層を形成するための原料ガス、SiH4、N2Oを流量比1:
3で導入する。反応室の温度は400℃、圧力は10×1.33322×102Pa程度に保たれる。RF電極6bより13.56MHzで300Wの電力を与えることにより、SiO2/Si粒子3表面に5nm程度のSiO2シェル層8を成長した。このようにしてSiO2/Si/SiO2粒子9が形成される。最後にこのようにして形成されたSiO2/Si/SiO2粒子9を捕集器7bで捕集する。
3で導入する。反応室の温度は400℃、圧力は10×1.33322×102Pa程度に保たれる。RF電極6bより13.56MHzで300Wの電力を与えることにより、SiO2/Si粒子3表面に5nm程度のSiO2シェル層8を成長した。このようにしてSiO2/Si/SiO2粒子9が形成される。最後にこのようにして形成されたSiO2/Si/SiO2粒子9を捕集器7bで捕集する。
以上の製法により、SiO2/Si/SiO2粒子9が形成できた。
今回作製したSiO2/Si/SiO2粒子に365nmの光を照射し、輝度計で発光強度を調べた。同じ赤色の光を発光するSiコアの直径が約4nmのSi/SiO2ナノ粒子に比べ、1個当たり約100倍の発光強度を示した。
これはナノ粒子の直径が、従来のSiO2シェル厚5nm、Siコア径4nmのナノ粒子では5+5+4=14nmなのに対し、本発明のナノ粒子では50+4+4+5+5=68nmと大きくなっており、特にSi部分の体積が、34nm3から60000nm3に大きくなっているためと考えられる。ただし、円周方向でみると長さは170nmと径が大きくなっていること、その方向では量子効果が出ないこと、のため、単位体積あたりの発光効率では劣るものと考えられる。
実施例2
《SiO2/Si/SiOC粒子の作製、および評価》
次に、図2を用いて第2の実施例である実施例2について述べる。
《SiO2/Si/SiOC粒子の作製、および評価》
次に、図2を用いて第2の実施例である実施例2について述べる。
まず、直径50nmのSiO2コア粒子1を準備し、SiO2/Si粒子3を得るところまでは実施例1と同じである。
次に、図2bに示すように、SiO2/Si粒子3を有機溶液(IPA(イソプロピルアルコール等)中に分散しHeでバブリングをすることにより気化器5b′で気化させ、CVD装置の反応室4b′中にSiO2/Si粒子3を、Heガスをキャリアとして導入する。次に反応室4b′にSiOCシェル層10を形成するための原料ガス、SiH(CH3)3、N2Oを流量比1:5で導入する。またプラズマを維持するためのHeも流量比1で導入する。反応室の温度は400℃、圧力は10×1.33322×102Pa程度に保たれる。RF電極6b′より13.56MHzで300Wの電力を与えることにより、SiO2/Si粒子3表面に5nm程度のSiOCシェル層10を成長した。このようにして(コア/第1のシェル/第2のシェル)SiO2/Si/SiOC粒子11が形成される。最後にこのようにして形成されたSiO2/Si/SiOC粒子11を捕集器7b′で捕集する。
以上の製法により、SiO2/Si/SiOC粒子が形成できた。
今回作製したSiO2/Si/SiOC粒子に365nmの光を照射し、輝度計で発光強度を調べた。同じ赤色の光を発光するSiコアの直径が約4nmのSi/SiO2ナノ粒子に比べ、1個当たり約100倍の発光強度を示した。これは、実施例1で述べたのと同じ理由により、量子効果を有するSiの体積が増えているためである。
今回第2のシェルとして作製したSiOC膜は、Si−Oネットワーク中にCH3基を有するものであり、バンドギャップはSiO2の9.0eV、SiCの3.3eVの間で、5〜6eVと考えられ、SiO2と同様、Siの1.12eVに対して大きく、エキシトン閉じ込め効果を発現できる。このSiOCではCH3基を有するため、これを酸化してCOOH基とすることで、レクチンとペプチド結合できるようになり、レクチンががん細胞に選択的に吸着するため、紫外光を当てると、がん細胞にレクチンを介して吸着したSiO2/Si/SiOC 3層半導体粒子が蛍光を発し、患部の標識となることができる。
実施例3
《GaAs/GaP/GaAsナノワイヤ粒子の作製、および評価》
次に、図3を用いて第3の実施例である実施例3について述べる。
《GaAs/GaP/GaAsナノワイヤ粒子の作製、および評価》
次に、図3を用いて第3の実施例である実施例3について述べる。
まず、SiO222を10nm堆積したSi基板21上にAuナノ粒子24を塗布法にてコートする。これを図3aに示すように石英チューブからなる反応室20に置き、3cm程度離してGa粒23を置き、AsH3を30sccm程度流し、900℃に保つ。これによりAuナノ粒子を触媒として直径20nm、長さ1μmのGaAsナノワイヤ25が形成される。
次に図3bに示すように、このようにして得られたGaAsナノワイヤ25の付着した基板をCVD装置の反応室20中に置く。次に反応室に第1のシェル層としてGaPシェル層27を形成するための原料ガス、Ga(CH3)3、PH3が導入される。反応室の温度は例えば700℃、圧力10×1.33322×102Pa程度に保たれる。するとCVD反応によりGaPシェル層27がGaAsナノワイヤ上に成長する。このとき、ガスの量、反応時間を調整し、GaPシェル層27の厚さを2〜5nm程度にすることができる。GaP層は基板上にも堆積するがここでは議論の本質ではないので図示していない。
次に図3cに示すように同じCVD装置の反応室中に第2のシェル層として、GaAsシェル層29を形成するための原料ガス、Ga(CH3)3,AsH3が導入される。反応室の温度は例えば700℃、圧力10×1.33322×102Pa程度に保たれる。するとCVD反応によりGaAsシェル層29がGaAs/GaPナノワイヤ粒子28上に成長する。このようにしてGaAs/GaP/GaAsナノワイヤ粒子30を得た。
今回作製したGaAs/GaP/GaAsナノワイヤ粒子に365nmの光を照射し、輝度計で発光強度を調べた。実施例2で示したSiO2/Si/SiOC粒子のほぼ4倍の発光強度を示した。これは、実施例1で述べたのと同じ理由により、量子効果を有するGaPの体積が増えているためである。
実施例4
《ZnS/CdSe/ZnS粒子の作製、および評価》
次に、図4を用いて第4の実施例である実施例4について述べる。
《ZnS/CdSe/ZnS粒子の作製、および評価》
次に、図4を用いて第4の実施例である実施例4について述べる。
図4は文献(C.Sarigiannidis et al.,Mat.Res.Soc.Symp.Proc.Vol.789,N15.54)でも用いられているJet Reactorである。
まず、図4aに示すようにH2SをH2中に5%混合し上側のチューブから50sccm導入する。下側のチューブからはH2で希釈した(CH3)2Zn:N(C2H5)3をバブラーを介して50sccm流し、室温中300×1.33322×102Paに反応室47aを保つ。これにより、直径60nm程度のZnSコア粒子40を形成し、捕集器41aで捕集した。
次に図4bに示すように、このようにして得られたZnSコア粒子40を有機溶液(IPA(イソプロピルアルコール等)中に分散しHeでバブリングをすることにより気化器42bで気化させ、Jet Reactorの反応室47b中にZnSコア粒子40を、Heガスをキャリアとして導入する。次にH2SeをH2中に5体積%混合し上側のチューブから50sccm導入する。下側のチューブからはH2で希釈した(CH3)2Cd:N(C2H5)3をバブラーを介して50sccm流し、室温中300×1.33322×102Paに保つ。これにより、ZnSコア粒子40の周りに厚さ3nmのCdSeシェル層43を形成し、ZnS/CdSe粒子44を形成し、捕集器41bで捕集した。
最後に図4cに示すように、このようにして得られたZnS/CdSe粒子44を有機溶液(IPA(イソプロピルアルコール等)中に分散しHeでバブリングをすることにより気化器42cで気化させ、Jet Reactorの反応室47c中にZnS/CdSe粒子44を、Heガスをキャリアとして導入する。次にH2SをH2中に5%混合し上側のチューブから50sccm導入する。下側のチューブからはH2で希釈した(CH3)2Zn:N(C2H5)3をバブラーを介して50sccm流し、室温中300×1.33322×102Paに保つ。これにより、ZnS/CdSe粒子44の周りに厚さ10nmのZnSシェル層45を第2のシェル層として形成し、ZnS/CdSe/ZnS粒子46を形成し、捕集器41cで捕集した。
以上の製法により、今回作製したZnS/CdSe/ZnS粒子に365nmの光を照射し、輝度計で発光強度を調べた。同じ波長の光を発光するCdSeコアの直径が約3nmのCdSe/ZnSナノ粒子に比べ、1個当たり約1000倍の発光強度を示した。これは本発明の3層半導体粒子では発光部分の体積が増加しているためと考えられる。
以上、実施例1〜4の結果から明らかなように、本発明の場合には、発光波長は変更せずに、従来のコア/シェル型のナノサイズの半導体粒子よりも大きく、取り扱いが容易で、発光領域が大きい分発光量も大きい3層型半導体粒子を提供することができることがわかる。
Claims (5)
- コア層と第1のシェル層、第2のシェル層を有し、前記コア層と前記第2のシェル層の間の第1のシェル層の厚さが2〜10nmの範囲の3層型半導体粒子であり、上記第2のシェル層およびコア層を形成する物質のバンドギャップがいずれも、第1のシェル層を形成する半導体のバンドギャップよりも大きいことを特徴とする3層型半導体粒子。
- 前記3層型半導体粒子の形状が球形、楕円形、ワイヤ形のいずれかであることを特徴とする請求の範囲第1項に記載の3層型半導体粒子。
- 前記第1のシェル層がSiであり、前記第2のシェル層、コア層がSiO2であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の3層型半導体粒子。
- 前記第1のシェル層がSiであり、前記第2のシェル層がCを含有するSiOであり、コア層がSiO2であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載の3層型半導体粒子。
- 前記第1のシェル層が蛍光体として用いられることを特徴とする請求の範囲第1項乃至第4項のいずれか1項に記載の3層型半導体粒子。
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