JPWO2007139102A1 - バッテリ駆動機器、負荷制御方法、集積回路及び負荷制御プログラム - Google Patents

バッテリ駆動機器、負荷制御方法、集積回路及び負荷制御プログラム Download PDF

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Abstract

バッテリ(二次電池)の使用可能時間を延長することができるバッテリ駆動機器を提供することを目的とする。本発明のバッテリ駆動機器200に搭載されたバッテリ制御部220は、閾値電圧Vthを記憶しており、現在のバッテリ電圧Vと電圧閾値Vthとを基に、満充電のバッテリの放電直後の急激な電圧降下の発生を検出する。急激な電圧降下を検出すると、バッテリに掛かる負荷を軽減するように制御をする。

Description

本発明は、二次電池(以下、単にバッテリと呼ぶ)の使用時間の延長に関する。特に、充電直後の電圧降下に着目したバッテリ使用時間の延長に関する。
現在、携帯電話、ノートパソコン、携帯型ゲーム機、デジタルカメラを初めとして、様々な機器にバッテリが搭載されている。これらの機器は、音楽再生、動画像の再生など、様々なアプリケーションを備えている。これらのアプリケーションを長時間利用するために、より長時間にわたり使用可能なバッテリが要望されている。
このような要望に対し、電力消費に伴う電圧の低下を検出し、バッテリにかかる負荷を軽減する技術が数多く開示されている。例えば、特許文献1では、電圧を監視し、一定の閾値を下回ると、LEDの輝度を下げたりLEDを点滅させる際に低輝度の時間を長くしたりして、消費電力を軽減し、バッテリの放電終了を引き伸ばす技術が開示されている。
特開2004−72212号公報 電池便覧 松田好晴、竹原善一郎 編 丸善株式会社 平成2年8月20日発行
しかし、バッテリをより長時間使用することのできる新たな技術に対する要望がある。そこで、本発明は、バッテリをより長時間使用することのできるバッテリ駆動機器、負荷制御方法、集積回路、負荷制御プログラムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器であって、満充電の前記バッテリの電圧の降下の傾きが緩やかになる点を示す電圧閾値を、前記バッテリに掛かる負荷毎に記憶している記憶手段と、前記バッテリの電圧を計測する電圧計測手段と、前記バッテリに掛かる負荷を識別する識別手段と、識別された負荷に応じた電圧閾値を取得する取得手段と、取得された電圧閾値と計測された電圧とを比較する比較手段と、
計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
ここで上記の「記憶手段」は、実施の形態1における電圧閾値記憶部224がその機能を担う。「電圧計測手段」は、実施の形態1における電圧計208がその機能を担う。「識別手段」は、システムコントローラ221がその機能を担う。「取得手段」及び「比較手段」は、電圧比較部223がその機能を担う。「制御手段」は、実施の形態1の負荷制御部227がその機能を担う。
上記の構成によると、バッテリが使用初期段階であり、かつ、バッテリに掛かる負荷に応じた所定の傾きよりも急激な電圧降下が発生している場合に、前記バッテリに掛かる負荷を軽減するように制御する。
このように、バッテリの使用初期段階のうちに、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御することで、より長時間バッテリを使用することができる。なお、「使用初期段階」の定義については、以下の実施の形態においてグラフを用いて説明している。
前記バッテリ駆動機器は、利用者による前記電圧閾値の入力を受け付ける受付手段を備え、前記記憶手段は、前記受付手段の受け付けた前記電圧閾値を記憶していることを特徴とする。
この構成によると、本発明のバッテリ駆動機器は、前記受付手段により閾値の入力を受け付ける。
前記閾値は、バッテリの種類によって異なる。本発明のバッテリ駆動機器は、前記受付手段を備えるので、前記バッテリの販売後に、より正確な段階閾値及び電圧閾値が判明した場合や、利用者がバッテリを交換した際にも適切な電圧閾値を得ることができる。また、利用者が、新たなアプリケーションを追加した場合、そのアプリケーションを実行した場合にバッテリに掛かる負荷に応じた電圧閾値を追加することもできる。
また、前記バッテリ駆動機器は、さらに、所定の温度閾値を記憶している温度閾値記憶手段と、前記バッテリの温度を計測する温度計測手段と、前記温度閾値と計測された温度とを比較する温度比較手段とを備え、前記制御手段は、さらに、前記温度比較手段による比較の結果が計測された温度が前記温度閾値未満であることを示している場合、前記比較手段による比較結果に関わらず、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御することを特徴とする。
ここで、上記の「温度閾値記憶手段」は、実施の形態3の温度閾値記憶部429がその機能を担う。「温度計測手段」、「温度比較手段」は、それぞれ、温度計410、温度比較部430がその機能を担う。
後にグラフを用いて説明するが、バッテリの放電レート特性は、温度が低いほど悪くなる。これに対処するには、バッテリの消費電力を軽くする以外に考えられない。この構成では、前記バッテリ駆動機器は、温度計測手段と温度比較手段とを備えており、前記制御手段は、計測された温度が所定の閾値に満たない場合、判定手段による判定結果にかかわらず、バッテリの消費電力を軽減するように制御するので、低温の下でも、より長時間バッテリをしようすることができる。
前記記憶手段はさらに、前記バッテリを継続使用した場合に電圧が急激に降下し始める点を示す終端電圧閾値を記憶しており、前記バッテリ駆動機器は、さらに、前記電圧計測手段の計測した電圧と前記終端電圧とを比較する終端判定手段を備え、前記制御手段は、計測された電圧が前記終端電圧に満たない場合、前記比較手段による比較結果に関わらず、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御することを特徴とする。
ここで、上記の「終端判定手段」は、実施の形態2の終端判定部267がその機能を担う。
使用時間に伴ってバッテリの電圧は低下する。特に、放電した電気容量が、公称容量に近づくと急激に降下する。このような状態で、バッテリの使用時間を引き延ばすには、バッテリの消費電力を軽減する以外にない。本発明の構成によると、前記制御手段は、前記終端判定手段により、前記バッテリの電圧が前記終端電圧に満たない場合に、必ず消費電力を削減するための制御を行う。従って、バッテリの使用可能な時間を延長することができる。なお、バッテリの「終端段階」の定義については、下記の実施の形態において、グラフを用いて説明している。
また、本発明は、充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器であって、所定の閾値を記憶している記憶手段と、定期的に前記バッテリの電圧を計測する電圧計測手段と、計測された電圧を基に前記バッテリの経時的な電圧の変化量を算出する算出手段と、算出された変化量と前記閾値とを比較する比較手段と、算出された変化量が前記閾値未満である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
この構成によると、前記判定手段は、定期的にバッテリの電圧を取得し、その変化量に応じて、バッテリの負荷を軽減する制御が必要か否かを判断する。このようにすることで、バッテリの満充電からの使用初期段階の急激な電圧降下にも、バッテリの使用終端段階における急激な電圧降下にも対処することができる。
実施の形態1に係るバッテリ駆動機器200の構成及び各構成要素間のデータフローを示す構成図である。 実施の形態1の特徴部分であるバッテリ制御部220の構成を示す構成図である。 システムコントローラ221の保持している情報の一例を示す。 負荷制御部227の保持している情報の一例を示す。 バッテリ制御部220の動作を示すフローチャートである。 実施の形態2の特徴部分であるバッテリ制御部260の構成を示す構成図である。 セレクタ266の構成を示すブロック図である。 バッテリ制御部260の動作を示すフローチャートである。 実施の形態3に係るバッテリ駆動機器400の構成及びデータフローを示す構成図である。 実施の形態3の特徴部分であるバッテリ制御部420の構成を示す構成図である。 バッテリ制御部420の動作を示すフローチャートである。 一般的なバッテリに異なる負荷を掛けた場合に、放電された電気容量とバッテリ電圧の関係を示すグラフである。 一般的なバッテリを異なる温度下で用いた場合に、放電された電気容量とバッテリの電圧との関係を示すグラフである。
符号の説明
201 アンテナ
202 マイク
203 スピーカ
204 音声制御部
206 CPU
207 ディスプレイ
208 電圧計
209 バッテリ
220 バッテリ制御部
221 システムコントローラ
223 電圧比較部
224 電圧閾値記憶部
225 電圧閾値
226 セレクタ
227 負荷制御部
1.実施の形態1
以下に、本発明に係るバッテリ駆動機器ついて、図面を用いて説明する。ここで、「バッテリ駆動機器」とは、携帯電話機、携帯型ゲーム機、デジタルカメラ、ノートパソコンなど、様々な機器が考えられるが、本実施の形態では、携帯電話機を例にして説明する。
1.1 バッテリの特性
本発明の理解を容易にするため、ここで、一般的なバッテリの放電レート特性について、図12及び図13を用いて説明する。
ここでは、公称電圧3.6V、公称容量810mAhのバッテリを例に説明する。なお、使用開始時には、バッテリは満充電であるとする。
図12のグラフは、それぞれ、3つの異なる負荷のもとでの、このバッテリの放電レート特性を示している。
曲線106は、バッテリを0.2C(156mA)の負荷の下で使用した場合の放電レート特性を示しており、曲線107は、バッテリを1.0C(780mA)の負荷のもとで使用した場合の放電レート特性を示しており、曲線108は、バッテリを2.0C(1560mA)の負荷の下で使用した場合の放電レート特性を示している。
何れの曲線においても、放電開始直後は急激に電圧が降下することを示している。特にバッテリに掛かる負荷が大きいほど急峻に降下する。本明細書において、満充電のからの放電開始直後にバッテリの電圧が急激に降下する状態を、使用初期段階と呼ぶ。
一定の電気容量(ここでは、電気容量114(約30mAh))、放電した後は、バッテリにかかる負荷の大きさに関わらずほぼ一定の電位(ここでは約3.6V)で放電を継続する。本明細書においてこのように、バッテリがほぼ一定の電圧を維持している状態を、安定段階と呼ぶ。
曲線106は、電気容量116を放電し、電圧111を過ぎると、急激に電圧降下する。曲線107は、電気容量117を放電し、電圧112を過ぎると、急激に電圧降下する。曲線108は、電気容量118を放電し、電圧113を過ぎると急激に電圧降下する。本明細書において、このような急激な電圧降下をしている状態(図12の太線部分)を終端段階と呼ぶ。
ここで、曲線106の示すように低負荷で使用した場合、ほぼ公称容量(810mAh)の電気を放電することができる。一方、曲線108が示すように、高負荷の状態でバッテリを使用し続けると、バッテリからは電気容量119(約640mAh)程度しか、放電することができない。
つまり、高負荷の下で使用すると、公称容量(810mAh)に達する前に、電圧降下が発生し、公称容量の7割程度しか電気を取り出すことができない。
また、図13は、前述のバッテリの放電レート特性を温度別に示したグラフである。ここでは、一例として、1.0C(780mA)の負荷の下で使用した場合を示す。
曲線122〜125は、それぞれ、バッテリを45degC、20degC、0degC、−10degCで使用した場合の放電温度特性を示している。先に述べたように、放電開始直後には、急激な電圧降下が見られるが、曲線125の太線部127の示すように、低温の下ではより急峻に電圧降下する。
また、曲線122は、45degC下で、電気容量131の電気を放電することを示している。曲線123は、20degCの下で、電気容量132の電気を放電することを示している。曲線124は、0degCの下で、電気容量133の電気を放電することを示している。曲線125は、−10degCの下で、電気容量134の電気を放電することを示している。
以上、4つの曲線が示すように、温度が低いほど、バッテリの放電レート特性が悪くなり、取り出せる電気容量が少なくなる。
なお、二次電池の特性については、例えば、非特許文献1に詳細に開示されている。
1.2 バッテリ駆動機器200の概要
バッテリ駆動機器200は、アンテナ201、マイク202、スピーカ203、音声制御部204、CPU206、ディスプレイ207、バッテリ制御部220、電圧計208及びバッテリ209を含む携帯電話機である。
電圧計208は、常時バッテリ209の電圧を計測しており、計測した電圧Vをバッテリ制御部220へ出力する。バッテリ制御部220は、電圧計208から受け取った電圧Vと所定の閾値Vthとを比較する。比較結果がV≧Vthであれば、バッテリに掛かる負荷を下げる制御を行う。
バッテリ駆動機器200は、RAM、ROMなど(図示せず)の記録媒体とマイクロプロセッサとを含むコンピュータシステムであって、RAM、ROMにはコンピュータプログラムが記録されている。マイクロプロセッサが前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、バッテリ駆動機器200はその機能の一部を達成する。
1.3 バッテリ駆動機器200の構成
以下に、バッテリ駆動機器200の各構成要素について説明するが、バッテリ駆動機器200の携帯電話としての音声通信機能については周知であり、本発明に直接関連が無いので、アンテナ201、マイク202、スピーカ203、音声制御部204ディスプレイ207についての説明は省略する。
(1)バッテリ209
バッテリ209は、一般的な二次電池であって、一例としては、鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素電池、リチウム電池などである。
バッテリ209は、バッテリ駆動機器200の各構成部へ電力を供給する。
(2)電圧計208
電圧計208は、バッテリ209の出力する電圧を計測し、計測結果(電圧V)をバッテリ制御部220へ出力する。
(3)バッテリ制御部220
図2は、バッテリ制御部220の詳細な構成を示すブロック図である。図2に示すように、バッテリ制御部220は、システムコントローラ221、電圧比較部223、電圧閾値記憶部224、セレクタ226及び負荷制御部227から構成される。図1に示すように、これらは、1個のLSI上に形成されている。
(3−1)電圧閾値記憶部224
電圧閾値記憶部224は、一例としてROMから構成され電圧閾値Vthを記憶している。これは、一例であって、フラッシュメモリなど、不揮発性の記録媒体であればよい。
上記の通り、充電直後のバッテリ209の、電圧は急激に下降し、ある程度の電気容量を放電すると、ほぼ一定になる。この変曲点の電圧を閾値電圧Vthとする。なお、実際に実装する場合は、個体差、製造上のばらつきなどを考慮してVth←Vth+αとする。また、バッテリに掛かる負荷はCPU206の実行しているアプリケーションによって異なるので、使用初期段階が終了する変曲点の電圧は、アプリケーションによって異なる。本実施例では、一例として、CPU206が、最も負荷の重いアプリケーションを実行している際に、使用初期段階が終わる電圧を閾値電圧Vthとしている。また、別の例としては、各アプリケーションを実行している場合の変曲点の電圧の平均値を閾値電圧Vthとしてもよい。
(3−2)電圧比較部223
電圧比較部223は、電圧計208からバッテリ209の電圧Vを受け取る。電圧Vを受け取ると、電圧比較部223は、電圧閾値記憶部224に記憶されている電圧閾値Vthと受け取った電圧Vとを比較し、比較結果をシステムコントローラ221及びセレクタ226へ出力する。比較結果は、一例として正論理に準拠した1ビット長のデータであり、具体的には、V≧Vthであれば「1」、V<Vthであれば「0」を出力する。ここでV≧Vthであれば、バッテリ209は、使用初期段階である可能性が高いと推測される。また、Vth>Vであれば、バッテリ209は、安定段階であるといえる。
また、比較結果とともに、電圧計208から受け取った電圧Vもシステムコントローラ221及びセレクタ226へ出力する。
電圧比較部223は、上記の比較及び出力を常時行っているとしてもよいし、
定期的に繰り返すとしてもよい。
(3−3)システムコントローラ221
システムコントローラ221は、CPU206の保持している各アプリケーションについて、そのアプリケーションを実行した場合、満充電のバッテリの電圧の降下が緩やかになる変曲点を示す電圧とを対応付けて記憶している。
例えば、図3のようなテーブルを記憶している。図3は、システムコントローラ221が管理している情報の一例を示している。
図3に示すように、安定電圧テーブル230は、複数の電圧情報231、232・・・から構成され、各電圧情報はCPU206の備えるアプリケーションとそれぞれ対応している。
各電圧情報は、対応するアプリケーションを識別する識別子と、負荷安定電圧とを含んでいる。
負荷安定電圧は、対応するアプリケーションをCPU206が実行しているとき、バッテリ209の状態が、使用初期状態から安定状態に変わる変曲点の電圧であり、単位は、V(ボルト)である。
また、システムコントローラ221は、CPU206の動作を監視し、CPU206が、現在実行中であるアプリケーションの識別子及び実行状態を、実行状態情報237として記憶しており、定期的に更新している。
システムコントローラ221は、電圧比較部223から1ビットの比較結果と電圧Vとを受け取る。
受け取った比較結果が「0」であれば、システムコントローラ221は、特に何もしない。
受け取った比較結果が「1」の場合、システムコントローラ221は、実行状態情報237を基に、現在CPU206が実行中であるアプリケーションをと対応する電圧情報を特定する。続いて、システムコントローラ221は、特定した電圧情報から負荷安定電圧を読み出し、読み出した負荷安定電圧と受け取った電圧Vとを比較する。
負荷安定電圧≦電圧Vであれば、バッテリ209の電圧が依然として、使用初期段階であるといえる。このとき、システムコントローラ221は、省電力のための制御が必要であることを示す1ビット長のフィードバック制御信号(ここでは、正論理を採用し、「1」が省電力のための制御が必要であることを示し、「0」が省電力のための制御が不要であることを示す。)を生成し、生成したフィードバック制御情報をセレクタ226へ出力する。
負荷安定電圧>電圧Vであれば、バッテリ209は、既に、安定段階であるといえる。このとき、システムコントローラ221は、省電力のための制御が不要であることを示すフィードバック制御信号「0」を生成し、生成したフィードバック制御情報「0」をセレクタ226へ出力する。
ここで、具体的に、バッテリ駆動機器200が音楽再生のアプリケーションを実行中である例を想定してシステムコントローラ221の動作を説明する。
<具体例(a)について>
前述の音楽再生のアプリケーションは、電圧情報232と対応する。また、電圧閾値は、具体的にVth=3.7と想定する。また、実行状態情報237は、現在実行中のアプリケーションの識別子「B」と、再生中の楽曲「3曲目」、前記楽曲の残りの再生時間「30秒」などが含まれている。
システムコントローラ221は、ここで、電圧比較部223から、比較結果「1」と電圧V=4.2とを受け取るとする。
受け取った比較結果が「1」であるので、システムコントローラ221は、実行状態情報237を基に安定電圧テーブル230から電圧情報232を特定し、特定した電圧情報232に含まれる負荷安定電圧「4.0」と受け取った電圧「4.2」とを比較する。比較の結果、受け取った電圧「4.2」が負荷安定電圧「4.0」以上であるので、省電力のための制御が必要であることを示す1ビット長のフィードバック制御信号「1」を生成する。
続いて、システムコントローラ221は、生成したフィードバック制御信号「1」を、セレクタ226へ出力する。 −−−以上、具体例(a)終了
<具体例(b)について>
また、CPU206が、同様のアプリケーション実行中に、電圧比較部223から、比較結果「1」と電圧V=3.9とを受け取った場合を想定する。
このときもシステムコントローラ221は、実行状態情報237を基に、電圧情報232を特定し、特定した電圧情報232から負荷安定電圧「4.0」を読み出す。続いて、システムコントローラ221は、読み出した負荷安定電圧「4.0」と受け取った電圧「3.9」とを比較する。その結果、受け取った電圧が負荷安定電圧未満であるので、省電力の制御が不要であることを示すフィードバック制御信号「0」を生成し、生成したフィードバック制御信号「0」を、セレクタ226へ出力する。−−−以上、具体例(b)終了
なお、フィードバック制御信号には、省電力の要否を示すデータ以外の情報を含んでいてもよい。例えば、CPU206の状態を示す実行状態情報や、具体的な省電力の制御内容などが考えられる。
(3−4)セレクタ226
セレクタ226は、電圧比較部223から出力される比較結果を選択条件として、システムコントローラ221からの信号又は電圧比較部223からの信号のうち一方を選択して、負荷制御部227へ出力する機能部である。以下に、セレクタ226について、詳細に説明する。
図2に示すように、セレクタ226は、電圧比較部223から現在のバッテリの電圧Vと電圧閾値Vthとの比較結果を受け取る。また、比較結果と合わせて、電圧Vを受け取る。
また、セレクタ226は、システムコントローラ221から、フィードバック制御信号を受け取る。
セレクタ226は、電圧比較部223から受け取った比較結果が「0」の場合、受け取った比較結果「0」を、フィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(以下、セレクタ226から負荷制御部227へ出力される信号をフィードバック信号と呼ぶ)。
電圧比較部223から受け取った比較結果が「1」の場合、セレクタ226は、システムコントローラ221から受け取ったフィードバック制御信号をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
(3−5) 負荷制御部227
負荷制御部227は、CPU206が備える各アプリケーションの識別子と、そのアプリケーションが実行されているときに節電が必要と判断された場合の、節電のための制御内容を対応付けて記憶している。一例として、図4に示すテーブルを記憶している。
図4は、負荷制御部227の保持している情報の一例を示している。図4に示すように、負荷制御部227は、制御内容テーブル240と実行状態情報246とを記憶している。
制御内容テーブル240は、複数の省電情報241、242・・・から構成され、各省電情報は、CPU206が備えるアプリケーションとそれぞれ対応している。
各省電情報は、対応するアプリケーションを示す識別子と、そのアプリケーションの実行中に、節電が必要になった場合に、CPU206などに対する具体的な制御内容とが記載されている。
例えば、省電情報241は、動画像の録画及び再生を行うアプリケーションと対応しており、このアプリケーションを示す識別子「A」と制御内容「画質低下、利用者への通知」とを含んでいる。これは、CPU206が、動画像の録画・再生アプリケーションを実行中に、節電する必要が生じた場合、録画・再生の画質を低下させると共に、例えば「節電のため、再生(録画)画質を落とします」といったメッセージを、一定時間ディスプレイに表示して、画質が変わったことを利用者に通知するように、CPU206に指示することを示している。
省電情報242は、音楽再生のアプリケーションと対応しており、このアプリケーションの識別子「B」と制御内容「再生中の曲の次の曲から音質低下」とを含んでいる。これは、CPU206が音楽再生アプリケーションを実行している最中に節電する必要が生じた場合、その時点で再生中である曲が終了するまでは、通常通りの音質で再生し、次の楽曲からは、音質を低下させるようにCPU206を制御することを示している。
また、負荷制御部227は、CPU206の動作状態を示す実行状態情報246を記憶している。実行状態情報246は、現在、CPU206が実行中のアプリケーションの識別子、実行状態などを含む。負荷制御部227は、CPU206の動作を常時監視しており、動作状態が変わるたびに、実行状態情報を更新する。なお、ここでは、負荷制御部227自身がCPU206を監視していると述べたが、システムコントローラ221から、CPU206の実行状態を示す実行状態情報237を受け取ってもよい。
負荷制御部227は、セレクタ226からフィードバック信号を受け取る。ここで、負荷制御部227の受け取るフィードバック信号は、省電力のための制御の要否を示す1ビット長のデータ(「1」または「0」)である。
負荷制御部227は、受け取ったフィードバック信号を解析する。解析の結果、受け取ったフィードバック信号が「0」の場合、CPU206へ、通常のアプリケーションの実行を指示する。
解析の結果、受け取ったフィードバック信号が「1」の場合、負荷制御部227は、記憶している実行状態情報246と対応する省電情報を制御内容テーブル240において特定する。続いて、特定した省電情報と記憶している実行状態情報246とを基に、CPU206へ、省電力のための指示を出力する。
上記の具体例(a)及び(b)の場合であれば、実行状態情報246には現在CPU206が実行中であるアプリケーションの識別子「B」、再生中の楽曲「3曲の目」、「残り30秒」などといった情報が含まれている。
具体例(a)の場合、負荷制御部227は、フィードバック信号「1」を受け取り、保持している実行状態情報246を読み出す。読み出した実行状態情報を基に、現在CPU206が実行中のアプリケーションと対応する省電情報242を特定し、特定した省電情報に含まれる制御内容を読み出す。
負荷制御部227は、読み出した制御内容及び実行状態情報246を基に、30秒待機した後、音質低下をCPU206へ指示する。
また、上記の具体例(b)の場合、負荷制御部227は、フィードバック信号「0」を受け取る。受け取ったフィードバック信号が「0」であるので、通常通りアプリケーションを実行するようにCPU206へ指示する。
(4)CPU206
CPU206は、マイクロプロセッサ、RAM、ROMを含むコンピュータシステムであって、RAM、ROMには、様々なアプリケーションプログラムが記憶されており、前記マイクロプロセッサがこれらのアプリケーションプログラムに従って動作することで、利用者は、様々な機能を利用することができる。ここで、アプリケーションの一例としては、音楽再生、動画の録画・再生、写真の撮影・表示及び編集を行うアプリケーションなどが挙げられる。
CPU206は、利用者の操作に従ってこれらのアプリケーションを起動し、様々な機能を提供する。
これらのアプリケーションの実行中に、バッテリ制御部220の負荷制御部227から、そのアプリケーションに対応する省電力の指示又は通常のアプリケーションの実行の指示を受ける。
省電力の指示を受けると、CPU206は、受け取った指示に従って、アプリケーションの実行内容を変更する。
また、通常のアプリケーションの実行の指示を受け取ると、自身の保持しているアプリケーションプログラムに記述されている通り、アプリケーションを実行する。
(5)バッテリ制御部の動作
以下に、実施の形態1の特徴部分であるバッテリ制御部220の動作を図5のフローチャートを用いて説明する。
電圧比較部223は、電圧計208により計測された電圧Vと電圧閾値記憶部224の記憶している電圧閾値Vthとを比較する(ステップS101)。比較の結果、V≧Vthであれば(ステップS102のYES)、比較結果「1」を生成し、生成した比較結果「1」と電圧Vとを出力する(ステップS103)。
比較の結果、V<Vthであれば(ステップS102のNO)、比較結果「0」を生成し、生成した比較結果「0」と電圧Vとを出力する。
システムコントローラ221は、電圧比較部223から比較結果「1」と電圧Vとを受け取った場合、現在のCPU206の動作状況及び安定電圧テーブル230とを基にフィードバック制御信号を生成し(ステップS106)、セレクタ226へ出力する。
セレクタ226は、電圧比較部223から比較結果と電圧Vとを受け取る。受け取った比較結果が「0」であれば(ステップS108の「0」)電圧比較部から受け取った比較結果「0」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(ステップS109)。
受け取った比較結果が「1」の場合(ステップS108の「1」)、セレクタ226は、システムコントローラ221から受け取ったフィードバック制御信号をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(ステップS111)。
負荷制御部227はセレクタ226からフィードバック信号を受け取る。受け取ったフィードバック信号が「0」の場合(ステップS112の「0」)、負荷制御部227は、通常通りのアプリケーションの実行をCPU206へ指示する(ステップS114)。
受け取ったフィードバック信号が「1」の場合(ステップS112の「1」)、負荷制御部227は、現在のCPU206の動作状態と制御内容テーブル240に基づいて、CPU206へ省電力を指示する(ステップS116)。
1.3 まとめ
以上、説明してきたように、本実施の形態のバッテリ駆動機器のバッテリ制御部220は、バッテリ209の電圧Vと電圧閾値Vthとを比較することで、バッテリ209が使用初期段階であるか否かを推定する。バッテリが使用初期段階であると推定される場合、つまり、V≧Vthの場合は、さらに、安定電圧テーブル230などを基に、バッテリ209が使用初期段階であるか否かを判定する。バッテリが使用初期段階であると判定されると、バッテリ制御部220は、CPU206に対し、現在実行中のアプリケーションに応じた省電力の指示をする。
また、バッテリ209が使用初期段階でないと判定された場合、CPU206に対し、通常のアプリケーションの実行を指示するので、バッテリが使用初期段階から安定段階に移ると、CPU206を十分に動作させることができる。
このように、バッテリが使用初期段階である時点で省電力の制御をおこなうことで、バッテリの使用可能時間をより長くすることができる。
1.4 実施の形態1における変形例
(1) 上記の実施の形態では、負荷制御部227が、各アプリケーションに対応する制御内容及びCPU206の実行状態情報246を保持しており、セレクタ226から受け取るフィードバック信号は、省電力の制御の要否のみを示している。しかし、各アプリケーションに対応する制御内容もシステムコントローラ221が保持しており、バッテリ209が使用初期段階である場合、システムコントローラ221は、省電力のための制御内容も含んだフィードバック制御信号を出力するとしてもよい。
(2) また、電圧閾値記憶部224が安定電圧テーブル230を記憶しており、システムコントローラ221は、電圧計208がバッテリ209の電圧Vを計測するタイミングと同期して、CPU206が実行中のアプリケーションを示す識別子を電圧比較部223へ出力する構成であってもよい。
この場合、電圧比較部223は、システムコントローラ221から受け取った識別子と対応する安定電圧を電圧閾値記憶部224から読み出し、読み出した安定電圧を上述した閾値電圧Vthとして用いる。
また、この場合セレクタ226は、不要であって、電圧比較部223は、比較結果を負荷制御部227へ出力する。負荷制御部227は、受け取った比較結果が「0」であれば、省電力の制御が不要であるので、通常通りアプリケーションを実行するようにCPU206へ指示する。受け取った比較結果が「1」であれば、実施の形態1で述べた通り、現在のCPU206の実行状態に応じた省電力の指示を、CPU206へ出力する。
このようにすることで、1回の比較で、上述した使用初期段階であるか否かの判定が終了する。
さらに、この変形例において、バッテリ駆動機器200が、非常に負荷の軽い処理(例えば、折りたたみ式の携帯電話で、折りたたんだ状態で着信の待ち受け状態)を行っている時、このときのバッテリの放電状態は図12の曲線106のように、非常に理想的な状態に近く、節電の必要性は低いと考えられる。従って、上記の変形例において、バッテリ駆動機器100は、CPU206が、非常に負荷の軽い処理を行っている場合は、省電力の必要が無いことを示す制御信号を電圧比較部223へ出力する。この制御信号を受け取ると、電圧比較部223は、無条件に比較結果「0」を負荷制御部227へ出力する。
2. 実施の形態2
以下に、本発明の実施の形態2に係るバッテリ駆動機器について、図面を用いて説明する。なお、実施の形態1と重複する部分は説明を省略し、本実施の形態の特徴部分について詳細に説明する。
2.1 バッテリ駆動機器の概要
本実施の形態のバッテリ駆動機器は、実施の形態1と同様に、バッテリが使用初期段階であることを判定し、省電力の制御を行うとともに、継続使用によりバッテリが終端段階である場合の電圧低下にも対応する。
2.2 バッテリ制御部260
実施の形態2のバッテリ駆動機器は、バッテリ制御部220に代えてバッテリ制御部260を搭載している。
図6はバッテリ制御部260の構成を示す構成図であるが、バッテリ制御部220と重複する構成には同一の参照符号を付している。図6に示すように、バッテリ制御部260は、システムコントローラ221、電圧比較部263、電圧閾値記憶部264、セレクタ266及び負荷制御部227から構成される。
実施の形態1と同一の構成についての説明は省略し、以下に、実施の形態2の特徴部分について説明する。
(1)電圧閾値記憶部264
電圧閾値記憶部234は、第1電圧閾値Vth1と第2電圧閾値Vth2とを記憶している。
第1電圧閾値Vth1は、実施の形態1において説明した電圧閾値Vthと同一である。
第2電圧閾値Vth2は、高負荷な状態で当該バッテリ駆動機器を使用し続けた場合に、急激に電圧が下がり始める電圧である。例えば、図12の電圧113が該当する。第1電圧閾値と同様に、第2電圧閾値も、CPU206の実行しているアプリケーション(つまり、バッテリ209に掛かる負荷)によって異なるが、ここでは、一例として、最も負荷の大きいアプリケーションを実行している場合に、バッテリ209が終端段階になる変曲点の電圧を第2電圧閾値Vth2とする。
なお、上記の第2閾値Vth2の定義は、一例であって、例えば、各アプリケーションについて、そのアプリケーションの実行中に、バッテリ209が終端段階にさしかかる電圧の平均値を第2電圧閾値Vth2としてもよい。
(2)電圧比較部263
電圧比較部263は、定期的に、電圧計208からバッテリ209の電圧Vを受け取る。電圧Vを受け取ると、電圧閾値記憶部264から第1電圧閾値Vth1と第2電圧閾値Vth2とを読み出す。受け取った電圧Vと、読み出した第1電圧閾値Vth1及び第2電圧閾値Vth2とをそれぞれ比較する。
比較の結果が、V≧Vth1、又は、V<Vth2であれば、電圧比較部263は、比較結果「1」を生成する。ここで、V≧Vth1の場合、実施の形態1と同様にバッテリ209は、使用初期段階である可能性が高いと推測される。また、V<Vth2の場合、バッテリ209は、終端段階であると推測される。
比較の結果、Vth1>V≧Vth2であれば、電圧比較部233は、比較結果「0」を生成する。ここで、Vth1>V≧Vth2であるので、バッテリ209は安定段階であるといえる。
続いて、電圧比較部263は、生成した比較結果及び電圧Vをシステムコントローラ221及びセレクタ266へ出力する。
(3)セレクタ266
セレクタ266は、実施の形態1において説明したセレクタ226と同様に電圧比較部263から、バッテリ209の現在の電圧Vと比較結果(「1」又は「0」)とを受け取る。また、システムコントローラ221からフィードバック制御信号を受け取る。
図7は、セレクタ266の構成を示すブロック図である。図7に示すように、セレクタ266は、終端判定部267とセレクト部268を含んで構成される。
(3−1)終端判定部267
終端判定部267は、バッテリ209の状態が終端段階であるか否かを判定する機能部である。以下に、判定の手順を説明する。
終端判定部267は、電圧比較部263から電圧Vを受け取る。電圧Vを受け取ると、受け取った電圧と電圧閾値記憶部264の記憶している第2電圧閾値Vth2とを比較する。
比較の結果、V≧Vth2であれば、終端比較結果「0」を生成し、セレクト部268へ出力する。ここで、V≧Vth2であれば、バッテリ209は、まだ終端段階にはなっていないと言える。
比較の結果、V<Vth2であれば、終端比較結果「1」を生成し、セレクト部268へ出力する。ここで、V<Vth2であれば、バッテリ209の状態が既に終端段階であると言える。
(3−2)セレクト部268
セレクト部268は、電圧比較部263から出力される比較結果と、終端判定部267から出力される終端比較結果とを基に、システムコントローラ221からの信号、電圧比較部263からの信号終端判定部267からの信号のうち、何れか一つを選択し、負荷制御部227へ出力する機能部である。以下に、選択の手順を説明する。
セレクト部268は、電圧比較部263から比較結果と電圧Vとを受け取る。また、終端判定部267から、終端比較結果を受け取る。さらに、システムコントローラ221からフィードバック制御信号を受け取る。
受け取った比較結果が「0」であれば、無条件に受け取った比較結果「0」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
受け取った比較結果が「1」であり、かつ、受け取った終端比較結果が「0」であれば、システムコントローラ221から受け取ったフィードバック制御信号をフィードバック信号として出力する。
受け取った比較結果が「1」であり、かつ、受け取った終端比較結果も「1」であれば、終端比較結果「1」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
2.3 バッテリ制御部の動作
図8は、本実施の形態の特徴部分であるバッテリ制御部260の動作を示すフローチャートである。以下に、図8を用いて、バッテリ制御部260の動作について説明する。
電圧比較部263は、電圧計208により計測された電圧Vと電圧閾値記憶部264に記憶されている第1電圧閾値、第2電圧閾値とを比較する(ステップS201)。
比較の結果、Vth1>V≧Vth2であれば(ステップS202のYES)、電圧比較部263は、比較結果「0」を生成し、生成した比較結果「0」と電圧Vとをシステムコントローラ221及びセレクタ266へ出力する(ステップS203)。
比較の結果、V≧Vth1又はVth2>Vであれば(ステップS202のNO)、電圧比較部263は、比較結果「1」を生成し、生成した比較結果「1」と電圧Vとを、システムコントローラ221及びセレクタ266へ出力する(ステップS204)。
セレクタ266を構成する終端判定部267は、電圧比較部263から受け取った電圧Vと、電圧閾値記憶部264に記憶されている第2電圧閾値Vth2とを比較する(ステップS207)。
比較の結果、V<Vth2であれば(ステップS208のYES)、終端判定部267は、終端比較結果「1」を生成し、生成した終端比較結果「1」をセレクト部268へ出力する(ステップS209)。
比較の結果、V≧Vth2であれば(ステップS208のNO)、終端判定部267は、終端比較結果「0」を生成し、セレクト部268へ出力する(ステップS211)。
セレクタ266を構成するセレクト部268は、電圧比較部263から比較結果を受け取り、システムコントローラ221からフィードバック制御信号を受け取る。また、終端判定部267から終端比較結果を受け取る。
受け取った比較結果が「0」の場合(ステップS213の「0」)、セレクト部268は、受け取った比較結果「0」を、フィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
受け取った比較結果が「1」であり(ステップS213の「1」)、かつ、終端比較結果が「0」の場合(ステップS216の「0」)、セレクト部268は、システムコントローラ221から受け取ったフィードバック制御信号を、フィードバック信号として、負荷制御部227へ出力する(ステップS217)。
受け取った比較結果が「1」であり(ステップS213の「1」)、かつ、終端比較結果が「1」であれば(ステップS216の「1」)、セレクト部263は、受け取った終端比較結果「1」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
フィードバック信号を出力した後の動作については、実施の形態1において説明したステップS112以後の動作と同一であるので、説明を省略する。
2.4 まとめ
以上、説明したように、実施の形態2に係るバッテリ駆動機器に搭載されているバッテリ制御部260は、バッテリが使用初期段階である場合だけでなく、継続使用により使用終端段階であることを検出し、バッテリに掛かる負荷を軽減する措置をとる。従って、より長時間、バッテリを使用することができる。
3. 実施の形態3
以下に、本発明の実施の形態3に係るバッテリ駆動機器について、図面を用いて説明する。なお、実施の形態1又は実施の形態2と同様の構成については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
3.1 バッテリ駆動機器400の概要
図9は、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器400の構成を示す構成図である。図9に示すように、バッテリ駆動機器400は具体的には、マイク、スピーカなどを含む携帯電話機である。
バッテリ駆動機器400は、バッテリ209の温度を計測する温度計410を搭載しており、所定の閾値を下回る低い温度の場合、バッテリに掛かる負荷を軽減する措置を取る。
3.2 バッテリ制御部420の構成
図10は、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器400の特徴部分であるバッテリ制御部420、温度計410及び電圧計208の構成を示す構成図である。
バッテリ制御部420は、図10に示すように、システムコントローラ221、温度閾値記憶部429、温度比較部430、優先度調停部428、電圧比較部263、電圧閾値記憶部264、セレクタ426及び負荷制御部227から構成される。図6に示すように、これらは1個のLSI上に形成される。
システムコントローラ221、電圧比較部263、電圧閾値記憶部264及び負荷制御部227は、上述の実施の形態1及び実施の形態2と同様の構成であるので説明を省略する。
(1)温度計410
温度計410は、定期的にバッテリ209の現在の温度を計測し、計測した温度Tを温度比較部430へ出力する。
(2)温度閾値記憶部429
温度閾値記憶部429は、ROM、又は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記録媒体により構成され、温度閾値Tthを記憶している。
温度閾値は、バッテリ209の放電レート特性が悪くなる温度であって、当該バッテリ駆動機器400の生産者によって設定される。
(3)温度比較部430
温度比較部430は、温度計410から定期的に温度Tを受け取る。温度Tを受け取ると、温度比較部430は、温度閾値記憶部429から温度閾値Tthを読み出し、読み出した温度閾値Tthと受け取った温度Tとを比較する。
比較の結果、温度比較部430は、T≧Tthであれば、温度比較結果「0」を生成する。逆に、T<Tthであれば、温度比較結果「1」を生成する。
続いて、温度比較部430は、生成した温度比較結果を優先度調停部428へ出力する。
(4)優先度調停部428
優先度調停部428は、温度比較部430から温度比較結果を受け取り、電圧比較部263から電圧比較結果及び電圧Vを受け取る。
前述の通り、温度比較結果は、「1」又は「0」の1ビット長のデータであって、「1」は、現在の温度Tが温度閾値未満であることを示し、「0」は、現在の温度Tが温度閾値Tth以上であることを示す。

ここで、電圧比較結果は、実施の形態2いて電圧比較部が生成する「比較結果」と同一であって、「1」は、バッテリ209の現在の電圧Vが、V≧Vth1又はV<Vth2であることを示しており、「0」は、Vth1>V≧Vth2であることを示している。
受け取った温度比較結果が「1」の場合、優先度調停部428は、電圧比較結果の値に関わらず、受け取った温度比較結果「1」を比較結果「1」としてセレクタ426へ出力する。
受け取った温度比較結果が「0」の場合、優先度調停部428は、受け取った温度比較結果を比較結果として、システムコントローラ221及びセレクタ426へ出力する。続いて、電圧比較部263から受け取った電圧Vをシステムコントローラ221及びセレクタ426へ出力する。
ここで、優先度調停部428の出力する「比較結果」は、実施の形態1及び2と同様に「1」、又は、「0」の1ビット長のデータである。
(5)セレクタ426
セレクタ426は、実施の形態2において図7を用いて説明したセレクタ266と同様に終端判定部とセレクト部とから構成される。ここでは、図7を流用して、セレクタ426について説明する。
(5−1)終端判定部
終端判定部は、優先度調停部428から、比較結果のみを受け取る場合と、比較結果と電圧Vとを受け取る場合とがある。
後者の場合は、実施の形態2の優先度調停部428と同様に受け取った電圧Vと第2電圧閾値との比較、終端比較結果の出力を行う。
前者の場合、終端判定部は、無条件に終端比較結果「1」をセレクト部へ出力する。
なお、セレクト部の構成及び動作は、実施の形態2において説明したセレクト部268と同一であるので、ここでは、説明を省略する。
3.3 バッテリ制御部420の動作
図11は、実施の形態3の特徴部分であるバッテリ制御部420の動作を示したフローチャートである。以下に、図11を用いて、バッテリ制御部420の動作を説明する。
温度比較部430は、計測された温度Tと温度閾値記憶部429の記憶している温度閾値Tthとを比較する(ステップS401)。
比較の結果、T<Tthであれば(ステップS402のYES)、温度比較結果「1」を優先度調停部428へ出力する(ステップS403)。逆にT≧Tthであれば(ステップS402のNO)、温度比較結果「0」を優先度調停部428へ出力する(ステップS404)。
また、図11には図示していないが、電圧比較部263は、電圧比較結果を生成し、生成した電圧比較結果と電圧Vとを出力する。
優先度調停部428は、温度比較部430から温度比較結果を受け取り、電圧比較部263から、電圧比較結果と電圧Vとを受け取る。
受け取った温度比較結果が「1」の場合(ステップS407の「1」)、優先度調停部428は、受け取った温度比較結果「1」を比較結果として(ステップS408)、セレクタ426及びシステムコントローラ221へ出力する(ステップS409)。
受け取った温度比較結果が「0」の場合(ステップS407の「0」)、優先度調停部428は、電圧比較部263から受け取った電圧比較結果を比較結果として、システムコントローラ221及びセレクタ426へ出力する。また、比較結果と合わせて、電圧Vを出力する(ステップS411〜ステップS412)。
セレクタ426を構成する終端判定部は、優先度調停部から比較結果と電圧V若しくは比較結果のみを受け取る。受け取った信号に電圧Vが含まれている場合(ステップS413のYES)、以後の動作は、実施の形態2のステップS207以後の動作と同一であるので、ここでは、説明を省略する。
また、受け取った信号に電圧Vが含まれていない場合(ステップS413のNO)、終端判定部は、無条件に終端比較結果「1」を生成し、セレクト部へ出力する(ステップS414)。終端比較結果を出力した後の動作は、実施の形態2において説明したステップS213以後の動作と同一であるので、説明を省略する。
3.4 まとめ
以上、説明してきたように、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器は、バッテリの温度を計測する温度計、温度比較部を備えており、バッテリの放電レート特性が悪くなる低温状態であるか否かを判断する。優先度調停部は、温度比較部による比較結果に基づき、バッテリの放電レート特性が悪くなる低温時には、バッテリに掛かる負荷を軽減する必要があることをセレクタおよびシステムコントローラへ通知する。低温でない場合には、実施の形態1又は2と同様に、電圧により負荷軽減の要否を判断する。
この構成により、バッテリの放電レート特性が悪くなる低温時にも、バッテリをより長時間使用することができる。
5. その他の変形例
以上、本発明について、上記の実施の形態1〜3を例に説明してきたが、当然、本発明は、これらに限定されるものではなく、以下の場合も含む。
(1)上記の実施の形態1〜3において、温度閾値記憶部及び電圧閾値記憶部は、不揮発性の記録素子であって、予め、温度閾値及び電圧閾値を記憶しているとしてきたがこれに限定されない。
例えば、フラッシュメモリを初めとする書き込み及び消去自在な記録素子で構成されており、利用者は入力部を(図示していない)操作して、温度閾値及び電圧閾値を入力、変更できるとしてもよい。
このようにすることで、本発明のバッテリ駆動機器は、バッテリを交換した際に、新たなバッテリに適した温度閾値及び電圧閾値を用いて、省電の要否の判定をすることができる。
(2)上記の実施の形態1〜3では、バッテリ制御部が1つのLSIを構成するとしているが、これに限定されるものではない。
図1を例にすると、CPU、電圧計、音声制御部などを1チップ上に形成する構成であってもよいし、逆に、各構成要素がそれぞれ別個の集積回路上に形成されていてもよい。
(3)上記の実施の形態1及び変形例において、電圧比較部は、電圧計により計測された最新の電圧Vと電圧閾値とを比較し、この比較結果をもとに、セレクタ、システムコントローラ、負荷制御部は、省電の制御が必要かどうかを判断してきたが、これに限定されるものではない。
一例として、電圧比較部223は、定期的に計測されるバッテリの電圧を一時的に記憶し、電圧の時間的変移(傾き)も合わせて算出してもよい。
この構成の場合電圧Vが電圧閾値Vth以上であっても、電圧の時間的傾きが所定の閾値以下であれば、電圧比較部は、比較結果「0」を出力する。
このようにすることで、バッテリの放電状態が依然として、急激電圧低下をしているのか、既に安定的な電圧を保っているのかを正確に検出できる。
(4)また、上記のバッテリ駆動機器は、さらに、電流計を備えており、電圧V及び電圧Aなどから、例えば図8に示すような電気容量とバッテリの電圧との関係をより正確に算出し、続いて、電気容量に対する電圧の傾きを算出し、算出した傾きから、バッテリの状態を判別し、省電の制御の要否を判定する構成であってもよい。
(5)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレィユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM、ROM、前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(6)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
(7)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカード又は前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカード又は前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、前記ICカード又は前記モジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
(8)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(9)また、上記実施例におけるバッテリ制御部は、バッテリ駆動機器に着脱可能なデバイスとして構成されてもよい。このデバイスの機能ブロックの全てが集積回路であるLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。また、機能ブロックの全てに限らず一部がLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)やLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応などが可能性として有り得る。
(10)また、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
本発明は、二次電池により駆動する様々な電気機器を製造、販売する産業及び、これらの機器を介して様々なサービスを提供する産業において、営業的、反復・継続的に利用することができる。
本発明は、二次電池(以下、単にバッテリと呼ぶ)の使用時間の延長に関する。特に、充電直後の電圧降下に着目したバッテリ使用時間の延長に関する。
現在、携帯電話、ノートパソコン、携帯型ゲーム機、デジタルカメラを初めとして、様々な機器にバッテリが搭載されている。これらの機器は、音楽再生、動画像の再生など、様々なアプリケーションを備えている。これらのアプリケーションを長時間利用するために、より長時間にわたり使用可能なバッテリが要望されている。
このような要望に対し、電力消費に伴う電圧の低下を検出し、バッテリにかかる負荷を軽減する技術が数多く開示されている。例えば、特許文献1では、電圧を監視し、一定の閾値を下回ると、LEDの輝度を下げたりLEDを点滅させる際に低輝度の時間を長くしたりして、消費電力を軽減し、バッテリの放電終了を引き伸ばす技術が開示されている。
特開2004−72212号公報 電池便覧 松田好晴、竹原善一郎 編 丸善株式会社 平成2年8月20日発行
しかし、バッテリをより長時間使用することのできる新たな技術に対する要望がある。そこで、本発明は、バッテリをより長時間使用することのできるバッテリ駆動機器、負荷制御方法、集積回路、負荷制御プログラムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器であって、満充電の前記バッテリの電圧の降下の傾きが緩やかになる点を示す電圧閾値を、前記バッテリに掛かる負荷毎に記憶している記憶手段と、前記バッテリの電圧を計測する電圧計測手段と、前記バッテリに掛かる負荷を識別する識別手段と、識別された負荷に応じた電圧閾値を取得する取得手段と、取得された電圧閾値と計測された電圧とを比較する比較手段と、
計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
ここで上記の「記憶手段」は、実施の形態1における電圧閾値記憶部224がその機能を担う。「電圧計測手段」は、実施の形態1における電圧計208がその機能を担う。「識別手段」は、システムコントローラ221がその機能を担う。「取得手段」及び「比較手段」は、電圧比較部223がその機能を担う。「制御手段」は、実施の形態1の負荷制御部227がその機能を担う。
上記の構成によると、バッテリが使用初期段階であり、かつ、バッテリに掛かる負荷に応じた所定の傾きよりも急激な電圧降下が発生している場合に、前記バッテリに掛かる負荷を軽減するように制御する。
このように、バッテリの使用初期段階のうちに、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御することで、より長時間バッテリを使用することができる。なお、「使用初期段階」の定義については、以下の実施の形態においてグラフを用いて説明している。
前記バッテリ駆動機器は、利用者による前記電圧閾値の入力を受け付ける受付手段を備え、前記記憶手段は、前記受付手段の受け付けた前記電圧閾値を記憶していることを特徴とする。
この構成によると、本発明のバッテリ駆動機器は、前記受付手段により閾値の入力を受け付ける。
前記閾値は、バッテリの種類によって異なる。本発明のバッテリ駆動機器は、前記受付手段を備えるので、前記バッテリの販売後に、より正確な電圧閾値が判明した場合や、利用者がバッテリを交換した際にも適切な電圧閾値を得ることができる。また、利用者が、新たなアプリケーションを追加した場合、そのアプリケーションを実行した場合にバッテリに掛かる負荷に応じた電圧閾値を追加することもできる。
また、前記バッテリ駆動機器は、さらに、所定の温度閾値を記憶している温度閾値記憶手段と、前記バッテリの温度を計測する温度計測手段と、前記温度閾値と計測された温度とを比較する温度比較手段とを備え、前記制御手段は、さらに、前記温度比較手段による比較の結果が計測された温度が前記温度閾値未満であることを示している場合、前記比較手段による比較結果に関わらず、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御することを特徴とする。
ここで、上記の「温度閾値記憶手段」は、実施の形態3の温度閾値記憶部429がその機能を担う。「温度計測手段」、「温度比較手段」は、それぞれ、温度計410、温度比較部430がその機能を担う。
後にグラフを用いて説明するが、バッテリの放電レート特性は、温度が低いほど悪くなる。これに対処するには、バッテリの消費電力を軽くする以外に考えられない。この構成では、前記バッテリ駆動機器は、温度計測手段と温度比較手段とを備えており、前記制御手段は、計測された温度が所定の閾値に満たない場合、比較手段による比較結果にかかわらず、バッテリの消費電力を軽減するように制御するので、低温の下でも、より長時間バッテリをしようすることができる。
前記記憶手段はさらに、前記バッテリを継続使用した場合に電圧が急激に降下し始める点を示す終端電圧閾値を記憶しており、前記バッテリ駆動機器は、さらに、前記電圧計測手段の計測した電圧と前記終端電圧とを比較する終端判定手段を備え、前記制御手段は、計測された電圧が前記終端電圧に満たない場合、前記比較手段による比較結果に関わらず、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御することを特徴とする。
ここで、上記の「終端判定手段」は、実施の形態2の終端判定部267がその機能を担う。
使用時間に伴ってバッテリの電圧は低下する。特に、放電した電気容量が、公称容量に近づくと急激に降下する。このような状態で、バッテリの使用時間を引き延ばすには、バッテリの消費電力を軽減する以外にない。本発明の構成によると、前記制御手段は、前記終端判定手段により、前記バッテリの電圧が前記終端電圧に満たない場合に、必ず消費電力を削減するための制御を行う。従って、バッテリの使用可能な時間を延長することができる。なお、バッテリの「終端段階」の定義については、下記の実施の形態において、グラフを用いて説明している。
また、本発明は、充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器であって、所定の閾値を記憶している記憶手段と、定期的に前記バッテリの電圧を計測する電圧計測手段と、計測された電圧を基に前記バッテリの経時的な電圧の変化量を算出する算出手段と、算出された変化量と前記閾値とを比較する比較手段と、算出された変化量が前記閾値未満である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
この構成によると、前記判定手段は、定期的にバッテリの電圧を取得し、その変化量に応じて、バッテリの負荷を軽減する制御が必要か否かを判断する。このようにすることで、バッテリの満充電からの使用初期段階の急激な電圧降下にも、バッテリの使用終端段階における急激な電圧降下にも対処することができる。
1.実施の形態1
以下に、本発明に係るバッテリ駆動機器ついて、図面を用いて説明する。ここで、「バッテリ駆動機器」とは、携帯電話機、携帯型ゲーム機、デジタルカメラ、ノートパソコンなど、様々な機器が考えられるが、本実施の形態では、携帯電話機を例にして説明する。
1.1 バッテリの特性
本発明の理解を容易にするため、ここで、一般的なバッテリの放電レート特性について、図12及び図13を用いて説明する。
ここでは、公称電圧3.6V、公称容量810mAhのバッテリを例に説明する。なお、使用開始時には、バッテリは満充電であるとする。
図12のグラフは、それぞれ、3つの異なる負荷のもとでの、このバッテリの放電レート特性を示している。
曲線106は、バッテリを0.2C(156mA)の負荷の下で使用した場合の放電レート特性を示しており、曲線107は、バッテリを1.0C(780mA)の負荷のもとで使用した場合の放電レート特性を示しており、曲線108は、バッテリを2.0C(1560mA)の負荷の下で使用した場合の放電レート特性を示している。
何れの曲線においても、放電開始直後は急激に電圧が降下することを示している。特にバッテリに掛かる負荷が大きいほど急峻に降下する。本明細書において、満充電のからの放電開始直後にバッテリの電圧が急激に降下する状態を、使用初期段階と呼ぶ。
一定の電気容量(ここでは、電気容量114(約30mAh))、放電した後は、バッテリにかかる負荷の大きさに関わらずほぼ一定の電位(ここでは約3.6V)で放電を継続する。本明細書においてこのように、バッテリがほぼ一定の電圧を維持している状態を、安定段階と呼ぶ。
曲線106は、電気容量116を放電し、電圧111を過ぎると、急激に電圧降下する。曲線107は、電気容量117を放電し、電圧112を過ぎると、急激に電圧降下する。曲線108は、電気容量118を放電し、電圧113を過ぎると急激に電圧降下する。本明細書において、このような急激な電圧降下をしている状態(図12の太線部分)を終端段階と呼ぶ。
ここで、曲線106の示すように低負荷で使用した場合、ほぼ公称容量(810mAh)の電気を放電することができる。一方、曲線108が示すように、高負荷の状態でバッテリを使用し続けると、バッテリからは電気容量119(約640mAh)程度しか、放電することができない。
つまり、高負荷の下で使用すると、公称容量(810mAh)に達する前に、電圧降下が発生し、公称容量の7割程度しか電気を取り出すことができない。
また、図13は、前述のバッテリの放電レート特性を温度別に示したグラフである。ここでは、一例として、1.0C(780mA)の負荷の下で使用した場合を示す。
曲線122〜125は、それぞれ、バッテリを45degC、20degC、0degC、−10degCで使用した場合の放電温度特性を示している。先に述べたように、放電開始直後には、急激な電圧降下が見られるが、曲線125の太線部127の示すように、低温の下ではより急峻に電圧降下する。
また、曲線122は、45degC下で、電気容量131の電気を放電することを示している。曲線123は、20degCの下で、電気容量132の電気を放電することを示している。曲線124は、0degCの下で、電気容量133の電気を放電することを示している。曲線125は、−10degCの下で、電気容量134の電気を放電することを示している。
以上、4つの曲線が示すように、温度が低いほど、バッテリの放電レート特性が悪くなり、取り出せる電気容量が少なくなる。
なお、二次電池の特性については、例えば、非特許文献1に詳細に開示されている。
1.2 バッテリ駆動機器200の概要
バッテリ駆動機器200は、アンテナ201、マイク202、スピーカ203、音声制御部204、CPU206、ディスプレイ207、バッテリ制御部220、電圧計208及びバッテリ209を含む携帯電話機である。
電圧計208は、常時バッテリ209の電圧を計測しており、計測した電圧Vをバッテリ制御部220へ出力する。バッテリ制御部220は、電圧計208から受け取った電圧Vと所定の閾値Vthとを比較する。比較結果がV≧Vthであれば、バッテリに掛かる負荷を下げる制御を行う。
バッテリ駆動機器200は、RAM、ROMなど(図示せず)の記録媒体とマイクロプロセッサとを含むコンピュータシステムであって、RAM、ROMにはコンピュータプログラムが記録されている。マイクロプロセッサが前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、バッテリ駆動機器200はその機能の一部を達成する。
1.3 バッテリ駆動機器200の構成
以下に、バッテリ駆動機器200の各構成要素について説明するが、バッテリ駆動機器200の携帯電話としての音声通信機能については周知であり、本発明に直接関連が無いので、アンテナ201、マイク202、スピーカ203、音声制御部204ディスプレイ207についての説明は省略する。
(1)バッテリ209
バッテリ209は、一般的な二次電池であって、一例としては、鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素電池、リチウム電池などである。
バッテリ209は、バッテリ駆動機器200の各構成部へ電力を供給する。
(2)電圧計208
電圧計208は、バッテリ209の出力する電圧を計測し、計測結果(電圧V)をバッテリ制御部220へ出力する。
(3)バッテリ制御部220
図2は、バッテリ制御部220の詳細な構成を示すブロック図である。図2に示すように、バッテリ制御部220は、システムコントローラ221、電圧比較部223、電圧閾値記憶部224、セレクタ226及び負荷制御部227から構成される。図1に示すように、これらは、1個のLSI上に形成されている。
(3−1)電圧閾値記憶部224
電圧閾値記憶部224は、一例としてROMから構成され電圧閾値Vthを記憶している。これは、一例であって、フラッシュメモリなど、不揮発性の記録媒体であればよい。
上記の通り、充電直後のバッテリ209の、電圧は急激に下降し、ある程度の電気容量を放電すると、ほぼ一定になる。この変曲点の電圧を閾値電圧Vthとする。なお、実際に実装する場合は、個体差、製造上のばらつきなどを考慮してVth←Vth±αとする。また、バッテリに掛かる負荷はCPU206の実行しているアプリケーションによって異なるので、使用初期段階が終了する変曲点の電圧は、アプリケーションによって異なる。本実施例では、一例として、CPU206が、最も負荷の重いアプリケーションを実行している際に、使用初期段階が終わる電圧を閾値電圧Vthとしている。また、別の例としては、各アプリケーションを実行している場合の変曲点の電圧の平均値を閾値電圧Vthとしてもよい。
(3−2)電圧比較部223
電圧比較部223は、電圧計208からバッテリ209の電圧Vを受け取る。電圧Vを受け取ると、電圧比較部223は、電圧閾値記憶部224に記憶されている電圧閾値Vthと受け取った電圧Vとを比較し、比較結果をシステムコントローラ221及びセレクタ226へ出力する。比較結果は、一例として正論理に準拠した1ビット長のデータであり、具体的には、V≧Vthであれば「1」、V<Vthであれば「0」を出力する。ここでV≧Vthであれば、バッテリ209は、使用初期段階である可能性が高いと推測される。また、Vth>Vであれば、バッテリ209は、安定段階であるといえる。
また、比較結果とともに、電圧計208から受け取った電圧Vもシステムコントローラ221及びセレクタ226へ出力する。
電圧比較部223は、上記の比較及び出力を常時行っているとしてもよいし、
定期的に繰り返すとしてもよい。
(3−3)システムコントローラ221
システムコントローラ221は、CPU206の保持している各アプリケーションについて、そのアプリケーションを実行した場合、満充電のバッテリの電圧の降下が緩やかになる変曲点を示す電圧とを対応付けて記憶している。
例えば、図3のようなテーブルを記憶している。図3は、システムコントローラ221が管理している情報の一例を示している。
図3に示すように、安定電圧テーブル230は、複数の電圧情報231、232・・・から構成され、各電圧情報はCPU206の備えるアプリケーションとそれぞれ対応している。
各電圧情報は、対応するアプリケーションを識別する識別子と、負荷安定電圧とを含んでいる。
負荷安定電圧は、対応するアプリケーションをCPU206が実行しているとき、バッテリ209の状態が、使用初期状態から安定状態に変わる変曲点の電圧であり、単位は、V(ボルト)である。
また、システムコントローラ221は、CPU206の動作を監視し、CPU206が、現在実行中であるアプリケーションの識別子及び実行状態を、実行状態情報237として記憶しており、定期的に更新している。
システムコントローラ221は、電圧比較部223から1ビットの比較結果と電圧Vとを受け取る。
受け取った比較結果が「0」であれば、システムコントローラ221は、特に何もしない。
受け取った比較結果が「1」の場合、システムコントローラ221は、実行状態情報237を基に、現在CPU206が実行中であるアプリケーションをと対応する電圧情報を特定する。続いて、システムコントローラ221は、特定した電圧情報から負荷安定電圧を読み出し、読み出した負荷安定電圧と受け取った電圧Vとを比較する。
負荷安定電圧≦電圧Vであれば、バッテリ209の電圧が依然として、使用初期段階であるといえる。このとき、システムコントローラ221は、省電力のための制御が必要であることを示す1ビット長のフィードバック制御信号(ここでは、正論理を採用し、「1」が省電力のための制御が必要であることを示し、「0」が省電力のための制御が不要であることを示す。)を生成し、生成したフィードバック制御情報をセレクタ226へ出力する。
負荷安定電圧>電圧Vであれば、バッテリ209は、既に、安定段階であるといえる。このとき、システムコントローラ221は、省電力のための制御が不要であることを示すフィードバック制御信号「0」を生成し、生成したフィードバック制御情報「0」をセレクタ226へ出力する。
ここで、具体的に、バッテリ駆動機器200が音楽再生のアプリケーションを実行中である例を想定してシステムコントローラ221の動作を説明する。
<具体例(a)について>
前述の音楽再生のアプリケーションは、電圧情報232と対応する。また、電圧閾値は、具体的にVth=3.7と想定する。また、実行状態情報237は、現在実行中のアプリケーションの識別子「B」と、再生中の楽曲「3曲目」、前記楽曲の残りの再生時間「30秒」などが含まれている。
システムコントローラ221は、ここで、電圧比較部223から、比較結果「1」と電圧V=4.2とを受け取るとする。
受け取った比較結果が「1」であるので、システムコントローラ221は、実行状態情報237を基に安定電圧テーブル230から電圧情報232を特定し、特定した電圧情報232に含まれる負荷安定電圧「4.0」と受け取った電圧「4.2」とを比較する。比較の結果、受け取った電圧「4.2」が負荷安定電圧「4.0」以上であるので、省電力のための制御が必要であることを示す1ビット長のフィードバック制御信号「1」を生成する。
続いて、システムコントローラ221は、生成したフィードバック制御信号「1」を、セレクタ226へ出力する。 −−−以上、具体例(a)終了
<具体例(b)について>
また、CPU206が、同様のアプリケーション実行中に、電圧比較部223から、比較結果「1」と電圧V=3.9とを受け取った場合を想定する。
このときもシステムコントローラ221は、実行状態情報237を基に、電圧情報232を特定し、特定した電圧情報232から負荷安定電圧「4.0」を読み出す。続いて、システムコントローラ221は、読み出した負荷安定電圧「4.0」と受け取った電圧「3.9」とを比較する。その結果、受け取った電圧が負荷安定電圧未満であるので、省電力の制御が不要であることを示すフィードバック制御信号「0」を生成し、生成したフィードバック制御信号「0」を、セレクタ226へ出力する。−−−以上、具体例(b)終了
なお、フィードバック制御信号には、省電力の要否を示すデータ以外の情報を含んでいてもよい。例えば、CPU206の状態を示す実行状態情報や、具体的な省電力の制御内容などが考えられる。
(3−4)セレクタ226
セレクタ226は、電圧比較部223から出力される比較結果を選択条件として、システムコントローラ221からの信号又は電圧比較部223からの信号のうち一方を選択して、負荷制御部227へ出力する機能部である。以下に、セレクタ226について、詳細に説明する。
図2に示すように、セレクタ226は、電圧比較部223から現在のバッテリの電圧Vと電圧閾値Vthとの比較結果を受け取る。また、比較結果と合わせて、電圧Vを受け取る。
また、セレクタ226は、システムコントローラ221から、フィードバック制御信号を受け取る。
セレクタ226は、電圧比較部223から受け取った比較結果が「0」の場合、受け取った比較結果「0」を、フィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(以下、セレクタ226から負荷制御部227へ出力される信号をフィードバック信号と呼ぶ)。
電圧比較部223から受け取った比較結果が「1」の場合、セレクタ226は、システムコントローラ221から受け取ったフィードバック制御信号をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
(3−5) 負荷制御部227
負荷制御部227は、CPU206が備える各アプリケーションの識別子と、そのアプリケーションが実行されているときに節電が必要と判断された場合の、節電のための制御内容を対応付けて記憶している。一例として、図4に示すテーブルを記憶している。
図4は、負荷制御部227の保持している情報の一例を示している。図4に示すように、負荷制御部227は、制御内容テーブル240と実行状態情報246とを記憶している。
制御内容テーブル240は、複数の省電情報241、242・・・から構成され、各省電情報は、CPU206が備えるアプリケーションとそれぞれ対応している。
各省電情報は、対応するアプリケーションを示す識別子と、そのアプリケーションの実行中に、節電が必要になった場合に、CPU206などに対する具体的な制御内容とが記載されている。
例えば、省電情報241は、動画像の録画及び再生を行うアプリケーションと対応しており、このアプリケーションを示す識別子「A」と制御内容「画質低下、利用者への通知」とを含んでいる。これは、CPU206が、動画像の録画・再生アプリケーションを実行中に、節電する必要が生じた場合、録画・再生の画質を低下させると共に、例えば「節電のため、再生(録画)画質を落とします」といったメッセージを、一定時間ディスプレイに表示して、画質が変わったことを利用者に通知するように、CPU206に指示することを示している。
省電情報242は、音楽再生のアプリケーションと対応しており、このアプリケーションの識別子「B」と制御内容「再生中の曲の次の曲から音質低下」とを含んでいる。これは、CPU206が音楽再生アプリケーションを実行している最中に節電する必要が生じた場合、その時点で再生中である曲が終了するまでは、通常通りの音質で再生し、次の楽曲からは、音質を低下させるようにCPU206を制御することを示している。
また、負荷制御部227は、CPU206の動作状態を示す実行状態情報246を記憶している。実行状態情報246は、現在、CPU206が実行中のアプリケーションの識別子、実行状態などを含む。負荷制御部227は、CPU206の動作を常時監視しており、動作状態が変わるたびに、実行状態情報を更新する。なお、ここでは、負荷制御部227自身がCPU206を監視していると述べたが、システムコントローラ221から、CPU206の実行状態を示す実行状態情報237を受け取ってもよい。
負荷制御部227は、セレクタ226からフィードバック信号を受け取る。ここで、負荷制御部227の受け取るフィードバック信号は、省電力のための制御の要否を示す1ビット長のデータ(「1」または「0」)である。
負荷制御部227は、受け取ったフィードバック信号を解析する。解析の結果、受け取ったフィードバック信号が「0」の場合、CPU206へ、通常のアプリケーションの実行を指示する。
解析の結果、受け取ったフィードバック信号が「1」の場合、負荷制御部227は、記憶している実行状態情報246と対応する省電情報を制御内容テーブル240において特定する。続いて、特定した省電情報と記憶している実行状態情報246とを基に、CPU206へ、省電力のための指示を出力する。
上記の具体例(a)及び(b)の場合であれば、実行状態情報246には現在CPU206が実行中であるアプリケーションの識別子「B」、再生中の楽曲「3曲目」、「残り30秒」などといった情報が含まれている。
具体例(a)の場合、負荷制御部227は、フィードバック信号「1」を受け取り、保持している実行状態情報246を読み出す。読み出した実行状態情報246を基に、現在CPU206が実行中のアプリケーションと対応する省電情報242を特定し、特定した省電情報に含まれる制御内容を読み出す。
負荷制御部227は、読み出した制御内容及び実行状態情報246を基に、30秒待機した後、音質低下をCPU206へ指示する。
また、上記の具体例(b)の場合、負荷制御部227は、フィードバック信号「0」を受け取る。受け取ったフィードバック信号が「0」であるので、通常通りアプリケーションを実行するようにCPU206へ指示する。
(4)CPU206
CPU206は、マイクロプロセッサ、RAM、ROMを含むコンピュータシステムであって、RAM、ROMには、様々なアプリケーションプログラムが記憶されており、前記マイクロプロセッサがこれらのアプリケーションプログラムに従って動作することで、利用者は、様々な機能を利用することができる。ここで、アプリケーションの一例としては、音楽再生、動画の録画・再生、写真の撮影・表示及び編集を行うアプリケーションなどが挙げられる。
CPU206は、利用者の操作に従ってこれらのアプリケーションを起動し、様々な機能を提供する。
これらのアプリケーションの実行中に、バッテリ制御部220の負荷制御部227から、そのアプリケーションに対応する省電力の指示又は通常のアプリケーションの実行の指示を受ける。
省電力の指示を受けると、CPU206は、受け取った指示に従って、アプリケーションの実行内容を変更する。
また、通常のアプリケーションの実行の指示を受け取ると、自身の保持しているアプリケーションプログラムに記述されている通り、アプリケーションを実行する。
(5)バッテリ制御部の動作
以下に、実施の形態1の特徴部分であるバッテリ制御部220の動作を図5のフローチャートを用いて説明する。
電圧比較部223は、電圧計208により計測された電圧Vと電圧閾値記憶部224の記憶している電圧閾値Vthとを比較する(ステップS101)。比較の結果、V≧Vthであれば(ステップS102のYES)、比較結果「1」を生成し、生成した比較結果「1」と電圧Vとを出力する(ステップS103)。
比較の結果、V<Vthであれば(ステップS102のNO)、比較結果「0」を生成し、生成した比較結果「0」と電圧Vとを出力する。
システムコントローラ221は、電圧比較部223から比較結果「1」と電圧Vとを受け取った場合、現在のCPU206の動作状況及び安定電圧テーブル230とを基にフィードバック制御信号を生成し(ステップS106)、セレクタ226へ出力する(ステップS104)。
セレクタ226は、電圧比較部223から比較結果と電圧Vとを受け取る。受け取った比較結果が「0」であれば(ステップS108の「0」)電圧比較部から受け取った比較結果「0」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(ステップS109)。
受け取った比較結果が「1」の場合(ステップS108の「1」)、セレクタ226は、システムコントローラ221から受け取ったフィードバック制御信号をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(ステップS111)。
負荷制御部227はセレクタ226からフィードバック信号を受け取る。受け取ったフィードバック信号が「0」の場合(ステップS112の「0」)、負荷制御部227は、通常通りのアプリケーションの実行をCPU206へ指示する(ステップS114)。
受け取ったフィードバック信号が「1」の場合(ステップS112の「1」)、負荷制御部227は、現在のCPU206の動作状態と制御内容テーブル240に基づいて、CPU206へ省電力を指示する(ステップS116)。
1.3 まとめ
以上、説明してきたように、本実施の形態のバッテリ駆動機器のバッテリ制御部220は、バッテリ209の電圧Vと電圧閾値Vthとを比較することで、バッテリ209が使用初期段階であるか否かを推定する。バッテリが使用初期段階であると推定される場合、つまり、V≧Vthの場合は、さらに、安定電圧テーブル230などを基に、バッテリ209が使用初期段階であるか否かを判定する。バッテリが使用初期段階であると判定されると、バッテリ制御部220は、CPU206に対し、現在実行中のアプリケーションに応じた省電力の指示をする。
また、バッテリ209が使用初期段階でないと判定された場合、CPU206に対し、通常のアプリケーションの実行を指示するので、バッテリが使用初期段階から安定段階に移ると、CPU206を十分に動作させることができる。
このように、バッテリが使用初期段階である時点で省電力の制御をおこなうことで、バッテリの使用可能時間をより長くすることができる。
1.4 実施の形態1における変形例
(1) 上記の実施の形態では、負荷制御部227が、各アプリケーションに対応する制御内容及びCPU206の実行状態情報246を保持しており、セレクタ226から受け取るフィードバック信号は、省電力の制御の要否のみを示している。しかし、各アプリケーションに対応する制御内容もシステムコントローラ221が保持しており、バッテリ209が使用初期段階である場合、システムコントローラ221は、省電力のための制御内容も含んだフィードバック制御信号を出力するとしてもよい。
(2) また、電圧閾値記憶部224が安定電圧テーブル230を記憶しており、システムコントローラ221は、電圧計208がバッテリ209の電圧Vを計測するタイミングと同期して、CPU206が実行中のアプリケーションを示す識別子を電圧比較部223へ出力する構成であってもよい。
この場合、電圧比較部223は、システムコントローラ221から受け取った識別子と対応する安定電圧を電圧閾値記憶部224から読み出し、読み出した安定電圧を上述した閾値電圧Vthとして用いる。
また、この場合セレクタ226は、不要であって、電圧比較部223は、比較結果を負荷制御部227へ出力する。負荷制御部227は、受け取った比較結果が「0」であれば、省電力の制御が不要であるので、通常通りアプリケーションを実行するようにCPU206へ指示する。受け取った比較結果が「1」であれば、実施の形態1で述べた通り、現在のCPU206の実行状態に応じた省電力の指示を、CPU206へ出力する。
このようにすることで、1回の比較で、上述した使用初期段階であるか否かの判定が終了する。
さらに、この変形例において、バッテリ駆動機器200が、非常に負荷の軽い処理(例えば、折りたたみ式の携帯電話で、折りたたんだ状態で着信の待ち受け状態)を行っている時、このときのバッテリの放電状態は図12の曲線106のように、非常に理想的な状態に近く、節電の必要性は低いと考えられる。従って、上記の変形例において、バッテリ駆動機器100は、CPU206が、非常に負荷の軽い処理を行っている場合は、省電力の必要が無いことを示す制御信号を電圧比較部223へ出力する。この制御信号を受け取ると、電圧比較部223は、無条件に比較結果「0」を負荷制御部227へ出力する。
2. 実施の形態2
以下に、本発明の実施の形態2に係るバッテリ駆動機器について、図面を用いて説明する。なお、実施の形態1と重複する部分は説明を省略し、本実施の形態の特徴部分について詳細に説明する。
2.1 バッテリ駆動機器の概要
本実施の形態のバッテリ駆動機器は、実施の形態1と同様に、バッテリが使用初期段階であることを判定し、省電力の制御を行うとともに、継続使用によりバッテリが終端段階である場合の電圧低下にも対応する。
2.2 バッテリ制御部260
実施の形態2のバッテリ駆動機器は、バッテリ制御部220に代えてバッテリ制御部260を搭載している。
図6はバッテリ制御部260の構成を示す構成図であるが、バッテリ制御部220と重複する構成には同一の参照符号を付している。図6に示すように、バッテリ制御部260は、システムコントローラ221、電圧比較部263、電圧閾値記憶部264、セレクタ266及び負荷制御部227から構成される。
実施の形態1と同一の構成についての説明は省略し、以下に、実施の形態2の特徴部分について説明する。
(1)電圧閾値記憶部264
電圧閾値記憶部234は、第1電圧閾値Vth1と第2電圧閾値Vth2とを記憶している。
第1電圧閾値Vth1は、実施の形態1において説明した電圧閾値Vthと同一である。
第2電圧閾値Vth2は、高負荷な状態で当該バッテリ駆動機器を使用し続けた場合に、急激に電圧が下がり始める電圧である。例えば、図12の電圧113が該当する。第1電圧閾値と同様に、第2電圧閾値も、CPU206の実行しているアプリケーション(つまり、バッテリ209に掛かる負荷)によって異なるが、ここでは、一例として、最も負荷の大きいアプリケーションを実行している場合に、バッテリ209が終端段階になる変曲点の電圧を第2電圧閾値Vth2とする。
なお、上記の第2閾値Vth2の定義は、一例であって、例えば、各アプリケーションについて、そのアプリケーションの実行中に、バッテリ209が終端段階にさしかかる電圧の平均値を第2電圧閾値Vth2としてもよい。
(2)電圧比較部263
電圧比較部263は、定期的に、電圧計208からバッテリ209の電圧Vを受け取る。電圧Vを受け取ると、電圧閾値記憶部264から第1電圧閾値Vth1と第2電圧閾値Vth2とを読み出す。受け取った電圧Vと、読み出した第1電圧閾値Vth1及び第2電圧閾値Vth2とをそれぞれ比較する。
比較の結果が、V≧Vth1、又は、V<Vth2であれば、電圧比較部263は、比較結果「1」を生成する。ここで、V≧Vth1の場合、実施の形態1と同様にバッテリ209は、使用初期段階である可能性が高いと推測される。また、V<Vth2の場合、バッテリ209は、終端段階であると推測される。
比較の結果、Vth1>V≧Vth2であれば、電圧比較部233は、比較結果「0」を生成する。ここで、Vth1>V≧Vth2であるので、バッテリ209は安定段階であるといえる。
続いて、電圧比較部263は、生成した比較結果及び電圧Vをシステムコントローラ221及びセレクタ266へ出力する。
(3)セレクタ266
セレクタ266は、実施の形態1において説明したセレクタ226と同様に電圧比較部263から、バッテリ209の現在の電圧Vと比較結果(「1」又は「0」)とを受け取る。また、システムコントローラ221からフィードバック制御信号を受け取る。
図7は、セレクタ266の構成を示すブロック図である。図7に示すように、セレクタ266は、終端判定部267とセレクト部268を含んで構成される。
(3−1)終端判定部267
終端判定部267は、バッテリ209の状態が終端段階であるか否かを判定する機能部である。以下に、判定の手順を説明する。
終端判定部267は、電圧比較部263から電圧Vを受け取る。電圧Vを受け取ると、受け取った電圧と電圧閾値記憶部264の記憶している第2電圧閾値Vth2とを比較する。
比較の結果、V≧Vth2であれば、終端比較結果「0」を生成し、セレクト部268へ出力する。ここで、V≧Vth2であれば、バッテリ209は、まだ終端段階にはなっていないと言える。
比較の結果、V<Vth2であれば、終端比較結果「1」を生成し、セレクト部268へ出力する。ここで、V<Vth2であれば、バッテリ209の状態が既に終端段階であると言える。
(3−2)セレクト部268
セレクト部268は、電圧比較部263から出力される比較結果と、終端判定部267から出力される終端比較結果とを基に、システムコントローラ221からの信号、電圧比較部263からの信号終端判定部267からの信号のうち、何れか一つを選択し、負荷制御部227へ出力する機能部である。以下に、選択の手順を説明する。
セレクト部268は、電圧比較部263から比較結果と電圧Vとを受け取る。また、終端判定部267から、終端比較結果を受け取る。さらに、システムコントローラ221からフィードバック制御信号を受け取る。
受け取った比較結果が「0」であれば、無条件に受け取った比較結果「0」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
受け取った比較結果が「1」であり、かつ、受け取った終端比較結果が「0」であれば、システムコントローラ221から受け取ったフィードバック制御信号をフィードバック信号として出力する。
受け取った比較結果が「1」であり、かつ、受け取った終端比較結果も「1」であれば、終端比較結果「1」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
2.3 バッテリ制御部の動作
図8は、本実施の形態の特徴部分であるバッテリ制御部260の動作を示すフローチャートである。以下に、図8を用いて、バッテリ制御部260の動作について説明する。
電圧比較部263は、電圧計208により計測された電圧Vと電圧閾値記憶部264に記憶されている第1電圧閾値、第2電圧閾値とを比較する(ステップS201)。
比較の結果、Vth1>V≧Vth2であれば(ステップS202のYES)、電圧比較部263は、比較結果「0」を生成し、生成した比較結果「0」と電圧Vとをシステムコントローラ221及びセレクタ266へ出力する(ステップS203)。
比較の結果、V≧Vth1又はVth2>Vであれば(ステップS202のNO)、電圧比較部263は、比較結果「1」を生成し、生成した比較結果「1」と電圧Vとを、システムコントローラ221及びセレクタ266へ出力する(ステップS204)。
セレクタ266を構成する終端判定部267は、電圧比較部263から受け取った電圧Vと、電圧閾値記憶部264に記憶されている第2電圧閾値Vth2とを比較する(ステップS207)。
比較の結果、V<Vth2であれば(ステップS208のYES)、終端判定部267は、終端比較結果「1」を生成し、生成した終端比較結果「1」をセレクト部268へ出力する(ステップS209)。
比較の結果、V≧Vth2であれば(ステップS208のNO)、終端判定部267は、終端比較結果「0」を生成し、セレクト部268へ出力する(ステップS211)。
セレクタ266を構成するセレクト部268は、電圧比較部263から比較結果を受け取り、システムコントローラ221からフィードバック制御信号を受け取る。また、終端判定部267から終端比較結果を受け取る。
受け取った比較結果が「0」の場合(ステップS213の「0」)、セレクト部268は、受け取った比較結果「0」を、フィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(ステップS214)。
受け取った比較結果が「1」であり(ステップS213の「1」)、かつ、終端比較結果が「0」の場合(ステップS216の「0」)、セレクト部268は、システムコントローラ221から受け取ったフィードバック制御信号を、フィードバック信号として、負荷制御部227へ出力する(ステップS217)。
受け取った比較結果が「1」であり(ステップS213の「1」)、かつ、終端比較結果が「1」であれば(ステップS216の「1」)、セレクト部263は、受け取った終端比較結果「1」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(ステップS218)。
フィードバック信号を出力した後の動作については、実施の形態1において説明したステップS112以後の動作と同一であるので、説明を省略する。
2.4 まとめ
以上、説明したように、実施の形態2に係るバッテリ駆動機器に搭載されているバッテリ制御部260は、バッテリが使用初期段階である場合だけでなく、継続使用により使用終端段階であることを検出し、バッテリに掛かる負荷を軽減する措置をとる。従って、より長時間、バッテリを使用することができる。
3. 実施の形態3
以下に、本発明の実施の形態3に係るバッテリ駆動機器について、図面を用いて説明する。なお、実施の形態1又は実施の形態2と同様の構成については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
3.1 バッテリ駆動機器400の概要
図9は、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器400の構成を示す構成図である。図9に示すように、バッテリ駆動機器400は具体的には、マイク、スピーカなどを含む携帯電話機である。
バッテリ駆動機器400は、バッテリ209の温度を計測する温度計410を搭載しており、所定の閾値を下回る低い温度の場合、バッテリに掛かる負荷を軽減する措置を取る。
3.2 バッテリ制御部420の構成
図10は、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器400の特徴部分であるバッテリ制御部420、温度計410及び電圧計208の構成を示す構成図である。
バッテリ制御部420は、図10に示すように、システムコントローラ221、温度閾値記憶部429、温度比較部430、優先度調停部428、電圧比較部263、電圧閾値記憶部264、セレクタ426及び負荷制御部227から構成される。図6に示すように、これらは1個のLSI上に形成される。
システムコントローラ221、電圧比較部263、電圧閾値記憶部264及び負荷制御部227は、上述の実施の形態1及び実施の形態2と同様の構成であるので説明を省略する。
(1)温度計410
温度計410は、定期的にバッテリ209の現在の温度を計測し、計測した温度Tを温度比較部430へ出力する。
(2)温度閾値記憶部429
温度閾値記憶部429は、ROM、又は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記録媒体により構成され、温度閾値Tthを記憶している。
温度閾値は、バッテリ209の放電レート特性が悪くなる温度であって、当該バッテリ駆動機器400の生産者によって設定される。
(3)温度比較部430
温度比較部430は、温度計410から定期的に温度Tを受け取る。温度Tを受け取ると、温度比較部430は、温度閾値記憶部429から温度閾値Tthを読み出し、読み出した温度閾値Tthと受け取った温度Tとを比較する。
比較の結果、温度比較部430は、T≧Tthであれば、温度比較結果「0」を生成する。逆に、T<Tthであれば、温度比較結果「1」を生成する。
続いて、温度比較部430は、生成した温度比較結果を優先度調停部428へ出力する。
(4)優先度調停部428
優先度調停部428は、温度比較部430から温度比較結果を受け取り、電圧比較部263から電圧比較結果及び電圧Vを受け取る。
前述の通り、温度比較結果は、「1」又は「0」の1ビット長のデータであって、「1」は、現在の温度Tが温度閾値未満であることを示し、「0」は、現在の温度Tが温度閾値Tth以上であることを示す。
ここで、電圧比較結果は、実施の形態2において電圧比較部が生成する「比較結果」と同一であって、「1」は、バッテリ209の現在の電圧Vが、V≧Vth1又はV<Vth2であることを示しており、「0」は、Vth1>V≧Vth2であることを示している。
受け取った温度比較結果が「1」の場合、優先度調停部428は、電圧比較結果の値に関わらず、受け取った温度比較結果「1」を比較結果「1」としてセレクタ426へ出力する。
受け取った温度比較結果が「0」の場合、優先度調停部428は、受け取った温度比較結果を比較結果として、システムコントローラ221及びセレクタ426へ出力する。続いて、電圧比較部263から受け取った電圧Vをシステムコントローラ221及びセレクタ426へ出力する。
ここで、優先度調停部428の出力する「比較結果」は、実施の形態1及び2と同様に「1」、又は、「0」の1ビット長のデータである。
(5)セレクタ426
セレクタ426は、実施の形態2において図7を用いて説明したセレクタ266と同様に終端判定部とセレクト部とから構成される。ここでは、図7を流用して、セレクタ426について説明する。
(5−1)終端判定部
終端判定部は、優先度調停部428から、比較結果のみを受け取る場合と、比較結果と電圧Vとを受け取る場合とがある。
後者の場合は、実施の形態2の優先度調停部428と同様に受け取った電圧Vと第2電圧閾値との比較、終端比較結果の出力を行う。
前者の場合、終端判定部は、無条件に終端比較結果「1」をセレクト部へ出力する。
なお、セレクト部の構成及び動作は、実施の形態2において説明したセレクト部268と同一であるので、ここでは、説明を省略する。
3.3 バッテリ制御部420の動作
図11は、実施の形態3の特徴部分であるバッテリ制御部420の動作を示したフローチャートである。以下に、図11を用いて、バッテリ制御部420の動作を説明する。
温度比較部430は、計測された温度Tと温度閾値記憶部429の記憶している温度閾値Tthとを比較する(ステップS401)。
比較の結果、T<Tthであれば(ステップS402のYES)、温度比較結果「1」を優先度調停部428へ出力する(ステップS403)。逆にT≧Tthであれば(ステップS402のNO)、温度比較結果「0」を優先度調停部428へ出力する(ステップS404)。
また、図11には図示していないが、電圧比較部263は、電圧比較結果を生成し、生成した電圧比較結果と電圧Vとを出力する。
優先度調停部428は、温度比較部430から温度比較結果を受け取り、電圧比較部263から、電圧比較結果と電圧Vとを受け取る。
受け取った温度比較結果が「1」の場合(ステップS407の「1」)、優先度調停部428は、受け取った温度比較結果「1」を比較結果として(ステップS408)、セレクタ426及びシステムコントローラ221へ出力する(ステップS409)。
受け取った温度比較結果が「0」の場合(ステップS407の「0」)、優先度調停部428は、電圧比較部263から受け取った電圧比較結果を比較結果として、システムコントローラ221及びセレクタ426へ出力する。また、比較結果と合わせて、電圧Vを出力する(ステップS411〜ステップS412)。
セレクタ426を構成する終端判定部は、優先度調停部から比較結果と電圧V若しくは比較結果のみを受け取る。受け取った信号に電圧Vが含まれている場合(ステップS413のYES)、以後の動作は、実施の形態2のステップS207以後の動作と同一であるので、ここでは、説明を省略する。
また、受け取った信号に電圧Vが含まれていない場合(ステップS413のNO)、終端判定部は、無条件に終端比較結果「1」を生成し、セレクト部へ出力する(ステップS414)。終端比較結果を出力した後の動作は、実施の形態2において説明したステップS213以後の動作と同一であるので、説明を省略する。
3.4 まとめ
以上、説明してきたように、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器は、バッテリの温度を計測する温度計、温度比較部を備えており、バッテリの放電レート特性が悪くなる低温状態であるか否かを判断する。優先度調停部は、温度比較部による比較結果に基づき、バッテリの放電レート特性が悪くなる低温時には、バッテリに掛かる負荷を軽減する必要があることをセレクタおよびシステムコントローラへ通知する。低温でない場合には、実施の形態1又は2と同様に、電圧により負荷軽減の要否を判断する。
この構成により、バッテリの放電レート特性が悪くなる低温時にも、バッテリをより長時間使用することができる。
5. その他の変形例
以上、本発明について、上記の実施の形態1〜3を例に説明してきたが、当然、本発明は、これらに限定されるものではなく、以下の場合も含む。
(1)上記の実施の形態1〜3において、温度閾値記憶部及び電圧閾値記憶部は、不揮発性の記録素子であって、予め、温度閾値及び電圧閾値を記憶しているとしてきたがこれに限定されない。
例えば、フラッシュメモリを初めとする書き込み及び消去自在な記録素子で構成されており、利用者は入力部を(図示していない)操作して、温度閾値及び電圧閾値を入力、変更できるとしてもよい。
このようにすることで、本発明のバッテリ駆動機器は、バッテリを交換した際に、新たなバッテリに適した温度閾値及び電圧閾値を用いて、省電の要否の判定をすることができる。
(2)上記の実施の形態1〜3では、バッテリ制御部が1つのLSIを構成するとしているが、これに限定されるものではない。
図1を例にすると、CPU、電圧計、音声制御部などを1チップ上に形成する構成であってもよいし、逆に、各構成要素がそれぞれ別個の集積回路上に形成されていてもよい。
(3)上記の実施の形態1及び変形例において、電圧比較部は、電圧計により計測された最新の電圧Vと電圧閾値とを比較し、この比較結果をもとに、セレクタ、システムコントローラ、負荷制御部は、省電の制御が必要かどうかを判断してきたが、これに限定されるものではない。
一例として、電圧比較部223は、定期的に計測されるバッテリの電圧を一時的に記憶し、電圧の時間的変移(傾き)も合わせて算出してもよい。
この構成の場合電圧Vが電圧閾値Vth以上であっても、電圧の時間的傾きが所定の閾値以下であれば、電圧比較部は、比較結果「0」を出力する。
このようにすることで、バッテリの放電状態が依然として、急激電圧低下をしているのか、既に安定的な電圧を保っているのかを正確に検出できる。
(4)また、上記のバッテリ駆動機器は、さらに、電流計を備えており、電圧V及び電圧Aなどから、例えば図8に示すような電気容量とバッテリの電圧との関係をより正確に算出し、続いて、電気容量に対する電圧の傾きを算出し、算出した傾きから、バッテリの状態を判別し、省電の制御の要否を判定する構成であってもよい。
(5)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレィユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM、ROM、前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(6)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1個のシステムLSI(LargeScale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
(7)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカード又は前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカード又は前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、前記ICカード又は前記モジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
(8)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD―ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなど、に記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
また、前記プログラム又は前記デジタル信号を前記記録媒体に記録して移送することにより、又は前記プログラム又は前記デジタル信号を前記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
(9)また、上記実施例におけるバッテリ制御部は、バッテリ駆動機器に着脱可能なデバイスとして構成されてもよい。このデバイスの機能ブロックの全てが集積回路であるLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。また、機能ブロックの全てに限らず一部がLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)やLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応などが可能性として有り得る。
(10)また、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
本発明は、二次電池により駆動する様々な電気機器を製造、販売する産業及び、これらの機器を介して様々なサービスを提供する産業において、営業的、反復・継続的に利用することができる。
実施の形態1に係るバッテリ駆動機器200の構成及び各構成要素間のデータフローを示す構成図である。 実施の形態1の特徴部分であるバッテリ制御部220の構成を示す構成図である。 システムコントローラ221の保持している情報の一例を示す。 負荷制御部227の保持している情報の一例を示す。 バッテリ制御部220の動作を示すフローチャートである。 実施の形態2の特徴部分であるバッテリ制御部260の構成を示す構成図である。 セレクタ266の構成を示すブロック図である。 バッテリ制御部260の動作を示すフローチャートである。 実施の形態3に係るバッテリ駆動機器400の構成及びデータフローを示す構成図である。 実施の形態3の特徴部分であるバッテリ制御部420の構成を示す構成図である。 バッテリ制御部420の動作を示すフローチャートである。 一般的なバッテリに異なる負荷を掛けた場合に、放電された電気容量とバッテリ電圧の関係を示すグラフである。 一般的なバッテリを異なる温度下で用いた場合に、放電された電気容量とバッテリの電圧との関係を示すグラフである。
符号の説明
201 アンテナ
202 マイク
203 スピーカ
204 音声制御部
206 CPU
207 ディスプレイ
208 電圧計
209 バッテリ
220 バッテリ制御部
221 システムコントローラ
223 電圧比較部
224 電圧閾値記憶部
225 電圧閾値
226 セレクタ
227 負荷制御部

Claims (8)

  1. 充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器であって、
    満充電の前記バッテリの電圧の降下の傾きが緩やかになる点を示す電圧閾値を、前記バッテリに掛かる負荷毎に記憶している記憶手段と、
    前記バッテリの電圧を計測する電圧計測手段と、
    前記バッテリに掛かる負荷を識別する識別手段と、
    識別された負荷に応じた電圧閾値を取得する取得手段と、
    取得された電圧閾値と計測された電圧とを比較する比較手段と、
    計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段と
    を備えることを特徴とするバッテリ駆動機器。
  2. 前記バッテリ駆動機器は、利用者による前記電圧閾値の入力を受け付ける受付手段を備え、
    前記記憶手段は、前記受付手段の受け付けた前記電圧閾値を記憶している
    ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ駆動機器。
  3. 前記バッテリ駆動機器は、さらに、
    所定の温度閾値を記憶している温度閾値記憶手段と、
    前記バッテリの温度を計測する温度計測手段と、
    前記温度閾値と計測された温度とを比較する温度比較手段とを備え、
    前記制御手段は、さらに、
    前記温度比較手段による比較の結果が計測された温度が前記温度閾値未満であることを示している場合、前記比較手段による比較結果に関わらず、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ駆動装置。
  4. 前記記憶手段はさらに、前記バッテリを継続使用した場合に電圧が急激に降下し始める点を示す終端電圧閾値を記憶しており、
    前記バッテリ駆動機器は、さらに、
    前記電圧計測手段の計測した電圧と前記終端電圧とを比較する終端判定手段を備え、
    前記制御手段は、計測された電圧が前記終端電圧に満たない場合、前記比較手段による比較結果に関わらず、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ駆動機器。
  5. 充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器であって、
    所定の閾値を記憶している記憶手段と、
    定期的に前記バッテリの電圧を計測する電圧計測手段と、
    計測された電圧を基に前記バッテリの経時的な電圧の変化量を算出する算出手段と、
    算出された変化量と前記閾値とを比較する比較手段と、
    算出された変化量が前記閾値未満である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段と
    を備えることを特徴とするバッテリ駆動機器。
  6. 充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器において用いられる負荷制御方法であって、
    前記バッテリ駆動機器は、
    満充電の前記バッテリの電圧の降下の傾きが緩やかになる点を示す電圧閾値を、前記バッテリに掛かる負荷毎に記憶している記憶手段備え、
    前記負荷制御方法は、
    前記バッテリの電圧を計測する電圧計測ステップと、
    前記バッテリに掛かる負荷を識別する識別ステップと、
    識別された負荷に応じた電圧閾値を取得する取得ステップと、
    取得された電圧閾値と計測された電圧とを比較する比較ステップと、
    計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御ステップと
    を備えることを特徴とする負荷制御方法。
  7. 充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器において用いられる負荷制御方法であって、
    前記バッテリ駆動機器は、
    満充電の前記バッテリの電圧の降下の傾きが緩やかになる点を示す電圧閾値を、前記バッテリに掛かる負荷毎に記憶している記憶手段を備え、
    前記負荷制御プログラムは、
    前記バッテリの電圧を計測する電圧計測ステップと、
    前記バッテリに掛かる負荷を識別する識別ステップと、
    識別された負荷に応じた電圧閾値を取得する取得ステップと、
    取得された電圧閾値と計測された電圧とを比較する比較ステップと、
    計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御ステップと
    を備えることを特徴とする負荷制御プログラム。
  8. 充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器に搭載される集積回路であって、
    満充電の前記バッテリの電圧の降下の傾きが緩やかになる点を示す電圧閾値を、前記バッテリに掛かる負荷毎に記憶している記憶手段と、
    前記バッテリの電圧を計測する電圧計測手段と、
    前記バッテリに掛かる負荷を識別する識別手段と、
    識別された負荷に応じた電圧閾値を取得する取得手段と、
    取得された電圧閾値と計測された電圧とを比較する比較手段と、
    計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段と
    を備えることを特徴とする集積回路。
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