JPWO2007139102A1 - バッテリ駆動機器、負荷制御方法、集積回路及び負荷制御プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
このような要望に対し、電力消費に伴う電圧の低下を検出し、バッテリにかかる負荷を軽減する技術が数多く開示されている。例えば、特許文献1では、電圧を監視し、一定の閾値を下回ると、LEDの輝度を下げたりLEDを点滅させる際に低輝度の時間を長くしたりして、消費電力を軽減し、バッテリの放電終了を引き伸ばす技術が開示されている。
計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
このように、バッテリの使用初期段階のうちに、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御することで、より長時間バッテリを使用することができる。なお、「使用初期段階」の定義については、以下の実施の形態においてグラフを用いて説明している。
この構成によると、本発明のバッテリ駆動機器は、前記受付手段により閾値の入力を受け付ける。
後にグラフを用いて説明するが、バッテリの放電レート特性は、温度が低いほど悪くなる。これに対処するには、バッテリの消費電力を軽くする以外に考えられない。この構成では、前記バッテリ駆動機器は、温度計測手段と温度比較手段とを備えており、前記制御手段は、計測された温度が所定の閾値に満たない場合、判定手段による判定結果にかかわらず、バッテリの消費電力を軽減するように制御するので、低温の下でも、より長時間バッテリをしようすることができる。
使用時間に伴ってバッテリの電圧は低下する。特に、放電した電気容量が、公称容量に近づくと急激に降下する。このような状態で、バッテリの使用時間を引き延ばすには、バッテリの消費電力を軽減する以外にない。本発明の構成によると、前記制御手段は、前記終端判定手段により、前記バッテリの電圧が前記終端電圧に満たない場合に、必ず消費電力を削減するための制御を行う。従って、バッテリの使用可能な時間を延長することができる。なお、バッテリの「終端段階」の定義については、下記の実施の形態において、グラフを用いて説明している。
202 マイク
203 スピーカ
204 音声制御部
206 CPU
207 ディスプレイ
208 電圧計
209 バッテリ
220 バッテリ制御部
221 システムコントローラ
223 電圧比較部
224 電圧閾値記憶部
225 電圧閾値
226 セレクタ
227 負荷制御部
以下に、本発明に係るバッテリ駆動機器ついて、図面を用いて説明する。ここで、「バッテリ駆動機器」とは、携帯電話機、携帯型ゲーム機、デジタルカメラ、ノートパソコンなど、様々な機器が考えられるが、本実施の形態では、携帯電話機を例にして説明する。
1.1 バッテリの特性
本発明の理解を容易にするため、ここで、一般的なバッテリの放電レート特性について、図12及び図13を用いて説明する。
図12のグラフは、それぞれ、3つの異なる負荷のもとでの、このバッテリの放電レート特性を示している。
曲線106は、バッテリを0.2C(156mA)の負荷の下で使用した場合の放電レート特性を示しており、曲線107は、バッテリを1.0C(780mA)の負荷のもとで使用した場合の放電レート特性を示しており、曲線108は、バッテリを2.0C(1560mA)の負荷の下で使用した場合の放電レート特性を示している。
一定の電気容量(ここでは、電気容量114(約30mAh))、放電した後は、バッテリにかかる負荷の大きさに関わらずほぼ一定の電位(ここでは約3.6V)で放電を継続する。本明細書においてこのように、バッテリがほぼ一定の電圧を維持している状態を、安定段階と呼ぶ。
つまり、高負荷の下で使用すると、公称容量(810mAh)に達する前に、電圧降下が発生し、公称容量の7割程度しか電気を取り出すことができない。
曲線122〜125は、それぞれ、バッテリを45degC、20degC、0degC、−10degCで使用した場合の放電温度特性を示している。先に述べたように、放電開始直後には、急激な電圧降下が見られるが、曲線125の太線部127の示すように、低温の下ではより急峻に電圧降下する。
なお、二次電池の特性については、例えば、非特許文献1に詳細に開示されている。
1.2 バッテリ駆動機器200の概要
バッテリ駆動機器200は、アンテナ201、マイク202、スピーカ203、音声制御部204、CPU206、ディスプレイ207、バッテリ制御部220、電圧計208及びバッテリ209を含む携帯電話機である。
バッテリ駆動機器200は、RAM、ROMなど(図示せず)の記録媒体とマイクロプロセッサとを含むコンピュータシステムであって、RAM、ROMにはコンピュータプログラムが記録されている。マイクロプロセッサが前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、バッテリ駆動機器200はその機能の一部を達成する。
1.3 バッテリ駆動機器200の構成
以下に、バッテリ駆動機器200の各構成要素について説明するが、バッテリ駆動機器200の携帯電話としての音声通信機能については周知であり、本発明に直接関連が無いので、アンテナ201、マイク202、スピーカ203、音声制御部204ディスプレイ207についての説明は省略する。
バッテリ209は、一般的な二次電池であって、一例としては、鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素電池、リチウム電池などである。
バッテリ209は、バッテリ駆動機器200の各構成部へ電力を供給する。
(2)電圧計208
電圧計208は、バッテリ209の出力する電圧を計測し、計測結果(電圧V)をバッテリ制御部220へ出力する。
図2は、バッテリ制御部220の詳細な構成を示すブロック図である。図2に示すように、バッテリ制御部220は、システムコントローラ221、電圧比較部223、電圧閾値記憶部224、セレクタ226及び負荷制御部227から構成される。図1に示すように、これらは、1個のLSI上に形成されている。
電圧閾値記憶部224は、一例としてROMから構成され電圧閾値Vthを記憶している。これは、一例であって、フラッシュメモリなど、不揮発性の記録媒体であればよい。
上記の通り、充電直後のバッテリ209の、電圧は急激に下降し、ある程度の電気容量を放電すると、ほぼ一定になる。この変曲点の電圧を閾値電圧Vthとする。なお、実際に実装する場合は、個体差、製造上のばらつきなどを考慮してVth←Vth+αとする。また、バッテリに掛かる負荷はCPU206の実行しているアプリケーションによって異なるので、使用初期段階が終了する変曲点の電圧は、アプリケーションによって異なる。本実施例では、一例として、CPU206が、最も負荷の重いアプリケーションを実行している際に、使用初期段階が終わる電圧を閾値電圧Vthとしている。また、別の例としては、各アプリケーションを実行している場合の変曲点の電圧の平均値を閾値電圧Vthとしてもよい。
電圧比較部223は、電圧計208からバッテリ209の電圧Vを受け取る。電圧Vを受け取ると、電圧比較部223は、電圧閾値記憶部224に記憶されている電圧閾値Vthと受け取った電圧Vとを比較し、比較結果をシステムコントローラ221及びセレクタ226へ出力する。比較結果は、一例として正論理に準拠した1ビット長のデータであり、具体的には、V≧Vthであれば「1」、V<Vthであれば「0」を出力する。ここでV≧Vthであれば、バッテリ209は、使用初期段階である可能性が高いと推測される。また、Vth>Vであれば、バッテリ209は、安定段階であるといえる。
電圧比較部223は、上記の比較及び出力を常時行っているとしてもよいし、
定期的に繰り返すとしてもよい。
(3−3)システムコントローラ221
システムコントローラ221は、CPU206の保持している各アプリケーションについて、そのアプリケーションを実行した場合、満充電のバッテリの電圧の降下が緩やかになる変曲点を示す電圧とを対応付けて記憶している。
図3に示すように、安定電圧テーブル230は、複数の電圧情報231、232・・・から構成され、各電圧情報はCPU206の備えるアプリケーションとそれぞれ対応している。
負荷安定電圧は、対応するアプリケーションをCPU206が実行しているとき、バッテリ209の状態が、使用初期状態から安定状態に変わる変曲点の電圧であり、単位は、V(ボルト)である。
システムコントローラ221は、電圧比較部223から1ビットの比較結果と電圧Vとを受け取る。
受け取った比較結果が「1」の場合、システムコントローラ221は、実行状態情報237を基に、現在CPU206が実行中であるアプリケーションをと対応する電圧情報を特定する。続いて、システムコントローラ221は、特定した電圧情報から負荷安定電圧を読み出し、読み出した負荷安定電圧と受け取った電圧Vとを比較する。
ここで、具体的に、バッテリ駆動機器200が音楽再生のアプリケーションを実行中である例を想定してシステムコントローラ221の動作を説明する。
<具体例(a)について>
前述の音楽再生のアプリケーションは、電圧情報232と対応する。また、電圧閾値は、具体的にVth=3.7と想定する。また、実行状態情報237は、現在実行中のアプリケーションの識別子「B」と、再生中の楽曲「3曲目」、前記楽曲の残りの再生時間「30秒」などが含まれている。
受け取った比較結果が「1」であるので、システムコントローラ221は、実行状態情報237を基に安定電圧テーブル230から電圧情報232を特定し、特定した電圧情報232に含まれる負荷安定電圧「4.0」と受け取った電圧「4.2」とを比較する。比較の結果、受け取った電圧「4.2」が負荷安定電圧「4.0」以上であるので、省電力のための制御が必要であることを示す1ビット長のフィードバック制御信号「1」を生成する。
<具体例(b)について>
また、CPU206が、同様のアプリケーション実行中に、電圧比較部223から、比較結果「1」と電圧V=3.9とを受け取った場合を想定する。
なお、フィードバック制御信号には、省電力の要否を示すデータ以外の情報を含んでいてもよい。例えば、CPU206の状態を示す実行状態情報や、具体的な省電力の制御内容などが考えられる。
セレクタ226は、電圧比較部223から出力される比較結果を選択条件として、システムコントローラ221からの信号又は電圧比較部223からの信号のうち一方を選択して、負荷制御部227へ出力する機能部である。以下に、セレクタ226について、詳細に説明する。
また、セレクタ226は、システムコントローラ221から、フィードバック制御信号を受け取る。
電圧比較部223から受け取った比較結果が「1」の場合、セレクタ226は、システムコントローラ221から受け取ったフィードバック制御信号をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
負荷制御部227は、CPU206が備える各アプリケーションの識別子と、そのアプリケーションが実行されているときに節電が必要と判断された場合の、節電のための制御内容を対応付けて記憶している。一例として、図4に示すテーブルを記憶している。
図4は、負荷制御部227の保持している情報の一例を示している。図4に示すように、負荷制御部227は、制御内容テーブル240と実行状態情報246とを記憶している。
各省電情報は、対応するアプリケーションを示す識別子と、そのアプリケーションの実行中に、節電が必要になった場合に、CPU206などに対する具体的な制御内容とが記載されている。
負荷制御部227は、受け取ったフィードバック信号を解析する。解析の結果、受け取ったフィードバック信号が「0」の場合、CPU206へ、通常のアプリケーションの実行を指示する。
上記の具体例(a)及び(b)の場合であれば、実行状態情報246には現在CPU206が実行中であるアプリケーションの識別子「B」、再生中の楽曲「3曲の目」、「残り30秒」などといった情報が含まれている。
負荷制御部227は、読み出した制御内容及び実行状態情報246を基に、30秒待機した後、音質低下をCPU206へ指示する。
(4)CPU206
CPU206は、マイクロプロセッサ、RAM、ROMを含むコンピュータシステムであって、RAM、ROMには、様々なアプリケーションプログラムが記憶されており、前記マイクロプロセッサがこれらのアプリケーションプログラムに従って動作することで、利用者は、様々な機能を利用することができる。ここで、アプリケーションの一例としては、音楽再生、動画の録画・再生、写真の撮影・表示及び編集を行うアプリケーションなどが挙げられる。
これらのアプリケーションの実行中に、バッテリ制御部220の負荷制御部227から、そのアプリケーションに対応する省電力の指示又は通常のアプリケーションの実行の指示を受ける。
また、通常のアプリケーションの実行の指示を受け取ると、自身の保持しているアプリケーションプログラムに記述されている通り、アプリケーションを実行する。
(5)バッテリ制御部の動作
以下に、実施の形態1の特徴部分であるバッテリ制御部220の動作を図5のフローチャートを用いて説明する。
比較の結果、V<Vthであれば(ステップS102のNO)、比較結果「0」を生成し、生成した比較結果「0」と電圧Vとを出力する。
セレクタ226は、電圧比較部223から比較結果と電圧Vとを受け取る。受け取った比較結果が「0」であれば(ステップS108の「0」)電圧比較部から受け取った比較結果「0」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(ステップS109)。
負荷制御部227はセレクタ226からフィードバック信号を受け取る。受け取ったフィードバック信号が「0」の場合(ステップS112の「0」)、負荷制御部227は、通常通りのアプリケーションの実行をCPU206へ指示する(ステップS114)。
1.3 まとめ
以上、説明してきたように、本実施の形態のバッテリ駆動機器のバッテリ制御部220は、バッテリ209の電圧Vと電圧閾値Vthとを比較することで、バッテリ209が使用初期段階であるか否かを推定する。バッテリが使用初期段階であると推定される場合、つまり、V≧Vthの場合は、さらに、安定電圧テーブル230などを基に、バッテリ209が使用初期段階であるか否かを判定する。バッテリが使用初期段階であると判定されると、バッテリ制御部220は、CPU206に対し、現在実行中のアプリケーションに応じた省電力の指示をする。
このように、バッテリが使用初期段階である時点で省電力の制御をおこなうことで、バッテリの使用可能時間をより長くすることができる。
1.4 実施の形態1における変形例
(1) 上記の実施の形態では、負荷制御部227が、各アプリケーションに対応する制御内容及びCPU206の実行状態情報246を保持しており、セレクタ226から受け取るフィードバック信号は、省電力の制御の要否のみを示している。しかし、各アプリケーションに対応する制御内容もシステムコントローラ221が保持しており、バッテリ209が使用初期段階である場合、システムコントローラ221は、省電力のための制御内容も含んだフィードバック制御信号を出力するとしてもよい。
(2) また、電圧閾値記憶部224が安定電圧テーブル230を記憶しており、システムコントローラ221は、電圧計208がバッテリ209の電圧Vを計測するタイミングと同期して、CPU206が実行中のアプリケーションを示す識別子を電圧比較部223へ出力する構成であってもよい。
また、この場合セレクタ226は、不要であって、電圧比較部223は、比較結果を負荷制御部227へ出力する。負荷制御部227は、受け取った比較結果が「0」であれば、省電力の制御が不要であるので、通常通りアプリケーションを実行するようにCPU206へ指示する。受け取った比較結果が「1」であれば、実施の形態1で述べた通り、現在のCPU206の実行状態に応じた省電力の指示を、CPU206へ出力する。
さらに、この変形例において、バッテリ駆動機器200が、非常に負荷の軽い処理(例えば、折りたたみ式の携帯電話で、折りたたんだ状態で着信の待ち受け状態)を行っている時、このときのバッテリの放電状態は図12の曲線106のように、非常に理想的な状態に近く、節電の必要性は低いと考えられる。従って、上記の変形例において、バッテリ駆動機器100は、CPU206が、非常に負荷の軽い処理を行っている場合は、省電力の必要が無いことを示す制御信号を電圧比較部223へ出力する。この制御信号を受け取ると、電圧比較部223は、無条件に比較結果「0」を負荷制御部227へ出力する。
2. 実施の形態2
以下に、本発明の実施の形態2に係るバッテリ駆動機器について、図面を用いて説明する。なお、実施の形態1と重複する部分は説明を省略し、本実施の形態の特徴部分について詳細に説明する。
2.1 バッテリ駆動機器の概要
本実施の形態のバッテリ駆動機器は、実施の形態1と同様に、バッテリが使用初期段階であることを判定し、省電力の制御を行うとともに、継続使用によりバッテリが終端段階である場合の電圧低下にも対応する。
2.2 バッテリ制御部260
実施の形態2のバッテリ駆動機器は、バッテリ制御部220に代えてバッテリ制御部260を搭載している。
実施の形態1と同一の構成についての説明は省略し、以下に、実施の形態2の特徴部分について説明する。
電圧閾値記憶部234は、第1電圧閾値Vth1と第2電圧閾値Vth2とを記憶している。
第1電圧閾値Vth1は、実施の形態1において説明した電圧閾値Vthと同一である。
(2)電圧比較部263
電圧比較部263は、定期的に、電圧計208からバッテリ209の電圧Vを受け取る。電圧Vを受け取ると、電圧閾値記憶部264から第1電圧閾値Vth1と第2電圧閾値Vth2とを読み出す。受け取った電圧Vと、読み出した第1電圧閾値Vth1及び第2電圧閾値Vth2とをそれぞれ比較する。
比較の結果、Vth1>V≧Vth2であれば、電圧比較部233は、比較結果「0」を生成する。ここで、Vth1>V≧Vth2であるので、バッテリ209は安定段階であるといえる。
(3)セレクタ266
セレクタ266は、実施の形態1において説明したセレクタ226と同様に電圧比較部263から、バッテリ209の現在の電圧Vと比較結果(「1」又は「0」)とを受け取る。また、システムコントローラ221からフィードバック制御信号を受け取る。
(3−1)終端判定部267
終端判定部267は、バッテリ209の状態が終端段階であるか否かを判定する機能部である。以下に、判定の手順を説明する。
比較の結果、V≧Vth2であれば、終端比較結果「0」を生成し、セレクト部268へ出力する。ここで、V≧Vth2であれば、バッテリ209は、まだ終端段階にはなっていないと言える。
(3−2)セレクト部268
セレクト部268は、電圧比較部263から出力される比較結果と、終端判定部267から出力される終端比較結果とを基に、システムコントローラ221からの信号、電圧比較部263からの信号終端判定部267からの信号のうち、何れか一つを選択し、負荷制御部227へ出力する機能部である。以下に、選択の手順を説明する。
受け取った比較結果が「0」であれば、無条件に受け取った比較結果「0」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
受け取った比較結果が「1」であり、かつ、受け取った終端比較結果も「1」であれば、終端比較結果「1」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
2.3 バッテリ制御部の動作
図8は、本実施の形態の特徴部分であるバッテリ制御部260の動作を示すフローチャートである。以下に、図8を用いて、バッテリ制御部260の動作について説明する。
比較の結果、Vth1>V≧Vth2であれば(ステップS202のYES)、電圧比較部263は、比較結果「0」を生成し、生成した比較結果「0」と電圧Vとをシステムコントローラ221及びセレクタ266へ出力する(ステップS203)。
セレクタ266を構成する終端判定部267は、電圧比較部263から受け取った電圧Vと、電圧閾値記憶部264に記憶されている第2電圧閾値Vth2とを比較する(ステップS207)。
比較の結果、V≧Vth2であれば(ステップS208のNO)、終端判定部267は、終端比較結果「0」を生成し、セレクト部268へ出力する(ステップS211)。
受け取った比較結果が「0」の場合(ステップS213の「0」)、セレクト部268は、受け取った比較結果「0」を、フィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
受け取った比較結果が「1」であり(ステップS213の「1」)、かつ、終端比較結果が「1」であれば(ステップS216の「1」)、セレクト部263は、受け取った終端比較結果「1」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
2.4 まとめ
以上、説明したように、実施の形態2に係るバッテリ駆動機器に搭載されているバッテリ制御部260は、バッテリが使用初期段階である場合だけでなく、継続使用により使用終端段階であることを検出し、バッテリに掛かる負荷を軽減する措置をとる。従って、より長時間、バッテリを使用することができる。
3. 実施の形態3
以下に、本発明の実施の形態3に係るバッテリ駆動機器について、図面を用いて説明する。なお、実施の形態1又は実施の形態2と同様の構成については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
3.1 バッテリ駆動機器400の概要
図9は、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器400の構成を示す構成図である。図9に示すように、バッテリ駆動機器400は具体的には、マイク、スピーカなどを含む携帯電話機である。
3.2 バッテリ制御部420の構成
図10は、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器400の特徴部分であるバッテリ制御部420、温度計410及び電圧計208の構成を示す構成図である。
システムコントローラ221、電圧比較部263、電圧閾値記憶部264及び負荷制御部227は、上述の実施の形態1及び実施の形態2と同様の構成であるので説明を省略する。
温度計410は、定期的にバッテリ209の現在の温度を計測し、計測した温度Tを温度比較部430へ出力する。
(2)温度閾値記憶部429
温度閾値記憶部429は、ROM、又は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記録媒体により構成され、温度閾値Tthを記憶している。
(3)温度比較部430
温度比較部430は、温度計410から定期的に温度Tを受け取る。温度Tを受け取ると、温度比較部430は、温度閾値記憶部429から温度閾値Tthを読み出し、読み出した温度閾値Tthと受け取った温度Tとを比較する。
続いて、温度比較部430は、生成した温度比較結果を優先度調停部428へ出力する。
(4)優先度調停部428
優先度調停部428は、温度比較部430から温度比較結果を受け取り、電圧比較部263から電圧比較結果及び電圧Vを受け取る。
ここで、電圧比較結果は、実施の形態2いて電圧比較部が生成する「比較結果」と同一であって、「1」は、バッテリ209の現在の電圧Vが、V≧Vth1又はV<Vth2であることを示しており、「0」は、Vth1>V≧Vth2であることを示している。
受け取った温度比較結果が「0」の場合、優先度調停部428は、受け取った温度比較結果を比較結果として、システムコントローラ221及びセレクタ426へ出力する。続いて、電圧比較部263から受け取った電圧Vをシステムコントローラ221及びセレクタ426へ出力する。
(5)セレクタ426
セレクタ426は、実施の形態2において図7を用いて説明したセレクタ266と同様に終端判定部とセレクト部とから構成される。ここでは、図7を流用して、セレクタ426について説明する。
終端判定部は、優先度調停部428から、比較結果のみを受け取る場合と、比較結果と電圧Vとを受け取る場合とがある。
後者の場合は、実施の形態2の優先度調停部428と同様に受け取った電圧Vと第2電圧閾値との比較、終端比較結果の出力を行う。
なお、セレクト部の構成及び動作は、実施の形態2において説明したセレクト部268と同一であるので、ここでは、説明を省略する。
3.3 バッテリ制御部420の動作
図11は、実施の形態3の特徴部分であるバッテリ制御部420の動作を示したフローチャートである。以下に、図11を用いて、バッテリ制御部420の動作を説明する。
比較の結果、T<Tthであれば(ステップS402のYES)、温度比較結果「1」を優先度調停部428へ出力する(ステップS403)。逆にT≧Tthであれば(ステップS402のNO)、温度比較結果「0」を優先度調停部428へ出力する(ステップS404)。
優先度調停部428は、温度比較部430から温度比較結果を受け取り、電圧比較部263から、電圧比較結果と電圧Vとを受け取る。
受け取った温度比較結果が「1」の場合(ステップS407の「1」)、優先度調停部428は、受け取った温度比較結果「1」を比較結果として(ステップS408)、セレクタ426及びシステムコントローラ221へ出力する(ステップS409)。
セレクタ426を構成する終端判定部は、優先度調停部から比較結果と電圧V若しくは比較結果のみを受け取る。受け取った信号に電圧Vが含まれている場合(ステップS413のYES)、以後の動作は、実施の形態2のステップS207以後の動作と同一であるので、ここでは、説明を省略する。
3.4 まとめ
以上、説明してきたように、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器は、バッテリの温度を計測する温度計、温度比較部を備えており、バッテリの放電レート特性が悪くなる低温状態であるか否かを判断する。優先度調停部は、温度比較部による比較結果に基づき、バッテリの放電レート特性が悪くなる低温時には、バッテリに掛かる負荷を軽減する必要があることをセレクタおよびシステムコントローラへ通知する。低温でない場合には、実施の形態1又は2と同様に、電圧により負荷軽減の要否を判断する。
5. その他の変形例
以上、本発明について、上記の実施の形態1〜3を例に説明してきたが、当然、本発明は、これらに限定されるものではなく、以下の場合も含む。
(1)上記の実施の形態1〜3において、温度閾値記憶部及び電圧閾値記憶部は、不揮発性の記録素子であって、予め、温度閾値及び電圧閾値を記憶しているとしてきたがこれに限定されない。
このようにすることで、本発明のバッテリ駆動機器は、バッテリを交換した際に、新たなバッテリに適した温度閾値及び電圧閾値を用いて、省電の要否の判定をすることができる。
(2)上記の実施の形態1〜3では、バッテリ制御部が1つのLSIを構成するとしているが、これに限定されるものではない。
(3)上記の実施の形態1及び変形例において、電圧比較部は、電圧計により計測された最新の電圧Vと電圧閾値とを比較し、この比較結果をもとに、セレクタ、システムコントローラ、負荷制御部は、省電の制御が必要かどうかを判断してきたが、これに限定されるものではない。
この構成の場合電圧Vが電圧閾値Vth以上であっても、電圧の時間的傾きが所定の閾値以下であれば、電圧比較部は、比較結果「0」を出力する。
このようにすることで、バッテリの放電状態が依然として、急激電圧低下をしているのか、既に安定的な電圧を保っているのかを正確に検出できる。
(4)また、上記のバッテリ駆動機器は、さらに、電流計を備えており、電圧V及び電圧Aなどから、例えば図8に示すような電気容量とバッテリの電圧との関係をより正確に算出し、続いて、電気容量に対する電圧の傾きを算出し、算出した傾きから、バッテリの状態を判別し、省電の制御の要否を判定する構成であってもよい。
(5)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレィユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM、ROM、前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(6)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
(7)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカード又は前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカード又は前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、前記ICカード又は前記モジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
(8)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
(9)また、上記実施例におけるバッテリ制御部は、バッテリ駆動機器に着脱可能なデバイスとして構成されてもよい。このデバイスの機能ブロックの全てが集積回路であるLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。また、機能ブロックの全てに限らず一部がLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応などが可能性として有り得る。
(10)また、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
このような要望に対し、電力消費に伴う電圧の低下を検出し、バッテリにかかる負荷を軽減する技術が数多く開示されている。例えば、特許文献1では、電圧を監視し、一定の閾値を下回ると、LEDの輝度を下げたりLEDを点滅させる際に低輝度の時間を長くしたりして、消費電力を軽減し、バッテリの放電終了を引き伸ばす技術が開示されている。
計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
このように、バッテリの使用初期段階のうちに、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御することで、より長時間バッテリを使用することができる。なお、「使用初期段階」の定義については、以下の実施の形態においてグラフを用いて説明している。
この構成によると、本発明のバッテリ駆動機器は、前記受付手段により閾値の入力を受け付ける。
後にグラフを用いて説明するが、バッテリの放電レート特性は、温度が低いほど悪くなる。これに対処するには、バッテリの消費電力を軽くする以外に考えられない。この構成では、前記バッテリ駆動機器は、温度計測手段と温度比較手段とを備えており、前記制御手段は、計測された温度が所定の閾値に満たない場合、比較手段による比較結果にかかわらず、バッテリの消費電力を軽減するように制御するので、低温の下でも、より長時間バッテリをしようすることができる。
使用時間に伴ってバッテリの電圧は低下する。特に、放電した電気容量が、公称容量に近づくと急激に降下する。このような状態で、バッテリの使用時間を引き延ばすには、バッテリの消費電力を軽減する以外にない。本発明の構成によると、前記制御手段は、前記終端判定手段により、前記バッテリの電圧が前記終端電圧に満たない場合に、必ず消費電力を削減するための制御を行う。従って、バッテリの使用可能な時間を延長することができる。なお、バッテリの「終端段階」の定義については、下記の実施の形態において、グラフを用いて説明している。
以下に、本発明に係るバッテリ駆動機器ついて、図面を用いて説明する。ここで、「バッテリ駆動機器」とは、携帯電話機、携帯型ゲーム機、デジタルカメラ、ノートパソコンなど、様々な機器が考えられるが、本実施の形態では、携帯電話機を例にして説明する。
1.1 バッテリの特性
本発明の理解を容易にするため、ここで、一般的なバッテリの放電レート特性について、図12及び図13を用いて説明する。
図12のグラフは、それぞれ、3つの異なる負荷のもとでの、このバッテリの放電レート特性を示している。
曲線106は、バッテリを0.2C(156mA)の負荷の下で使用した場合の放電レート特性を示しており、曲線107は、バッテリを1.0C(780mA)の負荷のもとで使用した場合の放電レート特性を示しており、曲線108は、バッテリを2.0C(1560mA)の負荷の下で使用した場合の放電レート特性を示している。
一定の電気容量(ここでは、電気容量114(約30mAh))、放電した後は、バッテリにかかる負荷の大きさに関わらずほぼ一定の電位(ここでは約3.6V)で放電を継続する。本明細書においてこのように、バッテリがほぼ一定の電圧を維持している状態を、安定段階と呼ぶ。
つまり、高負荷の下で使用すると、公称容量(810mAh)に達する前に、電圧降下が発生し、公称容量の7割程度しか電気を取り出すことができない。
曲線122〜125は、それぞれ、バッテリを45degC、20degC、0degC、−10degCで使用した場合の放電温度特性を示している。先に述べたように、放電開始直後には、急激な電圧降下が見られるが、曲線125の太線部127の示すように、低温の下ではより急峻に電圧降下する。
なお、二次電池の特性については、例えば、非特許文献1に詳細に開示されている。
1.2 バッテリ駆動機器200の概要
バッテリ駆動機器200は、アンテナ201、マイク202、スピーカ203、音声制御部204、CPU206、ディスプレイ207、バッテリ制御部220、電圧計208及びバッテリ209を含む携帯電話機である。
バッテリ駆動機器200は、RAM、ROMなど(図示せず)の記録媒体とマイクロプロセッサとを含むコンピュータシステムであって、RAM、ROMにはコンピュータプログラムが記録されている。マイクロプロセッサが前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、バッテリ駆動機器200はその機能の一部を達成する。
1.3 バッテリ駆動機器200の構成
以下に、バッテリ駆動機器200の各構成要素について説明するが、バッテリ駆動機器200の携帯電話としての音声通信機能については周知であり、本発明に直接関連が無いので、アンテナ201、マイク202、スピーカ203、音声制御部204ディスプレイ207についての説明は省略する。
バッテリ209は、一般的な二次電池であって、一例としては、鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素電池、リチウム電池などである。
バッテリ209は、バッテリ駆動機器200の各構成部へ電力を供給する。
(2)電圧計208
電圧計208は、バッテリ209の出力する電圧を計測し、計測結果(電圧V)をバッテリ制御部220へ出力する。
図2は、バッテリ制御部220の詳細な構成を示すブロック図である。図2に示すように、バッテリ制御部220は、システムコントローラ221、電圧比較部223、電圧閾値記憶部224、セレクタ226及び負荷制御部227から構成される。図1に示すように、これらは、1個のLSI上に形成されている。
電圧閾値記憶部224は、一例としてROMから構成され電圧閾値Vthを記憶している。これは、一例であって、フラッシュメモリなど、不揮発性の記録媒体であればよい。
上記の通り、充電直後のバッテリ209の、電圧は急激に下降し、ある程度の電気容量を放電すると、ほぼ一定になる。この変曲点の電圧を閾値電圧Vthとする。なお、実際に実装する場合は、個体差、製造上のばらつきなどを考慮してVth←Vth±αとする。また、バッテリに掛かる負荷はCPU206の実行しているアプリケーションによって異なるので、使用初期段階が終了する変曲点の電圧は、アプリケーションによって異なる。本実施例では、一例として、CPU206が、最も負荷の重いアプリケーションを実行している際に、使用初期段階が終わる電圧を閾値電圧Vthとしている。また、別の例としては、各アプリケーションを実行している場合の変曲点の電圧の平均値を閾値電圧Vthとしてもよい。
電圧比較部223は、電圧計208からバッテリ209の電圧Vを受け取る。電圧Vを受け取ると、電圧比較部223は、電圧閾値記憶部224に記憶されている電圧閾値Vthと受け取った電圧Vとを比較し、比較結果をシステムコントローラ221及びセレクタ226へ出力する。比較結果は、一例として正論理に準拠した1ビット長のデータであり、具体的には、V≧Vthであれば「1」、V<Vthであれば「0」を出力する。ここでV≧Vthであれば、バッテリ209は、使用初期段階である可能性が高いと推測される。また、Vth>Vであれば、バッテリ209は、安定段階であるといえる。
電圧比較部223は、上記の比較及び出力を常時行っているとしてもよいし、
定期的に繰り返すとしてもよい。
(3−3)システムコントローラ221
システムコントローラ221は、CPU206の保持している各アプリケーションについて、そのアプリケーションを実行した場合、満充電のバッテリの電圧の降下が緩やかになる変曲点を示す電圧とを対応付けて記憶している。
図3に示すように、安定電圧テーブル230は、複数の電圧情報231、232・・・から構成され、各電圧情報はCPU206の備えるアプリケーションとそれぞれ対応している。
負荷安定電圧は、対応するアプリケーションをCPU206が実行しているとき、バッテリ209の状態が、使用初期状態から安定状態に変わる変曲点の電圧であり、単位は、V(ボルト)である。
システムコントローラ221は、電圧比較部223から1ビットの比較結果と電圧Vとを受け取る。
受け取った比較結果が「1」の場合、システムコントローラ221は、実行状態情報237を基に、現在CPU206が実行中であるアプリケーションをと対応する電圧情報を特定する。続いて、システムコントローラ221は、特定した電圧情報から負荷安定電圧を読み出し、読み出した負荷安定電圧と受け取った電圧Vとを比較する。
ここで、具体的に、バッテリ駆動機器200が音楽再生のアプリケーションを実行中である例を想定してシステムコントローラ221の動作を説明する。
<具体例(a)について>
前述の音楽再生のアプリケーションは、電圧情報232と対応する。また、電圧閾値は、具体的にVth=3.7と想定する。また、実行状態情報237は、現在実行中のアプリケーションの識別子「B」と、再生中の楽曲「3曲目」、前記楽曲の残りの再生時間「30秒」などが含まれている。
受け取った比較結果が「1」であるので、システムコントローラ221は、実行状態情報237を基に安定電圧テーブル230から電圧情報232を特定し、特定した電圧情報232に含まれる負荷安定電圧「4.0」と受け取った電圧「4.2」とを比較する。比較の結果、受け取った電圧「4.2」が負荷安定電圧「4.0」以上であるので、省電力のための制御が必要であることを示す1ビット長のフィードバック制御信号「1」を生成する。
<具体例(b)について>
また、CPU206が、同様のアプリケーション実行中に、電圧比較部223から、比較結果「1」と電圧V=3.9とを受け取った場合を想定する。
なお、フィードバック制御信号には、省電力の要否を示すデータ以外の情報を含んでいてもよい。例えば、CPU206の状態を示す実行状態情報や、具体的な省電力の制御内容などが考えられる。
セレクタ226は、電圧比較部223から出力される比較結果を選択条件として、システムコントローラ221からの信号又は電圧比較部223からの信号のうち一方を選択して、負荷制御部227へ出力する機能部である。以下に、セレクタ226について、詳細に説明する。
また、セレクタ226は、システムコントローラ221から、フィードバック制御信号を受け取る。
電圧比較部223から受け取った比較結果が「1」の場合、セレクタ226は、システムコントローラ221から受け取ったフィードバック制御信号をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
負荷制御部227は、CPU206が備える各アプリケーションの識別子と、そのアプリケーションが実行されているときに節電が必要と判断された場合の、節電のための制御内容を対応付けて記憶している。一例として、図4に示すテーブルを記憶している。
図4は、負荷制御部227の保持している情報の一例を示している。図4に示すように、負荷制御部227は、制御内容テーブル240と実行状態情報246とを記憶している。
各省電情報は、対応するアプリケーションを示す識別子と、そのアプリケーションの実行中に、節電が必要になった場合に、CPU206などに対する具体的な制御内容とが記載されている。
負荷制御部227は、受け取ったフィードバック信号を解析する。解析の結果、受け取ったフィードバック信号が「0」の場合、CPU206へ、通常のアプリケーションの実行を指示する。
上記の具体例(a)及び(b)の場合であれば、実行状態情報246には現在CPU206が実行中であるアプリケーションの識別子「B」、再生中の楽曲「3曲目」、「残り30秒」などといった情報が含まれている。
負荷制御部227は、読み出した制御内容及び実行状態情報246を基に、30秒待機した後、音質低下をCPU206へ指示する。
(4)CPU206
CPU206は、マイクロプロセッサ、RAM、ROMを含むコンピュータシステムであって、RAM、ROMには、様々なアプリケーションプログラムが記憶されており、前記マイクロプロセッサがこれらのアプリケーションプログラムに従って動作することで、利用者は、様々な機能を利用することができる。ここで、アプリケーションの一例としては、音楽再生、動画の録画・再生、写真の撮影・表示及び編集を行うアプリケーションなどが挙げられる。
これらのアプリケーションの実行中に、バッテリ制御部220の負荷制御部227から、そのアプリケーションに対応する省電力の指示又は通常のアプリケーションの実行の指示を受ける。
また、通常のアプリケーションの実行の指示を受け取ると、自身の保持しているアプリケーションプログラムに記述されている通り、アプリケーションを実行する。
(5)バッテリ制御部の動作
以下に、実施の形態1の特徴部分であるバッテリ制御部220の動作を図5のフローチャートを用いて説明する。
比較の結果、V<Vthであれば(ステップS102のNO)、比較結果「0」を生成し、生成した比較結果「0」と電圧Vとを出力する。
セレクタ226は、電圧比較部223から比較結果と電圧Vとを受け取る。受け取った比較結果が「0」であれば(ステップS108の「0」)電圧比較部から受け取った比較結果「0」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(ステップS109)。
負荷制御部227はセレクタ226からフィードバック信号を受け取る。受け取ったフィードバック信号が「0」の場合(ステップS112の「0」)、負荷制御部227は、通常通りのアプリケーションの実行をCPU206へ指示する(ステップS114)。
1.3 まとめ
以上、説明してきたように、本実施の形態のバッテリ駆動機器のバッテリ制御部220は、バッテリ209の電圧Vと電圧閾値Vthとを比較することで、バッテリ209が使用初期段階であるか否かを推定する。バッテリが使用初期段階であると推定される場合、つまり、V≧Vthの場合は、さらに、安定電圧テーブル230などを基に、バッテリ209が使用初期段階であるか否かを判定する。バッテリが使用初期段階であると判定されると、バッテリ制御部220は、CPU206に対し、現在実行中のアプリケーションに応じた省電力の指示をする。
このように、バッテリが使用初期段階である時点で省電力の制御をおこなうことで、バッテリの使用可能時間をより長くすることができる。
1.4 実施の形態1における変形例
(1) 上記の実施の形態では、負荷制御部227が、各アプリケーションに対応する制御内容及びCPU206の実行状態情報246を保持しており、セレクタ226から受け取るフィードバック信号は、省電力の制御の要否のみを示している。しかし、各アプリケーションに対応する制御内容もシステムコントローラ221が保持しており、バッテリ209が使用初期段階である場合、システムコントローラ221は、省電力のための制御内容も含んだフィードバック制御信号を出力するとしてもよい。
(2) また、電圧閾値記憶部224が安定電圧テーブル230を記憶しており、システムコントローラ221は、電圧計208がバッテリ209の電圧Vを計測するタイミングと同期して、CPU206が実行中のアプリケーションを示す識別子を電圧比較部223へ出力する構成であってもよい。
また、この場合セレクタ226は、不要であって、電圧比較部223は、比較結果を負荷制御部227へ出力する。負荷制御部227は、受け取った比較結果が「0」であれば、省電力の制御が不要であるので、通常通りアプリケーションを実行するようにCPU206へ指示する。受け取った比較結果が「1」であれば、実施の形態1で述べた通り、現在のCPU206の実行状態に応じた省電力の指示を、CPU206へ出力する。
さらに、この変形例において、バッテリ駆動機器200が、非常に負荷の軽い処理(例えば、折りたたみ式の携帯電話で、折りたたんだ状態で着信の待ち受け状態)を行っている時、このときのバッテリの放電状態は図12の曲線106のように、非常に理想的な状態に近く、節電の必要性は低いと考えられる。従って、上記の変形例において、バッテリ駆動機器100は、CPU206が、非常に負荷の軽い処理を行っている場合は、省電力の必要が無いことを示す制御信号を電圧比較部223へ出力する。この制御信号を受け取ると、電圧比較部223は、無条件に比較結果「0」を負荷制御部227へ出力する。
2. 実施の形態2
以下に、本発明の実施の形態2に係るバッテリ駆動機器について、図面を用いて説明する。なお、実施の形態1と重複する部分は説明を省略し、本実施の形態の特徴部分について詳細に説明する。
2.1 バッテリ駆動機器の概要
本実施の形態のバッテリ駆動機器は、実施の形態1と同様に、バッテリが使用初期段階であることを判定し、省電力の制御を行うとともに、継続使用によりバッテリが終端段階である場合の電圧低下にも対応する。
2.2 バッテリ制御部260
実施の形態2のバッテリ駆動機器は、バッテリ制御部220に代えてバッテリ制御部260を搭載している。
実施の形態1と同一の構成についての説明は省略し、以下に、実施の形態2の特徴部分について説明する。
電圧閾値記憶部234は、第1電圧閾値Vth1と第2電圧閾値Vth2とを記憶している。
第1電圧閾値Vth1は、実施の形態1において説明した電圧閾値Vthと同一である。
(2)電圧比較部263
電圧比較部263は、定期的に、電圧計208からバッテリ209の電圧Vを受け取る。電圧Vを受け取ると、電圧閾値記憶部264から第1電圧閾値Vth1と第2電圧閾値Vth2とを読み出す。受け取った電圧Vと、読み出した第1電圧閾値Vth1及び第2電圧閾値Vth2とをそれぞれ比較する。
比較の結果、Vth1>V≧Vth2であれば、電圧比較部233は、比較結果「0」を生成する。ここで、Vth1>V≧Vth2であるので、バッテリ209は安定段階であるといえる。
(3)セレクタ266
セレクタ266は、実施の形態1において説明したセレクタ226と同様に電圧比較部263から、バッテリ209の現在の電圧Vと比較結果(「1」又は「0」)とを受け取る。また、システムコントローラ221からフィードバック制御信号を受け取る。
(3−1)終端判定部267
終端判定部267は、バッテリ209の状態が終端段階であるか否かを判定する機能部である。以下に、判定の手順を説明する。
比較の結果、V≧Vth2であれば、終端比較結果「0」を生成し、セレクト部268へ出力する。ここで、V≧Vth2であれば、バッテリ209は、まだ終端段階にはなっていないと言える。
(3−2)セレクト部268
セレクト部268は、電圧比較部263から出力される比較結果と、終端判定部267から出力される終端比較結果とを基に、システムコントローラ221からの信号、電圧比較部263からの信号終端判定部267からの信号のうち、何れか一つを選択し、負荷制御部227へ出力する機能部である。以下に、選択の手順を説明する。
受け取った比較結果が「0」であれば、無条件に受け取った比較結果「0」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
受け取った比較結果が「1」であり、かつ、受け取った終端比較結果も「1」であれば、終端比較結果「1」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する。
2.3 バッテリ制御部の動作
図8は、本実施の形態の特徴部分であるバッテリ制御部260の動作を示すフローチャートである。以下に、図8を用いて、バッテリ制御部260の動作について説明する。
比較の結果、Vth1>V≧Vth2であれば(ステップS202のYES)、電圧比較部263は、比較結果「0」を生成し、生成した比較結果「0」と電圧Vとをシステムコントローラ221及びセレクタ266へ出力する(ステップS203)。
セレクタ266を構成する終端判定部267は、電圧比較部263から受け取った電圧Vと、電圧閾値記憶部264に記憶されている第2電圧閾値Vth2とを比較する(ステップS207)。
比較の結果、V≧Vth2であれば(ステップS208のNO)、終端判定部267は、終端比較結果「0」を生成し、セレクト部268へ出力する(ステップS211)。
受け取った比較結果が「0」の場合(ステップS213の「0」)、セレクト部268は、受け取った比較結果「0」を、フィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(ステップS214)。
受け取った比較結果が「1」であり(ステップS213の「1」)、かつ、終端比較結果が「1」であれば(ステップS216の「1」)、セレクト部263は、受け取った終端比較結果「1」をフィードバック信号として負荷制御部227へ出力する(ステップS218)。
2.4 まとめ
以上、説明したように、実施の形態2に係るバッテリ駆動機器に搭載されているバッテリ制御部260は、バッテリが使用初期段階である場合だけでなく、継続使用により使用終端段階であることを検出し、バッテリに掛かる負荷を軽減する措置をとる。従って、より長時間、バッテリを使用することができる。
3. 実施の形態3
以下に、本発明の実施の形態3に係るバッテリ駆動機器について、図面を用いて説明する。なお、実施の形態1又は実施の形態2と同様の構成については、同一の参照符号を付し、説明を省略する。
3.1 バッテリ駆動機器400の概要
図9は、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器400の構成を示す構成図である。図9に示すように、バッテリ駆動機器400は具体的には、マイク、スピーカなどを含む携帯電話機である。
3.2 バッテリ制御部420の構成
図10は、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器400の特徴部分であるバッテリ制御部420、温度計410及び電圧計208の構成を示す構成図である。
システムコントローラ221、電圧比較部263、電圧閾値記憶部264及び負荷制御部227は、上述の実施の形態1及び実施の形態2と同様の構成であるので説明を省略する。
温度計410は、定期的にバッテリ209の現在の温度を計測し、計測した温度Tを温度比較部430へ出力する。
(2)温度閾値記憶部429
温度閾値記憶部429は、ROM、又は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記録媒体により構成され、温度閾値Tthを記憶している。
(3)温度比較部430
温度比較部430は、温度計410から定期的に温度Tを受け取る。温度Tを受け取ると、温度比較部430は、温度閾値記憶部429から温度閾値Tthを読み出し、読み出した温度閾値Tthと受け取った温度Tとを比較する。
続いて、温度比較部430は、生成した温度比較結果を優先度調停部428へ出力する。
(4)優先度調停部428
優先度調停部428は、温度比較部430から温度比較結果を受け取り、電圧比較部263から電圧比較結果及び電圧Vを受け取る。
ここで、電圧比較結果は、実施の形態2において電圧比較部が生成する「比較結果」と同一であって、「1」は、バッテリ209の現在の電圧Vが、V≧Vth1又はV<Vth2であることを示しており、「0」は、Vth1>V≧Vth2であることを示している。
受け取った温度比較結果が「0」の場合、優先度調停部428は、受け取った温度比較結果を比較結果として、システムコントローラ221及びセレクタ426へ出力する。続いて、電圧比較部263から受け取った電圧Vをシステムコントローラ221及びセレクタ426へ出力する。
(5)セレクタ426
セレクタ426は、実施の形態2において図7を用いて説明したセレクタ266と同様に終端判定部とセレクト部とから構成される。ここでは、図7を流用して、セレクタ426について説明する。
終端判定部は、優先度調停部428から、比較結果のみを受け取る場合と、比較結果と電圧Vとを受け取る場合とがある。
後者の場合は、実施の形態2の優先度調停部428と同様に受け取った電圧Vと第2電圧閾値との比較、終端比較結果の出力を行う。
なお、セレクト部の構成及び動作は、実施の形態2において説明したセレクト部268と同一であるので、ここでは、説明を省略する。
3.3 バッテリ制御部420の動作
図11は、実施の形態3の特徴部分であるバッテリ制御部420の動作を示したフローチャートである。以下に、図11を用いて、バッテリ制御部420の動作を説明する。
比較の結果、T<Tthであれば(ステップS402のYES)、温度比較結果「1」を優先度調停部428へ出力する(ステップS403)。逆にT≧Tthであれば(ステップS402のNO)、温度比較結果「0」を優先度調停部428へ出力する(ステップS404)。
優先度調停部428は、温度比較部430から温度比較結果を受け取り、電圧比較部263から、電圧比較結果と電圧Vとを受け取る。
受け取った温度比較結果が「1」の場合(ステップS407の「1」)、優先度調停部428は、受け取った温度比較結果「1」を比較結果として(ステップS408)、セレクタ426及びシステムコントローラ221へ出力する(ステップS409)。
セレクタ426を構成する終端判定部は、優先度調停部から比較結果と電圧V若しくは比較結果のみを受け取る。受け取った信号に電圧Vが含まれている場合(ステップS413のYES)、以後の動作は、実施の形態2のステップS207以後の動作と同一であるので、ここでは、説明を省略する。
3.4 まとめ
以上、説明してきたように、実施の形態3に係るバッテリ駆動機器は、バッテリの温度を計測する温度計、温度比較部を備えており、バッテリの放電レート特性が悪くなる低温状態であるか否かを判断する。優先度調停部は、温度比較部による比較結果に基づき、バッテリの放電レート特性が悪くなる低温時には、バッテリに掛かる負荷を軽減する必要があることをセレクタおよびシステムコントローラへ通知する。低温でない場合には、実施の形態1又は2と同様に、電圧により負荷軽減の要否を判断する。
5. その他の変形例
以上、本発明について、上記の実施の形態1〜3を例に説明してきたが、当然、本発明は、これらに限定されるものではなく、以下の場合も含む。
(1)上記の実施の形態1〜3において、温度閾値記憶部及び電圧閾値記憶部は、不揮発性の記録素子であって、予め、温度閾値及び電圧閾値を記憶しているとしてきたがこれに限定されない。
このようにすることで、本発明のバッテリ駆動機器は、バッテリを交換した際に、新たなバッテリに適した温度閾値及び電圧閾値を用いて、省電の要否の判定をすることができる。
(2)上記の実施の形態1〜3では、バッテリ制御部が1つのLSIを構成するとしているが、これに限定されるものではない。
(3)上記の実施の形態1及び変形例において、電圧比較部は、電圧計により計測された最新の電圧Vと電圧閾値とを比較し、この比較結果をもとに、セレクタ、システムコントローラ、負荷制御部は、省電の制御が必要かどうかを判断してきたが、これに限定されるものではない。
この構成の場合電圧Vが電圧閾値Vth以上であっても、電圧の時間的傾きが所定の閾値以下であれば、電圧比較部は、比較結果「0」を出力する。
このようにすることで、バッテリの放電状態が依然として、急激電圧低下をしているのか、既に安定的な電圧を保っているのかを正確に検出できる。
(4)また、上記のバッテリ駆動機器は、さらに、電流計を備えており、電圧V及び電圧Aなどから、例えば図8に示すような電気容量とバッテリの電圧との関係をより正確に算出し、続いて、電気容量に対する電圧の傾きを算出し、算出した傾きから、バッテリの状態を判別し、省電の制御の要否を判定する構成であってもよい。
(5)上記の各装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレィユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。前記RAM、ROM、前記ハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、各装置は、その機能を達成する。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
(6)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1個のシステムLSI(LargeScale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。前記マイクロプロセッサが、前記コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
(7)上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されているとしてもよい。前記ICカード又は前記モジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、などから構成されるコンピュータシステムである。前記ICカード又は前記モジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、前記ICカード又は前記モジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
(8)本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリとを備えたコンピュータシステムであって、前記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは、前記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
(9)また、上記実施例におけるバッテリ制御部は、バッテリ駆動機器に着脱可能なデバイスとして構成されてもよい。このデバイスの機能ブロックの全てが集積回路であるLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。また、機能ブロックの全てに限らず一部がLSIとして実現される場合も本発明に含まれる。これらは個別に1チップ化されても良いし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応などが可能性として有り得る。
(10)また、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
202 マイク
203 スピーカ
204 音声制御部
206 CPU
207 ディスプレイ
208 電圧計
209 バッテリ
220 バッテリ制御部
221 システムコントローラ
223 電圧比較部
224 電圧閾値記憶部
225 電圧閾値
226 セレクタ
227 負荷制御部
Claims (8)
- 充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器であって、
満充電の前記バッテリの電圧の降下の傾きが緩やかになる点を示す電圧閾値を、前記バッテリに掛かる負荷毎に記憶している記憶手段と、
前記バッテリの電圧を計測する電圧計測手段と、
前記バッテリに掛かる負荷を識別する識別手段と、
識別された負荷に応じた電圧閾値を取得する取得手段と、
取得された電圧閾値と計測された電圧とを比較する比較手段と、
計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段と
を備えることを特徴とするバッテリ駆動機器。 - 前記バッテリ駆動機器は、利用者による前記電圧閾値の入力を受け付ける受付手段を備え、
前記記憶手段は、前記受付手段の受け付けた前記電圧閾値を記憶している
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ駆動機器。 - 前記バッテリ駆動機器は、さらに、
所定の温度閾値を記憶している温度閾値記憶手段と、
前記バッテリの温度を計測する温度計測手段と、
前記温度閾値と計測された温度とを比較する温度比較手段とを備え、
前記制御手段は、さらに、
前記温度比較手段による比較の結果が計測された温度が前記温度閾値未満であることを示している場合、前記比較手段による比較結果に関わらず、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ駆動装置。 - 前記記憶手段はさらに、前記バッテリを継続使用した場合に電圧が急激に降下し始める点を示す終端電圧閾値を記憶しており、
前記バッテリ駆動機器は、さらに、
前記電圧計測手段の計測した電圧と前記終端電圧とを比較する終端判定手段を備え、
前記制御手段は、計測された電圧が前記終端電圧に満たない場合、前記比較手段による比較結果に関わらず、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ駆動機器。 - 充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器であって、
所定の閾値を記憶している記憶手段と、
定期的に前記バッテリの電圧を計測する電圧計測手段と、
計測された電圧を基に前記バッテリの経時的な電圧の変化量を算出する算出手段と、
算出された変化量と前記閾値とを比較する比較手段と、
算出された変化量が前記閾値未満である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段と
を備えることを特徴とするバッテリ駆動機器。 - 充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器において用いられる負荷制御方法であって、
前記バッテリ駆動機器は、
満充電の前記バッテリの電圧の降下の傾きが緩やかになる点を示す電圧閾値を、前記バッテリに掛かる負荷毎に記憶している記憶手段備え、
前記負荷制御方法は、
前記バッテリの電圧を計測する電圧計測ステップと、
前記バッテリに掛かる負荷を識別する識別ステップと、
識別された負荷に応じた電圧閾値を取得する取得ステップと、
取得された電圧閾値と計測された電圧とを比較する比較ステップと、
計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御ステップと
を備えることを特徴とする負荷制御方法。 - 充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器において用いられる負荷制御方法であって、
前記バッテリ駆動機器は、
満充電の前記バッテリの電圧の降下の傾きが緩やかになる点を示す電圧閾値を、前記バッテリに掛かる負荷毎に記憶している記憶手段を備え、
前記負荷制御プログラムは、
前記バッテリの電圧を計測する電圧計測ステップと、
前記バッテリに掛かる負荷を識別する識別ステップと、
識別された負荷に応じた電圧閾値を取得する取得ステップと、
取得された電圧閾値と計測された電圧とを比較する比較ステップと、
計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御ステップと
を備えることを特徴とする負荷制御プログラム。 - 充電可能なバッテリにより駆動するバッテリ駆動機器に搭載される集積回路であって、
満充電の前記バッテリの電圧の降下の傾きが緩やかになる点を示す電圧閾値を、前記バッテリに掛かる負荷毎に記憶している記憶手段と、
前記バッテリの電圧を計測する電圧計測手段と、
前記バッテリに掛かる負荷を識別する識別手段と、
識別された負荷に応じた電圧閾値を取得する取得手段と、
取得された電圧閾値と計測された電圧とを比較する比較手段と、
計測された電圧が、前記電圧閾値以上である場合、前記バッテリの消費電力を軽減するように制御する制御手段と
を備えることを特徴とする集積回路。
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