JPWO2007125778A1 - 太陽電池モジュール評価装置、太陽電池モジュール評価方法、および太陽電池モジュール製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール評価装置、太陽電池モジュール評価方法、および太陽電池モジュール製造方法 Download PDF

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Abstract

太陽電池モジュールの組み立てにおいても製造工程の管理を容易にする。太陽電池モジュール評価装置(10)は、電源部(11)と、カメラ(12)と、処理部(13)とを含む。電源部(11)は、電力を供給する。処理部(13)は、エレクトロルミネッセンス現象により発光するための太陽電池モジュール(120)への電力の供給によって現れる光の像であってカメラ(12)が撮像した像のデータに基づいて、太陽電池モジュール(120)が不良品か否かを表わすパターン情報を出力する。

Description

本発明は、太陽電池モジュール評価装置、太陽電池モジュール評価方法、および太陽電池モジュール製造方法に関し、特に、エネルギの変換を利用した太陽電池モジュール評価装置、太陽電池モジュール評価方法、および太陽電池モジュール製造方法に関する。
クリーンエネルギを利用する方法の1つは、太陽電池モジュールを住宅などの屋根に設置した住宅用太陽光発電システムを使用することである。太陽電池モジュールとは、複数の太陽電池セルを電気的に接続した集合体のことである。最近、住宅用太陽光発電システムが普及してきている。
住宅などの屋根に設置される太陽電池モジュールは、光エネルギを電気エネルギに変換するための太陽電池セル、およびこの太陽電池セルを保持する枠部などで構成されている。太陽電池セルは、たとえばスーパーストレート構造として形成されている。スーパーストレート構造とは、単結晶または多結晶の太陽電池セルが、ガラスと耐候性フィルムとの間にサンドウィッチ状に樹脂を介して封入されて形成されている構造のことである。枠部は、上下の軒側枠と、棟側枠と、左側枠と、右側枠とで形成されている。このような枠部は、太陽電池セルの周縁部を囲って、太陽電池セルを保持している。
太陽電池セルは、太陽光エネルギを直接電気エネルギに変換する装置である。太陽電池セルの種類には、化合物半導体を用いたものや有機材料を用いたものなど様々な種類がある。現在、主流となっている太陽電池セルは、シリコン結晶を用いたものである。特に地球環境問題の観点から、クリーンエネルギ源としての太陽電池セルに対する期待は、近年急激に高まっている。
住宅用太陽光発電システムが普及してきている背景として、変換効率が約17%を越える量産型の太陽電池セルが開発されてきた状況がある。今後さらに変換効率を向上させるための技術開発の一種として、様々な特性評価が行われてきている。
たとえば、非特許文献1(Yasue KAJI et al., "Characterization of Polycrystalline Silicon Solar Cells by Electroluminescence")は、シリコン太陽電池セルの特性を評価する方法の1つを開示する。この方法は、シリコン太陽電池セルからの光励起発光(Photo Luminescence、以下「PL」と称する)および電流注入発光(Electro Luminescence、以下「EL」と称する)の検出を試み、ELスペクトルとEL強度分布とを解析することにより、太陽電池セルの精密な特性評価を可能にしている。
Yasue KAJI et al., 15th International Photovoltaic Science & Engineering Conference (PVSEC-15), "Characterization of Polycrystalline Silicon Solar Cells by Electroluminescence", 2005, pp. 153-154
しかしながら、非特許文献1に開示された発明には、量産型の太陽電池セルの検査に適用することが困難という問題点がある。
この点について具体的に説明する。太陽光発電システムが屋根に設置されるためには太陽電池モジュールの量産化が必要である。太陽電池モジュールの量産化を実現するためには、太陽電池セル単体の変換効率を維持した、歩留まりの高い太陽電池モジュールの量産技術が必要である。太陽電池セル単体の変換効率を維持した、歩留まりの高い太陽電池モジュールを量産するためには、太陽電池セルの製造工程を管理するだけでなく太陽電池モジュールの組み立てにおいても製造工程を管理することが必要である。太陽電池モジュールの組み立てにおいても製造工程を管理するためには、太陽電池モジュールに対する検査の結果を製造工程に対して直ちにフィードバックできるような、太陽電池モジュールの検査方法が必要である。
しかしながら、従来の技術では、不良品が発生した原因を直ちに特定できるよう検査することが困難であった。従来の技術を用いて太陽電池モジュールを検査した場合、不良品であるか否かは直ちに検査できるがその原因は特定できないので、不良品と評価された太陽電池モジュールを後日分解して原因を特定しなければならなかった。これでは太陽電池モジュールに対する検査の結果を製造工程に対して直ちにフィードバックすることは極めて困難である。非特許文献1には、太陽電池モジュールに電力を印加するなどの方法で太陽電池セルを発光させ得ることが記載されている。しかしながら、非特許文献1には、不良品が発生した原因を特定できるよう太陽電池モジュールを検査することについては何ら開示されていない。非特許文献1には、そのようなことについての示唆もない。
本発明は上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、不良品が発生した原因を特定できるよう太陽電池モジュールを検査することにより、太陽電池モジュールの組み立てにおいても製造工程の管理を容易にする太陽電池モジュール評価装置、太陽電池モジュール評価方法、および太陽電池モジュール製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明のある局面に従うと、太陽電池モジュールを評価するための評価装置が提供される。太陽電池モジュールは複数の太陽電池セルを含む。複数の太陽電池セルの各々は互いにインターコネクタで接続されている。この評価装置は、太陽電池モジュールにエネルギを供給する供給部と、エネルギの供給に応じて表われる光の像を撮影することにより画像データを出力する撮像部と、光の像に対応する第1の像のデータに基づいて、太陽電池モジュールが不良品か否かを表わすパターン情報を出力するための出力部とを備える。
好ましくは、出力部は、不良品の太陽電池モジュールへのエネルギの供給によって現れる光の像である第2の像のデータを予め格納する第1の格納部と、第1の像と第2の像とを比較する比較部と、第1の像と第2の像とが同種の不良パターンであると判定した場合、第1の像が表わす不良の情報を出力する情報出力部とを含む。
好ましくは、出力部は、太陽電池ストリング1つ分の第1の像のデータに基づいて、パターン情報を出力する。
好ましくは、出力部は、太陽電池セル1つ分の第1の像のデータに基づいて、パターン情報を出力する。
好ましくは、出力部は、太陽電池セルの電極の影を含む第1の像のデータに基づいて、パターン情報を出力する。
好ましくは、出力部は、第1の像のデータのうち電極の影の部分のデータを用いて、パターン情報を出力する。
好ましくは、評価装置は、第1の像のデータに対する識別コードである第1の識別コードを識別する第1の識別部と、第1の像のデータおよび第1の識別コードを対応付けて格納する第2の格納部とをさらに備える。
好ましくは、評価装置は、太陽電池モジュールの識別コードである第2の識別コードを識別する第2の識別部と、パターン情報および第2の識別コードを対応付けて格納するための第3の格納部とをさらに備える。
好ましくは、供給部は、シリコン製で平板型の太陽電池モジュールへエネルギを供給する。
供給部は、電力を供給する。
好ましくは、供給部は、太陽電池モジュールを構成する各太陽電池セルがエレクトロルミネッセンス現象により発光するための電力を供給する。
好ましくは、供給部は、インターコネクタに接続されたリード線を介して太陽電池セルにエネルギを供給する。
好ましくは、供給部は、太陽電池セル同士をインターコネクタで直列に接続した物である太陽電池ストリングに、複数のリード線を介して、エネルギを供給する。
好ましくは、供給部は、複数のリード線にそれぞれ接触してエネルギを供給する複数の端子と、複数の端子の間にそれぞれ接続される複数のダイオードとを含む。
好ましくは、供給部は、複数のリード線にそれぞれ接触する複数の端子と、複数の端子のうち少なくとも2つの端子の間の電圧を、端子の組み合わせに対応する電圧に設定するための設定部とを含む。
好ましくは、設定部は、複数の端子間にそれぞれ接続された複数のダイオードを含み、かつ、複数のダイオードの両端の電圧を設定する。
この発明の他の局面に従うと、太陽電池モジュールを評価するための評価方法が提供される。太陽電池モジュールは複数の太陽電池セルを含む。複数の太陽電池セルの各々は互いにインターコネクタで接続されている。この評価方法は、太陽電池モジュールにエネルギを供給するステップと、エネルギの供給に応じて表われる光の像を撮影することにより画像データを出力するステップと、光の像に対応する第1の像のデータに基づいて、太陽電池モジュールが不良品か否かを表わすパターン情報を出力するステップとを備える。
好ましくは、エネルギを供給するステップは、複数の太陽電池セルが封入材によってラミネートされた後であって太陽電池モジュールがキュアされる前に、封入材から引き出されインターコネクタに接続されたリード線を介して太陽電池セルにエネルギを供給するステップを含む。
好ましくは、太陽電池セルにエネルギを供給するステップは、太陽電池セル同士をインターコネクタで直列に接続し、かつリード線によって区切られた太陽電池セルの複数の集合体の各々に、リード線を介してエネルギを供給するステップを含む。
この発明の他の局面に従うと、太陽電池モジュールの製造方法が提供される。この製造方法は、太陽電池セル同士を導電性部材で直列に接続することにより太陽電池ストリングを作成する第1の作成ステップと、複数の太陽電池ストリング同士を導電性部材で直列に接続することにより太陽電池セルアレイを作成する第2の作成ステップと、太陽電池セルアレイを封入材に封入する封入ステップと、封入ステップにおいて封入した太陽電池セルアレイである太陽電池モジュールにエネルギを供給する供給ステップと、太陽電池モジュールを撮像する撮像ステップと、太陽電池モジュールへのエネルギの供給によって現れる光の像であって撮像ステップにおいて撮像した像である第1の像のデータに基づいて、太陽電池モジュールが不良品か否かを判断する判断ステップと、判断ステップにおける判断の結果に応じて、第1の作成ステップ、第2の作成ステップ、および封入ステップのうち少なくとも1つのステップの内容を変更する変更ステップとを含む。
この発明の他の局面に従う太陽電池モジュールの製造方法は、太陽電池セル同士を導電性部材で直列に接続することにより太陽電池ストリングを作成する第1の作成ステップと、複数の太陽電池ストリング同士を導電性部材で直列に接続することにより太陽電池セルアレイを作成する第2の作成ステップと、太陽電池セルアレイを封入材によってラミネートするラミネートステップと、封入材から引き出されインターコネクタに接続されたリード線を介して太陽電池セルにエネルギを供給する供給ステップと、太陽電池モジュールを撮像する撮像ステップと、太陽電池モジュールへのエネルギの供給によって現れる光の像であって撮像ステップにおいて撮像した像である第1の像のデータに基づいて、太陽電池モジュールが不良品か否かを判定する判定ステップと、太陽電池モジュールが良品と判定ステップにおいて判定した場合、太陽電池モジュールをキュアするキュアステップと、リード線に電力出力端子を接続する接続ステップとを含む。
好ましくは、太陽電池モジュールの製造方法は、太陽電池モジュールが不良品と判定ステップにおいて判定した場合、太陽電池セルを交換する交換ステップをさらに含む。
好ましくは、太陽電池モジュールの製造方法は、太陽電池モジュールが不良品と判定ステップにおいて判定した場合、太陽電池モジュールの一部を、太陽電池ストリング単位で交換する交換ステップをさらに含む。
好ましくは、ラミネートステップは、少なくともシート材により封入材をラミネートすると共に、太陽電池セルアレイをラミネートするステップを含む。太陽電池モジュールの製造方法は、太陽電池モジュールが不良品と判定ステップにおいて判定した場合、シート材の少なくとも一部を剥離した後、太陽電池セルおよび太陽電池ストリングの少なくとも一方を交換する交換ステップをさらに含む。
好ましくは、封入材はエチレンビニルアセテートである。
本発明にかかる太陽電池モジュール評価装置、太陽電池モジュール評価方法、および太陽電池モジュール製造方法は、不良品が発生した原因を特定できるよう太陽電池モジュールを検査することにより、太陽電池モジュールの組み立てにおいても製造工程の管理を容易にできる。
本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる処理部の制御ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる処理部を実現するコンピュータハードウェアの制御ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池セルの模式的な断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるバスバー電極とフィンガー電極とのパターンを示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかるp型シリコン基板の裏面上に形成されたアルミニウム電極と銀電極とのパターンを示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの製造の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池ストリングの模式的な断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池ストリングの一部を受光面側からみた平面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池ストリングの一部を裏面側からみた平面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池モジュールにおける、太陽電池ストリングの並びと配線材の接続状態とを模式的に示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの構造を表わす図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる完成した太陽電池モジュールの図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる完成した太陽電池モジュールの底面を示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池モジュールにおける、太陽電池セルの並びとバイパスダイオードの接続状態とを回路図として示した図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの検査処理の制御の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態にかかる不良が生じた場合の第1の画像を表わす図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる不良が生じた場合の第2の画像を表わす図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる不良が生じた場合の第3の画像を表わす図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる不良が生じた場合の第4の画像を表わす図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる不良が生じた場合の第5の画像を表わす図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池モジュールにおける、バイパスダイオード経由の電流パスが発生していることを回路図で示した図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる第1の画像に対し、太陽電池セル単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。 パターンモード「A1」に該当する太陽電池セルが不良モード「V」に該当することを表わす図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる第2の画像に対し、太陽電池セル単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。 パターンモード「A2」に該当する太陽電池セルが不良モード「W」に該当することを表わす図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる第3の画像に対し、太陽電池セル単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。 パターンモード「C」に該当する太陽電池セルが不良モード「X」に該当することを表わす図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる第4の画像に対し、太陽電池セル単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。 パターンモード「D」に該当する太陽電池セルが不良モード「Y」に該当することを表わす図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる第5の画像に対し、太陽電池セル単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。 パターンモード「D」に該当する太陽電池セルが不良モード「Z」に該当することを表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置を示す構成図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる処理部の制御ブロック図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる処理部を実現するコンピュータハードウェアの制御ブロック図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる太陽電池セルの模式的な断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるバスバー電極とフィンガー電極とのパターンを示す図である。 本発明の第2の実施の形態にかかるp型シリコン基板の裏面上に形成されたアルミニウム電極と銀電極とのパターンを示す図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの製造の手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態にかかる太陽電池ストリングの模式的な断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる太陽電池ストリングの一部を受光面側からみた平面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる太陽電池ストリングの一部を裏面側からみた平面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる太陽電池セルアレイにおける、太陽電池ストリングの並びと配線材の接続状態とを模式的に示す図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる製造途中の太陽電池モジュールの構造を表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる製造途中の太陽電池モジュールの断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる接続器の内部の配線を表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる接続器の機械的な構造を表わす概念図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる完成した太陽電池モジュールの構造を表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる完成した太陽電池モジュールの断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる完成した太陽電池モジュールの図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる完成した太陽電池モジュールの底面を示す図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる完成した太陽電池モジュールにおける、太陽電池セルの並びとバイパスダイオードの接続状態とを回路図として示した図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる太陽電池モジュールの検査処理の制御の手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態にかかる不良が生じた場合の第1の画像を表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる不良が生じた場合の第2の画像を表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる不良が生じた場合の第3の画像を表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる不良が生じた場合の第4の画像を表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる不良が生じた場合の第5の画像を表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる製造途中の太陽電池モジュールにおける、バイパスダイオード経由の電流パスが発生していることを回路図で示した図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる第1の画像に対し、太陽電池セル単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。 パターンモード「A1」に該当する太陽電池セルが不良モード「V」に該当することを表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる第2の画像に対し、太陽電池セル単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。 パターンモード「A2」に該当する太陽電池セルが不良モード「W」に該当することを表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる第3の画像に対し、太陽電池セル単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。 パターンモード「C」に該当する太陽電池セルが不良モード「X」に該当することを表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる第4の画像に対し、太陽電池セル単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。 パターンモード「D」に該当する太陽電池セルが不良モード「Y」に該当することを表わす図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる第5の画像に対し、太陽電池セル単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。 パターンモード「D」に該当する太陽電池セルが不良モード「Z」に該当することを表わす図である。 本発明の第2の実施の形態の第8の変形例にかかる接続器の内部の配線を表わす図である。 本発明の第2の実施の形態の第9の変形例にかかる接続器の内部の配線を表わす図である。
符号の説明
10 太陽電池モジュール評価装置、11 電源部、12 カメラ、13 処理部、14 電源端子、15 制御部、16 認識部、17 パターン格納部、18 比較部、19 評価部、20 結果格納部、21 外部メモリ、100 太陽電池セル、101 p型シリコン基板、102 n+層、103 反射防止膜、104 バスバー電極、105 アルミニウム電極、106 p+層、107 銀電極、108 フィンガー電極、109 インターコネクタ、110 太陽電池ストリング、111,112,113 配線材、120 太陽電池モジュール、121 ガラス板、122,124 EVAフィルム、123 太陽電池セルアレイ、125 バックフィルム、127 端子ボックス、128 ケーブル、129 出力端子、130 バイパスダイオード、500 CPU、501 ディスプレイ、502 キーボード、503 スピーカ、504 ROM、505 RAM、506 メモリ駆動装置、507 マウス、508 通信デバイス、509 インターフェイス、600 PCカード、602 警告灯、1262,1264 アルミニウム枠、1292 メス端子、1294 オス端子。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の本実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置10を示す構成図である。
太陽電池モジュール評価装置10は、太陽電池モジュール120の出力端子129に順バイアスの電圧を印加することで電力を供給する電源部11と、電力の供給によって現れる光の像を撮像するカメラ12と、カメラ12が撮像した像のデータに基づいて、その像をパターン認識し、かつ太陽電池モジュール120が不良品か否かを表わすパターン情報を後述する警告灯602などに出力する処理部13とを含む。太陽電池モジュール120を検査する際には、太陽電池モジュール120の出力端子129と、電源部11の一部である電源端子14とを接続して用いる。本実施の形態の場合、電源部11は、シリコン製で平板型の太陽電池モジュール120へエネルギを供給することとなる。電源部11が電力を供給するので、太陽電池モジュール120を構成する太陽電池セル100は、エレクトロルミネッセンス現象により発光することとなる。
図2は、処理部13の制御ブロック図である。図2を参照して、処理部13は、電源部11、カメラ12、および処理部13自身をそれぞれ制御する制御部15と、カメラ12が撮像した像のデータから太陽電池セル100の形状をパターン認識する認識部16と、基準パターンのデータを格納するパターン格納部17と、カメラ12が撮像した像のうち認識部16によりパターン認識された部分と基準パターンとを比較する比較部18と、太陽電池モジュール120が不良品か否かを表わすパターン情報を出力する評価部19とを含む。なお、本実施の形態において、「基準パターン」とは、不良品の太陽電池モジュールへの電力の供給によって現れる光の像のことである。
本実施の形態の場合、処理部13は、太陽電池モジュール120が不良品か否かを表わすパターン情報を格納する結果格納部20を含む。結果格納部20は、太陽電池モジュール120の製造装置に不良品であるということをフィードバックするために必要なデータを抽出するデータ抽出部と、抽出されたデータを外部の装置に送信するデータ送信部とを含む。
処理部13は、外部メモリ21に接続されていることが好ましい。外部メモリ21は、評価部19が出力した情報を保存する装置である。工程管理シートのデータが外部メモリ21に保存され、かつそのような外部メモリ21が各太陽電池モジュール120に備え付けられている場合、その外部メモリ21内に、モジュールID番号も保存されてよい。外部メモリ21内にモジュールID番号が予め保存されている場合、モジュールID番号を処理部13が認識できることが好ましい。
図3は、処理部13を実現するコンピュータハードウェアの制御ブロック図である。本実施の形態の場合、処理部13を構成する各部は、図3に示すコンピュータハードウェアによって実現される仮想回路である。図3を参照して、処理部13を実現するコンピュータハードウェアは、CPU(central processing unit)500と、ディスプレイ501と、キーボード502と、スピーカ503と、ROM(Read Only Memory)504と、RAM(Random Access Memory)505と、メモリ駆動装置506と、マウス507と、通信デバイス508と、インターフェイス509と、バス510とを含む。CPU500は、各処理手順が記述されたプログラムをROM504から得る。CPU500は、そのプログラムを実行する。また、CPU500は、ディスプレイ501、キーボード502、スピーカ503、ROM504、RAM505、メモリ駆動装置506、マウス507、通信デバイス508、およびインターフェイス509とデータのやりとりを行う。ディスプレイ501は、表示しようとするデータを画像として表示する。これにより、そのデータは出力されることとなる。キーボード502は、機械的もしくは電子的なスイッチなどにより、押下されたキーを検出する。これにより、ユーザの指示が受付けられる。ユーザの指示はバス510を介してCPU500などに出力される。スピーカ503は、音声信号を音声に変換し、かつ出力する装置である。ROM504は、図3のコンピュータが情報処理を行うために必須の情報を格納する。RAM505は、プログラムを実行するために必要なデータを格納する装置としても使用される。メモリ駆動装置506は、PC(Personal Computer)カード600などの、装着や脱着が可能な記録媒体からプログラムを読取る。マウス507は、クリックやドラックによりアイコンの指定その他指令の入力をユーザに実施させる。通信デバイス508は、無線や有線などにより接続された製造装置などとデータをやりとりする。インターフェイス509は、警告灯602などに対して制御信号を出力する。これにより、警告灯602などに対して情報が出力されることとなる。バス510は、コンピュータを構成する装置を相互に接続する。
図4は、本実施の形態にかかる太陽電池セル100の模式的な断面図である。図4を参照して、本実施の形態において用いられる太陽電池セル100について説明する。
本実施の形態の場合、太陽電池セル100は、一辺155mmで厚さ200μmの多結晶シリコン基板から構成されている。太陽電池セル100において、p型シリコン基板101の受光面にn+層102が形成されることにより、pn接合が形成されている。n+層102の表面上には、反射防止膜103と、バスバー電極104と、後述するフィンガー電極108とがそれぞれ形成されている。p型シリコン基板101の受光面に対して反対側にあたる面である裏面には、p+層106が形成されている。p型シリコン基板101の裏面にはアルミニウム電極105および銀電極107がそれぞれ形成されている。
なお、必ずしも必要なものではないが、本実施の形態の場合、バスバー電極104の表面および銀電極107の表面には、半田がコーティングされている。半田をコーティングするための方法には、バスバー電極104および銀電極107を溶融半田槽に浸漬する方法が含まれる。
太陽電池セル100が製造されると、太陽電池セル100の電流−電圧特性(IV特性)を測定する。IV特性を測定するため、ソーラシミュレータを用いて太陽電池セル100に擬似太陽光が照射される。IV特性の測定の後、太陽電池セル100のうち所定の変換効率を満たす太陽電池セルのみがモジュール工程に供給される。
図5は、バスバー電極104とフィンガー電極108とのパターンを示す図である。本実施の形態の場合、バスバー電極104とフィンガー電極108とは、p型シリコン基板101の受光面上に形成されている。バスバー電極104は、比較的幅が大きく、線状で、かつ銀製の電極で構成されている。フィンガー電極108は、バスバー電極104から伸び、比較的幅が小さく、線状で、かつ銀製の複数の電極で構成されている。本実施の形態にかかる太陽電池セル100には、2本のバスバー電極104が受光面上に形成されている。各々のバスバー電極104から伸びる複数のフィンガー電極108は、セルの中心で互いに分離されている。
図6は、p型シリコン基板101の裏面上に形成されたアルミニウム電極105と矩形の銀電極107とのパターンを示す図である。銀電極107は、バスバー電極104の配置に対応し、かつ太陽電池セル100の中心に対して片側に偏るよう配置されている。アルミニウム電極105に加え銀電極107が設けられているのは、アルミニウム電極105に半田をコーティングしにくいので、半田を容易にコーティングできる銀電極107が必要となるためである。
図7から図33までを参照して、太陽電池セル100を用いて太陽電池モジュール120を製造する方法の一例を示す。図7は、太陽電池モジュール120の製造の手順を示すフローチャートである。
ステップS100にて、製造装置は、太陽電池セル100のバスバー電極104に導電性部材であるインターコネクタ109の一方を接続し、他方を別の太陽電池セル100の銀電極107に接続する。
図8は、太陽電池セル100を直列に接続した太陽電池ストリング110の模式的な断面図を示す。図8から明らかなように、太陽電池セル100の受光面のバスバー電極104に半田などによって固定されたインターコネクタ109は、隣接する太陽電池セル100の銀電極107にも、半田などによって固定されている。なお、図8においては、n+層102とp+層106との記載は省略されている。本実施の形態の場合、インターコネクタ109は、半田めっきが施された導電部材(銅線)である。ある太陽電池セル100のバスバー電極104と別の太陽電池セル100の銀電極107とにインターコネクタ109が重ねられた状態でそれらが加熱されることにより、インターコネクタ109と2つの太陽電池セル100とは接続される。このようにして太陽電池セル100同士が導電性部材で直列に接続されることにより太陽電池ストリング110が作成される。
図9は、太陽電池ストリング110の一部を受光面側からみた平面図である。図10は、太陽電池ストリング110の一部を裏面側からみた平面図である。図9および図10から明らかなように、本実施の形態の場合、受光面側のインターコネクタ109は太陽電池セル100の一端から他端に亘ってバスバー電極104に接続され、受光面とは反対側のインターコネクタ109は太陽電池セル100の裏面の一端から中央付近までの領域で銀電極107に接続されている。
ステップS102にて、製造装置は、太陽電池ストリング110を並べて、太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109と、他の太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109とを、導電性部材である配線材111、配線材112、および配線材113を用いて直列に接続する。インターコネクタ109を接続するための方法は特に限定されない。たとえば、その方法は、半田付けであってもよい。この際、後述するバイパスダイオード130も取付けられる。このステップによって、複数の太陽電池ストリング110は、太陽電池セルアレイ123になる。図11は、太陽電池モジュール120における、太陽電池ストリング110の並びと、配線材111、配線材112、および配線材113の接続状態とを模式的に示す図である。
ステップS104にて、製造装置は、太陽電池セルアレイ123を封入材としてのEVA(Ethylene Vinyl acetate、エチレンビニルアセテート)フィルム122とEVAフィルム124とで挟み込む。
ステップS106にて、製造装置は、EVAフィルム122とEVAフィルム124とに挟み込まれた太陽電池セルアレイ123を、ガラス板121とバックフィルム125との間に挟み込む。
ステップS108にて、製造装置は、EVAフィルム122とEVAフィルム124との間に入った気泡を減圧して抜き、ガラス板121、EVAフィルム122、EVAフィルム124、およびバックフィルム125に挟み込まれた太陽電池セルアレイ123を加熱する。このステップにおいてEVAフィルム122とEVAフィルム124とが硬化することにより、太陽電池ストリング110がEVA中に封入される。これにより、太陽電池モジュール120が作成される。
ステップS110にて、製造装置は、太陽電池モジュール120に、アルミニウム枠1262とアルミニウム枠1264とを取付ける。
ステップS112にて、製造装置は、アルミニウム枠1262とアルミニウム枠1264とが取付けられた太陽電池モジュール120に、ケーブル128を備えた端子ボックス127を取付ける。
図12は、太陽電池モジュール120の構造を表わす図である。図13は、太陽電池モジュール120の断面図である。尚、図13においてインターコネクタ109や端子ボックス127内の配線などは省略されている。
ステップS114にて、太陽電池モジュール評価装置10は、太陽電池モジュール120を検査し、検査の結果に応じた情報を製造装置に送信する。このステップは、後述する図17のフローチャートに示したステップS200からステップS226までの処理に相当する。
図14は完成した太陽電池モジュール120を第三角法により表わした図である。図14において、平面図と正面図と右側面図とは破線によって接続されている。図14に示すように、太陽電池モジュール120のアルミニウム枠1262とアルミニウム枠1264とは、ビスなどで互いに固定されている。
図15は、太陽電池モジュール120の底面を示す図である。2本のケーブル128の一端は端子ボックス127に接続されている。それらのケーブル128の他端は、それぞれメス端子1292とオス端子1294とを備えている。メス端子1292とオス端子1294とは、いずれも出力端子129の一種である。
図16は、太陽電池モジュール120における、太陽電池セル100の並びとバイパスダイオード130の接続状態とを回路図として示した図である。正常な発電を行っているときの電流の流れを図16の中の矢印で示す。枯葉などにより太陽電池セル100の受光面に部分的な影ができると、その部分の発電量が低下するとともに、その太陽電池セル100の電気抵抗が大きくなる。太陽電池セル100の電気抵抗が大きくなると、その太陽電池セル100が電流の妨げにもなり、かつその太陽電池セル100が抵抗損失により発熱する。電流が妨げられることや発熱を防止するため、部分的に影ができた太陽電池セル100をバイパスさせるバイパスダイオード機能を太陽電池モジュール120に持たせている。本実施の形態の場合、発電量が低下した太陽電池ストリング110をバイパスする電流の通り道として、太陽電池モジュール120にはバイパスダイオード130が3個取付けられている。
太陽電池モジュール120が完成した後、上述したパターンモードに該当しなかった太陽電池モジュール120には、ソーラシミュレータを用いた擬似太陽光が照射される。その際、太陽電池モジュール120のIV特性が検査される。IV特性が検査された後、IV特性が基準を満たした太陽電池モジュール120のみが、太陽光発電システムの生産に使用される。
図17は、太陽電池モジュール評価装置10を用いた太陽電池モジュール120の検査処理の制御の手順を示すフローチャートである。本実施の形態の場合、この検査処理は、たとえば太陽電池モジュール評価装置10の図示しない検査開始ボタンを押すことで開始される。また、外部メモリ21にて検査の管理を行う場合、処理部13への外部メモリ21の装着が検査の開始のトリガとみなされてもよい。この場合、外部メモリ21の装着が認識されたことでモジュールID番号が認識されたとして、後に外部メモリ21に検査の結果を格納しても構わない。図17を参照して、この検査処理の具体的な手順を説明する。
ステップS200にて、太陽電池モジュール120の識別コードであるモジュールID番号が識別される。モジュールIDを識別するための方法は特に限定されない。その方法の例には、次の2つの方法が含まれる。第1の方法は、受光ガラス面に印字もしくは象形化され、かつカメラ12が撮像した画像を認識部16に含まれる装置として動作するCPU500が識別する方法である。第2の方法は、外部メモリ21、バーコード、あるいはICタグなどに格納された情報を評価部19に含まれる装置として動作するCPU500が識別したり読出したりする方法である。本実施の形態の場合、第2の方法が採用されていることとする。モジュールID番号をカメラ12が撮像する場合、認識部16として動作するCPU500はモジュールID番号をディレクトリ管理情報として処理することが好ましい。この場合、モジュールID番号は、後にカメラ12が撮像する画像のデータと関連付けられるべく認識部16として動作するRAM505に一時格納されるのが好ましい。この場合、カメラ12が撮像すると、その画像を表わすデータはモジュールID番号のデータと関連付けられて格納される。一方、モジュールID番号を外部メモリ21などの外部情報より識別する場合、モジュールID番号は、評価部19として動作するRAM505に一時格納されるのが好ましい。最終的には、モジュールID番号は、太陽電池モジュール120の不良箇所の有無を表わす情報と関連付けられて、結果格納部20として動作するRAM505に格納されることが好ましい。
ステップS202にて、制御部15として動作するCPU500は、太陽電池モジュール120が導通しているか否かを判定する。本実施の形態の場合、導通チェックは次の手順により実施する。第1の手順は、太陽電池の短絡電流(Isc:short circuit current)あるいは開放電圧(Voc:open circuit voltage)を電源部11に内蔵の電流計や電圧計を用いて制御部15として動作するCPU500が測定する手順である。第2の手順は、それらの測定値を制御部15でチェックする手順である。導通している場合(ステップS202にてYES)、処理はステップS204へと移される。もしそうでないと(ステップS202にてNO)、処理はステップS218へと移される。
ステップS204にて、制御部15として動作するCPU500は、電圧を印加する命令を電源部11に出す。電源部11は、所定の順バイアス電圧を電源端子14に印加する。これにより、太陽電池モジュール120内に電力が供給される。このステップにおいて供給される電力はエレクトロルミネッセンス現象により太陽電池モジュール120を発光させるための電力なので、その電圧と電流とは太陽電池モジュール120の仕様に対応することとなる。電圧と電流とを仕様に対応させるため、太陽電池モジュール120内に流れる電流を電圧の印加時にセンスし、かつ電圧値を操作することによって、電流値が調整されても構わない。順バイアス電圧を印加する際、パターンモードを想定して順バイアス電圧が段階的に印加されても構わない。段階的に印加される場合、電圧値の増加の段階数は、バイパスダイオード130で電流パスが分割される数であってもよい。
ステップS206にて、カメラ12は、順バイアス電圧の電力によって太陽電池セル100の平面部分すなわち受光面から現れる光を画像として撮像する。撮像された画像のデータは認識部16として動作するCPU500に送られる。本実施の形態の場合、認識部16として動作するCPU500は、撮像された画像のうち太陽電池セル100の部分を認識する。これにより、処理部13は、1つの太陽電池セル100の、電力の供給によって現れる光の像のデータに基づいて、太陽電池モジュール120が不良品か否かを表わすパターン情報を出力する装置として動作することが可能になる。また、本実施の形態の場合、認識部16として動作するCPU500は、撮像された画像のうち太陽電池セル100を構成する電極の影に基づき、その電極の位置を認識する。これにより、処理部13は、太陽電池セル100の電極の影を含む像のデータに基づいて、太陽電池モジュール120が不良品か否かを表わすパターン情報を出力することが可能となる。
電極の位置が認識されると、認識部16として動作するCPU500は、太陽電池モジュール120の向きをその位置により認識する。隣接する太陽電池セル100が複数のインターコネクタ109で接続され、かつ片方のインターコネクタ109の接続不良がある場合、電極の位置が認識されると、どちらのインターコネクタ109を接続する製造装置に原因があるかが特定できるためである。さらに、受光面とは反対側の電極の方が電極の形状に特徴を持たせることが比較的容易であるので、本実施の形態にかかる認識部16として動作するCPU500は、太陽電池セル100の裏面の電極の位置を認識することにより、太陽電池モジュールの向きを認識する。これにより、処理部13は、太陽電池セル100の電極の影を含む像のデータを用いて、太陽電池モジュール120が不良品か否かを表わすパターン情報を出力する装置として動作することが可能となる。
なお、本実施の形態の場合、認識部16として動作するCPU500は、太陽電池セル100の部分や電極の位置を認識しようとする際、その部分の座標を特定している。これにより、認識部16として動作するCPU500は、不良が発生した原因を特定する際、不良が発生した太陽電池セル100の座標を用いて不良の発生の原因を特定できる。
ステップS208にて、比較部18として動作するCPU500は、認識部16として動作するCPU500が識別した画像のパターンと基準パターンとを比較する。比較の方法は、認識部16が識別した画像のパターンの少なくとも一部と基準パターンとが比較されるものであれば、特に限定されない。その方法の例には、太陽電池セル100単位の基準パターンもしくは太陽電池ストリング110単位の基準パターンに該当するものを抽出し、太陽電池セル100単位もしくは太陽電池ストリング110単位に符号化を行う方法と、認識部16が識別した画像のパターンのうち基準パターンに該当する箇所を重畳させる方法とがある。本実施の形態の場合、前者の方法が採用されていることとする。本実施の形態の場合、比較部18として動作するCPU500は、認識部16が識別した画像のパターンと基準パターンのいずれかとの一致度が閾値以上であれば、それらの像は一致しているとみなす。
なお、後者の方法が採用される場合、パターンの重畳は太陽電池セル100単位もしくは太陽電池ストリング110単位で実施されてもよい。後者の方法が採用される場合、パターン格納部17として動作するROM504に格納される基準パターンは、太陽電池セル100単位の基準パターンでも、太陽電池セル100単位のパターンが複数集合したパターンでも構わない。太陽電池セル100単位のパターンが複数集合したパターンがパターン格納部17に格納される基準パターンである場合、その基準パターンは、太陽電池セル100単位のパターンが太陽電池ストリング110の長手方向に並ぶパターンであることが好ましい。太陽電池セル100単位のパターンが太陽電池ストリング110の長手方向に並ぶパターンがパターン格納部17に格納される基準パターンの場合、太陽電池セル100単位のパターンが並ぶ数は太陽電池ストリング110を構成する太陽電池セル100の数に等しい。
ステップS210にて、評価部19として動作するCPU500は、ステップS208で比較されたパターン比較の結果を用いて、太陽電池モジュール120の不良箇所の有無を特定する。不良箇所が有る場合、評価部19として動作するCPU500は不良箇所および不良原因も特定する。
太陽電池モジュール120に生じる不良の種類であるパターンモードとして、以下のモードが考えられる。パターンモード「A1」とパターンモード「A2」とは、太陽電池セル100の割れである。パターンモード「B」は、バスバー電極104を挟んだ太陽電池セル100中央よりのフィンガー電極108がオープンしている不良である。パターンモード「C」は、配線材111、配線材112、あるいは配線材113とインターコネクタ109との接続不良である。パターンモード「D」は、太陽電池セル100の電極間におけるショートである。パターンモード「E」は、太陽電池ストリング110の逆接続、バイパスダイオード130のショート、あるいは太陽電池セル100のオープン不良である。これらのパターンモードとその原因との関係として、以下の関係が考えられる。
原因Iは、太陽電池モジュール120作製のための封入工程における、ラミネート時のストレスである。これにより、太陽電池セル100に割れが生じる。
原因IIは、太陽電池セル100の電極を形成するための工程(銀ペーストをスクリーン印刷などにより印刷する工程)における、印刷パターンの形状劣化、スキージング制御トラブル、あるいは銀ペースト量不足などである。これにより、バスバー電極104とフィンガー電極108とのオープン不良もしくはフィンガー電極108の電線の幅不足(すなわち、フィンガー電極108の電線の抵抗が許容値を超える現象)が生じる。
原因IIIは、配線材111、配線材112、あるいは配線材113とインターコネクタ109との半田付け不良である。この不良は、太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109と、他の太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109とに、導電性部材である配線材111、配線材112、および配線材113を半田付けする工程において生じる。この半田付け工程は、配線材111、配線材112、あるいは配線材113と太陽電池ストリング110との接続工程の一部である。この不良により、太陽電池セル100のうち一方のバスバー電極104に接続している半面のみが発電する現象が生じる。
原因IVは、太陽電池ストリング110の作製工程において、ウエハエッジへの半田の回りこみなどである。これにより、受光面の電極と裏面の電極との間に短絡が生じる。
原因V−1は、太陽電池ストリング110のセッティングミス(太陽電池ストリング110を正しい方向とは逆の方向に接続する)である。この不良は、太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109と、他の太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109とに、導電性部材である配線材111、配線材112、および配線材113を半田付けする工程において生じる。
原因V−2は、バイパスダイオード130のショートである。
原因V−3は、1つの太陽電池セル100に接続されたインターコネクタ109が共に断線するなどといった非導通不良である。これにより、複数の太陽電池ストリング110からの電力が出力されないという現象が生じる。
図18から図22までの図は、カメラ12によって得られる画像の一例である。
図18は、不良が生じた場合の第1の画像例を表わす。本実施の形態の場合、図18に示す不良1810をパターンモード「A1」に分類する。
図18に示す割れは、インターコネクタ109と交差する方向への割れである。太陽電池セル100の中央より左半面にある裏面電極と受光面電極とがインターコネクタ109によってそれぞれ隣接する太陽電池セル100に接続されている。この太陽電池セル100での発電は図18における左半分で行われ、右半分は発電に寄与しないと考えられる。したがって、検査においては、左半面からの発光が周囲の太陽電池セル100よりも強くなり、かつ右半面が発光していない状態となる。このような状態の場合、製造直後の出力特性が所定の基準を満たしていても、割れた太陽電池セル100が抵抗体として発熱する。パターンモード「A1」やパターンモード「A2」のセル割れが発生した太陽電池セル100において発光強度が部分的に周囲のセルより明るい場合、割れた太陽電池セル100が発電中に発熱していることを裏付けている。割れた太陽電池セル100が抵抗体として発熱すると、インターコネクタ109の接続箇所やEVAフィルム122やEVAフィルム124などに経時劣化が起こる。それらが起こると、太陽電池ストリング110の出力低下による太陽電池モジュール120全体の出力低下が発生し得る。このことは余り好ましくないことである。
図19は、不良が生じた場合の第2の画像例を表わす。本実施の形態の場合、図19に示す太陽電池セル100のうち、上から1行目の右から3番目に示す不良1910や5番目に示す不良1950、上から4行目の右から2番目に示す不良1920や3番目に示す不良1930、および上から5行目の右から2番目に示す不良1940をパターンモード「A2」に分類する。
パターンモード「A2」のセル割れは、インターコネクタ109と平行な方向に太陽電池セル100が割れた状態もしくはインターコネクタ109に対して斜め方向に太陽電池セルが割れた状態を表わす。パターンモード「A2」のセル割れが発生した場合、太陽電池セル100の発電量の低下は発生する。パターンモードが同じ太陽電池セル100が隣り合っていることは、太陽電池ストリング110をラミネートする際の局所的なストレスにより太陽電池セル100に割れが生じたことを表わす。これにより、パターンモードの配列を分析することにより、不良を発生させる工程を特定できる場合がある。
本実施の形態の場合、図19に示す太陽電池セル100のうち、上から1行目の一番右、上から2行目の左から3番目、および下から1行目の右から4番目や6番目に示す各不良をパターンモード「B」に分類する。
パターンモード「B」の不良については、太陽電池セル100の方向を判別すれば、不良の原因となった装置を推定することが可能となる。太陽電池セル100の方向を判別するためには、印刷方向とフィンガー電極108がオープンしている箇所(方向)との関係を取得すればよい。その関係を取得する為には、電極パターンの陰影を認識部16が認識すればよい。なお、現実にその陰影を認識するのがCPU500であることは言うまでもない。
図20は、不良が生じた場合の第3の画像例を表わす。本実施の形態の場合、図20に示す太陽電池セル100のうち、上から2行目の右から4番目に示す不良2010をパターンモード「A2」に分類する。本実施の形態の場合、図20に示す太陽電池セル100のうち、上から2行目の右から2番目に示す不良2020や5番目に示す不良2030をパターンモード「B」に分類する。本実施の形態の場合、図20に示す太陽電池セル100のうち、上から3行目や5行目の左から1番目に示す各不良2040,2050をパターンモード「C」に分類する。
パターンモード「C」は、太陽電池セル100のうち一方のバスバー電極104に接続している半面が暗く、かつ他方のバスバー電極104に接続している半面が明るい、太陽電池ストリング110端の太陽電池セル100の画像として現れる。パターンモード「C」の不良が発生した太陽電池セル100に隣り合う太陽電池セル100の画像は、明るさに偏りのない画像となる。パターンモード「C」の不良が発生した太陽電池セル100において、裏面全体のアルミニウム電極105により等分された電流パスが形成されているためである。
図21は、不良が生じた場合の第4の画像例を表わす。本実施の形態の場合、図21に示す太陽電池セル100のうち、上から2行目の右から4番目に示す不良をパターンモード「A2」に分類する。本実施の形態の場合、図21に示す太陽電池セル100のうち、上から2行目の左から4番目に示す不良2110をパターンモード「D」に分類する。
パターンモード「D」は、隣接する太陽電池セル100に比べ全体が暗い太陽電池セル100の画像として現れる。パターンモード「D」の不良が発生する原因は、正電極と負電極との間のショートと考えられる。正電極と負電極との間のショートの原因は、太陽電池ストリング110を形成する工程において、ウエハエッジで半田が回り込んだことなどと考えられる。
図22は、不良が生じた場合の第5の画像例を表わす。本実施の形態の場合、図22に示すような、2列の太陽電池ストリング110全体にかかる不良2210をパターンモード「E」に分類する。
パターンモード「E」の不良が発生する原因は、図23に示すようにバイパスダイオード130経由の電流パスが発生していることにある。図23は、太陽電池モジュール120における、バイパスダイオード130経由の電流パスが発生していることを回路図で示した図である。この場合、図23に示す太陽電池ストリング110のうち左2列の太陽電池ストリング110には電流が流れなくなっている。バイパスダイオード130経由の電流パスが発生している原因の1つは、次に述べる工程における、インターコネクタ109と配線材111などとの部分的な半田付け不良と考えられる。その工程とは、太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109と、他の太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109とに、配線材111と、配線材112と、配線材113とを半田付けする工程である。
なお、図18から図22までの図によって明らかなように、太陽電池モジュール評価装置10によって得られる画像には太陽電池セル100の電極パターンの陰影が観られる。太陽電池セル100の裏面の電極の陰影は鮮明に写っている。太陽電池セル100の裏面の銀電極107の発光が少ないという現象や、太陽電池セル100の受光面側の電極上のインターコネクタ109が太陽電池セル100の発光を遮っているという現象が重なっているためである。本実施例においては太陽電池セルを9個直列に接続した太陽電池ストリングの向きを変えて交互に6列に配列し太陽電池セルを54個直列に接続した太陽電池モジュールの例に説明したが、奇数列のストリング専用の製造ラインと偶数列のストリング専用の製造ラインを用いた場合はストリング単位でこれら電極の陰影をふくめた画像パターンを認識することで、製造ラインの特定が可能となる。
また、以上の説明から明らかなように、太陽電池セル100に欠陥がある場合に撮像される画像の種類は多い。撮像される画像の種類は多いが、コンピュータによる情報処理などにより比較演算することで、それらの画像に基づいて太陽電池セル100にどのような欠陥が含まれているかを特定することは可能である。また、セル単位の像を認識する場合は隣接する太陽電池セル同士を比較することが可能であり、互いに比較することで割れ等の不良セルを検出することも可能である。
さらに、太陽電池セル100の電極パターンの陰影を認識することで隣接する太陽電池セル同士の向きを合わせて比較することが可能となり、精度よく不良セルを検出することも可能である。
なお、太陽電池モジュール120において、互いに配列の方向が異なる太陽電池ストリング110が交互に配列されている。これにより、各々配列の方向が異なる太陽電池ストリング110を2系統の製造ラインが製造する場合、異常が生じた太陽電池ストリング110が何れの製造ラインで作製されたかは、次に述べる方法を用いて判別される。その方法とは、電極パターンの陰影を認識することで太陽電池セル100の方向を判別する方法である。異常が生じた太陽電池ストリング110が何れの製造ラインで作製されたかを判別することで、より一層効果的に製造工程へのフィードバックが可能となる。
ステップS210にて、評価部19として動作するCPU500は、ステップS208における比較の結果に基づいて、太陽電池モジュール120に不良があるか否かすなわち太陽電池モジュール120が検査に合格したか否かを判断する。検査に合格したと判断される場合(ステップS210にてYES)、処理はステップS212へと移される。もしそうでないと(ステップS210にてNO)、処理はステップS220へと移される。
ステップS212にて、評価部19として動作するディスプレイ501とインターフェイス509とは、同じく評価部19として動作するCPU500の制御に従い、検査が合格であることを表わす情報を出力する。検査が合格であることを表わす情報は、たとえば「このモジュールは合格です」といった表示や警告灯602などの点灯により表わされる。
ステップS214にて、評価部19として動作するCPU500は、ステップS208で比較されたパターン比較の結果を表わす情報をモジュールID番号とともに結果格納部20として動作するRAM505に格納する。本実施の形態の場合、「パターン比較の結果を表わす情報」として実際に格納される情報は、パターンモードの内容を表わす情報や不良モードの内容を表わす情報である。
ステップS216にて、評価部19として動作するディスプレイ501とインターフェイス509とは、同じく評価部19として動作するCPU500の制御に従い、太陽電池モジュール評価装置10の操作者に情報を出力する。本実施の形態の場合、その情報は、「モジュールを交換して下さい」という文字列の表示や警告灯602の点灯などとして出力される。
ステップS218にて、評価部19として動作するディスプレイ501とインターフェイス509とは、同じく評価部19として動作するCPU500の制御に従い、太陽電池モジュール評価装置10の操作者に情報を出力する。本実施の形態の場合、その情報は、「モジュールを再度セッティングしてください」という文字列の表示や警告灯602の点灯などとして出力される。
ステップS220にて、評価部19として動作するディスプレイ501とインターフェイス509とは、同じく評価部19として動作するCPU500の制御に従い、検査が不合格であることを表わす情報を出力する。本実施の形態の場合、その情報は、「このモジュールは不合格です」という文字列の表示や警告灯602の点灯などとして出力される。
ステップS222にて、評価部19として動作するCPU500は、検査に合格したか否かに関する情報(太陽電池モジュール120の不良箇所およびパターンモードなど)をモジュールID番号とともに結果格納部20として動作するRAM505に格納する。
ステップS224にて、評価部19として動作するCPU500は、ステップS208にて得られたパターンモードもしくは結果格納部20に累積されたパターンモードなどの情報を分析することで、不良が発生する原因となっている工程を特定する。図24から図33までの図は、本実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置10が得た画像に対して評価部19として動作するCPU500が行った処理を示す。
図24は、図18に示した画像に対し、太陽電池セル100単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。図24は、太陽電池モジュール120を構成する太陽電池セル100のうち、上から2行目で左から4列目の太陽電池セル100がパターンモード「A1」に該当することを表わす。図25は、パターンモード「A1」に該当する太陽電池セル100と隣接する太陽電池セル100がどのパターンモードにも該当していないので、パターンモード「A1」に該当する太陽電池セル100が不良モード「V」すなわち高抵抗状態のセル割れに該当することを表わす。高抵抗状態とは電流が流れにくい状態を指し、複数の太陽電池セルが互いにインターコネクタで接続された太陽電池モジュールのストリング内にセル割れが発生している場合、このような像を示すパターンとなる。
図26と図27とは、図19に示した画像に対し、図24と図25とを参照して説明した処理と同様の処理を施した状態を表わす図である。図26は、太陽電池モジュール120を構成する太陽電池セル100のうち、上から4行目で右から2列目と3列目との太陽電池セル100がパターンモード「A2」に該当することを表わす。図27は、隣接する太陽電池セル100が同じパターンモード「A2」に該当することでクラスターが形成されているので、パターンモード「A2」に該当する太陽電池セル100が不良モード「W」すなわち連続するセル割れに該当することを表わす。
図28と図29とは、図20に示した画像に対し、図24と図25とを参照して説明した処理と同様の処理を施した状態を表わす図である。図28は、太陽電池モジュール120を構成する太陽電池セル100のうち、左から1列目で上から3行目と5行目との太陽電池セル100がパターンモード「C」に該当することを表わす。図29は、パターンモード「C」に該当する太陽電池セル100と隣接する太陽電池セル100がどのパターンモードにも該当していないので、パターンモード「C」に該当する太陽電池セル100が不良モード「X」すなわち太陽電池ストリング110と配線材との接続不良に該当することを表わす。
図30と図31とは、図21に示した画像に対し、図24と図25とを参照して説明した処理と同様の処理を施した状態を表わす図である。図30は、太陽電池モジュール120を構成する太陽電池セル100のうち、左から4列目で上から2行目の太陽電池セル100がパターンモード「D」に該当することを表わす。図31は、パターンモード「D」に該当する太陽電池セル100と隣接する太陽電池セル100がどのパターンモードにも該当していないので、パターンモード「D」に該当する太陽電池セル100が不良モード「Y」すなわち太陽電池セル100の正電極と負電極との短絡(絶縁不良)に該当することを表わす。
図32と図33とは、図22に示した画像に対し、図24と図25とを参照して説明した処理と同様の処理を施した状態を表わす図である。図32は、太陽電池モジュール120を構成する太陽電池セル100のうち、下2行の太陽電池セル100がパターンモード「D」に該当することを表わす。図33は、ストリング単位で同じパターンモードに該当することによりクラスターが形成されているので、パターンモード「D」に該当する太陽電池セル100が不良モード「Z」すなわち太陽電池ストリング110の逆接続もしくはバイパスダイオード130の短絡に該当することを表わす。尚、このようにパターンモードの情報を履歴情報として蓄積することで、データ解析時や経時状態変化の管理などに非常に有効である。
ステップS226にて、評価部19として動作する通信デバイス508は、同じく評価部19として動作するCPU500の制御に従い、不良の原因となっている工程を実施している装置へ、フィードバックデータを転送する。本実施の形態の場合、「フィードバックデータ」とは、不良モードのデータである。フィードバックデータを転送することに代え、評価部19として動作するディスプレイ501やインターフェイス509は、不良の原因となっている工程を実施している作業者や管理者に対し、フィードバックデータを出力しても構わない。これらの処理があった後、評価部19による評価の結果すなわちフィードバックデータの内容に応じて、上述したステップS100からステップS112までの各ステップのうち少なくとも1つのステップの内容が変更される。ステップの内容の変更は、上述したステップS100からステップS112までの各ステップを担当する装置がそれぞれ自動的に実施しても、それらの装置の管理者が手動で実施してもよい。
以上のようにして、本発明の第1の実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置は、カメラによって撮像された光の像を分析することで、太陽電池セルのモジュール製造工程中に発生した不良とその原因とを迅速によく特定できる。太陽電池モジュールに対してエネルギを供給することで現れる光の像が、太陽電池セルのモジュール製造工程中に発生した不良とその原因とをよく反映するためである。
太陽電池セルのモジュール製造工程中に発生した不良とその原因とが迅速に特定されると、本実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置は、不良を発生させた装置へフィードバックデータを転送したりその装置の作業担当者や管理者に通達したりすることが可能となる。これにより、インターコネクタで接続された太陽電池モジュールの製造工程を管理することが容易となる。また、太陽電池モジュールの製造に対するフィードバック制御が可能となる。フィードバック制御が可能となるので、高い発電効率が維持できる太陽電池モジュールを効率よく製造することが可能となる。
そのようなことが可能になるので、高い発電効率が維持できる太陽電池モジュールの量産を安定して行える。また、そのような太陽電池モジュールを用いて太陽光発電システムを構築することで、高い発電効率が維持できる太陽光発電システムを安価に生産できる。そのような太陽光発電システムが安価に生産されるので、太陽光発電システムに対する初期投資や維持費の回収を早期に実現できる。初期投資や維持費の回収が早期に実現されると、太陽光発電システムの普及が一層進む。その結果、太陽光発電システムの普及を一層進めることができる太陽電池モジュール評価装置、太陽電池モジュール評価方法、および太陽電池モジュール製造方法を提供できる。
また、本実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置は、電極パターンの陰影を認識することで太陽電池セルの方向を判別できるので、正確な座標情報を元に不良品の太陽電池セルを特定できる。
なお、本実施の形態の第1の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置は、単結晶あるいはアモルファスのシリコンの平板から構成されている太陽電池セルを用いた太陽電池モジュールを評価する装置であってもよい。
また、本実施の形態の第2の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置は、上述した電源部11に代えて、太陽電池モジュール120にエネルギを供給する装置を含んでもよい。この太陽電池モジュール評価装置は、上述した電源部11に加えて、太陽電池モジュール120にエネルギを供給する装置を含んでもよい。供給されるエネルギの形態の例には、光が含まれる。これにより、カメラ12は、フォトルミネッセンス現象により太陽電池セル100から現れる光の像を撮像することが可能になる。
また、本実施の形態の第3の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置は、上述した電源部11に代えて、エレクトロルミネッセンス現象により発光するための電力以外の電力を供給する装置を含んでもよい。
また、本実施の形態の第4の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置は、パターン格納部17と比較部18とに代え演算部を含んでもよい。この場合、演算部は、カメラ12が撮像した像のうち認識部16によりパターン認識された部分のデータに対する演算を実施する。そのような演算には、認識部16によりパターン認識された部分を構成する画素の明度の平均値を算出する処理や、そのような明度の標準偏差を算出する処理が含まれる。なお、この場合、太陽電池モジュール評価装置は、評価部19に代え、太陽電池モジュール120が不良品か否かを表わすパターン情報のうち演算部が演算した結果に対応する情報を出力する装置を含むこととなる。この装置が出力する情報には、明度の平均値が閾値以上か否かを表わす情報や、明度の標準偏差が閾値以上か否かを表わす情報が含まれる。この場合も、太陽電池モジュール評価装置の処理部は、太陽電池モジュール120への電力の供給によって現れる光の像であってカメラ12が撮像した像のデータに基づいて、太陽電池モジュール120が不良品か否かを表わすパターン情報を出力する装置となる。
また、本実施の形態の第5の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置の認識部は、ステップS206にて、太陽電池セル100に代えて太陽電池ストリング110を認識してもよい。これにより、本実施の形態の第5の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置の処理部は、1つの太陽電池ストリング110の、電力の供給によって現れる光の像のデータに基づいて、太陽電池モジュール120が不良品か否かを表わすパターン情報を出力する装置として動作することとなる。
また、本実施の形態の第6の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置の処理部は、結果格納部20を含まなくてもよい。この場合、太陽電池モジュール120が不良品か否かを表わすパターン情報と、太陽電池モジュール120の製造装置に不良品であるということをフィードバックするために必要なデータとは、ディスプレイ501や警告灯602などによって作業者に提示されることとなる。
また、本実施の形態の第7の変形例において、ステップS100からステップS1124までの各ステップのうち少なくとも1つのステップの処理は、作業者が手作業で実施してもよい。
図34は、本発明の第2の実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置3410を示す構成図である。
太陽電池モジュール評価装置3410は、製造途中の太陽電池モジュール118のリード線に順バイアスの電圧を印加することで電力を供給する電源部11と、電力の供給によって現れる光の像を撮像するカメラ12と、カメラ12が撮像した像のデータに基づいて、その像をパターン認識し、かつ製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを表わすパターン情報を後述する警告灯602などに出力する処理部3413とを含む。製造途中の太陽電池モジュール118を検査する際には、製造途中の太陽電池モジュール118のリード線に、電源部11の一部である接続器140が接続される。接続器140は、電源部11の一部であるケーブル144を介して電源部11の本体に接続されている。本実施の形態の場合、電源部11は、シリコン製で平板型の太陽電池へエネルギを供給することとなる。電源部11が電力を供給するので、製造途中の太陽電池モジュール118を構成する太陽電池セル100は、エレクトロルミネッセンス現象により発光することとなる。
図35は、処理部3413の制御ブロック図である。図35を参照して、処理部3413は、電源部11、カメラ12、および処理部3413自身をそれぞれ制御する制御部15と、カメラ12が撮像した像のデータから太陽電池セル100の形状をパターン認識する認識部16と、基準パターンのデータを予め格納するパターン格納部17と、カメラ12が撮像した像のうち認識部16によりパターン認識された部分と基準パターンとを比較する比較部18と、製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを表わすパターン情報を出力する評価部3519とを含む。なお、本実施の形態において、「基準パターン」とは、不良品の太陽電池モジュールへの電力の供給によって現れる光の像のことである。
本実施の形態の場合、処理部3413は、製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを表わすパターン情報を格納する結果格納部20を含む。結果格納部20は、太陽電池モジュールの製造装置に不良品であるということをフィードバックするために必要なデータを抽出するデータ抽出部と、抽出されたデータを外部の装置に送信するデータ送信部とを含む。
処理部3413は、外部メモリ21に接続されていることが好ましい。外部メモリ21は、評価部3519が出力した情報を保存する装置である。工程管理シートのデータが外部メモリ21に保存され、かつそのような外部メモリ21が製造途中の太陽電池モジュール118にそれぞれ備え付けられている場合、その外部メモリ21内に、モジュールID番号も保存されてよい。外部メモリ21内にモジュールID番号が予め保存されている場合、モジュールID番号を処理部3413が認識できることが好ましい。
図36は、処理部3413を実現するコンピュータハードウェアの制御ブロック図である。本実施の形態の場合、処理部3413を構成する各部は、図36に示すコンピュータハードウェアによって実現される仮想回路である。図36に示されるコンピュータは、図3に示されるコンピュータと同様の構成を有する。当該構成により実現される機能も同じである。したがって、ここでは、当該コンピュータハードウェアの説明は、繰り返さない。
図37は、本実施の形態にかかる太陽電池セル100の模式的な断面図である。図37を参照して、本実施の形態において用いられる太陽電池セル100について説明する。
本実施の形態の場合、太陽電池セル100は、一辺155mmで厚さ200μmの多結晶シリコン基板から構成されている。太陽電池セル100において、p型シリコン基板101の受光面にn+層102が形成されることにより、pn接合が形成されている。n+層102の表面上には、反射防止膜103と、バスバー電極104と、後述するフィンガー電極108とがそれぞれ形成されている。p型シリコン基板101の受光面に対して反対側にあたる面である裏面には、p+層106が形成されている。p型シリコン基板101の裏面にはアルミニウム電極105および銀電極107がそれぞれ形成されている。
なお、必ずしも必要なものではないが、本実施の形態の場合、バスバー電極104の表面および銀電極107の表面には、半田がコーティングされている。半田をコーティングするための方法には、バスバー電極104および銀電極107を溶融半田槽に浸漬する方法が含まれる。
太陽電池セル100が製造されると、太陽電池セル100の電流−電圧特性(IV特性)を測定する。IV特性を測定するため、ソーラシミュレータを用いて太陽電池セル100に擬似太陽光が照射される。IV特性の測定の後、太陽電池セル100のうち所定の変換効率を満たす太陽電池セルのみがモジュール工程に供給される。
図38は、バスバー電極104とフィンガー電極108とのパターンを示す図である。本実施の形態の場合、バスバー電極104とフィンガー電極108とは、p型シリコン基板101の受光面上に形成されている。バスバー電極104は、比較的幅が大きく、線状で、かつ銀製の電極で構成されている。フィンガー電極108は、バスバー電極104から伸び、比較的幅が小さく、線状で、かつ銀製の複数の電極で構成されている。本実施の形態にかかる太陽電池セル100には、2本のバスバー電極104が受光面上に形成されている。各々のバスバー電極104から伸びる複数のフィンガー電極108は、セルの中心で互いに分離されている。
図39は、p型シリコン基板101の裏面上に形成されたアルミニウム電極105と矩形の銀電極107とのパターンを示す図である。銀電極107は、バスバー電極104の配置に対応し、かつ太陽電池セル100の中心に対して片側に偏るよう配置されている。アルミニウム電極105に加え銀電極107が設けられているのは、アルミニウム電極105に半田をコーティングしにくいので、半田を容易にコーティングできる銀電極107が必要となるためである。
図40から図53までを参照して、太陽電池セル100を用いて太陽電池モジュールを製造する方法の一例を示す。図40は、太陽電池モジュールの製造の手順を示すフローチャートである。
ステップS100にて、製造装置は、太陽電池セル100のバスバー電極104に導電性部材であるインターコネクタ109の一方を接続し、他方を別の太陽電池セル100の銀電極107に接続する。
図41は、太陽電池セル100を直列に接続した太陽電池ストリング110の模式的な断面図を表わす。図41から明らかなように、太陽電池セル100の受光面のバスバー電極104に半田などによって固定されたインターコネクタ109は、隣接する太陽電池セル100の銀電極107にも、半田などによって固定されている。なお、図41においては、n+層102とp+層106との記載は省略されている。本実施の形態の場合、インターコネクタ109は、半田めっきが施された導電部材(銅線)である。ある太陽電池セル100のバスバー電極104と別の太陽電池セル100の銀電極107とにインターコネクタ109が重ねられた状態でそれらが加熱されることにより、インターコネクタ109と2つの太陽電池セル100とは接続される。このようにして太陽電池セル100同士が導電性部材で直列に接続されることにより太陽電池ストリング110が作成される。図42は、太陽電池ストリング110の一部を受光面側からみた平面図である。図43は、太陽電池ストリング110の一部を裏面側からみた平面図である。図42および図43から明らかなように、本実施の形態の場合、受光面側のインターコネクタ109は太陽電池セル100の一端から他端に亘ってバスバー電極104に接続され、受光面とは反対側のインターコネクタ109は太陽電池セル100の裏面の一端から中央付近までの領域で銀電極107に接続されている。
図40を再び参照して、ステップS102にて、製造装置は、太陽電池ストリング110を並べて、太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109と、他の太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109とを、導電性部材である配線材111、配線材112、および配線材113を用いて直列に接続する。インターコネクタ109を接続するための方法は特に限定されない。たとえば、その方法は、半田付けであってもよい。この際、後述するバイパスダイオード130も取付けられても構わない。このステップによって、複数の太陽電池ストリング110は、太陽電池セルアレイ123になる。図44は、太陽電池セルアレイ123における、太陽電池ストリング110の並びと、配線材111、配線材112、および配線材113の接続状態とを模式的に示す図である。
図40を再び参照して、ステップS4004にて、製造装置は、太陽電池セルアレイ123を封入材としてのEVA(Ethylene Vinyl acetate、エチレンビニルアセテート)フィルム122とEVAフィルム124とで挟み込む。例えば、受光面側のガラス板121の上にEVAフィルム122、太陽電池セルアレイ123、EVAフィルム124の順で載置することで太陽電池セルアレイ123を挟み込む。
ステップS4006にて、製造装置は、EVAフィルム122とEVAフィルム124とに挟み込まれた太陽電池セルアレイ123を、ガラス板121とバックフィルム125との間に挟み込む。例えば、配線材111の一部であるリード線と配線材112の一部であるリード線とが、バックフィルム125に開口した図示しない穴より引き出される様にEVAフィルム124の上にバックフィルム125を載置する。
ステップS4008にて、製造装置は、EVAフィルム122とEVAフィルム124との間に入った気泡を減圧して抜き、ガラス板121、EVAフィルム122、EVAフィルム124、およびバックフィルム125に挟み込まれた太陽電池セルアレイ123を加熱してラミネートを行う。加熱の際の温度は393K〜403K程度である。このステップにおいてEVAフィルム122とEVAフィルム124とが圧着することにより、太陽電池ストリング110が位置決めされた状態でEVA中に封入される。これにより、製造途中の太陽電池モジュール118が作成される。ただし、この温度ではEVAフィルム122とEVAフィルム124とが溶融状態で圧着されているが十分架橋反応しない温度であり、EVAフィルム124に圧着されたバックフィルム125を容易に剥がすことが可能である。また、バックフィルム125を部分的に取り除くことも可能である。交換が必要な場合は、バックフィルム125を剥がした後、EVAフィルム122とEVAフィルム124に挟まれた太陽電池セルもしくは太陽電池ストリングをEVAフィルムごと取出し、正常なものと交換する。交換の際には、ガラス板121側のEVAフィルム122およびバックフィルム125側のEVAフィルム124を合わせて交換するのが好ましく、適宜、不良セル等の電極に接続されたインターコネクタ109等の分離および交換良品セル等の再接続を行う。EVAフィルムで挟持された交換良品セル等は再びバックフィルム125で覆い再度ラミネートする。
図45は、製造途中の太陽電池モジュール118の構造を表わす図であり、受光面を上側にした分解斜視図である。図46は、製造途中のラミネート後の太陽電池モジュール118の断面図である。
図40を再び参照して、ステップS4010にて、製造装置は、製造途中の太陽電池モジュール118を太陽電池モジュール評価装置3410が検査しやすい姿勢に保持する。太陽電池モジュール評価装置3410は、リード線1112およびリード線1114と、リード線1122およびリード線1124とに、接続器140を接続する。リード線1112およびリード線1114は、配線材111のリード線である。リード線1122およびリード線1124は、配線材112のリード線である。これにより、これらのリード線のうち導体が露出した部分に電気エネルギを供給することが可能になる。なお、このステップにおいて、導体が露出した部分を「露出部分」と称する。図44から明らかなように、本実施の形態の場合、太陽電池ストリング110のグループは、配線材111に取付けられたリード線と、配線材112に取付けられたリード線とによって、太陽電池ストリング110のグループごとに電力を供給できるように区切られている。太陽電池ストリング110のグループがそのように区切られているので、それらのリード線の露出部分に電気エネルギを供給することで、それらのリード線によって区切られた太陽電池セル100の集合体それぞれに、それらのリード線を介して電力を供給できることとなる。電力が供給できるのであれば、露出部分に接続器140を接続するための方法はどのような方法であってもよい。たとえば、接続器140を露出部分に押し当てても構わないし、太陽電池モジュール評価装置3410に固定された接続器140に製造途中の太陽電池モジュール118を載せ、製造途中の太陽電池モジュール118の自重で露出部分を押し当てても構わないし、接続器140と露出部分とをクリップなどで接続しても構わない。本実施の形態の場合、接続器140を露出部分に押し当てる。接続器140が接続されると、太陽電池モジュール評価装置3410は、製造途中の太陽電池モジュール118の検査を行う。この検査における各処理は、後述する図54のフローチャートに示したステップS200からステップS226までの処理に相当する。検査が終了すると、太陽電池モジュール評価装置3410は、後述するフィードバックデータとは別に、検査の結果の情報を製造装置に送信する。
図47および図48を参照して、接続器140について説明する。図47は、接続器140の内部の配線を表わす図である。図48は、接続器140の機械的な構造を表わす概念図の一例であり、図47に示した接続器140を側面から見た場合の概念図である。本実施の形態の場合、接続器140は、4つの端子141と、端子141それぞれに取付けられた4つのバネ142と、4つの端子141の間にそれぞれ接続され、かつ直列に接続された3つのバイパスダイオード150とを含む。4つの端子141は、リード線1112と、リード線1122と、リード線1124と、リード線1114とにそれぞれ接触し、それらに電力を供給する。バネ142は、リード線1112と、リード線1122と、リード線1124と、リード線1114とに端子141それぞれを押し付ける。バイパスダイオード150は、端子141それぞれに電力を分配する。直列に接続された3つのバイパスダイオード150の両端の電圧は、電源部11の本体によって設定される。
図40を再び参照して、ステップS4012にて、製造装置は、ステップS4010にて受信した検査の結果の情報に基づいて、ステップS4010にて検査された製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを判断する。不良品と判断した場合(ステップS4012にてYES)、処理はステップS4014へと移される。もしそうでないと(ステップS4012にてNO)、処理はステップS4018へと移される。
ステップS4012にて不良品と判断した場合、ステップS4014にて、製造装置は、製造途中の太陽電池モジュール118が不良品と判断されたことを表わすランプを点灯する。製造装置は、不良品と判断された製造途中の太陽電池モジュール118を図示しない補修用のトレイに載せる。製造途中の太陽電池モジュール118が載せられると、作業者は、製造途中の太陽電池モジュール118のEVAフィルム124に圧着されたバックフィルム125を剥がし、EVAフィルム124を露出させる。つづいて、作業者は、表示装置などに映し出されたステップS4010にて受信した検査の結果の情報に基づいて、不良とみなされた太陽電池セル100を含む太陽電池ストリング110を新たな太陽電池ストリング110に交換する。ある太陽電池セル100のみが不良とみなされた場合、作業者は、その太陽電池セル100のみを新たな太陽電池セル100に交換しても構わない。
この際、作業者は、EVAフィルム122およびEVAフィルム124を含めて、ステップS4014にて剥がされた部分を補填し、バックフィルム125を適宜交換する。
ステップS4012にて良品と判断した場合、ステップS4018にて、製造装置は、製造途中の太陽電池モジュール118をおおよそ413Kから423Kまでの温度に加熱する。この工程において、EVAフィルム122とEVAフィルム124とが架橋反応を十分に起こし硬化することで、太陽電池セルアレイ123のEVA中への封入が完成する。このように製品として十分な程度に封入材が架橋するように製造途中の太陽電池モジュール118を加熱してEVAを架橋する工程を「キュア工程」と称する。これが完了することにより、キュア工程後の太陽電池モジュールが作成される。
ここで、作業者が交換作業を施す一例について述べたが、一連の作業を製造装置がステップS4010にて受信した検査の結果の情報に基づいて行っても構わない。
ステップS4020にて、製造装置は、キュア工程後の太陽電池モジュールに、アルミニウム枠1262とアルミニウム枠1264とを取付ける。
ステップS4022にて、製造装置は、アルミニウム枠1262とアルミニウム枠1264とが取付けられたキュア工程後の太陽電池モジュールに、ケーブル128を備えた端子ボックス127を取付ける。その際、配線材111と配線材112とに接続されたリード線に、電力出力端子であるメス端子1292とオス端子1294とが電気的に接続される。これにより、完成した太陽電池モジュール120が作成される。
図49は、完成した太陽電池モジュール120の構造を表わす図である。図50は、完成した太陽電池モジュール120の断面図である。尚、図50においてインターコネクタ109や端子ボックス127内の配線などは省略されている。ただし、後述する図53に示すように、端子ボックス127は、バイパスダイオード130を備えていることが好ましい。
図51は完成した太陽電池モジュール120を第三角法により表わした図である。図51において、平面図と正面図と右側面図とは破線によって接続されている。図51に示すように、完成した太陽電池モジュール120のアルミニウム枠1262とアルミニウム枠1264とは、ビスなどで互いに固定されている。
図52は、完成した太陽電池モジュール120の底面を示す図である。2本のケーブル128の一端は端子ボックス127に接続されている。それらのケーブル128の他端は、それぞれメス端子1292とオス端子1294とを備えている。
図53は、完成した太陽電池モジュール120における、太陽電池セル100の並びとバイパスダイオード130の接続状態とを回路図として示した図である。正常な発電を行っているときの電流の流れを図53の中の矢印で示す。枯葉などにより太陽電池セル100の受光面に部分的な影ができると、その部分の発電量が低下するとともに、その太陽電池セル100の電気抵抗が大きくなる。太陽電池セル100の電気抵抗が大きくなると、その太陽電池セル100が電流の妨げにもなり、かつその太陽電池セル100が抵抗損失により発熱する。電流が妨げられることや発熱を防止するため、部分的に影ができた太陽電池セル100をバイパスさせるバイパスダイオード機能を完成した太陽電池モジュール120に持たせている。本実施の形態の場合、発電量が低下した太陽電池ストリング110をバイパスする電流の通り道として、完成した太陽電池モジュール120にはバイパスダイオード130が3個取付けられている。
ステップS4024にて、作業者は、ソーラシミュレータを用いた擬似太陽光を完成した太陽電池モジュール120に照射する。擬似太陽光が照射されると、作業者は、完成した太陽電池モジュール120の端子1292と端子1294間のIV特性を検査する。IV特性が検査されると、作業者は、IV特性が基準を満たしたもののみを、梱包して出荷もしくは太陽光発電システムの生産用の生産ラインに送る。
図54は、太陽電池モジュール評価装置3410を用いた製造途中の太陽電池モジュール118の検査処理の制御の手順を示すフローチャートである。本実施の形態の場合、この検査処理は、たとえば太陽電池モジュール評価装置3410の図示しない検査開始ボタンを押すことで開始される。また、外部メモリ21にて検査の管理を行う場合、処理部3413への外部メモリ21の装着が検査の開始のトリガとみなされてもよい。この場合、外部メモリ21の装着が認識されたことでモジュールID番号が認識されたとして、後に外部メモリ21に検査の結果を格納しても構わない。図54を参照して、この検査処理の具体的な手順を説明する。
ステップS200にて、製造途中の太陽電池モジュール118ひいては完成した太陽電池モジュール120の識別コードであるモジュールID番号が識別される。モジュールIDを識別するための方法は特に限定されない。その方法の例には、次の2つの方法が含まれる。
第1の方法は、受光ガラス面に印字もしくは象形化され、かつカメラ12が撮像した画像を認識部16に含まれる装置として動作するCPU500が識別する方法である。第2の方法は、外部メモリ21、バーコード、あるいはICタグなどに格納された情報を評価部3519に含まれる装置として動作するCPU500が識別したり読出したりする方法である。
本実施の形態の場合、第2の方法が採用されていることとする。モジュールID番号をカメラ12が撮像する場合、認識部16として動作するCPU500はモジュールID番号をディレクトリ管理情報として処理することが好ましい。この場合、モジュールID番号は、後にカメラ12が撮像する画像のデータと関連付けられるべく、認識部16として動作するRAM505に一時格納されることが好ましい。この場合、カメラ12が撮像すると、その画像を表わすデータはモジュールID番号のデータと関連付けられて格納される。
一方、モジュールID番号を外部メモリ21などの外部情報より識別する場合、モジュールID番号は、評価部3519として動作するRAM505に一時格納されるのが好ましい。最終的には、モジュールID番号は、製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを表わすパターン情報と関連付けられて、結果格納部20として動作するRAM505に格納されることが好ましい。
ステップS202にて、制御部15として動作するCPU500は、製造途中の太陽電池モジュール118が導通しているか否かを判定する。本実施の形態の場合、導通チェックは次の手順により実施する。第1の手順は、太陽電池の短絡電流(Isc:short circuit current)あるいは開放電圧(Voc:open circuit voltage)を電源部11に内蔵の電流計や電圧計を用いて制御部15として動作するCPU500が測定する手順である。第2の手順は、それらの測定値を制御部15でチェックする手順である。導通している場合(ステップS202にてYES)、処理はステップS204へと移される。もしそうでないと(ステップS202にてNO)、処理はステップS218へと移される。
ステップS204にて、制御部15として動作するCPU500は、電圧を印加する命令を電源部11に出す。電源部11は、所定の順バイアス電圧を印加する。これにより、複数の太陽電池セル100が封入材すなわちEVAフィルム122およびEVAフィルム124によってラミネートされた後であってキュアされる前に、製造途中の太陽電池モジュール118内の太陽電池セル100に電力が供給される。電力は、リード線1112、リード線1114、リード線1122、およびリード線1124を介して供給される。
上述したように、これらのリード線は、封入材から引き出されインターコネクタ109に接続されたリード線である。このステップにおいて供給される電力は、エレクトロルミネッセンス現象により製造途中の太陽電池モジュール118を発光させるための電力なので、その電圧と電流とは製造途中の太陽電池モジュール118の仕様に対応する。電圧と電流とを仕様に対応させるため、製造途中の太陽電池モジュール118内に流れる電流を電圧の印加時にセンスし、かつ電圧値を操作することによって、電流値が調整されても構わない。順バイアス電圧を印加する際、パターンモードを想定して順バイアス電圧が段階的に印加されても構わない。段階的に印加される場合、電圧値の増加の段階数は、バイパスダイオード130で電流パスが分割される数であってもよい。段階的に印加する場合、太陽電池ストリングの接続不良などでバイパスダイオードを流れる電流経路を持つモジュールにおいては、正常モジュールに適した印加条件では、太陽電池セルに流れる電流値が大きくなる。極端な例では正常に接続されたストリングが単数組しかない不良モジュールであり、正常に接続されたストリングに過度な電流が流れたことによるインターコネクタと電極の接続不良等の検査工程での不測の不良発生が回避でき、製造工程中に発生した不良ストリングの補修により、性能回復の対応が有効となる。また、過度な電流により検査工程では不良とならずとも補修後の再検査にて、前回検査時で正常なストリングが補修後の同検査工程で不良に化けることが回避でき、生産効率が向上する。
ステップS206にて、カメラ12は、順バイアス電圧の電力によって太陽電池セル100の平面部分すなわち受光面から現れる光を画像として撮像する。撮像された画像のデータは認識部16として動作するCPU500に送られる。本実施の形態の場合、認識部16として動作するCPU500は、撮像された画像のうち太陽電池セル100の部分を認識する。これにより、処理部3413は、1つの太陽電池セル100の、電力の供給によって現れる光の像のデータに基づいて、製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを表わすパターン情報を出力する装置として動作することが可能になる。
また、本実施の形態の場合、認識部16として動作するCPU500は、撮像された画像のうち太陽電池セル100を構成する電極の影に基づき、その電極の位置を認識する。これにより、処理部3413は、太陽電池セル100の電極の影を含む像のデータに基づいて、製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを表わすパターン情報を出力することが可能となる。電極の位置が認識されると、認識部16として動作するCPU500は、製造途中の太陽電池モジュール118の向きをその位置により認識する。隣接する太陽電池セル100が複数のインターコネクタ109で接続され、かつ片方のインターコネクタ109の接続不良がある場合、電極の位置が認識されると、どちらのインターコネクタ109を接続する製造装置に原因があるかが特定できるためである。
さらに、受光面とは反対側の電極の方が電極の形状に特徴を持たせることが比較的容易であるので、本実施の形態にかかる認識部16として動作するCPU500は、太陽電池セル100の裏面の電極の位置を認識することにより、太陽電池モジュールの向きを認識する。これにより、処理部3413は、太陽電池セル100の電極の影を含む像のデータを用いて、製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを表わすパターン情報を出力する装置として動作することが可能となる。
なお、本実施の形態の場合、認識部16として動作するCPU500は、太陽電池セル100の部分や電極の位置を認識しようとする際、その部分の座標を特定している。これにより、認識部16として動作するCPU500は、不良が発生した原因を特定する際、不良が発生した太陽電池セル100の座標を用いて不良の発生の原因を特定できる。
ステップS208にて、比較部18として動作するCPU500は、認識部16として動作するCPU500が識別した画像のパターンと基準パターンとを比較する。比較の方法は、認識部16が識別した画像のパターンの少なくとも一部と基準パターンとが比較されるものであれば、特に限定されない。その方法の例には、太陽電池セル100単位の基準パターンもしくは太陽電池ストリング110単位の基準パターンに該当するものを抽出し、太陽電池セル100単位もしくは太陽電池ストリング110単位に符号化を行う方法と、認識部16が識別した画像のパターンのうち基準パターンに該当する箇所を重畳させる方法とがある。本実施の形態の場合、前者の方法が採用されていることとする。本実施の形態の場合、比較部18として動作するCPU500は、認識部16が識別した画像のパターンと基準パターンのいずれかとの一致度が閾値以上であれば、それらの像は一致しているとみなす。
なお、後者の方法が採用される場合、パターンの重畳は太陽電池セル100単位もしくは太陽電池ストリング110単位で実施されてもよい。後者の方法が採用される場合、パターン格納部17として動作するROM504に格納される基準パターンは、太陽電池セル100単位の基準パターンでも、太陽電池セル100単位のパターンが複数集合したパターンでも構わない。太陽電池セル100単位のパターンが複数集合したパターンがパターン格納部17に格納される基準パターンである場合、その基準パターンは、太陽電池セル100単位のパターンが太陽電池ストリング110の長手方向に並ぶパターンであることが好ましい。太陽電池セル100単位のパターンが太陽電池ストリング110の長手方向に並ぶパターンがパターン格納部17に格納される基準パターンの場合、太陽電池セル100単位のパターンが並ぶ数は太陽電池ストリング110を構成する太陽電池セル100の数に等しい。
ステップS210にて、評価部3519として動作するCPU500は、ステップS208で比較されたパターン比較の結果を用いて、製造途中の太陽電池モジュール118の不良箇所の有無を特定する。不良箇所が有る場合、評価部3519として動作するCPU500は不良箇所および不良原因も特定する。
製造途中の太陽電池モジュール118に生じる不良の種類であるパターンモードとして、以下のモードが考えられる。パターンモード「A1」とパターンモード「A2」とは、太陽電池セル100の割れである。パターンモード「B」は、バスバー電極104を挟んだ太陽電池セル100中央よりのフィンガー電極108がオープンしている不良である。パターンモード「C」は、配線材111、配線材112、あるいは配線材113とインターコネクタ109との接続不良である。パターンモード「D」は、太陽電池セル100の電極間におけるショートである。パターンモード「E」は、太陽電池ストリング110の逆接続、バイパスダイオード130のショート、あるいは太陽電池セル100のオープン不良である。これらのパターンモードとその原因との関係として、以下の関係が考えられる。
原因Iは、太陽電池モジュール作製のための封入工程におけるストレスである。これにより、太陽電池セル100に割れが生じる。
原因IIは、太陽電池セル100の電極を形成するための工程(銀ペーストをスクリーン印刷などにより印刷する工程)における、印刷パターンの形状劣化、スキージング制御トラブル、あるいは銀ペースト量不足などである。これにより、バスバー電極104とフィンガー電極108とのオープン不良もしくはフィンガー電極108の電線の幅不足(すなわち、フィンガー電極108の電線の抵抗が許容値を超える現象)が生じる。
原因IIIは、配線材111、配線材112、あるいは配線材113とインターコネクタ109との半田付け不良である。この不良は、太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109と、他の太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109とに、導電性部材である配線材111、配線材112、および配線材113を半田付けする工程において生じる。この半田付け工程は、配線材111、配線材112、あるいは配線材113と太陽電池ストリング110との接続工程の一部である。この不良により、太陽電池セル100のうち一方のバスバー電極104に接続している半面のみが発電する現象が生じる。
原因IVは、太陽電池ストリング110の作製工程において、ウエハエッジへの半田の回りこみなどである。これにより、受光面の電極と裏面の電極との間に短絡が生じる。
原因V−1は、太陽電池ストリング110のセッティングミス(太陽電池ストリング110を正しい方向とは逆の方向に接続する)である。この不良は、太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109と、他の太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109とに、導電性部材である配線材111、配線材112、および配線材113を半田付けする工程において生じる。
原因V−2は、バイパスダイオード130のショートである。
原因V−3は、1つの太陽電池セル100に接続されたインターコネクタ109が共に断線するなどといった非導通不良である。これにより、複数の太陽電池ストリング110からの電力が出力されないという現象が生じる。
図55から図59までの図は、カメラ12によって得られる画像の一例である。
図55は、不良が生じた場合の第1の画像例を表わす。本実施の形態の場合、図55に示す不良5510をパターンモード「A1」に分類する。
図55に示す割れは、インターコネクタ109と交差する方向への割れである。太陽電池セル100の中央より左半面にある裏面電極と受光面電極とがインターコネクタ109によってそれぞれ隣接する太陽電池セル100に接続されている。この太陽電池セル100での発電は図55における左半分で行われ、右半分は発電に寄与しないと考えられる。したがって、検査においては、左半面からの発光が周囲の太陽電池セル100よりも強くなり、かつ右半面が発光していない状態となる。このような状態の場合、製造直後の出力特性が所定の基準を満たしていても、割れた太陽電池セル100が抵抗体として発熱する。パターンモード「A1」やパターンモード「A2」のセル割れが発生した太陽電池セル100において発光強度が部分的に周囲のセルより明るい場合、割れた太陽電池セル100が発電中に発熱していることを裏付けている。割れた太陽電池セル100が抵抗体として発熱すると、インターコネクタ109の接続箇所やEVAフィルム122やEVAフィルム124などに経時劣化が起こる。それらが起こると、太陽電池ストリング110の出力低下による太陽電池モジュール全体の出力低下が発生し得る。このことは余り好ましくないことである。
図56は、不良が生じた場合の第2の画像例を表わす。本実施の形態の場合、図56に示す太陽電池セル100のうち、上から1行目の右から3番目に示す不良5610や5番目に示す不良5650、上から4行目の右から2番目に示す不良5620や3番目に示す不良5630、および上から5行目の右から2番目に示す不良5640をパターンモード「A2」に分類する。
パターンモード「A2」のセル割れは、インターコネクタ109と平行な方向に太陽電池セル100が割れた状態もしくはインターコネクタ109に対して斜め方向に太陽電池セルが割れた状態を表わす。パターンモード「A2」のセル割れが発生した場合、太陽電池セル100の発電量の低下は発生する。パターンモードが同じ太陽電池セル100が隣り合っていることは、太陽電池セルアレイ123を封入する際の局所的なストレスにより太陽電池セル100に割れが生じたことを表わす。これにより、パターンモードの配列を分析することにより、不良を発生させる工程を特定できる場合がある。
本実施の形態の場合、図56に示す太陽電池セル100のうち、上から1行目の一番右、上から2行目の左から3番目、および下から1行目の右から4番目や6番目に示す不良をパターンモード「B」に分類する。
パターンモード「B」の不良については、太陽電池セル100の方向を判別すれば、不良の原因となった装置を推定することが可能となる。太陽電池セル100の方向を判別するためには、印刷方向とフィンガー電極108がオープンしている箇所(方向)との関係を取得すればよい。その関係を取得する為には、電極パターンの陰影を認識部16が認識すればよい。なお、現実にその陰影を認識するのがCPU500であることは言うまでもない。
図57は、不良が生じた場合の第3の画像例を表わす。本実施の形態の場合、図57に示す太陽電池セル100のうち、上から2行目の右から4番目に示す不良5710をパターンモード「A2」に分類する。本実施の形態の場合、図57に示す太陽電池セル100のうち、上から2行目の右から2番目や5番目に示す各不良2020,2030をパターンモード「B」に分類する。本実施の形態の場合、図57に示す太陽電池セル100のうち、上から3行目や5行目の左から1番目に示す各不良2040,2050をパターンモード「C」に分類する。
パターンモード「C」は、太陽電池セル100のうち一方のバスバー電極104に接続している半面が暗く、かつ他方のバスバー電極104に接続している半面が明るい、太陽電池ストリング110端の太陽電池セル100の画像として現れる。パターンモード「C」の不良が発生した太陽電池セル100に隣り合う太陽電池セル100の画像は、明るさに偏りのない画像となる。パターンモード「C」の不良が発生した太陽電池セル100において、裏面全体のアルミニウム電極105により等分された電流パスが形成されているためである。
図58は、不良が生じた場合の第4の画像例を表わす。本実施の形態の場合、図58に示す太陽電池セル100のうち、上から2行目の右から4番目に示す不良をパターンモード「A2」に分類する。本実施の形態の場合、図58に示す太陽電池セル100のうち、上から2行目の左から4番目に示す不良5810をパターンモード「D」に分類する。
パターンモード「D」は、隣接する太陽電池セル100に比べ全体が暗い太陽電池セル100の画像として現れる。パターンモード「D」の不良が発生する原因は、正電極と負電極との間のショートと考えられる。正電極と負電極との間のショートの原因は、太陽電池ストリング110を形成する工程において、ウエハエッジで半田が回り込んだことなどと考えられる。
図59は、不良が生じた場合の第5の画像例を表わす。本実施の形態の場合、図59に示すような、2列の太陽電池ストリング110全体にかかる不良5910をパターンモード「E」に分類する。
パターンモード「E」の不良が発生する原因は、図60に示すようにバイパスダイオード130経由の電流パスが発生していることにある。図60は、製造途中の太陽電池モジュール118における、バイパスダイオード130経由の電流パスが発生していることを回路図で示した図である。この場合、図60に示す太陽電池ストリング110のうち左2列の太陽電池ストリング110には電流が流れなくなっている。バイパスダイオード130経由の電流パスが発生している原因としては、次に述べる工程における太陽電池ストリング110と配線材との半田付けの際に極性が逆の状態で半田付けされた逆接続が考えられる。その工程とは、太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109と、他の太陽電池ストリング110の両端から突出しているインターコネクタ109とに、配線材111と、配線材112と、配線材113とを半田付けする工程である。その他にバイパスダイオード130経由の電流パスが発生している原因としては、端子ボックス組立工程などにおけるバイパスダイオード130の短絡などの不良が考えられる。
なお、図55から図59までの図によって明らかなように、太陽電池モジュール評価装置3410によって得られる画像には太陽電池セル100の電極パターンの陰影が観られる。太陽電池セル100の裏面の電極の陰影は鮮明に写っている。太陽電池セル100の裏面の銀電極107の発光が少ないという現象や、太陽電池セル100の受光面側の電極上のインターコネクタ109が太陽電池セル100の発光を遮っているという現象が重なっているためである。本実施例においては太陽電池セルを9直列に接続した太陽電池ストリングの向きを変えて交互に6列に配列し太陽電池セルを54直列に接続した太陽電池モジュールの例に説明したが、奇数列のストリング専用の製造ラインと偶数列のストリング専用の製造ラインを用いた場合はストリング単位でこれら電極の陰影をふくめた画像パターンを認識することで、製造ラインの特定が可能となる。
また、以上の説明から明らかなように、太陽電池セル100に欠陥がある場合に撮像される画像の種類は多い。撮像される画像の種類は多いが、コンピュータによる情報処理などにより比較演算することで、それらの画像に基づいて太陽電池セル100にどのような欠陥が含まれているかを特定することは可能である。また、セル単位の像を認識する場合は隣接する太陽電池セル同士を比較することが可能であり、互いに比較することで割れ等の不良セルを検出することも可能である。
さらに、太陽電池セル100の電極パターンの陰影を認識することで隣接する太陽電池セル同士の向きを合わせて比較することが可能となり、精度よく不良セルを検出することも可能である。
なお、製造途中の太陽電池モジュール118において、互いに配列の方向が異なる太陽電池ストリング110が交互に配列されている。これにより、各々配列の方向が異なる太陽電池ストリング110を2系統の製造ラインが製造する場合、異常が生じた太陽電池ストリング110が何れの製造ラインで作製されたかは、次に述べる方法を用いて判別される。その方法とは、電極パターンの陰影を認識することで太陽電池セル100の方向を判別する方法である。異常が生じた太陽電池ストリング110が何れの製造ラインで作製されたかを判別することで、より一層効果的に製造工程へのフィードバックが可能となる。
ステップS210にて、評価部3519として動作するCPU500は、ステップS208における比較の結果に基づいて、製造途中の太陽電池モジュール118に不良があるか否かすなわち製造途中の太陽電池モジュール118が検査に合格したか否かを判断する。検査に合格したと判断される場合(ステップS210にてYES)、処理はステップS212へと移される。もしそうでないと(ステップS210にてNO)、処理はステップS220へと移される。
ステップS212にて、評価部3519として動作するディスプレイ501とインターフェイス509とは、同じく評価部3519として動作するCPU500の制御に従い、検査が合格であることを表わす情報を出力する。検査が合格であることを表わす情報は、たとえば「このモジュールは合格です」といった表示や警告灯602などの点灯により表わされる。
ステップS214にて、評価部3519として動作するCPU500は、ステップS208で比較されたパターン比較の結果を表わす情報をモジュールID番号とともに結果格納部20として動作するRAM505に格納する。本実施の形態の場合、「パターン比較の結果を表わす情報」として実際に格納される情報は、パターンモードの内容を表わす情報や不良モードの内容を表わす情報である。ステップS210にて検査に合格した場合に格納されるパターンモードの内容を表わす情報や不良モードの内容を表わす情報は、正常な太陽電池セル100であることを表わすデフォルト情報である。
ステップS216にて、評価部3519として動作するディスプレイ501とインターフェイス509とは、同じく評価部3519として動作するCPU500の制御に従い、太陽電池モジュール評価装置3410の操作者に情報を出力する。本実施の形態の場合、その情報は、「モジュールを交換して下さい」という文字列の表示や警告灯602の点灯などとして出力される。
ステップS218にて、評価部3519として動作するディスプレイ501とインターフェイス509とは、同じく評価部3519として動作するCPU500の制御に従い、太陽電池モジュール評価装置3410の操作者に情報を出力する。出力される情報は、製造途中の太陽電池モジュール118が導通していないことを表わす情報である。本実施の形態の場合、その情報は、「モジュールを再度セッティングしてください」という文字列の表示や警告灯602の点灯などとして出力される。
ステップS220にて、評価部3519として動作するディスプレイ501とインターフェイス509とは、同じく評価部3519として動作するCPU500の制御に従い、検査が不合格であることを表わす情報を出力する。本実施の形態の場合、その情報は、「このモジュールは不合格です」という文字列の表示や警告灯602の点灯などとして出力される。
ステップS222にて、評価部3519として動作するCPU500は、検査に合格したか否かに関する情報(製造途中の太陽電池モジュール118の不良箇所およびパターンモードなど)をモジュールID番号とともに結果格納部20として動作するRAM505に格納する。
ステップS224にて、評価部3519として動作するCPU500は、ステップS208にて得られたパターンモードもしくは結果格納部20に累積されたパターンモードなどの情報を分析することで、不良が発生する原因となっている工程を特定する。図61から図70までの図は、本実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置3410が得た画像に対して評価部3519として動作するCPU500が行った処理を示す。
図61は、図55に示した画像に対し、太陽電池セル100単位に分割する処理を施した状態を表わす図である。図61は、製造途中の太陽電池モジュール118を構成する太陽電池セル100のうち、上から2行目で左から4列目の太陽電池セル100がパターンモード「A1」に該当することを表わす。図62は、パターンモード「A1」に該当する太陽電池セル100と隣接する太陽電池セル100がどのパターンモードにも該当していないので、パターンモード「A1」に該当する太陽電池セル100が不良モード「V」すなわち高抵抗状態のセル割れに該当することを表わす。高抵抗状態とは電流が流れにくい状態を指し、複数の太陽電池セルが互いにインターコネクタで接続された太陽電池モジュールのストリング内にセル割れが発生している場合、このような像を示すパターンとなる。
図63と図64とは、図56に示した画像に対し、図61と図62とを参照して説明した処理と同様の処理を施した状態を表わす図である。図63は、製造途中の太陽電池モジュール118を構成する太陽電池セル100のうち、上から4行目で右から2列目と3列目との太陽電池セル100がパターンモード「A2」に該当することを表わす。図64は、隣接する太陽電池セル100が同じパターンモード「A2」に該当することでクラスターが形成されているので、パターンモード「A2」に該当する太陽電池セル100が不良モード「W」すなわち連続するセル割れに該当することを表わす。
図65と図66とは、図57に示した画像に対し、図61と図62とを参照して説明した処理と同様の処理を施した状態を表わす図である。図65は、製造途中の太陽電池モジュール118を構成する太陽電池セル100のうち、左から1列目で上から3行目と5行目との太陽電池セル100がパターンモード「C」に該当することを表わす。図66は、パターンモード「C」に該当する太陽電池セル100と隣接する太陽電池セル100がどのパターンモードにも該当していないので、パターンモード「C」に該当する太陽電池セル100が不良モード「X」すなわち太陽電池ストリング110と配線材との接続不良に該当することを表わす。
図67と図68とは、図58に示した画像に対し、図61と図62とを参照して説明した処理と同様の処理を施した状態を表わす図である。図67は、製造途中の太陽電池モジュール118を構成する太陽電池セル100のうち、左から4列目で上から2行目の太陽電池セル100がパターンモード「D」に該当することを表わす。図68は、パターンモード「D」に該当する太陽電池セル100と隣接する太陽電池セル100がどのパターンモードにも該当していないので、パターンモード「D」に該当する太陽電池セル100が不良モード「Y」すなわち太陽電池セル100の正電極と負電極との短絡(絶縁不良)に該当することを表わす。
図69と図70とは、図59に示した画像に対し、図61と図62とを参照して説明した処理と同様の処理を施した状態を表わす図である。図69は、製造途中の太陽電池モジュール118を構成する太陽電池セル100のうち、下2行の太陽電池セル100がパターンモード「D」に該当することを表わす。図70は、ストリング単位で同じパターンモードに該当することによりクラスターが形成されているので、パターンモード「D」に該当する太陽電池セル100が不良モード「Z」すなわち太陽電池ストリング110の逆接続もしくはバイパスダイオード130の短絡に該当することを表わす。尚、このようにパターンモードの情報を履歴情報として蓄積することで、データ解析時や経時状態変化の管理などに非常に有効である。
ステップS226にて、評価部3519として動作する通信デバイス508は、同じく評価部3519として動作するCPU500の制御に従い、不良の原因となっている工程を実施している装置へ、フィードバックデータを転送する。本実施の形態の場合、「フィードバックデータ」とは、不良モードのデータである。フィードバックデータを転送することに代え、評価部3519として動作するディスプレイ501やインターフェイス509は、不良の原因となっている工程を実施している作業者や管理者に対し、フィードバックデータを出力しても構わない。これらの処理があった後、評価部3519による評価の結果すなわちフィードバックデータの内容に応じて、上述したステップS100からステップS4022までの各ステップのうち少なくとも1つのステップの内容が変更される。ステップの内容の変更は、上述したステップS100からステップS4022までの各ステップを担当する装置がそれぞれ自動的に実施しても、それらの装置の管理者が手動で実施してもよい。
以上のようにして、本発明の第2の実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置は、供給装置と、撮像装置と、出力装置とを含む。供給装置は、エネルギを供給する。出力装置は、太陽電池モジュールへのエネルギの供給によって現れる光の像であって撮像装置が撮像した像である第1の像のデータに基づいて、太陽電池モジュールが不良品か否かを表わす情報を出力する。
また、上述した出力装置は、第1の格納回路と、比較回路と、出力するための回路とを含む。第1の格納回路は、不良品の太陽電池モジュールへのエネルギの供給によって現れる光の像である第2の像のデータを、第2の像が表わす不良の情報に対応付けて格納する。比較回路は、第1の像と第2の像とを比較する。出力するための回路は、第1の像と第2の像とが同種の不良パターンと判定した場合、第1の像が表わす不良の情報を出力する。
また、上述した供給装置は、シリコン製で平板型の太陽電池モジュールへエネルギを供給するための装置を含む。
また、上述した供給装置は、電力を供給するための装置を含む。
また、上述した電力を供給するための装置は、太陽電池モジュールを構成する太陽電池セルがエレクトロルミネッセンス現象により発光するための電力を供給するための装置を含む。
また、上述した出力装置は、太陽電池セル1つ分の第1の像のデータに基づいて、太陽電池モジュールが不良品か否かを表わす情報を出力するための回路を含む。
また、上述した太陽電池モジュール評価装置は、第1の識別回路と、第2の格納回路とをさらに含む。第1の識別回路は、第1の像のデータに対する識別コードである第1の識別コードを識別する。第2の格納回路は、第1の像のデータおよび第1の識別コードを対応付けて格納する。
また、上述した太陽電池モジュール評価装置は、第2の識別回路と、第3の格納回路とをさらに含む。第2の識別回路は、太陽電池モジュールの識別コードである第2の識別コードを識別する。第3の格納回路は、太陽電池モジュールが不良品か否かを表わす情報および第2の識別コードを対応付けて格納する。
また、本実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価方法は、供給ステップと、撮像ステップと、出力ステップとを含む。供給ステップは、太陽電池モジュールにエネルギを供給する。撮像ステップは、太陽電池モジュールを撮像する。出力ステップは、太陽電池モジュールへのエネルギの供給によって現れる光の像であって撮像ステップにおいて撮像した像である第1の像のデータに基づいて、太陽電池モジュールが不良品か否かを表わすパターン情報を出力する。
また、本実施の形態にかかる太陽電池モジュール製造方法は、第1の作成ステップと、第2の作成ステップと、封入ステップと、供給ステップと、撮像ステップと、判断ステップと、変更ステップとを含む。第1の作成ステップは、太陽電池セル同士を導電性部材で直列に接続することにより太陽電池ストリングを作成する。第2の作成ステップは、複数の太陽電池ストリング同士を導電性部材で直列に接続することにより太陽電池セルアレイを作成する。封入ステップは、太陽電池セルアレイを封入材に封入する。供給ステップは、封入ステップにおいて封入した太陽電池セルアレイである太陽電池モジュールにエネルギを供給する。撮像ステップは、太陽電池モジュールを撮像する。判断ステップは、太陽電池モジュールへのエネルギの供給によって現れる光の像であって撮像ステップにおいて撮像した像である第1の像のデータに基づいて、太陽電池モジュールが不良品か否かを判断する。変更ステップは、判断ステップにおける判断の結果に応じて、第1の作成ステップ、第2の作成ステップ、および封入ステップのうち少なくとも1つのステップの内容を変更する。
これらにより、本実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置および太陽電池モジュール評価方法は、カメラによって撮像された光の像を分析することで、太陽電池モジュールの製造工程中に発生した不良とその原因とを迅速によく特定できる。太陽電池モジュールに対してエネルギを供給することで現れる光の像が、太陽電池モジュールの製造工程中に発生した不良とその原因とをよく反映するためである。
太陽電池モジュールの製造工程中に発生した不良とその原因とが迅速に特定されると、本実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置および太陽電池モジュール評価方法は、不良を発生させた装置へフィードバックデータを転送したりその装置の作業担当者や管理者に通達したりすることが可能となる。これにより、インターコネクタで接続された太陽電池モジュールの製造工程を管理することが容易となる。また、太陽電池モジュールの製造に対するフィードバック制御が可能となる。
フィードバック制御が可能となるので、高い発電効率が維持できる太陽電池モジュールを効率よく製造することが可能となる。そのようなことが可能になるので、高い発電効率が維持できる太陽電池モジュールの量産を安定して行える。また、そのような太陽電池モジュールを用いて太陽光発電システムを構築することで、高い発電効率が維持できる太陽光発電システムを安価に生産できる。そのような太陽光発電システムが安価に生産されるので、太陽光発電システムに対する初期投資や維持費の回収を早期に実現できる。初期投資や維持費の回収が早期に実現されると、太陽光発電システムの普及が一層進む。その結果、太陽光発電システムの普及を一層進めることができる太陽電池モジュール評価装置、太陽電池モジュール評価方法、および太陽電池モジュール製造方法を提供できる。
また、本実施の形態にかかる太陽電池モジュール評価装置の出力装置は、太陽電池セルの電極の影を含む第1の像のデータに基づいて、太陽電池モジュールが不良品か否かを表わす情報を出力するための回路を含む。
また、上述した出力するための回路は、第1の像のデータのうち電極の影の部分のデータを用いて、太陽電池モジュールが不良品か否かを表わす情報を出力するための回路を含む。これにより、電極パターンの陰影を認識することで太陽電池セルの方向を判別できるので、正確な座標情報を元に不良品の太陽電池セルを特定できる。
なお、本実施の形態の第1の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置は、単結晶あるいはアモルファスのシリコンの平板から構成されている太陽電池セルを用いた太陽電池モジュールを評価する装置であってもよい。
また、本実施の形態の第2の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置は、上述した電源部11に代えて、製造途中の太陽電池モジュール118にエネルギを供給する装置を含んでもよい。この太陽電池モジュール評価装置は、上述した電源部11に加えて、製造途中の太陽電池モジュール118にエネルギを供給する装置を含んでもよい。供給されるエネルギの形態の例には、光が含まれる。これにより、カメラ12は、フォトルミネッセンス現象により太陽電池セル100から現れる光の像を撮像することが可能になる。
また、本実施の形態の第3の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置は、上述した電源部11に代えて、エレクトロルミネッセンス現象により発光するための電力以外の電力を供給する装置を含んでもよい。
また、本実施の形態の第4の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置は、パターン格納部17と比較部18とに代え演算部を含んでもよい。この場合、演算部は、カメラ12が撮像した像のうち認識部16によりパターン認識された部分のデータに対する演算を実施する。そのような演算には、認識部16によりパターン認識された部分を構成する画素の明度の平均値を算出する処理や、そのような明度の標準偏差を算出する処理が含まれる。
なお、この場合、太陽電池モジュール評価装置は、評価部3519に代え、製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを表わすパターン情報のうち演算部が演算した結果に対応する情報を出力する装置を含むこととなる。この装置が出力する情報には、明度の平均値が閾値以上か否かを表わす情報や、明度の標準偏差が閾値以上か否かを表わす情報が含まれる。この場合も、太陽電池モジュール評価装置の処理部は、製造途中の太陽電池モジュール118への電力の供給によって現れる光の像であってカメラ12が撮像した像のデータに基づいて、製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを表わすパターン情報を出力する装置となる。
また、本実施の形態の第5の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置の認識部は、ステップS206にて、太陽電池セル100に代えて太陽電池ストリング110を認識してもよい。これにより、本実施の形態の第5の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置の処理部は、太陽電池ストリング1つ分の第1の像のデータに基づいて、製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを表わすパターン情報を出力する装置として動作することとなる。
また、本実施の形態の第6の変形例にかかる太陽電池モジュール評価装置の処理部は、結果格納部20を含まなくてもよい。この場合、製造途中の太陽電池モジュール118が不良品か否かを表わすパターン情報と、不良品であるということを製造装置にフィードバックするために必要なデータとは、ディスプレイ501や警告灯602などによって作業者に提示されることとなる。
また、本実施の形態の第7の変形例において、ステップS100からステップS4024までの各ステップのうちステップS4014を除く少なくとも1つのステップの処理は、作業者が手作業で実施してもよい。さらに、ステップS4014の処理は、製造装置が実施してもよい。
また、本実施の形態の第8の変形例において、接続器は、図71に示すように、リード線1112、リード線1122、リード線1124、およびリード線1114にそれぞれ接触する複数の端子141を含んでもよい。この場合、電源部11の本体は、複数の端子141のうち少なくとも2つの端子141の間の電圧を、端子141の組み合わせに対応する電圧に設定する。たとえば、この変形例の場合、電源部11の本体は、リード線1112とリード線1122との間の電圧を、次に述べる電圧に設定する。その電圧とは、それらのリード線からの電力の供給によって電流が流れる太陽電池ストリング110すべてが、エレクトロルミネッセンス現象により発光する電圧である。
電源部11の本体は、リード線1122とリード線1124との間の電圧およびリード線1124とリード線1114との間の電圧も、同様の電圧に設定する。この場合、リード線1112とリード線1122との検査、リード線1122とリード線1124との検査、およびリード線1124とリード線1114との検査は個別に実施されることが必要である。なお、この接続器が使用される場合、電力が供給されている太陽電池ストリング110のみにエレクトロルミネッセンス現象が生じるので、太陽電池ストリング110ごとに検査が実施される。
また、本実施の形態の第9の変形例において、接続器は、図72に示すように、2つの端子141を含んでもよい。この場合、リード線1112とリード線1122との検査、リード線1122とリード線1124との検査、およびリード線1124とリード線1114との検査は個別に実施されることが必要である。これらの検査の際、接続器140に含まれる2つの端子141は、検査しようとする配線材に接続される。この場合、バイパスダイオード150は不要である。なお、この接続器が使用される場合も、電力が供給されている太陽電池ストリング110のみにエレクトロルミネッセンス現象が生じるので、太陽電池ストリング110ごとに検査が実施される。
また、複数の端子間に接続された複数のダイオード150は互いに直列に接続されていなくても構わなく、適宜検査に用いる電圧の設定に合わせて一部のダイオードの極性を変えても構わない。

Claims (25)

  1. 太陽電池モジュールを評価するための評価装置(10)であって、前記太陽電池モジュールは複数の太陽電池セルを含んでおり、前記複数の太陽電池セルの各々は互いにインターコネクタで接続されており、前記評価装置は、
    前記太陽電池モジュールにエネルギを供給する供給部(11)と、
    前記エネルギの供給に応じて表われる光の像を撮影することにより画像データを出力する撮像部(12)と、
    前記光の像に対応する第1の像のデータに基づいて、前記太陽電池モジュールが不良品か否かを表わすパターン情報を出力するための出力部(13)とを備える、太陽電池モジュール評価装置。
  2. 前記出力部は、
    不良品の太陽電池モジュールへの前記エネルギの供給によって現れる光の像である第2の像のデータを予め格納する第1の格納部(17)と、
    前記第1の像と前記第2の像とを比較する比較部(18)と、
    前記第1の像と前記第2の像とが同種の不良パターンであると判定した場合、前記第1の像が表わす不良の情報を出力する情報出力部(19)とを含む、請求の範囲第1項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  3. 前記出力部は、太陽電池ストリング1つ分の前記第1の像のデータに基づいて、前記パターン情報を出力する、請求の範囲第1項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  4. 前記出力部は、太陽電池セル1つ分の前記第1の像のデータに基づいて、前記パターン情報を出力する、請求の範囲第1項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  5. 前記出力部は、太陽電池セルの電極の影を含む前記第1の像のデータに基づいて、前記パターン情報を出力する、請求の範囲第1項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  6. 前記出力部は、前記第1の像のデータのうち前記電極の影の部分のデータを用いて、前記パターン情報を出力する、請求の範囲第5項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  7. 前記第1の像のデータに対する識別コードである第1の識別コードを識別する第1の識別部と、
    前記第1の像のデータおよび前記第1の識別コードを対応付けて格納する第2の格納部とをさらに備える、請求の範囲第1項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  8. 前記太陽電池モジュールの識別コードである第2の識別コードを識別する第2の識別部と、
    前記パターン情報および前記第2の識別コードを対応付けて格納するための第3の格納部とをさらに備える、請求の範囲第7項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  9. 前記供給部は、シリコン製で平板型の前記太陽電池モジュールへエネルギを供給する、請求の範囲第1項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  10. 前記供給部は、電力を供給する、請求の範囲第1項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  11. 前記供給部は、前記太陽電池モジュールを構成する各前記太陽電池セルがエレクトロルミネッセンス現象により発光するための前記電力を供給する、請求の範囲第10項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  12. 前記供給部は、前記インターコネクタに接続されたリード線を介して前記太陽電池セルにエネルギを供給する、請求の範囲第1項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  13. 前記供給部は、前記太陽電池セル同士を前記インターコネクタで直列に接続した物である太陽電池ストリングに、複数の前記リード線を介して、前記エネルギを供給する、請求の範囲第1項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  14. 前記供給部は、
    複数の前記リード線にそれぞれ接触して前記エネルギを供給する複数の端子と、
    前記複数の端子の間にそれぞれ接続される複数のダイオードとを含む、請求の範囲第1項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  15. 前記供給部は、
    複数の前記リード線にそれぞれ接触する複数の端子と、
    前記複数の端子のうち少なくとも2つの前記端子の間の電圧を、前記端子の組み合わせに対応する電圧に設定するための設定部(140)とを含む、請求の範囲第1項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  16. 前記設定部は、前記複数の端子間にそれぞれ接続された複数のダイオード(150)を含み、かつ、前記複数のダイオードの両端の電圧を設定する、請求の範囲第15項に記載の太陽電池モジュール評価装置。
  17. 太陽電池モジュールを評価するための評価方法であって、前記太陽電池モジュールは複数の太陽電池セルを含んでおり、前記複数の太陽電池セルの各々は互いにインターコネクタで接続されており、前記評価方法は、
    前記太陽電池モジュールにエネルギを供給するステップと、
    前記エネルギの供給に応じて表われる光の像を撮影することにより画像データを出力するステップと、
    前記光の像に対応する第1の像のデータに基づいて、前記太陽電池モジュールが不良品か否かを表わすパターン情報を出力するステップとを備える、太陽電池モジュール評価方法。
  18. 前記エネルギを供給するステップは、前記複数の太陽電池セルが封入材によってラミネートされた後であって前記太陽電池モジュールがキュアされる前に、前記封入材から引き出され前記インターコネクタに接続されたリード線を介して前記太陽電池セルにエネルギを供給するステップを含む、請求の範囲第17項に記載の太陽電池モジュール評価方法。
  19. 前記太陽電池セルにエネルギを供給するステップは、前記太陽電池セル同士を前記インターコネクタで直列に接続し、かつ前記リード線によって区切られた前記太陽電池セルの複数の集合体の各々に、前記リード線を介して前記エネルギを供給するステップを含む、請求の範囲第18項に記載の太陽電池モジュール評価方法。
  20. 太陽電池セル同士を導電性部材で直列に接続することにより太陽電池ストリングを作成する第1の作成ステップと、
    複数の前記太陽電池ストリング同士を導電性部材で直列に接続することにより太陽電池セルアレイを作成する第2の作成ステップと、
    前記太陽電池セルアレイを封入材に封入する封入ステップと、
    前記封入ステップにおいて封入した太陽電池セルアレイである太陽電池モジュールにエネルギを供給する供給ステップと、
    前記太陽電池モジュールを撮像する撮像ステップと、
    太陽電池モジュールへの前記エネルギの供給によって現れる光の像であって前記撮像ステップにおいて撮像した像である第1の像のデータに基づいて、前記太陽電池モジュールが不良品か否かを判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにおける判断の結果に応じて、前記第1の作成ステップ、前記第2の作成ステップ、および前記封入ステップのうち少なくとも1つのステップの内容を変更する変更ステップとを含む、太陽電池モジュール製造方法。
  21. 太陽電池セル同士を導電性部材で直列に接続することにより太陽電池ストリングを作成する第1の作成ステップと、
    複数の前記太陽電池ストリング同士を導電性部材で直列に接続することにより太陽電池セルアレイを作成する第2の作成ステップと、
    前記太陽電池セルアレイを封入材によってラミネートするラミネートステップと、
    前記封入材から引き出され前記インターコネクタに接続されたリード線を介して前記太陽電池セルにエネルギを供給する供給ステップと、
    前記太陽電池モジュールを撮像する撮像ステップと、
    前記太陽電池モジュールへの前記エネルギの供給によって現れる光の像であって前記撮像ステップにおいて撮像した像である第1の像のデータに基づいて、前記太陽電池モジュールが不良品か否かを判定する判定ステップと、
    前記太陽電池モジュールが良品と前記判定ステップにおいて判定した場合、前記太陽電池モジュールをキュアするキュアステップと、
    前記リード線に電力出力端子を接続する接続ステップとを含む、太陽電池モジュールの製造方法。
  22. 前記太陽電池モジュールの製造方法は、前記太陽電池モジュールが不良品と前記判定ステップにおいて判定した場合、前記太陽電池セルを交換する交換ステップをさらに含む、請求の範囲第21項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  23. 前記太陽電池モジュールの製造方法は、前記太陽電池モジュールが不良品と前記判定ステップにおいて判定した場合、前記太陽電池モジュールの一部を、前記太陽電池ストリング単位で交換する交換ステップをさらに含む、請求の範囲第21項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  24. 前記ラミネートステップは、少なくともシート材により前記封入材をラミネートすると共に、前記太陽電池セルアレイをラミネートするステップを含み、
    前記太陽電池モジュールの製造方法は、前記太陽電池モジュールが不良品と前記判定ステップにおいて判定した場合、前記シート材の少なくとも一部を剥離した後、前記太陽電池セルおよび前記太陽電池ストリングの少なくとも一方を交換する交換ステップをさらに含む、請求の範囲第21項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
  25. 前記封入材はエチレンビニルアセテートである、請求の範囲第21項に記載の太陽電池モジュールの製造方法。
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