JP6601084B2 - 検査方法および検査システム - Google Patents

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Description

本発明は、特に、太陽光発電の発電部を検査する検査方法および検査システムに関する。
このような技術として、たとえば特許文献1に記載された検査方法が知られている。この検査方法では、検査対象の太陽電池モジュールの順方向にバイアス電流を流し、太陽電池モジュールから生じる波長800nmから900nmの光を検出して、太陽電池モジュールのEL発光状態を表す発光分布画像を取得している。特許文献1に記載の方法では、太陽電池モジュールのアモルファス層の電流分布をEL発光に置き換えて計測・評価する。これにより、太陽電池モジュールの膜形成分布異常の有無や集積化状況の不良部分を特定する。
また、この検査方法では、標準として比較用基準とする所定の発光分布画像と、太陽電池モジュールの発光分布画像とを比較し、太陽電池モジュールの発光分布画像に低輝度の領域が所定の割合以上含まれる場合に、その太陽電池モジュールを通常外として選別している。
特開2012−089790号公報
上記した検査方法では、標準として比較用基準とする所定の発光分布画像は、実際に太陽電池モジュールを検査するための発光分布画像とは別に用意される。基準となる発光分布画像と検査対象の太陽電池モジュールの発光分布画像とでは、撮影の諸条件が異なる。たとえば、カメラのセッティングは、撮影ごとに微妙に異なる。天候も、撮影ごとにまちまちである。このように、従来の方法では外部環境の影響を受けてしまい、精度良く検査を行うことは難しい。
本発明は、外部環境の影響を受けにくくすることにより、太陽光発電パネルまたは太陽光発電セルを精度良く検査することができる検査方法および検査システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、太陽光発電パネルまたは太陽光発電セルである発電部を検査するための検査方法であって、発電部に対し、発電効率が既知の太陽光発電パネルである基準パネルを電気的に直列に接続する接続工程と、発電部および基準パネルに電流を供給する通電工程と、通電工程において発光する発電部および基準パネルを、カメラを用いて一緒に撮影する撮影工程と、撮影工程で得られた1つの画像内における、発電部の画像部分の輝度と基準パネルの画像部分の輝度とを比較する比較工程と、比較工程において得られた比較結果と、基準パネルの発電効率とに基づいて、発電部の発電効率を演算する演算工程と、を含む。
この検査方法によれば、発電部および基準パネルが直列に接続され、これらに電流が供給される。この通電により、発電部および基準パネルは発光する。これらの発光する発電部および基準パネルは、カメラによって一緒に撮影される。この撮影で得られた1つの画像には、発光する発電部の画像部分と、発光する基準パネルの画像部分とが含まれる。太陽光発電パネルの発光強度と発電効率の間には相関があるため、これらの画像部分の輝度を比較することで、基準パネルの発電効率に対する発電部の発電効率の比率を求めることができる。基準パネルの発電効率は既知であるから、その発電効率に基づき、発電部の発電効率を定量的に演算することができる。この検査方法では、発電部および基準パネルが一緒に撮影されるため、基準パネルの撮影条件と、発電部の撮影条件とは同一である。よって、画像部分を比較する際には、外部環境の影響が相殺されており、当該影響を受けにくくなっている。したがって、外部環境が変化した場合でも、精度の良い検査が実現される。その結果として、発電所等において使用中の太陽光発電パネルまたは太陽光発電セルの良否(たとえば、劣化度)を容易に判断することができる。
いくつかの態様において、通電工程では、発電部および基準パネルにパルス電流を供給する。この場合、電流がオンのときの発光量と電流がオフのときの発光量との差分を取ることにより、背景光をキャンセルしやすい。背景光のキャンセルにより、SN比(Signal−Noise ratio)を向上させることができる。
いくつかの態様において、通電工程では、発電部および基準パネルに、段階的に電流値を変化させたパルス電流を供給する。この場合、電流−発光特性を取得することができる。これにより、発電部の劣化具合を明確に判断することができる。
いくつかの態様において、通電工程では、発電部および基準パネルの定格以上の電流値でパルス電流を供給する。この場合、背景光(たとえば、太陽光や照明等)の影響を排除しやすい。
いくつかの態様において、撮影工程では、通電工程におけるパルス電流の時間幅よりも広いゲート時間で撮影を行う。この場合、カメラのゲート時間を、パルス電流の時間幅を含む最小限の時間とすることで、背景光の影響を最小限にできる。
本発明の一態様は、太陽光発電パネルまたは太陽光発電セルである発電部を検査するための検査システムであって、発電部に対して電気的に直列に接続され、発電効率が既知の太陽光発電パネルである基準パネルと、発電部および基準パネルに電流を供給するための電源装置と、電源装置により電流が供給されて発光する発電部および基準パネルを一緒に撮影するためのカメラと、カメラにより撮影された1つの画像内における、発電部の画像部分の輝度と基準パネルの画像部分の輝度とを比較し、その比較結果と、基準パネルの発電効率とに基づいて、発電部の発電効率を演算する演算部と、を備える。
この太陽光発電パネルの検査システムによれば、発電部および基準パネルが直列に接続され、電源装置によって、これらに電流が供給される。この通電により、発電部および基準パネルは発光する。これらの発光する発電部および基準パネルは、カメラによって一緒に撮影される。この撮影で得られた1つの画像には、発光する発電部の画像部分と、発光する基準パネルの画像部分とが含まれる。太陽光発電パネルの発光強度と発電効率の間には相関があるため、これらの画像部分の輝度を比較することで、基準パネルの発電効率に対する発電部の発電効率の比率を求めることができる。基準パネルの発電効率は既知であるから、その発電効率に基づき、演算部によって、発電部の発電効率を定量的に演算することができる。この検査システムでは、発電部および基準パネルが一緒に撮影されるため、基準パネルの撮影条件と、発電部の撮影条件とは同一である。よって、演算部が画像部分を比較する際には、外部環境の影響が相殺されており、当該影響を受けにくくなっている。したがって、外部環境が変化した場合でも、精度の良い検査が実現される。その結果として、発電所等において使用中の太陽光発電パネルまたは太陽光発電セルの良否(たとえば、劣化度)を容易に判断することができる。
本発明のいくつかの態様によれば、外部環境の影響を受けにくくなっており、外部環境が変化した場合でも、精度の良い検査が実現される。
本発明の一実施形態の検査システムの概略構成を示す図である。 発電部の検査手順を示すフローチャートである。 図2中の検査撮影手順を示すフローチャートである。 (a)は供給されるパルス電流の時間変化を示す図、(b)は太陽光発電パネルにおける発光量の時間変化を示す図である。 撮影画像に含まれる発電部の画像部分と基準パネルの画像部分を示す概略図である。 発電部における電流値に対する純発光量の関係を示す図である。 (a)は定格以上の電流値で供給されるパルス電流を示す図、(b)はパルス電流と、そのパルス幅に対してゲート時間を設定する場合の発光量を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1を参照して、一実施形態に係る検査システム1について説明する。検査システム1は、太陽光発電パネルまたは太陽光発電セルである発電部の発電効率を推定することにより、当該発電部の良否(劣化度など)を判断するためのシステムである。検査システム1は、太陽光発電のストリング2に対して適用される。ストリング2は、所定の出力電圧を得られるように、複数枚の太陽光発電パネルを直接に接続したひとまとまりのユニットである。ストリング2は、複数のブロック3を含んでおり、ブロック3は、複数の太陽光発電パネルからなる。以下、検査システム1による検査対象の太陽光発電パネルを検査対象パネル4という。この場合、検査対象パネル4は、検査システム1による検査の対象である発電部に相当する。なお、検査システム1および以下に説明する検査方法は、太陽光発電パネルを構成する各太陽光発電セル6を対象にして検査を行うこともできる。
図1に示す例では、1つのストリング2は、4枚を1列とし、3列で計12枚の検査対象パネル4からなっている。各検査対象パネル4は、複数の太陽光発電セル6を含んでいる。太陽光発電セル6は、たとえばシリコン系のセルであるが、他の型式のセルであってもよい。各検査対象パネル4において、複数の太陽光発電セル6が、縦および横に配列されている。この検査システム1では、たとえば、各ブロック3が、1回の検査の対象となる。
検査システム1では、検査対象パネル4に対して電流を供給することによるEL(Electro Luminescence)発光現象を利用する。検査システム1は、複数の検査対象パネル4を含むブロック3に対して電流を供給するための電源部10と、EL発光するブロック3を撮影して発光画像を取得するための撮影部20とを備える。
電源部10は、個々のストリング2に対して(ストリング単位で)電源供給を行えるように構成されている。電源部10は、電流を供給するための電線が接続される接続部8と、ストリング2に対して供給される電流を制御する電源管理装置11と、電源管理装置11経由で電源を供給する電源装置12とを備える。接続部8、電源管理装置11および電源装置12は、互いに電気的に接続されている。電源部10は、さらに、電源管理装置11が撮影部20のカメラ21と同期をとるための電源側GPS(Global Positioning System)13と、電源管理装置11からストリング2に供給される電流および電圧を制御するための電源管理PC14とを備える。電源側GPS13および電源管理PC14のそれぞれは、電源管理装置11に接続されており、電源管理装置11との間で信号の送受信が可能になっている。
接続部8は、ストリング2の発電時において、複数のストリング2の電流を1つにまとめ、まとめた電流をパワーコンディショナや蓄電池に供給できるように構成されている。
電源管理装置11は、ストリング2に供給する電流をオン−オフ制御する。電源管理装置11は、電源側GPS13からGPS信号を取得することで、カメラ21と同期をとる。電源装置12は、外部電源に接続され、AC/DC変換器等を含み、電源管理装置11を介して直流電流を供給する。
電源側GPS13は、GPS衛星からの電波を受信するアンテナであり、カメラ21と同期をとるためのGPS信号を受信する。電源側GPS13は、受信したGPS信号を電源管理装置11に出力する。電源管理PC14は、検査システム1における検査に用いられる電源管理ソフトウェアを動作させるためのPC(たとえばノートPC)である。電源管理ソフトウェアは、操作者が電源管理PC14を操作することにより、電源管理装置11からストリング2に供給される電流と電圧、および、それらの上限値を設定できるようになっている。
撮影部20は、ブロック3の撮影を行うためのカメラ21と、カメラ21が電源管理装置11と同期をとるためのカメラ側GPS23と、検査対象パネル4の発電効率を推定し、良否の判定を行うための検査管理PC(演算部)24とを備える。カメラ側GPS23および検査管理PC24のそれぞれは、カメラ21に接続されており、カメラ21との間で信号の送受信が可能になっている。
カメラ21は、レンズ部、CCD(Charge−Coupled Device)等からなる撮像部、および画像信号を送信するための送信部等を含む高感度カメラである。カメラ21は、たとえば高解像度カメラである。カメラ21は、ゲート動作が可能になっており、ゲート時間を調整自在となっている。カメラ21は、たとえば高速シャッタを含んでもよい。カメラ21は、電源管理装置11のストリング2への電源供給と同期して、発光するブロック3および後述の基準パネル16を撮影する。カメラ21は、撮影画像を検査管理PC24に出力する。
カメラ側GPS23は、GPS衛星からの電波を受信するアンテナであり、電源管理装置11と同期をとるためのGPS信号を受信する。カメラ側GPS23は、受信したGPS信号をカメラ21に出力する。検査管理PC24は、検査システム1における検査に用いられるパネル検査ソフトウェアを動作させるためのPC(たとえばノートPC)である。パネル検査ソフトウェアは、操作者が検査管理PC24を操作することにより、検査対象パネル4の撮影画像を取得し、撮影画像に対して所定の画像処理を実施することにより、検査対象パネル4の良否の判定を行う。
本実施形態の検査システム1では、検査対象パネル4の発電効率の基準となる1枚の基準パネル16が用いられる。基準パネル16は、たとえばシリコン系のパネルであるが、他の型式のパネルであってもよい。基準パネル16は、たとえば、1枚のセルで構成された太陽光発電パネルである。基準パネル16は、複数のセルで構成された太陽光発電パネルであってもよい。基準パネル16を構成するセルは、検査対象パネル4の各太陽光発電パネルを構成する太陽光発電セル6と同じである。1枚の基準パネル16の大きさは、検査対象パネル4を構成する個々の太陽光発電セル6と同程度であってもよいし、太陽光発電セル6より小さくてもよい。基準パネル16の大きさは、たとえば、検査対象パネル4の60分の1程度の大きさであってもよい。複数枚の基準パネル16が用いられてもよい。
基準パネル16の発電効率は、予め規定の方法で計測されている。すなわち、基準パネル16の発電効率は、既知である。ここで、発電効率とは、太陽光発電パネルに入力された光エネルギのうち電気エネルギに変換される割合であり、いわゆる変換効率である。
検査対象パネル4の検査撮影の際、基準パネル16は、検査対象パネル4を含む検査対象のブロック3に電気的に接続され、検査対象パネル4の近くのパネル上または検査対象パネル4の周囲等に置かれる。このとき、検査対象のブロック3および基準パネル16がカメラ21の視野角に収まる。言い換えれば、検査対象のブロック3および基準パネル16は、カメラ21の撮影領域X内に配置される。
続いて、図2および図3を参照して、検査システム1を用いた太陽光発電パネルの検査方法について説明する。まず、ストリング2および電源管理装置11に対して基準パネル16を接続する(ステップS01;接続工程)。図1に示されるように、接続部8と複数のブロック3とは、太陽光発電のために本来備わっている接続線L1,L3によって直列に接続されている。そして、検査対象のブロック3と接続部8とを本来接続している接続線L2を取り外し、この接続線L2に代えて、検査対象のブロック3と基準パネル16とを接続線L4によって直列に接続する。接続部8と基準パネル16とを接続線L5によって接続する。
次に、電源管理PC14において電源管理ソフトを起動し、電源管理ソフトで電流値、電圧値などを設定する(ステップS02)。本実施形態では、ストリング2および基準パネル16に対して、パルス電流を供給する。このステップS02では、ストリング2および基準パネル16に対して供給するパルス電流の電流値、パルス幅、デューティー比などを設定する。
次に、検査管理PC24においてパネル検査ソフトを起動し、カメラ21を設置する(ステップS03)。カメラ21を設置する際、雲台の調整などを行う。続いて、パネル検査ソフトにおいて、撮影に関わる設定および画像処理に関わる設定を入力する(ステップS04)。ここでは、積算回数、露光、明るさ値などの設定を入力する。
次に、電源装置12および電源管理装置11により、ストリング2および基準パネル16への電源供給を行う(ステップS05;通電工程)。所定のパルス電流がストリング2および基準パネル16へ供給されることにより、ストリング2の各ブロック3および基準パネル16において、EL発光が生じる。
次に、検査前の試し撮りを行う(ステップS06)。この試し撮りの結果を見て、上記のステップS02〜S04で設定した項目の微調整を行う。
ステップS06における撮影の条件調整が完了したら、パネル検査ソフトウェアにおいて、パネル認識処理に関わる設定を入力する(ステップS07)。ここでは、1回の撮影範囲での枚数設定、パネルの向き設定(縦または横)、カメラ21のピッチ、パネルサイズ、基準パネル16の発電量(出力)などの設定を入力する。そして、パネル検査ソフトウェアにおいて、検査範囲を手動で入力する。この検査範囲は、検査対象のブロック3を撮影する際のガイドラインとなるものであり、撮影検査が行われる間、固定される。検査範囲は、たとえば、図1に示される撮影領域Xに相当する。
次に、検査撮影を実施する(ステップS08)。検査撮影では、上記した各手順において電源管理ソフトおよびパネル検査ソフトで設定した各項目は、検査が完了または中断されるまで、変更しない。また、カメラ21のレンズ設定(絞りおよびズーム)に関しても、検査中は変更しない。
検査撮影では、図3に示される各ステップが実行される。まず、パネル検査ソフト画面上において、検査範囲ガイドラインにブロック3を合わせる。次に、パネル検査ソフト画面上において、手動入力により、基準パネル16を指定する(ステップS11)。
次に、撮影を行う(ステップS12;撮影工程)。このステップS12では、検査対象のブロック3および基準パネル16を一緒に撮影する。すなわち、1つの画像内に検査対象のブロック3および基準パネル16が収まるように、撮影を行う。
ここで、図4を参照して、ステップS05において供給されるパルス電流、およびパルス電流が供給された検査対象パネル4の発光量について説明する。図4(a)に示されるように、通電工程では、ストリング2および基準パネル16に対し、段階的に電流値を変化させたパルス電流を供給する。たとえば、電流値C1〜C8のように、時間の経過とともに(時系列的に)電流値が一定量ずつ増加するようなパルス電流(ステップ状のパルス電流)を供給する。ここで供給されるパルス電流の最大値は、定格の電流値未満とされる。また、デューティー比は、定格の電流値に対応した比となっている。なお、実際には、電流値C1〜C8に示されるような、段階的に電流値が増加するパルス電流が、繰り返しストリング2および基準パネル16に供給される。
これに対して、ブロック3の各検査対象パネル4および基準パネル16では、図4(b)に示されるような発光が生じる。すなわち、電流値C1〜C8に対応して、段階的に増加する発光量P1〜P8が得られる。また、発光量P1〜P8の間には、パルス電流がオフの間に検出される背景光Poffが検出される。この背景光Poffは、たとえば一定値である。撮影工程では、各電流値C1〜C8に対応する複数の画像と、各電流値C1〜C8の間に対応する複数の画像がそれぞれ取得される。
上記の撮影工程の結果、たとえば図5に示されるような画像Pが得られる。図5に示されるように、検査対象パネル4を構成する太陽光発電セル6ごとに、輝度が異なっている。画像Pにおける輝度は、太陽光発電セル6の発光強度に比例すると考えられる。太陽光発電セル6の発光強度と発電効率との間には相関があるため、この画像P中の太陽光発電セル6の輝度に基づいて、太陽光発電セル6の発電効率を推定することができる。特に、画像P内には、同時に撮影された基準パネル16の画像部分が含まれる。基準パネル16の発電効率は既知であるので、この基準パネル16の発電効率を基準として、検査対象パネル4および各太陽光発電セル6の発電効率を推定することができる。検査対象パネル4の発電効率は、検査対象パネル4を構成する各太陽光発電セル6の輝度の平均値から推定されてもよい。
続いて、パネル検査ソフトを用いて画像処理を行う(ステップS13)。このステップS13以下の処理は、検査管理PC24内のパネル検査ソフトによって自動で実施される。ステップS13では、ブロック3または基準パネル16の画像の補正、および、ブロック3(検査対象パネル4)や基準パネル16の認識が行われる。
次に、画像処理が成功したか否かを判断する(ステップS14)。ステップS14で画像処理が成功したと判断すると、発電効率の良否を判定する(ステップS15)。なお、ステップS14で画像処理が失敗したと判断すると、ステップS11に戻り、基準パネルの指定を再度行う。
発電効率が「良」のときは、検査撮影処理を終了する。一方、発電効率が「否」のときは、たとえば、「判定基準を満たさない検査対象パネル4があります。再撮影を行いますか?」等の、再撮影を実施するか否かを確認するメッセージをディスプレイに表示する。再撮影を行う場合、ステップS11に戻り、基準パネルの指定を再度行う。そして、発電効率の良否の判定結果をディスプレイに表示する(ステップS16)。
ステップS15における発電効率の良否の判定は、具体的には以下のように行われる。検査管理PC24は、図5に示される画像Pの輝度に基づいて、図4(b)に示されるような発光量P1〜P8およびPoffを演算する。検査管理PC24は、パルス電流のオンのときの発光量P1〜P8と、オフのときの発光量Poffとの差分を演算する。その結果、図6に示されるように、純発光量D1〜D8を得る。これにより、検査対象パネル4または各太陽光発電セル6の電流値−発光量特性を得る。基準パネル16に関しても、同様にして、電流値−発光量特性を得る。
検査管理PC24には、太陽光発電の稼働時においてストリング2に供給される所定の電流値と、その電流値に対して要求される発電効率のしきい値が記憶されている。上記で得られた基準パネル16の電流値−発光量特性に対する、検査対象パネル4または各太陽光発電セル6の電流値−発光量特性の比率を求める(比較工程)。そして、既知の基準パネル16の発電効率に対して、求めた比率(比較結果)を乗じることにより、検査対象パネル4または各太陽光発電セル6の発電効率を定量的に演算する(演算工程)。ここでは、供給される電流値の変化に応じた各発電効率を演算してもよいし、所定の電流値に対して推定される発電効率を求めてもよい。
そして、演算工程で演算した検査対象パネル4または各太陽光発電セル6の発電効率が、上記のしきい値以上であるか否かによって、発電効率の良否を判定する。以上の工程により、検査対象パネル4または各太陽光発電セル6を対象として検査が行われる。
以上説明した検査システム1および検査システム1を用いた検査方法によれば、検査対象パネル4および基準パネル16が直列に接続され、電源装置12によって、これらのパネルに電流が供給される。この通電により、検査対象パネル4および基準パネル16は発光する。これらの発光する検査対象パネル4および基準パネル16は、カメラ21によって一緒に撮影される。この撮影で得られた1つの画像Pには、発光する検査対象パネル4の画像部分と、発光する基準パネル16の画像部分とが含まれる。太陽光発電パネル(または太陽光発電セル)の発光強度と発電効率の間には相関があるため、これらの画像部分の輝度を比較することで、基準パネル16の発電効率に対する検査対象パネル4の発電効率の比率を求めることができる。基準パネル16の発電効率は既知であるから、その発電効率に基づき、検査管理PC24によって、検査対象パネル4の発電効率を定量的に演算することができる。この検査システム1では、検査対象パネル4および基準パネル16が一緒に撮影されるため、基準パネル16の撮影条件と、検査対象パネル4の撮影条件とは同一である。よって、検査管理PC24が画像部分を比較する際には、外部環境の影響が相殺されており、当該影響を受けにくくなっている。したがって、外部環境が変化した場合でも、精度の良い検査が実現される。その結果として、発電所等において使用中の太陽光発電パネルの良否(たとえば、劣化度)を容易に判断することができる。また、基準パネル16を検査対象パネル4に接続するだけでよいため、発電所から検査対象パネル4を取り外す必要がなく、メンテナンスコストの低減を図ることができ、発電の機会ロスを防ぐことができる。
従来の検査方法では、I−V特性やELイメージ法があるが、屋外で太陽光発電装置を設置した場合のメンテナンスや検査には未適用である。屋外におけるメンテナンスや検査(特に、発電所におけるオンサイトにおけるメンテナンスや検査)は、これまで確立されていなかった。検査システム1によれば、検査対象パネル4の良否を確実かつ容易に判断することができる。
さらに、通電工程では、検査対象パネル4および基準パネル16にパルス電流を供給するため、電流がオンのときの発光量P1〜P8と電流がオフのときの発光量Poffとの差分を取ることにより、背景光をキャンセルしやすい。背景光のキャンセルにより、SN比(Signal−Noise ratio)が向上する。
通電工程では、検査対象パネル4および基準パネル16に、段階的に電流値を変化させたパルス電流を供給するため、電流−発光特性を取得することができる(図6参照)。これにより、検査対象パネル4の劣化具合を明確に判断することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限られない。たとえば、図7(a)に示されるように、他のパターンでパルス電流を供給してもよいし、図7(b)に示されるように、撮影工程におけるカメラの設定を変更してもよい。
たとえば、図7(a)に示されるように、通電工程において、検査対象パネル4および基準パネル16の定格以上の電流値でパルス電流を供給してもよい。この場合、たとえば、定格の電流値laの5〜10倍程度の電流値でパルス電流を供給してしてもよい。上限の電流値lbは、検査対象パネル4および基準パネル16の性能を考慮して、適宜設定することができる。なお、この場合、定格の電流値laに対する倍率に応じて、デューティー比(すなわち時間幅)を低減することが望ましい。ここでのデューティー比は、図4(a)に示された定格の電流値に対応するデューティー比よりも小さい。デューティー比は、たとえば50%未満とされる。このような通電工程を採用することにより、背景光(たとえば、太陽光や照明等)の影響を排除しやすくなる。
たとえば、図7(b)に示されるように、撮影工程において、通電工程におけるパルス電流の時間幅よりも広いゲート時間で撮影を行ってもよい。この場合、検査対象パネル4および基準パネル16の発光周期に同期するように、カメラ21のゲート動作または高速シャッタ等を調整する。カメラ21のゲート時間tcを、パルス電流の時間幅tbを含む最小限の時間とする。たとえば、パルス電流の時間幅tbが125msである場合に、ゲート時間tcを時間幅tbよりも僅かに大きくして、130ms程度とすることができる。これにより、背景光を検出する時間幅が最小限となり、背景光Poffの影響を最小限にできる。
上記実施形態では、電流値が時系列的に一定量ずつ増加するようなパルス電流を供給する場合について説明したが、電流値が時系列的に一定量ずつ減少するようなパルス電流を供給してもよい。
検査対象パネル4および基準パネル16にパルス電流を供給する場合に限られず、たとえば正弦波状に変化する電流を供給してもよい。検査対象パネル4および基準パネル16に、一定値の電流を供給してもよい。
上記実施形態では、高解像度カメラであるカメラ21を用いて検査を行う場合について説明したが、高解像度カメラを用いなくてもよい。比較的低い解像度のカメラを用いる場合であっても、得られた画像に基づいて検査対象パネル4の輝度を求めることができ、検査対象パネル4を精度良く検査することができる。この場合、検査対象パネル4は、複数のセルで構成された太陽光発電パネルである。また、検査対象パネル4の輝度は、各太陽光発電セル6の輝度の平均値に相当する。
1 検査システム(太陽光発電パネルの検査システム)
2 ストリング
3 ブロック
4 検査対象パネル(発電部)
6 太陽光発電セル(発電部)
10 電源部
12 電源装置
14 電源管理PC
16 基準パネル
20 撮影部
21 カメラ
24 検査管理PC(演算部)

Claims (6)

  1. 太陽光発電パネルまたは太陽光発電セルである発電部を検査するための検査方法であって、
    前記発電部に対し、発電効率が既知の太陽光発電パネルである基準パネルを電気的に直列に接続する接続工程と、
    前記発電部および前記基準パネルに電流を供給する通電工程と、
    前記通電工程において発光する前記発電部および前記基準パネルを、カメラを用いて一緒に撮影する撮影工程と、
    前記撮影工程で得られた1つの画像内における、前記発電部の画像部分の輝度と前記基準パネルの画像部分の輝度とを比較する比較工程と、
    前記比較工程において得られた比較結果と、前記基準パネルの発電効率とに基づいて、前記発電部の発電効率を演算する演算工程と、
    を含む、検査方法。
  2. 前記通電工程では、前記発電部および前記基準パネルにパルス電流を供給する、請求項1に記載の検査方法。
  3. 前記通電工程では、前記発電部および前記基準パネルに、段階的に電流値を変化させた前記パルス電流を供給する、請求項2に記載の検査方法。
  4. 前記通電工程では、前記発電部および前記基準パネルの定格以上の電流値で前記パルス電流を供給する、請求項2または3に記載の検査方法。
  5. 前記撮影工程では、前記通電工程における前記パルス電流の時間幅よりも広いゲート時間で撮影を行う、請求項2〜4のいずれか一項に記載の検査方法。
  6. 太陽光発電パネルまたは太陽光発電セルである発電部を検査するための検査システムであって、
    前記発電部に対して電気的に直列に接続され、発電効率が既知の太陽光発電パネルである基準パネルと、
    前記発電部および前記基準パネルに電流を供給するための電源装置と、
    前記電源装置により電流が供給されて発光する前記発電部および前記基準パネルを一緒に撮影するためのカメラと、
    前記カメラにより撮影された1つの画像内における、前記発電部の画像部分の輝度と前記基準パネルの画像部分の輝度とを比較し、その比較結果と、前記基準パネルの発電効率とに基づいて、前記発電部の発電効率を演算する演算部と、
    を備える、検査システム。
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