JPWO2007108329A1 - 生体適合性材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、有機高分子材料などからなる基材の表面の親水化を効果的に行った後にアパタイト被膜を形成することによる生体適合性材料の新規な製造方法を提供することである。その解決手段としての本発明の生体適合性材料の製造方法は、酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを基材の表面に照射した後、アパタイト被膜を形成することを特徴とする。

Description

本発明は、有機高分子材料などからなる基材の表面にアパタイト被膜を有する生体適合性材料の製造方法に関する。
有機高分子材料からなる基材の表面にアパタイト被膜(ハイドロキシアパタイト:Ca10(PO(OH)を主成分とする被膜)を有する生体適合性材料は、人工関節や人工靭帯などの部材として有用であることから、これまでにもいくつかの製造方法が提案されている。例えば、特許文献1には、プラズマ放電処理などを行うことで基材の表面を親水化して基材にアパタイト形成能を付与した後、カルシウムイオンを含みリン酸イオンを含まないカルシウム溶液と、リン酸イオンを含みカルシウムイオンを含まないリン酸溶液に交互に浸漬することによる方法が記載されている。しかしながら、化学的に安定な有機高分子材料からなる基材の表面の親水化を効果的に行うことは必ずしも容易なことではない。
特開2000−327314号公報
そこで本発明は、有機高分子材料などからなる基材の表面の親水化を効果的に行った後にアパタイト被膜を形成することによる生体適合性材料の新規な製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを基材の表面に照射することで、基材の表面が効果的に親水化されて基材がアパタイト形成能を有するようになることを見出した。
上記の知見に基づいてなされた本発明の生体適合性材料の製造方法は、請求項1記載の通り、酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを基材の表面に照射した後、アパタイト被膜を形成することを特徴とする。
また、請求項2記載の製造方法は、請求項1記載の製造方法において、クラスターとモノマーが同一の物質であることを特徴とする。
また、請求項3記載の製造方法は、請求項2記載の製造方法において、クラスターとモノマーがいずれも酸素分子であることを特徴とする。
また、請求項4記載の製造方法は、請求項1記載の製造方法において、基材が有機高分子材料からなることを特徴とする。
また、請求項5記載の製造方法は、請求項1記載の製造方法において、アパタイトに対して過飽和な溶液を用いてアパタイト被膜を形成することを特徴とする。
また、請求項6記載の製造方法は、請求項5記載の製造方法において、アパタイトに対して過飽和な溶液が擬似体液であることを特徴とする。
また、請求項7記載の製造方法は、請求項1記載の製造方法において、基材の表面に対して混合イオンビームを照射した後にカルシウムイオン含有水溶液で表面処理を行ってからアパタイト被膜を形成することを特徴とする。
また、請求項8記載の製造方法は、請求項7記載の製造方法において、カルシウムイオン含有水溶液が塩化カルシウム水溶液であることを特徴とする。
また、本発明の生体適合性材料は、請求項9記載の通り、酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを照射した基材の表面にアパタイト被膜を形成してなることを特徴とする。
また、本発明の基材へのアパタイト形成能の付与方法は、請求項10記載の通り、酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを基材の表面に照射することを特徴とする。
また、本発明の生体埋込材料は、請求項11記載の通り、酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを基材の表面に照射してなることを特徴とする。
本発明の生体適合性材料の製造方法によれば、有機高分子材料などからなる基材の表面の親水化を効果的に行った後にアパタイト被膜を形成することによる生体適合性材料の新規な製造方法が提供される。なお、特開平10−66721号公報では、高分子または金属から成形された医療用物品の表面にガスクラスターイオンを照射することによる医療用物品の表面処理方法が提案されており、表面処理の概念に親水化が含まれること、クラスターを構成する物質として二酸化炭素や酸素が記載されている。しかしながら、これらの物質のクラスターイオンを照射することで物品表面の親水化を行った後にさらに表面加工を行うことについての記載はない。また、クラスターとモノマーの混合イオンビームを基材の表面に照射することは特開2004−149838号公報に記載されている。しかしながら、その目的は真空減圧下で任意の硬度を有する炭素膜を基材上に形成することにあり、基材表面の親水化についての記載はない。
実施例におけるクラスターとモノマーの混合イオンビームを照射した基板の表面のXPSスペクトルのイオン種依存性を示す図である。 同、クラスターとモノマーの混合イオンビームを照射してから1時間後の基板の接触角と加速電圧との関係を示す図である。 同、クラスターとモノマーの混合イオンビームを照射した場合の基板の接触角の経時的変化を示す図である。 同、本発明の表面にアパタイト被膜を有する基板の薄膜X線回折測定結果である。 同、本発明の表面にアパタイト被膜を有する基板の走査電子顕微鏡測定結果である。 本発明において使用しうる公知のクラスターイオンビーム照射装置の一例の概略構成図である。
本発明の生体適合性材料の製造方法は、酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを基材の表面に照射した後、アパタイト被膜を形成することを特徴とする。
クラスターを構成する酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質としては、酸素(O)、二酸化炭素(CO)、水(HO)、アルコール(ROH:Rは炭素数1〜10のアルキル基を示す)、ケトン(RCO:Rは前記と同義)、エーテル(RO:Rは前記と同義)などが挙げられる。これらは単一で用いてもよいし複数種類を混合して用いてもよい。
モノマーとしては、クラスターを構成する酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質の他、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)などが挙げられる。これらも単一で用いてもよいし複数種類を混合して用いてもよい。
基材としては、代表的には有機高分子材料からなるものが挙げられる。基材が有機高分子材料からなる場合、その表面にモノマーのイオンビームを照射することで、その高いエネルギーにより表面の安定な化学結合(例えば炭素−炭素結合や炭素−水素結合など)が切断されるとともに、酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターのイオンビームを照射することで、化学結合が切断されて反応性が高まった基材の表面に低損傷で多量の酸素原子が供給されることにより、基材の表面にアパタイトの核形成を誘起するカルボキシル基(−COOH)などの官能基を効率的に導入することができる。よって、基材の表面を効果的に親水化して基材にアパタイト形成能を付与することができる。有機高分子材料の種類は特段限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリカプロラクトン、ポリ−L−乳酸、ナイロンなどが例示される。なお、本発明は、有機高分子材料からなる基材に対してのみ効果を有するわけではなく、表面が親水化された、或いは、親水化されやすい金属,金属酸化物,セラミックからなる基材、例えば、チタン、ジルコニウム、タンタル、ニオブなど(これらは合金であってもよい)やその酸化物からなる基材、珪素からなる基材、珪素を含む基材などに対しても効果的に表面の親水化を行うことができる。
本発明における、酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを基材の表面に照射することによる基材へのアパタイト形成能の付与は、例えば、公知のクラスターイオンビーム照射装置を用いて行うことができる。図6はクラスターイオンビーム照射装置の一例の概略構成図である。図6に示すクラスターイオンビーム照射装置は、基本構成としてクラスターを生成するためのクラスター生成室、生成したクラスターを小さい開孔を有するスキマーを通過させて細いビーム状にするための差動排気室、形成されたクラスタービームをイオン化し、質量分離を行うことで構成分子数が選別されたクラスターイオンビームをターゲットに照射するイオン化照射室からなる。クラスターとモノマーを同一の物質としてこのようなクラスターイオンビーム照射装置を用いて基材の表面にクラスターとモノマーの混合イオンビームを照射する場合、原料物質をノズルから噴出させる際のガス圧(Inlet)を2500Torr〜5000Torr、イオン化電子電圧(Ve)を200V〜500V、イオン化電子電流(Ie)を50mA〜400mA、イオン電流密度(Iion)を0.1μA/cm〜5μA/cm、加速電圧(Va)を1kV〜10kVといった条件を採用し、イオン化照射室においてイオンビームの構成分子数を選別しないことで、50分子〜8000分子のクラスターサイズ分布を有するクラスターと、モノマーの存在割合(イオン個数割合)が1:3〜1:10の混合イオンビームを形成することができる。基材に対して照射するイオン個数(Dose)は、1×1014ions/cm〜1×1016ions/cm程度でよい。なお、クラスターとモノマーを異なる物質とする場合には、装置構成を別々にクラスター生成室に導入できるようにした上で、両者をノズルから同時に噴出させるようにすればよい。
上記のような方法で、酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを表面に照射した基材は、表面が効果的に親水化されているので、その表面にアパタイト被膜を容易に形成することができる。アパタイト被膜の形成方法自体は公知の方法、例えば、体温程度(36℃〜37℃)に加温した擬似体液(SBF:Simulated Body Fluid)やその5倍程度までの濃度を有する溶液などのアパタイトに対して過飽和な溶液に、基材を一定時間(例えば1日〜2週間)浸漬する方法などを採用すればよい。
なお、基材の表面に対して混合イオンビームを照射した後にカルシウムイオン含有水溶液で表面処理を行い、アパタイトの核形成を促進するカルシウムイオンを表面に導入してからアパタイト被膜を形成することで、アパタイト被膜の形成速度を速めることができる。カルシウムイオン含有水溶液は、カルシウムイオン濃度が0.5M〜2M程度であることが望ましく、体温程度(36℃〜37℃)に加温して用いることが望ましい。表面処理時間は、10時間〜2日程度が例示される。カルシウムイオン含有水溶液としては、生体に埋め込んだ際に水溶液成分の残留に基づく刺激性がない塩化カルシウム水溶液を用いることが望ましい。カルシウムイオン含有水溶液として水酸化カルシウム水溶液を用いることもできるが、水酸化カルシウム水溶液を用いた場合は、水溶液成分が残留すると生体に埋め込んだ際にそのアルカリ性に基づく刺激を誘発して炎症を惹起する恐れがあるので注意を要する。
このようにして製造された本発明の生体適合性材料は、基材の材質を有機高分子材料とした場合には人工関節や人工靭帯などの部材として用いることができる他、基材の材質を金属,金属酸化物,セラミックとした場合には人工骨などとして用いることができる。また、バイオセンサーなどの構成部材などとして用いることもできる。さらに、酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを表面に照射した基材は、アパタイト形成能が付与されているので、それ自体を生体に埋め込むことで生体内でその表面にアパタイトを成長させることができることから生体埋込材料として用いることができる。
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明は以下の記載に何ら限定して解釈されるものではない。
実施例1:
(工程1)
図6に示したクラスターイオンビーム照射装置を用いて、ポリエチレン基板(寸法:縦2cm×横2cm×厚さ1mm)の表面に酸素分子のクラスターとモノマーの混合イオンビームを下記の照射条件で照射し、基板の表面を親水化した。
Inlet 4000Torr
Ve 300V
Ie 300mA
Iion 0.5〜0.8μA/cm
Va 3〜9kV
Dose 1×1015ions/cm
TOF法で調べた結果、以上の照射条件で形成される混合イオンビームは、100分子〜6000分子のクラスターサイズ分布を有しサイズピークが約2000分子のクラスターと、モノマーの存在割合が約1:5の混合イオンビームであった。
クラスターとモノマーの混合イオンビームを照射した基板の表面のXPSスペクトルのイオン種依存性(b:Monomer+Cluster)を、イオン化照射室においてイオンビームの構成分子数を選別することでモノマーイオンを排したクラスターイオンビームのみを照射した場合のイオン種依存性(a:Cluster)とともに図1に示す。図1から明らかなように、クラスターとモノマーの混合イオンビームを照射することで、基板の表面にカルボキシル基(−COOH)を導入できることがわかった。
クラスターとモノマーの混合イオンビームを照射してから1時間後の基板の接触角と加速電圧との関係(Monomer+Cluster)を図2に示す。また、図2には、基板の表面に対してクラスターイオンビームのみを照射してから1時間後の接触角(Cluster)、一般的な条件でプラズマ放電処理を行ってから1時間後の接触角(Plasma)、何らの表面処理も施していない基板(未照射基板:以下同じ)の接触角(unirradiated)もあわせて示す。図2から明らかなように、クラスターイオンビームのみを照射した場合や、プラズマ放電処理を行った場合に比較して、クラスターとモノマーの混合イオンビームを照射することで、接触角をより低下させる(表面の性状をより変化させる)ことができることがわかった。クラスターとモノマーの混合イオンビームを照射した場合の基板の接触角の経時的変化を図3に示す。また、図3には、プラズマ放電処理を行った場合の基板の接触角の経時的変化もあわせて示す。図3から明らかなように、プラズマ放電処理を行った場合の接触角は、1年経過後に未照射基板の接触角の約80%まで戻ってしまったが、クラスターとモノマーの混合イオンビームを照射した場合の接触角は、1年経過後も照射直後とほぼ同じであった。この結果から、クラスターとモノマーの混合イオンビームを照射することで表面が親水化された基板は、その状態で長時間安定に維持できることから、すぐさま次のアパタイト被膜の形成工程を行わなくてはならないといった制約がない、生産性に融通が利くものであることがわかった。
(工程2)
工程1で得られた表面を親水化した基板を、36.5℃の1M塩化カルシウム水溶液に24時間浸漬し、カルシウムイオンを基板の表面に導入した。
(工程3)
工程2で得られた親水化された表面にカルシウムイオンを導入した基板を、36.5℃の擬似体液の1.5倍の濃度の溶液(1.5SBF:下記の表1を参照)に1週間浸漬することで基板の表面にアパタイト被膜を形成した。
上記の工程1〜工程3で得られた、本発明の表面にアパタイト被膜を有する基板の薄膜X線回折(TF−XRD)測定結果を図4に示す(Va=3,6,9kV+CaCl+1.5SBF)。また、図4には、比較例として、工程1を行わずに工程2と工程3を行った場合の測定結果(unirradiated+CaCl+1.5SBF)、工程1と工程2を行わずに工程3のみを行った場合の測定結果(unirradiated+1.5SBF)、未照射基板自体の測定結果(unirradiated)もあわせて示す。図4から明らかなように、基板に対して工程1〜工程3を行うことで、その表面にアパタイト被膜を形成できることがわかった。図5に本発明の表面にアパタイト被膜を有する基板の走査電子顕微鏡(SEM)測定結果を示す。
実施例2:
実施例1における工程1を実施した後、工程2を実施せずに工程3を実施した。その結果、基材の表面にアパタイト被膜を形成できたが、その形成速度は実施例1の場合に比較して遅かった。
本発明は、有機高分子材料などからなる基材の表面の親水化を効果的に行った後にアパタイト被膜を形成することによる生体適合性材料の新規な製造方法を提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。

Claims (11)

  1. 酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを基材の表面に照射した後、アパタイト被膜を形成することを特徴とする生体適合性材料の製造方法。
  2. クラスターとモノマーが同一の物質であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. クラスターとモノマーがいずれも酸素分子であることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
  4. 基材が有機高分子材料からなることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  5. アパタイトに対して過飽和な溶液を用いてアパタイト被膜を形成することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  6. アパタイトに対して過飽和な溶液が擬似体液であることを特徴とする請求項5記載の製造方法。
  7. 基材の表面に対して混合イオンビームを照射した後にカルシウムイオン含有水溶液で表面処理を行ってからアパタイト被膜を形成することを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  8. カルシウムイオン含有水溶液が塩化カルシウム水溶液であることを特徴とする請求項7記載の製造方法。
  9. 酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを照射した基材の表面にアパタイト被膜を形成してなることを特徴とする生体適合性材料。
  10. 酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを基材の表面に照射することを特徴とする基材へのアパタイト形成能の付与方法。
  11. 酸素原子を分子中に含む常温および常圧で気体または液体の物質のクラスターと、モノマーの混合イオンビームを基材の表面に照射してなることを特徴とする生体埋込材料。
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