JPWO2007080789A1 - ミラー素子およびミラー素子の製造方法 - Google Patents

ミラー素子およびミラー素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

ミラー(230)の最大回動時における、ミラー(230)の回動中心から電極基板(300)に水平な方向に沿ったミラー(230)の先端までの距離は、水平方向に対して垂直かつ回動中心を通る垂線から水平方向に沿った電極(340a〜340d)の先端までの距離よりも大きい。これにより、ミラー(230)は、回動して電極基板(300)と接触しても、この接触する位置に電極(340a〜340d)が存在しないので、ミラー(230)と電極(340a〜340d)の電着を防止することができる。

Description

本発明は、通信用の光スイッチング素子、計測機器、ディスプレイ、スキャナ、波長選択スイッチ等に適用可能なミラー素子およびその製造方法に関する。
インターネット通信網などにおける基盤となる光ネットワークの分野では、多チャンネル化、波長分割多重(WDM)化および低コスト化を実現する技術として、光MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術が脚光を浴びており、この技術を用いて光スイッチが開発されている(例えば、特開2003−57575号公報参照)。このMEMS型の光スイッチの構成部品として最も特徴的なものがミラーアレイである。光スイッチは、光を電気信号に変換することなく、また多重化された光を波長毎に分波することなく経路切り替えを可能にする。このような光スイッチは、使用している経路に障害が発生した際に別の経路に信号を振り分け、通信できる状態を維持する際に使用される。
ミラーアレイは、複数のミラー素子を2次元的にマトリクス状に配設したものである。このミラーアレイは、ミラー基板と、これに対向配置された電極基板とから構成されている。ミラー基板は、ミラーとして作用する複数の可動構造体と、この可動構造体をトーションバネなどのバネ部材によって回動可能に支持する支持部材とを有する。また、電極基板は、ミラーとして作用する可動構造体に対応した複数の電極部が、土台となる基板の上に形成されたものである。
従来のミラー素子の1例を図28、図29に示す。ミラー素子700は、ミラーが形成されたミラー基板800と、電極が形成された電極基板900とが平行に配設された構造を有する。
ミラー基板800は、平面視略円形の開口を有する板状の枠部810と、平面視略円形の開口を有し、一対の可動枠連結部811a,811bにより枠部810の開口内に配設された可動枠820と、一対のミラー連結部821a,821bにより可動枠820の開口内に配設された平面視略円形のミラー830とを有する。枠部810、可動枠連結部811a,811b、可動枠820、ミラー連結部821a,821bおよびミラー830は、例えば単結晶シリコンで一体形成されている。また、枠部810の上面には、可動枠820およびミラー830を取り囲むような枠状部材840が形成されている。この枠状部材840は、絶縁層850を介して枠部810に固定されている。
一対の可動枠連結部811a,811bは、それぞれトーションバネから構成され、枠部810の切り欠き内に設けられており、枠部810と可動枠820とを連結している。可動枠820は、一対の可動枠連結部811a,811bを通る図28の可動枠回動軸xを軸として回動することができる。
同様に、一対のミラー連結部821a,821bは、可動枠820の切り欠き内に設けられており、それぞれトーションバネから構成され、可動枠820とミラー830とを連結している。ミラー830は、一対のミラー連結部821a,821bを通る図28のミラー回動軸yを軸として回動することができる。可動枠回動軸xとミラー回動軸yとは、互いに直交している。結果として、ミラー830は、直交する2軸で回動する。
電極基板900は、板状の基部910と、基部910の表面(上面)から突出し、対向するミラー基板800のミラー830と対向する位置に形成された段丘状の突出部920を有する。基部910と突出部920は例えば単結晶シリコンからなる。突出部920は、基部910の上面に形成された角錐台の形状を有する第2テラス922と、この第2テラス922の上面に形成された角錐台の形状を有する第1テラス921と、この第1テラス921の上面に形成された柱状の形状を有するピボット930とから構成される。このピボット930は、第1テラス921のほぼ中央に位置するように形成される。これにより、ピボット930は、ミラー830の中心に対向する位置に配設される。
突出部920の四隅とこの四隅に続く基部910の上面には、対向するミラー基板800のミラー830と同心の円内に4つの電極940a〜940dが形成されている。また、基部910の上面には、突出部920を挟むように並設された一対の凸部960a,960bが形成されている。さらに、基部910の上面の突出部920と凸部960aおよび凸部960bとの間の箇所には、それぞれ配線970が形成されており、この配線970には、引き出し線941a〜941dを介して電極940a〜940dが接続されている。
以上のようなミラー基板800と電極基板900とは、ミラー830とこのミラー830に対応する電極940a〜940dとが対向配置されるように、枠部810の下面と凸部960a,960bの上面とを接合することにより、図29に示すようなミラー素子700が形成される。
このようなミラー素子700においては、ミラー830を接地し、電極940a〜940dに正の電圧を与えて、しかも電極940a〜940d間に非対称な電位差を生じさせることにより、ミラー830を静電引力で吸引し、ミラー830を任意の方向へ回動させることができる。
このようなミラー素子700では、電極940a〜940dに駆動電圧を印加した際にミラー830全体が電極940a〜940dと略平行に引き寄せられて電極940a〜940dに衝突することを防止するために、ピボット930が形成されている。このピボット930は、この位置を支点としてミラー830が回動する役割も果たす。
ミラー830は、4つの電極940a〜940d間に印加される電位差によって発生する静電引力と、この静電引力に抗してミラー830の位置を電位差0の場合の相対位置に戻そうとするトーションバネの復元力とが釣り合った場合に、ある角度を維持して停止する。ミラー830と電極940a〜940dとの電位差を大きくして、ミラー830の傾斜角度を大きくすると、ミラー830と電極940a〜940d間の距離が小さくなる。ミラー830と電極940a〜940dとの間に発生する静電引力は、ミラー830と電極940a〜940d間の距離の2乗に反比例する。よって、ミラー830と電極940a〜940d間の距離が小さくなると、静電引力は大きくなる。静電引力に抗するトーションバネの復元力は、ミラー830の傾斜角度に比例して大きくなる。そこで、ミラー830の傾斜角度が大きくなると、静電引力とトーションバネの復元力とが釣り合わなくなり、ミラー830の回動が停止せずに、ミラー830が電極基板900に衝突するまで回動するプルインと呼ばれる現象が発生する。
ミラー830と電極940a〜940dとが衝突したときに、ミラー830と電極940a〜940d間に電位差があると、電位差を発生させている電源の容量で制限された量の電流が短時間に流れ、ミラー830と電極940a〜940dとは固着される。一旦、この固着現象が発生すると、その後に電位差を0にしても、電位差0の場合の角度位置にミラー830が戻らず、ミラー830が動作しない状態、すなわち不良になるという問題点があった。また、ミラー830が動作不良になった後には、反対側にミラー830が回動するように別の電極940a〜940dに電圧を印加しても、ミラー830は電極基板900に固着したままで動作しない。よって、固着現象発生後にはミラー830が動作しなくなるという問題が生じる。
本発明は、上述したような課題を解決するためになされたものであり、ミラーと電極の固着を防止することができるミラー素子を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明に係るミラー素子は、上部基板に回動可能に支持されるミラーと、上部基板と所定間隔離間して対向する下部基板の上に形成された、ミラーの傾斜角を制御する第1の電極と、ミラーに設けられ、ミラーの回動時にミラーと第1の電極との衝突を防ぐ衝突防止構造とを備えることを特徴とする。
上記ミラー素子において、ミラーは、ミラーの最大回動時における、ミラーの回動中心から下部基板に水平な方向に沿ったミラーの先端までの距離が、水平方向に対して垂直かつ回動中心を通る垂線から水平方向に沿った第1の電極の先端までの距離よりも大きいようにしてもよい。ここで、上記ミラーの先端までの距離が上記第1の電極の先端までの距離よりも大きいという構造は、衝突防止構造として機能する。
また、上記ミラー素子において、上部基板は、ミラー形成領域を有するシリコンからなる基体部とこの上に形成された埋め込み絶縁層とこの上に形成されたシリコン層とからなるSOI基板から構成され、ミラー形成領域に形成された基部およびこの基部に一対の連結部を介して回動可能に連結されたミラーと、シリコン層のミラーの上に形成された突起構造体とを備えるようにしてもよい。この突起構造は、衝突防止構造として機能する。
また、本発明に係るミラー素子の製造方法は、上部基板に対して回動可能に支持されるミラーと、上部基板と対向する下部基板の上に形成された、ミラーの傾斜角を制御する第1の電極とを有するミラー素子の製造方法であって、基板部とこの上の埋め込み絶縁層とこの上のシリコン層とから構成されたSOI基板のシリコン層のミラー形成領域の表面に突起構造体が形成する工程と、シリコン層の表面に可動部形成マスクパターンを形成し、この可動部形成マスクパターンをマスクとしたエッチングによりシリコン層を加工し、基部およびこの基部に一対の連結部を介して連結する板状のミラーが、埋め込み絶縁層の上のミラー形成領域に形成する工程と、基板部の表面にミラー形成領域が開口した枠形成マスクパターンを形成し、この枠形成マスクパターンをマスクとして基板部および埋め込み絶縁層をエッチング除去し、ミラー形成領域におけるシリコン層の基板部側が露出された状態とし、ミラー形成領域の外側に枠部を形成する工程と、突起構造体,ミラー,および枠部が形成された上部基板の突起構造体が形成された面と反対側のミラーの表面に反射膜を形成する工程とを少なくとも備えることを特徴とする。
本発明によれば、衝突防止構造を設けることにより、回動時にミラーと第1の電極との衝突を防ぐことが可能となるので、ミラーと第1の電極の固着を防止することができる。
また、本発明によれば、ミラーの最大回動時における、ミラーの回動中心から下部基板に水平な方向に沿ったミラーの先端までの距離が、水平方向に対して垂直かつ回動中心を通る垂線から水平方向に沿った第1の電極の先端までの距離よりも大きくなるようにすることにより、ミラーと電極の固着を防止することができる。その結果、ミラーを動作させている際に、故意にあるいは不慮にミラーをプルインさせても、ミラーが電極と接したまま固着することがなくなり、動作不良のミラー数の増加を防止することができる。また、外部から振動が伝わってもミラーの破損・動作不良を引き起こすことがなくなるので、使用環境の制限を緩和することができる。
また、本発明によれば、ミラー構造体の枠部が形成される側とは反対側の面に突起構造体が形成されるようにした。したがって、突起構造体が形成された後においては、突起構造体が形成されている面とは反対側(枠部が形成される側)に対する処理工程において、用いられる装置の基板台に、突起構造体の形成面が対向した状態にミラー基板が配置される。この結果、本発明によれば、破損などの損傷が発生しにくい状態で、ミラー基板を含めたミラー素子が製造できるようになるという優れた効果が得られる。
図1は、本発明の第1の実施例に係るミラー素子の構成を示す分解斜視図である。 図2は、図1のミラー素子の断面図である。 図3は、本発明の第1の実施例に係るミラー素子の構成を示す要部断面図である。 図4は、本発明の第2の実施例に係るミラー素子の構成を示す断面図である。 図5は、図4のミラー素子の電極基板の構成を示す平面図である。 図6は、本発明の第3の実施例に係るミラー素子の構成を示す断面図である。 図7は、図6のミラー素子のミラー基板の構成を示す平面図である。 図8は、本発明の第3の実施例の効果を説明する断面図である。 図9は、図6のミラー素子のミラー基板の別の例を示す平面図である。 図10は、図6のミラー素子のミラー基板の別の例を示す平面図である。 図11は、図6のミラー素子のミラー基板の別の例を示す平面図である。 図12は、図6のミラー素子のミラー基板の別の例を示す平面図である。 図13は、図6のミラー素子のミラー基板の別の例を示す平面図である。 図14は、本発明の第4の実施例に係るミラー素子の構成を示す断面図である。 図15は、図14のミラー素子のミラー基板の構成を示す平面図である。 図16は、本発明の第4の実施例の効果を説明する断面図である。 図17は、図14のミラー素子のミラー基板の別の例を示す平面図である。 図18は、本発明の第5の実施例に係るミラー素子の構成を示す断面図である。 図19は、図18のミラー素子の電極基板の構成を示す平面図である。 図20は、本発明の第5の実施例の効果を説明する断面図である。 図21は、本発明の第6の実施例に係るミラー素子のミラー基板の構成を示す平面図である。 図22は、本発明の第1〜6の実施例のミラー基板の別の例を示す平面図である。 図23A〜23Fは、本発明の第7の実施例におけるミラー素子の製造方法例を説明するための工程図である。 図24は、本発明の第7の実施例におけるミラー素子の構成例を模式的に示す断面図である。 図25は、本発明の第7の実施例におけるミラー素子の構成例を示す斜視図である。 図26A〜26Gは、本発明の第7の実施例におけるミラー素子の製造方法の他の例を説明するための工程図である。 図27A〜27Eは、本発明の第7の実施例におけるミラー素子の製造方法において突起構造体に絶縁部を設ける例を説明するための工程図である。 図28は、従来のミラー素子の構成を示す分解斜視図である。 図29は、図28のミラー素子の断面図である。 図30は、従来のミラー基板の製造方法例を説明するための模式的な断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
[第1の実施例]
本発明の第1の実施例に係るミラー素子について説明する。図1,図2に示すように、本実施例のミラー素子100は、ミラーが形成されたミラー基板200と、電極が形成された電極基板300とが平行に配設された構造を有する。
ミラー基板200は、平面視略円形の開口を有する板状の枠部210と、平面視略円形の開口を有し、一対の可動枠連結部211a,211bにより枠部210の開口内に配設された可動枠220と、一対のミラー連結部221a,221bにより可動枠220の開口内に配設された平面視略円形のミラー230とを有する。枠部210、可動枠連結部211a,211b、可動枠220、ミラー連結部221a,221bおよびミラー230は、例えば単結晶シリコンで一体形成されている。また、枠部210の上面には、可動枠220およびミラー230を取り囲むような枠状部材240が形成されている。この枠状部材240は、絶縁層250を介して枠部210に固定されている。
一対の可動枠連結部211a,211bは、それぞれトーションバネから構成され、枠部210の切り欠き内に設けられており、枠部210と可動枠220とを連結している。可動枠220は、一対の可動枠連結部211a,211bを通る図1の可動枠回動軸xを軸として回動することができる。
同様に、一対のミラー連結部221a,221bは、それぞれトーションバネから構成され、可動枠220の切り欠き内に設けられており、可動枠220とミラー230とを連結している。ミラー230は、一対のミラー連結部221a,221bを通る図1のミラー回動軸yを軸として回動することができる。可動枠回動軸xとミラー回動軸yとは、互いに直交している。結果として、ミラー230は、直交する2軸で回動する。
電極基板300は、板状の基部310と、基部310の表面(上面)から突出し、対向するミラー基板200のミラー230と対向する位置に形成された段丘状の突出部320を有する。基部310と突出部320は例えば単結晶シリコンからなる。突出部320は、基部310の上面に形成された角錐台の形状を有する第2テラス322と、この第2テラス322の上面に形成された角錐台の形状を有する第1テラス321と、この第1テラス321の上面に形成された柱状の形状を有するピボット330とから構成される。このピボット330は、第1テラス321のほぼ中央に位置するように形成される。これにより、ピボット330は、ミラー230の中心に対向する位置に配設される。
突出部320の四隅とこの四隅に続く基部310の上面には、対向するミラー基板200のミラー230と同心の円内に4つの電極340a〜340dが形成されている。また、基部310の上面には、突出部320を挟むように並設された一対の凸部360a,360bが形成されている。さらに、基部310の上面の突出部320と凸部360aおよび凸部360bとの間の箇所には、それぞれ配線370が形成されており、この配線370には、引き出し線341a〜341dを介して電極340a〜340dが接続されている。
以上のようなミラー基板200と電極基板300とは、ミラー230とこのミラー230に対応する電極340a〜340dとが対向配置されるように、枠部210の下面と凸部360a,360bの上面とを接合することにより、図2に示すようなミラー素子100を構成する。
このようなミラー素子100においては、ミラー230を接地し、電極340a〜340dに正の電圧を与えて、しかも電極340a〜340d間に非対称な電位差を生じさせることにより、ミラー230を静電引力で吸引し、ミラー230を任意の方向へ回動させることができる。
上述したようなミラー装置100において、ミラー230と電極340a〜340dの固着を防止するためには,ミラー230が回動して電極基板300と接触する位置に電極340a〜340dを配置しないようにすることが必須となる。これを実現するためには、ミラー230が回動して電極基板300に接触する位置よりも回動中心に近い位置に電極340a〜340dを配置すればよい。そこで、本実施例では、ミラー230の最大回動時における、ミラー230の回動中心(図1の可動枠回動軸xとミラー回動軸yの交点)から電極基板300に水平な方向に沿ったミラー230の先端までの距離が、水平方向に対して垂直かつ回動中心を通る垂線から水平方向に沿った電極340a〜340dの先端までの距離よりも大きいという接触回避条件を満たすようにしている。
本実施例では、上記接触回避条件を満たすために、図3に示すように、電極340a〜340dを小さくしたことが従来と異なる点である。すなわち、ミラー230の傾斜角θが0のときにおける、ミラー230の回動中心Cからミラー230の先端までの距離をRm、電極基板300に対して垂直かつ回動中心Cを通る垂線Vから電極基板300の水平方向に沿った電極340a〜340dの先端までの距離をRe、ミラー230の最大回動時の傾斜角をθmaxとすると、次式が成立する。
Rm×Cos(θmax)>Re ・・・(1)
図1、図2を参照して説明したとおり、ミラー基板200の枠部210、可動枠連結部211a,211b、可動枠220、ミラー連結部221a,221bおよびミラー230は、単結晶シリコンで一体形成されており、ミラー230には、枠部210と可動枠連結部211a,211bと可動枠220とミラー連結部221a,221bとを介して、接地電位が印加される。そして、図示しない電源から電極340a〜340dに正又は負の駆動電圧を与えて、かつ電極340a〜340d間に非対称な電位差を生じさせることにより、ミラー230を静電引力で吸引し、ミラー230を任意の方向へ回動させることができる。
従来のミラー素子では、ミラー230の傾斜角度が大きくなると、ミラー230と電極340a〜340dの固着が生じる恐れがある。これに対して、本実施例では、ミラー230の傾斜角度が大きくなったとしても、ミラー230と電極340a〜340dが接触する前にミラー230と電極基板300の基部310が接触して、ミラー230の動きが止まるため、ミラー230と電極340a〜340dが接触することはない。単結晶シリコン等からなる基部310の表面には酸化シリコン等からなる絶縁層311(絶縁性部材)が形成されており、この絶縁層311の上に電極340a〜340d、引き出し線341a〜341d、配線370が形成されている。したがって、ミラー230と基部310が接触しても、固着が生じることはない。
以上のように、本実施例では、電極340a〜340dを小さくすることにより、ミラー230と電極340a〜340dの固着を防止することができる。また、本実施例では、ミラー230と電極340a〜340dの表面を絶縁体で覆う従来の方法に比べて、ミラー230と電極基板300との間の空間内に存在する絶縁体を減らすことができるので、絶縁体が分極あるいは帯電することによる、ミラー230を駆動する力への影響を小さくすることができ、ドリフトの発生を抑制することができる。このように本実施例によれば、ドリフトの発生を抑制しつつ、ミラーと電極の固着を防止するという課題を解決することができる。
なお、ミラー基板200と電極基板300の貼り合わせ工程における位置合わせの精度が悪いと、ミラー230が電極340a〜340dに接触してしまう可能性があるので、位置合わせの精度を考慮して、次式が成立するようにしてもよい。
Rm×Cos(θmax)>(Re+D) ・・・(2)
式(2)におけるDは、貼り合わせ時に生じたミラー基板200と電極基板300の水平方向のずれ量である。
また、本実施例では、ミラー230の大きさを基準として電極340a〜340dの大きさを変更したが、式(1)又は式(2)を満たすように、ミラー230を元と相似な形のまま大きくしてもよい。
[第2の実施例]
次に、図4,図5を参照して、本発明の第2の実施例について説明する。なお、図4,図5において、図1、図2と同一の構成には同一の符号を付してある。なお、図4は図1の可動枠回動軸xと平行な平面でミラー素子を切断したときの断面図である。また、図5では電極340a〜340dとその周辺の部分のみを記載している。
本実施例のミラー素子100aでは、回動時にミラー230が接触する電極基板300a上の位置(図5の破線で囲まれた領域)よりも、ミラー230の回動中心から遠い位置に電極342a〜342dを配設している。電極342a,342b,342c,342dは、それぞれ電極340a,340b,340c,340dと同電位になるように接続される。これにより、駆動電圧を高くすることなく、ミラー230を駆動する力を高めることができる。なお、図示しない電源から電極342a,342b,342c,342dに印加する駆動電圧を、電極340a,340b,340c,340dに印加する駆動電圧と別にして、それぞれ個別に制御してもよい。
[第3の実施例]
次に、図6〜図8を参照して、本発明の第3の実施例について説明する。なお、図6〜図8において、図1、図2と同一の構成には同一の符号を付してある。また、図6は図1の可動枠回動軸xと平行な平面でミラー素子を切断したときの断面図である。
本実施例のミラー素子100bは、ミラー基板200bと電極基板300とが平行に配設された構造を有する。電極基板300の構成は、図1、図2に示した第1の実施例のミラー素子100と同じである。
本実施例のミラー基板200bのミラー230bは、端部に半径方向に沿って伸びる突起231を有するものである。可動枠220bには、突起231との衝突を避けるための切欠き222が設けられている。突起231は、上記接触回避条件を満たす。すなわち、ミラー230bの傾斜角θが0のときにおける、ミラー230bの回動中心からミラー230bの突起231の先端までの距離をRmとすれば、の式(1)又は式(2)が成立する。
本実施例では、図8に示すようにミラー230bの傾斜角度が大きくなったとしても、ミラー230bと電極340a〜340dが接触する前に突起231と電極基板300の基部310が接触して、ミラー230bの動きが止まるため、ミラー230bと電極340a〜340dが接触することはない。突起231はミラー230bと一体成型されており、ミラー230bと同電位の接地電位が印加されているが、基部310の表面には絶縁層311が形成されているので、突起231と基部310が接触しても、固着が生じることはない。
以上のように、本実施例では、ミラー230bの端部に突起231を設けることにより、ミラー230bと電極340a〜340dの固着を防止することができる。また、本実施例では、ミラー230bと電極340a〜340dの表面を絶縁体で覆う従来の方法に比べて、ミラー230bと電極基板300との間の空間内に存在する絶縁体を減らすことができるので、絶縁体が分極あるいは帯電することによる、ミラー230bを駆動する力への影響を小さくすることができ、ドリフトの発生を抑制することができる。
また、本実施例では、第1の実施例のように電極340a〜340dを小さくする必要がないので、より低電圧でミラー230bを駆動させることができる。その結果、電極340a〜340dに供給する駆動電圧を高くする必要がなくなり、高電圧を発生できる電源が不要となる。また、第1の実施例と比べてミラー230bの質量を低減することができるので、ミラー230bの動作速度を向上させることができる。
なお、ミラー230bはミラー回動軸yの周りで回動するため、ミラー230bが回動する方向はミラー回動軸yと交わる方向である。そこで、図6、図7では、ミラー230bの端部のうちミラー回動軸yと垂直な方向(可動枠回動軸xの方向)にある2箇所と、ミラー回動軸yに対して45度の方向にある4箇所の計6箇所に突起231を設けているが、突起231の形状や位置はこれに限るものではない。突起231の別の例を図9〜図13に示す。図9の例は突起231の数を増やした例、図10の例は突起231の先端を丸めた例、図11、図12の例は突起231の先端を尖らせた例、図13の例はT字状の突起231を設けた例である。
[第4の実施例]
第1〜第3の実施例では、ミラー230,230bと電極340a〜340dの接触のみを考慮しているが、2軸回動形のミラー素子では、可動枠回動軸xの周りで可動枠220,220bも回動するため、電極340a〜340dの大きさによっては可動枠220,220bが電極340a〜340dと接触する可能性もある。可動枠220,220bはミラー230,230bと同電位なので、可動枠220,220bが電極340a〜340dと接触してしまうと、ミラー230,230bの場合と同様の固着が生じる。基部310の表面には絶縁層311が形成されているので、ミラー230,230bと基部310が接触しても問題はないが、電極340a〜340dの半径がミラー230,230bの半径より大きい場合には、可動枠220,220bと電極340a〜340dが接触する可能性が高くなる。
そこで、本実施例では、可動枠に上記接触回避条件を適用する。すなわち、可動枠の傾斜角が0のときにおける、可動枠の回動中心(ミラーの場合と同様に可動枠回動軸xとミラー回動軸yの交点)から可動枠の先端までの距離をRmとしたときに、の式(1)又は式(2)が成立すればよい。このような接触回避条件を成立させる具体的な方法としては、第1の実施例と同様に、可動枠の大きさを基準として電極340a〜340dを小さくしてもよいし、電極340a〜340dの大きさを基準として可動枠を大きくしてもよい。また、第3の実施例と同様に可動枠に突起を設けてもよい。本実施例では、可動枠に突起を設ける例について図14〜図16を参照して説明する。なお、図14〜図16において、図1、図2、図6、図7と同一の構成には同一の符号を付してある。また、図14は図1のミラー回動軸yと平行な平面でミラー素子を切断したときの断面図である。
本実施例のミラー素子100cは、ミラー基板200cの可動枠220cが端部に半径方向に沿って伸びる突起223を有するものである。枠部210cには、突起223との衝突を避けるための切欠き212が設けられている。突起223は、上記接触回避条件を満たす。すなわち、可動枠220cの傾斜角が0のときにおける、可動枠220cの回動中心から可動枠220cの突起223の先端までの距離をRmとすれば、の式(1)又は式(2)が成立する。
本実施例では、図16に示すように可動枠220cの傾斜角度が大きくなったとしても、可動枠220cと電極340a〜340dが接触する前に突起223と電極基板300の基部310が接触して、可動枠220cの動きが止まるため、可動枠220cと電極340a〜340dが接触することはない。突起223は可動枠220cと一体成型されており、可動枠220cと同電位の接地電位が印加されているが、基部310の表面には絶縁層311が形成されているので、突起223と基部310が接触しても、固着が生じることはない。
以上のように、本実施例では、可動枠220cの端部に突起223を設けることにより、可動枠220cと電極340a〜340dの固着を防止することができる。また、本実施例では、可動枠220cと電極基板300との間の空間内に絶縁体を配設する必要がないので、絶縁体が分極あるいは帯電することによる、ミラー230bを駆動する力への影響を小さくすることができ、ドリフトの発生を抑制することができる。
また、可動枠220cを大きくすると、可動枠220cの質量が増すことになるので、可動枠220cの動作速度が遅くなるという問題が生じる。これに対して、本実施例では、突起223の大きさや配置、先端形状などを最適化することによって可動枠220cの質量の増加を必要最小限にとどめることができるので、可動枠220cの動作速度の低下を抑制することができる。
なお、可動枠220cは可動枠回動軸xの周りで回動するため、可動枠220cが回動する方向は可動枠回動軸xと交わる方向である。そこで、図14、図15では、可動枠220cの端部のうち可動枠回動軸xと垂直な方向(ミラー回動軸yの方向)にある2箇所と、可動枠回動軸xに対して45度の方向にある4箇所の計6箇所に突起223を設けているが、突起223の形状や位置はこれに限るものではない。すなわち、図9の場合と同様に突起223の数を増やしてもよいし、図10の場合と同様に突起223の先端を丸めてもよいし、図11、図12の場合と同様に突起231の先端を尖らせてもよいし、図13の場合と同様にT字状の突起223を設けてもよい。
また、本実施例において、図17に示すように、枠部210c、可動枠220cおよびミラー230bに設けられた突起223と切り欠き212との間隔および突起231と切り欠き222との間隔を、大きくするようにしてもよい。これにより、可動部分すなわち可動枠220cおよびミラー230bの慣性モーメントが増加するのを防ぐことが可能となり、共振周波数を低下させることができる。このことは、スイッチング速度の低下を防止することを意味している。また、可動枠回動軸xとミラー回動軸yの回動特性を近づけることが可能となる、すなわち、2つの回動軸回りの共振周波数を近づけることが可能となり、結果として、ミラー230bの方向依存性を低減することができる。
[第5の実施例]
次に、図18〜図20を参照して、本発明の第5の実施例に係るミラー素子について説明する。図18〜図20において、図1、図2と同一の構成には同一の符号を付してある。なお、図18は図1の可動枠回動軸xと平行な平面でミラー素子を切断したときの断面図である。また、図19では電極340a〜340dとその周辺の部分のみを記載している。
本実施例のミラー素子100dは、回動時にミラー230が接触する電極基板300d上の位置に金属等からなる導電性部材343a,343bを配設したものである。導電性部材343a,343bには、ミラー230と同電位(接地電位)が印加される。ミラー230と電極340a〜340dの関係は、第1の実施例で説明したように、ミラー230の大きさを基準として電極340a〜340dを小さくしてもよいし、電極340a〜340dの大きさを基準としてミラー230を大きくしてもよい。
本実施例では、図20に示すようにミラー230の傾斜角度が大きくなったとしても、ミラー230と電極340a〜340dが接触する前にミラー230と導電性部材343a,343bが接触して、ミラー230の動きが止まるため、ミラー230と電極340a〜340dが接触することはない。導電性部材343a,343bはミラー230と同電位なので、ミラー230と導電性部材343a,343bが接触しても、固着が生じることはない。
以上のように、本実施例では、電極基板300d上に導電性部材343a,343bを配設することにより、ミラー230と電極340a〜340dの固着を防止することができる。また、本実施例では、基部310の表面に形成されている絶縁層311を導電性部材343a,343bで覆うことになるので、ミラー230と電極基板300dとの間の空間内に存在する絶縁体を減らすことができ、第1〜第4の実施例に比べてドリフトの発生をさらに抑制することができる。
なお、本実施例では、第1の実施例との組み合わせで説明しているが、第2〜第4の実施例との組み合わせでもよいことは言うまでもない。第2の実施例と組み合わせる場合は、図5の破線で囲まれた領域に導電性部材343a,343bを配設すればよい。第3の実施例と組み合わせる場合は、回動時にミラー230bの突起231が接触する電極基板300d上の位置に導電性部材343a,343bを配設すればよい。第4の実施例と組み合わせる場合は、回動時に可動枠220cの突起223が接触する電極基板300d上の位置に導電性部材343a,343bを配設すればよい。
[第6の実施例]
第1〜第5の実施例では、一対の可動枠連結部211a,211bが枠部210に食い込むように枠部210に形成された切り欠き内に配設されているが、可動枠連結部211a,211bは、可動枠220に食い込むように配設されるようにしてもよい。そこで、本実施例では、可動枠連結部が可動枠に食い込まれるように配設される場合について図21を参照して説明する。なお、図21において、図1、図2と同一の構成には同一の符号を付してある。
本実施例のミラー基板200dの可動枠220dは、端部から可動枠回動軸xに沿って内部に食い込むように形成された一対の切り欠き212a,212bを有するものである。枠部210dには、第1〜第5の実施例のように可動枠連結部211a,211bが食い込むように配設されるための切り欠きが設けられていない。一対の可動枠連結部211a,211bは、一端が枠部210dに他端が対応する切り欠き212a,212bのミラー230d側の端部に接続されることにより、可動枠220dに食い込むように形成された切り欠き212a,212b内に収容される。
本実施例の場合、可動枠220dに食い込むように可動枠連結部211a,211bが配設されているので、図7,図9,図10,図11,図12,図13,図15に示したように、ミラー230bと電極340a〜340dとの距離が最も小さくなる可動枠回転軸x上に突起231を設けることができなくなる。例えば、図9の場合、可動枠回転軸x上から0度(第1の突起)、30度(第2の突起)、60度(第3の突起)の部分に30度間隔で突起が配置されている。この図9のように突起を配置しようとすると、本実施例では、可動枠220dの可動枠回動軸x上に可動枠連結部211a,211bが設けられているため、上記0度の位置に第1の突起を設けることができない。第2の突起と第3の突起のみを設けた場合、隣り合う第2の突起の間隔が広すぎるので、第2の突起の長さによっては、ミラー230bが電極340a〜340dに衝突する可能性がある。このような場合には、突起を長くすることにより衝突を防ぐことができるが、ミラー230bや可動枠220dの設計条件により突起の長さが制限されることがある。
そこで、本実施例では、突起を可動枠連結部211a,211bの周囲に配置する。具体的には、図21に示すように、第2の突起241を、図9のように可動枠回動軸xからの角度θを従来の30度ではなく20度としており、より可動枠回動軸xに近い位置に配置している。この場合、隣り合う第2の突起241の間隔は40度となり、図9の場合の60度よりも小さくなっている。これにより、ミラー230dの可動枠回動軸x上の点A,A’が電極340a〜340dに衝突する前に、第2の突起241と電極基板300の基部310が接触して、ミラー230bの動きが止まるため、ミラー230bと電極340a〜340dが接触するのを防ぐことができる。結果として、ミラー230bと電極340a〜340dが固着するのを防ぐことができる。
ここで、ミラー230bと電極340a〜340dの衝突を防止するには、電極340a〜340dの厚さと突起241の幅を無視し、幾何構造を第2の突起241の中心で考えると、下式(3)を成立させる必要がある。なお、Lは第2の突起241の長さ、θは上述したように可動枠回動軸xに対する第2の突起241の配置角度である。
(Re+L)×Cosθ>Re ・・・(3)
この式(3)の条件を満足する第2の突起241を設けることによって、ミラー230bの可動枠回動軸x上のA,A’点が電極340a〜340dに衝突する前に、2つの第2の突起241が電極基板300の電極340a〜340d以外の部分に接触することとなる。また、ミラー基板200dと電極基板300の貼り合わせ精度と電極340a〜340dが形成された突出部320の高さを考慮する場合であっても、第2の突起241および第3の突起242の位置、長さ、幅を適宜設定することにより、ミラー230bと電極340a〜340dの衝突を防止することができる。
また、本実施例において、第3の突起242は、第2の突起241からの角度αを従来と同じ30度にしているため、X軸となす角度が60度ではなく50度となり、電極340a〜340dに衝突しやすい位置に配置されている。このように、ミラー230b、可動枠210d、可動枠連結部211a,211bおよびミラー連結部221a,221bの形状によって突起の配置が制限されるが、突起の長さ、幅、位置等を適宜選択することによって、ミラー230bと電極340a〜340dの固着を防止することができる。
なお、本実施例を第5の実施例と組み合わせてもよいことは言うまでもない。また、第1〜第6の実施例において、図22に示すミラー基板200eのように、可動枠連結部211a,211bが枠部210eおよび可動枠220eに、ミラー連結部221a,221bが可動枠220eおよびミラー230eに、それぞれ食い込むように設けられるようにしてもよい。このとき、第6の実施例の場合と同様、第2の突起241および第3の突起242は、可動枠回動軸xに近づけて設けたり、第5の実施例の場合と同様、さらに可動枠230eに突起を設けたりするようにしてもよい。この可動枠230eに設ける突起は、第6の実施例の場合と同様、ミラー回動軸yに近づけて設けるようにしてもよい。
[第7の実施例]
次に、本発明の第7の実施例について説明する。
まず、上述した従来のミラー素子700の製造方法について簡単に説明する。ミラー基板800は、SOI(Silicon On Insulator)基板から形成できる。SOI基板は、シリコンからなる厚い基体部の上に埋め込み絶縁層を介して薄いシリコン層(SOI層)を備えたものであり、SOI層を加工することで、前述した枠部810,可動枠820,ミラー830などの板状の構造体が形成できる。また、SOI基板の厚い基体部を枠状に残すように除去することで、枠部840が形成できる。なお、図28,図29に示す絶縁層850が、SOI基板の埋め込み絶縁層に対応している。
また、電極基板900は、主表面の結晶方位が(100)面の単結晶シリコン基板を、水酸化カリウムなどのアルカリ溶液でエッチング加工することで形成できる。よく知られているように、単結晶シリコンは、(111)面が、(100)面や(110)面に比べて著しくアルカリによるエッチング速度が小さい。この現象を利用することで、角錐台の突出部920や、凸部960a,960bが形成可能である。
以上のように、ミラー基板800および電極基板900が形成された後、これらを貼り合わせることで、図29に示すように、電極940a〜940dに対する電界印加によってミラー830が可動(回動)するミラー素子が形成できる。また、ミラー830における光の反射率を向上させるために、ミラー830の表面(図28に示されている面)に金などの金属膜を形成する。
ところで、上述した金属膜は、例えば、真空蒸着法やスパッタ法などにより形成されている。このように金属膜を形成する場合、例えば、図30の断面図に示すように、金属膜を形成する装置の基板台1000の上にミラー基板800を載置し、金属膜形成面に金属膜を形成している。このとき、ミラー基板800のミラー830が形成されている層の表面は、極めて高い平坦性を有しているため、金属膜形成面の反対側の面は、基板台1000の表面に密着した状態となる。このような状態で、基板台1000よりミラー基板800を離間させようとすると、例えば、ミラー830が、密着してる基板台1000より離間せず、連結部で剪断されて破損する場合が発生する。このように、従来では、ミラーなどの微細な可動部が、製造時に破損しやすいという問題があった。
本実施例は、以上のような問題点をも解消するためになされたものであり、破損などの損傷が発生しにくい状態で、ミラー基板を含めたミラー素子が製造できるようにすることを目的とするものである。
以下、本実施例について図23A〜図25を参照して説明する。なお、図23A〜図25において、図1、図2と同一の構成には同一の符号を付してある。
まず、本実施例のミラー素子の製造方法は、図23Aに示すように、面方位が(100)であるシリコン基部240aの上に、例えば膜厚1μmの酸化シリコンからなる絶縁層250と、膜厚20μmのシリコン単結晶層(SOI層)201とが形成されているSOI基板を用意する。絶縁層250は、埋め込み絶縁層である。次に、公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とによりSOI層201を加工し、図23Bに示すように、SOI層201の上に、高さ10μm程度の突起構造体101が形成された状態とする。突起構造体101は、1つのミラー素子となる領域の中央部に配置されればよい。なお、突起構造体101は、例えば高さ15μm程度に形成してもよく、この場合、SOI層201の膜厚が25μm程度のSOI基板を用いればよい。
次に、図23Cに示すように、SOI層201の上にマスクパターン(可動部形成マスクパターン)102が形成された状態とする。ついで、マスクパターン102をマスクとし、SOI層201がエッチング加工された状態とする。このエッチングでは、例えばリアクティブイオンエッチングなどの方向性エッチングにより行い、エッチング箇所において絶縁層250の表面を露出させる。このエッチングにより、図23Dに示すように、枠部210,可動枠220,ミラー(ミラー構造体)230,および図示していない連結部,ミラー連結部が形成され、ミラー基板の基本的な構成が形成された状態が得られる。また、各ミラー230の中央部に突起構造体101が形成された状態が得られる。
次に、マスクパターン102を除去した後、シリコン基部240aの裏面にマスクパターン(図示せず)が形成された状態とする。マスクパターンは、ミラーアレイを構成する1つのミラー部分に対応するパターン(枠形成マスクパターン)であり、ミラー毎に各々1つの正方形の領域が開口しているパターンである。この後、上記マスクパターンをマスクにし、例えばCF系ガスを用いたドライエッチングにより、シリコン基部240aを絶縁層250が露出するまでエッチングされた状態とする。なお、上記エッチングにおいて、ウエットエッチングを用いるようにしてもよい。
この後、上記マスクパターンを除去する。マスクパターンは、灰化処理や適当なエッチング方法により除去すればよい。次に、形成した開口領域の内部に露出している部分の絶縁層250が除去された状態とすることで、図23Eに示すように、枠部240が形成された状態が得られる。以上のことにより、枠部240に絶縁層250を介して支持されたSOI層201に、枠部210,可動枠220,ミラー230eよりなる複数のミラー素子を備えたミラー基板200eが形成された状態となる。
ここで、上述した枠部240の形成において、例えば、ドライエッチング,マスクパターンの除去など各工程において、各処理装置の基板台の上(基板載置面)には、ミラー基板200eの突起構造体101の形成面が対向した状態で、ミラー基板200eが載置される。これらのとき、突起構造体101が形成されているため、例えば、ミラー230eは、上記基板台の表面に密着することがない。このため、ミラー230eなどが形成された後、基板台よりミラー基板200eを離間させる段階で、ミラー230eを含めた可動部も、容易に基板台より離間する。この結果、突起構造体101を設けるようにした本製造方法によれば、上記製造過程において、ミラー230eなどの微細な可動部の破損が防げるようになる。
次に、図23Fに示すように、各ミラー素子の枠部240内に露出している反射面に、例えば金などの金属薄膜からなる反射膜103が形成された状態とする。例えば、スパッタ法により金属を堆積して薄膜とすることで、反射膜103が形成できる。このとき、スパッタ法による薄膜形成装置の基板台の上(基板載置面)には、ミラー基板200eの突起構造体101の形成面が対向した状態で、ミラー基板200eが載置される。この場合においても、突起構造体101が形成されているため、例えば、ミラー230eは、上記基板台の表面に密着することがない。このため、反射膜103が形成された後、基板台よりミラー基板200eを離間させる段階で、ミラー230eを含めた可動部も、容易に基板台より離間する。この結果、突起構造体101を設けるようにした本製造方法によれば、上記製造過程において、ミラー230eなどの微細な可動部の破損が防げるようになる。
以上のようにしてミラー基板200eの反射面に反射膜103が形成された後、図24に示すように、各々対応するミラー230eと電極340a〜340dとが対向配置された状態で、枠部210の下面と凸部360a,360bの上面とが接合された状態とする。これらのことにより、ミラー基板200eと電極基板300より構成されたミラー素子が形成された状態が得られる。
次に、上述したミラー素子について図25を用いてより詳細に説明する。図25は、主にミラーアレイの1構成単位であるミラー素子を部分的に示している。なお、図25では、配置の関係上、突起構造体が示されていない。ミラーアレイは、例えば、図25に示すミラー素子が、2次元的に正方配列されたものである。ミラーアレイは、複数のミラーが形成されたミラー基板200eと、複数の電極部分が形成された電極基板300とから構成されている。ミラー基板200eと電極基板300とは、平行に配設されている。
ミラー基板200eは、板状の枠部210とリング状の可動枠220と円板状のミラー230eとを備える。枠部210は、平面視略円形の開口を備える。可動枠220は、枠部210の開口内に配置され、一対の連結部211a,211bにより枠部210に連結している。また、可動枠220も、平面視略円形の開口を備えている。ミラー230eは、可動枠220の開口内に配置され、一対のミラー連結部221a,221bにより可動枠220に連結されている。また、枠部210の周辺部には、可動枠220およびミラー230eを取り囲むような枠部240が形成されている。枠部240は、絶縁層250を介して枠部210に固定されている。
なお、連結部211a,211bは、可動枠220の切り欠き内に設けられており、つづら折りの形状を有するトーションバネから構成され、枠部210と可動枠220とを連結している。このように枠部210に連結された可動枠220は、連結部211a,211bを通る可動枠回動軸を中心に、回動可能とされている。また、ミラー連結部221a,221bは、可動枠220の切り欠き内に設けられており、つづら折りの形状を有するトーションバネから構成され、可動枠220とミラー230eとを連結している。このように可動枠220に連結されたミラー230eは、ミラー連結部221a,221bを通るミラー回動軸を中心に回動可能とされている。なお、可動枠回動軸とミラー回動軸とは、互いに直交している。
一方、電極基板300は、板状の基部310と、この基部310上に形成された突出部320と、突出部320の周辺部に設けられた凸部360a,360bとを備える。突出部320は、角錐台の形状を有する第3テラス323と、第3テラス323の上面に形成された角錐台の形状を有する第2テラス322と、第2テラス322の上面に形成された角錐台の形状を有する第1テラス321とから構成される。また、突出部320の外面を含む電極基板300の上面には、対向するミラー基板200eのミラー230eと同心の円内に、扇形の電極340a,電極340b,電極340c,電極340dが形成されている。
さらに、電極基板300の突出部320周囲には、配線370が形成され、配線370には、引き出し線341a〜341dを介して電極340a〜340dが接続されている。なお、突出部320を設けずに各電極が配設されていてもよい。また、各配線は、各電極が形成されている電極基板の表面に形成されている必要はなく、貫通配線などにより電極基板の内部に配設されていてもよい。
このように構成されたミラー素子は、配線370を介して電極340a〜340dに個別の電圧を加えることによって生じる電界でミラー230eに吸引力を与え、ミラー230eを数度の角度で傾動させるものである。電極340a〜340dに電圧が印加されていない場合、ミラー230eは、電極基板300(枠部210)に対して略平行な状態(初期位置)となる。この状態で、電極340a〜340dに個別の電圧を加えることにより、ミラー230eの傾動が制御可能である。
また、本ミラー素子では、図24に示すように、ミラー230eに突起構造体101が設けられているので、プルインして固着するのを抑制できるようになる。プルインとは、可動枠連結部211a,211bやミラー連結部221a,221bによる復元力よりも電極340a〜340dによる静電引力が勝ってしまい、ミラー230の姿勢を制御できなくなる現象のことである。このようなプルインにより、例えばミラー230eの回動が停止せずにミラー230eが突出部320に衝突すると、場合によっては、ミラー230eと各電極との短絡が発生し、これらの破損や固着を招いてしまう。しかしながら、本ミラー素子によれば、電極340a〜340dに電圧(バイアス電圧)が印加されてミラー230eが電極基板300の方向に移動しても、突起構造体101が第1テラス321の上面に接触するので、プルインが発生してもミラー230eと突出部320とが接触するのを抑制できるようになる。
ところで、上述では、突起構造体101が、ミラー230eのほぼ中央部に配置されているようにしたが、これに限るものではない。例えば、ミラー230eの中央部よりずれた箇所に配置されていてもよい。このように、突起構造体101がミラー230eの中心からずれるように配置されている場合、上述したバイアス電圧の印加により突起構造体101が第1テラス321に当接すると、ミラー230eが枠部210の平面に対して所定の角度だけ傾いた状態となる。したがって、このように突起構造体101をミラー中央部よりずれた箇所に配置することで、電極340a〜340dに均一なバイアス電圧を印加するだけで、ミラー230eを回動(傾動)させることが可能となる。
また、ミラー基板200eと電極基板300とを貼り合わせたときに、突出部320の頂点(第1テラス321)の位置に合わせて突起構造体101が配置されているようにしてもよい。例えば、ミラー230eの中心位置と突出部320の中心位置とがずれて配置されている場合、ずれて配置されている突出部320の頂点の位置に配置されるように、突起構造体101が設けられていればよい。このような構成とすることで、前述同様に、電極340a〜340dに均一なバイアス電圧を印加するだけで、ミラー230eを回動(傾動)させることが可能となる。
次に、本実施例に係る他のミラー素子の製造方法例について説明する。まず、図26Aに示すように、面方位が(100)であるシリコン基部240aの上に、例えば膜厚1μmの酸化シリコンからなる絶縁層250と、膜厚20μmのSOI層201とが形成されているSOI基板を用意する。これらは、図23に示した方法と同様である。次に、公知のフォトリソグラフィ技術とエッチング技術とによりSOI層201を加工し、図26Bに示すように、SOI層201の上に高さ10μm程度の複数の突起構造体401が形成された状態とする。突起構造体401は、1つのミラー素子となる領域のミラーの周辺部に、例えば均等に配置されればよい。
次に、図26Cに示すように、SOI層201の上にマスクパターン402が形成された状態とする。ついで、マスクパターン402をマスクとし、SOI層201がエッチング加工された状態とする。このエッチングでは、例えばリアクティブイオンエッチングなどの方向性エッチングにより行い、エッチング箇所において絶縁層250の表面を露出させる。このエッチングにより、図26Dに示すように、枠部210,可動枠220,ミラー(ミラー構造体)230f,および図示していない連結部,ミラー連結部が形成され、ミラー基板の基本的な構成が形成された状態が得られる。また、各ミラー230fの周辺部に複数の突起構造体401が形成された状態が得られる。
次に、マスクパターン402を除去した後、シリコン基部240aの裏面にマスクパターン(図示せず)が形成された状態とする。マスクパターンは、ミラーアレイを構成する1つのミラー部分に対応するパターンであり、ミラー毎に各々1つの正方形の領域が開口しているパターンである。この後、上記マスクパターンをマスクにし、CF系ガスを用いたドライエッチングにより、シリコン基部240aを絶縁層250が露出するまでエッチングされた状態とする。なお、上記エッチングにおいて、ウエットエッチングを用いるようにしてもよい。
この後、上記マスクパターンを除去する。マスクパターンは、灰化処理や適当なエッチング方法により除去すればよい。次に、形成した開口領域の内部に露出している部分の絶縁層250が除去された状態とすることで、図26Eに示すように、枠部240が形成された状態が得られる。これらのことにより、枠部240に絶縁層250を介して支持されたSOI層201に、枠部210,可動枠220,ミラー230fよりなる複数のミラー素子を備えたミラー基板200fが形成された状態となる。
ここで、上述した枠部240の形成において、例えば、ドライエッチング,マスクパターンの除去など各工程において、各処理装置の基板台の上(基板載置面)には、ミラー基板200fの突起構造体401の形成面が対向した状態で、ミラー基板200fが載置される。これらのとき、突起構造体401が形成されているため、例えば、ミラー230fは、上記基板台の表面に密着することがない。このため、ミラー230fなどが形成された後、基板台よりミラー基板200fを離間させる段階で、ミラー230fを含めた可動部も、容易に基板台より離間する。この結果、突起構造体401を設けるようにした本製造方法によれば、上記製造過程において、ミラー230fなどの微細な可動部の破損が防げるようになる。
次に、図26Fに示すように、各ミラー素子の枠部240内に露出している反射面に、例えば金などの金属薄膜からなる反射膜403が形成された状態とする。例えば、スパッタ法により金属を堆積して薄膜とすることで、反射膜403が形成できる。このとき、スパッタ法による薄膜形成装置の基板台の上(基板載置面)には、ミラー基板200fの突起構造体401の形成面が対向した状態で、ミラー基板200fが載置される。この場合においても、突起構造体401が形成されているため、例えば、ミラー230fは、上記基板台の表面に密着することがない。このため、反射膜403が形成された後、基板台よりミラー基板200を離間させる段階で、ミラー230fを含めた可動部も、容易に基板台より離間する。この結果、突起構造体401を設けるようにした本製造方法によれば、上記製造過程において、ミラー230fなどの微細な可動部の破損が防げるようになる。
以上のようにしてミラー基板200fの反射面に反射膜403が形成された後、図26Gに示すように、各々対応するミラー230fと電極340a〜340dとが対向配置された状態で、枠部210の下面と凸部360a,360bの上面とが接合された状態とする。これらのことにより、ミラー基板200fと電極基板300より構成されたミラー素子が形成された状態が得られる。
また、本ミラー素子では、図26Gに示すように、複数の突起構造体401が設けられているので、ミラー230fの回転動作によるプルインしても固着するのを抑制できるようになる。例えば、電極340a,電極340b,電極340c,電極340dに印加する電圧を制御してミラー230fを回動(傾動)させたときに、いずれかの突起構造体401の先端部が、最初に突起構造体401(電極)に接触することになる。この結果、ミラー230fと電極とが大面積で接触するプルインが、抑制できるようになる。
なお、上述では、ミラーの中央部に突起構造体を設ける場合と、ミラーの周辺部に突起構造体を設ける場合について説明したが、これらに限るものではない。例えば、ミラーの中央部に突起構造体を設けると共に、ミラーの周辺部に複数の突起構造体を設けるようにしてもよく、突起構造体を設ける位置に制限はない。また、上述では、突起構造体が形成された後、ミラーなどのミラー構造体が形成されるようにしたが、これに限るものではない。例えば、枠部が形成される前など、ミラー構造体が可動可能となる前であれば、これらの形状が形成された後に突起構造体が形成されるようにしてもよい。
また、本実施例において、突起構造体101,401の上に絶縁層を形成するようにしてもよい。これについて、突起構造体101上に絶縁部を形成する場合を例に説明する。なお、以下において、図23A〜図23Fと同等の構成要素には、同じ名称および符号を付し、適宜説明を省略する。
まず、図27Aに示すように、図23Aで示したSOI基板のSOI層201の上に、酸化シリコンからなる絶縁層500を形成された状態とする。
次に、図27Bに示すように、絶縁層500の上にマスクパターン(絶縁層形成マスクパターン)501が形成された状態とする。次いで、マスクパターン501をマスクとし、公知のエッチング技術により絶縁層500を加工し、図27Cに示すように、絶縁部502が形成された状態とする。
次に、灰化処理や適当なエッチング方法により、マスクパターン501を除去する。これにより、図27Dに示すように、絶縁部502が露出した状態が得られる。
次に、絶縁部502をマスクとし、公知のエッチング技術により、SOI層201をエッチングし、図27Eに示すように、SOI層201の上に、高さ10μm程度の突起構造体101が形成され、かつ、突起構造体101の上に絶縁部502が形成された状態とする。この後は、図23A〜図23Fを参照して説明したのと同等の方法により、突起構造体101の上に絶縁部502が形成されたミラー素子を形成することができる。
上述したように突起構造体101の上に絶縁部502を設けることにより、突起構造体101と電極340a〜340dとが接触しても、絶縁部502によりミラーと電極340a〜340dとが固着するのを防ぐことができる。
なお、上記では、絶縁部502として酸化シリコンを用いた例について説明したが、酸化シリコンの代わりに窒化膜を用いるようにしてもよい。上述した絶縁部502に酸化シリコンを用いた場合には、酸化シリコンからなる絶縁層250を除去する際に、突起構造体101上に形成された酸化シリコンからなる絶縁部502もエッチング除去されてしまうので、絶縁部502を保護するためにエッチング保護膜を形成する必要がある。これに対して、絶縁部502にシリコン窒化膜を使用する場合には、酸化シリコンからなる絶縁層250をエッチングする際に、絶縁部502がエッチング除去されないので、酸化シリコンを用いた場合のようにエッチング保護膜を形成する必要がない。したがって、製造工程を簡略化することができる。
また、上記では、絶縁層500とSOI層201とを順次エッチングするようにしたが、マスクパターン501をマスクとして絶縁層500およびSOI層201を一度にエッチングし、絶縁部501および突起構造体101を形成するようにしてもよい。
また、上述した図27A〜図27Eに示したのと同等の方法により、図26A〜図26Gに示したミラー素子の突起構造体401上に絶縁部を設けられることは言うまでもない。この場合、突起構造体101の場合よりも電極340a〜340dと接触する可能性が高いので、より効果的にミラーと電極340a〜340dとが固着するのを防ぐことができる。

Claims (20)

  1. 上部基板に回動可能に支持されるミラーと、
    前記上部基板と所定間隔離間して対向する下部基板の上に形成された、前記ミラーの傾斜角を制御する第1の電極と、
    前記ミラーに設けられ、前記ミラーの回動時に前記ミラーと前記第1の電極との衝突を防ぐ衝突防止構造と
    を備えることを特徴とするミラー素子。
  2. 請求項1記載のミラー素子において、
    前記ミラーは、前記ミラーの最大回動時における、前記ミラーの回動中心から前記下部基板に水平な方向に沿った前記ミラーの先端までの距離が、前記水平方向に対して垂直かつ前記回動中心を通る垂線から前記水平方向に沿った前記第1の電極の先端までの距離よりも大きい
    ことを特徴とするミラー素子。
  3. 請求項2記載のミラー素子において、
    前記第1の電極は、回動時に前記ミラーが接触する前記下部基板上の位置よりも前記ミラーの回動中心に近い位置に配設されていることを特徴とするミラー素子。
  4. 請求項2記載のミラー素子において、
    回動時に前記ミラーが接触する前記下部基板上の位置よりも前記ミラーの回動中心から遠い位置に配設され、前記第1の電極と共に前記ミラーの傾斜角を制御する第2の電極をさらに有する
    ことを特徴とするミラー素子。
  5. 請求項2記載のミラー素子において、
    前記ミラーは、その先端に前記ミラーの半径方向に沿って伸びる第1の突起を有する
    ことを特徴とするミラー素子。
  6. 請求項5記載のミラー素子において、
    前記第1の突起は、前記ミラーと同電位を有することを特徴とするミラー素子。
  7. 請求項2記載のミラー素子において、
    前記上部基板に対して回動可能に支持され、かつ内側の開口部に配置された前記ミラーを回動可能に支持する、前記ミラーと同電位の可動枠をさらに有し、
    前記可動枠の最大回動時における、前記可動枠の回動中心から前記下部基板に水平な方向に沿った前記可動枠の先端までの距離が、前記水平方向に対して垂直かつ前記回動中心を通る垂線から前記水平方向に沿った前記第1の電極の先端までの距離よりも大きい
    ことを特徴とするミラー素子。
  8. 請求項7記載のミラー素子において、
    前記第1の電極は、回動時に前記可動枠が接触する前記下部基板上の位置よりも前記可動枠の回動中心に近い位置に配設される
    ことを特徴とするミラー素子。
  9. 請求項8記載のミラー素子において、
    前記可動枠は、その先端に前記可動枠の半径方向に沿って伸びる第2の突起を有する
    ことを特徴とするミラー素子。
  10. 請求項9記載のミラー素子において、
    前記第2の突起は、前記ミラー及び前記可動枠と同電位を有する
    ことを特徴とするミラー素子。
  11. 請求項2記載のミラー素子において、
    回動時に前記ミラー又は前記可動枠が接触する前記下部基板上の位置に配設された絶縁性部材をさらに有する
    ことを特徴とするミラー素子。
  12. 請求項2記載のミラー素子において、
    回動時に前記ミラー又は前記可動枠が接触する前記下部基板上の位置に配設された、前記ミラー及び前記可動枠と同電位の導電性部材をさらに有する
    ことを特徴とするミラー素子。
  13. 請求項1記載のミラー素子において、
    前記上部基板は、
    ミラー形成領域を有するシリコンからなる基体部とこの上に形成された埋め込み絶縁層とこの上に形成されたシリコン層とからなるSOI基板から構成され、
    前記ミラー形成領域に形成された基部及びこの基部に一対の連結部を介して回動可能に連結されたミラーと、
    前記シリコン層の前記ミラーの上に形成された突起構造体と
    を備えることを特徴とするミラー素子。
  14. 請求項13記載のミラー素子において、
    前記突起構造体は、前記ミラーの中央部に配置されていることを特徴とするミラー素子。
  15. 請求項13記載のミラー素子において、
    前記突起構造体は、前記ミラーの周辺部に配置されていることを特徴とするミラー素子。
  16. 請求項15記載のミラー素子において、
    複数の前記突起構造体が、前記ミラーの周辺部に配置されていることを特徴とするミラー素子。
  17. 請求項13記載のミラー素子において、
    前記突起構造体の上に形成された絶縁部をさらに有することを特徴とするミラー素子。
  18. 上部基板に対して回動可能に支持されるミラーと、前記上部基板と対向する下部基板の上に形成された、前記ミラーの傾斜角を制御する第1の電極とを有するミラー素子の製造方法であって、
    基板部とこの上の埋め込み絶縁層とこの上のシリコン層とから構成されたSOI基板の前記シリコン層のミラー形成領域の表面に突起構造体が形成する工程と、
    前記シリコン層の表面に可動部形成マスクパターンを形成し、この可動部形成マスクパターンをマスクとしたエッチングにより前記シリコン層を加工し、基部及びこの基部に一対の連結部を介して連結する板状のミラーが、前記埋め込み絶縁層の上の前記ミラー形成領域に形成する工程と、
    前記基板部の表面にミラー形成領域が開口した枠形成マスクパターンを形成し、この枠形成マスクパターンをマスクとして前記基板部及び前記埋め込み絶縁層をエッチング除去し、前記ミラー形成領域における前記シリコン層の前記基板部側が露出された状態とし、前記ミラー形成領域の外側に枠部を形成する工程と、
    前記突起構造体,前記ミラー,及び前記枠部が形成された前記上部基板の前記突起構造体が形成された面と反対側の前記ミラーの表面に反射膜を形成する工程と
    を少なくとも備えることを特徴とするミラー素子の製造方法。
  19. 請求項18記載のミラー素子の製造方法において、
    前記突起構造体は、前記ミラーの中央部に配置される
    ことを特徴とするミラー素子の製造方法。
  20. 請求項18記載のミラー素子の製造方法において、
    前記突起構造体は、前記ミラー構造体の周辺部に配置される
    ことを特徴とするミラー素子の製造方法。
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