JPWO2007058288A1 - 含炭素粒子回収装置及び含炭素粒子回収方法 - Google Patents
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Abstract
本発明の課題は、より容易な操作で効果的に含炭素粒子を回収することができる装置や方法を開発するにいたった。すなわち、本発明は、効果的に含炭素粒子を容易に効果的に回収することができる装置や方法を提供することである。本発明は、排気ガス中の含炭素粒子に薬液を噴霧することで、含炭素粒子の粒径を大きくし、捕捉フィルタでの含炭素粒子を効果的に捕捉することができる。そして、捕捉フィルタを排気管に設けられた開口部から抜き差しすることで、含炭素粒子を捕捉した捕捉フィルタと新たな捕捉フィルタの交換が容易となり、容易に含炭素粒子を回収することができる。すなわち、本発明は、含炭素粒子を効果的に捕捉し、捕捉フィルタの交換に必要な労力が減少することで、より少ない労力で効果的に含炭素粒子を回収することができる。
Description
本発明は、内燃機関で燃料の燃焼によって排出される含炭素粒子を含む排気ガスから含炭素粒子を分離回収する装置及びその方法に関するものである。
近年、火力発電や自動車や船舶等、化石燃料を多く使用する場面が多くなっている。これに伴い、化石燃料を燃焼することにより発生する酸化窒素化合物(NOx)、酸化硫黄化合物(SOx)、粒子状物質(PM:particulat materials)が大気中に放出され、大気汚染等の問題を引き起こしている。
このPMは、炭素を含有する粒子状の含炭素粒子の物質の1つで、一般に粒径で分類されている。その粒径が10μm以下のPMは、SPM(suspended particulate materials)と呼ばれ、中でも粒径が2.5nmと特に小さいPMは、PM2.5と呼ばれ、人体や動物に対しても悪影響を与えることが明らかになっている。
特にPMの発生量の多いディーゼル燃料をはじめとする種々の化石燃料を使用する装置から排出されるPMに対する対策は、緊急かつ重要な課題となっており、PMを効率よく除去する方法及び装置が開発されている。
本発明者らは、効率的にPMを除去するだけでなく、同時に発生する窒素酸化物等も除去することができる装置を開発している(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、精油を含有する水溶液から発生する蒸気と気体流中の含炭素粒子や窒素酸化物と接触し、形成された吸着体をスチールウール等で捕集することができる。これにより、含炭素粒子や窒素酸化物等を含む気体流中から含炭素粒子や窒素酸化物等の有害物質を効率的に除去することができる。
特許文献1のように、本発明の発明者らが開発した装置により、内燃機関から排出される排気ガスから含炭素粒子を除去することができるようになった。そして、更なる研究により、排気ガスから除去した含炭素粒子から抽出した高配向な炭素を再利用することができるようになった。そのため、高機能の炭素素材となる高配向な炭素を提供するために、この炭素を効果的に得ることが求められ、その炭素を抽出できる排気ガス中の含炭素粒子を容易に回収することが求められている。すなわち、容易な操作で、排気ガス中の含炭素粒子を回収することで作業性を向上させることが求められている。
そこで、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、より容易な操作で効果的に含炭素粒子を回収することができる装置や方法を開発するに至った。すなわち、本発明は、効果的に含炭素粒子を容易に効果的に回収することができる装置や方法を提供することを目的とする。
本発明の含炭素粒子回収装置は、燃料の燃焼によって内燃機関の排気ガスを排出する排気管に備えられ、前記排気ガスに含まれる含炭素粒子を回収する含炭素粒子回収装置であって、前記内燃機関から排出された排気ガス中の前記含炭素粒子と接触することで、該含炭素粒子の粒径を大きくする薬液を噴霧する噴霧部と、前記噴霧部で噴霧された薬液と前記含炭素粒子とを接触させる接触場と、前記接触場で粒径を大きくした前記含炭素粒子を捕捉する捕捉フィルタと、着脱自在に前記捕捉フィルタを装着する捕捉フィルタ装着部とを有し、前記捕捉フィルタは、前記接触場より前記排気管の前記排気ガスの排出方向下流側側面に設けられた前記捕捉フィルタ装着部の開口部から前記捕捉フィルタを抜き出して交換することができることを特徴とする。
本発明の含炭素粒子回収装置によれば、内燃機関から排出される排気ガス中の含炭素粒子に薬液を噴霧することで、含炭素粒子の粒径を大きくし、捕捉フィルタでの含炭素粒子を効果的に捕捉することができる。そして、含炭素粒子を捕捉した捕捉フィルタを抜き出すことによって、容易に含炭素粒子を回収することができ、含炭素粒子の回収の作業性が向上する。すなわち、含炭素粒子を効果的に捕捉し、捕捉フィルタの交換に必要な労力が減少することで、少ない労力で効果的に含炭素粒子を回収することができる。
また、本発明の含炭素粒子回収方法は、燃料の燃焼によって内燃機関の排気ガスを排出する排気管に備えられ、前記排気ガスに含まれる含炭素粒子を回収する含炭素粒子回収方法であって、前記内燃機関から排出された排気ガス中の前記含炭素粒子に、接触することで該含炭素粒子の粒径を大きくする薬液を噴霧する工程と、前記噴霧された薬液と前記含炭素粒子とを接触場で接触させる工程と、前記薬液と接触した含炭素粒子を捕捉するための捕捉フィルタを、前記接触場より前記排気管の前記排気ガスの排出方向下流側側面に設けられた開口部から差し込むように捕捉フィルタ装着部に装着する工程と、前記含炭素粒子を捕捉した捕捉フィルタを前記開口部から抜き出すように前記捕捉フィルタ装着部から脱抜する工程とを有することを特徴とする。
本発明の含炭素粒子回収方法によれば、排気ガス中の含炭素粒子に薬液を噴霧することで、含炭素粒子の粒径を大きくし、捕捉フィルタでの含炭素粒子を効果的に捕捉することができる。そして、排気管に設けられた開口部から捕捉フィルタを抜き差しすることで、含炭素粒子を捕捉した捕捉フィルタと新たな捕捉フィルタの交換が容易となり、容易に含炭素粒子を回収することができる。したがって、含炭素粒子の回収の作業性が向上する。すなわち、含炭素粒子を効果的に捕捉し、捕捉フィルタの交換に必要な労力が減少することで、少ない労力で効果的に含炭素粒子を回収することができる。
本発明は、排気ガス中の含炭素粒子に薬液を噴霧することで、含炭素粒子の粒径を大きくし、捕捉フィルタでの含炭素粒子を効果的に捕捉することができる。そして、捕捉フィルタを排気管に設けられた開口部から抜き差しすることで、含炭素粒子を捕捉した捕捉フィルタと新たな捕捉フィルタの交換が容易となり、容易に含炭素粒子を回収することができる。すなわち、本発明は、含炭素粒子を効果的に捕捉し、捕捉フィルタの交換に必要な労力が減少することで、より少ない労力で効果的に含炭素粒子を回収することができる。
以下、本発明について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明においては、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
本発明において含炭素粒子とは、無定形炭素、グラファイト等といった種々の炭素の同素体を示す元素状炭素の混合物からなる炭素粒子を含有する粒子状物質のことを示す。この含炭素粒子は、例えば、車両、船舶等の移動体や発電機(発電所を含む)やボイラーといった内燃機関でガソリン、軽油、灯油、A重油、B重油、C重油等といった化石燃料を燃焼させることで発生する排ガス中に含まれている粒子状の物質である。
この元素状炭素からなる炭素粒子の他に、燃料や内燃機関により構成成分が異なるものの、炭酸塩炭素、ベンゾピレン、アントラセン等の多環芳香族炭化水素、1−ニトロピレン、ジニトロピレン等の多環芳香族炭化水素類のニトロ化誘導体、ブタン、ブテン、ヘキサン、ヘキセン、オクタン、オクテン、デカン、ドデカン等の鎖状炭化水素、アジピン酸、グルタル酸等のカルボン酸、安息香酸等の芳香族カルボン酸などが含まれ、元素状炭素からなる炭素粒子の周囲に付着している。例えば、船舶の内燃機関では、C重油が燃料として使用されているため、排出される排気ガス中の含炭素粒子には、未燃焼のC重油や発生した物質等が含まれ、炭素粒子の周囲に種々の物質が付着している。
内燃機関等から排出される排気ガス中に含まれるこの含炭素粒子は、内燃機関や燃料や燃料の燃焼条件等により異なり、限定されるものではないが、大気等の気体中に浮遊する大凡10μm以下の大きさを有している。この大きさの粒子に下記で説明する薬液を接触させることで、含炭素粒子の粒径を大きくして、含炭素粒子を回収することができる。
図1は、本発明の含炭素粒子回収装置の構成の一例を示すブロック図である。また、図2は、本発明の含炭素粒子回収装置の断面形状の概略図である。
本発明の含炭素粒子回収装置は、内燃機関1からの排気ガスを排出する排気管10の中に、接触場2と、噴霧部20と、捕捉フィルタ装着部3と、捕捉フィルタ30とを有している。
内燃機関1は、上述した化石燃料を燃焼させることでエネルギー、動力を得ることができる。この内燃機関1には、燃料を燃焼させることで発生した排気ガスを外部に放出するために排気管10が設けられており、本発明の含炭素粒子回収装置は、この排気管10の中を通過する排気ガス中の含炭素粒子を対象に回収を行うものである。例えば、船舶の場合、C重油を燃料とする内燃機関から排出される排気ガス中の含炭素粒子を対象としており、回収される含炭素粒子は、炭素粒子の他にC重油由来の種々の物質が含まれている。なお、内燃機関1から外部に向かって排気ガスが移動する方向を排気ガスの排出方向(図2中の矢印X方向)とする。すなわち、排気ガスの排出方向は、接触場2から捕捉フィルタ装着部3に向かう方向である。
排気管10は、内部を中空としたもので、内燃機関1から排出される排気ガスを外部に排出するように内燃機関1に備えられている。形状としては、特に限定するものではなく、下記で説明する接触場2とフィルタ装着部3とが設けられる位置で、形状や面積が異なっていてもよい。例えば、接触場2が設けられる位置では、排気ガスの排出方向断面の形状を所定の長さの半径を有する円形とし、フィルタ装着部3では、排気ガスの排出方向断面の形状を所定の長さを有する一辺により正方形としてもよい。
噴霧部20は、排気管10に備えられている。この噴霧部20は、下記で説明する薬液を貯蔵する薬液貯蔵部25に接続され、この噴霧部20に薬液が供給される。そして、この噴霧部20は、下記で説明する接触場2において、内燃機関1から排出される排気管10内の排気ガスに向かって薬液を噴霧する。噴霧部20は、薬液を噴霧することで、薬液の微小な粒子を形成する。これにより、効率的により多くの含炭素粒子と薬液の粒子とを接触させることができる。薬液と接触した含炭素粒子は、その粒径を大きくし、下記で説明する捕捉フィルタ30に捕捉されやすくなる。そのため、効果的に含炭素粒子を捕捉することができる。
薬液の噴霧においては、薬液のみをスプレーノズルで噴霧する1流体のスプレー方式、薬液に気体を分散させたものをスプレーノズルで噴霧する2流体のスプレー方式、薬液をインジェクションノズルで噴出するように噴霧するインジェクション方式などが挙げられる。例えば、この噴霧部20は、図2のように、排気管10の側面に排気管10内部と外部とを貫通するような穴を開け、その穴を塞ぐようにこれらのスプレーノズルが備えられる。これにより、薬液を接触場2に噴霧することで、接触場2中で薬液の表面積がより大きくなり、効率的に多くの排気ガス中の含炭素粒子と薬液の粒子とを接触させることができる。
薬液貯蔵部25は、内部に薬液を貯蔵し、噴霧部20に薬液を供給できるように噴霧部20と接続されている。例えば、この薬液貯蔵部25にポンプ等を備えることで、噴霧部20に薬液を供給することができ、噴霧部20での薬液の噴霧を可能とする。
薬液貯蔵部25に貯蔵される薬液は、植物の抽出によって得られる親油性成分0.01wt%〜1wt%と、植物の抽出によって得られる親水性成分20wt%〜25wt%とを含有する。本発明において使用する親油性成分と、親水性成分を得るために使用する植物は特に限定されないが、ヒノキ科の植物、ツバキ科の植物、イチョウ科の植物、イネ科の植物およびシソ科の植物から選ばれる植物から得られるものであることが好ましい。
親油性成分と親水性成分を得るための植物は、特に限定するものではないが、ヒノキ科の植物、スギ科の植物、ブナ科の植物、マツ科の植物、ツバキ科の植物、イチョウ科の植物、イネ科の植物、シソ科植物が挙げられ、これらは含炭素粒子の粒径の拡大に効果的である。
また、具体的には、ヒノキ科の植物として、青森産ヒバ、ヒノキ、台湾ヒノキ、エンピツビャクシン、セイヨウヒノキ、ネズミサシ、ベニヒ、ヒバ、ヒノキアスナロ等が挙げられる。青森産ヒバは、青森県を産地とするヒバをいい、この幹や枝や葉等からは、ロジン酸α−ツヤプリシン、β−ツヤプリシン、ヒノキチオール、ツヨプセン、セドロール、カルバクロールなどのフェノール類、ジペンテン、サビネン、ボルネオール、サビノールを中心としたモノテルペノイド、酢酸サビニル、セスキテルペノイドならびにヒバエンなどのジテルペノイド等の成分が抽出できる。
また、台湾ヒノキは、台湾を主産地し、この葉や根等からは、α−ピネン、β−ピネン、カンフェン、p−シメン、γ−テルピネン、d−サビネン、テルピネオール、リナロール、ツヨプセン、β−エレメン、α−セドレン、エレモール、ビドロール、セドロール、ヒノキチオール、α−ツヤプリシン、トロポロイド、ヒノキチン等の成分が抽出できる。そして、ヒノキは、日本特産種で、その根や幹や葉等からは、α−ピネン、ボルネオール、γ−カジネン、α−カジノール、ヒノキオール等の成分が抽出できる。
スギ科の植物として、スギ、イカリスギ、セコイア、メタセコイア等が挙げられる。スギは、日本の多くを産地とし、この幹や枝や葉等から、クリプトメリオール、クリプトメリジオール、δ−カジネン、β−オイデスモール、スギオール、スギネン、セスキテルペン、β−システロール、セスキテルペン、スギオール、ジペンテン、カヤフラバノン、ソテツフラボン、d−カテロール等の成分が抽出できる。
ブナ科の植物として、ブナ、コナラ、クヌギ、クリ、ブナ、スダジイ等が挙げられる。ブナは、日本に広く分布し、この幹や枝や葉等から、フラボノイド類を含むブナ油等が抽出できる。コナラは、ナラとも呼ばれ、日本及び朝鮮半島に広く分布し、この幹や枝や葉等から、タンニン類等を含むナラ油等の成分が抽出できる。
マツ科の植物として、アカマツ、クロマツ、ゴヨウマツ、カラマツ、トドマツ等が挙げられる。アカマツは、日本に広く分布し、この幹や枝や葉から、種々の成分を有するマツ油が抽出できる。
ツバキ科の植物として、茶、ツバキ、サザンカ等が挙げられる。茶は、約300種の成分が含まれ、その葉や枝等から、シス−3−ヘキセノールおよびヘキサン酸エステル、トランス−2−ヘキセン酸エステル、リナロール、ゲラニオール、フェニルエチルアルコール、シス−ジャスモン、ジャスモン酸メチル、インドール等の成分が抽出できる。
イチョウ科の植物として、イチョウ、Baiera、Stenophyllum、Sphaenobaiera等が挙げられる。特に、東アジアを産地とするイチョウ類イチョウ目に属するイチョウの葉は、種々の成分を有するイチョウ油が抽出できる。
イネ科の植物として、ホウライチク、ヤダケ、スズタケ、モウソウチク、マダケ、クマザサ、チシマザサ、アズマザサ、オカメザサ等が挙げられる。主に日本を含む東アジアを主産地とするホウライチク、ヤダケ、スズタケ、モウソウチク、マダケは、葉等から種々の成分を有するタケ油が抽出できる。また、クマザサ、チシマザサは、葉等から種々の成分を有するササ油が抽出できる。
シソ科の植物として、ラベンダー等が挙げられる。ラベンダーは、フランス、イタリア、ハンガリー、ロシア南部、イギリス、北アメリカ、オーストラリア及び北海道等を主産地とし、このラベンダーの花等から、リナロール、酢酸リナリル、ラバンジュロール、酢酸ラバンジュリル、3−オクタノール、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、シネオール、シトロネラール等の成分が抽出される。
上述の各成分は、植物の葉、花、種子、樹皮、果肉、果皮等から抽出され、水に不溶な親油性成分と、水に可溶な親水性成分とを有している。このうち、親油性成分は、一般に精油と呼ばれ、油状から半固体状で得られる揮発性物質である。この揮発性を利用して熱をかけることで植物から親油性成分を抽出することができる。この親油性成分には、テルペン系化合物、脂肪族鎖状化合物、芳香族化合物等も含有されている。また、この親油性成分中には、親水性成分を構成する親水性物質も含まれている。
テルペン系化合物は、(C5H8)nなる分子式をもつ鎖状および環状の炭化水素で、母体のテルペン系炭化水素と同じ炭素骨格をもつアルコール、アルデヒド、ケトンその他の誘導体も含まれる。テルペン系化合物はイソプレン単位の数によって、ヘミテルペン(C5H8)、モノテルペン(C10H16)、セスキテルペン(C15H24)、ジテルペン(C20H32)、トリテルペン(C30H48)、ポリテルペン(C5H8)n等に分類される。
一方、親水性成分は、上述した植物中に含まれる親水性物質を含有する水溶液である。この親水性成分は、植物中又は親油性成分中に含まれる親水性物質を水又は親水性の液体で抽出することで親水性物質を含有する水溶液として得られる。
親油性成分及び親水性成分の抽出方法は、特に限定するものではないが、例えば水蒸気蒸留が挙げられる。この水蒸気蒸留は、親油性成分の沸点(通常、150〜350℃)より低い温度で行われるため、親油性成分の分解が生じるおそれはほとんどないという利点がある。また、親水性成分は、植物中の水分又は植物とともに入れられた水を蒸発させ、発生した蒸気とともに親水性物質が流出する。
以下に、一例として台湾ヒノキの水蒸気蒸留によって、薬液の製造について説明する。ヒノキは、南限が台湾の阿里山、北限が福島県といわれる分布域を有するヒノキ科の常緑高木である。単にヒノキといえば日本特産種を指し、台湾産のものを台湾ヒノキという。台湾ヒノキからは、多くのテルペン類を含み、芳香成分であるヒノキチオールを含む精油が得られる。このような芳香成分はヒノキの心材の部分に存在するが、樹齢60年以上のヒノキになると心材の割合が80%に達するため、樹齢の古いものの方が親油性成分を多く含み好適である。
水蒸気蒸留を行う台湾ヒノキの根の部分を、クラッシャーなどを用いて0.5〜1mm角程度の大きさのチップにする。このチップ約500kgをチップに含まれる水分を利用して、所定の温度で、水蒸気蒸留を行う。具体的には、約100〜120℃の温度で2〜6時間程度蒸留し、チップに含有されている親油性成分を蒸気とともに留出させる。温度及び時間は、チップにした木の含水量などにより適宜調節する。水蒸気蒸留によって植物から発生する蒸気を冷却すると、上述のような親油性成分と植物中の親水性物質及び水により構成される親水性成分とが2層に分離し、親油性成分と親水性成分が得られる。なお、使用するヒノキのチップの量によって、抽出時間、蒸留釜の大きさ、蒸留時間などは適宜調整することができる。
この親水性成分と親油性成分とを所定の組成となるように混合することで、本発明で使用する薬液が得られる。例えば、混合後の水溶液の組成として、親油性成分を0.01wt%〜1wt%、親水性成分を20wt%〜25wt%となるように混合し、例えば室温から60℃で、30分から2時間以上攪拌することで得られる。この溶液を使用することにより、含炭素粒子を効率的に回収できるとともに、回収した含炭素粒子の精製が容易となる。
また、得られた薬液には、必要に応じて適宜、ワックス類を添加してもよい。ワックス類には、天然ワックスと合成ワックスとに大別され、天然ワックスには、カルナウバワックス、木ろう、サトウロウなどの植物ワックスやミツロウ、昆虫ロウ、鯨ロウ、羊毛ロウなどの動物ワックスやパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックスやモンタンワックス、オゾケライトなどの鉱物ワックスが含まれる。また、合成ワックスには、カーボワックス、ポリエチレンワックス、塩素化ナフタレンワックスなどが含まれる。この薬液は、そのままで使用してもよく、さらに水を加えて適宜希釈して使用してもよい。
接触場2は、噴霧された薬液と排気ガス中の含炭素粒子とが接触する空間である。すなわち、薬液と含炭素粒子とが接触する空間が接触場2となる。接触場2の排気ガスの排出方向の断面形状は、排気管10の排気ガスの排出方向の断面形状に依存することになる。この接触場2は、図2のように、下記で説明する捕捉フィルタ装着部3の断面の面積よりも小さい断面の面積を有していれば、特に限定されるものではない。この接触場2で含炭素粒子と薬液の粒子とを接触させ、含炭素粒子の粒径を大きくする。
この接触場2で、噴霧された薬液と、排気ガス中の炭素粒子とが接触する。このとき、薬液の粒子が含炭素粒子の周囲を取り囲むように付着する。このように薬液によって周囲が囲まれた含炭素粒子同士がこの薬液を介して接触し、含炭素粒子同士が凝集する。これを繰り返し、含炭素粒子が凝集拡大していくことで含炭素粒子の粒径が大きくなる。このように、薬液を使用することで、粒径を大きくした含炭素粒子の精製時間を短くすることができる。これは、含炭素粒子同士が凝集拡大して含炭素粒子の粒径を大きくする際に、薬液によって含炭素粒子中の未燃焼炭化水素化合物と、元素状炭素の結びつきが弱まり、含炭素粒子中の元素状炭素同士が集合したため、精製する際に余り大きなエネルギーを長時間使用する必要がなくなったためだと考えられる。また、薬液を使用することで、含炭素粒子から製造される炭素混合物は高配向となる。
このとき、薬液の接触場2への供給量は、特に限定するものではないが、含炭素粒子を排出する内燃機関で消費する燃料に対して供給量を多くすることで、より多く薬液を含炭素粒子に接触させることができる。これにより、より粒径の大きな含炭素粒子が形成される。すなわち、含炭素粒子に付着する薬液の量が多くなり、より元素状炭素の結びつきが弱まり、含炭素粒子中の元素状炭素同士が集合したためだと考えられる。これにより短時間での精製で高純度の炭素混合物を得ることができる。また、より高配向の炭素混合物を得ることができる。高配向とは、そして、高配向の炭素混合物とは、高配向の炭素を含有する混合物のことを示し、その中には、結晶構造の定まらない無定形の炭素も含まれていてもよい。
噴霧量が10wt%以上で得られる炭素混合物が高配向となる効果がより顕著となるが、噴霧量が多すぎると含炭素粒子の粒径が大きくなりすぎ、排気ガス中に浮遊しなくなる。排気ガス排出方向に捕捉フィルタ30があるため、含炭素粒子が浮遊した状態とした方が、捕捉フィルタ30で捕捉しやすい。そのため、噴霧量は、燃料の消費量に対して10wt%程度の薬液を供給することが好ましい。薬液を多く噴霧する場合、排気ガス中に浮遊せずに落下する含炭素粒子を考慮して、接触場2の下方に着脱自在の回収用の容器を設け、含炭素粒子を適宜回収するようにしてもよい。
捕捉フィルタ30は、接触場2で含炭素粒子と薬液とが接触することで粒径を大きくした含炭素粒子を捕捉する。この捕捉フィルタ30の一例としては、図3のように、内部を中空とした直方体の両端面に矩形状の開口を設けたような形状の枠体31に、開口に合わせて矩形状のフィルタ32を複数備えることで形成される。また、この枠体31の1つの側面に、下記で説明する捕捉フィルタ装着部3から差し込みと抜き出しが容易となるように、取っ手33が備えられている。この矩形状としたフィルタ32は、排気管10に直接備えるような従来の円形のフィルタに比べ加工が容易で、安価に多くの捕捉フィルタ30が用意できる。この捕捉フィルタ30を抜き差しすることで、フィルタ32の交換が容易となる。この捕捉フィルタ30によって、粒径を大きくした含炭素粒子を確実に捕捉し、含炭素粒子を回収することができる。捕捉フィルタ30の大きさは、特に限定するものではないが、接触場2の排気ガス排出方向断面の面積よりも大きいことが好ましい。
この捕捉フィルタ30に備えられるフィルタ32は、特に限定するものではない。例えば、ハニカム状のフィルタや網目状の多孔質フィルタなどが挙げられ、材質としては、スチール製、セラミック製、耐熱高分子製等が挙げられる。特に、網目状の多孔質セラミックフィルタを使用することで、より効率的に気体中から含炭素粒子を捕捉し、このフィルタから含炭素粒子を容易に回収できる。
捕捉フィルタ装着部3は、排気管10の接触場2よりも排気ガス排出方向下流側に設けられ、上述した捕捉フィルタ30を装着する。すなわち、捕捉フィルタ30は、接触場2よりも排気ガス排出方向下流側に備えられる。この捕捉フィルタ装着部3は、捕捉フィルタ30を装着することで排気ガス中の接触場2で粒径を大きくした含炭素粒子を捕捉する。その一方で、含炭素粒子捕捉後の排気ガスは外部に排出される。
この捕捉フィルタ装着部3には、排気管10の排気ガス排出方向側面に図4のような開口部36を有している。この開口部36から捕捉フィルタ30を差し込み及び抜き出しする。また、この捕捉フィルタ装着部3の内側側面には、捕捉フィルタ30が装着しやすいようにガイド37が形成され、捕捉フィルタ30は、このガイド37に合わせて差し込まれる。そして、捕捉フィルタ装着部3は、捕捉フィルタ30を装着する際、開口部36から排気ガスが漏れ出さないように捕捉フィルタ30の形状に合わせて設けられている。この捕捉フィルタ装着部3は蓋部38を有しており、捕捉フィルタ30の装着後にこの蓋部38により蓋をすることで、装着した捕捉フィルタ30が、装置の振動などによって意図せず外れることを防ぐことができる。また、この蓋部38は、捕捉フィルタ30を抜き出す際、捕捉フィルタ30の下面を支えるように開くため、抜き出しも容易となる。
この捕捉フィルタ装着部3の排気ガス排出方向断面の大きさは、捕捉フィルタ30の端面の大きさに依存する。そのため、捕捉フィルタ30を接触場2の排気ガス排出方向断面の面積よりも大きくすると、捕捉フィルタ装着部3の排気ガス排出方向断面の大きさも接触場2の排気ガス排出方向断面の面積よりも大きくなる。したがって、捕捉フィルタ装着部3が設けられている位置における排気ガスの排出方向断面の断面積を、接触場2が設けられている位置における排気ガス排出方向断面の面積よりも大きくすると、捕捉フィルタ30の端面の大きさも、接触場2が設けられている排気ガス排出方向断面の面積よりも大きくなり好ましい。これにより、接触場2で粒径を大きくした含炭素粒子を含む排気ガスを必ずこの捕捉フィルタ30に接触させることができる。また、仮に接触場2で排気ガスの流れが乱れてもこの接触場2よりも大きい面積の捕捉フィルタ30によって確実に排気ガス中の含炭素粒子を捕捉することができる。したがって、含炭素粒子の回収率が向上する。
この捕捉フィルタ装着部3に装着される捕捉フィルタ30は、単数であっても複数であってもよいが、複数であったほうが好ましい。捕捉フィルタ30を複数備えるときは、積層するように、捕捉フィルタ装着部3に備えることがより好ましい。これにより、排気ガス中の含炭素粒子の捕捉効率が向上し、より多くの含炭素粒子を捕捉フィルタ30に捕捉することができる。すなわち、この捕捉フィルタ30からより多くの含炭素粒子を回収することができる。
このような構成を有する本発明の含炭素粒子回収装置は、以下のように動作し、以下の方法で、含炭素粒子を回収することができる。まず、捕捉フィルタ30を開口部36から捕捉フィルタ装着部3に差し込むように装着する。
そして、例えば船舶等の動力源となるように例えばC重油といった燃料を燃焼させて内燃機関1を稼動させる。この燃料を燃焼させることで、炭素粒子を含んだ含炭素粒子が生成し、その他の二酸化炭素や水蒸気とともに排気管10に流入する。
排気管10に流入した含炭素粒子を含む排気ガスは、内燃機関1から排出される新たな排気ガス及び熱によって、排気管10内を内燃機関から外部に向かって移動する。排気ガス10は、排気管10内を排出方向に移動することで、接触場2に到達する。
この接触場2には、薬液貯蔵部25から薬液が供給された噴霧部20によりその薬液が噴霧されている。噴霧部20は、内燃機関1が稼動している際に、継続的に薬液を噴霧し続けてもよいが、断続的に薬液を噴霧してもよい。そして、接触場2に到達した排気ガスの含炭素粒子は、噴霧された薬液と接触させて他の含炭素粒子とともに凝集拡大し、粒径を大きくする。粒径を大きくした含炭素粒子は、排気ガスを浮遊した状態で捕捉フィルタ30が装着された捕捉フィルタ装着部3に到達する。
捕捉フィルタ30に到達した排気ガスは、装着された捕捉フィルタ30を通過する。このとき、接触場2で粒径を大きくした含炭素粒子が捕捉フィルタ30に捉えられる。すなわち、捕捉フィルタ30は、含炭素粒子を含んだ排気ガスから、含炭素粒子を捕捉し、排気ガスを浄化することができる。含炭素粒子が取り除かれた排気ガスは、外部に放出される。
含炭素粒子を捕捉した捕捉フィルタ30は、捕捉フィルタ装着部3から抜き出す。すなわち、捕捉フィルタ30を開口部36から抜き出すように脱抜する。抜き出した捕捉フィルタ30から捕捉された含炭素粒子を分離するように回収することで、燃料の燃焼によって排出された含炭素粒子を回収することができる。捕捉フィルタ装着部3には、抜き出した捕捉フィルタ30の替わりに新たな捕捉フィルタ30が装着される。したがって、従来排気管内に備え付けられた捕捉フィルタに比べ容易に交換することができる。
したがって、本発明の含炭素粒子回収装置は、内燃機関1から排出される排気ガス中の含炭素粒子に薬液を噴霧することで、含炭素粒子の粒径を大きくし、捕捉フィルタ30での含炭素粒子を効果的に捕捉することができる。そして、含炭素粒子を捕捉した捕捉フィルタ30を抜き出すことによって、容易に含炭素粒子を回収することができ、含炭素粒子の回収の作業性が向上する。すなわち、本発明の含炭素粒子回収装置は、含炭素粒子を効果的に捕捉し、捕捉フィルタの交換に必要な労力が減少することで、少ない労力で効果的に含炭素粒子を回収することができる。
また、本発明の含炭素粒子回収方法は、排気ガス中の含炭素粒子に薬液を噴霧することで、含炭素粒子の粒径を大きくし、捕捉フィルタ30での含炭素粒子を効果的に捕捉することができる。そして、排気管10に設けられた開口部36から捕捉フィルタ30を抜き差しすることで、含炭素粒子を捕捉した捕捉フィルタ30と新たな捕捉フィルタ30の交換が容易となり、容易に含炭素粒子を回収することができる。したがって、含炭素粒子の回収の作業性が向上する。すなわち、本発明の含炭素粒子回収方法は、含炭素粒子を効果的に捕捉し、捕捉フィルタ30の交換に必要な労力が減少することで、少ない労力で効果的に含炭素粒子を回収することができる。
上述した本発明の含炭素粒子回収装置は、1つの内燃機関に複数備えてもよい。この場合、排気管の接触場2より排気ガスの排出方向上流側で、排気ガスが分岐するような排気管を形成し、分岐した排気管それぞれに、本装置を備え付けることができる。これにより、より効率的に含炭素粒子を回収することができる。また、この排気管の分岐した箇所にバルブを備え、使用する装置を切り替えるようにしてもよい。これにより、内燃機関1が稼動中でも、排気ガスが流入していない捕捉フィルタ30を交換することができ、効率的である。
以下、捕捉フィルタ装着部3から抜き出された捕捉フィルタ30の洗浄について説明する。この捕捉フィルタ30の洗浄は、特に限定するものではないが、水を使って洗浄することができる。
例えば、下面に穴が空けられ、捕捉フィルタ30が入るような大きさの水槽を用いて、その水槽に入れられた捕捉フィルタ30に水を吹き付けて洗浄することができる。水を所定の圧力で捕捉フィルタ30に吹き付けることで、捕捉フィルタ30に捕捉された含炭素粒子が捕捉フィルタ30から分離する。分離した含炭素粒子は、下面に空けられた穴から回収することができる。例えば、この穴と所定の容器を管で接続することで、洗浄に使用した水と、捕捉フィルタ30から分離した含炭素粒子とがその穴を介して容器内に流入する。含炭素粒子を分離した捕捉フィルタ30は、再び捕捉フィルタ装着部3に装着される。
含炭素粒子は、親水性成分を有する薬液を含んでいる。そのため、水をはじめとする親水性の液体を使用することで、含炭素粒子を捕捉フィルタ30から分離することができる。したがって、炭化水素系化合物の抽出に使用されるような有機溶剤を使用しなくても、安価な水で容易に含炭素粒子を分離するように回収することができる。また、有機溶剤を使用するとこの有機溶剤の後処理が問題となり、より煩雑な作業を必要となる可能性があるため、水を使用することで、このような後処理などの問題も少なくなり、より作業性が向上する。このように、安価な水を使用することで容易に含炭素粒子を捕捉フィルタ30から分離し、回収することができる。
この捕捉フィルタ30からの含炭素粒子の分離に使用できる水には、海水といった塩化ナトリウム等の電解水を含むものも含まれる。そのほかに、水と親和性の高い溶液が使用できる。例えば、水やメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等のアルコール等が挙げられる。
上述のように本発明で回収される含炭素粒子は、ソックスレー抽出器等で生成することができる。回収された含炭素粒子を所定の溶媒に溶解し、その溶液をソックスレー抽出器に入れて加熱する。ここで、薬液を使用することで、含炭素粒子中の未燃焼の炭化水素化合物と元素状炭素との結びつきが弱まり、元素状炭素同士が集合する。これにより、上記薬液や含炭素粒子中の未燃焼の炭化水素化合物等が除去されやすくなり、短時間の精製で高純度の炭素混合物が得られる。また、この得られた炭素混合物は高配向となる。ソックスレー抽出器の他に、カラムクロマトグラフィーによって含炭素粒子を精製してもよい。
Claims (5)
- 燃料の燃焼によって内燃機関の排気ガスを排出する排気管に備えられ、前記排気ガスに含まれる含炭素粒子を回収する含炭素粒子回収装置であって、
前記内燃機関から排出された排気ガス中の前記含炭素粒子と接触することで、該含炭素粒子の粒径を大きくする薬液を噴霧する噴霧部と、
前記噴霧部で噴霧された薬液と前記含炭素粒子とを接触させる接触場と、
前記接触場で粒径を大きくした前記含炭素粒子を捕捉する捕捉フィルタと、
着脱自在に前記捕捉フィルタを装着する捕捉フィルタ装着部とを有し、
前記捕捉フィルタは、前記接触場より前記排気管の前記排気ガスの排出方向下流側側面に設けられた前記捕捉フィルタ装着部の開口部から前記捕捉フィルタを抜き出して交換することができることを特徴とする含炭素粒子回収装置。 - 前記捕捉フィルタ装着部は、複数の前記捕捉フィルタを積層するように装着することを特徴とする請求項1記載の含炭素粒子回収装置。
- 前記捕捉フィルタ装着部が設けられる位置における前記排気ガスの排出方向断面の面積が、
前記接触場が設けられている位置における前記排気ガスの排出方向断面の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1記載の含炭素粒子回収装置。 - 燃料の燃焼によって内燃機関の排気ガスを排出する排気管に備えられ、前記排気ガスに含まれる含炭素粒子を回収する含炭素粒子回収方法であって、
前記内燃機関から排出された排気ガス中の前記含炭素粒子に、接触することで該含炭素粒子の粒径を大きくする薬液を噴霧する工程と、
前記噴霧された薬液と前記含炭素粒子とを接触場で接触させる工程と、
前記薬液と接触した含炭素粒子を捕捉するための捕捉フィルタを、前記接触場より前記排気管の前記排気ガスの排出方向下流側側面に設けられた開口部から差し込むように捕捉フィルタ装着部に装着する工程と、
前記含炭素粒子を捕捉した捕捉フィルタを前記開口部から抜き出すように前記捕捉フィルタ装着部から脱抜する工程とを有することを特徴とする含炭素粒子回収方法。 - 前記含炭素粒子を捕捉した前記捕捉フィルタを水によって洗浄し、前記含炭素粒子を分離するように回収することを特徴とする請求項4記載の含炭素粒子回収方法。
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