JPWO2007007614A1 - 混合溶液 - Google Patents

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Abstract

本発明の課題は、含炭素粒子の粒径を大きくした後、粒径を大きくした含炭素粒子を回収し、排出される含炭素粒子の再利用が可能な素材として提供できる混合溶液を提供することである。本発明は、植物の抽出によって得られる親油性成分0.01wt%〜1wt%と、植物の抽出によって得られる親水性成分20wt%〜25%とを含有する混合溶液である。この混合溶液を使用することで、含炭素粒子の粒径を大きくし、含炭素粒子の回収を容易にする。また、回収された含炭素粒子を短時間で精製することができる。得られた炭素混合物は、タイヤ、電極、フラーレン、カーボンナノチューブの原材料として再利用することができる。

Description

本発明は、植物から抽出される親水性成分と親油性成分とを含有する混合溶液に関するものである。
近年、火力発電や自動車や船舶等、化石燃料を多く使用する場面が多くなっている。これに伴い、化石燃料を燃焼することにより発生する酸化窒素化合物(NO)、酸化硫黄化合物(SO)、粒子状物質(PM:particulat materials)が大気中に放出され、大気汚染等の問題を引き起こしている。
このPMは、炭素を含有する粒子状の含炭素粒子の物質の1つで、一般に粒径で分類されている。その粒径が10μm以下のPMは、SPM(suspended particulate materials)と呼ばれ、中でも粒径が2.5nmと特に小さいPMは、PM2.5と呼ばれ、人体や動物に対しても悪影響を与えることが明らかになっている。
特にPMの発生量の多いディーゼル燃料をはじめとする種々の化石燃料を使用する装置から排出されるPMに対する対策は、緊急かつ重要な課題となっており、PMを効率よく除去する方法が開発されている。
本発明者らは、効率的にPMを除去するだけでなく、同時に発生する窒素酸化物等も除去することができる除去剤を開発している(例えば、特許文献1参照)。この除去剤によれば、精油を含有する水溶液を噴霧して、これら物質を除去することができる。
特開2002−210526号公報
上記特許文献1の除去剤は、効率的にPMをはじめとする含炭素粒子を除去することができるが、除去される含炭素粒子を再利用するまでには至らなかった。そこで、本発明者らは、更なる研究を続け、本発明を開発するに至った。
本発明は、含炭素粒子の除去にとどまらず、含炭素粒子の粒径を大きくした後、粒径を大きくした含炭素粒子を回収し、排出される含炭素粒子の再利用が可能な素材として提供できる混合溶液を提供することを目的とする。
本発明の混合溶液は、植物から抽出される親油性成分と、親水性成分とを含有する混合溶液であって、前記親油性成分は、0.01wt%〜1wt%含有し、前記親水性成分は、20wt%〜25wt%含有することを特徴とする。
本発明の混合溶液によれば、含炭素粒子の粒径を大きくすることができる。このとき、含炭素粒子中の未燃焼の炭化水素化合物と元素状炭素との結びつきを弱め、元素状炭素を集合させることができ、短時間の精製で高純度の炭素混合物を得ることができる。この得られた炭素混合物は、タイヤや電極といった材料として使用できる。また、得られた炭素混合物は、高配向で、フラーレンやカーボンナノチューブの原材料として再利用することもできる。
本発明の混合溶液において、前記植物は、ヒノキ、台湾ヒノキ、青森産ヒバ、スギ、マツ、ナラ、ブナ、茶、イチョウ、モウソウチク、マダケ、クマザサ、チシマザサ、又は、ラベンダーのうち少なくとも1種類以上から選択されることを特徴とする。このような植物を原料とすることにより、より好適に含炭素粒子が回収でき、より多くの炭素混合物が製造できる。
本発明の混合溶液は、含炭素粒子の粒径を大きくすることができる。このとき、含炭素粒子中の未燃焼の炭化水素化合物と元素状炭素との結びつきを弱め、元素状炭素を集合させることができ、短時間の精製で高純度の炭素混合物を得ることができる。この得られた炭素混合物は、タイヤや電極といった材料として使用できる。また、得られた炭素混合物は、高配向で、フラーレンやカーボンナノチューブの原材料として再利用することもできる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本発明においては、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
本発明の混合溶液は、植物の抽出によって得られる親油性成分0.01wt%〜1wt%と、植物の抽出によって得られる親水性成分20wt%〜25%とを含有する。本発明において使用する親油性成分と、親水性成分を得るために使用する植物は特に限定されないが、ヒノキ科の植物、ツバキ科の植物、イチョウ科の植物、イネ科の植物およびシソ科の植物から選ばれる植物から得られるものであることが好ましい。
親油性成分と親水性成分を得るための植物は、特に限定するものではないが、ヒノキ科の植物、スギ科の植物、ブナ科の植物、マツ科の植物、ツバキ科の植物、イチョウ科の植物、イネ科の植物、シソ科植物が挙げられ、これらは含炭素粒子の粒径の拡大に効果的である。
また、具体的には、ヒノキ科の植物として、青森産ヒバ、ヒノキ、台湾ヒノキ、エンピツビャクシン、セイヨウヒノキ、ネズミサシ、ベニヒ、ヒバ、ヒノキアスナロ等が挙げられる。青森産ヒバは、青森県を産地とするヒバをいい、この幹や枝や葉等からは、ロジン酸α−ツヤプリシン、β−ツヤプリシン、ヒノキチオール、ツヨプセン、セドロール、カルバクロールなどのフェノール類、ジペンテン、サビネン、ボルネオール、サビノールを中心としたモノテルペノイド、酢酸サビニル、セスキテルペノイドならびにヒバエンなどのジテルペノイド等の成分が抽出できる。
また、台湾ヒノキは、台湾を主産地し、この葉や根等からは、α−ピネン、β−ピネン、カンフェン、p−シメン、γ−テルピネン、d−サビネン、テルピネオール、リナロール、ツヨプセン、β−エレメン、α−セドレン、エレモール、ビドロール、セドロール、ヒノキチオール、α−ツヤプリシン、トロポロイド、ヒノキチン等の成分が抽出できる。そして、ヒノキは、日本特産種で、その根や幹や葉等からは、α−ピネン、ボルネオール、γ−カジネン、α−カジノール、ヒノキオール等の成分が抽出できる。
スギ科の植物として、スギ、イカリスギ、セコイア、メタセコイア等が挙げられる。スギは、日本の多くを産地とし、この幹や枝や葉等から、クリプトメリオール、クリプトメリジオール、δ−カジネン、β−オイデスモール、スギオール、スギネン、セスキテルペン、β−システロール、セスキテルペン、スギオール、ジペンテン、カヤフラバノン、ソテツフラボン、d−カテロール等の成分が抽出できる。
ブナ科の植物として、ブナ、コナラ、クヌギ、クリ、ブナ、スダジイ等が挙げられる。ブナは、日本に広く分布し、この幹や枝や葉等から、フラボノイド類を含むブナ油等が抽出できる。コナラは、ナラとも呼ばれ、日本及び朝鮮半島に広く分布し、この幹や枝や葉等から、タンニン類等を含むナラ油等の成分が抽出できる。
マツ科の植物として、アカマツ、クロマツ、ゴヨウマツ、カラマツ、トドマツ等が挙げられる。アカマツは、日本に広く分布し、この幹や枝や葉から、種々の成分を有するマツ油が抽出できる。
ツバキ科の植物として、茶、ツバキ、サザンカ等が挙げられる。茶は、約300種の成分が含まれ、その葉や枝等から、シス−3−ヘキセノールおよびヘキサン酸エステル、トランス−2−ヘキセン酸エステル、リナロール、ゲラニオール、フェニルエチルアルコール、シス−ジャスモン、ジャスモン酸メチル、インドール等の成分が抽出できる。
イチョウ科の植物として、イチョウ、Baiera、Stenophyllum、Sphaenobaiera等が挙げられる。特に、東アジアを産地とするイチョウ類イチョウ目に属するイチョウの葉は、種々の成分を有するイチョウ油が抽出できる。
イネ科の植物として、ホウライチク、ヤダケ、スズタケ、モウソウチク、マダケ、クマザサ、チシマザサ、アズマザサ、オカメザサ等が挙げられる。主に日本を含む東アジアを主産地とするホウライチク、ヤダケ、スズタケ、モウソウチク、マダケは、葉等から種々の成分を有するタケ油が抽出できる。また、クマザサ、チシマザサは、葉等から種々の成分を有するササ油が抽出できる。
シソ科の植物として、ラベンダー等が挙げられる。ラベンダーは、フランス、イタリア、ハンガリー、ロシア南部、イギリス、北アメリカ、オーストラリア及び北海道等を主産地とし、このラベンダーの花等から、リナロール、酢酸リナリル、ラバンジュロール、酢酸ラバンジュリル、3−オクタノール、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、シネオール、シトロネラール等の成分が抽出される。
上述の各成分は、植物の葉、花、種子、樹皮、果肉、果皮等から抽出され、水に不溶な親油性成分と、水に可溶な親水性成分とを有している。このうち、親油性成分は、一般に精油と呼ばれ、油状から半固体状で得られる揮発性物質である。この揮発性を利用して熱をかけることで植物から親油性成分を抽出することができる。この親油性成分には、テルペン系化合物、脂肪族鎖状化合物、芳香族化合物等も含有されている。また、この親油性成分中には、親水性成分を構成する親水性物質も含まれている。
テルペン系化合物は、(Cなる分子式をもつ鎖状および環状の炭化水素で、母体のテルペン系炭化水素と同じ炭素骨格をもつアルコール、アルデヒド、ケトンその他の誘導体も含まれる。テルペン系化合物はイソプレン単位の数によって、ヘミテルペン(C)、モノテルペン(C1016)、セスキテルペン(C1524)、ジテルペン(C2032)、トリテルペン(C3048)、ポリテルペン(C等に分類される。
一方、親水性成分は、上述した植物中に含まれる親水性物質を含有する水溶液である。この親水性成分は、植物中又は親油性成分中に含まれる親水性物質を水又は親水性の液体で抽出することで親水性物質を含有する水溶液として得られる。
親油性成分及び親水性成分の抽出方法は、特に限定するものではないが、例えば水蒸気蒸留が挙げられる。この水蒸気蒸留は、親油性成分の沸点(通常、150〜350℃)より低い温度で行われるため、親油性成分の分解が生じるおそれはほとんどないという利点がある。また、親水性成分は、植物中の水分又は植物とともに入れられる水を蒸発させ、発生する蒸気とともに親水性物質が流出する。
以下に、一例として台湾ヒノキの水蒸気蒸留によって、本発明の混合溶液の製造について説明する。ヒノキは、南限が台湾の阿里山、北限が福島県といわれる分布域を有するヒノキ科の常緑高木である。単にヒノキといえば日本特産種を指し、台湾産のものを台湾ヒノキという。台湾ヒノキからは、多くのテルペン類を含み、芳香成分であるヒノキチオールを含む精油が得られる。このような芳香成分はヒノキの心材の部分に存在するが、樹齢60年以上のヒノキになると心材の割合が80%に達するため、樹齢の古いものの方が親油性成分を多く含み好適である。
水蒸気蒸留を行う台湾ヒノキの根の部分を、所定の大きさのチップ状に裁断する。このように得られたチップを蒸留装置に入れ、所定の温度で、チップに含まれる水分を利用して水蒸気蒸留を行う。温度および時間は、チップにした植物の含水量や湿度などを勘案して適宜調節する。水蒸気蒸留によって植物から発生する蒸気を冷却すると、上述のような親油性成分と植物中の親水性物質及び水により構成される親水性成分とが2層に分離し、親油性成分と親水性成分が得られる。
そして、親油性成分、親水性成分及び水を所定の割合となるように混合し、所定の温度所定の時間攪拌する。この攪拌の時間及び温度は、親油性成分と親水性成分と水との混合の程度を観察しながら適宜調節すればよい。このように、攪拌することで本発明の混合溶液が得られる。この混合溶液は、そのままで使用してもよく、さらに水を加えて適宜希釈して使用してもよい。
また、得られた混合溶液には、必要に応じて適宜、ワックス類を添加してもよい。ワックス類には、天然ワックスと合成ワックスとに大別され、天然ワックスには、カルナウバワックス、木ろう、サトウロウなどの植物ワックスやミツロウ、昆虫ロウ、鯨ロウ、羊毛ロウなどの動物ワックスやパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックスやモンタンワックス、オゾケライトなどの鉱物ワックスが含まれる。また、合成ワックスには、カーボワックス、ポリエチレンワックス、塩素化ナフタレンワックスなどが含まれる。
本発明の混合溶液は、上述した植物から抽出された親油性成分と親水性成分と水とを所定の組成となるように混合することで得られる。その混合比としては、形成される混合溶液に対して、親油性成分が0.01wt%〜1wt%で、親水性成分が20wt%〜25wt%となるように混合することが好ましい。この溶液を使用することにより、含炭素粒子を効率的に回収できるとともに、回収した含炭素粒子の精製が容易となる。また、上述した植物から得られる成分によって、含炭素粒子との親和性が高くなり、より効率的に含炭素粒子を回収することができ、より多くの炭素混合物が得られる。
このようにして得られた混合溶液は、含炭素粒子の粒径を大きくし、含炭素粒子中の種々の同素体の混合物である炭素混合物の製造に使用することができる。以下、この利用例について説明する。
本発明において含炭素粒子とは、無定形炭素、グラファイト等といった種々の炭素の同素体を示す元素状炭素の混合物からなる炭素粒子を含有する粒子状物質のことを示す。この含炭素粒子は、例えば、車両、船舶等の移動体や発電機(発電所を含む)やボイラーといった内燃機関でガソリン、軽油、灯油、A重油、B重油、C重油等といった化石燃料を燃焼させることで発生する排ガス中に含まれている粒子状の物質である。この元素状炭素からなる炭素粒子の他に、燃料や内燃機関により構成成分が異なるものの、炭酸塩炭素、ベンゾピレン、アントラセン等の多環芳香族炭化水素、1−ニトロピレン、ジニトロピレン等の多環芳香族炭化水素類のニトロ化誘導体、ブタン、ブテン、ヘキサン、ヘキセン、オクタン、オクテン、デカン、ドデカン等の鎖状炭化水素、アジピン酸、グルタル酸等のカルボン酸、安息香酸等の芳香族カルボン酸などが含まれ、元素状炭素からなる炭素粒子の周囲に付着している。
また、本発明において、高配向とは、炭素原子が所定通りに規則正しく並んだ結晶がきちんと配向した状態のことを示している。そして、高配向の炭素混合物とは、高配向の炭素を含有する混合物のことを示し、その中には、結晶構造の定まらない無定形の炭素も含まれていてもよい。
そして、内燃機関等から排出される排気ガス中に含まれるこの含炭素粒子は、内燃機関や燃料や燃料の燃焼条件等により異なり、限定されるものではないが、大気等の気体中に浮遊する大凡10μm以下の大きさを有している。この大きさの粒子に混合溶液を接触させることで、含炭素粒子の粒径を大きくして、含炭素粒子を回収することができる。
本発明の混合溶液は、内燃機関から排出された含炭素粒子を含有する排気ガス中に噴霧又は蒸発によって混合溶液の粒子として供給される。混合溶液の噴霧は、スプレーノズルやインジェクションノズルを使用することで、混合溶液の微小な粒子を形成することができる。この粒子を排気ガスに対して供給する。一方、混合溶液の蒸発は、まず、混合溶液を加熱手段で加熱することで蒸発させる。この蒸気を排気ガス中に供給する際、加熱手段から離れることで、蒸気の周囲の温度が低下し、蒸気のいくつかが集合することで混合溶液の粒子が形成される。このように、混合溶液を粒子状として排気ガス対して供給することで、混合溶液の表面積がより大きくなり、効率的に含炭素粒子と混合溶液の粒子とを接触させることができる。
排気ガスに対して混合溶液の粒子を供給することで混合溶液の粒子と気体中の含炭素粒子とが接触する。このとき、混合溶液の粒子が含炭素粒子の周囲を取り囲むように付着する。このように混合溶液によって周囲が囲まれた含炭素粒子同士がこの混合溶液を介して接触し、含炭素粒子同士が凝集する。これを繰り返し、含炭素粒子が凝集拡大していくことで含炭素粒子の粒径が大きくなる。このとき、本発明の混合溶液を使用することで、含炭素粒子中の未燃焼の炭化水素化合物と元素状炭素との結びつきが弱まり、含炭素粒子中の元素状炭素が集合し、粒径を大きくした含炭素粒子から短時間の精製で高純度の炭素混合物が形成される。また、高配向の炭素混合物が形成される。これは、親油性成分が0.01wt%〜1wt%で、親水性成分が20wt%〜25wt%となるように混合した混合溶液を使用することで達成される。
また、含炭素粒子を排出する内燃機関で消費する燃料に対して供給量を多くすることで、より多く混合溶液を含炭素粒子に接触させることができる。これにより、より粒径の大きな含炭素粒子が形成される。すなわち、含炭素粒子に付着する混合溶液の量が多くなり、より元素状炭素の結びつきが弱まり、含炭素粒子中の元素状炭素同士が集合したためだと考えられる。これにより短時間での精製で高純度の炭素混合物を得ることができる。また、より高配向の炭素混合物を得ることができる。
混合溶液の粒子と接触することで粒径を大きくした含炭素粒子は、網目状の多孔質セラミックフィルタ等の捕捉手段で捕捉し、含炭素粒子を回収する。このとき、網目状の多孔質セラミックフィルタを使用している場合、水やエタノール等のアルコールをフィルタに供給することで含炭素粒子をフィルタから分離するように回収することができる。また、超音波洗浄器を用いてセラミックフィルタを洗浄することでも、フィルタから含炭素粒子を分離するように回収することができる。また、超音波を使用することにより、高配向の炭素混合物が得られる。これは、その超音波の振動が回収される含炭素粒子中の元素状炭素の結晶構造に影響を与えるためと考えられる。
次に、このように回収された含炭素粒子を精製する。精製方法は、特に限定するものではないが、ソックスレー抽出器を使用した精製方法が挙げられる。回収された含炭素粒子を所定の溶媒に溶解し、その溶液をソックスレー抽出器に入れて加熱する。このとき、本発明の混合溶液の使用により、含炭素粒子中の未燃焼の炭化水素化合物と元素状炭素との結びつきが弱まり、元素状炭素同士が集合する。これにより、上記混合溶液や含炭素粒子中の未燃焼の炭化水素化合物等が除去されやすくなる。したがって、短時間の精製で高純度の炭素混合物を得ることができる。ソックスレー抽出器の他に、カラムクロマトグラフィーによって含炭素粒子を精製してもよい。また、この得られた炭素混合物は高配向となり、フラーレンやカーボンナノチューブ原料にもなる。この方法としては、アーク放電法やレーザアブレーション法が挙げられ、得られた炭素混合物に対して、レーザ照射やアーク放電することでフラーレンやカーボンナノチューブを形成することができる。
通常、このようなフラーレンやカーボンナノチューブを製造するためには、モンモリロナイトの層間にアクリロニトリル等の炭素源を挿入し、その層間で重合させることで高度に配向したグラファイトが得られる。そして、この高配向グラファイトに対してアーク放電やレーザ照射を行うことで、球状又はチューブ状の構造を有するフラーレンやカーボンナノチューブが製造される。
また、モンモリロナイトを使用して形成された高配向のグラファイトに対してアーク放電やレーザ照射を行うことでフラーレンやカーボンナノチューブを製造する方法は、鉱物であるモンモリロナイトが安定的に得られるものとは限らない。そして、鉱物であるモンモリロナイト毎に層の形成が異なり、安定して高配向なグラファイトを得ることができず、フラーレンやカーボンナノチューブが製造できないこともある。これは、フラーレンやカーボンナノチューブが高価となる原因となる。
本発明の混合溶液を使用することで、含炭素粒子の粒径を大きくすることができる。このとき、含炭素粒子中の未燃焼の炭化水素化合物と元素状炭素との結びつきを弱め、元素状炭素を集合させる。すなわち、上記混合溶液や含炭素粒子中の未燃焼の炭化水素化合物等が除去されやすくなり、炭素化合物を短時間の精製で高純度に得ることができる。
また、得られた炭素混合物は、高配向で、フラーレンやカーボンナノチューブ原料として再利用することができる。この炭素混合物の原料となる含炭素粒子は、化石燃料の消費によって発生するため、安定して供給される原料である。そして安価である。したがって、本発明の混合溶液を使用することで、フラーレンやカーボンナノチューブの原料が安価で安定的に得られ、安価にフラーレンやカーボンナノチューブを提供することができる。
以下、本発明の混合溶液に関する実施例を示す。本発明は、この実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲内で変形可能である。
[実施例1]混合溶液の作製
台湾ヒノキの根の部分を3mm〜5mm角のチップとなるように裁断した。このチップ300kgを120℃で3時間水蒸気蒸留して、2層に分かれた親油性成分と親水性成分が得られた。この2層に分かれた親油性成分と親水性成分とを分離し、3kgの親油性成分と75kgの親水性成分とが得られた。この親油性成分1kgと親水性成分20kgと水79kgとを容器に入れ、45℃で2時間攪拌し、混合溶液を得た。
[実施例2]炭素混合物の製造
実施例1で作製した混合溶液を使って排気ガス中の含炭素粒子を回収し、炭素混合物を製造した例を示す。内燃機関として、86815ccの船のエンジンを使用した。エンジンの稼動により排出される排気ガスは、導管を通り、船の煙突から排出される。その導管には、排気ガス中の含炭素粒子と接触するように、実施例1で作製した混合溶液を噴霧するためのノズルが備え付けられ、その混合溶液の噴霧量は、燃料の消費量に対して10wt%となるように制御された。また、その導管には、排出される排気ガスが必ず接触するように、30cm×30cm×5mmのセラミック製の網目状のフィルタを積層するように8枚備えられた。
このような設備の船を使用して炭素混合物の製造を行った。エンジンにはC重油を燃料として供給し、8時間稼動させて、C重油由来の含炭素粒子を含む排気ガスをエンジンから導管に向かって排出させた。その排気ガスに対して、ノズルから上記のように噴霧量が制御された混合溶液を噴霧し、排気ガス中のPMの粒径を大きくさせた。このとき、導管中の温度は、約350℃であった。粒径が大きくなった含炭素粒子は、排気ガス中に浮遊できないものは、導管中に落下し、排気ガス中に浮遊するものは、フィルタによって捕捉されていた。
エンジンの稼動から8時間後、エンジンが止められ、導管中に落下した含炭素粒子は、導管から回収された。また、フィルタを導管から取り外し、フィルタに対して、7MPaに加圧した水を吹きかけ、フィルタに捕捉されている含炭素粒子をフィルタから分離し、水とともに含炭素粒子を回収した。回収された含炭素粒子は、80℃で4時間、ソックスレー抽出を行った。ソックスレー抽出後、室温にて自然乾燥を行い、含炭素粒子中から500gの炭素混合物を抽出した。

Claims (2)

  1. 植物から抽出される親油性成分と、親水性成分とを含有する混合溶液であって、
    前記親油性成分は、0.01wt%〜1wt%含有し、
    前記親水性成分は、20wt%〜25wt%含有することを特徴とする混合溶液。
  2. 前記植物は、ヒノキ、台湾ヒノキ、青森産ヒバ、スギ、マツ、ナラ、ブナ、茶、イチョウ、モウソウチク、マダケ、クマザサ、チシマザサ、又は、ラベンダーのうち少なくとも1種類以上から選択されることを特徴とする請求項1記載の混合溶液。
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