JP3207830U - 植物性固形燃料 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを抑えることができる植物性固形燃料を提供する。【解決手段】植物性固形燃料14は、植物の果実から採取された種子を燃焼可能に乾燥し、乾燥した種子を固形燃料として使用するものである。具体的には、種子は、非食用植物のジャトロファの果実から採取されたジャトロファ種子である。ジャトロファ種子は、重量比で35%の油分が含有されている。また、ジャトロファ種子を乾燥した植物性固形燃料14は、燃焼時の熱量が6000〜6500kcal/kgである。【選択図】図2

Description

本考案は、植物性固形燃料に関するものである。
現在、使用されているエネルギーの大半は石油などの化石燃料に依存されている。しかし、このまま化石燃料に依存し続ければ、将来化石燃料が枯渇するといわれている。
一方、石油の代替燃料の原料としてトウモロコシやサトウキビなどを用いることにより、植物性燃料を生成する方法が知られている。具体的には、トウモロコシやサトウキビなどを発酵・ろ過してエタノールを生成する。生成したエタノールは、石油の代替用の植物性燃料として用いられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−291154号公報
しかし、特許文献1の植物性燃料の製造方法は、トウモロコシやサトウキビなどを発酵する工程や、ろ過する工程が必要になり、植物性燃料の生成にコストがかかる。また、トウモロコシやサトウキビは食糧としても用いられる。このため、トウモロコシやサトウキビなどの価格が高騰する原因となり、そのことが、植物性燃料のコストを抑える妨げになる。
とりわけ日本は、エネルギー自給率や食糧自給率が低く、植物性燃料のコストを抑えるためには、食糧に影響を与えない植物性燃料の一刻も早い対策が必要とされている。
ここで、食糧に影響を与えない植物性燃料としてジャトロファが知られている。ジャトロファは、中南米原産の樹高3〜10mの多年生樹脂で、食料と競合しない非食用植物である。ジャトロファの果実にはクルシンと呼ばれる成分が含まれており、食用には適さない。一方、ジャトロファの種子には35%の油分が含まれており、ジャトロファの種子から生成された油は、石鹸、灯油ランプ燃料、下剤薬などに利用されている。
また、ジャトロファは、害虫にも強いことから、近年、油糧作物「緑の油田」として注目され、東南アジアを始め、世界各国で本格的な栽培が進められている。
日本各地においても、エネルギー自給率の向上のために、ジャトロファの栽培や、ジャトロファを利用した植物性燃料の技術開発などに取り組まれている。例えば、ジャトロファの種子からジャトロファ油を搾油し、搾油した植物性燃料の燃焼実験を始め、実用化に向けた実証実験が実施されている。
ジャトロファの種子からジャトロファ油を生成する工程として、種子の破砕工程、加湿工程、搾油工程、ろ過工程が知られている。この生成する工程により、植物性燃料としてジャトロファ油を生成できる。この植物性燃料は、例えば、遊休地などでジャトロファを栽培し、燃料化を一貫して行うことにより地域活性化も考えられる。
ジャトロファ油の燃焼実験や実証実験の成果を踏まえ、ジャトロファの試験栽培はすでに全国数十ヵ所で行われている。地域の産業振興を目的として、多くのジャトロファが植えられ、栽培から搾油、燃料化まで一貫したシステムの試験的運用がスタートしている。
また、ジャトロファ油による漁船のディーゼルエンジンなどへの利用にも試みられている。
しかし、ジャトロファの種子から植物性燃料を生成するためには、種子の破砕、加湿、搾油、ろ過などの各工程が必要になり、ある程度のコストがかかることは否めない。
そこで、この考案は、コストを抑えることができる植物性固形燃料を提供するものである。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した考案は、植物の果実から採取された種子を燃焼可能に乾燥し、乾燥した種子を固形燃料として使用することを特徴とする。
このように、植物の果実から採取した種子を乾燥するだけで固形燃料として使用できる。これにより、果実の種子から油を生成する工程を不要にでき、植物性固形燃料のコストを抑えることができる。
請求項2に記載した考案は、前記種子は、非食用植物のジャトロファの果実から採取されたジャトロファ種子であることを特徴とする。
このように、ジャトロファの果実から採取されたジャトロファ種子を乾燥するだけで固形燃料として使用できる。これにより、ジャトロファ種子から油を生成する工程を不要にでき、植物性固形燃料のコストを抑えることができる。
また、ジャトロファは非食用植物であり、ジャトロファの実は非食用の果実である。よって、ジャトロファの果実から採取されたジャトロファ種子は食料と競合しない。これにより、ジャトロファ種子を植物性固形燃料として使用しても食糧に影響を与えない。したがって、ジャトロファ種子が高騰する虞がなく、植物性固形燃料のコストを一層良好に抑えることができる。
請求項3に記載した考案は、前記ジャトロファ種子は、重量比で35%の油分が含有されていることを特徴とする。
このように、ジャトロファ種子には比較的多量の油が含有されている。よって、ジャトロファ種子を固形燃料として燃焼した際に、十分に高い発熱量を得ることが可能になる。
請求項4に記載した考案は、前記ジャトロファ種子を乾燥した植物性固形燃料(例えば、実施形態の植物性固形燃料14)は、燃焼時の熱量が6000〜6500kcal/kgであることを特徴とする。
このように、ジャトロファ種子を固形燃料として燃焼した際に、十分に高い熱量を得ることができる。よって、ジャトロファ種子を植物性固形燃料として使用することが可能になる。これにより、ジャトロファ種子から油を生成する工程を不要にでき、植物性固形燃料のコストを抑えることができる。
請求項5に記載した考案は、前記種子は、カシューの果実から採取されたカシューナッツ(例えば、実施形態のカシューナッツ22)であることを特徴とする。
このように、カシューの果実から採取されたカシューナッツを乾燥するだけで固形燃料として使用できる。これにより、カシューナッツから油を生成する工程を不要にでき、植物性固形燃料のコストを抑えることができる。
この考案によれば、植物の果実から採取した種子を乾燥するだけで植物性固形燃料として使用することが可能になり、植物性固形燃料のコストを抑えることができる。
本考案の第1実施形態におけるジャトロファの果実およびジャトロファ種子を示す平面図である。 本考案の第1実施形態における植物性固形燃料を示す平面図である。 本考案の第2実施形態における植物性固形燃料を示す側面図である。
次に、本考案の一実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、ジャトロファの果実10は、梅の実ほどの大きさに形成され、果実10の中に黒褐色の種子12が3個ぐらい含まれる。ジャトロファの果実10は、ジャトロファ(学名:Jatropha curcas L.)の木に付く実である。ジャトロファは、和名「ナンヨウアブラギリ」といわれ、非食用植物である。よって、ジャトロファの果実10は非食用の実である。
ジャトロファは、好適温度が平均20℃で成長が早く、50年間生存する。ジャトロファは、苗木から6ヶ月〜1年で果実10を付ける。
ジャトロファの果実10から黒褐色の種子12を採取する。以下、ジャトロファの果実10から採取した黒褐色の種子12を「ジャトロファ種子12」という。
ジャトロファの果実10は、食用との競合がなく、耕作放棄地や荒地でも育つ植物である。ジャトロファからは、ジャトロファ種子12が年5トン/1ha(ヘクタール)が平均的に収穫できる。
また、ジャトロファ種子12には重量比で35%の油分が含有され、ジャトロファ種子12から3〜4L/kgの油(重量比で約30%)が搾油される。このように、ジャトロファ種子12には比較的多量の油が含有されている。
ジャトロファの果実10から採取したジャトロファ種子12は、燃焼可能に乾燥することにより植物性の固形燃料14(図2参照)が得られる。以下、植物性の固形燃料14を「植物性固形燃料14」という。
ジャトロファ種子12には比較的多量の油が含有されているので、ジャトロファ種子12を植物性固形燃料14として燃焼した際に、十分に高い熱量を得ることが可能になる。なお、植物性固形燃料14を燃焼した際の発熱量については後で詳しく説明する。
図2に示すように、植物性固形燃料14は、ジャトロファ種子12が乾燥されることにより軽量になり、外形の高さ寸法L1が約18mm、幅寸法L2が約12mmに形成されている。また、植物性固形燃料14は、横方向の断面が略楕円形に形成されている。
植物性固形燃料14は、燃焼効率を好適に保つためにある程度の水分を含有させた方が好ましい。よって、植物性固形燃料14の乾燥は、太陽光を直接受けないように、室内において自然に乾燥させることが好ましい。
また、植物性固形燃料14を大量生産する場合を考慮して、例えば、植物性固形燃料14を乾燥炉で乾燥させることも可能である。
植物性固形燃料14は、乾燥されたジャトロファ種子12が固形のまま、ボイラーなどの燃料として使用される。このように、ジャトロファの果実10から採取したジャトロファ種子12を、乾燥するだけで植物性固形燃料14として使用できる。これにより、ジャトロファ種子12から油を生成する工程を不要にでき、植物性固形燃料14のコストが抑えられる。
植物性固形燃料14を燃焼した際の発熱量を表1に示す。
Figure 0003207830
表1に示すように、植物性固形燃料14を燃焼した際の発熱量は、6,000〜6,500kcal/kgである。一方、ジャトロファ油を燃焼した際の発熱量は、9,200〜9,800kcal/kgである。また、木質チップを燃焼した際の発熱量は、2,200〜2,800kcal/kgである。さらに、A重油を燃焼した際の発熱量は、10,000〜11,000kcal/kgである。
植物性固形燃料14は、ジャトロファ油、木質チップやA重油を燃焼した際の発熱量に対して、十分に高い発熱量が得られる。よって、ジャトロファ種子12を植物性固形燃料14として使用することが可能になる。
また、ジャトロファは非食用植物であり、ジャトロファの果実10は非食用の実である。よって、ジャトロファの果実10から採取されたジャトロファ種子12は食料と競合しない。これにより、ジャトロファ種子12を植物性固形燃料14として使用しても食糧に影響を与えない。したがって、植物性固形燃料14が高騰する虞がなく、植物性固形燃料14のコストが良好に抑えられる。
ここで、ジャトロファ種子12の供給地として、現在、フィリピンのミンダナオ島、インドネシアのロンボク島、マレーシアのサラワクが知られている。また、現在のジャトロファ種子12の供給可能量は900トン/年といわれている。
次に、植物性固形燃料14の試料、あるいは、乾燥したジャトロファ果実の試料を800℃で燃焼し、燃焼残渣に含まれる成分を表2で評価する。
表2の燃焼残渣成分の評価に際し、植物性固形燃料14の試料と、乾燥したジャトロファ果実の試料を次のように調整した。
すなわち、植物性固形燃料14の試料として、植物性固形燃料14を破砕し、破砕した試料を適量採取し、電気炉で800℃、4時間保持し、灰化した試料を分析試料に用いた。
また、乾燥したジャトロファ果実の試料として、ジャトロファの果実10を乾燥し、乾燥したジャトロファ果実を破砕し、破砕した試料を適量採取し、電気炉で800℃、4時間保持し、灰化した試料を分析試料に用いた。
さらに、植物性固形燃料14の燃焼残渣と、乾燥したジャトロファ果実の燃焼残渣とのホリボールエステルの分析を次のように行った。
すなわち、燃焼残渣は前処理方法において、灰にメタノールを加えて超音波照射することにより溶出させた。遠心分離後、上澄み液を0.45μmPTFEフィルターでろ過して測定試料とした。この測定試料を高速液体クロマトグラフ(以下、「HPLC」という)で分析した。
HPLCの測定条件は次のとおりである。
測定装置 :Agilent Technologies製 1200
カラム :L-column2ODS 長さ250mm。内径4.6mm、粒径5μm
カラム温度:40℃
移動相 :[アセトニトリル:水=5:95(5min)]−30min→[アセトニトリル:水=100:0(0min)]
流量 :1.0mL/min
注入量 :50μL
検出器 :フォトダイオードアレイ検出器
測定波長 :280nm
測定成分 :ホリボール
ホリボール12,12-ジブチラート
ホリボール12,13-ジデカノアート
ホリボール12-ミルスタート13-アセタート
植物性固形燃料14の燃焼残渣と、乾燥したジャトロファ果実の燃焼残渣との分析結果を表2に示す。
表2より、植物性固形燃料14の燃焼残渣は、ホリボール、ホリボール12,12-ジブチラート、ホリボール12,13-ジデカノアート、及びホリボール12-ミルスタート13-アセタートの4種の異性体が1μg/g未満である。すなわち、植物性固形燃料14の燃焼残渣は、4種の異性体が検出限界未満である。
同様に、乾燥したジャトロファ果実の燃焼残渣も、ホリボール、ホリボール12,12-ジブチラート、ホリボール12,13-ジデカノアート、及びホリボール12-ミルスタート13-アセタートの4種の異性体が1μg/g未満である。すなわち、乾燥したジャトロファ果実の燃焼残渣も、4種の異性体が検出限界未満である。
よって、表2から、植物性固形燃料14の燃焼残渣と、乾燥したジャトロファ果実の燃焼残渣とは、ホリボールエステルが不検出であることがわかる。ここで、ホリボールエステルは、環境に影響を与える成分として知られている。
Figure 0003207830
次に、植物性固形燃料14の試料、あるいは、乾燥したジャトロファ果実の試料を酸素燃焼させ、酸化燃焼させた燃焼ガスに含まれる成分を表3で評価する。
表3の燃焼ガス成分の評価に際し、植物性固形燃料14の試料と、乾燥したジャトロファ果実の試料を次のように調整した。
すなわち、植物性固形燃料14の試料として、植物性固形燃料14を破砕し、破砕した試料を圧力容器中(水10mL)で酸化燃焼させ、約1時間保持し、燃焼ガスを水に吸収させ、燃焼ガス吸収液を分析試料に用いた。
また、乾燥したジャトロファ果実の試料として、ジャトロファの果実10を乾燥し、乾燥したジャトロファ果実を破砕し、破砕した試料を圧力容器中(水10mL)で酸化燃焼させ、約1時間保持し、燃焼ガスを水に吸収させ、燃焼ガス吸収液を分析試料に用いた。
さらに、植物性固形燃料14、乾燥したジャトロファ果実のホリボールエステルの分析を次のように行った。
すなわち、燃焼ガス吸収液は前処理方法において、燃焼ガス吸収液を0.45μmPTFEフィルターでろ過して測定試料として、HPLCで分析した。
HPLCの測定条件は、燃焼残渣の測定条件で説明したとおりである。
植物性固形燃料14と、乾燥したジャトロファ果実との燃焼ガスの吸収液を分析した結果を表3に示す。
表3より、植物性固形燃料14の燃焼ガス吸収液は、ホリボール、ホリボール12,12-ジブチラート、ホリボール12,13-ジデカノアート、及びホリボール12-ミルスタート13-アセタートの4種の異性体が1mg/L(リットル)未満である。すなわち、植物性固形燃料14の燃焼ガス吸収液は、4種の異性体が検出限界未満である。
同様に、乾燥したジャトロファ果実の燃焼ガス吸収液も、ホリボール、ホリボール12,12-ジブチラート、ホリボール12,13-ジデカノアート、及びホリボール12-ミルスタート13-アセタートの4種の異性体が1mg/L未満である。すなわち、乾燥したジャトロファ果実の燃焼ガス吸収液も、4種の異性体が検出限界未満である。
よって、植物性固形燃料14の燃焼ガス吸収液と、乾燥したジャトロファ果実の燃焼ガス吸収液とは、ホリボールエステルが不検出であることがわかる。
表2、表3から、植物性固形燃料14は、燃焼残渣や燃焼ガス吸収液において、ホリボールエステルは不検出である。さらに、乾燥したジャトロファ果実も、燃焼残渣や燃焼ガス吸収液において、ホリボールエステルは不検出である。
これにより、植物性固形燃料14や乾燥したジャトロファ果実をボイラーなどで燃焼させても、燃焼残渣や燃焼ガスが環境に影響を与える虞はない。
Figure 0003207830
次に、ジャトロファ油粕の成分を表4に参考例として示す。
Figure 0003207830
また、ジャトロファ油の脂肪酸組成を表5に参考例として示す。なお、脂肪酸組成の検査法方法にはガスクロマトグラフ法を採用した。
Figure 0003207830
さらに、ジャトロファ油の引火点、密度、総発熱量などを表6に参考例として示す。
Figure 0003207830
(第2実施形態)
図3に示すように、植物性固形燃料20は、カシューナッツ22が燃焼可能に乾燥されたものである。カシューナッツ22は、カシューの木に付けられた果実から採取される種子である。カシューは、中南米原産のウルシ科の常緑高木である。
植物性固形燃料20は、ジャトロファ種子12の植物性固形燃料14と同様の大きさで、勾玉のように形成されている。表7に示すように、植物性固形燃料20を燃焼した際の高発熱量は、4,553〜5,104cal/gである。
一方、ジャトロファ種子12の植物性固形燃料14を燃焼した際の発熱量は、6,000〜6,500kcal/kgである。すなわち、カシューナッツ22の植物性固形燃料20は、ジャトロファ種子12の植物性固形燃料14と同様に十分に高い熱量が得られる。
このように、植物性固形燃料20は、カシューの果実から採取されたカシューナッツ22を乾燥するだけで固形燃料として使用できる。これにより、カシューナッツ22から油を生成する工程を不要にでき、植物性固形燃料20のコストが抑えられる。
植物性固形燃料20の発熱量などを表7に示す。
Figure 0003207830
次に、カシューナッツ油の高発熱量や引火点などを表8に参考例として示す。
Figure 0003207830
また、カシューナッツ油の成分を表9に参考例として示す。
Figure 0003207830
なお、本考案の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第1実施形態ではジャトロファ種子12を乾燥させて植物性固形燃料14とした。また、第2実施形態ではカシューナッツ22を乾燥させて植物性固形燃料20とした。しかし、植物性固形燃料は、植物性固形燃料14や植物性固形燃料20に限定するものではない。
その他の例として、ジャトロファの果実10を燃焼可能に乾燥させて固形燃料とすることも可能である。表2、表3に示すように、乾燥したジャトロファ果実は、燃焼残渣や燃焼ガス吸収液において、ホリボールエステルが不検出である。
これにより、植物性固形燃料20をボイラーなどで燃焼させても、植物性固形燃料20の燃焼残渣や燃焼ガスが環境に影響を与える虞はない。
10…ジャトロファの果実(植物の果実)
12…ジャトロファ種子(植物の果実から採取された種子)
14,20…植物性固形燃料
22…カシューナッツ(植物の果実から採取された種子)
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した考案は、燃焼可能に乾燥したジャトロファ種子及びカシューナッツの少なくとも一方からなる植物性固形燃料とした。
のように、ジャトロファ種子を乾燥するだけで固形燃料として使用できる。これにより、ジャトロファ種子から油を生成する工程を不要にでき、植物性固形燃料のコストを抑えることができる。
また、ジャトロファは非食用植物であり、ジャトロファの実は非食用の果実である。よって、ジャトロファ種子は食料と競合しない。これにより、ジャトロファ種子を植物性固形燃料として使用しても食糧に影響を与えない。したがって、ジャトロファ種子が高騰する虞がなく、植物性固形燃料のコストを一層良好に抑えることができる。
さらに、カシューナッツを乾燥するだけで固形燃料として使用できる。これにより、カシューナッツから油を生成する工程を不要にでき、植物性固形燃料のコストを抑えることができる。
請求項に記載した考案は、前記ジャトロファ種子は、重量比で35%の油分が含有されていることを特徴とする。
このように、ジャトロファ種子には比較的多量の油が含有されている。よって、ジャトロファ種子を固形燃料として燃焼した際に、十分に高い発熱量を得ることが可能になる。
請求項に記載した考案は、前記ジャトロファ種子を乾燥した植物性固形燃料(例えば、実施形態の植物性固形燃料14)は、燃焼時の熱量が6000〜6500kcal/kgであることを特徴とする。
このように、ジャトロファ種子を固形燃料として燃焼した際に、十分に高い熱量を得ることができる。よって、ジャトロファ種子を植物性固形燃料として使用することが可能になる。これにより、ジャトロファ種子から油を生成する工程を不要にでき、植物性固形燃料のコストを抑えることができる。
この考案によれば、ジャトロファ種子やカシューナッツを乾燥するだけで植物性固形燃料として使用することが可能になり、植物性固形燃料のコストを抑えることができる。

Claims (5)

  1. 植物の果実から採取された種子を燃焼可能に乾燥し、乾燥した種子を固形燃料として使用することを特徴とする植物性固形燃料。
  2. 前記種子は、非食用植物のジャトロファの果実から採取されたジャトロファ種子であることを特徴とする請求項1に記載の植物性固形燃料。
  3. 前記ジャトロファ種子は、
    重量比で35%の油分が含有されていることを特徴とする請求項2に記載の植物性固形燃料。
  4. 前記ジャトロファ種子を乾燥した植物性固形燃料は、
    燃焼時の熱量が6000〜6500kcal/kgであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の植物性固形燃料。
  5. 前記種子は、カシューの果実から採取されたカシューナッツであることを特徴とする請求項1に記載の植物性固形燃料。
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