JP2011144327A - 固体燃料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】唐胡麻、南京黄櫨、南洋油桐、菜種、ヤシ、トウモロコシまたはハニーメスキートの果実の種子或いはその搾りかすを乾燥重量で70重量%以上、含有する組成物よりなり、かつ加熱圧縮成型されていることを特徴とする固体燃料。
【選択図】なし
Description
(1)唐胡麻(学名 Ricinus communis);
別名 ヒマ(蓖麻)とも称され、アフリカ、インドや中国に大量に生育する多年草である。一般にヒマシ油の原料として種子からの油脂は利用されているが、油脂は毒性が強く、食用としてはあまり利用されていない。
しかし油脂成分は、バイオ燃料、クールトオイルなどの代替燃料として検討されている。
(2)南京黄櫨(学名 Triadica sebifera)
別名 トウハゼ、カンテラギとも称され、中国と台湾に多く生息する。種子からの油脂成分は、石鹸や蝋燭の原料として利用され、一部薬用にも使用されている。
(3)南洋油桐(学名 Jatropha curcas)
別名 タイワンアブラギリ、ジャトロファまたはヤトロファとも称され、中南米原産ではあるが種子は油分に富み、収穫量も多いことからインド、中国、アフリカ、南米など多くの国で、多量に栽培されている。種子から搾った油脂は、石鹸や蝋燭として利用されているが、最近はバイオディーゼル燃料として脚光を浴びている。
(4)菜種(学名 Brassica rapa L.var.nippo−oleifera)
通称 油菜とも称され、アブラナ科アブラナ属の二年生植物。古くから野菜として、また油を採るため栽培されてきた作物で、別名としてナノハナ(菜の花)、ナタネ(菜種、厳密には採取した種子のこと)などがあり、江戸時代には胡菜または菜薹と呼ばれた。
(5)ヤシ(椰子)(学名:Palmae)
ヤシ科植物の総称。ココヤシ亜科、アレカ亜科、トウ亜科など11亜科29族(連)に分けられる。
熱帯地方に多く産生する。中近東では6000年前からナツメヤシの糖分の多い果肉(中果皮)が食料として利用され、現代でも菓子、果糖、アルコールなどの用途に供される。ココヤシやアフリカアブラヤシなどの胚乳から多量の良質な油脂(コプラ)が得られ、工業用、せっけん、マーガリンなどに利用される。また数種のサトウヤシ類からは、花柄に切り傷をつけ、切り口から出る樹液を煮つめ、乾燥して糖蜜(とうみつ)、砂糖を得る。
(6)トウモロコシ(学名:Zea mays)
イネ科の一年生植物。種子は穀物として人間の食料や家畜の飼料となるほか、デンプン(コーンスターチ)や油、バイオエタノールの原料としても重要で、年間世界生産量は6億トンに達する。そのうち約4億トンが飼料、約2億トンが人間の主食として利用される。
(7)ハニーメスキート:Honey mesquito(学名 Prosopis glandulosa)
アメリカの南西部、テキサス州からカリフォルニア州それにメキシコ北部に分布している。乾燥した平原や丘陵、砂漠などに生え、高さは6メートルほどになる。春から夏にかけて、総状花序を下垂させ、芳香のある淡黄色の花を咲かせる。果実は莢果で、夏に熟します。南西部に住むインディアンは、この莢を食用とする。
また本発明の好ましい態様によれば下記の固体燃料が提供される。
(1) 該組成物は、前記果実の種子またはその搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する固体燃料。
(2) 該組成物は、前記果実の種子またはその搾りかすを乾燥重量で85重量%以上含有する固体燃料。
(3) 該組成物を、80〜150℃の温度で圧縮成型することにより得られた固体燃料。
(4) 該組成物は、唐胡麻の果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する固体燃料。
(5) 該組成物は、南京黄櫨の果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する固体燃料。
(6) 該組成物は、南洋油桐の果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する固体燃料。
(7) 該組成物は、菜種の果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する固体燃料。
(8) 該組成物は、ヤシの果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する固体燃料。
(9) 該組成物は、トウモロコシの果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する固体燃料。
(10) 該組成物は、ハニーメスキートの果実の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する固体燃料。
(11) 発熱量が15〜30Mj/kgである固体燃料。
(12) 1個当たりの大きさが平均15〜3500cm3である固体燃料。
(13) 見掛け比重が0.3〜0.6g/cm3である固体燃料。
(14) 形態保持安定性の試験の結果、砕片化の割合が5重量%以下である固体燃料。
(15) 発電用として使用するための固体燃料。
(16) 前記記載の固体燃料の発電の燃料として使用。
特に二軸のスクリュー押出機の使用が望ましい。押出機より圧縮押出された組成物は、具体的に円形状のノズルから排出し、適当な長さに切断することにより、円筒状の形状した成形物となる。
この際、円形状のノズルの直径を25〜50mm、好ましくは30〜40mmとすること、切断長さを20〜70mm、好ましくは25〜65mmとすることにより、固体燃料として望ましい大きさのものとすることができる。
また固体燃料の見掛け比重が0.3〜0.6g/cm3、好ましくは0.4〜0.5g/cm3の範囲が望ましい。
固体燃料100kgを、容量200リットルの金属缶(ドラム缶)の中に入れ、距離100mの平坦なアスファルト路地上を3分間かけて回転させ、これを同様に繰り返し5往復させる(合計1000m)。その後、金属缶の中にある固体燃料をとり出し、目開きが10mm以下の篩いを通過した量の割合(%)とする。
目開きが10mm以下の篩いを通過した割合(重量)を算出し、下記の基準で評価する。
・0%〜5%以下:良い
・6%〜10%以下:普通
・11%〜15%:悪い
下記表1に示した種類の果実の種子の搾りかすを原料組成物(各組成物の組成は、搾りかすを80重量%、天然ゴムを20重量%とした)とし、130℃に加熱した二軸スクリュー押出機にて、押出し直径約50mmの円筒状の固体燃料を得た(長さ65mm)。得られた固体燃料の見掛け比重(嵩比重)、発熱量および形態保持安定試験の結果を下記表1に示した。
Claims (17)
- 唐胡麻、南京黄櫨、南洋油桐、菜種、ヤシ、トウモロコシまたはハニーメスキートの果実の種子或いはその搾りかすを乾燥重量で70重量%以上、含有する組成物よりなり、かつ加熱圧縮成型されていることを特徴とする固体燃料。
- 該組成物は、前記果実の種子またはその搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する請求項1記載の固体燃料。
- 該組成物は、前記果実の種子またはその搾りかすを乾燥重量で85重量%以上含有する請求項1記載の固体燃料。
- 該組成物を、80〜150℃の温度で圧縮成型することにより得られた請求項1記載の固体燃料。
- 該組成物は、唐胡麻の果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する請求項1記載の固体燃料。
- 該組成物は、南京黄櫨の果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する請求項1記載の固体燃料。
- 該組成物は、南洋油桐の果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する請求項1記載の固体燃料。
- 該組成物は、菜種の果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する請求項1記載の固体燃料。
- 該組成物は、ヤシの果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する請求項1記載の固体燃料。
- 該組成物は、トウモロコシの果実の種子の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する請求項1記載の固体燃料。
- 該組成物は、ハニーメスキートの果実の搾りかすを乾燥重量で80重量%以上含有する請求項1記載の固体燃料。
- 発熱量が15〜30Mj/kgである請求項1記載の固体燃料。
- 1個当たりの大きさが平均15〜3500cm3である請求項1記載の固体燃料。
- 見掛け比重が0.3〜0.6g/cm3である請求項1記載の固体燃料。
- 形態保持安定性の試験の結果、砕片化の割合が5重量%以下である請求項1記載の固体燃料。
- 発電用として使用するための請求項1記載の固体燃料。
- 請求項1記載の固体燃料の発電の燃料として使用。
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