JPWO2007043538A1 - 経口用組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、汎用の装置を用いて低コストにて、速崩壊性と高硬度を兼ね備えた製剤などの経口用成形物を製造することが可能な経口用組成物、前記組成物の一形態である経口用成形物およびその製造方法を提供することを課題とする。本発明の経口用組成物は、δ型D−マンニトール結晶とクロスポビドン等の崩壊剤とを含有する造粒用組成物を水溶性溶媒で処理することによってδ型−Dマンニトール結晶の少なくとも一部をβ型−Dマンニトール結晶へ転移させる工程、および、前記工程に供された造粒用組成物を乾燥することによって、上記転移によって生じたβ型−Dマンニトール結晶の成長を抑制する工程を経て好ましく製造される。

Description

本発明は、経口用組成物、前記経口用組成物の一形態である経口用成形物およびその製造方法に関する。
アール・ピー・シーラ社のザイディス錠などに例示される口腔内崩壊錠などといった易崩壊性の固形製剤の製造技術は、従来から、種々開示・実用化されている(特公昭58−24410号公報、特許第2650493号公報、特許第2807346号公報、特開平5−271054号公報)。従来技術においては、種々の組成物を加熱溶融して充填形成した後に冷却固化する方法、あるいは、湿潤状態にて充填形成または加圧成型した後に乾燥する方法が採られていた。最近、上記の方法とまったく異なる方法による速溶解性錠剤の製造法が開示された(特許第2919771号公報)。この製造方法の特徴は、加圧成型された錠剤を吸湿させるための加湿工程と、加湿された錠剤を乾燥させる乾燥工程とを有することである。上記文献に開示された技術では、製造が複雑、煩雑であり、生産コストが高くなりがちである。最近では、通常の錠剤製造工程のみで製造可能な口腔内崩壊錠が開発されている(特開平10−182436号公報)。さらに、味のよい口腔内崩壊錠や(特開平8−208520号公報)、苦味抑制口腔内崩壊錠(特開平11−183624号公報)、腸溶性口腔内崩壊錠(特開平2000−281514号公報、特開2000−302681号公報)等が開示され商品化されている。また、例えば、サプリメントなどと称される健康食品やラムネ菓子などの菓子類などの食品など、医薬品以外の経口的に摂取される製品全般において口腔内崩壊性の組成物が利用される。
一方、錠剤やカプセル剤などの製剤化においては、賦形剤としてのD−マンニトールの利用価値が高い。特許第3126683号公報には、δ型D−マンニトール結晶を水溶性溶媒で処理し乾燥することにより約1m/g以上の比表面積を有し、粉体物性に優れ、成形性が改善されたD−マンニトールを得ることができることが開示されている。
例えば、従来の口腔内崩壊錠の設計思想では、速崩壊性の向上がきわめて強く指向されていて、その結果、錠剤中の空隙を多くして多孔質な構造をとることが是とされていた。このように、従来の口腔内崩壊錠は多孔質な構造をとるから、錠剤を構成する粒子間の接点が少なくなり錠剤の強度(製剤分野では硬度という)が小さくなり、以下のような必ずしも好ましいとはいえない現象が生じていたが、口腔内崩壊錠の開発においてそのような現象が起こることは当然として特に問題視されていなかった。
すなわち、本発明者ら独自の課題認識により見出した従来の口腔内崩壊錠などの成形物がもつ問題点は以下のとおりである。
従来の口腔内崩壊錠は硬度が小さいため、製造工程において、空気輸送が不可能でありマニュアル操作が必要となる。さらに、粉立ち、カケ、ワレが発生しやすいため、検査員を多く配置する必要があり、錠剤の保管状態、PTP包装での小分け充填にも細心の注意が必要となる。また、従来の口腔内崩壊錠は、硬度だけでなく、摩損特性(摩損度という)も悪いので、錠剤どうしの摩擦や、錠剤と容器との摩擦により粉立ちが多く発生する。次に、病院薬局での調剤あるいは患者の使用においてPTP包装から錠剤を取り出す際に、カケ、ワレが発生することがしばしばある。そのため、調剤において、全自動錠剤分包機を用いて一包化することができない。
このように、従来から、錠剤の2大特性である「硬度」と「崩壊」とはトレードオフ(二律背反)の関係にあり、「高い硬度」と「速やかな崩壊」とを実現することが理想とされていた。
本発明は上記状況に鑑みて完成されたものであり、その目的は、複雑・煩雑な製造手法を要さずに汎用の装置を用いて低コストにて、速崩壊性および高硬度を呈する製剤などの経口用成形物を製造することが可能な経口用組成物の提供にある。さらに、本発明は、前記組成物からなる経口用成形物およびその製造方法の提供も目的とする。
本発明の特徴は以下のとおりである。
(1)δ型D−マンニトール結晶から転移してなるβ型D−マンニトール結晶と、クロスポビドン、カルボキシメチルセルロースおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群から選ばれる少なくとも1つの崩壊剤とを含有する経口用組成物。
(2)さらに、アスペクト比3以上の結晶セルロースを5〜30重量%含有する前記(1)に記載の経口用組成物。
(3)顆粒の形態である前記(1)または(2)記載の経口用組成物。
(4)上記転移によって生じたβ型D−マンニトール結晶および上記崩壊剤が上記顆粒内に存在することを特徴とする前記(3)記載の経口用組成物。
(5)上記崩壊剤がクロスポビドンである前記(1)〜(4)のいずれかに記載の経口用組成物。
(6)100重量部のD−マンニトールに対して、4〜20重量部の上記崩壊剤を含有する前記(1)〜(5)のいずれかに記載の経口用組成物。
(7)100重量部のD−マンニトールに対して、4〜10重量部の上記崩壊剤を含有する前記(1)〜(5)のいずれかに記載の経口用組成物。
(8)経口用成形物の形態である前記(1)〜(7)のいずれかに記載の経口用組成物。
(9)経口用成形物が錠剤である、前記(8)記載の経口用組成物。
(10)経口用成形物が口腔内崩壊錠である、前記(8)記載の経口用組成物。
(11)経口用成形物が医薬製剤である、前記(9)または(10)に記載の経口用組成物。
(12)医薬製剤が、催眠鎮静剤、抗不安剤、睡眠導入剤、解熱消炎鎮痛剤、精神神経用剤、不整脈用剤、血圧降下剤、血管拡張剤、高脂血症用剤、消化管運動促進剤、消化性潰瘍用剤、糖尿病用剤、アレルギー剤および抗ウイルス剤からなる群から選ばれる前記(11)記載の経口用組成物。
(13)δ型D−マンニトール結晶と、クロスポビドン、カルボキシメチルセルロースおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群から選ばれる少なくとも1つの崩壊剤とを含有する造粒用組成物を水溶性溶媒で処理することによってδ型D−マンニトール結晶をβ型D−マンニトール結晶へ転移させる工程、および、
前記工程に供された造粒用組成物を乾燥することによって、上記転移によって生じたβ型D−マンニトール結晶の成長を抑制する工程、を有する経口用組成物の製造方法。
(14)上記崩壊剤がクロスポビドンである前記(13)記載の製造方法。
(15)造粒用組成物がδ型D−マンニトール結晶を10〜80重量%含有する前記(13)または(14)記載の製造方法。
(16)造粒用組成物がアスペクト比3以上の結晶セルロースを5〜30重量%含有する前記(13)〜(15)のいずれかに記載の製造方法。
(17)水溶性溶媒を含む溶液を噴霧しながら上記造粒用組成物を流動層造粒に供し、その後乾燥する前記(13)〜(16)のいずれかに記載の製造方法。
[発明の効果]
本発明によれば、錠剤の2大特性のトレードオフの関係を打ち破った高い硬度と速崩壊性を呈する錠剤等の成形物を得るための経口用組成物が提供される。本発明の経口用組成物および該組成物からなる成形物はいずれも、常套の錠剤製造法などによって製造することができ、複雑・煩雑な手法を特に要さないから、製造コストが低い。本発明によれば、口中において速やかに崩壊し、甘味があり、服用し易い錠剤などの経口用成形物が提供される。本発明を錠剤の製造へ適用すれば、PTP包装での小分け充填や全自動錠剤分包機に供するに足る硬度の口腔内崩壊錠を公知の製造装置を用いて容易に製造することができるため、口腔内崩壊錠の普及に対して大きな貢献が期待される。
本発明におけるβ型およびδ型D−マンニトール結晶は、Walter−Levy,L.により報告[Acad.Sci.Paris t.276 Series C,1779,(1968)]されたX線回析パターンによるD−マンニトールの結晶多形の分類に従って定義される。
本発明では、経口用組成物中にδ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶が含まれる。経口用組成物中にδ型D−マンニトール結晶が存在していてもよいし全てβ型D−マンニトール結晶に転移していてもよい。好ましくは、水溶性溶媒でδ型D−マンニトール結晶の表面を湿潤させることにより、溶媒と反応したδ型結晶の一部あるいは全部を結晶表面から内部に向かって順次β型D−マンニトール結晶に結晶転移する工程および乾燥工程で前記β型D−マンニトール結晶の成長を抑制させる。
通常、市販されているβ型D−マンニトール結晶は、板状の結晶粉末として製造される。一方、δ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶は、一般には微小な針状晶として存在している。
よって、錠剤などといった経口用成形物に含まれるD−マンニトール結晶が、δ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶であるか、あるいは、それ以外のβ型D−マンニトール結晶であるかを区別するためには、顕微鏡を用いて、D−マンニトールの結晶形状に着目すればよい。その結果、結晶面に微小な針状結晶が晶出していれば、δ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶が存在していると認識することができる。
δ型D−マンニトール結晶は公知であり、例えば、市販品(パーテックデルタM、メルク社)などをそのまま用いてもよい。また、本発明の経口用組成物には、上記転移によって生じたβ型D−マンニトール結晶の結晶形以外の結晶形を有するβ型D−マンニトール結晶も含まれていてもよく、種々の市販品等をそのまま用いることができる。好ましくは、β型D−マンニトール結晶は、δ型D−マンニトール結晶の少なくとも一部をクロスポビドン、カルボキシメチルセルロース及び/又は低置換度ヒドロキシプロピルセルロースとの共存下にて、水溶性溶媒で処理することによって結晶型を転移させて得られる。
本発明によれば、高硬度と速崩壊性の観点から、経口用組成物中のD−マンニトールの含有量は、好ましくは10重量%以上であり、より好ましくは30重量%以上であり、さらに好ましくは50重量%以上であり、好ましくは80重量%以下である。ここで、D−マンニトールの含有量とは、β型およびδ型を含む全ての結晶型のD−マンニトールおよび非晶質のD−マンニトールの合計の含有量である。
崩壊剤として、クロスポビドン、カルボキシメチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、カルメロースナトリウム、カルメロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、コーンスターチ等が公知であるが、本発明においては、速崩壊性を向上させるため、クロスポビドン、カルボキシメチルセルロース又は低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが用いられる。また、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースは日本薬局方記載品を用いればよく、そのヒドロキシプロポキシル基の含量は5.0〜16.0%である。高硬度と速崩壊性という二律背反的な課題を解決する観点から、経口用組成物中には、D−マンニトール100重量部に対して、クロスポビドン、カルボキシメチルセルロース及び低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群から選ばれる少なくとも1つの崩壊剤が、4〜20重量部、好ましくは4〜10重量部、より好ましくは4〜7重量部、さらに好ましくは5〜6重量部含まれる。
本発明によれば、経口用組成物は、結晶セルロースをさらに含有することが好ましい。また、結晶セルロースのアスペクト比は、経口用組成物に高い硬度と速崩壊性を与えるためには、結晶の配向性を考慮して、3以上であることが望ましい。通常の結晶セルロースのアスペクト比は1〜4であり、好ましくは2.5〜4であり、より好ましくは3〜4である。結晶セルロースのアスペクト比は結晶セルロースの短軸に対する長軸の比であり、結晶セルロースを顕微鏡で観察することにより短軸および長軸を測定することで、その比を求めることができる。高硬度と速崩壊性を考慮すると、経口用組成物中の結晶セルロースの含有量は、好ましくは5〜30重量%であり、より好ましくは5〜20重量%である。アスペクト比が3以上の結晶セルロースは公知であり、市販品等をそのまま用いてもよい。
本発明によれば、経口用組成物には、トウモロコシデンプンが含まれていてもよい。経口用組成物におけるトウモロコシデンプンの含有量は特に限定されないが、好ましくは1〜10重量%であり、より好ましくは1〜5重量%である。
本発明の経口用組成物は、医薬品や食品の製造に一般的に用いられている甘味剤、賦形剤、結合剤、流動化剤、滑沢剤、香料、着色料などをさらに含有してもよい。
甘味剤としては、例えばデンプン糖、還元麦芽糖、ソルビット、砂糖、果糖、乳糖、蜂蜜、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、サッカリン、甘草およびその抽出物、グリチルリチン酸、甘茶、アスパルテーム、ステビアなどが挙げられる。このうち、水分に対する感受性の高いアスパルテームが好ましい。賦形剤としては、例えば、乳糖、スターチ、蔗糖、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウムなどが挙げられる。結合剤としては、例えば、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、α化デンプン、アラビアゴム、カンテン、ゼラチン、トラガント、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。流動化剤として、例えば、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、乾燥水酸化アルミニウムゲル、カオリン、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムなどが挙げられる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、タルク、ラウリル硫酸ナトリウム、水素添加植物油、マイクロクリスタリンワックス、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールなどが挙げられる。香料としては、ストロベリー、レモン、レモンライム、オレンジ、L−メントール、ハッカ油等が挙げられる。着色料としては、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄、食用タール色素、天然色素等が挙げられる。
本発明の経口用組成物は口腔内での速崩壊性および高硬度を共に備えており、そのような利点が顕在化し得る形態の製品として提供されることが好ましい。したがって、本発明によれば、上述した経口用組成物を成形してなる経口用成形物が提供される。
経口用成形物とは、経口摂取されることを目的とし、所定の形状をもつ物品であって、上記経口用組成物の好ましい一形態である。
成形の手段としては圧縮や混練などが挙げられる。成形物の形状を付与するために、結合剤を使用してもよい。例えば、成形物が錠剤の形態の医薬品である場合には、一般的には打錠によって製造され、打錠において結合剤を用いてもよい。
本発明の経口用成形物は、体積が、好ましくは60mm以上であり、より好ましくは80〜500mmである。そのような比較的大きい体積の経口用成形物であれば、口腔内における速崩壊性という効果が役立つ。
本発明の経口用成形物としては、本発明の目的(すぐれた強度と口中での良崩壊性)が要求されるものであればいかなる用途の成形物としてもよく、例えば、錠剤の形態又はそれに類似の形状をもつ食品(健康食品やラムネ菓子など)が挙げられる。健康食品は好ましくはサプリメントである。
本発明の経口用物が医薬品である場合には、経口投与によって医薬としての活性を有する化合物、つまり活性成分を上述の経口用組成物がさらに含有する。
本発明によれば、活性成分は特に限定なく使用することができ、例えば、以下のものが挙げられる。
エスタゾラム、酒石酸ゾルピデム、ラメルテオン(ロゾレム)などの催眠鎮静剤、抗不安薬;ブロチゾラム、トリアゾラム、ミタゾラム、ロルメタゼパムなどの睡眠導入剤;パブロン酸ナトリウム、クロバザムなどの抗てんかん剤;メロキシカム、ロルノキシカム、ロキソプロフェンナトリウムなどの解熱消炎鎮痛剤;塩酸メタンフェタミンなどの興奮剤、覚せい剤;塩酸タリペキソールなどの抗パーキソン剤;フマル酸クエチアビン、塩酸ペロスピロン、塩酸ミルナシプラン、オランザピン、塩酸パロキセチン水和物、エチゾラムなどの精神神経用剤;エダラポン、塩酸ドネペジル(アリセプト)、タルチレリン水和物などのその他の中枢神経系用薬;臭化ジスチグミンなどの自律神経剤;バクロフェン、塩酸チザニジンなどの鎮けい剤;ヘレニエンなどの眼科用剤、耳鼻科用剤;メシル酸ベタヒスチンなどの鎮暈剤;ジゴキシンなどの強心剤;塩酸アロチノール(アルマール)、フマル酸ビソプロロール、塩酸ピルジカニドなどの不整脈用剤;フルセミド、フルイトランなどの利尿剤;塩酸イミダプリル、シルニジピン、塩酸テモカプリル、ロサルタンカリウム、アゼルニジピン、バルサルタン、カンデサルタンシレキセチル、テルミサルタン、カルベジロール、塩酸ベニジピン、マレイン酸エナラプリルなどの血圧降下剤;コハク酸スマトリプタン、ゾルミトリブラン、安息香酸リザトリプタンなどの血管収縮剤;ペシル酸アムロジピン、硝酸イソソルビドなどの血管拡張剤;フルバスタチンナトリウム、フェノフィブラート、アトルバスタチンカルシウム水和物、シンバスタチン、プラバスタチンナトリウムなどの高脂血症用剤;酒石酸イフェンプロジルなどのその他の循環器官用剤;塩酸アンブロキソール(ムコソルバン)、フドスティンなどの咳剤、去たん剤;キシナホ酸サルメテロールなどの気管支拡張剤;シサプリド、クエン酸モサプリド、塩酸イトプリド、ドンペリドンなどの消化管運動促進剤;塩酸ロペラミドなどの止しゃ剤、整腸剤;ラフチジン、オメプラゾールナトリウム、ラベプラゾールナトリウム、エカベトナトリウム、ファモチジン、ランソプラゾール、テプレノン、レパミドなどの消化性潰瘍用剤;健胃消化剤;制酸剤;利胆剤;下剤;浣腸剤;塩酸イトプリド、塩酸アザセトロン、塩酸ラモセトロン、クエン酸モサプリド、塩酸オンダンセトロンなどのその他の消化器官用剤;ホルモン剤;アカルボース、塩酸ピオグリタゾン、ボグリボースなどの糖尿病用剤;リセドロン酸ナトリウム水和物、シベレスタットナトリウム水和物などの他に分類されない代謝性医薬品;塩酸オロパタジン、ザフィルルカスト、ロラタジン、モンテルカストナトリウム、エバスチン、塩酸セチリジンなどのアレルギー用薬;セフカペンピボキシル、セフジトレンピボキシルなどの抗生物質;シプロフロキサシン、ガチフロキサシン、レボフロキサシンなどの合成抗菌剤;リン酸オセルタミビル、リバビリンなどの抗ウイルス剤;塩酸テルビナフィン、イコラコナゾールなどの抗真菌剤;塩酸サルボグレラート、塩酸チクロピジンなどの抗血小板剤;などが挙げられる。さらに、店頭向け医薬品に含まれる、鼻炎薬、乗り物酔い薬、解熱消炎鎮痛薬、胃腸薬などが挙げられる。
活性成分は、薬理学的に許容される塩であってもよい。このような塩としては、例えば、無機酸(例、塩酸、硫酸、硝酸等)、有機酸(例、炭酸、重炭酸、コハク酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸等)、無機塩基(例、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属等)および有機塩基化合物(例、トリエチルアミン等の有機アミン類、アルギニン等の塩基性アミノ酸類)との塩などが挙げられる。
本発明による経口用組成物の製法は、造粒用組成物を水溶性溶媒で処理する工程と該処理後の造粒用組成物を乾燥する工程とを有する。好ましくは、上記2つの工程は、流動層造粒法または攪拌造粒法による処理によって達成される。本明細書では、上記2つの工程に供する前の組成物と該2つの工程を経て得られた組成物とを、概念上区別するために、造粒用組成物と経口用組成物との語を使い分けている。
本発明による製造方法の特徴の一つは、δ型D−マンニトール結晶とクロスポビドン等の崩壊剤とを共存させた状態で、水溶性溶媒による処理工程および乾燥工程に供することである。このような製造方法で得られる経口用組成物は、δ型D−マンニトール結晶が転移してできたβ型D−マンニトール結晶とクロスポビドン等の崩壊剤とが互いに良く混ざり合った状態、すなわち顆粒の形態である経口用組成物内に上記転移によって生じたβ型D−マンニトール結晶と上記崩壊剤とが存在する状態となり、速崩壊性と高硬度とが達成される。
造粒用組成物に含まれる、δ型D−マンニトール結晶およびクロスポビドン等の崩壊剤は、経口用組成物の説明で述べたものをそのまま用いることができる。造粒用組成物中の各成分の含有量は最終的に得られる経口用組成物における含有量と同じでよい。造粒用組成物には、δ型D−マンニトール結晶に加えてβ型D−マンニトール結晶が含まれていてもよい。速崩壊性と高硬度を考慮すると、造粒用組成物に含まれるマンニトールのうち、好ましくは25重量%以上、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくはマンニトール全量(100重量%)がδ型D−マンニトール結晶である。また、造粒用組成物中のδ型D−マンニトール結晶の含有量は好ましくは10〜80重量%である。また、造粒用組成物には、100重量部のδ型D−マンニトール結晶あたり、好ましくは3〜40重量部、より好ましくは5〜30重量部のクロスポビドン等の崩壊剤が含まれる。
造粒用組成物は、上述したアスペクト比が3以上の結晶セルロースをさらに含有してもよい。前記結晶セルロースの含有量は、製造すべき経口用組成物中の含有量に応じて適宜設定すればよく、好ましくは5〜30重量%である。
造粒用組成物の水溶性溶媒による処理は、造粒用組成物中のδ型D−マンニトール結晶が水溶性溶媒に完全に溶解することなく該結晶の表面を湿潤させ得るいずれの手段を利用してもよく、例えば、水溶性溶媒の噴霧、滴下などであってもよい。好ましくは、該処理中に、造粒用組成物を撹拌する。
水溶性溶媒としては、精製水、メタノール、エタノール、アセトンまたはこれらの混合液等が例示される。水溶性溶媒は、造粒のためのバインダ等が溶解または分散した溶液や分散液の形態であってもよい。前記溶液または分散液としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デンプン糊などが水溶性溶媒に溶解または分散したものが挙げられる。
上述の水溶性溶媒による処理によって、δ型D−マンニトール結晶がβ型D−マンニトール結晶へと転移する。本発明では、δ型D−マンニトール結晶の少なくとも一部がβ型D−マンニトール結晶へと転移すればよい。その後、造粒用組成物を乾燥することによって、上記転移によって生じたβ型D−マンニトール結晶の成長を抑制する。乾燥条件を適宜に設定することで得られる経口用組成物に含まれるβ型D−マンニトール結晶の量や形態を制御することが可能である。
好ましくは、上述した造粒用組成物を流動層造粒または攪拌造粒に供して、その後、乾燥することによって経口用組成物を得ることができる。流動層造粒に供する際には、造粒用組成物を流動状態に保ち、バインダおよび水溶性溶媒を含む水溶液を噴霧する。造粒用組成物中の粉体どうしがバインダによって結合し、水溶性溶媒の作用によりδ型D−マンニトール結晶からβ型D−マンニトール結晶への転移が進むとともに、凝集造粒が進行する。その後の乾燥によって凝集によって成長した粒子が固化して造粒が完成するとともにβ型D−マンニトール結晶の成長が抑制されて、δ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶を含む経口用組成物を得ることができ、速崩壊性と高硬度が達成される。
本発明の好適態様によれば、速崩壊性と高硬度を呈する錠剤、つまり口腔内崩壊錠が得られる。口腔内崩壊錠は、口腔内崩壊性をもつ錠剤であり、口腔内で水を服用することなしでも、だ液により実用上十分な崩壊性もしくは溶解性を有する錠剤である。具体的には、本発明の錠剤については、健康な成人男子の口腔内の唾液で錠剤が完全に溶解するまでの時間が、通常0.05〜3.0分、好ましくは0.1〜1.0分、より好ましくは0.1〜0.8分程度、日本薬局方第12改正に記載されている崩壊試験法による測定値が、通常0.05〜3.0分、好ましくは0.1〜1.5分程度である。本発明の錠剤の硬度は、好ましくは6〜10kp程度である。
以下、実施例を用いて本発明をより詳しく説明するが、これらの例は本発明を何ら限定するものではない。
<実施例1−4、比較例1−3>
表1記載の造粒成分を42メッシュの篩に通した後に、流動層(MP−01、Powrex社製)で、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)の4%水溶液を噴霧しながら流動層造粒を行った。給気温度は70℃とし、乾燥の終点の排気温度を35℃とした。得られた造粒末(造粒成分にδ型D−マンニトールが含まれる場合、造粒末はδ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶を含有する)を22メッシュの篩に通した後に、コーンスターチとともにV型混合機(日和混合機工業社製)に投入した。さらに、該混合機に表1記載の混合成分を投入した。但し、混合機への投入前に、上記造粒末の一部とステアリン酸マグネシウム粒子とをポリ袋内で混合した。その後、投入した粉末を10分間混合し、次いで、打錠機(VIRGO、菊水製作所社製)で打錠して錠剤を得た。打錠の際は、φ8.5mmの平面杵を用いた。
得られた錠剤の硬度は硬度計(PTB311E、PHAMA TEST社製)を用いて測定した。10個のサンプルの硬度を測定し、その平均値を表1に示す。
得られた錠剤の口腔内崩壊性は以下のようにして測定した。5人の被験者が錠剤を口に入れ、完全に塊がなくなるまでの時間を測定した。5人の測定値の平均値を表1に示す。
各実施例および比較例の調製および評価結果を表1にまとめる。
なお、以後の各実施例および比較例に用いた結晶セルロース(セオラスKG−802、セオラスAX−2)のアスペクト比は3.5である。また、表中のHPC−Lは低粘度ヒドロキシプロピルセルロースを意味し、St−Mgはステアリン酸マグネシウムを意味する。
Figure 2007043538
<実施例5−8> 表2記載の造粒成分および混合成分を用いて実施例1と同様にして錠剤を得て評価を行った。
Figure 2007043538
<実施例9、比較例4>
表3記載の造粒成分を42メッシュの篩に通した後に、撹拌造粒機(VG−01、Powrex社製)でポリビニルアルコール(PVA)の20%水溶液を滴下しながら撹拌造粒を5分間行った。造粒物を流動層(MP−01、Powrex社製)に仕込み、給気温度は70℃で乾燥し、乾燥の終点の排気温度を45℃とした。得られた造粒末(造粒成分にδ型D−マンニトールが含まれる場合、造粒末はδ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶を含有する)および表3記載の混合成分を用いて実施例1と同様にして錠剤を得て評価を行った。
Figure 2007043538
<実施例10>
表4記載の造粒成分および混合成分を用いて実施例1と同様にして錠剤を得て評価を行った。但し、打錠の際にはφ7.5mmの平面杵を用いた。
Figure 2007043538
<実施例11>
表5記載の造粒成分および混合成分を用いて実施例1と同様にして錠剤を得て評価を行った。
Figure 2007043538
<実施例12>
表6記載の造粒成分および混合成分を用いて実施例1と同様にして錠剤を得て評価を行った。但し、流動層造粒は、ポリビニルピロリドン(PVP、K−30)の7%水溶液を噴霧しながら行った。
Figure 2007043538
<実施例13>
表7記載の造粒成分を42メッシュの篩に通した後に、撹拌造粒機(VG−01、Powrex社製)でヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)の20%水溶液を滴下しながら撹拌造粒を5分間行った。造粒物を真空乾燥機(ヤマト式)を用い40℃で乾燥した。得られた造粒末(δ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶を含有する)を22メッシュの篩に通した後に、表7記載の混合成分のコーンスターチとともにV型混合機(日和混合機工業社製)に投入した。さらに、該混合機に表7記載の混合成分のステアリン酸マグネシウム粒子を投入した。混合機への投入前に、上記造粒末の一部とステアリン酸マグネシウム粒子とをポリ袋内で混合した。その後、投入した粉末を10分間混合し、次いで打錠機(VIRGO、菊水製作所社製)で打錠して錠剤を得て実施例1と同様に評価した。打錠の際は、φ9.0mmの平面杵を用いた。
Figure 2007043538
<実施例14>
表8記載の造粒成分および混合成分を用いて実施例1と同様にして錠剤を得て評価を行った。
Figure 2007043538
<実施例15、16>
表9記載の造粒成分および混合成分を用いて実施例1と同様にして錠剤を得て評価を行った。但し、打錠の際にはφ7.5mmの平面杵を用いた。
Figure 2007043538
<実施例17>
表10記載の造粒成分および混合成分を用いて実施例1と同様にして錠剤を得て評価を行った。但し、流動層造粒は、ポリビニルアルコール(PVA)の10%水溶液を噴霧しながら行った。
Figure 2007043538
<実施例18>
表11記載の造粒成分を42メッシュの篩に通した後に、撹拌造粒機(VG−01、Powrex社製)でヒドロキシプロピルセルロースの10%水溶液を滴下しながら撹拌造粒を5分間行った。造粒物を流動層(MP−01、Powrex社製)に仕込み、給気温度は70℃で乾燥し、乾燥の終点の排気温度を45℃とした。得られた造粒末(δ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶を含有する)および表11記載の混合成分を用いて実施例1と同様にして錠剤を得て評価をた。打錠の際は、φ8.5mmの平面杵を用いた。
Figure 2007043538
<実施例19>
表12記載の造粒成分および混合成分を用いて実施例1と同様にして錠剤を得て評価を行った。但し、流動層造粒は、ヒドロキシプロピルセルロースの5%水溶液を噴霧しながら行った。また、打錠の際は、φ8.5mmの平面杵を用いた。
Figure 2007043538
<実施例20>
表13記載の造粒成分を42メッシュの篩に通した後に、流動層(MP−01、Powrex社製)でポリビニルアルコール(PVA)の10%水溶液を噴霧しながら流動層造粒を行った。給気温度は70℃とし、乾燥の終点の排気温度を35℃とした。得られた造粒末(δ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶を含有する)を22メッシュの篩に通した後に、表13記載の混合成分のハッカ油吸着コーンスターチとともにV型混合機(日和混合機工業社製)に投入した。さらに、該混合機に表13記載の混合成分のステアリン酸マグネシウム粒子を投入した。混合機への投入前に、上記造粒末の一部とステアリン酸マグネシウム粒子とをポリ袋内で混合した。その後、投入した粉末を10分間混合し、次いで打錠機(VIRGO、菊水製作所社製)で打錠して錠剤を得た。打錠の際はφ8.5mmの平面杵を用いた。
Figure 2007043538
<実施例21、比較例5>
表14記載の造粒成分を42メッシュの篩に通した後に、流動層(MP−01、Powrex社製)でヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)の4%水溶液を噴霧しながら流動層造粒を行った。給気温度70℃とし、乾燥の終点の排気温度を35℃とした。得られた造粒末(造粒成分にδ型D−マンニトールが含まれる場合、造粒末はδ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶を含有する)を22メッシュの篩に通し、表14記載の混合成分のコーンスターチと軽質無水ケイ酸とステアリン酸マグネシウム粒子を42メッシュの篩に通し、一緒にV型混合機(日和混合機工業社製)に投入した。その後、投入した粉末を10分間混合し、次いで打錠機(VIRGO、菊水製作所社製)で打錠して錠剤を得た。打錠の際は、φ7.0mmの平面杵を用いた。
Figure 2007043538
<実施例22、比較例6>
表15記載の造粒成分を42メッシュの篩に通した後に、流動層(MP−01、Powrex社製)でヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)の4%水溶液を噴霧しながら流動層造粒を行った。給気温度は70℃とし、乾燥の終点の排気温度を35℃とした。得られた造粒末(δ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶を含有する)を22メッシュの篩に通し、表15記載の混合成分のコーンスターチと軽質無水ケイ酸とステアリン酸マグネシウム粒子を42メッシュの篩に通し、一緒にV型混合機(日和混合機工業社製)に投入した。その後、投入した粉末を10分間混合し、次いで打錠機(VIRGO、菊水製作所社製)で打錠して錠剤を得た。打錠の際は、φ8.5mmの平面杵を用いた。
Figure 2007043538
<実施例23、比較例7>
表16記載の造粒成分を42メッシュの篩に通した後に、流動層(MP−01、Powrex社製)でヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)の4%水溶液を噴霧しながら流動層造粒を行った。給気温度は70℃とし、乾燥の終点の排気温度を35℃とした。得られた造粒末(δ型D−マンニトール結晶から転移したβ型D−マンニトール結晶を含有する)を22メッシュの篩に通し、表16記載の混合成分のコーンスターチと軽質無水ケイ酸とステアリン酸マグネシウム粒子を42メッシュの篩に通し、一緒にV型混合機(日和混合機工業社製)に投入した。その後、投入した粉末を10分間混合し、次いで打錠機(VIRGO、菊水製作所社製)で打錠して錠剤を得た。打錠の際は、φ8.5mmの平面杵を用いた。
Figure 2007043538
本出願は、2005年10月5日に日本で出願された特願2005−292922を基礎としており、その内容は全て本明細書に包含される。

Claims (17)

  1. δ型D−マンニトール結晶から転移してなるβ型D−マンニトール結晶と、クロスポビドン、カルボキシメチルセルロースおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群から選ばれる少なくとも1つの崩壊剤とを含有する経口用組成物。
  2. さらに、アスペクト比3以上の結晶セルロースを5〜30重量%含有する請求項1に記載の経口用組成物。
  3. 顆粒の形態である請求項1または2記載の経口用組成物。
  4. 上記転移によって生じたβ型D−マンニトール結晶および上記崩壊剤が上記顆粒内に存在することを特徴とする請求項3記載の経口用組成物。
  5. 上記崩壊剤がクロスポビドンである請求項1〜4のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  6. 100重量部のD−マンニトールに対して、4〜20重量部の上記崩壊剤を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  7. 100重量部のD−マンニトールに対して、4〜10重量部の上記崩壊剤を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  8. 経口用成形物の形態である請求項1〜7のいずれか1項に記載の経口用組成物。
  9. 経口用成形物が錠剤である、請求項8記載の経口用組成物。
  10. 経口用成形物が口腔内崩壊錠である、請求項8記載の経口用組成物。
  11. 経口用成形物が医薬製剤である、請求項9または10に記載の経口用組成物。
  12. 医薬製剤が、催眠鎮静剤、抗不安剤、睡眠導入剤、解熱消炎鎮痛剤、精神神経用剤、不整脈用剤、血圧降下剤、血管拡張剤、高脂血症用剤、消化管運動促進剤、消化性潰瘍用剤、糖尿病用剤、アレルギー剤および抗ウイルス剤からなる群から選ばれる請求項11記載の経口用組成物。
  13. δ型D−マンニトール結晶と、クロスポビドン、カルボキシメチルセルロースおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロースからなる群から選ばれる少なくとも1つの崩壊剤とを含有する造粒用組成物を水溶性溶媒で処理することによってδ型D−マンニトール結晶をβ型D−マンニトール結晶へ転移させる工程、および、
    前記工程に供された造粒用組成物を乾燥することによって、上記転移によって生じたβ型D−マンニトール結晶の成長を抑制する工程、を有する経口用組成物の製造方法。
  14. 上記崩壊剤がクロスポビドンである請求項13記載の製造方法。
  15. 造粒用組成物がδ型D−マンニトール結晶を10〜80重量%含有する請求項13または14記載の製造方法。
  16. 造粒用組成物がアスペクト比3以上の結晶セルロースを5〜30重量%含有する請求項13〜15のいずれか1項に記載の製造方法。
  17. 水溶性溶媒を含む溶液を噴霧しながら上記造粒用組成物を流動層造粒に供し、その後乾燥する請求項13〜16のいずれか1項に記載の製造方法。
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