JPWO2007043164A1 - 脱臭フィルター及び抗菌脱臭フィルター製品 - Google Patents

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英明 東条
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Abstract

要求された性能に応じて容易に製造することができる、脱臭フィルターを提供する。また、抗菌性に優れ、抗菌性を発揮する成分の溶出を抑えることの可能な抗菌脱臭フィルター製品を提供する。一対の側壁部材16,18は、濾過部11の一対の側面12と脱臭部20の一対の側面21とにそれぞれ固着され、濾過部11と脱臭部20とを結合する。脱臭部20は、仕切り部材の各セル内に1又は2以上の粒状の脱臭剤が収納され、通気部材で覆われている。脱臭フィルター10は、(I)グアニジン系抗菌剤、(II)第四級アンモニウム塩系抗菌剤、(III)アミノ酸系抗菌剤、(IV)ピリジン系抗菌剤、(V)キノリン系抗菌剤、(VI)アクリジン系抗菌剤、(VII)有機窒素イオウ含有複素環系抗菌剤、から選ばれた少なくとも1種以上で処理される。

Description

本発明は脱臭フィルター及び抗菌脱臭フィルター製品に関し、詳しくは、脱臭機能を有する空気清浄用フィルター及び抗菌性を有する抗菌脱臭フィルター製品に関する。
脱臭フィルターは、脱臭機能を有する脱臭部材と濾過機能を有する濾材とを一体化した一体タイプと、濾材の内部に脱臭剤を練り込むなどして濾材自身に脱臭機能を持たせた複合濾材タイプとに大別することができる。
例えば図5に示した一体タイプの脱臭フィルターは、開口2を有する枠体1内に脱臭板層3及びスポンジ等の保護材4と濾材5とが収納され、濾材5が接着、溶着等により枠体1に固着されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−192645
脱臭フィルターは、例えば、建物や自動車の室内に取り入れる空気の臭気対策のために使用され、圧力損失が低く、脱臭性能に優れていることが要求される。
脱臭フィルターは、使用される環境によって脱臭すべき臭気の種類や強さなどが異なるため、性能に対する要求が異なる。このような種々の要求に対して、迅速に、かつ低コストで対応するためには、脱臭フィルターは、性能の調整や変更に柔軟に対応することができ、製造も容易である必要がある。
また、脱臭フィルターに細菌やカビが繁殖すると、臭気が発生する原因となる場合がある。近年、住生活空間や移動体空間などの快適化思考が進み、シックハウス症候群の原因となる臭気の脱臭或いは、エアコン等空調設備に繁殖した雑菌による臭気の発生と雑菌の飛散を予防する対策が要望され、さらに公的機関に於いては空調による病原菌飛散の予防対策が強く要望されている。このような要望に応えるため、各種の製品が開発されているが、抗菌性と脱臭性を同時に満足させるフィルターは未だに開発されていないのが現状である。
現在、繊維製品や樹脂製品の抗菌防臭加工には、塩化ベンザルコニウムに代表される第四級アンモニウム塩系の有機系抗菌剤や、銀に代表される無機系抗菌剤を処理した繊維製品などが開発されている。しかしながら、無機系抗菌剤は無機化合物の中に銀を取り込んだ状態であり、この抗菌剤を樹脂に練り込んで使用する方法、或いは被処理物の表面に樹脂で固着して使用する方法のため、抗菌性金属と菌体との接触は極限られたものとなる。このような抗菌剤で処理された部材は、有機系抗菌剤で処理された部材に比べて抗菌力が弱く、種々の菌に対する抗菌性が必ずしも十分ではなかった。一方、従来から用いられている有機系抗菌剤は、抗菌性の点では無機系抗菌剤に優れるものの、水分などに接触することで部材から溶出しやすく、このために部材の抗菌性が経時的に低下する問題があった。これを防止するために有機系抗菌剤は樹脂類で固着する方法がとられているのが現状である。さらに、抗菌剤自体は脱臭効果が無く、脱臭効果を必要とする場合は脱臭剤で加工する必要がある。
ところで、脱臭フィルターなどに抗菌性を付与する場合、従来から用いられている繊維の後加工法で有機系抗菌剤を固着すると、樹脂によりフィルターの通気性を損ない圧力損失が大きくなり、フィルターとしての機能が全く損なわれてしまうという大きな問題点があった。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする第1の課題は、要求された性能に応じて容易に製造することができる脱臭フィルターを提供しようとすることである。また、本発明が解決しようとする第2の課題は、フィルターとしての機能を損なわず、種々の菌に対する抗菌性に優れるとともに、抗菌性を発揮する成分の溶出を抑えることの可能な耐久性のある抗菌脱臭フィルター製品を提供することである。
本発明は、上記第1の課題を解決するために、以下のように構成した脱臭フィルターを提供する。
脱臭フィルターは、主面間を通過する空気を濾過する濾過部と、主面間を通過する空気を脱臭する脱臭部と、前記濾過部と前記脱臭部との前記主面同士が対向した状態で、前記濾過部の一対の側面と前記脱臭部の一対の側面とにそれぞれ固着され、前記濾過部と脱臭部とを結合する、一対の側壁部材とを備える。前記脱臭部は、前記脱臭部の前記主面間方向に貫通する複数のセルを有する仕切り部材と、前記仕切り部材の前記各セル内にそれぞれ収納された1又は2以上の粒状の脱臭剤と、前記各セルの開口に対向し、前記脱臭剤よりも小さい開孔を有し、少なくとも前記脱臭部の前記主面を覆う通気部材とを含む。
上記構成において、側壁部材により、濾過部と脱臭部の側面同士が結合され、一体化される。上記構成は簡単であるので、例えば図5のように濾過部と脱臭部とを枠体内に収納する構成に比べ、製造が容易である。
上記構成において、仕切り部材の各セル内に収納する脱臭剤は、1種類でも、2種類以上であってもよい。仕切り部材の各セル内に、隙間を設けながら粒状の脱臭剤を収納することができるので、脱臭部における圧力損失を低減しながら、脱臭効果を得ることができる。
上記構成によれば、脱臭性能の要求に応じて脱臭部を変更すればよく、圧力損失に対する要求に応じて濾過部又は脱臭部を変更すればよい。例えば、仕切り部材の各セル内に収納する粒状の脱臭剤の種類、寸法、形状、個数、配置状態などを適宜に選択することにより、種々の性能(圧力損失、脱臭すべき臭気の種類、脱臭強度、脱臭持続時間など)に対して、迅速、かつ低コストで対応することができ、性能の調整や変更が容易である。
好ましくは、前記濾過部は、ひだ状に折り曲げられた濾材を含む。前記側壁部材は、前記濾材の折り曲げ線の両端側の側面に固着されている。
上記構成によれば、濾材の折り曲げによって、簡単な構成で、脱臭フィルターの剛性を確保することができる。
より好ましくは、前記濾材の、両端の前記折り曲げ片は、前記折り曲げ線に対して略直角方向に延長され、該延長された部分が前記脱臭部の端面を覆う。
上記構成において、濾材の両端の折り曲げ片を延長して脱臭部の端面を覆うことにより、脱臭部の端面を保護することができる。
上記構成によれば、脱臭フィルターの周囲は、濾材の両端の折り曲げ片と側壁部材とで囲まれて保護され、脱臭フィルターの一方の主面には濾過部が露出し、脱臭フィルターの他方の主面には脱臭部が露出する。したがって、簡単な構成で、脱臭フィルターの取り扱いを容易にすることができる。
また、上記構成によれば、濾材の両端の折り曲げ片の間に脱臭部を配置することにより、濾材の折り曲げ間隔が保たれた状態で側壁部材を固着することができ、脱臭フィルターの製造が容易となる。
より好ましくは、前記仕切り部材がハニカム状であり、大略、一対の前記側壁部材間方向に変形可能である。
上記構成によれば、濾過部と脱臭部との側面に側壁部材を固着するとき、寸法のばらつきによって濾過部の側面間の寸法よりも脱臭部の側面間の寸法の方が大きくなっても、脱臭部のハニカム状の仕切り部材は側壁部材に押されて変形するので、支障なく側壁部材を固着することができる。したがって、濾過部や脱臭部の寸法精度を高くする必要がないので、製造コストの低減を図ることが容易である。
好ましくは、脱臭フィルターは、(I)グアニジン系抗菌剤、(II)第四級アンモニウム塩系抗菌剤、(III)アミノ酸系抗菌剤、(IV)ピリジン系抗菌剤、(V)キノリン系抗菌剤、(VI)アクリジン系抗菌剤、(VII)有機窒素イオウ含有複素環系抗菌剤、から選ばれた少なくとも1種以上で処理される。
上記構成によれば、抗菌剤によって細菌やカビの繁殖を抑えることができるので、脱臭フィルター内での臭気の発生を抑制して、脱臭フィルターの脱臭性能低下を防止することができる。
上記構成の抗菌剤を用いると、抗菌成分を非溶出化し、或いは溶出を低く抑えることができるので、種々の菌に対する抗菌性と脱臭効果に優れた脱臭フィルターが得られる。
好ましくは、前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上を、前記通気部材の全質量の0.001〜20質量%含有する。
通気部材に含有される抗菌剤が、通気部材の全質量の0.001質量%以上であれば、通気部材は抗菌性を発揮することができる。通気部材に含有される抗菌剤が、通気部材の全質量の20質量%以下であれば、抗菌剤が通気部材に浸透した状態で保持され、通気部材から抗菌剤の剥離が生じないようにすることができる。
好ましくは、前記濾過部は、ひだ状に折り曲げられた濾材を含み、前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上を、前記濾材の全質量の0.001〜20質量%含有する。
濾材に含有される抗菌剤が、濾材の全質量の0.001質量%以上であれば、濾材は抗菌性を発揮することができる。濾材に含有される抗菌剤が、濾材の全質量の20質量%以下であれば、抗菌剤が濾材に浸透した状態で保持され、濾材から抗菌剤の剥離が生じないようにすることができる。また、抗菌剤による濾材の目詰まりで圧力損失が生じることはない。
好ましくは、前記脱臭剤はゼオライトを含む。該ゼオライトを、前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上の陽イオン系の抗菌剤で処理してコンプレックスを形成する。
コンプレックスを形成することにより、抗菌剤は水分だけでは容易に溶出しないようになるので、抗菌機能を保持させることができる。
好ましくは、前記脱臭部材が形成された後に、前記脱臭部材が前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上で処理される。
この場合、脱臭剤の通気部材と脱臭剤の両方を同時に抗菌加工することができる。また、抗菌剤は、通気部材を介して脱臭剤に浸透して吸着されるので、例えば、抗菌剤を含む水溶液を脱臭部材にスプレーする量を調整することにより、脱臭能力を低下させることなく、さらに通気部材や脱臭剤に吸着された抗菌剤が溶出することなく、抗菌性を高めることができる。
また、本発明は、上記第2の課題を解決するために、以下の構成の抗菌脱臭フィルター製品を提供する。
抗菌脱臭フィルター製品は、通気部材と該通気部材で挟まれた脱臭剤とを含む脱臭部材と、濾材とで構成される脱臭フィルターを備える。該脱臭フィルターは、(I)グアニジン系抗菌剤、(II)第四級アンモニウム塩系抗菌剤、(III)アミノ酸系抗菌剤、(IV)ピリジン系抗菌剤、(V)キノリン系抗菌剤、(VI)アクリジン系抗菌剤、(VII)有機窒素イオウ含有複素環系抗菌剤、から選ばれた少なくとも1種以上で処理される。
上記構成の抗菌剤を用いると、抗菌成分を非溶出化し、或いは溶出を低く抑えることができるので、種々の菌に対する抗菌性と脱臭効果に優れた抗菌脱臭フィルター製品が得られる。
好ましくは、前記脱臭フィルターは、前記濾材の一対の側面と前記脱臭部材の一対の側面とをそれぞれ固着する一対の側壁部材を備える。前記脱臭部材は、複数のセルを有する仕切り部材を含む。該仕切り部材の前記各セル内にそれぞれ1又は2以上の粒状の前記脱臭剤が収納される。
上記構成において、側壁部材により、濾材と脱臭部材の側面同士が結合され、一体化される。上記構成は簡単であるので、例えば図5のように濾材と脱臭部材とを枠体内に収納する構成に比べ、製造が容易である。
上記構成において、仕切り部材の各セル内に収納する脱臭剤は、1種類でも、2種類以上であってもよい。仕切り部材の各セル内に、隙間を設けながら粒状の脱臭剤を収納することができるので、脱臭部における圧力損失を低減しながら、脱臭効果を得ることができる。
上記構成によれば、脱臭性能の要求に応じて脱臭部を変更すればよく、圧力損失に対する要求に応じて濾過部又は脱臭部を変更すればよい。例えば、仕切り部材の各セル内に収納する粒状の脱臭剤の種類、寸法、形状、個数、配置状態などを適宜に選択することにより、種々の性能(圧力損失、脱臭すべき臭気の種類、脱臭強度、脱臭持続時間など)に対して、迅速、かつ低コストで対応することができ、性能の調整や変更が容易である。
好ましくは、前記濾材は、ひだ状に折り曲げられる。前記側壁部材は、前記濾材の折り曲げ線の両端側の側面に固着されている。
上記構成によれば、濾材の折り曲げによって、簡単な構成で、脱臭フィルターの剛性を確保することができる。
より好ましくは、前記濾材の両端の折り曲げ片は、前記折り曲げ線に対して略直角方向に延長され、該延長された部分が前記脱臭部材の端面を覆う。
上記構成において、濾材の両端の折り曲げ片を延長して脱臭部材の端面を覆うことにより、脱臭部材の端面を保護することができる。
上記構成によれば、脱臭フィルターの周囲は、濾材の両端の折り曲げ片と側壁部材とで囲まれて保護され、脱臭フィルターの一方の主面には濾材が露出し、脱臭フィルターの他方の主面には脱臭部材が露出する。したがって、簡単な構成で、脱臭フィルターの取り扱いを容易にすることができる。
また、上記構成によれば、濾材の両端の折り曲げ片の間に脱臭部材を配置することにより、濾材の折り曲げ間隔が保たれた状態で側壁部材を固着することができ、脱臭フィルターの製造が容易となる。
より好ましくは、前記仕切り部材がハニカム状であり、大略、一対の前記側壁部材間方向に変形可能である。
上記構成によれば、濾材と脱臭部材との側面に側壁部材を固着するとき、寸法のばらつきによって濾材の側面間の寸法よりも脱臭部材の側面間の寸法の方が大きくなっても、脱臭部材のハニカム状の仕切り部材は側壁部材に押されて変形するので、支障なく側壁部材を固着することができる。したがって、濾材や脱臭部材の寸法精度を高くする必要がないので、製造コストの低減を図ることが容易である。
好ましくは、前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上を、前記通気部材の全質量の0.001〜20質量%含有する。
通気部材に含有される抗菌剤が、通気部材の全質量の0.001質量%以上であれば、通気部材は抗菌性を発揮することができる。通気部材に含有される抗菌剤が、通気部材の全質量の20質量%以下であれば、抗菌剤が通気部材に浸透した状態で保持され、通気部材から抗菌剤の剥離が生じないようにすることができる。
好ましくは、前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上を、前記濾材の全質量の0.001〜20質量%含有する。
濾材に含有される抗菌剤が、濾材の全質量の0.001質量%以上であれば、濾材は抗菌性を発揮することができる。濾材に含有される抗菌剤が、濾材の全質量の20質量%以下であれば、抗菌剤が濾材に浸透した状態で保持され、濾材から抗菌剤の剥離が生じないようにすることができる。また、抗菌剤による濾材の目詰まりで圧力損失が生じることはない。
好ましくは、前記脱臭剤はゼオライトを含む。該ゼオライトを、前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上の陽イオン系の抗菌剤で処理してコンプレックスを形成する。
コンプレックスを形成することにより、抗菌剤は水分だけでは容易に溶出しないようになるので、抗菌機能を保持させることができる。
好ましくは、前記脱臭部材が形成された後に、前記脱臭部材が前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上で処理される。
この場合、脱臭剤の通気部材と脱臭剤の両方を同時に抗菌加工することができる。また、抗菌剤は、通気部材を介して脱臭剤に浸透して吸着されるので、例えば、抗菌剤を含む水溶液を脱臭部材にスプレーする量を調整することにより、脱臭能力を低下させることなく、さらに通気部材や脱臭剤に吸着された抗菌剤が溶出することなく、抗菌性を高めることができる。
本発明の脱臭フィルターは、性能の調整や変更が容易であり、構成も簡単であるので、要求された性能に応じて容易に製造することができる。また、本発明の抗菌脱臭フィルター製品は、フィルターとしての機能を損なわず、種々の菌に対する抗菌性に優れるとともに、抗菌性を発揮する成分の溶出を抑えることが可能であり、耐久性を有する。
脱臭フィルターの分解斜視図である。(実施例) 脱臭フィルターの要部断面図である。(実施例) 脱臭フィルターの要部断面図である。(実施例) 脱臭フィルターの製造工程の説明図である。(実施例) 脱臭フィルターの分解斜視図である。(従来例)
符号の説明
10 脱臭フィルター
11 濾材(濾過部)
12 側面
13 折り曲げ線
14,15 折り曲げ片
16,18 側壁部材
20 脱臭部材(脱臭部)
21 側面
22 仕切り部材
24 セル
26 通気部材
28a,28b 脱臭剤
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図4を参照しながら説明する。
図1の分解斜視図に示すように、脱臭フィルター10は、脱臭部である脱臭部材20の上に、濾過部である濾材11を重ねた状態で、濾材11及び脱臭部材20の側面12,21に側壁部材16,18が、接着、溶着等によって固着されている。脱臭フィルター10は、一方の主面から濾材11が露出し、他方の主面から脱臭部材20が露出する。脱臭フィルター10は、空気の流れに対して、濾材11が露出する一方の主面を上流側に配置し、脱臭部材20が露出する他方の主面を下流側に配置した状態で用いる。濾材11は、粉塵を捕集することにより、空気を濾過する。脱臭部材20は、空気中の臭気を取り除くことにより、空気を脱臭する。
濾材11は、ひだ状に折り曲げられ、折り曲げ線13の両端側の側面12に側壁部材16,18が、接着、溶着等によって固着される。濾材11の折り曲げにより、簡単な構成で、脱臭フィルター10の剛性を確保することができる。濾材11の両端の折り曲げ片14,15は、折り曲げ線13と略直角方向に延長され、その延長された部分が脱臭部材20の端面を覆うようになっている。これによって、脱臭フィルター10は、側壁部材16,18及び濾材11の両端の折り曲げ片14,15によって周囲が取り囲まれて保護され、簡単な構成で、取り扱いが容易となる。
詳しくは後述するが、(I)グアニジン系抗菌剤、(II)第四級アンモニウム塩系抗菌剤、(III)アミノ酸系抗菌剤、(IV)ピリジン系抗菌剤、(V)キノリン系抗菌剤、(VI)アクリジン系抗菌剤、(VII)有機窒素イオウ含有複素環系抗菌剤、から選ばれた少なくとも1種以上を、図3に示した通気部材26とセル24中の脱臭剤28a,28bで構成された脱臭部材20に含有させるか、もしくは図1に示した濾材11に含有させることにより、抗菌成分を非溶出化し、或いは溶出を低く抑えることにより、種々の菌に対する抗菌性と脱臭効果に優れた脱臭フィルターが得られる。例えば、粉塵を捕集する濾材11の上流側の主面11sで細菌やカビが繁殖して臭気が発生する場合には、濾材11の上流側の主面11sに予め抗菌剤を塗布しておくか、予め濾材11に含浸させておけばよい。抗菌剤によって細菌やカビの繁殖を抑え、脱臭フィルター10内の濾材11での臭気の発生を抑制し、脱臭フィルター10の脱臭性能低下を防止することができる。
図1の線II−IIに沿って切断した要部断面図である図2と、図1及び図2の線III−IIIに沿って切断した要部断面図である図3とに示すように、脱臭部材20は、ハニカム状の仕切り部材22全体を、通気部材26で包み込むようになっている。
仕切り部材22は、複数のセル24を有する。セル24の形状は、図示した略六角形に限らず、略三角形、略正方形、略円形などであってもよい。図3に示すように、各セル24は、脱臭部材20の両主面側に開口を有し、脱臭部材20の主面間方向に貫通するようになっている。セル24の開口は、通気部材26で覆われている。
仕切り部材22は、多少は変形するように、紙、合成樹脂、不織布等を用いてハニカム状に形成する。これによって、濾材11と脱臭部材20との側面12,21に側壁部材16,18を固着するとき、寸法のばらつきによって濾材11の側面12間の寸法よりも脱臭部材20の側面21間の寸法の方が大きくなっても、脱臭部材21のハニカム状の仕切り部材22が側壁部材16,18に押されて変形するので、支障なく側壁部材16,18を固着することができる。したがって、濾材11や脱臭部材20の仕切り部材22の寸法精度を高くする必要がないので、製造コストの低減を図ることが容易である。
仕切り部材22の各セル24には、例えば活性炭やゼオライト等の1種類又は2種類以上の粒状の脱臭剤28a,28bが、1個又は2個以上収納されている。図2及び図3では模式的に示しているが、脱臭剤28a,28bの種類の組み合わせや、脱臭剤28a,28bの寸法、形状、個数、配置状態などは、適宜に選択すればよい。脱臭剤28a,28bは、各セル24内において、隙間ができるように収納し、圧力損失を低減しつつ通気性を確保するとともに、脱臭効果を得るようにする。
通気部材26には、例えばメッシュ状の不織布等の通気性を有する繊維素材を用いる。通気部材26の開孔(メッシュ)は、セル24に収納されている脱臭剤28a,28bよりも小さくし、脱臭剤28a,28bが外部に抜け出さないようにする。
側壁部材16,18は、濾材11及び脱臭部材20に対向する面17,19に、接着剤、ホットメル等を塗布し、濾材11の側面12及び脱臭部材20(詳しくは、通気部材26)に固着する。
具体的には、例えば図4に示すように、まず、濾材11の外側の主面11sが治具30の底面32に対向し、濾材11の両端の折り曲げ片14,15が治具30の側面34に対向するように、治具30に濾材11を配置する。次に、濾材11の上に脱臭部材20を載せる。これによって、濾材11の折り曲げの間隔が保持される。そして、この状態で、濾材11及び脱臭部材20の側面12,21に側壁部材16,18を固着する。このように治具30を用いると、製造が容易になる。
脱臭フィルター10は、要求される性能(圧力損失、脱臭すべき臭気の種類、脱臭強度、脱臭持続時間など)に応じて、適宜な構成を選択することができる。例えば、脱臭性能については、脱臭部材20の仕切り部材22の各セル24内に収納する脱臭剤28a,28bの種類、寸法、形状、個数、配置状態や、脱臭部材20の仕切り部材22の各セル24の寸法や形状や、濾材11に塗布する抗菌剤や防カビ剤の種類などを、適宜に選択すればよい。圧力損失に対しては、脱臭部材20の仕切り部材22の各セル24内に収納する脱臭剤28a,28bの種類、寸法、形状、個数、配置状態や、脱臭部材20の仕切り部材22の各セル24の寸法や形状のほか、通気部材26の開孔の形状や大きさや、濾材11の厚さや種類、折り曲げ回数などを変更することで、対応することが可能である。脱臭フィルター10は、圧力損失を犠牲にすることなく脱臭性能を高めることが容易である。
以上のように、脱臭フィルター10は、性能の調整や変更が容易であり、構成も簡単であるので、要求された性能に応じたものを容易に製造することができる。したがって、種々の性能要求に対して、迅速、かつ低コストで対応することができる。脱臭フィルター10は、自動車室内に供給する空気の濾過と脱臭を行う自動車室内用フィルターや、建物の空調設備用のエアフィルターに特に好適である。もっとも、脱臭フィルター10は、これらに限定されることなく、種々の用途に用いることができる。
次に、脱臭フィルター10を抗菌処理する方法について説明する。
脱臭フィルター10は、脱臭剤28a,28bを通気部材26で挟み込んだ脱臭部材20と濾材11とを重ね合わせた構成により、脱臭効果が効率よく発揮される。脱臭剤28a,28bには、臭気成分を吸着する素材を使用することにより、脱臭効果が発揮される。吸着素材としては、無機吸着剤と有機吸着剤があるが、脱臭フィルター10を抗菌処理する場合、吸着剤28a,28bには無機吸着剤が適している。無機吸着剤には、ゼオライト、シリカ、アルミナ、活性炭、金属等があるが、脱臭フィルター10を抗菌処理する場合、適している吸着剤はゼオライトと活性炭であり、さらに適している吸着剤はゼオライトである。
本発明は、脱臭フィルター10を抗菌処理する場合、陽イオン交換能を有するゼオライトに、陽イオン性の抗菌剤を処理することにより、ゼオライトと陽イオン性の抗菌剤とが強固にコンプレックスを形成し、水分だけでは容易に抗菌剤が溶出しない機能を備えていることを見いだし、発明に至った。
通気部材26で脱臭剤28a,28bを挟み込んだ脱臭部材20と濾材11とを重ね合わせて結合した脱臭フィルター10を、(I)グアニジン系抗菌剤、(II)第四級アンモニウム塩系抗菌剤、(III)アミノ酸系抗菌剤、(IV)ピリジン系抗菌剤、(V)キノリン系抗菌剤、(VI)アクリジン系抗菌剤、(VII)有機窒素イオウ含有複素環系抗菌剤、から選ばれた少なくとも1種以上で処理することにより得られる、抗菌脱臭フィルター製品について、以下に詳しく説明する。
通気部材26としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の繊維素材から作られた不織布等を用いることができる。この通気部材26で脱臭剤28a,28bを挟み、脱臭部材20として用いることできる。脱臭剤28a,28bとしては、ゼオライト或いは活性炭が好適に用いられる。これらの脱臭剤28a,28bは単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。また不織布は、脱臭部材20として加工される前に(I)〜(VII)の抗菌剤で抗菌加工してもよいし、不織布と脱臭剤を一体化して脱臭部材とした後で抗菌加工してもよい。不織布を脱臭部材として加工する前に(I)〜(VII)の抗菌剤で抗菌加工する場合は、一般的な繊維の抗菌加工方法で行える。
すなわち、抗菌剤の水溶液中に不織布を連続的に通過させた後、一定の圧力で絞り、100℃前後で乾燥し、必要に応じてさらに100℃以上で熱処理をすることにより、抗菌性不織布が得られる。或いは、不織布に水溶液を均一にスプレーし、100℃前後で乾燥し、必要に応じてさらに100℃以上で熱処理をすることにより、抗菌性不織布が得られる。
乾燥後の不織布において、抗菌剤は不織布の全質量の0.001〜20質量%含有されることが好ましい。不織布に含有される抗菌剤が、不織布の全質量の0.001質量%以上であれば、不織布は抗菌性を発揮することができる。不織布に含有される抗菌剤が、不織布の全質量の20質量%以下であれば、抗菌剤は不織布に浸透した状態で保持され、不織布から剥離しない。
さらに、脱臭剤として使用するゼオライトや活性炭に前記抗菌剤を処理してもよい。この場合の処理法としては、抗菌剤の水溶液にゼオライトや活性炭を浸漬した後脱水乾燥するか、或いはスプレー処理した後乾燥する。ゼオライトと活性炭を混合して使用する場合は、ゼオライトか活性炭のどちらか一方を抗菌処理してもよく、両方を抗菌処理してもよいが、好ましくはゼオライトに抗菌処理をしたほうが効率的である。
また、不織布と脱臭剤を一体化して脱臭部材20としたあとで抗菌加工してもよい。この場合の抗菌剤の処理法としては、浸漬処理か、スプレー処理のどちらの方法でもよいが、抗菌剤水溶液のスプレー処理がより好適であり、スプレー処理した後乾燥する。また、スプレー処理する場合は片面処理でも両面処理でもよいが、片面処理の方がより効率的である。
この脱臭部材20の抗菌処理法は、前述の通気部材26とセル24中の脱臭剤28a,28bを別々に抗菌処理したあとで脱臭部材20に加工するより、幾つかの点で優れている。第一の優れた点は、脱臭部材20を抗菌加工すると、一度の処理で通気部材26とセル24中の脱臭剤28a,28bが抗菌加工される。第二の優れた点は、スプレー処理により抗菌剤水溶液が通気部材26に吸着されるだけでなく、抗菌剤水溶液が通気部材26を透過して通気部材26と接触している脱臭剤28a,28bにまで抗菌剤水溶液が浸透して吸着され、しかもスプレーの液量を調整することにより、脱臭剤28a,28bに吸着される液量を調整出来ることから、脱臭能力を低下させることなく、さらに吸着された抗菌剤が溶出することなく抗菌性を高めることが出来る。すなわち、脱臭剤28a,28bの層の部分に脱臭剤に吸着されて抗菌剤の層を作ることにより、そこを通過する気体中の微生物を濾過殺菌することが出来る。特に、脱臭剤としてゼオライトを使用した場合には、水分による抗菌剤の溶出もなく耐久性のある抗菌効果が得られる。この場合、充填してあるゼオライトの厚みを利用して、片側あるいは両側から抗菌剤を染み込ませてイオン結合で固着させ、中央部は抗菌剤が付着していないゼオライト層を作れば、脱臭作用を保持することができる。
さらに、抗菌脱臭フィルターを構成する濾材11を抗菌加工すれば、さらに抗菌脱臭フィルターの抗菌性機能を上げることが出来る。濾材11への抗菌性付与方法は、通気部材26と同様の方法で行うことが出来る。すなわち、抗菌剤を水溶液とし、この液中に濾材11を連続的に通過させた後、一定の圧力で絞り、100℃前後で乾燥し、必要に応じてさらに100℃以上で熱処理をすることにより、抗菌性の濾材11が得られる。或いは、濾材11に抗菌剤の水溶液を均一にスプレーし、100℃前後で乾燥し、必要に応じてさらに100℃以上で熱処理をすることにより、抗菌性の濾材11が得られる。
乾燥後の濾材11において、抗菌剤は濾材11の全質量の0.001〜20質量%含有されることが好ましい。濾材11に含有される抗菌剤が、濾材11の全質量の0.001質量%以上であれば、濾材11は抗菌性を発揮することができる。濾材11に含有される抗菌剤が、濾材11の全質量の20質量%以下であれば、抗菌剤は濾材11に浸透した状態で保持され、不織布から剥離しない。また、また、抗菌剤による濾材11の目詰まりで圧力損失が生じることはない。
抗菌性を付与するための抗菌剤としては、前記抗菌剤が挙げられる。すなわち、
(I)グアニジン系抗菌剤として、クロルヘキシジン塩が挙げられ、その代表としてグルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、ポリヘキサメチレンビグアニド塩が挙げられる。
(II)第四級アンモニウム塩系抗菌剤として、塩化ベンザルコニウム、ニッカノンRB(日華化学株式会社製)が挙げられる。
(III)アミノ酸系抗菌剤として、テゴ51(ゴールドシュミット社製)が挙げられる。
(IV)ピリジン系抗菌剤として、塩酸ピリジウムが挙げられる。
(V)キノリン系抗菌剤として、8−ハイドロキシキノリンが挙げられる。
(VI)アクリジン系抗菌剤として、アクリジンが挙げられる。
(VII)有機窒素イオウ含有複素環系抗菌剤として、チアベンダゾールが挙げられる。
これらの抗菌剤は水溶液にして用いることが出来るが、溶剤を添加することも出来、界面活性剤を加えて分散状態で使用することも出来る。また、これらの抗菌剤を単独で用いることも出来るが、数種類を配合して用いることも出来る。本発明で最も適した抗菌剤はニッカノンRBである。
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、脱臭フィルター10の試料a,bを、以下のように作製した。
ポリプロピレン製シートを用いてハニカム状に形成した仕切り部材22の各セル24に、ゼオライトを収納し、不織布を用いた通気性部材26で覆い、通気面が約220mm×約110mmの脱臭部材20(これを、試料aとする。)を作製した。仕切り部材22の各セル24は、断面が略六角形である。
ポリプロピレン製不織布を、山折、谷折を交互に繰り返し、ひだ状に折り曲げた濾材11(これを、試料bとする。)を作製した。
脱臭部材20と濾材11とを重ね合わせ、側面に側壁部材16,18を接着して一体化し、厚さが約30mmの脱臭フィルター10を作製した。
このようにして作製した脱臭フィルター10について、後述する実施例1、2の抗菌処理を行った場合と行わなかった場合とについて、圧力損失、脱臭性能の評価試験を行った。圧力損失については、抗菌処理の有無による実質的な差が認められなかった。脱臭性能は、タバコ臭のアンモニア、アセトアルデヒド、酢酸の各成分の除去率を測定した。脱臭性能は、抗菌処理の有無による差はあるものの、いずれの場合も実用上十分な脱臭性能を得ることができた。
また、試料a,bについて、後述する実施例1、2のように抗菌処理を行い、評価した。非溶出型の抗菌剤を評価する方法には菌数測定法があるが、粉体や粒状物の抗菌効果を評価するには試験方法を変える必要がある。そこで、以下の方法で抗菌性評価を行った。
(実施例1) 試料aの脱臭部材20の表面に10cm当たり抗菌剤ニッカノンRBの4%水溶液をスプレーし、液を部材表面から内部にまで浸透させた後、105℃で10分間乾燥し、抗菌脱臭部材を得た。このとき、抗菌剤の脱臭部材20に対する含有量は、0.2質量%であった。
ニッカノンRBが脱臭部材20の内部のゼオライトに吸着されていることの確認は以下の方法で行った。この部材をBPB指示薬の溶液に10分間浸漬し、その後流水中で十分に洗浄して過剰のBPB指示薬を除き乾燥した。ニッカノンRBが吸着されている場合は、青色に呈色する。本実施例では通気部材26が青色に呈色した。さらに、抗菌脱臭部材の通気部材26を剥がし、内部のゼオライトを確認したところ、青色に呈色していた。
吸着耐久性効果を確認するため、抗菌脱臭部材を流水中に1時間浸漬し、その後乾燥した。これをBPB指示薬の溶液に10分間浸漬し、その後流水中で十分に洗浄して過剰のBPB指示薬を除き乾燥した。この通気部材26を剥がしてゼオライトを確認したところ、青色に呈色しており、ニッカノンRBが流出せずに吸着されていることが確認された。
この抗菌脱臭部材を用いて、JIS L1902「繊維製品の抗菌性試験法・抗菌効果」の定量試験の菌液吸収法に準じて抗菌性評価試験を行った。ただし、菌液と試料の接触時間は10分とした。試験菌としては、黄色ブドウ状球菌(Staphylococcus aureus ATCC 6538P)、肺炎桿菌(Klebsiella pneumouniae ATCC 4352)を使用した。抗菌性評価試験の結果、黄色ブドウ状球菌、肺炎桿菌は、抗菌脱臭部材との接触により、菌数が0となった。
(実施例2) 試料bの濾材11の表面に10cm当たり抗菌剤ニッカノンRBの2%水溶液をスプレーし、液を濾材11の内部にまで浸透させた後、105℃で10分間乾燥し、抗菌加工濾材を得た。このとき、抗菌剤の濾材11に対する含有量は、0.15質量%であった。
この抗菌加工濾材を用いて、実施例1と同様に、JIS L1902「繊維製品の抗菌性試験法・抗菌効果」の定量試験の菌液吸収法に準じて抗菌性評価試験を行った。ただし、菌液と試料との接触時間は10分とした。試験菌としては、黄色ブドウ状球菌、肺炎桿菌を使用した。抗菌性評価試験の結果、黄色ブドウ状球菌、肺炎桿菌は、抗菌加工濾材との接触により、菌数が0となった。
(比較例1) 試料aの抗菌未加工脱臭部材をBPB指示薬の溶液に10分間浸漬し、その後流水中で十分に洗浄して、過剰のBPB指示薬を除き乾燥した。本比較例では、通気部材は青色に呈色しなかった。さらに、脱臭部材の通気部材を剥がし、内部のゼオライトを確認したところ、青色に呈色していなかった。
抗菌性評価試験は、実施例1と同じように行った。抗菌性評価試験の結果、黄色ブドウ状球菌、肺炎桿菌は、抗菌未加工脱臭部材との接触により、菌数は接種菌数とほぼ変化がなかった。
(比較例2) 試料bの未加工濾材をBPB指示薬の溶液に10分間浸漬し、その後流水中で十分に洗浄して、過剰のBPB指示薬を除き乾燥した。本比較例では、濾材は青色に呈色しなかった。
抗菌性評価試験は実施例1と同じように行った。抗菌性評価試験の結果、黄色ブドウ状球菌、肺炎桿菌は、抗菌剤未加工濾材との接触により菌数は接種菌数とほぼ変化がなかった。
以上説明したように脱臭フィルター10を抗菌処理した抗菌脱臭フィルター製品は、種々の菌に対して抗菌性が優れるとともに、抗菌性を発揮する成分の溶出を低く抑えることが可能である。
なお、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。
【0001】
技術分野
[0001]
本発明は脱臭フィルター及び抗菌脱臭フィルター製品に関し、詳しくは、抗菌性を有する抗菌脱臭フィルター製品に関する。
背景技術
[0002]
脱臭フィルターは、脱臭機能を有する脱臭部材と濾過機能を有する濾材とを一体化した一体タイプと、濾材の内部に脱臭剤を練り込むなどして濾材自身に脱臭機能を持たせた複合濾材タイプとに大別することができる。
[0003]
例えば図4に示した一体タイプの脱臭フィルターは、開口2を有する枠体1内に脱臭板層3及びスポンジ等の保護材4と濾材5とが収納され、濾材5が接着、溶着等により枠体1に固着されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1:特開平10−192645
発明の開示
発明が解決しようとする課題
[0004]
脱臭フィルターは、例えば、建物や自動車の室内に取り入れる空気の臭気対策のために使用され、圧力損失が低く、脱臭性能に優れていることが要求される。
[0005]
脱臭フィルターは、使用される環境によって脱臭すべき臭気の種類や強さなどが異なるため、性能に対する要求が異なる。このような種々の要求に対して、迅速に、かつ低コストで対応するためには、脱臭フィルターは、性能の調整や変更に柔軟に対応することができ、製造も容易である必要がある。
[0006]
また、脱臭フィルターに細菌やカビが繁殖すると、臭気が発生する原因となる場合がある。近年、住生活空間や移動体空間などの快適化思考が進み、シックハウス症候群の原因となる臭気の脱臭或いは、エアコン等空調設備に繁殖した雑菌による臭気の発生と雑菌の飛散を予防する対策が要望され、さらに公的機関に於いては空調による病原菌飛散の予防対策が強く要望されている。このような要望に応えるため、
【0002】
各種の製品が開発されているが、抗菌性と脱臭性を同時に満足させるフィルターは未だに開発されていないのが現状である。
[0007]
現在、繊維製品や樹脂製品の抗菌防臭加工には、塩化ベンザルコニウムに代表される第四級アンモニウム塩系の有機系抗菌剤や、銀に代表される無機系抗菌剤を処理した繊維製品などが開発されている。しかしながら、無機系抗菌剤は無機化合物の中に銀を取り込んだ状態であり、この抗菌剤を樹脂に練り込んで使用する方法、或いは被処理物の表面に樹脂で固着して使用する方法のため、抗菌性金属と菌体との接触は極限られたものとなる。このような抗菌剤で処理された部材は、有機系抗菌剤で処理された部材に比べて抗菌力が弱く、種々の菌に対する抗菌性が必ずしも十分ではなかった。一方、従来から用いられている有機系抗菌剤は、抗菌性の点では無機系抗菌剤に優れるものの、水分などに接触することで部材から溶出しやすく、このために部材の抗菌性が経時的に低下する問題があった。これを防止するために有機系抗菌剤は樹脂類で固着する方法がとられているのが現状である。さらに、抗菌剤自体は脱臭効果が無く、脱臭効果を必要とする場合は脱臭剤で加工する必要がある。
[0008]
ところで、脱臭フィルターなどに抗菌性を付与する場合、従来から用いられている繊維の後加工法で有機系抗菌剤を固着すると、樹脂によりフィルターの通気性を損ない圧力損失が大きくなり、フィルターとしての機能が全く損なわれてしまうという大きな問題点があった。
[0009]
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、フィルターとしての機能を損なわず、種々の菌に対する抗菌性に優れるとともに、抗菌性を発揮する成分の溶出を抑えることの可能な耐久性のある抗菌脱臭フィルター製品を提供することである。
課題を解決するための手段
[0010]
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成の抗菌脱臭フィルター製品を提供する。
【0005】
[0028]
[0029]
[0030]
[0031]
[0032]
[0033]
[0034]
[0035]
抗菌脱臭フィルター製品は、通気部材と該通気部材で挟まれた脱臭剤とを含む脱臭部材と、濾材とで構成される脱臭フィルターを備える。該脱臭フィルターは、(I)グアニジン系抗菌剤、(II)第四級アンモニウム塩系抗菌剤、(III)アミノ酸系抗菌剤、(I
【0006】
V)ピリジン系抗菌剤、(V)キノリン系抗菌剤、(VI)アクリジン系抗菌剤、(VII)有機窒素イオウ含有複素環系抗菌剤、から選ばれた少なくとも1種以上で処理される。前記脱臭剤は、ゼオライトを含み、該ゼオライトは、前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上の陽イオン系の抗菌剤で処理されて、中央部以外にコンプレックスが形成されている。
[0036]
上記構成の抗菌剤を用いると、抗菌成分を非溶出化し、或いは溶出を低く抑えることができるので、種々の菌に対する抗菌性と脱臭効果に優れた抗菌脱臭フィルター製品が得られる。抗菌剤を用いて、脱臭剤のゼオライトにコンプレックスを形成することにより、抗菌剤は水分だけでは容易に溶出しないようになるので、抗菌機能を保持させることができる。コンプレックスは中央部を残して形成されるので、中央部は抗菌剤が付着していないゼオライト層を作ることができ、脱臭作用を保持することができる。
[0037]
[0038]
[0039]
[0040]
[0041]
[0042]
[0043]
【0007】
[0044]
[0045]
[0046]
[0047]
[0048]
[0049]
好ましくは、前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上を、前記通気部材の全質量の0.001〜20質量%含有する。
[0050]
通気部材に含有される抗菌剤が、通気部材の全質量の0.001質量%以上であれば、通気部材は抗菌性を発揮することができる。通気部材に含有される抗菌剤が、通気部材の全質量の20質量%以下であれば、抗菌剤が通気部材に浸透した状態で保持され、通気部材から抗菌剤の剥離が生じないようにすることができる。
[0051]
好ましくは、前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上を、前記濾材の全質量の0.001〜20質量%含有する。
[0052]
濾材に含有される抗菌剤が、濾材の全質量の0.001質量%以上であれば、濾材は抗菌性を発揮することができる。濾材に含有される抗菌剤が、濾材の全質量の20質量%以下であれば、抗菌剤が濾材に浸透した状態で保持され、濾材から抗菌剤の剥離が生じないようにすることができる。また、抗菌剤による濾材の目詰まりで圧力
【0008】
損失が生じることはない。
[0053]
[0054]
[0055]
好ましくは、前記脱臭部材が形成された後に、前記脱臭部材が前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上で処理される。
[0056]
この場合、脱臭剤の通気部材と脱臭剤の両方を同時に抗菌加工することができる。また、抗菌剤は、通気部材を介して脱臭剤に浸透して吸着されるので、例えば、抗菌剤を含む水溶液を脱臭部材にスプレーする量を調整することにより、脱臭能力を低下させることなく、さらに通気部材や脱臭剤に吸着された抗菌剤が溶出することなく、抗菌性を高めることができる。
発明の効果
[0057]
本発明の抗菌脱臭フィルター製品は、フィルターとしての機能を損なわず、種々の菌に対する抗菌性に優れるとともに、抗菌性を発揮する成分の溶出を抑えることが可能であり、耐久性を有する。
図面の簡単な説明
[0058]
[図1]脱臭フィルターの分解斜視図である。(実施例)
[図2]脱臭フィルターの要部断面図である。(実施例)
[図3]脱臭フィルターの要部断面図である。(実施例)
[図4]脱臭フィルターの分解斜視図である。(従来例)
符号の説明
[0059]
10 脱臭フィルター
11 濾材(濾過部)
【0009】
12 側面
13 折り曲げ線
14,15 折り曲げ片
16,18 側壁部材
20 脱臭部材(脱臭部)
21 側面
22 仕切り部材
24 セル
26 通気部材
28a,28b 脱臭剤
発明を実施するための最良の形態
[0060]
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図3を参照しながら説明する。
[0061]
図1の分解斜視図に示すように、脱臭フィルター10は、脱臭部である脱臭部材20の上に、濾過部である濾材11を重ねた状態で、濾材11及び脱臭部材20の側面12,21に側壁部材16,18が、接着、溶着等によって固着されている。脱臭フィルター10は、一方の主面から濾材11が露出し、他方の主面から脱臭部材20が露出する。脱臭フィルター10は、空気の流れに対して、濾材11が露出する一方の主面を上流側に配置し、脱臭部材20が露出する他方の主面を下流側に配置した状態で用いる。濾材11は、粉塵を捕集することにより、空気を濾過する。脱臭部材20は、空気中の臭気を取り除くことにより、空気を脱臭する。
[0062]
濾材11は、ひだ状に折り曲げられ、折り曲げ線13の両端側の側面12に側壁部材16,18が、接着、溶着等によって固着される。濾材11の折り曲げにより、簡単な構成で、脱臭フィルター10の剛性を確保することができる。濾材11の両端の折り曲げ片14,15は、折り曲げ線13と略直角方向に延長され、その延長された部分が脱臭部材20の端面を覆うようになっている。これによって、脱臭フィルター10は、側壁部材16,18及び濾材11の両端の折り曲げ片14,15によって周囲が取り囲まれて保護され、簡単な構成で、取り扱いが容易となる。
[0063]
詳しくは後述するが、(I)グアニジン系抗菌剤、(II)第四級アンモニウム塩系抗菌剤
【0011】
28bは、各セル24内において、隙間ができるように収納し、圧力損失を低減しつつ通気性を確保するとともに、脱臭効果を得るようにする。
[0068]
通気部材26には、例えばメッシュ状の不織布等の通気性を有する繊維素材を用いる。通気部材26の開孔(メッシュ)は、セル24に収納されている脱臭剤28a,28bよりも小さくし、脱臭剤28a,28bが外部に抜け出さないようにする。
[0069]
側壁部材16,18は、濾材11及び脱臭部材20に対向する面17,19に、接着剤、ホットメル等を塗布し、濾材11の側面12及び脱臭部材20(詳しくは、通気部材26)に固着する。
[0070]
[0071]
脱臭フィルター10は、要求される性能(圧力損失、脱臭すべき臭気の種類、脱臭強度、脱臭持続時間など)に応じて、適宜な構成を選択することができる。例えば、脱臭性能については、脱臭部材20の仕切り部材22の各セル24内に収納する脱臭剤28a,28bの種類、寸法、形状、個数、配置状態や、脱臭部材20の仕切り部材22の各セル24の寸法や形状や、濾材11に塗布する抗菌剤や防カビ剤の種類などを、適宜に選択すればよい。圧力損失に対しては、脱臭部材20の仕切り部材22の各セル24内に収納する脱臭剤28a,28bの種類、寸法、形状、個数、配置状態や、脱臭部材20の仕切り部材22の各セル24の寸法や形状のほか、通気部材26の開孔の形状や大きさや、濾材11の厚さや種類、折り曲げ回数などを変更することで、対応することが可能である。脱臭フィルター10は、圧力損失を犠牲にすることなく脱臭性能を高めることが容易である。
[0072]
以上のように、脱臭フィルター10は、性能の調整や変更が容易であり、構成も簡単であるので、要求された性能に応じたものを容易に製造することができる。したがって、種々の性能要求に対して、迅速、かつ低コストで対応することができる。脱臭フィル

Claims (18)

  1. 主面間を通過する空気を濾過する濾過部と、
    主面間を通過する空気を脱臭する脱臭部と、
    前記濾過部と前記脱臭部との前記主面同士が対向した状態で、前記濾過部の一対の側面と前記脱臭部の一対の側面とにそれぞれ固着され、前記濾過部と脱臭部とを結合する、一対の側壁部材とを備え、
    前記脱臭部は、
    前記脱臭部の前記主面間方向に貫通する複数のセルを有する仕切り部材と、
    前記仕切り部材の前記各セル内にそれぞれ収納された1又は2以上の粒状の脱臭剤と、
    前記各セルの開口に対向し、前記脱臭剤よりも小さい開孔を有し、少なくとも前記脱臭部の前記主面を覆う通気部材とを含むことを特徴とする、脱臭フィルター。
  2. 前記濾過部は、ひだ状に折り曲げられた濾材を含み、
    前記側壁部材は、前記濾材の折り曲げ線の両端側の側面に固着されていることを特徴とする、請求項1に記載の脱臭フィルター。
  3. 前記濾材の、両端の前記折り曲げ片は、前記折り曲げ線に対して略直角方向に延長され、該延長された部分が前記脱臭部の端面を覆うことを特徴とする、請求項2に記載の脱臭フィルター。
  4. 前記仕切り部材がハニカム状であり、大略、一対の前記側壁部材間方向に変形可能であることを特徴とする、請求項1、2又は3に記載の脱臭フィルター。
  5. (I)グアニジン系抗菌剤、(II)第四級アンモニウム塩系抗菌剤、(III)アミノ酸系抗菌剤、(IV)ピリジン系抗菌剤、(V)キノリン系抗菌剤、(VI)アクリジン系抗菌剤、(VII)有機窒素イオウ含有複素環系抗菌剤、から選ばれた少なくとも1種以上で処理されたことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の脱臭フィルター。
  6. 前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上を、前記通気部材の全質量の0.001〜20質量%含有することを特徴とする、請求項5に記載の脱臭フィルター。
  7. 前記濾過部は、ひだ状に折り曲げられた濾材を含み、
    前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上を、前記濾材の全質量の0.001〜20質量%含有することを特徴とする、請求項5に記載の脱臭フィルター。
  8. 前記脱臭剤はゼオライトを含み、
    該ゼオライトを、前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上の陽イオン系の抗菌剤で処理してコンプレックスを形成したことを特徴とする、請求項5、6又は7に記載の脱臭フィルター。
  9. 前記脱臭部材が形成された後に、前記脱臭部材が前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上で処理されることを特徴とする、請求項5ないし8のいずれか一つに記載の脱臭フィルター。
  10. 通気部材と該通気部材で挟まれた脱臭剤とを含む脱臭部材と、濾材とで構成される脱臭フィルターを備え、該脱臭フィルターが、
    (I)グアニジン系抗菌剤、(II)第四級アンモニウム塩系抗菌剤、(III)アミノ酸系抗菌剤、(IV)ピリジン系抗菌剤、(V)キノリン系抗菌剤、(VI)アクリジン系抗菌剤、(VII)有機窒素イオウ含有複素環系抗菌剤、から選ばれた少なくとも1種以上で処理されたことを特徴とする抗菌脱臭フィルター製品。
  11. 前記脱臭フィルターは、前記濾材の一対の側面と前記脱臭部材の一対の側面とをそれぞれ固着する一対の側壁部材を備え、
    前記脱臭部材は、複数のセルを有する仕切り部材を含み、
    該仕切り部材の前記各セル内にそれぞれ1又は2以上の粒状の前記脱臭剤が収納されたことを特徴とする、請求項10に記載の抗菌脱臭フィルター製品。
  12. 前記濾材は、ひだ状に折り曲げられ、
    前記側壁部材は、前記濾材の折り曲げ線の両端側の側面に固着されていることを特徴とする、請求項10又は11に記載の抗菌脱臭フィルター製品。
  13. 前記濾材の両端の折り曲げ片は、前記折り曲げ線に対して略直角方向に延長され、該延長された部分が前記脱臭部材の端面を覆うことを特徴とする、請求項12に記載の抗菌脱臭フィルター製品。
  14. 前記仕切り部材がハニカム状であり、大略、一対の前記側壁部材間方向に変形可能であることを特徴とする、請求項10ないし13のいずれか一つに記載の抗菌脱臭フィルター製品。
  15. 前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上を、前記通気部材の全質量の0.001〜20質量%含有することを特徴とする、請求項10ないし14のいずれか一つに記載の抗菌脱臭フィルター製品。
  16. 前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上を、前記濾材の全質量の0.001〜20質量%含有することを特徴とする、請求項10ないし14のいずれか一つに記載の抗菌脱臭フィルター製品。
  17. 前記脱臭剤は、ゼオライトを含み、
    該ゼオライトを、前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上の陽イオン系の抗菌剤で処理してコンプレックスを形成したことを特徴とする、請求項10ないし16のいずれか一つに記載の抗菌脱臭フィルター製品。
  18. 前記脱臭部材が形成された後に、前記脱臭部材が前記抗菌剤(I)〜(VII)から選ばれた少なくとも1種以上で処理されることを特徴とする、請求項10ないし17のいずれか一つに記載の抗菌脱臭フィルター製品。
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