JPWO2007023521A1 - 金の分離方法 - Google Patents

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Abstract

安価な吸着剤を用い、塩酸水溶液中に低濃度で存在する金を金の粒子として分離、回収する方法が開示されている。柿の皮を硫酸処理して得られた吸着剤を金属イオンとして少なくとも金を含有する塩酸水溶液と接触させることにより、該吸着剤に金の粒子を選択的に吸着させる。

Description

本発明は、金の単離、回収、または精製などの目的で金を分離する技術に関し、特に、塩酸水溶液中からその中に溶解している様々な金属の中から、金のみを選択的かつ効果的に固体の粒子(金粒子)として分離する技術に関するものである。
技術背景
金は宝飾品の他、メッキ材料や電気・電子材料として近年多くの分野で利用されている。金は高価なことから様々な廃棄物、廃液中からの回収が注目されている。しかし廃棄物中に含まれる金の量は僅かであり、大過剰に存在する他の金属等からの金の選択的な分離・回収は容易でない。
銅やニッケルのアノードスライム中の貴金属の回収に近年溶媒抽出法やイオン交換法が採用されつつある。これらの回収プロセスにおいては塩素ガスや次亜塩素酸ナトリウムを含む塩酸水溶液で金属分を全溶解させた後、個々の貴金属が溶媒抽出法やイオン交換法により回収される。貴金属の回収のための溶媒抽出法やイオン交換法に関しては、例えば非特許文献1等の総説等に詳細が記述されている。
芝田準次、奥田晃彦「貴金属のリサイクル技術」資源と素材、118巻1号、p.1−8 (2002)
現行の回収プロセスにおいては金はジブチルカービトールやメチルイソブチルケトン、あるいは燐酸トリブチルを用いて溶媒抽出されている。このような溶媒抽出法については例えば非特許文献2においても紹介されている。しかしこれらの溶媒抽出は他の貴金属や卑金属も条件によりかなり抽出されるため、多段の抽出―逆抽出操作が必要であり、分離・精製のコストの上昇を招く。
越村英雄「貴金属、回収技術の現状」化学技術誌MOL、4号、p.76−81(1986)
塩基性シアン溶液からの金や銀の回収には活性炭を用いる吸着法、あるいは強塩基性陰イオン交換樹脂を用いるイオン交換法が広く採用されている。しかしこれらの方法においても活性炭や樹脂の選択性はそれ程高くないため、卑金属がかなり吸着される。また活性炭や樹脂では吸着後の脱着、溶離が困難なため、吸着後にこれらを全て焼却して金属を回収するという非常に高コストな方法が用いられている。しかも活性炭や樹脂の焼却は容易でなく、後処理が面倒なタールやコーク状の物質が発生することが多い。
最近、取扱いの容易な材料の一つとして植物に含まれるタンニンを利用する金属の吸着分離技術が注目されている。タンニンは植物を構成する有機物の1つで、その分子構造中に多くのフェノール、カテコール、およびピロガロールの部位を有している。このタンニンを多く含む植物由来の天然の物質には柿、緑茶、赤ワインなどが挙げられる。特に柿に含まれるポリフェノールの量は赤ワインの約200倍と言われている。タンニンは植物の苦味や渋みの成分であり、特に柿に多く含まれているものは柿タンニンと呼ばれている。収穫適期の成熟した渋柿は1〜2%の水に可溶性の柿タンニンを含有し、未熟な渋柿は5〜6%の柿タンニンを含む。
例えば、坂口らは柿タンニンがウラニウムやトリウムの吸着・除去に有効であることを非特許文献3等で報告している。
T.Sakaguchi, A.Nakajima; Separation Science and Technology, 29巻2号、p.205−221 (1994)
また、ミモザタンニンやワットルタンニンを原料とする吸着剤による金属イオンの吸着が非特許文献4と5にそれぞれ報告されている。
山口東彦、井浦良徳、樋口光雄、坂田功;木材学会誌、37巻9号、p.815−820 (1991) Y.Nakano, K.Takeshita, T.Tsutsumi; Water Research,35巻2号、 p.496−500 (2001)
しかしながらこれらの吸着剤は上記のタンニン成分を、それらを含有する植物から抽出して調製されたものであり、それらの植物から抽出・回収するコストを要するため高価である。
本発明者等は以前の研究において、タンニン成分をそれらを含む植物から費用をかけて抽出して調製される吸着剤を使用するのではなく、渋柿の皮等のタンニン成分を多く含有する植物の部分そのものを原料とする吸着剤として利用することにより、ウラニウムやトリウムの回収が可能であることを見出し、例えば特許文献1等で既に報告している。
特開2004−330005公報
この特許文献1に開示された吸着剤は、柿の皮を利用してウラニウムやトリウムの効率的な回収を可能にするものではあるが、水に不溶な吸着剤を調製するための架橋処理に、有害な化学物質であるパラホルムアルデヒドを使用するのが難点であった。
本発明の目的は、人体や環境への負荷のかかる材料を用いることなく吸着剤を調製し、従来に無い安価な費用で各種の廃棄物や廃液等から金を効果的に分離することのできる新しい技術を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、柿の皮を硫酸のみで架橋処理して得られる吸着剤を用いることにより、各種の金属を含有し得る特定の水溶液から金を選択的に分離できることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明に従えば、柿の皮を硫酸処理して得られた吸着剤を、金属イオンとして少なくとも金を含有する塩酸水溶液と接触させることにより、該吸着剤に金の粒子を選択的に吸着させる工程を含むことを特徴とする金の分離方法が提供される。
本発明を用いれば、塩酸水溶液として供されることのできる様々な廃液や廃棄物から金のみを極めて選択的かつ効率的に高純度の金の粒子として回収することができる。
本発明において用いられる吸着剤の原料となる柿の皮を構成する柿タンニンの繰り返し構造を示す化学式である。 各種の金属イオンの吸着百分率(A)と塩酸濃度([HCl])との関係を示す。 金の吸着量と塩酸中に残存する金の濃度との関係を示す。 金を吸着した後の吸着剤のX線回折図である。 金の吸着後の吸着剤のデジタル顕微鏡写真である。
本発明において用いる吸着剤の原料となるようなカキタンニン(柿タンニン)は、エピカテキン・カテキン−3−ガレート・エピガロカテキン・ガロカテキン−3−ガレートの4種の化合物が化学的に結合した物質である。それらの構成比率は1:1:2:2であり、図1に示すような繰り返し構造を有している。分子量は約1万5千前後の高分子のプロアントシアニンポリマーである。本発明の吸着剤においては、柿の皮から柿タンニンが供されるが、柿タンニンを豊富に含有する渋柿の皮が特に好ましい。
この柿タンニンは水溶性の化合物であり、そのままでは吸着操作に際して水溶液中に溶出し、目的物質の吸着を著しく低下させる。このような柿タンニンの溶出の防止のために架橋処理の必要がある。架橋処理には従来より一般にエピクロロヒドリンやパラホルムアルデヒドなどの架橋剤が使用されていたが、これらの架橋剤は、有害であることに加えて、使用した後処理にコストを要する。本発明者は、驚くべきことに、柿タンニンの架橋処理には、如上の従来から多用されている架橋剤を用いることなく濃硫酸のみの処理で、金の高選択的分離に効果的な吸着剤が得られることを見出している。これは、柿タンニンは多数の水酸基を有するため、濃硫酸を用いた縮合反応だけで充分な架橋が可能となり、架橋反応が柿タンニンの分子同士、更には柿タンニンと共存するセルロースやヘミセルロースの多糖類との間で行われるものと考えられる。
本発明で用いる吸着剤を得るための架橋処理は渋柿の皮を粉砕して粉末状にした後、濃硫酸と共に油浴中で撹拌して反応させることにより行われる。架橋処理の後、例えば炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて中和し、充分な洗浄、例えば、最初に水、次に1mol/dmの塩酸、最後に再び水で洗浄した後、乾燥、次いで粉砕することにより目的の吸着剤が調製される。この場合の渋柿の皮と濃硫酸の混合の割合は、濃硫酸(一般に98〜90%の濃硫酸)1dmに対して1.0〜0.5kg、好ましくは0.7〜0.8kgである。またこのときの油浴の温度は80〜120℃、好ましくは90〜110℃である。反応時間は12〜48時間、好ましくは18〜30時間である。
以上のような、架橋処理により調製された柿皮由来の吸着剤を用いれば、様々な金属イオンを含む様々な形態の塩酸水溶液と、従来行われているバッチ操作あるいはカラム操作によって該吸着剤を接触させることにより、金を選択的に吸着・回収することができる。
亜鉛、鉄、鉛、銅、コバルト等の卑金属ならびに金、パラジウム、白金等の貴金属は比較的高濃度の塩化物水溶液中では陰イオンの塩化物錯体として存在しており、これらは例えば1級〜4級のアミノ基を有する陰イオン交換樹脂等に吸着されることが知られている。例えば4級アンモニウム塩型の強塩基性イオン交換樹脂であるDowex 1による塩酸中からの吸着に関しては非特許文献6等に極めて多数の金属について図示されている。
J.A.Marinsky編、 Ion Exchange, vol.1, p.317, Maecel Dekker, New York (1966)
これに対して本発明の吸着剤は金のみを塩化物水溶液中から選択的に吸着し、上記のような卑金属ならびに金以外の貴金属は全く吸着しない。金を選択的に吸着するための塩化物の濃度範囲は、塩化物水溶液が塩酸の場合、0.01〜12mol/dmの濃度範囲、好ましくは0.1〜8mol/dmの濃度範囲である。
本発明に従い、硫酸処理した柿の皮由来の吸着剤を、低濃度の金および他の金属イオンを含有する塩酸水溶液と接触させると金のみが選択的に吸着される。吸着された金は還元され、金の粒子として析出される。この金の粒子の平均粒径は数ミクロン〜数百ミクロン程度であり、篩い分けや重力による選別(比重差選別)などの既存の方法により吸着剤の粒子と容易に分離することができる。
以下に実施例により本発明の実施の形態を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
吸着剤の調製
干し柿の製造において発生する渋柿の皮をそのままの状態で粉砕し、15gを取って20mlの98%の濃硫酸中に入れ、100℃で24時間加熱撹拌することにより架橋処理を行った。100g/dmの濃度の炭酸水素ナトリウム水溶液500mlに反応混合物を加えて中和した後、最初に50℃の蒸留水1000mlで、次いで常温の蒸留水1000mlで洗浄した。その後1mol/dmの濃度の塩酸500mlと12時間撹拌し、濾過した後、濾過物をpHが中性になるまで蒸留水で洗浄した。しかる後に70℃の乾燥器に入れ、24時間乾燥した。その後ボールミルで粉砕し、篩い分けして粒径が150ミクロン以下のものを吸着剤として用いた。
金の吸着に及ぼす塩酸濃度の影響
0.1〜8mol/dmの濃度の塩酸に塩化金酸を溶解させることにより0.2mmol/dmの濃度の金(III)の塩酸水溶液を調製した。この水溶液10mlと実施例1で調製した吸着剤10mgとを栓付きの3角フラスコに入れ、30℃の恒温水槽中で30時間振り混ぜることにより吸着を行った。吸着前後の溶液中の金の濃度を島津製AA−6650型原子吸光光度計により測定し、吸着量を求めた。溶液中の塩酸濃度は中和滴定により求めた。また吸着による溶液中の金の濃度の減少量より次式に従って吸着百分率(A)を求めた。
吸着百分率=〔(吸着前の金の濃度−吸着後の金の濃度)/吸着前の金の濃度〕×100
結果は吸着百分率(A)と塩酸の濃度([HCl])の関係として図2に示す。金は塩酸の濃度にあまり影響されず、ほぼ定量的に吸着される。
同様な方法により、本発明の吸着剤を用いて同じ濃度の塩酸中から卑金属である鉄(III)、亜鉛(II)、銅(II)、錫(IV)ならびに貴金属であるパラジウム(II)および白金(IV)の吸着を行った。白金の吸着は多少見られたが、金と比較すると無視できるほど僅かである。他の金属の吸着も非常に僅かである。
金の吸着量と金濃度との関係
0.1mol/dmの濃度の塩酸に塩化金酸を溶解させることにより1〜60mmol/dmの濃度の金の塩酸溶液を調製した。この水溶液10mlと実施例1で調製した吸着剤10mgとを栓付きの3角フラスコに入れ、30℃の恒温水槽中で30時間振り混ぜることにより吸着を行った。吸着前後の溶液中の金の濃度を島津製AA−6650型原子吸光光度計により測定し、吸着量を求めた。
このようにして求めた金の吸着量(Q)と吸着後の溶液中の金の濃度(Ce)との関係を図3に示す。金の吸着量は最初、金の濃度の増加と共に増加し、約10mmol/dm以上の濃度ではでは濃度に依存せず一定値となる。この一定値よりこの濃度範囲における飽和吸着量は約4.5mmol/gと求められた。他の吸着剤と比較してこの吸着量の値は極めて大きな値である。さらに金の濃度を30mmol/dm以上にすると吸着量はさらに増大するというBET型の吸着挙動が見られた。このように本発明の吸着剤は金に対してきわめて優れた吸着能を有している。
金の吸着形態
金を吸着した後の吸着剤を水洗、乾燥した後、理学電機製RINT−8829型X線回折装置を用いてX線回折の観察を行った。その結果を図4に示す。
2θ=83.12、44.22、64.50、77.42において4本の鋭いピークが観察されるが、これは元素状の金の存在を示すものである。
金の粒子の生成
金を吸着した後の吸着剤を水洗、乾燥したものをキーエンス製デジタル顕微鏡VHX200を用いて観察したところ、図5に示す画像が得られた。ここで白く輝いているのが金の粒子であり、黒い部分が柿皮の吸着剤である。数100ミクロンの金の粒子が生成していることが分かる。
産業上の利用分野
我が国の渋柿の収穫量は117,900t/年であり、多くは皮を剥いて取り除いた後、干柿に加工され、食用に供されている。干し柿を製造する時に発生する皮はその約9%であり、大部分は廃棄されている。本発明で用いられる吸着剤は、このような材料を活用して簡単な硫酸処理を施すことによって調製することができる。
かくして、本発明は、各種の産業分野における廃棄物や廃液、例えば、銅やニッケル等の電解製錬において生ずるアノードスライムの浸出液やメッキ廃液等の中の低濃度の金を分離、回収、または精製して低廉で取扱いが簡便であり、環境や人体にも優しいプロセスとして利用されることができる。

Claims (4)

  1. 柿の皮を硫酸処理して得られた吸着剤を、金属イオンとして少なくとも金を含有する塩酸水溶液と接触させることにより、該吸着剤に金の粒子を選択的に吸着させる工程を含むことを特徴とする金の分離方法。
  2. 柿の皮が渋柿の皮である請求項1に記載の金の分離方法。
  3. 塩酸水溶液の濃度が0.1〜8mol/dmである請求項1または請求項2に記載の金の分離方法。
  4. 金の粒子を吸着剤から分離する工程を更に含む請求項1〜請求項3のいずれかに記載の金の分離方法。
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