JPWO2007015332A1 - 記録制御装置、レーザ駆動装置、情報記録装置、信号伝送方法及び記録再生制御装置 - Google Patents

記録制御装置、レーザ駆動装置、情報記録装置、信号伝送方法及び記録再生制御装置 Download PDF

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Abstract

制御データを送受信するための専用線を必要とすることなく、安価な構成で高性能な情報記録装置を実現する。記録制御装置(1105)は、光ディスク(1101)へ情報の記録を行うためレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置(1106)へ記録制御信号を出力する記録制御装置(1105)であって、記録データ生成部(1206)と、制御データ生成部(1207)と、出力部(1205)と、制御部(1301)とを備える。記録データ生成部(1206)は光ディスク(1101)へ記録すべき情報を含む記録データを生成し、制御データ生成部(1207)はレーザ駆動装置(1106)を制御する制御データを生成する。出力部(1205)は記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を出力する。制御部(1301)は、記録データ生成部(1206)、制御データ生成部(1207)及び前記出力部(1205)のうちの少なくとも一つを制御する。

Description

本発明は半導体レーザ等のレーザ光源デバイスを用いて情報記録媒体へ光ビームを照射することで情報の記録や再生を行う情報記録装置に関するもので、特に、レーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置、記録すべき情報を含む記録制御信号を生成しレーザ駆動装置へ出力する記録制御装置、記録制御装置からレーザ駆動装置への信号伝送方法、及び情報の再生も行う記録再生制御装置に関する。
情報化社会の進展に伴い、情報の伝送は高速度化かつ大容量化の一途を辿っており、それを記録・蓄積する情報記録媒体もますます高速化・大容量化が望まれている。
その中で高速に情報の記録再生が可能で、かつ大容量の可換型記録媒体として、光ディスクが急速に普及している。記録可能な光ディスクには、書き換え可能な相変化型、1回だけ記録可能な有機色素型等がある。このような光ディスクでは、ディスク面に螺旋状もしくは同心円状のトラックを設け、光ビームを絞ったスポットを前記トラックに沿って照射し、記録データに応じて光ビームの照射パワーレベルを変化させることで、記録膜に熱的変化を与え、情報の記録を行う。
光ディスクへ情報の記録を行う方法として、ディスク状の記録面に螺旋状もしくは同心円状のトラックを設け、レーザ光等の光ビームを絞ったスポットを前記トラックに沿って照射し、照射する光ビームの強度を記録すべきデータに応じて変調する光変調記録方法が一般に知られている。代表的には、相変化型光ディスク、有機色素型光ディスク、光磁気ディスク等、広範囲な光ディスクに対して適用可能な記録方法である。
また、光ディスクへデータを高密度に記録する方式として、記録すべき情報を含むユーザデータにエラー訂正符号等の冗長データを付加するエンコード処理を行い、ランレングス制限符号で変調し、NRZI形式に変換した変調データを記録する方式が知られている。この方式は、記録マークの前端及び後端のエッジがディジタル信号の1に対応するように変調する方式であり、記録マークの位置がディジタル信号の1に対応するように変調するパルス位置変調方式に比べ、同一長さの記録マーク中により多くのビットを割り当てることが出来るため、高密度化に適している。
またこの方式では、記録マークの幅に情報を持つため、記録マークを歪みなく、即ち前端と後端で均質に形成する必要がある。相変化型光ディスク等で記録膜の蓄熱効果により、特に長いマークを記録する場合に、記録マークの半径方向の幅が後半部ほど大きくなり、いわゆる涙滴状に歪む課題を解決するため、1つの記録マークを複数の短パルス列の照射により形成する記録方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、記録パルス列のうち記録マーク始端部分と記録マーク終端部分に相当するパルス位置を、記録すべきデータのマーク長/スペース長毎に、変化させて記録することで、マーク間の熱干渉や再生時の周波数特性によるピークシフトを補償する方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
上述したように、光ディスクへ記録マークを品質良く形成するためにレーザ発光波形を決定する記録パルスを適切に制御し記録を行う処理をライトストラテジと呼ぶ。高密度な記録を行うためにはこの記録パルスの時間軸、及びレーザパワーレベルをより高精度に制御する必要がある。
ところで、光ディスクへ情報の記録を行う一般的な光ディスクドライブにおいて、レーザ光源デバイスである半導体レーザ等は可動部である光ヘッドに搭載され、エラー訂正符号化や変調符号化等の主要な記録信号処理回路は固定部である主要プリント基板上に実装されることが多い。また、半導体レーザを駆動するレーザ駆動回路は近傍にある光ヘッドに搭載され、光ヘッドと主要プリント基板との間はフレキシブルプリントケーブルで接続される。記録信号処理回路から記録データが送信されるとともに、レーザ駆動回路が半導体レーザを適切なパワーで発光させるための設定を送信するためのシリアル通信を行う信号が伝送される(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
特開平3−185628号公報 特開平7−129959号公報 特開平11−283249号公報 特開2004−274462号公報
しかしながら、先行文献1のような構成では、記録制御回路を内蔵したコントローラLSIとレーザ駆動回路を内蔵したドライバICとの間の配線として、記録データとは別に、レーザ駆動電流等の制御データをやりとりするためのシリアルインタフェース専用線を必要としている。
このため、コントローラLSIとドライバICの端子数が多くなり、それらを配線するフレキシブルプリントケーブルの設計が困難になったり、装置のコストアップの要因になったりするという問題があった。
一般にシリアルインタフェースの信号伝送はTTLレベル(0V−5V)により行われるので、フレキシブルプリントケーブルを通過する際の大きな輻射ノイズの発生が避けられない。
また、シリアルインタフェース専用線で制御データの転送をするたびに、基板を通してノイズが回り込み、再生性能を劣化させる要因になることもあった。
また、高記録密度化に伴い、ライトストラテジが複雑化・多様化し、制御データの転送量が増大している。これに対して、高記録倍速化により、いっそう短い時間でレーザ駆動回路の設定を行わなければならず、より多くの制御データを短期間で転送するためにシリアルインタフェースのクロック周波数は数十MHzにも達している。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、制御データを送受信するための専用線を必要とすることなく、安価な構成で高性能な情報記録装置を実現するためのものである。
上記課題を解決するために本発明の記録制御装置は、光ディスクへ情報の記録を行うためレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置へ記録制御信号を出力する記録制御装置であって、光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データを生成する記録データ生成部と、レーザ駆動装置を制御する制御データを生成する制御データ生成部と、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を出力する出力部と、記録データ生成部、制御データ生成部及び出力部のうちの少なくとも一つを制御する制御部とを備える。
また、制御部は、記録データを出力するか制御データを出力するかを選択するモード切替信号を生成し、出力部は、モード切替信号に応じて記録データと制御データとを選択的に出力する。
また、前記出力部は、記録データを出力しているか制御データを出力しているかを判別可能な選択信号をさらに出力する。ここで出力される選択信号は、記録制御信号とは別に伝送されるものであってもよく、或いは記録制御信号に重畳されたものであってもよい。
また、制御部は、少なくとも光ディスクへ情報の記録を行う記録動作期間以外において出力部が制御データを選択するように制御するようにしてもよい。ここで記録動作期間とは、光ディスクへの記録を行うためレーザ光源デバイスが駆動される期間であって実際に記録動作が行われている期間をいう。
制御部は、少なくとも光ディスクへ情報の記録を行う記録動作期間であってかつ記録マークを形成しない期間に出力部が制御データを選択するように制御してもよい。
また、制御部は、少なくとも前記光ディスクへ情報の記録を行う記録動作期間を示す記録ゲート信号を生成し、記録データ生成部は記録ゲート信号を基準に記録データの生成を行い、出力部は、記録ゲート信号に基づいて記録動作期間中には記録データを出力し、記録動作期間以外には制御データを出力するように記録制御信号を出力するようにしてもよい。
また、制御部は、制御データを分散して転送するように、制御データ生成部及び出力部を制御するようにしてもよい。
また、制御部は、多重化した記録制御信号から記録データと制御データとを判別可能な識別ヘッダを生成し、出力部は、識別ヘッダを含むように前記記録制御信号を出力するようにしてもよい。
また、記録データ生成部は、所定の規則に則って変調された変調データと、変調データに同期したクロック信号を含むように記録データを生成してもよい。
また、記録データ生成部は、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ発光波形を制御するパルス信号を含むように前記記録データを生成してもよい。
また、制御データ生成部は、レーザ駆動装置に保持される設定データと、レーザ駆動装置が設定データを保持するタイミングを示すトリガ信号と、設定データの送信期間を示すイネーブル信号とを含むように制御データを生成してもよい。
また、制御データ生成部は、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ発光パワーレベルを制御するパワー設定コードを含むように制御データを生成してもよい。
また、制御データ生成部は、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ光源デバイスへの駆動電流値を制御する電流値設定コードを含むように制御データを生成してもよい。
また、制御データ生成部は、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ光源デバイスへの駆動電流量の上昇及び下降を制御する駆動電流量制御信号を含むように制御データを生成してもよい。
また、出力部は、記録制御信号を低振幅差動出力する差動信号ドライバ回路を備えるようにしても好適である。
上記課題を解決するために別の本発明のレーザ駆動装置は、光ディスクへ情報の記録を行うためレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置であって、光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データとレーザ駆動装置を制御する制御データとが多重化した記録制御信号を受信し、前記記録制御信号から前記制御データと前記記録データとをそれぞれ取り出す入力部と、制御データを保持する制御データ保持部と、記録データ及び制御データに基づいてレーザ光源デバイスを駆動する駆動信号を出力する出力部と、を備える。
また、入力部は、記録データと制御データとを判別可能にするための選択信号をさらに受信し、選択信号に基づいて、記録制御信号から制御データを取り出してもよい。ここで受信される選択信号とは、記録制御信号とは別に伝送されるものであってもよく、或いは記録制御信号に重畳させたものであってもよい。
また、記録制御信号は記録データと制御データとを判別可能にするための識別ヘッダを含み、入力部は、識別ヘッダを検出して記録制御信号から制御データを取り出すようにしてもよい。
また、制御データは、制御データ保持部により保持される設定データと、設定データを保持するタイミングを示すトリガ信号と、設定データの送信期間を示すイネーブル信号とを少なくとも含み、制御データ保持部は、トリガ信号及びイネーブル信号に基づいて設定データを保持するようにしてもよい。
また、制御データは、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ発光パワーレベルを制御するパワー設定コードを少なくとも含み、制御データ保持部は、制御データに含まれるパワー設定コードを保持し、出力部はパワー設定コードに基づいてレーザ光源デバイスの駆動信号レベルを変化させるようにしてもよい。
また、制御データは、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ光源デバイスへの駆動電流値を制御する電流値設定コードを少なくとも含み、制御データ保持部は、制御データに含まれる電流値設定コードを保持し、出力部は保持された電流値設定コードに基づいてレーザ光源デバイスの駆動電流値を変化させるようにしてもよい。
また、制御データは、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ光源デバイスへの駆動電流量の上昇及び下降を制御する駆動電流量制御信号を少なくとも含み、出力部は、制御データに含まれる駆動電流量制御信号に基づいて、レーザ光源デバイスの駆動電流量を上昇もしくは下降させるようにしてもよい。
また、記録制御信号は低振幅差動信号として伝送され、入力部は低振幅差動信号を受信する差動信号レシーバ回路を備えるようにしても好適である。
上記課題を解決するために別の本発明の情報記録装置は、光ディスクへ情報の記録を行う情報記録装置であって、記録制御装置とレーザ駆動装置と光源デバイスとを備える。記録制御装置は、光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データを生成する記録データ生成部と、レーザ駆動装置を制御する制御データを生成する制御データ生成部と、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を出力する出力部と、記録データ生成部、制御データ生成部、及び出力部のうちの少なくとも一つを制御する制御部とを有する。レーザ駆動装置は、記録制御装置から出力される記録制御信号を受信し記録制御信号から制御データと記録データとをそれぞれ取り出す入力部と、制御データを保持する制御データ保持部と、記録データ及び制御データに基づいて駆動信号を出力する出力部とを有する。レーザ光源デバイスは、駆動信号により駆動され光ディスクへレーザ光を照射する。
上記課題を解決するために別の本発明の信号伝送方法は、光ディスクへレーザ光を照射することにより情報の記録を行う情報記録装置において、光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データ及び光ディスクへ照射するレーザ光のレベルを制御する制御データを生成し伝送する記録制御装置と、光ディスクへレーザ光を照射するレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置との間の信号伝送方法であって、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を、記録制御装置からレーザ駆動装置へ伝送する。
上記課題を解決するために本発明の別の信号伝送方法は、光ディスクへレーザ光を照射することにより情報の記録及び再生を行う情報記録装置において、光ディスクへレーザ光を照射するレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置と、光ディスクへ照射されたレーザ光の反射光を電気信号として検出する検出装置と、光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データ及び光ディスクへ照射するレーザ光のレベルを制御する制御データを生成しレーザ駆動装置へ送信するとともに検出装置からの電気信号を受信し情報を再生する記録再生制御装置との間の信号伝送方法であって、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を低振幅差動信号として記録制御装置からレーザ駆動装置へ伝送する。
上記課題を解決するために別の本発明の記録再生制御装置は、光ディスクへ情報の記録を行うためレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置へ記録制御信号を出力し、情報の再生を行うため光ディスクへ照射されたレーザ光の反射光を電気信号として検出する検出装置から電気信号を受信する記録再生制御装置であって、記録データ生成部と、制御データ生成部と、出力部と、制御部と、再生信号処理部とを備える。記録データ生成部は光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データを生成し、制御データ生成部はレーザ駆動装置を制御する制御データを生成する。出力部は、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号をレーザ駆動装置へ出力する。制御部は、記録データ生成部、制御データ生成部及び出力部のうちの少なくとも一つを制御する。再生信号処理部は、検出装置からの電気信号を受信し情報を再生する。
また、記録再生制御装置は、出力部が記録制御信号を低振幅差動信号として伝送してもよい。
本発明の記録制御装置、本発明のレーザ駆動装置、本発明の信号伝送方法、本発明の記録再生制御装置及びそれらを組み合わせた本発明の情報記録装置を用いることで、光ディスクへ情報の記録を行うために必要な記録データ及び制御データの伝送を少ない信号線で効率的に行うことが可能となる。
従って、通常メイン基板に実装される記録制御装置を含むコントローラLSIと、通常光ヘッドに内蔵されるレーザドライバICとの間の接続信号線数を少なくすることが可能となり、それらを配線するフレキシブルプリントケーブルの設計を容易化するとともに、各LSIの外部端子数を減らすことにもなり、装置の低コスト化に貢献できる。
また、従来制御データの転送に用いられていたシリアルインタフェース専用線を削減し、本発明で示した、記録データの伝送ラインに多重化し、またこれらをまとめて低振幅差動伝送する構成により、制御データの転送をするたびに、基板を通してノイズが回り込み、再生性能を劣化させる要因になることを回避することができる。特に、再生には記録されたデータを再生するのみならずプリピットやウォブルトラックに変調されたアドレス情報等の再生も含み、このアドレス情報等の再生は記録動作中/非記録動作中に関わらず行われることからノイズによる影響が大きい。この点からも、記録動作中/非記録動作中に関わらずノイズを低減させる構成を備えた本発明による効果は大きい。
また、低振幅差動伝送することにより、制御データの転送速度を向上させ、高密度化でライトストラテジが複雑化・多様化し、制御データの転送量が増大した場合にも、短期間でレーザ駆動装置の設定制御を行うことが可能となり、高記録倍速化を容易な構成で実現できる。
従って、ノイズ対策や不要輻射対策のための外付け部品を削減することも可能になり、高性能な光ディスク記録装置を安価に提供することが可能となる。
本発明に係る光ディスク記録装置の構成を示すブロック図 本発明に係る記録再生制御回路及びレーザ駆動回路の構成例を示すブロック図 本実施の形態に係る記録再生制御回路の内部構成例を概略的に示すブロック図 本実施の形態における情報の記録再生動作のタイミングを示す図 本実施の形態における記録データ出力波形例及び光ディスクへ記録を行う様子を説明する模式図 本実施の形態における制御データ出力波形の一例を示す図 本実施の形態におけるレーザドライバ内部レジスタマップ例を示す図 本実施の形態における別のレーザドライバ内部レジスタマップ例を示す図 本実施の形態に係る記録再生制御回路の内部構成例を示すブロック図 本発明に係るレーザドライバの内部構成例を示すブロック図 本発明に係る記録再生制御回路及びレーザ駆動回路の内部構成例を示すブロック図 記録動作中の記録制御信号及びモード切替信号の波形例を示す図 記録動作中の記録制御信号及びモード切替信号の別の波形例を示す図 記録動作中の記録制御信号の別の波形例を示す図 本実施の形態に係る別の記録再生制御回路の内部構成例を示すブロック図 本実施の形態における制御データ出力波形の一例を示す図 本実施の形態における記録動作の波形例を説明するタイミング図 本実施の形態に係る別のレーザドライバの内部構成例を示すブロック図 本実施の形態に係るさらに別のレーザドライバの内部構成例を示すブロック図
符号の説明
1101 光ディスク媒体
1102 光ヘッド
1103 再生信号増幅器
1104 サーボ
1105 記録再生制御回路
1106 レーザドライバ
1107 ディスクモータ
1108 記録制御信号
1201 レーザダイオード
1202 電流駆動部
1203 設定制御部
1204 入力部
1205 出力部
1206 記録データ生成部
1207 制御データ送信部
1208 フレキシブルプリントケーブル
本発明に係る情報記録装置について、以下に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る光ディスク記録装置の構成を示すブロック図である。光ディスク媒体1101は、情報の記録再生を行う記録面に予め螺旋状に案内溝が形成された情報トラックを有する(ここでは図示せず)。案内溝には光ディスク媒体上の位置を特定するための物理アドレスを含む情報が変調されて記録されている。
光ヘッド1102は、図示していないが、光ビームを出力するレーザ光源デバイスと、レーザ光源デバイスから出力された光ビームを光ディスク媒体1101の記録面に集光させる光学系と、光ビームを集光させた記録面からの反射光を検出する光検出器を含む。
再生信号増幅器1103は、光ヘッド1102にて検出された反射光に応じた電気信号を増幅し、必要な信号成分のみフィルタリングする処理を必要に応じて行い、サーボ1104及び記録再生制御回路1105へ出力する。
サーボ1104は、再生信号増幅器1103の出力を受け、光ヘッド1102の照射する光ビームが所望の情報トラックに沿って追従するように、光ヘッド1102の光学系の位置決め制御を行う。より具体的には、再生信号増幅器1103の出力よりフォーカスエラー信号/トラッキングエラー信号を検出し、図示しないアクチュエータを駆動することで、光ビームの焦点を光ディスク媒体1101の記録面に合わせ、かつ情報トラックに沿って追従するように光ヘッド1102の位置決め制御を行う。また、光ディスク媒体1101を所定の回転数で回転させるようにディスクモータ1107を駆動する。
記録再生制御回路1105は、再生信号増幅器1103の出力を受け、光ディスク媒体1101の情報トラックに予め記録された物理アドレス情報を再生し、サーボ1104と協調しながら所望の情報トラックを検索する。さらに、所望の物理アドレス検索後、情報トラックへデータを記録したり、記録されているデータを読み出したりする。
情報トラックへデータを記録する際、記録再生制御回路1105は外部よりデータを受け取り、受け取ったデータに対して誤り訂正符号化等所定の処理を施した後の符号化データを変調し、変調処理後の変調データに応じて、レーザドライバ1106へ記録制御信号1108を出力する。
レーザドライバ1106は記録制御信号1108を受け、光ディスク媒体1101の所望の情報トラックへ所望の記録マークを形成するように、光ヘッド1102に内蔵の図示しないレーザ光源デバイスへ電流を供給駆動する。
以上説明したのが本発明に係る光ディスク記録装置の基本構成例であるが、このうち本発明の特徴となる部分について、別の図面を用いてより詳しく説明する。
図2は、図1にて説明した光ディスク記録装置のうち、記録再生制御回路1105、レーザドライバ1106、及びレーザ光源デバイスであるレーザダイオード1201の構成例を示すブロック図である。
記録再生制御回路1105には、出力部1205と記録データ生成部1206と制御データ送信部1207が内蔵されている。記録データ生成部1206は、記録すべき情報を光ディスクの記録原理・信号特性等に合致した信号である記録データに変換する機能を有する。記録すべき情報から記録データに変換する過程には、情報のビットの偏りをなくすスクランブル、記録再生時のエラーを回復するためのエラー訂正符号化、ディジタルデータを光ディスクの信号特性に合致させる記録変調符号化等が必要に応じて含まれる。制御データ送信部1207は、光ディスクから情報を再生する際には再生に必要なパワーで、情報の記録を行う際には記録に必要なパワーで、レーザドライバ1106がレーザダイオード1201を適正に駆動するように、レーザドライバ1106へ駆動電流設定等の各種制御データを生成・送信する機能を有する。出力部1205は、記録データ生成部1206が生成した記録データと、制御データ送信部が生成した制御データを、必要に応じて多重化し記録制御信号1108としてレーザドライバ1106へ出力する機能を有する。
レーザドライバ1106には、電流駆動部1202と設定制御部1203と入力部1204が内蔵されている。入力部1204は、記録再生制御回路1105が出力した記録制御信号1108を受け、多重化されている記録データを電流駆動部1202へ、制御データを設定制御部1203へそれぞれ分配する機能を有する。設定制御部1203は記録制御信号1108に含まれる制御データを入力部1204から受けとり、図示しないが内蔵されているレジスタに保持し、制御データの内容を必要に応じて電流駆動部へ供給する機能を有する。制御データの内容としてはレーザダイオードに流す駆動電流の設定等がある。電流駆動部1202は記録制御信号1108に含まれる記録データを入力部1204から受け取り、設定制御部1203に設定された駆動電流の設定等に従って、レーザダイオード1201を電流駆動する機能を有する。
なお、このような記録再生制御回路1105はシステムLSIとして構成される。一方、レーザドライバ1106は可動部である光ヘッド1102に内蔵され、固定部に実装された記録再生制御回路1105との間はフレキシブルプリントケーブル1208で接続され、記録制御信号1108が伝送される。
次に図3及び図4を用いて、記録再生制御回路1105が記録データと制御データとを多重化した記録制御信号1108を出力する動作例を説明する。
図3に記録再生制御回路1105の内部構成例を示している。前述した出力部1205、記録データ生成部1206、制御データ送信部1207に加えて、これら全体を統御する役目として制御部1301を設けている。制御部1301は、情報の記録再生各動作に応じて、記録データの生成と制御データの送信と記録制御信号への多重化を適切に行わしめる。特に、記録データを出力するか制御データを送信するかを選択するモード切替信号1302を生成し出力部1205へ送る。
図4は情報の記録再生動作に応じてモード切替信号1302が変化する様子を説明するタイミング例を示している。時間の流れは図の左から右で、図4(a)は情報の再生→レーザドライバ制御→情報の記録→制御→記録→制御→再生の順に動作の移り変わりを示している。図4(b)はモード切替信号1302の出力例である。この例では、レーザドライバ制御動作時にHIGHレベル、それ以外の期間はLOWレベルとなるように出力する。制御部1301はこのようなモード切替信号1302を出力部1205へ送信し、出力部1205はモード切替信号1302がHIGHレベルの時に制御データ送信部1207からの制御データを選択し、モード切替信号1302がLOWレベルの時に記録データ生成部からの記録データを選択するように多重化して、記録制御信号1108を生成するようにする。こうすることで記録データ及び制御データが適切に多重化された形で記録制御信号1108がレーザドライバ1106へ送信されることになり、レーザドライバ1106はこれを用いて情報の記録再生に必要なレーザ光は適正に照射できるようにレーザダイオードを駆動することが可能となる。
図4(c)はモード切替信号1302の別の出力例である。この例では、データ記録動作時にLOWレベル、それ以外の期間はHIGHレベルとなるように出力する。制御部1301はこのようなモード切替信号1302を出力部1205へ送信し、出力部1205はモード切替信号1302がHIGHレベルの時に制御データ送信部1207からの制御データを選択し、モード切替信号1302がLOWレベルの時に記録データ生成部からの記録データを選択するように多重化して、記録制御信号1108を生成するようにする。こうすることで記録データ及び制御データが適切に多重化された形で記録制御信号1108がレーザドライバ1106へ送信されることになり、レーザドライバ1106はこれを用いて情報の記録再生に必要なレーザ光は適正に照射できるようにレーザダイオードを駆動することが可能となる。
次に、記録データの出力例を説明する。図5は記録データの出力例と、それに応じた記録時レーザ発光波形、及び光ディスクへ記録が行われる様子を示している。
図5(a)及び図5(b)は、変調データと記録チャンネルクロックの一例を示している。変調データは公知のランレングス制限符号をNRZI形式に変換したディジタルデータとなっており、変調データのHIGHレベルが記録マーク、LOWレベルが記録スペースにそれぞれ対応している。記録チャンネルクロックは変調データの1チャンネルビット周期Tを1クロック周期とするクロック信号で、前記変調データは記録チャンネルクロックの立ち上がりタイミングに同期している。図示した例では、4Tマーク・4Tスペース・5Tマーク・4Tスペース・6Tマークが順番に出力されている。
一方、図5(c)(d)(e)は、記録パルス信号を用いた他の例を示している。記録パルス信号は、記録時レーザ発光波形に対応した複数のディジタル信号であり、各々のレベル変化点は、図5(f)に示すレーザ発光波形のレーザパワーレベルの変化に対応している。図5(f)のレーザ発光波形例では、4値のレーザパワーレベルを規定しており、低い方からP0・P1・P2・P3とする。記録パルス(e)はレーザパワーレベルP0→P1の変化に対応しており、記録パルス(d)はレーザパワーレベルP1→P2の変化に対応しており、記録パルス(c)はレーザパワーレベルP2→P3の変化に対応している。言い換えると、記録パルス{c,d,e}={LOW,LOW,LOW}がレーザパワーレベルP0に対応し、記録パルス{c,d,e}={LOW,LOW,HIGH}がレーザパワーレベルP1に対応し、記録パルス{c,d,e}={LOW,HIGH,HIGH}がレーザパワーレベルP2に対応し、記録パルス{c,d,e}={HIGH,HIGH,HIGH}がレーザパワーレベルP3に対応し、記録パルス論理の変化に応じてレーザ発光波形が制御されることになる。図5(g)はこのようなレーザ発光波形となるように光ビームを光ディスクの情報トラック1501へ照射した結果、形成される記録マーク1502の様子を示している。図5(h)は光ディスク媒体1101を回転軸方向から眺めた平面図であり、内周から外周に向けて、スパイラル状に案内溝が情報トラック1501として予め形成されており、図5(g)はその一部を拡大した図である。前述したレーザ発光波形の一連の変化はマルチパルス列と呼ばれており、記録マーク1502を精度よく形成するための技術として知られている。また、情報トラック1501のうち記録マーク以外の部分は記録スペース1503となり、この例ではレーザパワーレベルP2の照射に対応している。
以上、記録データの出力から実際に光ディスクに情報が記録されるまでの流れを説明した。
本実施形態に係る記録データ生成部1206が出力する記録データは、図5(a)(b)に示した変調データ及び記録チャンネルクロックとしてもよい。変調データ及び記録チャンネルクロックを記録データとして記録制御信号1108に多重化して送信した場合、受信側のレーザドライバ1106では、変調データ及び記録チャンネルクロックから所定の記録パルス信号を生成する等、所定のレーザ発光波形となるようにレーザダイオードを駆動するまでの信号処理を行うとよい。
また、記録データ生成部1206が出力する記録データは、図5(c)(d)(e)に示した記録パルス信号としても良い。記録パルス信号を記録データとして記録制御信号1108に多重化して送信した場合、受信側のレーザドライバ1106では、上述したように記録パルス信号から所定のレーザ発光波形となるようにレーザダイオードを駆動するまでの信号処理を行うとよい。
次に、制御データの出力例を説明する。図6は制御データの出力例を示すタイミング図である。
図示した例では、図6(a)の転送イネーブル信号、図6(b)の転送トリガ信号、図6(c)の転送データ信号からなる3本の信号を合わせて制御データとしている。図6(a)は転送イネーブル信号でありHIGHレベル区間でデータの転送が行われることを示している。図6(b)は転送トリガ信号であり、転送データの取り込みタイミングを示している。図6(c)は転送データ信号であり、転送イネーブルがHIGHレベル区間での転送トリガ信号に同期して更新され、予め決められた書式で転送データの内容が送られる。
以下に、転送データの書式例を説明する。図6の例では、転送イネーブルHIGH区間に転送トリガ信号を12周期分変化させ、転送トリガ信号の立下りに略同期して12ビットのデータを転送データとして出力する。12ビットの転送データの内訳は最初の4ビットがアドレス{A3,A2,A1,A0}MSB→LSB、続く8ビットが設定データ{D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0}MSB→LSBである。このような書式にすることで、(4ビットのアドレス空間:16個)×(8ビットの設定データ)=合計128ビットの設定内容を表現することができる。これに対応した8ビットレジスタ×16アドレス分のレジスタ群をレーザドライバに内蔵しておく。
このように転送イネーブル信号、転送トリガ信号、及び書式化された転送データからなる制御データを記録制御信号1108に多重化して転送することにより、受信側のレーザドライバ1106において、設定レジスタに保持することが可能になる。
図7に設定レジスタの内容を表すレジスタマップの一例を示す。図7の例では、設定内容としてレーザダイオードの駆動電流設定A、B、C、Dを示している。例えば、図5(f)にて説明したレーザパワーレベルP0、P1、P2、P3でレーザダイオードを発光させるために駆動電流A、B、C、Dを設定し、この8ビットコードをレーザドライバに内蔵のDAコンバータに入力することで、駆動電流を決定すると考えるとよい。
駆動電流設定C=89に更新するための制御データを生成する方法を一例として説明する。駆動電流設定Cのアドレスは0x6(2進数で0110)であるから、A3=0、A2=1、A1=1、A0=0とし、設定値89は2進数で01011001であるから、D7=0、D6=1、D5=0、D4=1、D3=1、D2=0、D1=0、D0=1とする。これを順番に送信すればよいから、転送イネーブル信号がHIGH区間の転送トリガ信号に同期して、{0,1,1,0,0,1,0,1,1,0,0,1}を転送データとして送信すればよい。
図8に設定レジスタの内容を表すレジスタマップの別の例を示す。図8の例では、設定内容としてレーザパワーレベルを決めるリードパワー設定、ボトムパワー設定、バイアスパワー設定、ピークパワー設定、及び、これらをレーザダイオードの駆動電流値に換算するための電流係数設定を示している。例えば、図5(f)にて説明したレーザパワーレベルP0、P1、P2、P3でレーザダイオードを発光させるために、リードパワー設定RD[7:0](8ビットのディジタル値であることを示す)、ボトムパワー設定BT[7:0]、バイアスパワー設定BS[7:0]、ピークパワー設定PK[7:0]及び、電流係数設定KI[7:0]を設定するとする。例えば、パワーレベルP0で発光させるための駆動電流値=RD[7:0]×KI[7:0]、パワーレベルP1で発光させるための駆動電流値=BT[7:0]×KI[7:0]、パワーレベルP2で発光させるための駆動電流値=BS[7:0]×KI[7:0]、パワーレベルP3で発光させるための駆動電流値=PK[7:0]×KI[7:0]となり、この電流値演算結果の16ビットコードをレーザドライバに内蔵のDAコンバータに入力することで、駆動電流を決定すると考えるとよい。
これらの設定レジスタ値を更新するための制御データの生成方法は図7の場合と同様であるため、説明を省略する。
図9に記録再生制御回路1105の内部構成例、特に前述した制御データを生成する制御データ送信部1207の詳細な内部構成例を示す。図の例において、制御データ送信部1207は、イネーブル生成部2002、トリガ生成部2003、パラレルシリアル変換部2004、アドレス保持部2005、データ保持部2006を含む。
転送イネーブル信号、転送トリガ信号、転送データからなる制御データの生成手順を説明する。制御部1301はレーザドライバの設定レジスタマップに対応した4ビットのアドレス値A[3:0]及び設定したい8ビットのデータ値D[7:0]を、それぞれアドレス保持部2005及びデータ保持部2006に設定する。その後、制御部1301はイネーブル生成部2002に転送開始を指示する。イネーブル生成部2002は転送開始の指示を受けると転送イネーブル信号をHIGHレベルにアサートする。トリガ生成部2003は転送イネーブル信号がアサートされてから所定のタイミングで転送トリガ信号を12サイクル分トグル出力する。パラレルシリアル変換部2004はアドレス値A[3:0]とデータ値D[7:0]を受けて、転送トリガ信号の立下りに同期して、{A3,A2,A1,A0,D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0}の順序でシリアル変換し転送データとして出力する。イネーブル生成部2002は転送トリガ信号が12サイクル分トグルし終えたのを検出して所定時間後、転送イネーブル信号をLOWレベルにネゲートする。以上説明した動作を行うことで、図6(a)(b)(c)にて説明したタイミングで制御データを生成し、出力部1205に内蔵の選択部2007a、2007b、2007cにそれぞれ出力することができる。
一方、記録データ生成部1206は制御部1301から記録動作開始の指示を受けると、所定の手順で記録データを生成し、例えば図5(c)(d)(e)に示したような記録パルス信号を生成し、出力部1205に内蔵の選択部2007a、2007b、2007cにそれぞれ出力する。制御部1301は、例えば図4(c)に示したようなタイミングでモード切替信号を出力部1205に内蔵の選択部2007a、2007b、2007cに出力する。前記モード切替信号はさらに外部出力端子2001dに出力され、記録制御信号として記録データを出力しているか制御データを出力しているかを判別可能にする選択信号としてレーザドライバ1106にも伝送される。
選択部2007a、2007b、2007cは、モード切替信号がLOWレベルの時には記録データ生成部1206からの各出力を選択し、HIGHレベルの時には制御データ送信部1207からの各出力を選択することで、多重化した信号を記録制御信号として、外部出力端子2001a、2001b、2001cへ各々出力する。このようにして記録制御信号としての3本の出力が外部出力端子を経由してレーザドライバ1106に伝送される。
図10にレーザドライバ1106の内部構成の一例を示す。本図を用いて前述の図9にて説明した記録制御信号出力を受信してからの動作例を説明する。なお、図示しないが、図9にて説明した記録再生制御回路1105の外部出力端子2001a、2001b、2001c、及び2001dと、図10に示すレーザドライバ1106の外部入力端子2301a、2301b、2301c、及び2301dとが、それぞれ、接続されているとする。
入力部1204は、第1のレシーバ2302a、2302b、2302cと、第2のレシーバ2303a、2303b、2303cを含む。第1のレシーバ2302a、2302b、2302cは各々外部入力端子2301a、2301b、2301cから受信した記録制御信号を入力とし、外部入力端子2301dから受信したモード切替信号がLOWレベルの時に各入力をそのまま出力し、HIGHレベルの時にはLOW固定出力する。逆に、第2のレシーバ2303a、2303b、2303cは各々外部入力端子2301a、2301b、2301cから受信した記録制御信号を入力とし、外部入力端子2301dから受信したモード切替信号がHIGHレベルの時に各入力をそのまま出力し、LOWレベルの時にはLOW固定出力する。このように、モード切替信号を、記録制御信号として記録データが入力されているか制御データが入力されているかを判別可能にする選択信号として用い、各々を分離することが可能となる。
第1のレシーバ2302a、2302b、2302cは結果として分離された記録データのみを電流駆動部1202へ出力する。第2のレシーバ2303a、2303b、2303cは結果として分離された制御データのみを設定制御部1203へ出力する。
設定部1203は、カウンタ2304、シリアルパラレル変換部2305、レジスタ群2306を含む。以下に制御データを受信し、所定アドレスの設定レジスタの値を更新する動作を説明する。カウンタ2304は第2のレシーバ2303aの出力である転送イネーブル信号と、第2のレシーバ2303bの出力である転送トリガ信号を受けて、転送イネーブル信号がHIGH区間での転送トリガ信号の立ち上がりをカウントする。シリアルパラレル変換部2305は転送トリガ信号及び、第2のレシーバ2303cの出力である転送データ信号を受けて、転送トリガ信号の立ち上がりのタイミングで転送データ信号を順々にラッチしていき、合計12ビット分保持する。転送データが図6の例に示した書式で転送されるとすると、{A3,A2,A1,A0,D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0}の順に保持され、アドレスA[3:0]とデータD[7:0]が全て確定する。レジスタ群2306は16アドレス×8ビット=合計128ビットのレジスタから構成される。一連の転送イネーブルHIGH区間の中で12サイクル目の転送トリガ信号立ち上がりで、アドレスA[3:0]とデータD[7:0]が確定するのと同時に、所定のアドレスA[3:0]に属する8ビットレジスタにデータD[7:0]の値が書き込まれる。
電流駆動部1202はDAコンバータ2307を含む。DAコンバータ2307には、レーザダイオード1201に印加すべき駆動電流値に対応したディジタル値が設定され、設定に応じてレーザダイオード1201に電流を供給する。DAコンバータ2307の入力は設定部1203のレジスタ群2306に保持されている設定値により決定される。また、第1のレシーバ2302a、2302b、2302cの出力である記録データ、つまり図5(c)(d)(e)に示したような記録パルス信号に応じて、レーザダイオード1201に供給される駆動電流を切り替える。
なお、駆動電流の切替はいくつかの方法が考えられる。図示していないが、少なくとも切り替えるパワーレベルに相当する個数(図5(f)の例では4個)以上のDAコンバータを設け、複数のDAコンバータの各入力を設定部1203に内蔵の所定の設定レジスタに接続しておき、各DAコンバータのアナログ出力を高速なアナログスイッチ(図示せず)で記録パルス信号の論理に応じて切り替えるようにしてもよい。また別の方法として、設定部1203に内蔵の複数の設定レジスタ値を記録パルス信号の論理に応じて選択し、選択した値をひとつのDAコンバータに入力してもよい。
なお、図9の出力部1205及び図10の入力部1204において、各信号は1対1の外部端子により1本の配線で伝送する構成としているが、次に述べるように各信号を2本の配線で差動伝送する構成としてもよい。
図11に差動伝送する場合の構成例を示している。本例は図1に示した光ディスク記録装置の全体構成のうち、光ヘッド1102と記録再生制御回路1105の内部構成、及びそれらの間の接続信号線を詳細に示している。
レーザ光源デバイス1201の出射光は光学系1601を通して光ディスク媒体1101の所定の情報トラックに照射され、反射した光は光学系1601を経由して光検出器1603で受光され、受光電流を増幅器1605で増幅し再生RF信号として再生信号処理系1606に伝送される。再生信号処理系1606は再生RF信号から必要な情報を再生する。
また、レーザ光源デバイス1201の出射光はそのまま光検出器1602で受光され、受光電流を増幅器1604で増幅しレーザパワー検出信号としてレーザパワー制御系1607に伝送される。レーザパワー制御系1607はレーザパワー検出信号を用いてレーザパワーが常に適正になるようにレーザ光源デバイス1201の駆動電流を制御する。
出力部1205は差動信号ドライバを内蔵しており、記録データと制御データとが多重化された記録制御信号を4組(8本)の低振幅差動信号として出力する。入力部1204は差増信号レシーバを内蔵しており、4組(8本)の低振幅差動信号を記録制御信号として受信し、記録データと制御データとをそれぞれ取り出す。光ヘッド1102に内蔵されているレーザドライバ1106、増幅器1604及び1605と、メイン基板に実装されている記録再生制御回路1105との間はフレキシブルプリントケーブル1208を通して配線されており、上記4組(8本)の低振幅差動信号の他に、増幅器1604の出力であるレーザパワー検出信号、及び増幅器1605の出力である再生RF信号が通っている。
このように記録制御信号を差動伝送する場合の利点は、ノイズ耐性である。特に電源やグランドを通じて漏れこんでくるようなコモンモードノイズに対しては、差動伝送することにより打ち消しあうことが可能になるので、ノイズ耐性を飛躍的に向上することが可能となる。また、ノイズに強い点を利用して、200mV程度の低振幅差動伝送をすれば、当信号伝送のノイズ耐性とともに、他の信号伝送に対するノイズ源となることを防ぎ、不要輻射を低減することも可能となる。
従って、本図に示しているように再生RF信号やレーザパワー検出信号を同一のフレキシブルケーブルで伝送しても、互いの信号特性に影響を及ぼすことを低減できる。このことは、特に記録パルス信号のような時間軸方向に高速かつ高精度なパルス伝送が要求される場合に有利であり、高速かつ高品質な光ディスク記録装置を構成する上で、有効な手段となる。
次に、記録動作中に記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を伝送する方法について説明する。
図12は記録動作中の記録制御信号及びモード切替信号の波形例を示している。
図12(a)は記録動作中において、記録マークを形成している期間、記録スペースを形成している期間、が時間と共に移り変わる様子を示している。特に、記録変調方式として公知のランレングス制限符号をNRZI形式に変換したものを、図12(e)に示すような変調データとして用いる方式では、記録マークと記録スペースとがおのおの所定の期間継続する。なお、この記録マーク形成期間と記録スペース形成期間とからなる記録動作期間は、実際に記録が行われている期間を示し、記録動作のためのコマンドを受けてからの光ヘッドによるシーク動作等は含まない。
図12(c)は記録チャンネルクロックを示している。記録チャンネルクロックの1周期をTとし、変調データのHIGHレベル期間を記録マーク、LOWレベル期間を記録スペースとすると、図の例では記録動作の一部として、3Tマーク・5Tスペース・4Tマーク・4Tスペース・3Tマークを含む変調データを出力している。図12(d)はモード切替信号を示す。少なくとも記録マークの形成期間を覆うようにモード切替信号をLOWレベルとしている。
図12(b)は、モード切替信号がLOWレベル期間には変調データを出力し、HIGHレベル期間には制御データを出力するように、変調データと制御データとを多重化した信号である。一つ目の3Tマーク前のスペース期間にはA3、A2、A1の3ビットを重畳している。3Tマーク後の5Tスペース期間にはA0、D7、D6の3ビットを重畳している。また、4Tマーク後の4Tスペース期間にはD5、D4の2ビットを重畳している。最後の3Tマーク後のスペース期間にはD3、D2、D1、D0の4ビットを重畳している。
このように変調データのLOW期間、つまり記録スペース部分に相当する期間の一部を利用して、制御データを分散して多重化することが可能である。この例の場合、各記録スペース期間の先頭1Tと末尾1Tを省いた期間をモード切替信号のHIGH期間とし、この期間のチャンネルクロック数に相当するビット数の制御データを記録チャンネルクロックに同期して出力するようにしている。一連の制御データとして連続せず分散しながらも、{A3,A2,A1,A0,D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0}の順番で、出力するようにすれば、モード切替信号HIGHレベル期間の合計が12Tに達した時点で一連の制御データセットを送信することができる。これにより、図7や図8で例示したようなレーザ駆動回路内部の設定レジスタ内容を更新することができる。
記録制御回路はレーザ駆動回路へ、図12(b)(c)を記録制御信号として出力し、図12(d)をモード切替信号として出力するようにすればよい。
このような動作を行う記録制御回路は、図9に説明したような構成と同様の構成で実現可能である。但し、転送イネーブル信号の代わりに、記録データ生成部が生成する変調データをベースにモード切替信号を生成し、モード切替信号HIGHレベル期間に転送トリガ信号を発生して設定データを出力するようにするとよい。
また、トリガ信号の周期を記録チャンネルクロックと同一周期にする場合、転送トリガ信号と記録チャンネルクロック信号とを多重化せず、図12(c)に示す記録チャンネルクロック信号をそのまま外部出力してもよい。これにより、記録チャンネルクロックをトリガ信号として用いることができるため、記録制御回路において記録データ生成部と制御データ送信部とを同一周波数のクロックで動作させることが可能になる。従って、装置の構成を簡素化でき、図12に示す記録制御信号の多重化をより簡単に行うことができる。
一方、このように伝送された記録制御信号を受信するレーザ駆動回路は、図10に説明したような構成と同様の構成で実現可能である。すなわち、入力されたモード切替信号を設定制御部1203が受けて、内蔵のカウンタを動作させ、{A3,A2,A1,A0,D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0}の順番で受信した設定データをシリアルパラレル変換して、レジスタ群に含まれる所望のレジスタに保持すればよい。
カウンタの動作としては、モード切替信号のHIGH区間の記録チャンネルクロックをカウントし、12クロック周期のループ(0〜11でループ)動作するようにすれば、図6の例のように一連の設定データが連続して転送されなくても、受信することが可能である。
また、電流駆動部1202にて図12(b)に示す記録制御信号のうち、モード切替信号LOWレベル期間の信号は変調データとは見なさないようにマスク制御することで、変調データのみを適切に分離し、記録マーク部分に適合した記録パルス信号生成及びレーザ光源デバイスの駆動制御を行うことができる。
この方式の利点は、データの記録動作の最中にもレーザパワーの制御を容易に行うことができることである。図6、図9、図10にて説明した方式では、転送イネーブル信号、転送トリガ信号、転送データ信号を含む制御データによりレーザパワーの制御を行う場合、一連の制御データを転送するためには複数ビット(例では12ビット)のデータを連続して転送する必要があった。
本例で説明したように、記録マーク部以外の期間を利用して制御データを分散して送信することにより、データ記録動作の最中にも制御データを多重化し転送することを容易に行うことが可能になる。
なお、上記実施の形態では、記録マーク部以外の期間、すなわち記録スペース形成期間を利用して制御データの多重化を行っているが、記録データとして変調データ及び記録チャンネルクロックを出力する場合にはこれに限定されない。なぜなら、変調データの場合、記録動作中に記録マーク部分と記録スペース部分は交互に出現し、その期間の長さと頻度はほぼ同じである場合が多いから、逆に記録スペース形成期間を利用して制御データの転送を行うようにしても差し支えない。
但し、記録データとして記録パルス信号を出力する場合には、記録パルス信号の変化点が記録マーク部分に集中するため、ここに制御データを重畳するのは困難であり、次に説明するように記録パルス信号の変化点がない期間、つまり所定長さ以上の記録スペース期間を利用するのが有効である。
図13は記録動作中の記録制御信号及びモード切替信号の別の波形例を示している。
図13(a)は記録動作中において、記録マークを形成している期間、記録スペースを形成している期間、が時間と共に移り変わる様子を示している。図13(b)(c)(d)は記録データと制御データとを多重化した記録制御信号、図13(e)はモード切替信号を示している。記録データとしては、図13(f)(g)(h)に示している記録パルス信号が含まれており、それぞれ、図13(b)(c)(d)に示す記録制御信号に多重化されている。制御データとしては、図13(i)に示している設定データと、図13(j)に示している転送トリガ信号が含まれており、それぞれ、図13(c)(d)に示す記録制御信号に多重化されている。
このように、記録データとして変調データではなく記録パルス信号を含む場合にも、記録パルス信号の変化点のない期間(記録スペース期間)を利用して、制御データを重畳することで、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を伝送することが可能である。
なお、レーザ駆動回路において、記録データと制御データの分離、制御データに基づいた設定レジスタの更新は、先に図12を参照して述べた方法でモード切替信号を用いて行えばよい。よって、その説明は省略する。
図14は記録動作中の記録制御信号の別の波形例を示している。
図14(a)は記録動作中において、記録マークを形成している期間、記録スペースを形成している期間、が時間と共に移り変わる様子を示している。図14(b)(c)(d)は記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を示している。記録データとしては、図14(e)(f)(g)に示している記録パルス信号が含まれており、それぞれ、図14(a)(b)(c)に示す記録制御信号として多重化されている。制御データとしては、図14(h)に示している設定データと、図14(i)に示している転送トリガ信号が含まれており、それぞれ、図14(b)(c)に示す記録制御信号として多重化されている。
図13の例と本例との相違点は、記録データと制御データとの判別のためにモード切替信号を用いないことである。モード切替信号の代わりに、記録データと制御データとを判別するための識別ヘッダを記録制御信号として多重化している。記録制御信号(b)・(c)・(d)を所定の期間、それぞれ、LOW・HIGH・LOWとすることで識別ヘッダを表し、識別ヘッダ開始以降、記録制御信号(d)がLOWからHIGHレベルに変化するまでの期間に制御データを重畳している。
ここで、記録制御信号(b)・(c)・(d)=LOW・HIGH・LOWは記録パルス信号の論理として定義されていない値であり、記録パルス信号として予め定義されてない値を利用して、制御データの開始を示す識別ヘッダにする。
図14(k)に記録制御信号(b)・(c)・(d)の論理値とその定義を示している。1はHIGHレベルの信号値、0はLOWレベルの信号値を示している。記録パルス信号として定義されているのは、“000”、“100”、“110”、“111”の4値であり、それぞれレーザパワーレベルP0、P1、P2、P3に対応している。ここで元々未定義の“010”を識別ヘッダの値と定義することで、記録パルス信号の論理値との区別が可能となる。
以上のような識別ヘッダを多重化した記録制御信号を送信することによって、別途モード切替信号を伝送することなく受信側のレーザ駆動回路にて識別ヘッダを検出するだけで記録データと制御データとを判別・分離することが可能になる。
記録制御回路は、記録パルス信号が変化しない期間(記録スペース期間)を利用して、識別ヘッダを挿入する。具体的には、記録スペース部分の記録パルス論理=LOW・HIGH・HIGHに置き換えて、LOW・HIGH・LOWとする。つまり記録制御信号(b)・(c)・(d)=LOW・HIGH・HIGHとなっている状態から、記録制御信号(d)をLOWに変化させてLOW・HIGH・LOWにすることで識別ヘッダの開始となる。以降、記録スペース期間の長さを勘案して送信可能なビット数分、記録制御信号(a)をトグルさせることで転送トリガ信号とする(図14の例では5回ずつになっている)。転送トリガ信号に同期して記録制御信号(b)に設定データを重畳する。送信可能なビット数分転送が終わると、記録制御信号(b)・(c)・(d)=LOW・HIGH・LOWを所定期間継続したあと、記録制御信号(d)をHIGHに戻してLOW・HIGH・HIGHとする。以上のシーケンスが記録スペース期間内に終了するように制御するとよい。
一方、レーザ駆動回路は、記録制御信号(b)・(c)・(d)=LOW・HIGH・LOWを識別ヘッダとして検出し、以降、記録制御信号(d)がLOWからHIGHに変化するまでの間、受信した記録制御信号(b)(c)は制御データであると解釈し、設定データの取り込みを行う。設置データの取り込み方法は図12、18の例と同様であるため説明は省略する。
逆に、上記期間における記録制御信号(b)(c)(d)の変化は記録データではないと解釈し、これをマスクしたものを、記録データ、すなわち記録パルス信号として分離する。具体的には、記録制御信号(b)・(c)・(d)=LOW・HIGH・LOWを検出してから記録制御信号(d)がLOWからHIGHに変化するまでの間は、直前の値にホールド、つまり記録パルス論理=LOW・HIGH・HIGH固定とする。
以上説明したように、記録制御信号に識別ヘッダを多重化することで、記録データと制御データとの識別が可能となり、モード切替信号を別途送信する必要がなくなる。識別ヘッダとして、記録データとして定義されていない論理を用いることで、上記論理を識別ヘッダとして検出し、容易な構成で記録データと制御データの分離が可能となる。
この方式の利点も、データの記録動作の最中にレーザパワーの制御を容易に行うことができることである。図12、図13にて説明したのと同様に、記録マーク部以外の期間を利用して制御データを分散して送信することにより、データ記録の最中にも制御データを多重化し転送することを容易に行うことが可能になる。
図15に記録再生制御回路1105の内部構成に関する別の例、特に前述した制御データとは別の形式での制御方法を実現する制御データ送信部1207の詳細な内部構成例を示す。図の例において、制御データ送信部1207は、アップパルス生成部2102とダウンパルス生成部2103を含む。アップパルス生成部2102は、レーザダイオードへの駆動電流上昇をレーザドライバへ促すアップパルス信号を生成する。ダウンパルス生成部2103は、レーザダイオードへの駆動電流下降をレーザドライバへ促すダウンパルス信号を生成する。
図16にアップパルス信号、ダウンパルス信号、及びそれらによって、時間経過とともに駆動電流量が変化する様子を示す。図16(a)はアップパルス信号を示しており、HIGHレベルのパルス信号印加により駆動電流量の上昇を促す。図16(b)はダウンパルス信号を示しており、LOWレベルのパルス信号印加により駆動電流量の下降を促す。図16(c)は電流駆動量に対応したディジタル値を示しており、アップパルス信号及びダウンパルス信号の印加により、その値が変化していく様子を示している。つまり図の例では、アップパルス信号1個印加によりディジタル値が+1され、ダウンパルス信号1個印加によりディジタル値が−1される。図16(d)は駆動電流量に対応したアナログ値を示しており、図16(c)のディジタル値と同様、アップパルス信号及びダウンパルス信号の印加により、その値が変化していく様子を示している。
このようにアップパルス信号及びダウンパルス信号を用いて、レーザダイオードに印加する駆動電流量を変化させることができるため、これを用いて、レーザパワーが変化するように制御することができる。また逆に、レーザダイオードが発熱や周囲温度の変化等により印加電流に対する発光パワー特性(I−L特性)が変化するような場合に、レーザパワーを一定に保つように駆動電流量を制御することも可能である。
図15の例において、記録データ生成部1206は、モード切替信号、変調データ、記録チャンネルクロックを出力部1205へ出力する。図17にその波形例(記録動作中)を示す。図17(a)は記録動作中において、記録マークを形成している期間及び記録スペースを形成している期間が時間と共に移り変わる様子を示している。図17(b)に示す変調データは、記録変調方式として公知のランレングス制限符号をNRZI形式に変換したものであり、記録マークと記録スペースがおのおの所定の形成期間継続する。図17(c)は記録チャンネルクロックを示しており、その1クロック周期をTとすると、図の例では記録動作の一部として、3Tマーク・5Tスペース・4Tマーク・4Tスペース・5Tマークを含む変調データを出力している。図17(d)はモード切替信号を示す。少なくとも記録マークの形成期間を覆うようにモード切替信号をLOWレベルとしている。1つの記録マークを形成するのに、図5(c)(d)(e)に示したような一連のマルチパルス信号を用いる場合には、少なくとも一連のマルチパルス信号を覆うような期間でモード切替信号をLOWレベルにするとよい。
記録データ生成部1206は、このように生成したモード切替信号を出力部1205に内蔵の外部端子2101aに出力する。また、変調データと記録チャンネルクロックとは、それぞれ、出力部1205に内蔵の選択部2104a、2104bに出力する。また、制御データ送信部1207の出力であるアップパルス信号とダウンパルス信号も、それぞれ、出力部1205に内蔵の選択部2104a、2104bに出力する。
選択部2104a及び2104bは、モード切替信号がLOWレベルの時には、それぞれ、記録データ生成部からの変調データ及び記録チャンネルクロックを選択し、モード切替信号がHIGHレベルの時には、それぞれ、制御データ送信部からのアップパルス信号及びダウンパルス信号を選択し、外部端子2101b及び2101cに出力するように動作する。これにより、記録データと制御データとが多重化された記録制御信号として外部端子2101b、2101cからレーザドライバ1106へ送信することが可能になる。
図18にレーザドライバ1106の内部構成の別の例を示す。本図を用いて前述の図15を用いて説明した記録制御信号出力を受信してからの動作例を説明する。なお、図示しないが、図15にて説明した記録再生制御回路1105の外部出力端子2101a、2101b、及び2101cと、図18に示すレーザドライバ1106の外部入力端子2401a、2401b,及び2401cとが、それぞれ、接続されているとする。
入力部1204は、第1のレシーバ2402、第2のレシーバ2403b、2403cと、第3のレシーバ2404b、2404cを含む。第1のレシーバ2402は外部入力端子2401aから受信したモード切替信号を電流駆動部1202、及び第2のレシーバ2403b、2403c、第3のレシーバ2404b、2404cに送る。第2のレシーバ2403b、2403cはそれぞれ外部入力端子2401b、2401cから受信した記録制御信号を入力とし、第1のレシーバ2402からのモード切替信号がLOWレベルの時に各入力をそのまま出力し、HIGHレベルの時にはLOW固定出力する。逆に、第3のレシーバ2404b、2404cはそれぞれ外部入力端子2401b、2401cから受信した記録制御信号を入力とし、第1のレシーバ2402からのモード切替信号がHIGHレベルの時に各入力をそのまま出力し、LOWレベルの時にはLOW固定出力する。このように、モード切替信号を、記録制御信号として記録データが入力されているか制御データが入力されているかを判別可能にする選択信号として用い、それぞれを判別・分離することが可能となる。
第2のレシーバ2403b、2403cは結果として分離された記録データのみを電流駆動部1202へ出力する。第3のレシーバ2404b、2404cは結果として分離された制御データのみを設定制御部1203へ出力する。
設定制御部1203は、アップダウンカウンタ2405を含む。アップダウンカウンタ2405は第3のレシーバ2404b及び2404cより制御データとして受信したアップパルス信号及びダウンパルス信号を受け、アップパルス信号の立ち上がりで+1カウントアップ、ダウンパルス信号の立ち上がりで−1カウントダウンするように動作する。カウンタの初期値は別途設定するようにしてもよいし、所定値に固定してもよい。このようにすることで、図16(a)(b)(c)にて説明したような駆動電流に対応したディジタル値をアップパルス信号及びダウンパルス信号を用いて制御することが可能になる。
アップダウンカウンタ2405のカウント出力であるディジタル値は電流駆動部1202へ送信される。電流駆動部1202は記録パルス生成部2406と演算部2407、及びDAコンバータ2408を含む。記録パルス生成部2406は第2のレシーバ2403b、2403cより記録データとして受信した変調データ及び記録チャンネルクロックを受け、記録レーザ発光波形の変化点を制御する記録パルス信号を生成する。生成する記録パルス信号は図5(c)(d)(e)にて説明したようなものでもよい。演算部2407はアップダウンカウンタ2405のカウンタ出力値と記録パルス生成部2406からの記録パルス信号とからレーザ発光波形のパワーレベルに対応したディジタルパワー値を生成する。ディジタルパワー値の演算としては、例えばカウンタ出力値に対して、複数のレーザパワーレベルに対応した所定値を乗算した値を記録パルス信号の論理ごとに切り替えたものとすればよい。複数のレーザパワーレベルに対応した複数の所定値は固定でも良いし別途設定により可変にしてもよい。DAコンバータ2408は演算部2407からのディジタルパワー値をアナログ電流値に変換しレーザダイオード1201へ供給する。
このような構成により、アップパルス信号とダウンパルス信号を含む制御データを多重化した記録制御信号を用いて、所定のレーザ発光波形となるようにレーザダイオードの駆動電流を制御することが可能になる。
この方式の利点も、データの記録動作の最中にもレーザパワーの制御を容易に行うことができることである。
図6、図9、図10にて説明した方式では、転送イネーブル信号、転送トリガ信号、転送データ信号を含む制御データによりレーザパワーの制御を行う場合、一連の制御データを転送するためには複数ビット(例では12ビット)のデータを連続して転送する必要があった。
本例で説明したアップパルス信号、ダウンパルス信号を用いる方式では、両パルス信号を複数回の記録スペース期間に分散して送信することも可能であるため、データ記録の最中に制御データの転送を多重化することを容易に行うことが可能になる。
一方、転送イネーブル信号、転送トリガ信号、転送データ信号を含む制御データの転送方式はひろいアドレス空間の設定レジスタを用いて様々な制御を行う場合に適しているので、両方式を併用するとより効果的である。
図19にレーザドライバ1106の内部構成の別の例を示す。本図において、図18にて説明した内部構成要素と同一符号を付与したものは、同様の機能・動作を実現するため、その説明は省略する。図18の構成に対する図19の構成の主な相違点は、図18の構成がアップダウンカウンタと演算器を含むディジタル信号処理で構成されているのに対し、図19の構成がチャージポンプとローパスフィルタを含むアナログ信号処理で構成されている点である。以下に動作を説明する。
設定制御部1203はチャージポンプ2501とローパスフィルタ2502とを含む。チャージポンプ2501は、第3のレシーバ2404b及び2404cから、アップパルス信号及びダウンパルス信号を受け、電流を出力する。アップパルス信号としてHIGHパルスが印加されると出力電流量が増加し、ダウンパルス信号としてLOWパルスが印加されると出力電流量が減少する。ローパスフィルタ2502はチャージポンプ2501の出力電流の高域成分を除去しノイズを平滑化する役割をする。
電流駆動部1202は記録パルス生成部2406と電流増幅器2503a、2503b、2503cを含む。各電流増幅器の入力にはローパスフィルタ2502の出力が印加され、所定のゲイン(増幅率)で電流増幅し出力する。各電流増幅器2503a、2503b、2503cによる増幅率は、それぞれ、PK、BS、BTであり、固定値もしくは可変設定される。記録パルス生成部2406からは図5(c)(d)(e)に示したのと同等の記録パルス信号が出力され、それぞれ、各電流増幅器2503a、2503b、2503cに接続される。各電流増幅器2503a、2503b、2503cは、接続された記録パルス信号がHIGHレベルの時にのみ、増幅電流を出力し、LOWレベルの時は電流を遮断する。
このような構成により、アップパルス信号とダウンパルス信号を含む制御データを多重化した記録制御信号を用いて、所定のレーザ発光波形となるようにレーザダイオードの駆動電流を制御することが可能になる。
以上、記録すべき情報を含む記録データと、レーザパワー制御等を行うための制御データとを多重化した記録制御信号を生成し送信する記録制御回路の構成と、記録制御信号を受信し、受信した記録制御信号から取り出した記録データと制御データとを用いてレーザ光発振デバイスを駆動するレーザ駆動回路の構成と、これらを含む光ディスク記録装置の構成について説明した。
なお、本発明の実施の形態においては光ディスク記録装置に関する構成を説明したが、記録媒体へ情報の記録を行うために、記録すべき情報を含む記録データと記録を適正に行うための制御データとを両方用いるさまざまな情報記録装置、例えば光磁気ディスク装置や磁気ディスク装置にも応用することが可能であることはいうまでもない。
また、本発明の実施の形態において説明した記録データ生成部や制御データ生成部等の動作はコンピュータプログラムにより実行されるものであってもよい。
上記実施の形態で説明した光ディスク記録装置は、LSIなどの半導体装置により一部を1チップ化してもよい。例えば、図1の記録再生制御回路を1チップ化してもよく、或いは同記録再生制御回路、再生信号増幅器及びサーボを1チップ化してもよい。
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
その他、本実施の形態において説明した如何なる具体的構成、具体的数値をも、本発明を限定するものとはならない。ただ本発明は特許請求の範囲においてのみ規定されるものである。
本発明は半導体レーザ等のレーザ光源デバイスを用いて情報記録媒体へ光ビームを照射することで情報の記録を行う情報記録装置に関するもので、特に、レーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置、記録すべき情報を含む記録制御信号を生成しレーザ駆動装置へ出力する記録制御装置、及び記録制御装置からレーザ駆動装置への信号伝送方法に関する。
本発明は半導体レーザ等のレーザ光源デバイスを用いて情報記録媒体へ光ビームを照射することで情報の記録や再生を行う情報記録装置に関するもので、特に、レーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置、記録すべき情報を含む記録制御信号を生成しレーザ駆動装置へ出力する記録制御装置、記録制御装置からレーザ駆動装置への信号伝送方法、及び情報の再生も行う記録再生制御装置に関する。
情報化社会の進展に伴い、情報の伝送は高速度化かつ大容量化の一途を辿っており、それを記録・蓄積する情報記録媒体もますます高速化・大容量化が望まれている。
その中で高速に情報の記録再生が可能で、かつ大容量の可換型記録媒体として、光ディスクが急速に普及している。記録可能な光ディスクには、書き換え可能な相変化型、1回だけ記録可能な有機色素型等がある。このような光ディスクでは、ディスク面に螺旋状もしくは同心円状のトラックを設け、光ビームを絞ったスポットを前記トラックに沿って照射し、記録データに応じて光ビームの照射パワーレベルを変化させることで、記録膜に熱的変化を与え、情報の記録を行う。
光ディスクへ情報の記録を行う方法として、ディスク状の記録面に螺旋状もしくは同心円状のトラックを設け、レーザ光等の光ビームを絞ったスポットを前記トラックに沿って照射し、照射する光ビームの強度を記録すべきデータに応じて変調する光変調記録方法が一般に知られている。代表的には、相変化型光ディスク、有機色素型光ディスク、光磁気ディスク等、広範囲な光ディスクに対して適用可能な記録方法である。
また、光ディスクへデータを高密度に記録する方式として、記録すべき情報を含むユーザデータにエラー訂正符号等の冗長データを付加するエンコード処理を行い、ランレングス制限符号で変調し、NRZI形式に変換した変調データを記録する方式が知られている。この方式は、記録マークの前端及び後端のエッジがディジタル信号の1に対応するように変調する方式であり、記録マークの位置がディジタル信号の1に対応するように変調するパルス位置変調方式に比べ、同一長さの記録マーク中により多くのビットを割り当てることが出来るため、高密度化に適している。
またこの方式では、記録マークの幅に情報を持つため、記録マークを歪みなく、即ち前端と後端で均質に形成する必要がある。相変化型光ディスク等で記録膜の蓄熱効果により、特に長いマークを記録する場合に、記録マークの半径方向の幅が後半部ほど大きくなり、いわゆる涙滴状に歪む課題を解決するため、1つの記録マークを複数の短パルス列の照射により形成する記録方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、記録パルス列のうち記録マーク始端部分と記録マーク終端部分に相当するパルス位置を、記録すべきデータのマーク長/スペース長毎に、変化させて記録することで、マーク間の熱干渉や再生時の周波数特性によるピークシフトを補償する方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
上述したように、光ディスクへ記録マークを品質良く形成するためにレーザ発光波形を決定する記録パルスを適切に制御し記録を行う処理をライトストラテジと呼ぶ。高密度な記録を行うためにはこの記録パルスの時間軸、及びレーザパワーレベルをより高精度に制御する必要がある。
ところで、光ディスクへ情報の記録を行う一般的な光ディスクドライブにおいて、レーザ光源デバイスである半導体レーザ等は可動部である光ヘッドに搭載され、エラー訂正符号化や変調符号化等の主要な記録信号処理回路は固定部である主要プリント基板上に実装されることが多い。また、半導体レーザを駆動するレーザ駆動回路は近傍にある光ヘッドに搭載され、光ヘッドと主要プリント基板との間はフレキシブルプリントケーブルで接続される。記録信号処理回路から記録データが送信されるとともに、レーザ駆動回路が半導体レーザを適切なパワーで発光させるための設定を送信するためのシリアル通信を行う信号が伝送される(例えば、特許文献3、特許文献4参照)。
特開平3−185628号公報 特開平7−129959号公報 特開平11−283249号公報 特開2004−274462号公報
しかしながら、先行文献1のような構成では、記録制御回路を内蔵したコントローラLSIとレーザ駆動回路を内蔵したドライバICとの間の配線として、記録データとは別に、レーザ駆動電流等の制御データをやりとりするためのシリアルインタフェース専用線を必要としている。
このため、コントローラLSIとドライバICの端子数が多くなり、それらを配線するフレキシブルプリントケーブルの設計が困難になったり、装置のコストアップの要因になったりするという問題があった。
一般にシリアルインタフェースの信号伝送はTTLレベル(0V−5V)により行われるので、フレキシブルプリントケーブルを通過する際の大きな輻射ノイズの発生が避けられない。
また、シリアルインタフェース専用線で制御データの転送をするたびに、基板を通してノイズが回り込み、再生性能を劣化させる要因になることもあった。
また、高記録密度化に伴い、ライトストラテジが複雑化・多様化し、制御データの転送量が増大している。これに対して、高記録倍速化により、いっそう短い時間でレーザ駆動回路の設定を行わなければならず、より多くの制御データを短期間で転送するためにシリアルインタフェースのクロック周波数は数十MHzにも達している。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、制御データを送受信するための専用線を必要とすることなく、安価な構成で高性能な情報記録装置を実現するためのものである。
上記課題を解決するために本発明の記録制御装置は、光ディスクへ情報の記録を行うためレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置へ記録制御信号を出力する記録制御装置であって、光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データを生成する記録データ生成部と、レーザ駆動装置を制御する制御データを生成する制御データ生成部と、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を出力する出力部と、記録データ生成部、制御データ生成部及び出力部のうちの少なくとも一つを制御する制御部とを備える。
また、制御部は、記録データを出力するか制御データを出力するかを選択するモード切替信号を生成し、出力部は、モード切替信号に応じて記録データと制御データとを選択的に出力する。
また、前記出力部は、記録データを出力しているか制御データを出力しているかを判別可能な選択信号をさらに出力する。ここで出力される選択信号は、記録制御信号とは別に伝送されるものであってもよく、或いは記録制御信号に重畳されたものであってもよい。
また、制御部は、少なくとも光ディスクへ情報の記録を行う記録動作期間以外において出力部が制御データを選択するように制御するようにしてもよい。ここで記録動作期間とは、光ディスクへの記録を行うためレーザ光源デバイスが駆動される期間であって実際に記録動作が行われている期間をいう。
制御部は、少なくとも光ディスクへ情報の記録を行う記録動作期間であってかつ記録マークを形成しない期間に出力部が制御データを選択するように制御してもよい。
また、制御部は、少なくとも前記光ディスクへ情報の記録を行う記録動作期間を示す記録ゲート信号を生成し、記録データ生成部は記録ゲート信号を基準に記録データの生成を行い、出力部は、記録ゲート信号に基づいて記録動作期間中には記録データを出力し、記録動作期間以外には制御データを出力するように記録制御信号を出力するようにしてもよい。
また、制御部は、制御データを分散して転送するように、制御データ生成部及び出力部を制御するようにしてもよい。
また、制御部は、多重化した記録制御信号から記録データと制御データとを判別可能な識別ヘッダを生成し、出力部は、識別ヘッダを含むように前記記録制御信号を出力するようにしてもよい。
また、記録データ生成部は、所定の規則に則って変調された変調データと、変調データに同期したクロック信号を含むように記録データを生成してもよい。
また、記録データ生成部は、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ発光波形を制御するパルス信号を含むように前記記録データを生成してもよい。
また、制御データ生成部は、レーザ駆動装置に保持される設定データと、レーザ駆動装置が設定データを保持するタイミングを示すトリガ信号と、設定データの送信期間を示すイネーブル信号とを含むように制御データを生成してもよい。
また、制御データ生成部は、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ発光パワーレベルを制御するパワー設定コードを含むように制御データを生成してもよい。
また、制御データ生成部は、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ光源デバイスへの駆動電流値を制御する電流値設定コードを含むように制御データを生成してもよい。
また、制御データ生成部は、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ光源デバイスへの駆動電流量の上昇及び下降を制御する駆動電流量制御信号を含むように制御データを生成してもよい。
また、出力部は、記録制御信号を低振幅差動出力する差動信号ドライバ回路を備えるようにしても好適である。
上記課題を解決するために別の本発明のレーザ駆動装置は、光ディスクへ情報の記録を行うためレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置であって、光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データとレーザ駆動装置を制御する制御データとが多重化した記録制御信号を受信し、前記記録制御信号から前記制御データと前記記録データとをそれぞれ取り出す入力部と、制御データを保持する制御データ保持部と、記録データ及び制御データに基づいてレーザ光源デバイスを駆動する駆動信号を出力する出力部と、を備える。
また、入力部は、記録データと制御データとを判別可能にするための選択信号をさらに受信し、選択信号に基づいて、記録制御信号から制御データを取り出してもよい。ここで受信される選択信号とは、記録制御信号とは別に伝送されるものであってもよく、或いは記録制御信号に重畳させたものであってもよい。
また、記録制御信号は記録データと制御データとを判別可能にするための識別ヘッダを含み、入力部は、識別ヘッダを検出して記録制御信号から制御データを取り出すようにしてもよい。
また、制御データは、制御データ保持部により保持される設定データと、設定データを保持するタイミングを示すトリガ信号と、設定データの送信期間を示すイネーブル信号とを少なくとも含み、制御データ保持部は、トリガ信号及びイネーブル信号に基づいて設定データを保持するようにしてもよい。
また、制御データは、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ発光パワーレベルを制御するパワー設定コードを少なくとも含み、制御データ保持部は、制御データに含まれるパワー設定コードを保持し、出力部はパワー設定コードに基づいてレーザ光源デバイスの駆動信号レベルを変化させるようにしてもよい。
また、制御データは、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ光源デバイスへの駆動電流値を制御する電流値設定コードを少なくとも含み、制御データ保持部は、制御データに含まれる電流値設定コードを保持し、出力部は保持された電流値設定コードに基づいてレーザ光源デバイスの駆動電流値を変化させるようにしてもよい。
また、制御データは、光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ光源デバイスへの駆動電流量の上昇及び下降を制御する駆動電流量制御信号を少なくとも含み、出力部は、制御データに含まれる駆動電流量制御信号に基づいて、レーザ光源デバイスの駆動電流量を上昇もしくは下降させるようにしてもよい。
また、記録制御信号は低振幅差動信号として伝送され、入力部は低振幅差動信号を受信する差動信号レシーバ回路を備えるようにしても好適である。
上記課題を解決するために別の本発明の情報記録装置は、光ディスクへ情報の記録を行う情報記録装置であって、記録制御装置とレーザ駆動装置と光源デバイスとを備える。記録制御装置は、光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データを生成する記録データ生成部と、レーザ駆動装置を制御する制御データを生成する制御データ生成部と、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を出力する出力部と、記録データ生成部、制御データ生成部、及び出力部のうちの少なくとも一つを制御する制御部とを有する。レーザ駆動装置は、記録制御装置から出力される記録制御信号を受信し記録制御信号から制御データと記録データとをそれぞれ取り出す入力部と、制御データを保持する制御データ保持部と、記録データ及び制御データに基づいて駆動信号を出力する出力部とを有する。レーザ光源デバイスは、駆動信号により駆動され光ディスクへレーザ光を照射する。
上記課題を解決するために別の本発明の信号伝送方法は、光ディスクへレーザ光を照射することにより情報の記録を行う情報記録装置において、光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データ及び光ディスクへ照射するレーザ光のレベルを制御する制御データを生成し伝送する記録制御装置と、光ディスクへレーザ光を照射するレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置との間の信号伝送方法であって、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を、記録制御装置からレーザ駆動装置へ伝送する。
上記課題を解決するために本発明の別の信号伝送方法は、光ディスクへレーザ光を照射することにより情報の記録及び再生を行う情報記録装置において、光ディスクへレーザ光を照射するレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置と、光ディスクへ照射されたレーザ光の反射光を電気信号として検出する検出装置と、光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データ及び光ディスクへ照射するレーザ光のレベルを制御する制御データを生成しレーザ駆動装置へ送信するとともに検出装置からの電気信号を受信し情報を再生する記録再生制御装置との間の信号伝送方法であって、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を低振幅差動信号として記録再生制御装置からレーザ駆動装置へ伝送する。
上記課題を解決するために別の本発明の記録再生制御装置は、光ディスクへ情報の記録を行うためレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置へ記録制御信号を出力し、情報の再生を行うため光ディスクへ照射されたレーザ光の反射光を電気信号として検出する検出装置から電気信号を受信する記録再生制御装置であって、記録データ生成部と、制御データ生成部と、出力部と、制御部と、再生信号処理部とを備える。記録データ生成部は光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データを生成し、制御データ生成部はレーザ駆動装置を制御する制御データを生成する。出力部は、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号をレーザ駆動装置へ出力する。制御部は、記録データ生成部、制御データ生成部及び出力部のうちの少なくとも一つを制御する。再生信号処理部は、検出装置からの電気信号を受信し情報を再生する。
また、記録再生制御装置は、出力部が記録制御信号を低振幅差動信号として伝送してもよい。
本発明の記録制御装置、本発明のレーザ駆動装置、本発明の信号伝送方法、本発明の記録再生制御装置及びそれらを組み合わせた本発明の情報記録装置を用いることで、光ディスクへ情報の記録を行うために必要な記録データ及び制御データの伝送を少ない信号線で効率的に行うことが可能となる。
従って、通常メイン基板に実装される記録制御装置を含むコントローラLSIと、通常光ヘッドに内蔵されるレーザドライバICとの間の接続信号線数を少なくすることが可能となり、それらを配線するフレキシブルプリントケーブルの設計を容易化するとともに、各LSIの外部端子数を減らすことにもなり、装置の低コスト化に貢献できる。
また、従来制御データの転送に用いられていたシリアルインタフェース専用線を削減し、本発明で示した、記録データの伝送ラインに多重化し、またこれらをまとめて低振幅差動伝送する構成により、制御データの転送をするたびに、基板を通してノイズが回り込み、再生性能を劣化させる要因になることを回避することができる。特に、再生には記録されたデータを再生するのみならずプリピットやウォブルトラックに変調されたアドレス情報等の再生も含み、このアドレス情報等の再生は記録動作中/非記録動作中に関わらず行われることからノイズによる影響が大きい。この点からも、記録動作中/非記録動作中に関わらずノイズを低減させる構成を備えた本発明による効果は大きい。
また、低振幅差動伝送することにより、制御データの転送速度を向上させ、高密度化でライトストラテジが複雑化・多様化し、制御データの転送量が増大した場合にも、短期間でレーザ駆動装置の設定制御を行うことが可能となり、高記録倍速化を容易な構成で実現できる。
従って、ノイズ対策や不要輻射対策のための外付け部品を削減することも可能になり、高性能な光ディスク記録装置を安価に提供することが可能となる。
本発明に係る情報記録装置について、以下に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る光ディスク記録装置の構成を示すブロック図である。光ディスク媒体1101は、情報の記録再生を行う記録面に予め螺旋状に案内溝が形成された情報トラックを有する(ここでは図示せず)。案内溝には光ディスク媒体上の位置を特定するための物理アドレスを含む情報が変調されて記録されている。
光ヘッド1102は、図示していないが、光ビームを出力するレーザ光源デバイスと、レーザ光源デバイスから出力された光ビームを光ディスク媒体1101の記録面に集光させる光学系と、光ビームを集光させた記録面からの反射光を検出する光検出器を含む。
再生信号増幅器1103は、光ヘッド1102にて検出された反射光に応じた電気信号を増幅し、必要な信号成分のみフィルタリングする処理を必要に応じて行い、サーボ1104及び記録再生制御回路1105へ出力する。
サーボ1104は、再生信号増幅器1103の出力を受け、光ヘッド1102の照射する光ビームが所望の情報トラックに沿って追従するように、光ヘッド1102の光学系の位置決め制御を行う。より具体的には、再生信号増幅器1103の出力よりフォーカスエラー信号/トラッキングエラー信号を検出し、図示しないアクチュエータを駆動することで、光ビームの焦点を光ディスク媒体1101の記録面に合わせ、かつ情報トラックに沿って追従するように光ヘッド1102の位置決め制御を行う。また、光ディスク媒体1101を所定の回転数で回転させるようにディスクモータ1107を駆動する。
記録再生制御回路1105は、再生信号増幅器1103の出力を受け、光ディスク媒体1101の情報トラックに予め記録された物理アドレス情報を再生し、サーボ1104と協調しながら所望の情報トラックを検索する。さらに、所望の物理アドレス検索後、情報トラックへデータを記録したり、記録されているデータを読み出したりする。
情報トラックへデータを記録する際、記録再生制御回路1105は外部よりデータを受け取り、受け取ったデータに対して誤り訂正符号化等所定の処理を施した後の符号化データを変調し、変調処理後の変調データに応じて、レーザドライバ1106へ記録制御信号1108を出力する。
レーザドライバ1106は記録制御信号1108を受け、光ディスク媒体1101の所望の情報トラックへ所望の記録マークを形成するように、光ヘッド1102に内蔵の図示しないレーザ光源デバイスへ電流を供給駆動する。
以上説明したのが本発明に係る光ディスク記録装置の基本構成例であるが、このうち本発明の特徴となる部分について、別の図面を用いてより詳しく説明する。
図2は、図1にて説明した光ディスク記録装置のうち、記録再生制御回路1105、レーザドライバ1106、及びレーザ光源デバイスであるレーザダイオード1201の構成例を示すブロック図である。
記録再生制御回路1105には、出力部1205と記録データ生成部1206と制御データ送信部1207が内蔵されている。記録データ生成部1206は、記録すべき情報を光ディスクの記録原理・信号特性等に合致した信号である記録データに変換する機能を有する。記録すべき情報から記録データに変換する過程には、情報のビットの偏りをなくすスクランブル、記録再生時のエラーを回復するためのエラー訂正符号化、ディジタルデータを光ディスクの信号特性に合致させる記録変調符号化等が必要に応じて含まれる。制御データ送信部1207は、光ディスクから情報を再生する際には再生に必要なパワーで、情報の記録を行う際には記録に必要なパワーで、レーザドライバ1106がレーザダイオード1201を適正に駆動するように、レーザドライバ1106へ駆動電流設定等の各種制御データを生成・送信する機能を有する。出力部1205は、記録データ生成部1206が生成した記録データと、制御データ送信部が生成した制御データを、必要に応じて多重化し記録制御信号1108としてレーザドライバ1106へ出力する機能を有する。
レーザドライバ1106には、電流駆動部1202と設定制御部1203と入力部1204が内蔵されている。入力部1204は、記録再生制御回路1105が出力した記録制御信号1108を受け、多重化されている記録データを電流駆動部1202へ、制御データを設定制御部1203へそれぞれ分配する機能を有する。設定制御部1203は記録制御信号1108に含まれる制御データを入力部1204から受けとり、図示しないが内蔵されているレジスタに保持し、制御データの内容を必要に応じて電流駆動部へ供給する機能を有する。制御データの内容としてはレーザダイオードに流す駆動電流の設定等がある。電流駆動部1202は記録制御信号1108に含まれる記録データを入力部1204から受け取り、設定制御部1203に設定された駆動電流の設定等に従って、レーザダイオード1201を電流駆動する機能を有する。
なお、このような記録再生制御回路1105はシステムLSIとして構成される。一方、レーザドライバ1106は可動部である光ヘッド1102に内蔵され、固定部に実装された記録再生制御回路1105との間はフレキシブルプリントケーブル1208で接続され、記録制御信号1108が伝送される。
次に図3及び図4を用いて、記録再生制御回路1105が記録データと制御データとを多重化した記録制御信号1108を出力する動作例を説明する。
図3に記録再生制御回路1105の内部構成例を示している。前述した出力部1205、記録データ生成部1206、制御データ送信部1207に加えて、これら全体を統御する役目として制御部1301を設けている。制御部1301は、情報の記録再生各動作に応じて、記録データの生成と制御データの送信と記録制御信号への多重化を適切に行わしめる。特に、記録データを出力するか制御データを送信するかを選択するモード切替信号1302を生成し出力部1205へ送る。
図4は情報の記録再生動作に応じてモード切替信号1302が変化する様子を説明するタイミング例を示している。時間の流れは図の左から右で、図4(a)は情報の再生→レーザドライバ制御→情報の記録→制御→記録→制御→再生の順に動作の移り変わりを示している。図4(b)はモード切替信号1302の出力例である。この例では、レーザドライバ制御動作時にHIGHレベル、それ以外の期間はLOWレベルとなるように出力する。制御部1301はこのようなモード切替信号1302を出力部1205へ送信し、出力部1205はモード切替信号1302がHIGHレベルの時に制御データ送信部1207からの制御データを選択し、モード切替信号1302がLOWレベルの時に記録データ生成部からの記録データを選択するように多重化して、記録制御信号1108を生成するようにする。こうすることで記録データ及び制御データが適切に多重化された形で記録制御信号1108がレーザドライバ1106へ送信されることになり、レーザドライバ1106はこれを用いて情報の記録再生に必要なレーザ光は適正に照射できるようにレーザダイオードを駆動することが可能となる。
図4(c)はモード切替信号1302の別の出力例である。この例では、データ記録動作時にLOWレベル、それ以外の期間はHIGHレベルとなるように出力する。制御部1301はこのようなモード切替信号1302を出力部1205へ送信し、出力部1205はモード切替信号1302がHIGHレベルの時に制御データ送信部1207からの制御データを選択し、モード切替信号1302がLOWレベルの時に記録データ生成部からの記録データを選択するように多重化して、記録制御信号1108を生成するようにする。こうすることで記録データ及び制御データが適切に多重化された形で記録制御信号1108がレーザドライバ1106へ送信されることになり、レーザドライバ1106はこれを用いて情報の記録再生に必要なレーザ光は適正に照射できるようにレーザダイオードを駆動することが可能となる。
次に、記録データの出力例を説明する。図5は記録データの出力例と、それに応じた記録時レーザ発光波形、及び光ディスクへ記録が行われる様子を示している。
図5(a)及び図5(b)は、変調データと記録チャンネルクロックの一例を示している。変調データは公知のランレングス制限符号をNRZI形式に変換したディジタルデータとなっており、変調データのHIGHレベルが記録マーク、LOWレベルが記録スペースにそれぞれ対応している。記録チャンネルクロックは変調データの1チャンネルビット周期Tを1クロック周期とするクロック信号で、前記変調データは記録チャンネルクロックの立ち上がりタイミングに同期している。図示した例では、4Tマーク・4Tスペース・5Tマーク・4Tスペース・6Tマークが順番に出力されている。
一方、図5(c)(d)(e)は、記録パルス信号を用いた他の例を示している。記録パルス信号は、記録時レーザ発光波形に対応した複数のディジタル信号であり、各々のレベル変化点は、図5(f)に示すレーザ発光波形のレーザパワーレベルの変化に対応している。図5(f)のレーザ発光波形例では、4値のレーザパワーレベルを規定しており、低い方からP0・P1・P2・P3とする。記録パルス(e)はレーザパワーレベルP0→P1の変化に対応しており、記録パルス(d)はレーザパワーレベルP1→P2の変化に対応しており、記録パルス(c)はレーザパワーレベルP2→P3の変化に対応している。言い換えると、記録パルス{c,d,e}={LOW,LOW,LOW}がレーザパワーレベルP0に対応し、記録パルス{c,d,e}={LOW,LOW,HIGH}がレーザパワーレベルP1に対応し、記録パルス{c,d,e}={LOW,HIGH,HIGH}がレーザパワーレベルP2に対応し、記録パルス{c,d,e}={HIGH,HIGH,HIGH}がレーザパワーレベルP3に対応し、記録パルス論理の変化に応じてレーザ発光波形が制御されることになる。図5(g)はこのようなレーザ発光波形となるように光ビームを光ディスクの情報トラック1501へ照射した結果、形成される記録マーク1502の様子を示している。図5(h)は光ディスク媒体1101を回転軸方向から眺めた平面図であり、内周から外周に向けて、スパイラル状に案内溝が情報トラック1501として予め形成されており、図5(g)はその一部を拡大した図である。前述したレーザ発光波形の一連の変化はマルチパルス列と呼ばれており、記録マーク1502を精度よく形成するための技術として知られている。また、情報トラック1501のうち記録マーク以外の部分は記録スペース1503となり、この例ではレーザパワーレベルP2の照射に対応している。
以上、記録データの出力から実際に光ディスクに情報が記録されるまでの流れを説明した。
本実施形態に係る記録データ生成部1206が出力する記録データは、図5(a)(b)に示した変調データ及び記録チャンネルクロックとしてもよい。変調データ及び記録チャンネルクロックを記録データとして記録制御信号1108に多重化して送信した場合、受信側のレーザドライバ1106では、変調データ及び記録チャンネルクロックから所定の記録パルス信号を生成する等、所定のレーザ発光波形となるようにレーザダイオードを駆動するまでの信号処理を行うとよい。
また、記録データ生成部1206が出力する記録データは、図5(c)(d)(e)に示した記録パルス信号としても良い。記録パルス信号を記録データとして記録制御信号1108に多重化して送信した場合、受信側のレーザドライバ1106では、上述したように記録パルス信号から所定のレーザ発光波形となるようにレーザダイオードを駆動するまでの信号処理を行うとよい。
次に、制御データの出力例を説明する。図6は制御データの出力例を示すタイミング図である。
図示した例では、図6(a)の転送イネーブル信号、図6(b)の転送トリガ信号、図6(c)の転送データ信号からなる3本の信号を合わせて制御データとしている。図6(a)は転送イネーブル信号でありHIGHレベル区間でデータの転送が行われることを示している。図6(b)は転送トリガ信号であり、転送データの取り込みタイミングを示している。図6(c)は転送データ信号であり、転送イネーブルがHIGHレベル区間での転送トリガ信号に同期して更新され、予め決められた書式で転送データの内容が送られる。
以下に、転送データの書式例を説明する。図6の例では、転送イネーブルHIGH区間に転送トリガ信号を12周期分変化させ、転送トリガ信号の立下りに略同期して12ビットのデータを転送データとして出力する。12ビットの転送データの内訳は最初の4ビットがアドレス{A3,A2,A1,A0}MSB→LSB、続く8ビットが設定データ{D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0}MSB→LSBである。このような書式にすることで、(4ビットのアドレス空間:16個)×(8ビットの設定データ)=合計128ビットの設定内容を表現することができる。これに対応した8ビットレジスタ×16アドレス分のレジスタ群をレーザドライバに内蔵しておく。
このように転送イネーブル信号、転送トリガ信号、及び書式化された転送データからなる制御データを記録制御信号1108に多重化して転送することにより、受信側のレーザドライバ1106において、設定レジスタに保持することが可能になる。
図7に設定レジスタの内容を表すレジスタマップの一例を示す。図7の例では、設定内容としてレーザダイオードの駆動電流設定A、B、C、Dを示している。例えば、図5(f)にて説明したレーザパワーレベルP0、P1、P2、P3でレーザダイオードを発光させるために駆動電流A、B、C、Dを設定し、この8ビットコードをレーザドライバに内蔵のDAコンバータに入力することで、駆動電流を決定すると考えるとよい。
駆動電流設定C=89に更新するための制御データを生成する方法を一例として説明する。駆動電流設定Cのアドレスは0x6(2進数で0110)であるから、A3=0、A2=1、A1=1、A0=0とし、設定値89は2進数で01011001であるから、D7=0、D6=1、D5=0、D4=1、D3=1、D2=0、D1=0、D0=1とする。これを順番に送信すればよいから、転送イネーブル信号がHIGH区間の転送トリガ信号に同期して、{0,1,1,0,0,1,0,1,1,0,0,1}を転送データとして送信すればよい。
図8に設定レジスタの内容を表すレジスタマップの別の例を示す。図8の例では、設定内容としてレーザパワーレベルを決めるリードパワー設定、ボトムパワー設定、バイアスパワー設定、ピークパワー設定、及び、これらをレーザダイオードの駆動電流値に換算するための電流係数設定を示している。例えば、図5(f)にて説明したレーザパワーレベルP0、P1、P2、P3でレーザダイオードを発光させるために、リードパワー設定RD[7:0](8ビットのディジタル値であることを示す)、ボトムパワー設定BT[7:0]、バイアスパワー設定BS[7:0]、ピークパワー設定PK[7:0]及び、電流係数設定KI[7:0]を設定するとする。例えば、パワーレベルP0で発光させるための駆動電流値=RD[7:0]×KI[7:0]、パワーレベルP1で発光させるための駆動電流値=BT[7:0]×KI[7:0]、パワーレベルP2で発光させるための駆動電流値=BS[7:0]×KI[7:0]、パワーレベルP3で発光させるための駆動電流値=PK[7:0]×KI[7:0]となり、この電流値演算結果の16ビットコードをレーザドライバに内蔵のDAコンバータに入力することで、駆動電流を決定すると考えるとよい。
これらの設定レジスタ値を更新するための制御データの生成方法は図7の場合と同様であるため、説明を省略する。
図9に記録再生制御回路1105の内部構成例、特に前述した制御データを生成する制御データ送信部1207の詳細な内部構成例を示す。図の例において、制御データ送信部1207は、イネーブル生成部2002、トリガ生成部2003、パラレルシリアル変換部2004、アドレス保持部2005、データ保持部2006を含む。
転送イネーブル信号、転送トリガ信号、転送データからなる制御データの生成手順を説明する。制御部1301はレーザドライバの設定レジスタマップに対応した4ビットのアドレス値A[3:0]及び設定したい8ビットのデータ値D[7:0]を、それぞれアドレス保持部2005及びデータ保持部2006に設定する。その後、制御部1301はイネーブル生成部2002に転送開始を指示する。イネーブル生成部2002は転送開始の指示を受けると転送イネーブル信号をHIGHレベルにアサートする。トリガ生成部2003は転送イネーブル信号がアサートされてから所定のタイミングで転送トリガ信号を12サイクル分トグル出力する。パラレルシリアル変換部2004はアドレス値A[3:0]とデータ値D[7:0]を受けて、転送トリガ信号の立下りに同期して、{A3,A2,A1,A0,D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0}の順序でシリアル変換し転送データとして出力する。イネーブル生成部2002は転送トリガ信号が12サイクル分トグルし終えたのを検出して所定時間後、転送イネーブル信号をLOWレベルにネゲートする。以上説明した動作を行うことで、図6(a)(b)(c)にて説明したタイミングで制御データを生成し、出力部1205に内蔵の選択部2007a、2007b、2007cにそれぞれ出力することができる。
一方、記録データ生成部1206は制御部1301から記録動作開始の指示を受けると、所定の手順で記録データを生成し、例えば図5(c)(d)(e)に示したような記録パルス信号を生成し、出力部1205に内蔵の選択部2007a、2007b、2007cにそれぞれ出力する。制御部1301は、例えば図4(c)に示したようなタイミングでモード切替信号を出力部1205に内蔵の選択部2007a、2007b、2007cに出力する。前記モード切替信号はさらに外部出力端子2001dに出力され、記録制御信号として記録データを出力しているか制御データを出力しているかを判別可能にする選択信号としてレーザドライバ1106にも伝送される。
選択部2007a、2007b、2007cは、モード切替信号がLOWレベルの時には記録データ生成部1206からの各出力を選択し、HIGHレベルの時には制御データ送信部1207からの各出力を選択することで、多重化した信号を記録制御信号として、外部出力端子2001a、2001b、2001cへ各々出力する。このようにして記録制御信号としての3本の出力が外部出力端子を経由してレーザドライバ1106に伝送される。
図10にレーザドライバ1106の内部構成の一例を示す。本図を用いて前述の図9にて説明した記録制御信号出力を受信してからの動作例を説明する。なお、図示しないが、図9にて説明した記録再生制御回路1105の外部出力端子2001a、2001b、2001c、及び2001dと、図10に示すレーザドライバ1106の外部入力端子2301a、2301b、2301c、及び2301dとが、それぞれ、接続されているとする。
入力部1204は、第1のレシーバ2302a、2302b、2302cと、第2のレシーバ2303a、2303b、2303cを含む。第1のレシーバ2302a、2302b、2302cは各々外部入力端子2301a、2301b、2301cから受信した記録制御信号を入力とし、外部入力端子2301dから受信したモード切替信号がLOWレベルの時に各入力をそのまま出力し、HIGHレベルの時にはLOW固定出力する。逆に、第2のレシーバ2303a、2303b、2303cは各々外部入力端子2301a、2301b、2301cから受信した記録制御信号を入力とし、外部入力端子2301dから受信したモード切替信号がHIGHレベルの時に各入力をそのまま出力し、LOWレベルの時にはLOW固定出力する。このように、モード切替信号を、記録制御信号として記録データが入力されているか制御データが入力されているかを判別可能にする選択信号として用い、各々を分離することが可能となる。
第1のレシーバ2302a、2302b、2302cは結果として分離された記録データのみを電流駆動部1202へ出力する。第2のレシーバ2303a、2303b、2303cは結果として分離された制御データのみを設定制御部1203へ出力する。
設定部1203は、カウンタ2304、シリアルパラレル変換部2305、レジスタ群2306を含む。以下に制御データを受信し、所定アドレスの設定レジスタの値を更新する動作を説明する。カウンタ2304は第2のレシーバ2303aの出力である転送イネーブル信号と、第2のレシーバ2303bの出力である転送トリガ信号を受けて、転送イネーブル信号がHIGH区間での転送トリガ信号の立ち上がりをカウントする。シリアルパラレル変換部2305は転送トリガ信号及び、第2のレシーバ2303cの出力である転送データ信号を受けて、転送トリガ信号の立ち上がりのタイミングで転送データ信号を順々にラッチしていき、合計12ビット分保持する。転送データが図6の例に示した書式で転送されるとすると、{A3,A2,A1,A0,D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0}の順に保持され、アドレスA[3:0]とデータD[7:0]が全て確定する。レジスタ群2306は16アドレス×8ビット=合計128ビットのレジスタから構成される。一連の転送イネーブルHIGH区間の中で12サイクル目の転送トリガ信号立ち上がりで、アドレスA[3:0]とデータD[7:0]が確定するのと同時に、所定のアドレスA[3:0]に属する8ビットレジスタにデータD[7:0]の値が書き込まれる。
電流駆動部1202はDAコンバータ2307を含む。DAコンバータ2307には、レーザダイオード1201に印加すべき駆動電流値に対応したディジタル値が設定され、設定に応じてレーザダイオード1201に電流を供給する。DAコンバータ2307の入力は設定部1203のレジスタ群2306に保持されている設定値により決定される。また、第1のレシーバ2302a、2302b、2302cの出力である記録データ、つまり図5(c)(d)(e)に示したような記録パルス信号に応じて、レーザダイオード1201に供給される駆動電流を切り替える。
なお、駆動電流の切替はいくつかの方法が考えられる。図示していないが、少なくとも切り替えるパワーレベルに相当する個数(図5(f)の例では4個)以上のDAコンバータを設け、複数のDAコンバータの各入力を設定部1203に内蔵の所定の設定レジスタに接続しておき、各DAコンバータのアナログ出力を高速なアナログスイッチ(図示せず)で記録パルス信号の論理に応じて切り替えるようにしてもよい。また別の方法として、設定部1203に内蔵の複数の設定レジスタ値を記録パルス信号の論理に応じて選択し、選択した値をひとつのDAコンバータに入力してもよい。
なお、図9の出力部1205及び図10の入力部1204において、各信号は1対1の外部端子により1本の配線で伝送する構成としているが、次に述べるように各信号を2本の配線で差動伝送する構成としてもよい。
図11に差動伝送する場合の構成例を示している。本例は図1に示した光ディスク記録装置の全体構成のうち、光ヘッド1102と記録再生制御回路1105の内部構成、及びそれらの間の接続信号線を詳細に示している。
レーザ光源デバイス1201の出射光は光学系1601を通して光ディスク媒体1101の所定の情報トラックに照射され、反射した光は光学系1601を経由して光検出器1603で受光され、受光電流を増幅器1605で増幅し再生RF信号として再生信号処理系1606に伝送される。再生信号処理系1606は再生RF信号から必要な情報を再生する。
また、レーザ光源デバイス1201の出射光はそのまま光検出器1602で受光され、受光電流を増幅器1604で増幅しレーザパワー検出信号としてレーザパワー制御系1607に伝送される。レーザパワー制御系1607はレーザパワー検出信号を用いてレーザパワーが常に適正になるようにレーザ光源デバイス1201の駆動電流を制御する。
出力部1205は差動信号ドライバを内蔵しており、記録データと制御データとが多重化された記録制御信号を4組(8本)の低振幅差動信号として出力する。入力部1204は差増信号レシーバを内蔵しており、4組(8本)の低振幅差動信号を記録制御信号として受信し、記録データと制御データとをそれぞれ取り出す。光ヘッド1102に内蔵されているレーザドライバ1106、増幅器1604及び1605と、メイン基板に実装されている記録再生制御回路1105との間はフレキシブルプリントケーブル1208を通して配線されており、上記4組(8本)の低振幅差動信号の他に、増幅器1604の出力であるレーザパワー検出信号、及び増幅器1605の出力である再生RF信号が通っている。
このように記録制御信号を差動伝送する場合の利点は、ノイズ耐性である。特に電源やグランドを通じて漏れこんでくるようなコモンモードノイズに対しては、差動伝送することにより打ち消しあうことが可能になるので、ノイズ耐性を飛躍的に向上することが可能となる。また、ノイズに強い点を利用して、200mV程度の低振幅差動伝送をすれば、当信号伝送のノイズ耐性とともに、他の信号伝送に対するノイズ源となることを防ぎ、不要輻射を低減することも可能となる。
従って、本図に示しているように再生RF信号やレーザパワー検出信号を同一のフレキシブルケーブルで伝送しても、互いの信号特性に影響を及ぼすことを低減できる。このことは、特に記録パルス信号のような時間軸方向に高速かつ高精度なパルス伝送が要求される場合に有利であり、高速かつ高品質な光ディスク記録装置を構成する上で、有効な手段となる。
次に、記録動作中に記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を伝送する方法について説明する。
図12は記録動作中の記録制御信号及びモード切替信号の波形例を示している。
図12(a)は記録動作中において、記録マークを形成している期間、記録スペースを形成している期間、が時間と共に移り変わる様子を示している。特に、記録変調方式として公知のランレングス制限符号をNRZI形式に変換したものを、図12(e)に示すような変調データとして用いる方式では、記録マークと記録スペースとがおのおの所定の期間継続する。なお、この記録マーク形成期間と記録スペース形成期間とからなる記録動作期間は、実際に記録が行われている期間を示し、記録動作のためのコマンドを受けてからの光ヘッドによるシーク動作等は含まない。
図12(c)は記録チャンネルクロックを示している。記録チャンネルクロックの1周期をTとし、変調データのHIGHレベル期間を記録マーク、LOWレベル期間を記録スペースとすると、図の例では記録動作の一部として、3Tマーク・5Tスペース・4Tマーク・4Tスペース・3Tマークを含む変調データを出力している。図12(d)はモード切替信号を示す。少なくとも記録マークの形成期間を覆うようにモード切替信号をLOWレベルとしている。
図12(b)は、モード切替信号がLOWレベル期間には変調データを出力し、HIGHレベル期間には制御データを出力するように、変調データと制御データとを多重化した信号である。一つ目の3Tマーク前のスペース期間にはA3、A2、A1の3ビットを重畳している。3Tマーク後の5Tスペース期間にはA0、D7、D6の3ビットを重畳している。また、4Tマーク後の4Tスペース期間にはD5、D4の2ビットを重畳している。最後の3Tマーク後のスペース期間にはD3、D2、D1、D0の4ビットを重畳している。
このように変調データのLOW期間、つまり記録スペース部分に相当する期間の一部を利用して、制御データを分散して多重化することが可能である。この例の場合、各記録スペース期間の先頭1Tと末尾1Tを省いた期間をモード切替信号のHIGH期間とし、この期間のチャンネルクロック数に相当するビット数の制御データを記録チャンネルクロックに同期して出力するようにしている。一連の制御データとして連続せず分散しながらも、{A3,A2,A1,A0,D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0}の順番で、出力するようにすれば、モード切替信号HIGHレベル期間の合計が12Tに達した時点で一連の制御データセットを送信することができる。これにより、図7や図8で例示したようなレーザ駆動回路内部の設定レジスタ内容を更新することができる。
記録制御回路はレーザ駆動回路へ、図12(b)(c)を記録制御信号として出力し、図12(d)をモード切替信号として出力するようにすればよい。
このような動作を行う記録制御回路は、図9に説明したような構成と同様の構成で実現可能である。但し、転送イネーブル信号の代わりに、記録データ生成部が生成する変調データをベースにモード切替信号を生成し、モード切替信号HIGHレベル期間に転送トリガ信号を発生して設定データを出力するようにするとよい。
また、トリガ信号の周期を記録チャンネルクロックと同一周期にする場合、転送トリガ信号と記録チャンネルクロック信号とを多重化せず、図12(c)に示す記録チャンネルクロック信号をそのまま外部出力してもよい。これにより、記録チャンネルクロックをトリガ信号として用いることができるため、記録制御回路において記録データ生成部と制御データ送信部とを同一周波数のクロックで動作させることが可能になる。従って、装置の構成を簡素化でき、図12に示す記録制御信号の多重化をより簡単に行うことができる。
一方、このように伝送された記録制御信号を受信するレーザ駆動回路は、図10に説明したような構成と同様の構成で実現可能である。すなわち、入力されたモード切替信号を設定制御部1203が受けて、内蔵のカウンタを動作させ、{A3,A2,A1,A0,D7,D6,D5,D4,D3,D2,D1,D0}の順番で受信した設定データをシリアルパラレル変換して、レジスタ群に含まれる所望のレジスタに保持すればよい。
カウンタの動作としては、モード切替信号のHIGH区間の記録チャンネルクロックをカウントし、12クロック周期のループ(0〜11でループ)動作するようにすれば、図6の例のように一連の設定データが連続して転送されなくても、受信することが可能である。
また、電流駆動部1202にて図12(b)に示す記録制御信号のうち、モード切替信号LOWレベル期間の信号は変調データとは見なさないようにマスク制御することで、変調データのみを適切に分離し、記録マーク部分に適合した記録パルス信号生成及びレーザ光源デバイスの駆動制御を行うことができる。
この方式の利点は、データの記録動作の最中にもレーザパワーの制御を容易に行うことができることである。図6、図9、図10にて説明した方式では、転送イネーブル信号、転送トリガ信号、転送データ信号を含む制御データによりレーザパワーの制御を行う場合、一連の制御データを転送するためには複数ビット(例では12ビット)のデータを連続して転送する必要があった。
本例で説明したように、記録マーク部以外の期間を利用して制御データを分散して送信することにより、データ記録動作の最中にも制御データを多重化し転送することを容易に行うことが可能になる。
なお、上記実施の形態では、記録マーク部以外の期間、すなわち記録スペース形成期間を利用して制御データの多重化を行っているが、記録データとして変調データ及び記録チャンネルクロックを出力する場合にはこれに限定されない。なぜなら、変調データの場合、記録動作中に記録マーク部分と記録スペース部分は交互に出現し、その期間の長さと頻度はほぼ同じである場合が多いから、記録スペース形成以外の期間を利用して制御データの転送を行うようにしても差し支えない。
但し、記録データとして記録パルス信号を出力する場合には、記録パルス信号の変化点が記録マーク部分に集中するため、ここに制御データを重畳するのは困難であり、次に説明するように記録パルス信号の変化点がない期間、つまり所定長さ以上の記録スペース期間を利用するのが有効である。
図13は記録動作中の記録制御信号及びモード切替信号の別の波形例を示している。
図13(a)は記録動作中において、記録マークを形成している期間、記録スペースを形成している期間、が時間と共に移り変わる様子を示している。図13(b)(c)(d)は記録データと制御データとを多重化した記録制御信号、図13(e)はモード切替信号を示している。記録データとしては、図13(f)(g)(h)に示している記録パルス信号が含まれており、それぞれ、図13(b)(c)(d)に示す記録制御信号に多重化されている。制御データとしては、図13(i)に示している設定データと、図13(j)に示している転送トリガ信号が含まれており、それぞれ、図13(c)(d)に示す記録制御信号に多重化されている。
このように、記録データとして変調データではなく記録パルス信号を含む場合にも、記録パルス信号の変化点のない期間(記録スペース期間)を利用して、制御データを重畳することで、記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を伝送することが可能である。
なお、レーザ駆動回路において、記録データと制御データの分離、制御データに基づいた設定レジスタの更新は、先に図12を参照して述べた方法でモード切替信号を用いて行えばよい。よって、その説明は省略する。
図14は記録動作中の記録制御信号の別の波形例を示している。
図14(a)は記録動作中において、記録マークを形成している期間、記録スペースを形成している期間、が時間と共に移り変わる様子を示している。図14(b)(c)(d)は記録データと制御データとを多重化した記録制御信号を示している。記録データとしては、図14(e)(f)(g)に示している記録パルス信号が含まれており、それぞれ、図14(a)(b)(c)に示す記録制御信号として多重化されている。制御データとしては、図14(h)に示している設定データと、図14(i)に示している転送トリガ信号が含まれており、それぞれ、図14(b)(c)に示す記録制御信号として多重化されている。
図13の例と本例との相違点は、記録データと制御データとの判別のためにモード切替信号を用いないことである。モード切替信号の代わりに、記録データと制御データとを判別するための識別ヘッダを記録制御信号として多重化している。記録制御信号(b)・(c)・(d)を所定の期間、それぞれ、LOW・HIGH・LOWとすることで識別ヘッダを表し、識別ヘッダ開始以降、記録制御信号(d)がLOWからHIGHレベルに変化するまでの期間に制御データを重畳している。
ここで、記録制御信号(b)・(c)・(d)=LOW・HIGH・LOWは記録パルス信号の論理として定義されていない値であり、記録パルス信号として予め定義されてない値を利用して、制御データの開始を示す識別ヘッダにする。
図14(k)に記録制御信号(b)・(c)・(d)の論理値とその定義を示している。1はHIGHレベルの信号値、0はLOWレベルの信号値を示している。記録パルス信号として定義されているのは、“000”、“100”、“110”、“111”の4値であり、それぞれレーザパワーレベルP0、P1、P2、P3に対応している。ここで元々未定義の“010”を識別ヘッダの値と定義することで、記録パルス信号の論理値との区別が可能となる。
以上のような識別ヘッダを多重化した記録制御信号を送信することによって、別途モード切替信号を伝送することなく受信側のレーザ駆動回路にて識別ヘッダを検出するだけで記録データと制御データとを判別・分離することが可能になる。
記録制御回路は、記録パルス信号が変化しない期間(記録スペース期間)を利用して、識別ヘッダを挿入する。具体的には、記録スペース部分の記録パルス論理=LOW・HIGH・HIGHに置き換えて、LOW・HIGH・LOWとする。つまり記録制御信号(b)・(c)・(d)=LOW・HIGH・HIGHとなっている状態から、記録制御信号(d)をLOWに変化させてLOW・HIGH・LOWにすることで識別ヘッダの開始となる。以降、記録スペース期間の長さを勘案して送信可能なビット数分、記録制御信号(a)をトグルさせることで転送トリガ信号とする(図14の例では5回ずつになっている)。転送トリガ信号に同期して記録制御信号(b)に設定データを重畳する。送信可能なビット数分転送が終わると、記録制御信号(b)・(c)・(d)=LOW・HIGH・LOWを所定期間継続したあと、記録制御信号(d)をHIGHに戻してLOW・HIGH・HIGHとする。以上のシーケンスが記録スペース期間内に終了するように制御するとよい。
一方、レーザ駆動回路は、記録制御信号(b)・(c)・(d)=LOW・HIGH・LOWを識別ヘッダとして検出し、以降、記録制御信号(d)がLOWからHIGHに変化するまでの間、受信した記録制御信号(b)(c)は制御データであると解釈し、設定データの取り込みを行う。設定データの取り込み方法は図12、18の例と同様であるため説明は省略する。
逆に、上記期間における記録制御信号(b)(c)(d)の変化は記録データではないと解釈し、これをマスクしたものを、記録データ、すなわち記録パルス信号として分離する。具体的には、記録制御信号(b)・(c)・(d)=LOW・HIGH・LOWを検出してから記録制御信号(d)がLOWからHIGHに変化するまでの間は、直前の値にホールド、つまり記録パルス論理=LOW・HIGH・HIGH固定とする。
以上説明したように、記録制御信号に識別ヘッダを多重化することで、記録データと制御データとの識別が可能となり、モード切替信号を別途送信する必要がなくなる。識別ヘッダとして、記録データとして定義されていない論理を用いることで、上記論理を識別ヘッダとして検出し、容易な構成で記録データと制御データの分離が可能となる。
この方式の利点も、データの記録動作の最中にレーザパワーの制御を容易に行うことができることである。図12、図13にて説明したのと同様に、記録マーク部以外の期間を利用して制御データを分散して送信することにより、データ記録の最中にも制御データを多重化し転送することを容易に行うことが可能になる。
図15に記録再生制御回路1105の内部構成に関する別の例、特に前述した制御データとは別の形式での制御方法を実現する制御データ送信部1207の詳細な内部構成例を示す。図の例において、制御データ送信部1207は、アップパルス生成部2102とダウンパルス生成部2103を含む。アップパルス生成部2102は、レーザダイオードへの駆動電流上昇をレーザドライバへ促すアップパルス信号を生成する。ダウンパルス生成部2103は、レーザダイオードへの駆動電流下降をレーザドライバへ促すダウンパルス信号を生成する。
図16にアップパルス信号、ダウンパルス信号、及びそれらによって、時間経過とともに駆動電流量が変化する様子を示す。図16(a)はアップパルス信号を示しており、HIGHレベルのパルス信号印加により駆動電流量の上昇を促す。図16(b)はダウンパルス信号を示しており、LOWレベルのパルス信号印加により駆動電流量の下降を促す。図16(c)は電流駆動量に対応したディジタル値を示しており、アップパルス信号及びダウンパルス信号の印加により、その値が変化していく様子を示している。つまり図の例では、アップパルス信号1個印加によりディジタル値が+1され、ダウンパルス信号1個印加によりディジタル値が−1される。図16(d)は駆動電流量に対応したアナログ値を示しており、図16(c)のディジタル値と同様、アップパルス信号及びダウンパルス信号の印加により、その値が変化していく様子を示している。
このようにアップパルス信号及びダウンパルス信号を用いて、レーザダイオードに印加する駆動電流量を変化させることができるため、これを用いて、レーザパワーが変化するように制御することができる。また逆に、レーザダイオードが発熱や周囲温度の変化等により印加電流に対する発光パワー特性(I−L特性)が変化するような場合に、レーザパワーを一定に保つように駆動電流量を制御することも可能である。
図15の例において、記録データ生成部1206は、モード切替信号、変調データ、記録チャンネルクロックを出力部1205へ出力する。図17にその波形例(記録動作中)を示す。図17(a)は記録動作中において、記録マークを形成している期間及び記録スペースを形成している期間が時間と共に移り変わる様子を示している。図17(b)に示す変調データは、記録変調方式として公知のランレングス制限符号をNRZI形式に変換したものであり、記録マークと記録スペースがおのおの所定の形成期間継続する。図17(c)は記録チャンネルクロックを示しており、その1クロック周期をTとすると、図の例では記録動作の一部として、3Tマーク・5Tスペース・4Tマーク・4Tスペース・5Tマークを含む変調データを出力している。図17(d)はモード切替信号を示す。少なくとも記録マークの形成期間を覆うようにモード切替信号をLOWレベルとしている。1つの記録マークを形成するのに、図5(c)(d)(e)に示したような一連のマルチパルス信号を用いる場合には、少なくとも一連のマルチパルス信号を覆うような期間でモード切替信号をLOWレベルにするとよい。
記録データ生成部1206は、このように生成したモード切替信号を出力部1205に内蔵の外部端子2101aに出力する。また、変調データと記録チャンネルクロックとは、それぞれ、出力部1205に内蔵の選択部2104b、2104cに出力する。また、制御データ送信部1207の出力であるアップパルス信号とダウンパルス信号も、それぞれ、出力部1205に内蔵の選択部2104b、2104cに出力する。
選択部2104b及び2104cは、モード切替信号がLOWレベルの時には、それぞれ、記録データ生成部からの変調データ及び記録チャンネルクロックを選択し、モード切替信号がHIGHレベルの時には、それぞれ、制御データ送信部からのアップパルス信号及びダウンパルス信号を選択し、外部端子2101b及び2101cに出力するように動作する。これにより、記録データと制御データとが多重化された記録制御信号として外部端子2101b、2101cからレーザドライバ1106へ送信することが可能になる。
図18にレーザドライバ1106の内部構成の別の例を示す。本図を用いて前述の図15を用いて説明した記録制御信号出力を受信してからの動作例を説明する。なお、図示しないが、図15にて説明した記録再生制御回路1105の外部出力端子2101a、2101b、及び2101cと、図18に示すレーザドライバ1106の外部入力端子2401a、2401b,及び2401cとが、それぞれ、接続されているとする。
入力部1204は、第1のレシーバ2402、第2のレシーバ2403b、2403cと、第3のレシーバ2404b、2404cを含む。第1のレシーバ2402は外部入力端子2401aから受信したモード切替信号を電流駆動部1202、及び第2のレシーバ2403b、2403c、第3のレシーバ2404b、2404cに送る。第2のレシーバ2403b、2403cはそれぞれ外部入力端子2401b、2401cから受信した記録制御信号を入力とし、第1のレシーバ2402からのモード切替信号がLOWレベルの時に各入力をそのまま出力し、HIGHレベルの時にはLOW固定出力する。逆に、第3のレシーバ2404b、2404cはそれぞれ外部入力端子2401b、2401cから受信した記録制御信号を入力とし、第1のレシーバ2402からのモード切替信号がHIGHレベルの時に各入力をそのまま出力し、LOWレベルの時にはLOW固定出力する。このように、モード切替信号を、記録制御信号として記録データが入力されているか制御データが入力されているかを判別可能にする選択信号として用い、それぞれを判別・分離することが可能となる。
第2のレシーバ2403b、2403cは結果として分離された記録データのみを電流駆動部1202へ出力する。第3のレシーバ2404b、2404cは結果として分離された制御データのみを設定制御部1203へ出力する。
設定制御部1203は、アップダウンカウンタ2405を含む。アップダウンカウンタ2405は第3のレシーバ2404b及び2404cより制御データとして受信したアップパルス信号及びダウンパルス信号を受け、アップパルス信号の立ち上がりで+1カウントアップ、ダウンパルス信号の立ち上がりで−1カウントダウンするように動作する。カウンタの初期値は別途設定するようにしてもよいし、所定値に固定してもよい。このようにすることで、図16(a)(b)(c)にて説明したような駆動電流に対応したディジタル値をアップパルス信号及びダウンパルス信号を用いて制御することが可能になる。
アップダウンカウンタ2405のカウント出力であるディジタル値は電流駆動部1202へ送信される。電流駆動部1202は記録パルス生成部2406と演算部2407、及びDAコンバータ2408を含む。記録パルス生成部2406は第2のレシーバ2403b、2403cより記録データとして受信した変調データ及び記録チャンネルクロックを受け、記録レーザ発光波形の変化点を制御する記録パルス信号を生成する。生成する記録パルス信号は図5(c)(d)(e)にて説明したようなものでもよい。演算部2407はアップダウンカウンタ2405のカウンタ出力値と記録パルス生成部2406からの記録パルス信号とからレーザ発光波形のパワーレベルに対応したディジタルパワー値を生成する。ディジタルパワー値の演算としては、例えばカウンタ出力値に対して、複数のレーザパワーレベルに対応した所定値を乗算した値を記録パルス信号の論理ごとに切り替えたものとすればよい。複数のレーザパワーレベルに対応した複数の所定値は固定でも良いし別途設定により可変にしてもよい。DAコンバータ2408は演算部2407からのディジタルパワー値をアナログ電流値に変換しレーザダイオード1201へ供給する。
このような構成により、アップパルス信号とダウンパルス信号を含む制御データを多重化した記録制御信号を用いて、所定のレーザ発光波形となるようにレーザダイオードの駆動電流を制御することが可能になる。
この方式の利点も、データの記録動作の最中にもレーザパワーの制御を容易に行うことができることである。
図6、図9、図10にて説明した方式では、転送イネーブル信号、転送トリガ信号、転送データ信号を含む制御データによりレーザパワーの制御を行う場合、一連の制御データを転送するためには複数ビット(例では12ビット)のデータを連続して転送する必要があった。
本例で説明したアップパルス信号、ダウンパルス信号を用いる方式では、両パルス信号を複数回の記録スペース期間に分散して送信することも可能であるため、データ記録の最中に制御データの転送を多重化することを容易に行うことが可能になる。
一方、転送イネーブル信号、転送トリガ信号、転送データ信号を含む制御データの転送方式はひろいアドレス空間の設定レジスタを用いて様々な制御を行う場合に適しているので、両方式を併用するとより効果的である。
図19にレーザドライバ1106の内部構成の別の例を示す。本図において、図18にて説明した内部構成要素と同一符号を付与したものは、同様の機能・動作を実現するため、その説明は省略する。図18の構成に対する図19の構成の主な相違点は、図18の構成がアップダウンカウンタと演算器を含むディジタル信号処理で構成されているのに対し、図19の構成がチャージポンプとローパスフィルタを含むアナログ信号処理で構成されている点である。以下に動作を説明する。
設定制御部1203はチャージポンプ2501とローパスフィルタ2502とを含む。チャージポンプ2501は、第3のレシーバ2404b及び2404cから、アップパルス信号及びダウンパルス信号を受け、電流を出力する。アップパルス信号としてHIGHパルスが印加されると出力電流量が増加し、ダウンパルス信号としてLOWパルスが印加されると出力電流量が減少する。ローパスフィルタ2502はチャージポンプ2501の出力電流の高域成分を除去しノイズを平滑化する役割をする。
電流駆動部1202は記録パルス生成部2406と電流増幅器2503a、2503b、2503cを含む。各電流増幅器の入力にはローパスフィルタ2502の出力が印加され、所定のゲイン(増幅率)で電流増幅し出力する。各電流増幅器2503a、2503b、2503cによる増幅率は、それぞれ、PK、BS、BTであり、固定値もしくは可変設定される。記録パルス生成部2406からは図5(c)(d)(e)に示したのと同等の記録パルス信号が出力され、それぞれ、各電流増幅器2503a、2503b、2503cに接続される。各電流増幅器2503a、2503b、2503cは、接続された記録パルス信号がHIGHレベルの時にのみ、増幅電流を出力し、LOWレベルの時は電流を遮断する。
このような構成により、アップパルス信号とダウンパルス信号を含む制御データを多重化した記録制御信号を用いて、所定のレーザ発光波形となるようにレーザダイオードの駆動電流を制御することが可能になる。
以上、記録すべき情報を含む記録データと、レーザパワー制御等を行うための制御データとを多重化した記録制御信号を生成し送信する記録制御回路の構成と、記録制御信号を受信し、受信した記録制御信号から取り出した記録データと制御データとを用いてレーザ光発振デバイスを駆動するレーザ駆動回路の構成と、これらを含む光ディスク記録装置の構成について説明した。
なお、本発明の実施の形態においては光ディスク記録装置に関する構成を説明したが、記録媒体へ情報の記録を行うために、記録すべき情報を含む記録データと記録を適正に行うための制御データとを両方用いるさまざまな情報記録装置、例えば光磁気ディスク装置や磁気ディスク装置にも応用することが可能であることはいうまでもない。
また、本発明の実施の形態において説明した記録データ生成部や制御データ生成部等の動作はコンピュータプログラムにより実行されるものであってもよい。
上記実施の形態で説明した光ディスク記録装置は、LSIなどの半導体装置により一部を1チップ化してもよい。例えば、図1の記録再生制御回路を1チップ化してもよく、或いは同記録再生制御回路、再生信号増幅器及びサーボを1チップ化してもよい。
なお、ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてあり得る。
その他、本実施の形態において説明した如何なる具体的構成、具体的数値をも、本発明を限定するものとはならない。ただ本発明は特許請求の範囲においてのみ規定されるものである。
本発明は半導体レーザ等のレーザ光源デバイスを用いて情報記録媒体へ光ビームを照射することで情報の記録を行う情報記録装置に関するもので、特に、レーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置、記録すべき情報を含む記録制御信号を生成しレーザ駆動装置へ出力する記録制御装置、及び記録制御装置からレーザ駆動装置への信号伝送方法に関する。
本発明に係る光ディスク記録装置の構成を示すブロック図 本発明に係る記録再生制御回路及びレーザ駆動回路の構成例を示すブロック図 本実施の形態に係る記録再生制御回路の内部構成例を概略的に示すブロック図 本実施の形態における情報の記録再生動作のタイミングを示す図 本実施の形態における記録データ出力波形例及び光ディスクへ記録を行う様子を説明する模式図 本実施の形態における制御データ出力波形の一例を示す図 本実施の形態におけるレーザドライバ内部レジスタマップ例を示す図 本実施の形態における別のレーザドライバ内部レジスタマップ例を示す図 本実施の形態に係る記録再生制御回路の内部構成例を示すブロック図 本発明に係るレーザドライバの内部構成例を示すブロック図 本発明に係る記録再生制御回路及びレーザ駆動回路の内部構成例を示すブロック図 記録動作中の記録制御信号及びモード切替信号の波形例を示す図 記録動作中の記録制御信号及びモード切替信号の別の波形例を示す図 記録動作中の記録制御信号の別の波形例を示す図 本実施の形態に係る別の記録再生制御回路の内部構成例を示すブロック図 本実施の形態における制御データ出力波形の一例を示す図 本実施の形態における記録動作の波形例を説明するタイミング図 本実施の形態に係る別のレーザドライバの内部構成例を示すブロック図 本実施の形態に係るさらに別のレーザドライバの内部構成例を示すブロック図
符号の説明
1101 光ディスク媒体
1102 光ヘッド
1103 再生信号増幅器
1104 サーボ
1105 記録再生制御回路
1106 レーザドライバ
1107 ディスクモータ
1108 記録制御信号
1201 レーザダイオード
1202 電流駆動部
1203 設定制御部
1204 入力部
1205 出力部
1206 記録データ生成部
1207 制御データ送信部
1208 フレキシブルプリントケーブル

Claims (28)

  1. 光ディスクへ情報の記録を行うためレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置へ記録制御信号を出力する記録制御装置であって、
    前記光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データを生成する記録データ生成部と、
    前記レーザ駆動装置を制御する制御データを生成する制御データ生成部と、
    前記記録データと前記制御データとを多重化した前記記録制御信号を出力する出力部と、
    前記記録データ生成部、前記制御データ生成部及び前記出力部のうちの少なくとも一つを制御する制御部と、
    を備える記録制御装置。
  2. 前記制御部は、前記記録データを出力するか前記制御データを出力するかを選択するモード切替信号を生成し、
    前記出力部は、前記モード切替信号に応じて前記記録データと前記制御データとを選択的に出力する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  3. 前記出力部は、前記記録データを出力しているか前記制御データを出力しているかを判別可能な選択信号をさらに出力する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  4. 前記制御部は、少なくとも前記光ディスクへ情報の記録を行う記録動作期間以外において前記出力部が前記制御データを選択するように制御する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  5. 前記制御部は、少なくとも前記光ディスクへ情報の記録を行う記録動作期間であってかつ記録マークを形成しない期間に前記出力部が前記制御データを選択するように制御する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  6. 前記制御部は、少なくとも前記光ディスクへ情報の記録を行う記録動作期間を示す記録ゲート信号を生成し、
    前記記録データ生成部は、前記記録ゲート信号を基準に記録データの生成を行い、
    前記出力部は、前記記録ゲート信号に基づいて、前記記録動作期間中には前記記録データを出力し、前記記録動作期間以外には前記制御データを出力するように前記記録制御信号を出力する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  7. 前記制御部は、前記制御データを分散して転送するように、前記制御データ生成部及び前記出力部を制御する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  8. 前記制御部は、多重化した前記記録制御信号から前記記録データと前記制御データとを判別可能な識別ヘッダを生成し、
    前記出力部は、前記識別ヘッダを含むように前記記録制御信号を出力する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  9. 前記記録データ生成部は、所定の規則に則って変調された変調データと、前記変調データに同期したクロック信号を含むように前記記録データを生成する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  10. 前記記録データ生成部は、前記光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ発光波形を制御するパルス信号を含むように前記記録データを生成する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  11. 前記制御データ生成部は、前記レーザ駆動装置に保持される設定データと、前記レーザ駆動装置が前記設定データを保持するタイミングを示すトリガ信号と、前記設定データの送信期間を示すイネーブル信号とを含むように前記制御データを生成する、請求項1に記載の記録制御装置。
  12. 前記制御データ生成部は、前記光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ発光パワーレベルを制御するパワー設定コードを含むように前記制御データを生成する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  13. 前記制御データ生成部は、前記光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ光源デバイスへの駆動電流値を制御する電流値設定コードを含むように前記制御データを生成する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  14. 前記制御データ生成部は、前記光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ光源デバイスへの駆動電流量の上昇及び下降を制御する駆動電流量制御信号を含むように前記制御データを生成する、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  15. 前記出力部は、前記記録制御信号を低振幅差動出力する差動信号ドライバ回路を備える、
    請求項1に記載の記録制御装置。
  16. 光ディスクへ情報の記録を行うためレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置であって、
    前記光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データと前記レーザ駆動装置を制御する制御データとを多重化した記録制御信号を受信し、前記記録制御信号から前記制御データと前記記録データとをそれぞれ取り出す入力部と、
    前記制御データを保持する制御データ保持部と、
    前記記録データ及び前記制御データに基づいてレーザ光源デバイスを駆動する駆動信号を出力する出力部と、
    を備えるレーザ駆動装置。
  17. 前記入力部は、前記記録データと前記制御データとを判別可能にするための選択信号をさらに受信し、前記選択信号に基づいて、前記記録制御信号から前記制御データを取り出す、
    請求項16に記載のレーザ駆動装置。
  18. 前記記録制御信号は前記記録データと前記制御データとを判別可能にするための識別ヘッダを含み、
    前記入力部は、前記識別ヘッダを検出して前記記録制御信号から前記制御データを取り出す、
    請求項16に記載のレーザ駆動装置。
  19. 前記制御データは、前記制御データ保持部により保持される設定データと、前記設定データを保持するタイミングを示すトリガ信号と、前記設定データの送信期間を示すイネーブル信号とを少なくとも含み、
    前記制御データ保持部は、前記トリガ信号及び前記イネーブル信号に基づいて、前記設定データを保持する、
    請求項16に記載のレーザ駆動装置。
  20. 前記制御データは、前記光ディスクへ情報の記録を行う際のレーザ発光パワーレベルを制御するパワー設定コードを少なくとも含み、
    前記制御データ保持部は、前記制御データに含まれる前記パワー設定コードを保持し、
    前記出力部は前記パワー設定コードに基づいてレーザ光源デバイスの駆動信号レベルを変化させる、
    請求項16に記載のレーザ駆動装置。
  21. 前記制御データは、前記光ディスクへ情報の記録を行う際の前記レーザ光源デバイスへの駆動電流値を制御する電流値設定コードを少なくとも含み、
    前記制御データ保持部は、前記制御データに含まれる電流値設定コードを保持し、
    前記出力部は保持された前記電流値設定コードに基づいて前記レーザ光源デバイスの駆動電流値を変化させる、
    請求項16に記載のレーザ駆動装置。
  22. 前記制御データは、前記光ディスクへ情報の記録を行う際の前記レーザ光源デバイスへの駆動電流量の上昇及び下降を制御する駆動電流量制御信号を少なくとも含み、
    前記出力部は、前記制御データに含まれる前記駆動電流量制御信号に基づいて、前記レーザ光源デバイスの駆動電流量を上昇もしくは下降させる、
    請求項16に記載のレーザ駆動装置。
  23. 前記記録制御信号は低振幅差動信号として伝送され、
    前記入力部は前記低振幅差動信号を受信する差動信号レシーバ回路を備える、
    請求項16に記載のレーザ駆動装置。
  24. 光ディスクへ情報の記録を行う情報記録装置であって、
    前記光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データを生成する記録データ生成部、レーザ駆動装置を制御する制御データを生成する制御データ生成部、前記記録データと前記制御データとを多重化した記録制御信号を出力する出力部、及び前記記録データ生成部、前記制御データ生成部、並びに前記出力部のうちの少なくとも一つを制御する制御部を有する記録制御装置と、
    前記記録制御装置から出力される前記記録制御信号を受信し前記記録制御信号から前記制御データと前記記録データとをそれぞれ取り出す入力部、前記制御データを保持する制御データ保持部、及び前記記録データ及び前記制御データに基づいて駆動信号を出力する出力部を有するレーザ駆動装置と、
    前記駆動信号により駆動され前記光ディスクへレーザ光を照射するレーザ光源デバイスと、
    を備える情報記録装置。
  25. 光ディスクへレーザ光を照射することにより情報の記録を行う情報記録装置において、前記光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データ及び前記光ディスクへ照射するレーザ光のレベルを制御する制御データを生成し伝送する記録制御装置と、前記光ディスクへレーザ光を照射するレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置との間の信号伝送方法であって、
    前記記録データと前記制御データとを多重化した記録制御信号を、前記記録制御装置から前記レーザ駆動装置へ伝送する、
    信号伝送方法。
  26. 光ディスクへレーザ光を照射することにより情報の記録及び再生を行う情報記録装置において、前記光ディスクへレーザ光を照射するレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置と、前記光ディスクへ照射されたレーザ光の反射光を電気信号として検出する検出装置と、前記光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データ及び前記光ディスクへ照射するレーザ光のレベルを制御する制御データを生成し前記レーザ駆動装置へ送信するとともに前記検出装置からの前記電気信号を受信し情報を再生する記録再生制御装置との間の信号伝送方法であって、
    前記記録データと前記制御データとを多重化した記録制御信号を低振幅差動信号として、前記記録制御装置から前記レーザ駆動装置へ伝送する、
    信号伝送方法。
  27. 光ディスクへ情報の記録を行うためレーザ光源デバイスを駆動するレーザ駆動装置へ記録制御信号を出力し、情報の再生を行うため前記光ディスクへ照射されたレーザ光の反射光を電気信号として検出する検出装置から電気信号を受信する記録再生制御装置であって、
    前記光ディスクへ記録すべき情報を含む記録データを生成する記録データ生成部と、
    前記レーザ駆動装置を制御する制御データを生成する制御データ生成部と、
    前記記録データと前記制御データとを多重化した前記記録制御信号を前記レーザ駆動装置へ出力する出力部と、
    前記記録データ生成部、前記制御データ生成部、及び前記出力部のうちの少なくとも一つを制御する制御部と、
    前記検出装置からの前記電気信号を受信し情報を再生する再生信号処理部と、
    を備える記録再生制御装置。
  28. 前記出力部は、前記記録制御信号を低振幅差動信号として伝送する、
    請求項27に記載の記録再生制御装置。
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