JP2009146922A - レーザダイオード駆動回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のドライバ回路に対して独立に電流設定が可能であり、チャネル間のスキューが抑制され、さらにフレキシブル基板の信号線数を減少させることが可能なレーザダイオード駆動回路を提供する。
【解決手段】駆動電流値を示す駆動電流値信号をそれぞれ与えられ、駆動電流値を有する電流を出力するN個の電流ドライバ21〜26、レーザダイオード31に与える駆動電流を変化させる時間タイミングを規定するM(M<N)個の入力データを与えられてデコードを行い、各々の電流ドライバの電流出力のオン/オフを制御するオン/オフ信号を生成して各々の電流ドライバに与えるパルスデコーダ12を備え、オン/オフ信号によりオン状態にある電流ドライバから出力された電流を加算して駆動電流としてレーザダイオードに与えることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザダイオード駆動回路に関する。
CD−R/RWや記録型DVD装置において、光ディスクへの情報の記録は、対物レンズによって光ディスクの記録層に集光されたレーザ光を強度変調することで実現されている。
一般的にレーザ光の強度の高い領域がマークとよばれる領域に、強度の低い領域がスペースと呼ばれる領域になり、この2つの領域の光学的な特性差によって2値情報として記録されている。
実際の強度変調された発光波形は、記録クロックを基準とし、記録クロックからある一定時間だけずれた複数のパルスから構成されるマルチパルスと称される波形である。これは、「0」、「1」から成る入力データパターンそのものではなく、複雑に波形生成処理された波形(ストラテジ波形と称する)である。
また、ストラテジ波形を生成する際に、パターン対応記録補償と称される処理を行う場合には、記録マークの高精度化のために入力データパターン(記録するマークの長さとその前後のスペースの長さ)の組み合わせに依存して、マルチパルスを構成する先頭パルスと最後尾パルスのエッジ位置とをリアルタイムで微小な時間だけシフトさせている。
さらに記録速度の高倍速化に伴い、高精度にマーク形成を行うために発光強度の異なる発光パルスからマルチパルスが構成され、これは先頭パルスfp、最終パルスlp、先頭パルスと最終パルスの間の中間パルスmp、及び最終のクーリングパルスcpにより構成されている。
先頭パルス、中間パルス、最終パルスはそれぞれPfp、Pmp、Plpという異なる発光レベルを有し、さらにボトムレベルPbと最終クーリングパルスの発光レベルPcp、消去レベルではPeと6レベルの発光強度から構成されている。メディアによっては全てのレベルが異なる発光強度を有する必要はない。しかし、年々光ディスクの規格が増えていく中にあって、発光強度の数は増えていく傾向にある。
このように、現在の記録型光ディスクストラテジ波形は時間方向のタイミング及び複数の発光強度から成る複雑な波形で構成されている。時間方向のタイミングは、記録クロック周期をTとするとT/32〜T/40という微小な時間間隔で設定される。
ところで、レーザダイオードの電流―出力パワー特性は温度特性を持っており、周囲の温度条件、記録中のレーザダイオード自体の発熱増加、ピックアップヘッド(以下、PUHと称する)周辺のIC類の発熱によって、同一の電流でも出力パワーが変動する特性を持っている。
このような影響を排除するため、従来、レーザ発光の一部を光学的に分岐し、出力パワーを直接モニタしてモニタ信号が常に一定になるようにフィードバック制御(Auto Power Control、APCと略す)を行っている。
一方、最近の記録型光ディスク装置の技術進展に伴い、DVD系の光ディスクにおいては光ディスクの記録層が2層に成っている2層光ディスクの規格化、開発が行われている。
2層光ディスクは1層光ディスクに比べて、より大きなレーザ発光強度が必要である。さらに、DVD16倍速に代表されるような高速記録化の進展とあわせて、年々レーザダイオードの高パワー化が進んでいる。
それに伴い、レーザダイオードの電流駆動を行うレーザダイオード駆動回路(Laser diode driver)−ICには、より大きな電流駆動能力(例えば500mA)以上が要求され続けている。
また、次世代光ディスク装置では、光源として青紫色レーザを用いている。次世代光ディスク装置では、当初から2層の光ディスクを前提に規格化が進んでおり、さらに進む高倍速化に伴って青紫色レーザダイオードを駆動するレーザダイオード駆動回路にもより大きな電流駆動能力が必要となっている。
ところで、従来の記録型光ディスク装置において、レーザダイオード駆動回路には大きく分けて2つの方式が存在していた。
第1の方式は、複数の電流駆動ドライバ回路を有し、各ドライバ回路のオン/オフスイッチ及び駆動電流値を外部端子から入力する手法である。このレーザダイオード駆動回路では、所望の発光波形を構成するために必要な発光強度のチャネル数だけ電流ドライバ回路が並列に並べられている。
各チャネルのオン/オフ信号のオン/オフ切り替えの微小なタイミング波形は、メイン基板側で生成されてフレキシブル基板を通してピックアップヘッド(PUH)のレーザダイオード駆動回路に伝送される。
また、各チャネルの駆動電流設定値も同様にメイン基板側で生成されフレキシブル基板を介してレーザダイオード駆動回路に入力される。尚、一般的には駆動電流設定値は発光強度設定の精度を確保するために電流入力形式がとられている。
第2の方式は、ライトストラテジ内蔵タイプと称される手法によるものである。レーザダイオード駆動回路では、記録速度の高速化が進むに伴いより問題となっている各チャネルのオン/オフ信号の微小なタイミング信号のフレキシブル基板の伝送による劣化、フレキシブル基板からの高周波成分の不要な輻射を避けるために、各チャネル用のオン/オフ信号のタイミング生成機能(ストラテジ機能)をメイン基板でなくレーザダイオード駆動回路側に内蔵する手法を用いている。
一般に、NRZI形式の記録データ、即ち記録マーク長とスペース長の長さに対応して「1」、「0」が交互に現れるデータを、記録クロックに同期してシリアル転送し、その記録データの入力データパターンの検出を行う。検出したパターンに応じて、基準クロックからのエッジシフト位置(予め、メモリに記憶しておく)を呼び出し、リアルタイムにマルチパルスのパルスエッジ位置を変化させる。
ストラテジ機能の内蔵に伴い、レーザダイオード駆動回路側にPLL(Phase-Locked Loop)回路を内蔵し、レーザダイオード駆動回路内でクロック信号を逓倍することで入力クロック信号の周波数を低くすることができる。
各種ストラテジの設定は、3線式のシリアルインタフェースによって行われる。発光強度の設定は、シリアルインタフェースを介してデジタル情報により行われる。
ライトストラテジ内蔵型のレーザダイオード駆動回路では、ライトストラテジ生成用にシリアルインタフェースが設けられている。シリアルインタフェースは、シリアルクロックSCLK、イネーブル信号SEN、シリアルデータSDATAの3線による制御となっており、シリアルデータSDATAは入出力可能な双方向ポートとなっている。
シリアルインタフェースから出力を行う出力モードは、シリアルインタフェースにより内部レジスタに設定する各種データ値の再確認(リードバック)に用いられる。シリアルインタフェースを介して、内部に複数用意されているレーザ駆動電流設定用レジスタに、駆動電流値に相当するデジタルデータが格納される。同時に、ライトストラテジのモード設定、記録パルスの時間軸方向の時間シフト量の設定を、内蔵するレジスタのうち対応するものに対して行う。
ドライバ回路は、ディジタル/アナログ変換器(DAC)形式の回路により構成されている。ライトストラテジ機能により生成されたパワー変化のタイミング情報に基づいて、ディジタル値としての駆動電流値をDAC型ドライバ回路に設定することで、所望のストラテジ波形が生成される。
このような回路構成により、記録時には必要な最大電流を流すことができる1チャネルのドライバ回路があればよく、発光強度の数が増えても、出力段のドライバ回路は増加しなともよい。
しかし、従来のレーザダイオード駆動回路では、駆動電流値はメイン基板側からフレキシブル基板を介してPUH側に送られる。PUH側の回路基板からフレキシブル基板を介してDSP側に至るまでの物理的距離が長い。また、周辺にはクロック信号やモータドライバ信号等が近接するため、アナログ信号である駆動電流値に外乱ノイズがのりやすいという問題があった。また、各チャネル用のドライバのオン/オフのスイッチング信号も外乱ノイズの影響を同様に受けることになる。ドライバのオン/オフ信号はロジック信号ではあるが、タイミングはT/40(T:クロック周期)と微小な時間差で設定されるため、ノイズの影響を受けやすい。
さらに、複数チャネルのドライバをオン/オフするために、ドライバのオン/オフ信号の各チャネル間のスキューが問題となっている。
また、高倍速化に伴う発光強度数の増加、光ディスクの2層化、CD、DVD規格に加えて青紫色レーザを用いた次世代DVD規格への対応に伴い、各チャネルを構成する電流ドライバの数及びそれぞれのチャネルの電流駆動能力値が増大する必要があるため、チップ面積の増大、ピン数が増加する問題がある。
例えば、CD系で記録チャネル数=4、再生チャネル=1、DVD系で記録チャネル数=5、再生チャネル=1、次世代DVD系で記録チャネル数=6、再生チャネル=1となるとすると、これだけでドライバ回路のチャネル数として18個に達する。
また、外部端子数は、電流設定値用のピンとして6ピン、各ドライバオン/オフ入力ピンとして12ピン(LVDS、6チャネル分)が必要であり、入力側だけで18ピンが必要である。これに伴い、フレキシブル基板を通る信号線数の増加につながる。このように、高倍速化、2層化、次世代DVD規格への対応によりチップ面積の増大、ピン数の増加という問題がより顕著となっている。
一方、ライトストラテジ内蔵型の駆動回路方式では、内部でタイミング波形を生成するため、外乱ノイズの影響、チャネル間スキューの問題は解決される。また、フレキシブル基板を通過する信号線数を減らすことが可能となる。さらに、シリアルインタフェースを介して、各発光強度に応じた電流設定値をレジスタに設定し、出力ドライブ段をDAC形式にすることができるため、ドライバ回路のチャネル数を減らすことが可能である。
しかしその反面、PLL回路を含むストラテジ機能を内蔵する必要がある。このため、その分のチップ面積の増大、高クロック化に伴うシリアルインタフェースにおける記録データの伝送においてタイミング上制約が大きいといった問題があった。
高速ロジック回路で構成されたストラテジ回路の高速動作や低消費電力化のために低電圧プロセス(例えば2.5V以下)と、ドライバ出力段のための高電圧プロセス(例えば5V)とが混在したプロセスを使う必要があり、2系統の電源電圧、接地電圧が必要となって外部端子数が増大する要因も発生する。
出力ドライブにDAC構成の回路を用いることは、ドライバ回路の面積削減には効果があるが、出力電流の電流量制御をレーザダイオード駆動回路方式のように個別のドライバで独立に制御することはできない。このため、APC制御が、オフセットの増減とDAC型出力ドライバからの出力電流の傾きによってのみ行われ、ストラテジ波形の各レベルをそれぞれ独立かつ正確に制御を行うことが困難であった。
以下、従来のレーザダイオード駆動回路を開示した文献名を記載する。
特開2002−245653号公報
本発明は、複数のドライバ回路に対して独立に電流設定が可能であり、チャネル間のスキューが抑制され、さらにフレキシブル基板の信号線数を減少させることが可能なレーザダイオード駆動回路を提供することを目的とする。
本発明の一態様によるレーザダイオード駆動回路は、駆動電流値を示す駆動電流値信号をそれぞれ与えられ、前記駆動電流値を有する電流を出力するN(Nは3以上の整数)個の電流ドライバと、レーザダイオードに与える駆動電流を変化させる時間タイミングを規定するM(Mは2以上、かつM<Nである整数)個の入力データを与えられてデコードを行い、各々の前記電流ドライバの電流出力のオン/オフを制御するオン/オフ信号を生成して各々の前記電流ドライバに与えるパルスデコーダとを備え、前記オン/オフ信号によりオン状態にある前記電流ドライバから出力された電流を加算して前記駆動電流として前記レーザダイオードに与えることを特徴とする。
また、本発明の一態様によるレーザダイオード駆動回路は、N個のディジタル量の駆動電流値信号を与えられてシリアルに入力するシリアルインタフェースと、入力された前記駆動電流値信号をそれぞれ与えられて保持するN個のレジスタと、保持された前記駆動電流値信号を与えられてディジタル/アナログ変換を行ってアナログ量の駆動電流値信号を出力するN個のディジタル/アナログ変換器と、アナログ量の前記駆動電流値信号を与えられ、前記駆動電流値を有する電流を出力するN個の電流ドライバと、レーザダイオードに与える駆動電流を変化させる時間タイミングを規定するM個の入力データを与えられてデコードを行い、各々の前記電流ドライバの電流出力のオン/オフを制御するオン/オフ信号を生成して各々の前記電流ドライバに与えるパルスデコーダとを備え、前記オン/オフ信号によりオン状態にある前記電流ドライバから出力された電流を加算して前記駆動電流として前記レーザダイオードに与えることを特徴とする。
本発明のレーザダイオード駆動回路によれば、複数のドライバ回路に対して独立に電流設定が可能であり、チャネル間のスキューが抑制され、さらにフレキシブル基板の信号線数を減少させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(1)実施の形態1
図1に、本発明の第1の実施形態であるレーザダイオード駆動回路の構成を示す。
レーザダイオード駆動回路10は、シリアルインタフェース11、パルスデコーダ12、電流ドライバ21〜26を備えている。レーザダイオード駆動回路10には、レーザダイオード31が接続されている。
シリアルインタフェース11は、イネーブル信号SEN、シリアルデータSDATA、シリアルクロックSCLKを図示されていないメイン基板上のDSP(Digital Signal Processor)から与えられて入力する。シリアルデータSDATAが入力される外部端子は、入出力が可能な双方向端子となっている。尚、シリアルデータSDATAを外部に出力するモードは、一旦入力されて内部レジスタに設定された各種データ値の再確認(リードバック)の際に用いられる。
パルスデコーダ12には、2系統の入力データWDATA1、WDATA2が入力され、またR/W端子から記録(W)/再生(R)状態を切り替えるための切り替え制御信号R/Wが入力される。
6チャネルの電流ドライバ21〜26には、各電流ドライバ21〜26の電流値を設定するための駆動電流値信号I1〜I6が入力される。
上記構成を備えた本実施の形態1の動作について説明する。
6チャネルの電流ドライバ21〜26に、それぞれ駆動電流値信号I1〜I6が入力されて電流値が設定される。一方、パルスデコーダ12に、2系統の入力データWDATA1、WDATA2が入力される。パルスデコーダ12からは、6個の電流ドライバ21〜26のそれぞれの出力のオン/オフを制御するオン/オフ制御信号が出力される。これにより、所望の電流ドライバ21〜26から設定された電流値を有する電流が出力される。
再生時には、図示されていないリードドライバのみがオンしてDC電流が出力され、電流ドライバ21〜26はオフする。具体的には、リードパワーと称される比較的光量が少ないDC電流に、高周波重畳と称されるレーザノイズ低減を目的として変調をかけた図2に示されたようなAC駆動電流をレーザダイオード31に与える。
記録時には、6チャネルの電流ドライバ21〜26のそれぞれのオン/オフの組み合わせに基づいて電流加算が行われ、記録用の電流駆動波形が生成される。
電流ドライバ21〜26は、それぞれ与えられた駆動電流値信号I1〜I6を所定倍率K1〜K6だけ増幅し、オン/オフ信号がオンのときに駆動電流が出力される。オン状態の電流ドライバ21〜26からの駆動電流が加算され、レーザダイオード31に与えられる。
例えば、電流ドライバ21、24、25がオン状態にあるときは、レーザダイオード31を駆動する電流はI1×K1+I4×K4+I5×K5となる。ここで、K1〜K6は、電流ドライバ21〜26のそれぞれの電流増幅率を示すものとする。
これにより、図3に示されるようなマルチパルスと称される駆動電流波形によって行われ、ピークレベル、イレーズレベル、ボトムレベルの3レベルで合成される。ここでは、一例として電流ドライバ21〜23のオン/オフのタイミングが示されており、これらから出力された電流が加算されて駆動電流波形が生成される。
図4(a)に示されたような記録時における駆動電流波形を生成するときの入力データWDATA1、WDATA2の波形を図4(b)に、電流ドライバ21〜26の電流出力のオン/オフのタイミングを規定するオン/オフ信号の波形を図4(c)にそれぞれ一例として示す。尚、この例では3レベルの記録波形について説明しているが、他のレベル、例えば4レベル、5レベル以上において同様に記録電流波形を生成することができる。
記録電流波形は、リライタブルメディア(CD−RW、DVD−RW等)にデータを記録する際によく用いられている、いわゆるマルチパルス波形と称されるものであって、ここでは6チャネルの波高レベルを有している。
各電流ドライバ21〜26のオン/オフのタイミングは、入力データWDATA1、WDATA2を与えられたパルスデコーダ12が生成するオン/オフ信号により制御される。これにより、各電流ドライバ21〜26からの出力電流が加算され、記録電流波形が生成される。
記録速度、メディアのタイプに応じて、シリアルインタフェース11を介して最適な記録波形になるように記録モードの状態設定を行う状態設定信号がパルスデコーダ12に与えられて、各電流ドライバ21〜26のオン/オフが制御される。
各電流ドライバ21〜26の出力電流が加算され、加算後の電流出力が駆動電流としてレーザダイオード31に与えられ、駆動電流値に相当するパワー(発光強度)を有する光を発光し、データの記録を行う。ここで、2チャネルの入力データWDATA1、WDATA2は、高速記録対応用として低電圧差動信号(Low Voltage Differential Signal、LVDSと略す)となっている。
入力データWDATA1、WDATA2は、それぞれ図示されていないフレキシブル基板を介してメイン基板側に設けられた図示されていないDSPから供給される信号であり、記録電流波形の波高値が変化するタイミング情報を有している。
そのタイミング情報は、クロック周期から所定時間(通常はT/20というように、1クロック周期を整数で分割した時間であって、例えばPLLにより生成される)だけずれたものであり、DSPにより生成される。
入力データWDATA1、WDATA2の波形は、その一例として図4(b)に示されたようなパターンを有し、それぞれの入力データの立ち上がりエッジと立下りエッジのタイミングに関する時間情報を有している。
例えば、入力データWDATA1の最初の立ち上がりエッジ(3)は、図4(a)に示された記録電流波形におけるPeレベルからPfpレベルへの変化のタイミング(Tsfp)を示しており、入力データWDATA1の最初の立下りエッジ(6)はPfpレベルからPbレベルへの変化のタイミング(Tefp)を示している。
同様に、2回目以降の入力データWDATA1の立ち上がりエッジ(5)はPbレベルからPmpレベルへの変化のタイミング(Tsmp)、2回目以降の入力データWDATA1の立ち下がりエッジ(6)はPmpレベルからPbレベルへの変化タイミング(Temp)を示しており、入力データWDATA2の最初の立ち下がりエッジ(7)が来るまでエッジ(5)、(6)が繰り返される。
立ち上がりエッジ(4)は、PbレベルからPlpレベルへの変化のタイミング(Tslp)、入力データWDATA2がローレベルの最中の入力データWDATA1の立ち下がりエッジ(2)はPlpレベルからPclレベルの変化のタイミング(Telp)を示している。
入力データWDATA2の立ち上がりエッジ(1)は、PclレベルからPeレベルへの変化のタイミング(Tlc)を示している。
パルスデコーダ12は、上述したように2チャネルのディジタル値を有する入力データWDATA1、WDATA2に基づき、各電流ドライバ21〜26の出力電流をオン/オフするオン/オフ信号を生成し、図4(c)に示されるような各電流ドライバ21〜26の電流出力をオン/オフする6種類のオン/オフ信号を生成する。オンされた電流ドライバの出力電流が加算されて、図4(a)のような記録電流波形が生成される。
例えば、図4(a)に示されるPfpレベルは電流ドライバ21、25、26がオンしてそれぞれの出力電流が加算されて得られるレベルである。Pmpレベルは、電流ドライバ23、25、26の出力電流が加算されて得られるレベルである。
CD、DVDは、PWM(Pulse Width Modulation)記録と称される記録方式を採用しており、記録マークには複数の長さ(例えば、3T〜14T、但しTはチャネルクロック周期)が混在する。このため、図5に示されたように、マークの長さに応じて記録電流波形のパルスの数、パルスの幅が異なっている。
3Tマークは、Tsfp−Tefp間のファーストパルスTsfpと称されるパルス数1個で構成されており、4Tマークは、ファーストパルスTsfpとTslp−Telp間のラストパルスTlpの2個のパルスで構成される。
5Tマークは、Tsmp−Temp間の中間パルスPbが1個追加されており、6Tマーク以降、中間パルスPmpの数が1個ずつ増えていく。
記録ストラテジの種類によっては、マーク長が2T増えるに従って、中間パルスPbが1個ずつ増えていく2Tストラテジと称される記録波形である場合もある。
図6のフローチャートに、パルスデコーダ12が行う波高レベル選択処理のシーケンスを示す。ここで、図中(A)は入力データWDATA1、(B)は入力データWDATA2を示すものとする。尚、以下のエッジ(1)〜(6)は図4(b)の入力データWDATA1、WDATA2における立ち上がり又は立ち下がりエッジを示す。
ステップS1として、全ての状態において、入力データWDATA2の立ち上がりエッジ(1)を検出すると、ステップS2として消去レベル(Peレベル)の電流が出力される。
(a)記録パルス数が1個の場合
記録パルス数が1個(3Tマーク)の場合における記録電流波形を図7(a)、入力データWDATA1、WDATA2の波形を図7(b)、電流ドライバ21〜26のオン/オフ信号の波形を図7(c)にそれぞれ示す。
消去レベル(Peが選択された状態)で、入力データWDATA1の最初の立ち上がりエッジ(3)と入力データWDATA2がローレベルの状態でのWDATA1の立ち下がりエッジ(2)の時間幅(Tsfp−Tefp)が、そのまま電流ドライバ21、25の電流出力をオンさせるための信号となり、電流ドライバ23、24の電流出力はオフ状態を維持する。
また、入力データWDATA1の立ち上がりエッジ(3)から、入力データWDATA2の立ち上がりエッジ(1)までの時間幅(Tsfp−Tlc)が、電流ドライバ22の電流出力をオフさせる信号、電流ドライバ26をオンさせる信号となる。
この結果生成される記録電流波形は、図6のフローチャートにおいて、ステップS2において消去レベル(Pe)が選択され、ステップS3において入力データWDATA1がローレベルからハイレベルになる立ち上がりエッジ(3)が検知され、ステップS4においてレベルPfpが選択される。
ステップS11において、入力データWDATA2がローレベルで、入力データWDATA1がハイレベルからローレベルに立ち下がるエッジ(2)が検知されると、レベルPclが選択される。入力データWDATA2がローレベルからハイレベルに立ち上がるエッジ(1)が検知されると、レベルPeが選択される。
(b)記録パルス数が2個の場合
記録パルス数が2個(4Tマーク)の場合における記録電流波形を図8(a)、入力データWDATA1、WDATA2の波形を図8(b)、電流ドライバ21〜26のオン/オフ信号の波形を図8(c)にそれぞれ示す。
消去レベル(Peが選択された状態)で、入力データWDATA1の最初の立ち上がりエッジ(3)から立ち下がりエッジ(6)までの時間幅(Tsfp−Tefp)がそのまま電流ドライバ21の電流出力をオンさせる信号となる。尚、電流ドライバ22の電流出力はオフ状態を維持する。
入力データWDATA1の最初の立ち上がり(3)から、入力データWDATA2がローレベルでかつ入力データWDATA1が立ち下がるエッジ(2)までの時間幅(Tsfp−Telp)が、電流ドライバ25の電流出力のオン信号となる。
入力データWDATA1の最初の立ち上がり(3)から、入力データWDATA2の立ち上がりエッジ(1)までの時間幅(Tsfp−Tlc)が、電流ドライバ22の電流出力をオフさせる信号、電流ドライバ26の電流出力をオンさせる信号となる。
入力データWDATA2がローレベルにあり入力データWDATA1が立ち上がるエッジ(4)から立ち下がりエッジ(2)までの時間幅(Tslp−Telp)が電流ドライバ25の電流出力のオン信号となる。
この結果生成される記録電流波形は、図6のフローチャートにおいて、ステップS2において消去レベル(Pe)が選択され、ステップS3において入力データWDATA1がローレベルからハイレベルになる立ち上がりエッジ(3)が検知され、ステップS4においてレベルPfpが選択される。
ステップS5において、入力データWDATA2がハイレベルで入力データWDATA1がハイレベルからローレベルに立ち下がるエッジ(6)において、ステップS6としてレベルPbが選択される。
ステップS7において、入力データWDATA2がローレベルであり、入力データWDATA1がローレベルからハイレベルに立ち上がるエッジ(4)が検知されると、ステップS14においてレベルPlpが選択される。さらに、ステップS15において、入力データWDATA2がローレベルであり、入力データWDATA1がハイレベルからローレベルに立ち上がるエッジ(2)が検知されると、ステップS12においてレベルPclが選択される。この後、入力データWDATA2がローレベルからハイレベルに立ち上がるエッジ(
1)がステップS1において検知されると、ステップS2においてレベルPeが選択される。
(c)記録パルス数が3個以上の場合
記録パルス数が3個以上(4Tマーク以上)の場合における記録電流波形は、上述したように図4(a)、入力データWDATA1、WDATA2の波形は図4(b)、電流ドライバ21〜26のオン/オフ信号の波形は図4(c)にそれぞれ示されるとおりである。
電流ドライバ21〜26の電流出力のオン/オフ信号については、上述した記録パルス数が2個の場合と同様である。
入力データWDATA2がハイレベルであって、入力データWDATA1が2回目以降に立ち上がったエッジ(5)(図6におけるステップS8)から立ち下がりエッジ(6)(図6におけるステップS10)までの時間幅(Tsmp−Temp)のパルス信号が、電流ドライバ23の電流出力をオンする信号となる。
以上のようなシーケンス処理を行うことで、複数のレベルを有する所望のストラテジ波形を生成することが可能となる。
通常、CD系、DVD系ではそれぞれPWM(Pulse Width Modulation)記録と称される記録方式を採用しており、記録マークには複数の長さ(例えば、3T〜14T、Tはチャネルクロック周期)が混在する。そこで、図9(a)〜(d)に一例として示された3T〜6Tマークのように、マークの長さに応じて記録電流波形のパルスの数、パルスの幅が異なっている。尚、図5に示された記録電流波形とは波形のパターンが相違する。
3Tマークは、TsfpとTefpとの間において、先頭パルスと呼ばれるパルスPfp1個で構成されている。4Tマークは、TsfpとTefpとの間の先頭パルスPfp1個と、TslpとTelpとの間の最後尾パルスと呼ばれるパルスPlp1個の合計2個のパルスで構成される。
5Tマークは、先頭パルスPfp1個と最後尾パルスPlp1個との間において、TsmpとTempとの間の中間パルスと呼ばれるパルスPmpが1個追加された構成を有する。6Tマーク以降は、この中間パルスの数が1個ずつ増加した構成を有する。
ストラテジの種類によっては、中間パルスの増減がマーク長が2T増えるに従って1個ずつ増えていく2Tストラテジと呼ばれる記録電流波形である場合もある。
このような記録電流波形は、図10に示されたような2ビットの入力データDATA1、DATA2が与えられるフリップフロップF/F1〜F/F5、数種類のゲート回路(OR回路OR1、AND回路AN1〜AN7、NAND回路NAN1、インバータINV1〜INV7)を備える小規模なパルスデコーダにより生成することができる。
尚、入力データWDATA1、WDATA2が与えられてから出力電流が変化するまでの遅れ時間は回路動作上支障とならない。このため、記録電流波形の生成のためにクロックを必要とする同期回路を用いる必要がなく、通常の電源電圧のレベルで速度上においても十分に処理することが可能である。
従来のレーザダイオード駆動回路では、記録電流波形のレベルの数と同数の電流ドライバの電流出力のスイッチングオン/オフ信号が、DSPからフレキシブル基板を介してレーザダイオード駆動回路に入力される。そのため、記録電流波形のレベル数が増えていくと、各チャネル間におけるオン/オフタイミングの時間的なスキューの問題が発生していた。
本実施の形態1によれば、電流ドライバ21〜26のチャネル数6個より少ない2種類の入力データWDATA1、WDATA2で記録電流波形を成形することができるので、入力データ用の外部入力端子数の削減が可能である。これにより、電流ドライバよりチャネル数が少ない入力データWDATA1、WDATA2で記録電流波形を生成することができるので、タイミングスキューの問題を回避することができる。
尚、本実施の形態1は、DVD用又はCD用のレーザダイオード31の駆動に適用されるが、次世代光ディスク装置における青紫色レーザダイオード等のレーザダイオードの駆動に対しても適用することができる。
2種類の入力データWDATA1、WDATA2を用い、かつタイミング変化を記録電流波形の電流変化点(Tsfp、Tefp、Tsmp、Temp、Tslp、Telp、Tlc)と同一にすることで、既存のDSPとの親和性が高く本実施の形態1によるレーザダイオード駆動回路との接続が容易である。
(2)実施の形態2
本発明の実施の形態2によるレーザダイオード駆動回路の構成を図11に示す。
上記実施の形態1によるレーザダイオード駆動回路10では、外部から6本の外部入力端子I1〜I6を介して各電流ドライバ21〜26に直接アナログ量の駆動電流値信号I1〜I6を設定している。
これに対し、本実施の形態2によるレーザダイオード駆動回路40では、外部からシリアルインタフェース11を介してそれぞれの駆動電流値をディジタル量でレジスタ41〜46に格納する。そして、ディジタル/アナログ変換器(Digital Analog Converter、以下DACと称する)51〜56によりアナログ量に変換された後、電流ドライバ21〜26に与えられて対応した電流が出力される。
本実施の形態2によれば、駆動電流値を設定するための外部入力端子を削減することが可能である。他の構成及び動作は上記実施の形態1と同様であり、説明を省略する。
(3)実施の形態3
図12に、本発明の実施の形態3であるレーザダイオード駆動回路の構成を示す。
図11に示された上記実施の形態2と比較し、受光回路(Photo Detector IC)71がフォトダイオード31の近傍に設けられ、レーザダイオード駆動回路70が、この受光回路71に接続された外部入力端子AINと、外部入力端子AINに接続されたサンプルホールド回路72と、サンプルホールド回路72に接続された外部出力端子AOUTとを備える点で相違する。
レーザダイオード31から出力されたレーザ光が受光回路71に受光され、レーザ光の光強度に対応したアナログ量の受光信号が外部入力端子AINに入力され、サンプルホールド回路72に保持される。サンプルホールド回路72に保持された受光信号は、外部出力端子AOUTから外部に出力される。
図13に、記録時における光強度波形のイレーズパワーをサンプルホールド回路72が検出する際のサンプルタイミングの一例を示す。
レーザダイオード31に与えられる駆動電流の波形は図13(a)に示されるようである。この駆動電流を与えられてレーザダイオード31が発光し、受光回路71が出力する光強度波形は、図13(b)に示されるように複数の照射レベルが混在したマルチパルス波形となる。
同一レベルのイレーズパワーを検出するため、サンプルホールド回路72がサンプルホールドするサンプルホールドタイミング信号が、サンプルホールド回路72に内蔵されたAPC用サンプルホールドタイミング信号生成回路によって生成される。
他の構成要素並びに動作は上記実施の形態2と同様であり、説明を省略する。
ところで、各電流ドライバ61〜66の電流出力をオン/オフするタイミング信号に基づいてレーザダイオード31からレーザ光が発光され、さらにそのレーザ光を受光回路71が受光して光/電気信号変換を行い外部入力端子AINに受光信号が入力までには遅延時間が存在する。以下に、この遅延時間を考慮してサンプルホールドを行う処理について説明する。
(a)イレーズパワーレベルのサンプルホールド
図14に、入力データWDATA1、WDATA2に基づいてイレーズパワーレベルのサンプルホールドを行うサンプルホールドタイミング信号を生成する処理の一例を示す。
上記実施の形態1において図4、図7、図8を参照して述べたように、入力データWDATA1、WDATA2から、時間幅(Tsfp−Tlc)を有するパルス信号(Tsfp−Tlc)がパルスデコーダ12によって生成される。このパルス信号を反転した反転パルス信号/(Tsfp−Tlc)を生成する。
イレーズパワーレベルのサンプルホールドを行うタイミングは、入力データWDATA2の立ち上がりエッジ(1)で行うが、サンプルホールドの開始を規定するサンプルホールド信号は、入力データWDATA2の立ち上がりエッジ(1)から上述の遅延時間分だけ遅らせる必要がある。そこで、例えばサンプルホールド回路72内にゲート遅延回路を設けて所定時間dTだけ遅らせたサンプルホールド信号を生成する。この信号に基づいて、イレーズパワーレベルのサンプルホールドを行う。
(b)ピークパワーレベルのサンプルホールド
図15に、入力データWDATA1、WDATA2に基づいてピークパワーレベルのサンプルホールドを行うサンプルホールドタイミング信号を生成する処理の一例を示す。
上述したイレーズパワーレベルのサンプルホールド信号の生成と同様な手法により、入力データWDATA1、WDATA2を与えられたパルスデコーダ12において、時間幅(Tsfp−Tefp)を有するパルス信号と、時間幅(Tslp−Telp)を有するパルス信号とを生成する。
パルス信号(Tsfp−Tefp)の立ち下がりエッジ(6)から、パルス信号(Tslp−Telp)の立ち上がりエッジ(4)まで時間幅を有するパルス幅を生成する。この後、イレーズパワーレベルのサンプルホールド信号の生成と同様に、パルス信号(Tsfp−Tefp)の立ち下がりエッジ(6)から遅延時間dTだけ遅らせる遅延処理を行うことにより、ピークパワーレベルのサンプルホールド信号を生成することができる。
以上のような手順によりイレーズパワーレベル、ピークレベルのサンプルホールド信号を生成することにより、各電流ドライバ61〜66の電流出力をオン/オフするタイミングからレーザ光の受光信号が外部入力端子AINに入力されるまでの遅延時間を考慮して高い精度でAPC制御を行うことができる。
しかし、上述した手法は一例であって、遅延時間を考慮したサンプルホールド信号を生成する手法はこれに限定されず様々に行うことができる。2種類の入力データWDATA1、WDATA2から、各時間方向のタイミングを規定するタイミングパラメータTsfp、Tefp、Tslp、Telp、Tlc間の時間幅に対応したパルス幅を有するパルス信号を生成し組み合わせることで、所望のタイミングを有するサンプルホールド信号を生成することができる。
また、遅延時間dTの時間幅に対しても複数種類用意しレジスタ等に保持しておき、シリアルインタフェース11からの入力によりいずれかを選択設定することにより、メディアの種類やディスクの読み取り速度に対応したサンプルホールド信号を生成することができる。
本実施の形態3によれば、メイン基板側からフレキシブル基板を介してレーザダイオード駆動回路へサンプルホールドのタイミングを規定する信号を送信する必要性が排除される。
(4)実施の形態4
図16に、本発明の実施形態4によるレーザダイオード駆動回路80の構成を示す。
上記実施の形態3と比較し、レーザダイオード駆動回路80内部にアナログ/ディジタル変換器(以下、ADCと称する)81が設けられている点で相違する。他の構成は上記実施の形態3と同様であり、説明を省略する。
外部入力端子AINから入力された光強度に関する検出信号に対し、サンプルホールド回路72がサンプルホールドを行って保持したアナログ値を、ADC81がディジタルデータに変換し、シリアルインタフェース11を介して外部のメイン基板側に送信する。
本実施の形態4によれば、レーザダイオード31の発光強度を示すディジタルデータを、レーザダイオード駆動回路80の外部にシリアルインタフェース11を介して出力することができる。これにより、フレキシブル基板の配線数の増加を伴うことなく、APCに必要なデータをDSP側に送信することが可能である。
(5)実施の形態5
図17に、本発明の実施の形態5によるレーザダイオード駆動回路90の構成を示す。
本実施の形態5は、上記実施の形態3にAPC回路91〜93を加えたものに相当する。本実施の形態5では、電流ドライバ61〜66のうち、電流ドライバ61〜63に対してAPC回路91〜93を設けてAPCループ111を構成している。APC回路91〜93は、図示されてない外部端子を介してコンデンサ101〜103にそれぞれ接続されている。
APCブロック111において、ピークレベルに関する電流ドライバ61、イレーズレベルに関する電流ドライバ62、リードレベルに関する電流ドライバ63の入力側にそれぞれ接続された3系統の回路構成は共通であり、ピークレベルに関する電流ドライバ61に接続されたDAC51、DAC1051、APC回路91の構成を例にとり、図18を用いて説明する。
APC回路91は、サンプルホールド回路1001、APC比較アンプ1004、オペアンプ1005、ホールドスイッチ1006、リセットスイッチ1007、チャージスイッチ1008を有し、さらにコンデンサ101に接続されている。ここで、APC回路91からサンプルホールド回路1001を除く部分が、パワー制御回路に相当する。
DAC51には、ディジタル量の目標パワー値がシリアルインタフェース11を介して入力されてアナログ量に変換され、設定される。
一方、DAC1051には、APCフィードバックループ開始時のディジタル量の初期電流値が与えられてアナログ量に変換され、設定される。このDAC1051から出力されたアナログ量の初期値電流設定値がオペアンプ1005に与えられて増幅される。チャージスイッチ1008がオンすると、この増幅された値に応じてコンデンサ101が充電される。
APC比較アンプ1004は、目標パワー値が設定されたDAC51の値と、サンプルホールド回路1001によって検出された光強度検出値とを与えられて比較し、その値の差を増幅して出力する。
各アナログスイッチ(ホールドスイッチ1006、リセットスイッチ1007、チャージスイッチ1008)は、各種状態(APC状態、ホールド状態、リセット状態、チャージ状態)を決定するものである。
以下に、このような構成を備えたAPC回路91の動作について説明する。
外部入力端子AINから入力されたアナログ量の光強度検出信号がサンプルホールド回路1001に入力される。サンプルホールド回路1001は、上記実施の形態4において述べたサンプルタイミング信号1013Aに従って所定のタイミングで選択的にサンプリングを行って取り込み、光強度の検出信号1011を出力する。
パワー設定値を与えられてDAC51によりアナログ量に変換され、このパワー設定値と、サンプルホールド回路1001から出力された検出信号1011とがAPC比較アンプ1004に入力されて比較される。比較結果は、APCモード切り替えタイミング信号1013Bによりオン/オフが制御されるホールドスイッチ1006がオンしている間、コンデンサ101に印加される。リセットスイッチ1007がオンすると、APC比較アンプ1004の出力端子が接地される。
APC比較アンプ1004は、サンプルホールドされた光強度の検出信号1011の値とDAC51からの出力であるパワー設定値信号1012の値とを比較して、光強度の検出信号値がパワー設定値より大きい場合に、コンデンサ101を放電する方向(コンデンサ101の両端子間の電圧が小さい方向)に、逆に光強度の検出信号値がパワー設定値より小さい場合には、コンデンサ101を充電する方向(コンデンサ101の両端子間の電圧を大きくする方向)に作用する。
ここで、コンデンサ101の両端子間電圧が、駆動電流設定値信号1015として電流ドライバ61に与えられて出力電流の増減が制御されることで、APCフィードバックループが形成される。
本実施の形態5によれば、レーザダイオード31、フォトダイオード回路71、レーザダイオード駆動回路90の3部品でAPCフィードバックループをピックアップヘッド上で閉じた状態で構成することが可能となる。よって、フレキシブル基板を介すことなくAPCフィードバックループを実現することができるため耐雑音性に優れている。また、フレキシブル基板上の信号線の増加を防止することができる。
ここで、ホールドスイッチ1006、リセットスイッチ1007、チャージスイッチ1008は、APCフィードバックループが形成されるAPC状態、ホールドモード、リセットモード、チャージモードを設定するためのアナログスイッチである。各モード毎のオン/オフ状態は図19に示されるようである。各スイッチ1006〜1008のオン/オフのスイッチングを制御するスイッチング制御信号(A)、(B)、(C)は、図17に示されたパルスデコーダ12から出力されサンプルホールド回路72を経て出力されるスイッチング制御信号1013Bに含まれるものである。
他のイレーズレベルに関する電流ドライバ62に接続されたDAC52、DAC1052及びAPC回路92、リードレベルに関する電流ドライバ63に接続されたDAC53、DAC1053及びAPC回路93については、上述したピークドライバ616に接続されたDAC53、DAC1053及びAPC回路93と同様であり、説明を省略する。
通常、APCフィードバックループが動作している状態では、ホールドスイッチ1006のみがオンする。APCフィードバックループは温度変動に追従して一定の駆動電流をレーザダイオード31に供給するために行うものであり、制御帯域は数KHz以下というように低い領域である。このため、コンデンサ101の容量は0.01μF〜1μFというように比較的大きく、図示されていない外部端子を介して接続された外付け部品となっている。容量が大きいため、コンデンサ101を接地電圧から所望の電圧まで充電するには一定の時間がかかることになる。
例えば、再生モードと記録モードとの切り換え時等において、コンデンサ101の両端電圧に相当する駆動電流設定値信号1015が接地電圧を開始点としてAPCフィードバックループが動作する場合、モード切り替え時点から所望の光強度で一定状態に至るまでに数十(μsec)程度の時間を要する。よって、その間は所望の光強度を低い精度でしか得られていないこととなる。
そこで、電流ドライバ61〜66のうち対応する電流ドライバの電流出力がオフしている状態で、チャージスイッチ1008のみをオンさせて充電モードとし、コンデンサ101の両端電圧が初期電流値設定用のDAC1051の値に到達するように充電しておく。そして、ホールドスイッチ1006をオンすると同時にチャージスイッチ1008をオフしてAPCフィードバックループの動作を開始することで、所望の光強度に至るまでの時間が短縮される。
また、リードモードとライトモードとを短時間で切り換える場合、ホールドスイッチ1006をオフ状態とし、APCフィードバックループが動作していない間、APCフィードバックループを終了させる直前における駆動電流設定値をコンデンサ101に保持しておく。このコンデンサ101に充電された電圧を、APCフィードバックループ再開時において初期電流設定値として使用することができるので、所望の発光強度が得られるまでの立ち上げ時間を短縮することができる。
上述したように、実施の形態1〜5によれば、記録電流の変化するタイミングを規定する2種類の入力データWDATA1、WDATA2を用いて、3チャネル以上のドライバ回路をオン/オフするパルスデコーダを内蔵することにより、従来各チャネル毎に独立してオン/オフのタイミングを規定する入力信号が必要だったのに対し、チャネル間のオン/オフのスキューが軽減され、さらにフレキシブル基板上の配線数の減少、入力端子数の削減が可能となる。
上記実施の形態はいずれも一例であって、本発明の技術的範囲内において様々に変形することが可能である。例えば、本実施の形態では電流ドライバが6チャネル、入力データWDATA1、WDATA2が2チャネルであるが、これに限らず電流ドライバのチャネル数Nより入力データのチャネル数Mが少ない関係にあれば本発明を適用することができる。
本発明の実施の形態1によるレーザダイオード駆動回路の構成を示される回路図。 同実施の形態1における再生モード時におけるAC駆動電流波形を示すグラフ。 同実施の形態1における記録モード時における駆動電流波形を示すグラフ。 同実施の形態1における記録モード時における記録電流波形、入力データ波形、及びパルスデコーダ出力波形を示すグラフ。 同実施の形態1における3T〜6Tマークの記録電流波形を示す説明図。 同実施の形態1におけるパルスデコーダの波高レベル選択処理のシーケンスを示すフローチャート。 同実施の形態1において記録パルス数が1個の場合における記録電流波形、電流ドライバの電流出力のオン/オフ信号の波形を示すグラフ。 同実施の形態1において記録パルス数が2個の場合における記録電流波形、電流ドライバの電流出力のオン/オフ信号の波形を示すグラフ。 同実施の形態1における3T〜6Tマークの他の記録電流波形を示す説明図。 同実施の形態1におけるパルスデコーダの構成を示す回路図。 本発明の実施の形態2によるレーザダイオード駆動回路の構成を示される回路図。 本発明の実施の形態3によるレーザダイオード駆動回路の構成を示される回路図。 同実施の形態3における記録モード時での駆動電流波形、受光信号波形、サンプルホールド信号波形を示すタイムチャート。 同実施の形態3におけるイレーズパワーレベルのサンプルホールド信号を生成するための入力データ波形、パルス信号波形を示したタイムチャート。 同実施の形態3におけるボトムパワーレベルのサンプルホールド信号を生成するための入力データ波形、パルス信号波形を示したタイムチャート。 本発明の実施の形態4によるレーザダイオード駆動回路の構成を示される回路図。 本発明の実施の形態5によるレーザダイオード駆動回路の構成を示される回路図。 同実施の形態5におけるAPC回路の構成を示した回路図。 同実施の形態5における各種モードとホールドスイッチ、リセットスイッチ、チャージスイッチのオン/オフの関係を示す説明図。
符号の説明
10、40 レーザダイオード駆動回路
11 シリアルインタフェース回路
12 パルスデコーダ
21〜26、61〜66 電流ドライバ
31 レーザダイオード
41〜46 レジスタ
51〜56 DAC
71 受光素子
72 サンプルホールド回路
91〜93 APC回路

Claims (5)

  1. 駆動電流値を示す駆動電流値信号をそれぞれ与えられ、前記駆動電流値を有する電流を出力するN(Nは3以上の整数)個の電流ドライバと、
    レーザダイオードに与える駆動電流を変化させる時間タイミングを規定するM(Mは2以上、かつM<Nである整数)個の入力データを与えられてデコードを行い、各々の前記電流ドライバの電流出力のオン/オフを制御するオン/オフ信号を生成して各々の前記電流ドライバに与えるパルスデコーダと、
    を備え、
    前記オン/オフ信号によりオン状態にある前記電流ドライバから出力された電流を加算して前記駆動電流として前記レーザダイオードに与えることを特徴とするレーザダイオード駆動回路。
  2. N(Nは3以上の整数)個のディジタル量の駆動電流値信号を与えられてシリアルに入力するシリアルインタフェースと、
    入力された前記駆動電流値信号をそれぞれ与えられて保持するN個のレジスタと、
    保持された前記駆動電流値信号を与えられてディジタル/アナログ変換を行ってアナログ量の駆動電流値信号を出力するN個のディジタル/アナログ変換器と、
    アナログ量の前記駆動電流値信号を与えられ、前記駆動電流値を有する電流を出力するN個の電流ドライバと、
    レーザダイオードに与える駆動電流を変化させる時間タイミングを規定するM(Mは2以上、かつM<Nである整数)個の入力データを与えられてデコードを行い、各々の前記電流ドライバの電流出力のオン/オフを制御するオン/オフ信号を生成して各々の前記電流ドライバに与えるパルスデコーダと、
    を備え、
    前記オン/オフ信号によりオン状態にある前記電流ドライバから出力された電流を加算して前記駆動電流として前記レーザダイオードに与えることを特徴とするレーザダイオード駆動回路。
  3. 前記レーザダイオードの発光強度を示す検出信号を入力するアナログ入力端子と、
    前記入力データに基づき、前記検出信号のレベルを所定のタイミングに従って取り込んで保持し、外部に出力するサンプルホールド回路と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2記載のレーザダイオード駆動回路。
  4. 前記レーザダイオードの発光強度を示す検出信号を入力するアナログ入力端子と、
    前記入力データに基づき、前記検出信号のレベルを所定のタイミングに従って取り込んで保持して出力するサンプルホールド回路と、
    前記サンプルホールド回路から出力された前記検出信号のレベルをディジタル量に変換して出力するアナログ/ディジタル変換器と、
    をさらに備え、
    前記シリアルインタフェースは、前記アナログ/ディジタル変換器から出力された前記ディジタル量の検出信号のレベルを外部に出力することを特徴とする請求項2記載のレーザダイオード駆動回路。
  5. 前記レーザダイオードの発光強度を示す検出信号を入力するアナログ入力端子と、
    前記入力データに基づき、前記検出信号のレベルを所定のタイミングに従って取り込んで保持して出力するサンプルホールド回路と、
    L(Lは1以上で、かつN以下の整数)個設けられ、N個のうちの対応するL個の前記ディジタル/アナログ変換器から出力された前記駆動電流値信号と、前記サンプルホールド回路から出力された前記検出信号のレベルとを与えられて比較し、比較した結果に基づいて前記電流ドライバの前記駆動電流値を制御する制御回路と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項2記載のレーザダイオード駆動回路。
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