JPWO2006107006A1 - 透明板 - Google Patents
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Abstract
本発明の透明板は、少なくとも1枚の透明体と位相差フィルムとを有し、表示光源から投影される表示光を反射させることにより、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて該観測者に視認させる表示装置に用いるための透明板において、当該位相差フィルムを特定の条件で配置されたものである。これによって、二重像を見にくくし、表示品質の高い表示装置を得ることが可能となる。この表示装置としては、例えば、車両用、船舶用あるいはその他前方視野内に情報を表示させるHUDなどに適用できる。
Description
本発明は透明板に関し、さらに詳しくは、ヘッドアップディスプレイ(以下HUD)などの表示装置に有用な透明板に関する。
近年車両用、船舶用、航空機用などにおいて、前方視野内に情報を表示させるHUDなどにより、安全性、利便性の向上が図られている。HUDは表示器の表示光を透明板状体に投射して、該透明板の表面、透明板の表面あるいは内部に設けた反射膜などで、表示光を反射させ、前方視野内に該表示光を結像させて視認させる。透明板としては単板あるいは積層のガラス、プラスチックからなるが、層間屈折率差の大きい界面、例えば透明板裏面と空気界面での反射が避けられず、像が二重に視認される欠点があった。
特開平2−141720号公報および特開平10−96874号公報には、上記欠点を解消するために、透明板にλ/2相当の位相差を有する位相差フィルムを設けることが提案されている。
しかしながら、位相差フィルムを設けるにあたって最も重要である位相差フィルムの位相差値および配置角度については詳細に開示されていない。また、位相差フィルムの具体的材料としてポリビニルアルコールが開示されているが、ガラス転移点温度80℃程度と低く、吸湿性も有するので、表示装置に用いるには耐熱性や耐久性の問題が懸念される。
特開平2−141720号公報および特開平10−96874号公報には、上記欠点を解消するために、透明板にλ/2相当の位相差を有する位相差フィルムを設けることが提案されている。
しかしながら、位相差フィルムを設けるにあたって最も重要である位相差フィルムの位相差値および配置角度については詳細に開示されていない。また、位相差フィルムの具体的材料としてポリビニルアルコールが開示されているが、ガラス転移点温度80℃程度と低く、吸湿性も有するので、表示装置に用いるには耐熱性や耐久性の問題が懸念される。
本発明の主たる目的は、表示装置に用いることができる新規な透明板を提供することにある。
本発明の他の目的は、二重像を見えにくくした、表示品質の高い表示装置に用いられる透明板を提供することにある。
本発明の他の目的は、表示品質が高く、車両用、船舶用、航空機用に好適な表示装置を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は以下の説明から明らかになろう。
本発明者らは上記課題を解決するために、透明板の内部あるいは表面にて使用される位相差フィルムの位相差値および配置角度が重要であると考え鋭意検討した結果、本発明の透明板を得ることに成功した。
本発明によれば、本発明の目的および利点は、
少なくとも1枚の透明体と位相差フィルムとを有し、表示光源から投影される表示光を反射させることにより、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて該観測者に視認させる表示装置に用いるための透明板において、当該位相差フィルムは、下記式(I)および(II)
ここで、上記式(I)、(II)中のθは透明板法線と表示光とのなす角度を表し、φは透明板上への表示光の投影線と位相差フィルムの遅相軸のなす角度を表し、nは位相差フィルムの平均屈折率を表し、nx、nyおよびnzは位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれ位相差フィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向、およびフィルムに垂直なz軸方向の屈折率であり、dは位相差フィルムの厚み(nm)であり、λは表示光源の中心波長(nm)である、
を満足するように配置されたことを特徴とする透明板によって達成される。
本発明によれば、位相差値および配置角度が特定の範囲となるように位相差フィルムを用いこれを配置することにより、二重像を見にくくし、表示品質の高い表示装置を得ることが可能となる。この表示装置としては、例えば、車両用、船舶用あるいはその他前方視野内に情報を表示させるHUDなどに適用できる。
本発明の他の目的は、二重像を見えにくくした、表示品質の高い表示装置に用いられる透明板を提供することにある。
本発明の他の目的は、表示品質が高く、車両用、船舶用、航空機用に好適な表示装置を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は以下の説明から明らかになろう。
本発明者らは上記課題を解決するために、透明板の内部あるいは表面にて使用される位相差フィルムの位相差値および配置角度が重要であると考え鋭意検討した結果、本発明の透明板を得ることに成功した。
本発明によれば、本発明の目的および利点は、
少なくとも1枚の透明体と位相差フィルムとを有し、表示光源から投影される表示光を反射させることにより、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて該観測者に視認させる表示装置に用いるための透明板において、当該位相差フィルムは、下記式(I)および(II)
ここで、上記式(I)、(II)中のθは透明板法線と表示光とのなす角度を表し、φは透明板上への表示光の投影線と位相差フィルムの遅相軸のなす角度を表し、nは位相差フィルムの平均屈折率を表し、nx、nyおよびnzは位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれ位相差フィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向、およびフィルムに垂直なz軸方向の屈折率であり、dは位相差フィルムの厚み(nm)であり、λは表示光源の中心波長(nm)である、
を満足するように配置されたことを特徴とする透明板によって達成される。
本発明によれば、位相差値および配置角度が特定の範囲となるように位相差フィルムを用いこれを配置することにより、二重像を見にくくし、表示品質の高い表示装置を得ることが可能となる。この表示装置としては、例えば、車両用、船舶用あるいはその他前方視野内に情報を表示させるHUDなどに適用できる。
第1図は、本発明の表示装置の概念図である。
第2図は、本発明の実施例1における透明板の一例である。
第3図は、本発明の表示装置を説明する概念図である。
第4図は、本発明の表示装置を説明する概念図である。
第2図は、本発明の実施例1における透明板の一例である。
第3図は、本発明の表示装置を説明する概念図である。
第4図は、本発明の表示装置を説明する概念図である。
1:透明板
2:観測者
3:表示光源
4:透明板に投射される表示光
5:透明板で反射され、観測者の前方視野中に視認される表示光
6:観測者の前方視野
7:透明体1
8:接着層1
9:位相差フィルム
10:接着層2
11:中間膜
12:透明体2
13:透明板法線
14:位相差フィルムの遅相軸(フィルム面)
15:透明板への表示光の投影線
[本発明の好ましい実施形態]
本発明の透明板は、表示光源から投影される表示光を反射させることにより、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて該観測者に視認させる表示装置に用いるものである。そして少なくとも1枚の透明体と位相差フィルムとを有する。好ましくは、第2図に示したように、位相差フィルムが2枚の透明体の間に位置するように構成された透明板である。
本発明に用いる位相差フィルムの面内位相差値(R値)は下記式(a)
R=(nx−ny)×d (a)
で表される。上式中、nx、nyは位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向の屈折率である。また、dは位相差フィルムの厚み(nm)である。本発明では位相差フィルムの光学異方性を屈折率楕円体と見なして公知の屈折率楕円体の式により求める方法によりこの三次元屈折率を求めている。この三次元屈折率は使用する光源の波長依存性があるので、使用する光源波長で定義することが好ましく、本発明の表示装置においては表示体の中心波長で議論され、本発明において特に波長の指定がない場合は550nmでの値とする。
位相差フィルムを用いて二重像を防止するには、位相差フィルムに入射される直線偏光を90°旋光させることが望ましい。フィルムの法線方向から光が入射する場合には、λ/2の位相差値である位相差フィルムを、その光軸が入射する直線偏光の振動方向に対して45°となるように配置すればよい。しかし、そもそも透明板への入射角度はブリュースター角度近傍であるため、例えば透明板の観測者側最表面が無処理の板ガラスの場合には56°程度となっている。つまり、透明板の内部あるいは表面にて使用される位相差フィルムに対して、フィルム法線方向ではなくかなり斜め方向から光が入射されることになる。この際、実際に入射された直線偏光を90°旋光させるための位相差フィルムの位相差値および配置角度はλ/2および45°から大きくずれる。
入射された直線偏光を90°旋光させるには下記式(1)および(2)を満たすように位相差フィルムを配置することが必要となる。ここで、下記式(1)および(2)は、フィルムに対して斜め方向から入射した光に対する光軸の実効角度および実効位相差を表している。
上記式中のθは、第3図に示すように、透明板法線と表示光とのなす角度を表す。φは、第4図に示すように、透明板上への表示光の投影線と位相差フィルムの遅相軸のなす角度を表す。ここで第4図は、位相差フィルムをフィルム表面から見た図である。nは位相差フィルムの平均屈折率、nx、ny、nzはそれぞれ位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向、フィルムに垂直なz軸方向の屈折率である。また、dは位相差フィルムの厚み(nm)であり、λは表示光源の中心波長(nm)である。
本発明に用いる位相差フィルムは、より好ましくは下記式(3)および(4)を満たす。
さらに好ましくは下記式(5)および(6)を満たす。
例えば、透明板への表示光の入射角度θが56°であり、位相差フィルムの平均屈折率nが1.53である場合には最適な面内位相差値Rおよび配置角度φは279nmおよび40°であり、平均屈折率nが1.59の場合には278nmおよび40.5°であり、平均屈折率nが1.64の場合には278nmおよび40.8°である。
上記位相差フィルムを構成する材料としては、熱可塑性ポリマー、熱硬化型ポリマーが挙げられる。成形性、耐熱性に優れ、光学性能が良好で、フィルム化できる材料が好適である。例えばポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリエーテル、ポリスルフィン系共重合体、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどの熱可塑性ポリマーが好適である。
上記熱可塑性ポリマーは、2種類以上の共重合体のブレンド体でもよく、1種以上の共重合体と上記ブレンド体または他のポリマーとからなるブレンド体であってもよく、2種類以上のブレンド体または共重合体または他のポリマーのブレンド体でもよい。特に芳香族ポリカーボネートは透明性、耐熱性、生産性、位相差発現性および位相差安定性に優れており好ましく用いることが出来る。芳香族ポリカーボネートは、公知の方法、例えばビスフェノール類とホスゲンあるいは炭酸ジフェニルなどの炭酸エステル形成性化合物と反応させて製造することができる。
上記芳香族ポリカーボネートとしては、例えば下記式(B)
で表される繰り返し単位を含むものを挙げることができる。上記式(B)において、R11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも一種の有機基である。炭素数1〜22の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基の炭素数1〜9のアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基等のアリール基が挙げられる。この中で、水素原子、メチル基が好ましい。
上記Yは下記式群
ここでR19〜R21、R23及びR24はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の有機基である。かかる炭化水素基としては、上記したものと同じものを挙げることができる。R22及びR25はそれぞれ独立に炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる。かかる炭化水素基については、上記したものと同じものを挙げることができる。Ar1〜Ar3としてはフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基を挙げられる。
上記芳香族ポリカーボネートとしては、下記式(D)
で表される繰り返し単位を含むものが、生産性、透明性が良好である。上記式(D)においてR28〜R29はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基であり、経済性、フィルム特性等から両者とも水素原子が好ましい。
この繰り返し単位の含有量は、芳香族ポリカーボネートを構成する全繰り返し単位の合計を基準として、10モル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましく、50モル%以上がさらにより好ましい。表示装置の具体的用途によっては、100モル%のものも好都合である。
上記芳香族ポリカーボネートは、耐熱性を改良したり、所望の位相差特性を持たせるために、フルオレン骨格を有する成分を有すると好適である。
具体的には、フルオレン環をもつ繰り返し単位を有する下記芳香族ポリカーボネートが挙げられる。すなわち、上記式(B)で示される繰り返し単位、および下記式(A)
で示される繰り返し単位を含むものを挙げることができる。ここで、上記式(A)においてR1〜R8はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも一種の基である。かかる炭素数1〜6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。この中で、水素原子、メチル基が好ましい。
Xは下記式(X)
で表されるフルオレン環である。R9およびR10はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜3のアルキル基である。好ましくは水素原子である。
上記式(A)で表される繰り返し単位の含有量としては、芳香族ポリカーボネートを構成する繰り返し単位の合計を基準として、全体の10〜90モル%を占めるものが好ましく、30〜80モル%がより好ましい。なお、このポリカーボネートは、上記式(A)および(B)で表される繰り返し単位を含むものであればよい。具体的には、共重合体であっても、上記式(A)で表される繰り返し単位からなるポリカーボネートと上記式(B)で表される繰り返し単位からなるポリカーボネートとのブレンド体でもよい。
さらに上記芳香族ポリカーボネートとしては、上記式(D)で表される繰り返し単位および下記式(C)
で表される繰り返し単位からなるものが、製膜性、透明性、耐熱性、耐久性、生産性などのバランスの点で好都合である。ここで、上記式(C)においてR26〜R27はそれぞれ独立に水素原子およびメチル基から選ばれる。取り扱い性の点から好ましくは両者ともメチル基である。
上記式(C)および(D)で示される繰り返し単位の含有量は、これらの合計量を基準として、上記式(C)で示される繰り返し単位が10〜90モル%を占め、上記式(D)で示される繰り返し単位が90〜10モル%を占めるポリカーボネート共重合体またはブレンド体が好ましい。より好ましくは、上記式(C)で示される繰り返し単位が30〜80モル%であり、上記式(D)で示される繰り返し単位が70〜20モル%である。
本発明において、前記モル比は共重合体、ブレンド体に関わらず、位相差フィルムを構成するポリカーボネートバルク全体で、例えば核磁気共鳴(NMR)装置により求めることができる。
上記高分子材料は、ガラス転移点温度(Tg)が高いことが望ましい。Tgの具体的温度としては好ましくは120〜280℃、より好ましくは150〜270℃、さらにより好ましくは160〜260℃、さらにより好ましくは170〜250℃、特に好ましくは、180〜240℃である。120℃未満の温度では、熱に対する寸法安定性や位相差安定性が十分でない。また、280℃を超える温度では、延伸工程の温度制御が非常に困難になるために製造が困難となる。
本発明における位相差フィルムを構成するポリマー材料は公知の方法によって製造し得る。例えばポリカーボネートはジヒドロキシ化合物とホスゲンとの重縮合による方法、溶融重縮合法等が好適に用いられる。ブレンド体の場合は、相溶性ブレンドが好ましいが、完全に相溶しなくても成分間の屈折率を合わせれば成分間の光散乱を抑え、透明性を向上させることが可能である。
本発明の位相差フィルムは、上記ポリカーボネートなどの高分子フィルムに延伸を行い、高分子鎖を配向させた高分子配向フィルムである。かかる高分子フィルムの製造方法としては、公知の溶融押出し法、溶液流延法等が用いられる。溶液流延法における溶剤としては、ポリカーボネートの場合、メチレンクロライド、ジオキソラン等が好適に用いられる。
ついで、溶融押出し法あるいは溶液流延法等により製造した高分子フィルムを、ガラス転移点温度付近の温度で加熱し延伸を行い高分子配向フィルムを得る。延伸の温度や条件はポリマーによって適宜設定する。なお、延伸の際には、延伸性を向上させる目的で、フィルム中に公知の可塑剤であるジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸エステル、トリブチルフォスフェート等のりん酸エステル、脂肪族2塩基エステル、グリセリン誘導体、グリコール誘導体等が含有してもよい。延伸時には、先述のフィルム製膜時に用いた有機溶剤をフィルム中に残留させ延伸しても良い。
また、上記可塑剤や液晶等の添加剤は、位相差フィルムの位相差の波長依存性を変化させ得るが、添加量は、ポリマー固形分対比10wt%以下が好ましく、3wt%以下がより好ましい。
また、フェニルサリチル酸、2−ヒドロキシベンゾフェノン、トリフェニルフォスフェート等の紫外線吸収剤や、色味を変えるためのブルーイング剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、透明核剤、永久帯電防止剤、蛍光増白剤等のポリマー改質剤が同時にフィルム中に存在しても良い。
本発明における位相差フィルムは透明性が良好であり、ヘーズは5%以下、全光線透過率は85%以上であることが好ましいが、意図的にヘーズ値が高くなるようにされる場合もある。
本発明に用いる位相差フィルムは、直線偏光を90°旋光させる役割を果たす。表示光が単色ではなく、多色光である場合には、位相差フィルムは広い波長領域において旋光性を有しておく事が好ましい。すなわち下記式(11)を満たすことが好ましい。
R(λ1)<R(λ2) (11)
上記式(1)中のR(λ1)およびR(λ2)は、それぞれ波長λ1、λ2における位相差フィルムの面内位相差(R)であり、面内位相差(R)は下記式(12)
R=(hx−ny)×d (12)
で表される。上記式中のnx、nyは位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直行するy軸方向の屈折率であり、dは位相差フィルムの厚み(nm)である。
また、λ1、λ2は下記式(13)
400nm<λ1<λ2<700nm (13)
を満たす任意の波長(nm)である。
上記位相差フィルムは、より好ましくは下記式(14)および(15)を満たす。
0.6<R(450)/R(550)<0.97 (14)
1.01<R(650)/R(550)<1.4 (15)
さらに好ましくは下記式(16)および(17)を満足する。
0.75<R(450)/R(550)<0.95 (16)
1.02<R(650)/R(550)<1.3 (17)
上記特性を満足するための位相差フィルムは、正の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位と負の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位とを含む材料から構成される。
上記特性を満足する具体的な例として、前記した、フルオレン骨格を有する構造を含むポリカーボネート共重合体をあげることができる。その場合、特に、上記式(B)で示される繰り返し単位および下記式(A)で示される繰り返し単位からなるポリカーボネートが好ましい。
位相差フィルムの厚みとしては、1μmから150μmであることが好ましい。2枚の透明体により位相差フィルムを挟んで使用する場合は、フィルム厚みは薄いほどよく、好ましくは80μm以下、より好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下、ハンドリング性に問題がなければ20μm以下でもよい。なお、本発明では位相差フィルムと表現しているが、「フィルム」あるいは「シート」といわれるいずれのものも含む意味である。
本発明に用いる位相差フィルムは、その表面に例えばハードコート層、紫外線吸収層、反射層を設けてもよい。
ここでいうハードコート層は、例えば位相差フィルムを透明体から保護する機能を有する。具体的には位相差フィルムの表面を傷から守る耐傷性は当然のこと、耐溶剤性、耐紫外線性などの機能を有する。耐溶剤性を有することにより、例えば位相差フィルムをガラス板中に配置する際に用いるポリビニルブチラールなどの中間膜材料に含まれるトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエートなどの可塑剤から位相差フィルムを守る効果が得られる。
ハードコート層の材質としては特に限定されないが、耐傷性、耐溶剤性の観点から架橋ポリマーからなることが好ましい。特にポリカーボネートを位相差フィルムの構成材料とした場合には上記理由により硬化性樹脂を硬化させて得られる架橋ポリマーが好適である。
ここで、架橋ポリマーとしては、例えばアクリルポリマー、エポキシポリマー、シリコーンといった熱または紫外線硬化型ポリマーを挙げることができる。中でも、下記式(1)
で表される単位を含むアクリルポリマーからなるものが、位相差フィルムが前記ポリカーボネートから製造されたものである場合に好ましい。かかるアクリル系ポリマーからなるハードコート層を位相差フィルムの少なくとも片面に設けることにより、耐傷性、耐溶剤性に優れる位相差フィルムを得ることができる。
かかるアクリルポリマーとしては、好ましくは、下記式(1−1)
で表される単位が好ましい。
上記式(1)で表される単位を含むアクリル系ポリマーからなるハードコート層は、例えば、上記構造を有する下記式(5)
で表されるアクリレートモノマーを、必要に応じて反応開始剤を添加した後、活性光線(例えば紫外線)を照射したり、加熱したりすることによって重合し硬化することにより与えることができる。
ここで、R9及びR10はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を示す。
該アクリレートモノマーの具体例としては、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレートを挙げることができる。
上記式(1)で表される単位の構造は、ハードコート層を構成する架橋ポリマーの全重量あたり、5〜100重量%含有していることが好ましく、20〜100%含むことがより好ましい。5%未満では、目的とする耐傷性や耐溶剤性等が十分発現しなかったり、屈曲性が悪くなったりする場合がある。具体的には、上記架橋ポリマー中上記式(5)で表されるアクリレートモノマー以外の他のアクリレートモノマーから誘導される、他の単位を95〜0重量%含むことができる。かかる他のアクリレートモノマーとしては、例えばウレタンアクリレート、エステルアクリレート、エポキシアクリレートやその他の多官能アクリレートを用いることができる。
架橋ポリマー中には、上記アクリル系ポリマーの重合のための触媒や、製膜性、紫外線吸収性、接着性などの機能性を高める添加剤(例えばレベリング剤、シリカ等の微粒子)を適宜加えることができる。
該ハードコート層を形成するには、該ハードコート層を形成する位相差フィルムの表面に、例えば湿式コーティングによって、上記アクリレートモノマー及び開始剤を含んだ塗液をコートした後、活性光線(例えば紫外線)を照射したり、あるいは加熱したりすることで形成することができる。
かかる湿式コーティング法としては、公知の方法、例えばマイクログラビア法、マイヤーバー法が挙げられる。この際必要に応じてアクリレートモノマーを溶剤に適当な濃度で溶解した後に、コーティングを行ってもよい。
該ハードコート層の厚みは、0.1〜20μmの範囲が好ましい。厚みが0.1μm未満では、十分な耐傷性、耐溶剤性が発現しなくなる場合があり、また20μmを超えると層の密着性悪化等の物性低下が生じるので好ましくない。該ハードコート層の厚みは、該ハードコート層の硬化収縮によりハードコート層を形成した後のフィルムが反るという問題が生じにくいことから、0.3〜10μmがより好ましい。
かくして本発明によれば、上記位相差フィルムが、透明体の一方の面、好ましくは2枚の透明体の間に配置されて、本発明の透明板が提供される。
本発明の透明板を構成する透明体は、無機または有機ガラスからなる透明な板状の成形体である。板状とは必ずしも平面でなくてもよく、曲面であってもよいという意味である。これらの透明体は、透明なコーティング層を有していてもよい。また、単板だけでなく、2枚の透明体を中間膜などで合わせた構造のもの、透明体を積層した構造のものでもよい。中間膜としては公知の材料(例えばポリビニールブチラール、以下PVBという)を用いることができる。
透明体の厚みとしては、0.1〜50mmの範囲が好ましい。
上記位相差フィルムは接着剤や粘着剤を介して透明体に直接または中間膜を介して接着されるが、この場合の接着剤および粘着剤としては公知の材料を用いることができる。これらの接着剤や粘着剤には紫外線吸収剤などが含有されていてもよい。
本発明の透明板は、用途として、例えば車両、船舶、航空機などの風防ガラスに設ける、あるいは別置きとしてヘッドアップディスプレイ(HUD)に応用してもよい。さらには建築用ガラス、間仕切りなどに設けて各種の表示を行うようにしてもよい。
車両、船舶、航空機などの風防ガラスに応用する場合には、透明体の合わせ面に位相差フィルムを設けることが耐衝撃性、耐貫通性が向上する点で好ましい。特に室内側透明体の合わせ面側に位相差フィルムを設けると、太陽光が中間膜を介して位相差フィルムに照射されるので、紫外線がある程度吸収され、耐久性が向上するので好ましい。
本発明の透明板の厚みとしては、特に制限はないが、0.2〜100mmの範囲が好ましい。
本発明の透明板には、高輝度、高コントラストな表示を可能とするため透明反射層を設けることが好ましい。透明反射層は、Au、Ag、Cuなどの金属薄膜のほかにも、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫などの金属酸化物など各種の透明反射層を使用することができる。透明反射層は前記透明体の表面上あるいは位相差フィルムの表面上に用いられる。
本発明においては、位相差フィルムによって表示の二重像がかなり軽減されているため、裏面反射の損失を補う程度の比較的低い反射率でも充分な効果が期待され、より耐擦傷性に優れた中程度の屈折率の材料や、同じ膜材料での薄膜化が可能である。また、反射率を法規で定められた透過率の制約のなかで最大限まで引き上げる必要がないため、例えば車両用に用いる場合、反射を目立ちにくくした良好な外観を得ることが可能である。
本発明によれば、表示光を上記透明板に投射し、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて視認させることができるので、前方視野内に情報を表示させるHUDを提供することができる。したがって、かかる表示装置は、少なくとも、表示光を出射する表示光源と、該表示光源からの表示光を反射する前記透明板から構成される。表示光は、透明板上で反射させられて、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて観測者に視認させることができる(例えば第1図参照)。
本発明において、表示光の透明板への入射角度はブリュースター角度近傍であることが好ましく、例えば透明板の観測者側最表面が無処理の板ガラスの場合には56±10°程度が好ましい。
2:観測者
3:表示光源
4:透明板に投射される表示光
5:透明板で反射され、観測者の前方視野中に視認される表示光
6:観測者の前方視野
7:透明体1
8:接着層1
9:位相差フィルム
10:接着層2
11:中間膜
12:透明体2
13:透明板法線
14:位相差フィルムの遅相軸(フィルム面)
15:透明板への表示光の投影線
[本発明の好ましい実施形態]
本発明の透明板は、表示光源から投影される表示光を反射させることにより、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて該観測者に視認させる表示装置に用いるものである。そして少なくとも1枚の透明体と位相差フィルムとを有する。好ましくは、第2図に示したように、位相差フィルムが2枚の透明体の間に位置するように構成された透明板である。
本発明に用いる位相差フィルムの面内位相差値(R値)は下記式(a)
R=(nx−ny)×d (a)
で表される。上式中、nx、nyは位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向の屈折率である。また、dは位相差フィルムの厚み(nm)である。本発明では位相差フィルムの光学異方性を屈折率楕円体と見なして公知の屈折率楕円体の式により求める方法によりこの三次元屈折率を求めている。この三次元屈折率は使用する光源の波長依存性があるので、使用する光源波長で定義することが好ましく、本発明の表示装置においては表示体の中心波長で議論され、本発明において特に波長の指定がない場合は550nmでの値とする。
位相差フィルムを用いて二重像を防止するには、位相差フィルムに入射される直線偏光を90°旋光させることが望ましい。フィルムの法線方向から光が入射する場合には、λ/2の位相差値である位相差フィルムを、その光軸が入射する直線偏光の振動方向に対して45°となるように配置すればよい。しかし、そもそも透明板への入射角度はブリュースター角度近傍であるため、例えば透明板の観測者側最表面が無処理の板ガラスの場合には56°程度となっている。つまり、透明板の内部あるいは表面にて使用される位相差フィルムに対して、フィルム法線方向ではなくかなり斜め方向から光が入射されることになる。この際、実際に入射された直線偏光を90°旋光させるための位相差フィルムの位相差値および配置角度はλ/2および45°から大きくずれる。
入射された直線偏光を90°旋光させるには下記式(1)および(2)を満たすように位相差フィルムを配置することが必要となる。ここで、下記式(1)および(2)は、フィルムに対して斜め方向から入射した光に対する光軸の実効角度および実効位相差を表している。
上記式中のθは、第3図に示すように、透明板法線と表示光とのなす角度を表す。φは、第4図に示すように、透明板上への表示光の投影線と位相差フィルムの遅相軸のなす角度を表す。ここで第4図は、位相差フィルムをフィルム表面から見た図である。nは位相差フィルムの平均屈折率、nx、ny、nzはそれぞれ位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向、フィルムに垂直なz軸方向の屈折率である。また、dは位相差フィルムの厚み(nm)であり、λは表示光源の中心波長(nm)である。
本発明に用いる位相差フィルムは、より好ましくは下記式(3)および(4)を満たす。
さらに好ましくは下記式(5)および(6)を満たす。
例えば、透明板への表示光の入射角度θが56°であり、位相差フィルムの平均屈折率nが1.53である場合には最適な面内位相差値Rおよび配置角度φは279nmおよび40°であり、平均屈折率nが1.59の場合には278nmおよび40.5°であり、平均屈折率nが1.64の場合には278nmおよび40.8°である。
上記位相差フィルムを構成する材料としては、熱可塑性ポリマー、熱硬化型ポリマーが挙げられる。成形性、耐熱性に優れ、光学性能が良好で、フィルム化できる材料が好適である。例えばポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリエーテル、ポリスルフィン系共重合体、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどの熱可塑性ポリマーが好適である。
上記熱可塑性ポリマーは、2種類以上の共重合体のブレンド体でもよく、1種以上の共重合体と上記ブレンド体または他のポリマーとからなるブレンド体であってもよく、2種類以上のブレンド体または共重合体または他のポリマーのブレンド体でもよい。特に芳香族ポリカーボネートは透明性、耐熱性、生産性、位相差発現性および位相差安定性に優れており好ましく用いることが出来る。芳香族ポリカーボネートは、公知の方法、例えばビスフェノール類とホスゲンあるいは炭酸ジフェニルなどの炭酸エステル形成性化合物と反応させて製造することができる。
上記芳香族ポリカーボネートとしては、例えば下記式(B)
で表される繰り返し単位を含むものを挙げることができる。上記式(B)において、R11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも一種の有機基である。炭素数1〜22の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基の炭素数1〜9のアルキル基、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基等のアリール基が挙げられる。この中で、水素原子、メチル基が好ましい。
上記Yは下記式群
ここでR19〜R21、R23及びR24はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の有機基である。かかる炭化水素基としては、上記したものと同じものを挙げることができる。R22及びR25はそれぞれ独立に炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる。かかる炭化水素基については、上記したものと同じものを挙げることができる。Ar1〜Ar3としてはフェニル基、ナフチル基等の炭素数6〜10のアリール基を挙げられる。
上記芳香族ポリカーボネートとしては、下記式(D)
で表される繰り返し単位を含むものが、生産性、透明性が良好である。上記式(D)においてR28〜R29はそれぞれ独立に水素原子またはメチル基であり、経済性、フィルム特性等から両者とも水素原子が好ましい。
この繰り返し単位の含有量は、芳香族ポリカーボネートを構成する全繰り返し単位の合計を基準として、10モル%以上が好ましく、30モル%以上がより好ましく、50モル%以上がさらにより好ましい。表示装置の具体的用途によっては、100モル%のものも好都合である。
上記芳香族ポリカーボネートは、耐熱性を改良したり、所望の位相差特性を持たせるために、フルオレン骨格を有する成分を有すると好適である。
具体的には、フルオレン環をもつ繰り返し単位を有する下記芳香族ポリカーボネートが挙げられる。すなわち、上記式(B)で示される繰り返し単位、および下記式(A)
で示される繰り返し単位を含むものを挙げることができる。ここで、上記式(A)においてR1〜R8はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも一種の基である。かかる炭素数1〜6の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。この中で、水素原子、メチル基が好ましい。
Xは下記式(X)
で表されるフルオレン環である。R9およびR10はそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜3のアルキル基である。好ましくは水素原子である。
上記式(A)で表される繰り返し単位の含有量としては、芳香族ポリカーボネートを構成する繰り返し単位の合計を基準として、全体の10〜90モル%を占めるものが好ましく、30〜80モル%がより好ましい。なお、このポリカーボネートは、上記式(A)および(B)で表される繰り返し単位を含むものであればよい。具体的には、共重合体であっても、上記式(A)で表される繰り返し単位からなるポリカーボネートと上記式(B)で表される繰り返し単位からなるポリカーボネートとのブレンド体でもよい。
さらに上記芳香族ポリカーボネートとしては、上記式(D)で表される繰り返し単位および下記式(C)
で表される繰り返し単位からなるものが、製膜性、透明性、耐熱性、耐久性、生産性などのバランスの点で好都合である。ここで、上記式(C)においてR26〜R27はそれぞれ独立に水素原子およびメチル基から選ばれる。取り扱い性の点から好ましくは両者ともメチル基である。
上記式(C)および(D)で示される繰り返し単位の含有量は、これらの合計量を基準として、上記式(C)で示される繰り返し単位が10〜90モル%を占め、上記式(D)で示される繰り返し単位が90〜10モル%を占めるポリカーボネート共重合体またはブレンド体が好ましい。より好ましくは、上記式(C)で示される繰り返し単位が30〜80モル%であり、上記式(D)で示される繰り返し単位が70〜20モル%である。
本発明において、前記モル比は共重合体、ブレンド体に関わらず、位相差フィルムを構成するポリカーボネートバルク全体で、例えば核磁気共鳴(NMR)装置により求めることができる。
上記高分子材料は、ガラス転移点温度(Tg)が高いことが望ましい。Tgの具体的温度としては好ましくは120〜280℃、より好ましくは150〜270℃、さらにより好ましくは160〜260℃、さらにより好ましくは170〜250℃、特に好ましくは、180〜240℃である。120℃未満の温度では、熱に対する寸法安定性や位相差安定性が十分でない。また、280℃を超える温度では、延伸工程の温度制御が非常に困難になるために製造が困難となる。
本発明における位相差フィルムを構成するポリマー材料は公知の方法によって製造し得る。例えばポリカーボネートはジヒドロキシ化合物とホスゲンとの重縮合による方法、溶融重縮合法等が好適に用いられる。ブレンド体の場合は、相溶性ブレンドが好ましいが、完全に相溶しなくても成分間の屈折率を合わせれば成分間の光散乱を抑え、透明性を向上させることが可能である。
本発明の位相差フィルムは、上記ポリカーボネートなどの高分子フィルムに延伸を行い、高分子鎖を配向させた高分子配向フィルムである。かかる高分子フィルムの製造方法としては、公知の溶融押出し法、溶液流延法等が用いられる。溶液流延法における溶剤としては、ポリカーボネートの場合、メチレンクロライド、ジオキソラン等が好適に用いられる。
ついで、溶融押出し法あるいは溶液流延法等により製造した高分子フィルムを、ガラス転移点温度付近の温度で加熱し延伸を行い高分子配向フィルムを得る。延伸の温度や条件はポリマーによって適宜設定する。なお、延伸の際には、延伸性を向上させる目的で、フィルム中に公知の可塑剤であるジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸エステル、トリブチルフォスフェート等のりん酸エステル、脂肪族2塩基エステル、グリセリン誘導体、グリコール誘導体等が含有してもよい。延伸時には、先述のフィルム製膜時に用いた有機溶剤をフィルム中に残留させ延伸しても良い。
また、上記可塑剤や液晶等の添加剤は、位相差フィルムの位相差の波長依存性を変化させ得るが、添加量は、ポリマー固形分対比10wt%以下が好ましく、3wt%以下がより好ましい。
また、フェニルサリチル酸、2−ヒドロキシベンゾフェノン、トリフェニルフォスフェート等の紫外線吸収剤や、色味を変えるためのブルーイング剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、透明核剤、永久帯電防止剤、蛍光増白剤等のポリマー改質剤が同時にフィルム中に存在しても良い。
本発明における位相差フィルムは透明性が良好であり、ヘーズは5%以下、全光線透過率は85%以上であることが好ましいが、意図的にヘーズ値が高くなるようにされる場合もある。
本発明に用いる位相差フィルムは、直線偏光を90°旋光させる役割を果たす。表示光が単色ではなく、多色光である場合には、位相差フィルムは広い波長領域において旋光性を有しておく事が好ましい。すなわち下記式(11)を満たすことが好ましい。
R(λ1)<R(λ2) (11)
上記式(1)中のR(λ1)およびR(λ2)は、それぞれ波長λ1、λ2における位相差フィルムの面内位相差(R)であり、面内位相差(R)は下記式(12)
R=(hx−ny)×d (12)
で表される。上記式中のnx、nyは位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直行するy軸方向の屈折率であり、dは位相差フィルムの厚み(nm)である。
また、λ1、λ2は下記式(13)
400nm<λ1<λ2<700nm (13)
を満たす任意の波長(nm)である。
上記位相差フィルムは、より好ましくは下記式(14)および(15)を満たす。
0.6<R(450)/R(550)<0.97 (14)
1.01<R(650)/R(550)<1.4 (15)
さらに好ましくは下記式(16)および(17)を満足する。
0.75<R(450)/R(550)<0.95 (16)
1.02<R(650)/R(550)<1.3 (17)
上記特性を満足するための位相差フィルムは、正の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位と負の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位とを含む材料から構成される。
上記特性を満足する具体的な例として、前記した、フルオレン骨格を有する構造を含むポリカーボネート共重合体をあげることができる。その場合、特に、上記式(B)で示される繰り返し単位および下記式(A)で示される繰り返し単位からなるポリカーボネートが好ましい。
位相差フィルムの厚みとしては、1μmから150μmであることが好ましい。2枚の透明体により位相差フィルムを挟んで使用する場合は、フィルム厚みは薄いほどよく、好ましくは80μm以下、より好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下、ハンドリング性に問題がなければ20μm以下でもよい。なお、本発明では位相差フィルムと表現しているが、「フィルム」あるいは「シート」といわれるいずれのものも含む意味である。
本発明に用いる位相差フィルムは、その表面に例えばハードコート層、紫外線吸収層、反射層を設けてもよい。
ここでいうハードコート層は、例えば位相差フィルムを透明体から保護する機能を有する。具体的には位相差フィルムの表面を傷から守る耐傷性は当然のこと、耐溶剤性、耐紫外線性などの機能を有する。耐溶剤性を有することにより、例えば位相差フィルムをガラス板中に配置する際に用いるポリビニルブチラールなどの中間膜材料に含まれるトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソエートなどの可塑剤から位相差フィルムを守る効果が得られる。
ハードコート層の材質としては特に限定されないが、耐傷性、耐溶剤性の観点から架橋ポリマーからなることが好ましい。特にポリカーボネートを位相差フィルムの構成材料とした場合には上記理由により硬化性樹脂を硬化させて得られる架橋ポリマーが好適である。
ここで、架橋ポリマーとしては、例えばアクリルポリマー、エポキシポリマー、シリコーンといった熱または紫外線硬化型ポリマーを挙げることができる。中でも、下記式(1)
で表される単位を含むアクリルポリマーからなるものが、位相差フィルムが前記ポリカーボネートから製造されたものである場合に好ましい。かかるアクリル系ポリマーからなるハードコート層を位相差フィルムの少なくとも片面に設けることにより、耐傷性、耐溶剤性に優れる位相差フィルムを得ることができる。
かかるアクリルポリマーとしては、好ましくは、下記式(1−1)
で表される単位が好ましい。
上記式(1)で表される単位を含むアクリル系ポリマーからなるハードコート層は、例えば、上記構造を有する下記式(5)
で表されるアクリレートモノマーを、必要に応じて反応開始剤を添加した後、活性光線(例えば紫外線)を照射したり、加熱したりすることによって重合し硬化することにより与えることができる。
ここで、R9及びR10はそれぞれ独立に、水素原子またはメチル基を示す。
該アクリレートモノマーの具体例としては、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレートを挙げることができる。
上記式(1)で表される単位の構造は、ハードコート層を構成する架橋ポリマーの全重量あたり、5〜100重量%含有していることが好ましく、20〜100%含むことがより好ましい。5%未満では、目的とする耐傷性や耐溶剤性等が十分発現しなかったり、屈曲性が悪くなったりする場合がある。具体的には、上記架橋ポリマー中上記式(5)で表されるアクリレートモノマー以外の他のアクリレートモノマーから誘導される、他の単位を95〜0重量%含むことができる。かかる他のアクリレートモノマーとしては、例えばウレタンアクリレート、エステルアクリレート、エポキシアクリレートやその他の多官能アクリレートを用いることができる。
架橋ポリマー中には、上記アクリル系ポリマーの重合のための触媒や、製膜性、紫外線吸収性、接着性などの機能性を高める添加剤(例えばレベリング剤、シリカ等の微粒子)を適宜加えることができる。
該ハードコート層を形成するには、該ハードコート層を形成する位相差フィルムの表面に、例えば湿式コーティングによって、上記アクリレートモノマー及び開始剤を含んだ塗液をコートした後、活性光線(例えば紫外線)を照射したり、あるいは加熱したりすることで形成することができる。
かかる湿式コーティング法としては、公知の方法、例えばマイクログラビア法、マイヤーバー法が挙げられる。この際必要に応じてアクリレートモノマーを溶剤に適当な濃度で溶解した後に、コーティングを行ってもよい。
該ハードコート層の厚みは、0.1〜20μmの範囲が好ましい。厚みが0.1μm未満では、十分な耐傷性、耐溶剤性が発現しなくなる場合があり、また20μmを超えると層の密着性悪化等の物性低下が生じるので好ましくない。該ハードコート層の厚みは、該ハードコート層の硬化収縮によりハードコート層を形成した後のフィルムが反るという問題が生じにくいことから、0.3〜10μmがより好ましい。
かくして本発明によれば、上記位相差フィルムが、透明体の一方の面、好ましくは2枚の透明体の間に配置されて、本発明の透明板が提供される。
本発明の透明板を構成する透明体は、無機または有機ガラスからなる透明な板状の成形体である。板状とは必ずしも平面でなくてもよく、曲面であってもよいという意味である。これらの透明体は、透明なコーティング層を有していてもよい。また、単板だけでなく、2枚の透明体を中間膜などで合わせた構造のもの、透明体を積層した構造のものでもよい。中間膜としては公知の材料(例えばポリビニールブチラール、以下PVBという)を用いることができる。
透明体の厚みとしては、0.1〜50mmの範囲が好ましい。
上記位相差フィルムは接着剤や粘着剤を介して透明体に直接または中間膜を介して接着されるが、この場合の接着剤および粘着剤としては公知の材料を用いることができる。これらの接着剤や粘着剤には紫外線吸収剤などが含有されていてもよい。
本発明の透明板は、用途として、例えば車両、船舶、航空機などの風防ガラスに設ける、あるいは別置きとしてヘッドアップディスプレイ(HUD)に応用してもよい。さらには建築用ガラス、間仕切りなどに設けて各種の表示を行うようにしてもよい。
車両、船舶、航空機などの風防ガラスに応用する場合には、透明体の合わせ面に位相差フィルムを設けることが耐衝撃性、耐貫通性が向上する点で好ましい。特に室内側透明体の合わせ面側に位相差フィルムを設けると、太陽光が中間膜を介して位相差フィルムに照射されるので、紫外線がある程度吸収され、耐久性が向上するので好ましい。
本発明の透明板の厚みとしては、特に制限はないが、0.2〜100mmの範囲が好ましい。
本発明の透明板には、高輝度、高コントラストな表示を可能とするため透明反射層を設けることが好ましい。透明反射層は、Au、Ag、Cuなどの金属薄膜のほかにも、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫などの金属酸化物など各種の透明反射層を使用することができる。透明反射層は前記透明体の表面上あるいは位相差フィルムの表面上に用いられる。
本発明においては、位相差フィルムによって表示の二重像がかなり軽減されているため、裏面反射の損失を補う程度の比較的低い反射率でも充分な効果が期待され、より耐擦傷性に優れた中程度の屈折率の材料や、同じ膜材料での薄膜化が可能である。また、反射率を法規で定められた透過率の制約のなかで最大限まで引き上げる必要がないため、例えば車両用に用いる場合、反射を目立ちにくくした良好な外観を得ることが可能である。
本発明によれば、表示光を上記透明板に投射し、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて視認させることができるので、前方視野内に情報を表示させるHUDを提供することができる。したがって、かかる表示装置は、少なくとも、表示光を出射する表示光源と、該表示光源からの表示光を反射する前記透明板から構成される。表示光は、透明板上で反射させられて、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて観測者に視認させることができる(例えば第1図参照)。
本発明において、表示光の透明板への入射角度はブリュースター角度近傍であることが好ましく、例えば透明板の観測者側最表面が無処理の板ガラスの場合には56±10°程度が好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本明細書中に記載の材料特性値等は以下の評価法によって得られたものである。
(1)面内位相差R値および三次元屈折率の測定
面内位相差R値および三次元屈折率は、複屈折測定装置『KOBRA−21ADH』(王子計測機器(株)製)により測定した。
(2)高分子のガラス転移点温度(Tg)の測定
『DSC2920 Modulated DSC』(TA Instruments社製)により測定した。フィルム成形後ではなく、ポリマーを製造後、フレークスまたはチップの状態で測定した。
(3)フィルム厚み測定
アンリツ社製の電子マイクロで測定した。
(4)ポリカーボネート共重合体の共重合比の測定
『JNM−alpha600』(日本電子社製)のプロトンNMRにより測定した。溶媒には重ベンゼンを用い、それぞれのメチル基のプロトン強度比から算出した。
(5)ポリカーボネート共重合体の重合法
下記実施例1,2および6で用いたポリカーボネートのモノマー構造(ビスフェノール化合物)を以下に示す。
攪拌機、温度計および環流冷却器を備えた反応槽に水酸化ナトリウム水溶液およびイオン交換水を仕込んだ。これに上記モノマー[E]および[F]をa:bのモル比で仕込み溶解させ、少量のハイドロサルフィトを加えた。次に塩化メチレンを加え、20℃でホスゲンを約60分かけて吹き込んだ。さらに、p−tert−ブチフェノールを加えて乳化させた後、トリエチルアミンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を終了させた。反応終了後有機相を分取し、塩化メチレンを蒸発させてポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同等であった。本明細書中に記載の材料特性値等は上記の評価法によって得られたものである。
(6)上記式(1)及び(2)の評価
上記式(1)における
の値をφ1、上記式(2)における
の値をR1とする。
実施例1
a:b=50:50とした上記方法により共重合させたポリカーボネート共重合体を塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、220℃にて1.9倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.62、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを用いて第2図に示す構成の透明板を以下の方法で作製した。
厚さ2mmの透明なソーダライム系無機ガラス板(透明体1)に、イソシアネート系接着層(接着層1)を介して、上記位相差フィルムを、透明板上への表示光の投影線とフィルム遅相軸の配置角度(φ)が40.7°になるように貼り合わせた。この上にさらに接着層1と同じイソシアネート系接着層(接着層2)を貼り合わせた後、PVB膜を介して、2mm厚ソーダライム系無機ガラス(透明体2)と積層し、透明板を作製した。
この透明板に対して、液晶表示体からの出射光を偏光の振動方向が透明板に対して平行となるように入射角(θ)56°にて入射させた。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例2
a:b=63:37とした上記方法により共重合させたポリカーボネート共重合体を塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、225℃にて2.1倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.64、R値278nm、厚み40μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.8°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例3
帝人化成株式会社製ポリカーボネート「パンライト」C1400QJを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、165℃にて1.2倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.59.R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例4
平均屈折率1.53、R値275nm、厚み40μmである株式会社オプテス製の「ゼオノアフィルム」を位相差フィルムとして用いた。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび0.98πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例5
バイエル製ポリカーボネート「APEC」を塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、225℃にて1.2倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.59、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成で透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例6
a:b=0:100とした上記方法により重合させたポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、175℃にて1.1倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.58、R値278nm、厚み25μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムの両面に、片面ずつ以下の様にしてハードコート層を形成した。ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製ライトアクリレートDCP−A)50重量部とウレタンアクリレート(十条ケミカル社製TPH19)50重量部、光開始剤として、チバガイギ社製「イルガキュア」187を7重量部、レベリング剤として東レ・ダウコーニング社製SH28PAを0.05重量部、希釈溶媒として1メトキシ2プロパノール180重量部からなる塗液を作成した。これを乾燥後の厚みが5μmになるように位相差フィルム上にロールコートした。ついで60℃30秒乾燥後、強度160W/cmの高圧水銀ランプにより積算光量700mJ/cm2の紫外線を照射してハードコート層を形成した。このハードコート層が形成された位相差フィルムを40.8°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例7
市販されているオプテス製のポリオレフィンフィルム「ゼオノアフィルム」を145℃にて1.8倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.53、R値279nm、厚み60μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムの両面に、実施例7と同様の方法によりハードコート層を形成した。このハードコート層付位相差フィルムを40.0°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成で透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
比較例1
帝人化成(株)製「パンライト」C1400QJを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、165℃にて1.2倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.59、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを45°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.10/4πおよび1.02πである。
透明板上の表示は、二重像があり不鮮明であった。
比較例2
株式会社クラレ製「PVA117」を熱水に溶解させ、固形分濃度10重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、一軸延伸することにより平均屈折率1.55、R値260nm、厚み40μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.2°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび0.93πである。
透明板上の表示は二重像があり不鮮明であった。
本明細書中に記載の材料特性値等は以下の評価法によって得られたものである。
(1)面内位相差R値および三次元屈折率の測定
面内位相差R値および三次元屈折率は、複屈折測定装置『KOBRA−21ADH』(王子計測機器(株)製)により測定した。
(2)高分子のガラス転移点温度(Tg)の測定
『DSC2920 Modulated DSC』(TA Instruments社製)により測定した。フィルム成形後ではなく、ポリマーを製造後、フレークスまたはチップの状態で測定した。
(3)フィルム厚み測定
アンリツ社製の電子マイクロで測定した。
(4)ポリカーボネート共重合体の共重合比の測定
『JNM−alpha600』(日本電子社製)のプロトンNMRにより測定した。溶媒には重ベンゼンを用い、それぞれのメチル基のプロトン強度比から算出した。
(5)ポリカーボネート共重合体の重合法
下記実施例1,2および6で用いたポリカーボネートのモノマー構造(ビスフェノール化合物)を以下に示す。
攪拌機、温度計および環流冷却器を備えた反応槽に水酸化ナトリウム水溶液およびイオン交換水を仕込んだ。これに上記モノマー[E]および[F]をa:bのモル比で仕込み溶解させ、少量のハイドロサルフィトを加えた。次に塩化メチレンを加え、20℃でホスゲンを約60分かけて吹き込んだ。さらに、p−tert−ブチフェノールを加えて乳化させた後、トリエチルアミンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を終了させた。反応終了後有機相を分取し、塩化メチレンを蒸発させてポリカーボネート共重合体を得た。得られた共重合体の組成比はモノマー仕込み量比とほぼ同等であった。本明細書中に記載の材料特性値等は上記の評価法によって得られたものである。
(6)上記式(1)及び(2)の評価
上記式(1)における
の値をφ1、上記式(2)における
の値をR1とする。
実施例1
a:b=50:50とした上記方法により共重合させたポリカーボネート共重合体を塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、220℃にて1.9倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.62、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを用いて第2図に示す構成の透明板を以下の方法で作製した。
厚さ2mmの透明なソーダライム系無機ガラス板(透明体1)に、イソシアネート系接着層(接着層1)を介して、上記位相差フィルムを、透明板上への表示光の投影線とフィルム遅相軸の配置角度(φ)が40.7°になるように貼り合わせた。この上にさらに接着層1と同じイソシアネート系接着層(接着層2)を貼り合わせた後、PVB膜を介して、2mm厚ソーダライム系無機ガラス(透明体2)と積層し、透明板を作製した。
この透明板に対して、液晶表示体からの出射光を偏光の振動方向が透明板に対して平行となるように入射角(θ)56°にて入射させた。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例2
a:b=63:37とした上記方法により共重合させたポリカーボネート共重合体を塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、225℃にて2.1倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.64、R値278nm、厚み40μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.8°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例3
帝人化成株式会社製ポリカーボネート「パンライト」C1400QJを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、165℃にて1.2倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.59.R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例4
平均屈折率1.53、R値275nm、厚み40μmである株式会社オプテス製の「ゼオノアフィルム」を位相差フィルムとして用いた。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび0.98πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例5
バイエル製ポリカーボネート「APEC」を塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、225℃にて1.2倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.59、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成で透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例6
a:b=0:100とした上記方法により重合させたポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、175℃にて1.1倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.58、R値278nm、厚み25μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムの両面に、片面ずつ以下の様にしてハードコート層を形成した。ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製ライトアクリレートDCP−A)50重量部とウレタンアクリレート(十条ケミカル社製TPH19)50重量部、光開始剤として、チバガイギ社製「イルガキュア」187を7重量部、レベリング剤として東レ・ダウコーニング社製SH28PAを0.05重量部、希釈溶媒として1メトキシ2プロパノール180重量部からなる塗液を作成した。これを乾燥後の厚みが5μmになるように位相差フィルム上にロールコートした。ついで60℃30秒乾燥後、強度160W/cmの高圧水銀ランプにより積算光量700mJ/cm2の紫外線を照射してハードコート層を形成した。このハードコート層が形成された位相差フィルムを40.8°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例7
市販されているオプテス製のポリオレフィンフィルム「ゼオノアフィルム」を145℃にて1.8倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.53、R値279nm、厚み60μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムの両面に、実施例7と同様の方法によりハードコート層を形成した。このハードコート層付位相差フィルムを40.0°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成で透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
比較例1
帝人化成(株)製「パンライト」C1400QJを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、165℃にて1.2倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.59、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを45°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.10/4πおよび1.02πである。
透明板上の表示は、二重像があり不鮮明であった。
比較例2
株式会社クラレ製「PVA117」を熱水に溶解させ、固形分濃度10重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、一軸延伸することにより平均屈折率1.55、R値260nm、厚み40μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.2°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび0.93πである。
透明板上の表示は二重像があり不鮮明であった。
本発明の透明板は、二重像が見えにくく、表示品質の高い表示装置を提供することができる。したがって、用途として、例えば車両、船舶、航空機など、前方視野内に情報を表示させるHUDに有用である。
【0006】
さらに好ましくは下記式(5)および(6)を満たす。
例えば、透明板への表示光の入射角度θが56°であり、位相差フィルムの平均屈折率nが1.53である場合には最適な面内位相差値Rおよび配置角度φは279nmおよび40°であり、平均屈折率nが1.59の場合には278nmおよび40.5°であり、平均屈折率nが1.64の場合には278nmおよび40.8°である。
上記位相差フィルムを構成する材料としては、熱可塑性ポリマーが挙げられる。成形性、耐熱性に優れ、光学性能が良好で、フィルム化できる材料が好適である。例えばポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリエーテル、ポリスルフィン系共重合体、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどの熱可塑性ポリマーが好適である。
上記熱可塑性ポリマーは、2種類以上の共重合体のブレンド体でもよく、1種以上の共重合体と上記ブレンド体または他のポリマーとからなるブレンド体であってもよく、2種類以上のブレ
さらに好ましくは下記式(5)および(6)を満たす。
例えば、透明板への表示光の入射角度θが56°であり、位相差フィルムの平均屈折率nが1.53である場合には最適な面内位相差値Rおよび配置角度φは279nmおよび40°であり、平均屈折率nが1.59の場合には278nmおよび40.5°であり、平均屈折率nが1.64の場合には278nmおよび40.8°である。
上記位相差フィルムを構成する材料としては、熱可塑性ポリマーが挙げられる。成形性、耐熱性に優れ、光学性能が良好で、フィルム化できる材料が好適である。例えばポリアリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリエーテル、ポリスルフィン系共重合体、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどの熱可塑性ポリマーが好適である。
上記熱可塑性ポリマーは、2種類以上の共重合体のブレンド体でもよく、1種以上の共重合体と上記ブレンド体または他のポリマーとからなるブレンド体であってもよく、2種類以上のブレ
【0012】
R=(nx−ny)×d (12)
で表される。上記式中のnx、nyは位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直行するy軸方向の屈折率であり、dは位相差フィルムの厚み(nm)である。
また、λ1、λ2は下記式(13)
400nm<λ1<λ2<700nm (13)
を満たす任意の波長(nm)である。
上記位相差フィルムは、より好ましくは下記式(14)および(15)を満たす。
0.6<R(450)/R(550)<0.97 (14)
1.01<R(650)/R(550)<1.4 (15)
さらに好ましくは下記式(16)および(17)を満足する。
0.75<R(450)/R(550)<0.95 (16)
1.02<R(650)/R(550)<1.3 (17)
上記特性を満足するための位相差フィルムは、正の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位と負の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位とを含む材料から構成される。
上記特性を満足する具体的な例として、前記した、フルオレン骨格を有する構造を含むポリカーボネート共重合体をあげることができる。その場合、特に、上記式(B)で示される繰り返し単位および下記式(A)で示される繰り返し単位からなるポリカーボネートが好ましい。
位相差フィルムの厚みとしては、1μmから150μmであることが好ましい。2枚の透明体により位相差フィルムを挟んで使用する場合は、フィルム厚みは薄いほどよく、好ましくは80μm以下、より好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下、ハンドリング性に問題がなければ20μm以下でもよい。なお、本発明では位相差フィルムと表現しているが、「フィルム」あるいは「シート」といわれるいずれのものも含む意味である。
本発明に用いる位相差フィルムは、その表面にハードコート層が設けられる。また、例えばハードコート層、紫外線吸収層、反射層
R=(nx−ny)×d (12)
で表される。上記式中のnx、nyは位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直行するy軸方向の屈折率であり、dは位相差フィルムの厚み(nm)である。
また、λ1、λ2は下記式(13)
400nm<λ1<λ2<700nm (13)
を満たす任意の波長(nm)である。
上記位相差フィルムは、より好ましくは下記式(14)および(15)を満たす。
0.6<R(450)/R(550)<0.97 (14)
1.01<R(650)/R(550)<1.4 (15)
さらに好ましくは下記式(16)および(17)を満足する。
0.75<R(450)/R(550)<0.95 (16)
1.02<R(650)/R(550)<1.3 (17)
上記特性を満足するための位相差フィルムは、正の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位と負の屈折率異方性を有する高分子のモノマー単位とを含む材料から構成される。
上記特性を満足する具体的な例として、前記した、フルオレン骨格を有する構造を含むポリカーボネート共重合体をあげることができる。その場合、特に、上記式(B)で示される繰り返し単位および下記式(A)で示される繰り返し単位からなるポリカーボネートが好ましい。
位相差フィルムの厚みとしては、1μmから150μmであることが好ましい。2枚の透明体により位相差フィルムを挟んで使用する場合は、フィルム厚みは薄いほどよく、好ましくは80μm以下、より好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、より好ましくは30μm以下、ハンドリング性に問題がなければ20μm以下でもよい。なお、本発明では位相差フィルムと表現しているが、「フィルム」あるいは「シート」といわれるいずれのものも含む意味である。
本発明に用いる位相差フィルムは、その表面にハードコート層が設けられる。また、例えばハードコート層、紫外線吸収層、反射層
【0019】
の値をφ1、上記式(2)における
の値をR1とする。
参考例1
a:b=50:50とした上記方法により共重合させたポリカーボネート共重合体を塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、220℃にて1.9倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.62、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを用いて第2図に示す構成の透明板を以下の方法で作製した。
厚さ2mmの透明なソーダライム系無機ガラス板(透明体1)に、イソシアネート系接着層(接着層1)を介して、上記位相差フィルムを、透明板上への表示光の投影線とフィルム遅相軸の配置角度(φ)が40.7°になるように貼り合わせた。この上にさらに接着層1と同じイソシアネート系接着層(接着層2)を貼り合わせた後、PVB膜を介して、2mm厚ソーダライム系無機ガラス(透明体2)と積層し、透明板を作製した。
この透明板に対して、液晶表示体からの出射光を偏光の振動方向が透明板に対して平行となるように入射角(θ)56°にて入射させた。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
参考例2
a:b=63:37とした上記方法により共重合させたポリカーボネート共重合体を塩化メチ
の値をφ1、上記式(2)における
の値をR1とする。
参考例1
a:b=50:50とした上記方法により共重合させたポリカーボネート共重合体を塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、220℃にて1.9倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.62、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを用いて第2図に示す構成の透明板を以下の方法で作製した。
厚さ2mmの透明なソーダライム系無機ガラス板(透明体1)に、イソシアネート系接着層(接着層1)を介して、上記位相差フィルムを、透明板上への表示光の投影線とフィルム遅相軸の配置角度(φ)が40.7°になるように貼り合わせた。この上にさらに接着層1と同じイソシアネート系接着層(接着層2)を貼り合わせた後、PVB膜を介して、2mm厚ソーダライム系無機ガラス(透明体2)と積層し、透明板を作製した。
この透明板に対して、液晶表示体からの出射光を偏光の振動方向が透明板に対して平行となるように入射角(θ)56°にて入射させた。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
参考例2
a:b=63:37とした上記方法により共重合させたポリカーボネート共重合体を塩化メチ
【0020】
レンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、225℃にて2.1倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.64、R値278nm、厚み40μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.8°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
参考例3
帝人化成株式会社製ポリカーボネート「パンライト」C1400QJを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、165℃にて1.2倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.59、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
参考例4
平均屈折率1.53、R値275nm、厚み40μmである株式会社オプテス製の「ゼオノアフィルム」を位相差フィルムとして用いた。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび0.98πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
参考例5
バイエル製ポリカーボネート「APEC」を塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%
レンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、225℃にて2.1倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.64、R値278nm、厚み40μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.8°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
参考例3
帝人化成株式会社製ポリカーボネート「パンライト」C1400QJを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、165℃にて1.2倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.59、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
参考例4
平均屈折率1.53、R値275nm、厚み40μmである株式会社オプテス製の「ゼオノアフィルム」を位相差フィルムとして用いた。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび0.98πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
参考例5
バイエル製ポリカーボネート「APEC」を塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%
【0021】
のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、225℃にて1.2倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.59、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成で透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例1
a:b=0:100とした上記方法により重合させたポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、175℃にて1.1倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.58、R値278nm、厚み25μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムの両面に、片面ずつ以下の様にしてハードコート層を形成した。ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製ライトアクリレートDCP−A)50重量部とウレタンアクリレート(十条ケミカル社製TPH19)50重量部、光開始剤として、チバガイギ社製「イルガキュア」187を7重量部、レベリング剤として東レ・ダウコーニング社製SH28PAを0.05重量部、希釈溶媒として1メトキシ2プロパノール180重量部からなる塗液を作成した。これを乾燥後の厚みが5μmになるように位相差フィルム上にロールコートした。ついで60℃30秒乾燥後、強度160W/cmの高圧水銀ランプにより積算光量700mJ/cm2の紫外線を照射してハードコート層を形成した。このハードコート層が形成された位相差フィルムを40.8°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例2
のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、225℃にて1.2倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.59、R値278nm、厚み30μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムを40.5°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成で透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例1
a:b=0:100とした上記方法により重合させたポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させ、固形分濃度18重量%のドープ溶液を作製した。このドープ溶液からキャストフィルムを作製し、175℃にて1.1倍に一軸延伸することにより平均屈折率1.58、R値278nm、厚み25μmである位相差フィルムを得た。この位相差フィルムの両面に、片面ずつ以下の様にしてハードコート層を形成した。ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製ライトアクリレートDCP−A)50重量部とウレタンアクリレート(十条ケミカル社製TPH19)50重量部、光開始剤として、チバガイギ社製「イルガキュア」187を7重量部、レベリング剤として東レ・ダウコーニング社製SH28PAを0.05重量部、希釈溶媒として1メトキシ2プロパノール180重量部からなる塗液を作成した。これを乾燥後の厚みが5μmになるように位相差フィルム上にロールコートした。ついで60℃30秒乾燥後、強度160W/cmの高圧水銀ランプにより積算光量700mJ/cm2の紫外線を照射してハードコート層を形成した。このハードコート層が形成された位相差フィルムを40.8°の角度で配置した以外は実施例1と同様の構成の透明板を作製した。このときのΦ1、R1の値はそれぞれ、1.00/4πおよび1.00πである。
透明板上の表示は二重像がなく鮮明に視認できた。
実施例2
Claims (15)
- 少なくとも1枚の透明体と位相差フィルムとを有し、表示光源から投影される表示光を反射させることにより、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて該観測者に視認させる表示装置に用いるための透明板において、当該位相差フィルムは、下記式(I)および(II)
ここで、上記式(I)、(II)中のθは透明板法線と表示光とのなす角度を表し、φは透明板上への表示光の投影線と位相差フィルムの遅相軸のなす角度を表し、nは位相差フィルムの平均屈折率を表し、nx、nyおよびnzは位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれ位相差フィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向、およびフィルムに垂直なz軸方向の屈折率であり、dは位相差フィルムの厚み(nm)であり、λは表示光源の中心波長(nm)である、
を満足するように配置されたことを特徴とする透明板。 - 位相差フィルムが熱可塑性ポリマーからなることを特徴とする請求の範囲第1項の透明板。
- 熱可塑性ポリマーがポリカーボネートからなることを特徴とする請求の範囲第2項の透明板。
- ポリカーボネートが、下記式(B)
ここで、上記式(B)においてR11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子および炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも一種の基であり、Yは下記式群(Y)
ここでR19〜R21、R23及びR24はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、R22及びR25はそれぞれ独立に炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、Ar1〜Ar3はそれぞれ独立に炭素数6〜10のアリール基から選ばれる少なくとも1種の基である、
で示される繰り返し単位を含むことを特徴とする、請求の範囲第3項の透明板。 - ポリカーボネートがフルオレン骨格を有することを特徴とする請求の範囲第3項の透明板。
- 位相差フィルムの少なくとも片面にハードコート層を有することを特徴とする請求の範囲第1項の透明板。
- ハードコート層が架橋ポリマーからなることを特徴とする請求の範囲第8項の透明板。
- 位相差フィルムが下記式(11)
R(λ1)<R(λ2) (11)
ここで、上記式(11)中のR(λ1)およびR(λ2)は、それぞれ波長λ1、λ2における位相差フィルムの面内位相差(R)であり、面内位相差(R)は下記式(12)
R=(nx−ny)×d (12)
ここで、上記式中のnxおよびnyは位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれフィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向の屈折率であり、dは位相差フィルムの厚み(nm)である、
によって表され、λ1、λ2は下記式(13)
400nm<λ1<λ2<700nm (13)
を満たす任意の波長である、
を満足することを特徴とする請求の範囲第1項の透明板。 - 位相差フィルムが2枚の透明体の間に位置する、請求の範囲第1項の透明板。
- 少なくとも1枚の透明体と位相差フィルムとを有し、表示光源から投影される表示光を反射させることにより、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて該観測者に視認させる表示装置に用いるための透明板において、当該位相差フィルムは、ポリカーボネートからなり、少なくとも片面にハードコート層を有し、かつ下記式(I)および(II)
ここで、上記式(I)、(II)中のθは透明板法線と表示光とのなす角度を表し、φは透明板上への表示光の投影線と位相差フィルムの遅相軸のなす角度を表し、nは位相差フィルムの平均屈折率を表し、nx、nyおよびnzは位相差フィルムの三次元屈折率であり、それぞれ位相差フィルム面内の屈折率が最大であるx軸方向、フィルム面内でx軸に直交するy軸方向、およびフィルムに垂直なz軸方向の屈折率であり、dは位相差フィルムの厚み(nm)であり、λは表示光源の中心波長(nm)である、
を満足するように配置されたことを特徴とする透明板。 - ハードコート層が架橋ポリマーからなることを特徴とする請求の範囲第13項の透明板。
- 請求の範囲第1項の透明板と表示光源とを有してなる表示装置であって、該表示光源からの表示光を該透明板上で反射させることにより、観測者の前方視野内に該表示光を結像させて該観測者に視認させるようにした表示装置。
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