JPWO2006098458A1 - 易酸化性または易吸湿性物質の容器および易酸化性または易吸湿性物質の加熱および加圧処理方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、例えば、特開2002−293696号公報では、窒素とアンモニアの混合ガスを用いて10から100気圧としている。特開2003−292400号公報でも、育成時の雰囲気圧力は100気圧以下であり、実施例では2、3、5MPa(約20気圧、30気圧、50気圧)である。また、いずれの従来技術においても、育成温度はすべて1000℃以下であり、実施例ではすべて850℃以下である。
しかし、このような加熱および加圧装置を用いてフラックス法により結晶育成を行う場合には、以下の問題点が新たに起こることが判明してきた。即ち、従来のマッフル炉を用いる育成では、グローブボックス内で原料を秤量し、ルツボに充填した後、バルブ付きステンレス製密閉容器に封入してから、この密閉容器をグローブボックスから取り出すため、原料が大気に曝されることが無く、大気中の酸素による原料の酸化および大気中の水分との反応を防ぐことができた。しかし、HIP装置内では、上記のバルブ付き密閉容器を使用することができない。HIPの圧力容器のふたを開け、容器内に直接ルツボを配置してからふたをするため、原料が作業中に大気に曝され、酸化または吸湿してしまう問題があった。
この結果、フラックス液面における窒素の溶け込みが阻害され、ガリウムの窒化率が低くなり、かつ黒く着色した窒化ガリウム単結晶が得られることとなった。
本発明の課題は、Naフラックスなどの易酸化性、易吸湿性物質を非酸化性雰囲気下で加熱および加圧処理するのに適した容器を提供し、これによって易酸化性、易吸湿性物質の処理前における不要な酸化、吸湿を防止することである。
本発明は、非酸化性雰囲気下で加熱および加圧処理される易酸化性または易吸湿性物質を収容するための容器であって、開口が設けられており、上記処理前には開口を気密に封止し、加熱および加圧時には開口を非酸化性雰囲気に連通させる封止手段を備えていることを特徴とする、易酸化性または易吸湿性物質の容器に係るものである。
また、本発明は、非酸化性雰囲気下で易酸化性または易吸湿性物質を加熱および加圧処理する方法であって、容器に開口が設けられており、この開口が気密に封止され、加熱および加圧条件下において開口を非酸化性雰囲気に連通させる封止手段を備えている容器を使用し、この容器内に易酸化性または易吸湿性物質を収容し、次いで容器を非酸化性雰囲気下で加熱および加圧処理することを特徴とする、易酸化性または易吸湿性物質の加熱および加圧処理方法に係るものである。
本発明によれば、易酸化性または易吸湿性物質の容器に開口を設け、この開口を気密に封止する。これによって、非酸化性雰囲気下で加熱および加圧する前の段階においては、易酸化性または易吸湿性物質の酸化性雰囲気、特に大気との接触を防止できる。また、この容器を非酸化性雰囲気下で加熱および加圧する際には封止手段が解除されるので、容器内の易酸化性または易吸湿性物質に対して所定の加熱および加圧処理を施すことが可能となる。
図2は、本発明の実施形態において使用可能な容器1Aを概略的に示す断面図である。
図3は、HIP装置に図1(または図2)の容器をセットした状態を示す図である。
また、本発明において、易酸化性、易吸湿性物質を加熱および加圧処理するための装置は特に限定されない。この装置は熱間等方圧プレス装置が好ましいが、それ以外の雰囲気加圧型加熱炉であってもよい。
以下、図面を適宜参照しつつ、本発明を更に詳細に説明する。以下の各図面は、単結晶のフラックス原料に対して本発明を適用した例を中心として述べる。
図1、図2に示すように、ルツボ9は、ルツボ本体8と、本体8を被覆するふた7とを備えている。このルツボ9に原料10を非酸化性雰囲気のグローブボックス内で封入し、本発明の容器1(または1A)内に非酸化性雰囲気内で封入する。この容器1(1A)は、本体2と蓋3とを備えている。本体2の上側エッジには細長いフランジ2aが形成されている。蓋3の下側面からも略円環形状のフランジ3aが突出しており、フランジ2aと3aとが互いに接することにより、沿面距離を長くしている。
図1の例では、蓋3の所定箇所に開口4が形成されており、各開口4の内側に封止手段5が固定されている。図2の例では、各開口4の外側に封止手段5Aが固定されている。各容器は、封止手段5、5Aによって、容器1、1A外の雰囲気からは気密に封止されている。この状態で容器1、1Aをグローブボックスから取り出し、次いでそのまま結晶育成装置内に設置する。
例えば図3に示す例においては、HIP(熱間等方圧プレス)装置11の圧力容器12の中にジャケット13を固定し、ジャケット13内に本発明の容器1(1A)を設置する。圧力容器12の外部には、図示しない混合ガスボンベを設ける。混合ガスボンベ内には、所定組成の混合ガスが充填されており、この混合ガスを圧縮機によって圧縮して所定圧力とし、供給管15を通して圧力容器12内に矢印Aのように供給する。この雰囲気中の窒素は窒素源となり、アルゴンガス等の不活性ガスはフラックスの蒸発を抑制する。この圧力は、図示しない圧力計によって監視する。容器1(1A)の周囲にはヒーター14が設置されており、ルツボ内の育成温度を制御可能となっている。
ここで、圧力容器12内で容器1(1A)を加熱および加圧する段階のいずれかの時点で、封止手段5(5A)による気密封止が解除されるようになっている。本例では、例えば封止手段5(5A)が高温によって溶融したり、あるいは圧力によって破壊されたり、あるいは圧力によって容器1(1A)からはずれたりするように設計しておく。不要となった封止手段5は、図1の例においては、容器1の内側面に付着したままとなったり、あるいは容器1内を下方へと落下する。また、不要となった封止手段5Aは、図2の例においては、容器1Aの外側面に付着したままとなったり、あるいは容器1Aからはずれて飛散する。この結果、容器内雰囲気6が非酸化性雰囲気と連通する。
好適な実施形態においては、封止手段が、加熱下で溶融および/または変形する材質からなる。このような材質は、更に軟質であることが気密性確保および気密性の解除しやすさの点で好ましい。加熱下で溶融および/または変形する材質としては、低融点金属や高分子材料が好ましい。目的とする温度で溶融するか、変形するかは、処理温度と封止手段の材質との関係に定まる。低融点金属としては、アルミニウム、インジウム、錫、鉛、およびこれらの一種以上を含む合金(例えばはんだ)を例示できる。また、高分子材料としては、パラフィン、ポリエチレン、テフロン、ブチルゴムを例示できる。
封止手段が加熱により溶融、変形する実施形態においては、封止手段の形態は特に限定されないが、シート状であってよく、フィルム状であってよく、また板状であってよい。封止手段の厚さは特に限定されないが、容器内部の気密性という観点からは、0.01mm以上が好ましく、0.05mm以上が更に好ましい。また、封止手段の厚さは、溶融や変形の容易性や確実性という観点からは、3mm以下が好ましく、1mm以下が更に好ましい。
封止手段が加熱により溶融、変形する実施形態においては、封止手段を容器に取り付ける方法は特に限定されず、以下を例示できる。
封止手段を容器に接着する。
封止手段を容器に機械的に固定する。
また、好適な実施形態においては、封止手段が、加圧下で破壊または容器から分離される。破壊の場合には、封止手段は、加圧下で破損して貫通孔が開くものであってよく、あるいは封止手段が複数の破片に分裂するものであってよい。この場合、封止手段は破壊しつつも容器には少なくとも一部が付着状態を保っている。一方、封止手段が容器から分離あるいは剥離するように設計することもできる。
具体的には、封止手段を、加圧時に容易に破壊するような破断強度の低い材質によって形成したり、あるいは封止手段を薄いシート状に成形することによって破断しやすくする。このような材質としては、アルミニウム箔、ステンレス箔、金箔を例示できる。
また、封止手段が加圧時に破断しやすくするためには、封止手段の厚さを0.1mm以下とすることが好ましく、0.05mm以下とすることが更に好ましい。また、封止手段による容器内の気密性の保持という観点からは、封止手段の厚さを0.01mm以上とすることが好ましく、0.02mm以上とすることが更に好ましい。
加圧時に封止手段が破壊する実施形態においては、封止手段を容器に取り付ける方法は特に限定されず、以下を例示できる。
封止手段を容器に接着する。
封止手段を容器に機械的に固定する。
また、加圧時に封止手段が容器からはずれる実施形態においては、封止手段の容器への付着力を、加圧時に封止主段が確実に容器から分離する程度に低く設定しておく。このような取り付け方法は限定されないが、例えば接着、圧着法がある。
開口の形成場所は特に限定されない。例えば容器の蓋側に設けることができるが、容器本体側に設けることもでき、蓋側と本体側との両方に設けることもできる。開口の個数や寸法も特に限定されない。開口径は、封止手段による気密封止が解除されたときの外部と容器内雰囲気との通気性を促進するという観点からは、1mm以上であることが好ましく、3mm以上であることが更に好ましい。また、容器内部の気密封止を確保するという観点からは、開口径は10mm以下であることが好ましい。
本発明を適用可能な易酸化性、易吸湿性物質は特に限定されない。易酸化性、易吸湿性物質は、常温下で大気に接触したときに容易に酸化、吸湿が観測される物質を意味しており、例えば1分以内で酸化、吸湿が観測されるような物質を意味する。易酸化性、易吸湿性物質は、粉末の混合物であってよく、また成形体であってよい。
好適な実施形態においては、易酸化性、易吸湿性物質が、単結晶(特に窒化物単結晶)育成用のフラックス原料である。このフラックス中には、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれた一種以上の金属を含有させることが好ましい。この金属としては、ナトリウム、リチウム、カルシウムが特に好ましく、ナトリウムが最も好ましい。
また、このフラックス中には、前記金属以外に例えば以下の金属を添加することができる。
カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、錫
本発明の育成方法によって、例えば以下の単結晶を好適に育成できる。
GaN、AlN、InN、これらの混晶(AlGaInN)、BN
本発明での加熱温度、圧力は、易酸化性、易吸湿性物質の種類によって選択するので特に限定されない。加熱温度は例えば800〜1200℃とすることができる。また、この上限は特にないが、フラックス法の場合には例えば1500℃以下とすることができる。また、圧力も特に限定されないが、封止手段を圧力によって破壊または除去する実施形態においては、圧力は1MPa以上であることが好ましく、5MPa以上であることが更に好ましい。圧力の上限は特に規定しないが、フラックス法の場合には、例えば200MPa以下とすることができる。
容器の材質は特に限定されず、目的とする加熱および加圧条件において耐久性のある気密性材料であればよい。こうした材料としては、金属、セラミックスを例示でき、特にステンレス、鉄、ブリキ、インコネル等の耐熱合金、アルミナ、窒化物セラミックスが好ましい。
以下、更に具体的な単結晶およびその育成手順について例示する。
(窒化ガリウム単結晶の育成例)
本発明を利用し、少なくともナトリウム金属を含むフラックスを使用して窒化ガリウム単結晶を育成できる。このフラックスには、ガリウム原料物質を混合する。ガリウム原料物質としては、ガリウム単体金属、ガリウム合金、ガリウム化合物を適用できるが、ガリウム単体金属が取扱いの上からも好適である。
このフラックスには、ナトリウム以外の金属、例えばリチウムを含有させることができる。ガリウム原料物質とナトリウムなどのフラックス原料物質との使用割合は、適宜であってよいが、一般的には、Na過剰量を用いることが考慮される。もちろん、このことは限定的ではない。
この実施形態においては、窒素ガスを含む混合ガスからなる雰囲気下で、全圧300気圧以上、2000気圧以下の圧力下で窒化ガリウム単結晶を育成する。全圧を300気圧以上とすることによって、例えば900℃以上の高温領域において、更に好ましくは950℃以上の高温領域において、良質の窒化ガリウム単結晶を育成可能であった。この理由は、定かではないが、温度上昇に伴って窒素溶解度が上昇し、育成溶液に窒素が効率的に溶け込むためと推測される。また、雰囲気の全圧を2000気圧以上とすると、高圧ガスの密度と育成溶液の密度がかなり近くなるために、育成溶液をルツボ内に保持することが困難になるために好ましくない。
雰囲気中の窒素以外のガスは限定されないが、不活性ガスが好ましく、アルゴン、ヘリウム、ネオンが特に好ましい。窒素以外のガスの分圧は、全圧から窒素ガス分圧を除いた値である。
好適な実施形態においては、窒化ガリウム単結晶の育成温度は、950℃以上であり、1000℃以上とすることが更に好ましく、このような高温領域においても良質な窒化ガリウム単結晶が育成可能である。また、高温での育成が可能なことから、生産性を向上させ得る可能性がある。
窒化ガリウム単結晶の育成温度の上限は特にないが、育成温度が高すぎると結晶が成長しにくくなるので、1500℃以下とすることが好ましく、この観点からは、1200℃以下とすることが更に好ましい。
窒化ガリウム結晶をエピタキシャル成長させるための育成用基板の材質は限定されないが、サファイア、AlNテンプレート、GaNテンプレート、シリコン単結晶、SiC単結晶、MgO単結晶、スピネル(MgAl2O4)、LiAlO2、LiGaO2、LaAlO3,LaGaO3,NdGaO3等のペロブスカイト型複合酸化物を例示できる。また組成式〔A1−y(Sr1−xBax)y〕
〔(Al1−zGaz)1−u・Du〕O3(Aは、希土類元素である;Dは、ニオブおよびタンタルからなる群より選ばれた一種以上の元素である;y=0.3〜0.98;x=0〜1;z=0〜1;u=0.15〜0.49;x+z=0.1〜2)の立方晶系のペロブスカイト構造複合酸化物も使用できる。また、SCAM(ScAlMgO4)も使用できる。
(AlN単結晶の育成例)
本発明は、少なくともアルミニウムとアルカリ土類を含むフラックスを含む融液を特定の条件下で窒素含有雰囲気中で加圧することによって、AlN単結晶を育成する場合にも有効であることが確認できた。
図1に示す容器1を使用し、前記手順に従って、窒化ガリウム単結晶膜を育成した。
直径2インチのAlNテンプレートを種結晶として使用した。AlNテンプレートとはAlN単結晶エピタキシャル薄膜をサファイア単結晶基板上に作成したものを言う。このときのAlN薄膜の膜厚は1ミクロンとした。金属ガリウムと金属ナトリウムとを、mol比で27:73となるようにグローブボックス中で秤量し、ルツボ9内に入れた。その後、ルツボ9を容器1中に配置し、蓋3をして密閉した。容器1の材質はステンレススチールとした。開口4は2箇所設けた。各開口の直径は2mmとした。厚さ100μmのアルミニウム製テープ5(直径約4〜5mm)を蓋3の裏側に貼り付け、各開口4を塞いだ。
密閉した容器1をグローブボックスから出し、図3に示すような、ヨークフレームタイプのHIP(熱間等方圧プレス)装置内に収容した。HIP圧力容器12内の雰囲気を窒素ガスで置換した後、1000℃・35MPaに昇温・加圧して、24時間保持した。室温まで冷却した後、容器1を圧力容器12から取り出したところ、蓋をふさぐのに用いたアルミニウム製テープ5が溶けて開口4が露出しており、容器内部に窒素ガスが導入されたことが確認された。また、容器の形状に変化がなかったことから、加圧時に穴が開き、窒素ガスが容器内部に導入されたことが確認された。
ルツボ9の重量を実験前後で比較することにより、ガリウムの窒化量を見積もったところ、ガリウムのほぼ100%が窒化していることが判明した。また、透明度の高い窒化ガリウム単結晶が得られた。
(実施例2)
図2に示す容器1Aを使用し、前記手順に従って、窒化ガリウム単結晶膜を育成した。
直径2インチのAlNテンプレートを種結晶として使用した。金属ガリウムと金属ナトリウムとを、mol比で27:73となるようにグローブボックス中で秤量し、ルツボ9内に入れた。その後、ルツボ9を容器1A中に配置し、蓋3をして密閉した。容器1Aの材質はステンレススチールとした。開口4は2箇所設けた。各開口の直径は2mmとした。厚さ100μmのアルミニウム製テープ5A(直径約4〜5mm)を蓋3の表面側に貼り付け、各開口4を塞いだ。
密閉した容器1をグローブボックスから出し、図3に示すような、ヨークフレームタイプのHIP(熱間等方圧プレス)装置内に収容した。HIP圧力容器12内の雰囲気を窒素ガスで置換した後、1000℃・35MPaに昇温・加圧して、24時間保持した。室温まで冷却した後、容器1圧力容器12から取り出したところ、蓋をふさぐのに用いたアルミニウム製テープ5Aが溶けて開口4が露出しており、容器内部に窒素ガスが導入されたことが確認された。また、容器の形状に変化がなかったことから、加圧時に穴が開き、窒素ガスが容器内部に導入されたことが確認された。
ルツボ9の重量を実験前後で比較することにより、ガリウムの窒化量を見積もったところ、ガリウムのほぼ100%が窒化していることが判明した。また、透明度の高い窒化ガリウム単結晶が得られた。
(比較例1)
実施例1と同様の方法によって単結晶を育成した。ただし、図1、図2の容器は使用せず、グローブボックスからルツボを出し、そのままHIP圧力容器内に設置した。作業時間はおよそ5分間であり、その間、ルツボは大気にさらされた。以下実施例と同様に実験を行ったところ、ガリウムの約30〜40重量%しか窒化していなかった。また、黒く着色した窒化ガリウム単結晶が得られた。
Claims (11)
- 非酸化性雰囲気下で加熱および加圧処理される易酸化性または易吸湿性物質を収容するための容器であって、
開口が設けられており、前記加熱および加圧処理前には前記開口を気密に封止し、前記加熱および加圧処理時には前記開口を前記非酸化性雰囲気に連通させる封止手段を備えていることを特徴とする、易酸化性または易吸湿性物質の容器。 - 前記易酸化性または易吸湿性物質が、窒化物単結晶育成用のフラックスの原料であることを特徴とする、請求項1記載の容器。
- 前記フラックスが、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれた一種以上の金属を含有することを特徴とする、請求項2記載の容器。
- 前記封止手段が、前記加熱および加圧処理時に溶融および/または変形する材質からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の容器。
- 前記封止手段が、前記加熱および加圧処理時に破壊または前記容器から分離されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の容器。
- 非酸化性雰囲気下で易酸化性または易吸湿性物質を加熱および加圧処理する方法であって、
容器に開口が設けられており、この開口が気密に封止され、前記加熱および加圧処理時に前記開口を前記非酸化性雰囲気に連通させる封止手段を備えている容器を使用し、
この容器内に前記易酸化性または易吸湿性物質を収容し、次いでこの容器を前記非酸化性雰囲気下で前記加熱および加圧処理することを特徴とする、易酸化性または易吸湿性物質の加熱および加圧処理方法。 - 前記易酸化性または易吸湿性物質が、窒化物単結晶育成用のフラックスの原料であることを特徴とする、請求項6記載の方法。
- 前記フラックスが、アルカリ金属およびアルカリ土類金属からなる群より選ばれた一種以上の金属を含有することを特徴とする、請求項7記載の方法。
- 前記封止手段が、前記加熱および加圧処理時に溶融および/または変形する材質からなることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一つの請求項に記載の方法。
- 前記封止手段が、前記加熱および加圧処理時に破壊または前記容器から分離されることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一つの請求項に記載の方法。
- 前記加熱および加圧処理を熱間等方圧プレス装置内で実施することを特徴とする、請求項6〜10のいずれか一つの請求項に記載の方法。
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