JPWO2006093113A1 - 眼鏡用レンズ及び眼鏡用レンズの加工方法 - Google Patents

眼鏡用レンズ及び眼鏡用レンズの加工方法 Download PDF

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Abstract

ガラスやプラスチックからなるレンズ材料1の両表面上に、撥油性コート層2が設けられている。そして、撥油性コート層2の表面上に、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を分散させた微粒子層3が形成され、さらに微粒子層3の表面上に有機化合物からなる樹脂層4が設けられている。樹脂層4とレンズを玉摺加工機にセットるうときに用いる両面接着テープとの密着性が良いので、加工時の軸ずれが起こりにくくなる。

Description

本手段は、撥油性コートが施された眼鏡用レンズを、眼鏡フレームに合うように外形(外周)加工を行う玉摺加工方法、及び、この加工方法に適した眼鏡用レンズに関するものである。
一般に、眼鏡用レンズは、小売店において顧客が選んだ眼鏡枠の形状に合うように外形形状を加工し、眼鏡枠に入れて顧客に渡される。このようなレンズの外周加工を行う加工機は玉摺加工機(エッジャー、外縁加工機等)と呼ばれている。一般的な玉摺加工機では、加工軸で眼鏡を挟持しながら、研削加工具で外縁を研削することによって外形形状を加工する。
その加工方法の概念図を図6に示す。被加工レンズ21は、まずプラスチック製のロックキャップ22に、両面接着テープ23により固定される。すなわち、ロックキャップ22には、予め両面接着テープ23が貼り付けられており、他の片面を被加工レンズ21の表面に貼り付けることによって、被加工レンズ21をロックキャップ22に固定する。そして、このロックキャップ22を、上側レンズ加工軸24に固定する。
次に、この被加工レンズ21を、下側レンズ加工軸25とロックキャップ22の間に挟み込んで固定する。この状態で研削加工具26を回転させながら被加工レンズ21の外周に沿って移動させ、被加工レンズ21の外周加工を行う。このような玉摺加工は、小売店でなくてメーカの工場で行われる場合もある。
近年、眼鏡用レンズの表面に撥油性コートを施した眼鏡レンズが販売されている。このようなレンズは、表面に汚れがつきにくいことから眼鏡の使用者には好評であるが、表面の摩擦抵抗が少ないため、玉摺加工時において、撥油性コートを有さない従来の眼用レンズの保持方法を使用した場合、加工中にレンズ加工軸とレンズの軸とがずれてしまうという不具合が生じ、正確に外形加工を行うことができない場合が発生するという問題が生じた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、撥油性コートが施されている眼鏡用レンズでも、従来レンズと同じ保持方法で、玉摺加工を可能とする眼鏡用レンズの加工方法、及びこの加工に適した眼鏡用レンズを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、レンズ表面に反射防止膜、撥油性膜、すべり防止膜がレンズ表面側からこの順に設けられ、前記すべり防止膜は、前記撥油性膜表面に設けられた、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を分散させた第1層と、前記第1層の表面に設けられた有機化合物からなる樹脂からなる第2層とからなることを特徴とする眼鏡用レンズである。
本手段においては、片面又は両面の撥油性膜の表面に、すべり防止膜が設けられている。すべり防止膜の最表面(第2層)を形成する有機化合物からなる樹脂は、両面接着テープとの密着性が良く、このために、両面接着テープとの間でずれを発生させない。よって、撥油性膜面に直接両面接着テープを貼り付けていた場合に発生するレンズ加工軸とレンズの軸との、実質上問題となるような軸ずれを防ぐことができる。
しかしながら、撥油性膜と有機化合物からなる樹脂とはなじみが悪く、直接撥油性膜の上に有機化合物からなる樹脂を塗布しようとしても、うまく塗布することができない。よって、本手段においては、両者の間に、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を分散させた層(第1層)を設けている。これにより、撥油性膜と有機化合物からなる樹脂を接合できると共に、両者の間の滑りを防止することができる。さらに、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を分散させた層は、撥油性膜との間での滑りを防止する機能をも有する。
さらに、最表面に形成される有機化合物からなる樹脂層には、撥油性がないので、累進焦点レンズ等のフレーム枠入れに必要な加工情報をレンズ表面に印刷するのに適したものとなる。
加えて、玉摺加工が終了した後には、有機化合物からなる樹脂層の上にセロファンテープ等を貼り付けてその後剥離することにより、有機化合物からなる樹脂層と、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を分散させた層とを、セロファンテープと共に、容易にレンズから剥離することができ、剥離に際してレンズ面(撥油性を有するコーティング層面)に傷を付けることがない。
又、従来は、撥油性膜に、直接、又は両面接着テープを介してロックキャップを押し当てていたので、撥油性膜にクラックが入るという問題があったが、本手段においては、有機化合物からなる樹脂に両面接着テープを介してロックキャップを押し当てるようにしているので、このようなクラックの発生を防止することもできる。
なお、本手段(及び対応請求項)において、レンズ表面に反射防止膜、撥油性膜、すべり防止膜がレンズ表面側からこの順に設けられた撥油性眼鏡用レンズとは、レンズ表面に直接反射防止膜が設けられた眼鏡用レンズのみならず、レンズ表面と反射防止膜の間に、他の機能を有する膜が形成されているものをも含むものである。
前記課題を解決するための第2の手段は、レンズ表面に反射防止膜、撥油性膜、すべり防止膜がレンズ表面側からこの順に設けられ、前記すべり防止膜は、前記撥油性膜表面に設けられた、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方と、有機化合物からなる樹脂との混合物からなることを特徴とする眼鏡用レンズである。
前記第1の手段においては、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を分散させた層(第1層)の上に有機化合物からなる樹脂からなる層(第2層)を形成するようにしていたが、本手段においては、これらの2つの層を一つの混合層としている。本手段においても、前記第1の手段と同等の作用効果が得られる。前記、第1の手段においては、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を分散させたコーティング剤を乾燥させた場合、微粒子がとれやすいが、本手段においては、樹脂中に分散されることになるので、このような問題が解消される。なお、この場合、コーティング材の溶媒は、前記有機化合物からなる樹脂を溶かすものである必要がある。
なお、本手段(及び対応請求項)において、レンズ表面に反射防止膜、撥油性膜、すべり防止膜がレンズ表面側からこの順に設けられた眼鏡用レンズとは、レンズ表面に直接反射防止膜が形成された眼鏡用レンズのみならず、レンズ表面と反射防止膜の間に、他の機能を有する膜が形成されているものをも含むものである。
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段であって、前記反射防止膜の表面が、10nm以下の微細な凹凸を有することを特徴とするものである。
本手段においては、レンズの表面に形成された反射防止膜の表面が10nm以下の微細な凹凸が形成されていることである。反射防止膜の表面に10nm以下の微細な凹凸が形成されていることにより、反射防止膜の表面積が大きくなり、撥油性を有するコーティングとの密着性が大きくなる。又、撥油性を有するコーティングの上に塗布される金属酸化物の微粒子やフッ化物の微粒子が撥油性を有するコーティングと噛み合う度合いが大きくなり、滑りを低減することができる。
反射防止膜の表面構造に凹凸をつける手法としては、
(1)蒸着時に酸素等のガス導入する方法
(2)蒸着レートを早めに設定する方法
(3)蒸着時プラスッチクレンズの温度を低温にコントロールする方法
(4)蒸着終了後にイオンビーム照射を行う方法
(5)蒸着後にプラズマ等の照射を行う方法
などが有効である。
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段から第3の手段のいずれかであって、前記金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子の平均粒子径が100nm以下であることを特徴とするものである。
玉摺加工を自動で行う場合、被加工レンズに光を透過させることにより、被加工レンズの位置を検出する方法が採用されている。金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子の平均粒径が100nmを超えると、これらが分散される層における可視光の透過率が悪くなり、位置検出システムがうまく働かなくなる可能性があるので、これら微粒子の平均粒径は、100nm以下であることが好ましい。
前記課題を解決するための第5の手段は、前記第1の手段から第4の手段のいずれかであって、前記金属酸化物が、Si,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,Ti,Nbのうちいずれかの金属酸化物、又はこれらの金属酸化物の2種以上から構成される複合金属酸化物であることを特徴とするものである。
これらの金属の酸化物は、表面に濡れ性を有するので、両面接着テープとの密着性が良く、かつ、油性インクで累進焦点レンズ等のフレーム枠入れに必要な加工情報をレンズ表面に印刷するのに適したものとなる。
前記課題を解決するための第6の手段は、前記第1の手段から第5の手段のいずれかであって、前記フッ化物がMg,Al,K,Ca,Ba,Srのうちいずれかのフッ化物、又はこれらのフッ化物の2種以上から構成される複合フッ化物であることを特徴とするものである。
これらの物質のフッ化物は、表面に濡れ性を有するので、両面接着テープとの密着性が良く、かつ、油性インクで累進焦点レンズ等のフレーム枠入れに必要な加工情報をレンズ表面に印刷するのに適したものとなる。
前記課題を解決するための第7の手段は、前記第1の手段から第6の手段のいずれかであって、前記有機化合物からなる樹脂が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、合成ゴム、フェノール樹脂、ポリビリニルアセタール樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、セルロース系重合体、ポリアルキレンオキシド重合体、ポリ酢酸ビニル重合体、スチレン/メタクリル酸エステル共重合体、その他のビニル(共)重合体を主成分とした樹脂の1種以上からなることを特徴とするものである。
これらの有機化合物からなる樹脂は、両面接着テープとの密着性が特に良好であり、レンズ加工軸とレンズの軸とのずれを特に有効に防ぐことができる。
前記課題を解決するための第8の手段は、レンズの表面に反射防止膜が成膜され、その表面に撥油性を有するコーティングがなされた眼鏡用レンズの周縁部を玉摺加工機で加工する方法であって、前記眼鏡用レンズの表面の少なくとも一方の撥油性コーティング膜表面に、
(A)金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を分散させたコーティング液を塗布して乾燥させ、さらにその表面に有機化合物からなる樹脂を塗布して乾燥させる方法
(B)金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方と、有機化合物からなる樹脂との混合物からなるコーティング液を塗布して乾燥させる方法
のいずれかの方法により滑り防止用薄膜を形成した後、この眼鏡用レンズの前記滑り防止用薄膜面を、両面接着テープを介して、前記玉摺加工機にセットする工程を有することを特徴とする眼鏡用レンズの加工方法である。
本発明の実施の形態である眼鏡用レンズの概要を示す概念図である。 本発明の実施の形態の例である撥油性コート付き眼鏡レンズの玉摺加工方法の概念を説明するための図である。 実施例で使用したレンズの形状と軸ずれ量の関係を示す図である。 軸ずれ量確認用金属製のレンズ枠工具の概要を示す図である。 貼り付け膜の剥離性試験の方法を示す図である。 従来の玉摺加工方法の概要を示す図である。
以下、本発明の実施の形態の例を、図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態である眼鏡用レンズの概要を示す概念図である。概念図であるので、各膜の厚みは実際の寸法を表していない。又、レンズの表面形状は通常凹凸曲面形状をしているが、図1では、簡単化のために平面で表している。
(a)に示されるものにおいては、ガラスやプラスチックからなるレンズ材料1の両表面上に、撥油性コート層2が設けられている。そして、撥油性コート層2の表面上に、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を分散させた微粒子層3が形成され、さらに微粒子層3の表面上に有機化合物からなる樹脂層4が設けられている。これら、微粒子層3と樹脂層4がすべり防止層を構成している。
微粒子層3を設けるには、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を溶媒中に分散させたコーティング液を製造し、例えば、スピンコート法、ディッピング法、スプレー法または流し塗り法で塗布して、赤外線または遠赤外線の照射または熱風の吹き付けにより乾燥させて、溶媒を蒸発させ、微粒子のみを残すというような方法を採用することができる。
樹脂層4を設けるには、液体状の有機化合物からなる樹脂を、例えば、スピンコート法、ディッピング法、スプレー法または流し塗り法で塗布して、赤外線、遠赤外線、又は紫外線の照射、または熱風の吹きつけにより乾燥させて固化させるというような方法が考えられる。
既に説明したように、最表面に設けられる樹脂層4は、撥油性コート層2に比べて両面接着テープとの密着性が良いので、玉摺加工の際のレンズのずれが起こりにくい。又、微粒子層3を設けることにより、撥油性コート層2と樹脂層4との密着性を良くすることができ、撥油性コート層2と樹脂層4とのずれを防止することができる。
(b)に示されるものは、(a)に示されるものとは、レンズ材料1と撥油性コート層2との間に、表面に微小な10nm以下のピッチの微小は凹凸を有する反射防止膜5が形成されているところのみが異なっている。その作用効果は、(a)のものとほぼ同じであるが、既に説明したように、反射防止膜5の表面積が大きくなり、撥油性を有するコーティングとの密着性が大きくなると言う効果、又、撥油性を有するコーティングの上に塗布される金属酸化物の微粒子やフッ化物の微粒子が撥油性を有するコーティングと噛み合う度合いが大きくなり、滑りを低減することができるという効果をさらに有する。
(c)に示すものは、(a)に示すものと比較して、微粒子層3と樹脂層4とが一体となった微粒子含有樹脂層6が、微粒子層3と樹脂層4との代わりに形成されていることである。微粒子含有樹脂層6がすべり防止層を構成している。微粒子含有樹脂層6を形成するには、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を樹脂中に含有させたコーティング液を製造し、例えば、スピンコート法、ディッピング法、スプレー法または流し塗り法で塗布して、赤外線、遠赤外線、紫外線の照射、または熱風の吹き付けにより乾燥させて、樹脂を硬化させるという方法を採用することができる。その作用効果は、(a)に示すものとほぼ同じである。
(d)に示すものは、(b)に示すものと比較して、微粒子層3と樹脂層4とが一体となった微粒子含有樹脂層6が、微粒子層3と樹脂層4との代わりに形成されていることである。微粒子含有樹脂層6の形成方法は(c)に示すものと同じであり、その作用効果は、(b)に示すものとほぼ同じである。
なお、(a)〜(d)においては、微粒子層3、樹脂層4、微粒子含有樹脂層6は、レンズ面の両面に形成されているが、レンズ面の片面にのみ形成するようにしても効果を発揮することができる。
なお、すべり防止層は、眼鏡レンズの屈折面全体に設けられてもよいが、加工時の両面接着テープが貼り付けられる範囲以上の面積で部分的に設けられていてもよい。又、有機化合物からなる樹脂層の厚さは、0.1〜100μmであることが好ましく、2〜20μmであることがさらに好ましい。さらに、樹脂層には、コーティングの際、塗膜の均質性を発現させる目的で界面活性剤を添加したり、すべり防止コート層の存在を明確にするため、染料、顔料などを添加し、着色させることも可能である。
図2は、本発明の実施の形態の例である撥油性コート付き眼鏡レンズの玉摺加工方法の概念を説明するための図である。まず、図2(a)に示すように、図1(a)〜(d)に示されたような被加工レンズ11を、図2に示すように、従来技術同様、ロックキャップ12に、両面接着テープ13により固定する。ロックキャップ12には、予め両面接着テープ13が貼り付けられており、他の片面を被加工レンズ11の表面に貼り付けることによって、被加工レンズ11をロックキャップ12に固定する。そして、このロックキャップ12を、上側レンズ加工軸14に固定する。次に、この被加工レンズ11を、下側レンズ加工軸15とロックキャップ12の間に挟み込んで固定する。
この場合、下側レンズ加工軸15には両面接着テープが設けられていないので、被加工レンズ11の下側には、必ずしも微粒子層3、樹脂層4、微粒子含有樹脂層6等の層が設けられている必要はないが、これらが設けられている場合には、下側レンズ加工軸15と被加工レンズ11との滑りがなくなるのでより好ましい。
この状態で研削加工具(図示せず、図6に示すものと同じ)により被加工レンズ11の外周加工を行う。
前述のように、有機物からなる樹脂層4又は、微粒子含有樹脂層6の表面に上述のような両面接着テープ13を貼り付けることにより、被加工レンズ11に撥油性コート2が施されている場合であっても、両面接着テープ13と被加工レンズ11の間が滑ること無く固定される。よって、被加工レンズ11は、ロックキャップ12を介して上側レンズ加工軸14と下側レンズ加工軸15との間にしっかりと固定され、加工中の軸ずれの発生を防止できる。
以下、本発明の実施例と比較例を説明するが、本特許の権利範囲がこれらに限定されるものではないことは言うまでもない。これら実施例と比較例に使用したコート液を以下に示す。
1.コート液A(樹脂中にフッ化物微粒子が分散して含有されるもの)
メタノール分散フッ化マグネシウム(日産化学工業株式会社製、10wt%)100重量部に、紫外線硬化樹脂U−413(ケミテック株式会社製、ウレタン系アクリル樹脂)50重量部を加え、さらに、和光純薬製1−メトキシ−2−プロパノール(特級)を100重量部加えよく攪拌した。
2.コート液B(樹脂中に金属酸化物微粒子が分散して含有されるもの)
メタノール分散スズ系ゾル(日産化学工業社製、HIS−30M 固形分30%)100重量部に対して,紫外線硬化樹脂5X634(ケミテック株式会社製、ウレタン系アクリル樹脂)50重量部を加え、さらに和光純薬製1−メトキシ−2−プロパノール(特級)を100重量部加えよく攪拌した。
3.コート液C(溶媒中に金属酸化物微粒子が分散して含有されるもの)
メタノールシリガゾル(日産化学工業株式会社製、30wt%)100重量部に対して和光純薬製イソプロピルアルコール (特級)を100重量部加えよく攪拌した。
4.コート液D(有機化合物からなる樹脂)
紫外線硬化樹脂U−413(ケミテック株式会社製)50重量部に、和光純薬製1−メトキシ−2−プロパノール(特級)を100重量部加えよく攪拌した。
5.コート液E(樹脂中に金属酸化物微粒子が分散して含有されるもの)
メタノール150重量部と和光純薬製1−メトキシ−2−プロパノール(特級)150重量部の混合溶液中に、エスレックBM−5(積水化学社製ポリビニルブチラール樹脂)50重量部を溶解し、さらにメタノールシリカゾル(日産化学工業社製、固形分30wt%)100重量部を加えよく攪拌した。
(実施例1)
屈折率が1.67であり、度数が-6.00ディオプター、外径が80mmである眼鏡用プラスチックレンズの表面に、屈折率が1.67であるシリコン系ハードコートを製膜し、さらにその表面に、真空蒸着法により反射防止膜を製膜した。反射防止膜の膜構成は、光学膜厚で、レンズ基材側から、SiO/ZrO/SiOの合成膜厚がλ/4、ZrO層がλ/4、SiO層がλ/4(λ=500nm)とした。最外層のSiO層の製膜時には酸素ガスを導入し、真空度を2×10−5Torrとして製膜を行った。
得られた反射防止膜付レンズの表面の凹凸を、走査型プローブ顕微鏡NanoScope IV(デシタル・インスツルメント社製)により測定したところ、
Ra(平均粗さ)=0.8nm
Rmax(最大粗さ)=8.0nm
であった。
さらにこの反射防止膜付レンズの表面に、撥油膜(ダイキン製Optool−DSX)を、ディッピング法によりコートした。このように作成した撥油膜付眼鏡レンズの凸面側(片面)に、コート液Aをスピンコートにより塗布した。
コート条件は、コート液をレンズの中心よりスポイトにより5ml表面に滴下し、500rpmの回転数で、15秒間スピンコートし、さらに200rpmの回転数で60秒間回転させて乾燥を行った。その後、40℃の熱オーブンにて10分間加熱し、さらにその後、紫外線照射装置(アイグラフィック社製、ECS-151U)にて凸面を上にして紫外線照射量が1000mJ/cmになるようコンベアースピードおよびランプの高さを調節しコートを硬化させた。
硬化後、レンズメーターにより、レンズの凸面に光学中心を通る点を含む3点を印点した。その後、レンズの凹面に、凹面側から見て凸面に印点した3点を通るような直線と、さらに光学中心を通る点を通り、この直線に直交する線をカッターナイフで描いた。
Nidek製の軸出し機により、以上のレンズの凸面に両面接着テープ(住友3M社製LEAPII)をレンズロックキャップがレンズの光学中心に位置するよう貼り付け、レンズロックキャップを加工軸に嵌め込んで、他の加工軸で挟み込み、玉摺加工を行った。
なお、加工機として以下の3機種を使用した。
1.Nidek製SE9090(砥石が2つ内蔵されている通常負荷機)
2.Nidek製LE9000(砥石が1つ内蔵されている通常負荷機)
3.Topcon製ALE5000(砥石が1つ内蔵されている通常負荷機)
なお、レンズの加工形状は、図2に示すようなかに目状レンズであり、この形状は以下の実施例、比較例について同一である。又、軸ずれ量は、図3に示すように、前記3点を通る直線が、レンズの加工前と加工後でどの程度変化しているかを示す量である。
(実施例2)
実施例1と同様にして作成した撥油膜付眼鏡レンズの凸面側(片面)に、コート液Bをスピンコートにより塗布した。
コート条件は、コート液をレンズの中心よりスポイトにより5ml滴下し、500rpmの回転数で15秒間のスピンコートを行い、さらに、2000rpmの回転数で60秒間回転させて乾燥を行った。その後、40℃の熱オーブンにて10分間加熱し、さらに、その後、紫外線照射装置(アイグラフィック社製、ECS-151U)にて、凸面を上にして紫外線照射量が1000mJ/cmになるようコンベアースピードおよびランプの高さを調節しコートを硬化させた。
硬化後、レンズメーターによりレンズの光学中心を通る3点を凸面に印点した。その後は、実施例1と同様の操作を行った。
(比較例1)
実施例1と同様にして作成した撥油膜付眼鏡レンズの凸面側(片面)に、コート液Cをスピンコートにより塗布した。
コート条件は、コート液をレンズの中心よりスポイトにより5ml滴下し、500rpmの回転数で15秒間スピンコートし、さらに、2000rpmの回転数で60秒間乾燥を行った。その後、40℃の熱オーブンにて10分間加熱後、オーブンから出し、レンズ表面が常温になった後、レンズメーターによりレンズの光学中心を通る3点を凸面に印点した。その後の操作は、実施例1と同じである。
(比較例2)
実施例1と同様にして作成した撥油膜付眼鏡レンズの凸面側(片面)に、コート液Dをスピンコートにより塗布した。
コート条件は、コート液をレンズの中心にスポイトにより5ml滴下し、500rpmの回転数で15秒間スピンコートした、さらに、2000rpmの回転数で60秒間乾燥を行った。その後、紫外線照射装置(アイグラフィック社製、ECS-151U)にて凸面を上にして紫外線照射量が1000mJ/cmになるようコンベアースピードおよびランプの高さを調節しコートを硬化させた。コー塗膜は、レンズ表面に均一に成膜されずに、所々にコート抜けが発生していた。硬化後、レンズメーターによりレンズの光学中心を通る点を含む3点を印点した。その後の操作は実施例1と同じである。
(実施例3)
実施例1と同様にして作成した撥油膜付眼鏡レンズの凸面側(片面)に、コート液Cをスピンコートにより塗布した。
コート条件は、コート液をレンズの中心にスポイトにより5ml滴下し、500rpmの回転数で15秒間スピンコートした、さらに、2000rpmの回転数で60秒間乾燥を行った。その後、40℃の熱オーブンにて10分間加熱後、オーブンから出しレンズ表面が常温になった後、さらにその上に、コート液Dをスピンコートにより塗布した。
コート条件は、コート液をレンズの中心にスポイトにより5ml滴下し、500rpmの回転数で15秒間スピンコートした、さらに、2000rpmの回転数で60秒間乾燥を行った。その後、紫外線照射装置(アイグラフィック社製、ECS-151U)にて凸面を上にして紫外線照射量が1000mJ/cmになるようコンベアースピードおよびランプの高さを調節しコートを硬化させた。硬化後、レンズメーターによりレンズの光学中心を通る3点を凸面に印点した。後の操作は、実施例1と同じである。
(実施例4)
実施例1と同様にして作成した撥油膜付眼鏡レンズの凸面側(片面)に、コート液Eをスピンコートにより塗布した。
コート条件は、レンズを300rpmの回転数で回転させながらコート液をレンズの中心にスポイトにより5ml滴下し、15秒間そのまま回転を続けた。さらに1500rpmの回転数で10秒間乾燥を行った。その後、40℃の熱オーブンにて10分間加熱後、オーブンから出し、レンズ表面が常温になった後、レンズメーターによりレンズの光学中心を通る3点を凸面に印点した。その後の操作は実施例1と同じである。
(比較例3)
実施例1と同様にして作成した撥油膜付眼鏡レンズに、特にコートを施さず、従来と同じ方法で玉摺加工を行った。
各実施例、比較例の評価を表1、表2に示す。評価は、軸ずれ量、インクテスト、膜の剥離性、透過率、耐久性について行った。
(軸ずれ量)
軸ずれ量は、玉摺加工後に、加工されたレンズを、図4に示すような金属製のレンズ枠工具にはめ込み、レンズ凹面に付けた直線のズレ量をNikon製プロファイル・プロジェクターにより測定した。このズレ量より、切削中の加工機のレンズ保持機構からレンズがずれる軸ずれ量を確認した。軸ずれ量の評価は以下のようにした。
○→軸ずれ1°以下(0°を含む)
△→軸ずれ1°を超え2°以下
×→軸ずれ2°を超える。
(インクテスト)
加工後、両面接着テープをはがし、撥油、撥水性能をマジックインク(登録商標)により評価した。マジックインク#500(細書き用)にて、レンズの凸面の、両面接着テープをはがした表面に線を描き、その線が表面張力により点になる時間により次の3段階評価を行った。
○→5秒以内
△→5秒超え10秒以内
×→10秒超え、又は点にならないで乾燥する。
(透過率)
透過率は、分光光度計(日立製、U−3410)にて可視光の透過率を測定した。
(膜の剥離性能)
眼鏡枠形状に加工後、滑り防止コート膜は容易に剥離可能であり、またレンズ表面に傷などのダメージを与えないために、接着テープをコート膜に着け端面から剥がすことが、眼鏡小売り店から要望されることを考慮し、図5に示すように、ニチバン405(幅18mm)セロファンテープを10mmの長さでコート膜の端面ヵら貼り付け膜の剥離性試験を行った。評価基準として、
○→1回の動作にてレンズ表面についているコート膜を全て剥離できる。
△→2〜3回の動作にてレンズ表面についているコート膜を全て剥離できる。
×→3回以上行ってもレンズ表面についているコート膜を全て剥離できない。
とした。
(耐久性)
コートを施したレンズについて、クッション性のある中紙にて、レンズ表面を包み、レンズの紙袋に入れる。0.25ディオプター刻みに+6.00ディオプターから+3.00ディオプターまでのレンズ各3枚(合計39枚)を箱に入れて、左右、上下に各1000回ずつ揺すりレンズ表面の保護膜の状態を調べた。評価は以下のように行った。
○→全く変化ない。
△→傷が見られる。
×→膜がレンズ表面より剥離している。
表1、表2を見ると分かるように、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4においては、いずれの性能も良好である。これに対し、比較例1では、膜の剥離性が悪いが、これは、単に微粒子を塗布したものは剥がれやすく、実用上問題があることを示している。
比較例2では、軸ずれ量が大きいが、これは、撥油性のあるコー塗膜と有機性化合物からなる樹脂との密着性が悪く、アンカー効果が弱いためこのため両者の間で滑りが発生していると考えられる。なお、従来例である比較例3では、発明が解決しようとする課題の欄で説明したように、軸ずれ量が大きく発生している。
Figure 2006093113

Figure 2006093113

Claims (13)

  1. レンズ表面に反射防止膜、撥油性膜、すべり防止膜がレンズ表面側からこの順に設けられ、前記すべり防止膜は、前記撥油性膜表面に設けられた、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を分散させた第1層と、前記第1層の表面に設けられた有機化合物からなる樹脂からなる第2層とからなることを特徴とする眼鏡用レンズ。
  2. 前記反射防止膜の表面が、10nm以下の微細な凹凸を有することを特徴とする請求項1に記載の眼鏡用レンズ。
  3. 前記金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子の平均粒子径が100nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の眼鏡用レンズ。
  4. 前記金属酸化物が、Si,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,Ti,Nbのうちいずれかの金属酸化物、又はこれらの金属酸化物の2種以上から構成される複合金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の眼鏡用レンズ。
  5. 前記フッ化物がMg,Al,K,Ca,Ba,Srのうちいずれかのフッ化物、又はこれらのフッ化物の2種以上から構成される複合フッ化物であることを特徴とする請求項1に記載の眼鏡用レンズ。
  6. 前記有機化合物からなる樹脂が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、合成ゴム、フェノール樹脂、ポリビリニルアセタール樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、セルロース系重合体、ポリアルキレンオキシド重合体、ポリ酢酸ビニル重合体、スチレン/メタクリル酸エステル共重合体、その他のビニル(共)重合体を主成分とした樹脂の1種以上からなることを特徴とする請求項1に記載の眼鏡用レンズ。
  7. レンズ表面に反射防止膜、撥油性膜、すべり防止膜がレンズ表面側からこの順に設けられ、前記すべり防止膜は、前記撥油性膜表面に設けられた、金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方と、有機化合物からなる樹脂との混合物からなることを特徴とする眼鏡用レンズ。
  8. 前記反射防止膜の表面が、10nm以下の微細な凹凸を有することを特徴とする請求項7に記載の眼鏡用レンズ。
  9. 前記金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子の平均粒子径が100nm以下であることを特徴とする請求項7に記載の眼鏡用レンズ。
  10. 前記金属酸化物が、Si,Al,Sn,Sb,Ta,Ce,La,Fe,Zn,W,Zr,In,Ti,Nbのうちいずれかの金属酸化物、又はこれらの金属酸化物の2種以上から構成される複合金属酸化物であることを特徴とする請求項7に記載の眼鏡用レンズ。
  11. 前記フッ化物がMg,Al,K,Ca,Ba,Srのうちいずれかのフッ化物、又はこれらのフッ化物の2種以上から構成される複合フッ化物であることを特徴とする請求項7に記載の眼鏡用レンズ。
  12. 前記有機化合物からなる樹脂が、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、合成ゴム、フェノール樹脂、ポリビリニルアセタール樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、セルロース系重合体、ポリアルキレンオキシド重合体、ポリ酢酸ビニル重合体、スチレン/メタクリル酸エステル共重合体、その他のビニル(共)重合体を主成分とした樹脂の1種以上からなることを特徴とする請求項7に記載の眼鏡用レンズ。
  13. レンズの表面に反射防止膜が成膜され、その表面に撥油性を有するコーティングがなされた眼鏡用レンズの周縁部を玉摺加工機で加工する方法であって、前記眼鏡用レンズの表面の少なくとも一方の撥油性コーティング膜表面に、
    (A)金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方を分散させたコーティング液を塗布して乾燥させ、さらにその表面に有機化合物からなる樹脂を塗布して乾燥させる方法
    (B)金属酸化物の微粒子及びフッ化物の微粒子のうち少なくとも一方と、有機化合物からなる樹脂との混合物からなるコーティング液を塗布して乾燥させる方法
    のいずれかの方法により滑り防止用薄膜を形成した後、この眼鏡用レンズの前記滑り防止用薄膜面を、両面接着テープを介して、前記玉摺加工機にセットする工程を有することを特徴とする眼鏡用レンズの加工方法。


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