JPWO2006093104A1 - アルコール飲料の香味を制御する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の第1実施形態に係る、アルコール飲料の香味に関与する醸造用酵母の遺伝子を同定する方法は、アルコール飲料の香味に影響を与え得る要因を、醸造用酵母種又は発酵条件から選択し、選択された要因に基づいて発酵を行うことにより、比較対照となる1対の発酵途中醸造用酵母を得るステップと、この1対の発酵途中醸造用酵母を比較して、mRNAの発現量に差のある遺伝子(G1)を同定するステップとを備える。
1)醸造用酵母からゲノムDNAを抽出、精製する。
2)抽出、精製したゲノムDNAを断片化する。ゲノムDNAの断片化は、ランダムなDNA断片を得るために、DNA断片化装置を用いて行うのが好ましい。
3)得られたDNA断片から、電気泳動により一定のサイズのDNA断片を回収する。
4)得られたDNA断片を平滑末端化し、適当なプラスミドベクターに連結する。
5)得られた組換えベクターを適当な宿主細胞に導入する。
6)宿主細胞を適当な培地上で培養し、形質転換細胞を選択する。
本発明のDNAアレイは、上記の遺伝子同定方法により同定された、アルコール飲料の香味に関与する遺伝子が基板上の複数のスポットに結合している。DNAアレイの製造方法については、上記の通りである。このDNAアレイは、香味に関与する遺伝子が結合しているため、以下に述べるように、本発明の醸造用酵母の選抜方法に利用できる。
本発明の香味基準の醸造用酵母の選抜方法は、以下のステップ(a)〜(e)を備える。
(a)発酵途中の醸造用酵母から、トータルRNAを抽出するステップ。
(b)上記トータルRNAから蛍光色素で標識したcDNA又はcRNAを得るステップ。
(c)上記本発明のDNAアレイ上で、蛍光色素で標識したcDNA又はcRNAをハイブリダイズさせるステップ。
(d)上記DNAアレイのスポットのそれぞれにおいて、蛍光色素が発する蛍光を測定するステップ。
(e)各スポットにおける蛍光色素の蛍光の強度に基づいて、発酵途中の醸造用酵母の遺伝子の発現状態を評価するステップ。
上記の醸造用酵母の選抜方法のほか、以下の醸造用酵母の選抜方法によって醸造用酵母を選抜することも可能である。すなわち、本発明の目標とする香味のアルコール飲料を与える醸造用酵母の選抜方法は、以下のステップ(a)〜(c)を備える。
(a)以下の3種の標識cDNA又は3種の標識cRNAを得るステップ。
(a1)目標とする香味のアルコール飲料を与える発酵中の醸造用酵母から、トータルRNAを抽出し、得られたトータルRNAから合成された第1の蛍光色素で標識したcDNA又はcRNA
(a2)目標とする香味とは異なるアルコール飲料を与える発酵中の醸造用酵母から、トータルRNAを抽出し、得られたトータルRNAから合成された第2の蛍光色素で標識したcDNA又はcRNA
(a3)発酵中の評価対象醸造用酵母から、トータルRNAを抽出し、得られたトータルRNAから合成された第3の蛍光色素で標識したcDNA又はcRNA
(b)基板上の複数のスポットに、基準となる醸造用酵母のゲノムDNA断片を含むプラスミドが結合したDNAアレイ上で、以下の2つの組で別々に競合ハイブリダイズさせ、各スポットにおいてそれぞれの蛍光色素が発する蛍光の強度差を測定するステップ。
(b1)第1の標識cDNAと第3の標識cDNAの組、又は第1の標識cRNAと第3の標識cRNAの組
(b2)第2の標識cDNAと第3の標識cDNAの組、又は第2の標識cRNAと第3の標識cRNAの組
(c)(b1)における蛍光の強度差が(b2)における蛍光の強度差よりも少ないものを、目標とする香味のアルコールを与える醸造用酵母により近い評価対象醸造用酵母であると判断するステップ。
本発明のアルコール飲料の製造方法は、上記方法で選抜された醸造用酵母を使用することを特徴とし、また、そのような方法で製造されたアルコール飲料も本発明に包含される。
(1)ランダムゲノムライブラリーの作製:
醸造用酵母としてサッカロマイセス・パストリアヌス・ヴァイヘンステファン34/70を用いて、醸造用酵母のランダムゲノムライブラリーを作製した。
ランダムゲノムライブラリーの評価は、次のように行った。1)プラスミドDNAを制限酵素BamHIで消化した後、アガロースゲル電気泳動を行った。2)96穴プレート8枚に分注されたプラスミドDNAを鋳型として、ベクタープライマーによる塩基配列解析を行った。その結果、約90%のクローンは、ゲノムDNAの挿入断片を有することが確認された。すなわち、作製されるDNAアレイの実質的な冗長度は約1.8(2.0×0.9)になると推定される。
図3は、実施例1で作製したDNAアレイを模式的に示す平面図である。図3に示されるように、実施例1で作製したDNAアレイ30では、12行×4列(計48個)のブロック4が基板1上に配列している。図4は、DNAアレイ30のブロック4の一つを拡大して模式的に示した平面図である。ブロック4はプラスミド2又は既知遺伝子3が結合した21×21個のスポットから構成されている。既知遺伝子3が結合した21個のスポットは、各ブロック4において、DNAアレイ30の短辺方向の最端の一列を構成している。なお、図4では、ブランクは便宜上、既知遺伝子3として示している。異なるスポットに結合している既知遺伝子3は、互いに種類が異なっていてもよい。
1)遺伝子名:ACT1、機能:アクチン生成、プライマー:(5’−TCGGTAGACCAAGACACCAA−3’、5’−CCTTACGGACATCGACATCA−3’)
2)遺伝子名:ATF1、機能:酢酸エステル合成、プライマー:(5’−GCCACATCCAGTGCATGATT−3’、5’−TAGTTGTGAGCGGCAATCTG−3’)
3)遺伝子名:ATF2、機能:酢酸エステル合成、プライマー:(5’−CGAAGAGGCCTAATTGGAGA−3’、5’−TCACCGTTGTCGTACGATTC−3’)
4)遺伝子名:Lg−ATF1、機能:酢酸エステル合成、プライマー:(5’−GGTGTGATTCTCAACGAGCA−3’、5’−AACGGAGTGATGGTGCACTT−3’)
5)遺伝子名:EHT1、機能:脂質代謝、プライマー:(5’−TACCAGAGGTTGTGCACGTT−3’、5’−TCTGCAATTGCCTTGGTAGC−3’)
6)遺伝子名:IAH1、機能:エステラーゼ活性、プライマー:(5’−GATCAGTATGCTCTTGGAGC−3’、5’−GTTGTTGCCAAGCATCACCA−3’)
7)遺伝子名:LEU4、機能:イソプロピルマレート合成、プライマー:(5’−ACGGTGGAAGCATTAACAGG−3’、5’−GGATCCAATGGCAAGTATGG−3’)
8)遺伝子名:OLE1、機能:脂肪酸の不飽和化、プライマー:(5’−CTCCGTTTTCTACTACGCTG−3’、5’−GTTGGGTCGTATTGGTACCA−3’)
9)遺伝子名:SSU1、機能:亜硫酸塩の輸送、プライマー:(5’−TGCTCTTACGAGGCAGTTTG−3’、5’−ATGGCATGCAGCCACGTTAA−3’)
10)遺伝子名:Lg−FLO1、機能:凝集性遺伝子、プライマー:(5’−CAACAAAGCAAACCAAGGGG−3’、5’−TTACCATACGATTGCCAGCA−3’)
上記DNAアレイ上のゲノムDNA断片中に重複して存在するリボソームRNA遺伝子領域を特定するために、下記に示した配列を有するDNA断片を18SリボソームRNA遺伝子及び28SリボソームRNA遺伝子用のプライマーとして、また、下面ビール酵母のゲノムDNAを鋳型として用いて、下面ビール酵母のゲノムDNA中の18SリボソームRNA遺伝子領域及び28SリボソームRNA遺伝子領域に相補的なDNA断片をPCRで増幅させた。
1)18SリボソームRNA遺伝子用プライマー:
(5’−CTGGTTGATYCTGCCAGT−3’、5’−CYGCAGGTTCACCTACRG−3’)
2)28SリボソームRNA遺伝子用プライマー:
(5’−RCATCGATGAAGAACGYWG−3’、5’−MRGGCTKAATCTCARYRGATCG−3’)
(1)トータルRNAの抽出:
下面ビール酵母を用いた発酵試験を以下の条件で行った。
・麦汁エキス濃度: 約11%
・麦汁容量: 2.5L
・麦汁溶存酸素濃度: 約5〜10ppm
・発酵温度: 約13℃
・酵母投入量: 10〜12g湿酵母菌体
・発酵回数: 3回
上記トータルRNAに対し、オリゴdTプライマーをアニールさせた後、aminoallyl−dUTP存在下で逆転写酵素反応を行い、aminoallyl−dUTPが導入されたcDNAを調製した。カップリング反応を用いてcDNAをCyanine色素(Cy3又はCy5)で標識した。一個のDNAアレイ上のプラスミド及び既知遺伝子にハイブリダイズさせる2種のcDNAの一方をCy3(緑色色素)で、他方をCy5(赤色色素)で標識した。
一個のDNAアレイにつき2種の蛍光色素標識cDNAを、DNAアレイ上のプラスミド及び既知遺伝子に競合的にハイブリダイズさせた。ハイブリダイゼーションは、公知の方法(例えば、「DNAアレイと最新PCR法」(秀潤社)に記載の方法)に従って、62℃の恒温槽で14時間行った。
ハイブリダイゼーション後、DNAアレイを洗浄し、スライドスキャナー(Agilent Scanner、Agilent社製)でシグナルを取り込んだ。得られたシグナルの画像データは、専用ソフトFeatureExtraction(Agilent社製)を用いて数値データに変換した。バックグラウンドにはネガティブコントロールの蛍光値を用い、各スポットの蛍光値から差し引いた。サンプルとコントロール(pUC19)間のノーマライゼーションは、グローバルノーマライゼーション法(全体のスポットを用いて正規化する方法)によって行った。
3回の発酵試験で得られたDNAアレイ上の蛍光パターンに基づいて、クラスタリングを行った。既知遺伝子として、アルコールアセチルトランスフェラーゼをコードする遺伝子ATF1を固定化したスポットと蛍光パターンが同調する7つのスポットが選ばれた。これらのスポットについて、ランダムゲノムライブラリー中の相当するDNA断片の配列解析を行い、BLAST等を用いたデータベースリサーチから遺伝子の機能を推定した。その結果、6つのゲノム断片(SBc40I13、SBc48I02、SBc14M04、SBc43M13、SBc27E10及びSBc22M06)からは、表1の10個の遺伝子がアノテーションされたが、1つのゲノム断片(SBc17A14)は非サッカロミセス・セレビシェタイプであった。図8は、DNAアレイ上の蛍光パターンに基づいて行ったクラスタリングの結果を示す図である。図8において、control02はATF1遺伝子を表す。
メチオニン(10ppm)の添加又は無添加における下面ビール酵母を用いた発酵試験を、以下の条件で行った。
・麦汁エキス濃度: 約11%
・麦汁容量: 2.5L
・麦汁溶存酸素濃度: 約5〜10ppm
・発酵温度: 15℃
・酵母投入量:20〜24g湿酵母菌体
可溶化した各粗タンパク質(50μg)には、DIGE用に開発された400pmolの蛍光色素CyDye DIGE flours(アマシャムバイオサイエンス社)を加えて撹拌し、30分間氷浴で反応させることによって蛍光標識した。
二次元電気泳動は、以下の条件で3回繰返して行った。二次元電気泳動の一次元目は、pH4〜7の固定化pH勾配等電点ゲル(以下、等電点ゲル;アマシャムバイオサイエンス社)を用い、150μgの標識粗タンパク質混合サンプルを二次元電気泳動システム(multiphor II;アマシャムバイオサイエンス社)で分画した。
二次元電気泳動で分画したタンパク質が蛍光を発するゲル中の領域(スポット)の中で、Cy3(10ppmのメチオニンを添加した発酵群の標識)の蛍光強度がCy5(メチオニン無添加の発酵群の標識)の蛍光強度に比べて有意に減少するスポットに着目した。尚、統計的有意差有りの判定は、i)サンプル間(繰り返し3回の試験)のスポットの標準偏差が30%未満であり、ii)T検定でp<5%の有意差があり、iii)対照に対するスポット強度比率が0.67%未満であること、を条件とした。
Claims (10)
- アルコール飲料の香味に影響を与え得る要因を、醸造用酵母種又は発酵条件から選択し、選択された要因に基づいて発酵を行うことにより、比較対照となる1対の発酵途中醸造用酵母を得るステップと、前記1対の発酵途中醸造用酵母を比較して、mRNAの発現量に差のある遺伝子(G1)を同定するステップと、を含む、アルコール飲料の香味に関与する醸造用酵母の遺伝子を同定する方法であって、
前記G1の同定は、
(1)前記1対の発酵途中醸造用酵母の双方からトータルRNAを抽出するステップと、
(2)一方の前記トータルRNAから第1の蛍光色素で標識したcDNA又はcRNAを得、他方の前記トータルRNAから第2の蛍光色素で標識したcDNA又はcRNAを得るステップと、
(3)基板上の複数のスポットに、前記醸造用酵母と同一又は異なる醸造用酵母のゲノムDNA断片を含むプラスミドが結合したDNAアレイ上で、前記第1の蛍光色素で標識したcDNA及び第2の蛍光色素で標識したcDNA、又は、前記第1の蛍光色素で標識したcRNA及び第2の蛍光色素で標識したcRNA、を競合ハイブリダイズさせるステップと、
(4)前記スポットのそれぞれにおいて、前記第1の蛍光色素が発する蛍光と、前記第2の蛍光色素が発する蛍光とを測定するステップと、
(5)前記第1の蛍光色素が発する蛍光の強度と、前記第2の蛍光色素が発する蛍光の強度とを比較するステップと、
(6)蛍光の強度に差のあるスポットに結合しているプラスミド中のゲノムDNA断片の配列から前記G1を同定するステップと、を備える方法により実施される、方法。 - アルコール飲料の香味に影響を与え得る要因を、醸造用酵母種又は発酵条件から選択し、選択された要因に基づいて発酵を行うことにより、1対の発酵途中醸造用酵母を得るステップと、前記1対の発酵途中醸造用酵母を比較して、mRNAの発現量に差のある遺伝子(G1)とタンパク質の発現量に差のある遺伝子(G2)とを同定するステップと、同定した前記G1とG2のうち共通の遺伝子を選択するステップと、を含む、アルコール飲料の香味に関与する醸造用酵母の遺伝子を同定する方法であって、
前記G1の同定は、
(1)前記1対の発酵途中醸造用酵母の双方からトータルRNAを抽出するステップと、
(2)一方の前記トータルRNAから第1の蛍光色素で標識したcDNA又はcRNAを得、他方の前記トータルRNAから第2の蛍光色素で標識したcDNA又はcRNAを得るステップと、
(3)基板上の複数のスポットに、前記醸造用酵母と同一又は異なる醸造用酵母のゲノムDNA断片を含むプラスミドが結合したDNAアレイ上で、前記第1の蛍光色素で標識したcDNA及び第2の蛍光色素で標識したcDNA、又は、前記第1の蛍光色素で標識したcRNA及び第2の蛍光色素で標識したcRNA、を競合ハイブリダイズさせるステップと、
(4)前記スポットのそれぞれにおいて、前記第1の蛍光色素が発する蛍光と、前記第2の蛍光色素が発する蛍光とを測定するステップと、
(5)前記第1の蛍光色素が発する蛍光の強度と、前記第2の蛍光色素が発する蛍光の強度とを比較するステップと、
(6)蛍光の強度に差のあるスポットに結合しているプラスミド中のゲノムDNA断片の配列から前記G1を同定するステップと、を備える方法により実施され、
前記G2の同定は、
(i)前記1対の発酵途中醸造用酵母の双方から粗タンパク質を抽出するステップと、
(ii)一方の前記粗タンパク質から第3の蛍光色素で標識した粗タンパク質を得、他方の前記粗タンパク質から第4の蛍光色素で標識した粗タンパク質を得るステップと、
(iii)前記第3の蛍光色素で標識した粗タンパク質と前記第4の蛍光色素で標識した粗タンパク質とを混合した混合物を、二次元電気泳動で分画するステップと、
(iv)分画したタンパク質に結合する前記第3の蛍光色素が発する蛍光と、前記第4の蛍光色素が発する蛍光とを測定するステップと、
(v)前記第3の蛍光色素が発する蛍光の強度と、前記第4の蛍光色素が発する蛍光の強度とを比較するステップと、
(vi)蛍光の強度に差のあるタンパク質を解析して、該タンパク質をコードする前記G2を同定するステップと、を備える方法により実施される、方法。 - ステップ(3)で用いるDNAアレイにおいて、機能が既知の醸造用酵母の遺伝子が結合した他のスポットが更に存在する、請求項1又は2に記載の方法。
- ステップ(3)で用いるDNAアレイにおいて、醸造用酵母のゲノムDNA断片を含むプラスミドが結合した複数のスポットと、機能が既知の醸造用酵母の遺伝子が結合したスポットとから構成されるブロックが、基板上に複数配列している、請求項3に記載の方法。
- ステップ(3)で用いるDNAアレイにおいて、前記ブロックが等しい形状を有しており、それぞれのブロックの同じ位置に、機能が既知の醸造用酵母の遺伝子が結合したスポットが存在する、請求項4に記載の方法。
- ステップ(3)の醸造用酵母が、下面ビール酵母である請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法により同定された、アルコール飲料の香味に関与する遺伝子が、基板上の複数のスポットに結合したDNAアレイ。
- 香味基準の醸造用酵母の選抜方法であって、
(a)発酵途中の醸造用酵母から、トータルRNAを抽出するステップと、
(b)前記トータルRNAから蛍光色素で標識したcDNA又はcRNAを得るステップと、
(c)請求項7に記載のDNAアレイ上で、蛍光色素で標識した前記cDNA又は前記cRNAをハイブリダイズさせるステップと、
(d)前記DNAアレイのスポットのそれぞれにおいて、蛍光色素が発する蛍光を測定するステップと、
(e)各スポットにおける蛍光色素の蛍光の強度に基づいて、発酵途中の醸造用酵母の遺伝子の発現状態を評価するステップと、を備える方法。 - 請求項8に記載の方法で選抜された醸造用酵母を使用するアルコール飲料の製造方法。
- 請求項9に記載の方法で製造されたアルコール飲料。
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JP2004166686A (ja) * | 2002-11-19 | 2004-06-17 | Coletica | ストレスにさらされている生細胞とさらされていない生細胞とを用いた少なくとも1つの生物学的パラメーターに結果的に生じた変化の同定法 |
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