JPWO2006082967A1 - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

撮像素子(14)にて撮像された画像信号を画像分割部(15)で分割したエリアからなるフォーカスエリアを,特徴点抽出部(34)及び特徴点位置演算部(35)により画像の特徴点位置情報を抽出し,被写体の動きに追従するようにする。さらに,前記特徴点位置情報について,低域通過フィルタ(36)により時間的な振動周波数の低域分を抽出し,フォーカスエリア選択部(37)の表示位置を演算し,表示部(17)に表示することにより,表示部(17)でのフォーカスエリア表示の被写体の動きによる変動によって不快感を与えることのない撮像装置を提供する。

Description

本発明は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置に関し、特定的には、オートフォーカス機能を備えるデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置に関する。
現在、CCDやCMOSなどの撮像素子を備えるデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置が爆発的に普及している。これらの撮像装置は、一般的に被写体の画像信号に基づき合焦状態を検出し、検出結果に基づいて撮影光学系に含まれるフォーカスレンズ群を光軸方向に移動させることにより、オートフォーカス制御を行うものが主流である。
撮像装置の多機能化に伴って、オートフォーカス制御に対しても高機能化が求められるようになってきている。例えば、特許文献1には、撮像装置に適用され、フォーカス調整を行うオートフォーカス装置が記載されている。当該オートフォーカス装置は、被写体の画像信号を複数のフォーカスエリアに分割し、それぞれフォーカスエリアに含まれる肌色画素の数をカウントして、フォーカス調整を行うためのフォーカスエリアを特定する。
特許文献1に記載された従来のオートフォーカス装置は、主被写体として人物を想定している。すなわち、当該オートフォーカス装置は、肌色画素に基づいてフォーカス制御を行うことにより、フォーカスエリアが人物に追従し、常に人物に的確に合焦できるとしている。
特開2004−37733号公報
特許文献1に記載された従来のオートフォーカス装置は、人物に追従してフォーカス追従を行うことを想定し、フォーカス追従しているエリアをマーカーなどで表示させる、あるいは複数のフォーカスエリアの中から選択して表示させる。しかしながら、この場合、オートフォーカス装置本体の振れなどによって、撮影前のモニタ画面に表示されているマーカーまたは選択されたフォーカスエリアの位置が小刻みに変化し、モニタ画面が非常に見づらくなるという問題がある。特に、高倍率で撮像する場合、この影響が顕著になってしまう。
また、特許文献1に記載の従来のオートフォーカス装置では、モニタ画面の広い範囲でフォーカス追従のための特徴点抽出を行う必要があるため、演算処理の負荷が重くなってしまう。さらに、主被写体として人物のみを想定しているため、他の被写体の場合にフォーカス追従を行うことができない。デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置は、主被写体が人物である場合ばかりではないため、特許文献1に記載の従来のオートフォーカス装置は、ユーザの要求に十分に応えることができない。
それゆえに、本発明の目的は、移動する被写体に対してフォーカス調整を行うことができ、かつ表示すべきフォーカスエリアの不要な変動を防止することができる撮像装置を提供することである。
本発明の目的の1つは、以下の構成を備えた撮像装置によって達成される。被写体の電気的な画像信号を出力する撮像装置であって、焦点調節を行うためのフォーカスレンズ群を含み、被写体の光学的な像を形成する撮像光学系と、被写体の光学的な像を撮像して、電気的な画像信号に変換する撮像素子と、画像信号を複数のエリアに分割する画像分割部と、複数のエリアのうち、少なくとも1つのエリアを含む第1のエリア群内で撮像光学系の合焦情報を算出する合焦情報算出部と、合焦情報に基づいて、フォーカスレンズ群を光軸方向に駆動制御するレンズ駆動制御部と、複数のエリアのうち、少なくとも1つのエリアを含む第2のエリア群内で被写体の特徴点を抽出し、当該特徴点の位置を示す特徴点位置情報として出力する特徴点抽出部と、特徴点位置情報の時間的な振動周波数の低域成分を抽出し、抽出位置情報として出力する低域通過フィルタと、抽出位置情報に基づいて、表示すべき第2のエリア群の位置を演算し、表示位置情報として出力するエリア選択部とを備える。
本発明によれば、移動する被写体に対してフォーカス調整を行うことができ、かつ表示すべきフォーカスエリアの不要な変動を防止することができる撮像装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態1における撮像装置のブロック図である。 図2は、表示部17に表示されるエリア枠の表示位置を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態1における撮像装置本体背面の概略図である。 図4は、参照色情報設定処理における撮像装置の動作を示すフローチャートである。 図5は、被写体が写し出された表示部17の概観図である。 図6は、本発明の実施の形態1における被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図である。 図7は、実施の形態1における色相及び彩度情報の演算式である。 図8は、実施の形態1における色相及び彩度情報のチャート図である。 図9は、実施の形態1における参照色情報と参照近傍領域1を示した色相及び彩度情報のチャート図である。 図10は、フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作を示すフローチャートである。 図11Aは、実施の形態1における被写体とAFエリア枠とが写し出された表示部17の概観図である。 図11Bは、実施の形態1における被写体とAFエリア枠とが写し出された表示部17の概観図である。 図11Cは、実施の形態1における被写体とAFエリア枠とが写し出された表示部17の概観図である。 図11Dは、実施の形態1における被写体とAFエリア枠とが写し出された表示部17の概観図である。 図12は、図11A〜Dにおいて、単位エリアB1a〜B1dが移動する様子を模式的に示す図である。 図13は、特徴点位置演算部によって演算される特徴点の座標を示す図である。 図14Aは、表示部17に表示される表示エリア枠と特徴点との座標関係を示す図である。 図14Bは、表示部17に表示される表示エリア枠と特徴点との座標関係を示す図である。 図15は、本発明の実施の形態2に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 図16は、本発明の実施の形態4に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 図17は、本発明の実施の形態5に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 図18は、実施の形態5に係る撮像装置のフォーカス追従撮像処理における動作を示すフローチャートである。 図19は、本発明の実施の形態6に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 図20は、実施の形態6に係る撮像装置のフォーカス追従撮像処理における動作を示すフローチャートである。 図21は、特徴点位置演算部によって演算される特徴点の座標を示す図である。 図22は、実施の形態6におけるAFエリア枠が表示された表示部17の概観図である。 図23Aは、実施の形態7に係る被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図である。 図23Bは、実施の形態7に係る被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図である。 図23Cは、実施の形態7に係る被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図である。 図23Dは、実施の形態7に係る被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図である。 図24は、実施の形態7に係る低域通過フィルタ36の詳細を示すブロック図である。 図25Aは、実施の形態7に係る低域通過フィルタ36の入力信号波形である。 図25Bは、実施の形態7に係る低域通過フィルタ36の出力信号波形である。 図26は、実施の形態7に係る低域通過フィルタ36のカットオフ周波数fcと像ぶれ評価点との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 撮像装置本体
10a ファインダ
11 レンズ鏡筒
12 ズームレンズ
13 フォーカスレンズ
14 CCD
15 画像処理部
16 画像メモリ
17、67 表示部
18 メモリーカード
19 操作部
19a シャッター釦
19b カーソルキー
19c 決定釦
19d メニュー釦
21 レンズ駆動部
30 システムコントローラ
31 画像分割部
32 合焦情報算出部
33 レンズ位置制御部
34 特徴点抽出部
35 特徴点位置演算部
36 低域通過フィルタ
37 AFエリア選択部
40 単位エリア選択部
41 特徴点情報設定部
42 焦点距離演算部
43 エリア面積変更部
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置のブロック図である。実施の形態1にかかる撮像装置は、レンズ鏡筒11と、撮像光学系であるズームレンズ系12及びフォーカスレンズ13と、撮像素子であるCCD14と、画像処理部15と、画像メモリ16と、表示部17と、操作部19と、レンズ駆動部21と、システムコントローラ30とを含む。
レンズ鏡筒11は、内部にズームレンズ系12を保持する。ズームレンズ系12及びフォーカスレンズ13は、被写体の光学的な像を変倍可能に形成する撮像光学系である。撮像光学系は、被写体側から順に、変倍時に光軸に沿って移動するズームレンズ群12a及びズームレンズ群12bと、合焦状態に調節のために光軸に沿って移動するフォーカスレンズ13とからなる。
CCD14は、ズームレンズ系12が形成した光学的な像を所定のタイミングで撮像し、電気的な画像信号に変換して出力する撮像素子である。画像処理部15は、CCD14から出力された画像信号にホワイトバランス補正やγ補正などの所定の画像処理を施す処理部である。画像メモリ16は、画像処理部15から出力された画像信号を一次的に格納する。
表示部17は、典型的には液晶ディスプレイであり、後述するシステムコントローラ30からの指令に基づき、CCD14から出力された画像信号あるいは画像メモリ16に格納された画像信号を、画像処理部15を介して入力させ、この画像信号を可視画像としてユーザに表示する。また、画像処理部15は、ユーザにより着脱可能なメモリーカード18と双方向にアクセス可能である。メモリーカード18は、後述するシステムコントローラ30からの指令に基づき、CCD14から出力された画像信号あるいは画像メモリ16に格納された画像信号を、画像処理部15を介して入力させて格納したり、格納された画像信号を、画像処理部15を介して画像メモリ16へ出力させ一時的に格納させたりする。
操作部19は、撮像装置本体の外側に設けられ、ユーザが撮像装置本体の設定を行うため、あるいは操作するために用いる釦類である。なお、操作部19は、複数の操作釦を含むが詳細は図3を用いて後述する。
レンズ駆動部21は、後述するシステムコントローラ30のレンズ位置制御部33からの指令に基づき、フォーカスレンズ13を光軸方向(A方向あるいはB方向)に駆動する駆動信号を出力する。また、レンズ駆動部21は、ズームレバー(図示せず)をユーザが操作することによりズームレンズ12を光軸方向に駆動させる機能も有する。
システムコントローラ30は、画像分割部31と、合焦情報算出部32と、レンズ位置制御部33と、特徴点抽出部34と、特徴点位置演算部35と、低域通過フィルタ36と、AFエリア選択部37と、単位エリア選択部40とを含む。
画像分割部31は、画像メモリ16から出力される画像信号を複数の単位エリアに分割する処理を行う。
合焦情報算出部32は、画像分割部31により複数の単位エリアに分割された画像信号から、各単位エリアのコントラスト情報とフォーカスレンズ13の位置情報とに基づいてデフォーカス量を演算する。合焦情報算出部32は、少なくとも1以上の単位エリアを含む第1のエリア群内において、デフォーカス量を演算する。本実施の形態では、第1のエリア群は、後述する被写体の特徴点を抽出する処理およびデフォーカス量を演算する処理を行う最小の単位エリア群で構成される。
レンズ位置制御部33は、合焦情報算出部32から出力されるデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ13の位置を制御するための制御信号を生成し、レンズ駆動部21へ出力する。また、レンズ位置制御部33は、レンズ駆動部21によりフォーカスレンズ13を駆動させたときの位置情報を合焦状態算出部32に出力する。このとき、合焦状態算出部32は、フォーカスレンズ13の位置情報とコントラスト情報とからデフォーカス量を算出することができる。
特徴点抽出部34は、画像分割部31によって複数の単位エリアに分割された画像信号から各単位エリアの特徴点を抽出する。本実施の形態において、特徴点抽出部34は、各単位エリアの特徴点として色情報を算出し、算出した色情報を特徴点位置演算部35へ出力する。特徴点は、少なくとも1以上の単位エリアを含む第2のエリア群内から抽出されるが、本実施の形態において、特徴点が抽出されるエリアは、後述するAFエリア選択部37から出力されたAFエリアの範囲を示す表示位置情報により決定されるものとして説明する。特徴点抽出部34は、後述するAFエリア選択部37から出力された特徴点設定エリアの範囲を示す表示位置情報に基づき、単位エリアに分割された画像信号のうち、特徴点設定エリアの範囲に含まれる各単位エリアの特徴点として色情報を算出し、特徴点情報設定部41へ出力する。
特徴点情報設定部41は、特徴点抽出部34から出力される各単位エリアの色情報のうち、ユーザにより選択された単位エリアの色情報を算出して格納させ、特徴点情報設定処理を行う。なお、特徴点情報設定部41は、不揮発性メモリを含み、一旦格納させた参照色情報を撮像装置本体の電源を切った場合でも保持することが可能である。特徴点情報設定部41は、フォーカス追従撮像処理を行う場合、格納している色情報を読み出して特徴点位置演算部35へ出力する。
特徴点位置演算部35は、特徴点抽出部34から出力される各単位エリアの特徴点と、特徴点情報設定部41から出力される特徴点とを比較してほぼ一致する位置を演算する。本実施の形態において、特徴点位置演算部35は、各単位エリアの色情報と、特徴点情報設定部41から出力される色情報とを比較してほぼ一致する位置を演算する。特徴点位置演算部35は、演算により得られた特徴点位置情報を低域通過フィルタ36及び単位エリア選択部40へ出力する。特徴点位置情報は、例えば座標を示す情報である。
低域通過フィルタ36は、特徴点位置演算部35から出力される特徴点位置情報から高域成分を除去することにより、特徴点位置情報の時間的な振動周波数の低域成分を抽出して出力する。例えば、低域通過フィルタは、特徴点位置情報を加算してその平均値を出力する加算平均や、一定期間内に得られた特徴点位置情報の平均値を出力する移動平均により、特徴点位置情報の低域成分を抜き取る。低域通過フィルタ36は、抽出した低域成分の値を抽出位置情報としてAFエリア選択部37へ出力する。
AFエリア選択部37は、低域通過フィルタ36から出力される抽出位置情報に基づき、表示部17に表示させるAFエリアの位置を示す表示位置情報を生成し、特徴点抽出部34及び表示部17に出力する。AFエリア選択部37は、フォーカス追従撮像処理において、最初にAFエリアを表示させる際、図示しないメモリに予め格納されているデフォルトの表示位置情報を読み出し、特徴点抽出部34及び表示部17に出力する。
また、AFエリア選択部37は、特徴点情報設定処理において、最初に特徴点設定エリアを表示させる際、図示しないメモリに予め格納されているデフォルトの表示位置情報を読み出し、特徴点抽出部34及び表示部17に出力する。
単位エリア選択部40は、特徴点位置演算部35から出力される特徴点位置情報に基づき、特徴点位置情報が示す位置に存在する単位エリアを選択する。例えば、特徴点位置情報が座標を示す情報である場合、単位エリア選択部40は、特徴点位置演算部35から出力される座標を含む単位エリアを選択する。そして、単位エリア選択部40は、選択した単位エリアを囲む単位エリア枠を表示部17に表示させる。
次に、AFエリア及び単位エリアについて説明する。図2は、表示部17に表示されるエリア枠を示す図である。図2では、表示部17に表示すべき画像信号を横方向(x方向)に18分割、縦方向(y方向)に13分割させた例を示している。この場合、画像信号は18×13個の単位エリアに分割され、表示部17には、18×13個の単位エリアをそれぞれ囲む単位エリア枠が表示される。
図2において、単位エリアB0は、後述する被写体の特徴点抽出処理及び合焦情報算出処理を行う単位エリアの一つを表し、この例では座標(10,7)で表される。なお、18×13個の単位エリア枠を必ずしも表示させなくともよく、単位エリア選択部40により選択された単位エリアを囲む単位エリア枠のみを表示させてもよい。例えば、すべてのエリア枠を表示させる場合、表示部17の表示を見やすくするために、単位エリア枠の線を細くするか薄い色の線を用いて表示させてもよい。
また、後述するフォーカス追従撮像処理の動作中は、表示部17には少なくとも1つ以上の単位エリアから形成されるAFエリアA0を囲むAFエリア枠が表示される。AFエリアA0は、被写体のフォーカス追従撮像処理において特徴点が抽出されるエリアである。
図3は、本発明の実施の形態1における撮像装置本体背面の概略図である。実施の形態1にかかる撮像装置は、撮像装置本体10と、表示部17と、操作部19と、ファインダー10aとを含む。
ファインダー10aは、光学的に被写体の像をユーザの瞳に導く光学系である。表示部17は、先に説明した液晶ディスプレイであり、撮像された画像信号を可視画像としてユーザに表示する。操作部19は、シャッター釦19aと、カーソルキー19bと、決定釦19cと、メニュー釦19dとからなる。
シャッター釦19aは、ユーザにより半押しされることによってフォーカス追従撮像処理を開始させ、ユーザにより全押しされることによって撮像した画像をメモリーカードに格納させる操作を行う。カーソルキー19bは、表示部17に表示された各種動作モードのメニューから項目及びその内容を選択するために操作される。決定釦19cは、カーソルキー19bによって選択された内容を決定するために操作される。メニュー釦19dは、撮像装置本体の一般的な各種動作モードのメニュー表示を行うために操作される。
各種動作モードのメニューの項目には、後述する表示部17に撮像した画像信号の特徴点情報を格納させる(特徴点情報設定)処理を開始するかどうかが含まれる。ユーザが、メニュー釦19dを操作して、表示部17に特徴点情報設定処理の開始に関するメニューを表示させると、カーソルキー19bは、ユーザによる操作でその内容の選択を受け付ける。この状態において、ユーザがカーソルキー19bを操作し特徴点情報設定処理の開始を選択し、決定釦19cを操作すると、特徴点情報設定部41により特徴点情報設定処理が開始される。
図4は、特徴点情報設定処理における撮像装置の動作を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートは、システムコントローラ30上で動作するプログラムの動作フローを示す。また、図5は、被写体が写し出された表示部17の概観図である。図5では、表示部17に被写体P2が写し出されている例を示している。また、図6は、本発明の実施の形態1における被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図である。図6は、被写体P2に18×13個の単位エリア枠を表示させた例を示している。メニュー釦19dと決定釦19cにより色情報を参照するモードが設定された場合、参照色情報設定処理開始から処理が開始される。
ステップS101において、CCD14で撮像された画像信号が画像処理部15から出力され、表示部17に可視画像を表示する。単位エリア選択部40は、単位エリア枠を表示部17に表示させる。このとき、表示部17に表示されている画像は、図6に示すように、可視画像と単位エリア枠とが重畳された表示状態となる。また、画像メモリ16からシステムコントローラ30の画像分割部31に入力された画像信号は、単位エリアごとに分割される。
ステップS102において、特徴点設定エリアC1が選択されたかどうかの入力待ちになる。特徴点設定エリアC1は、特徴点を設定するために用いられる。AFエリア選択部37は、特徴点設定エリアC1の範囲を示す表示位置情報を表示部17に出力し、表示部17に特徴点設定エリア枠を表示させる。このとき特定のエリア(特徴点設定エリアC1)が太枠で囲まれて表示され、選択可能であることが示される。ユーザは、太枠のエリアをカーソルキー19bで移動させることができる。例えば、ユーザが太枠のエリアを移動させて決定釦19cを押すと、図6に示す特徴点設定エリアC1が選択されたことになり、ステップS103の処理に進む。
ステップS103において、特徴点抽出部34は、選択された特徴点設定エリアC1内に表示されている分割された画像の色情報を算出して、ステップS104の処理に進む。
ステップS104において、特徴点情報設定部41は算出された色情報を格納し、特徴点情報設定処理を終了する。
図7は、実施の形態1における色相及び彩度情報の演算式である。以下、ステップS103において説明した、特徴点抽出部34の色相及び彩度情報の演算原理を説明する。なお、画像信号を赤(以降ではRと称す),緑(以降ではGと称す),青(以降ではBと称す)で分けて表し、R,G,Bをそれぞれ256階調として説明する。
色相及び彩度情報の演算は、特徴点抽出部34において実行される。はじめに、特徴点抽出部34は、画像分割部31から出力された分割された画像信号(以下、分割画像信号と呼ぶ)に対して、R,G,Bの最大値を求め、求められた最大値をVとする(式1)。次に、特徴点抽出部34は、画像分割部31から出力された分割画像信号に対して、最小値を求め、求められた最小値をVから引き算してdとする(式2)。さらに、特徴点抽出部34は、Vとdから彩度Sを求める(式3)。
特徴点抽出部34は、彩度S=0であれば色相H=0とする(式4)。また、特徴点抽出部34は、彩度Sが0以外の値である場合、所定の処理を行って色相を演算する(式5〜式7)。ここで、所定の処理とは、R,G,Bの最大値がRと等しい場合には式5により色相Hを求め、Gと等しい場合には式6により色相Hを求め、Bと等しい場合には式7により色相Hを求める処理である。
最後に、特徴点抽出部34は、求められた色相Hが負の値に成っている場合、360を加算して、正の値に変換する(式8)。以上のようにして、特徴点抽出部34は、分割画像信号の色相及び彩度情報を演算により算出する。
図8は、実施の形態1における色相及び彩度情報のチャート図である。図8において、彩度Sはチャートの半径方向に相当し、中心をS=0とし、周辺へ向けて0〜255の範囲で増加するようにプロットされる。また、図8において、色相Hは、回転方向に相当し、回転方向に沿って0〜359の値で表す。
例えば、分割画像信号の色情報がR=250,G=180,B=120であったとすると、特徴点抽出部34は、前述した各式を用いて、各式からV=250、d=250−120=130、彩度S=130×255/250=133、色相H=(180−120)×60/133=27を得ることができる。
以上の通り、特徴点抽出部34は、分割画像信号の彩度と色相とを算出する。算出された彩度と色相とを含む参照色情報は、特徴点情報として特徴点情報設定部41へ出力され保存される。次に、参照色情報に隣接して設定される参照近傍領域について説明する。
特徴点抽出部34により算出された参照色情報は、特徴点情報設定部41に格納され、随時参照されて撮像されるべき被写体の色情報を判断するリファレンスとして用いられる。ところで、一般に、同一被写体であっても照明光や露光時間などの要因によって、撮像した色情報が微妙に変化する場合がある。したがって、参照色情報と撮像されるべき被写体の色情報とを比較する場合、参照色情報に一定の許容幅を持たせて、同一性判断をすることが望ましい。この参照色情報の一定の許容幅を参照近傍領域と呼ぶ。
以下、参照近傍領域を算出する例を示す。図9は、実施の形態1における参照色情報と参照近傍領域1を示した色相及び彩度情報のチャート図である。図9において、参照色情報(H1,S1)としてプロットされた点は、特徴点情報設定部41で格納された色情報に相当する。なお、参照色情報は、一例として先に算出したR=250,G=180,B=120とした場合に求められる色相H=27(=H1)、彩度S=130(=S1)を表している。
参照近傍領域1は、格納されている参照色情報H1に対して許容幅を規定した領域である。色相の許容幅ΔH=10とすると、参照近傍領域1は、色相はH1±10の領域に相当し、図9において、1本の円弧と2本の半径方向の線分で囲まれる領域となる。
以上説明した例では、いずも色相の許容幅を一律に設定したが、これに限られない。補助光源を使用する場合などでは、光源の色相情報に基づいて参照される色情報の範囲を補正することで、暗所で撮像装置を使用している場合においても参照範囲を正確に規定することが可能になる。例えば、LED等を用いた赤系色の補助光源の場合にはH1を0の方向にシフトさせるで補正が可能である。
次に、フォーカス追従動作について説明する。図10は、フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作を示すフローチャートである。図10に示すフローチャートは、システムコントローラ30上で動作するプログラムの動作フローを示す。また、図11は、実施の形態1における被写体とAFエリア枠とが写し出された表示部17の概観図である。図11A〜Dは、被写体P1に18×13個の単位エリア枠とAFエリア枠(エリアA1)を表示させた例を示している。図11A〜Dは、それぞれ1/30[s]の時間が経過する毎に被写体P1が表示部17上を移動する様子を示している。これに伴い、特徴点抽出部34において抽出される被写体の特徴点が存在する単位エリア枠は、エリアB1a、エリアB1b、エリアB1c、エリアB1dの順で移動する。図10において、ユーザによりシャッター釦19aが半押しされた場合、フォーカス追従撮像処理が開始される。
ステップS201において、表示部17は、可視画像及びAFエリア枠を表示する。具体的には、表示部17は、CCD14で撮像され画像処理部15で所定の画像処理が施された画像信号を可視画像として表示する。また、画像信号は画像分割部31により18×13個の単位エリアで分割され、そのうちの7×5個の単位エリアでAFエリアA1が形成される。AFエリアA1を囲むAFエリア枠は、画像信号に重ねて表示される。このとき、表示部17には、図11Aに示すように、可視画像とAFエリア枠とが重畳された表示状態となる。なお、図11Aには、単位エリア枠も表示しているが、単位エリア枠は表示しなくてもよい。
次に、ステップS202において、AFエリアA1の中心座標は表示部17の所定範囲外にあるかどうかを判定する。AFエリアA1の中心座標が所定範囲外にある場合、AFエリア枠が画面の外寄りに表示されてしまう。所定範囲とは、例えば、表示部17の中央部付近の座標を含む範囲であり、例えば、図11A〜Dにおいて、座標(3,2)、(14,2)、(14,10)、(3,10)を結ぶエリアで形成される。
AFエリアA1の中心座標が所定範囲外にある場合、ステップS203において、AFエリアA1の中心座標をデフォルトにリセットする。ここでは、AFエリアA1の中心座標を図4に示す表示部17の中心座標である座標(8,6)に移動して表示部17に表示させる。そして、再びステップS201において、表示部17は、可視画像及びAFエリア枠を表示する。一方、AFエリアA1の中心座標が所定範囲内にある場合、ステップS204の処理に進む。
ステップS204において、単位エリア選択部40は、AFエリアA1内に特徴点があるかどうかを判定する。具体的には、特徴点情報設定部41に格納されている参照色情報に基づき、先の図9において説明した方法で参照近傍領域が算出され、特徴点抽出部34から出力される各エリアの色情報が参照近傍領域内であるかどうかが判定される。特徴点があった場合、つまり、特徴点情報である参照色情報に近い色情報を有するエリアがあった場合、ステップS205の処理に進む。一方、特徴点がなかった場合、つまり参照色情報に近い色情報を有するエリアがなかった場合、ステップS208の処理に進む。
画像分割部31は、18×13個の単位エリアに分割した画像信号を特徴点抽出部34及び合焦情報算出部32へ出力する。特徴点抽出部34は、AFエリア選択部37から出力された表示位置情報情報に基づき、単位エリアに分割された画像信号のうち、AFエリアA1の範囲に含まれる各単位エリアの特徴点として色情報を算出する。
図11Aでは、特徴点として抽出されたエリアB1aは、座標(5,6)で表される。次の図11Bでは、特徴点として抽出されたエリアB1bは、座標(10,5)で表される。次の図11Cでは、特徴点として抽出されたエリアB1cは、座標(8,4)で表される。次の図11Dでは、特徴点として抽出されたエリアB1dは、座標(11,8)で表される。
、図12は、図11A〜Dにおいて、単位エリアB1a〜B1dが移動する様子を模式的に示す図である。図11A、図11B、図11C、図11Dの順に被写体が移動すると、特徴点が抽出された単位エリア枠は、図12に示す順で移動する。以下、表示部17が図11Dに示す状態である場合を例に説明する。
次に、ステップS205において、特徴点位置情報から低域成分が抽出される。低域通過フィルタ36は、選択された単位エリア(エリアB1a〜B1d)のうち現在の特徴点の座標(エリアB1dの座標)と前回の特徴点の座標(エリアB1cの座標)との加算平均を行い、抽出位置情報として出力する。
続くステップS206において、抽出位置情報に基づき、AFエリアA1の表示位置を選択する。AFエリア選択部37は、AFエリアA1の表示位置を選択して表示位置情報を出力し、表示部17にAFエリア枠A1を表示させる。
次に、ステップS207において、単位エリア選択部40により選択された単位エリア(エリアB1d)でデフォーカス量を演算する。具体的には、合焦情報算出部32では単位エリア選択部40において選択された各単位エリアの画像信号からコントラストを算出してコントラストがピークになる位置までのデフォーカス量を演算する。さらに具体的には、合焦情報算出部32からレンズ位置制御部33へデフォーカス量を演算するという指令を送り、レンズ位置制御部33ではレンズ駆動部21によってフォーカスレンズ13をA方向あるいはB方向に駆動させ、フォーカスレンズ13の位置情報を合焦情報算出部32に送る。このフォーカスレンズ13の位置情報と画像信号から算出されたコントラスト情報からコントラスト値が最も高くなるフォーカスレンズの位置と現在位置とからデフォーカス量を演算する。
次に、ステップS207において選択された単位エリア(例えば、エリアB1d)で合焦させる。具体的には、合焦情報算出部32で演算したデフォーカス量をレンズ位置制御部33へ送り、レンズ位置制御部33ではこのデフォーカス量に基づいてレンズ駆動部21にフォーカスレンズ13を駆動させ、被写体に合焦する。そして、ステップS209の処理に進む。
一方、ステップS204においてAFエリア(エリアA1)内に特徴点がないと判定された場合、ステップS208において、合焦情報算出部32、レンズ位置制御部33、レンズ駆動部21によりフォーカスレンズ13を図1のA方向あるいはB方向に駆動することにより合焦情報算出部32は、フォーカスレンズの位置情報と画像信号から生成されるコントラスト信号とから、AFエリア内のすべてのエリアに対してコントラスト値が最も高くなるフォーカスレンズ13の位置を演算する。このコントラスト値が最も高いフォーカスレンズ13の位置と現在位置とからデフォーカス量を演算する。
ステップS209においては、ステップS207あるいはステップS208の処理にて合焦情報算出部32で求めたデフォーカス量に基づいてレンズ位置制御部33、レンズ駆動部21によりフォーカスレンズ13を選択エリアで合焦させる動作を行い、次のステップS210の処理に進む。ここで、ステップS208においてはエリアA1内すべてのエリアで求めたデフォーカス量のうち最至近エリアのデフォーカス量を選択してステップS209で最至近エリアに合焦させるようにしてもよいし、中央付近のエリアを優先してデフォーカス量を選択してステップS209で中央付近のエリアに合焦させるようにしてもよい。
次に、ステップS210において、シャッター釦19aが全押しされたかどうかを判定し、全押しされた場合には次のステップS211の処理に進む。シャッター釦19aが離された場合には以上の処理はすべてやり直しとなる。ステップS211ではシャッター釦19aが全押しされたタイミングで、システムコントローラ30からの指令に基づき、画像メモリ16または画像処理部15から出力される画像信号をメモリーカードに格納させる撮像処理を行い、フォーカス追従撮像処理を終了させる。
次に、本発明の特徴であるAFエリアの表示位置制御方法について説明する。
図13は、特徴点位置演算部35によって演算される特徴点の座標を示す図である。図13の上段に示すグラフは、特徴点が存在する単位エリアのx方向への経時変化を示すグラフである。当該グラフにおいて、縦軸は、表示部17における特徴点の存在する単位エリアのx座標を表し、横軸は時間tを表す。また、波形Wx1は、特徴点位置演算部35から出力される特徴点位置情報のうち、x方向における位置の経時変化を示す波形である。波形Wx2は、低域通過フィルタ36から出力される抽出位置情報のうち、x方向における位置の経時変化を示す波形である。このように、Wx1の低域成分を抽出することにより、Wx1に比べて変動が小さな波形を生成することができる。
一方、図13の下段に示すグラフは、特徴点が存在する単位エリアのy方向への経時変化を示すグラフである。当該グラフにおいて、縦軸は、表示部17における特徴点の存在する単位エリアのy座標を表し、横軸は時間tを表す。また、波形Wy1は、特徴点位置演算部35から出力される特徴点位置情報のうち、y方向における位置の経時変化を示す波形である。波形Wy2は、低域通過フィルタ36から出力される抽出位置情報のうち、y方向における位置の経時変化を示す波形である。このように、Wy1の低域成分を抽出することにより、Wy1に比べて変動が小さな波形を生成することができる。
図13に示す2つのグラフには、合焦情報算出処理あるいは特徴点抽出処理を行う周期Ts間隔で単位エリアの特徴点位置情報がプロットされる。例えば、図11に示す被写体の特徴点の動きを座標で表す場合、特徴点は、図11A、図11B、図11C、図11Dの順に移動する。このとき、x座標は、図13に示すXa(=5)、Xb(=10)、Xc(=8)、Xd(=11)と表され、y座標は、Ya(=6)、Yb(=5)、Yc(=4)、Yd(=8)と表される。
図14は、AFエリア枠及び単位エリア枠が表示された表示部17の概観を示す図である。図11及び図13を用いて説明した被写体の特徴点は、図14Aに示すように、エリアB1a、エリアB1b、エリアB1c、エリアB1dの順に座標が大きく変化している。特徴点が抽出された単位エリアのみを表示する場合、例えば、合焦情報算出処理あるいは特徴点抽出処理を行う周期Tsが1/30[s]として表示部に表示する画像を更新すると、表示される単位エリアの位置が1/30[s]ごとに変化するため、非常に見づらい画面になってしまう。
これに対し、本発明に係る撮像装置は、これらの被写体の特徴点が抽出された単位エリア(エリアB1a〜B1d)のみを表示するのではなく、1以上の単位エリアを範囲として含むようにAFエリア(エリアA1)を設定して表示させるようにする。具体的には、低域通過フィルタ36から出力される特徴点の存在するエリアのx座標とy座標それぞれの低域成分にしたがってあらかじめ決めたエリアA1のサイズ(ここでは7×5個の単位エリアを含むサイズ)の中心位置を設定し、表示部17に表示させる。これにより、図14Aに示すように、被写体の特徴点の位置がエリアB1a、B1b、B1c、B1dの順で小刻みに変化した場合であっても、AFエリア(エリアA1)を安定した位置に表示させることができる。
また、図14Bに示すように、被写体の特徴点が表示部17の右上に存在する場合には、被写体の特徴点を抽出した単位エリア(エリアB2a〜B2d)そのものではなく、これらのエリアを範囲として含むようにエリアA2が設定され表示される。したがって、AFエリアが表示部17の中央に表示されている状態(図14Aの状態)で撮像装置本体を左下の方向にパーニングすると、表示部17に表示されているAFエリアは右上方向へゆっくりと移動していき、図14Aから図14Bの状態へと変化する。これにより、被写体に追従していることを明示するとともに見やすいAFエリアとして表示させることが可能になる。
以上のように、本実施の形態によれば、表示されたAFエリアの位置が小刻みに変動することがないため、被写体を捉えている範囲を見やすく画面上に表示させることができる高操作性の撮像装置を提供することが可能である。また、必要最小限の最適な大きさのAFエリア内で制御情報を演算するため、演算処理における負荷が軽減されることとなる。したがって、撮像装置の機能を向上させることができる。また、特徴点として用いる被写体の色情報はユーザによって任意に設定することができるため、撮像装置の機能をさらに向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、AFエリアの中心座標が所定範囲外にある場合、AFエリアの中心座標をデフォルトにリセットし、AFエリア枠を画面の中央部付近に移動させる。撮像装置がデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラである場合、一般的には、ユーザは、被写体が画面の端部に移動すると、被写体が画面の中央部付近に写し出されるように撮像装置の向きを変える。したがって、AFエリアの中心座標が所定範囲外にある場合に、AFエリアの中心座標をデフォルトにリセットすることにより、AFエリアの表示位置を画面の中央部付近に素早く移動させることができる。
なお、実施の形態1において、画像分割部は画像信号を18×13個の単位エリアに分割し、表示部には18×13個の単位エリア枠が表示される場合を例に説明したが、単位エリアの設定は任意であり、適宜設定すればよい。また、単位エリアをいくつか合わせて単位エリアとしてもよい。また、その場合、複数の単位エリアが互いに重なり合ってもよい。
また、実施の形態1では、2×2個のエリア枠で特徴点情報を演算し記憶する例で説明したが、エリア枠のサイズ及び位置の設定は任意である。
また、実施の形態1では、特徴点情報設定部41に撮像した被写体の色情報を格納させる例について説明したが、これに限られない。例えば、撮像装置本体に、肌色などあらかじめいくつかの参照色情報を特徴点情報として格納させておいてもよい。その場合、撮像装置が備えるメモリ等の記憶装置に予め特徴点情報を格納させておく。そして、特徴点抽出部34は、特徴点を抽出する際に、予めメモリに格納されている特徴点情報に基づいて特徴点を抽出する。この場合、撮像装置に特徴点情報設定部41を備えていなくてもよい。
また、実施の形態1では、フォーカス追従に用いられるAFエリアを囲む枠をAFエリア枠として表示させる例について説明したが、フォーカス追従撮像処理に用いるエリアと表示させるエリアとは必ずしも一致している必要はない。例えば、AFエリア内だけでなく、全てのエリアにおいて、合焦情報算出処理及び特徴点抽出処理を行ってもよい。なお、AFエリア枠の小刻みな位置変動を防止し、画面を見やすくするために、表示するAFエリア枠の面積は、合焦情報が算出されるエリアの面積よりも大きくすることが好ましい。
また、実施の形態1では、フォーカス追従処理の開始時に最初に表示されるAFエリアの表示位置と、その中心座標が所定範囲外になった場合のAFエリアの表示位置とは、画面の中央部付近である例について説明したが、AFエリアのデフォルトの表示位置はこれに限られない。例えば、監視カメラ等において、被写体は画面の端部に現れることが多い。したがって、このような場合、AFエリアのデフォルトの表示位置を画面の端部としてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1において、撮像装置は、特徴点を抽出する際に色情報を利用していたが、これに対し、本実施の形態に係る撮像装置は、特徴点を抽出する際に輝度に関する情報を利用することを特徴とする。
図15は、本発明の実施の形態2に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。実施の形態2に係る撮像装置は、実施の形態1に係る撮像装置と概略構成が等しいので、図1と同様に機能する構成要素については同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
図15に示すシステムコントローラ30aは、図1に示す実施の形態1に係る撮像装置が備えるシステムコントローラ30と比較すると、特徴点抽出部34及び特徴点情報設定部41が省略されている点で相違する。また、図15に示すシステムコントローラ30aにおいて、画像分割部及び特徴点位置演算部の動作が実施の形態1と異なるため、本実施の形態における画像分割部及び特徴点位置演算部を、実施の形態1における画像分割部31及び特徴点位置演算部35と区別するために、それぞれ画像分割部31a及び特徴点位置演算部35aと呼ぶ。
画像分割部31aは、画像分割部31aは、単位エリア毎に分割した画像信号を合焦情報算出部32及び特徴点位置演算部35aへ出力する。
特徴点位置演算部35aは、画像分割部31aにより複数の単位エリアに分割された画像信号から、各単位エリアの輝度に関する情報(以下、輝度情報と呼ぶ)に基づいて特徴点が存在する位置を演算する。具体的には、特徴点位置演算部35aは、輝度情報が示す輝度値のうち、時間の経過と共に変化するものがあるか否かを判断する。特徴点位置演算部35aは、所定のタイミングにおける画像信号の輝度値と、当該所定のタイミングから一定時間が経過したタイミングにおける画像信号の輝度値とを比較し、輝度値の差分が所定の閾値よりも大きい場合に、輝度値が変化したと判断する。そして、特徴点位置演算部35aは、輝度値が変化した位置を特徴点が存在する位置であると判断し、演算により得られた特徴点位置情報を低域通過フィルタ36及び単位エリア選択部40へ出力する。
本実施の形態において、フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作は、特徴点を抽出する際に輝度情報を用いることの他は実施の形態1に係る撮像装置の動作と同様であるため、図10を援用し、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態によれば、輝度情報を利用して被写体にフォーカス追従させることができる。なお、本実施の形態では、輝度値が変化した位置を特徴点として抽出していたが、輝度値を用いた特徴点の抽出方法はこれに限られず、例えば、ある特定の輝度値または一定値以上の輝度値を特徴点として予め設定しておいてもよい。その場合、ある特定の輝度値または一定値以上の輝度値を予めメモリに格納させておく。特徴点位置演算部はメモリに格納されている輝度値を読み出し、特徴点抽出処理を行う。これは、撮像装置が例えば監視カメラ等の備え付けカメラであって、写し出される背景がほぼ固定されている場合に特に有効である。
(実施の形態3)
実施の形態1において、撮像装置は、特徴点を抽出する際に色情報を利用していたが、これに対し、本実施の形態に係る撮像装置は、特徴点を抽出する際に動きベクトルを利用することを特徴とする。
本実施の形態に係る撮像装置の構成は、実施の形態2に係る撮像装置の構成と同様であるため、図15を援用する。
特徴点位置演算部35aは、画像分割部31aにより複数の単位エリアに分割された画像信号から、各単位エリアの輝度情報が示す輝度値に基づいて、所定の時間あたりの被写体(特徴点)の動きベクトルをx方向及びy方向それぞれに検出する。特徴点位置演算部35aは、検出した動きベクトルを特徴点情報として低域通過フィルタ36及び単位エリア選択部40へ出力する。
本実施の形態において、フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作は、特徴点として動きベクトルを抽出することの他は実施の形態1に係る撮像装置の動作と同様であるため、図10を援用し、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態によれば、動きベクトルを利用してフォーカス追従することができる。
(実施の形態4)
実施の形態1において、撮像装置は、特徴点を抽出する際に色情報を利用していたが、これに対し、本実施の形態に係る撮像装置は、特徴点を抽出する際にエッジ情報を利用することを特徴とする。
図16は、本発明の実施の形態4に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る撮像装置は、実施の形態1に係る撮像装置と概略構成が等しいので、図1と同様に機能する構成要素については同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
図16に示すシステムコントローラ30bは、図1に示す実施の形態1に係る撮像装置が備えるシステムコントローラ30と比較すると、特徴点抽出部34及び特徴点情報設定部41が省略されている点で相違する。また、図16に示すシステムコントローラ30bにおいて、特徴点位置演算部及び合焦情報算出部の動作が実施の形態1と異なるため、本実施の形態における特徴点位置演算部及び合焦情報算出部を、実施の形態1における特徴点位置演算部35及び合焦情報算出部32と区別するために、それぞれ特徴点位置演算部35b及び合焦情報算出部32bと呼ぶ。
本実施の形態において、合焦情報算出部32bは、各単位エリアのコントラスト情報を特徴点位置演算部35bへ出力する。
特徴点位置演算部35bは、合焦情報算出部32bから出力されるコントラスト情報に基づいて、特徴点が存在する位置を演算する。具体的には、特徴点位置演算部35bは、コントラスト情報に基づき、背景と被写体とのコントラスト差から生じ、被写体の輪郭を示すエッジ情報を生成する。エッジ情報を生成する方法として、例えば、輝度値の比較により2値化する方法や、微分フィルタを用いてエッジ検出する方法があるが、エッジ情報を生成することができる方法であればよく、これら以外の方法を用いてエッジ情報を生成してもよい。
特徴点位置演算部35bは、所定のタイミングにおけるエッジ情報と、当該所定のタイミングから一定時間が経過したタイミングにおけるエッジ情報とを比較し、変化したエッジの位置を特徴点として抽出し、演算により得られた特徴点の特徴点位置情報を低域通過フィルタ36及び単位エリア選択部40へ出力する。
本実施の形態において、フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作は、特徴点としてエッジ情報を抽出することの他は実施の形態1に係る撮像装置の動作と同様であるため、図10を援用し、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態によれば、エッジ情報を利用してフォーカス追従すること
(実施の形態5)
実施の形態1〜4において、撮像装置は、ユーザによりシャッター釦19aが半押しされた場合にフォーカス追従撮像処理を開始していた。これに対し、本実施の形態に係る撮像装置は、シャッター釦が半押しされ、かつ所定の焦点距離以上になるとフォーカス追従撮像処理を開始することを特徴とする。
図17は、本発明の実施の形態5に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。実施の形態2に係る撮像装置は、実施の形態1に係る撮像装置と概略構成が等しいので、図1と同様に機能する構成要素については同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
図17におけるシステムコントローラ30cは、図1に示す実施の形態1に係る撮像装置が備えるシステムコントローラと比較すると、焦点距離演算部42をさらに含む点で相違する。また、図17に示すシステムコントローラ30cにおいて、特徴点位置演算部及びレンズ位置制御部の動作が実施の形態1と異なるため、本実施の形態における特徴点位置演算部及びレンズ位置制御部を、実施の形態1における特徴点位置演算部35及びレンズ位置制御部33と区別するために、それぞれ特徴点位置演算部35c及びレンズ位置制御部33cと呼ぶ。
レンズ位置制御部33cは、合焦情報算出部32から出力されるデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ13の位置を制御するための制御信号を生成し、レンズ駆動部21及び焦点距離演算部42へ出力する。
焦点距離演算部42は、レンズ位置制御部33cから出力される制御信号に基づき、焦点距離を演算する。そして、焦点距離が所定値以上になると、焦点距離演算部42は、フォーカス追従撮像処理を開始するよう特徴点位置演算部35cに指示する。特徴点位置演算部35cは、焦点距離演算部42からフォーカス追従撮像処理を開始するための指示を受け取ると、フォーカス追従撮像処理を開始する。
図18は、実施の形態5に係る撮像装置のフォーカス追従撮像処理における動作を示すフローチャートである。図18に示すフローチャートは、システムコントローラ30c上で動作するプログラムの動作フローを示す。図18において、ユーザによりシャッター釦19aが半押しされた場合、フォーカス追従撮像処理が開始される。
ステップS301において、焦点距離演算部42は、レンズ位置制御部33cから出力される制御信号に基づいて焦点距離を演算する。続くステップS302において、焦点距離演算部42は、演算した焦点距離が所定値以上であるか否かを判断する。焦点距離が所定値未満である場合、焦点距離演算部42はフォーカス追従撮像処理を終える。
一方、焦点距離が所定値以上である場合、焦点距離演算部42は、図10のステップS201の処理へ進む。ステップS201以降の処理は実施の形態1と同様であるため、図10を援用し、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態によれば、ユーザによりシャッター釦が半押しされ、かつ焦点距離が一定値以上となった場合にフォーカス追従撮像処理を開始することができる。これにより、高倍率で撮像する際に被写体の移動量が大きくなった場合においても、被写体を捉えているAFエリアの表示を見やすく画面に表示させることができる。
(実施の形態6)
実施の形態1〜5に係る撮像装置は、特徴点の移動に伴いAFエリア枠の位置のみを変更しており、AFエリアの大きさは常に一定であった。これに対し、本実施の形態に係る撮像装置は、被写体の移動量に応じてAFエリアの大きさを変更することを特徴とする。
図19は、本発明の実施の形態6に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。実施の形態6に係る撮像装置は、実施の形態1に係る撮像装置と概略構成が等しいので、図1と同様に機能する構成要素については同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
図19に示すシステムコントローラ30dは、図1に示す実施の形態1に係る撮像装置が備えるシステムコントローラ30と比較すると、エリア面積変更部43とをさらに含む点で相違する。また、図19に示すシステムコントローラ30dにおいて、特徴点位置演算部35d及びAFエリア選択部37dの動作が実施の形態1と異なるため、本実施の形態における特徴点位置演算部及びAFエリア選択部を実施の形態1における特徴点位置演算部35及びAFエリア選択部37と区別するために、それぞれ特徴点位置演算部35d及びAFエリア選択部37dと呼ぶ。
特徴点位置演算部35dは、実施の形態1と同様に、特徴点抽出部34により抽出された被写体の特徴点のx方向及びy方向の座標を演算して出力する。実施の形態1において、特徴点位置演算部35dは、座標情報を低域通過フィルタ36及び単位エリア選択部40へ出力していた。これに対し、本実施の形態において、特徴点位置演算部35dは、座標情報を低域通過フィルタ36、単位エリア選択部及びエリア面積変更部43へ出力する。
エリア面積変更部43は、特徴点位置演算部35dから出力された特徴点位置情報に基づき、AFエリアの面積を算出する。具体的には、エリア面積変更部43は、特徴点位置情報の波形に対して包絡線検波や2乗平均を行うなどして振幅を演算する。そして、エリア面積変更部43は、振幅の変化に応じて、AFエリアの面積をAFエリア選択部37dに通知する。以下、特徴点位置情報として、x座標及びy座標の情報に基づいて包絡線検波を行い、振幅を演算する場合を例に説明する。
AFエリア選択部37dは、エリア面積変更部43に通知された面積と、定期通過フィルタ36から出力された抽出位置情報とに基づいて、AFエリアの表示位置および面積を算出する。そして、AFエリア選択部37dは、算出したAFエリアの表示位置および面積を表示位置情報として表示部17へ出力し、AFエリア枠を表示させる。
本実施の形態において、フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作は、実施の形態1と比較すると、図10に示すフローチャートのステップS206以降の処理が異なる。図20は、実施の形態6に係る撮像装置のフォーカス追従撮像処理における動作を示すフローチャートである。以下、図10及び図20を参照し、本実施の形態に係る撮像装置の動作について説明する。
図10に示すステップS206において、AFエリア選択部37dは、AFエリアの表示位置を選択する。次に、図20に示すステップS401において、エリア面積変更部43は、AFエリアの面積を変更するか否かを判断する。具体的には、エリア面積変更部43は、特徴点位置情報の波形に基づいて包絡線検波を行い、振幅の変化が所定値以上であるか否かを判断する。
AFエリアの面積に変更がある場合、つまり、振幅の変化が所定値以上である場合、エリア面積変更部43は、AFエリアの面積をAFエリア選択部37dに通知する。
続くステップS402において、AFエリア選択部37dは、通知された面積と抽出位置情報とに基づいて、AFエリアの表示位置および面積を算出し、表示位置情報として表示部17へ出力する。表示部17は、表示位置情報に基づきAFエリア枠を表示する。そして、処理は図10のステップS207へ進む。一方、AFエリアの面積に変更がない場合、つまり、振幅の変化が所定値以下である場合、エリア面積変更部43は、AFエリア枠の大きさを通知せずに図10のステップS207の処理へ進む。
図21は、特徴点位置演算部35dによって演算される特徴点の座標を示す図である。図21の上段に示すグラフは、特徴点が存在する単位エリアのx方向への経時変化を示すグラフである。当該グラフにおいて、縦軸は、表示部17における特徴点の存在する単位エリアのx座標を表し、横軸は時間tを表す。また、波形Wx3は、特徴点位置演算部35dから出力される特徴点位置情報のうち、x方向における位置の経時変化を示す波形である。波形Wx4は、低域通過フィルタ36から出力される抽出のうち、x方向における位置の経時変化を示す波形である。
一方、図21の下段に示すグラフは、特徴点が存在する単位エリアのy方向への経時変化を示すグラフである。当該グラフにおいて、縦軸は、表示部17における特徴点の存在する単位エリアのy座標を表し、横軸は時間tを表す。また、波形Wy3は、特徴点位置演算部35dから出力される特徴点位置情報のうち、y方向における位置の経時変化を示す波形である。波形Wy4は、低域通過フィルタ36から出力される抽出のうち、x方向における位置の経時変化を示す波形である。ここで説明したWx3,Wx4,Wy3,Wy4は、それぞれ実施の形態1で説明した図13に示すWx1,Wx2,Wy1,Wy2と同様である。
包絡線検波を行う際には、予め所定の閾値が定められており、当該所定の閾値以上の値、及び所定の閾値未満の値のそれぞれについて包絡線検波が行われる。図21において、波形Wx5は、波形Wx3の座標のうち、所定の閾値以上の座標に基づいて包絡線検波を行った波形を表す。また、波形Wx6は、波形Wx3の座標のうち、所定の閾値未満の座標に基づいて包絡線検波を行った波形を表す。この波形Wx5と波形Wx6との差がx方向の振幅となる。
一方、波形Wy5は、波形Wy3の座標のうち、所定の閾値以上の座標に基づいて包絡線検波を行った波形を表す。また、波形Wy6は、波形Wy3の座標のうち、所定の閾値未満の座標に基づいて包絡線検波を行った波形を表す。この波形Wy5と波形Wy6との差がy方向の振幅となる。
このように、エリア面積変更部43は、x方向及びy方向について被写体の特徴点の位置変化を振幅として求め、表示すべきAFエリアの面積(単位エリアの数)を算出する。
図22は、実施の形態6におけるAFエリア枠が表示された表示部17の概観図である。以下、図21及び図22を参照して、表示部17に表示されるAFエリア枠のサイズの制御方法について説明する。
図21において、時間t1に近づくにつれて被写体の移動量が大きくなり、x方向及びy方向における特徴点の位置変動の振幅が大きくなっている。時間0において、AFエリアA3aが7×5個の単位エリアから形成されている場合、時間t1に近づくにつれ、9×7個の単位エリアから形成されるAFエリアA3b,10×8個の単位エリアから形成されるAFエリアA3cの順に、表示部17に表示されるAFエリア枠のサイズが拡大される。
以上のように、本実施の形態によれば、実施の形態1〜5において説明した効果に加えて、被写体の動きに合わせてAFエリアのサイズを制御するような構成を有しているため、撮像装置本体の手振れ量の個人差や高倍率にした場合における手振れ量が大きくなる状態に合わせてAFエリアの大きさが制御され、画面上での被写体の動きに合わせて小刻みにAFエリア枠の表示位置が変動することなく被写体を捉える範囲をさらに安定に見やすく表示させることができ、かつフォーカス追従するための演算処理も最小限の負荷で行うことができる。
また、手振れ等の像ぶれによる画面上での被写体の動きの変動はズーム倍率にほぼ比例して大きくなるため、ズーム倍率にほぼ比例してAFエリアのサイズを変更するように構成することで、特徴点の位置変動の包絡線検波を用いたサイズ変更の機能に加えて応答性を向上させることが可能になる。
なお、本実施の形態では、包絡線検波の処理について、図21に示すように、所定の閾値以上あるいは所定の閾値未満の特徴点の座標に基づいて行う場合を例に説明した。ここで、特徴点の座標が所定の閾値以上であり、かつ前回の座標を上回る値であった場合に、今回の座標を包絡線検波の出力として求める、あるいは特徴点の座標が所定の閾値未満であり、かつ前回の座標を下回る値であった場合に、今回の座標を包絡線検波の出力として求める、いわゆるピークホールドの処理を施してもよい。また、所定の時間経過後は、ピークホールドの処理をリセットし、最初からピークホールドの処理を行うようにしてもよい。
(実施の形態7)
本発明に係る実施の形態7では、実施の形態1において説明した低域通過フィルタ36の動作原理について、さらに詳細に説明する。実施の形態1では、特徴点位置演算部35から出力される特徴点位置情報から高域成分を除去することにより、特徴点位置情報の時間的な振動周波数の低域成分を抽出して出力し、抽出した低域成分の値をAFエリアの表示位置情報としてAFエリア選択部37へ出力するものとして説明した。
本実施の形態では、低域通過フィルタ36の具体的な構成およびカットオフ周波数fcの設定方法について説明する。なお、本実施の形態に係る撮像装置は、実施の形態1に係る撮像装置と概略構成が等しいので、図1と同様に機能する構成要素については同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
図23A〜Dは、被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図である。図23では、表示部17に表示すべき画像信号を横方向(x方向)に16分割、y方向に12分割した例を示している。この場合、画像信号は16×12個の単位エリアに分割され、表示部17には、16×12個の単位エリアをそれぞれ囲む単位エリア枠が表示される。なお、図23A〜Dに示す各単位エリアの座標は、x方向が0〜15、y方向が0〜11の単位で表される。例えば、表示部17をQVGA(Quarter VGA)とした場合、x方向の画素数は320、y方向の画素数は240であるため、単位エリアB4a〜dは、それぞれ20[画素]×20[画素]で表されるエリアとして定義される。
図23A〜Dは、図23A、図23B、図23C、図23Dの順に、手振れあるいは被写体の移動により、表示部17に写し出されている被写体P1の位置が変化する様子を示している。これに伴い、特徴点抽出部34において抽出される被写体の特徴点が存在する単位エリア枠は、座標(7,5)のエリアB4a、座標(8,6)のエリアB4b、座標(8,5)のエリアB4c、座標(7,6)のエリアB4dの順に移動する。
図23A〜Dにおいて、点線枠は、従来の撮像装置のフォーカス追従により移動するAFエリア枠を示す。図23A〜Dに示す例では、x方向の特徴点位置情報は、7、8、8、7の順に出力され、y方向の特徴点位置情報は、5、6、5、6の順に出力される。先に述べたように、単位エリアB4は20[画素]×20[画素]で構成されるので、x方向の座標が7から8へ、あるいは8から7へ変化した場合、被写体の像ぶれがx方向に20[画素]分生じ、y方向の座標が5から6へ、あるいは6から5へ変化した場合、被写体の像ぶれがy方向に20[画素]分生じることとなる。例えば、特徴点位置情報が1/30秒毎に出力され、被写体がAFエリアの中心に位置するようにAFエリア枠の表示位置を移動させた場合、従来の撮像装置では、AFエリア枠が1/30秒毎に20[画素]分ずつx方向またはy方向に移動する。したがって、表示されるAFエリア枠の位置が小刻みに変動することとなるため、画面の表示が非常に見づらくなってしまう。
一方、図23A〜Dにおいて、エリアA4a〜dを囲む実線枠は、本実施形態に係る撮像装置のフォーカス追従により移動するAFエリア枠を示す。本実施の形態に係る撮像装置は、座標の時間的な振動周波数の変動成分のうち、低域成分を抜き取る低域通過フィルタ36を備えているため、AFエリア枠の小刻みな位置変動を防止することができる。
図24は、本実施の形態に係る低域通過フィルタ36の詳細を示すブロック図である。図24は、低域通過フィルタ36が、ディジタル回路で構成されたIIR(Infinite Impulse Response)である場合の構成例である。
低域通過フィルタ36は、位置情報処理部360xと、位置情報処理部360yとを有する。位置情報処理部360xは、係数ブロック361、363と、遅延ブロック362と、加算ブロック364とからなり、x方向の特徴点位置情報の時間的な振動周波数から低域成分を抜き取って出力する。位置情報処理部360yは、係数ブロック365、367と、遅延ブロック366と、加算ブロック367とからなり、y方向の特徴点位置情報の時間的な振動周波数から低域成分を抜き取って出力する。位置情報処理部360xおよび位置情報処理部360yは処理する特徴点位置情報が相違するが、基本的な動作は同じであるため、位置情報処理部360xを代表例として説明する。
まず、特徴点位置演算部35から出力されたx方向の特徴点位置情報が低域通過フィルタ36の加算ブロック364に入力される。ここで、例えば、特徴点位置演算部35は、x方向の特徴点位置情報として図23A〜Dに示す単位エリアB4のx方向の座標を出力し、y方向の特徴点位置の座標として図23A〜Dに示す単位エリアB4のy方向の座標を出力する。特徴点位置情報は、例えば、1/30秒毎に更新して出力される。
加算ブロック364は、特徴点位置演算部35から出力される値と、係数ブロック363から出力される値とを加算する。係数ブロック361は、加算ブロック364によって加算された値を所定の係数K1で処理し、エリアA選択部37へ出力する。
遅延ブロック362は、加算ブロック364によって加算された値を所定の時間だけ遅延させて係数ブロック363へ出力する。本実施の形態において、遅延ブロック362は、入力された信号を1/fs=1/30[s]だけ遅延させて出力するものとする(fs:サンプリング周波数)。
係数ブロック363は、遅延ブロック362から出力される値を所定の係数K2で処理し、加算ブロック364へ出力する。
ここで、カットオフ周波数をfcとして、fc<<fsが成り立つとすると、以下に示す数式(1)で表されるK1および数式(2)で表されるK2を係数として設定することで、低域通過フィルタを構成することができる。
K1=1/{1+1/(30×2×π×fc)}・・・(1)
K2=1/{1+(30×2×π×fc)} ・・・(2)
上記の数式(1)および(2)に示すように、カットオフ周波数fcを小さくすると、AFエリア枠の変動量を減少させることができる。したがって、係数K1およびK2に含まれるカットオフ周波数fcを適切に設定することにより、AFエリア枠の変動量を調整することができるため、ユーザがAFエリア枠の振動を感じないようにカットオフ周波数fcを設定すればよいことが分かる。
図25A、Bは、低域通過フィルタ36の入出力信号波形である。図25Aは、低域通過フィルタ36に入力する入力信号の波形を示す図であり、図25Bは、低域通過フィルタ36から出力される出力信号の波形を示す図である。図25A、Bにおいて、縦軸は被写体の変位量に相当する画素数を表し、横軸はフレーム番号を表す。
低域通過フィルタ36へ入力される信号としては、x方向およびy方向の2系統が存在するが、図25AおよびBには、そのうちの一系統のみの入力信号の波形と出力信号の波形とを示している。また、図25Bは、カットオフ周波数fc=0.2[Hz]として係数K1およびK2を設定した場合に、図25Aに示す入力信号が入力した低域通過フィルタ36から出力される出力信号をモニタしたグラフである。
図25Aでは、入力信号によって表される被写体の位置が±20[画素]の範囲で変動している例を示す。図25Bに示す出力信号は、カットオフ周波数fc=0.2[Hz]の低域通過フィルタ36における位置情報処理部360xまたは360yに入力した入力信号が減衰して出力されている様子を示す。フレームの更新周期が1/30秒である場合、フレーム番号0〜300までにかかる時間は10秒である。
次に、本実施形態に係る低域通過フィルタ36のカットオフ周波数fcを変化させ、表示部17に写し出される被写体の像ぶれの程度を評価した。具体的には、10名の被験者が、それぞれQVGAの2.5インチのモニタ画面に写し出される被写体の像ぶれを評価し、像ぶれの程度が「像ぶれ問題なし:1点」、「どちらとも言えない:0.5点」、「像ぶれ問題あり:0点」のいずれに該当するかを判断した。
そして、低域通過フィルタのカットオフ周波数fcを5[Hz]、4[Hz]、3[Hz]、2[Hz]、1[Hz]、0.5[Hz]、0.2「Hz」、0.1[Hz]・・・と段階的に変化させた場合のそれぞれについて、被験者による像ぶれの評価を行った。
図26は、低域通過フィルタ36のカットオフ周波数fcと、被験者による像ぶれ評価点との関係を示すグラフである。図26において、縦軸は被験者による像ぶれの評価点の平均値を表し、横軸はカットオフ周波数fcを表す。
図26に示すように、評価の結果、低域通過フィルタ36のカットオフ周波数fcを1[Hz]よりも大きく設定した場合、「像ぶれ問題あり」と評価される割合が多かった。一方、カットオフ周波数fcを1[Hz]以下に設定した場合、「像ぶれ問題あり」から「像ぶれ問題なし」に評価される割合が多くなった。さらに、カットオフ周波数fcを0.1[Hz]以下に設定すると、ほぼ全員が「像ぶれ問題なし」と評価した。
以上より、低域通過フィルタのカットオフ周波数fcを0.1[Hz]〜1[Hz]の範囲で設定することで、AFエリア枠が小刻みに変動することやぎくしゃくすることを低減することができ、比較的見やすいAFエリア枠をモニタ画面上に表示させることができる。図23A〜Dに示すように、被写体P1が1/30[s]毎に小刻みに移動している場合であっても、本実施形態によれば、被写体P1の移動範囲がほぼ中心となるように、実線枠で示されたAFエリア枠の表示位置を安定させることができる。
次に、ユーザにとって見やすい表示となるAFエリア枠の変動範囲について具体的に説明する。低域通過フィルタへ入力する入力信号において、x方向およびy方向の被写体の位置がそれぞれ40[画素]の範囲で1/fs[s]毎にランダムに変位すると仮定した場合、入力信号が存在する周波数の範囲は、サンプリング周波数fsの1/2と定義することができる。また、fs/2の範囲に存在する入力信号の平均電力は、統計的にfc×π/2と表される。したがって、低域通過フィルタ36を通過した出力信号の電力は、(fc×π/2)/(fs/2)に減衰する。ここで、電圧≒電力(1/2)の関係にあることから、カットオフ周波数fc[Hz]の1次の低域通過フィルタから出力されるx方向の変位量Pxと、y方向の変位量Pyとは、以下に示す数式(3)および(4)で表すことができる。
Px≒{(fc×π/2)/(fs/2)}(1/2)×40・・・(3)
Py≒{(fc×π/2)/(fs/2)}(1/2)×40・・・(4)
数式(3)および(4)において、例えば、カットオフ周波数fcをパラメータとした場合、下記のようにAFエリア枠の表示位置の変動を低減することができる。
fc=5[Hz]のときPx=Py≒29[画素]
fc=4[Hz]のときPx=Py≒26[画素]
fc=3[Hz]のときPx=Py≒22[画素]
fc=2[Hz]のときPx=Py≒18[画素]
fc=1[Hz]のときPx=Py≒13[画素]
fc=0.5[Hz]のときPx=Py≒9[画素]
fc=0.2[Hz]のときPx=Py≒6[画素]
fc=0.1[Hz]のときPx=Py≒4[画素]
以上より、モニタ画面の更新周期が1/30[s]である場合、fc=0.1[Hz]〜1[Hz]の範囲では、像ぶれが4[画素]〜13[画素]残留する。しかしながら、320[画素]×240[画素]のQVGAの画面サイズに対して、おおよそ1〜5%以内でAFエリア枠の表示位置の変動を低減することにより、被写体の動きに合わせてAFエリア枠が小刻みに変動することなく、画面の表示を見やすくすることができる。
また、本実施の形態では、低域通過フィルタ36はディジタルフィルタで構成されている。これにより、低域通過フィルタのカットオフ周波数fcやブロックの係数を変更することで、AFエリア枠の表示条件を容易に設定/変更することができる。したがって、モニタ画面のサイズや撮像装置本体の大きさ、種類の違いによる像ぶれ量の差に応じて、容易にAFエリア枠の表示を見やすい条件に設定することが可能になる。
また、本実施の形態では、被写体の位置情報に時間的な変動を抑制する低域通過フィルタを介して出力した位置情報に基づいてAFエリア枠を表示させる際に、当該低域通過フィルタのカットオフ周波数fcを0.1[Hz]〜1[Hz]の範囲に設定する例について説明したが、カットオフ周波数fcはユーザがAFエリア枠の小刻みな振動を感じない程度であればよく、例えば、画面の画素数やコントラスト、被写体の大きさに応じて適宜決定するとよい。また、本実施の形態では、モニタ画像を2.5インチのQVGAとした場合に、像ぶれを4[画素]〜13[画素]残留する程度に抑えれば、画面の表示を比較的見やすくすることができるという一例について説明したが、モニタ画面を2.5インチの640[画素]×480[画素]のVGAとした場合には、一方向の解像度アップ率に比例して像ぶれを8[画素]〜26[画素]残留する程度に抑えれば、画面の表示を比較的見やすくすることができる。さらに、モニタ画面を3インチのVGAとした場合には、インチ数アップ率に反比例して像ぶれを6.7[画素]〜10.8[画素]残留する程度に抑えれば、画面の表示を比較的見やすくすることができる。
また、ここではIIRのディジタルフィルタとして、係数K1が数式(1)で表され、係数K2が数式(2)で表される場合を例に説明したが、この係数の選び方は自由であり、カットオフ周波数が上述の範囲になるように選べばよい。また、低域通過フィルタは、IIRフィルタに限らず、FIR(Finite Impulse Response)フィルタや2次のディジタルフィルタ、その他高次のディジタルフィルタで構成されていてもよい。また、低域通過フィルタはアナログのフィルタであってもよく、その場合、被写体の特徴点位置情報を一旦アナログ信号として取り出すとよい。また、ディジタルフィルタはマイコンなどにプログラミングすることで構成してもよいし、ハードウェアで構成してもよい。
各実施の形態にかかる撮像装置は、具体的な対応に限られず適宜変更可能である。例えば、各実施の形態にかかる撮像装置は、いずれもユーザによりシャッター釦が操作されて静止画を取得するデジタルスチルカメラである場合を例に説明したが、撮像釦が操作されている間所定のタイミングで画像が取得されつづけるデジタルビデオカメラとしても適用可能である。この場合、被写体が移動してもフォーカス追従を行うことができる。また、各実施の形態にかかる撮像装置は、監視カメラ、車載カメラ、ウェブカメラに適用してもよい。この場合、ユーザによりシャッター釦を操作することが難しい場合があり得るが、シャッター釦を所定のタイミングで自動的に操作したり、遠隔操作する等してもよい。
また、各実施の形態にかかる撮像装置は、システムコントローラを個別に備える例であったが、これをパーソナルコンピュータや携帯電話端末の制御CPUに代用させてなる撮像システムに適用することも可能である。その他、各構成要素同士は、任意の組み合わせが可能であり、例えば、撮影光学系及び撮像素子とその他の構成が物理的に分離されたシステム例、撮影光学系、撮像素子、画像処理部と、その他の構成が物理的に分離されたシステム例などさまざまな組み合わせを考えて良い。
本発明は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置に好適である。
本発明は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置に関し、特定的には、オートフォーカス機能を備えるデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置に関する。
現在、CCDやCMOSなどの撮像素子を備えるデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置が爆発的に普及している。これらの撮像装置は、一般的に被写体の画像信号に基づき合焦状態を検出し、検出結果に基づいて撮影光学系に含まれるフォーカスレンズ群を光軸方向に移動させることにより、オートフォーカス制御を行うものが主流である。
撮像装置の多機能化に伴って、オートフォーカス制御に対しても高機能化が求められるようになってきている。例えば、特許文献1には、撮像装置に適用され、フォーカス調整を行うオートフォーカス装置が記載されている。当該オートフォーカス装置は、被写体の画像信号を複数のフォーカスエリアに分割し、それぞれフォーカスエリアに含まれる肌色画素の数をカウントして、フォーカス調整を行うためのフォーカスエリアを特定する。
特許文献1に記載された従来のオートフォーカス装置は、主被写体として人物を想定している。すなわち、当該オートフォーカス装置は、肌色画素に基づいてフォーカス制御を行うことにより、フォーカスエリアが人物に追従し、常に人物に的確に合焦できるとしている。
特開2004−37733号公報
特許文献1に記載された従来のオートフォーカス装置は、人物に追従してフォーカス追従を行うことを想定し、フォーカス追従しているエリアをマーカーなどで表示させる、あるいは複数のフォーカスエリアの中から選択して表示させる。しかしながら、この場合、オートフォーカス装置本体の振れなどによって、撮影前のモニタ画面に表示されているマーカーまたは選択されたフォーカスエリアの位置が小刻みに変化し、モニタ画面が非常に見づらくなるという問題がある。特に、高倍率で撮像する場合、この影響が顕著になってしまう。
また、特許文献1に記載の従来のオートフォーカス装置では、モニタ画面の広い範囲でフォーカス追従のための特徴点抽出を行う必要があるため、演算処理の負荷が重くなってしまう。さらに、主被写体として人物のみを想定しているため、他の被写体の場合にフォーカス追従を行うことができない。デジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮像装置は、主被写体が人物である場合ばかりではないため、特許文献1に記載の従来のオートフォーカス装置は、ユーザの要求に十分に応えることができない。
それゆえに、本発明の目的は、移動する被写体に対してフォーカス調整を行うことができ、かつ表示すべきフォーカスエリアの不要な変動を防止することができる撮像装置を提供することである。
本発明の目的の1つは、以下の構成を備えた撮像装置によって達成される。被写体の電気的な画像信号を出力する撮像装置であって、焦点調節を行うためのフォーカスレンズ群を含み、被写体の光学的な像を形成する撮像光学系と、被写体の光学的な像を撮像して、電気的な画像信号に変換する撮像素子と、画像信号を複数のエリアに分割する画像分割部と、複数のエリアのうち、少なくとも1つのエリアを含む第1のエリア群内で撮像光学系の合焦情報を算出する合焦情報算出部と、合焦情報に基づいて、フォーカスレンズ群を光軸方向に駆動制御するレンズ駆動制御部と、複数のエリアのうち、少なくとも1つのエリアを含む第2のエリア群内で被写体の特徴点を抽出し、当該特徴点の位置を示す特徴点位置情報として出力する特徴点抽出部と、特徴点位置情報の時間的な振動周波数の低域成分を抽出し、抽出位置情報として出力する低域通過フィルタと、抽出位置情報に基づいて、表示すべき第2のエリア群の位置を演算し、表示位置情報として出力するエリア選択部とを備える。
本発明によれば、移動する被写体に対してフォーカス調整を行うことができ、かつ表示すべきフォーカスエリアの不要な変動を防止することができる撮像装置を提供することができる。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置のブロック図である。実施の形態1にかかる撮像装置は、レンズ鏡筒11と、撮像光学系であるズームレンズ系12及びフォーカスレンズ13と、撮像素子であるCCD14と、画像処理部15と、画像メモリ16と、表示部17と、操作部19と、レンズ駆動部21と、システムコントローラ30とを含む。
レンズ鏡筒11は、内部にズームレンズ系12を保持する。ズームレンズ系12及びフォーカスレンズ13は、被写体の光学的な像を変倍可能に形成する撮像光学系である。撮像光学系は、被写体側から順に、変倍時に光軸に沿って移動するズームレンズ群12a及びズームレンズ群12bと、合焦状態に調節のために光軸に沿って移動するフォーカスレンズ13とからなる。
CCD14は、ズームレンズ系12が形成した光学的な像を所定のタイミングで撮像し、電気的な画像信号に変換して出力する撮像素子である。画像処理部15は、CCD14から出力された画像信号にホワイトバランス補正やγ補正などの所定の画像処理を施す処理部である。画像メモリ16は、画像処理部15から出力された画像信号を一次的に格納する。
表示部17は、典型的には液晶ディスプレイであり、後述するシステムコントローラ30からの指令に基づき、CCD14から出力された画像信号あるいは画像メモリ16に格納された画像信号を、画像処理部15を介して入力させ、この画像信号を可視画像としてユーザに表示する。また、画像処理部15は、ユーザにより着脱可能なメモリーカード18と双方向にアクセス可能である。メモリーカード18は、後述するシステムコントローラ30からの指令に基づき、CCD14から出力された画像信号あるいは画像メモリ16に格納された画像信号を、画像処理部15を介して入力させて格納したり、格納された画像信号を、画像処理部15を介して画像メモリ16へ出力させ一時的に格納させたりする。
操作部19は、撮像装置本体の外側に設けられ、ユーザが撮像装置本体の設定を行うため、あるいは操作するために用いる釦類である。なお、操作部19は、複数の操作釦を含むが詳細は図3を用いて後述する。
レンズ駆動部21は、後述するシステムコントローラ30のレンズ位置制御部33からの指令に基づき、フォーカスレンズ13を光軸方向(A方向あるいはB方向)に駆動する駆動信号を出力する。また、レンズ駆動部21は、ズームレバー(図示せず)をユーザが操作することによりズームレンズ12を光軸方向に駆動させる機能も有する。
システムコントローラ30は、画像分割部31と、合焦情報算出部32と、レンズ位置制御部33と、特徴点抽出部34と、特徴点位置演算部35と、低域通過フィルタ36と、AFエリア選択部37と、単位エリア選択部40とを含む。
画像分割部31は、画像メモリ16から出力される画像信号を複数の単位エリアに分割する処理を行う。
合焦情報算出部32は、画像分割部31により複数の単位エリアに分割された画像信号から、各単位エリアのコントラスト情報とフォーカスレンズ13の位置情報とに基づいてデフォーカス量を演算する。合焦情報算出部32は、少なくとも1以上の単位エリアを含む第1のエリア群内において、デフォーカス量を演算する。本実施の形態では、第1のエリア群は、後述する被写体の特徴点を抽出する処理およびデフォーカス量を演算する処理を行う最小の単位エリア群で構成される。
レンズ位置制御部33は、合焦情報算出部32から出力されるデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ13の位置を制御するための制御信号を生成し、レンズ駆動部21へ出力する。また、レンズ位置制御部33は、レンズ駆動部21によりフォーカスレンズ13を駆動させたときの位置情報を合焦状態算出部32に出力する。このとき、合焦状態算出部32は、フォーカスレンズ13の位置情報とコントラスト情報とからデフォーカス量を算出することができる。
特徴点抽出部34は、画像分割部31によって複数の単位エリアに分割された画像信号から各単位エリアの特徴点を抽出する。本実施の形態において、特徴点抽出部34は、各単位エリアの特徴点として色情報を算出し、算出した色情報を特徴点位置演算部35へ出力する。特徴点は、少なくとも1以上の単位エリアを含む第2のエリア群内から抽出されるが、本実施の形態において、特徴点が抽出されるエリアは、後述するAFエリア選択部37から出力されたAFエリアの範囲を示す表示位置情報により決定されるものとして説明する。特徴点抽出部34は、後述するAFエリア選択部37から出力された特徴点設定エリアの範囲を示す表示位置情報に基づき、単位エリアに分割された画像信号のうち、特徴点設定エリアの範囲に含まれる各単位エリアの特徴点として色情報を算出し、特徴点情報設定部41へ出力する。
特徴点情報設定部41は、特徴点抽出部34から出力される各単位エリアの色情報のうち、ユーザにより選択された単位エリアの色情報を算出して格納、特徴点情報設定処理を行う。なお、特徴点情報設定部41は、不揮発性メモリを含み、一旦格納させた参照色情報を撮像装置本体の電源を切った場合でも保持することが可能である。特徴点情報設定部41は、フォーカス追従撮像処理を行う場合、格納している色情報を読み出して特徴点位置演算部35へ出力する。
特徴点位置演算部35は、特徴点抽出部34から出力される各単位エリアの特徴点と、特徴点情報設定部41から出力される特徴点とを比較してほぼ一致する位置を演算する。本実施の形態において、特徴点位置演算部35は、各単位エリアの色情報と、特徴点情報設定部41から出力される色情報とを比較してほぼ一致する位置を演算する。特徴点位置演算部35は、演算により得られた特徴点位置情報を低域通過フィルタ36及び単位エリア選択部40へ出力する。特徴点位置情報は、例えば座標を示す情報である。
低域通過フィルタ36は、特徴点位置演算部35から出力される特徴点位置情報から高域成分を除去することにより、特徴点位置情報の時間的な振動周波数の低域成分を抽出して出力する。例えば、低域通過フィルタは、特徴点位置情報を加算してその平均値を出力する加算平均や、一定期間内に得られた特徴点位置情報の平均値を出力する移動平均により、特徴点位置情報の低域成分を抜き取る。低域通過フィルタ36は、抽出した低域成分の値を抽出位置情報としてAFエリア選択部37へ出力する。
AFエリア選択部37は、低域通過フィルタ36から出力される抽出位置情報に基づき、表示部17に表示させるAFエリアの位置を示す表示位置情報を生成し、特徴点抽出部34及び表示部17に出力する。AFエリア選択部37は、フォーカス追従撮像処理において、最初にAFエリアを表示させる際、図示しないメモリに予め格納されているデフォルトの表示位置情報を読み出し、特徴点抽出部34及び表示部17に出力する。
また、AFエリア選択部37は、特徴点情報設定処理において、最初に特徴点設定エリアを表示させる際、図示しないメモリに予め格納されているデフォルトの表示位置情報を読み出し、特徴点抽出部34及び表示部17に出力する。
単位エリア選択部40は、特徴点位置演算部35から出力される特徴点位置情報に基づき、特徴点位置情報が示す位置に存在する単位エリアを選択する。例えば、特徴点位置情報が座標を示す情報である場合、単位エリア選択部40は、特徴点位置演算部35から出力される座標を含む単位エリアを選択する。そして、単位エリア選択部40は、選択した単位エリアを囲む単位エリア枠を表示部17に表示させる。
次に、AFエリア及び単位エリアについて説明する。図2は、表示部17に表示されるエリア枠を示す図である。図2では、表示部17に表示すべき画像信号を横方向(x方向)に18分割、縦方向(y方向)に13分割させた例を示している。この場合、画像信号は18×13個の単位エリアに分割され、表示部17には、18×13個の単位エリアをそれぞれ囲む単位エリア枠が表示される。
図2において、単位エリアB0は、後述する被写体の特徴点抽出処理及び合焦情報算出処理を行う単位エリアの一つを表し、この例では座標(10,7)で表される。なお、18×13個の単位エリア枠を必ずしも表示させなくともよく、単位エリア選択部40により選択された単位エリアを囲む単位エリア枠のみを表示させてもよい。例えば、すべてのエリア枠を表示させる場合、表示部17の表示を見やすくするために、単位エリア枠の線を細くするか薄い色の線を用いて表示させてもよい。
また、後述するフォーカス追従撮像処理の動作中は、表示部17には少なくとも1つ以上の単位エリアから形成されるAFエリアA0を囲むAFエリア枠が表示される。AFエリアA0は、被写体のフォーカス追従撮像処理において特徴点が抽出されるエリアである。
図3は、本発明の実施の形態1における撮像装置本体背面の概略図である。実施の形態1にかかる撮像装置は、撮像装置本体10と、表示部17と、操作部19と、ファインダー10aとを含む。
ファインダー10aは、光学的に被写体の像をユーザの瞳に導く光学系である。表示部17は、先に説明した液晶ディスプレイであり、撮像された画像信号を可視画像としてユーザに表示する。操作部19は、シャッター釦19aと、カーソルキー19bと、決定釦19cと、メニュー釦19dとからなる。
シャッター釦19aは、ユーザにより半押しされることによってフォーカス追従撮像処理を開始させ、ユーザにより全押しされることによって撮像した画像をメモリーカードに格納させる操作を行う。カーソルキー19bは、表示部17に表示された各種動作モードのメニューから項目及びその内容を選択するために操作される。決定釦19cは、カーソルキー19bによって選択された内容を決定するために操作される。メニュー釦19dは、撮像装置本体の一般的な各種動作モードのメニュー表示を行うために操作される。
各種動作モードのメニューの項目には、後述する表示部17に撮像した画像信号の特徴点情報を格納させる(特徴点情報設定)処理を開始するかどうかが含まれる。ユーザが、メニュー釦19dを操作して、表示部17に特徴点情報設定処理の開始に関するメニューを表示させると、カーソルキー19bは、ユーザによる操作でその内容の選択を受け付ける。この状態において、ユーザがカーソルキー19bを操作し特徴点情報設定処理の開始を選択し、決定釦19cを操作すると、特徴点情報設定部41により特徴点情報設定処理が開始される。
図4は、特徴点情報設定処理における撮像装置の動作を示すフローチャートである。図4に示すフローチャートは、システムコントローラ30上で動作するプログラムの動作フローを示す。また、図5は、被写体が写し出された表示部17の概観図である。図5では、表示部17に被写体P2が写し出されている例を示している。また、図6は、本発明の実施の形態1における被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図である。図6は、被写体P2に18×13個の単位エリア枠を表示させた例を示している。メニュー釦19dと決定釦19cにより色情報を参照するモードが設定された場合、参照色情報設定処理開始から処理が開始される。
ステップS101において、CCD14で撮像された画像信号が画像処理部15から出力され、表示部17に可視画像を表示する。単位エリア選択部40は、単位エリア枠を表示部17に表示させる。このとき、表示部17に表示されている画像は、図6に示すように、可視画像と単位エリア枠とが重畳された表示状態となる。また、画像メモリ16からシステムコントローラ30の画像分割部31に入力された画像信号は、単位エリアごとに分割される。
ステップS102において、特徴点設定エリアC1が選択されたかどうかの入力待ちになる。特徴点設定エリアC1は、特徴点を設定するために用いられる。AFエリア選択部37は、特徴点設定エリアC1の範囲を示す表示位置情報を表示部17に出力し、表示部17に特徴点設定エリア枠を表示させる。このとき特定のエリア(特徴点設定エリアC1)が太枠で囲まれて表示され、選択可能であることが示される。ユーザは、太枠のエリアをカーソルキー19bで移動させることができる。例えば、ユーザが太枠のエリアを移動させて決定釦19cを押すと、図6に示す特徴点設定エリアC1が選択されたことになり、ステップS103の処理に進む。
ステップS103において、特徴点抽出部34は、選択された特徴点設定エリアC1内に表示されている分割された画像の色情報を算出して、ステップS104の処理に進む。
ステップS104において、特徴点情報設定部41は算出された色情報を格納し、特徴点情報設定処理を終了する。
図7は、実施の形態1における色相及び彩度情報の演算式である。以下、ステップS103において説明した、特徴点抽出部34の色相及び彩度情報の演算原理を説明する。なお、画像信号を赤(以降ではRと称す),緑(以降ではGと称す),青(以降ではBと称す)で分けて表し、R,G,Bをそれぞれ256階調として説明する。
色相及び彩度情報の演算は、特徴点抽出部34において実行される。はじめに、特徴点抽出部34は、画像分割部31から出力された分割された画像信号(以下、分割画像信号と呼ぶ)に対して、R,G,Bの最大値を求め、求められた最大値をVとする(式1)。次に、特徴点抽出部34は、画像分割部31から出力された分割画像信号に対して、最小値を求め、求められた最小値をVから引き算してdとする(式2)。さらに、特徴点抽出部34は、Vとdから彩度Sを求める(式3)。
特徴点抽出部34は、彩度S=0であれば色相H=0とする(式4)。また、特徴点抽出部34は、彩度Sが0以外の値である場合、所定の処理を行って色相を演算する(式5〜式7)。ここで、所定の処理とは、R,G,Bの最大値がRと等しい場合には式5により色相Hを求め、Gと等しい場合には式6により色相Hを求め、Bと等しい場合には式7により色相Hを求める処理である。
最後に、特徴点抽出部34は、求められた色相Hが負の値に成っている場合、360を加算して、正の値に変換する(式8)。以上のようにして、特徴点抽出部34は、分割画像信号の色相及び彩度情報を演算により算出する。
図8は、実施の形態1における色相及び彩度情報のチャート図である。図8において、彩度Sはチャートの半径方向に相当し、中心をS=0とし、周辺へ向けて0〜255の範囲で増加するようにプロットされる。また、図8において、色相Hは、回転方向に相当し、回転方向に沿って0〜359の値で表す。
例えば、分割画像信号の色情報がR=250,G=180,B=120であったとすると、特徴点抽出部34は、前述した各式を用いて、各式からV=250、d=250−120=130、彩度S=130×255/250=133、色相H=(180−120)×60/133=27を得ることができる。
以上の通り、特徴点抽出部34は、分割画像信号の彩度と色相とを算出する。算出された彩度と色相とを含む参照色情報は、特徴点情報として特徴点情報設定部41へ出力され保存される。次に、参照色情報に隣接して設定される参照近傍領域について説明する。
特徴点抽出部34により算出された参照色情報は、特徴点情報設定部41に格納され、随時参照されて撮像されるべき被写体の色情報を判断するリファレンスとして用いられる。ところで、一般に、同一被写体であっても照明光や露光時間などの要因によって、撮像した色情報が微妙に変化する場合がある。したがって、参照色情報と撮像されるべき被写体の色情報とを比較する場合、参照色情報に一定の許容幅を持たせて、同一性判断をすることが望ましい。この参照色情報の一定の許容幅を参照近傍領域と呼ぶ。
以下、参照近傍領域を算出する例を示す。図9は、実施の形態1における参照色情報と参照近傍領域1を示した色相及び彩度情報のチャート図である。図9において、参照色情報(H1,S1)としてプロットされた点は、特徴点情報設定部41で格納された色情報に相当する。なお、参照色情報は、一例として先に算出したR=250,G=180,B=120とした場合に求められる色相H=27(=H1)、彩度S=130(=S1)を表している。
参照近傍領域1は、格納されている参照色情報H1に対して許容幅を規定した領域である。色相の許容幅ΔH=10とすると、参照近傍領域1は、色相はH1±10の領域に相当し、図9において、1本の円弧と2本の半径方向の線分で囲まれる領域となる。
以上説明した例では、いずも色相の許容幅を一律に設定したが、これに限られない。補助光源を使用する場合などでは、光源の色相情報に基づいて参照される色情報の範囲を補正することで、暗所で撮像装置を使用している場合においても参照範囲を正確に規定することが可能になる。例えば、LED等を用いた赤系色の補助光源の場合にはH1を0の方向にシフトさせることで補正が可能である。
次に、フォーカス追従動作について説明する。図10は、フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作を示すフローチャートである。図10に示すフローチャートは、システムコントローラ30上で動作するプログラムの動作フローを示す。また、図11A〜Dは、実施の形態1における被写体とAFエリア枠とが写し出された表示部17の概観図である。図11A〜Dは、被写体P118×13個の単位エリア枠とAFエリア枠(エリアA1)を表示させた例を示している。図11A〜Dは、それぞれ1/30[s]の時間が経過する毎に被写体P1が表示部17上を移動する様子を示している。これに伴い、特徴点抽出部34において抽出される被写体の特徴点が存在する単位エリア枠は、エリアB1a、エリアB1b、エリアB1c、エリアB1dの順で移動する。図10において、ユーザによりシャッター釦19aが半押しされた場合、フォーカス追従撮像処理が開始される。
ステップS201において、表示部17は、可視画像及びAFエリア枠を表示する。具体的には、表示部17は、CCD14で撮像され画像処理部15で所定の画像処理が施された画像信号を可視画像として表示する。また、画像信号は画像分割部31により18×13個の単位エリアで分割され、そのうちの7×5個の単位エリアでAFエリアA1が形成される。AFエリアA1を囲むAFエリア枠は、画像信号に重ねて表示される。このとき、表示部17には、図11Aに示すように、可視画像とAFエリア枠とが重畳された表示状態となる。なお、図11Aには、単位エリア枠も表示しているが、単位エリア枠は表示しなくてもよい。
次に、ステップS202において、AFエリアA1の中心座標は表示部17の所定範囲外にあるかどうかを判定する。AFエリアA1の中心座標が所定範囲外にある場合、AFエリア枠が画面の外寄りに表示されてしまう。所定範囲とは、例えば、表示部17の中央部付近の座標を含む範囲であり、例えば、図11A〜Dにおいて、座標(3,2)、(14,2)、(14,10)、(3,10)を結ぶエリアで形成される。
AFエリアA1の中心座標が所定範囲外にある場合、ステップS203において、AFエリアA1の中心座標をデフォルトにリセットする。ここでは、AFエリアA1の中心座標を図4に示す表示部17の中心座標である座標(8,6)に移動して表示部17に表示させる。そして、再びステップS201において、表示部17は、可視画像及びAFエリア枠を表示する。一方、AFエリアA1の中心座標が所定範囲内にある場合、ステップS204の処理に進む。
ステップS204において、単位エリア選択部40は、AFエリアA1内に特徴点があるかどうかを判定する。具体的には、特徴点情報設定部41に格納されている参照色情報に基づき、先の図9において説明した方法で参照近傍領域が算出され、特徴点抽出部34から出力される各エリアの色情報が参照近傍領域内であるかどうかが判定される。特徴点があった場合、つまり、特徴点情報である参照色情報に近い色情報を有するエリアがあった場合、ステップS205の処理に進む。一方、特徴点がなかった場合、つまり参照色情報に近い色情報を有するエリアがなかった場合、ステップS208の処理に進む。
画像分割部31は、18×13個の単位エリアに分割した画像信号を特徴点抽出部34及び合焦情報算出部32へ出力する。特徴点抽出部34は、AFエリア選択部37から出力された表示位置情報情報に基づき、単位エリアに分割された画像信号のうち、AFエリアA1の範囲に含まれる各単位エリアの特徴点として色情報を算出する。
図11Aでは、特徴点として抽出されたエリアB1aは、座標(5,6)で表される。次の図11Bでは、特徴点として抽出されたエリアB1bは、座標(10,5)で表される。次の図11Cでは、特徴点として抽出されたエリアB1cは、座標(8,4)で表される。次の図11Dでは、特徴点として抽出されたエリアB1dは、座標(11,8)で表される。
図12は、図11A〜Dにおいて、単位エリアB1a〜B1dが移動する様子を模式的に示す図である。図11A、図11B、図11C、図11Dの順に被写体が移動すると、特徴点が抽出された単位エリア枠は、図12に示す順で移動する。以下、表示部17が図11Dに示す状態である場合を例に説明する。
次に、ステップS205において、特徴点位置情報から低域成分が抽出される。低域通過フィルタ36は、選択された単位エリア(エリアB1a〜B1d)のうち現在の特徴点の座標(エリアB1dの座標)と前回の特徴点の座標(エリアB1cの座標)との加算平均を行い、抽出位置情報として出力する。
続くステップS206において、抽出位置情報に基づき、AFエリアA1の表示位置を選択する。AFエリア選択部37は、AFエリアA1の表示位置を選択して表示位置情報を出力し、表示部17にAFエリア枠A1を表示させる。
次に、ステップS207において、単位エリア選択部40により選択された単位エリア(エリアB1d)でデフォーカス量を演算する。具体的には、合焦情報算出部32では単位エリア選択部40において選択された各単位エリアの画像信号からコントラストを算出してコントラストがピークになる位置までのデフォーカス量を演算する。さらに具体的には、合焦情報算出部32からレンズ位置制御部33へデフォーカス量を演算するという指令を送り、レンズ位置制御部33ではレンズ駆動部21によってフォーカスレンズ13をA方向あるいはB方向に駆動させ、フォーカスレンズ13の位置情報を合焦情報算出部32に送る。このフォーカスレンズ13の位置情報と画像信号から算出されたコントラスト情報からコントラスト値が最も高くなるフォーカスレンズの位置と現在位置とからデフォーカス量を演算する。
次に、ステップS207において選択された単位エリア(例えば、エリアB1d)で合焦させる。具体的には、合焦情報算出部32で演算したデフォーカス量をレンズ位置制御部33へ送り、レンズ位置制御部33ではこのデフォーカス量に基づいてレンズ駆動部21にフォーカスレンズ13を駆動させ、被写体に合焦する。そして、ステップS209の処理に進む。
一方、ステップS204においてAFエリア(エリアA1)内に特徴点がないと判定された場合、ステップS208において、合焦情報算出部32、レンズ位置制御部33、レンズ駆動部21によりフォーカスレンズ13を図1のA方向あるいはB方向に駆動することにより合焦情報算出部32は、フォーカスレンズの位置情報と画像信号から生成されるコントラスト信号とから、AFエリア内のすべてのエリアに対してコントラスト値が最も高くなるフォーカスレンズ13の位置を演算する。このコントラスト値が最も高いフォーカスレンズ13の位置と現在位置とからデフォーカス量を演算する。
ステップS209においては、ステップS207あるいはステップS208の処理にて合焦情報算出部32で求めたデフォーカス量に基づいてレンズ位置制御部33、レンズ駆動部21によりフォーカスレンズ13を選択エリアで合焦させる動作を行い、次のステップS210の処理に進む。ここで、ステップS208においてはエリアA1内すべてのエリアで求めたデフォーカス量のうち最至近エリアのデフォーカス量を選択してステップS209で最至近エリアに合焦させるようにしてもよいし、中央付近のエリアを優先してデフォーカス量を選択してステップS209で中央付近のエリアに合焦させるようにしてもよい。
次に、ステップS210において、シャッター釦19aが全押しされたかどうかを判定し、全押しされた場合には次のステップS211の処理に進む。シャッター釦19aが離された場合には以上の処理はすべてやり直しとなる。ステップS211ではシャッター釦19aが全押しされたタイミングで、システムコントローラ30からの指令に基づき、画像メモリ16または画像処理部15から出力される画像信号をメモリーカードに格納させる撮像処理を行い、フォーカス追従撮像処理を終了させる。
次に、本発明の特徴であるAFエリアの表示位置制御方法について説明する。
図13は、特徴点位置演算部35によって演算される特徴点の座標を示す図である。図13の上段に示すグラフは、特徴点が存在する単位エリアのx方向への経時変化を示すグラフである。当該グラフにおいて、縦軸は、表示部17における特徴点の存在する単位エリアのx座標を表し、横軸は時間tを表す。また、波形Wx1は、特徴点位置演算部35から出力される特徴点位置情報のうち、x方向における位置の経時変化を示す波形である。波形Wx2は、低域通過フィルタ36から出力される抽出位置情報のうち、x方向における位置の経時変化を示す波形である。このように、Wx1の低域成分を抽出することにより、Wx1に比べて変動が小さな波形を生成することができる。
一方、図13の下段に示すグラフは、特徴点が存在する単位エリアのy方向への経時変化を示すグラフである。当該グラフにおいて、縦軸は、表示部17における特徴点の存在する単位エリアのy座標を表し、横軸は時間tを表す。また、波形Wy1は、特徴点位置演算部35から出力される特徴点位置情報のうち、y方向における位置の経時変化を示す波形である。波形Wy2は、低域通過フィルタ36から出力される抽出位置情報のうち、y方向における位置の経時変化を示す波形である。このように、Wy1の低域成分を抽出することにより、Wy1に比べて変動が小さな波形を生成することができる。
図13に示す2つのグラフには、合焦情報算出処理あるいは特徴点抽出処理を行う周期Ts間隔で単位エリアの特徴点位置情報がプロットされる。例えば、図11に示す被写体の特徴点の動きを座標で表す場合、特徴点は、図11A、図11B、図11C、図11Dの順に移動する。このとき、x座標は、図13に示すXa(=5)、Xb(=10)、Xc(=8)、Xd(=11)と表され、y座標は、Ya(=6)、Yb(=5)、Yc(=4)、Yd(=8)と表される。
図14A〜Dは、AFエリア枠及び単位エリア枠が表示された表示部17の概観を示す図である。図11及び図13を用いて説明した被写体の特徴点は、図14Aに示すように、エリアB1a、エリアB1b、エリアB1c、エリアB1dの順に座標が大きく変化している。特徴点が抽出された単位エリアのみを表示する場合、例えば、合焦情報算出処理あるいは特徴点抽出処理を行う周期Tsが1/30[s]として表示部に表示する画像を更新すると、表示される単位エリアの位置が1/30[s]ごとに変化するため、非常に見づらい画面になってしまう。
これに対し、本発明に係る撮像装置は、これらの被写体の特徴点が抽出された単位エリア(エリアB1a〜B1d)のみを表示するのではなく、1以上の単位エリアを範囲として含むようにAFエリア(エリアA1)を設定して表示させるようにする。具体的には、低域通過フィルタ36から出力される特徴点の存在するエリアのx座標とy座標それぞれの低域成分にしたがってあらかじめ決めたエリアA1のサイズ(ここでは7×5個の単位エリアを含むサイズ)の中心位置を設定し、表示部17に表示させる。これにより、図14Aに示すように、被写体の特徴点の位置がエリアB1a、B1b、B1c、B1dの順で小刻みに変化した場合であっても、AFエリア(エリアA1)を安定した位置に表示させることができる。
また、図14Bに示すように、被写体の特徴点が表示部17の右上に存在する場合には、被写体の特徴点を抽出した単位エリア(エリアB2a〜B2d)そのものではなく、これらのエリアを範囲として含むようにエリアA2が設定され表示される。したがって、AFエリアが表示部17の中央に表示されている状態(図14Aの状態)で撮像装置本体を左下の方向にパーニングすると、表示部17に表示されているAFエリアは右上方向へゆっくりと移動していき、図14Aから図14Bの状態へと変化する。これにより、被写体に追従していることを明示するとともに見やすいAFエリアとして表示させることが可能になる。
以上のように、本実施の形態によれば、表示されたAFエリアの位置が小刻みに変動することがないため、被写体を捉えている範囲を見やすく画面上に表示させることができる高操作性の撮像装置を提供することが可能である。また、必要最小限の最適な大きさのAFエリア内で制御情報を演算するため、演算処理における負荷が軽減されることとなる。したがって、撮像装置の機能を向上させることができる。また、特徴点として用いる被写体の色情報はユーザによって任意に設定することができるため、撮像装置の機能をさらに向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、AFエリアの中心座標が所定範囲外にある場合、AFエリアの中心座標をデフォルトにリセットし、AFエリア枠を画面の中央部付近に移動させる。撮像装置がデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラである場合、一般的には、ユーザは、被写体が画面の端部に移動すると、被写体が画面の中央部付近に写し出されるように撮像装置の向きを変える。したがって、AFエリアの中心座標が所定範囲外にある場合に、AFエリアの中心座標をデフォルトにリセットすることにより、AFエリアの表示位置を画面の中央部付近に素早く移動させることができる。
なお、実施の形態1において、画像分割部は画像信号を18×13個の単位エリアに分割し、表示部には18×13個の単位エリア枠が表示される場合を例に説明したが、単位エリアの設定は任意であり、適宜設定すればよい。また、単位エリアをいくつか合わせて単位エリアとしてもよい。また、その場合、複数の単位エリアが互いに重なり合ってもよい。
また、実施の形態1では、2×2個のエリア枠で特徴点情報を演算し記憶する例で説明したが、エリア枠のサイズ及び位置の設定は任意である。
また、実施の形態1では、特徴点情報設定部41に撮像した被写体の色情報を格納させる例について説明したが、これに限られない。例えば、撮像装置本体に、肌色などあらかじめいくつかの参照色情報を特徴点情報として格納させておいてもよい。その場合、撮像装置が備えるメモリ等の記憶装置に予め特徴点情報を格納させておく。そして、特徴点抽出部34は、特徴点を抽出する際に、予めメモリに格納されている特徴点情報に基づいて特徴点を抽出する。この場合、撮像装置に特徴点情報設定部41を備えていなくてもよい。
また、実施の形態1では、フォーカス追従に用いられるAFエリアを囲む枠をAFエリア枠として表示させる例について説明したが、フォーカス追従撮像処理に用いるエリアと表示させるエリアとは必ずしも一致している必要はない。例えば、AFエリア内だけでなく、全てのエリアにおいて、合焦情報算出処理及び特徴点抽出処理を行ってもよい。なお、AFエリア枠の小刻みな位置変動を防止し、画面を見やすくするために、表示するAFエリア枠の面積は、合焦情報が算出されるエリアの面積よりも大きくすることが好ましい。
また、実施の形態1では、フォーカス追従処理の開始時に最初に表示されるAFエリアの表示位置と、その中心座標が所定範囲外になった場合のAFエリアの表示位置とは、画面の中央部付近である例について説明したが、AFエリアのデフォルトの表示位置はこれに限られない。例えば、監視カメラ等において、被写体は画面の端部に現れることが多い。したがって、このような場合、AFエリアのデフォルトの表示位置を画面の端部としてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態1において、撮像装置は、特徴点を抽出する際に色情報を利用していたが、これに対し、本実施の形態に係る撮像装置は、特徴点を抽出する際に輝度に関する情報を利用することを特徴とする。
図15は、本発明の実施の形態2に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。実施の形態2に係る撮像装置は、実施の形態1に係る撮像装置と概略構成が等しいので、図1と同様に機能する構成要素については同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
図15に示すシステムコントローラ30aは、図1に示す実施の形態1に係る撮像装置が備えるシステムコントローラ30と比較すると、特徴点抽出部34及び特徴点情報設定部41が省略されている点で相違する。また、図15に示すシステムコントローラ30aにおいて、画像分割部及び特徴点位置演算部の動作が実施の形態1と異なるため、本実施の形態における画像分割部及び特徴点位置演算部を、実施の形態1における画像分割部31及び特徴点位置演算部35と区別するために、それぞれ画像分割部31a及び特徴点位置演算部35aと呼ぶ。
画像分割部31aは、単位エリア毎に分割した画像信号を合焦情報算出部32及び特徴点位置演算部35aへ出力する。
特徴点位置演算部35aは、画像分割部31aにより複数の単位エリアに分割された画像信号から、各単位エリアの輝度に関する情報(以下、輝度情報と呼ぶ)に基づいて特徴点が存在する位置を演算する。具体的には、特徴点位置演算部35aは、輝度情報が示す輝度値のうち、時間の経過と共に変化するものがあるか否かを判断する。特徴点位置演算部35aは、所定のタイミングにおける画像信号の輝度値と、当該所定のタイミングから一定時間が経過したタイミングにおける画像信号の輝度値とを比較し、輝度値の差分が所定の閾値よりも大きい場合に、輝度値が変化したと判断する。そして、特徴点位置演算部35aは、輝度値が変化した位置を特徴点が存在する位置であると判断し、演算により得られた特徴点位置情報を低域通過フィルタ36及び単位エリア選択部40へ出力する。
本実施の形態において、フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作は、特徴点を抽出する際に輝度情報を用いることの他は実施の形態1に係る撮像装置の動作と同様であるため、図10を援用し、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態によれば、輝度情報を利用して被写体にフォーカス追従させることができる。なお、本実施の形態では、輝度値が変化した位置を特徴点として抽出していたが、輝度値を用いた特徴点の抽出方法はこれに限られず、例えば、ある特定の輝度値または一定値以上の輝度値を特徴点として予め設定しておいてもよい。その場合、ある特定の輝度値または一定値以上の輝度値を予めメモリに格納させておく。特徴点位置演算部はメモリに格納されている輝度値を読み出し、特徴点抽出処理を行う。これは、撮像装置が例えば監視カメラ等の備え付けカメラであって、写し出される背景がほぼ固定されている場合に特に有効である。
(実施の形態3)
実施の形態1において、撮像装置は、特徴点を抽出する際に色情報を利用していたが、これに対し、本実施の形態に係る撮像装置は、特徴点を抽出する際に動きベクトルを利用することを特徴とする。
本実施の形態に係る撮像装置の構成は、実施の形態2に係る撮像装置の構成と同様であるため、図15を援用する。
特徴点位置演算部35aは、画像分割部31aにより複数の単位エリアに分割された画像信号から、各単位エリアの輝度情報が示す輝度値に基づいて、所定の時間あたりの被写体(特徴点)の動きベクトルをx方向及びy方向それぞれに検出する。特徴点位置演算部35aは、検出した動きベクトルを特徴点情報として低域通過フィルタ36及び単位エリア選択部40へ出力する。
本実施の形態において、フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作は、特徴点として動きベクトルを抽出することの他は実施の形態1に係る撮像装置の動作と同様であるため、図10を援用し、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態によれば、動きベクトルを利用してフォーカス追従することができる。
(実施の形態4)
実施の形態1において、撮像装置は、特徴点を抽出する際に色情報を利用していたが、これに対し、本実施の形態に係る撮像装置は、特徴点を抽出する際にエッジ情報を利用することを特徴とする。
図16は、本発明の実施の形態4に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る撮像装置は、実施の形態1に係る撮像装置と概略構成が等しいので、図1と同様に機能する構成要素については同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
図16に示すシステムコントローラ30bは、図1に示す実施の形態1に係る撮像装置が備えるシステムコントローラ30と比較すると、特徴点抽出部34及び特徴点情報設定部41が省略されている点で相違する。また、図16に示すシステムコントローラ30bにおいて、特徴点位置演算部及び合焦情報算出部の動作が実施の形態1と異なるため、本実施の形態における特徴点位置演算部及び合焦情報算出部を、実施の形態1における特徴点位置演算部35及び合焦情報算出部32と区別するために、それぞれ特徴点位置演算部35b及び合焦情報算出部32bと呼ぶ。
本実施の形態において、合焦情報算出部32bは、各単位エリアのコントラスト情報を特徴点位置演算部35bへ出力する。
特徴点位置演算部35bは、合焦情報算出部32bから出力されるコントラスト情報に基づいて、特徴点が存在する位置を演算する。具体的には、特徴点位置演算部35bは、コントラスト情報に基づき、背景と被写体とのコントラスト差から生じ、被写体の輪郭を示すエッジ情報を生成する。エッジ情報を生成する方法として、例えば、輝度値の比較により2値化する方法や、微分フィルタを用いてエッジ検出する方法があるが、エッジ情報を生成することができる方法であればよく、これら以外の方法を用いてエッジ情報を生成してもよい。
特徴点位置演算部35bは、所定のタイミングにおけるエッジ情報と、当該所定のタイミングから一定時間が経過したタイミングにおけるエッジ情報とを比較し、変化したエッジの位置を特徴点として抽出し、演算により得られた特徴点の特徴点位置情報を低域通過フィルタ36及び単位エリア選択部40へ出力する。
本実施の形態において、フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作は、特徴点としてエッジ情報を抽出することの他は実施の形態1に係る撮像装置の動作と同様であるため、図10を援用し、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態によれば、エッジ情報を利用してフォーカス追従すること
(実施の形態5)
実施の形態1〜4において、撮像装置は、ユーザによりシャッター釦19aが半押しされた場合にフォーカス追従撮像処理を開始していた。これに対し、本実施の形態に係る撮像装置は、シャッター釦が半押しされ、かつ所定の焦点距離以上になるとフォーカス追従撮像処理を開始することを特徴とする。
図17は、本発明の実施の形態5に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。実施の形態に係る撮像装置は、実施の形態1に係る撮像装置と概略構成が等しいので、図1と同様に機能する構成要素については同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
図17におけるシステムコントローラ30cは、図1に示す実施の形態1に係る撮像装置が備えるシステムコントローラと比較すると、焦点距離演算部42をさらに含む点で相違する。また、図17に示すシステムコントローラ30cにおいて、特徴点位置演算部及びレンズ位置制御部の動作が実施の形態1と異なるため、本実施の形態における特徴点位置演算部及びレンズ位置制御部を、実施の形態1における特徴点位置演算部35及びレンズ位置制御部33と区別するために、それぞれ特徴点位置演算部35c及びレンズ位置制御部33cと呼ぶ。
レンズ位置制御部33cは、合焦情報算出部32から出力されるデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ13の位置を制御するための制御信号を生成し、レンズ駆動部21及び焦点距離演算部42へ出力する。
焦点距離演算部42は、レンズ位置制御部33cから出力される制御信号に基づき、焦点距離を演算する。そして、焦点距離が所定値以上になると、焦点距離演算部42は、フォーカス追従撮像処理を開始するよう特徴点位置演算部35cに指示する。特徴点位置演算部35cは、焦点距離演算部42からフォーカス追従撮像処理を開始するための指示を受け取ると、フォーカス追従撮像処理を開始する。
図18は、実施の形態5に係る撮像装置のフォーカス追従撮像処理における動作を示すフローチャートである。図18に示すフローチャートは、システムコントローラ30c上で動作するプログラムの動作フローを示す。図18において、ユーザによりシャッター釦19aが半押しされた場合、フォーカス追従撮像処理が開始される。
ステップS301において、焦点距離演算部42は、レンズ位置制御部33cから出力される制御信号に基づいて焦点距離を演算する。続くステップS302において、焦点距離演算部42は、演算した焦点距離が所定値以上であるか否かを判断する。焦点距離が所定値未満である場合、焦点距離演算部42はフォーカス追従撮像処理を終える。
一方、焦点距離が所定値以上である場合、焦点距離演算部42は、図10のステップS201の処理へ進む。ステップS201以降の処理は実施の形態1と同様であるため、図10を援用し、説明を省略する。
以上のように、本実施の形態によれば、ユーザによりシャッター釦が半押しされ、かつ焦点距離が一定値以上となった場合にフォーカス追従撮像処理を開始することができる。これにより、高倍率で撮像する際に被写体の移動量が大きくなった場合においても、被写体を捉えているAFエリアの表示を見やすく画面に表示させることができる。
(実施の形態6)
実施の形態1〜5に係る撮像装置は、特徴点の移動に伴いAFエリア枠の位置のみを変更しており、AFエリアの大きさは常に一定であった。これに対し、本実施の形態に係る撮像装置は、被写体の移動量に応じてAFエリアの大きさを変更することを特徴とする。
図19は、本発明の実施の形態6に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。実施の形態6に係る撮像装置は、実施の形態1に係る撮像装置と概略構成が等しいので、図1と同様に機能する構成要素については同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
図19に示すシステムコントローラ30dは、図1に示す実施の形態1に係る撮像装置が備えるシステムコントローラ30と比較すると、エリア面積変更部43とをさらに含む点で相違する。また、図19に示すシステムコントローラ30dにおいて、特徴点位置演算部及びAFエリア選択部の動作が実施の形態1と異なるため、本実施の形態における特徴点位置演算部及びAFエリア選択部を実施の形態1における特徴点位置演算部35及びAFエリア選択部37と区別するために、それぞれ特徴点位置演算部35d及びAFエリア選択部37dと呼ぶ。
特徴点位置演算部35dは、実施の形態1と同様に、特徴点抽出部34により抽出された被写体の特徴点のx方向及びy方向の座標を演算して出力する。実施の形態1において、特徴点位置演算部35dは、座標情報を低域通過フィルタ36及び単位エリア選択部40へ出力していた。これに対し、本実施の形態において、特徴点位置演算部35dは、座標情報を低域通過フィルタ36、単位エリア選択部及びエリア面積変更部43へ出力する。
エリア面積変更部43は、特徴点位置演算部35dから出力された特徴点位置情報に基づき、AFエリアの面積を算出する。具体的には、エリア面積変更部43は、特徴点位置情報の波形に対して包絡線検波や2乗平均を行うなどして振幅を演算する。そして、エリア面積変更部43は、振幅の変化に応じて、AFエリアの面積をAFエリア選択部37dに通知する。以下、特徴点位置情報として、x座標及びy座標の情報に基づいて包絡線検波を行い、振幅を演算する場合を例に説明する。
AFエリア選択部37dは、エリア面積変更部43に通知された面積と、低域通過フィルタ36から出力された抽出位置情報とに基づいて、AFエリアの表示位置および面積を算出する。そして、AFエリア選択部37dは、算出したAFエリアの表示位置および面積を表示位置情報として表示部17へ出力し、AFエリア枠を表示させる。
本実施の形態において、フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作は、実施の形態1と比較すると、図10に示すフローチャートのステップS206以降の処理が異なる。図20は、実施の形態6に係る撮像装置のフォーカス追従撮像処理における動作を示すフローチャートである。以下、図10及び図20を参照し、本実施の形態に係る撮像装置の動作について説明する。
図10に示すステップS206において、AFエリア選択部37dは、AFエリアの表示位置を選択する。次に、図20に示すステップS401において、エリア面積変更部43は、AFエリアの面積を変更するか否かを判断する。具体的には、エリア面積変更部43は、特徴点位置情報の波形に基づいて包絡線検波を行い、振幅の変化が所定値以上であるか否かを判断する。
AFエリアの面積に変更がある場合、つまり、振幅の変化が所定値以上である場合、エリア面積変更部43は、AFエリアの面積をAFエリア選択部37dに通知する。
続くステップS402において、AFエリア選択部37dは、通知された面積と抽出位置情報とに基づいて、AFエリアの表示位置および面積を算出し、表示位置情報として表示部17へ出力する。表示部17は、表示位置情報に基づきAFエリア枠を表示する。そして、処理は図10のステップS207へ進む。一方、AFエリアの面積に変更がない場合、つまり、振幅の変化が所定値以下である場合、エリア面積変更部43は、AFエリア枠の大きさを通知せずに図10のステップS207の処理へ進む。
図21は、特徴点位置演算部35dによって演算される特徴点の座標を示す図である。図21の上段に示すグラフは、特徴点が存在する単位エリアのx方向への経時変化を示すグラフである。当該グラフにおいて、縦軸は、表示部17における特徴点の存在する単位エリアのx座標を表し、横軸は時間tを表す。また、波形Wx3は、特徴点位置演算部35dから出力される特徴点位置情報のうち、x方向における位置の経時変化を示す波形である。波形Wx4は、低域通過フィルタ36から出力される抽出のうち、x方向における位置の経時変化を示す波形である。
一方、図21の下段に示すグラフは、特徴点が存在する単位エリアのy方向への経時変化を示すグラフである。当該グラフにおいて、縦軸は、表示部17における特徴点の存在する単位エリアのy座標を表し、横軸は時間tを表す。また、波形Wy3は、特徴点位置演算部35dから出力される特徴点位置情報のうち、y方向における位置の経時変化を示す波形である。波形Wy4は、低域通過フィルタ36から出力される抽出のうち、x方向における位置の経時変化を示す波形である。ここで説明したWx3,Wx4,Wy3,Wy4は、それぞれ実施の形態1で説明した図13に示すWx1,Wx2,Wy1,Wy2と同様である。
包絡線検波を行う際には、予め所定の閾値が定められており、当該所定の閾値以上の値、及び所定の閾値未満の値のそれぞれについて包絡線検波が行われる。図21において、波形Wx5は、波形Wx3の座標のうち、所定の閾値以上の座標に基づいて包絡線検波を行った波形を表す。また、波形Wx6は、波形Wx3の座標のうち、所定の閾値未満の座標に基づいて包絡線検波を行った波形を表す。この波形Wx5と波形Wx6との差がx方向の振幅となる。
一方、波形Wy5は、波形Wy3の座標のうち、所定の閾値以上の座標に基づいて包絡線検波を行った波形を表す。また、波形Wy6は、波形Wy3の座標のうち、所定の閾値未満の座標に基づいて包絡線検波を行った波形を表す。この波形Wy5と波形Wy6との差がy方向の振幅となる。
このように、エリア面積変更部43は、x方向及びy方向について被写体の特徴点の位置変化を振幅として求め、表示すべきAFエリアの面積(単位エリアの数)を算出する。
図22は、実施の形態6におけるAFエリア枠が表示された表示部17の概観図である。以下、図21及び図22を参照して、表示部17に表示されるAFエリア枠のサイズの制御方法について説明する。
図21において、時間t1に近づくにつれて被写体の移動量が大きくなり、x方向及びy方向における特徴点の位置変動の振幅が大きくなっている。時間0において、AFエリアA3aが7×5個の単位エリアから形成されている場合、時間t1に近づくにつれ、9×7個の単位エリアから形成されるAFエリアA3b,10×8個の単位エリアから形成されるAFエリアA3cの順に、表示部17に表示されるAFエリア枠のサイズが拡大される。
以上のように、本実施の形態によれば、実施の形態1〜5において説明した効果に加えて、被写体の動きに合わせてAFエリアのサイズを制御するような構成を有しているため、撮像装置本体の手振れ量の個人差や高倍率にした場合における手振れ量が大きくなる状態に合わせてAFエリアの大きさが制御され、画面上での被写体の動きに合わせて小刻みにAFエリア枠の表示位置が変動することなく被写体を捉える範囲をさらに安定に見やすく表示させることができ、かつフォーカス追従するための演算処理も最小限の負荷で行うことができる。
また、手振れ等の像ぶれによる画面上での被写体の動きの変動はズーム倍率にほぼ比例して大きくなるため、ズーム倍率にほぼ比例してAFエリアのサイズを変更するように構成することで、特徴点の位置変動の包絡線検波を用いたサイズ変更の機能に加えて応答性を向上させることが可能になる。
なお、本実施の形態では、包絡線検波の処理について、図21に示すように、所定の閾値以上あるいは所定の閾値未満の特徴点の座標に基づいて行う場合を例に説明した。ここで、特徴点の座標が所定の閾値以上であり、かつ前回の座標を上回る値であった場合に、今回の座標を包絡線検波の出力として求める、あるいは特徴点の座標が所定の閾値未満であり、かつ前回の座標を下回る値であった場合に、今回の座標を包絡線検波の出力として求める、いわゆるピークホールドの処理を施してもよい。また、所定の時間経過後は、ピークホールドの処理をリセットし、最初からピークホールドの処理を行うようにしてもよい。
(実施の形態7)
本発明に係る実施の形態7では、実施の形態1において説明した低域通過フィルタ36の動作原理について、さらに詳細に説明する。実施の形態1では、特徴点位置演算部35から出力される特徴点位置情報から高域成分を除去することにより、特徴点位置情報の時間的な振動周波数の低域成分を抽出して出力し、抽出した低域成分の値をAFエリアの表示位置情報としてAFエリア選択部37へ出力するものとして説明した。
本実施の形態では、低域通過フィルタ36の具体的な構成およびカットオフ周波数fcの設定方法について説明する。なお、本実施の形態に係る撮像装置は、実施の形態1に係る撮像装置と概略構成が等しいので、図1と同様に機能する構成要素については同一の参照符号を付し、詳細な説明は省略する。
図23A〜Dは、被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図である。図23A〜Dでは、表示部17に表示すべき画像信号を横方向(x方向)に16分割、y方向に12分割した例を示している。この場合、画像信号は16×12個の単位エリアに分割され、表示部17には、16×12個の単位エリアをそれぞれ囲む単位エリア枠が表示される。なお、図23A〜Dに示す各単位エリアの座標は、x方向が0〜15、y方向が0〜11の単位で表される。例えば、表示部17をQVGA(Quarter VGA)とした場合、x方向の画素数は320、y方向の画素数は240であるため、単位エリアB4a〜dは、それぞれ20[画素]×20[画素]で表されるエリアとして定義される。
図23A〜Dは、図23A、図23B、図23C、図23Dの順に、手振れあるいは被写体の移動により、表示部17に写し出されている被写体P1の位置が変化する様子を示している。これに伴い、特徴点抽出部34において抽出される被写体の特徴点が存在する単位エリア枠は、座標(7,5)のエリアB4a、座標(8,6)のエリアB4b、座標(8,5)のエリアB4c、座標(7,6)のエリアB4dの順に移動する。
図23A〜Dにおいて、点線枠は、従来の撮像装置のフォーカス追従により移動するAFエリア枠を示す。図23A〜Dに示す例では、x方向の特徴点位置情報は、7、8、8、7の順に出力され、y方向の特徴点位置情報は、5、6、5、6の順に出力される。先に述べたように、単位エリアB4は20[画素]×20[画素]で構成されるので、x方向の座標が7から8へ、あるいは8から7へ変化した場合、被写体の像ぶれがx方向に20[画素]分生じ、y方向の座標が5から6へ、あるいは6から5へ変化した場合、被写体の像ぶれがy方向に20[画素]分生じることとなる。例えば、特徴点位置情報が1/30秒毎に出力され、被写体がAFエリアの中心に位置するようにAFエリア枠の表示位置を移動させた場合、従来の撮像装置では、AFエリア枠が1/30秒毎に20[画素]分ずつx方向またはy方向に移動する。したがって、表示されるAFエリア枠の位置が小刻みに変動することとなるため、画面の表示が非常に見づらくなってしまう。
一方、図23A〜Dにおいて、エリアA4a〜dを囲む実線枠は、本実施形態に係る撮像装置のフォーカス追従により移動するAFエリア枠を示す。本実施の形態に係る撮像装置は、座標の時間的な振動周波数の変動成分のうち、低域成分を抜き取る低域通過フィルタ36を備えているため、AFエリア枠の小刻みな位置変動を防止することができる。
図24は、本実施の形態に係る低域通過フィルタ36の詳細を示すブロック図である。図24は、低域通過フィルタ36が、ディジタル回路で構成されたIIR(Infinite Impulse Response)である場合の構成例である。
低域通過フィルタ36は、位置情報処理部360xと、位置情報処理部360yとを有する。位置情報処理部360xは、係数ブロック361、363と、遅延ブロック362と、加算ブロック364とからなり、x方向の特徴点位置情報の時間的な振動周波数から低域成分を抜き取って出力する。位置情報処理部360yは、係数ブロック365、367と、遅延ブロック366と、加算ブロック367とからなり、y方向の特徴点位置情報の時間的な振動周波数から低域成分を抜き取って出力する。位置情報処理部360xおよび位置情報処理部360yは処理する特徴点位置情報が相違するが、基本的な動作は同じであるため、位置情報処理部360xを代表例として説明する。
まず、特徴点位置演算部35から出力されたx方向の特徴点位置情報が低域通過フィルタ36の加算ブロック364に入力される。ここで、例えば、特徴点位置演算部35は、x方向の特徴点位置情報として図23A〜Dに示す単位エリアB4のx方向の座標を出力し、y方向の特徴点位置の座標として図23A〜Dに示す単位エリアB4のy方向の座標を出力する。特徴点位置情報は、例えば、1/30秒毎に更新して出力される。
加算ブロック364は、特徴点位置演算部35から出力される値と、係数ブロック363から出力される値とを加算する。係数ブロック361は、加算ブロック364によって加算された値を所定の係数K1で処理し、エリアA選択部37へ出力する。
遅延ブロック362は、加算ブロック364によって加算された値を所定の時間だけ遅延させて係数ブロック363へ出力する。本実施の形態において、遅延ブロック362は、入力された信号を1/fs=1/30[s]だけ遅延させて出力するものとする(fs:サンプリング周波数)。
係数ブロック363は、遅延ブロック362から出力される値を所定の係数K2で処理し、加算ブロック364へ出力する。
ここで、カットオフ周波数をfcとして、fc<<fsが成り立つとすると、以下に示す数式(1)で表されるK1および数式(2)で表されるK2を係数として設定することで、低域通過フィルタを構成することができる。
K1=1/{1+1/(30×2×π×fc)}・・・(1)
K2=1/{1+(30×2×π×fc)} ・・・(2)
上記の数式(1)および(2)に示すように、カットオフ周波数fcを小さくすると、AFエリア枠の変動量を減少させることができる。したがって、係数K1およびK2に含まれるカットオフ周波数fcを適切に設定することにより、AFエリア枠の変動量を調整することができるため、ユーザがAFエリア枠の振動を感じないようにカットオフ周波数fcを設定すればよいことが分かる。
図25A、Bは、低域通過フィルタ36の入出力信号波形である。図25Aは、低域通過フィルタ36に入力する入力信号の波形を示す図であり、図25Bは、低域通過フィルタ36から出力される出力信号の波形を示す図である。図25A、Bにおいて、縦軸は被写体の変位量に相当する画素数を表し、横軸はフレーム番号を表す。
低域通過フィルタ36へ入力される信号としては、x方向およびy方向の2系統が存在するが、図25AおよびBには、そのうちの一系統のみの入力信号の波形と出力信号の波形とを示している。また、図25Bは、カットオフ周波数fc=0.2[Hz]として係数K1およびK2を設定した場合に、図25Aに示す入力信号が入力した低域通過フィルタ36から出力される出力信号をモニタしたグラフである。
図25Aでは、入力信号によって表される被写体の位置が±20[画素]の範囲で変動している例を示す。図25Bに示す出力信号は、カットオフ周波数fc=0.2[Hz]の低域通過フィルタ36における位置情報処理部360xまたは360yに入力した入力信号が減衰して出力されている様子を示す。フレームの更新周期が1/30秒である場合、フレーム番号0〜300までにかかる時間は10秒である。
次に、本実施形態に係る低域通過フィルタ36のカットオフ周波数fcを変化させ、表示部17に写し出される被写体の像ぶれの程度を評価した。具体的には、10名の被験者が、それぞれQVGAの2.5インチのモニタ画面に写し出される被写体の像ぶれを評価し、像ぶれの程度が「像ぶれ問題なし:1点」、「どちらとも言えない:0.5点」、「像ぶれ問題あり:0点」のいずれに該当するかを判断した。
そして、低域通過フィルタのカットオフ周波数fcを5[Hz]、4[Hz]、3[Hz]、2[Hz]、1[Hz]、0.5[Hz]、0.2「Hz」、0.1[Hz]・・・と段階的に変化させた場合のそれぞれについて、被験者による像ぶれの評価を行った。
図26は、低域通過フィルタ36のカットオフ周波数fcと、被験者による像ぶれ評価点との関係を示すグラフである。図26において、縦軸は被験者による像ぶれの評価点の平均値を表し、横軸はカットオフ周波数fcを表す。
図26に示すように、評価の結果、低域通過フィルタ36のカットオフ周波数fcを1[Hz]よりも大きく設定した場合、「像ぶれ問題あり」と評価される割合が多かった。一方、カットオフ周波数fcを1[Hz]以下に設定した場合、「像ぶれ問題あり」から「像ぶれ問題なし」に評価される割合が多くなった。さらに、カットオフ周波数fcを0.1[Hz]以下に設定すると、ほぼ全員が「像ぶれ問題なし」と評価した。
以上より、低域通過フィルタのカットオフ周波数fcを0.1[Hz]〜1[Hz]の範囲で設定することで、AFエリア枠が小刻みに変動することやぎくしゃくすることを低減することができ、比較的見やすいAFエリア枠をモニタ画面上に表示させることができる。図23A〜Dに示すように、被写体P1が1/30[s]毎に小刻みに移動している場合であっても、本実施形態によれば、被写体P1の移動範囲がほぼ中心となるように、実線枠で示されたAFエリア枠の表示位置を安定させることができる。
次に、ユーザにとって見やすい表示となるAFエリア枠の変動範囲について具体的に説明する。低域通過フィルタへ入力する入力信号において、x方向およびy方向の被写体の位置がそれぞれ40[画素]の範囲で1/fs[s]毎にランダムに変位すると仮定した場合、入力信号が存在する周波数の範囲は、サンプリング周波数fsの1/2と定義することができる。また、fs/2の範囲に存在する入力信号の平均電力は、統計的にfc×π/2と表される。したがって、低域通過フィルタ36を通過した出力信号の電力は、(fc×π/2)/(fs/2)に減衰する。ここで、電圧≒電力(1/2) の関係にあることから、カットオフ周波数fc[Hz]の1次の低域通過フィルタから出力されるx方向の変位量Pxと、y方向の変位量Pyとは、以下に示す数式(3)および(4)で表すことができる。
Px≒{(fc×π/2)/(fs/2)}(1/2)×40・・・(3)
Py≒{(fc×π/2)/(fs/2)}(1/2)×40・・・(4)
数式(3)および(4)において、例えば、カットオフ周波数fcをパラメータとした場合、下記のようにAFエリア枠の表示位置の変動を低減することができる。
fc=5[Hz]のときPx=Py≒29[画素]
fc=4[Hz]のときPx=Py≒26[画素]
fc=3[Hz]のときPx=Py≒22[画素]
fc=2[Hz]のときPx=Py≒18[画素]
fc=1[Hz]のときPx=Py≒13[画素]
fc=0.5[Hz]のときPx=Py≒9[画素]
fc=0.2[Hz]のときPx=Py≒6[画素]
fc=0.1[Hz]のときPx=Py≒4[画素]
以上より、モニタ画面の更新周期が1/30[s]である場合、fc=0.1[Hz]〜1[Hz]の範囲では、像ぶれが4[画素]〜13[画素]残留する。しかしながら、320[画素]×240[画素]のQVGAの画面サイズに対して、おおよそ1〜5%以内でAFエリア枠の表示位置の変動を低減することにより、被写体の動きに合わせてAFエリア枠が小刻みに変動することなく、画面の表示を見やすくすることができる。
また、本実施の形態では、低域通過フィルタ36はディジタルフィルタで構成されている。これにより、低域通過フィルタのカットオフ周波数fcやブロックの係数を変更することで、AFエリア枠の表示条件を容易に設定/変更することができる。したがって、モニタ画面のサイズや撮像装置本体の大きさ、種類の違いによる像ぶれ量の差に応じて、容易にAFエリア枠の表示を見やすい条件に設定することが可能になる。
また、本実施の形態では、被写体の位置情報時間的な変動を抑制する低域通過フィルタを介して出力した位置情報に基づいてAFエリア枠を表示させる際に、当該低域通過フィルタのカットオフ周波数fcを0.1[Hz]〜1[Hz]の範囲に設定する例について説明したが、カットオフ周波数fcはユーザがAFエリア枠の小刻みな振動を感じない程度であればよく、例えば、画面の画素数やコントラスト、被写体の大きさに応じて適宜決定するとよい。また、本実施の形態では、モニタ画像を2.5インチのQVGAとした場合に、像ぶれを4[画素]〜13[画素]残留する程度に抑えれば、画面の表示を比較的見やすくすることができるという一例について説明したが、モニタ画面を2.5インチの640[画素]×480[画素]のVGAとした場合には、一方向の解像度アップ率に比例して像ぶれを8[画素]〜26[画素]残留する程度に抑えれば、画面の表示を比較的見やすくすることができる。さらに、モニタ画面を3インチのVGAとした場合には、インチ数アップ率に反比例して像ぶれを6.7[画素]〜10.8[画素]残留する程度に抑えれば、画面の表示を比較的見やすくすることができる。
また、ここではIIRのディジタルフィルタとして、係数K1が数式(1)で表され、係数K2が数式(2)で表される場合を例に説明したが、この係数の選び方は自由であり、カットオフ周波数が上述の範囲になるように選べばよい。また、低域通過フィルタは、IIRフィルタに限らず、FIR(Finite Impulse Response)フィルタや2次のディジタルフィルタ、その他高次のディジタルフィルタで構成されていてもよい。また、低域通過フィルタはアナログのフィルタであってもよく、その場合、被写体の特徴点位置情報を一旦アナログ信号として取り出すとよい。また、ディジタルフィルタはマイコンなどにプログラミングすることで構成してもよいし、ハードウェアで構成してもよい。
各実施の形態にかかる撮像装置は、具体的な態様に限られず適宜変更可能である。例えば、各実施の形態にかかる撮像装置は、いずれもユーザによりシャッター釦が操作されて静止画を取得するデジタルスチルカメラである場合を例に説明したが、撮像釦が操作されている間所定のタイミングで画像が取得されつづけるデジタルビデオカメラとしても適用可能である。この場合、被写体が移動してもフォーカス追従を行うことができる。また、各実施の形態にかかる撮像装置は、監視カメラ、車載カメラ、ウェブカメラに適用してもよい。この場合、ユーザによりシャッター釦を操作することが難しい場合があり得るが、シャッター釦を所定のタイミングで自動的に操作したり、遠隔操作する等してもよい。
また、各実施の形態にかかる撮像装置は、システムコントローラを個別に備える例であったが、これをパーソナルコンピュータや携帯電話端末の制御CPUに代用させてなる撮像システムに適用することも可能である。その他、各構成要素同士は、任意の組み合わせが可能であり、例えば、撮影光学系及び撮像素子とその他の構成が物理的に分離されたシステム例、撮影光学系、撮像素子、画像処理部と、その他の構成が物理的に分離されたシステム例などさまざまな組み合わせを考えて良い。
本発明は、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置に好適である。
本発明の実施の形態1における撮像装置のブロック図 表示部17に表示されるエリア枠の表示位置を示す図 本発明の実施の形態1における撮像装置本体背面の概略図 参照色情報設定処理における撮像装置の動作を示すフローチャート 被写体が写し出された表示部17の概観図 本発明の実施の形態1における被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図 実施の形態1における色相及び彩度情報の演算式 実施の形態1における色相及び彩度情報のチャート図 実施の形態1における参照色情報と参照近傍領域1を示した色相及び彩度情報のチャート図 フォーカス追従撮像処理における撮像装置の動作を示すフローチャート 実施の形態1における被写体とAFエリア枠とが写し出された表示部17の概観図 実施の形態1における被写体とAFエリア枠とが写し出された表示部17の概観図 実施の形態1における被写体とAFエリア枠とが写し出された表示部17の概観図 実施の形態1における被写体とAFエリア枠とが写し出された表示部17の概観図 図11A〜Dにおいて、単位エリアB1a〜B1dが移動する様子を模式的に示す図 特徴点位置演算部によって演算される特徴点の座標を示す図 表示部17に表示される表示エリア枠と特徴点との座標関係を示す図 表示部17に表示される表示エリア枠と特徴点との座標関係を示す図 本発明の実施の形態2に係る撮像装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態4に係る撮像装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態5に係る撮像装置の構成を示すブロック図 実施の形態5に係る撮像装置のフォーカス追従撮像処理における動作を示すフローチャート 本発明の実施の形態6に係る撮像装置の構成を示すブロック図 実施の形態6に係る撮像装置のフォーカス追従撮像処理における動作を示すフローチャート 特徴点位置演算部によって演算される特徴点の座標を示す図 実施の形態6におけるAFエリア枠が表示された表示部17の概観図 実施の形態7に係る被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図 実施の形態7に係る被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図 実施の形態7に係る被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図 実施の形態7に係る被写体とエリア枠が写し出された表示部17の概観図 実施の形態7に係る低域通過フィルタ36の詳細を示すブロック図 実施の形態7に係る低域通過フィルタ36の入力信号波形 実施の形態7に係る低域通過フィルタ36の出力信号波形 実施の形態7に係る低域通過フィルタ36のカットオフ周波数fcと像ぶれ評価点との関係を示すグラフ
符号の説明
10 撮像装置本体
10a ファインダ
11 レンズ鏡筒
12 ズームレンズ
13 フォーカスレンズ
14 CCD
15 画像処理部
16 画像メモリ
17、67 表示部
18 メモリーカード
19 操作部
19a シャッター釦
19b カーソルキー
19c 決定釦
19d メニュー釦
21 レンズ駆動部
30 システムコントローラ
31 画像分割部
32 合焦情報算出部
33 レンズ位置制御部
34 特徴点抽出部
35 特徴点位置演算部
36 低域通過フィルタ
37 AFエリア選択部
40 単位エリア選択部
41 特徴点情報設定部
42 焦点距離演算部
43 エリア面積変更部

Claims (18)

  1. 被写体の電気的な画像信号を出力する撮像装置であって、
    焦点調節を行うためのフォーカスレンズ群を含み、前記被写体の光学的な像を形成する撮像光学系と、
    前記被写体の光学的な像を撮像して、前記電気的な画像信号に変換する撮像素子と、
    前記画像信号を複数のエリアに分割する画像分割部と、
    前記複数のエリアのうち、少なくとも1つのエリアを含む第1のエリア群内で前記撮像光学系の合焦情報を算出する合焦情報算出部と、
    前記合焦情報に基づいて、前記フォーカスレンズ群を光軸方向に駆動制御するレンズ駆動制御部と、
    前記複数のエリアのうち、少なくとも1つのエリアを含む第2のエリア群内で前記被写体の特徴点を抽出し、当該特徴点の位置を示す特徴点位置情報として出力する特徴点抽出部と、
    前記特徴点位置情報の時間的な振動周波数の低域成分を抽出し、抽出位置情報として出力する低域通過フィルタと、
    前記抽出位置情報に基づいて、表示すべき前記第2のエリア群の位置を演算し、表示位置情報として出力するエリア選択部とを備える、撮像装置。
  2. さらに、前記画像信号に基づく画像を表示する表示部を備え、
    前記表示部は、前記エリア選択部から出力される前記表示位置情報に基づき前記エリア群の範囲を表示可能である、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 表示すべき前記第2のエリア群の面積は、前記第1のエリア群の面積よりも大きいことを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  4. さらに、予め特徴点に関する情報を設定する特徴点設定部を備え、
    前記特徴点抽出部は、各前記エリア毎に前記画像信号から特徴点をそれぞれ抽出し、抽出した特徴点と、前記特徴点設定部により設定された前記特徴点に関する情報とを比較した結果に基づいて、前記被写体の特徴点を抽出する、請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記特徴点設定部は、前記特徴点に関する情報として参照色情報を設定し、
    前記特徴点抽出部は、各前記エリア毎に前記画像信号から色情報をそれぞれ算出し、算出した色情報と、前記参照色情報設定部により設定された前記参照色情報とを比較した結果に基づいて、前記被写体の特徴点を抽出する、請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記参照色情報は、予め撮像された画像信号から、前記画像分割部によって分割された所望のエリアに対して、前記特徴点抽出部が算出した色情報である、請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記色情報及び前記参照色情報の内の少なくとも一方は、色相に関する情報及び彩度に関する情報の内の少なくとも一方を含む、請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記特徴点抽出部は、前記被写体のエッジ情報を抽出することを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  9. 前記特徴点抽出部は、前記被写体の輝度情報を抽出することを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  10. 前記特徴点抽出部は、前記被写体の動きベクトルを抽出することを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  11. さらに、前記被写体の移動量に応じて表示すべき前記第2のエリア群の面積を変更する表示エリア変更部を備える、請求項1に記載の撮像装置。
  12. 前記撮像光学系は、前記被写体の光学的な像を変倍するズームレンズ群を含み、
    前記レンズ駆動制御部は、前記ズームレンズ群を光軸方向に駆動させるズームレンズ駆動部を含み、
    前記表示エリア変更部は、前記ズーム駆動部が制御するズーム倍率に応じて表示すべき前記第2のエリア群の面積を変更することを特徴とする、請求項11に記載の撮像装置。
  13. 前記エリア選択部は、表示すべき前記第2のエリア群の位置が所定範囲外である場合、表示すべき前記第2のエリア群の位置として所定の表示位置情報を出力することを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  14. 前記所定の表示位置情報は、画面の中央部付近を示す情報であることを特徴とする、請求項13に記載の撮像装置。
  15. さらに、前記撮像光学系により形成される焦点距離を演算する焦点距離演算部を備え、
    前記特徴点抽出部は、前記焦点距離演算部によって演算された焦点距離が所定値以上となった場合に前記特徴点を抽出することを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  16. 前記低域通過フィルタは、ディジタルフィルタで構成されることを特徴とする、請求項1に記載の撮像装置。
  17. 前記低域通過フィルタのカットオフ周波数は、ユーザが前記AFエリア枠の振動を感じない範囲で設定されることを特徴とする、請求項1に記載に撮像装置。
  18. 前記低域通過フィルタのカットオフ周波数は、0.1Hz〜1Hzの範囲で設定されることを特徴とする、請求項17に記載の撮像装置。
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