JPWO2006082822A1 - アシクロビル耐性ヘルペスウイルスによる疾患の予防・治療剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヘルペスウイルス科のアシクロビル耐性ウイルス感染に伴う各種疾患、具体的には、水痘帯状疱疹ウイルス感染に伴う水痘(水疱瘡)、潜伏した水痘帯状疱疹ウイルスの回帰感染に伴う帯状疱疹、HSV-1および HSV-2感染に伴う口唇ヘルペス,ヘルペス脳炎、性器ヘルペス等の、各種ヘルペスウイルス感染症の予防もしくは治療に有用な薬剤の提供。【解決手段】 フェニル基の4位が特定の5〜6員ヘテロアリール基で置換されたN−{2−[(4−置換フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド誘導体は良好なアシクロビル耐性ヘルペスウイルスに対する抗ウイルス活性を有しており、上記疾患の治療を可能とした。【選択図】 なし

Description

本発明は、新規テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド誘導体を有効成分として含有する、アシクロビル(ACV)耐性のヘルペスウイルスが関与する疾患の予防又は治療剤に関する。
ヘルペスウイルス科のウイルスはヒト及び動物に対し様々な感染症を引き起こす。例えば、水痘帯状疱疹ウイルス(varicella zoster virus;VZV)は、水痘、帯状疱疹を引き起こし、単純ヘルペスウイルス-1型及び-2型(herpes simplex virus type1及び-2;HSV-1及びHSV-2)は口唇ヘルペス、性器ヘルペス等の感染症を引き起こすことが知られている。現在、VZVやHSVの抗ヘルペスウイルス薬として、アシクロビル(ACV)やそのプロドラッグであるバラシクロビル(VCV)、またペンシクロビルのプロドラッグであるファンシクロビル(FCV)などの核酸系の抗ヘルペス剤が主に使用されている。現在までのところ、これらの抗ヘルペス剤に対する耐性ウイルスの出現率は免疫系の正常な患者においては1%以下と報告されている。しかしながらガンやAIDS、臓器移植などで免疫不全状態となった患者では、耐性ウイルスの出現率が5-30%に昇り、臨床上問題となっている(Journal of Clinical Virology, 26, 29-37, 2003)。さらに問題な点は、これらの耐性ヘルペスウイルスはACV、VCV、FCV全てに交差耐性を獲得するため、いずれの薬剤も治療効果がなくなる点である。核酸系抗ヘルペスウイルス剤のビダラビンやフォスカルネットはこれらの耐性ヘルペスウイルスに交差耐性を示さない場合が有り、代替の治療剤として用いることが出来るが、血球減少、腎機能障害などの副作用が高頻度に観察されるため問題となっている。
本出願人等は、先に良好な抗ヘルペスウイルス活性を有する、下式で示されるアミド基のN原子に基Aとして芳香環基であるアリール又はヘテロアリール基が直接置換している点に特徴を有するチアゾリルフェニルカルバモイルメチル基で置換されたアミド化合物又はその塩を見出し特許出願した(特許文献1及び特許文献2)。
Figure 2006082822
(式中、R1、R2は、−H、−低級アルキル、−NRaRb等を、Aは−置換基を有していてもよいアリール、−置換基を有していてもよいヘテロアリール等を、XはCO又はSO2を、R3は、−置換基を有していてもよいアリール、−置換基を有していてもよいヘテロ環、等を意味する。詳細は当該公報参照。)
また、本願の優先日後に公開となった本出願人等による出願(特許文献3)には、下式で示される化合物が開示されている。
Figure 2006082822
(式中、Zは、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、4−オキサゾリル等を、Aは置換基を有していてもよいアリール等を、XはCO又はSO2を、R3は置換基を有していてもよいヘテロ環等を意味する。詳細は当該公報参照。)
しかし、これらの化合物のACV耐性ウイルスに対する活性については何ら開示が無い。
国際公開第02/38554号パンフレット 国際公開第03/95435号パンフレット 国際公開第05/014559号パンフレット
ACV耐性ヘルペスウイルスによって引き起こされる疾患に対する、新しいタイプの予防若しくは治療剤の創製が切望されている。
本発明者等は、抗ヘルペスウイルス作用を有する化合物につき鋭意検討した結果、下記一般式(I)に示すように、従来のアミノ置換チアゾール環に代えて、Z環として1,2,4−オキサジアゾール−3−イル又は4−オキサゾリル基を導入した点に特徴を有する新規なテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド誘導体が、予想外に良好な抗ヘルペスウイルス活性を有することを知見した。更に、これらの化合物がACV耐性ヘルペスウイルスに対して良好な抗ウイルス活性を有することを見出し、本発明を完成したものである。
即ち、本発明は、下記一般式(I)で示されるN−{2−[(4−置換フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド化合物を有効成分とする、ACV耐性ヘルペスウイルスが関与する疾患の予防又は治療剤に関する。
Figure 2006082822
(式中の記号は以下の意味を示す。
Z:1,2,4−オキサジアゾール−3−イル又は4−オキサゾリル基、
A:少なくとも1つのメチル基で置換され、更にメチル基及びハロゲン原子からなる群から選択される1〜2個の置換基を有していてもよいフェニル基、又は5−インダニル基。以下同様。)
殊に、本発明医薬の有効成分である一般式(I)で示される化合物としては、以下の化合物が好ましい。
(1) Zが、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基である化合物。
(2) Zが、4−オキサゾリル基である化合物。
(3) Aが、少なくとも1つのメチル基で置換され、更にメチル基及びハロゲン原子からなる群から選択される1〜2個の置換基を有していてもよいフェニル基である化合物。
(4) Aが、5−インダニル基である化合物。
(5)N-(2,6-ジメチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(4-メチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(3-メチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(2-メチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(2,4-ジメチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(3,4-ジメチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(3-フルオロ-2,4-ジメチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(3,5-ジフルオロ-4-メチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(2-フルオロ-4-メチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,3-オキサゾール-4-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(2,3-ジメチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(2,4-ジメチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(2,6-ジメチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(4-フルオロ-2,6-ジメチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(2,3-ジヒドロ-1H-インデン-5-イル)-N-(2-{[4-(1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(3-フルオロ-4-メチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、
N-(4-クロロ-3-メチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド、及び、
N-(3-フルオロ-2,4-ジメチルフェニル)-N-(2-{[4-(1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)フェニル]アミノ}-2-オキソエチル)テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-カルボキサミド 1,1-ジオキシド
からなる群より選択される化合物。
更に、本発明は、アシクロビル耐性ヘルペスウイルスが関与する疾患の予防又は治療剤製造のための、上記一般式(I)で示されるN−{2−[(4−置換フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド化合物の使用、並びに、有効量の上記一般式(I)で示されるN−{2−[(4−置換フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド化合物を哺乳動物に投与することからなる、アシクロビル耐性ヘルペスウイルスが関与する疾患を予防又は治療する方法にも関する。
本発明において、ACV耐性のヘルペスウイルスとしては、アシクロビルに耐性を有するヘルペスウイルスであり、好ましくは、ACV耐性の水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、ACV耐性の単純ヘルペスウイルス-1型及び-2型(herpes simplex virus type1及び-2;HSV-1及びHSV-2)である。
本発明化合物はACV耐性のヘルペスウイルスに対して良好な抗ウイルス作用を有しており、抗ACV耐性ヘルペスウイルス剤として、ACV耐性VZV感染に伴う水痘(水疱瘡)、帯状疱疹、ACV耐性HSV-1およびACV耐性HSV-2感染に伴う口唇ヘルペス、ヘルペス脳炎、性器ヘルペス等の各種ACV耐性ヘルペスウイルス感染症の予防若しくは治療に有用である。
また、本発明化合物は従来の抗ヘルペスウイルス剤に比して良好な体内動態を有し、低用量の経口投与においても良好な抗ウイルス活性を有する。また、核酸系薬剤とは異なり変異原性の懸念も低く安全性が高い。
本発明の有効成分である一般式(I)のN−{2−[(4−置換フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド化合物をさらに説明する。
本発明において「ハロゲン原子」としては、F、Cl、Br及びI原子が挙げられる。
本発明の一般式(I)で示されるN−{2−[(4−置換フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド化合物には、その水和物や各種の溶媒和物及び結晶多形の物質も包含される。
以下、本発明の有効成分である化合物(I)の代表的な製造法を説明する。なお、製造法は以下の例に限られるわけではない。
以下の製造方法において、官能基の種類によっては、当該官能基を原料ないし中間体の段階で適当な保護基、すなわち容易に当該官能基に転化可能な基に置き換えておくことが製造技術上効果的な場合がある。しかるのち、必要に応じて保護基を除去し、所望の化合物を得ることができる。このような官能基としては例えばアミノ基、水酸基、カルボキシル基等を挙げることができ、それらの保護基としては例えば、Protective Groups in Organic Synthesis 第3版(T. W. GreenおよびP. G. M. Wuts著、JOHN WILLY & SONS, INC.発行)に記載の保護基を挙げることができ、これらを反応条件に応じて適宜用いればよい。保護基の導入及び脱保護は当該参考書記載の方法を適時適用できる。
第一製法
Figure 2006082822
化合物(I)はカルボン酸化合物(III)とアニリン誘導体(II)をアミド化反応に付すことによって容易に製造できる。
アミド化反応は常法により行うことができ、例えば、日本化学会編「実験化学講座」第4版(丸善) 22巻p137〜173に記載の方法を適用できる。好ましくは、カルボン酸化合物(III)を反応性誘導体、例えば酸ハロゲン化物(酸クロリド等)又は酸無水物に変換した後、アニリン誘導体(II)に反応させることにより行うことができる。カルボン酸の反応性誘導体を用いる場合、塩基(炭酸カリウム、水酸化ナトリウム等の無機塩基、又は、トリエチルアミン(TEA)、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン等の有機塩基)を添加することが好ましい。更に、アミド化はカルボン酸を、縮合剤(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSC)、1,1’−カルボニルビス−1H−イミダゾール(CDI)等)の存在下に反応させることにより行うこともできる。その際、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)等の添加剤を加えてもよい。反応温度は、原料化合物に応じて適宜選択できる。溶媒は、反応に不活性な溶媒、例えばベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、ピリジン等の塩基性溶媒等が挙げられる。溶媒は原料化合物の種類等に従い適宜選択され、単独で、又は2種以上混合して用いられる。
前記の各原料化合物は、公知の反応、例えば日本化学会編「実験化学講座」(丸善)や国際公開第02/38554号パンフレットに記載の反応等を用いて、容易に製造することができる。以下にその代表的な製法を示す。
化合物(III)の製法
Figure 2006082822
(式中、Halはハロゲンを、Rは低級アルキル、アラルキル等のエステル残基を形成しうる基を意味する。)
上記反応経路図中、アミド化は前記第一製法記載の方法と同様にして行うことができる。
化合物(VI)のN−アルキル化は、ハロゲン化アルキル化合物(VII)を用いて、常法、例えば、前出の「実験化学講座」第4版(丸善) 20巻p279〜318記載の方法により行うことができる。反応温度は冷却下乃至加熱下行うことができ、溶媒は反応に不活性な溶媒、例えば前記第一製法のアミド化に例示される溶媒等が挙げられる。反応は、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等の塩基の存在下行うことが好ましい。アミド化は前記第一製法と同様に行う事ができる。なお、先にアミド化を実施した後、N−アルキル化を行ってもよい。
カルボン酸化合物(III)を得るための脱保護は、エステルの種類に応じて適宜常法を適用して行うことができる。好ましくは、エチルエステル等のアルキルエステルの場合は、水酸化ナトリウム水溶液等の塩基で処理することにより、ベンジルエステル等のアラルキルエステルの場合は水素雰囲気下パラジウム−炭素(Pd-C)で還元することにより行うことができる。反応は、前記Protective Groups in Organic Synthesis 第3版記載の方法に準じて行うことができる。
また、置換基の種類によっては、更に当業者によく知られる置換基修飾反応に付して、所望の原料化合物を製造することができる。
このようにして製造された本発明の有効成分である化合物(I)は、遊離のまま、又は常法による造塩処理を施し、その塩として単離・精製される。単離・精製は抽出、濃縮、留去、結晶化、濾過、再結晶、各種クロマトグラフィー等の通常の化学操作を適応して行われる。
化合物(I)の1種又は2種以上を有効成分として含有する本発明の医薬は、当分野において通常用いられている薬剤用担体、賦形剤等を用いて通常使用されている方法によって調製することができる。投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、又は、静注、筋注等の注射剤、軟膏剤、硬膏剤、クリーム剤、ゼリー剤、パップ剤、噴霧剤、ローション剤、点眼剤、眼軟膏等の外用剤、坐剤、吸入剤等による非経口投与のいずれの形態であってもよい。
経口投与のための固体組成物としては、錠剤、散剤、顆粒剤等が用いられる。このような固体組成物においては、一つ又はそれ以上の活性物質が、少なくとも一つの不活性な賦形剤、例えば乳糖、マンニトール、ブドウ糖、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等と混合される。組成物は、常法に従って、不活性な添加剤、例えばステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤やカルボキシメチルスターチナトリウム等の崩壊剤、溶解補助剤を含有していてもよい。錠剤又は丸剤は必要により糖衣又は胃溶性若しくは腸溶性コーティング剤で被膜してもよい。
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等を包含し、一般的に用いられる不活性な溶剤、例えば精製水、エタノール等を用いることができる。この組成物は不活性な溶剤以外に可溶化剤、湿潤剤、懸濁化剤のような補助剤、甘味剤、矯味剤、芳香剤、防腐剤を含有していてもよい。
非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性又は非水性の液剤、懸濁剤、乳剤を包含する。水性の溶剤としては、例えば注射用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水性の溶剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベート80(局方名)等がある。このような組成物は、さらに等張化剤、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤、溶解補助剤を含んでもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合又は照射によって無菌化される。また、これらは無菌の固体組成物を製造し、使用前に無菌水又は無菌の注射用溶媒に溶解、懸濁して使用することもできる。
外用剤としては、軟膏剤、硬膏剤、クリーム剤、ゼリー剤、パップ剤、噴霧剤、ローション剤、点眼剤、眼軟膏等を包含する。一般に用いられる軟膏基剤、ローション基剤、水性又は非水性の液剤、懸濁剤、乳剤等を含有する。例えば、軟膏又はローション基剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、白色ワセリン、サラシミツロウ、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸グリセリン、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウロマクロゴール、セスキオレイン酸ソルビタン、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。
本発明の有効成分である化合物(I)の1日の投与量は、通常、経口投与の場合、体重当たり約0.001から50mg/kg、好ましくは0.01〜30mg/kg、更に好ましくは、0.05〜10mg/kgが、静脈投与される場合、1日の投与量は、体重当たり約0.0001から10mg/kg、好ましくは0.001〜1.0mg/kgがそれぞれ適当であり、これを1日1回乃至複数回に分けて投与する。投与量は症状、年令、性別等を考慮して個々の場合に応じて適宜決定される。また、外用剤として用いる場合は、化合物(I)を0.0001〜20%、好ましくは0.01〜10%を含む外用剤が好ましい。これを1日1〜数回、症状に応じて局所に投与する。
本発明のACV耐性のヘルペスウイルスが関与する疾患の予防又は治療剤の効果は以下の実施例に示す薬理試験により確認された。
実施例1 抗ACV耐性VZV活性試験
実験は、Shigeta S. The Journal of Infectious Diseases, 147, 3, 576-584, (1983)記載の方法に従って実施した。具体的には、10,000個のヒト胎児繊維芽(HEF)細胞を増殖培地(10%(v/v)のウシ胎児血清(FBS、シグマ社)を補給したEagle MEM(ニッスイ社))を用いて96ウェル・ミクロタイター・プレートに播き、37℃、5%CO2下で4日間、monolayerとなるまで培養した。細胞を維持培地で洗浄後に、20〜70pfu/100μLとなるように維持培地(2%のFBSを補給したEagle MEM)で希釈したACV耐性VZV(Kanno-BrACV-R株)を100μL/ウェルずつ接種した。プレートを2000rpmで20分間室温で遠心後、37℃、5%CO2下で3時間保温し、VZVを感染させた。維持培地で3回洗浄後、維持培地で希釈された適当な濃度の試験薬剤100μLを各ウェルに添加した。細胞を37℃、5%CO2下で3〜4日間培養した後に、10%ホルマリン/PBSを100μL/ウェル加え、2〜3時間細胞を固定した。固定液と培養上清を捨てて、プレートを水洗した後、染色液(0.025% クリスタルバイオレット)を50μL/ウェルずつ添加し、2〜3分間染色後、水洗を行い37℃でプレートを乾燥させた。VZVに感染したHEF細胞が細胞死を起こし、monolayerのHEF細胞中に死細胞よりなるプラークが形成される。顕微鏡でプラーク数を計測し、試験薬剤のEC50値をこのプラーク数を50%抑制する濃度として算出した。
本発明の有効成分である化合物(I)のEC50値(μM)を後記表1に示す。これらの化合物はACV耐性VZVに対する良好な抗ウイルス作用を有していた。
実施例2 抗ACV耐性HSV-1活性試験
100,000〜150,000個のアフリカミドリザル腎細胞(Vero細胞)を増殖培地(10%のFBSを補給したEagle MEM(ニッスイ社))を用いて24ウェル・プレートに播き、37℃、5%CO2下で3-4日間、monolayerとなるまで培養した。細胞を維持培地で洗浄後に、100〜250 pfu/200μLとなるように維持培地(2%のFBSを補給したEagle MEM)で希釈したACV耐性HSV-1(A4-3ACV-R株)を200μL/ウェルずつ接種した。プレートを1500rpmで40分間室温で遠心後、37℃、5%CO2下で1時間保温し、HSV-1を感染させた。維持培地で3回洗浄後、維持培地で希釈された適当な濃度の試験薬剤100μLを各ウェルに添加した。細胞を37℃、5%CO2下で3〜4日間培養した後に、10%ホルマリン/PBSを200μL/ウェル加え、2〜3時間細胞を固定した。固定液と培養上清を捨てて、プレートを水洗した後、染色液(0.025% クリスタルバイオレット)を100μL/ウェルずつ添加し、2〜3分間染色後、水洗を行い37℃でプレートを乾燥させた。HSV-1に感染したVero細胞が細胞死を起こし、monolayerのVero細胞中に死細胞よりなるプラークが形成される。顕微鏡でプラーク数を計測し、試験薬剤のEC50値をこのプラーク数を50%抑制する濃度として算出した。
本発明の有効成分である化合物(I)のEC50値(μM)を後記表1に示す。これらの化合物はACV耐性HSV-1に対する良好な抗ウイルス作用を有していた。
Figure 2006082822
実施例3 in vivo動物モデルにおける体内動態
H.Machidaらの方法(Antiviral Res. 1992 17 133-143)に準じ、HSV-1皮膚感染マウスモデルを用いて本発明医薬組成物のin vivo動物モデルにおける体内動態を試験した。ジエチルエーテル麻酔下のHR-1無毛マウス(メス、7週令)の皮膚を注射針で縦横数回擦過し、当該部位に、ウイルス液(HSV-1 WT-51株 1.5 x 104 PFU/15μL)を滴下し浸透させることによりHSV-1を感染させた。
被験化合物はメチルセルロース懸濁液(但し、*は20%CremophorEL(ナカライテスク)/20%ポリエチレングリコール(PEG)400/60%H2O溶液)として、10 mg/kgの用量で1日2回5日間、感染3時間後から経口投与した。HSV-1感染による皮膚病変部の症状を以下の7段階にスコア化し17日間評価した。
Score 0: 病変なし
Score 1: 視覚できる1個ないし2個程度の小さな水疱形成
Score 2: 数個の水疱形成
Score 3: 部分的に融合した大きな水疱形成
Score 4: 帯状疱疹様の水疱形成
Score 5: 部分的な潰瘍形成
Score 6: 帯状疱疹様の潰瘍形成
Score 7: 後足の麻痺および死亡
各群の平均病変スコアからAUC値を算出し、プラセボ投与群に対する各化合物投与群の病変阻害率を求めた。結果を下表に示す。
Figure 2006082822
本発明の有効成分である化合物(I)投与群では、そのin vitroの活性を反映しHSV-1感染による病変部の症状悪化を良好に抑え、その作用は特許文献1に記載される類似化合物より優れていることが確認された。よって、本発明医薬の有効成分である化合物(I)は、in vivo動物モデルにおいて良好な体内動態を有することが確認された。
実施例4 ヌードマウスを用いたACV耐性HSV-1感染致死モデルにおける薬効評価
ACV耐性HSV-1(3×106 pfu)をヌードマウス(CD-1(ICR)-nu/nu,5週齡,雌,(日本チャールス)の腹腔内に接種しウイルスを感染させた。被験化合物はメチルセルロース懸濁液として、100 mg/kgの用量で、感染1時間後からそれぞれ1日2回15日間(感染後0から14日まで)経口投与した。
感染後より17日間、毎日ACV耐性HSV-1感染によるマウスの死亡を観察し、生存数をカウントした。結果を下表に示す。対照薬剤であるVCVは明確な致死抑制効果は見られなかったが、本願の製造例2並びに27の化合物は完全にマウスの死亡を抑制した。
よって、本発明の化合物は、in vivoの動物モデルにおいても、ACV耐性ヘルペスウイルスによる感染症を良好に抑制することが確認された。
Figure 2006082822
(製造例)
以下に本発明の有効成分である化合物(I)の製造例を示す。なお、以下の反応に用いられる原料化合物の多くは、特許文献1(国際公開第02/38554号パンフレット)等により公知であり、これらの公知文献記載の方法によって容易に入手できる。原料化合物中、新規な化合物の製造例を参考例として示す。
参考例1: 4−(4−ニトロフェニル)−1,3−オキサゾールのエタノールとテトラヒドロフラン混合懸濁液に5%パラジウムーカーボン粉末を加え、水素雰囲気下室温にて12時間攪拌した後、反応溶液をセライト濾過し、濾液を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、[4−(1,3−オキサゾール−4−イル)フェニル]アミン(淡黄色固体)を得た。Electron Impact-MS (M)+:160。
参考例2: 4−メチルアニリンのDMF溶液に炭酸カリウムとエチル ブロモアセテートを加え加熱攪拌した。反応混合物に水、酢酸エチルを加えた後、有機層を分液し、洗浄・乾燥後、溶媒を減圧留去し粗生成物を得た。これを塩化メチレンに溶解し、ピリジン、テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボニルクロライド 1、1−ジオキサイドを加え攪拌した。反応溶液を濃縮後、1M塩酸、クロロホルムを加え、有機層を分液し、洗浄・乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、エチル {[(1、1−ジオキソテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)カルボニル](4−メチルフェニル)アミノ}アセテート(無色油状物)を得た。FAB-MS [(M+H)+]:354。
参考例3〜15: 参考例2と同様に処理して、後記表4に記載される参考例3〜15の化合物を得た。
製造例1: エチル{(2,6−ジメチルフェニル)[(1,1−ジオキシドテトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)カルボニル]アミノ}アセテート(735mg)のエタノール(10mL)溶液に1M水酸化ナトリウム水溶液(2.3mL)を加えた後、室温にて5時間攪拌した。反応溶液に1M塩酸を加え液性を酸性とした後、水、クロロホルムを加え有機層を分液した。更に、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧留去した。得られたカルボン酸粗生成物をクロロホルム(15mL)に溶解させた後、WSC・HCl(422mg)、[4−(1,3−オキサゾール−4−イル)フェニル]アミン(320mg)を順次加え室温にて4時間攪拌した。反応溶液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、クロロホルムを加えた後、有機層を分液した。更に、有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濾過後、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物をヘキサン−酢酸エチル(=3/2)で洗った後、エタノールから再結晶して、N−(2,6−ジメチルフェニル)−N−(2−{[4−(1,3−オキサゾール−4−イル)フェニル]アミノ}−2−オキソエチル)テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド1,1−ジオキシド(無色結晶)を610mg得た。
製造例2〜40: 製造例1と同様に処理して、後記表5〜12に示す製造例2〜40の化合物を得た。
参考例化合物の物理化学的性状を表4に、製造例化合物の構造並びに物理化学的性状を表5〜12に示す。
表中の略号は、 Ref:参考例; Ex:製造例; Dat:物理化学的性状{F+:FAB-MS [(M+H)+]; F-:FAB-MS [(M-H)-]; N1:1H-NMR(DMSO-d6,TMS内部標準; mp:融点(℃)、括弧の中は結晶化溶媒を示す}; Ph:フェニル; Me:メチル; Et:エチル;及びiPr:イソプロピルをそれぞれ示す。なお、置換基の前の数字は置換位置を示し、例えば、3,4-(Cl)2-5-F-Phは、3,4−ジクロロ−5−フルオロフェニル基を示す。
Figure 2006082822
Figure 2006082822
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Figure 2006082822
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Figure 2006082822
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Figure 2006082822
Figure 2006082822
本発明化合物はACV耐性のヘルペスウイルスに対して良好な抗ウイルス作用を有しており、抗ACV耐性ヘルペスウイルス剤として、ACV耐性VZV感染に伴う水痘(水疱瘡)、帯状疱疹、ACV耐性HSV-1およびACV耐性HSV-2感染に伴う口唇ヘルペス、ヘルペス脳炎、性器ヘルペス等の各種ACV耐性ヘルペスウイルス感染症の予防若しくは治療に有用である。
また、本発明化合物は従来の抗ヘルペスウイルス剤に比して良好な体内動態を有し、低用量の経口投与においても良好な抗ウイルス活性を有する。また、核酸系薬剤とは異なり変異原性の懸念も低く安全性が高い。

Claims (6)

  1. 下記一般式(I)で示されるN−{2−[(4−置換フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド化合物を有効成分とするアシクロビル耐性ヘルペスウイルスが関与する疾患の予防又は治療剤。
    Figure 2006082822
    (式中の記号は以下の意味を示す。
    Z:1,2,4−オキサジアゾール−3−イル又は4−オキサゾリル基、
    A:少なくとも1つのメチル基で置換され、更にメチル基及びハロゲン原子からなる群から選択される1〜2個の置換基を有していてもよいフェニル基、又は5−インダニル基。)
  2. Zが、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基である請求の範囲1記載の予防又は治療剤。
  3. Zが、4−オキサゾリル基であるである請求の範囲1記載の予防又は治療剤。
  4. Aが、少なくとも1つのメチル基で置換され、更にメチル基及びハロゲン原子からなる群から選択される1〜2個の置換基を有していてもよいフェニル基である、請求の範囲1記載の予防又は治療剤。
  5. アシクロビル耐性ヘルペスウイルスが関与する疾患の予防又は治療剤製造のための、請求の範囲1記載の式(I)で示されるN−{2−[(4−置換フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド化合物の使用。
  6. 有効量の請求の範囲1記載の式(I)で示されるN−{2−[(4−置換フェニル)アミノ]−2−オキソエチル}テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−カルボキサミド化合物を哺乳動物に投与することからなる、アシクロビル耐性ヘルペスウイルスが関与する疾患を予防又は治療する方法。
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