JPWO2006080210A1 - イオン化効率を向上させるための試薬、方法およびキット、並びにその利用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、温和な条件下でタンパク質を修飾してタンパク質のイオン化効率を向上させる。 特定の官能基を有しかつ三座配位子を有する金属錯体を目的のタンパク質と結合させることによって、タンパク質の性質に依存することなくタンパク質を高感度で検出する。

Description

本発明は、タンパク質の質量分析におけるイオン化効率を向上させるための試薬、方法およびキットに関するものであり、具体的には、イオン化する前のタンパク質表面に導入する試薬、該試薬を導入してタンパク質を修飾するための方法、および該試薬を備えるキットに関するものである。
分析化学、特に質量分析の分野においては、多くのイオン化法が開発され、ポストゲノムの研究において利用されている。しかし、不安定な有機化合物、ホスト分子−ゲスト分子、および/または生体分子間の相互作用を質量分析によって測定することは非常に困難である。質量分析では、分子のイオン化の過程において、測定する分子に電圧、熱、レーザーなどによって一定のエネルギーを加える必要がある。その結果、溶液中の分子間に生じる水素結合などの弱い相互作用が切断されたり、分子内結合の開裂によるフラグメント化が生じたりするので、質量分析を用いて溶液中の本来の分子の挙動を観測することが困難であった。
近年、より本来の分子挙動を観測するために、従来のイオン化法を改良した新しいイオン化法に基づく質量分析装置(コールドスプレーイオン化質量分析(cold spray ionization mass spectrometry:CSI−Mass)装置)が開発された(非特許文献1を参照のこと)。この装置は、より安定な有機分子および/または分子間のクラスターなどを観測するために、従来のエレクトロニクススプレーイオン化質量分析(electrospray ionization Mass spectroscopy:ESI−Mass)装置を改良したものである。
CSI−Massは、不安定な分子を分析するために非常に有効であり、特に溶液中での分子動態の解析(非共有結合性相互作用に基づく分子種の溶液動態解析)に現在多用されている。
CSI−Mass装置の特徴は、従来のESI−Massにおいてイオン化に用いられるネブライジングガスを15℃〜−80℃という低温に制御することができ、イオン化を低温で行えることである。本来ESI−Massでは、電圧をかけたニードル先端からネブライジングガスとともに試料溶液をスプレーし、250℃〜室温の脱溶媒室にてスプレーされた液滴の蒸発を行うことによって試料分子のイオン化を促進させる。一方、CSI−Massでは、低温にして分子の分極率を増大させ、イオン化を促進させるという新たな方法を取り入れている。
CSI−Massの最大の利点は、イオン化の際に高温にする必要がない点であり、溶液内の試料分子が有する弱い相互作用を観測することに適している。その証拠に、山口らはCSI−Massを利用して不安定な有機金属錯体および/または生体分子(アミノ酸、DNAなど)、水の溶液構造解析を行い、装置の有する優位性を示している(非特許文献1を参照のこと)。
イオン化効率を向上させるために、質量分析計の改良が試みられている(例えば、特許文献1〜3を参照のこと)。また、特許文献4には、オリゴヌクレオチド試料にトリエチルアミンを加えることによってオリゴヌクレオチドのイオン化効率を向上させて検出効率が20%上昇したことが記載されている。
特開2003−28849公報(平成15年1月29日公開) 特開2003−151486公報(平成15年5月23日公開) 特開2004−257873公報(平成16年9月16日公開) 特開2003−04704公報(平成15年1月8日公開) J.Mass Spectrometry,38:473−490(2003)
しかし、CSI−Massは以下のような欠点を有する。第1に、イオン化の際の脱溶媒を促すために必要な加温および脱溶媒ガスを使用しないために、ESI−Massと比べて試料分子の測定感度が低いことである。第2に、試料分子が溶媒分子または他の分子との非特異的な結合をしたままイオン化されるために、試料分子の感度の低下を招くと同時に、特異的に結合している分子の観測を妨げることである。特に、タンパク質などの高分子試料においては、試料の特性(分子量および/またはアミノ酸組成)に依存した影響が顕著に現れる。
したがって、CSI−Massを用いたタンパク質の相互作用解析をより汎用性の高いものとするためには、タンパク質の物性に依存することなく効率的にイオン化する方法を開発することが不可欠である。タンパク質を質量分析する際のイオン化効率を向上させる従来法として、タンパク質表面に化学的にアミジンまたはグアニジンを導入する方法が知られているが、このような方法では塩基性条件にすることが必要であり、反応制御も困難であった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、低温および/または中性などの温和な条件下でのタンパク質修飾を実現することにある。具体的には、CSI−TOF Massにおけるイオン化効率を向上させ得る試薬を提供し、本試薬を用いる低温および中性の温和な条件下でのタンパク質修飾を実現することにある。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるための方法は、目的のタンパク質表面に有機残基誘導体を導入する工程を包含することを特徴としている。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるための方法において、上記有機残基誘導体は金属錯体であることが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるための方法において、上記金属錯体の配位子は三座配位子であることが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるための方法において、上記金属錯体の配位子はテルピリジンであることが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるための方法において、上記金属錯体の金属元素は遷移元素または典型元素であることが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるための方法において、上記金属錯体の金属元素はPt、Pd、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、Ru、Rh、Ag、Au、OsまたはIrであることが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるための方法において、上記金属錯体は4級アンモニウムを有することが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるための方法において、上記金属錯体は、以下の式
Figure 2006080210
によって示され、
ここで、Rは、Hまたは4級アンモニウムであり、Xは、PtまたはCuであることが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるための方法は、目的のタンパク質表面に存在するアミノ酸側鎖の非共有電子対と上記金属錯体とを配位させる工程を包含することが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるためのキットは、三座配位子を有する金属錯体を備えることを特徴としている。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるためのキットにおいて、上記配位子はテルピリジンであることが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるためのキットにおいて、上記金属錯体の金属元素は遷移元素または典型元素であることが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるためのキットにおいて、上記金属錯体の金属元素はPt、Pd、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、Ru、Rh、Ag、Au、OsまたはIrであることが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるためのキットにおいて、上記金属錯体は4級アンモニウムを有することが好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるためのキットにおいて、上記金属錯体は、以下の式
Figure 2006080210
によって示され、
ここで、Rは、Hまたは4級アンモニウムであり、Xは、PtまたはCuであることが好ましい。
本発明に係る金属錯体は、三座配位子を有することを特徴としている。
本発明に係る金属錯体において、上記配位子はテルピリジンであることが好ましい。
本発明に係る金属錯体において、上記金属錯体の金属元素は遷移元素または典型元素であることが好ましい。
本発明に係る金属錯体において、上記金属錯体の金属元素はPt、Pd、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、Ru、Rh、Ag、Au、OsまたはIrであることが好ましい。
本発明に係る金属錯体は、4級アンモニウムを有することが好ましい。
本発明に係る金属錯体は、以下の式
Figure 2006080210
によって示され、
ここで、Rは、Hまたは4級アンモニウムであり、Xは、PtまたはCuであることが好ましい。
本発明に係る組成物は、上記金属錯体を含み、タンパク質の質量分析におけるイオン化効率を向上させることを特徴としている。
上記組成物は、質量分析において、検出感度を向上させるために用いられることが好ましい。
本発明に係る人工タンパク質の製造方法は、上記キット、金属錯体、または組成物を用いて、タンパク質の表面に機能性残基を導入することによって、当該タンパク質に前記機能性残基に起因する機能を付与することを特徴としている。
また、本発明に係るタンパク質の分析方法は、上記キット、金属錯体、または組成物を用いて、タンパク質におけるヒスチジン残基、アルギニン残基、および/またはシステイン残基の有無を判定することを特徴としている。
本発明に係る方法を使用すれば、導入する残基の化学構造に制限されることなくタンパク質への機能性残基導入を実現することができる。また、本発明に係る方法を使用すれば、錯体形成反応を利用した温和な条件下でタンパク質表面を修飾することができるので、タンパク質機能を損なうことなく機能分子を導入することができる。さらに、本発明に係る方法を使用すれば、人工タンパク質創成への応用を促進することができる。
本発明の他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分分かるであろう。また、本発明の利点は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
図1は、化合物(1)(白金クロロ(2,2’:6’,2’’−テルピリジン))でのGalTの修飾を種々の脱溶媒室温度にて行った際の質量分析の結果を示すグラフである。 図2は、未修飾のGalTおよび修飾されたGalTを示す図1中のスペクトルに対してデコンボリューション処理を行った結果を示すグラフである。 図3は、図2に示したグラフにおける未修飾のGalTおよび修飾されたGalTのピーク面積について、200℃にて測定した値を1とした場合の相対値を示すグラフである。 図4は、修飾されたGalTのピーク面積と未修飾のGalTのピーク面積との面積比を示すグラフである。 図5は、化合物(2)でのGalTの修飾を種々の脱溶媒室温度にて行った際の質量分析の結果を示すグラフである。 図6は、未修飾のGalTおよび修飾されたGalTを示す図5中のスペクトルに対してデコンボリューション処理を行った結果を示すグラフである。 図7は、図6に示したグラフにおける未修飾のGalTおよび修飾されたGalTのピーク面積について、200℃にて測定した値を1とした場合の相対値を示すグラフである。 図8は、修飾されたGalTのピーク面積と未修飾のGalTのピーク面積との面積比を示すグラフである。 図9は、化合物(1)を修飾したGalT、または未修飾のGalTとUDPとの複合体の質量分析の結果を示すグラフである。 図10は、図9中のスペクトルに対してデコンボリューション処理を行った結果を示すグラフである。 図11は、化合物(1)を修飾したGalT、または未修飾のGalTとUDP−Galとの複合体の質量分析の結果を示すグラフである。 図12は、図11中のスペクトルに対してデコンボリューション処理を行った結果を示すグラフである。
本発明者らは、タンパク質表面のアミノ酸側鎖の非共有電子対に金属錯体を導入し、錯体導入によってタンパク質機能が損なわれていないことを確認した。また、本発明者らの作製した金属錯体は、官能基を改良することによってイオン化効率を向上させることができた。
本発明は、タンパク質の質量分析におけるイオン化効率を向上させるための試薬、方法およびキットを提供する。以下に、これらについて詳述する。
〔1〕イオン化効率を向上させるための試薬
本発明は、タンパク質の質量分析におけるイオン化効率を向上させるための金属錯体を提供する。本発明に係る金属錯体の有する配位子は、単座配位子または多座配位子のいずれでもよいが、錯体の安定性の観点から、三座配位子が好ましい。三座配位子としては、テルピリジン、ジエチレントリアミン、シッフ塩基、トリアザシクロアルカン、テトラキス(2’−アミノエチル)−1,2−ジアミノプロパン、オクタアザビシクロ[6.6.6]アイコサンなどが挙げられるが、官能基を導入しやすい配位子として、テルピリジンが好ましい。官能基としては、グアニジン(−NH−C(−NH)=NH )もしくはアミジン(−C(−NH)=NH )を有するもの(例えば、アルギニン)、または4級カチオン(−N(CH)を有するものが好ましいが、質量分析におけるイオン化の段階で開裂しないものであることが好ましく、4級アンモニウムが特に好ましい。本発明に係る金属錯体は、上記官能基を1つまたは複数個有する。
本発明に係る金属錯体において、上記金属錯体の金属元素は遷移元素または典型元素であることが好ましく、Pt、Pd、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、Ru、Rh、Ag、Au、OsまたはIrがより好ましい。
本発明に係る金属錯体は、以下の式
Figure 2006080210
によって示され、
ここで、Rは、Hまたは4級アンモニウムであり、Xは、PtまたはCuであることが好ましい。
本発明の上記官能基を有する金属錯体は、まず、上記官能基を有する配位子を調製し、次いで、この配位子を金属に配位させることによって合成することができる。例えば、
Figure 2006080210
に示される化合物(2)を合成する場合、まず、アミンがテルピリジン骨格の4位に導入された化合物(3)
Figure 2006080210
を調製し、次いで、化合物(3)を還元して化合物(4)
Figure 2006080210
を得、化合物(4)を金属塩と反応させて、4級アンモニウムを有するテルビリジン金属錯体を得る。得られた金属錯体は、核磁気共鳴スペクトル、可視紫外吸収スペクトル、質量分析等によって同定することができる。
本発明に係る金属錯体は、タンパク質表面のアミノ酸側鎖の非共有電子対(ヒスチジン、アルギニン、システイン)との配位を利用してタンパク質表面に結合するものであり、本発明に係る金属錯体を使用すれば、タンパク質表面に任意の機能性物質(例えば、糖鎖)を温和な条件で導入することができる。これによって、タンパク質にターゲット能および/または加水分解抵抗性を付与することができる。
なお、本発明には、上記金属錯体の溶液のように、上記金属錯体に加えて、その他の化合物を含み、タンパク質の質量分析におけるイオン化効率を向上させる組成物も含まれる。当該組成物は、質量分析において、検出感度を向上させるために好適に用いることができる。
また、上記金属錯体および組成物は、上述のように、タンパク質表面に任意の機能性残基を温和な条件で導入することができるため、タンパク質に新たな機能を付与した人工タンパク質を創成するために用いることができる。したがって、本発明には、上記金属錯体または組成物を用いて、タンパク質の表面に機能性残基を導入することにより、当該タンパク質に前記機能性残基に起因する機能を付与する人工タンパク質の製造方法も含まれる。上記機能性残基としては、例えば、糖鎖を挙げることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
さらに、上記金属錯体によれば、タンパク質のヒスチジン残基、アルギニン残基、および/またはシステイン残基が修飾されるので、当該タンパク質における上記アミノ酸残基の有無を判定することができる。したがって、本発明には、上記金属錯体または組成物を用いて、タンパク質におけるヒスチジン残基、アルギニン残基、および/またはシステイン残基の有無を判定するタンパク質の分析方法も含まれる。
上記アミノ酸残基の有無は、上記金属錯体または組成物とタンパク質とを反応させ、反応後のタンパク質をそのまま、もしくは当該タンパク質を適宜プロテアーゼ等で分解することにより得られるペプチドを質量分析することにより判定することができる。
〔2〕イオン化効率を向上させるためのキット
本発明は、タンパク質の質量分析におけるイオン化効率を向上させるための試薬を備えたキットを提供する。本発明に係るキットは、金属錯体を試薬として備えることが好ましく、上述したように、該金属錯体の有する配位子は、単座配位子または多座配位子のいずれでもよいが、錯体の安定性の観点から、三座配位子が好ましい。三座配位子としては、テルピリジン、ジエチレントリアミン、シッフ塩基、トリアザシクロアルカン、テトラキス(2’−アミノエチル)−1,2−ジアミノプロパン、オクタアザビシクロ[6.6.6]アイコサンなどが挙げられるが、官能基を導入しやすい配位子として、テルピリジンが好ましい。官能基としては、グアニジン(−NH−C(−NH)=NH )もしくはアミジン(−C(−NH)=NH )を有するもの(例えば、アルギニン)、または4級カチオン(−N(CH)を有するものが好ましいが、質量分析におけるイオン化の段階で開裂しないものであることが好ましく、4級アンモニウムが特に好ましい。本発明に係るキットに備えられる試薬(金属錯体)は、上記官能基を1つまたは複数個有する。
本発明に係る金属錯体において、上記金属錯体の金属元素は遷移元素または典型元素であることが好ましく、Pt、Pd、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、Ru、Rh、Ag、Au、OsまたはIrがより好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるためのキットにおいて、上記金属錯体は、以下の式
Figure 2006080210
によって示され、
ここで、Rは、Hまたは4級アンモニウムであり、Xは、PtまたはCuであることが好ましい。
本発明に係るキットは、タンパク質表面のアミノ酸側鎖の非共有電子対(ヒスチジン、アルギニン、システイン)と配位する金属錯体を試薬として利用してタンパク質表面に任意の機能性物質(例えば、糖鎖)を温和な条件で導入するためのものである。これによって、タンパク質にターゲット能および/または加水分解抵抗性を付与することができる。
すなわち、本発明に係るキットによれば、タンパク質に新たな機能を付与した人工タンパク質を創成するために用いることができる。したがって、本発明には、上記キットを用いて、タンパク質表面に機能性残基を導入することにより、人工タンパク質を創成する方法も含まれる。上記機能性残基としては、例えば、糖鎖を挙げることができるが、本発明はこれに限定されるものではない。
また、発明に係る金属錯体は、タンパク質のヒスチジン残基、アルギニン残基、および/またはシステイン残基を修飾するので、当該タンパク質における上記アミノ酸残基の有無を判定することができる。したがって、本発明には、上記キットを用いて、タンパク質におけるヒスチジン残基、アルギニン残基、および/またはシステイン残基の有無を判定するタンパク質の分析方法も含まれる。
〔3〕イオン化効率を向上させるための方法
本発明は、タンパク質の質量分析におけるイオン化効率を向上させるための方法を提供する。本発明に係る方法は、目的のタンパク質表面に有機残基誘導体を導入する工程を包含することが好ましく、該有機残基誘導体は、金属錯体であることが好ましい。すなわち、本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるための方法は、目的のタンパク質表面に存在するアミノ酸側鎖の非共有電子対と上記金属錯体とを配位させる工程を包含することが好ましい。
上述したように、該金属錯体の有する配位子は、単座配位子または多座配位子のいずれでもよいが、錯体の安定性の観点から、三座配位子が好ましい。三座配位子としては、テルピリジン、ジエチレントリアミン、シッフ塩基、トリアザシクロアルカン、テトラキス(2’−アミノエチル)−1,2−ジアミノプロパン、オクタアザビシクロ[6.6.6]アイコサンなどが挙げられるが、官能基を導入しやすい配位子として、テルピリジンが好ましい。官能基としては、グアニジン(−NH−C(−NH)=NH )もしくはアミジン(−C(−NH)=NH )を有するもの(例えば、アルギニン)、または4級カチオン(−N(CH)を有するものが好ましいが、質量分析におけるイオン化の段階で開裂しないものであることが好ましく、4級アンモニウムが特に好ましい。本発明に係るイオン化効率を向上させるための方法に用いる金属錯体は、上記官能基を1つまたは複数個有する。
本発明に係る金属錯体において、上記金属錯体の金属元素は遷移元素または典型元素であることが好ましく、Pt、Pd、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、Ru、Rh、Ag、Au、OsまたはIrがより好ましい。
本発明に係るタンパク質イオン化効率を向上させるためのキットにおいて、上記金属錯体は、以下の式
Figure 2006080210
によって示され、
ここで、Rは、Hまたは4級アンモニウムであり、Xは、PtまたはCuであることが好ましい。
本発明に係る方法は、タンパク質表面のアミノ酸側鎖の非共有電子対(ヒスチジン、アルギニン、システイン)と金属(Pt、Cuなど)の錯体との配位を利用するものであり、本発明に係る方法を使用すれば、タンパク質表面に任意の機能性物質(例えば、糖鎖)を温和な条件で導入することができる。これによって、タンパク質にターゲット能および/または加水分解抵抗性を付与することができる。
以下に、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、請求項および上記実施形態に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔実施例〕
(実施例1:タンパク質修飾用金属錯体の合成)
Figure 2006080210
テトラクロロ白金(II)酸カリウム100mgを、蒸留水1.6mlに溶解した後に酢酸2.4mlを添加して、室温にて攪拌した。この溶液に、1,5−シクロオクタジエンを0.1ml加えた後に加熱して、90℃で30分間攪拌した。その結果、白色結晶が析出した。この溶液を、減圧下で約1mlになるまで濃縮した後、減圧濾過によって結晶を得た。この結晶を、蒸留水、エタノール、およびジエチルエーテルを用いて洗浄した後、減圧下にて乾燥して、白金ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)の結晶59mgを得た。白金ジクロロ(1,5−シクロオクタジン)50mgを、フラスコ中にてN,N’−ジメチルホルムアミド4mlに溶解した。この溶液を50℃に加熱した後、2,2’:6’,2’’−テルピリジン31.1mlを加え、15分間攪拌した、この溶液を室温に戻した後、減圧濾過によって固体物質を除去した。得られた濾液を、減圧下にて濃縮した後に乾燥させて、化合物(1)(白金クロロ(2,2’:6’,2’’−テルピリジン))の結晶42.5mgを得た。この結晶をESI−Massによって確認した。
(実施例2:4級アンモニウムを有する白金錯体の合成)
Figure 2006080210
4’−クロロ−2,2’:6’,2’’−テルピリジン1g、水酸化カリウム280mgおよび1−アミノ−3−プロパノール0.32mlを、フラスコ内にてジメチルスルホキシド約5mlに溶解した。この溶液を90分間室温にて攪拌した後に加熱して、55℃で40時間攪拌した。この溶液を室温に戻し、0℃の蒸留水5mlを加えた。この溶液を減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーを用いて化合物(3)
Figure 2006080210
を精製した。NMRおよびMALDI−TOF Massによって同定した。化合物(3)422mgおよび炭酸カリウム300mgをフラスコ中で乾燥させた後にクロロホルム15mlに溶解させた。フラスコ内の気体を窒素に置換し、過剰量のヨウ化メチルを少量ずつ添加しながら室温で約6時間攪拌した。セライトを用いてこの溶液を減圧濾過することによって、炭酸カリウムを除去した。得られた濾液を濃縮し、減圧下にて乾燥させて、化合物(4)
Figure 2006080210
を381mg得た。化合物(4)を、ニトロメタン20mlに溶解した後、テトラクロロ白金(II)酸カリウム218mgおよびフッ化銀244mgを添加した。この溶液を110℃に加熱した後21時間攪拌し、次いで減圧濾過して溶液中の固体物質を除去した。濾液を濃縮した後、ジエチルエーテルを少量ずつ添加することによって生成物を析出させた後、再度減圧濾過を行って化合物(2)208mgを得た。
(実施例3:化合物(1)および(2)のタンパク質への導入、ならびにCSI−TOF Massによるイオン化効率の比較)
ガラクトース転位酵素(TOYOBO)(以下、GalTと称する)を、20mM酢酸アンモニウム緩衝液(pH7)に置換して、13μMのタンパク質溶液を調整した。このタンパク質溶液100μlに、タンパク質に対して1等量の化合物(1)または2等量の化合物(2)を添加した後、室温で4時間攪拌した。これらの溶液を、Microcon YM−10(Millipore)を用いて限外濾過し、未反応の化合物(1)または(2)を除去した。MS−T100CS(日本分光)を用いて、これらのタンパク質溶液の質量分析を行った。測定条件を以下に示す:加速電圧−7kV、ニードル電圧2kV、オレフィス電圧80V、分解能6000(半値全幅)、ガス流速3l/分、脱溶媒室温度200℃、100℃、80℃、50℃、10℃。
化合物(1)で修飾されたGalTについて、脱溶媒室温度200℃、80℃、10℃の条件下で質量分析を行った(図1)。得られたスペクトルのデコンボリューション処理を行い、タンパク質の一部が化合物(1)によって修飾されていることを確認した(図2)。得られたデータからGalTおよび修飾されたGalTのそれぞれのピーク面積を求めた。200℃にて測定した値を1とした場合のグラフを図3に示す。さらに、各温度条件下でのGalTおよび修飾されたGalTの面積比のグラフを図4に示す。
化合物(2)で修飾されたGalTについて、脱溶媒室温度200℃、100℃、50℃、10℃の条件下で質量分析を行った(図5)。得られたスペクトルのデコンボリューション処理を行い、タンパク質の一部が化合物(2)で修飾されていることを確認した(図6)。得られたデータに基づいて、GalTおよび修飾されたGalTのそれぞれのピーク面積を求めた。200℃にて測定した値を1とした場合のグラフを図7に示す。さらに、各温度条件下でのGalTおよび修飾されたGalTの面積比のグラフを図8に示す。
図2および図6より、GalTおよびそれぞれ1つの化合物(1)または化合物(2)で修飾されたGalTのピークを確認した。この結果より、白金錯体またはテルピリジンを用いることによって、タンパク質を中性条件下で修飾することができることがわかった。すなわち、テルピリジンを有する種々の分子を用いれば、温和な条件下でのタンパク質修飾法を提供することができる。
図3および図7より、脱溶媒室温度の変化によってタンパク質のピーク面積が変化していること、温度低下に伴ってピーク面積が低下すること、およびGalTでの修飾の有無によって温度低下に伴うピーク面積低下の割合が異なることが確認された。
図4および図8より、温度低下に伴って修飾タンパク質のピーク面積比が増大することがわかった。この理由としては、修飾に用いた白金錯体または4級アミンの有するカチオンが分子イオン化を促進していることが考えられる。
図10および図12より、修飾の有無にかかわらず、GalTがUDPまたはUDP−Galと複合体を形成していることが確認された。この結果より、修飾されたGalTもまた、タンパク質の酵素活性部位を保存していることがわかった。
これらの結果より、白金錯体を利用した化合物(1)および(2)は、温和な条件下においてタンパク質の活性を保持したまま修飾することができることがわかった。さらに、修飾したGalTは、未修飾のものと比較してCSI−Massでのイオン化効率の低下が軽減された。これらの化合物の修飾を利用すれば、CSI−Mass状態でのタンパク質−リガンド分子複合体の測定またはスクリーニングを高感度で行うことができる。
発明を実施するための最良の形態の項においてなされた具体的な実施形態または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する特許請求事項の範囲内で、いろいろと変更して実施することができるものである。
タンパク質の質量分析におけるイオン化効率は、個々のタンパク質に固有の性質(例えば、タンパク質の分子量および/または等電点など)に依存することが多い。イオン化効率を向上させ得る構造を有する化合物を本発明に係る方法によって導入することによって、タンパク質の性質に依存することなくタンパク質を高感度で検出することができる。これによって、タンパク質相互作用を高速かつ高感度で解析することができる。また、タンパク質表面に糖鎖などの機能性残基を導入することによって、タンパク質の機能改変および/または多機能化が可能となり、人工糖タンパク質の新規創成を実現することができる。

Claims (25)

  1. タンパク質イオン化効率を向上させるための方法であって、目的のタンパク質表面に有機残基誘導体を導入する工程を包含することを特徴とする、方法。
  2. 前記有機残基誘導体が金属錯体であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記金属錯体の配位子が三座配位子であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 前記金属錯体の配位子がテルピリジンであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  5. 前記金属錯体の金属元素が遷移元素または典型元素であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  6. 前記金属錯体の金属元素がPt、Pd、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、Ru、Rh、Ag、Au、OsまたはIrであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  7. 前記金属錯体が4級アンモニウムを有することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  8. 前記金属錯体が、以下の式
    Figure 2006080210
    によって示され、
    ここで、Rは、Hまたは4級アンモニウムであり、Xは、PtまたはCuであることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  9. 目的のタンパク質表面に存在するアミノ酸側鎖の非共有電子対と前記金属錯体とを配位させる工程を包含することを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  10. 三座配位子を有する金属錯体を備えることを特徴とする、タンパク質イオン化効率を向上させるためのキット。
  11. 前記配位子がテルピリジンであることを特徴とする、請求項10に記載のキット。
  12. 前記金属錯体の金属元素が遷移元素または典型元素であることを特徴とする、請求項10に記載のキット。
  13. 前記金属錯体の金属元素がPt、Pd、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、Ru、Rh、Ag、Au、OsまたはIrであることを特徴とする、請求項10に記載のキット。
  14. 前記金属錯体が4級アンモニウムを有することを特徴とする、請求項10に記載のキット。
  15. 前記金属錯体が、以下の式
    Figure 2006080210
    によって示され、
    ここで、Rは、Hまたは4級アンモニウムであり、Xは、PtまたはCuであることを特徴とする、請求項10に記載のキット。
  16. 三座配位子を有することを特徴とする、金属錯体。
  17. 前記配位子がテルピリジンであることを特徴とする、請求項16に記載の金属錯体。
  18. 前記金属錯体の金属元素が遷移元素または典型元素であることを特徴とする、請求項16に記載の金属錯体。
  19. 前記金属錯体の金属元素がPt、Pd、Fe、Co、Ni、Cu、Cr、Ru、Rh、Ag、Au、OsまたはIrであることを特徴とする、請求項16に記載の金属錯体。
  20. 4級アンモニウムを有することを特徴とする、請求項16に記載の金属錯体。
  21. 以下の式
    Figure 2006080210
    によって示され、
    ここで、Rは、Hまたは4級アンモニウムであり、Xは、PtまたはCuであることを特徴とする、請求項16に記載の金属錯体。
  22. 請求項16〜21のいずれか1項に記載の金属錯体を含み、タンパク質の質量分析におけるイオン化効率を向上させることを特徴とする組成物。
  23. 質量分析において、検出感度を向上させるために用いられることを特徴とする請求項22に記載の組成物。
  24. 請求項10〜15のいずれか1項に記載のキット、請求項16〜21のいずれか1項に記載の金属錯体、または請求項22に記載の組成物を用いて、
    タンパク質の表面に機能性残基を導入することによって、当該タンパク質に前記機能性残基に起因する機能を付与することを特徴とする人工タンパク質の製造方法。
  25. 請求項10〜15のいずれか1項に記載のキット、請求項16〜21のいずれか1項に記載の金属錯体、または請求項22に記載の組成物を用いて、タンパク質におけるヒスチジン残基、アルギニン残基、および/またはシステイン残基の有無を判定することを特徴とするタンパク質の分析方法。
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