JP4186532B2 - 新規な金属錯体、及びそれを用いるタンパク質のアミノ酸配列決定方法 - Google Patents

新規な金属錯体、及びそれを用いるタンパク質のアミノ酸配列決定方法 Download PDF

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    • G01N33/6818Sequencing of polypeptides

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列決定試薬として有用な新規な金属錯体、及びそれを用いるタンパク質又はペプチドのアミノ酸配列決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
タンパク質のN末端からのアミノ酸配列決定法として、フェニルイソチオシアネート(PITC)でタンパク質のN末端アミノ酸を標識し、N末端アミノ酸を2−アニリノ−5−チアゾリノン誘導体として脱離させ、これを3−フェニルチオヒダントイン誘導体(PTHアミノ酸)に変換し、この最終生成物である3−フェニルチオヒダントイン誘導体を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分析してアミノ酸を同定する各工程を有するエドマン法が一般的に行われている。HPLCによるアミノ酸のフェニルチオヒダントイン誘導体の分析は、通常269nmのUV吸収を用いて行われるが、その吸光係数が小さく検出感度は低い。また、エドマン反応自身が時間を要するものである。
【0003】
また、エドマン法の改良法として、PITCの代わりにフルオレセインイソチオシアネートなどの蛍光物質を用いて、タンパク質のN末端アミノ酸を標識し、タンパク質のN末端からのアミノ酸配列を決定する方法も報告されている。しかし、この方法においても、蛍光物質による標識後に得られる最終生成物の蛍光強度が小さく検出感度が低いという問題や、最終生成物の安定性が低いという問題がある。
【0004】
一方、質量分析装置を用いるタンパク質のアミノ酸配列決定法としては、LCMSのタンデムマススペクトロメトリー(CID)による de novo配列解析や、MALDI TOFMSのPSD (Post Source Decay)による de novo配列解析が活発に研究されている。例えば、Charge Remote Fragmentation of PeptidesFollowing Attachment of a Fixed Positive Charge: A Matrix-Assisted Laser Desorption/Ionization Postsource Decay Study, Pao-Chi Liao et al., J Am Soc Mass Spectrom 1997, 8, 501-509 、A method for high-sensitivity peptide sequencing using postsource decay matrix-assisted laser desorption ionization, T.Keough et al., Proc.Natl. Acad. Sci. USA, Vol. 96, pp. 7131-7136 (1999)、Peptide sequencing of charged derivatives by postsource decay MALDI mass spectrometry, B. Spengler et al., International Journal of Mass Spectrometry and Ion Processes 169/170(1997) 127-140 等である。しかしながら、従来の質量分析装置を用いる方法では、目的とするイオンのみを、種々生成する可能性のあるイオン種(b、y、c、z、a、x)の中から高感度に検出する方法は未だ完成されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような情況から、質量分析装置を用いて、迅速且つ高感度なタンパク質又はペプチドのアミノ酸配列を決定する方法の開発が望まれる。
【0006】
本発明の目的は、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列決定試薬として有用な新規な金属錯体を提供することにある。また、本発明の目的は、新規な金属錯体を含むタンパク質又はペプチドのアミノ酸配列決定試薬を提供することにある。さらに、本発明の目的は、新規な金属錯体を用いるタンパク質又はペプチドのアミノ酸配列決定方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、アミノ酸配列決定試薬として、タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基あるいはC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と共有結合を形成可能な官能基を有する金属錯体を用いて、金属錯体の官能基と、タンパク質又はペプチドの前記アミノ基あるいは前記カルボキシル基とが、質量分析におけるイオン化の段階で開裂しない共有結合を形成した金属錯体誘導体を得て、得られた金属錯体誘導体を質量分析法により解析することによって、迅速且つ高感度な解析が行い得ることを見いだし、本発明に到達した。
【0008】
本発明には、次の発明が含まれる。
(1) タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基あるいはC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と共有結合を形成可能な官能基を有し、
タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基あるいはC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と、前記官能基との間で形成される共有結合は、質量分析におけるイオン化の段階で開裂しないものである金属錯体。
【0009】
(2) タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基あるいはC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と共有結合を形成可能な官能基を有する配位子を有する、前記(1)の金属錯体。
【0010】
(3) 金属錯体の金属元素は、遷移金属及び典型金属から選ばれる、前記(1)又は(2)の金属錯体。
(4) 金属錯体の配位数は、2、3、4、5又は6である、前記(1)〜(3)のうちのいずれかの金属錯体。
(5) 金属錯体の配位子は、単座配位子又は多座配位子である、前記(1)〜(4)のうちのいずれかの金属錯体。
【0012】
) タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基と共有結合を形成可能な官能基が、前記アミノ基の求核反応により共有結合を形成可能な官能基である、前記(1)〜()のうちのいずれかの金属錯体。
【0013】
) タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基と共有結合を形成可能な官能基が、−CO−OR基(ここで、RはH又は活性エステル形成基を表す。)である、前記(1)〜()のうちのいずれかの金属錯体。
【0014】
) 下記一般式(I):
(L)m M(L) (I)
〔式中、Mは遷移金属を表し、Lは置換基:−CO−OR基(ここで、RはH又は活性エステル形成基を表す。)又は−R−CO−OR基(ここで、Rはアリーレン基又はアルキレン基を表し、RはH又は活性エステル形成基を表す。)を有する配位子を表し、Lは配位子を表し、mはLの数であり0、1、2、3、4又は5を表す。〕
で示される、前記(1)〜()のうちのいずれかの金属錯体。
【0015】
) 下記一般式(II):
【化3】
Figure 0004186532
〔式中、Mは遷移金属を表し、RはH又は下記式:
【化4】
Figure 0004186532
のいずれかで表される活性エステル形成基を表す。〕
で示される、前記(1)〜()のうちのいずれかの金属錯体。
【0016】
10) タンパク質又はペプチドのC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と共有結合を形成可能な官能基が、前記カルボキシル基への求核反応により共有結合を形成可能な官能基である、前記(1)〜()のうちのいずれかの金属錯体。
【0017】
11) タンパク質又はペプチドのC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と共有結合を形成可能な官能基が、−NH基又は−NHNH基である、前記(1)〜()、(10)のうちのいずれかの金属錯体。
【0018】
12) 下記一般式(III) :
(L)m M(L) (III)
〔式中、Mは遷移金属を表し、Lは置換基:−NH基、−NHNH基、−R−NH基又は−R−NHNH基(ここで、Rはアリーレン基又はアルキレン基を表す。)を有する配位子を表し、Lは配位子を表し、mはLの数であり0、1、2、3、4又は5を表す。〕
で示される、前記(1)〜()、(10)、(11)のうちのいずれかの金属錯体。
【0019】
13) 前記(1)〜(12)のうちのいずれかの金属錯体を含む、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列決定試薬。
【0020】
14) 前記(1)〜(12)のうちのいずれかの金属錯体を用いて、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列を決定する方法。
【0021】
15) 前記(1)〜(12)のうちのいずれかの金属錯体をアミノ酸配列を決定すべきタンパク質又はペプチド(A)と反応させ、金属錯体の官能基と、タンパク質又はペプチド(A)のN末端アミノ酸残基のアミノ基あるいはC末端アミノ酸残基のカルボキシル基とが共有結合を形成した金属錯体誘導体(B)を得て、
金属錯体誘導体(B)を質量分析法により解析し、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列を決定する方法。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は、錯体1分子中に、タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基あるいはC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と共有結合を形成可能な1つの官能基を有する金属錯体であり、通常は、前記官能基は金属錯体の配位子中に含まれる。例えば、前記官能基は、フェニレン基等のアリーレン基や、アルキレン基等を介して金属錯体の配位子中に含まれる。
【0023】
金属錯体の金属元素は遷移金属及び典型金属の中から選ばれる。遷移金属としては、例えば、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Ag、Ta、W、Os、Ir、Pt、Au等が挙げられる。典型金属としては、例えば、Zn、Al、As、Si、P等が挙げられる。これらのうち、好ましい金属としては、Ru、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Rh、Pd、Os、Ir、Pt等が挙げられる。
【0024】
金属錯体の配位数は、2、3、4、5又は6のいずれでもよいが、錯体の安定性の観点から、配位数6が好ましい。
【0025】
また、金属錯体の配位子は、単座配位子又は多座配位子のいずれでもよい。単座配位子としては、アミン(イミダゾール等の環状アミンを含む)、ピリジン、、カルボン酸などのオキソ配位子、ハロゲン等が挙げられる。多座配位子のうち、二座配位子としては、ビピリジン、シッフ塩基、フェナントリン、オルトベンゾキノン誘導体、核酸塩基等が挙げられる。三座配位子としては、ジエチレントリアミン、ターピリジン、シッフ塩基、トリアザシクロアルカン、テトラキス(2'−アミノエチル)−1,2 −ジアミノプロパン、オクタアザビシクロ[6.6.6] アイコサン等が挙げられる。四座配位子としては、ポルフィリン及びその誘導体、フタロシアニン及びその誘導体、テトラアザシクロアルカン等が挙げられる。五座配位子としては、アミノアルキル・テトラアザシクロアルカン等が挙げられる。6座配位子としては、トリ(アミノアルキル)トリアザシクロアルカン、1,14−ジアミノ−3,6,9,12−テトラアザテトラデカン等が挙げられる。これらのうち、前記官能基を導入しやすく好ましい配位子として、ターピリジン、ビピリジン、ポルフィリン及びその誘導体(例えば、テトラフェニルポルフィリン)、フタロシアニン及びその誘導体等が挙げられる。
【0026】
本発明において、タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基あるいはC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と、前記官能基との間で形成される共有結合は、質量分析におけるイオン化の段階で開裂しないものである。イオン化の段階で開裂する共有結合であれば、後述する本発明の質量分析法を用いたアミノ酸配列決定方法に利用することは困難である。
【0027】
まず、タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基と共有結合を形成可能な官能基を有する金属錯体(第1タイプ)について説明する。
【0028】
この場合、金属錯体の官能基は、タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基の求核反応により共有結合を形成可能なものである。例えば、金属錯体の官能基は、−CO−OR1基で表される。ここで、R1はH又は活性エステル形成基である。
【0029】
従って、例えば、金属錯体は、一般式(I)で示される。
(L2)m M(L1) (I)
式(I)中、Mは上記の遷移金属を表し、L1は置換基:−CO−OR1基(ここで、R1は前記と同義である。)又は−R2−CO−OR1基(ここで、R2はアリーレン基又はアルキレン基を表し、R1は前記と同義である。)を有する配位子を表し、L2は配位子を表し、mはL2の数であり0、1、2、3、4又は5を表す。R2のアリーレン基としては、フェニレン基が挙げられ、アルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン基等の低級アルキレン基が挙げられる。アミノ基からの求核反応の受けやすさを考慮すると、R2はフェニレン基が好ましい。好ましい金属としては、Ru、Cr、Fe、Co、Ni、Cu、Rh、Pd、Os、Ir、Pt等が挙げられる。
【0030】
好ましい金属錯体として、一般式(II)で示されるものが挙げられる。
【0031】
【化5】
Figure 0004186532
【0032】
式(II)中、Mは上記の遷移金属を表し、R1はH又は次に例示する活性エステル形成基を表す。活性エステル形成基は、アミノ基からの求核反応が起こればよく、これらに限定されることはない。好ましい金属としては、Ru、Os、Rh等が挙げられる。
【0033】
【化6】
Figure 0004186532
【0034】
金属錯体の官能基として、イソシアネート基、イソチオシアネート基も考えられるが、これら官能基とタンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基との間で形成される共有結合は、質量分析におけるイオン化の段階で開裂しやすく、後述する本発明の質量分析法を用いたアミノ酸配列決定方法に利用するには不向きである。
【0035】
本発明の上記官能基を有する金属錯体は、まず、1つの上記官能基を有する配位子を調製し、次に、この配位子と、必要により上記官能基を有しない他の配位子とを、金属に配位させて合成することができる。例えば、前記一般式(II)に示される金属錯体の場合、まず、p−カルボキシルフェニル基が、4位に導入された2,2':6'2''−ターピリジンを調製する。次に、カルボキシルフェニル基が導入された2,2':6'2''−ターピリジンと、官能基が導入されていない2,2':6'2''−ターピリジンとを、金属Mに配位させて、カルボキシルフェニル基を有するビス(ターピリジン)金属錯体(一般式(II)においてR1=H)を得る。一般式(II)においてR1=活性エステル形成基の金属錯体を得るには、得られたR1=Hの金属錯体に、カルボキシル基を活性エステル化する試薬(一般式R1−OH、具体的には例えば、Nヒドロキシスクシンイミド等)を縮合剤を用いて縮合させるとよい。
【0036】
本発明の金属錯体の同定は、核磁気共鳴スペクトル、可視紫外吸収スペクトル、質量分析等により行うことができる。
【0037】
次に、タンパク質又はペプチドのC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と共有結合を形成可能な官能基を有する金属錯体(第2タイプ)について説明する。
【0038】
この場合、金属錯体の官能基は、タンパク質又はペプチドのC末端アミノ酸残基のカルボキシル基への求核反応により共有結合を形成可能なものである。例えば、金属錯体の官能基は、−NH2基又は−NHNH2基である。
【0039】
従って、例えば、金属錯体は、一般式(III) で示される。
(L2)m M(L3) (III)
式(III) 中、Mは上記の遷移金属を表し、L3は置換基:−NH2基、−NHNH2基、−R2−NH2基又は−R2−NHNH2基(ここで、R2はアリーレン基又はアルキレン基を表す。)を有する配位子を表し、L2は配位子を表し、mはL2の数であり0、1、2、3、4又は5を表す。R2のアリーレン基としては、フェニレン基が挙げられ、アルキレン基としては、メチレン、エチレン、プロピレン基等の低級アルキレン基が挙げられる。カルボキシル基への求核反応の容易さを考慮すると、R2は低級アルキレン基が好ましい。好ましい金属としては、Ru、Os、Rh等が挙げられる。従って、好ましい金属錯体としては、L3:4位にアミノエチル基を有する2,2':6'2''−ターピリジン、L2:2,2':6'2''−ターピリジン(m=1)、M:Ru、Os又はRhであるものが挙げられる。また、L3:4位にアミノフェニル基を有する2,2':6'2''−ターピリジン、L2:2,2':6'2''−ターピリジン(m=1)、M:Ru、Os又はRhであるものも、好ましい金属錯体として挙げられる。
【0040】
本発明の上記官能基を有する金属錯体(第2タイプ)の合成及び同定は、上記第1タイプの金属錯体の場合と同様に行うことができる。
【0041】
本発明の前記官能基を有する金属錯体は、質量分析法による、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列決定試薬として非常に有用である。すなわち、本発明は、前記官能基を有する金属錯体を用いて、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列を決定する方法にも関する。
【0042】
本発明のアミノ酸配列決定方法は、本発明の前記官能基を有する第1タイプの金属錯体をアミノ酸配列を決定すべきタンパク質又はペプチド(A)と反応させ、金属錯体の官能基と、タンパク質又はペプチド(A)のN末端アミノ酸残基のアミノ基とが共有結合を形成した金属錯体誘導体(B)を得て、得られた金属錯体誘導体(B)を質量分析法により解析し、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列を決定する方法である。
【0043】
本発明のアミノ酸配列決定方法は、本発明の前記官能基を有する第2タイプの金属錯体をアミノ酸配列を決定すべきタンパク質又はペプチド(A)と反応させ、金属錯体の官能基と、タンパク質又はペプチド(A)のC末端アミノ酸残基のカルボキシル基とが共有結合を形成した金属錯体誘導体(B)を得て、得られた金属錯体誘導体(B)を質量分析法により解析し、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列を決定する方法である。
【0044】
第1タイプの金属錯体を用いたアミノ酸配列決定方法についてより詳しく説明する。次の化学式には、金属錯体として、一般式(II)に属するルテニウム錯体(1) を用いた場合が示される。
【0045】
【化7】
Figure 0004186532
【0046】
ルテニウム錯体(1) とアミノ酸配列を決定すべきタンパク質又はペプチド(A)とをジメチルホルムアミド等の適切な溶媒中で反応させ、ルテニウム錯体(1)の活性エステル基と、タンパク質又はペプチド(A)のN末端アミノ酸残基のアミノ基とがアミド結合を形成したルテニウム錯体誘導体(B)を得る。得られたルテニウム錯体誘導体(B)を含む反応溶液をメタノール等の適切な希釈溶媒で希釈して、質量分析法により測定する。ルテニウム錯体誘導体(B)の形成されたアミド結合はイオン化の段階で開裂せず、ルテニウム錯体含有イオンのイオン化効率が高いためa系列及びb系列イオンが主として観測される。ルテニウム原子の同位体分布の特徴からa系列及びb系列イオンが非常に見やすい。
【0047】
質量分析法としては、特に限定されないが、LCMS法、MALDI−TOFMS法を採用するとよい。LCMS法:液体クロマトグラフィー質量分析法、MALDI法:マトリックス支援レーザー脱離イオン化法 (Matrix-Assisted Laser Desorption/Ionization)、TOFMS法:飛行時間型質量分析法 (Time of Flight Mass Spectrometry)
【0048】
第2タイプの金属錯体を用いた場合には、金属錯体の−NH2基又は−NHNH2基等の官能基と、タンパク質又はペプチドのC末端アミノ酸残基のカルボキシル基とが求核反応により共有結合を形成し、ルテニウム錯体誘導体(B)を得る。ルテニウム錯体誘導体(B)を含む反応溶液をメタノール等の適切な希釈溶媒で希釈して、質量分析法により測定する。ルテニウム錯体誘導体(B)の形成された共有結合はイオン化の段階で開裂せず、ルテニウム錯体含有イオンのイオン化効率が高いため系列及び系列イオンが主として観測される。ルテニウム原子の同位体分布の特徴から系列及び系列イオンが非常に見やすい。
【0049】
本発明のアミノ酸配列決定方法は、エドマン反応による配列解析法に比べ、非常に迅速且つ高感度(約100fmol)である。
【0050】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0051】
[実施例1:金属錯体の合成]
この例では、前記化7の式(1) に示されるルテニウム錯体を以下のようにして合成した。2,2':6'2''−ターピリジンをtpyと表記する。
【0052】
[(tpy)RuCl]を文献(D.P.Sullivan et al., Inorg. Chem., 1980, 19, 1404-1407)の方法により合成した。4'-(4-カルボキシルフェニル)−2,2':6'2''−ターピリジン(tpy-C6H4-COOH )を文献(G.D.Storrier et al., Inorg. Chim. Acta., 1999, 284, 76-84 )の方法により調製した。
【0053】
[(tpy)RuCl] 200mg(0.45mmol)、tpy-C6H4-COOH 160mg(0.45mmol)、及びトリエチルアミン1.0mL(7.2mmol)をエタノール100mL中で、アルゴン雰囲気下、18時間還流した。得られた反応液を減圧濃縮・乾固した。これにメタノールを注ぎ、メタノール可溶部を集め、セファデックスSephadex LH-20 のカラムを用いて精製した。精製物を一旦乾固し、水に溶解させ、その後、この水溶液にNH4PF6水溶液を加え、生じた沈殿を濾取し、水洗後乾燥し、[(tpy)Ru(tpy-C6H4-COOH)](PF6)2(115mg、収率45%)を得た。
【0054】
[(tpy)Ru(tpy-C6H4-COOH)](PF6)2 30mg(0.03mmol)と、N−ヒドロキシスクシンイミド30mg(0.26mmol)をアセトニトリル3mLに溶解し、この溶液にWSCD 0.1mL(0.55mmol)を氷冷下加え、一夜間攪拌した。得られた反応液を減圧濃縮し、その後、濃縮物に酢酸エチルを加え、生じた沈殿を濾取し、酢酸エチルで洗浄後、減圧乾燥し、[(tpy)Ru(tpy-C6H4-CO-NSu)](PF6)2(30mg、収率90%)を得た。
【0055】
なお、WSCDは水溶性カルボジイミドであって、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミドである。−NSuはスクシンイミド基を表す。
【0056】
[(tpy)Ru(tpy-C6H4-CO-NSu)](PF6)2の同定データ:
1H NMR(303K、dimethyl sulfoxide-d6):δ2.94(brs,4H,HSU),7.27(m,4H,H5A,H5B),7.46(d,2H,J=5.6Hz,H6A),7.54(d,2H,J=5.2Hz,H6B),8.02(t,2H,J=8.0Hz,H4A),8.08(t,2H,J=7.6Hz,H4B),8.46(d,2H,J=8.4Hz,HO),8.55(t,1H,J=8.0Hz,H4'B),8.70(d,2H,J=8.8Hz,Hm),8.84(d,2H,J=8.4Hz,H3B),9.11(t,2H,J=7.6Hz,H3A,H3 'B),9.58(s,2H,H3'A)
ESI−MS m/z for C412974Ru M2+ calcd. 392.4,found.392.4, [M+PF6]+ calcd. 929.7,found.929.7
【0057】
[実施例2:アミノ酸配列決定]
この例では、実施例1で合成されたRu錯体(1) を用いて、アミノ酸配列決定を行った。アミノ酸サンプルとして、H−Gly−Gly−Tyr−Arg−OHを用いた。
【0058】
化7を参照して、試薬(Ru錯体(1) )と、当量のH−Gly−Gly−Tyr−Arg−OHとをN,N’−ジメチルホルムアミドに溶解し、室温で一夜間攪拌し、反応させた。
【0059】
式(B) で示されるRu錯体誘導体を含む反応溶液をメタノールで希釈し、LCMS(ESIMS)測定した。図1〜4に得られたLC−MS/MSデータ(イオントラップ)チャートを示す(縦軸:相対強度(%))。これらの図中の表記、及び以下の説明については、化7に示されているように、式(B) のRu錯体誘導体のフェニレン基を含む配位子までの部分が便宜的にRuとして表されている。
【0060】
図1において、(a)は、上記で調製されたRu錯体誘導体(B) Ru−CO−Gly−Gly−Tyr−Arg−OHのESIMSチャートであり、(b)は、このピークをペアレントイオン(親イオン)としてMS2を行った結果のチャートである。
図2において、(a)は、MS2のチャートであり、(b)は、MS2のピークをペアレントイオンとしてMS3を行った結果のチャートである。
同様に、図3において、(a)は、MS3のチャートであり、(b)は、MS3のピークをペアレントイオンとしてMS4を行った結果のチャートである。
同様に、図4において、(a)は、MS4のチャートであり、(b)は、MS4のピークをペアレントイオンとしてMS5を行った結果のチャートである。
【0061】
これらの結果から、実施例1で合成されたRu錯体(1) を用いて、アミノ酸配列決定が容易に高感度に行えることが明らかである。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列決定試薬として有用な新規な金属錯体が提供され、新規な金属錯体を含むタンパク質又はペプチドのアミノ酸配列決定試薬が提供される。
【0063】
さらに、本発明によれば、新規な金属錯体を用いる質量分析法によるタンパク質又はペプチドのアミノ酸配列決定方法が提供される。本発明のアミノ酸配列決定方法は、迅速に且つ高感度で行うことができる点で非常に優れている。
【0064】
【配列表】
Figure 0004186532
Figure 0004186532

【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で得られたESIMSチャートである。
【図2】 実施例で得られたESIMSチャートである。
【図3】 実施例で得られたESIMSチャートである。
【図4】 実施例で得られたESIMSチャートである。

Claims (15)

  1. タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基あるいはC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と共有結合を形成可能な官能基を有し、
    タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基あるいはC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と、前記官能基との間で形成される共有結合は、質量分析におけるイオン化の段階で開裂しないものである金属錯体。
  2. タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基あるいはC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と共有結合を形成可能な官能基を有する配位子を有する、請求項1に記載の金属錯体。
  3. 金属錯体の金属元素は、遷移金属及び典型金属から選ばれる、請求項1又は2に記載の金属錯体。
  4. 金属錯体の配位数は、2、3、4、5又は6である、請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の金属錯体。
  5. 金属錯体の配位子は、単座配位子又は多座配位子である、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の金属錯体。
  6. タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基と共有結合を形成可能な官能基が、前記アミノ基の求核反応により共有結合を形成可能な官能基である、請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の金属錯体。
  7. タンパク質又はペプチドのN末端アミノ酸残基のアミノ基と共有結合を形成可能な官能基が、−CO−OR基(ここで、RはH又は活性エステル形成基を表す。)である、請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の金属錯体。
  8. 下記一般式(I):
    (L)m M(L) (I)
    〔式中、Mは遷移金属を表し、Lは置換基:−CO−OR基(ここで、RはH又は活性エステル形成基を表す。)又は−R−CO−OR基(ここで、Rはアリーレン基又はアルキレン基を表し、RはH又は活性エステル形成基を表す。)を有する配位子を表し、Lは配位子を表し、mはLの数であり0、1、2、3、4又は5を表す。〕
    で示される、請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の金属錯体。
  9. 下記一般式(II):
    Figure 0004186532
    〔式中、Mは遷移金属を表し、RはH又は下記式:
    Figure 0004186532
    のいずれかで表される活性エステル形成基を表す。〕
    で示される、請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の金属錯体。
  10. タンパク質又はペプチドのC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と共有結合を形成可能な官能基が、前記カルボキシル基への求核反応により共有結合を形成可能な官能基である、請求項1〜のうちのいずれか1項に記載の金属錯体。
  11. タンパク質又はペプチドのC末端アミノ酸残基のカルボキシル基と共有結合を形成可能な官能基が、−NH基又は−NHNH基である、請求項1〜10のうちのいずれか1項に記載の金属錯体。
  12. 下記一般式(III) :
    (L)m M(L) (III)
    〔式中、Mは遷移金属を表し、Lは置換基:−NH基、−NHNH基、−R−NH基又は−R−NHNH基(ここで、Rはアリーレン基又はアルキレン基を表す。)を有する配位子を表し、Lは配位子を表し、mはLの数であり0、1、2、3、4又は5を表す。〕
    で示される、請求項1〜1011のうちのいずれか1項に記載の金属錯体。
  13. 請求項1〜12のうちのいずれか1項に記載の金属錯体を含む、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列決定試薬。
  14. 請求項1〜12のうちのいずれか1項に記載の金属錯体を用いて、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列を決定する方法。
  15. 請求項1〜12のうちのいずれか1項に記載の金属錯体をアミノ酸配列を決定すべきタンパク質又はペプチド(A)と反応させ、金属錯体の官能基と、タンパク質又はペプチド(A)のN末端アミノ酸残基のアミノ基あるいはC末端アミノ酸残基のカルボキシル基とが共有結合を形成した金属錯体誘導体(B)を得て、
    金属錯体誘導体(B)を質量分析法により解析し、タンパク質又はペプチドのアミノ酸配列を決定する方法。
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