JPWO2006070549A1 - シューズのソール構造体 - Google Patents

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Abstract

ソール前足部の屈曲性およびクッション性を向上できるソール構造体を提供する。上部プレート2と、上部プレート2の下方において上部プレート2との間に一定の空隙Sを隔てて配置された下部プレート3とからソール構造体1を構成する。下部プレート3は、上部プレート2の側に突出する複数の凸部30を有しており、下部プレート3の前後方向の経路長L1は、上部プレート2の前後方向の経路長L2よりも長くなっており、具体的には、下部プレート3の経路長L1は、上部プレート2の経路長L2の40〜60%長くなっている。

Description

本発明は、シューズのソール構造体に関し、詳細には、ソール前足部のクッション性および屈曲性を向上させるための構造の改良に関する。
シューズのソール構造において、クッション性を確保しつつ、屈曲性を向上させるものとして、特開2003−339405号公報に示すようなものが提案されている。同公報に示すソール構造体は、踵部領域から前足部領域まで延設された波形プレートの上下に上部プレートおよび下部プレートを配設した構造を有している。
この場合には、波形プレートと上下部プレートとの間の複数の空洞部によって、クッション性が確保されている。また、この場合には、ソール中足部において、波形プレートが紡錘状の2層構造からなるシャンク部を有しており、このようなシャンク部の存在により、ソール中足部の屈曲変形が抑制される結果、ソール前足部の屈曲性が相対的に向上している。
しかしながら、前記従来の構成では、ソール前足部においても3層からなるプレート構造を採用しているので、ソール前足部の屈曲の際に、下部プレートが波形プレートの前後方向の伸縮を規制するように作用しており、このため、ソール前足部の屈曲性を向上させるにも限界があった。また、同様に、下部プレートの存在によって、空洞部の変形も規制されるため、ソール前足部のクッション性を向上させるにも限界があった。
本発明は、ソール前足部の屈曲性およびクッション性を向上させることができるソール構造体を提供することを目的としている。
本発明に係るシューズのソール構造体は、ソール構造体の前足部領域の上側に配設された上部プレートと、前足部領域の下側に配設され、上部プレートとの間に一定の空隙を有する下部プレートとを備えている。下部プレートの前後方向の経路長は、上部プレートの前後方向の経路長よりも長くなっている。
本発明によれば、下部プレートの前後方向の経路長を上部プレートの前後方向の経路長よりも長くしたことにより、ソール前足部の屈曲変形の際には、下部プレートがソール前足部の屈曲変形を阻害することはなく、これにより、ソール前足部の屈曲性を向上できる。
これに対して、下部プレートの経路長を上部プレートの経路長よりも短くした場合および双方の経路長を同じ長さにした場合には、ソール前足部の屈曲変形の際に、下部プレートが上部プレートの変形を規制するように作用し、その結果、ソール前足部の屈曲性が阻害されるようになる。
さらに、本発明によれば、上下部プレート間に形成された空隙の変形が阻害されることはなく、これにより、ソール前足部のクッション性を向上できる。
上部プレートは、前足部領域において、概略平面形状を有しているのが好ましい。この場合には、着用者の足の踏付部から上部プレートに作用する押付圧が上部プレートの変形で吸収されるのを抑制でき、これにより、前足部の屈曲時に下部プレートの変形を効果的に助長できる。また、この場合には、着用者に対する足当たり感を良好にできる。
下部プレートは、一つまたは二つ以上の凸部または凹部を有していてもよい。また、下部プレートは、上部プレートの側に突出する複数の凸部を有していてもよい。これらの場合、ソール前足部の屈曲変形の際には、下部プレートの凸部または凹部が扁平となる向きに変形することにより、下部プレートが前後方向に伸びるようになっている。
また、下部プレートは、上部プレートの側に突出しかつ幅方向に延びる複数の凸条部を有するとともに、下部プレートの内甲側における凸条部の高さが下部プレートの外甲側における凸条部の高さよりも高くなっていてもよい。この場合には、内甲側の凸条部により着地時の足の回内を効果的に防止できるので、ランニング系競技種目に好適のソール構造体を実現できる。
これとは逆に、下部プレートは、上部プレートの側に突出しかつ幅方向に延びる複数の凸条部を有するとともに、下部プレートの外甲側における凸条部の高さが下部プレートの内甲側における凸条部の高さよりも高くなっていてもよい。この場合には、外甲側の凸条部により着地時の足の回外を効果的に防止できるので、テニスやバスケットボールなどのインドア系競技種目に好適のソール構造体を実現できる。
下部プレートの前後方向の経路長は、好ましくは、上部プレートの前後方向の経路長の少なくとも40%長くなっており、より好ましくは、上部プレートの前後方向の経路長の40〜60%長くなっている。
上部プレートおよび下部プレートは、好ましくは、硬質樹脂製プレートから構成されている。これにより、上下部プレート間の空隙が容易に押しつぶされるのを防止でき、その結果、ソール前足部のクッション性を向上できる。
下部プレートの下面には、路面と接触するアウトソールがミッドソールを介してまたはミッドソールを介さずに直接設けられている。あるいは、下部プレートの下面が直接接地面を構成している。
ミッドソールまたはアウトソールには、実質的に幅方向に延びる溝が形成されていてもよく、この場合には、ソール前足部の屈曲性をさらに向上できる。
上部プレートおよび下部プレートの間には、実質的に幅方向に延びる一つまたは二つ以上のクッションバーが設けられていてもよい。この場合には、クッションバーの設置によって、ソール前足部の屈曲性およびクッション性を制御できるのみならず、ソール前足部の屈曲位置をある程度制御できるようになる。
クッションバーは、好ましくは、上部プレートおよび下部プレートよりも低弾性の部材から構成されている。
下部プレートには、前後方向に延びる切込み、溝、凹みまたは長孔が形成されていてもよい。この場合には、切込み、溝、凹みまたは長孔を境にして、下部プレートの内甲側部分および外甲側部分がそれぞれ他方から独立して下方に沈み込み変形できるようになり、これにより、ソール前足部の幅方向の屈曲性を向上できるので、サイドステップ動作が要求されるテニスやバスケットボールなどのインドア系競技種目に好適のソール構造体を実現できる。さらに、この場合において、幅方向に延びる複数の凸状部を下部プレートに設けるとともに、下部プレートの外甲側における凸条部の高さを下部プレートの内甲側における凸条部の高さよりも高くすることにより、外甲側の凸条部によって着地時の足の回外を一層効果的に防止できるので、インドア系競技種目により好適のソール構造体を実現できる。
上部プレートには、該上部プレートを上下方向に貫通する複数の通気孔が形成されていてもよい。この場合には、上下部プレート間に空隙が形成されているので、該空隙を介して通気孔からシューズ内部に容易かつ速やかに外気を導入できる。
下部プレートの下面には、複数のクリーツが設けられていてもよい。この場合には、ソール前足部の屈曲性およびクッションが向上したクリーツシューズを実現できる。しかも、この場合には、下部プレートとの間に一定の空隙を介して上部プレートが設けられているので、ソール前足部の屈曲時には、下部プレート上のクリーツ位置により左右される下部プレートの屈曲状態に影響されることなく、上部プレートが滑らかに湾曲変形できるようになり、これにより、ソール前足部の屈曲時の足当たり感を向上できる。さらに、着地時にクリーツからの突上げ力が直接上部プレートに伝わらないので、着用者の足への突上げ感を緩和できる。
上部プレートおよび下部プレート間においてクリーツに対応する個所には、クッションパッドが設けられていてもよい。この場合には、着地時に、クリーツからソール上方に作用する突上げ力をクッションパッドにより吸収緩和できる。
第1A図は本発明の第1の実施例によるソール構造体の外甲側の側面図、第1B図はソール構造の前後方向中心線に沿った縦断面図である。
第2図は、本発明の第1の実施例によるソール構造体の前足部領域が屈曲した状態を示す側面図である。
第3A図は第1A図のIII−III線断面図、第3B図はその変形例を示す図、第3C図はさらにその変形例を示す図である。
第4図は着用者の足が角度θだけ屈曲した状態を示す概略図である。
第5A図は本発明の第2の実施例によるソール構造体の外甲側の側面図、第5B図はソール構造の前後方向中心線に沿った縦断面図である。
第6図は本発明の第3の実施例によるソール構造体における下部プレートの底面概略図である。
第7A図は本発明の第4の実施例によるソール構造体の底面図、第7B図はソール構造の内甲側の側面図である。
第8A図ないし第8C図は、本発明の第4の実施例によるソール構造体の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。
第9図は従来のソール構造体の一例の側面図である。
第10A図ないし第10C図は、従来のソール構造体(第9図)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。
第11図は従来のソール構造体の他の例の側面図である。
第12A図ないし第12C図は、従来のソール構造体(第11図)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
〔第1の実施例〕
本発明の第1の実施例によるソール構造体が、第1A図および第1B図に示されている。これらの図に示すように、このシューズ用ソール構造体1は、踵部Hから中足部Mをへて前足部Fまで延設された上部プレート2と、上部プレート2との間に一定の空隙Sを隔てて上部プレート2の下方(図左方)に離間配置されるとともに、上部プレート2と同様に、踵部Hから中足部Mをへて前足部Fまで延設された下部プレート3とを備えている。上部プレート2および下部プレート3は、いずれも幅方向(図紙面垂直方向)に延在している。
上部プレート2の上方(図右方)には、踵部Hから中足部Mをへて前足部Fまで延設された軟質弾性部材製のミッドソール4が設けられており、上部プレート2は、ミッドソール4の下面に固着されている。ミッドソール4は、着用者の足裏が当接する当接面4aと、その幅方向両側縁部に設けられ、上方に立ち上がる巻上げ部4bとを有している。巻上げ部4bは、シューズの甲被部(図示せず)の下部に固着されるようになっている。
下部プレート3の下面には、アウトソール5が固着されている。アウトソール5には、実質的に幅方向に延びる複数の溝50,51が形成されている。これらの溝のうち、前足部Fの領域の溝50は、ソール構造体1の防滑機能に加えて屈曲機能を提供しており、また、踵部Hの領域の溝51は、ソール構造体1の主に防滑機能を提供している。
上部プレート2は、前足部Fの大部分の領域においては、略直線状にまたは緩やかに下方に湾曲しつつ後方に延びており、また前足部Fの後部領域から中足部Mの領域にかけては、下に凸の曲線を描いており、さらに踵部Hの領域の中央部分において、同様に下に凸の曲線を描いている。言い換えれば、上部プレート2は、中足部Mの領域から踵部Hの領域にかけて、ウェーブ状(波状)に形成されている。また、上部プレート2の幅方向両側縁部には、上方に立ち上がる巻上げ部2bが形成されている。巻上げ部2bは、ミッドソール4の対応する巻上げ部4bの外側面に当接している。
下部プレート3は、前足部Fの前部領域においては、上部プレート2と略平行に延びており、前足部Fの中央部領域から後部領域にかけては、全体が緩やかに下方に湾曲しつつ上部プレート2の側に突出する複数の凸部30を有している。第1A図および第1B図には、凸部30の断面形状として台形状のものを示しているが、凸部30の断面形状としては、台形状に限らず、矩形状、円弧状、三角形状などでもよい。下部プレート3は、中足部Mの領域においては、上に凸の曲線を描いており、さらに踵部Hの領域の中央部分においては、同様に上に凸の曲線を描いている。言い換えれば、下部プレート3は、中足部Mの領域から踵部Hの領域にかけて、ウェーブ状に形成されている。
なお、第1A図および第1B図に示す例では、下部プレート3が4つの凸部30を有している例を示しているが、凸部30の個数はこれには限定されず、一つまたは二つ以上あればよい。また、凸部のかわりに一つまたは二つ以上の凹部を設けるようにしてもよい。あるいは、波状の凹凸部を形成するようにしてもよい。
また凸部30は、好ましくは、実質的に幅方向に延びる凸条部から構成されている。この場合において、凸条部30の上下方向の高さは、第1A図のIII−III線断面である第3A図に示すように、内甲側および外甲側で等しくしてもよいし(h=h)、また第3B図に示すように、内甲側の高さhを外甲側の高さhよりも高くしてもよく(h>h)、あるいは第3C図に示すように、外甲側の高さhを内甲側の高さhよりも高くしてもよい(h>h)。
凸条部30の内甲側の高さhが外甲側の高さhよりも高くなっている場合には、下部プレート3の内甲側の剛性を外甲側の剛性よりも高くできるとともに、上部プレート2が下方に変形した際に下部プレート3の凸条部に底付きすることによりそれ以上の変形を規制できることにより、着地時の足の回内を効果的に防止できるので、ランニング系競技種目に好適のソール構造体を実現できる。これとは逆に、凸条部30の外甲側の高さhが内甲側の高さhよりも高くなっている場合には、下部プレート3の外甲側の剛性を内甲側の剛性よりも高くできるとともに、上部プレート2が下方に変形した際に下部プレート3の凸条部に底付きすることによりそれ以上の変形を規制できることにより、着地時の足の回外を効果的に防止できるので、テニスやバスケットボールなどのインドア系競技種目に好適のソール構造体を実現できる。
上部プレート2および下部プレート3の間の空隙Sには、複数のクッションバー6,7,8が設けられている。クッションバー6は、前足部Fの領域において、下部プレート3において前後方向に隣り合う各凸部30の間に配置されている。クッションバー7は、中足部Mの領域において、上下部プレート2,3が互いに接近した位置に配置されている。クッションバー8は、踵部Hの領域において、同様に、上下部プレート2,3が互いに接近した位置に配置されている。各クッションバー6,7,8は、いずれも実質的に幅方向に延びる部材であり、この例では、クッションバー6は幅方向全長にわたって延びており、クッションバー7,8は、いずれも幅方向両端に配置された一対の部材から構成されている(第1B図参照)。
前足部Fの領域において下部プレート3の前後方向の経路長Lは、上部プレート2の前後方向の経路長Lよりも長くなっている。ここで、経路長とは、各プレートの形状に沿った長さを意味している。
第1A図および第1B図に示す例においては、経路長L,Lとは、前足部Fの前部領域における両プレート2,3の接合部を始点とし、前足部Fの領域の終端に対応する各プレート2,3の端部を終点として、各プレート2,3の形状に沿って前後方向に計測した長さのことである。
下部プレート3の前後方向の経路長Lは、上部プレート2の前後方向の経路長Lの少なくとも40%長くなっているのが好ましい。より好ましくは、下部プレート3の前後方向の経路長Lは、上部プレート2の前後方向の経路長Lの40〜60%長くなっている。
前記各数値の根拠は、以下のとおりである。
第4図に示すように、着用者の足がソールDとともに角度θだけ屈曲した場合を想定する。同図中、rは足の拇趾球部の曲率半径、tはソールDの前足部の厚みである。ここでは、子供および大人を含む個体差を吸収するために、12≦r≦22mm、5≦t≦13mmとした。また、θは、足の屈曲時の「巻上げ効果」を効果的に発生させるために、30°に設定した。ここで、「巻上げ効果」とは、足の屈曲時に、足底腱膜および足底筋群の張力が増加することにより、中足趾節関節より前方の部分が元に戻ろうとする力が生じ、これが蹴出し力を発生させる現象をいい、このような「巻上げ効果」は、足の構造上、足の屈曲角度θ、すなわち足趾の屈曲時において足趾先端と足趾後端を結ぶ線が中足骨骨頭と踵骨後端を結ぶ線となす角度が30°以上のときに顕著になる。
このとき、足の屈曲前後において、足の拇趾球部と接触するソール上面の実質的に円弧状部分の長さをlとし、これに対応するソール下面の実質的に円弧状部分の長さをlとすると、lおよびlは以下のようにして求まる。
=2πr×(30°/360°)
=πr/6
=π(12〜22)/6 …(1)
=2π(r+t)×(30°/360°)
=π(r+t)/6
=π(17〜35)/6 …(2)
このようにして求めたlおよびlの値を比較することにより、lはlに対して、約40〜60%伸びていることが分かる。
この結果より、本実施例のように、ソール構造体1が上部プレート2および下部プレート3から構成される場合には、下部プレート3の前後方向の経路長Lを上部プレート2の前後方向の経路長Lよりも予め少なくとも40%長く(好ましくは40〜60%長く)しておけば、ソール前足部の屈曲の際に下部プレート3がソール前足部の屈曲を阻害することはなく、ソール前足部の屈曲性を向上できると判断される。
上下部プレート2,3は、繰返し変形による「へたり」を防止して両プレート間の空隙Sの形状をある程度維持するために、硬質樹脂製プレートから構成されているのが好ましく、たとえば、熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリアミドエラストマー(PAE)、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、またはエポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂から構成されている。また、上下部プレート2,3は、カーボン繊維や金属繊維等を混入した繊維強化樹脂から構成されていてもよい。
ミッドソール4は、着用者の足裏が当接する関係上、軟質弾性部材から構成されているのが好ましく、たとえば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性樹脂の発泡体やポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂の発泡体、またはブタジエンラバーやクロロプレンラバー等のラバー素材の発泡体のような軟質弾性部材から構成されている。
各クッションバーのうち、クッションバー6は、前足部Fのクッション性を維持するために、比較的軟質つまり低弾性の部材(たとえば発泡部材)から構成されている。これに対して、クッションバー7,8は、着地時などの衝撃荷重の作用時に、上下部プレート2,3が互いに接触した(いわゆる底付きの)状態を回避するために、比較的硬質つまり高弾性の部材(たとえばソリッドゴム)から構成されている。
上述のように構成されるソール構造体1においては、シューズ着用者の歩行中または走行中に、ソール構造体1の前足部Fが屈曲変形する際には、第2図に示すように、下部プレート3の各凸部30が扁平となる(つまり前後方向に伸びる)向きに変形することにより、下部プレート3が前後方向に伸びる。
これにより、前足部Fの屈曲変形の際には、前足部Fの屈曲変形が下部プレート3によって阻害されることはなく、その結果、前足部Fの屈曲性を向上できる。また、この場合には、下部プレート3の下面に固着されたアウトソール5に幅方向の溝50を形成したことにより、前足部Fの屈曲性がアウトソール5によって抑制されないようなっている。
ところで、下部プレート3の経路長を上部プレート2の前後方向の経路長よりも短くした場合および双方の経路長を同じ長さにした場合には、前足部Fの屈曲変形の際に、下部プレート3が上部プレート2の変形を規制するように作用し、その結果、前足部Fの屈曲性が阻害されることになる。
また、本実施例によれば、上下部プレート2,3間に形成された空隙Sの変形が他の部材によって阻害されることはないので、着地時などの衝撃荷重の作用時に、空隙Sがスムーズに変形することができ、これにより、前足部Fのクッション性を向上できる。しかも、この場合には、上部プレート2および下部プレート3が、硬質樹脂製プレートから構成されていることにより、上下部プレート2,3間の空隙Sが容易に押しつぶされるのを防止でき、その結果、前足部Fのクッション性を一層向上できる。
さらに、クッションバー6の設置によって、前足部Fの屈曲性およびクッション性を制御できるのみならず、前足部Fの屈曲位置をある程度制御できるようになる。
また、下部プレート3に複数の凸部30を設けたことにより、着地時に前足部Fが左右方向に横ずれ変形するのが防止されており、これにより、走行安定性を向上できるのみならず、蹴り出し時の接地面積を確保でき、トラクション性を向上できる。
〔第2の実施例〕
本発明の第2の実施例によるソール構造体が、第5A図および第5B図に示されている。これらの図において、前記第1の実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。
この第2の実施例によるソール構造体1’は、前記第1の実施例によるソール構造体1と同様に、踵部Hから前足部Fまで延設されかつ空隙Sを隔てて上下に離間配置された上下部プレート2,3を有している。ソール構造体1’がソール構造体1と大きく異なるのは、ソール構造体1’の上部プレート2が、前足部Fの中央部領域から後部領域にかけて、下部プレート3の側に突出する複数の凸部20を有している点である。これらの凸部20は、下部プレート3の隣り合う各凸部30の間に向かって延びている。
このように、下部プレート3のみならず上部プレート2が凸部を有している場合においても、前記第1の実施例と同様に、前足部Fの領域において下部プレート3の前後方向の経路長Lは、上部プレート2の前後方向の経路長Lよりも長くなっている。これにより、前記第1の実施例と同様に、前足部Fの屈曲変形の際には、前足部Fの屈曲変形が下部プレート3によって阻害されることはなく、その結果、前足部Fの屈曲性を向上できる。
なお、凸部20の個数は第5A図および第5B図に示すものには限定されず、また、凸部のかわりに一つまたは二つ以上の凹部を設けるようにしてもよく、あるいは、波状の凹凸部を形成するようにしてもよい。
また、この第2の実施例によるソール構造体1’においては、上部プレート2およびその上方のミッドソール4を上下方向に貫通する複数の通気孔25が形成されている点が、前記第1の実施例によるソール構造体1と異なっている。各通気孔25の下端は、上下部プレート2,3間に形成された空隙Sに開口している。
この場合には、シューズ内部への外気の導入を上下部プレート2,3間の空隙Sを利用して行うので、容易かつ速やかに外気導入を行うことができる。
なお、前記第1および第2の実施例では、路面と接触するアウトソール5が、下部プレート3の下面に直接配設された例を示したが、軟質弾性部材からなるミッドソールを介してアウトソールを下部プレート3の下面に設けるようにしてもよい。このとき、ミッドソールにも、実質的に幅方向に延びる溝を形成するようにすれば、ミッドソールを設けたことによる前足部の屈曲性の低下を抑制できる。あるいは、下部プレート3をラバー素材、とくに硬質のソリッドラバーから構成することにより、下部プレート3の下面が直接接地面を構成するようにしてもよい。この場合、接地面側に防滑性および耐久性向上のための凸状部を適宜設けるようにするとよい。
また、前記第1の実施例では、クッションバー6が、下部プレート3の隣り合う各凸部30の間に配置されているが、クッションバー6は、下部プレート3の各凸部30の位置に設けるようにしてもよい。
この場合には、他のクッションバー7,8と同様に、着地時などの衝撃荷重の作用時に、上下部プレート2,3が互いに接触した、いわゆる底付きの状態を回避するために、比較的硬質の部材(たとえばソリッドゴム)から構成されているのが好ましい。
〔第3の実施例〕
第6図は、本発明の第3の実施例による下部プレートの底面概略図である。
この第3の実施例では、下部プレート3の前足部領域の幅方向略中央において、前後方向に延びる切込み35が形成されている。
この場合には、切込み35を境にして、下部プレート3の内甲側部分および外甲側部分がそれぞれ他方から独立して下方に沈み込み変形できるようになり、これにより、ソール前足部の幅方向の屈曲性を向上できる。この場合には、サイドステップ動作が要求されるテニスやバスケットボールなどの競技種目に好適のソール構造体を実現できる。
なお、切込み35の形成位置は、下部プレート3の幅方向略中央には限定されず、内甲側(つまり拇趾側)または外甲側(つまり子趾側)のいずれかに偏倚していてもよい。また、切込み35の幅や数を適宜調整することにより、下部プレート3の内甲側部分および外甲側部分の変形の仕方について細やかな調整を行えるようになる。
また、切込みを形成するかわりに、前後方向に延びる溝、凹みまたは長孔(いずれも図示せず)を下部プレート3に形成するようにしてもよい。これらの場合においても、溝、凹みまたは長孔を境にして、下部プレート3の内甲側部分および外甲側部分がそれぞれ他方から独立して下方に沈み込み変形できるようになり、これにより、ソール前足部の幅方向の屈曲性を向上できる。
〔第4の実施例〕
本発明の第4の実施例によるソール構造体が、第7A図および第7B図に示されている。第7A図はソール構造体の底面図、第7B図はソール構造の内甲側の側面図であり、これらの図において、前記第1および第2の実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。この第4の実施例では、本発明によるソール構造体がクリーツシューズ(スパイクシューズ)に適用された例を示している。
このソール構造体10は、前記第1および第2の実施例によるソール構造体1,1’と同様に、踵部Hから前足部Fまで延設されかつ空隙Sを隔てて上下に離間配置された上下部プレート2,3を有している。前足部Fの領域において、上下部プレート2,3は略平行に配設されている。上下部プレート2,3の各前端は、トーガード12に固着されている。下部プレート3は、上部プレート2の側に突出する複数の凸部31,32を有しており、ここでは、凸部31,32の断面形状として三角形状のものを例にとっている。また、下部プレート3の下面は、ソール構造体10の底部側に露出しており、各凸部31,32の底面側部分は、それぞれ溝31a,32aとしてソール構造体10の底部側に現れている。
ソール構造体10がソール構造体1,1’と大きく異なるのは、下部プレート3の下面にクリーツ(スパイクまたはスタッド)9が設けられている点である。クリーツ9は、前足部Fおよび踵部Hの各領域にそれぞれ複数個設けられているが、いずれも厚肉の取付部90を介して下部プレート3の下面に取り付けられている。取付部90は、前足部Fの領域においては、下部プレート3の底面の平坦状部分に配置されており、踵部Hの領域においては、下部プレート3の底面のウェーブ形状の谷の部分(下に凸の湾曲部)に配置されている。シューズ着用者が踵部Hから着地した場合には、接地面からクリーツ9に作用する突上げ力をこのウェーブ形状の谷の部分の弾性変形によって吸収緩和することができ、これにより、衝撃吸収性が向上している。
また、この場合においても、前記第1および第2の実施例と同様に、前足部Fの領域において下部プレート3の前後方向の経路長Lは、上部プレート2の前後方向の経路長Lよりも長くなっている。
上述のように構成されるソール構造体10においては、シューズ着用者の歩行中または走行中に、ソール構造体10の前足部Fが屈曲変形する際には、第8A図〜第8C図に示すように、前足部Fの屈曲度が増すにつれて、下部プレート3の各凸部31,32が扁平となる(つまり前後方向に伸びる)向きに変形することにより、下部プレート3が前後方向に伸びる。
これにより、前足部Fの屈曲変形の際には、前足部Fの屈曲変形が下部プレート3によって阻害されることはなく、その結果、前足部Fの屈曲性を向上できる。また、この場合には、下部プレート3の底面側に溝31a,32aが形成されているので、下部プレート3がこれらの溝31a,32aに沿って屈曲するようになっている。
しかも、この場合には、下部プレート3との間に一定の空隙Sを介して上部プレート2が設けられているので、前足部Fの屈曲時には、クリーツ位置においてほとんど屈曲しない肉厚の取付部90により左右される下部プレート3の屈曲状態に影響されることなく、上部プレート2が滑らかに湾曲変形できるようになり(第8C図参照)、これにより、下部プレート3の多角形状の屈曲(屈曲点は隣り合う各取付部90の間および溝31a,32aの位置)が着用者の足の自由な屈曲を妨げるのを防止できる。また、これにより、屈曲時の足当たり感を向上できる。さらに、着地時にクリーツ9からの突上げ力が直接上部プレート2に伝わらないので、着用者の足への突上げ感を緩和できる。
なお、上下部プレート2,3間の空隙S内において各クリーツ9に対応する個所に弾性部材製のクッションパッドが設けられていてもよい(一例として、第7A図中にクッションパッド60のみ図示)。この場合には、着地時に、クリーツ9からソール上方に作用する突上げ力をクッションパッドにより吸収緩和できる。
また、クッションパッドは、上下部プレート2,3間の空隙S内において各クリーツ9に対応する個所以外の個所に設けられていてもよい。さらには、クッションパッドは、上下部プレート2,3間の空隙S内において、各クリーツ9に対応する個所を通って実質的に幅方向に延びるクッションバーから構成されていてもよい。クッションパッドは、たとえば、上下部プレート2,3よりも低剛性の部材から構成されている。
このようにして、野球、サッカー、ゴルフ、ラグビーなどの競技に好適のクリーツシューズを実現できる。
ここで、比較のために、従来のクリーツシューズ用ソール構造体を第9図ないし第12C図に示す。第9図は従来のソール構造体の一例の側面図、第10A図ないし第10C図は、ソール構造体(第9図)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図、第11図は従来のソール構造体の他の例の側面図、第12A図ないし第12C図は、ソール構造体(第11図)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。なお、これらの図において、前記第1ないし第4の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
第9図および第11図に示す各ソール構造体100,200においては、本発明の上部プレート2に相当するものが設けられておらず、下部プレート3に相当するものとして、アウトソールプレート3’が設けられているが、アウトソール3’には、本発明の凸部30,31,32に相当するものは設けられていない。また、各ソール構造体100,200の違いは、ソール構造体200においては、アウトソールプレート3’の上にミッドソール4’が設けられている点である。
ソール構造体100の前足部Fが屈曲変形する際には、第10A図〜第10C図に示すように、アウトソールプレート3’が、隣り合う各取付部90の間で屈曲することにより、アウトソールプレート3’が多角形状に屈曲する。同様に、ソール構造体200の前足部Fが屈曲変形する際には、第12A図〜第12C図に示すように、アウトソールプレート3’が、隣り合う各取付部90の間で屈曲することにより、アウトソールプレート3’およびミッドソール4’が多角形状に屈曲する。このような多角形状の屈曲変形により、着用者の足の自由な屈曲が妨げられることになる。
以上のように、本発明に係るソール構造体は、ランニング系のシューズのソール構造として、また、野球、サッカー、ゴルフ、ラグビー用のスパイクシューズ(クリーツシューズ)のソール構造として有用であり、とくに、ソール前足部に高い屈曲性が要求されるものに適している。
本発明は、シューズのソール構造体に関し、詳細には、ソール前足部のクッション性および屈曲性を向上させるための構造の改良に関する。
シューズのソール構造において、クッション性を確保しつつ、屈曲性を向上させるものとして、特開2003−339405号公報に示すようなものが提案されている。同公報に示すソール構造体は、踵部領域から前足部領域まで延設された波形プレートの上下に上部プレートおよび下部プレートを配設した構造を有している。
この場合には、波形プレートと上下部プレートとの間の複数の空洞部によって、クッション性が確保されている。また、この場合には、ソール中足部において、波形プレートが紡錘状の2層構造からなるシャンク部を有しており、このようなシャンク部の存在により、ソール中足部の屈曲変形が抑制される結果、ソール前足部の屈曲性が相対的に向上している。
しかしながら、前記従来の構成では、ソール前足部においても3層からなるプレート構造を採用しているので、ソール前足部の屈曲の際に、下部プレートが波形プレートの前後方向の伸縮を規制するように作用しており、このため、ソール前足部の屈曲性を向上させるにも限界があった。また、同様に、下部プレートの存在によって、空洞部の変形も規制されるため、ソール前足部のクッション性を向上させるにも限界があった。
本発明は、ソール前足部の屈曲性およびクッション性を向上させることができるソール構造体を提供することを目的としている。
本発明に係るシューズのソール構造体は、ソール構造体の前足部領域の上側に配設された上部プレートと、前足部領域の下側に配設され、上部プレートとの間に一定の空隙を有する下部プレートとを備えている。下部プレートの前後方向の経路長は、上部プレートの前後方向の経路長よりも長くなっている。
本発明によれば、下部プレートの前後方向の経路長を上部プレートの前後方向の経路長よりも長くしたことにより、ソール前足部の屈曲変形の際には、下部プレートがソール前足部の屈曲変形を阻害することはなく、これにより、ソール前足部の屈曲性を向上できる。
これに対して、下部プレートの経路長を上部プレートの経路長よりも短くした場合および双方の経路長を同じ長さにした場合には、ソール前足部の屈曲変形の際に、下部プレートが上部プレートの変形を規制するように作用し、その結果、ソール前足部の屈曲性が阻害されるようになる。
さらに、本発明によれば、上下部プレート間に形成された空隙の変形が阻害されることはなく、これにより、ソール前足部のクッション性を向上できる。
上部プレートは、前足部領域において、概略平面形状を有しているのが好ましい。この場合には、着用者の足の踏付部から上部プレートに作用する押付圧が上部プレートの変形で吸収されるのを抑制でき、これにより、前足部の屈曲時に下部プレートの変形を効果的に助長できる。また、この場合には、着用者に対する足当たり感を良好にできる。
下部プレートは、一つまたは二つ以上の凸部または凹部を有してい。また、下部プレートは、上部プレートの側に突出する複数の凸部を有してい。これらの場合、ソール前足部の屈曲変形の際には、下部プレートの凸部または凹部が扁平となる向きに変形することにより、下部プレートが前後方向に伸びるようになっている。
また、下部プレートは、上部プレートの側に突出しかつ幅方向に延びる複数の凸条部を有するとともに、下部プレートの内甲側における凸条部の高さが下部プレートの外甲側における凸条部の高さよりも高くなっていてもよい。この場合には、内甲側の凸条部により着地時の足の回内を効果的に防止できるので、ランニング系競技種目に好適のソール構造体を実現できる。
これとは逆に、下部プレートは、上部プレートの側に突出しかつ幅方向に延びる複数の凸条部を有するとともに、下部プレートの外甲側における凸条部の高さが下部プレートの内甲側における凸条部の高さよりも高くなっていてもよい。この場合には、外甲側の凸条部により着地時の足の回外を効果的に防止できるので、テニスやバスケットボールなどのインドア系競技種目に好適のソール構造体を実現できる。
下部プレートの前後方向の経路長は、好ましくは、上部プレートの前後方向の経路長の少なくとも40%長くなっており、より好ましくは、上部プレートの前後方向の経路長の40〜60%長くなっている。
上部プレートおよび下部プレートは、好ましくは、硬質樹脂製プレートから構成されている。これにより、上下部プレート間の空隙が容易に押しつぶされるのを防止でき、その結果、ソール前足部のクッション性を向上できる。
下部プレートの下面には、路面と接触するアウトソールがミッドソールを介してまたはミッドソールを介さずに直接設けられている。あるいは、下部プレートの下面が直接接地面を構成している。
ミッドソールまたはアウトソールには、実質的に幅方向に延びる溝が形成されていてもよく、この場合には、ソール前足部の屈曲性をさらに向上できる。
上部プレートおよび下部プレートの間には、実質的に幅方向に延びる一つまたは二つ以上のクッションバーが設けられていてもよい。この場合には、クッションバーの設置によって、ソール前足部の屈曲性およびクッション性を制御できるのみならず、ソール前足部の屈曲位置をある程度制御できるようになる。
クッションバーは、好ましくは、上部プレートおよび下部プレートよりも低弾性の部材から構成されている。
下部プレートには、前後方向に延びる切込み、溝、凹みまたは長孔が形成されていてもよい。この場合には、切込み、溝、凹みまたは長孔を境にして、下部プレートの内甲側部分および外甲側部分がそれぞれ他方から独立して下方に沈み込み変形できるようになり、これにより、ソール前足部の幅方向の屈曲性を向上できるので、サイドステップ動作が要求されるテニスやバスケットボールなどのインドア系競技種目に好適のソール構造体を実現できる。さらに、この場合において、幅方向に延びる複数の凸状部を下部プレートに設けるとともに、下部プレートの外甲側における凸条部の高さを下部プレートの内甲側における凸条部の高さよりも高くすることにより、外甲側の凸条部によって着地時の足の回外を一層効果的に防止できるので、インドア系競技種目により好適のソール構造体を実現できる。
上部プレートには、該上部プレートを上下方向に貫通する複数の通気孔が形成されていてもよい。この場合には、上下部プレート間に空隙が形成されているので、該空隙を介して通気孔からシューズ内部に容易かつ速やかに外気を導入できる。
下部プレートの下面には、複数のクリーツが設けられていてもよい。この場合には、ソール前足部の屈曲性およびクッションが向上したクリーツシューズを実現できる。しかも、この場合には、下部プレートとの間に一定の空隙を介して上部プレートが設けられているので、ソール前足部の屈曲時には、下部プレート上のクリーツ位置により左右される下部プレートの屈曲状態に影響されることなく、上部プレートが滑らかに湾曲変形できるようになり、これにより、ソール前足部の屈曲時の足当たり感を向上できる。さらに、着地時にクリーツからの突上げ力が直接上部プレートに伝わらないので、着用者の足への突上げ感を緩和できる。
上部プレートおよび下部プレート間においてクリーツに対応する個所には、クッションパッドが設けられていてもよい。この場合には、着地時に、クリーツからソール上方に作用する突上げ力をクッションパッドにより吸収緩和できる。
本発明の第1の実施例によるソール構造体の外甲側の側面図である。 ソール構造の前後方向中心線に沿った縦断面図である。 本発明の第1の実施例によるソール構造体の前足部領域が屈曲した状態を示す側面図である。 図1AのIII-III線断面図である。 図3Aの変形例を示す図である。 図3Aのさらなる変形例を示す図である。 着用者の足が角度θだけ屈曲した状態を示す概略図である。 本発明の第2の実施例によるソール構造体の外甲側の側面図である。 ソール構造の前後方向中心線に沿った縦断面図である。 本発明の第3の実施例によるソール構造体における下部プレートの底面概略図である。 本発明の第4の実施例によるソール構造体の底面図である。 ソール構造の内甲側の側面図である。 本発明の第4の実施例によるソール構造体の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。 本発明の第4の実施例によるソール構造体の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。 本発明の第4の実施例によるソール構造体の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。 従来のソール構造体の一例の側面図である。 従来のソール構造体(図9)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。 従来のソール構造体(図9)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。 従来のソール構造体(図9)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。 従来のソール構造体の他の例の側面図である。 従来のソール構造体(図11)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。 従来のソール構造体(図11)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。 従来のソール構造体(図11)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
〔第1の実施例〕
本発明の第1の実施例によるソール構造体が、図1Aおよび図1Bに示されている。これらの図に示すように、このシューズ用ソール構造体1は、踵部Hから中足部Mをへて前足部Fまで延設された上部プレート2と、上部プレート2との間に一定の空隙Sを隔てて上部プレート2の下方(図左方)に離間配置されるとともに、上部プレート2と同様に、踵部Hから中足部Mをへて前足部Fまで延設された下部プレート3とを備えている。上部プレート2および下部プレート3は、いずれも幅方向(図紙面垂直方向)に延在している。
上部プレート2の上方(図右方)には、踵部Hから中足部Mをへて前足部Fまで延設された軟質弾性部材製のミッドソール4が設けられており、上部プレート2は、ミッドソール4の下面に固着されている。ミッドソール4は、着用者の足裏が当接する当接面4aと、その幅方向両側縁部に設けられ、上方に立ち上がる巻上げ部4bとを有している。巻上げ部4bは、シューズの甲被部(図示せず)の下部に固着されるようになっている。
下部プレート3の下面には、アウトソール5が固着されている。アウトソール5には、実質的に幅方向に延びる複数の溝50,51が形成されている。これらの溝のうち、前足部Fの領域の溝50は、ソール構造体1の防滑機能に加えて屈曲機能を提供しており、また、踵部Hの領域の溝51は、ソール構造体1の主に防滑機能を提供している。
上部プレート2は、前足部Fの大部分の領域においては、略直線状にまたは緩やかに下方に湾曲しつつ後方に延びており、また前足部Fの後部領域から中足部Mの領域にかけては、下に凸の曲線を描いており、さらに踵部Hの領域の中央部分において、同様に下に凸の曲線を描いている。言い換えれば、上部プレート2は、中足部Mの領域から踵部Hの領域にかけて、ウェーブ状(波状)に形成されている。また、上部プレート2の幅方向両側縁部には、上方に立ち上がる巻上げ部2bが形成されている。巻上げ部2bは、ミッドソール4の対応する巻上げ部4bの外側面に当接している。
下部プレート3は、前足部Fの前部領域においては、上部プレート2と略平行に延びており、前足部Fの中央部領域から後部領域にかけては、全体が緩やかに下方に湾曲しつつ上部プレート2の側に突出する複数の凸部30を有している。図1Aおよび図1Bには、凸部30の断面形状として台形状のものを示しているが、凸部30の断面形状としては、台形状に限らず、矩形状、円弧状、三角形状などでもよい。下部プレート3は、中足部Mの領域においては、上に凸の曲線を描いており、さらに踵部Hの領域の中央部分においては、同様に上に凸の曲線を描いている。言い換えれば、下部プレート3は、中足部Mの領域から踵部Hの領域にかけて、ウェーブ状に形成されている。
なお、図1Aおよび図1Bに示す例では、下部プレート3が4つの凸部30を有している例を示しているが、凸部30の個数はこれには限定されず、一つまたは二つ以上あればよい。また、凸部のかわりに一つまたは二つ以上の凹部を設けるようにしてもよい。あるいは、波状の凹凸部を形成するようにしてもよい。
また凸部30は、好ましくは、実質的に幅方向に延びる凸条部から構成されている。この場合において、凸条部30の上下方向の高さは、図1AのIII-III線断面である図3Aに示すように、内甲側および外甲側で等しくしてもよいし(h=h)、また図3Bに示すように、内甲側の高さhを外甲側の高さhよりも高くしてもよく(h>h)、あるいは図3Cに示すように、外甲側の高さhを内甲側の高さhよりも高くしてもよい(h>h)。
凸条部30の内甲側の高さhが外甲側の高さhよりも高くなっている場合には、下部プレート3の内甲側の剛性を外甲側の剛性よりも高くできるとともに、上部プレート2が下方に変形した際に下部プレート3の凸条部に底付きすることによりそれ以上の変形を規制できることにより、着地時の足の回内を効果的に防止できるので、ランニング系競技種目に好適のソール構造体を実現できる。これとは逆に、凸条部30の外甲側の高さhが内甲側の高さhよりも高くなっている場合には、下部プレート3の外甲側の剛性を内甲側の剛性よりも高くできるとともに、上部プレート2が下方に変形した際に下部プレート3の凸条部に底付きすることによりそれ以上の変形を規制できることにより、着地時の足の回外を効果的に防止できるので、テニスやバスケットボールなどのインドア系競技種目に好適のソール構造体を実現できる。
上部プレート2および下部プレート3の間の空隙Sには、複数のクッションバー6,7,8が設けられている。クッションバー6は、前足部Fの領域において、下部プレート3において前後方向に隣り合う各凸部30の間に配置されている。クッションバー7は、中足部Mの領域において、上下部プレート2,3が互いに接近した位置に配置されている。クッションバー8は、踵部Hの領域において、同様に、上下部プレート2,3が互いに接近した位置に配置されている。各クッションバー6,7,8は、いずれも実質的に幅方向に延びる部材であり、この例では、クッションバー6は幅方向全長にわたって延びており、クッションバー7,8は、いずれも幅方向両端に配置された一対の部材から構成されている(図1B参照)。
前足部Fの領域において下部プレート3の前後方向の経路長L1は、上部プレート2の前後方向の経路長L2よりも長くなっている。ここで、経路長とは、各プレートの形状に沿った長さを意味している。
図1Aおよび図1Bに示す例においては、経路長L1,L2とは、前足部Fの前部領域における両プレート2,3の接合部を始点とし、前足部Fの領域の終端に対応する各プレート2,3の端部を終点として、各プレート2,3の形状に沿って前後方向に計測した長さのことである。
下部プレート3の前後方向の経路長L1は、上部プレート2の前後方向の経路長L2の少なくとも40%長くなっているのが好ましい。より好ましくは、下部プレート3の前後方向の経路長L1は、上部プレート2の前後方向の経路長L2の40〜60%長くなっている。
前記各数値の根拠は、以下のとおりである。
図4に示すように、着用者の足がソールDとともに角度θだけ屈曲した場合を想定する。同図中、rは足の拇趾球部の曲率半径、tはソールDの前足部の厚みである。ここでは、子供および大人を含む個体差を吸収するために、12≦r≦22mm、5≦t≦13mmとした。また、θは、足の屈曲時の「巻上げ効果」を効果的に発生させるために、30°に設定した。ここで、「巻上げ効果」とは、足の屈曲時に、足底腱膜および足底筋群の張力が増加することにより、中足趾節関節より前方の部分が元に戻ろうとする力が生じ、これが蹴出し力を発生させる現象をいい、このような「巻上げ効果」は、足の構造上、足の屈曲角度θ、すなわち足趾の屈曲時において足趾先端と足趾後端を結ぶ線が中足骨骨頭と踵骨後端を結ぶ線となす角度が30°以上のときに顕著になる。
このとき、足の屈曲前後において、足の拇趾球部と接触するソール上面の実質的に円弧状部分の長さをl1とし、これに対応するソール下面の実質的に円弧状部分の長さをlとすると、l1 およびlは以下のようにして求まる。
1 =2πr×(30°/360°)
=πr/6
=π(12〜22)/6 …(1)
=2π(r+t)×(30°/360°)
=π(r+t)/6
=π(17〜35)/6 …(2)
このようにして求めたl1 およびlの値を比較することにより、lはl1 に対して、約40〜60%伸びていることが分かる。
この結果より、本実施例のように、ソール構造体1が上部プレート2および下部プレート3から構成される場合には、下部プレート3の前後方向の経路長L1を上部プレート2の前後方向の経路長L2よりも予め少なくとも40%長く(好ましくは40〜60%長く)しておけば、ソール前足部の屈曲の際に下部プレート3がソール前足部の屈曲を阻害することはなく、ソール前足部の屈曲性を向上できると判断される。
上下部プレート2,3は、繰返し変形による「へたり」を防止して両プレート間の空隙Sの形状をある程度維持するために、硬質樹脂製プレートから構成されているのが好ましく、たとえば、熱可塑性ポリウレタン(TPU)やポリアミドエラストマー(PAE)、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、またはエポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂から構成されている。また、上下部プレート2,3は、カーボン繊維や金属繊維等を混入した繊維強化樹脂から構成されていてもよい。
ミッドソール4は、着用者の足裏が当接する関係上、軟質弾性部材から構成されているのが好ましく、たとえば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性樹脂の発泡体やポリウレタン(PU)等の熱硬化性樹脂の発泡体、またはブタジエンラバーやクロロプレンラバー等のラバー素材の発泡体のような軟質弾性部材から構成されている。
各クッションバーのうち、クッションバー6は、前足部Fのクッション性を維持するために、比較的軟質つまり低弾性の部材(たとえば発泡部材)から構成されている。これに対して、クッションバー7,8は、着地時などの衝撃荷重の作用時に、上下部プレート2,3が互いに接触した(いわゆる底付きの)状態を回避するために、比較的硬質つまり高弾性の部材(たとえばソリッドゴム)から構成されている。
上述のように構成されるソール構造体1においては、シューズ着用者の歩行中または走行中に、ソール構造体1の前足部Fが屈曲変形する際には、図2に示すように、下部プレート3の各凸部30が扁平となる(つまり前後方向に伸びる)向きに変形することにより、下部プレート3が前後方向に伸びる。
これにより、前足部Fの屈曲変形の際には、前足部Fの屈曲変形が下部プレート3によって阻害されることはなく、その結果、前足部Fの屈曲性を向上できる。また、この場合には、下部プレート3の下面に固着されたアウトソール5に幅方向の溝50を形成したことにより、前足部Fの屈曲性がアウトソール5によって抑制されないようなっている。
ところで、下部プレート3の経路長を上部プレート2の前後方向の経路長よりも短くした場合および双方の経路長を同じ長さにした場合には、前足部Fの屈曲変形の際に、下部プレート3が上部プレート2の変形を規制するように作用し、その結果、前足部Fの屈曲性が阻害されることになる。
また、本実施例によれば、上下部プレート2,3間に形成された空隙Sの変形が他の部材によって阻害されることはないので、着地時などの衝撃荷重の作用時に、空隙Sがスムーズに変形することができ、これにより、前足部Fのクッション性を向上できる。しかも、この場合には、上部プレート2および下部プレート3が、硬質樹脂製プレートから構成されていることにより、上下部プレート2,3間の空隙Sが容易に押しつぶされるのを防止でき、その結果、前足部Fのクッション性を一層向上できる。
さらに、クッションバー6の設置によって、前足部Fの屈曲性およびクッション性を制御できるのみならず、前足部Fの屈曲位置をある程度制御できるようになる。
また、下部プレート3に複数の凸部30を設けたことにより、着地時に前足部Fが左右方向に横ずれ変形するのが防止されており、これにより、走行安定性を向上できるのみならず、蹴り出し時の接地面積を確保でき、トラクション性を向上できる。
〔第2の実施例〕
本発明の第2の実施例によるソール構造体が、図5Aおよび図5Bに示されている。これらの図において、前記第1の実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。
この第2の実施例によるソール構造体1’は、前記第1の実施例によるソール構造体1と同様に、踵部Hから前足部Fまで延設されかつ空隙Sを隔てて上下に離間配置された上下部プレート2,3を有している。ソール構造体1’がソール構造体1と大きく異なるのは、ソール構造体1’の上部プレート2が、前足部Fの中央部領域から後部領域にかけて、下部プレート3の側に突出する複数の凸部20を有している点である。これらの凸部20は、下部プレート3の隣り合う各凸部30の間に向かって延びている。
このように、下部プレート3のみならず上部プレート2が凸部を有している場合においても、前記第1の実施例と同様に、前足部Fの領域において下部プレート3の前後方向の経路長L1は、上部プレート2の前後方向の経路長L2よりも長くなっている。これにより、前記第1の実施例と同様に、前足部Fの屈曲変形の際には、前足部Fの屈曲変形が下部プレート3によって阻害されることはなく、その結果、前足部Fの屈曲性を向上できる。
なお、凸部20の個数は図5Aおよび図5Bに示すものには限定されず、また、凸部のかわりに一つまたは二つ以上の凹部を設けるようにしてもよく、あるいは、波状の凹凸部を形成するようにしてもよい。
また、この第2の実施例によるソール構造体1’においては、上部プレート2およびその上方のミッドソール4を上下方向に貫通する複数の通気孔25が形成されている点が、前記第1の実施例によるソール構造体1と異なっている。各通気孔25の下端は、上下部プレート2,3間に形成された空隙Sに開口している。
この場合には、シューズ内部への外気の導入を上下部プレート2,3間の空隙Sを利用して行うので、容易かつ速やかに外気導入を行うことができる。
なお、前記第1および第2の実施例では、路面と接触するアウトソール5が、下部プレート3の下面に直接配設された例を示したが、軟質弾性部材からなるミッドソールを介してアウトソールを下部プレート3の下面に設けるようにしてもよい。このとき、ミッドソールにも、実質的に幅方向に延びる溝を形成するようにすれば、ミッドソールを設けたことによる前足部の屈曲性の低下を抑制できる。あるいは、下部プレート3をラバー素材、とくに硬質のソリッドラバーから構成することにより、下部プレート3の下面が直接接地面を構成するようにしてもよい。この場合、接地面側に防滑性および耐久性向上のための凸状部を適宜設けるようにするとよい。
また、前記第1の実施例では、クッションバー6が、下部プレート3の隣り合う各凸部30の間に配置されているが、クッションバー6は、下部プレート3の各凸部30の位置に設けるようにしてもよい。
この場合には、他のクッションバー7,8と同様に、着地時などの衝撃荷重の作用時に、上下部プレート2,3が互いに接触した、いわゆる底付きの状態を回避するために、比較的硬質の部材(たとえばソリッドゴム)から構成されているのが好ましい。
〔第3の実施例〕
図6は、本発明の第3の実施例による下部プレートの底面概略図である。
この第3の実施例では、下部プレート3の前足部領域の幅方向略中央において、前後方向に延びる切込み35が形成されている。
この場合には、切込み35を境にして、下部プレート3の内甲側部分および外甲側部分がそれぞれ他方から独立して下方に沈み込み変形できるようになり、これにより、ソール前足部の幅方向の屈曲性を向上できる。この場合には、サイドステップ動作が要求されるテニスやバスケットボールなどの競技種目に好適のソール構造体を実現できる。
なお、切込み35の形成位置は、下部プレート3の幅方向略中央には限定されず、内甲側(つまり拇趾側)または外甲側(つまり子趾側)のいずれかに偏倚していてもよい。また、切込み35の幅や数を適宜調整することにより、下部プレート3の内甲側部分および外甲側部分の変形の仕方について細やかな調整を行えるようになる。
また、切込みを形成するかわりに、前後方向に延びる溝、凹みまたは長孔(いずれも図示せず)を下部プレート3に形成するようにしてもよい。これらの場合においても、溝、凹みまたは長孔を境にして、下部プレート3の内甲側部分および外甲側部分がそれぞれ他方から独立して下方に沈み込み変形できるようになり、これにより、ソール前足部の幅方向の屈曲性を向上できる。
〔第4の実施例〕
本発明の第4の実施例によるソール構造体が、図7Aおよび図7Bに示されている。図7Aはソール構造体の底面図、図7Bはソール構造の内甲側の側面図であり、これらの図において、前記第1および第2の実施例と同一符号は、同一または相当部分を示している。この第4の実施例では、本発明によるソール構造体がクリーツシューズ(スパイクシューズ)に適用された例を示している。
このソール構造体10は、前記第1および第2の実施例によるソール構造体1,1’と同様に、踵部Hから前足部Fまで延設されかつ空隙Sを隔てて上下に離間配置された上下部プレート2,3を有している。前足部Fの領域において、上下部プレート2,3は略平行に配設されている。上下部プレート2,3の各前端は、トーガード12に固着されている。下部プレート3は、上部プレート2の側に突出する複数の凸部31,32を有しており、ここでは、凸部31,32の断面形状として三角形状のものを例にとっている。また、下部プレート3の下面は、ソール構造体10の底部側に露出しており、各凸部31,32の底面側部分は、それぞれ溝31a,32aとしてソール構造体10の底部側に現れている。
ソール構造体10がソール構造体1,1’と大きく異なるのは、下部プレート3の下面にクリーツ(スパイクまたはスタッド)9が設けられている点である。クリーツ9は、前足部Fおよび踵部Hの各領域にそれぞれ複数個設けられているが、いずれも厚肉の取付部90を介して下部プレート3の下面に取り付けられている。取付部90は、前足部Fの領域においては、下部プレート3の底面の平坦状部分に配置されており、踵部Hの領域においては、下部プレート3の底面のウェーブ形状の谷の部分(下に凸の湾曲部)に配置されている。シューズ着用者が踵部Hから着地した場合には、接地面からクリーツ9に作用する突上げ力をこのウェーブ形状の谷の部分の弾性変形によって吸収緩和することができ、これにより、衝撃吸収性が向上している。
また、この場合においても、前記第1および第2の実施例と同様に、前足部Fの領域において下部プレート3の前後方向の経路長L1は、上部プレート2の前後方向の経路長L2よりも長くなっている。
上述のように構成されるソール構造体10においては、シューズ着用者の歩行中または走行中に、ソール構造体10の前足部Fが屈曲変形する際には、図8A〜図8Cに示すように、前足部Fの屈曲度が増すにつれて、下部プレート3の各凸部31,32が扁平となる(つまり前後方向に伸びる)向きに変形することにより、下部プレート3が前後方向に伸びる。
これにより、前足部Fの屈曲変形の際には、前足部Fの屈曲変形が下部プレート3によって阻害されることはなく、その結果、前足部Fの屈曲性を向上できる。また、この場合には、下部プレート3の底面側に溝31a,32aが形成されているので、下部プレート3がこれらの溝31a,32aに沿って屈曲するようになっている。
しかも、この場合には、下部プレート3との間に一定の空隙Sを介して上部プレート2が設けられているので、前足部Fの屈曲時には、クリーツ位置においてほとんど屈曲しない肉厚の取付部90により左右される下部プレート3の屈曲状態に影響されることなく、上部プレート2が滑らかに湾曲変形できるようになり(図8C参照)、これにより、下部プレート3の多角形状の屈曲(屈曲点は隣り合う各取付部90の間および溝31a,32aの位置)が着用者の足の自由な屈曲を妨げるのを防止できる。また、これにより、屈曲時の足当たり感を向上できる。さらに、着地時にクリーツ9からの突上げ力が直接上部プレート2に伝わらないので、着用者の足への突上げ感を緩和できる。
なお、上下部プレート2,3間の空隙S内において各クリーツ9に対応する個所に弾性部材製のクッションパッドが設けられていてもよい(一例として、図7A中にクッションパッド60のみ図示)。この場合には、着地時に、クリーツ9からソール上方に作用する突上げ力をクッションパッドにより吸収緩和できる。
また、クッションパッドは、上下部プレート2,3間の空隙S内において各クリーツ9に対応する個所以外の個所に設けられていてもよい。さらには、クッションパッドは、上下部プレート2,3間の空隙S内において、各クリーツ9に対応する個所を通って実質的に幅方向に延びるクッションバーから構成されていてもよい。クッションパッドは、たとえば、上下部プレート2,3よりも低剛性の部材から構成されている。
このようにして、野球、サッカー、ゴルフ、ラグビーなどの競技に好適のクリーツシューズを実現できる。
ここで、比較のために、従来のクリーツシューズ用ソール構造体を図9ないし図12Cに示す。図9は従来のソール構造体の一例の側面図、図10Aないし図10Cは、ソール構造体(図9)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図、図11は従来のソール構造体の他の例の側面図、図12Aないし図12Cは、ソール構造体(図11)の前足部領域が屈曲した状態を段階的に示す側面図である。なお、これらの図において、前記第1ないし第4の実施例と同一符号は同一または相当部分を示している。
図9および図11に示す各ソール構造体100,200においては、本発明の上部プレート2に相当するものが設けられておらず、下部プレート3に相当するものとして、アウトソールプレート3’が設けられているが、アウトソール3’には、本発明の凸部30,31,32に相当するものは設けられていない。また、各ソール構造体100,200の違いは、ソール構造体200においては、アウトソールプレート3’の上にミッドソール4’が設けられている点である。
ソール構造体100の前足部Fが屈曲変形する際には、図10A〜図10Cに示すように、アウトソールプレート3’が、隣り合う各取付部90の間で屈曲することにより、アウトソールプレート3’が多角形状に屈曲する。同様に、ソール構造体200の前足部Fが屈曲変形する際には、図12A〜図12Cに示すように、アウトソールプレート3’が、隣り合う各取付部90の間で屈曲することにより、アウトソールプレート3’およびミッドソール4’が多角形状に屈曲する。このような多角形状の屈曲変形により、着用者の足の自由な屈曲が妨げられることになる。
以上のように、本発明に係るソール構造体は、ランニング系のシューズのソール構造として、また、野球、サッカー、ゴルフ、ラグビー用のスパイクシューズ(クリーツシューズ)のソール構造として有用であり、とくに、ソール前足部に高い屈曲性が要求されるものに適している。

Claims (20)

  1. シューズのソール構造体であって、
    前記ソール構造体の前足部領域の上側に配設された上部プレートと、
    前記前足部領域の下側に配設され、前記上部プレートとの間に一定の空隙を有する下部プレートとを備え、
    前記下部プレートの前後方向の経路長が前記上部プレートの前後方向の経路長よりも長くなっている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  2. 請求項1において、
    前記上部プレートが、前記前足部領域において、概略平面形状を有している、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  3. 請求項1において、
    前記下部プレートが、一つまたは二つ以上の凸部または凹部を有している、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  4. 請求項1において、
    前記下部プレートが、前記上部プレートの側に突出する複数の凸部を有している、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  5. 請求項1において、
    前記下部プレートが、前記上部プレートの側に突出しかつ幅方向に延びる複数の凸条部を有しており、前記下部プレートの内甲側における前記凸条部の高さが、前記下部プレートの外甲側における前記凸条部の高さよりも高くなっている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  6. 請求項1において、
    前記下部プレートが、前記上部プレートの側に突出しかつ幅方向に延びる複数の凸条部を有しており、前記下部プレートの外甲側における前記凸条部の高さが、前記下部プレートの内甲側における前記凸条部の高さよりも高くなっている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  7. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記下部プレートの前後方向の経路長は、前記上部プレートの前後方向の経路長の少なくとも40%長くなっている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  8. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記下部プレートの前後方向の経路長は、前記上部プレートの前後方向の経路長の40〜60%長くなっている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  9. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記上部プレートおよび下部プレートが、硬質樹脂製プレートから構成されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  10. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記下部プレートの下面には、路面と接触するアウトソールがミッドソールを介してまたはミッドソールを介さずに直接設けられており、あるいは、前記下部プレートの下面が直接接地面を構成している、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  11. 請求項10において、
    前記ミッドソールまたはアウトソールには、実質的に幅方向に延びる溝が形成されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  12. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記上部プレートおよび下部プレートの間には、実質的に幅方向に延びる一つまたは二つ以上のクッションバーが設けられている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  13. 請求項12において、
    前記クッションバーは、前記上部プレートおよび下部プレートよりも低剛性の部材から構成されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  14. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記下部プレートには、前後方向に延びる切込み、溝、凹みまたは長孔が形成されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  15. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記上部プレートには、該上部プレートを上下方向に貫通する複数の通気孔が形成されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  16. 請求項1ないし6のいずれかにおいて、
    前記下部プレートの下面には、複数のクリーツが設けられている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  17. 請求項16において、
    前記上部プレートおよび下部プレートの間において、前記クリーツに対応する個所には、クッションパッドが設けられている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  18. 請求項16において、
    前記上部プレートおよび下部プレートの間において、前記クリーツに対応する個所以外の個所にクッションパッドが設けられている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  19. 請求項17または18において、
    前記クッションパッドが実質的に幅方向に延びている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
  20. 請求項17または18において、
    前記クッションパッドは、前記上部プレートおよび下部プレートよりも低剛性の部材から構成されている、
    ことを特徴とするシューズのソール構造体。
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