JPWO2006051856A1 - 薬液注入システム - Google Patents

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Abstract

シリンダ保持機構がシリンダアダプタを介するなどして各種サイズの薬液シリンジを適切に保持したときのみピストン駆動機構が駆動される薬液注入システムを提供する。最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sがシリンダ保持機構120に適切に保持されると、薬液シリンジ200Sに装着されているRFIDチップ230が金属製のシリンダ保持機構120より後方で側方に位置する。その左右両側には一対の共振アンテナ133が位置しており、その下方にRFIDリーダ131が位置している。薬液シリンジ200Sがシリンダ保持機構120に適切に保持されると、共振アンテナ133とが平行となるRFIDチップ230がRFIDチップ131と良好に無線通信し、この状態でのみピストン駆動機構が動作可能となる。

Description

本発明は、薬液シリンジの薬液を薬液注入装置で被験者に注入する薬液注入システムに関し、特に、CT(Computed Tomography)スキャナなどの透視撮像装置で透視画像が撮像される被験者に造影剤を注入する薬液注入システムに関する。
現在、被験者の透視画像を撮像する透視撮像装置としては、CTスキャナ、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、超音波診断装置、CTアンギオ装置、MRA(MR
Angio)装置、等がある。上述のような透視撮像装置を使用するとき、被験者に造影剤や生理食塩水などの薬液を注入することがあり、この注入を自動的に実行する薬液注入装置も実用化されている。
このような薬液注入装置は、例えば、駆動モータやスライダ機構からなるピストン駆動機構を有しており、薬液シリンジが着脱自在に装着される。その薬液シリンジは、一般的にシリンダ部材とピストン部材からなり、シリンダ部材にピストン部材がスライド自在に挿入されている。
より詳細には、シリンダ部材は円筒形状で後端は開口されており、閉塞された前端中央に導管部が形成されている。その後端外周には円環状のシリンダフランジが形成されており、その後端開口から内部にピストン部材がスライド自在に挿入されている。ピストン部材は円柱形状に形成されており、その後端外周には円環状のピストンフランジが形成されている。
このような薬液シリンジには、プレフィルドタイプとリフィルタイプがあり、プレフィルドタイプでは、シリンダ部材に薬液が充填されて全体が梱包材で密封された状態で出荷され、リフィルタイプでは、利用者により所望の薬液がシリンダ部材に充填される。なお、以下では説明を簡単とするため、薬液シリンジがプレフィルドタイプであることを前提として説明する。
上述のような薬液シリンジの薬液を被験者に注入する場合、作業者は適切な薬液の薬液シリンジを用意し、梱包材から薬液シリンジを取り出す。その薬液シリンジを延長チューブで被験者に連結して薬液注入装置に装填すると、シリンダ保持機構によりシリンダフランジが保持される。このような状態で、薬液注入装置は、所定操作に対応してピストン駆動機構でピストン部材をシリンダ部材に圧入させるので、これで薬液シリンジから被験者に薬液が注入されることになる。
その場合、作業者が薬液の種類などを考慮して注入速度や注入総量などを決定し、それを薬液注入装置にデータ入力すると、この薬液注入装置は入力データに対応して薬液を被験者に注入する。例えば、薬液として造影剤を注入すれば被験者の造影度が変化するので、透視撮像装置により良好な透視画像が撮像されることになる。
なお、薬液注入装置には造影剤とともに生理食塩水も被験者に注入できる製品があり、その場合、作業者は所望により造影剤の注入完了に連動して生理食塩水を注入することを注入速度や注入総量などとともに薬液注入装置にデータ入力する。すると、この薬液注入装置は、被験者に入力データに対応して造影剤を注入してから、自動的に生理食塩水も注入する。このため、造影剤を生理食塩水で後押しして造影剤の消費量を削減することや、生理食塩水によりアーチファクトを軽減することができる。
なお、造影剤は高粘度であるが、薬液注入装置は、薬液シリンジのシリンダ部材にピストン部材を高圧で圧入することができるので、造影剤の注入には好適である。ただし、ピストン部材をシリンダ部材に高圧で圧入するためには、そのシリンダ部材を強固に保持することも必要となる。
このため、本出願人が発明して実施している薬液注入装置では、開閉自在に支持された一対の金属製のフランジ保持部材を有しており、上方から挿入される薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とをフランジ保持部材により個々に保持する(例えば、非特許文献1参照)。
"根本杏林堂 商品紹介 デュアルショット/A−300"[2004年06月30日検索]インターネット<URL:http://www.nemoto-do.co.jp/seihin_ct.html#dual>
上述のような薬液注入装置では、一対の金属製のフランジ保持部材により薬液シリンジのシリンダフランジを強固に保持することができるので、薬液シリンジのシリンダ部材にピストン部材を高圧に圧入して高粘度な造影剤などを被験者に良好に注入することが可能である。
ただし、現在の一般的な薬液シリンジは、無用な転動防止などのため、シリンダフランジの円環形の外周面の相対する位置に一対の平坦部が平行に形成されている。そこで、前述の薬液注入装置は、シリンダフランジの円環部をフランジ保持部材で保持する構造に形成されており、シリンダフランジの円環部をフランジ保持部材に保持させることを作業者に要求している。
しかし、フランジ保持部材がシリンダフランジを平坦部で保持した状態でも、外観上は薬液シリンジが薬液注入装置に適切に保持されているように目視される。この場合、フランジ保持部材がシリンダフランジを保持する面積が減少するため、シリンダフランジを破損する可能性がある。
さらに、上述のような薬液注入装置では、薬液を薬液シリンジから被験者に注入するが、適正な薬液を注入するためには作業者が適切な薬液シリンジを選択する必要がある。しかし、薬液シリンジは薬液の種類が相違しても外観が同一や類似の製品があるため、作業者が適切でない薬液の薬液シリンジを薬液注入装置に装填する可能性がある。
また、薬液シリンジとして適合品ではない製品が使用されることもあり、その耐圧などの性能が適切でないために医療事故が発生することもある。さらに、プレフィルドタイプの薬液シリンジは、感染などを防止するために一度の使用で廃棄するが、現在の薬液注入装置では、一度使用された薬液シリンジが再度使用されることを防止できない。
さらに、前述のように薬液注入装置には使用する薬液や薬液シリンジに対応して注入速度や注入総量などをデータ入力する必要があるが、この作業は煩雑で熟達していない作業者には困難であり、適切でない数値が入力操作されることを防止できない。特に、現在の造影剤には有効成分の濃度が数倍まで相違する製品があるので、それを考慮しないと適量の数倍や数分の一の造影剤が注入されることになる。
同様に、被験者の撮像部位や体重などによっても、薬液の注入速度などの薬液注入装置へのデータ入力が必要な場合があるが、このような作業も煩雑で入力ミスを防止することができない。特に、本出願人は造影剤の注入速度を可変することで造影効果を向上できることを特願2002−281109号として出願したが、このような可変パターンを薬液注入装置にデータ設定することは容易ではない。
上述のような課題を解決するため、本出願人は薬液シリンジの梱包材などに各種データをバーコードなどで記録しておき、そのバーコードなどを薬液注入装置がデータ読取することを特願2003−098058号として出願した。しかし、バーコードなどはデータ容量が微少なので、識別データなどしか記録できない。
このため、上述の薬液注入装置では、可変パターンなどの大容量の各種データを事前に登録しておき、その登録データをバーコードの読取結果で検索する。しかし、これでは各種データを薬液注入装置に事前に登録しておく必要があり、登録データの刷新などが必要な場合には薬液注入装置でデータ更新を実行する必要がある。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、シリンダ保持機構が薬液シリンジを適切に保持していない状態でピストン駆動機構が駆動されることを自動的に防止できる薬液注入システムを提供することを目的とする。
本発明の第1および第4の薬液注入システムは、薬液シリンジと薬液注入装置とを有しており、薬液注入装置は、シリンダ保持機構、ピストン駆動機構、RFIDリーダ、共振アンテナ、動作制御手段、を有している。薬液シリンジは、シリンダ部材とピストン部材とを有しており、円環状のシリンダフランジが後端外周に形成されている円筒形状のシリンダ部材に後方からピストン部材がスライド自在に挿入されている。薬液注入装置のシリンダ保持機構は、上方から挿入される薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを個々に保持し、ピストン駆動機構は、保持されたシリンダ部材にピストン部材を少なくとも圧入する。
薬液シリンジは、記録データを無線送信するRFIDチップがシリンダ部材の所定位置に装着されており、このRFIDチップは、所定の平面形状や細長形状のチップアンテナが回路チップに結線されている。薬液シリンジは、シリンダ部材の外周面にRFIDチップが装着されており、軸心を中心とした回転の特定方向でシリンダ保持機構に保持されるとシリンダ部材の左方か右方にRFIDチップの略中心が位置する。
薬液注入装置のRFIDリーダは、所定の平面形状や細長形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていてRFIDチップから記録データを無線受信し、動作制御手段は、記録データが無線受信されているときのみピストン駆動機構の動作を許可する。ただし、薬液注入装置は、シリンダ保持機構が特定方向でシリンダ部材を保持した状態で、チップアンテナと略平行な面方向や長手方向で、ピストン部材の左方と右方との一方の位置にリーダアンテナが配置されているとともに他方の位置に所定形状の共振アンテナが配置されている。
従って、本発明の薬液注入システムでは、薬液シリンジがシリンダ保持機構に特定方向で保持された状態では、チップアンテナとリーダアンテナと共振アンテナとが略平行となるので、これらのアンテナで無線信号が良好に共振することになる。すると、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが無線受信するので、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態となる。
しかし、薬液シリンジがシリンダ保持機構に特定方向から回動した角度で保持されている状態では、チップアンテナがリーダアンテナおよび共振アンテナと略平行とならないので、これらのアンテナで無線信号が良好に共振されない。このため、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが無線受信しないので、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態とならない。
本発明の第2および第5の薬液注入システムでは、薬液注入装置が一対の共振アンテナと妨害導体とを有しており、薬液注入装置は、シリンダ保持機構が特定方向でシリンダ部材を保持した状態でチップアンテナと略直交する方向でピストン部材の下方の位置にリーダアンテナが配置されている。
薬液注入装置は、シリンダ保持機構が特定方向でシリンダ部材を保持した状態でチップアンテナと略平行な方向でピストン部材の左方と右方との位置に一対の共振アンテナが個々に配置されており、シリンダ保持機構が特定方向と直交する方向でシリンダ部材を保持した状態でチップアンテナと略平行な方向でRFIDチップの直下の位置に妨害導体が配置されている。
従って、本発明の薬液注入システムでは、薬液シリンジがシリンダ保持機構に特定方向で保持された状態では、チップアンテナと一対の共振アンテナとが略平行となるので、これらのアンテナで無線信号が良好に共振することになる。すると、この共振によりRFIDチップとRFIDリーダとの無線信号が増幅されるので、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが無線受信することになり、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態となる。
しかし、薬液シリンジがシリンダ保持機構に特定方向から回動した角度で保持されている状態では、チップアンテナが一対の共振アンテナと略平行とならないので、これらのアンテナで無線信号が良好に共振されない。このため、RFIDチップとRFIDリーダとの無線信号が増幅されず、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが無線受信しないので、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態とならない。
さらに、RFIDチップの回路チップが下方に位置する角度で薬液シリンジがシリンダ保持機構に保持されている状態では、RFIDチップとRFIDリーダとが近接するが、そこに妨害導体が介在する。このため、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが無線受信しないので、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態とならない。
本発明の第3および第6の薬液注入システムでは、薬液シリンジとして各種サイズがあり、最大以外のサイズの薬液シリンジごとにシリンダアダプタが用意されている。薬液注入装置は、最大サイズの薬液シリンジは直接に装填され、最大以外のサイズの薬液シリンジはシリンダアダプタを介して装填される。
シリンダアダプタは、無線通信を妨害しない素材で形成されており、上方から挿入される薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを個々に保持する。薬液注入装置のシリンダ保持機構は、上方から挿入される最大サイズの薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを一対の金属製のフランジ保持部材で個々に保持するとともに、上方から挿入されるシリンダアダプタを保持する。
最大サイズの薬液シリンジは、軸心を中心とした回転の特定方向でシリンダ保持機構に保持されるとシリンダ部材の上方か下方に略中心が位置する状態でRFIDチップが装着されており、最大以外のサイズの薬液シリンジは、特定方向でシリンダ保持機構にシリンダアダプタにより保持されるとシリンダ部材の左方か右方に略中心が位置する状態でRFIDチップが装着されている。
薬液注入装置は、シリンダ保持機構が特定方向で最大サイズの薬液シリンジを保持した状態でチップアンテナと略平行な方向でピストン部材の下方の位置にリーダアンテナが配置されており、シリンダ保持機構が特定方向で最大サイズの薬液シリンジを保持した状態でチップアンテナと略直交する方向でピストン部材の左方と右方との位置に一対の共振アンテナが略平行に配置されている。
薬液注入装置は、シリンダ保持機構が特定方向で最大サイズの薬液シリンジを保持した状態でチップアンテナと略平行な方向でRFIDチップの直下の位置に補助アンテナが配置されているが、シリンダアダプタは、シリンダ保持機構に保持された状態で補助アンテナと重複する位置にリーダアンテナより長大な妨害導体が配置されている。
そして、シリンダ保持機構に保持されたシリンダアダプタに、最大以外のサイズの薬液シリンジが保持された状態では、チップアンテナがフランジ保持部材より後方に位置する。
従って、本発明の薬液注入システムでは、最大サイズの薬液シリンジがシリンダ保持機構に特定方向で保持された状態では、チップアンテナと補助アンテナとリーダアンテナとが略平行となるので、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが補助アンテナを介して無線受信することになり、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態となる。
しかし、最大サイズの薬液シリンジがシリンダ保持機構に特定方向から回動した角度で保持されている状態では、チップアンテナが補助アンテナおよびリーダアンテナと略平行とならないので、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが無線受信せず、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態とならない。
また、最大サイズの薬液シリンジがシリンダ保持機構に特定方向から略直角に回動した角度で保持されている状態では、チップアンテナが一対の共振アンテナとは略平行となるが、そこに金属製のフランジ保持部材が介在する。このため、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが無線受信せず、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態とならない。
一方、最大以外のサイズの薬液シリンジがシリンダアダプタによりシリンダ保持機構に特定方向で保持された状態では、フランジ保持部材より後方に位置するチップアンテナと一対の共振アンテナとが略平行となるので、これらのアンテナで無線信号が良好に共振することになる。すると、この共振によりRFIDチップとRFIDリーダとの無線信号が増幅されるので、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが無線受信することになり、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態となる。
しかし、最大以外のサイズの薬液シリンジがシリンダアダプタによりシリンダ保持機構に特定方向から回動した角度で保持されている状態では、チップアンテナが一対の共振アンテナと略平行とならないので、これらのアンテナで無線信号が良好に共振されない。このため、RFIDチップとRFIDリーダとの無線信号が増幅されず、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが無線受信しないので、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態とならない。
さらに、RFIDチップの回路チップが下方に位置する角度で最大以外のサイズの薬液シリンジがシリンダ保持機構に保持されている状態では、RFIDチップとRFIDリーダとが近接するが、そこにシリンダアダプタの妨害導体が介在する。このため、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが無線受信しないので、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態とならない。
なお、本発明で云う各種手段は、その機能を実現するように形成されていれば良く、例えば、所定の機能を発揮する専用のハードウェア、所定の機能がコンピュータプログラムにより付与されたデータ処理装置、コンピュータプログラムによりデータ処理装置に実現された所定の機能、これらの組み合わせ、等として実現することができる。
また、本発明で云う各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要もなく、複数の構成要素が1個の部材として形成されていること、1つの構成要素が複数の部材からなること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等も可能である。
さらに、本発明では前後左右上下の方向を規定しているが、これは本発明の構成要素の相対関係を簡単に説明するために便宜的に規定したものであり、本発明を実施する場合の製造時や使用時の方向を限定するものではない。
本発明の薬液注入システムでは、薬液シリンジがシリンダ保持機構に適切に保持された場合のみ、RFIDチップの記録データをRFIDリーダが無線受信できるので、ピストン駆動機構がピストン部材をシリンダ部材に圧入できる状態となり、薬液シリンジが適切に保持されていない状態でシリンダ部材にピストン部材が圧入されることを自動的に防止できる。
本発明の実施の形態の薬液注入装置に薬液シリンジが装着される状態を示す模式的な縦断側面図である。 薬液注入装置に薬液シリンジが装着された状態を示す模式的な縦断側面図である。 薬液注入装置に薬液シリンジが装着される状態を示す模式的な正面図である。 薬液注入装置に薬液シリンジが装着された状態を示す模式的な正面図である。 注入実行ヘッドに薬液シリンジが装着される状態を示す縦断側面図である。 薬液注入装置に薬液シリンジが装着される状態を示す模式的な正面図である。 薬液注入装置に薬液シリンジが装着された状態を示す模式的な正面図である。 薬液シリンジの外観を示す斜視図である。 薬液注入装置の注入実行ヘッドに薬液シリンジが装着される状態を示す斜視図である。 薬液注入装置の外観を示す斜視図である。 透視画像装置であるCTスキャナの外観を示す斜視図である。 薬液注入システムの回路構造を示すブロック図である。 RFIDチップの外観を示す斜視図である。 薬液注入装置の論理構造を示す模式的なブロック図である。 薬液シリンジの回転角度とRFIDチップ/リーダの通信感度との関係を示す特性図である。 薬液注入装置の処理動作の前半部分を示すフローチャートである。 後半部分を示すフローチャートである。 CTスキャナの処理動作を示すフローチャートである。 変形例の注入実行ヘッドの外観を示す斜視図である。
符号の説明
100 薬液注入装置
116 ピストン駆動機構
120 シリンダ保持機構
120 シリンダ保持機構
121 フランジ保持部材
130 RFIDリーダ
131 リーダアンテナ
132 補助アンテナ
133 共振アンテナ
134 本体部分
135 傾斜部分
140 各種手段として機能するコンピュータユニット
150 動作制御手段
151 確認記憶手段
152 データ照合手段
153 警告出力手段
154 データ蓄積手段
156 データ保持手段
157 表示制御手段
158 注入制御手段
200 薬液シリンジ
210 シリンダ部材
213 シリンダフランジ
220 ピストン部材
230 RFIDチップ
232 回路チップ
233 チップアンテナ
300 透視撮像装置であるCTスキャナ
400 シリンダアダプタ
420 妨害導体
1000 薬液注入システム
[実施の形態の構成]
本発明の実施の一形態を図面を参照して以下に説明する。本発明の実施の形態の薬液注入システム1000は、図9ないし図12に示すように、薬液注入装置100、薬液シリンジ200、透視撮像装置であるCTスキャナ300、シリンダアダプタ400、を有しており、詳細には後述するが、造影剤などの薬液を注入する被験者(図示せず)から透視画像を撮像する。
CTスキャナ300は、図11および図12に示すように、撮像実行機構である透視撮像ユニット301と撮像制御ユニット302とを有しており、その透視撮像ユニット301と撮像制御ユニット302とは通信ネットワーク303で有線接続されている。透視撮像ユニット301は被験者から透視画像を撮像し、撮像制御ユニット302は透視撮像ユニット301を動作制御する。
薬液シリンジ200は、図9および図8に示すように、シリンダ部材210とピストン部材220からなり、シリンダ部材210にピストン部材220がスライド自在に挿入されている。シリンダ部材210は、円筒形の中空の本体部211を有しており、この本体部211の閉塞した先端面に導管部212が形成されている。
シリンダ部材210の本体部211の末端面は開口されており、この開口から本体部211の内部にピストン部材220が挿入されている。シリンダ部材210の末端外周にはシリンダフランジ213が形成されており、ピストン部材220の末端外周にはピストンフランジ221が形成されている。
本形態の薬液注入システム1000では、上述のような構造の薬液シリンジ200が薬液注入装置100に交換自在に装填されるが、その薬液シリンジ200には各種サイズがある。このため、本形態の薬液注入システム1000では、薬液注入装置100にシリンダアダプタ400を介することなく直接に装填される最大サイズの薬液シリンジ200Bと、薬液注入装置100にシリンダアダプタ400を介して装填される最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sとがある。
薬液シリンジ200のシリンダ部材210にはRFIDチップ230が装着されており、そのRFIDチップ230には、その薬液シリンジ200に関する、名称、プレフィルドタイプかリフィルタイプかの識別データ、個体ごとの識別データ、容量、シリンダ部材210の耐圧、シリンダ部材210の内径、ピストン部材220のストローク、などの各種データが記録されている。
さらに、本形態の薬液注入システム1000では、使用される薬液シリンジ200の少なくとも一部がプレフィルドタイプからなり、プレフィルドタイプの薬液シリンジ200では、シリンダ部材210に薬液が充填された状態で出荷される。薬液シリンジ200がプレフィルドタイプの場合、そのRFIDチップ230には、前述した各種データだけでなく、充填されている薬液に関する、名称、成分、粘度、消費期限、CT用かMR用かなどの識別データ、などの各種データも設定されている。また、そのプレフィルドタイプの薬液シリンジ200に充填されている薬液が造影剤の場合、そのRFIDチップ230には、注入速度を時間経過により変化させる可変パターン、なども必要により設定されている。
RFIDチップ230は、図13に示すように、細長い樹脂シートからなるチップ本体231を有しており、その略中央に回路チップ232が封入されている。また、チップ本体231には、プリント配線からなるチップアンテナ233も所定形状に形成されており、このチップアンテナ233に回路チップ232が実装されている。なお、このRFIDチップ230としては、例えば、10×60(mm)に形成されており、2.45(GHz)で無線通信する、ミューチップ(登録商標)などが好適である。
薬液シリンジ200は、図8および図9に示すように、シリンダ部材210のシリンダフランジ213に近接した位置で、シリンダ部材210の外周面にチップアンテナ233が巻回される状態で、RFIDチップ230が装着されている。より詳細には、各種サイズの薬液シリンジ200B,200Sは、ともにシリンダフランジ213の円環形の外周面214の相対する位置に一対の平坦部215が平行に形成されているが、最大サイズの薬液シリンジ200Bでは、図8(a)に示すように、シリンダフランジ213の一対の平坦部215の一方に対応した位置に中心が位置するようにRFIDチップ230が配置されており、最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sでは、図8(b)に示すように、シリンダフランジ213の一対の平坦部215と直交した一方の位置に中心が位置するようにRFIDチップ230が配置されている。
シリンダアダプタ400は、最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sごとに用意されており、図9に示すように、全体的に平板をU字状に湾曲させたような形状のアダプタ本体410を有している。このアダプタ本体410は、例えば、高強度のエンジニアリングプラスチックで形成されており、RFIDチップ230と後述するRFIDリーダ130との無線通信を妨害しない。
アダプタ本体410の上面には、図1ないし図4にも示すように、薬液シリンジ200Sのシリンダ部材210の外周面に対応した半円筒状の凹部411が形成されており、この凹部411の後端近傍には、薬液シリンジ200Sのシリンダフランジ213に対応した形状の凹溝412が形成されている。
一方、アダプタ本体410の下面は最大サイズの薬液シリンジ200Bのシリンダ部材210の外周面と同等な形状およびサイズに形成されており、その後端近傍には、最大サイズの薬液シリンジ200Bのシリンダフランジ213と同等な形状およびサイズのアダプタフランジ413が形成されている。
このため、最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sは、各々に専用のシリンダアダプタ410に着脱自在に装着することができ、このようにシリンダアダプタ410に装着されることで、そのシリンダ部材210の下面に相当する部分の形状およびサイズが最大サイズの薬液シリンジ200Bと同等となる。
本形態の薬液注入装置100は、図10に示すように、注入制御ユニット101と注入実行ヘッド110とが別体に形成されて通信ケーブル102で有線接続されており、注入実行ヘッド110は、キャスタスタンド111の上端に可動アーム112で装着されている。
この注入実行ヘッド110は、図9に示すように、そのヘッド本体113の上面には、最大サイズの薬液シリンジ200Bのシリンダ部材210およびシリンダアダプタ400のアダプタ本体410に対応した半円筒状の凹部114が形成されており、この凹部114の前部には、最大サイズの薬液シリンジ200Bのシリンダフランジ211およびシリンダアダプタ400のアダプタフランジ413を着脱自在に保持するシリンダ保持機構120が形成されている。
より詳細には、シリンダ保持機構120は、図3および図4等に示すように、左右一対のフランジ保持部材121を有しており、この左右一対のフランジ保持部材121により、上方から挿入される最大サイズの薬液シリンジ200Bのシリンダフランジ213またはアダプタフランジ413の左部と右部とを個々に保持する。
フランジ保持部材121は、固定保持部材122と可動保持部材123からなり、これらはステンレス合金などの高強度な金属で形成されている。固定保持部材122は、注入実行ヘッド110の凹部114の底部に固定されており、可動保持部材123は、固定保持部材122に上方から接合される位置で左右方向に開閉自在に軸支されている。固定保持部材122と可動保持部材123とは、内面に円弧状の凹溝124が形成されており、そこに最大サイズの薬液シリンジ200Bのシリンダフランジ213またはアダプタフランジ413が係合する。
このため、注入実行ヘッド110の凹部114およびシリンダ保持機構120には、図5ないし図7に示すように、最大サイズの薬液シリンジ200Bが着脱自在に直接装着されるとともに、図1ないし図4に示すように、最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sがシリンダアダプタ400を介して着脱自在に装着される。
注入実行ヘッド110の凹部114の後方には、ピストンフランジ221を保持してスライド移動させるピストン駆動機構116が配置されており、このピストン駆動機構116は薬液シリンジ200のピストン部材220を着脱自在に保持して前後方向にスライド移動させる。
このピストン駆動機構116は、図12に示すように、作動時にも磁界を発生しない超音波モータ117を駆動源として有しており、ネジ機構(図示せず)などによりピストン部材220をスライド移動させる。また、ピストン駆動機構116にはロードセル118も内蔵されており、そのロードセル118は、ピストン部材220を押圧する圧力を検出する。
本形態の薬液注入装置100は、図12に示すように、RFIDリーダ130を有しており、このRFIDリーダ130が薬液シリンジ200のRFIDチップ230と2.45(GHz)で無線通信する。RFIDリーダ130は、通信回路(図示せず)とリーダアンテナ131とを有しており、通信回路は、例えば、注入実行ヘッド110の後部に内蔵されている。
リーダアンテナ131は、図3および図4等に示すように、細長いシート状の導体からなり、通信回路に結線されている。リーダアンテナ131は、図1および図2等に示すように、シリンダ保持機構120より後方の位置で凹部114の底面に装着されており、その長手方向が左右方向となるように配置されている。
さらに、本形態の薬液注入装置100は、RFIDリーダ130のリーダアンテナ131とは別個に、補助アンテナ132と共振アンテナ133とを有している。補助アンテナ132は、リーダアンテナ131より短小の細長いシート状の導体からなるが、通信回路などには結線されていない。
補助アンテナ132は、シリンダ保持機構120の直前の位置で凹部114の底面に装着されており、その長手方向が左右方向となるように配置されている。最大サイズの薬液シリンジ200は、RFIDチップ230がシリンダフランジ213より前方の位置に配置されているので、図5に示すように、シリンダ保持機構120に最大サイズの薬液シリンジ200Bが保持されると、そのチップアンテナ233の直下に補助アンテナ132が位置する。
また、シリンダアダプタ400は、図1および図2に示すように、シリンダ保持機構120に保持された状態で補助アンテナ132と重複する位置に、リーダアンテナ131より長大な細長いシート状の妨害導体420が装着されており、シリンダ保持機構120に保持されるアダプタフランジ413よりシリンダフランジ213を保持する凹溝412が充分に後方に位置している。
そして、最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sは、RFIDチップ230がシリンダフランジ213の直前の位置に配置されているので、シリンダ保持機構120に保持されたシリンダアダプタ400に最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sが保持されると、そのチップアンテナ233はフランジ保持部材121より後方に位置する。
共振アンテナ133は、左右方向で面対称の左右一対に形成されており、シリンダ保持機構120より後方の位置で凹部114の左右内面に個々に装着されている。共振アンテナ133は、上下方向に細長い導体からなる本体部分134と、下端より上端が後方に位置するように傾斜している細長い導体からなる傾斜部分135と、を有しており、これらの部分134,135が下端で連結されている。
なお、本形態の薬液注入システム1000では、前述のようにRFIDチップ230とRFIDリーダ130とは“2.45(GHz)”の周波数で無線通信するので、その波長は約“122(mm)”で半波長は約“61(mm)”である。そして、チップアンテナ233とリーダアンテナ131と共振アンテナ133の各部分134,135とは、上述の半波長に対応した“60(mm)”の全長に形成されており、左右一対の共振アンテナ133は、上述の半波長に対応した約“60(mm)”の間隔だけ離反している。一方、補助アンテナ132は、上述の半波長より充分に短小の“30〜40(mm)”などの全長に形成されており、妨害導体420は、上述の半波長に対応した“60(mm)”の全長に形成されている。
なお、薬液シリンジ200は、少なくとも薬液注入装置100に装填される状態ではシリンダ部材210の後端部分にピストン部材220の前端部分が配置されているが、図1および図5に示すように、このピストン部材220の前端部分と重複する位置でRFIDチップ230がシリンダ部材210の後端部分の外周面に装着されている。
また、本形態の薬液注入装置100は、既存の製品にRFIDリーダ130などを追加した構造に形成されているので、注入実行ヘッド110の造形などは既存の製品から変更されていない。このため、注入実行ヘッド110の凹部114は、シリンダ保持機構120より前方では薬液シリンジ200のシリンダ部材210に対応した半円筒形に形成されているが、後方ではシリンダ保持機構120120の組立性などのために底面が下方に位置している。さらに、注入実行ヘッド110は、凹部114の補助アンテナ132より前方の位置には、金属フレーム(図示せず)が内蔵されている。
上述のような構造の注入実行ヘッド110と通信ケーブル102で結線されている注入制御ユニット101は、図12に示すように、コンピュータユニット140が内蔵されており、CTスキャナ300の撮像制御ユニット302とも通信ネットワーク304で有線接続されている。
注入制御ユニット101は、図10に示すように、操作パネル103、データ表示手段である液晶ディスプレイ104、スピーカユニット105、等が本体ハウジング106の前面に配置されており、別体のコントローラユニット107が接続コネクタ108で有線接続されている。
本形態の薬液注入装置100は、図12に示すように、上述した各種デバイスがコンピュータユニット140に接続されており、このコンピュータユニット140が各種デバイスを統合制御する。コンピュータユニット140は、いわゆるワンチップマイコンからなり、CPU(Central Processing Unit)141、ROM(Read Only Memory)142、RAM(Random
Access Memory)143、I/F(Interface)144、等のハードウェアを有している。コンピュータユニット140は、そのROM142などの情報記憶媒体に適切なコンピュータプログラムがファームウェアなどで実装されており、そのコンピュータプログラムに対応してCPU141が各種の処理動作を実行する。
本形態の薬液注入装置100は、上述のように実装されているコンピュータプログラムに対応してコンピュータユニット140が動作することにより、図14に示すように、動作制御手段150、を論理的に有しており、この動作制御手段150が、確認記憶手段151、データ照合手段152、警告出力手段153、データ蓄積手段154、データ保持手段156、表示制御手段157、注入制御手段158、等の各種手段を論理的に有している。
動作制御手段150は、CPU141がROM142などに実装されているコンピュータプログラムとRFIDチップ230から無線受信された各種データとに対応して所定動作を実行する機能に相当し、確認記憶手段151、データ照合手段152、警告出力手段153、データ蓄積手段154、データ保持手段156、表示制御手段157、注入制御手段158、を有している。
確認記憶手段151は、CPU141がデータ認識するRAM143の記憶領域などに相当し、所定の確認条件をデータ記憶している。データ照合手段152は、データ記憶されている確認条件とRFIDチップ230から無線受信された各種データとを照合し、警告出力手段153は、照合結果に対応して確認警告を報知出力する。
より具体的には、RAM143には、使用できる薬液シリンジ200の識別データが確認条件としてデータ登録されており、RFIDリーダ130で薬液シリンジ200のRFIDチップ230から各種データが無線受信されると、その無線受信された薬液シリンジ200の識別データがRAM143に登録されている識別データと照合される。
これで無線受信された識別データが登録されていないと、“この製品は使用可能な機器として登録されておりません、使用可能か確認して下さい”などのガイダンスメッセージが確認警告として液晶ディスプレイ104で表示出力されるとともにスピーカユニット105で音声出力される。
また、RAM143には、確認条件として現在日時が日々更新されてデータ保持されており、薬液シリンジ200のRFIDチップ230から消費期限が無線受信されると、その消費期限と現在日時がデータ照合される。これで現在日時が消費期限を超過していると、“この製品は消費期限を過ぎています。新しい製品を使用して下さい”などのガイダンスメッセージが確認警告として液晶ディスプレイ104で表示出力されるとともにスピーカユニット105で音声出力される。
さらに、プレフィルドタイプの薬液シリンジ200では、個体ごとの製造番号もRFIDチップ230に設定されているので、データ蓄積手段154は、注入実行ヘッド110に装填されて注入動作が実行されたプレフィルドタイプの薬液シリンジ200の製造番号をデータ記憶する。
この場合、データ照合手段152は、データ記憶されている製造番号とRFIDチップ230から無線受信された製造番号とを照合し、警告出力手段153は、照合された製造番号が一致すると“このプレフィルドシリンジは過去に使用されています。新しい製品を使用して下さい”などのガイダンスメッセージが確認警告として液晶ディスプレイ104で表示出力されるとともにスピーカユニット105で音声出力される。
データ保持手段156は、RFIDチップ230から無線受信された各種データをデータ保持し、表示制御手段157は、保持された各種データを液晶ディスプレイ104にデータ表示させ、注入制御手段158は、保持された各種データに対応してピストン駆動機構116を動作制御する。
より具体的には、薬液シリンジ200のRFIDチップ230には、その薬液シリンジ200の名称や耐圧や容量などの各種データと、その薬液シリンジ200に充填されている薬液の名称や成分や消費期限などの各種データとが記録されているので、これらの各種データがRAM143に一時保持されて液晶ディスプレイ104で表示出力される。
また、薬液シリンジ200のRFIDチップ230にピストン駆動機構116の制御データが設定されていた場合、その制御データがRAM143に保持され、CPU141は保持された制御データに対応してピストン駆動機構116を動作制御する。
例えば、薬液シリンジ200のRFIDチップ230に造影剤の注入速度を時間経過により変化させる可変パターンがデータ記録されていた場合、その可変パターンに対応してCPU141がピストン駆動機構116の動作速度を経時的に可変させる。さらに、薬液シリンジ200のRFIDチップ230に耐圧がデータ記録されていると、CPU141はロードセル118の検出圧力に対応してRAM143にデータ保持された耐圧を超過しないようにピストン駆動機構116の動作を制御する。また、薬液シリンジ200のRFIDチップ230に容量がデータ記録されていると、CPU141はRAM143にデータ保持された容量に対応してピストン駆動機構116の動作を制御する。
上述のような薬液注入装置100の各種手段は、必要により液晶ディスプレイ104などのハードウェアを利用して実現されるが、その主体はROM142等の情報記憶媒体に格納されたリソースおよびコンピュータプログラムに対応してハードウェアであるCPU141が機能することにより実現されている。
このようなコンピュータプログラムは、例えば、RFIDチップ230からRFIDリーダ130で各種データが無線受信されると、RAM143などにデータ記憶されている確認条件とRFIDチップ230から無線受信された各種データとを照合すること、その照合結果に対応して液晶ディスプレイ104のデータ表示などで確認警告を報知出力すること、装填されて注入動作が実行された薬液シリンジ200の製造番号をRAM143などにデータ記憶させること、そのデータ記憶されている製造番号とRFIDチップ230から無線受信された製造番号とを照合すること、その照合結果に対応して液晶ディスプレイ104のデータ表示などで確認警告を報知出力すること、RFIDチップ230から無線受信された各種データをRAM143などにデータ保持させること、保持された各種データを液晶ディスプレイ104にデータ表示させること、保持された各種データに対応してピストン駆動機構116を動作制御すること、等の処理動作をCPU141等に実行させるためのソフトウェアとしてRAM143等の情報記憶媒体に格納されている。
[実施の形態の動作]
上述のような構成において、本形態の薬液注入システム1000を利用する場合、図11に示すように、CTスキャナ300の撮像ユニット301の近傍に薬液注入装置100の注入実行ヘッド110が配置され、使用する薬液シリンジ200などが用意される。
例えば、最大サイズの薬液シリンジ200Bを利用する場合、作業者は注入実行ヘッド110の可動保持部材123を開放させ、そこにシリンダフランジ213が挿入されるように最大サイズの薬液シリンジ200Bを凹部114に装填して可動保持部材123を閉止する。
このとき、図7(b)(c)に示すように、シリンダフランジ213の平坦部215が上下方向に位置するように最大サイズの薬液シリンジ200Bが適切に装着されると、その上方か下方にRFIDチップ230が位置することになる。すると、RFIDチップ230のチップアンテナ233とRFIDリーダ130のリーダ/補助アンテナ131,132との長手方向が略平行となるので、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無線通信することになる。
一方、図7(a)に示すように、シリンダフランジ213の平坦部215が左右方向に位置するように最大サイズの薬液シリンジ200Bが不適切に装着されると、その左方か右方にRFIDチップ230は位置することになる。すると、RFIDチップ230のチップアンテナ233とRFIDリーダ130のリーダ/補助アンテナ131,132との長手方向が略平行とならないので、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無線通信しない。
この原理を以下に簡単に説明する。RFIDチップ230とRFIDリーダ130とは電界(電波通信)および磁界(磁気結合)により無線通信するが、ここでは説明を簡単とするために磁界に注目する。すると、図13に示すように、RFIDチップ230のチップアンテナ233は細長い線形に形成されているので、その長手方向を軸心とした円筒状に磁界が発生する。
同様にRFIDリーダ130のリーダ/補助アンテナ131,132も細長い線形に形成されているので、その長手方向を軸心とした円筒状に磁界が発生する。このため、チップアンテナ233とリーダ/補助アンテナ131,132とは、平行に配置されると良好に磁気結合されるが、平行に配置されないと良好に磁気結合されない。
従って、本形態の薬液注入システム1000では、図7(b)(c)に示すように、シリンダフランジ213の平坦部215が上下方向に位置するように最大サイズの薬液シリンジ200Bが薬液注入装置100に適切に装着されると、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無線通信するが、図7(a)に示すように、シリンダフランジ213の平坦部215が左右方向に位置するように最大サイズの薬液シリンジ200Bが薬液注入装置100に不適切に装着されると、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無線通信しない。
一方、最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sを利用する場合、例えば、作業者は注入実行ヘッド110の可動保持部材123を開放させ、そこにアダプタフランジ413が挿入されるようにシリンダアダプタ400を凹部114に装填して可動保持部材123を閉止する。
このとき、薬液注入装置100とシリンダアダプタ400は相互に専用設計されており、相互に係脱する凹凸などが存在する(図示せず)。このため、シリンダアダプタ400は薬液注入装置100に常時適切に装着されるので、このように薬液注入装置100に装着されたシリンダアダプタ400に最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sが着脱自在に装着されることになる。
このとき、図1ないし図4に示すように、シリンダフランジ213の平坦部215が上下方向に位置するように最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sが適切に装着されると、その左方か右方にRFIDチップ230が位置することになる。すると、RFIDチップ230のチップアンテナ233と一対の共振アンテナ133の本体部分134との長手方向が略平行となるので、一対の共振アンテナ133でRFIDチップ230の無線信号が共振される。
このとき、共振アンテナ133には所定角度に傾斜した傾斜部分135も存在するので、一対の共振アンテナ133により共振されて増幅された無線信号がリーダアンテナ130で良好に受信されることになり、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無線通信する。
なお、前述のように、最大サイズの薬液シリンジ200Bでは、RFIDチップ230が左右に位置するとRFIDリーダ130と無線通信できないことを説明した。これは、図5および図6に示すように、シリンダ保持機構120が最大サイズの薬液シリンジ200Bのシリンダフランジ213の左右部分を一対のシリンダ保持部材121で保持するため、左右に位置するRFIDチップ230の無線通信が金属製のシリンダ保持部材121で阻害されることによる。
一方、最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sでは、図1および図2に示すように、RFIDチップ230がシリンダ保持機構120より充分に後方に位置することになり、共振アンテナ133とリーダアンテナ131もシリンダ保持機構120より後方に位置しているので、金属製のシリンダ保持部材121で阻害されることなく、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とが共振アンテナ133を介して無線通信する。
また、シリンダフランジ213の平坦部215が左右方向に位置するように最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sが不適切に装着されると、そのRFIDチップ230は上方か下方に位置することになる。この場合、チップアンテナ233と共振アンテナ133との長手方向が略平行とならないので、RFIDチップ230とRFIDリーダ130との無線通信が共振アンテナ133の共振により増幅されることはない。
このとき、チップアンテナ233とリーダ/補助アンテナ131,132との長手方向は略平行となるが、補助アンテナ132には妨害導体420が重複しているので、RFIDチップ230とRFIDリーダ130との無線通信が補助アンテナ132により補助されることもない。
そして、最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sでは、図3および図4に示すように、本来平坦に配置されるチップアンテナ233が極端に湾曲しているので、その通信性能が低下している。このため、チップアンテナ233とリーダアンテナ131との長手方向が略平行となっても、補助アンテナ131や共振アンテナ133の補助が作用しないと、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無線通信することはない。
従って、本形態の薬液注入システム1000では、図1ないし図4に示すように、シリンダフランジ213の平坦部215が上下方向に位置するように最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sがシリンダアダプタ400で薬液注入装置100に適切に装着されると、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無線通信するが、シリンダフランジ213の平坦部215が左右方向に位置するように最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sがシリンダアダプタ400で薬液注入装置100に不適切に装着されると、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無線通信しない。
なお、本発明者は、上述のような各種サイズの薬液シリンジ200B,200Sとシリンダアダプタ400とを薬液注入装置100とを実際に試作し、注入実行ヘッド110に装填した最大サイズの薬液シリンジ200Bを回転させてRFIDリーダ/チップ130,230の指向性を試験した。
すると、図15に示すように、RFIDチップ230とRFIDリーダ130との通信感度は、RFIDチップ230が上下方向に位置するときにRFIDリーダ130との通信感度が最大となり、RFIDチップ230が左右方向に位置するときに通信感度が略“0”となることが確認された。
さらに、最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sを注入実行ヘッド110にシリンダアダプタ400で装填して回転させると、RFIDチップ230が左右方向に位置するときにRFIDリーダ130との通信感度が最大となり、RFIDチップ230が上下方向に位置するときに通信感度が略“0”となることが確認された。
また、その注入実行ヘッド110において、本体部分134と傾斜部分135からなる共振アンテナ133を搭載した場合、本体部分134のみ搭載した場合、傾斜部分135のみ搭載した場合、でも最大以外のサイズの薬液シリンジ200SのRFIDチップ230とRFIDリーダ130との通信感度を測定したが、本体部分134と傾斜部分135からなる共振アンテナ133の場合のみ良好な無線通信が可能となることを確認した。
さらに、シリンダアダプタ400に妨害導体420を装着していない状態で、最大以外のサイズの薬液シリンジ200SのRFIDチップ230を補助アンテナ132の直上に位置させてみた。しかし、そのRFIDチップ230とRFIDリーダ130とは無線通信せず、これは前述のように本来平坦に配置されるチップアンテナ233が極端に湾曲されて通信性能が低下しているためであることが確認された。
そして、本形態の薬液注入装置100では、図16に示すように、注入実行ヘッド110に薬液シリンジ200が適切に装着されてRFIDリーダ130によりRFIDチップ230から各種データが無線受信されると(ステップS1)、コンピュータユニット140により受信データとRAM143にデータ登録されている確認条件とがデータ照合される(ステップS2)。
このような確認条件としては、使用できる薬液シリンジ200の識別データが登録されているので、RFIDチップ230から無線受信された識別データが確認条件としてデータ登録されていないと、“この製品は使用可能な機器として登録されておりません、使用可能か確認して下さい”などのガイダンスメッセージが確認警告として液晶ディスプレイ104で表示出力されるとともにスピーカユニット105で音声出力される(ステップS3)。
また、薬液シリンジ200が注入実行ヘッド110に適切に装着されると、そのRFIDリーダ130にRFIDチップ230が自動的に所定距離で対向されるので、そのRFIDチップ230からRFIDリーダ130に各種データが無線受信される(ステップS1)。
この場合も、無線受信データが確認条件とデータ照合され(ステップS2)、無線受信された識別データが確認条件としてデータ登録されていないと確認警告が報知出力されるが(ステップS3)、さらに、確認条件に整合しても使用機器が薬液シリンジ200であることが判定されると(ステップS4)、RFIDチップ230から無線受信された製造番号とRAM143にデータ登録されている製造番号とがデータ照合される(ステップS5)。
このように照合された製造番号が一致すると“このシリンジは過去に使用されています。新しい製品を使用して下さい”などのガイダンスメッセージが確認警告として液晶ディスプレイ104とスピーカユニット105とで報知出力される(ステップS3)。
上述のようにして適切な使用機器のRFIDチップ230から薬液注入装置100に無線受信された各種データは、例えば、“〜(製造メーカ)製の造影シリンジ〜(名称)が装着されました。製造番号〜、薬液名称〜、薬液種別〜、容量〜、耐圧〜、…”などとして液晶ディスプレイ104に表示出力される(ステップS6)。
なお、RFIDチップ230には、データ表示の対象となる各種データと、対象とならない各種データとがデータ設定されているので、例えば、その各種データごとにデータ表示の有無が2値フラグでデータ設定されており、薬液注入装置100は、RFIDチップ230から無線受信された各種データから適切な一部をデータ表示する。
さらに、使用機器のRFIDチップ230から薬液注入装置100に無線受信された各種データに“耐圧”や“容量”や“造影剤の注入速度を時間経過により変化させる可変パターン”などの制御データが内包されていた場合、その制御データがコンピュータユニット140のRAM143に設定される(ステップS7)。RFIDチップ230から無線受信された各種データに制御データが設定されていなかった場合は、デフォルトの制御データが設定される。
上述のように薬液注入装置100に装填された薬液シリンジ200が延長チューブ(図示せず)などで被験者に連結されてから、作業者により操作パネル103に作業開始が入力操作されると、これを検知した薬液注入装置100は(ステップS8)、作業開始をCTスキャナ300にデータ送信する(ステップS11)。
図18に示すように、このように薬液注入装置100から作業開始をデータ受信したCTスキャナ300は(ステップT2)、作業開始を薬液注入装置100にデータ返信して撮像動作を実行する(ステップT8)。このため、本形態の透視撮像システム1000では、薬液注入装置100の薬液注入にCTスキャナ300の画像撮像が追従することになる。
なお、本形態の透視撮像システム1000では、図16および図18に示すように、前述のように薬液注入装置100が準備完了の状態で(ステップS8〜S10)、CTスキャナ300に撮像開始が入力操作された場合も(ステップT1)、CTスキャナ300の画像撮像に薬液注入装置100の薬液注入が追従する(ステップT4,T6〜,S9,S18〜)。
そして、本形態の薬液注入装置100では、図17に示すように、薬液注入の一連の作業を実行する場合(ステップS18〜)、その注入開始から経過時間が計測され(ステップS19)、その経過時間とRFIDチップ230から無線受信された制御データとに対応してピストン駆動機構116がリアルタイムに動作制御される(ステップS22)。
このため、薬液シリンジ200のRFIDチップ230に造影剤の注入速度を時間経過により変化させる可変パターンがデータ設定されていた場合、その可変パターンに対応してピストン駆動機構116の動作速度が経時的に可変される。さらに、上述のようにピストン駆動機構116が駆動されるとき、ロードセル118が検出する応力がコンピュータユニット140にリアルタイムに無線受信される(ステップS20)。
そして、RFIDチップ230から無線受信された薬液の粘度やシリンダ部材210の内径などに対応して、ロードセル118の検出応力から薬液の注入圧力が算出され(ステップS21)、この注入圧力がRFIDチップ230から無線受信された圧力範囲を満足するようにピストン駆動機構116がリアルタイムに動作制御される(ステップS23)。このため、薬液シリンジ200のRFIDチップ230に耐圧がデータ設定されていた場合、その耐圧に対応してピストン駆動機構116が動作制御される。
なお、上述のようにピストン駆動機構116により薬液シリンジ200が駆動されているときも、そのRFIDチップ230はRFIDリーダ130により常時検出されている(ステップS18)。そして、注入作業が完了する以前に(ステップS32)、上述の検出が中断されると(ステップS18)、ピストン駆動機構116による注入動作が中止される(ステップS28)。
さらに、“シリンジ脱落を検出しました。〜シリンジの装着を確認して下さい”などのガイダンスメッセージが確認警告として液晶ディスプレイ104で表示出力されるとともにスピーカユニット105で音声出力され(ステップS26)、異常発生および注入中止がCTスキャナ300にデータ送信される(ステップS25,S28)。
すると、CTスキャナ300は、異常発生をデータ受信すると(ステップT10)、その異常発生がガイダンス表示などで確認警告として報知出力され(ステップT16)、動作中止をデータ受信すると(ステップT13)、その撮像動作が中止される(ステップT18)。
なお、本形態の薬液注入装置100およびCTスキャナ300は、前述の準備完了の状態で異常発生が検出されたり(ステップS10,T3)、動作実行の最中に異常発生が検出されても(ステップS23,T9)、その異常発生が報知出力されるとともに(ステップS26,T16)、その動作中止が実行される(ステップS28,T18)。
さらに、その異常発生が他方にもデータ送信されるので(ステップS25,T15)、これをデータ受信した他方でも(ステップT10,S24)、やはり異常発生が報知出力される(ステップT16,S26)。また、一方の動作中止も他方にデータ送信されるので(ステップS27,T17)、これをデータ受信した他方でも(ステップT13,S31)、その動作中止が実行される(ステップT18,S28)。
なお、一方に動作中止が入力操作されたときも(ステップS29,T11)、その動作中止が実行されるとともに(ステップS28,T18)、他方にも送信されるので(ステップS27,T17)、これをデータ受信した他方でも(ステップT13,S31)、その動作中止が実行される(ステップT18,S28)。
また、一方で動作完了が検出されたときも(ステップS32,T14)、その動作終了が実行されるとともに(ステップS33,T19)、その動作終了が他方にデータ送信されるので(ステップS34,T20)、これをデータ受信した他方でも(ステップT12,S31)、その動作中止が実行される(ステップT18,S28)。
本形態の薬液注入装置100では、上述のように注入動作が正常または異常に終了されると(ステップS33,S28)、薬液シリンジ200のRFIDチップ230から無線受信された識別データが確認条件としてRAM143にデータ登録される(ステップS36)。
[実施の形態の効果]
本形態の薬液注入システム1000では、上述のように薬液シリンジ200に各種データが記録されているRFIDチップ230が装着されており、薬液注入装置100は、そのRFIDチップ230から各種データを無線受信し、その各種データの少なくとも一部に対応して所定動作を実行するので、薬液注入装置100に大容量データを容易に入力して各種動作を実行することができる。
そして、本形態の薬液注入システム1000では、薬液シリンジ200がシリンダ保持機構120に適切に保持された場合のみ、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無線通信する。そして、このようにRFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無線通信しているときのみ、ピストン駆動機構116の作動が許可されるので、薬液シリンジ200が適切に保持されていない状態でシリンダ部材210にピストン部材220が圧入されることを自動的に防止できる。
さらに、本形態の薬液注入装置100では、RFIDリーダ130がRFIDチップ230を検出しているときのみコンピュータユニット140がピストン駆動機構116を動作可能とするので、薬液注入の最中に薬液シリンジ200が適切な位置から脱落したような場合、その薬液注入を自動的に中止させることができる。
しかも、このように薬液シリンジ200の適切な装着を検出する機構が、薬液シリンジ200から薬液注入装置100に各種データを転送するためのRFIDチップ/リーダ230,130からなるので、専用のセンサ機構などを必要とすることなく簡単な構造で薬液シリンジ200の適切な装着を検出することができる。
さらに、本形態の薬液注入システム1000では、各種サイズの薬液シリンジ200B,200Sを利用することができるが、その各々で注入実行ヘッド110に適切な角度で装着されているかを確認することができる。つまり、RFIDチップ230は無線通信が液体に阻害されるので、シリンダ部材210の薬液が充填されていない後端近傍に配置する必要がある。
しかし、最大サイズの薬液シリンジ200Bでは、図5に示すように、シリンダ部材210の後端のシリンダフランジ213が注入実行ヘッド110のフランジ保持機構120で直接に保持されるので、RFIDチップ230は金属製のフランジ保持機構120より後方に位置することはできない。
このため、最大サイズの薬液シリンジ200Bでは、フランジ保持機構120に保持された状態でRFIDチップ230が側方に位置すると、そのRFIDチップ230の無線通信が金属製のフランジ保持機構120より阻害されることになる。しかし、本形態の最大サイズの薬液シリンジ200Bは、図5および図7に示すように、フランジ保持機構120に適切に保持された状態でRFIDチップ230が上方か下方に位置するので、そのRFIDチップ230とRFIDリーダ130とが良好に無線通信することができる。
特に、最大サイズの薬液シリンジ200Bでは、そのシリンダ部材210の外周面に巻回されて装着されたRFIDチップ230は、極端には湾曲されていないので通信性能が阻害されていない。そこで、フランジ保持機構120に保持された最大サイズの薬液シリンジ200BのRFIDチップ230より後方にリーダアンテナ131が位置しても、直下に補助アンテナ132が位置することで良好な無線通信が可能である。
一方、最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sでは、図1および図2に示すように、シリンダアダプタ400を介してフランジ保持機構120で保持されるので、RFIDチップ230が金属製のフランジ保持機構120より前方に位置することができない。そのRFIDチップ230は極端に湾曲されて通信性能が阻害されているので、フランジ保持機構120にシリンダアダプタ400で保持された薬液シリンジ200Sの上方に位置すると、RFIDリーダ130と無線通信することができない。
しかし、本形態の薬液注入装置100では、フランジ保持機構120より後方に左右一対の共振アンテナ133が配置されており、最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sはフランジ保持機構120に適切に保持された状態でRFIDチップ230が側方に位置するので、そのRFIDチップ230とRFIDリーダ130とが良好に無線通信することができる。
なお、シリンダアダプタ400には補助アンテナ132に重複する位置に妨害導体420が配置されているので、フランジ保持機構120にシリンダアダプタ400で保持された最大以外のサイズの薬液シリンジ200のRFIDチップ230が下方に位置しても、そのRFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無用に無線通信することはない。
本形態の薬液注入システム1000では、リーダアンテナ131は、金属製のフランジ保持機構120より後方に位置することになる最大以外のサイズの薬液シリンジ200SのRFIDチップ230と無線通信するため、共振アンテナ133とともにフランジ保持機構120より後方に配置されている。
一方、最大サイズの薬液シリンジ200BのRFIDチップ230はフランジ保持機構120より前方に位置することになるが、そのフランジ保持機構120より前方には補助アンテナ132が配置されているので、最大サイズの薬液シリンジ200BのRFIDチップ230もRFIDリーダ130と良好に無線通信することができる。
また、上述のように最大以外のサイズの薬液シリンジ200SのRFIDチップ230が側方に位置する状態でRFIDリーダ130と良好に無線通信するため、フランジ保持機構120より後方に左右一対の共振アンテナ133が配置されているが、最大サイズの薬液シリンジ200BのRFIDチップ230は金属製のフランジ保持機構120より前方に位置するので、側方に配置されてもRFIDリーダ130と無用に無線通信することはない。
なお、前述のようにRFIDリーダ/チップ130,230の無線通信は液体により阻害されるが、図5に示すように、薬液シリンジ200は、シリンダ部材210の後端部分にピストン部材220の前端部分が配置されており、このピストン部材220の前端部分と重複する位置でRFIDチップ230がシリンダ部材210の後端部分の外周面に装着されている。
このため、本形態の薬液注入システム1000では、シリンダ部材210に充填されている薬液と重複する位置にRFIDチップ230が配置されることがないので、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とは薬液により阻害されることなく良好に無線通信できる。
なお、本発明者はリーダ/チップアンテナ131,233より短小な導体はRFIDチップ/リーダ230,130の無線通信を阻害することなく良好に中継するが、リーダ/チップアンテナ131,233と同等以上の導体はRFIDチップ/リーダ230,130の無線通信を阻害することを確認した。
このため、補助アンテナ132はリーダ/チップアンテナ131,233より短小に形成されており、最大サイズの薬液シリンジ200BのRFIDチップ230とRFIDリーダ130との無線通信を良好に補助する。また、妨害導体420はリーダ/チップアンテナ131,233と同等な全長に形成されており、最大以外のサイズの薬液シリンジ200SのRFIDチップ230とRFIDリーダ130との無用な無線通信を良好に防止する。
また、共振アンテナ133は、上下方向に連通する本体部分134と上端が後方に傾斜した傾斜部分135とを有しているので、最大以外のサイズの薬液シリンジ200SのRFIDチップ230とRFIDリーダ130との無線通信を良好に補助することができる。しかも、左右一対の共振アンテナ133は、RFIDリーダ/チップ130,230の無線通信の略半波長の距離だけ離反しているので、RFIDリーダ/チップ130,230の通信信号を共振させて良好に増幅することができる。
さらに、本形態の薬液注入システム1000では、RFIDチップ230から無線受信された各種データの少なくとも一部をデータ保持して液晶ディスプレイ104に表示出力させるので、作業者は使用する薬液シリンジ200などの各種データを簡単かつ確実に確認することができる。
また、本形態の薬液注入装置100は、データ記憶している確認条件とRFIDチップ230から無線受信された各種データとを照合し、必要により確認警告を報知出力する。このため、例えば、その薬液注入装置100で使用できない薬液シリンジ200や、消費期限を超過した薬液シリンジ200などを使用しようとすると確認警告が報知出力されることになり、各種の医療ミスを良好に防止することができる。
特に、本形態の薬液注入装置100では、薬液シリンジ200のRFIDチップ230がデータ読取されると個体ごとの製造番号がデータ記憶され、新規にRFIDチップ230から無線受信された製造番号がデータ記憶されていると確認警告が報知出力されるので、一度使用されると廃棄される薬液シリンジ200が何度も使用される医療ミスなどを簡単かつ確実に防止することができる。
さらに、本形態の薬液注入システム1000では、プレフィルドタイプの造影剤の薬液シリンジ200のRFIDチップ230に造影剤の注入速度を時間経過により変化させる可変パターンがデータ記録されていると、薬液注入装置100は、その可変パターンに対応して造影剤の注入速度を経時的に変化させる。
従って、最適な造影度を良好に維持することができ、造影剤の注入容量を必要最小限として被験者の身体的な負担を低減することができる。それでいて、複雑な可変パターンを薬液注入装置100に事前にデータ登録しておく必要がなく、例えば、新規の造影剤に対応した新規の可変パターンでも簡単に薬液シリンジ200のRFIDチップ230から薬液注入装置100にデータ入力することができる。
また、本形態の薬液注入装置100は、薬液シリンジ200のピストン部材220を押圧する応力から薬液の注入圧力を検出し、その注入圧力が異常圧力となると確認警告を報知出力するとともに注入動作を強制停止させるので、異常な圧力で薬液が注入される医療ミスを防止することができる。
なお、上述のように薬液注入装置100が薬液の圧力を検出するためには、薬液シリンジ200のピストン部材220を押圧する応力だけではなく、シリンダ部材210の内径や薬液の粘度などの各種データが必要となるが、このような各種データはRFIDチップ230により薬液注入装置100にデータ入力される。このため、本形態の薬液注入システム1000では、作業者が各種データを薬液注入装置100に手動入力する煩雑な作業を必要とすることなく、薬液シリンジ200ごと薬液ごとの注入圧力を薬液注入装置100が的確に検出することができる。
さらに、本形態の透視撮像システム1000では、薬液注入装置100の薬液注入とCTスキャナ300の画像撮像とが自動的に連動するので、造影剤が的確なタイミングで注入される被験者から透視画像を的確なタイミングで撮像することができる。
[実施の形態の変形例]
本発明は上記形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で各種の変形を許容する。例えば、上記形態ではRFIDチップ230として“2.45(GHz)”のマイクロ波で無線通信する製品を想定したが、“900(MHz)”などのUHF波で無線通信する製品もRFIDチップ230として利用可能である(図示せず)。
このようなRFIDチップやリーダアンテナは、細長形状ではなく正方形や正円などの所定の平面形状に形成されている製品もあるので、その場合は、チップアンテナとリーダアンテナとの長手方向ではなく面方向が略平行となるかで薬液シリンジの方向が検出される。
また、上記形態では薬液注入装置100に最大サイズの薬液シリンジ200Bを直接に装填するとともに最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sをシリンダアダプタ400で装填するため、RFIDチップ230が適切に保持された最大サイズの薬液シリンジ200Bでは上方か下方に位置するとともに最大以外のサイズの薬液シリンジ200Sでは左方か右方に位置し、金属製のフランジ保持機構120の後方にリーダアンテナ131と共振アンテナ133が位置するとともに前方に補助アンテナ132が位置することを例示した。
しかし、各種サイズの薬液シリンジの全部をシリンダアダプタで薬液注入装置に装填する薬液注入システム(図示せず)なども可能であり、その場合、全部の薬液シリンジのRFIDチップを金属製のフランジ保持機構120の後方に位置させることが可能である。
この場合、フランジ保持機構120の前方に位置する補助アンテナ132とシリンダアダプタ400の妨害導体420とを排除することができ(図示せず)、より簡単な構造でフランジ保持機構120より後方で側方に位置するRFIDチップ230が共振アンテナ133を介してRFIDリーダ130と無線通信することが可能である。
さらに、このような薬液注入装置では、左右一対の共振アンテナ133の一方をリーダアンテナ131と交換することも可能であり(図示せず)、この場合、より簡単な構造で確実に、RFIDチップ230とRFIDリーダ130とが無線通信することができる。
また、上記形態では共振アンテナ133の本体部分134と傾斜部分135とが下端で連結されていることを例示したが、例えば、これらの本体部分134と傾斜部分135とが上端で連結されていることも可能であり、分離されていることも可能である(ともに図示せず)。
さらに、上記形態では左右一対の共振アンテナ133がRFIDリーダ/チップ130,230の無線通信の略半波長の距離だけ離反していることを例示したが、例えば、左右一対の共振アンテナ133がRFIDリーダ/チップ130,230の波長の略整数倍の距離だけ離反していることも可能である(図示せず)。
また、上記形態では注入実行ヘッド110の1つの凹部114に薬液シリンジ200が1個のみ装着される薬液注入装置100を例示したが、図19に示すように、注入実行ヘッド160の複数の凹部114に複数の薬液シリンジ200が個々に装着される薬液注入装置(図示せず)も可能である。
この場合、注入実行ヘッド160の複数の凹部114ごとにRFIDリーダ130を搭載しておき、複数の薬液シリンジ200のRFIDチップ230から個々に記録データを検出することが可能である。なお、RFIDリーダ130は複数のRFIDチップ230を時分割に検出することもできるので、例えば、RFIDリーダ130の通信回路は1個としておき、複数のリーダアンテナ131のみを複数の凹部114に個々に配置することも可能である。
また、上記形態ではRFIDチップ230からRFIDリーダ130により検出された記録データが、注入実行ヘッド110とは別体の注入制御ユニット101の液晶ディスプレイ104に表示出力されることを例示した。しかし、図19に示すように、注入実行ヘッド160にディスプレイパネル161を搭載しておき、そこにRFIDチップ230の記録データを表示出力することも可能である。
この場合、注入実行ヘッド160に薬液シリンジ200が適切に装着されると、直後に注入実行ヘッド160のディスプレイパネル161に記録データが表示出力されるので、薬液シリンジ200が適切に装着されたかを迅速に確認することができ、表示データを直感的に認識することができる。
また、上記形態では薬液シリンジ200などの使用を一度に制限するため、使用される薬液シリンジ200のRFIDチップ230から個体ごとの製造番号を薬液注入装置100がRFIDリーダ130で無線受信してデータ記憶し、新規に無線受信された接続番号がデータ記憶されていると確認警告を報知出力することを例示した。
しかし、薬液シリンジ200のRFIDチップ230をデータ追記が可能な製品としておき、薬液注入装置100が、装填されて注入動作が実行された薬液シリンジ200のRFIDチップ230に使用済をデータ記録し、新規の薬液シリンジ200のRFIDチップ230から使用済が無線受信されると確認警告を報知出力することも可能である。
この場合、薬液注入装置100に膨大な製造番号をデータ保存しておく必要がないので、そのRAM143のオーバーフローなどを防止することができ、無用に大容量なRAM143などを搭載する必要もない。しかも、薬液注入装置100の記憶データが不正にリセットされても、薬液シリンジ200などの不正な繰り返し利用を防止することができる。
さらに、上記形態では薬液シリンジ200のRFIDチップ230から薬液注入装置100に薬液注入の制御データなども無線受信され、その制御データに対応して薬液注入装置100が薬液注入を動作制御することのみを例示したが、薬液注入装置100が薬液シリンジ200のRFIDチップ230から無線受信する制御データと、操作パネル103などから入力操作される制御データと、の組み合わせに対応して薬液注入を動作制御することも可能である。
例えば、前述のように薬液シリンジ200のRFIDチップ230に薬液注入の経時的な可変パターンをデータ記録しておき、CTスキャナ300による撮像部位が操作パネル103などで入力操作されると、その撮像部位に対応して可変パターンが調整されるようなことも可能である。
また、上記形態では注入動作を終了して薬液シリンジ200のRFIDチップ230から無線受信した製造番号をデータ登録した薬液注入装置100が各種動作を終了することを想定したが、例えば、上述のように注入動作と製造番号のデータ登録とを完了した薬液注入装置100がRFIDリーダ130により薬液シリンジ200の取り外しを検出すると、ピストン駆動機構116を自動的に最後尾の初期位置まで後退させることも可能である。
さらに、このように各種動作を完了してピストン駆動機構116を初期位置まで後退させた薬液注入装置100が、RFIDリーダ130により新規の薬液シリンジ200の装着を検出すると、ピストン駆動機構116をピストン部材210を保持する準備位置まで自動的に前進させることも可能である。これらの場合、薬液シリンジ200を適切なタイミングで薬液注入装置100に着脱されることで、ピストン駆動機構116が自動的に適切な位置に配置されるので、この配置に特別な操作が必要なく、より利便性を向上させることができる。
また、上記形態では薬液シリンジ200のRFIDチップ230に製造メーカが各種データを記録しておくことを想定したが、例えば、薬液シリンジ200などを使用する病院などの医療現場で薬液シリンジ200のRFIDチップ230に各種データを記録することも可能である。
この場合、医療現場で薬液シリンジ200に所望データを付与することができるので、例えば、リフィルタイプの薬液シリンジ200に所望の薬液を充填するとき、その薬液の各種データをRFIDチップ230で記録するようなことが可能となる。このような場合でも、例えば、前述のように薬液シリンジ200の繰り返し利用を防止するための製造番号などは、RFIDチップ230に事前に固定的にデータ記録しておくことが好適である。
さらに、上記形態では透視撮像装置としてCTスキャナ300を使用し、薬液注入装置100がCT用の造影剤を注入することを例示したが、例えば、透視撮像装置としてMRI装置やPET装置などを使用し、それ用の造影剤を薬液注入装置が注入することも可能である。
また、上記形態では薬液注入装置100などの各部を具体的に説明したが、その各部も各種に変更可能であり、例えば、ピストン駆動機構の駆動源がDC(Direct Current)モータやAC(Alternating Current)モータからなること、ディスプレイパネルが有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイやプラズマディスプレイからなること、等も可能である(図示せず)。
さらに、上記形態ではRAM143等に格納されているコンピュータプログラムに対応してCPU141が動作することにより、薬液注入装置100の各種機能として各種手段が論理的に実現されることを例示した。しかし、このような各種手段の各々を固有のハードウェアとして形成することも可能であり、一部をソフトウェアとしてRAM143等に格納するとともに一部をハードウェアとして形成することも可能である。

Claims (30)

  1. 円環状のシリンダフランジが後端外周に形成されている円筒形状のシリンダ部材に後方からピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液シリンジと、交換自在に装填される前記薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させて前記薬液を被験者に注入する薬液注入装置と、を少なくとも有している薬液注入システムであって、
    前記薬液シリンジは、所定の平面形状のチップアンテナに回路チップが結線されていて記録データを無線送信するRFID(Radio Frequency Identification)チップが前記シリンダ部材の外周面に装着されており、
    前記薬液注入装置は、上方から挿入される前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを個々に保持するシリンダ保持機構と、保持された前記シリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の平面形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の平面形状の共振アンテナと、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    前記薬液シリンジは、軸心を中心とした回転の特定方向で前記シリンダ保持機構に保持されると前記シリンダ部材の左方か右方に略中心が位置する状態で前記RFIDチップが装着されており、
    前記薬液注入装置は、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記ピストン部材の左方と右方との一方の位置に前記リーダアンテナが配置されているとともに他方の位置に前記共振アンテナが配置されている薬液注入システム。
  2. 円環状のシリンダフランジが後端外周に形成されている円筒形状のシリンダ部材に後方からピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液シリンジと、交換自在に装填される前記薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させて前記薬液を被験者に注入する薬液注入装置と、を少なくとも有している薬液注入システムであって、
    前記薬液シリンジは、所定の平面形状のチップアンテナが回路チップに結線されていて記録データを無線送信するRFIDチップが前記シリンダ部材の外周面に装着されており、
    前記薬液注入装置は、上方から挿入される前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを個々に保持するシリンダ保持機構と、保持された前記シリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の平面形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の平面形状の一対の共振アンテナと、前記リーダアンテナより長大な所定の平面形状の妨害導体と、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    前記薬液シリンジは、軸心を中心とした回転の特定方向で前記シリンダ保持機構に保持されると前記シリンダ部材の左方か右方に略中心が位置する状態で前記RFIDチップが装着されており、
    前記薬液注入装置は、前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記ピストン部材の下方の位置に前記リーダアンテナが配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記ピストン部材の左方と右方との位置に一対の前記共振アンテナが個々に配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記RFIDチップの直下の位置に前記妨害導体が配置されている薬液注入システム。
  3. 円環状のシリンダフランジが後端外周に形成されている円筒形状のシリンダ部材に後方からピストン部材がスライド自在に挿入されている各種サイズの薬液シリンジと、最大以外のサイズの前記薬液シリンジごとに用意されている少なくとも一種類のシリンダアダプタと、直接に装填される最大サイズと前記シリンダアダプタを介して装填される最大以外のサイズとの前記薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させて前記薬液を被験者に注入する薬液注入装置と、を少なくとも有している薬液注入システムであって、
    前記薬液シリンジは、所定の平面形状のチップアンテナが回路チップに結線されていて記録データを無線送信するRFIDチップが前記シリンダ部材の外周面に装着されており、
    前記薬液注入装置は、上方から挿入される最大サイズの前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを一対の金属製のフランジ保持部材で個々に保持するとともに上方から挿入される前記シリンダアダプタを保持するシリンダ保持機構と、保持された前記薬液シリンジのシリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の平面形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の平面形状の一対の共振アンテナと、前記リーダアンテナより短小な所定の平面形状の補助アンテナと、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    最大サイズの前記薬液シリンジは、軸心を中心とした回転の特定方向で前記シリンダ保持機構に保持されると前記シリンダ部材の上方か下方に略中心が位置する状態で前記RFIDチップが装着されており、
    最大以外のサイズの前記薬液シリンジは、前記特定方向で前記シリンダ保持機構に前記シリンダアダプタにより保持されると前記シリンダ部材の左方か右方に略中心が位置する状態で前記RFIDチップが装着されており、
    前記薬液注入装置は、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記ピストン部材の下方の位置に前記リーダアンテナが配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記ピストン部材の左方と右方との位置に一対の前記共振アンテナが個々に配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記RFIDチップの直下の位置に前記補助アンテナが配置されており、
    前記シリンダアダプタは、前記無線通信を妨害しない素材で形成されており、上方から挿入される前記薬液シリンジのシリンダフランジの少なくとも左部と右部とを保持し、前記シリンダ保持機構に保持された状態で前記補助アンテナと重複する位置に前記リーダアンテナより長大な妨害導体が配置されており、
    前記シリンダ保持機構に保持された前記シリンダアダプタに最大以外のサイズの前記薬液シリンジが保持された状態では前記チップアンテナが前記フランジ保持部材より後方に位置する薬液注入システム。
  4. 円環状のシリンダフランジが後端外周に形成されている円筒形状のシリンダ部材に後方からピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液シリンジと、交換自在に装填される前記薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させて前記薬液を被験者に注入する薬液注入装置と、を少なくとも有している薬液注入システムであって、
    前記薬液シリンジは、所定の細長形状のチップアンテナが回路チップに結線されていて記録データを無線送信するRFIDチップが前記シリンダ部材の外周面に巻回されて装着されており、
    前記薬液注入装置は、上方から挿入される前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを個々に保持するシリンダ保持機構と、保持された前記シリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の細長形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の細長形状の共振アンテナと、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    前記薬液シリンジは、軸心を中心とした回転の特定方向で前記シリンダ保持機構に保持されると前記シリンダ部材の左方か右方に略中心が位置する状態で前記RFIDチップが装着されており、
    前記薬液注入装置は、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記ピストン部材の左方と右方との一方の位置に前記リーダアンテナが配置されているとともに他方の位置に前記共振アンテナが配置されている薬液注入システム。
  5. 円環状のシリンダフランジが後端外周に形成されている円筒形状のシリンダ部材に後方からピストン部材がスライド自在に挿入されている薬液シリンジと、交換自在に装填される前記薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させて前記薬液を被験者に注入する薬液注入装置と、を少なくとも有している薬液注入システムであって、
    前記薬液シリンジは、所定の細長形状のチップアンテナが回路チップに結線されていて記録データを無線送信するRFIDチップが前記シリンダ部材の外周面に巻回されて装着されており、
    前記薬液注入装置は、上方から挿入される前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを個々に保持するシリンダ保持機構と、保持された前記シリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の細長形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の細長形状の一対の共振アンテナと、前記リーダアンテナより長大な妨害導体と、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    前記薬液シリンジは、軸心を中心とした回転の特定方向で前記シリンダ保持機構に保持されると前記シリンダ部材の左方か右方に略中心が位置する状態で前記RFIDチップが装着されており、
    前記薬液注入装置は、前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記ピストン部材の下方の位置に前記リーダアンテナが配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記ピストン部材の左方と右方との位置に一対の前記共振アンテナが個々に配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記RFIDチップの直下の位置に前記妨害導体が配置されている薬液注入システム。
  6. 円環状のシリンダフランジが後端外周に形成されている円筒形状のシリンダ部材に後方からピストン部材がスライド自在に挿入されている各種サイズの薬液シリンジと、最大以外のサイズの前記薬液シリンジごとに用意されている少なくとも一種類のシリンダアダプタと、直接に装填される最大サイズと前記シリンダアダプタを介して装填される最大以外のサイズとの前記薬液シリンジの前記シリンダ部材と前記ピストン部材とを相対移動させて前記薬液を被験者に注入する薬液注入装置と、を少なくとも有している薬液注入システムであって、
    前記薬液シリンジは、所定の細長形状のチップアンテナが回路チップに結線されていて記録データを無線送信するRFIDチップが前記シリンダ部材の外周面に巻回されて装着されており、
    前記薬液注入装置は、上方から挿入される最大サイズの前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを一対の金属製のフランジ保持部材で個々に保持するとともに上方から挿入される前記シリンダアダプタを保持するシリンダ保持機構と、保持された前記薬液シリンジのシリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の細長形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の細長形状の一対の共振アンテナと、前記リーダアンテナより短小な所定の細長形状の補助アンテナと、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    最大サイズの前記薬液シリンジは、軸心を中心とした回転の特定方向で前記シリンダ保持機構に保持されると前記シリンダ部材の上方か下方に略中心が位置する状態で前記RFIDチップが装着されており、
    最大以外のサイズの前記薬液シリンジは、前記特定方向で前記シリンダ保持機構に前記シリンダアダプタにより保持されると前記シリンダ部材の左方か右方に略中心が位置する状態で前記RFIDチップが装着されており、
    前記薬液注入装置は、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記ピストン部材の下方の位置に前記リーダアンテナが配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記ピストン部材の左方と右方との位置に一対の前記共振アンテナが個々に配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記RFIDチップの直下の位置に前記補助アンテナが配置されており、
    前記シリンダアダプタは、前記無線通信を妨害しない素材で形成されており、上方から挿入される前記薬液シリンジのシリンダフランジの少なくとも左部と右部とを保持し、前記シリンダ保持機構に保持された状態で前記補助アンテナと重複する位置に前記リーダアンテナより長大な妨害導体が配置されており、
    前記シリンダ保持機構に保持された前記シリンダアダプタに最大以外のサイズの前記薬液シリンジが保持された状態では前記チップアンテナが前記フランジ保持部材より後方に位置する薬液注入システム。
  7. 前記共振アンテナは、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で最大以外のサイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと長手方向が略平行な所定の細長形状の本体部分と、下端より上端が後方に位置するように傾斜している所定の細長形状の傾斜部分と、を有している請求項5または6に記載の薬液注入システム。
  8. 一対の前記共振アンテナは、前記無線通信の略半波長の距離だけ離反している請求項2,3,5,6,7の何れか一項に記載の薬液注入システム。
  9. 一対の前記共振アンテナは、前記無線通信の波長の略整数倍の距離だけ離反している請求項2,3,5,6,7の何れか一項に記載の薬液注入システム。
  10. 前記RFIDチップと前記RFIDリーダとは“2.45(GHz)”の周波数で無線通信し、
    一対の前記共振アンテナは約“60(mm)”の距離だけ離反している請求項8に記載の薬液注入システム。
  11. 前記リーダアンテナと前記共振アンテナとは、前記無線通信の略半波長の距離だけ離反している請求項1または4に記載の薬液注入システム。
  12. 前記リーダアンテナと前記共振アンテナとは、前記無線通信の波長の略整数倍の距離だけ離反している請求項1または4に記載の薬液注入システム。
  13. 前記RFIDチップと前記RFIDリーダとは“2.45(GHz)”の周波数で無線通信し、
    前記リーダアンテナと前記共振アンテナとは約“60(mm)”の距離だけ離反している請求項11に記載の薬液注入システム。
  14. 前記薬液シリンジは、前記シリンダ部材の後端部分に前記ピストン部材の前端部分が配置されており、このピストン部材の前端部分と重複する位置で前記RFIDチップが前記シリンダ部材の後端部分の外周面に装着されている請求項1ないし13の何れか一項に記載の薬液注入システム。
  15. 前記RFIDチップは、前記記録データとして各種データが記録されており、
    前記薬液注入装置は、前記RFIDチップから無線受信された前記各種データの少なくとも一部を表示出力するデータ表示手段を有している請求項1ないし14の何れか一項に記載の薬液注入システム。
  16. 前記動作制御手段は、注入動作の完了を検出してから前記RFIDリーダによる前記RFIDチップの検出が終了すると前記ピストン駆動機構を初期位置に復帰させる請求項1ないし15の何れか一項に記載の薬液注入システム。
  17. 前記動作制御手段が、前記RFIDチップから無線受信された前記各種データを保持するデータ保持手段と、保持された前記各種データの少なくとも一部に対応して前記ピストン駆動機構を動作制御する注入制御手段と、を有している請求項1ないし16の何れか一項に記載の薬液注入システム。
  18. 透視撮像装置で透視画像が撮像される被験者に注入される造影剤が前記薬液として充填された状態で出荷されるプレフィルドタイプの前記薬液シリンジを有しており、この薬液シリンジの前記RFIDチップに前記造影剤の注入速度を時間経過により変化させる可変パターンがデータ設定されており、
    前記動作制御手段が、前記可変パターンに対応して前記ピストン駆動機構の動作速度を経時的に変化させる請求項17に記載の薬液注入システム。
  19. 前記動作制御手段が、所定の確認条件をデータ記憶している確認記憶手段と、データ記憶されている前記確認条件と前記RFIDチップから無線受信された前記各種データとを照合するデータ照合手段と、照合結果に対応して確認警告を報知出力する警告出力手段と、を有している請求項1ないし18の何れか一項に記載の薬液注入システム。
  20. 少なくとも前記薬液シリンジの個体ごとの製造番号が前記RFIDチップに設定されており、
    前記動作制御手段が、装填されて注入動作が実行された前記薬液シリンジの前記製造番号をデータ記憶するデータ蓄積手段と、データ記憶されている前記製造番号と新規の前記製造番号とを照合するデータ照合手段と、照合された前記製造番号が一致すると確認警告を報知出力する警告出力手段と、を有している請求項1ないし19の何れか一項に記載の薬液注入システム。
  21. 前記薬液シリンジに少なくとも使用済がデータ記録される前記RFIDチップが装着されており、
    前記動作制御手段が、装填されて注入動作が実行された前記薬液シリンジのRFIDチップに使用済をデータ記録するデータ記録手段と、前記薬液シリンジのRFIDチップから使用済が無線受信されると確認警告を報知出力する警告出力手段と、を有している請求項1ないし20の何れか一項に記載の薬液注入システム。
  22. 請求項1に記載の薬液注入システムの薬液注入装置であって、
    上方から挿入される前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを個々に保持するシリンダ保持機構と、保持された前記シリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の平面形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の平面形状の共振アンテナと、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    前記シリンダ保持機構が前記特定方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記ピストン部材の左方と右方との一方の位置に前記リーダアンテナが配置されているとともに他方の位置に前記共振アンテナが配置されている薬液注入装置。
  23. 請求項2に記載の薬液注入システムの薬液注入装置であって、
    前記薬液注入装置は、上方から挿入される前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを個々に保持するシリンダ保持機構と、保持された前記シリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の平面形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の平面形状の一対の共振アンテナと、前記リーダアンテナより長大な所定の平面形状の妨害導体と、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記ピストン部材の下方の位置に前記リーダアンテナが配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記ピストン部材の左方と右方との位置に一対の前記共振アンテナが個々に配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記RFIDチップの直下の位置に前記妨害導体が配置されている薬液注入装置。
  24. 請求項3に記載の薬液注入システムの薬液注入装置であって、
    上方から挿入される最大サイズの前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを一対の金属製のフランジ保持部材で個々に保持するとともに上方から挿入される前記シリンダアダプタを保持するシリンダ保持機構と、保持された前記薬液シリンジのシリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の平面形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の平面形状の一対の共振アンテナと、前記リーダアンテナより短小な所定の平面形状の補助アンテナと、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    前記シリンダ保持機構が前記特定方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記ピストン部材の下方の位置に前記リーダアンテナが配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記ピストン部材の左方と右方との位置に一対の前記共振アンテナが個々に配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な面方向で前記RFIDチップの直下の位置に前記補助アンテナが配置されており、
    前記シリンダ保持機構に保持された前記シリンダアダプタに最大以外のサイズの前記薬液シリンジが保持された状態では前記チップアンテナが前記フランジ保持部材より後方に位置する薬液注入装置。
  25. 請求項4に記載の薬液注入システムの薬液注入装置であって、
    上方から挿入される前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを個々に保持するシリンダ保持機構と、保持された前記シリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の細長形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の細長形状の共振アンテナと、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    前記シリンダ保持機構が前記特定方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記ピストン部材の左方と右方との一方の位置に前記リーダアンテナが配置されているとともに他方の位置に前記共振アンテナが配置されている薬液注入装置。
  26. 請求項5に記載の薬液注入システムの薬液注入装置であって、
    上方から挿入される前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを個々に保持するシリンダ保持機構と、保持された前記シリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の細長形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の細長形状の一対の共振アンテナと、前記リーダアンテナより長大な妨害導体と、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記ピストン部材の下方の位置に前記リーダアンテナが配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記ピストン部材の左方と右方との位置に一対の前記共振アンテナが個々に配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で前記シリンダ部材を保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記RFIDチップの直下の位置に前記妨害導体が配置されている薬液注入装置。
  27. 請求項6に記載の薬液注入システムの薬液注入装置であって、
    上方から挿入される最大サイズの前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを一対の金属製のフランジ保持部材で個々に保持するとともに上方から挿入される前記シリンダアダプタを保持するシリンダ保持機構と、保持された前記薬液シリンジのシリンダ部材に前記ピストン部材を少なくとも圧入するピストン駆動機構と、所定の細長形状のリーダアンテナが通信回路に結線されていて前記RFIDチップから前記記録データを無線受信するRFIDリーダと、所定の細長形状の一対の共振アンテナと、前記リーダアンテナより短小な所定の細長形状の補助アンテナと、前記記録データが無線受信されているときのみ前記ピストン駆動機構の動作を許可する動作制御手段と、を有しており、
    前記シリンダ保持機構が前記特定方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記ピストン部材の下方の位置に前記リーダアンテナが配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向から直角に回転した方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記ピストン部材の左方と右方との位置に一対の前記共振アンテナが個々に配置されており、前記シリンダ保持機構が前記特定方向で最大サイズの前記薬液シリンジを保持した状態で前記チップアンテナと略平行な長手方向で前記RFIDチップの直下の位置に前記補助アンテナが配置されており、
    前記シリンダ保持機構に保持された前記シリンダアダプタに最大以外のサイズの前記薬液シリンジが保持された状態では前記チップアンテナが前記フランジ保持部材より後方に位置する薬液注入装置。
  28. 請求項1,2,4,5の何れか一項に記載の薬液注入システムの薬液シリンジであって、
    軸心を中心とした回転の特定方向で前記シリンダ保持機構に保持されると前記シリンダ部材の外周面の左方か右方に略中心が位置する状態で前記RFIDチップが装着されている薬液シリンジ。
  29. 請求項3または6に記載の薬液注入システムの各種サイズの薬液シリンジであって、
    最大サイズでは軸心を中心とした回転の特定方向で前記シリンダ保持機構に保持されると前記シリンダ部材の外周面の上方か下方に略中心が位置する状態で前記RFIDチップが装着されており、
    最大以外のサイズでは前記特定方向で前記シリンダ保持機構に前記シリンダアダプタにより保持されると前記シリンダ部材の外周面の左方か右方に略中心が位置する状態で前記RFIDチップが装着されている薬液シリンジ。
  30. 請求項3または6に記載の薬液注入システムのシリンダアダプタであって、
    前記無線通信を妨害しない素材で形成されており、
    上方から挿入される前記薬液シリンジのシリンダフランジの左部と右部とを個々に保持し、
    前記シリンダ保持機構に保持された状態で前記補助アンテナと重複する位置に前記リーダアンテナより長大な妨害導体が配置されているシリンダアダプタ。
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