JPWO2006048926A1 - マイクロアレイの密封装置 - Google Patents

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Abstract

本発明の解決すべき課題は、生化学的な液相反応を集約的に行うことが可能な検出基板における下準備の一環として、その反応側表面をフィルム等の薄膜で密封する場合の、自動化手段を提供することにある。本発明者は、この課題に対して、下記(1)〜(3)を備えることを特徴とする、液相反応を集約的に行うことが可能な基板に対する密封装置を提供することに想到した。(1)液相反応を集約的に行うことが可能な基板を、その反応側の表面を実質的に露出させた状態で載置可能な形状の凹構造が設けられた、基板の収納部(2)当該収納部に載置した前記基板の反応側の表面に沿って摺動可能なローラー(3)当該ローラーを、前記基板の反応側の表面に沿って摺動させることにより、当該ローラーと当該反応側の表面の間に配置した薄膜を、当該反応側の表面に密着させた状態を保ちながら送り出して、当該薄膜を当該反応側の表面に封着することが可能な送り出し機構この密封装置の使用方法は、最終液相反応の準備を行った前記基板を、前記基板の収納部の凹構造に、その反応側の表面を実質的に露出させた状態で上に向けて載置し、前記ローラーを、前記基板の反応側の表面に沿って摺動させることにより、最終反応液を当該ローラーの移動方向側近傍に滴下しながら、当該ローラーと当該反応側の表面の間に配置した薄膜を、当該反応側の表面に密着させた状態を保って送り出して、当該薄膜を当該反応側の表面に封着することを特徴とする。

Description

本発明は、マイクロアレイ、特に、液相反応を集約的に行うことが可能な基板に対する密封装置に関する発明である。
出願人は、液相反応、特に生化学的な液相反応を集約的に行うことが可能な検出基板の開発を行い、これについての特許出願を行った(「検出用基板」:WO 03/031972)。
当該検出用基板は、「基板表面に、多数のウエルが設けられている検出用基板」であり、多数設けられた個々のウエル中で、生化学的な液相反応を集約的に行うことができる。この集約的な液相反応を行おうとする場合、その液相反応の種類に応じた下準備を行う必要がある。典型的には、個々のウエル中に検出対象物と液相反応の基質を仕込み、次いで、液相反応の基質に対して反応を行う反応液を分注することにより、目的とする液相反応の下準備を行うことが挙げられる。この下準備完了後に、基板をインキュベートして個々のウエルにおける液相反応を進行させ、これらの反応を検出することにより、当該基板から必要な生化学的な情報を検出することができる。
上記の液相反応の下準備の一環として、基板表面をフィルム等の薄膜で密封することが、個々のウエル内に仕込まれた液体同士の接触をすることによる測定誤差の発生の防止や、個々のウエルにおいて均一なインキュベート環境を実現する上で必須である場合が認められる。
このような密封は、現状では手技によりなされている。しかしながら、大量の検体を処理する場合、手技では、その効率性が問題となる。また、手技者の技量によっては、密封が十分に行われず、コンタミネーション等がおこり、液相反応が予定通り行われることに対する歩留まりが低下することも考えられる。さらに、この密封を手技で行おうとすると、一人が薄膜をつまみ上げてローラーを動かしながら、もう一人が液を適量ずつローラーの動きに合わせて流し込む必要があり、結局2人の人員が必要となる。また、反応液の分注は、インクジェット型微量分注機等を応用することにより自動化が進んでいることを考慮すると、この密封についても自動化を図ることが好ましいと考えられる。
よって、本発明が解決すべきは、生化学的な液相反応を集約的に行うことが可能な検出基板における下準備の一環として、その反応側表面をフィルム等の薄膜で密封する場合の自動化手段を提供することにある。
本発明者は、この課題について検討を行った結果、下記(1)〜(3)を備えることを特徴とする、液相反応を集約的に行うことが可能な基板に対する密封装置(以下、本密封装置ともいう)を提供することにより、上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
(1)液相反応を集約的に行うことが可能な基板(以下、「反応基板」ともいう)を、その反応側の表面を実質的に露出させた状態で載置可能な形状の凹構造が設けられた、基板の収納部(以下、「収納部」ともいう:後述する「下カセット」に相当)
(2)当該収納部に載置した前記基板の反応側の表面に沿って摺動可能なローラー(以下、「摺動ローラー」ともいう)
(3)当該ローラーを、前記基板の反応側の表面に沿って摺動させることにより、当該ローラーと当該反応側の表面の間に配置した薄膜(以下、「密封用薄膜」ともいう)を、当該反応側の表面に密着させた状態を保ちながら送り出して、当該薄膜を当該反応側の表面に封着することが可能な送り出し機構(以下、「送り出し機構」ともいう:「収納部」と「摺動ローラー」を、後述する本使用方法に従って作動させるための機構)
本密封装置は、基本的には、最終液相反応の準備を行った「反応基板」を、「収納部」の凹構造に、その反応側の表面を実質的に露出させた状態で上に向けて載置し、「摺動ローラー」を、「反応基板」の反応側の表面に沿って摺動させることにより、最終反応液を「摺動ローラー」の移動方向側近傍に滴下しながら、「摺動ローラー」と当該反応側の表面の間に配置した「密封用薄膜」を、当該反応側の表面に密着させた状態を保って送り出して(上記送り出し機構による)、「密封用薄膜」を当該反応側の表面に封着することにより使用することができる(以下、この使用方法を「本使用方法1」ともいう)。
本密封装置において本使用方法を行うことにより、「反応基板」に対する「密封用薄膜」の封着を効率的に、かつ、確実に行うことが可能となり、好適な液相反応条件が提供される歩留まりを、一般的な手技密封に比べ向上させることが可能となる。
また、「収納部」が、本密封装置本体から着脱可能であり、かつ、「収納部」において、組となる蓋部材を、本密封装置本体から分離された「収納部」に装着させることにより、「反応基板」が凹構造に収納された状態で、上記凹構造を封止することができる機構が設けられていることが好適である。
すなわち、上記の本使用方法1における「密封用薄膜」の「反応基板」における密封の後に、「反応基板」の「収納部」を前記密封装置本体から分離し、当該「収納部」において、組となる蓋部材を装着させることにより、前記「反応基板」を、凹構造に収納された状態で封止し、当該封止済みの「収納部」を反応処理(インキュベート)することにより、前記「反応基板」における液相反応を行うことができる(以下、この使用方法を「本使用方法2」ともいう)。
このように、本密封装置の「収納部」は、当該装置本体から着脱可能な場合には、この「収納部」自体を、下記(a)〜(c)の特徴を有する、「反応基板」の収納具(以下、「本収納具」ともいう)としても把握され得る。
(a)「反応基板」を、その反応側の表面を実質的に露出させた状態で載置可能な形状の凹構造が設けられている
(b)本密封装置本体から着脱可能であり、当該装置本体に装着させた状態では、前記「収納部」としての機能を有する
(c)本密封装置本体から分離した状態において、組となる蓋部材を装着させることにより、「反応基板」が収納された状態で、上記凹構造を封止することができる機構が設けられている
本使用方法2を行うことで、本密封装置で、密封用薄膜を反応側表面に封着させた反応用基板を、本密封装置から取り外すことなく、そのまま当該装置から分離させた状態で蓋部材を装着させて、これをインキュベーター等にかけることで、所望する液相反応を進行させることができる。このことは、作業の効率上有利であるだけではなく、液相反応前の反応基板を「収納部」から取り外す際の「反応用薄膜」の剥がれやブレ等を防止し、さらに、好適な液相反応条件が提供される歩留まりを向上させることができる。
以下、本発明を実施する上での前提となる事項について説明する。
反応基板
「反応基板」は、「基板表面に、多数のウエルが設けられている検出用基板」、であり、液相反応を行うことが可能なウエルを表面に有する検出用器具を意味するものである。この検出用器具は、主としてマイクロアレイ様基板を意味するものであり、形状は主に基板状であるが、必ずしもこの形状に限定されるものではない。
第1図は、「反応基板」の一態様を表した図面である。反応基板10は、原基板11の表面(片面のみ)110上に、ウエル12を、多数(少なくとも2個以上)設けることにより製造され得る。
ウエル12の容積は、これらのウエルにおいて行う、液相反応の検出に必要な液相のボリュームに応じて自由に選択されるべきものであり、特に限定されるべきものではない。すなわち、ウエル12は、液相反応の検出に必要な液相のボリュームよりも、適度に大きな容積であることが必要である。具体的には、この必要な液相のボリュームに対して、100〜6800%程度の容積であることが好適である。
反応基板10は、本来、必要な液相のボリュームが、μl 単位より小さいことが好適な、液相反応の検出を、各々のウエル12において行うための基板であるから、ウエル12の、各々の容積は、好適には1μl 以下、さらに好適には、0.01μl 以下程度である。このウエル12の容積の好適な最低値は、液相反応の測定感度と、ウエル12を設ける技術に応じて規定されるべきものである。
また、反応基板10における、ウエル12の、基板単位面積当りの存在密度は、各々のウエル12の大きさ、ウエル12を設ける技術、液相反応の検出技術に応じて規定されるべきものであり、特に限定されるべきものではないが、概ね、好適には、1〜40000個/cm2程度である。検出用基板において行われる反応が、後述するインベーダー・アッセイ法である場合、特に好適には、1〜10000個/cm2程度である。また、インベーダー・アッセイ法を、「低処理向け」〔検出対象となるDNAの量が少ない場合や、検出目的となる一塩基多型(SNP)の数が少ない場合、例えば、検出対象となる個人数が数百人で、検出目的となるSNPが、数個程度である場合等〕として分類される態様で行う場合、極めて好適には、1〜400個/cm2未満であり、「高処理向け」〔検出目的となる一塩基多型(SNP)の数が多い(例えば、数万個以上)場合〕として分類される態様で行う場合、極めて好適には、400〜10000個/cm2程度である。また、検出用基板において行われる反応が、低密度のマイクロアレイ法(例えば、発現量を調べるべき遺伝子が数百個程度)、または、低密度のインベーダー・アッセイ法以外の液相反応(免疫反応、ラジオイムノアッセイ法、ホモジーニアスアッセイ法等)(各々の液相反応において、検出対象の種類が数個の場合等)である場合、特に好適には、1〜400個/cm2未満である。さらに、検出用基板において行われる反応が、高密度のマイクロアレイ法(例えば、発現量を調べる遺伝子が数千〜数万個程度)、または、高密度の上記のインベーダー・アッセイ法以外の液相反応(各々の液相反応において、検出対象の種類が数千〜数万個の場合等)である場合、特に好適には、400〜40000個/cm2、極めて好適には、400〜10000個/cm2 である。
また、ウエル12の形状は、特に限定されず、例えば、半球面状、底が半球面状の円筒状、円筒状、すり鉢状、円錐状、角錐状、角柱状等が挙げられる。また、ウエル12の開口部の大きさは、液相を容易に注入可能な大きさが保たれていることが好適である。具体的には、0.01〜0.5mm程度(直径)が好適である。
反応基板10の素材は、実用に耐えられる程度の剛性を有していれば特に限定されないが、特に、液相反応の検出手段が、蛍光を用いる検出手段である場合には、基板自体が自家蛍光を有さない素材であることが、計測時のバックグラウンドの発生を防御する上で好適である。よって、このような場合の反応基板10の素材は、ガラス、セラミックス、金属、プラスチック等が挙げられる。
プラスチックとしては、熱可塑性樹脂の例を挙げると、まず、主鎖が殆ど炭素からなるポリマーとして、プロピレン系ポリマー(ポリプロピレン等)、4−メチルペンテン1系ポリマー等のオレフィン系ポリマー;ノルボルネン系ポリマー(エチレンノルボルネンコポリマー等)のシクロオレフィン系ポリマー;メチルメタクリレート系ポリマー、イソボルニルメタクリレートのコポリマー、ジシクロペンタニルメタクリル系コポリマー等のアクリル系ポリマー;非結晶のスチレン系ポリマー、シンジオタクチックスチレン系ポリマー、パラt−ブチルスチレン系ポリマー、アルファメチルスチレン−メチルメタクリレートコポリマー、ABS樹脂等のスチレン系ポリマー;シクロヘキシルマレート系ポリマー、ジメチルイタコネート系ポリマー、硬化塩化ビニル樹脂、フッ素系ポリマー(ビニリデンフルオライド系ポリマー、テトラフルオロエチレン系ポリマー等)のその他のビニル系ポリマー等を挙げることができる。
また、熱可塑性樹脂のうち、主鎖の骨格にヘテロ原子を含むポリマーとして、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート、ポリスルフォン、芳香族ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド樹脂、トリアセリルセルロース等が挙げられる。
さらに、熱硬化性樹脂の例としては、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂(特に、脂環族エポキシ樹脂)、三次元硬化型ポリウレタン、不飽和アクリル樹脂(エポキシアクリレート樹脂を含む)、メラミン樹脂、三次元化スチレン樹脂、三次元化シリコーン樹脂、アリル樹脂(ジアリルフタレート樹脂、ジエチレングリコールジアリルカーボネート樹脂等)等が挙げられる。
また、必要に応じて、ガラスやプラスチック製の反応基板10において、シリコーン処理、脂肪酸処理等の表面処理を、常法に従い行うことができる。特に、シリコーン処理は、反応基板10における、検出に用いる材料、試薬等の基板表面への吸着を防御するために好適である場合が多い。
シリコーン処理は、常法に従い行うことができる。例えば、ゾル・ゲル法等を応用することにより、コロイダルシリカ、その他のシリコーン原料を加水分解し、硬化触媒、溶剤、レベリング剤、必要に応じて紫外線吸収剤等を添加して調製されるシリコーンコート材を、常法、例えば、好適には、ディップ法や蒸着法、その他、スプレー法、ロールコート法、フローコート法、スピンコート法等により行うことができる。
また、反応基板10に、着色を施して、例えば、検出に蛍光を用いる場合の自家蛍光を防御すること、さらには、隣接したウエル同士の蛍光発光による悪影響を防御することが可能である。かかる着色は、必要に応じて、彩度、色相、明度等を選択可能であるが、概ね、黒色であることが好ましく、この場合、炭素等の黒色顔料を基板材料に混合して着色を行うことができる。
反応基板10の具体的な大きさと形状は、自由に規格可能であり、特に限定されないが、マイクロアレイとして汎用されている規格に基づいた設計であることが、現実の使用態様として好適である。すなわち、各種のマイクロアレイ解析機器、解析ソフトや関連する分注機等が、かかる規格に合わせて設計されており、反応基板10も、このような規格に合致させた大きさと形状に設計することが好適である。具体的には、日本国で、通常用いられているスライドガラスのサイズである、「縦26mm×横76mm×厚さ1mm」近傍の板状形状とすることが好適である。これと同様に、反応基板10を用いる地域〔例えば、米国(縦1インチ×横3インチ程度)やヨーロッパ等〕のマイクロアレイの形状と大きさの規格に対応させて、反応基板10の形状と大きさの設計を行うことが好適である。もしくは分注、検出用機器に適合した大きさであることが望ましい。マイクロタイタープレートサイズでも解析可能なマイクロアレイスキャナーが販売されてきており、そのサイズでもかまわない。
反応基板10の製造方法は、特に限定されないが、通常、単一の基板上に、直接、ウエルを設ける方法により製造される。
この製造方法では、例えば、ウエル12に対応する多数の貫通口を設けた、塩化ビニル等の素材の薄膜をマスクとして、加工前の基板の表面上に貼り、その上から、サンドブラスト法(微細粒子を高速で基板表面に衝突させることによって、基板表面にウエルを形成する方法)、微細な凹凸を設けた型を用いる型押し法や型抜き法、微細なドリルによる加工等の、微細ウエル形成法により、表面上に、多数のウエル12が設けられた、反応基板10を製造することができる。
また、型押し法や型抜き法は、反応基板10の素材がプラスチックである場合に好適である。
このようにして、反応基板10を製造することができる。
検出対象物
「反応基板」上において行われる、液相反応(主に、生化学的液相反応)を行うことにより検出され得る検出対象物は、特に限定されない、具体的には、例えば、遺伝子解析を行う対象となる核酸(DNAおよび/またはRNA、2本鎖であっても1本鎖であっても良い。また、ヘアピン構造等の特定の立体構造を有していてもよい)、ポリペプチド、抗体、細菌、ウイルス、各種の臨床検体(血液検体、尿検体、リンパ液検体、滑液検体、唾液検体等)等、特に限定されない。
検出対象物は、通常、第1の分注を行う、分注溶液(以下、第1の分注溶液ともいう)中に含有させることが好適である
また、第1の分注溶液には、水、2-プロパノール(後述するDPPCの溶媒として好適である)、イソプロピルアルコール等の溶媒の他に、検出対象物の種類に応じた安定剤、処理剤、固定化剤等を、必要に応じて、当該溶液中に含有させることができる。
また、第1の分注溶液における検出対象物の含有量は、検出対象物の種類、目的等に応じて選択されるべきもので、全く限定されるものではない。少なくとも、反応物質との接触により、検出可能な程度のシグナルを発生可能な程度より多く、かつ、ノイズが認められるほどの量より少ないことが必要である。
最終反応液等
本発明において、「摺動ローラー」の移動方向側近傍に滴下する最終反応液は、用いる検出対象物の種類と、選択する液相反応に応じて適宜選択することができる。
本発明において行われる液相反応は、特に限定されず、例えば、酵素反応のような蛋白質の触媒反応、抗原抗体反応、蛋白質間の相互作用、物質間の特異的なアフィニティー(ヌクレオチド鎖同士のハイブリダイゼーションを含む)等が挙げられる。
液相反応の検出は、現在、マイクロアレイ技術で用いている手段を利用することにより行うことができる。具体的には、例えば、選択される検出方法により得られた液相反応後の基板を、高感度な蛍光スキャナーを用いることにより、各ウエルにおける蛍光を検出することができる。また、ラジオアイソトープによる検出、EIA法による検出、AlphaScreenTM〔PerkinElmer 社(米国)製〕のようなホモジーニアスな検出等も行うことができる。
本発明において行われる液相反応の最も好適な態様の一つとして、いわゆる、インベーダー・アッセイ法〔Third Wave Technologies 社(米国)〕が挙げられる。
第2図は、このインベーダー・アッセイ法のあらましを略図化した図面である。
第2図において、鋳型ヌクレオチド鎖(野生型遺伝子)21に対して、まず、第1のヌクレオチド鎖22をハイブリダイズさせる。
第1のヌクレオチド鎖22は、鋳型ヌクレオチド鎖21における、変異検出対象塩基〔本図では、野生型がT(チミン)〕に相補的な塩基〔本図では、A(アデニン)〕が3’末端に位置する、鋳型ヌクレオチド鎖21に対して相補的なヌクレオチド鎖である(なお、この例では、第1のヌクレオチド鎖22の3’末端の塩基は、変異検出対象塩基に対して相補的ではないが、その塩基が、変異検出対象塩基と第2のヌクレオチド鎖の会合反応に干渉することにより、部分的三塩基重複構造が形成され得る)。
次いで、この鋳型ヌクレオチド鎖21と第1のヌクレオチド鎖22との部分的2本鎖に対して、さらに、第2のヌクレオチド鎖23をハイブリダイズさせる。
第2のヌクレオチド鎖23は、鋳型ヌクレオチド鎖21に対して相補的な「相補的部分」231が、3’側にあり、これと連続して、検出要素が設けられた、鋳型ヌクレオチド鎖に対して非相補的な「検出用部分」232が、5’側にある、複合的ヌクレオチド鎖であり、「相補的部分」231の最も5’側の塩基は、変異検出対象塩基(T)に対して相補的な塩基(A)となっている。
この第2のハイブリダイズ反応によって、鋳型ヌクレオチド鎖21の変異検出対象塩基部分(T)は、第1のヌクレオチド鎖22の3’末端塩基と、第2のヌクレオチド鎖の「相補的部分」231の最も5’側の塩基(A)との、部分的三塩基重複構造が形成されることとなる。
次いで、この部分的三塩基重複構造を、その3’側で特異的に切断する活性を有するヌクレアーゼ24を作用させて、このヌクレアーゼにより切断された、第2のヌクレオチド鎖23の検出用部分232’〔3’末端が、変異検出対象塩基(T)に対して相補的塩基(A)となっている〕を検出することにより、鋳型ヌクレオチド鎖21が、野生型であることを検出することができる。
本図においては、5’末端近傍に蛍光色素251とその3’側の近傍に蛍光消光物質(クエンチャー)252を標識した、ヘアピン型プローブ(ヌクレオチド鎖)25を、上記のハイブリダイズ系と共存させることにより、上記の野生型の検出が可能である。
ヘアピン型プローブ25の3’側の一本鎖部分は、第2のヌクレオチド鎖23の検出用部分232に対して相補的に設計されており、かつ、かかる一本鎖部分の最も5’側の塩基に隣合うさらに5’側の一塩基は、変異検出対象塩基(T)となっている。そして、検出用部分232’が、ヘアピン型プローブ25の一本鎖部分とハイブリダイズすると、検出用部分232’の3’末端の塩基(A)が、ヘアピン型プローブ25の二本鎖部分の先端において、再び、部分的三塩基重複構造を形成する。これに対し、再度、ヌクレアーゼ24が作用して、ヘアピン型プローブ25における、蛍光色素251と蛍光消光物質252の間が切断され、蛍光色素251が遊離し、蛍光消光物質252による蛍光消光作用から開放されて、本来の蛍光が検出可能な状態となる。この蛍光を検出することにより、鋳型ヌクレオチド鎖21が、変異検出対象塩基において変異が認められない野生型遺伝子であることを検出することができる。
これに対して、鋳型ヌクレオチド鎖21の変異検出対象塩基が、野生型の塩基(T)ではなく、例えば、G(グアニン)であるSNP塩基であり、これをポジティブに検出する場合には、第1のヌクレオチド鎖22と第2のヌクレオチド鎖23における、相補的塩基を、上記のAから、Gに相補的なC(シトシン)として、検出用部分232の配列とそれに対する25の配列を別配列のセットにし、さらに、ヘアピン型プローブ25における蛍光色素251と蛍光消光物質252を、上記の系とは異なる蛍光を発色する蛍光色素と、これに対する蛍光消光物質とすることにより、鋳型ヌクレオチド鎖21におけるSNPsを、異なる蛍光色素の蛍光によって検出することが可能である。
また、鋳型ヌクレオチド21が、野生型塩基と変異型塩基を有するものが、混在する場合(ヘテロ型)は、上記の2種類の蛍光の混合型蛍光として、ポジティブに検出することも可能である。
なお、ここには、ヘアピン型プローブを用いた検出システムを例示したが、これ以外にも、例えば、検出用部分232に、直接、蛍光標識やアイソトープ標識を行って、直接、検出用部分を検出することにより、SNPs等を検出することも可能である。さらに、ここでは、SNPsを有する場合も、そうでない場合も、ポジティブに検出する例を示したが、いずれかの場合においては、蛍光等の標識が検出されない、ネガティブな検出を行うことも可能である。
上述したインベーダー・アッセイ法は、技術的には、反応の進行に伴い、部分的三塩基重複構造を特異的に切断するヌクレアーゼが、第2のヌクレオチド鎖の「検出用部分」を切り出す段階において(ヘアピン型プローブを用いる場合には、標識された蛍光物質を蛍光消光物質と切り離す段階においても)、連続的に働くため、蛍光等の、インベーダー・アッセイ法において用いる標識が増感される、極めて鋭敏な液相反応であり、本発明のような微量液相反応を行う場合においては、非常に好適な液相反応である。また、この方法は、オーダーメード医療の鍵となるSNPsを効率良く検出可能な方法として、非常に有用であり、このアッセイ法に、本発明を適用することにより、平易かつ効率的・網羅的に、SNPsを検出することが可能となり、産業上における意義は、非常に大きい。
本使用方法において、インベーダー法を検出手段として用いる場合には、上記の鎖型ヌクレオチド鎖21が、第1の分注溶液に含有させる検出対象物であり、上述したインベーダー法の他の検出要素を含有する溶液が、最終反応液として選択される。
上述したように、第1の分注溶液を、検出器具の微小ウエルに分注後、乾燥させて、検出対象物を、複数のウエルを有する検出用器具のウエルの内壁に、検出対象物を付着させ、この検出対象物に対する反応物質を含有する最終反応液を、前記の検出対象物を付着させた検出用器具のウエルの内壁に接触させ、この接触により発生するシグナルを検出して、検出対象物の評価を行うことができる。しかしながら、この場合、第2の分注からシール、検出作業を急いで、しかも、正確に行わないと、各々のウエルから、内容成分が検出器具の表面上に漏れだして、これらが混ざり合って、検出対象物の評価に悪影響を及ぼすことも考えられる。この作業工程が、本密封装置を用いた本使用方法1〜2により、効率化され、好適な条件で反応が行われる歩留まりが向上する。
ただし、本発明を適用する場合においても、下記の温度応答性物質と徐溶解性物質を用いる方法を行うことが有利である。すなわち、温度応答性物質、および/または、徐溶解性物質を、検出対象物とウエルの内壁において共存させることにより、最終反応液の滴下後、検出対象物がウエル内に止まる時間を、十分に確保することが可能になる。
温度応答性物質と徐溶解性物質
温度応答性物質は、特に限定されないが、塩類等の添加剤なしに、10〜90℃程度、好適には、40〜70℃程度の温度領域で、固体(ゲル)から液体への相変化をもたらす物質であることが好適である。具体的には、ゼラチン、寒天、DPPC(Dipalmitoyl phosphatidylcholine)、ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)、ポリ(ε-カプロラクトン)等を挙げることができるが、特に、ゼラチンが好適である。
また、徐溶解性物質としては、多価アルコール全般、例えば、デキストランなどの多糖や、マルトース、トレハロースなどの水飴成分、さらには、ポリエチレングリコール、キシリトール等があげられるが、特に、トレハロースが好適である。
温度応答性物質と徐溶解性物質(これらを併せて、保持物質ともいう)は、それぞれ、または、共に、1種または2種以上を選択して、通常は、第1の分注溶液中に含有させて用いることができる。
保持物質の、第1の分注溶液における含有量は、乾燥状態、保湿状態若しくは膨潤状態で、検出対象物を十分保持できる量以上を必要とする。すなわち、乾燥後、最終反応液の滴下を行った後、保持物質は、保湿または膨潤するが、その際に保持物質の量が十分でないと、検出対象物が、保持物質の中に完全に保持されず遊離することになる。遊離した検出対象物は、ウエル間が反応液を介して通じている場合には、直ちに隣接ウエルに混入し得るため、好ましくない。ウエル内が最終反応液で満たされても、検出対象物が十分保持される量の保持物質が存在すれば、隣接するウエルへの混合が防がれ、最終反応液の滴下後に薄膜を封着することによって隔離されたウエル内では、その後の加温または冷却による温度応答性物質の相変化による検出対象物質の遊離、または、徐溶解性物質の、室温での緩徐な徐溶解性物質の溶解により、他のウエルに影響を受けない、単独ウエル特異的な反応が生じる。
例えば、温度応答性物質がゼラチンであれば、第1の分注溶液に対して0.05〜2質量%の範囲で含有させることが好適である。当該溶液に対して0.05%未満であると、上述のように検出対象物が温度応答物質としてのゼラチン内に保持されきらず、反応溶液中に溶出して、反応溶液を介して、他のウエル内の検出対象物同士が接触して、検出感度が低下するおそれがあり、2質量%を超えると、第1の分注溶液自体が、過度に粘調となり、分注に支障が生ずる傾向がある。
第1の分注溶液は、通常、液状化(ゾル化)している状態の、保持物質の水溶液に検出対象物を添加して溶解させて調製することが好適であるが、この方式に限定されるわけではなく、他の調製方法でもよい。また、第1の分注溶液は、検出基板のウエルへの分注直前に調製することも可能であり、分注の数日〜数時間前に、予め調製することも可能である。この第1の分注溶液としての保存期間は、検出対象物の安定性等に応じて選択することが好適である。また、少なくとも分注時には、第1の分注溶液は液状であることが必要である。さらに、検出対象物を添加後は、検出対象物が分解又は変質を起こす温度とすることは好適ではない。
検出方法
検出方法は、液状の第1の分注溶液を、上述した検出用器具のウエル毎に、用手法も可能であるが、好適には微量分注機(インクジェット型の微量分注機等)を用いて注入し、ウエル中の第1の分注溶液を、乾燥処理(保持物質が徐溶解性物質の場合、若しくは、保持物質を用いない場合に好適である)または冷却処理(室温放置を含む:保持物質が温度応答性物質の場合に好適である)等により、検出用器具のウエルに付着させた後、この第1の分注溶液中の検出対象物に対する反応物質を含有する反応溶液を、前記の第1の分注溶液の付着処理を行ったウエルの内壁に接触させ、温度上昇または下降[上述したポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)は、温度上昇により固化し、温度下降により液化する性質がある。よって、これを温度応答物質として用いる場合には、第1の分注時には液化温度まで分注溶液の温度を下げて、当該分注後に固化温度までウエルの温度を上昇させつつ、反応溶液を接触させ、検出時に液化温度までウエルの温度を下降させることが好適である]、放置等により溶解させることで検出対象物を遊離させ、発生するシグナルを検出することにより、検出対象物の評価を行うことができる。
本密封装置の対象である反応基板の一態様を表した図面である。 インベーダー・アッセイ法のあらましを略図化した図面である。 本密封装置の一実施例の全体斜視図である。 本密封装置のローラー支持体の斜視図である。 本密封装置のローラー支持体の縦断面図である。 本密封装置を用いた反応基板に対するシール用フィルムの密封工程を図式化した縦断面解説図である。 本密封装置を用いた反応基板に対するシール用フィルムの密封工程を図式化した全体斜視図である。 本密封装置の収納部についての分解斜視図である。 水平角度変更可能な収納部の態様について例示した図面である。 収納部を本密封装置から分離する場合の、止めネジによるカセットの締め込みの態様について示した図面である。 本密封装置の使用態様について模式化した縦断面図である。
以下、図面を用いて本発明について説明する。
第3図は、本密封装置の一実施例30の全体斜視図である。本密封装置30は、下記のごとくに構成されている。
本密封装置30の本体を支える台座31は、台座板311と、それを支える4本の脚部312A〜D(312Dは図示せず)が当該台座板311の四隅に設けられている。これらの4本の脚部312A〜Dには、例えば、台座板311へのねじ込みによる嵌め合い長さにより、高さを調整することができる高さ調整機構が、それぞれに設けられていることが好適である。台座板311の上には、ハウジング32と電動モーター33が載置されている。ハウジング32は、1枚のT字型底板321、当該底板321のT字の両腕から起立した状態で固定されている2枚の側板322A〜B(322Bは図示せず)、及び、当該側板322A〜Bの上端に載置固定されている天板323で構成されており、底板321の上には、板状体324が載置固定されている。
板状体324の上には、レール支持体331が載置固定されており、当該レール支持体331の上面の長さ方向に沿ってレール嵌合用溝が設けられている。レール支持体331の上面には、長板状の案内用レール332が、当該レール332の底面の長さ方向に設けられている凸部3321が嵌り込むことによって、嵌合固定されている。また、レール支持体331の一側面には、突出部材333が設けられている。これは、後述するスライドステージ341が案内用レール332上を、限度を超えて移動しようとする場合に、送り用部材3411が当該突出部材333に対して当たることにより防止するストッパー機構である。
案内用レール332には、スライドステージ341が、その底部に固定された、鉤型の送り用部材3411を介して、案内用レール332により案内支持されている。そして、スライドステージ341は、送り用部材3411部分が案内用レール332上を摺動することにより、当該レール332に沿って移動させることが可能である。
スライドステージ341の上面には、カセット35を構成する下カセット351を嵌合可能な凹部3412が設けられている。下カセット351には、反応基板36を、その反応側の表面を実質的に露出させた状態で載置可能な形状の凹構造が設けられている。また、下カセット351は、前記凹部3412から着脱可能であることが好適である。
ローラー支持体37は、文字通り、摺動ローラー39を、本密封装置30において支持するための部材である。ローラー支持体37の詳細については、第4図(斜視図)と第5図(第4図:I−I'における縦断面図)において記載されている。ローラー支持体37は、その基本部分371と、鉤型の2カ所の突出部(372A・B)からなる形状をしている。軸棒38は、基本部分371内を矢視1方向に貫通しており、その両端が上記側板322A〜Bにおいて回転自在に支持されている。ローラー支持体37は、軸棒38を中心として回転可能となっている。この回転可能なローラー支持体37の動きを制御するために、天板323を貫通して、ネジの動きによって上下動を調整可能な、ローラー圧力調整用ダイヤル373(ローラー支持体37のうち軸棒38よりも摺動ローラー39側に偏った位置に設けられている)とローラー圧力調整用ストッパー375(ローラー支持体37のうち軸棒38よりも矢視2方向側に偏った位置に設けられている)が設けられている。
ローラー圧力調整用ダイヤル373は、頭部3731付きの雄ネジであるが、ローラー支持体に対して与える力を弾力的かつ均等にするために、好適には、その先端に弾性体受け金具3732が設けることができる。
ローラー圧力調整用ダイヤル373をネジ込むための、ローラー支持体37において設けられた貫通口3733の上面口には座金3734が装着されており、座金3734及び/又は貫通口3733の内面には、ローラー圧力調整用ダイヤル373の雄ネジによるネジ込みが可能な雌ネジが設けられている。弾性体として好適な円筒コイルバネ374は、前記弾性体受け金具3732とローラー支持体37の上面に挟まれることにより、ローラー支持体37に対して下向きの弾性力を与えている。すなわち、ローラー圧力調整用ダイヤル373のネジ込みにより生ずる円筒コイルバネ374を介した押圧力が摺動用ローラー39にかかり、その結果、反応基板36に対して、弾力的、かつ、均等な圧力をかけることができる。
一方、ローラー圧力調整用ストッパー375は、頭部3751付きの雄ネジである。ローラー圧力調整用ストッパー375をネジ込むための、ローラー支持体37において設けられた貫通口3752の上面口には座金3753が装着されており、座金3753及び/又は貫通口3752の内面には、ローラー圧力調整用ストッパー375の雄ネジによるネジ込みが可能な雌ネジが設けられている。また、ローラー支持体37において、ローラー圧力調整用ストッパー375をネジ込んだ場合に当接する位置には、ネジ当接部材376が装着されている。ローラー圧力調整用ストッパー375において、ローラー支持体37のうち、軸棒38よりも矢視2側に偏った位置で、ローラー支持体37の上面から所望の高さにネジの先端を位置させることにより、この先端部分よりも上にローラー支持体37の前方側が動くことを抑止することが可能であり、前記のローラー圧力調整用ダイヤル373による押し込み圧力が過度に反応基板36にかかることを防止することができる。
ローラー支持体37の2カ所の突出部(372A・B)において、矢視1側に支持されている摺動ローラー39の両端は、穴付きの丸ナット(391A・B:Bは図示せず)で、突出部372A・Bにおいて取り付けられている。摺動ローラー39のローラー本体392は、下カセット351の凹構造に載置された反応基板36の反応側の表面361に接しており、自らの回転運動により当該表面361上を摺動可能な状態となっている。摺動ローラー39の回転運動は、上記丸ナット391Bに、直接又は間接に連結された電動モーター33から供給され、順方向又は逆方向に摺動ローラー39を回転させることが可能である。
滴下する最終反応液の粘度等の特性により、凹構造への入りやすさ、気泡の生成度合い等が変わるため、摺動ローラー39のローラースピードは可変であることが好適である。すなわち、気泡を生成し難くするためには、ゆっくりと摺動ローラー39を摺動させることが好適であるが、ゆっくり過ぎると封着の効率が悪くなることと、凹構造内に予め乾固させておいた物質が溶解して、隣接凹部へと移動してコンタミネーションしやすくなる傾向が生ずることになる。よって、回転速度を調整することが可能な機能を当該モーター33が備えており、これにより摺動ローラー39の摺動スピードを調整することが可能であることが好適である。
丸ナット391Aには、前記回転運動のストッパーを設けることが好適である。具体的には、例えば、丸ナット391Aを貫通する小さな雌ネジ394(第4図)を設け、これに対応する雄ネジ393を、前記回転運動のストッパーとすることができる。すなわち、雄ネジ393をネジ込むことにより、雄ネジ393の先端が突出部372Aに対して摩擦力を与え、本密封装置30の静置時における摺動ローラーの不用意な回転運動を防止することが可能である(本密封装置30の起動時には、当該雄ネジ393を緩める)。また、ローラー支持体37の2カ所の突出部(372A・B)において、摺動ローラー39の近傍斜め上後方(矢視2方向を基準とする)に、棒状体377が、矢視1方向に貫装されている。
また、天板323には、弾性体である板バネ41の一端が固定され、他端には把持具411が設けられている。さらに、天板323には、線バネ42の一端が固定され、他端には把持具421が設けられている。板バネ41の把持具411によりシール紙412(シール用フィルム4121と剥離紙4122は接着している)の一端は鋏み固定され、シール用フィルム4121と剥離紙4122が剥がされた他端のうち、シール用フィルム4121は摺動ローラー39と反応基板36との間の挟み込み力により定着され、かつ、剥離紙4122は、棒状体377の下側を通って、把持具421により挟み固定されることにより、当該一端と他端間の張力により、剥離紙4122が反応基板36側にたるみ込むことなく、シール用フィルム4121が反応基板36に適度の張力を伴って密着している状態が保たれている。
第3図に関連して、第6図(A)〜(B)(縦断面解説図)と第7図(全体斜視図)は、本密封装置30を用いた反応基板36に対するシール用フィルム4121の密封工程を図式化したものである。
本密封装置30においては、電動モーター33の動力により、摺動ローラー39を、反応基板36の反応側表面361に沿って回転させることで摺動させることにより、当該ローラー39と当該反応側の表面361の間に配置したシール用フィルム4121を、当該反応側の表面361に密着させた状態を保ちながら送り出して、当該シール用フィルム4121を当該反応側の表面361に封着することが可能である。この場合、最終反応液431を、当該摺動ローラー39の移動方向側近傍に滴下しながら、封着を行うことが原則である。この最終反応液の滴下は、スポイト等を用いて手技で行うことも可能であるが、自動滴下機構を用いることも好適である。例えば、第3図に示すように、シリンダー・ピストン機構を備えた容器43に最終反応液431を仕込んで、当該容器のピストン432部分が送り用部材3411の前方への移動に応じてシリンダー部分433が押し込まれるようにすることにより、送り用部材3411の前方への移動、すなわち、摺動ローラー39の反応基板36に対する摺動に同期させて、シリンダー433内の最終反応液431が、チューブ434を介して反応基板36における所望の位置に当該最終反応液を自動的に滴下することもできる。なお、後述する下カセット351に設けられる凹構造3511(第8図)には、その中に載置した反応基板36の周囲に溝部3513(第7図)が設けられているのが好適であり、当該溝部3513に余剰の最終反応液を逃がすことが可能である。また、当該溝部3513から、インキュベート後の反応基板36'をヘラ等の器具で引っかけて、下カセット351から容易に取り出すことが可能である。
本実施例では、電動モーター33の動力を摺動ローラー39に伝達することによる当該ローラー39の回転により、所望する反応基板36上における摺動運動を行うことができるが、必ずしもこれに限定されるものではない。例えば、電動モーター33の動力を、スライドステージ341に伝達し、スライドステージを案内用レール332において摺動させることにより、この動きに同期して摺動ローラー39も反応基板36上を摺動し、本密封装置30と同様の機能を発揮させることができる。また、電動モーターの動力を、摺動ローラー39とスライドステージ341の双方に伝達し、双方を上記と同様に動かすことにより、本密封装置30と同様の機能を発揮させることも可能である。
また、好適には着脱可能であるカセット35を構成する上カセット352は、前述した下カセット351を、本密封装置30から分離した場合に、当該下カセット351に対する蓋部材として装着させることが可能であり、例えば、組み付け用穴3521A〜Dを介したネジ止めにより、当該上下カセットを装着固定することが好ましい。この場合、当該ネジ止め手段として、コイル状バネを装着した雄ネジを用いることが、過度の締め付けを防止する上で好適である。また、後述するように、上カセット352と下カセット351の間にウレタンパッド等の緩衝材を介在させることが好適であるが、例えば、前述したインベーダー・アッセイ法を用いる場合の加熱工程によって、この緩衝材がたわんで反応基板36を押しつける力が弱まる場合が考えられる。それを防止するために、前記コイル状バネによる一定の力で、常時、上カセット352を下カセット351に向けて押しつけることが可能となり好適である。
第8図は、本密封装置30の「収納部」、さらには、当該収納部の「本収納具」としての使用態様についての分解斜視図である。第8図に示したごとく、本密封装置30の収納部は、前記のスライドステージ341と、好適には上カセット352と組になってカセット35を形成する、下カセット351により構成されている。下カセット351は、スライドステージ341の上面に設けられた凹部3412に、着脱可能な状態で嵌合載置することができる。この例では、凹部3412は、下カセット351を嵌合載置させる場所を変更することができるように、異なる平面角度で下カセット351を嵌合載置することができる横断面形状となっている。また、凹部3412の底部には、4カ所のステージ回転用長穴3413A〜Dが設けられており、各々の長穴には、固定用ネジ3414A〜Dが、その先端部が送り用部材3411においてネジ込まれて固定されており、回転用長穴3413A〜Dの穴幅よりも大きな直径を有する前記の固定用ネジの頭部は、これらの回転用長穴の上に引っ掛かっている。そして、スライドステージ341に対して水平方向の力をかけることにより、その力に応じて、回転用長穴3413A〜D上を、固定用ネジ3414A〜Dがスライド移動し、所望の位置でこれらの固定用ネジを締め込むことで、案内用レール332上におけるスライドステージ341の選択した水平角度を固定することが可能である。
下カセット351には、反応基板36を、その反応側の表面を実質的に露出させた状態で嵌合載置可能な形状の凹構造3511が設けられており、さらに、上カセット352を装着配置した場合に、当該上カセット352における固定用ネジ穴3521A〜Dと重なり合う位置に、組み付け用のネジ穴3512A〜Dが設けられている。
第9図は、水平角度変更可能なステージの態様について例示した図面である。本密封用装置30において、反応基板36の水平角度をコントロールすることにより、封着の態様を多様化することができる。この場合、上述したように、回転用長穴3413A〜Dを用いずに、スライドステージ341の凹部3412の横断面形状を、異なる平面角度で下カセット351を嵌合載置することができる形状とした上で、下カセット351を所望する水平角度に載置することができる[第9図(A)(B)]。また、上述したステージ回転用長穴3413A〜Dの機能により、スライドステージ341自体を、所望の平面角度まで回転させて固定することにより、反応基板36の平面角度をコントロールすることが可能である[第9図(C)]。さらに、上記の第9図(A)〜(C)を組み合わせることによって、より自在に、本密封装置30における反応基板36の水平角度をコントロールすることが可能である。すなわち、例えば、第9図(1)〜(2)の手段を、大ざっぱな水平角度調整手段として、同(3)の手段を、水平角度の微調整手段とすることも可能である。
第8図(2)に示すように、スライドステージ341の凹部3412に嵌合載置した、下カセット351の凹構造3511において、反応基板36の反応側表面361を上に向けた状態で嵌合載置し、その上に、本密封装置30により、シール用フィルム4121を、最終反応液を反応側表面に上層しつつ封着する。このシール用フィルム4121で密封された反応基板36'をインキュベートする際には、下カセット351の凹構造3511から、当該反応基板36'を取り外して、これをインキュベーター等でインキュベートすることも可能である。しかしながら、作業効率と当該反応基板36'の引き剥がしの際の取り扱いによる封着の剥がれ等のリスクを考慮すると、下カセット351に、上カセット352を装着させることにより、上記反応基板36'が凹構造3511に収納された状態で、当該凹構造3511を封止することが好適である。この封止の際、反応基板36'と上カセット352の間に、ウレタンパッド等の緩衝材354を介在させることが、反応基板36'にかかる装着圧力を緩和して、保存の確実性を図る上で好適である。また、当該装着状態を固定化するために、上カセット352において設けた固定用ネジ穴3521A〜Dと下カセットの組み付け用ネジ穴3511A〜Dを、止めネジ353A〜Dによる締め込みを行うことが好適である。この際も、止めネジ353A〜Dを、バネ機構を用いたネジとすることにより、このネジの締め込みにより、反応基板36'にかかる圧力が過度に大きくなることを防止することができる。
止めネジ353は、例えば、第10図に示すような態様で、カセット35を締め込むことができる。止めネジ353は、頭部3531と軸部3532から構成されており、軸部3532の先端近傍にネジ部3532Aが設けられており、組み付け用ネジ穴3511に設けられた雌ネジと螺合可能である。また、円筒部3532Bは、固定用ネジ穴3521と組み付け用ネジ穴3511の内径よりも小径である。頭部3531の下側には、バネ受け3533が配置されている。下カセット351、反応基板36、シール用フィルム4121、緩衝材353及び上カセット352を、上述した要領で積層・装着し、止めネジ353の軸部3532に、そのコイル径が固定用ネジ穴よりも大きく、バネ受け3533の径よりも小さい圧縮コイルバネ354を通して、上カセット352の固定用ネジ穴3521A〜Dに向けてネジ込みを行うことにより、ネジ部3532Aが組み付け用ネジ穴においてネジ止めされ、かつ、圧縮コイルバネ354の緩衝力により、反応基板36'にかかる圧力が過度に大きくなることが防止されている。
第11図は、本密封装置30の使用態様について模式化した縦断面図である。第11図(A)において、下カセット351に設けられた凹構造3511に反応基板36を嵌合載置されている。溝構造3511の深さは、反応基板36の厚さよりも若干(0.1〜0.5mm程度)浅く、反応基板36の反応側の表面361は、下カセット351において当該若干分露出している。また、上述した通り、下カセット351には、溝部3513が設けてあり、さらに、凹構造3511の側面の底面近傍は、外側から内側に向けての勾配(35111)が設けられている。第11図(B)は、前記第10図の要領で、シール用フィルム4121を、最終反応液を反応側表面361に上層しつつ密封し、その上から緩衝材353を積層し、さらにその上から上カセット352を装着させて、前述した止めネジ353でのねじ込み固定を行った状態を示している。この状態で、カセット35を本密封装置から分離し、これをインキュベーター等による反応処理を行う。第11図(C)に示すように、インキュベート終了後は、上カセット352と緩衝材353を取り外し、反応基板36’において認められるシグナルを捕捉することにより、所望する生化学的な液相反応の検出を行うことができる。なお、インキュベート終了後に、カッター355で余分なシール用フィルム4121を切除することができる。この場合、上記の勾配35111にカッター355の刃をスムーズに入れて、この切除作業を容易に行うことができる。
本発明により、生化学的な液相反応を集約的に行うことが可能な検出基板における下準備の一環として、その反応側表面をフィルム等の薄膜で密封する場合の自動化手段が提供される。

Claims (17)

  1. 下記(1)〜(3)を備えることを特徴とする、液相反応を集約的に行うことが可能な基板に対する密封装置。
    (1)液相反応を集約的に行うことが可能な基板を、その反応側の表面を実質的に露出させた状態で載置可能な形状の凹構造が設けられた、基板の収納部
    (2)当該収納部に載置した前記基板の反応側の表面に沿って摺動可能なローラー
    (3)当該ローラーを、前記基板の反応側の表面に沿って摺動させることにより、当該ローラーと当該反応側の表面の間に配置した薄膜を、当該反応側の表面に密着させた状態を保ちながら送り出して、当該薄膜を当該反応側の表面に封着することが可能な送り出し機構
  2. 前記ローラーと前記基板の反応側の表面の間に薄膜が配置される前に、当該薄膜から剥離紙を引き剥がすことができる、引き剥がし機構が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の密封装置。
  3. 前記引き剥がし機構が、張力によって剥離紙を引き剥がすことができる機構であることを特徴とする、請求項2記載の密封装置。
  4. 前記ローラーの摺動スピードを調整するための機構が設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の密封装置。
  5. 前記基板の反応側の表面を前記ローラーが摺動する方向を調整することができる機構が設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の密封装置。
  6. 前記ローラーに対する前記収納部の相対位置の移動に同期して、滴下口が移動し、液体を、当該滴下口を介してローラーの移動方向側近傍に滴下することが可能な滴下機構が設けられていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の密封装置。
  7. 前記収納部の凹構造の側壁部分が、当該凹構造において前記基板を載置した際に、当該基板の周囲に1カ所以上の隙間部分が形成される形状となっていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の密封装置。
  8. 前記収納部が、密封装置本体から着脱可能であり、かつ、当該収納部において、組となる蓋部材を、当該密封装置本体から分離された当該収納部に装着させることにより、前記基板が凹構造に収納された状態で、上記凹構造を封止することができる機構が設けられていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の密封装置。
  9. 前記凹構造の封止を、前記基板と前記蓋部材との間に緩衝材を介在させて行うことができる、請求項8記載の密封装置。
  10. 下記(a)〜(c)の特徴を有する、前記基板の収納具。
    (a)前記基板を、その反応側の表面を実質的に露出させた状態で載置可能な形状の凹構造が設けられている
    (b)前記密封装置本体から着脱可能であり、当該装置本体に装着させた状態では、前記収納部としての機能を有する
    (c)前記密封装置本体から分離した状態において、組となる蓋部材を装着させることにより、前記基板が収納された状態で、上記凹構造を封止することができる機構が設けられている
  11. 前記凹構造の側壁部分が、当該凹構造において前記基板を載置した際に、当該基板の周囲に1カ所以上の隙間部分が形成される形状となっていることを特徴とする、請求項10記載の収納具。
  12. 前記凹構造の封止を、前記基板と前記蓋部材との間に緩衝材を介在させて行うことができる、請求項11記載の収納具。
  13. 最終液相反応の準備を行った前記基板を、前記基板の収納部の凹構造に、その反応側の表面を実質的に露出させた状態で上に向けて載置し、
    前記ローラーを、前記基板の反応側の表面に沿って摺動させることにより、最終反応液を当該ローラーの移動方向側近傍に滴下しながら、当該ローラーと当該反応側の表面の間に配置した薄膜を、当該反応側の表面に密着させた状態を保って送り出して、当該薄膜を当該反応側の表面に封着することを特徴とする、請求項1記載の密封装置の使用方法。
  14. 最終反応液の滴下が、前記滴下機構により行われることを特徴とする、請求項6記載の密封装置の使用方法。
  15. 最終液相反応の準備を行った前記基板を、前記基板の収納部の凹構造に、その反応側の表面を実質的に露出させた状態で上に向けて載置し、
    前記ローラーを、前記基板の反応側の表面に沿って摺動させることにより、最終反応液を当該ローラーの移動方向側近傍に滴下しながら、当該ローラーと当該反応側の表面の間に配置した薄膜を、当該反応側の表面に密着させた状態を保って送り出して、当該薄膜を当該反応側の表面に封着した後、前記基板の収納部を前記密封装置本体から分離し、
    当該収納部において、組となる蓋部材を装着させることにより、前記基板を、凹構造に収納された状態で封止し、当該封止済みの収納部を反応処理することにより、前記基板における液相反応を行うことを特徴とする、請求項8記載の密封装置の使用方法。
  16. 液相反応がインベーダー・アッセイ法による反応である、請求項13〜15のいずれかに記載の密封装置の使用方法。
  17. 液相反応の検出が、前記基板反応側の表面のウエルの内壁に、検出対象物を付着させ、この検出対象物に対する反応物質を含有する最終反応液を、前記ウエルの内壁に接触させ、この接触により発生するシグナルを検出して、検出対象物の評価を行うことにより行われる、請求項13〜16のいずれかに記載の密封装置の使用方法。
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