JPWO2006019068A1 - 部品成形方法、樹脂部品および部品成形金型 - Google Patents

部品成形方法、樹脂部品および部品成形金型 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2006019068A1
JPWO2006019068A1 JP2006531785A JP2006531785A JPWO2006019068A1 JP WO2006019068 A1 JPWO2006019068 A1 JP WO2006019068A1 JP 2006531785 A JP2006531785 A JP 2006531785A JP 2006531785 A JP2006531785 A JP 2006531785A JP WO2006019068 A1 JPWO2006019068 A1 JP WO2006019068A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
gate
holder
component
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006531785A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4580392B2 (ja
Inventor
松田 武浩
武浩 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pioneer Corp
Original Assignee
Pioneer Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pioneer Corp filed Critical Pioneer Corp
Publication of JPWO2006019068A1 publication Critical patent/JPWO2006019068A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4580392B2 publication Critical patent/JP4580392B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0046Details relating to the filling pattern or flow paths or flow characteristics of moulding material in the mould cavity
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/46Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould
    • B29C45/56Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it into the mould using mould parts movable during or after injection, e.g. injection-compression moulding
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/0046Details relating to the filling pattern or flow paths or flow characteristics of moulding material in the mould cavity
    • B29C2045/0049Details relating to the filling pattern or flow paths or flow characteristics of moulding material in the mould cavity the injected material flowing against a mould cavity protruding part
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/13Hollow or container type article [e.g., tube, vase, etc.]
    • Y10T428/1352Polymer or resin containing [i.e., natural or synthetic]
    • Y10T428/139Open-ended, self-supporting conduit, cylinder, or tube-type article

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

レンズ駆動装置の製造に用いられるレンズホルダなどの樹脂部品の強度を高める部品成形方法、樹脂部品および部品成形金型を提供する。
レンズを保持するホルダ30を射出成形するときに、キャビティC内に樹脂を注入するゲート9Gから射出される樹脂の初期流動方向を、キャビティCの内壁の傾斜内壁面33aに当て、その流動向きをほぼ90度変えることによって、射出される樹脂の初期流動方向がホルダ30にとって他の方向よりも剛性強度が必要な方向に略沿うようにする。

Description

本発明は、部品成形方法、樹脂部品および部品成形金型に関する。
各種機械部品、特に小型軽量装置や該装置に用いられる部品等を保持する各種のホルダは、その廉価性の追求および生産性から射出成形によって製作することが行われている。このホルダの一つに、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Video Disk又はDigtal Versatile Disk)、MD(Mini Disk)等のディスク状の情報記録媒体に光学的に情報記録又は情報再生を行うための対物レンズを保持する所謂レンズホルダがある。
このレンズホルダは、いわゆるピックアップ装置における対物レンズを、フォーカス方向とトラッキング方向に電磁駆動して位置制御を行うためのレンズ駆動装置の重要な構成部分としての役割を担っている。
すなわち、レンズホルダは、ディスク状の情報記録媒体に光学的に情報記録又は情報再生を行うために、対物レンズを情報記録媒体の情報トラックに正確に追従できるように確実に保持する必要がある。
前掲のレンズ駆動装置は、対物レンズが取り付けられたレンズホルダが複数本の弾性線材からなるホルダサスペンションを介してサスペンションベースに取り付けられた構成を有している。そして、フォーカスコイルまたはトラッキングコイルに駆動電流を流して磁界を生じさせ、フレミングの左手の法則に従い、電流および磁界に直交する方向に電磁力を発生させ、浮遊支持されているレンズホルダ(および対物レンズ)を、フォーカス方向またはトラッキング方向に変位させて、フォーカッシングサーボやトラッキングサーボを実現する。
このように、レンズ駆動装置は、精密かつデリケートな部品であるレンズホルダを含んでおり、その製造(組立)には高い精度が要求される。
このような状況下において、従来、光ピックアップの光学部品を保持するレンズホルダ等の部材は、軽量化及び低価格化の理由により樹脂化が図られてきた。また、使用される樹脂材料は、軽量高剛性、低成形収縮率、低線膨張係数を追求するために、比較的長い分子鎖を持つ材料及び添加物を含む材料が、より選択されてきた。特に特許文献1に開示されているようなレンズ駆動装置(レンズホルダの役割を兼ねる)では、レンズホルダ(ボビン)自体が持つ固有振動数での共振を抑える為に、減衰能力の高い液晶ポリマーなどを適度に添加物(ガラスフィラーやカーボンフィラー)を混合して使用する高機能エンジニアリング・プラスチックを用いるケースが増えている。
このような高機能エンジニアリング・プラスチックにおいては、樹脂流動方向と樹脂流動に対して直角方向とで機械的性能(曲げ弾性率など)が異なる所謂異方性を持つことが一般に知られている。
特開2001-148131号公報
本願発明の発明者の検討によって、レンズ駆動装置の製造に用いられるレンズホルダ及びその加工技術に関し、以下の課題が明らかになってきた。以下、図1〜図5を参照して説明する。
図1に、CD、DVD、MD等のディスク状の情報記録媒体に光学的に情報記録又は情報再生を行うための対物レンズを駆動するレンズ駆動装置を示す。
このレンズ駆動装置1は、所定方向に移動可能に支持されたキャリッジ2、このキャリッジ2に装着された固定部3、この固定部3に弾性線材4を介して取り付けられたレンズホルダ5等を備えている。そして、レンズ駆動装置1はその上部には、記録再生すべき被走査媒体である例えば光ディスク10が装着され、この光ディスク10に対して所定の動作が可能に構成されている。
そして図2に示すように、レンズ駆動装置可動部1aは、光ディスク10とレンズ装着孔6に装着されたレンズ(図示せず)の距離を適切に保つようにフォーカス方向(ディスク面と垂直方向であり、図中においてFcs方向)に揺動可能となっている。また、光ディスク10の記録トラックに適切に追従するために、トラッキング方向(ディスク半径方向で図中においてTrk方向)に揺動可能となっている。
このレンズ駆動装置可動部1aがそれぞれの追従方向に揺動しているとき、その直角方向の剛性が不足していると、不要な共振を生みサーボ特性が悪化するおそれがあることが知られている。
ここでトラッキング駆動時に剛性が必要な方向は、トラッキングコイル7が巻かれたディスク接線方向であり、ディスク半径方向に比べて寸法が短いので高い曲げ剛性が期待できる。実際問題にはなり難い。
しかし、フォーカス駆動時において剛性が必要な方向(ディスク半径方向)は、ディスク接線方向に比べて寸法が長く剛性が低く、更に両端には重量物(この場合トラッキングコイル7)が巻かれているために、負荷も大きくなっている。したがって、レンズ駆動装置1の作動時等における振動に起因して、不要な共振が低い周波数で大きく出るおそれがある。
図3に示すようなレンズホルダ5を製造するには、レンズを挿入するレンズ装着孔6の孔形状を精度良く成形する必要があることから、その成形金型15は、図4に示すようにパーティングラインPを境にして上下方向に開く金型構造となり、ゲート9Gの位置は、レンズホルダ5の角に近い位置に設定されて成形される。
射出成形時において、ゲート9Gから射出された樹脂は、上金型41および下金型42によって形成されたキャビティC内にランダムに広がって行く。したがって、従来の金型を用いた成形方法では、樹脂流動方向が安定せず、レンズホルダの強度の安定したものが製造できないという問題があった。
特に、強度アップの為に添加物を有する高機能合成樹脂においては、成形時の樹脂流動方向に起因して強度の強弱がでる異方性が顕著に出るために、前掲の如く、剛性が必要は方向とゲート9Gからの流入方向(樹脂流動方向)を所望方向に制御出来ず、所望の方向の剛性が、樹脂本来の値と著しく異なってしまう問題を抱えている。
一方、異方性によって損なわれた剛性を、形状で補うようにする場合、例えば図5に示すレンズホルダ20は、剛性が必要な方向(トラッキングコイル装着溝25Aに沿った方向)の厚み・幅等を増やす(厚みt分増やす)べく、厚み増大部21を設けることで機械的性能を向上させることができる。
しかしながら、このような肉厚化による強度アップでは、樹脂が増加するので重量が増加してしまい、俊敏な応答性が要求されるレンズ駆動装置1の場合、その感度が低下してしまうので、例えば倍速記録再生において性能アップの障害になり、粗悪ディスクの再生能力が低下するなど望ましくない結果を招く。
また、レンズホルダ20の肉厚化によってレンズ駆動装置1が重くなればピックアップの重量も増加し、ピックアップの送り機構に負担をかけ、消費電力が増加したり、あるいはサーチ時間が長くなるなどの弊害が大きい。
また、樹脂材料のグレードを変えて補おうとした場合、添加物を大量に混合することになるが、樹脂の異方性が更に大きくなるだけでなく、樹脂材料の比重が大きくなるので、結果的に重量増となるので、上記と同様の弊害を招くこととなる。
本発明が解決しようとする課題としては、上述のごときレンズ駆動装置等に用いられるレンズホルダなどの樹脂部品における剛性強度の問題が一例として挙げられる。
請求項1に記載の発明は、部品成形方法において、樹脂部品を射出成形するときに、キャビティ内に樹脂を注入するゲートから射出される樹脂の初期流動方向を、所定の方向に略沿うようにする。
請求項6に記載の発明は、射出成形によって形成される樹脂部品において、ゲート跡に対向する位置に傾斜外壁面が形成されており、前記傾斜該壁面は、前記樹脂部品の成形時のキャビティ内に射出された樹脂の初期流動方向を、所定の方向に略沿う方向に変更させる傾斜角度を有するように構成されたことを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、射出成形によって形成される樹脂部品において、ゲート跡は、前記樹脂部品の成形時のゲートから射出される樹脂の向きが、所定の方向に沿うように射出可能な位置に設けられたことを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、樹脂部品を射出成形する部品成形金型において、樹脂を射出するゲートに対向するキャビティ内の位置に、傾斜内壁面が形成されており、前記傾斜内壁面が、前記樹脂部品成形時の前記キャビティ内に射出された樹脂の初期流動方向を、所定の方向に略沿う方向に変更させる傾斜角度を有することを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、樹脂部品を射出成形する部品成形金型において、金型型開き方向に対して横方向から樹脂を射出するゲートが設けられており、前記ゲートから射出される樹脂の初期流動方向が、所定の方向に略沿うように構成されたことを特徴とする。
従来のレンズ駆動装置の要部斜視図である。 図1に示すレンズ駆動装置可動部分およびホルダ動きを示すための斜視図である。 従来のホルダの斜視図である。 3に示すホルダを成形するための金型の断面図である。 従来のホルダの補強構造を示すための平面図である。 本発明の実施例1のホルダを示す斜視図である。 図6に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。 本発明の作用を説明するための要部拡大断面図である。 本発明の実施例2のホルダを示す斜視図である。 図9に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。 本発明の実施例3のホルダを示す斜視図である。 本発明の実施例3のホルダを示す斜視図である。 図11に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。 本発明の実施例4のホルダを示す斜視図である。 本発明の実施例4のホルダを示す斜視図である。 図15に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。 本発明の実施例5のホルダを示す斜視図である。 図17に示すホルダにおけるX−X線およびY−Y線に沿った位置に対応する金型の断面図である。 本発明の実施例6のホルダを示す斜視図である。 図19に示すホルダにおけるX−X線およびY−Y線に沿った位置に対応する金型の断面図である。 図19に示したホルダの概略平面図である。 比較例のホルダの概略平面図である。 本発明の実施例7のホルダを示す斜視図である。 図23に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。
符号の説明
6 レンズ装着孔
9 ゲート跡
9G ゲート
30,40,50,60,70,80,90 ホルダ
33,43,53,63 傾斜外壁面
33a,43a,53a,63a 傾斜内壁面
35,45,55,65,75,85,95 金型
S1 一次樹脂流れ
S2 二次樹脂流れ
S3 三次樹脂流れ
P パーティングライン
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明の部品成形方法は、樹脂部品を射出成形するときに、成形金型のキャビティ内に樹脂を注入するゲートから射出される樹脂の初期流動方向を、所定の方向に略沿うようにする。
又、前記所定の方向は、前記樹脂部品にとって他の方向よりも剛性が必要な方向である。
このように、キャビティに射出される樹脂の初期流動方向が、樹脂部品にとって他の方向よりも剛性強度が必要な所定の方向に略沿うようにされることにより、樹脂内に含まれる添加物の分子鎖の配向を行うことが出来、これによって樹脂が持っている本来の剛性強度を最大限に引き出すことが出来る。なお、ここでいう、初期流動方向とは、射出された樹脂が、キャビティ内において全方位的に広がる以前の流動方向であって、例えば、樹脂がキャビティ内を流れる最大距離の略半分以内の領域における樹脂流動の方向を言う。
また、本発明の実施形態における部品成形方法は、更に具体的に説明すると、図8に示すように、樹脂の初期流動方向を決める手段として、ゲート9Gから射出される樹脂を、キャビティCの内壁の傾斜内壁面33aに当て、その流動向きをほぼ90度変える。
このように、キャビティCの壁面を構成する傾斜内壁面33aによって、所望方向の樹脂流動を容易に形成することができる。
本発明の実施形態における部品成形方法は、初期流動方向を決める手段として、ゲート9Gから射出される樹脂の向きを、剛性強度が必要な方向に予め合わせるように設定しておく。
このように設定することで、樹脂流動方向を傾斜内壁面等によって変更することなく、ゲート9Gからの最初の射出向きで樹脂流動方向を決定することができる。
本発明の実施形態における樹脂部品は、射出成形によって形成され、所定の部品を保持するホルダ30,40,50,60において、ゲート跡9に対向する位置に傾斜外壁面33,43,53,63が形成されており、傾斜外壁面33,43,53,63は、ホルダ成形時のキャビティC内に射出された樹脂の初期流動方向を、ホルダ30,40,50,60にとって他の方向よりも剛性強度の必要な方向に略沿う方向に変更させる傾斜角度を有している。特に、この傾斜外壁面の傾斜角度は、ゲート9Gから射出された樹脂流動方向に対して略45度の角度に構成されていることが好ましい。また、傾斜外壁面のホルダ高さ方向の位置としては、金型のキャビティ形状等によりことなるが、概ねホルダ高さ方向の中心近傍が望ましい。
また、本発明の実施形態における樹脂部品は、射出成形によって形成され、所定の部品を保持するホルダ90において、ゲート跡9は、ホルダ成形時のゲート9Gから射出される樹脂の向きが、予め剛性強度が必要な方向に沿うように射出可能な位置に設けられている。
この構成により、樹脂流動方向を傾斜内壁面等によって変更することなく、ゲート9Gからの最初の射出向きで樹脂流動方向を決定することができる。
本発明の実施形態における樹脂部品は、所定の部品であるレンズを保持するホルダであり、レンズを保持し且つ弾性線材を介して揺動自在にサスペンションベースに取り付けられ、前記レンズのフォーカス方向及び被走査媒体のトラッキング方向に駆動されるレンズ駆動装置に適用される。
このように本発明の樹脂部品であるホルダが、レンズ駆動装置に適用されることにより、強度もありかつ軽量にできるので、俊敏な応答性が要求されるレンズ駆動装置の場合、その感度が低下することがなく、倍速記録再生において性能アップが可能であり、粗悪ディスクの再生能力が向上できる。
また、ホルダの肉厚化をしなくても良く、ピックアップの重量も増加しないので、ピックアップの送り機構に負担をかけず、消費電力の増大を防止できる。更に、樹脂材料のグレード上げなくても剛性向上を容易にできる。
本発明の実施形態における部品成形金型は、樹脂部品を射出成形する部品成形金型において、樹脂を射出するゲートに対向するキャビティ内の位置に、傾斜内壁面が形成されており、この傾斜内壁面が、前記樹脂部品成形時のキャビティ内に射出された樹脂の初期流動方向を、所定の方向に略沿う方向に変更させる傾斜角度を有するように構成されている。
このように構成された部品成形金型によれば、ゲートから射出される樹脂の向きを、所定の方向に沿わせるように設定できる。
本発明の実施形態における部品成形金型は、金型の型開き方向に対して横方向から樹脂を射出するゲートが設けられている。そして、ゲートから射出される樹脂の初期流動方向が、所定の方向に略沿うように構成されている。
このような構成によれば、ゲートから射出される樹脂の向きを、所定の方向に予め合わせるように設定しておくことにより、樹脂流動方向を傾斜面等によって変更することなく、ゲートからの最初の射出向きで樹脂流動方向を決定することができる。
以下、図6から図8を参照して本発明の実施例1について説明する。
図6は本発明の実施例1のホルダを示す斜視図であり、図7は図6に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する成形金型の断面図である。また、図8は本実施例の作用を説明するための要部拡大断面図である。
図6に示す本実施例1のホルダ(樹脂部品)30は、CDプレーヤ、DVDプレーヤ、MDプレーヤ等の情報記録再生装置におけるレンズ(所定の部品)の保持部材としてレンズ駆動装置に適用されるレンズホルダである。
なお、本実施例のホルダ30を用いるレンズ駆動装置の構造は、その基本的な構成は図1及び図2に示した従来のものと同様である。すなわち、本実施例のレンズ駆動装置は、レンズを保持するホルダ30が例えば図2に示すような4本の弾性線材4を介して揺動自在にサスペンションベース3に取り付けられ、磁石8とトラッキングコイル7やフォーカスコイル(図示せず)との作用によって、レンズのフォーカス方向及びディスク10のトラッキング方向に駆動される。
このホルダ30は、例えば液晶ポリマー等にガラスフィラーやカーボンフィラー等を添加した高機能合成樹脂を素材として射出成形によって形成されている。
このホルダ30は、その中央にレンズ装着孔6を有して外形が略角柱状の構成である。そして、レンズ装着孔6を挟む両端側にトラッキングコイル7(図2参照)を巻き込む適宜凹み形状となっているトラッキングコイル装着溝5Aを備えている。
また、レンズ装着孔6を囲むようにホルダ上端面(図中上側)に形成された環状凸部6aの外側で、且つ角部(図中左側)の近傍にはゲート跡9が残っている。更に、このゲート跡9に接近した外壁面11には、このゲート跡9に対向する位置に、傾斜外壁面33を有する凹部12が形成されている。
このホルダ30は傾斜外壁面33が設けられていることによって、後述する成形時の樹脂流動方向に起因して、ホルダ30の外壁面11に沿った剛性強度必要方向T0に剛性強度が高く構成されている。
図7に示すように、ホルダ30を製造する成形金型(部品成形金型)35は、ホルダ30の上下方向(レンズ装着孔6が貫通した方向)の上型31と下型32とがパーティングラインPにて開けるように構成されている。ゲート9Gは、上型31のランナRに繋がったピンゲートにて構成されており、このゲート9Gに対面した位置に張り出し壁34がキャビティC内方に突出している。そして、この張り出し壁34はゲート9Gに対向する面が所定の方向に傾斜した傾斜内壁面33aを構成している。また、キャビティC内における傾斜内壁面33a高さ方向の位置(図中上下方向)は、中心位置よりも若干上に位置している。本実施例においては、傾斜角度θは、パーティングラインP(ホルダ30の水平方向)に対してほぼ45度の傾斜をなすように構成されている。
このように構成された成形金型35を用いたホルダ30の成形方法について説明する。
先ず、図8に示すように、溶融した樹脂をゲート9Gから成形金型35のキャビティC内に射出する。このときの射出方向はホルダ30に対して上下方向の一次流れS1として射出される。
ゲート9Gから出た一次流れS1は、直ぐに傾斜内壁面33aに衝突し、その傾斜角度の設定にしたがって、二次流れS2が形成される。このようにして、二次流れS2は、傾斜内壁面33aの作用により剛性強度必要方向T0にほぼ沿うように初期流動方向として流れていく。すなわち、ホルダ成形時のキャビティC内に射出された樹脂は、その初期流動方向が、ホルダ30にとって他の方向よりも剛性強度の必要な方向に略沿う方向に変更させられながら、キャビティC内を満たすまで充填される。
樹脂の充填が完了して適宜冷却後に、成形金型35を開きホルダ30を取りだす。このとき、本実施例におけるゲート9Gはピンゲートであるので、成形されたホルダ30を成形金型35から取り出すときに容易に切断され、ゲート跡9が形成される。
このように、本実施例によれば、ゲート9Gから射出された樹脂が、キャビティ内にランダムに広がりながら充填されるのではなく、剛性強度必要方向T0にほぼ沿うように流れていくので、樹脂流動方向と該流動に対して直角方向とで機械的性能(曲げ弾性率など)が異なる異方性を積極的に利用して所望方向の強度アップが図られる。
このようにして成形されたホルダ30にトラッキングコイルやフォーカスコイルを取り付けるなどして図1に示すようなレンズ駆動装置に適用した場合、従来に比べて、トラッキング方向の強度が増す。また、従来に比べて小型にしても充分な強度を有することから、軽量化が容易に図られるので、俊敏な応答性が要求されるレンズ駆動装置の場合、その感度が低下することがなく、倍速記録再生において性能アップが可能であり、また、粗悪なディスクの再生能力も高めることができる。
以下、図面9から図10を参照して本発明の実施例2について説明する。
図9は実施例2のホルダを示す斜視図であり、図10は図9に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する成形金型の断面図である。
なお、本実施例の図9および図10においては、実施例1と同様な構成要素について同符号を付す。
本実施例におけるホルダ(樹脂部品)40は、実施例1のものとゲート跡9の位置も又他の構成も同様に構成されているが、ゲート跡9に対向する位置の傾斜外壁面43を有する凹部14の形成されている場所が異なっている。すなわち、本実施例における傾斜外壁面43を有する凹部14は、ホルダ上下方向のトラッキングコイル装着溝5A、5A間において横方向に凹む構成となっている。
このホルダ40も実施例1と同様に、ホルダ40の外壁面11に沿った剛性強度必要方向T0に剛性強度が高くなるように構成されている。
図10に示すように、ホルダ40を製造する成形金型(部品成形金型)45は、ホルダ40の上下方向の上型41と下型42とがパーティングラインPにて開けるように構成されており、ゲート9Gは、上型41のランナRに繋がったピンゲートにて構成されている。
このゲート9Gに対面した位置に張り出したスライドコア44がキャビティC内方(図中右方向)に突出している。そして、このスライドコア44はゲート9Gに対向する先端面が所定の方向に傾斜した傾斜内壁面43aを有している。本実施例においても、傾斜角度θは、パーティングラインPに対してほぼ45度の傾斜をなすように構成されている。本実施例の傾斜内壁面43aは、実施例1の傾斜内壁面33aと同様な作用を有する。
また、スライドコア44は、ホルダ40の成形時に、成形金型45を開く前にキャビティCから引っ込むようにスライド移動(パーティングラインPに沿った方向)することにより、樹脂部品であるホルダ40を成形金型45から取りだすことが出来る。また、このようなスライドコア44によれば、傾斜内壁面43aを形成するために形成される凹部14の大きさを可能な限り小さくできる。
以下、図面11から図13を参照して本発明の実施例3について説明する。
図11および図12は実施例3のホルダを示す斜視図であり、図13は図11に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する成形金型の断面図である。なお、本実施例の図11〜図13においては、実施例1と同様な構成要素について同符号を付す。
本実施例におけるホルダ(樹脂部品)50は、実施例2とはゲート跡9およびスライドコアの位置並びに形状が異なっている以外は同様に構成されている。
すなわち、本実施例のゲート跡9は、トラッキングコイル装着溝5Aの長手方向のほぼ中央に形成されている。また、ゲート跡9は、トラッキングコイル装着溝5Aの中に設けられた更に凹んだ窪み部19の中に形成されており、このゲート跡9がトラッキングコイルを巻くのに支障が無いように構成され、スライドコア54(図13参照)の抜き跡の凹部24は、傾斜外壁面53を有する三角形状に構成されている。
このホルダ50も実施例2と同様に、ホルダ50の外壁面11に沿った剛性強度必要方向T0に剛性強度が高くなるように構成されている。
図13に示すように、ホルダ50を製造する成形金型(部品成形金型)55は、ホルダ50の上下方向の上型51と下型52とがパーティングラインPにて開けるように構成されており、ゲート9Gは、上型51のランナRに繋がったピンゲートにて構成されている。このゲート9Gに対面した位置に張り出したスライドコア54は、その横断面形状が三角形状でキャビティC内方(図中紙面奥方向)に突出している。そして、このスライドコア54は、図中において右側に傾斜した傾斜内壁面53aを有している。
本実施例においては、傾斜内壁面53aの傾斜角度は、パーティングラインPに対してほぼ45度の傾斜をなすように構成されている。本実施例の傾斜内壁面53aは、実施例2の傾斜内壁面43aと同様に、ゲート9から射出された樹脂の一次流れS1樹脂を、90度変更して二次流れS2を作る。この二次流れS2は、キャビティCの内面側壁(外壁面11を形成する側壁)に向かって流動した後に、該内面側壁に沿って90度向きを変えるようにして三次流れS3(図11参照)が形成される。このようにして射出樹脂はキャビティC内に流入していく。
また、このようなスライドコア54によれば、傾斜内壁面53aを形成するために形成される凹部24の大きさを実施例2よりも更に小さくできる。
以下、図面14から図16を参照して本発明の実施例4について説明する。
図14および図15は実施例4のホルダを示す斜視図であり、図16は図15に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。
なお、本実施例の図14〜図16においては、前記各実施例と同様な構成要素について同符号を付す。
本実施例におけるホルダ(樹脂部品)60は、実施例3とゲート跡9の位置は同じであり、スライドコアの形状が異なっている以外は同様に構成されている。
すなわち、スライドコア64の抜き跡の凹部66は、傾斜外壁面63をコア先端に有し、この傾斜外壁面63は、ホルダ60の上下方向に対して斜めであるとともにトラッキングコイル装着溝5Aの長手方向に対しても斜めになっている。
なお、本実施例のゲート跡9も、トラッキングコイル装着溝5Aの中に設けられた更に凹んだ窪み部19の中に形成され、さらにゲート跡9がトラッキングコイルを巻くのに支障がないように構成されている。
また、ホルダ60も上記各実施例と同様に、ホルダ60の外壁面11に沿った剛性強度必要方向T0に剛性強度が高くなるように構成されている。
図16に示すように、ホルダ60を製造する成形金型(部品成形金型)65は、ホルダ60の上下方向の上型61と下型62とがパーティングラインPにて開けるように構成されており、ゲート9Gは、上型61のランナRに繋がったピンゲートにて構成されている。このゲート9Gに対面した位置に張り出したスライドコア64はキャビティC内方(図16において紙面垂直方向)に突出している。
そして、本実施例のスライドコア64は、傾斜内壁面63aがホルダ長手方向並びに短手方向の双方に対して傾斜し、且つホルダ上下方向に対してはほぼ45度の傾斜をなすように構成されている。
このような構成によれば、成形金型65に装着されるスライドコア64は、その先端に形成された傾斜内壁面63aが、ゲート9Gから射出された樹脂の一次流れS1(図16に示すホルダ下方に向かった流れ)を、パーティングラインに沿うように水平にすると共にホルダ長手方向にも斜めになった二次流れS2(図15および図16参照)を形成し、引き続いて外側壁11に沿った三次流れS3(図15参照)を形成しながら樹脂が充填される。
以下、図面17及び図18を参照して本発明の実施例5について説明する。
なお、本実施例の図17および図18においては、実施例2と同様な構成要素について同符号を付して示す。
本実施例におけるホルダ(樹脂部品)70および成形金型(部品成形金型)75は、ツインゲートである以外は、実施例2のものと同様に構成されている。すなわち、ゲート跡9,9に対向する位置の傾斜外壁面(図示せず、図9参照)が実施例2と同じものが2箇所に形成されている。
このホルダ70も実施例2と同様に、ホルダ70の両外壁面11に沿った剛性強度必要方向T0に剛性強度が高くなるように構成されている。
図18に示すように、ホルダ70を製造する成形金型75は、ホルダ70の上下方向の上型71と下型72とがパーティングラインPにて開けるように構成されており、ゲート9Gは、上型71のランナRに繋がったピンゲートにて構成されている。
このゲート9Gに対面した位置に張り出したスライドコア74がキャビティC内方(図中右方向)に突出している。そして、このスライドコア74はゲート9Gに対向する先端面が所定の方向に傾斜した傾斜内壁面73aを有している。
本実施例においても、傾斜角度θは、パーティングラインPに対してほぼ45度の傾斜をなすように構成されている。本実施例の傾斜内壁面73aは、実施例2の傾斜内壁面33aと同様な作用を有する。
また、本実施例においては、剛性強度必要方向T0にほぼ並行な流れS2,S2が二つ形成されるので、強度的にも優れたホルダ70を提供することができる。
以下、図面19から図21を参照して本発明の実施例6について説明する。
図19は実施例6のホルダを示す斜視図であり、図20は図19に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。図21は図19に示したホルダのウェルドラインを説明するための概略平面図である。図22は比較例のホルダのウェルドラインを説明するための概略平面図である。
本実施例におけるホルダ(樹脂部品)80は、実施例3に示したゲート跡9とスライドコアの構造のものをツインゲートにして樹脂を2箇所から注入して成形した構成である。すなわち、本実施例のゲート跡9,9それぞれが、トラッキングコイル装着溝5A,5Aの長手方向のほぼ中央に形成されている。また、ゲート跡9,9は、トラッキングコイル装着溝5A,5Aの中に設けられた更に凹んだ窪み部19の中に形成されており、実施例3の場合と同様に、ゲート跡9,9がトラッキングコイルを巻くのに支障がないように構成されている。
スライドコア84の抜き跡の凹部については図示しないが、スライドコア84の形状から判るように、傾斜外壁面を有する三角形状に構成されている。このホルダ80は、ホルダ80の剛性強度必要方向T0と平行な両方の外壁面11,11の剛性強度が高くなるように構成されている。
図20に示すように、ホルダ80を製造する成形金型(部品成形金型)85は、ホルダ80の上下方向の上型81と下型82とがパーティングラインPにて開けるように構成されており、二つのゲート9Gは、上型81のランナRに繋がったピンゲートにて構成されている。
このゲート9Gに対面した位置に張り出したスライドコア84は、その断面形状が三角形状でキャビティC内方(図20において紙面に対して垂直方向)に突出している。そして、このスライドコア84は、図中において右側に傾斜した傾斜内壁面83aを有している。本実施例においては、傾斜内壁面83aの傾斜角度は、パーティングラインPに対してほぼ45度の傾斜をなすように構成されている。
本実施例の傾斜内壁面83aは、実施例3の傾斜内壁面53aと同様に、二つのゲート9Gそれぞれから射出された樹脂の一次流れS1樹脂を、90度変更して二次流れS2を作り、この二次流れS2は、キャビティCの内面側壁(外壁面11を形成する側壁)に向かって流動した後に、該内面側壁に沿って90度向きを変えるようにして三次流れS3が形成される。このようにして射出樹脂はキャビティC内に流入して充填される。
このようにして樹脂が充填されたホルダ80は、射出時の条件によって、例えばウェルドラインWLが形成されることがあるが、このウェルドラインWLが形成される位置は、図21に示すように、上述の樹脂の流れによって、二つのゲート跡9に接近した個所に形成される。したがって、ホルダ80において、ウェルドラインWLは剛性強度必要方向T0の側面領域から外れた位置となり、強度的な問題は回避される。
これに対して、比較例として図22に示すホルダ100は、ゲート跡9が2箇所あるツインゲートであることは実施例6と同じであるが、この比較例の場合、実施例6における傾斜内壁面83aがない状態で射出した結果、ゲート9G,9Gから射出された樹脂はキャビティ形状等に依存して広がって流れ、一方のゲート(図中左側)から射出された樹脂流れS5,S6と他方のゲート(図中右側)から射出された樹脂流れS7,S8とがぶつかり合って、ウェルドラインWLは、剛性強度必要方向T0に沿った側面領域の略中央の位置となり、強度的な問題を抱える構造となる。
以下、図面23および図24を参照して本発明の実施例7について説明する。
図23は実施例7のホルダを示す斜視図であり、図24は図23に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。
本実施例におけるホルダ(樹脂部品)90は、図23に示すように、そのゲート跡9がトラッキングコイル装着部5A,5A間の窪み29内でパーティングラインPに近接した位置に設けられている。
図24に示すように、ホルダ90を製造する成形金型(部品成形金型)95は、ホルダ90の上下方向の上型91と下型92とがパーティングラインPにて開けるように構成されており、ゲート9Gは、上型91と下型92とのパーティングラインP上のランナRに繋がったサブマリンゲートにて構成されている。
したがって、ホルダ成形時にゲート9Gから射出される樹脂の向きは、予め剛性強度が必要な方向に沿って射出される。
この構成により、樹脂流動方向を傾斜面等によって変更することなく、ゲート9Gからの最初の射出向きで樹脂流動方向を決定することができ、ゲート9Gから射出される樹脂の向きを、剛性強度が必要な方向に沿わせるように設定できる。
このように、本実施例によれば、ゲート9Gから射出された樹脂が、キャビティ内にランダムに広がりながら充填されるのではなく、剛性強度必要方向T0にほぼ沿うように流れていくので、樹脂流動方向と該流動に対して直角方向とで機械的性能(曲げ弾性率など)が異なる異方性を積極的に利用してホルダの所望方向の強度アップが図ることができる。
本出願は、2004年8月20日出願の日本特許出願(特願2004−241410)、に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
【0004】
しかしながら、このような肉厚化による強度アップでは、樹脂が増加するので重量が増加してしまい、俊敏な応答性が要求されるレンズ駆動装置1の場合、その感度が低下してしまうので、例えば倍速記録再生において性能アップの障害になり、粗悪ディスクの再生能力が低下するなど望ましくない結果を招く。
[0013]
また、レンズホルダ20の肉厚化によってレンズ駆動装置1が重くなればピックアップの重量も増加し、ピックアップの送り機構に負担をかけ、消費電力が増加したり、あるいはサーチ時間が長くなるなどの弊害が大きい。
また、樹脂材料のグレードを変えて補おうとした場合、添加物を大量に混合することになるが、樹脂の異方性が更に大きくなるたけでなく、樹脂材料の比重が大きくなるので、結果的に重量増となるので、上記と同様の弊害を招くこととなる。
[0014]
本発明が解決しようとする課題としては、上述のごときレンズ駆動装置等に用いられるレンズホルダなどの樹脂部品における剛性強度の問題が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
[0015]
請求項1に記載の発明は、樹脂部品を射出成形するときに、キャビティ内に樹脂を注入するゲートから射出される樹脂の初期流動方向を、前記樹脂部品にとって他の方向よりも剛性が必要な方向に略沿うようにし、前記初期流動方向を決める手段として、前記ゲートから射出される樹脂を、前記キャビティの内壁の傾斜内壁面に当てて流動の向きを変える。
[0016]
請求項4に記載の発明は、射出成形によって形成される樹脂部品において、ゲート跡に対向する位置に傾斜外壁面が形成されており、前記傾斜外壁面は、前記樹脂部品の成形時のキャビティ内に射出された樹脂の初期流動方向を、前記樹脂部品にとって他の方向よりも剛性が必要な方向に略沿う方向に変更させる傾斜角度を有するように構成されたことを特徴とする。
[0017]
請求項7に記載の発明は、射出成形によって形成される樹脂部品において、キャビティ内に樹脂を注入するゲートから射出される樹脂の初期流動方向を、前記ゲートから射出される樹脂を、前記キャビティの内壁の傾斜内壁面に当てて流動の向きを変え、ゲート跡は、前記樹脂部品の成形時のゲートから射出される樹脂の向きが、前記樹脂部品にとって他の方向よりも剛性が必要な方向に沿うように射出可能な位置に設けられたことを特徴とする。
[0018]
請求項9に記載の発明は、樹脂部品を射出成形する部品成形金型において、樹脂を射出するゲートに対向するキャビティ内の位置に、傾斜内壁面が形成されており、前記傾斜内壁面が、前記樹脂部品成形時の前記キャビティ内に射出された樹脂の初期流動方向を、前記樹脂部品にとって他の方向よりも剛性が必要な方向に略沿う方向に変更させる傾斜角度を有することを特徴とする。
【0005】
[0019]
請求項10に記載の発明は、樹脂部品を射出成形する部品成形金型において、ホルダの上下方向の上型と下型とがパーティングラインにて開けるように構成され、前記パーティングライン上のランナに繋がって樹脂を射出するゲートが設けられており、前記ゲートから射出される樹脂の初期流動方向が、前記樹脂部品にとって他の方向よりも剛性が必要な方向に略沿うように構成されたことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
[0020]
[図1]従来のレンズ駆動装置の要部斜視図である。
[図2]図1に示すレンズ駆動装置可動部分およびホルダ動きを示すための斜視図である。
[図3]従来のホルダの斜視図である。
[図4]3に示すホルダを成形するための金型の断面図である。
[図5]従来のホルダの補強構造を示すための平面図である。
[図6]本発明の実施例1のホルダを示す斜視図である。
[図7]図6に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。
[図8]本発明の作用を説明するための要部拡大断面図である。
[図9]本発明の実施例2のホルダを示す斜視図である。
[図10]図9に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。
[図11]本発明の実施例3のホルダを示す斜視図である。
[図12]本発明の実施例3のホルダを示す斜視図である。
[図13]図11に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。
[図14]本発明の実施例4のホルダを示す斜視図である。
[図15]本発明の実施例4のホルダを示す斜視図である。
[図16]図15に示すホルダにおけるX−X線に沿った位置に対応する金型の断面図である。
[図17]本発明の実施例5のホルダを示す斜視図である。
[図18]図17に示すホルダにおけるX−X線およびY−Y線に沿った位置に対応する

Claims (14)

  1. 樹脂部品を射出成形するときに、
    キャビティ内に樹脂を注入するゲートから射出される樹脂の初期流動方向を、所定の方向に略沿うようにする部品成形方法。
  2. 前記所定の方向は、前記樹脂部品にとって他の方向よりも剛性が必要な方向であることを特徴とする請求項1に記載の部品成形方法。
  3. 前記初期流動方向を決める手段として、前記ゲートから射出される樹脂を、前記キャビティの内壁の傾斜内壁面に当てて流動向き変える請求項1乃至請求項2に記載の部品成形方法。
  4. 前記初期流動方向を決める手段として、前記ゲートから射出される樹脂の向きを、前記剛性強度が必要な方向に予め合わせるように設定しておく請求項2乃至請求項3に記載の部品成形方法。
  5. 前記樹脂部品は所定の部品を保持するホルダであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の部品成形方法。
  6. 射出成形によって形成される樹脂部品において、
    ゲート跡に対向する位置に傾斜外壁面が形成されており、前記傾斜該壁面は、前記樹脂部品の成形時のキャビティ内に射出された樹脂の初期流動方向を、所定の方向に略沿う方向に変更させる傾斜角度を有するように構成されたことを特徴とする樹脂部品。
  7. 前記所定の方向は、前記樹脂部品にとって他の方向よりも剛性が必要な方向であることを特徴とする請求項6に記載の樹脂部品。
  8. 前記傾斜外壁面の傾斜角度が、前記ゲートから射出された樹脂流動方向に対して略45度の角度に構成されたことを特徴とする請求項6に記載の樹脂部品。
  9. 前記樹脂部品は所定の部品を保持するホルダであることを特徴とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の樹脂部品。
  10. 射出成形によって形成される樹脂部品において、
    ゲート跡は、前記樹脂部品の成形時のゲートから射出される樹脂の向きが、所定の方向に沿うように射出可能な位置に設けられたことを特徴とする樹脂部品。
  11. 前記所定の方向は、前記樹脂部品にとって他の方向よりも剛性が必要な方向であることを特徴とする請求項10に記載の樹脂部品。
  12. 請求項9に記載の樹脂部品において、
    前記所定の部品はレンズであり、
    前記レンズを保持し且つ弾性線材を介して揺動自在にサスペンションベースに取り付けられ、前記レンズのフォーカス方向及び被走査媒体のトラッキング方向に駆動されるレンズ駆動装置に適用されることを特徴とする樹脂部品。
  13. 樹脂部品を射出成形する部品成形金型において、
    樹脂を射出するゲートに対向するキャビティ内の位置に、傾斜内壁面が形成されており、前記傾斜内壁面が、前記樹脂部品成形時の前記キャビティ内に射出された樹脂の初期流動方向を、所定の方向に略沿う方向に変更させる傾斜角度を有することを特徴とする部品成形金型。
  14. 樹脂部品を射出成形する部品成形金型において、
    金型型開き方向に対して横方向から樹脂を射出するゲートが設けられており、前記ゲートから射出される樹脂の初期流動方向が、所定の方向に略沿うように構成されたことを特徴とする部品成形金型。
JP2006531785A 2004-08-20 2005-08-15 部品成形方法、樹脂部品および部品成形金型 Expired - Fee Related JP4580392B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004241410 2004-08-20
JP2004241410 2004-08-20
PCT/JP2005/014899 WO2006019068A1 (ja) 2004-08-20 2005-08-15 部品成形方法、樹脂部品および部品成形金型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2006019068A1 true JPWO2006019068A1 (ja) 2008-07-31
JP4580392B2 JP4580392B2 (ja) 2010-11-10

Family

ID=35907455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006531785A Expired - Fee Related JP4580392B2 (ja) 2004-08-20 2005-08-15 部品成形方法、樹脂部品および部品成形金型

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20080171168A1 (ja)
JP (1) JP4580392B2 (ja)
WO (1) WO2006019068A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012135901A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Morioka Seiko Instruments Inc 射出成形用金型

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8636939B2 (en) * 2007-11-06 2014-01-28 Covidien Lp Mold for actuation sled
CN105014864B (zh) * 2014-05-02 2018-11-09 东芝机械株式会社 成形品的制造装置、成形品的制造方法以及成形品

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0473520U (ja) * 1990-11-06 1992-06-29
JPH06344386A (ja) * 1993-06-10 1994-12-20 Idemitsu Petrochem Co Ltd 射出成形用金型
JPH09246301A (ja) * 1996-03-06 1997-09-19 Rohm Co Ltd 樹脂モールドパッケージ形成方法及びその際の金型
JP2000094112A (ja) * 1998-07-21 2000-04-04 Itsuki Morikawa 金型鋳造用ガス抜き装置
JP2001148131A (ja) * 1999-11-22 2001-05-29 Pioneer Electronic Corp レンズ駆動装置とその製造装置及びレンズ駆動装置の製造方法
JP2002326256A (ja) * 2001-04-27 2002-11-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ディスク基板の製造方法及び装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE69412704T2 (de) * 1993-06-10 1999-02-04 Idemitsu Petrochemical Co Spritzgiessform

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0473520U (ja) * 1990-11-06 1992-06-29
JPH06344386A (ja) * 1993-06-10 1994-12-20 Idemitsu Petrochem Co Ltd 射出成形用金型
JPH09246301A (ja) * 1996-03-06 1997-09-19 Rohm Co Ltd 樹脂モールドパッケージ形成方法及びその際の金型
JP2000094112A (ja) * 1998-07-21 2000-04-04 Itsuki Morikawa 金型鋳造用ガス抜き装置
JP2001148131A (ja) * 1999-11-22 2001-05-29 Pioneer Electronic Corp レンズ駆動装置とその製造装置及びレンズ駆動装置の製造方法
JP2002326256A (ja) * 2001-04-27 2002-11-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ディスク基板の製造方法及び装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012135901A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Morioka Seiko Instruments Inc 射出成形用金型

Also Published As

Publication number Publication date
US20080171168A1 (en) 2008-07-17
JP4580392B2 (ja) 2010-11-10
WO2006019068A1 (ja) 2006-02-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4737293B2 (ja) 光学素子及び樹脂成形用金型並びに光学素子製造方法
JP4992105B2 (ja) 樹脂成形用金型及び光学素子製造方法
CN101259740B (zh) 树脂成型用模具和光学元件以及光拾取装置
JP4580392B2 (ja) 部品成形方法、樹脂部品および部品成形金型
EP1107035B1 (en) Lens driving device, and apparatus for and method of manufacturing the device
CN100463058C (zh) 光学拾取器的透镜保持座或透镜保护器的制造方法
CN101118761B (zh) 物镜致动器和具有物镜致动器的光学拾取装置
JP2012056321A (ja) 樹脂成形用金型及び光ピックアップ装置用対物レンズ並びに光学素子製造方法
US7057817B2 (en) Optical lens device and production method thereof
CN101932423A (zh) 光学元件的制造方法及光学元件
US5483516A (en) Optical head and lens actuator
US7014798B2 (en) Method for manufacturing an optical pickup
US7397732B2 (en) Objective lens driving apparatus and optical disc apparatus
US7277256B2 (en) Actuator and hard disk drive employing the same
JPH11232670A (ja) 光学式ピックアップ
KR100238033B1 (ko) 자성유체를 적용한 광픽업 액츄에이터
US20030142616A1 (en) Optical pickup actuator including a movable portion having high stiffness
JP2003075763A (ja) 光学素子支持装置
JP3757135B2 (ja) 光学式ピックアップ用レンズホルダおよびその製造方法
JPH07201054A (ja) 光学式ピックアップ装置
JPH0935296A (ja) 光学系支持装置
JP2001076385A (ja) 光ディスクのダミー基板および光ディスク
JP2004348884A (ja) 対物レンズ駆動装置
JPH0822631A (ja) 光ディスク装置及びその製造方法
JP2002222544A (ja) 光ディスク基板

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100817

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100827

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees