JPWO2006009247A1 - 方位処理装置、方位処理方法、方位処理プログラム、方位測定装置、傾斜オフセットの補正方法、方位計測方法、方位センサユニット及び携帯電子機器 - Google Patents

方位処理装置、方位処理方法、方位処理プログラム、方位測定装置、傾斜オフセットの補正方法、方位計測方法、方位センサユニット及び携帯電子機器 Download PDF

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Abstract

オフセットが正確な方位処理装置、方位処理方法、方位処理プログラム、方位測定装置及び携帯電子機器を提供する。上記目的を達成する方位処理装置は、方位センサから順次出力される計測データに基づいて方位データを出力するための方位処理装置であって、実質的に最新の前記計測データを選択的に蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段によって蓄積されている複数の前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、を備える。

Description

本発明は、方位処理装置、方位処理方法、方位処理プログラム、方位測定装置、傾斜オフセットの補正方法、方位計測方法、方位センサユニット及び携帯電子機器に関し、特に方位センサ及び傾斜センサのオフセット更新処理に関する。
近年、携帯型電話機、PDA等の携帯型情報端末にGPSと方位センサを利用した地理情報表示機能が備わっている。例えば、GPSにより現在位置を特定し、現在位置周辺の地図情報を通信回線を通じてサーバからダウンロードし、内蔵された方位センサにより方位を特定し、地図上の方位と現実の方位とが一致するように画面上に地図情報を表示する携帯型情報端末が知られている。方位センサは、地球の磁界を検出して方位を計測するが、実際には、携帯型情報端末に搭載されるスピーカや、マイクロホン、あるいは着磁した電子部品の金属パッケージ等から漏れる磁界と、地球の磁界とが合成された磁界を検出する。このため、正確に方位を求めるためには、地球の磁界以外の磁界(オフセット)を求め、方位センサの計測データをこのオフセットにより補正する処理が必要となる。
特許文献1には、方位センサのオフセット更新方法が開示されている。この文献に開示されたオフセット更新方法は、ユーザが方位センサを特定の軸を中心に90度又は180度以上回転させたときに、90度又は180度間隔で方位センサから出力される計測データを取得し、このように取得した計測データに基づいて方位センサのオフセットを計算している。方位センサのオフセットを正確に計算するためには、その計算の基になる方位センサの計測データが方位センサから出力されるように、方位センサを内蔵する装置をユーザは例えば水平面上で回転させたり、手に持って反転させたり、上下左右に大きく振ったりする必要がある。方位センサのオフセット更新のために必要な計測データが方位センサから出力されるように必要な操作をキャリブレーション操作という。キャリブレーション操作は、一定の角速度で方位センサの姿勢が大きく変化するように行われることが理想である。また、方位センサから得た計測データを基にオフセットを算出し、算出されオフセットを方位センサのオフセットとして更新することをキャリブレーションという。
しかし、キャリブレーション操作中にユーザが装置を落とすおそれがある。またキャリブレーション操作を行ったとしても、操作中に蓄積された方位センサの計測データから正確なオフセットを算出できない場合がある。また、キャリブレーション操作は、マニュアル等を読まなければ正確な手順がわからず、また方位センサのオフセット更新のためにのみ必要な操作であるため、ユーザにとって煩わしいものである。方位センサのオフセットが正確に更新されていなければ正確な方位データに基づいた正確な地理情報を表示することができない。
また、正確な方位の測定には、地磁気センサ自体の傾斜も加味することが望ましい。そのため、傾斜を測定するための傾斜センサが用いられるが、この傾斜センサの感度はチップ毎に異なり、また、これをラインで検査して感度補正を行うには多くの労力が必要である。
特開2004ー012416号公報
本発明は、オフセットデータが正確な方位処理装置、方位処理方法、方位処理プログラム、方位測定装置及び携帯電子機器を提供することを第一の目的とする。。
本発明は、方位演算を正しく行うために必要な、磁気センサのオフセット及び傾斜センサの感度とオフセットの値を特別な測定動作を行うことなく求めることができる磁界オフセットの補正方法、傾斜オフセットの補正方法、方位計測方法、方位センサユニットおよび携帯電子機器を提供することを第二の目的とする。
(1) 上記第一の目的を達成するための方位処理装置は、方位センサから順次出力される計測データに基づいて方位データを出力するための方位処理装置であって、実質的に最新の前記計測データを選択的に蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段によって蓄積されている複数の前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、を備える。
選択的に計測データを蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。尚、オフセットデータとは、前述したオフセットを表すデータであり、方位センサの計測データの偏差である。方位処理装置は、計測データとオフセットデータの差に応じて方位データを出力する。具体的には例えば、互いに直交する3軸に分解して磁界の方向と強さを検出する3次元の方位センサであれば、その計測データ(x、y、z)と、オフセットデータ(xo、yo、zo)と、方位データ(X、Y、Z)との関係は、(X、Y、Z)=(x−xo、y−yo、z−zo)である。
(2) 前記方位処理装置は、実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて前記方位データを出力する方位データ出力手段をさらに備える。
実質的に最新の計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを更新するとともに、当該計測データと更新されたオフセットデータとに基づいて方位データを出力することにより、方位データの精度が向上する。
(3) 前記蓄積手段は、実質的に最新の前記計測データと直前に蓄積された前記計測データとを比較し、実質的に最新の前記計測データを比較結果に応じて選択的に蓄積してもよい。
実質的に最新の計測データと直前に蓄積された計測データとの比較結果に応じて選択的に計測データを蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。
(4) 前記蓄積手段は、実質的に最新の前記計測データが表す方位空間内の位置と直前に蓄積された前記計測データが表す前記方位空間内の位置との距離に応じて選択的に実質的に最新の前記計測データを蓄積してもよい。
方位センサから連続的に出力される各計測データが表す方位空間内の位置同士の距離に応じて選択的に計測データを蓄積することにより、計測データが表す方位空間内の位置が適度に散らばるように計測データを蓄積できる。蓄積された計測データが表す方位空間内の位置が散らばっている程、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。尚、方位空間とは、方位センサの出力値で表現されるベクトル空間をいうものとする。例えば前述の三次元の方位センサであれば、各軸の方向成分の地磁気の強さに対応する各軸の出力値を各軸の座標成分とする位置(三次元座標)が定義されるベクトル空間を方位空間というものとする。
(5) 前記蓄積手段は、蓄積された複数の前記計測データが表す方位空間内の位置と、前記蓄積手段によって蓄積されている前記計測データに基づいて算出されるオフセットデータ候補が表す前記方位空間内の位置との距離のばらつきが所定基準を満たさない場合、蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除し、前記オフセットデータ候補で前記オフセットデータを更新しなくてもよい。
蓄積された計測データが表す方位空間内の位置と蓄積された計測データに基づいて算出されるオフセットデータ候補が表す方位空間内の位置との距離のばらつきが大きい場合、オフセットデータ候補の基になっている複数の計測データのそれぞれに対応する真のオフセットが互いに異なっているか、或いは計測データがノイズの影響を強く受けている可能性が高い。したがってこのような場合には、計測データを削除した後に再蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。
(6) 前記蓄積手段は、蓄積された複数の前記計測データが表す方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合、蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除してもよい。
方位空間内の位置のばらつきを表す指標としては、具体的には例えば分布範囲、分布密度、分布密度の一様性等がある。真のオフセットが一定である限り、オフセットデータの基になる計測データが表す方位空間内の位置がばらついているほど、オフセットデータの精度が向上する。したがって、蓄積された複数の計測データが表す方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合には、計測データを削除した後に再蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。
(7) 前記蓄積手段は、実質的に最新の前記計測データを、方位空間の区画毎に更新しながら、前記区画毎に蓄積してもよい。
真のオフセットが一定である限り、オフセットデータの基になる計測データが表す方位空間内の位置がばらついているほど、オフセットデータの精度が向上する。したがって、方位空間の区画毎に所定数の計測データを更新しながら蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。
(8) 前記蓄積手段は、蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置と、前記蓄積手段によって蓄積されている前記計測データに基づいて算出されるオフセットデータ候補が表す前記方位空間内の位置との距離のばらつきが所定基準を満たさない場合、蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除し、前記オフセットデータ候補で前記オフセットデータを更新しなくてもよい。
蓄積された計測データが表す方位空間内の位置と蓄積された計測データに基づいて算出されるオフセットデータ候補が表す方位空間内の位置との距離のばらつきが大きい場合、オフセットデータ候補の基になっている複数の計測データのそれぞれに対応する真のオフセットが互いに異なっているか、或いは計測データがノイズの影響を受けている可能性が高い。したがってこのような場合には、計測データを削除した後に再蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。
(9) 前記蓄積手段は、蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合、蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除してもよい。
方位空間内の位置のばらつきを表す指標としては、具体的には例えば分布範囲、分布密度、分布密度の一様性等がある。真のオフセットが一定である限り、オフセットデータの基になる計測データが表す方位空間内の位置がばらついているほど、オフセットデータの精度が向上する。したがって、蓄積された複数の計測データが表す方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合には、計測データを削除した後に再蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。
(10) 上記第一の目的を達成するための方位処理装置は、方位センサから順次出力される計測データに基づいて方位データを出力するための方位処理装置であって、実質的に最新の前記計測データを所定数まで蓄積する第一蓄積手段と、前記第一蓄積手段によって前記所定数の前記第一計測データが蓄積された後に、蓄積された前記計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを生成するオフセットデータ生成手段と、前記オフセットデータが生成された後に、実質的に最新の前記計測データを、方位空間の区画毎に更新しながら、前記区画毎に蓄積する第二蓄積手段と、前記オフセットデータが生成された後に、前記第二蓄積手段によって蓄積された前記計測データに基づいて前記オフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、を備える。
真のオフセットが一定である限り、オフセットデータの基になる計測データが表す方位空間内の位置がばらついているほど、オフセットデータの精度が向上する。したがって、方位空間の区画毎に更新しながら所定数の計測データを蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。一方、方位空間の区画毎に更新される計測データに基づいてオフセットデータを生成しようとすると、計測データの蓄積時間が短い場合には、少ない数の計測データに基づいてオフセットデータが生成されることになるため、オフセットデータの精度を向上させることができない。そこではじめに、方位空間の区画とは無関係に蓄積された計測データに基づいてオフセットデータを生成し、その後、方位空間の区画毎に更新される計測データに基づいてオフセットデータを生成することにより、確実にオフセットデータの精度が向上する。
(11) 前記方位処理装置は、実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて前記方位データを出力する方位データ出力手段をさらに備えてもよい。
実質的に最新の計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを更新するとともに、当該計測データと更新されたオフセットデータとに基づいて方位データを出力することにより、方位データの精度が向上する。
(12) 前記第一蓄積手段は、前記第一蓄積手段に蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置と、前記蓄積手段によって蓄積されている前記計測データに基づいて算出されるオフセットデータ候補が表す前記方位空間内の位置との距離のばらつきが所定基準を満たさない場合、前記第一蓄積手段に蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除し、前記オフセットデータ候補で前記オフセットデータを更新しなくてもよい。
蓄積された計測データが表す方位空間内の位置と蓄積された計測データに基づいて算出されるオフセットデータ候補が表す方位空間内の位置との距離のばらつきが大きい場合、オフセットデータ候補の基になっている複数の計測データのそれぞれに対応する真のオフセットが互いに異なっているか、或いは計測データが強いノイズの影響を受けている可能性が高い。したがってこのような場合には、計測データを削除した後に再蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。
(13) 前記第一蓄積手段は、前記第一蓄積手段に蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合、前記第一蓄積手段に蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除してもよい。
方位空間内の位置のばらつきを表す指標としては、具体的には例えば分布範囲、分布密度、分布密度の一様性等がある。真のオフセットが一定である限り、オフセットデータの基になる計測データが表す方位空間内の位置がばらついているほど、オフセットデータの精度が向上する。したがって、蓄積された複数の計測データが表す方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合には、計測データを削除した後に再蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。
(14) 前記第二蓄積手段は、前記第二蓄積手段に蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置と、前記オフセットデータが表す前記方位空間内の位置との距離のばらつきが所定基準を満たさない場合、前記第二蓄積手段に蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除してもよい。
蓄積された計測データが表す方位空間内の位置と蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータが表す方位空間内の位置との距離のばらつきが大きい場合、オフセットデータの基になっている複数の計測データのそれぞれに対応する真のオフセットが互いに異なっているか、或いは計測データが強いノイズの影響を受けている可能性が高い。したがってこのような場合には、計測データを削除した後に再蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。
(15) 前記第二蓄積手段は、前記第二蓄積手段に蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合、前記第二蓄積手段に蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除してもよい。
方位空間内の位置のばらつきを表す指標としては、具体的には例えば分布範囲、分布密度、分布密度の一様性等がある。真のオフセットが一定である限り、オフセットデータの基になる計測データが表す方位空間内の位置がばらついているほど、オフセットデータの精度が向上する。したがって、蓄積された複数の計測データが表す方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合には、計測データを削除した後に再蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。
(16) 前記方位処理装置は、実質的に最新の前記計測データが表す方位空間内の位置と前記オフセットデータが表す前記方位空間内の位置との距離が基準値以上である場合、前記オフセット生成手段によって前記オフセットデータが再生成されるまで、前記第一蓄積手段によって前記計測データを再蓄積させるリセット手段をさらに備えてもよい。
実質的に最新の計測データが表す方位空間内の位置とオフセットデータが表す方位空間内の位置との距離が方位円又は方位球の半径と大きく異なる場合、真のオフセットが大きく動いたか、計測軸毎に時分割出力される計測データが、方位センサの移動速度が速すぎるためにそれぞれ異なる方位を方位センサが検出している状態で出力されたデータであるか、局所的な磁場変動の影響を受けている可能性が高い。このような場合、このような状況下で蓄積された計測データを削除した後に計測データを再蓄積することにより、蓄積された計測データに基づいて更新されるオフセットデータの精度が向上する。
(25) 上記第二の目的を達成するための携帯電子機器は、マイクロホンと、発信操作を含む通信操作を受け付ける操作ユニットと、前記発信操作が受け付けられると、前記マイクロホンから出力される音響信号を伝送する通信手段と、前記操作ユニットに重なる第一姿勢と前記操作ユニットから離れた第二姿勢とを往復可能に前記操作ユニットに連結される表示ユニットと、計測データを順次出力する方位センサと、前記表示ユニットが前記第一姿勢から前記第二姿勢に変化する作動に伴って前記計測データの蓄積を開始し、蓄積された前記計測データに基づいてオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、を備える。
操作ユニットに表示ユニットが重なっている状態からユーザが発信動作をするとき、ユーザは表示ユニットを操作ユニットから離し、操作ユニットに対して発信操作を行う。この一連の発信動作中には、携帯電子機器の姿勢は大きく変化する。したがって、操作ユニットに重なった第一姿勢から操作ユニットから離れた第二姿勢に表示ユニットの姿勢が変化する作動に伴って方位センサの計測データの蓄積を開始すると、蓄積される複数の計測データが表す方位空間内の位置が大きくばらつく。したがって、このように蓄積される計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを更新する携帯電子機器によると、ユーザはキャリブレーションのために特別な操作をする必要がない。
(26) 前記表示ユニットは前記方位センサを内蔵していてもよい。
操作ユニットに表示ユニットが重なっている状態からユーザが発信動作をするとき、ユーザは表示ユニットを操作ユニットから離すため、表示ユニットの姿勢は操作ユニットに比べてさらに大きく変化する。オフセットデータの基になる計測データが表す方位空間内の位置がばらついているほど、オフセットデータの精度が向上する。したがって、表示ユニットに方位センサを内蔵することにより、オフセットデータの精度が向上する。
(27) 前記オフセットデータ更新手段は、前記作動の完了に伴って前記計測データの蓄積を終了してもよい。
計測データの蓄積が終了した後には、蓄積処理に対するハードウェアリソースの割当が開放される。
(28) 前記オフセットデータ更新手段は、前記作動に伴う少なくとも前記操作ユニット、前記表示ユニットのいずれか一方から漏洩する磁力(線)による、前記方位センサに印加されている磁界の変化に応じて前記オフセットデータを補正してもよい。
方位センサの計測データは携帯電子機器から漏洩する磁力(線)の影響を受ける。表示ユニットの姿勢変化中には、その影響が変化するため、その変化を加味してオフセットデータを補正することにより、オフセットデータの精度が向上する。
(29) 上記第二の目的を達成するための携帯電子機器は、計測データを順次出力する方位センサと、表示操作を受け付ける操作ユニットと、前記操作ユニットに重なる第一姿勢と前記操作ユニットから離れた第二姿勢とを往復可能に前記操作ユニットに連結される表示ユニットと、前記表示ユニットが前記第二姿勢から前記第一姿勢に変化する作動に伴って前記計測データの蓄積を開始し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、前記表示操作に応じて、を備える。
携帯電子機器の操作終了時、ユーザは操作ユニットから離れている表示ユニットを操作ユニットに重ね、携帯電子機器を衣服のポケットや鞄にしまう動作をする可能性が高い。したがって、操作ユニットから離れた第二姿勢から操作ユニットに重なった第一姿勢に表示ユニットの姿勢が変化する作動に伴って方位センサの計測データの蓄積を開始すると、蓄積される複数の計測データが表す方位空間内の位置が大きくばらつく。したがって、このように蓄積される計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを更新する携帯電子機器によると、ユーザはキャリブレーションのために特別な操作をする必要がない。
(30) 前記表示ユニットは前記方位センサを内蔵していてもよい。
携帯電子機器の操作終了時、ユーザは表示ユニットを操作ユニットに重ねるため、表示ユニットの姿勢は操作ユニットに比べてさらに大きく変化する。オフセットデータの基になる計測データが表す方位空間内の位置がばらついているほど、オフセットデータの精度が向上する。したがって、表示ユニットに方位センサを内蔵することにより、オフセットデータの精度が向上する。
(31) 前記オフセットデータ更新手段は、前記表示ユニットが前記作動の完了に伴って前記計測データの蓄積を終了してもよい。
計測データの蓄積が終了した後には、蓄積処理に対するハードウェアリソースの割当が開放される。
(32) 前記オフセットデータ更新手段は、少なくとも前記操作ユニット、前記表示ユニットのいずれか一方から漏洩する磁力による、前記方位センサに印加されている磁界の、前記作動に伴う変化に応じて前記オフセットデータを補正してもよい。
方位センサの計測データは携帯電子機器から漏洩する磁力の影響を受ける。表示ユニットの姿勢変化中には、その影響が変化するため、その変化を加味してオフセットデータを補正することにより、オフセットデータの精度が向上する。
(33) 上記第二の目的を達成するための携帯電子機器は、計測データを順次出力する方位センサと、画面と、通信手段と、前記通信手段による受信を報知する受信報知手段と、前記通信手段による受信に伴って前記計測データの蓄積を開始し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、を備える。
携帯電子機器が受信を報知したとき、ユーザは衣服のポケットや鞄から携帯電子機器を取り出す可能性が高い。この動作中には、携帯電子機器の姿勢が大きく変化する。したがって、音響信号の受信に伴って方位センサの計測データの蓄積を開始すると、蓄積される複数の計測データが表す方位空間内の位置が大きくばらつく。したがって、このように蓄積される計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを更新する携帯電子機器によると、ユーザはキャリブレーションのために特別な操作をする必要がない。
(34) 前記携帯電子機器は、表示操作を受け付ける操作ユニットと、前記操作ユニットに重なる第一姿勢と前記操作ユニットから離れた第二姿勢とを往復可能に前記操作ユニットに連結され前記方位センサを内蔵する表示ユニットをさらに備えてもよい。 操作ユニットに表示ユニットが重なっている状態で携帯電子機器が受信すると、ユーザは表示ユニットを操作ユニットから離すため、表示ユニットの姿勢は操作ユニットに比べてさらに大きく変化する。オフセットデータの基になる計測データが表す方位空間内の位置がばらついているほど、オフセットデータの精度が向上する。したがって、表示ユニットに方位センサを内蔵することにより、オフセットデータの精度が向上する。
(35) 前記オフセットデータ更新手段は、前記表示ユニットが前記第一姿勢から前記第二姿勢に変化する作動の完了に伴って前記計測データの蓄積を終了してもよい。
計測データの蓄積が終了した後には、他の処理に対するハードウェアリソースの割当が増大する。
(36) 前記オフセットデータ更新手段は、少なくとも前記通信ユニット、前記表示ユニットのいずれか一方から漏洩する磁力による、前記方位センサに印加されている磁界の前記作動に伴う変化に応じて前記オフセットデータを補正してもよい。
方位センサの計測データは携帯電子機器から漏洩する磁力の影響を受ける。表示ユニットの姿勢変化中には、その影響が変化するため、その変化を加味してオフセットデータを補正することにより、オフセットデータの精度が向上する。
(37) 上記第二の目的を達成するための携帯電子機器は、計測データを順次出力する方位センサと、発信操作を含む通信操作を受け付ける操作ユニットと、前記発信操作に応じて発信する通信手段と、前記操作ユニットが前記発信操作を受け付ける作動に伴って前記計測データの蓄積を開始し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、を備える。
ユーザは操作ユニットに対して発信操作を行った後に、通話のために携帯電子機器を頭部に近づけたり、鞄や衣服のポケットに携帯電子機器をしまう動作をする可能性が高い。この動作中には、携帯電子機器の姿勢が大きく変化する。したがって、発信操作を受け付ける作動に伴って方位センサの計測データの蓄積を開始すると、蓄積される複数の計測データが表す方位空間内の位置が大きくばらつく。したがって、このように蓄積される計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを更新する携帯電子機器によると、ユーザはキャリブレーションのために特別な操作をする必要がない。
(38) 前記第二の目的を達成するための携帯電子機器は、表示操作を受け付ける操作ユニットと、画面を有し、前記画面の裏面が前記操作ユニットに重なる第一姿勢から前記操作ユニットから離れた第二姿勢まで前記画面とほぼ垂直な軸線を中心に揺動可能に前記操作ユニットに連結される表示ユニット、前記表示ユニットに内蔵され計測データを順次出力する方位センサと、前記表示ユニットが前記第一姿勢から前記第二姿勢に変化する作動期間に前記計測データを蓄積し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、前記表示操作に応じて、を備える。
表示ユニットに方位センサが内蔵されている場合、画面とほぼ垂直な軸線を中心に表示ユニットが第一姿勢から第二姿勢に揺動する期間中に蓄積される計測データが表す方位空間内の位置は大きくばらつく。したがって、このように蓄積される計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを更新する携帯電子機器によると、ユーザはキャリブレーションのために特別な操作をする必要がない。
(39) 表示操作を受け付ける操作ユニットと、画面を有し、前記画面の裏面が前記操作ユニットに重なる第一姿勢から前記操作ユニットから離れた第二姿勢まで前記画面とほぼ垂直な軸線を中心に揺動可能に前記操作ユニットに連結される表示ユニットと、前記表示ユニットに内蔵され計測データを順次出力する方位センサと、前記表示ユニットが前記第二姿勢から前記第一姿勢に変化する作動期間に前記計測データを蓄積し、蓄積された計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、を備える。
表示ユニットに方位センサが内蔵されている場合、画面とほぼ垂直な軸線を中心に表示ユニットが第二姿勢から第一姿勢に揺動する期間中に蓄積される計測データが表す方位空間内の位置は大きくばらつく。したがって、このように蓄積される計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを更新する携帯電子機器によると、ユーザはキャリブレーションのために特別な操作をする必要がない。
(40) 前記オフセットデータ更新手段は、少なくとも前記通信ユニット、前記表示ユニットのいずれか一方から漏洩する磁力による、前記方位センサに印加されている磁界の前記表示ユニットの揺動に伴う変化に応じて前記オフセットデータを補正してもよい。
方位センサの計測データは携帯電子機器から漏洩する磁力の影響を受ける。表示ユニットの姿勢変化中には、その影響が変化するため、その変化を加味してオフセットデータを補正することにより、オフセットデータの精度が向上する。
(41) 上記第二の目的を達成する携帯電子機器は、計測データを順次出力する方位センサと、画面を有する外装と、前記外装の2面以上に散在する光源と、複数の前記光源を順に発光させる発光制御手段と、前記光源が順に発光する期間中に前記計測データを蓄積し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、実施的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、を備える。
外装に散在する光源が順に発光すると、その発光順にユーザの注意が引きつられる。外装の複数の面に散在する光源が順に発光すれば、ユーザは、発光する光源を視認できるように、すなわち、発光している光源がある面が自分の方を向くように、携帯電子機器の姿勢を操作する可能性が高い。したがって、外装の2面以上に散在する光源が順に発光する期間中は、外装とともに姿勢変化する方位センサの計測データが表す方位空間内の位置が大きくばらつく可能性が高い。したがってこの期間中に蓄積される計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを更新する携帯電子機器によると、キャリブレーション操作をユーザに強く意識させることなく、オフセットデータの更新に必要な計測データを蓄積できる。
(42) 上記第二の目的を達成するための携帯電子機器は、計測データを順次出力する方位センサと、2面以上に画面を有する外装と、前記画面にターゲットを表示し、前記ターゲットを前記外装の2面以上の範囲で移動させるターゲット表示制御手段と、前記ターゲットの移動期間中に前記計測データを蓄積し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、を備える。
外装の2面以上の画面にターゲットが表示され、そのターゲットが外装の2面以上の範囲で移動すると、ユーザは、ターゲットを視認できるように、すなわち、ターゲットが表示されている画面が自分の正面に位置するように、携帯電子機器の姿勢を操作する可能性が高い。したがって、外装の2面以上の範囲でターゲットが移動する期間中は、外装とともに姿勢変化する方位センサの計測データが表す方位空間内の位置が大きくばらつく可能性が高い。したがってこの期間中に蓄積される計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを更新する携帯電子機器によると、キャリブレーション操作をユーザに強く意識させることなく、オフセットデータの更新に必要な計測データを蓄積できる。
(43) 上記第二の目的を達成するための携帯電子機器は、計測データを順次出力する方位センサと、画面を有する外装と、前記計測データを蓄積し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、前記計測データの蓄積期間中に、前記計測データに応じて前記画面に前記方位センサの姿勢を操作するための案内を報知する操作案内制御手段と、実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、を備える。 方位センサの計測データの蓄積期間中に、計測データに応じて、すなわち、方位センサの姿勢に応じて、方位センサの姿勢を操作するための案内が報知されると、オフセットデータの更新に必要な操作をユーザは容易に理解できる。
(44) 前記オフセットデータ更新手段は、蓄積された前記計測データを合格、不合格のいずれか一方と判定し、合格と判定した場合にのみ蓄積した前記計測データに基づいて前記オフセットデータを更新してもよいし、前記携帯電子機器は、蓄積された前記計測データが不合格と判定された場合、不合格を報知する不合格報知手段をさらに備えてもよい。
オフセットデータは、オフセットデータの基になる複数の計測データが多いほど、また、それらの計測データが表す方位空間内の位置がばらついているほど、正確に更新される。したがって、オフセットデータの基になる複数の計測データが特定の基準を満たす場合にのみオフセットデータが更新されれば、オフセットデータは正確に更新される。また、オフセットデータの基になる複数の計測データが特定の基準を満たさない場合に不合格が報知される携帯電子機器によると、ユーザにキャリブレーション操作の再実行を促すことができる。
(45) 前記携帯電子機器は、蓄積された前記計測データが合格と判定された場合に合格を報知する合格報知手段をさらに備えてもよい。
オフセット更新のために蓄積された計測データについて合格が報知される携帯電子機器によると、ユーザは地理情報の信頼性を確認できる。
(46) 上記第一の目的を達成する方位処理装置では、前記方位センサは、各一方向の磁気の大きさを検出する複数の磁気センサで構成されてもよい。前記オフセットデータ更新手段は、複数の前記磁気センサの感度比と前記感度比に相関する前記オフセットデータとを、前記蓄積手段によって蓄積されている複数の前記計測データに基づいて算出してもよい。
方位センサのオフセットデータを算出する際、方位センサを構成している複数の磁気センサの感度比を加味することにより、オフセットデータの精度を向上させることができる。
(47) 上記第二の目的を達成する傾斜オフセットの補正方法は、傾斜センサからのデータを入力して傾斜データを測定する傾斜データ測定ステップと、該格納した複数の傾斜データに基づいてオフセット値と前記傾斜センサの感度データとを算出する傾斜オフセット算出ステップと、すでに格納されているオフセット値を前記ステップにおいて算出されたオフセット値に更新する傾斜オフセット更新ステップと、を有する。
傾斜データに基づいて傾斜センサの感度を算出することにより、感度補正の手間を省くことができる。
(48) 前記傾斜オフセットの補正方法は、前記傾斜データを格納すべきか否かを判断する傾斜データ格納判断ステップと、前記算出したオフセット値が有効であるか否かを判断する傾斜オフセット有効性判断ステップと、前記更新されたオフセット値および感度データに基づいて、前記傾斜データ測定ステップにおいて測定した傾斜データを補正する傾斜データ補正ステップと、をさらに有してもよい。
(49) 前記傾斜オフセットの補正方法は、地磁気センサからのデータを入力して磁界データを測定する磁界データ測定ステップと、該格納した磁界データに基づいてオフセット値を算出する磁界オフセット算出ステップと、すでに格納されているオフセット値を前記ステップにおいて算出されたオフセット値に更新する磁界オフセット更新ステップと、をさらに有してもよい。前記傾斜オフセット有効判断ステップにおいて、直前に行われた磁気センサのオフセットの有効性の判断結果を待って、傾斜オフセットの有効性の判断を行ってもよい。
(50) 上記第二の目的を達成する方位計測方法は、地磁気センサからのデータを入力して磁界データを測定する磁界データ測定ステップと、該磁界データを格納すべきか否かを判断する磁界データ格納判断ステップと、該格納した磁界データに基づいてオフセット値を算出する磁界オフセット算出ステップと、該算出したオフセット値が有効であるか否かを判断する磁界オフセット有効判断ステップと、すでに格納されているオフセット値を前記ステップにおいて有効であると判断されたオフセット値に更新する磁界オフセット更新ステップと、傾斜センサからのデータを入力して傾斜データを測定する傾斜データ測定ステップと、該傾斜データを格納すべきか否かを判断する傾斜データ格納判断ステップと、該格納した複数の傾斜データに基づいてオフセット値と前記傾斜センサの感度データとを算出する傾斜オフセット算出ステップと、前記算出したオフセット値が有効であるか否かを判断する傾斜オフセット有効判断ステップと、すでに格納されているオフセット値を前記ステップにおいて有効であると判断されたオフセット値に更新する傾斜オフセット更新ステップと、前記磁界オフセット更新ステップにおいて更新されたオフセット値と前記傾斜オフセット更新ステップにおいて更新されたオフセット値とにより算出したオフセット値に基づいて方位を計測するステップと、を有する。
地磁気センサおよび傾斜センサのキャリブレーションに加え、傾斜センサの感度も補正して方位を測定することにより、感度補正の手間を省くことができる。
(51) 上記第二の目的を達成する方位センサユニットは、3軸の地磁気センサと、該3軸の地磁気センサの出力に基づいて、磁界データを生成する3次元磁界測定手段と、該3次元磁界測定手段から入力した磁界データを格納すべきか否か判断する磁界データ格納判別手段と、該格納した磁界データに基づいてオフセット値を算出する磁界オフセット計算手段と、該算出したオフセット値が有効であると判断する磁界オフセット有効性判別手段と、すでに格納されているオフセット値を前記有効であると判断されたオフセット値に更新して格納する磁界オフセット格納手段と、該更新されたオフセット値に基づいて前記3次元磁界測定手段において測定した磁界データを補正する磁界データ補正手段と、3軸の傾斜センサと、該3軸の傾斜センサの出力に基づいて、傾斜データを生成する3次元傾斜測定手段と、該3次元傾斜測定手段から入力した傾斜データを格納すべきか否かを判断する傾斜データ格納判別手段と、該格納した複数の傾斜データに基づいてオフセット値と前記傾斜センサの感度データとを算出する傾斜オフセット計算手段と、該算出したオフセット値が有効であると判断する傾斜オフセット有効性判別手段と、すでに格納されているオフセット値を前記有効であると判断されたオフセット値に更新して格納する傾斜オフセット格納手段と、該更新されたオフセット値および前記感度データに基づいて傾斜データを補正する傾斜データ補正手段と、を有する。
3軸地磁気センサおよび傾斜センサのキャリブレーションに加え、傾斜センサの感度も補正して方位を測定することにより、感度補正の手間を省くことができる。
(52) 前記傾斜オフセット有効性判別手段が、前記傾斜センサから算出される傾斜オフセット値と前記地磁気センサから算出された傾斜オフセット値とを比較判別して、傾斜オフセットの有効性を判別してもよい。
(53) 上記第二の目的を達成する方位センサユニットは、3軸の地磁気センサと、該3軸の地磁気センサの出力に基づいて、磁界データを生成する3次元磁界測定手段と、該3次元磁界測定手段から入力した磁界データを格納すべきか否か判断する磁界データ格納判別手段と、格納したデータに基づいてオフセット値を算出する磁界オフセット計算手段と、該算出したオフセット値が有効であると判断する磁界オフセット有効性判別手段と、すでに格納されているオフセット値を前記有効であると判断されたオフセット値に更新して格納する磁界オフセット格納手段と、3軸の傾斜センサと、該3軸の傾斜センサの出力に基づいて、傾斜データを生成する3次元傾斜測定手段と、該3次元傾斜測定手段から入力した傾斜データを格納すべきか否かを判断する傾斜データ格納判別手段と、該格納した複数の傾斜データに基づいてオフセット値と感度とを算出する傾斜オフセット計算手段と、該算出したオフセット値が有効であると判断する傾斜オフセット有効性判別手段と、すでに格納されているオフセット値を前記有効であると判断されたオフセット値に更新して格納する傾斜オフセット格納手段と、前記磁界オフセット更新手段において更新されたオフセット値と前記傾斜オフセット更新手段において更新されたオフセット値とにより算出したオフセット値に基づいて方位を計測する方位計測手段と、を有する。
3軸地磁気センサおよび傾斜センサのキャリブレーションに加え、傾斜センサの感度も補正して方位を測定することにより、感度補正の手間を省くことができる。
(54) 前記第二の目的を達成する方位センサユニットは、前記方位センサユニットを備える。
尚、本発明に備わる複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、又はそれらの組み合わせにより実現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。
また、本発明は装置の発明として特定できるだけでなく、プログラムの発明としても、そのプログラムを記録した記録媒体の発明としても、方法の発明としても特定することができる。
以下、本発明の実施の形態を複数の実施例に基づいて説明する。第一実施例から第十実施例において同一の符号が付された構成要素は、その符号が付された他の実施例の構成要素と対応する。
(第一実施例)
図2及び図3は、本発明に係る携帯電子機器の第一実施例としての電話機1を示す外観図である。電話機1は、携帯可能な小型の電話機であって、無線通話機能と現在地周辺の地図表示機能とを有する。電話機1は、複数のキー21を備える操作ユニット2と、画面31を備える表示ユニット3で構成されている。表示ユニット3は、操作ユニット2に揺動可能に連結されている。図3に示すように表示ユニット3が操作ユニット2に重なった状態では、操作ユニット2のキー21は表示ユニット3に覆われ、表示ユニット3の画面31は操作ユニット2に覆われる。表示ユニット3が操作ユニット2に重なった状態でボタン33が押圧されると、図示しないバネの弾力によって表示ユニット3が揺動し、図2に示すように表示ユニット3が操作ユニット2から離れる。
図4は、電話機1のハードウェア構成を示すブロック図である。
通信手段としてのRF部202は、受信信号を受信側の回路に通過させ送信信号をアンテナ200に通過させるデュプレクサ、アンプ、フィルタ等を有する。
通信手段としての変復調部204は、受信時、受信信号を復調器で復調した後にA/D変換器でディジタル信号に変換し、ディジタル信号をベースバンド信号としてCDMA部206に出力する。変復調部204は、送信時、CDMA部206から出力されたベースバンド信号をD/A変換器でアナログ信号に変換した後に変調器で変調し、変調後のアナログ信号を送信信号としてRF部202に出力する。
通信手段としてのCDMA部206は、信号に拡散コードを加えて拡散処理または逆拡散処理をするための回路、基地局と電話機1とが通信するための制御信号と音声信号とを分離または合成するための回路等を備える。受信時のCDMA部206は、変復調部204から出力されたベースバンド信号に逆拡散処理を施し、逆拡散処理後の信号を制御信号と音声信号とに分離する。また送信時のCDMA部206は、音声処理部208から出力された音声信号に制御信号を合成した後に拡散処理を施す。そしてCDMA部206は、拡散処理後の信号をベースバンド信号として変復調部204に出力する。
通信手段としての音声処理部208は、D/A変換器、A/D変換器、発話音声を表すディジタル信号を圧縮するための音声圧縮回路を有する。受信時の音声処理部208は、CDMA部206から出力された音声信号をD/A変換器でアナログ信号に変換し、アナログ信号を受話音声信号として音声スピーカ300に出力する。また送信時の音声処理部208は、マイクロホン210から出力された発話音声を表す電気信号をA/D変換器でディジタル信号に変換し、ディジタル信号を音声圧縮回路で圧縮して音声信号を生成する。
マイクロホン210は、操作ユニット2に設けられる。マイクロホン210は、ユーザの発話音声を電気信号に変換する。
GPS受信部214は、アンプ、周波数変換器、A/D変換器、アンテナ212で受信したGPS信号に基づいて位置データを生成する回路などを有する。ここで位置データとは、電話機1の地球上の現在位置を一意に特定可能なデータである。GPS受信部214は、GPS信号をアンプで増幅した後に周波数変換器で所定の周波数に変換する。そしてGPS受信部214は、周波数変換器から出力されたアナログ信号をA/D変換器でディジタル信号に変換し、そのディジタル信号から位置データを生成する。
CPU216は、図示しないI/Oインタフェースを介して主操作部224、副操作部302、撮像部304、表示部306、発光部308等の周辺装置に接続されている。CPU216は、ROM218に格納された各種のコンピュータプログラムをRAM220にロードして実行することにより、電話機1の全体を制御する。
主操作部224は、操作ユニット2に設けられ、各種のキー21を備える。キー21が押圧されると、主操作部224はCPU216に所定の信号を出力することによってユーザの操作を受け付ける。
音声スピーカ300は、表示ユニット3に設けられる。音声スピーカ300は、音声処理部208から出力される受話音声信号に応じて音波を空間に放射することにより受話音声を発生させる。
副操作部302は、表示ユニット3に設けられ、ダイヤルスイッチ32を備える。ダイヤルスイッチ32が回転すると、副操作部302はCPU216に所定の信号を出力することによってユーザの操作を受け付ける。
撮像部304は、表示ユニット3に設けられ、レンズ34、図示しないエリアイメージセンサ、AD変換器及び画像処理プロセッサを備える。レンズ34は、画面31の裏側に設けられ、画面31に垂直な光軸を有し、光軸上の対象物をエリアイメージセンサに結像させる。
表示部306は、液晶表示パネルで構成される画面31、表示回路、フレームメモリ等で構成される。
報知手段としての発光部308は、表示ユニット3に設けられ、LED等で構成される複数の光源35(図3参照)を備える。光源35は、画面31の裏側に設けられ、CPU216から出力される受信報知信号に応じて発光し、受信をユーザに報知する。
開閉センサ309は、表示ユニット3の全閉状態と全開状態と中間状態とを検出する。したがって、開閉センサ309は、表示ユニット3が全閉状態から開き始めるタイミングと、表示ユニット3が全開状態から閉じ始めるタイミングを検出できる。
報知手段としての報知スピーカ310は、表示ユニット3に設けられる。報知スピーカ310は、音源部312から出力される報知音信号に応じて音波を空間に放射することにより、受信音を発生させ、受信をユーザに報知する。
報知手段としての振動部314は、振動を発生させるアクチュエータを備える。振動部314は、CPU216から出力される受信報知信号に応じて振動し、受信をユーザに報知する。
計時部316は、リアルタイムクロック、発振器などを有し、CPU216に計時データを出力する。計時データとは、例えば年、日、時、分、秒、曜日を表すデータである。
方位センサモジュール318は、表示ユニット3に設けられている。方位センサモジュール318は、互いに直交する3軸に分解して地磁気(地球が持つ磁界)の方向と大きさを検出する3軸の磁気センサ334、336、338、サーミスタ、又はバンドギャップリファレンス型等の温度センサ330、制御部40とのインタフェース部320等を備える。磁気センサ334、336、338は、磁気抵抗素子、磁気抵抗素子にバイアス磁界を印加するためのコイルなどを有する磁気抵抗センサである。切換部332は磁気センサ334、336、338のそれぞれから出力される出力信号のいずれか1つの出力信号を磁気センサ信号として出力する。切換部326はアンプ328で増幅された磁気センサ信号、温度センサ330の出力信号、傾きセンサ342、344、346から出力される出力信号のいずれか1つを出力する。切換部326から出力された出力信号は、A/D変換器324で発振器322から出力されるクロック信号に基づいてサンプリングされる。インタフェース部320は、A/D変換器324から出力されるディジタル信号を計測データとして制御部40に出力する。この結果、方位センサモジュール318は、磁気センサ334、336、338のそれぞれから出力される出力信号、温度センサ330の出力信号、姿勢センサモジュール340に実装されている傾きセンサ342、344、346から出力される出力信号のいずれか1つに対応する計測データを出力する。尚、切換部326および切換部332は、制御部40の制御に基づいて任意の出力信号を選択して出力してもよいし、予め決められた順番とタイミングで所定の出力信号を選択して出力してもよい。
姿勢センサモジュール340は、方位センサモジュール318の切り換え部326に接続され、互いに直交する3軸に分解して重力の方向と大きさを検出する3軸の傾きセンサ342、344、346を備えている。傾きセンサ342、344、346は、圧電振動ジャイロなどを有するセンサである。姿勢センサモジュール340のアナログ出力信号は方位センサモジュール318に入力される。
図5、図6、図7は、方位計測データに基づいて算出されるオフセットデータが示す方位球と、正しい方位球の関係を説明するための模式図である。方位球とは、三軸の磁気センサを一定の地磁気の中で回転させた場合の各成分の出力を三次元にプロットした場合の軌跡がつくる球であり、中心は方位センサのオフセットに対応し、半径が地磁気の強さに対応する。図5、図6、図7では、方位球に代えて、方位球のxy平面への投影である方位円が示されている。
図5に示すように方位計測データの個数が少ない場合、算出される方位球の精度は低くなる。図6に示すように方位計測データの個数が多くても方位計測データの分布が狭い場合、算出される方位球の精度は低くなる。xy座標平面、yz座標平面、zx座標平面上において、各座標平面への正しい方位球の投影である3つの方位円の中心を中心として90度以上の範囲に方位計測データが分布していることが望ましい。図7に示すように方位計測データの個数が多く方位計測データの分布が広くても方位計測データの分布が方位円の周方向に一様でない場合、算出される方位球の精度は低くなる。すなわち、方位計測データの個数が多く、方位計測データの分布が広く、方位計測データの分布が周方向に一様になるように、方位オフセットデータを算出する基礎となる方位計測データを収集することにより、正確な方位オフセットデータを算出することができる。以下、この原理に基づいて方位オフセットデータを算出するためのアルゴリズムを具体的に説明する。尚、3軸の方位センサモジュール318の方位計測データを用いるため方位球でアルゴリズムを説明するが、2軸の方位センサの方位計測データを用いる場合であれば方位球を方位円に読み替えたアルゴリズムが成立するのは勿論である。
(モードA)
方位オフセット更新処理のモードAでは、図8に示すように、直前に蓄積した方位計測データが表す方位空間内の位置(以下、単に方位計測データの位置という。)と方位計測部66から出力される最新の方位計測データの位置との距離dが所定値以上になる場合にのみ、最新の方位計測データを蓄積する(後述のステップS208参照)。
モードAでは、方位計測データの個数が所定数(例えば25個)以上になるまで、方位オフセットデータを算出しない(後述のステップS212参照)。
モードAでは、所定個数以上の方位計測データに基づいてオフセットデータ候補としての方位オフセットデータを算出しても、算出した方位オフセットデータを検証し、基準に合格する場合にのみ算出結果を採用する(後述のステップS218、S220参照)。合格基準は次のとおりである。
合格基準1:蓄積された方位計測データが表す座標の各軸の最大値と最小値の差(Wx、Wy、Wz:図9参照)が算出された方位球の半径より大きい。尚、z座標が基準を満たさなくてもxy座標が基準を満たせば合格としてもよい。例えば、z座標が基準を満たさない場合には、x軸磁気センサ334及びy軸磁気センサ336のオフセットだけを更新するようにしてもよい。
合格基準2:算出された方位球の中心から蓄積された方位計測データの位置までの座標上の距離(r:図10参照)の分散が所定値未満。例えばその分散が、算出された方位球半径の5分の1以下で準合格とし、10分の1以下で合格とする。尚、z座標が基準を満たさなくてもxy座標が基準を満たせば合格としてもよい。
モードAで方位オフセットデータが更新されると、方位オフセット更新処理はモードBに遷移する。
(モードB)
モードBでは、図11に示すように方位球を区画分割し、区画毎に所定数(例えば1個)の方位計測データを更新しながら蓄積する。区画は、例えば図11に示すように、方位計測データの位置からxz平面に下ろした垂線のxz平面との交点と、算出された方位球の中心とを結ぶ線分がx軸となす角(θz)及び方位計測データの位置と方位球の中心とを結ぶ線分がxz平面となす角(θy)に応じて設定することができる。最新の方位計測データが属する区画に既に方位計測データが蓄積されている場合、古い方位計測データを最新の方位計測データで上書きする(後述のステップS232参照)。尚、区画毎に複数の方位計測データを蓄積してもよい。
モードBでも、算出した方位オフセットデータの精度を上述したモードAの合格基準と同一の合格基準で検証し、基準に合格する場合にのみ算出結果を採用する(後述のステップS238、S240参照)。尚、この合格基準を満たさない場合、方位処理モードはモードBからモードAに遷移する(後述のステップS244参照)。
モードBで方位オフセットが大きく変動すると、前回算出された方位オフセットデータに対応する方位球の中心から最新の方位計測データの位置までの距離(D)が前回算出された方位オフセットデータに対応する方位球の半径(Rs)に比べて相当大きくなる(図12参照)。また、方位センサモジュール318は、時分割で各軸の方位計測データを出力するため、電話機1を早く動かし過ぎても同じ現象が起こる。また、電話機1に印加されている磁界が短時間に大きく変動しても同じ現象が起こる。これらの場合、過去に蓄積された方位計測データに基づいて方位オフセットデータを算出するとオフセットデータの誤差が大きくなる。したがってモードBでこのような状況が発生すると、方位処理モードはモードAに移行する(後述のステップS230、S244、S246参照)。
尚、モードA及びモードBを併用する場合、モードAでは所定の期間中に後述する方位計測部66から出力される最新の方位計測データを全て蓄積し、そのように蓄積した方位計測データに基づいて方位オフセットデータを算出してもよい。
図13は方位処理装置、方位測定装置及び携帯電子機器の機能要素を示すブロック図である。
方位計測部66は、方位センサモジュール318で構成され、電話機1の姿勢と地磁気に応じて、x軸磁気センサ334、y軸磁気センサ336及びz軸磁気センサ338の各出力値に対応する3次元の方位計測データを出力する。
制御部40は、CPU216と、ROM218と、RAM220と、CPU216で実行される地理情報表示プログラムとで構成される。
方位データ出力手段としての方位演算部48は、地理情報表示プログラムで構成され、方位計測データ、方位オフセットデータ、傾斜計測データ及び傾斜オフセットデータに基づいて方位を示す方位データを出力する。尚、方位演算部48は温度センサ330から出力される温度計測データを参照して方位データを補正してもよい。方位データは、図14に示すように磁界(地磁気)の方向及び強さを示す磁界ベクトルと平行で地表面と垂直な平面と画面31の両方に含まれる直線Lの北側方向を示すデータである。方位演算部48は、方位オフセット更新処理のモードAでは、方位計測データが所定数蓄積されるまでの期間、地理情報表示プログラムの前回の終了時に設定されていた方位オフセットデータに基づいて方位データを算出する。モードAでは、方位計測データが所定数蓄積され、蓄積された方位計測データに基づいて方位オフセットデータが算出される。方位演算部48は、モードAで方位オフセットデータが更新された後、方位オフセット更新処理のモードBで方位オフセットデータを更新しながら方位データを算出する。
方位データ格納部50は、地理情報表示プログラムで構成され、方位データをRAM220の所定領域に格納する。
地理表示制御手段としての方位表示部52は、地理情報表示プログラムで構成され、方位データ及び位置データに基づいて地理情報を画面31に表示させる。方位表示部52は、地理情報として例えば、北の方角を画面31に表示したり、現在地の周辺地図を電話機1の姿勢に応じて画面31に表示する。
第一蓄積手段としての格納判定部58は、地理情報表示プログラムで構成され、モードAにおいて、最新の方位計測データを蓄積するかどうかを判定する。
第一蓄積手段としての第一の方位計測データ格納部60は、地理情報表示プログラムで構成され、モードAにおいて、格納判定部58によって蓄積対象として判定された方位計測データを、所定数までRAM220の所定領域に格納する。
第二蓄積手段としての第二の方位計測データ格納部62は、地理情報表示プログラムで構成され、モードBにおいて、方位空間内の区画毎にRAM220に設定する領域毎に方位計測データを格納し、領域毎に最新の方位計測データを1つだけ記憶するように、領域毎に方位計測データを更新する。尚、領域毎に記憶する方位計測データの個数は前述したとおり2個以上であってもよい。
方位オフセット計算部56は、地理情報表示プログラムで構成され、蓄積された方位計測データに基づいて、方位オフセットデータを算出する。方位オフセットデータの計算式は例えば以下の通りである。尚、方位オフセットデータを他の計算式を用いて算出できることは勿論である。例えば、2軸の方位センサの方位計測データに基づいて方位オフセットデータを算出するのであれば、計算式を2次元の方位計測データに応じて変形することができる。
Figure 2006009247
Figure 2006009247
ここで、
Figure 2006009247
尚、計測データが表す方位空間内の位置:(xi、yi、zi) i=1、・・・N方位オフセットデータが表す方位空間内の位置:(XOs、YOs、ZOs)方位球半径:Rsx軸磁気センサ334に対するz軸磁気センサ338の感度比:Axy軸磁気センサ336に対するz軸磁気センサ338の感度比:Ayとする。
以上の連立方程式を解くことにより、二乗誤差を最小とするB、C、ZO、E、F、Gが求まる。さらに(1) からAx、Ay、XO、YO、Rsも求まる。
方位オフセット更新手段としての方位オフセット格納部54は、地理情報表示プログラムで構成され、方位オフセットデータを検証し、方位オフセット計算部56が算出した方位オフセットデータが合格基準を満たす場合にはRAM220の所定領域に格納されている方位オフセットデータを上書きする。
傾斜計測部64は、姿勢センサモジュール340及び方位センサモジュール318で構成され、x軸傾きセンサ342、y軸傾きセンサ344及びz軸傾きセンサ346の各出力値に対応する3次元の傾斜計測データを出力する。傾斜計測データは重力の大きさと方向を表す。
傾斜計測データ格納部42は、地理情報表示プログラムで構成され、重力球内の区画毎にRAM220に設定する領域毎に傾斜計測データを格納し、領域毎に最新の傾斜計測データを1つだけ記憶するように、領域毎に傾斜計測データを更新する。尚、領域毎に記憶する傾斜計測データの個数は2個以上であってもよい。重力球とは、x軸傾きセンサ342、y軸傾きセンサ344及びz軸傾きセンサ346の各出力値に対応する3次元の傾斜計測データで表現されるベクトル空間に定義される球である。重力球の中心は姿勢センサモジュール340のオフセットに対応する。区画を設定するために用いる重力球は、最新の傾斜オフセット及び感度に基づいて定義する。
傾斜オフセット・感度計算部44は、地理情報表示プログラムで構成され、傾斜計測データに基づいてx軸傾きセンサ342、y軸傾きセンサ344及びz軸傾きセンサ346の傾斜オフセットと感度とを算出する。
傾斜オフセット・感度格納部46は、地理情報表示プログラムで構成され、傾斜オフセットと感度とを検証し、合格基準を満たす場合には傾斜オフセット・感度計算部44が算出したx軸傾きセンサ342、y軸傾きセンサ344及びz軸傾きセンサ346の傾斜オフセットと感度とをRAM220の所定領域に格納する。
尚、上述した格納判定部58、第一の方位計測データ格納部60、第二の方位計測データ格納部62、方位オフセット計算部56、方位演算部48、方位データ格納部50、方位表示部52、傾斜計測データ格納部42、傾斜オフセット・感度計算部44及び傾斜オフセット・感度格納部46は、コンピュータプログラムの実行が処理に伴わずハードウェアだけで機能が特定される論理回路で実現することも可能である。
図15及び図1は、上述したアルゴリズムを用いた制御部40による具体的な方位処理方法を示すフローチャートである。
主操作部224がユーザの地理情報表示要求を受け付けると、制御部40は地理情報表示プログラムを起動し、制御部40は以下の方位オフセット更新処理を開始する(S100)。方位オフセット更新処理は、地理情報表示プログラムの起動後、地理情報表示プログラムが終了するまで繰り返し実行される。
はじめに、制御部40は、前回地理情報表示プログラムが終了する直前に方位オフセット格納部54がRAM220の所定領域に格納した最後の方位オフセットデータを不揮発性メモリから読み込み、RAM220の所定領域に格納する(S102)。以後、モードAで方位オフセットデータが更新されるまでの期間、方位演算部48は、この段階で格納した方位オフセットデータを用いて方位データを算出する。
ステップS104では、制御部40は方位処理モードをモードAに設定する。すなわち制御部40は、ユーザの地理情報表示要求を受け付けた直後は、方位オフセットデータをモードAで算出する。
ステップS106では、制御部40は方位計測データの読み込み間隔を設定する。具体的にはタイマを設定する。
以上の初期化が終了すると、ステップS106で設定された時間間隔で図1に示す処理が制御部40によって繰り返し実行される(ステップS200)。
ステップS202では、方位計測部66から出力される方位計測データを方位演算部48と、格納判定部58又は第二の方位計測データ格納部62とが取得する。この結果、方位演算部48と、格納判定部58又は第二の方位計測データ格納部62とは、タイマに設定された時間間隔で実質的に最新の方位計測データを取得する。モードAでは格納判定部58が取得し、モードBでは第二の方位計測データ格納部62が取得する。
ステップS204では、方位演算部48が方位計測データ、方位オフセットデータ、傾斜計測データ、傾斜オフセットデータ、傾斜感度データに基づいて方位データを算出する。
ステップS206では、制御部40は現在のモードを判定する。
(モードA)
ステップS206で方位処理モードがモードAと判定された場合、格納判定部58は、ステップS202で取得した方位計測データを蓄積するかどうかを判定する(S208)。格納判定部58は、上述したとおり、直前に蓄積した方位計測データの位置と方位計測部66から出力される最新の方位計測データの位置との座標上の距離が所定値以上になる場合にのみ、最新の方位計測データを蓄積対象と判定する。
ステップS210では、第一の方位計測データ格納部58が蓄積対象の最新の方位計測データをRAM220に確保された配列Aに蓄積する。
ステップS212では、方位オフセット計算部56は蓄積されている方位計測データに基づいて方位オフセットデータを計算すべきかどうかを判定する。方位オフセット計算部56は、上述したとおり、配列Aに蓄積されている方位計測データの個数を数え上げ、その個数が所定数(例えば25個)以上である場合には方位オフセットデータを計算すべきと判定する。
ステップS214では、方位オフセット計算部56が配列Aに蓄積されている方位計測データに基づいて方位オフセットデータを算出する。算出に用いる計算式は、上述したとおりである。
ステップS216では、方位オフセット格納部54は、ステップS214で算出された方位オフセットデータを上述の合格基準1及び2に照らして検証し、その方位オフセットデータが合格基準1及び2を満たす場合には、その方位オフセットデータをRAM220の所定領域に格納し、方位オフセットデータを更新する(ステップS218、S220)。
ステップS222では、制御部40は方位オフセット更新処理のモードをモードBに設定する。
ステップS224では、第二の方位計測データ格納部62は、モードAで配列Aに蓄積された方位計測データをモードBで方位計測データを蓄積するための配列Bに移動させる。配列Bの配列要素は、上述した方位球の区画毎に1つずつ設定されている。したがって、ステップS224では、配列Aに蓄積された方位計測データの位置に基づいて、各方位計測データに対応する配列Bの配列要素を特定し、各方位計測データを対応する配列Bの配列要素に格納する。配列Bの特定の配列要素に対応する複数の方位計測データが配列Aに格納されている場合、それらのいずれかが配列Bに格納される。
ステップS218で方位オフセットデータが不合格と判定された場合、第一の方位計測データ格納部60は、その方位オフセットデータを算出する基になった方位計測データが格納されている配列Aに所定数(例えば30個)の方位計測データが格納されているか否かを判定する(ステップS226)。配列Aに所定数の方位計測データが格納されている場合、所定数(例えば最古の1個)の方位計測データを古い順に配列Aから削除する。尚、方位オフセットデータが不合格と判定された場合、第一の方位計測データ格納部60は、配列Aの方位計測データを全削除してもよい。
(モードB)
ステップS206で方位オフセット更新処理モードがモードBと判定された場合、制御部40は、方位オフセットが大きく動いたかどうかを判定する(ステップS230)。具体的には制御部40は、前述の図12に示すように方位オフセットデータに対応する方位球の中心から最新の方位計測データの位置までの距離(D)が方位オフセットデータに対応する方位球の半径(Rs)に比べて相当大きい場合、方位オフセットが大きく動いたと判定する。
方位オフセットが大きく動いた場合、制御部40は方位オフセット更新処理モードをモードAに設定し(S244)、配列A及び配列Bに蓄積されている方位計測データを全削除する(S246)。
方位オフセットが大きく動いていない場合、第二の方位計測データ格納部62は上述した方位球の区画毎に配列要素が設定された配列Bに最新の方位計測データを蓄積する(ステップS232)。このとき第二の方位計測データ格納部62は、配列要素に古い方位計測データが格納されている場合、古い方位計測データを新しい方位計測データで更新する。
ステップS234では、方位オフセット計算部56は、方位オフセットデータを計算する必要があるか否かを判定する。具体的には方位オフセット計算部56は、ステップS232で新しい方位計測データを格納しようとする配列要素が空である場合、方位オフセットを計算すべきと判定する。方位計測データを格納しようとする配列要素に方位計測データが格納されていない場合、最新の方位計測データを加味して方位オフセットデータを再計算すると、前回計算した時よりもデータ数が多く分布が広い方位計測データに基づいて方位オフセットデータを計算することになるため、方位オフセットデータの精度向上を見込めるためである。また、方位オフセット計算部56は、ステップS232で新しい配列要素に方位計測データを格納しない場合でも、連続して所定回数(例えば100回)配列Bを更新した場合には、方位オフセットデータを再計算すべきと判定する。
ステップS236では、方位オフセット計算部56は、配列Bに格納されている方位計測データに基づいて方位オフセットデータを計算する。計算式はモードAと同様で上述したとおりである。
ステップS238では、方位オフセット格納部54は、ステップS236で算出された方位オフセットデータを検証する。検証方法は、モードAのステップS216と同様で上述したとおりである。
方位オフセット格納部54は、方位オフセットデータを合格と判定した場合には、その方位オフセットデータをRAM220の所定領域に格納し、方位オフセットデータを更新する(ステップS240、S242)。
方位オフセット格納部54が方位オフセットデータを不合格と判定した場合には、制御部40は、方位処理モードをモードAに設定し(ステップS244)、配列A及び配列Bの方位計測データを全削除する(ステップS246)。
図16は、制御部40による傾斜処理方法を示すフローチャートである。図16に示すシーケンスは、ステップS106で設定された時間間隔で繰り返し実行される。
ステップS106で設定された間隔で割り込みが発生すると(S300)、ステップS302では、傾斜計測データ格納部42は傾斜計測部64から出力される最新の傾斜計測データを読み込む。
ステップS304では、傾斜計測データ格納部42は、モードBで方位球の区画毎に方位計測データを蓄積する処理に準じて、区画毎に配列要素が設定された配列に傾斜計測データを蓄積する。
ステップS306では、傾斜オフセット・感度計算部44は、蓄積されている傾斜計測データに基づいて傾斜オフセットデータ及び傾斜感度データを計算すべきかどうかを判定する。判定基準は、モードBにおける再計算判定基準と同様で、空の区画に対応する傾斜計測データが読み込まれたときと、配列の更新が所定回数(例えば100回)連続して行われたときに傾斜オフセット・感度計算部44は再計算が必要であると判定する。
ステップS308では、傾斜オフセット・感度計算部44は、方位処理で述べた方位オフセットデータの算出方法に準じて傾斜オフセットデータ及び姿勢センサモジュール340の感度を表す傾斜感度データを算出する。
ステップS310では、傾斜オフセット・感度格納部46はステップS308で算出した傾斜オフセットデータ及び傾斜感度データをモードAのステップS216の方法に準じた方法で検証する。
傾斜オフセット・感度格納部46は、傾斜オフセットデータ及び傾斜感度データを合格と判定した場合には、それらのデータをRAM220の所定領域に格納し、それらのデータを更新する(ステップS312、S314)。その後、方位演算部48によって方位データが算出されるときは(ステップS204参照)、更新された傾斜オフセットデータ及び傾斜感度データに基づいて行われる。
以上説明した第一実施例によると、地理情報表示プログラムの実行期間中、最新の方位計測データに基づいて方位オフセットデータが更新され続けるため、正確な方位データに基づいて正確な地理情報を表示することができる。また第一実施例によると、方位オフセットデータを算出する基礎になる方位計測データを、正確な方位オフセットデータが保障されるように選択的に蓄積するため、ユーザがどのように電話機1を操作するかにかかわらず、正確な方位オフセットデータを算出するために必要な方位計測データを効率よく蓄積することができる。また制御部40が地理情報表示プログラムの実行期間中、方位計測データを選択的に蓄積し続けるため、ユーザは方位計測データの蓄積に必要な操作を無意識に実施することができる。したがって、本発明の第一実施例によると、方位センサモジュール318の取り扱いが容易である。
尚、第一実施例では3軸の方位センサモジュール318と3軸の姿勢センサモジュール340とを用いた方位処理方法を説明したが、2軸の方位センサモジュールを用いて方位データを算出してもよいし、姿勢センサモジュールを用いずに方位センサモジュールだけを用いて方位データを算出してもよい。また、姿勢センサモジュールのオフセットを固定値として方位データを算出してもよい。また、電話機1は表示ユニット3と操作ユニット2が一体に形成されている構造であってもよい。また、方位センサモジュール318は操作ユニット2に内蔵されていてもよい。
(第二実施例)
次に本発明の第二実施例を説明する。第二実施例では、表示ユニット3が操作ユニット2から離れる動作、すなわち表示ユニット3が開く動作に連動して制御部40が方位データの算出に必要な方位計測データの蓄積を開始する。第一実施例では、地理情報表示プログラムが起動すると方位計測データの蓄積が開始され、方位オフセットデータの更新と方位データの更新が並列に実施されていたが、第二実施例では、開閉センサ309が表示ユニット3の開く動作の開始を検出すると、方位計測データの蓄積を開始する。
図17及び図18は、本発明の第二実施例による方位処理方法を示すフローチャートである。第一実施例と実質的に同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
開閉センサ309が表示ユニット3の開く動作の開始タイミングを検出すると割り込みが発生し、制御部40は方位オフセット更新処理を開始する(ステップS400)。
制御部40は、第一実施例で説明したモードAの方位処理によって所定数の方位計測データを蓄積すると、蓄積した方位計測データに基づいて方位オフセットデータを算出し、方位オフセットデータを更新すると(ステップS220)、方位処理を終了する。方位処理の実行中は表示ユニット3の開動作開始直後で地理情報表示プログラムの実行前なので、制御部40は、方位データの算出処理(第一実施例のS204参照)を実施しない。
尚、制御部40は、モードAに続いてモードBによる方位オフセットデータの更新処理を実施してもよいし、モードBのみによる方位オフセットデータの更新処理を実施してもよい。モードBによる方位オフセットデータの更新処理を実施する場合、配列Bの全ての配列要素に方位計測データが格納され、それらの方位計測データに基づいて方位オフセットデータが更新された時点で方位オフセットデータの更新処理を終了させてもよい。
また制御部40は、所定期間中に方位計測部66から出力される全ての方位計測データを蓄積し、蓄積した方位計測データに基づいて方位オフセットデータを算出してもよい。すなわち、制御部40は第一実施例のアルゴリズムと全く異なるアルゴリズムで方位オフセットデータを算出してもよい。
また制御部40は地理情報表示プログラムの実行中に、第一実施例で説明したモードA及びモードB若しくはモードBのみによる方位オフセットデータの更新処理を実施してもよいし、地理情報表示プログラムの実行中は方位オフセットデータの更新処理を実施しなくてもよい。
ユーザは表示ユニット3を開いた後、音声スピーカ300を耳元にあてるために電話機1を操作したり、表示ユニット3を再び閉じたり、電話機1を大きく動かす可能性が高い。このような動作中、電話機1は複雑に姿勢変化する。また表示ユニット3に内蔵されている方位センサモジュール318は、表示ユニット3の閉動作とともに姿勢変化するため、さらに複雑に姿勢変化する。尚、方位センサモジュール318は操作ユニット2に内蔵されていてもよい。
本発明の第二実施例によると、制御部40は表示ユニット3の開動作開始をきっかけにして方位計測データの蓄積を開始するため、方位空間内に広く分布する方位計測データを短時間に蓄積することができる。したがって制御部40は、方位オフセットデータを正確に更新するために必要な方位計測データを短時間で蓄積することができる。また、制御部40が表示ユニット3の開動作開始をきっかけにして方位計測データの蓄積を開始するため、ユーザは方位計測データの蓄積に必要な操作を無意識に実施することができる。したがって、本発明の第二実施例によると、方位センサモジュール318の取り扱いが容易である。
(第三実施例)
ユーザは表示ユニット3を閉じた後、電話機1を衣服のポケットに入れたり、机の上に置いたり、鞄にしまったりする可能性が高い。これらの動作中、電話機1は複雑に姿勢変化する。また表示ユニット3に内蔵されている方位センサモジュール318は、表示ユニット3の閉動作とともに姿勢変化するため、さらに複雑に姿勢変化する。
そこで制御部40は、表示ユニット3が操作ユニット2に近付く動作、すなわち表示ユニット3が閉じる動作に連動して制御部40が方位データの算出に必要な方位計測データの蓄積を開始してもよい。すなわち第二実施例のS400の処理に代えて、表示ユニット3の閉動作開始を検出する処理を実施してもよい。
(第四実施例)
図19、図20、図21は本発明の第四実施例による電話機1の外観を示す平面図である。外装を除いたハードウェア構成は第一実施例と実質的に同一であるため説明を省略する。
第四実施例の電話機1では、画面31にほぼ垂直な軸線を中心に揺動可能に表示ユニット3が操作ユニット2に連結されている。表示ユニット3の揺動範囲は180度である。表示ユニット3に内蔵された方位センサモジュール318は、表示ユニット3とともに180度の範囲で操作ユニット2に対して揺動する。
図22、図23は、本発明の第四実施例による方位処理方法を示すフローチャートである。第一実施例と実質的に同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
制御部40は、開閉センサ309が表示ユニット3の開動作開始を検出すると方位オフセットの更新処理を開始する(ステップS500)。表示ユニット3の開動作とは、表示ユニット3と操作ユニット2とが重なった状態から、それらが互いに離れた状態に遷移する動作をいう。
制御部40は、開閉センサ309が表示ユニット3が全開状態まで揺動したことを検出すると方位オフセットの更新処理を終了する(ステップS201)。
尚、制御部40は、表示ユニット3の閉動作中に方位計測データを蓄積し、蓄積した方位計測データに基づいて方位オフセットデータを算出してもよい。
また制御部40は、表示ユニット3の開閉動作中に方位計測部66から出力される全ての方位計測データを蓄積し、蓄積した方位計測データに基づいて方位オフセットデータを算出してもよい。すなわち、第一実施例のアルゴリズムと全く異なるアルゴリズムで方位オフセットデータを算出してもよい。
以上説明した本発明の第四実施例によると、表示ユニット3の開閉動作中に方位オフセットの更新処理を実施し、表示ユニット3の開閉動作が完了すると方位オフセットの更新処理を終了するため、消費電力を低減することができる。また、方位センサモジュール318は、開閉動作中に表示ユニット3とともに180度回転するため、本発明の第四実施例によると、方位オフセットデータを正確に更新するために必要な方位計測データを短時間で確実に蓄積することができる。
(第五実施例)
上述の第二実施例、第三実施例及び第四実施例では、表示ユニット3が操作ユニット2に対して姿勢変化する期間中に制御部40が方位計測データを蓄積する実施例を説明した。一般に、音声スピーカ300、報知スピーカ310等に備わる永久磁石と方位センサモジュール318との相対的な位置関係が変動すると、地磁気が一定であっても方位センサモジュール318の方位計測データが変動する。したがって、表示ユニット3が操作ユニット2に対して姿勢変化する期間中に制御部40が方位オフセットを更新するための方位計測データを蓄積する場合、電話機1に備わる永久磁石と方位センサモジュール318との相対的な位置関係の変動を加味して方位オフセットを補正することが望ましい。
表示ユニット3が全開又は全閉の状態における音声スピーカ300、報知スピーカ310等に備わる永久磁石等の漏洩磁界の発生源と方位センサモジュール318との位置関係は構造上特定されている。表示ユニット3を開く動作は表示ユニット3と操作ユニット2の連結構造によって決まる。
したがって、表示ユニット3が開く動作中の方位計測データの位置の軌跡は、漏洩磁界の発生源による磁化の強さと、表示ユニット3が全開状態又は全閉状態での方位センサモジュール318の姿勢と、地磁気の強さが決まれば一意に特定される。全開状態又は全閉状態での方位センサモジュール318の姿勢と地磁気の強さは、全開状態又は全閉状態での方位オフセットが特定できれば、特定可能である。表示ユニット3が開く動作中の漏洩磁界の発生源による磁化の強さは、データサンプリングより特定可能である。したがって、電話機1に備わる永久磁石と方位センサモジュール318との相対的な位置関係の変動を加味して方位オフセットを補正することができる。
(第六実施例)
音源部312が報知スピーカ310から受信音を発生させたり、振動部314が振動したり、発光部308が光源35を発光させたりすることによってユーザに受信が報知されると、ユーザは、鞄、衣服のポケット、机の上などから電話機1を取り上げて音声スピーカ300を耳に近づけたり、画面31を目視するために電話機1を大きく動かす可能性が高い。このような動作中、電話機1は複雑に姿勢変化する。そこで、制御部40は、受信をきっかけにして方位オフセットデータの更新に必要な方位計測データの蓄積を開始してもよい。すなわち第二実施例のS400の処理に代えて、CDMA部206による通話又は電子メールの受信を制御部40が検出する処理を実施してもよい。
尚、受信をきっかけにして方位オフセットデータを更新する場合、方位センサモジュール318は、操作ユニット2に内蔵されていてもよい。また操作ユニット2と表示ユニット3とは一体に形成されていてもよい。またモードAに続いて前述したモードBによる方位オフセットデータの更新処理を実施してもよいし、モードBのみによる方位オフセットデータの更新処理を実施してもよい。モードBによる方位オフセットデータの更新処理を実施する場合、配列Bの全ての配列要素に方位計測データが格納され、それらの方位計測データに基づいて方位オフセットデータが更新された時点で方位オフセットデータの更新処理を終了させてもよい。
(第七実施例)
ユーザは、通話や電子メールの発信操作を行った後、マイク210を口元に近づけたり、鞄、衣服のポケットに電話機1をしまったり、机の上などに電話機1を置いたりするために電話機1を大きく動かす可能性が高い。このような動作中、電話機1は複雑に姿勢変化する。そこで、制御部40は、ユーザの発信操作をきっかけにして方位オフセットデータの更新に必要な方位計測データの蓄積を開始してもよい。すなわち第二実施例のS400の処理に代えて、主操作部224又は副操作部302が受け付ける発信操作を制御部40が検出する処理を実施してもよい。
尚、発信操作をきっかけにして方位オフセットデータを更新する場合、方位センサモジュール318は、操作ユニット2に内蔵されていてもよい。また操作ユニット2と表示ユニット3とは一体に形成されていてもよい。またモードAに続いて前述したモードBによる方位オフセットデータの更新処理を実施してもよいし、モードBのみによる方位オフセットデータの更新処理を実施してもよい。モードBによる方位オフセットデータの更新処理を実施する場合、配列Bの全ての配列要素に方位計測データが格納され、それらの方位計測データに基づいて方位オフセットデータが更新された時点で方位オフセットデータの更新処理を終了させてもよい。
(第八実施例)
図24は、本発明の第八実施例による電話機1の外観を示す斜視図である。外装を除いたハードウェア構成は第一実施例と実質的に同一であるため説明を省略する。電話機1の外装に散在する光源400〜426が点灯すると、点灯している光源にユーザの注意が向けられる。ユーザは、目視しようとする対象物が自分の正面に位置するように対象物を操作する可能性が高い。したがって、光源400〜426を外装の2面以上に散在させ、点灯させる光源400〜426を時間の経過に応じて制御部40で選択し、ユーザが目視しようとする位置を外装上で移動させると、ユーザが電話機1の姿勢を変化させる可能性が高い。電話機1の姿勢を大きく変化させる操作中に方位オフセットデータを更新するために必要な方位計測データを蓄積することにより、正確な方位オフセットデータを算出することができる。すなわち、制御部40がユーザの操作を誘導するために点灯させる光源を時間の経過に応じて適切に選択しながら方位オフセットの更新処理を実行すると、制御部40は正確な方位オフセットデータを算出する基礎となる方位計測データを蓄積することができる。以下、この原理を利用した方位オフセット更新方法の一実施例を説明する。
図25は、本発明の第八実施例による方位オフセット更新処理を説明するためのフローチャートである。発光制御手段としての制御部40が図25に示す誘導処理と、前述したモードA、モードBによる方位オフセットデータの更新処理とを並列に実施することにより、方位オフセットデータを正確かつ確実に更新することができる。
制御部40は、図25に示す誘導処理を電話機1が待機状態にある期間中であればいつ開始してもよい。例えば制御部40は、充電期間終了直後に誘導処理を開始してもよい。
ステップS800からステップS814では、制御部40は図26に示すA方向に電話機1を360度回転させるようにユーザを誘導する。すなわち、まず制御部40は第一の外装面に一列に設けられた光源406、光源408、光源410、光源412を順に所定期間ずつ点灯させる。次に、第一の外装面の裏面に相当する第二の外装面に1列に設けられた光源426、光源424、光源422、光源420を順に所定期間づつ点灯させる。光源406、光源408、光源410、光源412、光源426、光源424、光源422、光源420の点燈順と、外装面での配列順は一致している。
ステップS816では、制御部40は図26に示すA方向に電話機1を回転させるようにユーザを誘導する処理を終了するか否かを判定する。例えば、ステップS800からステップS814までの繰り返し回数が所定回数以上であることを終了基準としてもよいし、蓄積された方位計測データの位置の分布範囲の広さを終了基準としてもよいし、傾斜計測データの位置の分布範囲の広さを終了基準としてもよい。
ステップS818からステップS824では、制御部40は図26に示すB方向に電話機1を360度回転させるようにユーザを誘導する。すなわち制御部40は、まず第一の外装面に設けられた光源406、408、410、412を同時に所定期間点灯させ、次に光源406、408、410、412の配列方向と垂直な方向で第一の外装面と隣り合う第三の外装面に設けられた光源414、416、418を同時に所定期間点灯させ、次に第一の外装面の裏面に相当する第二の外装面に設けられた光源420、422、424、426を同時に所定期間点灯させ、次に第三の外装面の裏面に相当する第四の外装面に設けられた光源400、402、404を同時に所定期間点灯させる。
ステップS826では、制御部40は図26に示すB方向に電話機1を回転させるようにユーザを誘導する処理を終了するか否かを判定する。例えば、ステップS818からステップS824までの繰り返し回数が所定回数以上であることを判定基準としてもよいし、蓄積された方位計測データの位置の分布範囲の広さを判定基準としてもよいし、傾斜計測データの位置の分布範囲の広さを判定基準としてもよい。
尚、互いに直交する2軸を中心として電話機1がそれぞれ360度回転するようにユーザを誘導するための誘導方法を説明したが、どのような操作を誘導するかは適宜選択しうる設計事項である。例えば図27に示すように、互いに直交する3軸を中心としてそれぞれ電話機1が90度ずつ回転するように誘導してもよいし、図28に示すように、互いに直交する3軸を中心としてそれぞれ電話機1が180度ずつ回転するように誘導してもよい。尚、前述したモードA、モードBによる方位オフセットデータの更新処理と並列して制御部40が発光部308を制御する場合、キャリブレーション操作手順は方位オフセットデータの精度に実質的に影響しない。また、誘導処理と並列に実行する方位オフセット更新処理は、前述したモードA、モードBによる方位オフセットデータの更新処理に限らず、例えば蓄積対象の方位計測データを選択しない方位オフセットデータの更新処理を実行してもよい。
以上説明した本発明の第八実施例によると、ユーザにキャリブレーション操作を強く意識させることなく、制御部40は方位オフセットデータの更新に必要な方位計測データを蓄積することができる。
(第九実施例)
図29は、本発明の第九実施例による電話機1の外装を示す斜視図である。第九実施例による電話機1の表示ユニット3の操作ユニット2に向かい合う面の外装は図2に示した外装と同一である。画面36は表示ユニット3に設けられ画面31の裏側に位置している。画面36は表示部306(図4参照)によって駆動される液晶表示パネルで構成される。ターゲット表示制御手段としての制御部40は、上述した方位オフセット更新処理の実行と並列して表示部306を制御して画面31及び画面36にターゲットTを表示する誘導処理を実行する。尚、誘導処理と並列に実行する方位オフセット更新処理は、前述したモードA、モードBによる方位オフセットデータの更新処理に限らず、例えば蓄積対象の方位計測データを選択しない方位オフセットデータの更新処理を制御部40は実行してもよい。
図30は方位オフセット更新処理の実行と並列して実行される誘導処理を示すフローチャートである。図31及び図32は画面31及び画面36に表示されるターゲットの移動軌跡を説明するための模式図である。制御部40は、誘導処理を電話機1が待機状態にある期間中であればいつ開始してもよい。例えば制御部40は、充電期間終了直後に誘導処理を開始してもよい。ターゲットTの態様は、ユーザの注意を喚起する態様であればどのようなものであってもよく、円などの幾何学形状でもよいし、顔のイラストでもよいし、現在時刻などの文字でもよい。制御部40は、誘導処理の実行中、ターゲットTの表示位置を時間の経過に伴って移動させる。ターゲットTの移動軌跡は、誘導処理と並列して実行される方位オフセット更新処理で蓄積される方位計測データの位置が幅広く均一に分布するように設定することが望ましい。以下、ターゲットTの移動軌跡の一例を具体的に説明する。
はじめに、制御部40は図31のC方向に電話機1が回転するようにユーザを誘導する(S900)。具体的には例えば、制御部40はターゲットTを画面31の左端(画面31を見るユーザを基準とする。)に表示し、画面31の左端から右端に向かってターゲットTを移動させる。ターゲットTが画面31の右端に到達すると、制御部40はターゲットTが画面31の外に移動するように見えるようにターゲットTを徐々に画面31から消失させる。次に制御部40は、画面31の裏側に位置する画面36の左端(画面36を見るユーザを基準とする。)にターゲットTを表示し、画面36の左端から右端に向かってターゲットTを移動させる。
次に、制御部40は図31のC方向に電話機1が回転するようにユーザを誘導する処理の終了判定を行う(S902)。制御部40は、ステップS900の繰り返し回数を判定基準にしてもよいし、方位オフセット更新処理で蓄積された方位計測データの位置の分布範囲の広さを判定基準にしてもよい。
C方向の誘導が終了すると、制御部は図32のD方向に電話機1が回転するようにユーザを誘導する(S904)。具体的には例えば、制御部40はターゲットTを画面31の下端(操作ユニット2に近い方の端)に表示し、画面31の下端から上端に向かってターゲットTを移動させる。ターゲットTが画面31の上端に到達すると、制御部40はターゲットTが画面31の外に移動するように見えるようにターゲットTを徐々に画面31から消失させる。次に制御部40は、画面31の裏側に位置する画面36の上端(操作ユニット2から遠い方の端)にターゲットTを表示し、画面36の上端から下端に向かってターゲットTを移動させる。
次に、制御部は図32のD方向に電話機1が回転するようにユーザを誘導する処理の終了判定を行う(S906)。制御部40は、ステップS904の繰り返し回数を判定基準にしてもよいし、方位オフセット更新処理で蓄積された方位計測データの位置の分布範囲の広さを判定基準にしてもよい。
以上説明した本発明の第九実施例によると、ユーザにキャリブレーション操作を強く意識させることなく、制御部40は方位オフセットデータの更新に必要な方位計測データを蓄積することができる。
(第十実施例)
本発明の第十実施例による電話機1では、操作案内制御手段としての制御部40は、方位オフセットデータの更新に必要な方位計測データを蓄積しながら、最新の方位計測データに応じて表示部306を制御して画面31にユーザを誘導するための画像を表示させる。
図33及び図34は、本発明の第十実施例による方位処理方法を示すフローチャートである。第一実施例と実質的に同一の処理には同一の符号を付して説明を省略する。
ユーザの方位オフセット更新指示を主操作部224(図4参照)が受け付けると、制御部40は方位オフセット更新プログラムを起動し、制御部40は図33に示す初期化を開始する(S1000)。
ステップS1002では、制御部40はキャリブレーション操作の開始をユーザに促す誘導画面を画面31に表示する。誘導画面は、ユーザにキャリブレーション操作を促す内容であればどのような内容であってもよく、例えば図35に示すようにメッセージとイラストを組み合わせたものであってもよいし、メッセージだけでもよいし、イラストだけでもよい。
初期化が終了した後、方位計測部66から出力された最新の方位計測データの位置と前回蓄積された方位計測データの位置との距離が基準値以上に離れている場合、最新の方位計測データが上述したようにステップS210で配列Aに蓄積される。
配列Aに最新の方位計測データが格納されると、制御部40は最新の方位計測データに応じて誘導画面を更新する(ステップS1004)。更新後の誘導画面は、電話機1を動かすべき方向を案内する内容であればどのような内容であってもよい。具体的には例えば、制御部40は、図36に示すように電話機1の姿勢に応じて傾きが変わるキャラクタの顔と操作内容を案内する文字列とを画面31に表示する。図36では電話機1が図35に示す状態から鉛直線を回転軸として45度回転した状態を表している。また例えば制御部40は、図37に示すように撮像部304(図4参照)が生成した被写体Mのディジタル写真画像を編集し、被写体Mの一部を画面31に矢印とメッセージとともに表示したり、被写体Mを傾けて画面31に矢印とメッセージとともに表示してもよい。電話機1を動かすべき方向は、方位オフセットデータを算出する基礎となる配列Aに格納されている方位計測データに応じて決まる。すなわち、配列Aに蓄積されている方位計測データの位置の分布範囲外に位置する方位計測データが方位計測部66から出力される方向が、電話機1を動かすべき方向である。尚、キャリブレーション操作の誘導方法としては、画面31に誘導画面を表示するのではなく、音源部312(図4参照)が報知スピーカ310から発生させる人工合成音声で誘導してもよいし、誘導画面と人工合成音声を併用して誘導してもよい。また、キャリブレーション操作の誘導中に、音源部312は所定の音楽や効果音を報知スピーカ310から発生させるようにすることで、ユーザに現在が誘導中であることを認識させることができる。
上述したステップS220で方位オフセットデータが更新されると、制御部40はにキャリブレーション操作の成功をユーザに報知する。制御部40は、図38に示すように画面31にメッセージとイラストを表示してもよいし、人工合成音声または成功を連想させる音楽や効果音を報知スピーカ310から発生させてもよい。図38では電話機1が図35に示す状態から鉛直線を回転軸として90度回転した状態を示している。
オフセットデータが不合格であって、上述したステップS226で制御部40が配列Aに所定数の方位計測データが格納されていると判定した場合、制御部40はキャリブレーション操作の失敗をユーザに報知する。制御部40は、図39に示すように画面31に失敗を報知するメッセージを表示してもよいし、メッセージとイラストを表示してもよいし、人工合成音声または失敗を連想させる音楽や効果音を報知スピーカ310から発生させてもよい。また、制御部40は図39に示すようにキャリブレーション操作をやり直す(OK)か否か(Cancel)をユーザに選択させるメニューを画面31に表示してもよい。
キャリブレーション操作のやり直しが選択されると、配列Aに蓄積された方位計測データを全削除し、ステップS1002と同様の処理を実施(ステップS1012)した後、方位計測データの蓄積を再開する。
以上説明した本発明の第十実施例によると、方位オフセットデータの更新に必要な方位計測データを蓄積している期間中に、最新の方位計測データに応じてキャリブレーション操作を誘導する案内がユーザに報知されるため、ユーザはキャリブレーション操作を容易に実行することができる。
(第十一実施例)
図40は、本発明の携帯電子機器の一実施形態についての構成図であり、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続)通信方式による携帯通信端末(以下、携帯端末と称す)の電気的構成をブロック図として示している。
なお、以下において、参照する各図に共通する部分には、同一の符号を附している。
図40に示すように、本実施の形態の携帯端末1は、アンテナ101、106と、RF部102と、変復調部103と、CDMA部104と、音声処理部105と、GPS受信部107と、主制御部108と、ROM109と、RAM110と、報知手段111と、時計部112と、主操作部113と、SW114と、方位センサチップ300と、電子撮像部152と、表示部153と、タッチパネル154と、副操作部155とから構成されている。
図40に示すように、アンテナ101は図示せぬ無線基地局と電波の送受信を行う。RF部102は信号の送受信に係る処理を行う。このRF部102は局部発振器等を備え、受信時にアンテナ101から出力された受信信号に対して所定周波数の局部発信信号を混合することにより、受信信号を中間周波数(IF)の受信IF信号に変換し、変復調部103へ出力する。また、RF部102は送信時に中間周波数の送信IF信号に対して所定周波数の局部発信信号を混合することにより、送信IF信号を送信周波数の送信信号に変換し、アンテナ101へ出力する。
変復調部103は、受信された信号の復調処理、および送信される信号の変調処理を行う。この変復調部103は局部発振器等を備え、RF部102から出力された受信IF信号を所定周波数のベースバンド信号に変換すると共に、このベースバンド信号をデジタル信号に変換し、CDMA部104へ出力する。また、この変復調部103は、CDMA部104から出力された送信用のデジタルのベースバンド信号をアナログ信号に変換すると共に、所定周波数の送信IF信号に変換してRF部102へ出力する。
CDMA部104は、送信される信号の符号化処理、および受信された信号の復号化処理を行う。このCDMA部104は、変復調部103から出力されたベースバンド信号を復号化する。また、CDMA部104は、送信用の信号を符号化し、符号化したベースバンド信号を変復調部103へ出力する。
音声処理部105は、通話時の音声に係る処理を行う。この音声処理部105は、通話時にマイクロホン(MIC)から出力されたアナログの音声信号をデジタル信号に変換し、送信用の信号としてCDMA部104へ出力する。また、この音声処理部105は、通話時にCDMA部104によって復号化された音声データを示す信号に基づいて、スピーカ(SP)を駆動するためのアナログの駆動信号を生成し、スピーカ(SP)へ出力する。マイクロホン(MIC)は、ユーザによって入力された音声に基づいた音声信号を生成し、音声処理部105へ出力する。スピーカ(SP)は、音声処理部105から出力された信号に基づいて、通話相手の音声を放音する。
GPSアンテナ106は、図示せぬGPS衛星から送信された電波を受信し、この電波に基づいた受信信号をGPS受信部107へ出力する。GPS受信部107はこの受信信号を復調し、受信信号に基づいて、GPS衛星の正確な時刻情報や電波の伝播時間等の情報を取得する。GPS受信部107は取得した情報に基づいて、3以上のGPS衛星までの距離を算出し、三角測量の原理により、3次元空間上の位置(緯度・経度・高度等)を算出する。
主制御部108は、CPU(中央処理装置)等から構成され、携帯端末1内部の各部を制御する。この主制御部108は、RF部102、変復調部103、CDMA部104、音声処理部105、GPS受信部107、下記の方位センサユニット201、ROM109、およびRAM110とバスを介して制御信号あるいはデータの入出力を行う。ROM109は、主制御部108が実行する各種のプログラムや、出荷検査時に測定された温度センサおよび傾きセンサの初期特性値等を記憶する。RAM110は、主制御部108によって処理されるデータ等を一時的に記憶する。
報知手段111は、例えばスピーカ、バイブレータ、または発光ダイオード等を備え、着信やメール受信等を、音、振動、または光等によってユーザに報知する。時計部112は計時機能を有し、年、月、日、曜日、時刻等の計時情報を生成する。主操作部113は、ユーザによって操作される文字入力用の入力キー、漢字・数字等の変換用の変換キー、カーソル操作用のカーソルキー、電源のオン/オフキー、通話キー、およびリダイアルキー等を備え、ユーザによる操作結果を示す信号を主制御部108へ出力する。また、開閉スイッチ(SW)114は、折畳み式携帯端末の場合に、開け始めと閉め終わりを検出するためのスイッチである。
方位センサチップ300は、互いに直交するX軸・Y軸・Z軸の各々の軸方向の磁気(磁界)を検出する磁気センサ(1)〜(3)と傾斜センサ(1)〜(3)および各センサによる検出結果を処理するブロック(センサ制御部)を備えている。なお、詳細については、図41を用いて後述する。
電子撮像部152は、光学レンズおよびCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を備え、光学レンズにより撮像素子の撮像面上に結像した被写体の像を撮像素子によりアナログ信号に変換し、このアナログ信号をデジタル信号に変換して主制御部108へ出力する。表示部153は液晶ディスプレイ等を備え、主制御部108から出力された表示用の信号に基づいて画像や文字等を表示する。タッチパネル154は、表示部153が備える液晶ディスプレイの表面に組み込まれ、ユーザによる操作内容に応じた信号を主制御部108へ出力する。副操作部155は、表示切替に用いられるプッシュスイッチ等を備えている。
次に、図41を用いて方位計測のための機能ブロックについて詳細に説明する。
図41に示すように、方位計測のための機能ブロックは、方位センサチップ300と、方位データ演算部400とから構成されており、方位データ演算部400は、図40に示す主制御部108が対応する。また、方位データ演算部400は、三次元磁界測定手段201と、磁界データ格納判別手段202と、磁界データ格納手段203と、磁界オフセット計算手段204と、磁界オフセット有効性判別手段205と、三次元傾斜測定手段206と、傾斜データ格納判別手段207と、傾斜データ格納手段208と、傾斜オフセット計算手段209と感度測定手段211とからなる傾斜オフセット・感度計算手段220と、傾斜オフセット有効性判別手段210と、方位計測手段212とから構成されている。
磁気センサ部301は、磁気センサ(1)〜(3)と、電源投入後、各磁気センサを初期化するための図示しないセンサ初期化手段(1)〜(3)とを備えている。センサ初期化手段(1)〜(3)は、強磁界が印加された場合、磁気センサ(1)〜(3)の磁性体の磁化の向きが狂ってしまうことから、磁気センサ(1)〜(3)を初期状態にリセットするために設けられるものである。傾斜センサ部302は、3軸の傾斜センサ(1)〜(3)を備えている。
三次元磁界測定手段201は、測定のためのトリガとともに立ち上がり磁気センサ部301からの入力データに基づいて、X軸、Y軸、Z軸の磁界データを測定し、そのデータを磁界データ格納判別手段202と方位計測手段212に供給する。なお、三次元磁界測定手段201は、トリガのタイミングでアプリケーションが終了するまで、このような測定動作を繰り返す。
磁界データ格納判別手段202は、磁気センサの出力に対応したデジタル信号によって示される測定データを磁界データ格納手段203に格納すべきかどうかの判定等の、データ格納に関する処理を行う。磁界データ格納手段203は、磁界データ格納判別手段202のデータを入力し、所定の格納方法にしたがって、データを格納する。磁界オフセット計算手段204は、キャリブレーション時に取得した測定データに基づいてオフセットを算定する(詳細は後述)。磁界オフセット有効性判別手段205は、磁界オフセット計算手段204によって算定されたオフセットの有効性を判定する(詳細は後述)。
三次元傾斜測定手段206は、測定のためのトリガとともに立ち上がり傾斜センサ部302からの入力データに基づいて、X軸、Y軸、Z軸の傾斜データを測定し、そのデータを傾斜データ格納判別手段207と方位計測手段212に供給する。なお、三次元傾斜測定手段206は、トリガのタイミングでアプリケーションが終了するまで、このような測定動作を繰り返す。
傾斜データ格納判別手段207は、キャリブレーション時に、傾斜センサの出力に対応したデジタル信号によって示される測定データを傾斜データ格納手段208に格納すべきかどうかの判定等の、データ格納に関する処理を行う。傾斜データ格納手段208は、傾斜データ格納判別手段207のデータを入力し、所定の格納方法にしたがって、データを格納する。傾斜オフセット有効性判別手段210は、傾斜オフセット計算手段209によって算定されたオフセットの有効性を判定する(詳細は後述)。
傾斜オフセット・感度計算手段220は、傾斜オフセット計算手段209により、キャリブレーション時に取得した測定データに基づいてオフセットを算定するとともに(詳細は後述)、同時に、感度測定手段211により、傾斜センサの感度を測定する。
方位計測手段212は、三次元磁界測定手段201および三次元傾斜測定手段206から入力した磁界データおよび傾斜データから磁界オフセット有効性判別手段205および傾斜オフセット有効性判別手段210から入力されるそれぞれのオフセットを除去し、かつ感度測定手段211から出力される傾斜センサの感度を含めて、方位の算出を行う。
次に、図42を用いて具体的な処理動作について説明する。
図42に示すように、方位計測を必要とするアプリケーション(ナビゲーションソフトウェア等の方位データを使用するアプリケーションソフトウェア)等が立ち上がると、アプリケーション等から必要に応じて繰り返し測定トリガがかかる(ステップ101)。具体的なトリガとしては、この他に、1)一定時間ごとにトリガをかける方法。2)例えば、携帯端末の別のデバイスの出力をモニタし、方位が変わったと推測される場合(例えば、電子撮像部202に入力された画像データがスライドしたタイミング等)にトリガをかける方法等が考えられる。
ここで、アプリケーションによりトリガがかかる方法は、測定回数が必要最小限となるため、無駄な電力を削減できるという利点があり、1)の方法では、定期的にデータ測定を行っているため、アプリケーションから方位測定の要請があった場合には、測定済みの直近のデータを出力すればよいことから、短時間での応答が可能であるという利点がある。また、2)の方法では、例えば、携帯端末の別のデバイスが動作していることが条件になるが、1)および2)の方法の利点を併せ持つ特徴がある。したがって、どの方法を選択するのかについては、装置のフューチャー等により適宜、決定すればよい。
測定トリガがかかると、三次元磁界測定手段201は、磁気センサから入力したデータから三次元磁界データを測定して、このデータを磁界データ格納判別手段202および方位計測手段212に出力する(ステップ102)。磁界データ格納判別手段202では、このデータを磁界データ格納手段203に格納すべきかどうかの判定に関する処理を行う(ステップ103)。
判定方法は、磁界データ格納手段203に格納されているデータを参照して、後述する判別方法に基づいて、三次元磁界測定手段201から入力したデータを磁界データ格納手段203に格納すべきか否かを判別し、格納すべきと判断したときは、そのデータを磁界データ格納手段203に格納する。
データを格納すべきか否かの判別方法としては、1)すべてのデータを格納する方法。2)磁界データ格納手段203に格納されているデータがない場合には格納し、既にデータが存在する場合には、直前に格納したデータとの距離が一定値以上の場合にのみ格納する方法。なお、この場合の一定値としては、磁気データの場合、0.05Oe程度が、後述する傾斜データの場合、0.15G程度が好適である。また、本発明において、測定値(Hx1、Hy1、Hz1)と測定値(Hx2、Hy2、Hz2)との距離とは、方位空間上における距離であり、以下の数4の関係をいう。3)磁界データ格納手段203に格納されているデータがない場合には格納し、既にデータが存在する場合には、格納済みのすべてのデータから一定値以上、値が離れている場合にのみ格納する方法が考えられる。なお、この場合の一定値としては、磁気データの場合は、0.05Oe程度が、後述する傾斜データの場合は、0.15G程度が好適である。
Figure 2006009247
ここで、1)の方法では、データ量が多いため、最も短期間にデータを多く集収できることから、キャリブレーションの頻度が上がり、オフセット変動が起きても短期間のうちにオフセットを修正することができるという利点がある。2)の方法では、データが方位球の一部に集中することを避けることができるという利点がある。また、3)の方法では、データの均一性が最も優れている反面、データが蓄積されるまでに長時間を要するという問題がある。したがって、上記の内容を踏まえた上で、どの方法を選択するのかについては、装置のフューチャー等により適宜、決定すればよい。
磁界データ格納手段203は、磁界データ格納判別手段202のデータを入力し、後述する格納方法にしたがって、データを格納し(ステップ104)、磁界オフセット計算手段204にデータを出力すべきか否かを図示しない磁界オフセット計算トリガ手段に打診する。磁界オフセット計算トリガ手段は、後述するトリガ方法に基づいて、データを磁界オフセット計算手段204に出力すべきか否かを回答する。磁界データ格納手段203は、データを磁界オフセット計算手段204に出力する指示があったときには、格納しているデータを磁界オフセット計算手段204に出力する。
ここで、データの格納方法としては、1)データを取り込み順に蓄積し、オフセット計算トリガ手段のトリガがかかって、オフセット計算処理が終了したときに、全てのデータを消去して、もう一度、最初からデータを蓄積する方法。2)データを取り込み順に蓄積し、一定量のデータが溜まったら、新たなデータを取り込む際に、最も古いデータを削除して、常に、一定量の新しいデータを保持する方法。3)データを取り込み順に蓄積し、オフセット計算トリガ手段のトリガがかかってオフセット計算処理が終了したときに、古いデータの方から一部のデータを消去して、データの蓄積を始める方法。4)データを値の大きさの順番に蓄積し、一定量のデータが溜まったら、新しいデータに最も近い方位のデータと差し替えを行う方法等がある。
1)の方法では、処理の負荷が軽いという利点があり、2)の方法では、キャリブレーションの頻度を上げやすく、最も短期間にオフセットを修正できるという利点がある。また、3)の方法では、1)の方法よりも短期間にオフセットの修正が可能である反面、キャリブレーションの計算負荷が大きくなるという問題もある。しかし、2)の方法に比べて、オフセットの計算頻度が低くなり、計算処理の負荷を軽減できる。さらに、4)の方法では、オフセット変動の規模が小さい場合、2)の方法に比べて、データ密度を均一に保持できるという利点がある反面、オフセット変動が方位球の半径よりも大きい場合には、いつまでも不要なデータが残る危険性がある。したがって、どの方法を選択するのかについては、装置のフューチャー等により適宜、決定すればよい。
また、オフセット計算のトリガについては、1)データが一定量になったら、トリガをかける方法。2)データが一定量になったら、あるいは、データが一定量になり、前回のオフセット計算から一定時間経過していたらトリガをかける方法。3)データが4点以上ある場合には、一定時間ごとにトリガをかける方法等がある。
1)の方法では、データ数が一定であるため、データ数に基づく精度が安定しており、有効性の判断が行いやすいという利点がある。2)の方法では、1)の方法よりも短時間でキャリブレーション動作を行うことができる可能性があり、より短時間にオフセット変動を補正できるという利点がある。3)の方法では、いつまでもキャリブレーション動作に入らないという状況を回避できるという利点がある。したがって、上記の内容を踏まえた上で、どの方法を選択するのかについては、装置のフューチャー等により適宜、決定すればよい。
次に、磁界オフセット計算手段は、以下のオフセット計算アルゴリズムにしたがって、オフセットを算出する(ステップ105)。
つまり、測定データを(xi,yi,zi)(i=1,・・・,N)、オフセットを(X0,Y0,Z0)、方位球半径をRとすると、以下の関係式が成り立つ。
(xi−X0)2+(yi−Y0)2+(zi−Z0)2=R2このとき、最小二乗誤差εを次式のように定義する。
Figure 2006009247
ここで、
ai=xi 2+yi 2+zi 2 bi=−2xi ci=−2yi di=−2zi D=(X02+Y02+Z02)−R2 …(1)とすると、εは以下の式となる。
Figure 2006009247
このとき、最小二乗誤差εを最小とする条件は、X0、Y0、Z0およびDをεの独立変数とし、εをX0、Y0、Z0、Dで微分することにより、以下の式となる。
Figure 2006009247
したがって、以下の式が成り立つ。
Figure 2006009247
ただし、
Figure 2006009247
である。この連立方程式を解くことにより、最小二乗誤差εを最小とするX0,Y0,Z0,Dが求まる。また、(1)式により、Rも求めることができる。
次に、磁界オフセット有効性判別手段205は、以下の数10に求めた、X0,Y0,Z0およびRを代入して、σが一定値以下で、なおかつ、MAX(Hx)−MIN(Hx)、MAX(Hy)−MIN(Hy)、MAX(Hz)−MIN(Hz)のすべてが一定値以上の場合、オフセットが有効であると判別する(ステップ106)。ここで、Hx i、Hy i、Hz iは、キャリブレーション後のデータであり、i=1〜Nである。
Figure 2006009247
磁界オフセット有効性判別手段205で有効性ありとされたオフセットは、図示しない方位計測手段212内の記憶手段に入力され、すでに格納されているオフセット値がこの入力されたオフセット値に更新される(ステップ107)。
一方で、傾斜センサについても、方位計測を必要とするアプリケーション等が立ち上がると、測定トリガがかかる(ステップ101)。測定トリガがかかると、三次元傾斜測定手段206は、傾斜センサから入力したデータから三次元傾斜データを測定して、このデータを傾斜データ格納判別手段207および方位計測手段212に出力する(ステップ109)。傾斜データ格納判別手段207では、このデータを傾斜データ格納手段208に格納すべきかどうかの判定に関する処理を行う(ステップ110)。なお、判定方法は、磁気データの場合と同様である。
傾斜角データ格納手段208は、傾斜データ格納判別手段207のデータを入力し、所定の格納方法にしたがって、データを格納し(ステップ111)、傾斜オフセット計算手段209にデータを出力すべきか否かを図示しない傾斜オフセット計算トリガ手段に打診する。傾斜オフセット計算トリガ手段は、所定のトリガ方法に基づいて、データを傾斜オフセット計算手段209に出力すべきか否かを回答する。傾斜データ格納手段208は、データを傾斜オフセット計算手段209に出力する指示があったときには、格納しているデータを傾斜オフセット計算手段209に出力する。なお、データの格納方法およびトリガ方法は、磁気データの場合と同様である。
傾斜オフセット計算手段209は、以下のオフセット計算アルゴリズムにしたがって、オフセットを算出する(ステップ112)。
つまり、測定データを(xi,yi,zi)(i=1,・・・,N)、オフセットを(X0s,Y0s,Z0s)、方位球半径をRs、X,Yセンサに対するZセンサの感度の比をAx、yとすると、以下の関係式が成り立つ。
x 2(x−X0s)2+Ay 2(yi−Y0s)2+(zi−Z0s)2=Rs2…(2)このとき、最小二乗誤差εを次式のように定義する。
Figure 2006009247
ここで、数12とすると、εは以下の数13となる。
Figure 2006009247
Figure 2006009247
このとき、最小二乗誤差εを最小とする条件は、D、E、Gを独立変数とみなし、εをB、C、D、E、F、Gで微分することにより以下の式となる。
Figure 2006009247
したがって、以下の式が成り立つ。
Figure 2006009247
ただし、
Figure 2006009247
である。この連立方程式を解くことにより、最小二乗誤差εを最小とするX0s,Y0s,Z0s,Dが求まる。また、(2)式により、Rsも求めることができる。なお、Rs/Axが傾斜センサのX軸感度、Rs/Ayが傾斜センサのY軸感度、Rsが傾斜センサのZ軸感度となる。
次に、傾斜オフセット有効性判別手段210は、以下の数17に求めた、X0s,Y0s,Z0sおよびRsを代入して、σが一定値以下で、なおかつ、MAX(Sx)−MIN(Sx)、MAX(Sy)−MIN(Sy)、MAX(Sz)−MIN(Sz)のすべてが一定値以上の場合オフセットが有効であると判別する(ステップ113)。ここで、Sx i、Sy i、Sz iは、キャリブレーション後のデータであり、i=1〜Nである。なお、傾斜オフセットの有効性判別は、直前に求めた磁気オフセットの有効性により判別してもよい。
Figure 2006009247
傾斜オフセット有効性判別手段210でオフセットが有効性ありと判断された場合、方位計測手段212内の図示しない記憶手段に格納されているオフセット値がこのオフセット値と同時に求められた感度に更新される(ステップ114)。
方位計測手段212は、三次元磁界測定手段201から入力した磁界データから方位計測手段212内に格納したオフセットを除去したデータ、三次元傾斜測定手段206から入力した傾斜データから方位計測手段212内に格納したオフセットを除去したデータおよび感度測定手段211から入力した感度データから地磁気の水平成分Hx、Hyを求め、これを下記の数18に代入して方位を算出する(ステップ108、115)。
Figure 2006009247
方位計測手段212は必要に応じて傾き補正を行う。
携帯端末1の姿勢を表示部153の画面の上方向を基準とし、図43(a)に示すように、携帯端末1の方位角がα、仰角がβ、ひねり角がγとなる携帯端末1の座標系を定義する。尚、符号は、図43に示す矢印方向を正とする。また、表示部153の画面の上方向の単位ベクトルをVy、表示部153の画面の垂線方向の単位ベクトルをVz、表示部153の画面の水平方向の単位ベクトルをVxとする。地面座標系は図43(b)に示すようにX、Y、Zで表し、北方向をY軸の正方向にとる。地面座標系での重力をG=(0,0,Gz)とし、携帯端末1の座標系(携帯座標系)での重力をg(gx、gy、gz)とする。携帯座標系での重力は傾斜センサによって検出される。地面座標系での重力は既知である。
携帯座標系での重力gと地面座標系での重力Gとの関係は次式の通りである。
(Gx、Gy、Gz)BC=(gx、gy、gz)
ただし、
Figure 2006009247
したがって、携帯座標系での重力gは次式で表される。
Figure 2006009247
よって仰角β、ひねり角γは次式によって求まる。
Figure 2006009247
上式によって求まる仰角β及びひねり角γと方位角α及び地磁気の仰角θの関係は次式の通りである。
Figure 2006009247
とすると、
(0、Hy、Hz)ABC=(hx、hy、hz)
したがって、次式が導かれる。
(0,Hy,Hz)A=(hx,hy,hz)C-1-1≡(hx’、hy’、hz’)
(hx’、hy’、hz’)=(Hysinα、Hycosα、Hz)
仰角β及びひねり角γは先に求められており、携帯座標系での地磁気(hx、hy、hz)は測定されているため、(hx’、hy’、hz’)が求まる。ここで地面座標系での地磁気Hが既知であるとすると、方位角αが求まる。また地磁気の仰角θも次式によって求まる。
Figure 2006009247
方位計算手段212は以上のようにして携帯端末1の傾斜を加味して方位を算出する。
本実施形態によれば、3軸地磁気センサおよび傾斜センサのキャリブレーションに加え、傾斜センサの感度も補正して方位を測定するため、感度補正の手間を省いて、正しい方位を測定することができる。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の構成等も含まれることは言うまでもない。例えば、傾斜センサに関しては、一度補正を行えば、その後の補正は、不要と判断し、その分、地磁気センサのデータ点を多く収集して補正の確度を上げるようにしてもよい。また、例えば、本実施形態においては、方位データの演算を携帯端末等の主制御部で行う例を示したが、これに限らず、方位センサチップと方位データの演算機能とを備えた方位センサユニットとしてもよい。
本発明の第一実施例による方位処理方法を示すフローチャート。 本発明に第一実施例による電話機の外観を示す斜視図。 本発明に第一実施例による電話機の外観を示す斜視図。 本発明の第一実施例による電話機のハードウェア構成を示すブロック図。 本発明の第一実施例にかかる模式図。 本発明の第一実施例にかかる模式図。 本発明の第一実施例にかかる模式図。 本発明の第一実施例にかかる模式図。 本発明の第一実施例にかかる模式図。 本発明の第一実施例にかかる模式図。 本発明の第一実施例にかかる模式図。 本発明の第一実施例にかかる模式図。 本発明の第一実施例にかかる機能要素を示すブロック図。 本発明の第一実施例にかかる模式図。 本発明の第一実施例による方位処理方法を示すフローチャート。 本発明の第一実施例にかかるフローチャート。 本発明の第二実施例による方位処理方法を示すフローチャート。 本発明の第二実施例による方位処理方法を示すフローチャート。 本発明の第四実施例による電話機1の外観を示す平面図。 本発明の第四実施例による電話機1の外観を示す平面図。 本発明の第四実施例による電話機1の外観を示す平面図。 本発明の第四実施例による方位処理方法を示すフローチャート。 本発明の第四実施例による方位処理方法を示すフローチャート。 本発明の第八実施例による電話機の外観を示す斜視図。 本発明の第八実施例による方位オフセット更新処理を説明するためのフローチャート。 本発明の第八実施例にかかる模式図。 本発明の第八実施例にかかる模式図。 本発明の第八実施例にかかる模式図。 本発明の第九実施例による電話機の外観を示す斜視図。 本発明の第九実施例にかかる誘導処理を示すフローチャート。 本発明の第九実施例にかかる模式図。 本発明の第九実施例にかかる模式図。 本発明の第十実施例による方位処理方法を示すフローチャート。 本発明の第十実施例による方位処理方法を示すフローチャート。 本発明の第十実施例にかかる模式図。 本発明の第十実施例にかかる模式図。 本発明の第十実施例にかかる模式図。 本発明の第十実施例にかかる模式図。 本発明の第十実施例にかかる模式図。 本発明の第十一実施例にかかる携帯電子機器(携帯端末)の構成図。 本発明の第十一実施例にかかる方位センサユニットの構成図。 本発明の第十一実施例にかかる方位出力に関する処理フロー。 本発明の第十一実施例にかかる模式図。
符号の説明
(第一実施例から第十実施例)
1:電話機、2:操作ユニット、3:表示ユニット、31:画面、36:画面、40:制御部、48:方位演算部、50:方位データ格納部、52:方位表示部、54:方位オフセット格納部、56:方位オフセット計算部、58:方位計測データ格納部、58:格納判定部、60:方位計測データ格納部、62:方位計測データ格納部、66:方位計測部、224:主操作部、304:撮像部、306:表示部、308:発光部、309:開閉センサ、310:報知スピーカ、312:音源部、314:振動部、318:方位センサモジュール、320:インタフェース部、T:ターゲット
(第十一実施例)
1:携帯端末、101、106:アンテナ、102:RF部、103:変復調部、104:CDMA部、105:音声処理部、107:GPS受信部、108:主制御部、109:ROM、110:RAM、111:報知手段、112:時計部、113:主操作部、114:SW、152:電子撮像部、153:表示部、154:タッチパネル、155:副操作部、201:三次元磁界測定手段、202:磁界データ格納判別手段、203:磁界データ格納手段、204:磁界オフセット計算手段、205:磁界オフセット有効性判別手段、206:三次元傾斜測定手段、207:傾斜データ格納判別手段、208:傾斜データ格納手段、209:傾斜オフセット計算手段、210:傾斜オフセット有効性判別手段、211:感度測定手段、212:方位計測手段、220:傾斜オフセット・感度計算手段、300:方位センサチップ、301:磁気センサ部、302:傾斜センサ部、400:方位データ演算部

Claims (54)

  1. 方位センサから順次出力される計測データに基づいて方位データを出力するための方位処理装置であって、
    実質的に最新の前記計測データを選択的に蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積手段によって蓄積されている複数の前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    を備えることを特徴とする方位処理装置。
  2. 実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて前記方位データを出力する方位データ出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の方位処理装置。
  3. 前記蓄積手段は、実質的に最新の前記計測データと直前に蓄積された前記計測データとを比較し、実質的に最新の前記計測データを比較結果に応じて選択的に蓄積することを特徴とする請求項1又は2に記載の方位処理装置。
  4. 前記蓄積手段は、実質的に最新の前記計測データが表す方位空間内の位置と直前に蓄積された前記計測データが表す前記方位空間内の位置との距離に応じて選択的に実質的に最新の前記計測データを蓄積することを特徴とする請求項3に記載の方位処理装置。
  5. 前記蓄積手段は、蓄積された複数の前記計測データが表す方位空間内の位置と、前記蓄積手段によって蓄積されている前記計測データに基づいて算出されるオフセットデータ候補が表す前記方位空間内の位置との距離のばらつきが所定基準を満たさない場合、蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除し、前記オフセットデータ候補で前記オフセットデータを更新しないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方位処理装置。
  6. 前記蓄積手段は、蓄積された複数の前記計測データが表す方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合、蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の方位処理装置。
  7. 前記蓄積手段は、実質的に最新の前記計測データを、方位空間の区画毎に更新しながら、前記区画毎に蓄積することを特徴とする請求項1又は2に記載の方位処理装置。
  8. 前記蓄積手段は、蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置と、前記蓄積手段によって蓄積されている前記計測データに基づいて算出されるオフセットデータ候補が表す前記方位空間内の位置との距離のばらつきが所定基準を満たさない場合、蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除し、前記オフセットデータ候補で前記オフセットデータを更新しないことを特徴とする請求項7に記載の方位処理装置。
  9. 前記蓄積手段は、蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合、蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除することを特徴とする請求項7又は8に記載の方位処理装置。
  10. 方位センサから順次出力される計測データに基づいて方位データを出力するための方位処理装置であって、
    前記計測データを所定数まで蓄積する第一蓄積手段と、
    前記第一蓄積手段によって前記所定数の前記第一計測データが蓄積された後に、蓄積された前記計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを生成するオフセットデータ生成手段と、
    前記オフセットデータが生成された後に、前記計測データを、方位空間の区画毎に更新しながら、前記区画毎に蓄積する第二蓄積手段と、
    前記オフセットデータが生成された後に、前記第二蓄積手段によって蓄積された前記計測データに基づいて前記オフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    を備えることを特徴とする方位処理装置。
  11. 実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて前記方位データを出力する方位データ出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項10に記載の方位処理装置。
  12. 前記第一蓄積手段は、前記第一蓄積手段に蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置と、前記蓄積手段によって蓄積されている前記計測データに基づいて算出されるオフセットデータ候補が表す前記方位空間内の位置との距離のばらつきが所定基準を満たさない場合、前記第一蓄積手段に蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除し、前記オフセットデータ候補で前記オフセットデータを更新しないことを特徴とする請求項10又は11に記載の方位処理装置。
  13. 前記第一蓄積手段は、前記第一蓄積手段に蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合、前記第一蓄積手段に蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除することを特徴とする請求項10、11又は12に記載の方位処理装置。
  14. 前記第二蓄積手段は、前記第二蓄積手段に蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置と、前記オフセットデータが表す前記方位空間内の位置との距離のばらつきが所定基準を満たさない場合、前記第二蓄積手段に蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除することを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載の方位処理装置。
  15. 前記第二蓄積手段は、前記第二蓄積手段に蓄積された複数の前記計測データが表す前記方位空間内の位置のばらつきが所定基準を満たさない場合、前記第二蓄積手段に蓄積された前記計測データの少なくとも一部を削除することを特徴とする請求項10〜14のいずれか一項に記載の方位処理装置。
  16. 実質的に最新の前記計測データが表す方位空間内の位置と前記オフセットデータが表す前記方位空間内の位置との距離が基準値以上である場合、前記オフセット生成手段によって前記オフセットデータが再生成されるまで、前記第一蓄積手段によって前記計測データを再蓄積させるリセット手段をさらに備えることを特徴とする請求項10〜15のいずれか一項に記載の方位処理装置。
  17. 方位センサから順次出力される計測データに基づいて方位データを出力するための方位処理方法であって、
    実質的に最新の前記計測データを選択的に蓄積する蓄積段階と、
    前記蓄積手段によって蓄積されている複数の前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新段階と、
    を含むことを特徴とする方位処理方法。
  18. 方位センサから順次出力される計測データに基づいて方位データを出力するための方位処理プログラムであって、コンピュータを、
    実質的に最新の前記計測データを選択的に蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積手段によって蓄積されている複数の前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    して機能させることを特徴とする方位処理プログラム。
  19. 計測データを順次出力する方位センサと、
    実質的に最新の前記計測データを選択的に蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積手段によって蓄積されている複数の前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて前記方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする方位測定装置。
  20. 画面と、
    計測データを順次出力する方位センサと、
    実質的に最新の前記計測データを選択的に蓄積する蓄積手段と、
    前記蓄積手段によって蓄積されている複数の前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて前記方位データを出力する方位データ出力手段と、
    前記方位データに基づいて前記画面に地理情報を表示させる表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  21. 方位センサから順次出力される計測データに基づいて方位データを出力するための方位処理方法であって、
    前記計測データを所定数まで蓄積する選択蓄積段階と、
    前記選択蓄積段階において前記所定数の前記第一計測データが蓄積された後に、蓄積された前記計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを生成するオフセットデータ生成段階と、
    前記オフセットデータが生成された後に、前記計測データを、方位空間の区画毎にFIFOで更新しながら、前記区画毎に蓄積する区画蓄積段階と、
    前記オフセットデータが生成された後に、前記区画蓄積段階において蓄積された前記計測データに基づいて前記オフセットデータを更新するオフセットデータ更新段階と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて前記方位データを出力する方位データ出力段階と、
    を含むことを特徴とする方位処理方法。
  22. 方位センサから順次出力される計測データに基づいて方位データを出力するための方位処理プログラムであって、コンピュータを、
    前記計測データを所定数まで蓄積する第一蓄積手段と、
    前記第一蓄積手段によって前記所定数の前記第一計測データが蓄積された後に、蓄積された前記計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを生成するオフセットデータ生成手段と、
    前記オフセットデータが生成された後に、前記計測データを、方位空間の区画毎にFIFOで更新しながら、前記区画毎に蓄積する第二蓄積手段と、
    前記オフセットデータが生成された後に、前記第二蓄積手段によって蓄積された前記計測データに基づいて前記オフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて前記方位データを出力する方位データ出力手段と、
    して機能させることを特徴とする方位処理プログラム。
  23. 計測データを順次出力する方位センサと、
    前記計測データを所定数まで蓄積する第一蓄積手段と、
    前記第一蓄積手段によって前記所定数の前記第一計測データが蓄積された後に、蓄積された前記計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを生成するオフセットデータ生成手段と、
    前記オフセットデータが生成された後に、前記計測データを、方位空間の区画毎にFIFOで更新しながら、前記区画毎に蓄積する第二蓄積手段と、
    前記オフセットデータが生成された後に、前記第二蓄積手段によって蓄積された前記計測データに基づいて前記オフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて前記方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする方位測定装置。
  24. 計測データを順次出力する方位センサと、
    前記計測データを所定数まで蓄積する第一蓄積手段と、
    前記第一蓄積手段によって前記所定数の前記第一計測データが蓄積された後に、蓄積された前記計測データに基づいて方位センサのオフセットデータを生成するオフセットデータ生成手段と、
    前記オフセットデータが生成された後に、前記計測データを、方位空間の区画毎にFIFOで更新しながら、前記区画毎に蓄積する第二蓄積手段と、
    前記オフセットデータが生成された後に、前記第二蓄積手段によって蓄積された前記計測データに基づいて前記オフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて前記方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  25. マイクロホンと、
    発信操作を含む通信操作を受け付ける操作ユニットと、
    前記発信操作が受け付けられると、前記マイクロホンから出力される音響信号を伝送する通信手段と、
    前記操作ユニットに重なる第一姿勢と前記操作ユニットから離れた第二姿勢とを往復可能に前記操作ユニットに連結される表示ユニットと、
    計測データを順次出力する方位センサと、
    前記表示ユニットが前記第一姿勢から前記第二姿勢に変化する作動に伴って前記計測データの蓄積を開始し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  26. 前記表示ユニットは前記方位センサを内蔵していることを特徴とする請求項25に記載の携帯電子機器。
  27. 前記オフセットデータ更新手段は、前記作動の完了に伴って前記計測データの蓄積を終了することを特徴とする請求項25又は26に記載の携帯電子機器。
  28. 前記オフセットデータ更新手段は、前記作動に伴う少なくとも前記操作ユニット、前記表示ユニットのいずれか一方から漏洩する磁力による、前記方位センサに印加されている磁界の変化に応じて前記オフセットデータを補正することを特徴とする請求項25〜27のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
  29. 計測データを順次出力する方位センサと、
    表示操作を受け付ける操作ユニットと、
    前記操作ユニットに重なる第一姿勢と前記操作ユニットから離れた第二姿勢とを往復可能に前記操作ユニットに連結される表示ユニットと、
    前記表示ユニットが前記第二姿勢から前記第一姿勢に変化する作動に伴って前記計測データの蓄積を開始し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  30. 前記表示ユニットは前記方位センサを内蔵していることを特徴とする請求項29に記載の携帯電子機器。
  31. 前記オフセットデータ更新手段は、前記表示ユニットが前記作動の完了に伴って前記計測データの蓄積を終了することを特徴とする請求項30に記載の携帯電子機器。
  32. 前記オフセットデータ更新手段は、少なくとも前記操作ユニット、前記表示ユニットのいずれか一方から漏洩する磁力による、前記方位センサに印加されている磁界の前記作動に伴う変化に応じて前記オフセットデータを補正することを特徴とする請求項28〜31のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
  33. 計測データを順次出力する方位センサと、
    通信手段と、
    前記通信手段による受信を報知する受信報知手段と、
    前記通信手段による受信に伴って前記計測データの蓄積を開始し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  34. 前記携帯電子機器は、表示操作を受け付ける操作ユニットと、
    前記操作ユニットに重なる第一姿勢と前記操作ユニットから離れた第二姿勢とを往復可能に前記操作ユニットに連結され前記方位センサを内蔵する表示ユニットをさらに備えることを特徴とする請求項33に記載の携帯電子機器。
  35. 前記オフセットデータ更新手段は、前記表示ユニットが前記第一姿勢から前記第二姿勢に変化する作動の完了に伴って前記計測データの蓄積を終了することを特徴とする請求項33又は34に記載の携帯電子機器。
  36. 前記オフセットデータ更新手段は、少なくとも前記通信ユニット、前記表示ユニットのいずれか一方から漏洩する磁力による、前記方位センサに印加されている磁界の、前記作動に伴う変化に応じて前記オフセットデータを補正することを特徴とする請求項33、34又は35に記載の携帯電子機器。
  37. 計測データを順次出力する方位センサと、
    発信操作を含む通信操作を受け付ける操作ユニットと、
    前記発信操作に応じて発信する通信手段と、
    前記操作ユニットが前記発信操作を受け付ける作動に伴って前記計測データの蓄積を開始し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  38. 表示操作を受け付ける操作ユニットと、
    画面を有し、前記画面の裏面が前記操作ユニットに重なる第一姿勢から前記操作ユニットから離れた第二姿勢まで前記画面とほぼ垂直な軸線を中心に揺動可能に前記操作ユニットに連結される表示ユニットと、
    前記表示ユニットに内蔵され計測データを順次出力する方位センサと、
    前記表示ユニットが前記第一姿勢から前記第二姿勢に変化する作動期間に前記計測データを蓄積し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  39. 表示操作を受け付ける操作ユニットと、
    画面を有し、前記画面の裏面が前記操作ユニットに重なる第一姿勢から前記操作ユニットから離れた第二姿勢まで前記画面とほぼ垂直な軸線を中心に揺動可能に前記操作ユニットに連結される表示ユニットと、
    前記表示ユニットに内蔵され計測データを順次出力する方位センサと、
    前記表示ユニットが前記第二姿勢から前記第一姿勢に変化する作動期間に前記計測データを蓄積し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  40. 前記オフセットデータ更新手段は、少なくとも前記通信ユニット、前記表示ユニットのいずれか一方から漏洩する磁力による、前記方位センサに印加されている磁界の前記表示ユニットの揺動に伴う変化に応じて前記オフセットデータを補正することを特徴とする請求項38又は39に記載の携帯電子機器。
  41. 計測データを順次出力する方位センサと、
    画面を有する外装と、
    前記外装の二面以上に散在する複数の光源と、
    複数の前記光源を順に発光させる発光制御手段と、
    前記光源が順に発光する期間中に前記計測データを蓄積し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  42. 計測データを順次出力する方位センサと、
    2面以上に画面を有する外装と、
    前記画面にターゲットを表示し、前記ターゲットを前記外装の2面以上の範囲で移動させるターゲット表示制御手段と、
    前記ターゲットの移動期間中に前記計測データを蓄積し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  43. 計測データを順次出力する方位センサと、
    画面を有する外装と、
    前記計測データを蓄積し、蓄積された前記計測データに基づいて前記方位センサのオフセットデータを更新するオフセットデータ更新手段と、
    前記計測データの蓄積期間中に、前記計測データに応じて前記画面に前記方位センサの姿勢を操作するための案内を報知する操作案内制御手段と、
    実質的に最新の前記計測データと前記オフセットデータとに基づいて方位データを出力する方位データ出力手段と、
    を備えることを特徴とする携帯電子機器。
  44. 前記オフセットデータ更新手段は、蓄積された前記計測データを合格、不合格のいずれか一方と判定し、合格と判定した場合にのみ蓄積した前記計測データに基づいて前記オフセットデータを更新し、
    蓄積された前記計測データが不合格と判定された場合、不合格を報知する不合格報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項41〜43のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
  45. 蓄積された前記計測データが合格と判定された場合に合格を報知する合格報知手段をさらに備えることを特徴とする請求項41〜44のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
  46. 前記方位センサは、各一方向の磁気の大きさを検出する複数の磁気センサで構成され、
    前記オフセットデータ更新手段は、複数の前記磁気センサの感度比と前記感度比に相関する前記オフセットデータとを、前記蓄積手段によって蓄積されている複数の前記計測データに基づいて算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方位処理装置。
  47. 傾斜センサからのデータを入力して傾斜データを測定する傾斜データ測定ステップと、
    該格納した複数の傾斜データに基づいてオフセット値と前記傾斜センサの感度データとを算出する傾斜オフセット算出ステップと、
    すでに格納されているオフセット値を前記ステップにおいて算出されたオフセット値に更新する傾斜オフセット更新ステップと、
    を有することを特徴とする傾斜オフセットの補正方法。
  48. 前記傾斜データを格納すべきか否かを判断する傾斜データ格納判断ステップと、
    前記算出したオフセット値が有効であるか否かを判断する傾斜オフセット有効性判断ステップと、
    前記更新されたオフセット値および感度データに基づいて、前記傾斜データ測定ステップにおいて測定した傾斜データを補正する傾斜データ補正ステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項47に記載の傾斜オフセットの補正方法。
  49. 地磁気センサからのデータを入力して磁界データを測定する磁界データ測定ステップと、
    該格納した磁界データに基づいてオフセット値を算出する磁界オフセット算出ステップと、
    すでに格納されているオフセット値を前記ステップにおいて算出されたオフセット値に更新する磁界オフセット更新ステップと、をさらに有し、
    前記傾斜オフセット有効判断ステップにおいて、直前に行われた磁気センサのオフセットの有効性の判断結果を待って、傾斜オフセットの有効性の判断を行うことを特徴とする請求項48に記載の傾斜オフセットの補正方法。
  50. 地磁気センサからのデータを入力して磁界データを測定する磁界データ測定ステップと、
    該磁界データを格納すべきか否かを判断する磁界データ格納判断ステップと、
    該格納した磁界データに基づいてオフセット値を算出する磁界オフセット算出ステップと、
    該算出したオフセット値が有効であるか否かを判断する磁界オフセット有効判断ステップと、
    すでに格納されているオフセット値を前記ステップにおいて有効であると判断されたオフセット値に更新する磁界オフセット更新ステップと、
    傾斜センサからのデータを入力して傾斜データを測定する傾斜データ測定ステップと、
    該傾斜データを格納すべきか否かを判断する傾斜データ格納判断ステップと、
    該格納した複数の傾斜データに基づいてオフセット値と前記傾斜センサの感度データとを算出する傾斜オフセット算出ステップと、
    前記算出したオフセット値が有効であるか否かを判断する傾斜オフセット有効判断ステップと、
    すでに格納されているオフセット値を前記ステップにおいて有効であると判断されたオフセット値に更新する傾斜オフセット更新ステップと、
    前記磁界オフセット更新ステップにおいて更新されたオフセット値と前記傾斜オフセット更新ステップにおいて更新されたオフセット値とにより算出したオフセット値に基づいて方位を計測するステップと、
    を有することを特徴とする方位計測方法。
  51. 3軸の地磁気センサと、
    該3軸の地磁気センサの出力に基づいて、磁界データを生成する3次元磁界測定手段と、
    該3次元磁界測定手段から入力した磁界データを格納すべきか否か判断する磁界データ格納判別手段と、
    該格納した磁界データに基づいてオフセット値を算出する磁界オフセット計算手段と、
    該算出したオフセット値が有効であると判断する磁界オフセット有効性判別手段と、
    すでに格納されているオフセット値を前記有効であると判断されたオフセット値に更新して格納する磁界オフセット格納手段と、
    該更新されたオフセット値に基づいて前記3次元磁界測定手段において測定した磁界データを補正する磁界データ補正手段と、
    3軸の傾斜センサと、
    該3軸の傾斜センサの出力に基づいて、傾斜データを生成する3次元傾斜測定手段と、
    該3次元傾斜測定手段から入力した傾斜データを格納すべきか否かを判断する傾斜データ格納判別手段と、
    該格納した複数の傾斜データに基づいてオフセット値と前記傾斜センサの感度データとを算出する傾斜オフセット計算手段と、
    該算出したオフセット値が有効であると判断する傾斜オフセット有効性判別手段と、
    すでに格納されているオフセット値を前記有効であると判断されたオフセット値に更新して格納する傾斜オフセット格納手段と、
    該更新されたオフセット値および前記感度データに基づいて傾斜データを補正する傾斜データ補正手段と、
    を有することを特徴とする方位センサユニット。
  52. 前記傾斜オフセット有効性判別手段が、前記傾斜センサから算出される傾斜オフセット値と前記地磁気センサから算出された傾斜オフセット値とを比較判別して、傾斜オフセットの有効性を判別することを特徴とする請求項51に記載の方位センサユニット。
  53. 3軸の地磁気センサと、
    該3軸の地磁気センサの出力に基づいて、磁界データを生成する3次元磁界測定手段と、
    該3次元磁界測定手段から入力した磁界データを格納すべきか否か判断する磁界データ格納判別手段と、
    格納したデータに基づいてオフセット値を算出する磁界オフセット計算手段と、
    該算出したオフセット値が有効であると判断する磁界オフセット有効性判別手段と、
    すでに格納されているオフセット値を前記有効であると判断されたオフセット値に更新して格納する磁界オフセット格納手段と、
    3軸の傾斜センサと、
    該3軸の傾斜センサの出力に基づいて、傾斜データを生成する3次元傾斜測定手段と、
    該3次元傾斜測定手段から入力した傾斜データを格納すべきか否かを判断する傾斜データ格納判別手段と、
    該格納した複数の傾斜データに基づいてオフセット値と感度とを算出する傾斜オフセット計算手段と、
    該算出したオフセット値が有効であると判断する傾斜オフセット有効性判別手段と、
    すでに格納されているオフセット値を前記有効であると判断されたオフセット値に更新して格納する傾斜オフセット格納手段と、
    前記磁界オフセット更新手段において更新されたオフセット値と前記傾斜オフセット更新手段において更新されたオフセット値とにより算出したオフセット値に基づいて方位を計測する方位計測手段と、
    を有することを特徴とする方位センサユニット。
  54. 請求項51から53のいずれか一項に記載の方位センサユニットを備えることを特徴とする携帯電子機器。
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