JPWO2006008874A1 - アミノチアゾ−ル骨格を有するCdk4、6選択的阻害剤 - Google Patents

アミノチアゾ−ル骨格を有するCdk4、6選択的阻害剤 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般式[I]:[式中、Xは、O、S、NH、又はCH2であり、Y1、Y2、Y3、Y4、及びY5は、同一又は異なって、CH又はNであり、かつ、Y1、Y2、Y3、Y4、及びY5のうち少なくとも1個は、Nであり、Z1及びZ2は、同一又は異なって、CH又はNであり、nは、1ないし3のいずれかの整数であり、R1は、C3−C8シクロアルキル基、C6−C10アリール基、脂肪族複素環若しくは芳香族複素環、又は二環性脂肪族飽和炭化水素基であり、R2及びR3は、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、C3−C8シクロアルキル基、C6−C10アリール基、芳香族複素環などでありR4は、水素原子、低級アルキル基、C3−6シクロアルキル基などである]で示される化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル、及びこれを含むCdk4及び/又はCdk6選択的阻害剤又は抗がん剤に関する。

Description

本発明は医薬の分野で有用であり、さらに詳細には腫瘍細胞の増殖を阻害し、抗腫瘍効果を発揮する、アミノチアゾ−ル骨格を有する新規誘導体、及びそれを含むCdk4及び/又はCdk6選択的阻害剤に関する。
正常細胞の増殖は、細胞周期に従って進行する細胞分裂とその停止が秩序正しく起こるのに対
癌細胞の増殖は無秩序であることがその特徴とされていることから、細胞周期制御機構の異常が発癌又は癌の悪性化に直接関係すると推定されている。哺乳動物細胞の細胞周期は、サイクリン依存性キナ−ゼ(以下、「Cdk」という。)ファミリ−と呼ばれるセリン/スレオニンキナ−ゼによって制御されており、Cdkがその酵素活性を発現する為にはサイクリンと呼ばれる制御サブユニットと複合体を形成することが必要である。サイクリンもファミリ−を形成しており、それぞれのCdk分子は細胞周期特異的に発現する限定されたサイクリン分子と複合体を形成することで、特定の細胞周期の進行を制御していると考えられている。例えばDタイプサイクリンは、Cdk4あるいはCdk6と結合してG1期の進行を、サイクリンE−Cdk2はG1/S境界を、サイクリンA−Cdk2はS期の進行を、さらにサイクリンB−cdc2はG2/Mの進行をそれぞれ制御している。なお、DタイプサイクリンにはD1、D2、D3と3つのサブタイプが知られ、更に、Cdkの活性はサイクリンとの結合のみならず、Cdk分子のリン酸化/脱リン酸化、サイクリン分子の分解及びCdk阻害蛋白質との結合により制御されていると考えられている[アドバンス・キャンサ−・リサ−チ(Advance Cancer Res.)、第66巻、181−212頁(1995年);カレント・オピニオン・イン・セル・バイオロジ−(Current Opin.Cell Biol.)、第7巻、773−780頁、(1995年);ネイチャ−(Nature)、第374巻、131−134頁、(1995年)]。
哺乳動物細胞におけるCdk阻害蛋白質は、構造・性質の違いからCip/Kipファミリ−とINK4ファミリ−の2種に大別される。前者は幅広くサイクリン−Cdk複合体を阻害するのに対し、後者はCdk4、Cdk6と結合してこれらを特異的に阻害する。[ネイチャ−(Nature)、第366巻、704−707頁、(1993年);モレキュラ−・アンド・セルラ−・バイオロジ−(Mol.Cell.Biol.)、第15巻、2627−2681頁、(1995年);ジ−ンズ・アンド・デベロプメント(Genes Dev.)、第9巻、1149−1163頁(1995年)]
前者の代表例には例えばp21(Sdil/Cip1/Waf1)が挙げられ、このものは癌抑制遺伝子産物p53によりRNA転写が誘導される[ジ−ンズ・アンド・デベロプメント(Genes Dev.)、第9巻、935−944頁(1995年)]。
一方、例えばp16(INK4a/MTS1/CDK4I/CDKN2)は後者に属するCdk阻害蛋白質の1つである。p16遺伝子は、ヒト癌細胞において高頻度に異常の見られるヒト染色体9p21に存在し、実際、臨床においてp16遺伝子の欠失が多数報告されている。また、p16ノックアウトマウスにおける癌の発症頻度が高いことが報告されている[ネイチャ−・ジェネティクス(Nature Genet.)、第8巻、27−32頁、(1994年);トレインズ・イン・ジェネティクス(Trends Genet.)、第11巻、136−140頁、(1995年);セル(Cell)、第85巻、27−37頁、(1996年)]。
それぞれのCdkは細胞周期の特定の時期にある標的蛋白質をリン酸化することで細胞周期の進行を制御しているが、中でも網膜芽細胞腫(RB)蛋白質はもっとも重要な標的蛋白質の一つと考えられている。RB蛋白質はG1期からS期への進行の鍵を握る蛋白質で、G1後期からS初期にかけて急速にリン酸化を受ける。そのリン酸化は細胞周期の進行に伴ってサイクリンD−Cdk4/Cdk6複合体、次いでサイクリンE−Cdk2複合体が担っていると考えられている。RB蛋白質が高リン酸化体になるとそれまでG1前期に低リン酸化体RBと転写因子E2Fによって形成されていた複合体が解離する。その結果E2Fが転写活性体になると共にRB−E2F複合体によるプロモ−タ−活性の抑制が解除され、E2F依存的な転写が活性化される。現在のところ、E2Fとそれを抑制するRB蛋白質、さらにRB蛋白質の機能を抑制的に制御するCdk4/Cdk6、それらのキナ−ゼ活性を調節するCdk阻害蛋白質およびDタイプサイクリンからなるCdk−RB経路が、G1期からS期への進行を制御する重要な機構ととらえられている[セル(Cell)、第58巻、1097−1105頁、(1989年);セル(Cell)、第65巻、1053−1061頁、(1991年);オンコジ−ン(Oncogene)、第7巻、1067−1074頁、(1992年);カレント・オピニオン・イン・セル・バイオロジ−(Current Opin.Cell Biol.)、第8巻、805−814頁、(1996年);モレキュラ−・アンド・セルラ−・バイオロジ−(Mol.Cell.Biol.)、第18巻、753−761頁、(1998年)]。実際にE2Fの結合DNA配列は例えばS期に重要な多くの細胞増殖関連遺伝子の上流に存在しており、このうちの複数の遺伝子でE2F依存的にG1後期からS初期にかけて転写が活性化されることが報告されている[ジ・エンボ・ジャ−ナル(EMBO J.)、第9巻、2179−2184頁、(1990年);モレキュラ−・アンド・セルラ−・バイオロジ−(Mol.Cell.Biol.)、第13巻、1610−1618頁、(1993年)]。
Cdk−RB経路を構成するいずれかの因子の異常、例えば機能的p16の欠失やサイクリンD1高発現やCdk4高発現や機能的RB蛋白質の欠失などがヒトの癌において高頻度に検出されている[サイエンス(Science)、第254巻、1138−1146頁、(1991年);キャンサ−・リサ−チ(Cancer Res.)、第53巻、5535−5541頁、(1993年);カレント・オピニオン・イン・セル・バイオロジ−(Current Opin.Cell Biol.)、第8巻、805−814頁、(1996年)]。これらは、いずれもG1期からS期への進行を促進する方向への異常であり、この経路が癌化あるいは癌細胞の異常増殖において重要な役割を担っていることは明らかである。
本願出願人は、過去にCdk阻害作用を有する独創的な化合物の創製を行い、新規ビアリ−ルウレア誘導体(国際公開第01/07411号パンフレット)、新規ピラジノン誘導体(国際公開第02/002550号パンフレット)、及び新規キノキサリノン誘導体(国際公開第04/039809号パンフレット)について特許出願を行ってきた。
しかしながら、優れたCdk4及び/又はCdk6選択的阻害作用を有するアミノチアゾ−ル誘導体については、今まで報告されていない(国際公開第01/72745号パンフレット)。他のCdkに対して優れたCdk4及び/又はCdk6選択的阻害作用を有する化合物であれば、より安全域の高い抗がん剤になることが期待される。
また、Cdk4、6は、一般に細胞周期、細胞増殖の制御に関わる因子であることから、その選択的阻害剤は細胞周期、細胞増殖に異常を来たした疾病、それに限るものではないが、例えば関節炎、動脈硬化症、肺線維症、脳梗塞症の治療にも有益であることが期待される。
このような症例において、Cdk阻害を介した細胞周期、細胞増殖抑制が有効であることは以下のような技術的知見から期待される。
リュ−マチ関節炎においては患部滑膜組織の過増殖が知られており、この組織由来細胞の増殖はCdk阻害蛋白質p21,p16の発現量に相関があり、リュ−マチ関節炎のモデル動物の患部にp16を導入すると症状の改善が報告されている[ネイチャ−・メディシン(Nat.Med.)、第5巻、760−767頁、(1999年)]。
また動脈硬化症では、動脈壁内膜の平滑筋細胞の過増殖が重要であるが、バル−ンカテ−テルによる実験的プラ−クモデルでアンチセンスオリゴによるCdk発現の抑制、アデノウイルスベクタ−によるp21,p27の強制発現が血管内膜新生を抑制することが知られている[インタ−ナル・ジャ−ナル・オブ・モレキュラ−・メディシン(Int.J.Mol.Med.)、第2巻、81−89頁、(1998年)]。
肺線維症のモデルマウスにおいてアデノウイルスベクタ−による細胞周期阻害蛋白質p21の発現誘導が有効であることが報告されている[アメリカン・ジャ−ナル・フィジオロジ−・ラング・セル・モレキュラ−・フィジオロジ−(Am.J.Physiol.Lung.Cell Mol.Physiol)、第286巻、L727−L733頁、(2004年)]。
ラットの脳梗塞モデルにおいて、局所の虚血による神経細胞死に伴いサイクリンD1/Cdk4レベルが向上することが知られており、非選択的Cdk阻害剤であるフラボピリド−ルの投与により神経細胞死が抑制されることが報告されている[プロシ−ディングス・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス・ユ−・エス・エ−(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.)、第97巻、10254−10259頁、(2000年)]。
先の特許出願において開示されたアミノチアゾ−ル誘導体と比べて、構造的に相違し、かつ、優れたCdk4及び/又はCdk6選択的阻害作用を有する新規アミノチアゾ−ル誘導体を創製することが本発明の解決課題である。
本発明者等は、上記課題を解決すべく、アミノチアゾ−ル誘導体を広く合成し、一般式[I]で表される化合物が、優れたCdk4及び/又はCdk6選択的阻害作用を示すことを見いだして本発明を完成した。
即ち、本発明は、一般式[I]:
Figure 2006008874
[式中、
Xは、O、S、NH、又はCHであり、
、Y、Y、Y、及びYは、同一又は異なって、CH又はNであり、かつ、Y、Y、Y、Y、及びYのうち少なくとも1個は、Nであり、
及びZは、同一又は異なって、CH又はNであり、
nは、1ないし3のいずれかの整数であり、
は、C−Cシクロアルキル基、C−C10アリ−ル基、<置換基群α>から選択される脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基、又は<置換基群α>から選択される二環性脂肪族飽和炭化水素基(ここで、該シクロアルキル基、アリ−ル基、脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基、又は二環性脂肪族飽和炭化水素基は、下記1)ないし3):
1)低級アルキル基、
2)<置換基群β>から選択される置換基、及び
3)<置換基群β>から選択される置換基で置換される低級アルキル基
から選択される同一若しくは異なる置換基で1個若しくは2個以上置換されていてもよい。)であり、
及びRは、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、C−Cシクロアルキル基、C−C10アリ−ル基、<置換基群α>から選択される芳香族複素環基又は<置換基群β>から選択される置換基であり(ここで、該低級アルキル基、低級アルケニル基、シクロアルキル基、アリ−ル基、又は芳香族複素環基は、<置換基群β>から選択される置換基から選択される同一若しくは異なる置換基で1個若しくは2個以上置換されていてもよい。)であり、
は、水素原子、低級アルキル基、C3−6シクロアルキル基、<置換基群β>から選択される置換基、又は−W−Wであり〔ここで、
は、下記のいずれかから選択され、
Figure 2006008874
ここで、kは、0ないし5のいずれかの整数であり、k、k、k、及びkは、同一若しくは異なって、0ないし4のいずれかの整数であり、kは、0又は1の整数でありR’及びR’’は、同一若しくは異なって、水素原子又は低級アルキル基であり、
は、水素原子、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、<置換基群β>から選択される置換基、C−C10アリ−ル基、<置換基群γ>から選択される脂肪族複素環基、又は<置換基群γ>から選択される芳香族複素環基である(ここで、該低級アルキル基、シクロアルキル基、アリ−ル基、脂肪族複素環基、又は芳香族複素環基は、下記1)ないし6):
1)低級アルキル基、
2)C−Cシクロアルキル基、
3)<置換基群β>から選択される置換基、
4)<置換基群β>から選択される置換基で置換される低級アルキル基、
5)<置換基群δ>から選択される置換基、及び
6)<置換基群δ>から選択される置換基で置換される低級アルキル基
から選択される同一若しくは異なる置換基で1個若しくは2個以上置換されていてもよく、また、Wが低級アルキル基のとき、当該アルキル基中のいずれかの炭素原子がスピロヘテロ環を形成していてもよい。なお、Wが、
Figure 2006008874
であり、かつ、kが0であるとき、Wは、<置換基群β>から選択される置換基ではない。)〕;
<置換基群α>、<置換基群α>、<置換基群α>、<置換基群β>、<置換基群γ>、<置換基群γ>及び<置換基群δ>は、下記のように定義される。
<置換基群α>:
Figure 2006008874
<置換基群α>:
Figure 2006008874
<置換基群α>:
Figure 2006008874
<置換基群β>:
ハロゲン原子、OH、OR、CF、CN、NH、NHR、NR、NHCOR、NRCOR、NHCOR、NRCO、NHCONHR、NHSOR、CONH、CONHR、CONR、COR、COCF、COR、OCOR、OCOR、OCONR、SOR,SONH、SONHR、及びSONR(ここで、R、R及びRは、同一又は異なって、低級アルキル基である。)
<置換基群γ>:
Figure 2006008874
(ここで、脂肪族複素環基を構成する同一の炭素原子に結合する2個の水素原子が、一緒になってオキソ基を形成してもよい。)
<置換基群γ>:
Figure 2006008874
<置換基群δ>:
Figure 2006008874
]で示される化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル、に関する。
次に、本明細書に記載された記号及び用語について説明する。
上記式(I)中の「低級アルキル基」とは、炭素数1ないし6個の直鎖状又は分岐状のアルキル基をいい、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられ、中でも、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基が好ましく、特にR及び/又はRに関しては、メチル基が好ましい。
上記式(I)中の「低級アルケニル基」とは、炭素数2ないし6個の直鎖状又は分岐状のアルケニル基をいい、例えばビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、3−ブテニル基、1,3−ブタンジエニル基、2−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基等が挙げられる。
上記式(I)中の「C−Cシクロアルキル基」とは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基をいい、中でもシクロヘキシル基又はシクロペンチル基が好ましく、シクロヘキシル基が特に好ましい。また、上記式(I)中の「C−Cシクロアルキル基」とは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、又はシクロヘキシル基をいい、中でもシクロヘキシル基が好ましい。
上記式(I)中の「C−C10アリ−ル基」とは、例えばフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、好ましくは、フェニル基又は置換フェニル基である。
上記式(I)中の「脂肪族複素環基」とは、一般には、炭素原子以外に、窒素原子、酸素原子、及び硫黄原子から選ばれる少なくも1個の原子を含み、単環又は2環ないし3環からなる縮合環である、飽和若しくは不飽和脂肪族複素環基をいい、例えば、アゼチジル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリノ基、テトラヒドロフラニル基、イミダゾリジニル基、チオモルホリノ基、テトラヒドロキノリル基、テトラヒドロイソキノリル基等が挙げられる。但し、上記式(I)中の好ましい「脂肪族複素環基」は、下記の<置換基群α>又は<置換基群γ>に示される「脂肪族複素環基」である。
上記式(I)中の「芳香族複素環基」とは、一般には、窒素原子や酸素原子などの少なくとも1個のヘテロ原子を含む、芳香族性の複素環基を示し、例えば、5員ないし7員の単環式複素環基、及び、これに3員ないし8員の環が縮合した縮環式複素環基などであり、具体的には、チエニル基、ピロリル基、フリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、イソオキサゾリル基、イソキノリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、インドリル基、キノキサリニル基、キノルル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾフラニル基などが挙げられる。但し、上記式(I)中の好ましい「芳香族複素環基」は、下記の<置換基群α>、<置換基群α>、又は<置換基群γ>に示される「芳香族複素環基」である。
即ち、上記式(I)中の好ましい「脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基」(Rについて)の例示をすると下記であり、
Figure 2006008874
また、上記式(I)中の好ましい「芳香族複素環基」(R及びRについて)の例示をすると下記であり、
Figure 2006008874
さらに、上記式(I)中の好ましい「脂肪族複素環基」(Wについて)の例示をすると下記であり、
Figure 2006008874
上記式(I)中の好ましい「芳香族複素環基」(Wについて)の例示をすると下記である。
Figure 2006008874
上記式(I)中の「二環性脂肪族飽和炭化水素基」とは、2個又は2個以上の原子を共有する2つの環をもつ脂環式飽和炭化水素基をいい、上記式(I)中の「二環性脂肪族飽和炭化水素基」の例示をすると下記である。
Figure 2006008874
上記式(I)中の「ハロゲン原子」としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でも例えばフッ素原子、塩素原子、又は臭素原子が好ましく、塩素原子がさらに好ましい。
「Cdk」とは、Cdk2、Cdc2(=Cdk1)、Cdk4、Cdk5、Cdk6、Cdk7、Cdk9などのサイクリン依存性キナ−ゼを表す。ここで、Cdk2とは、サイクリン依存性キナ−ゼ2であり、Cdc2とは、セルディビジョンサイクル2であり、Cdk1とは、サイクリン依存性キナ−ゼ1であり、Cdk4とは、サイクリン依存性キナ−ゼ4であり、Cdk5とは、サイクリン依存性キナ−ゼ5であり、Cdk6とは、サイクリン依存性キナ−ゼ6であり、Cdk7とは、サイクリン依存性キナ−ゼ7であり、Cdk9とは、サイクリン依存性キナ−ゼ9である。
「Cdk阻害剤」とは、Cdk2、Cdc2、Cdk4、Cdk5、Cdk6、Cdk7、Cdk9などのサイクリン依存性キナ−ゼ阻害剤である。
「Cdk4及び/又はCdk6選択的阻害剤」とは、当該化合物がCdc2、Cdk5、Cdk7、Cdk9のいずれよりもCdk4及び/又はCdk6に対して選択的に阻害活性を示す化合物、又はそれを含む組成物をいう。
「その薬学的に許容される塩若しくはエステル」、及び「薬学的に許容できる担体又は希釈剤」の説明は後述する。
上記式(I)で示される化合物の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
Xは、O、S、NH、又はCHであり、好ましくは、O、S又はNHである。
、Y、Y、Y、及びYは、同一又は異なって、CH又はNであり、かつ、Y、Y、Y、Y、及びYのうち少なくとも1個は、Nであり、好ましくは、Yが、Nであり、Y、Y及びYがCHであり、Yが、CH又はNである。
及びZは、同一又は異なって、CH又はNであり、好ましくは、Z及びZは共にNである。
nは、1ないし3のいずれかの整数であり、好ましくは、1である。
は、C−Cシクロアルキル基、C−C10アリ−ル基、
Figure 2006008874
からなる群(以下、これを<置換基群α>という。)から選択される脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基、又は
Figure 2006008874
からなる群(以下、これを<置換基群α>という。)から選択される二環性脂肪族飽和炭化水素基(ここで、該シクロアルキル基、アリ−ル基、脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基、又は二環性脂肪族飽和炭化水素基は、下記1)ないし3):
1)低級アルキル基、
2)ハロゲン原子、OH、OR、CF、CN、NH、NHR、NR、NHCOR、NRCOR、NHCOR,NRCO、NHCONHR、NHSOR、CONH、CONHR、CONR、COR、COCF、COR、OCOR、OCOR、OCONR、SOR,SONH、SONHR、及びSONR(ここで、R、R及びRは、同一又は異なって、低級アルキル基である。)
からなる群(以下、これを<置換基群β>という。)から選択される置換基、及び
3)<置換基群β>から選択される置換基で置換される低級アルキル基
から選択される同一若しくは異なる置換基で1個若しくは2個以上置換されていてもよい。)である。
ここで、Rが、<置換基群α>から選択される脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基であるとき、Rは、隣接するXと、当該脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基中の結合可能な原子(炭素原子又は窒素原子)で結合する。当該脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基の炭素原子が、Xと結合するとき、当該環中の窒素原子は、適宜、NHを表す場合がある。<置換基群α>から選択される脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基の結合形態を例示すると次のようになるが、これらに限定されるものでない。
<置換基群α>の結合形態の例:
Figure 2006008874
また、<置換基群α>から選択される二環性脂肪族飽和炭化水素基の結合形態を例示すると次のようになるが、これらに限定されるものでない。
<置換基群α>の結合形態の例:
Figure 2006008874
は、好ましくは、C−Cシクロアルキル基、フェニル基、又は
Figure 2006008874
からなる群(以下、これを<置換基群α1A>という。)から選択される脂肪族複素環基である。
は、より好ましくは、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、又は2−クロロフェニル基である。
及びRは、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、C−Cシクロアルキル基、C−C10アリ−ル基、
Figure 2006008874
からなる群(以下、これを<置換基群α>という。)から選択される芳香族複素環基又は<置換基群β>から選択される置換基であり(ここで、該低級アルキル基、低級アルケニル基、シクロアルキル基、アリ−ル基、又は芳香族複素環基は、<置換基群β>から選択される置換基から選択される同一若しくは異なる置換基で1個若しくは2個以上置換されていてもよい。)である。
ここで、R及び/又はRが、同一又は異なって、<置換基群α>から選択される芳香族複素環基であるとき、R及び/又はRは、隣接する環と、当該芳香族複素環基中の結合可能な原子(炭素原子又は窒素原子)で結合する。当該芳香族複素環基の炭素原子が、当該隣接する環と結合するとき、当該芳香族複素環基中の窒素原子は、適宜、NHを表す場合がある。<置換基群α>から選択される芳香族複素環基の結合形態を例示すると次のようになるが、これらに限定されるものでない。
<置換基群α>の結合形態の例:
Figure 2006008874
及びRは、好ましくは、同一又は異なって、水素原子又はメチル基である(但し、R及びRは、少なくとも一方はメチル基である。)。R及びRのうち、いずれか一方が水素原子であり、かつ、もう一方がメチル基である場合、Cdk4及び/又はCdk6選択的阻害活性の点から特に好ましい。
は、水素原子、低級アルキル基、C3−6シクロアルキル基、<置換基群β>から選択される置換基、又は−W−Wであり〔ここで、
は、下記のいずれかから選択され、
Figure 2006008874
ここで、kは、0ないし5のいずれかの整数であり、k、k、k、及びkは、同一若しくは異なって、0ないし4のいずれかの整数であり、kは、0又は1の整数であり、R’及びR’’は、同一若しくは異なって、水素原子又は低級アルキル基であり、
は、水素原子、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、<置換基群β>から選択される置換基、C−C10アリ−ル基、
Figure 2006008874
からなる群(以下、これを<置換基群γ>という。)から選択される脂肪族複素環基、又は
Figure 2006008874
からなる群(以下、これを<置換基群γ>という。)から選択される芳香族複素環基である(ここで、該低級アルキル基、シクロアルキル基、アリ−ル基、脂肪族複素環基、又は芳香族複素環基は、下記1)ないし6):
1)低級アルキル基、
2)C−Cシクロアルキル基、
3)<置換基群β>から選択される置換基、
4)<置換基群β>から選択される置換基で置換される低級アルキル基、
5)
Figure 2006008874
からなる群(以下、これを<置換基群δ>という。)から選択される置換基、及び
6)<置換基群δ>から選択される置換基で置換される低級アルキル基
から選択される同一若しくは異なる置換基で1個若しくは2個以上置換されていてもよく、また、Wが低級アルキル基のとき、当該アルキル基中のいずれかの炭素原子がスピロヘテロ環を形成していてもよい。なお、Wが、
Figure 2006008874
であり、かつ、kが0であるとき、Wは、<置換基群β>から選択される置換基ではない。)〕である。
ここで、Rが、−W−Wであり、かつ、Wが、<置換基群γ>から選択される脂肪族複素環基、又は<置換基群γ>から選択される芳香族複素環基であるとき、Wは、隣接するWと、当該脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基中の結合可能な原子(炭素原子又は窒素原子)で結合する。当該脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基の炭素原子が、隣接するWと結合するとき、当該環中の当該窒素原子は、適宜、NHを表す場合がある。また、上記<置換基群δ>についても同様に考えるものとする。<置換基群γ>から選択される脂肪族複素環基の結合形態を例示すると次のようになるが、これらに限定されるものでない。
<置換基群γ>の結合形態の例:
Figure 2006008874
また、<置換基群γ>から選択される芳香族複素環基の結合形態を例示すると次のようになるが、これらに限定されるものでない。
<置換基群γ>の結合形態の例:
Figure 2006008874
さらに、<置換基群δ>から選択される置換基の結合形態を例示すると次のようになるが、これらに限定されるものでない。
<置換基群δ>の結合形態の例:
Figure 2006008874
の置換位置は、好ましくは、4位、5位、又は6位であり、さらに好ましくは、4位又は5位である。
は、好ましくは、水素原子であるか、或いは、
ハロゲン原子、OH、CF、NH、NHR、NR、NHCOR、CONHR、CONR、COR、及びCOR(ここで、R、R及びRは、同一又は異なって、低級アルキル基である。)からなる群(以下、これを<置換基群β>という。)から選択される置換基、又は−W−W〔ここで、
は、下記のいずれかから選択され、
Figure 2006008874
ここで、kは、0又は1であり、kは、1であり、kは、0、1又は2であり、R’及びR’’は、同一若しくは異なって、水素原子又はメチル基であり、
は、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、<置換基群β>から選択される置換基、
Figure 2006008874
(ここで、脂肪族複素環基を構成する同一の炭素原子に結合する2個の水素原子が、一緒になってオキソ基を形成してもよい。)からなる群(以下、これを<置換基群γ1A>という。)から選択される脂肪族複素環基、又は
Figure 2006008874
からなる群(以下、これを<置換基群γ2A>という。)から選択される芳香族複素環基である〕である。
は、より好ましくは、4位、5位、又は6位で置換した、−W−W(ここで、Wが、
Figure 2006008874
であり、kが、0又は1であり、Wが、4−メチル−1−ピペラジニル基、4−アセチル−1−ピペラジニル基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル基、3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル基、3−ジメチルアミノ−1−ピロリジニル基、2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル基、(2−ヒドロキシエチル)メチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、又はヒドロキシエチルアミノ基)である。
<置換基群α>は、好ましくは、
Figure 2006008874
さらに好ましくは、
Figure 2006008874
である。
<置換基群α>は、好ましくは、
Figure 2006008874
である。
<置換基群β>は、好ましくは、
ハロゲン原子、OH、CF、NH、NHR、NR、NHCOR、CONHR、CONR、COR、及びCOR(ここで、R、R及びRは、同一又は異なって、低級アルキル基である。)であり、さらに好ましくは、OH又はNRであり、とりわけ好ましくは、OH又はN(CHである。
<置換基群γ>は、好ましくは、
Figure 2006008874
(ここで、脂肪族複素環基を構成する同一の炭素原子に結合する2個の水素原子が、一緒になってオキソ基を形成してもよい。)であり、さらに好ましくは、ピロリジニル基、ピペラジニル基である。
<置換基群γ>は、好ましくは、
Figure 2006008874
である。
<置換基群δ>は、好ましくは、
Figure 2006008874
である。
X−Rとして、好ましいものを列挙すれば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘキシルチオ基、シクロヘキシルアミノ基、2−クロロフェニルオキシ基、2−クロロフェニルチオ基であり、より好ましくは、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘキシルアミノ基、2−クロロフェニルチオ基である。
として、好ましいものを列挙すれば、(4−メチル−1−ピペラジニル)メチル基、(4−アセチル−1−ピペラジニル)メチル基、(エチルアミノ)メチル基、(イソプロピルアミノ)メチル基、(3−ジメチルアミノ−1−ピロリジニル)メチル基、(1−ピロリジニル)メチル基、(2−ヒドロキシエチルアミノ)メチル基、(3−ジメチルアミノ−1−ピロリジニル)メチル基、(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル)メチル基、(1−ピロリジニル)メチル基、(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)メチル基、(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル)メチル基、(2−ヒドロキシエチル)メチルアミノ]メチル基、(イソプロピルアミノ)メチル基(エチルアミノ)メチル基であり、さらに好ましくは、(4−メチルピペラジニル)メチル基、(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)メチル基、(エチルアミノ)メチル基である。
一般式[I]で示される化合物のうち、好ましいものは、5−[2−(シクロヘキシルオキシ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(4−メチル−1−ピペラジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例1)、5−[2−(シクロヘキシルオキシ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(3−ジメチルアミノ−1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例13)、5−[2−(シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(エチルアミノ)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例52)、5−[2−(シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(4−メチル−1−ピペラジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例55)、5−[2−(シクロヘキシルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例93)、5−[2−(シクロヘキシルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(3−ジメチルアミノ−1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例94)、5−[2−(シクロヘキシルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(イソプロピルアミノ)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例96)、5−[2−(シクロヘキシルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例99)、5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(エチルアミノ)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例105)、5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(イソプロピルアミノ)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例106)、5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(4−メチル−1−ピペラジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例109)、(2S)−5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例110)、5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例113)、5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−[(2−ヒドロキシエチル)メチルアミノ]メチル−2−ピラジニル}アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例114)、(3R)−5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例118)、5−[2−(シクロヘキシルオキシ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(4−アセチル−1−ピペラジニル)メチル−2−ピリジル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例125)、又は(2S)−5−[2−(シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル)メチル−2−ピリジル]アミノ−1,3−チアゾ−ル(実施例137)である。
次に、本願発明の好ましい形態は、次のように表現することができる。
(1)Yが、Nであり、Y、Y及びYがCHであり、Yが、CH又はNであり、かつ、Z及びZが、Nである、上記一般式(I)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル; 又は
(2)Xが、O、S又はNHであり、かつ、Rが、C−Cシクロアルキル基、フェニル基、又は<置換基群α>から選択される脂肪族複素環基である(ここで、<置換基群α>は、
Figure 2006008874
である。)、上記(1)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル; 又は
(3)R及びRが、同一又は異なって、水素原子又はメチル基である(但し、R及びRは、少なくとも一方はメチル基である。)、上記(2)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル; 又は
(4)Rの置換位置が、4位、5位、又は6位であり、かつ、nが1である、上記(3)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル; 又は
(5)<置換基群β>が、
ハロゲン原子、OH、CF、NH、NHR、NR、NHCOR、CONHR、CONR、COR、及びCOR(ここで、R、R及びRは、同一又は異なって、低級アルキル基である。)である、上記(4)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル; 又は
(6)<置換基群γ>が、
Figure 2006008874
(ここで、脂肪族複素環基を構成する同一の炭素原子に結合する2個の水素原子が、一緒になってオキソ基を形成してもよい。)であり、
<置換基群γ>が、
Figure 2006008874
である、上記(5)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル; 又は
(7) Rが、水素原子、<置換基群β>から選択される置換基、又は−W−Wであり〔ここで、
は、下記のいずれかから選択され、
Figure 2006008874
ここで、kは、0又は1であり、kは、1であり、kは、0、1又は2であり、R’及びR’’は、同一若しくは異なって、水素原子又はメチル基であり、
は、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、<置換基群β>から選択される置換基、<置換基群γ>から選択される脂肪族複素環基、又は<置換基群γ>から選択される芳香族複素環基である、上記(6)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル; 又は
(8) Xが、O、S又はNHであり、
が、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、又は2−クロロフェニル基であり、
及びRのうち、一方が水素原子であり、かつ、もう一方がメチル基であり、
が、4位、5位、又は6位で置換した、−W−Wであり(ここで、Wが、
Figure 2006008874
であり、kが、0又は1であり、Wが、4−メチル−1−ピペラジニル基、4−アセチル−1−ピペラジニル基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル基、3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル基、3−ジメチルアミノ−1−ピロリジニル基、2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル基、(2−ヒドロキシエチル)メチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、又はヒドロキシエチルアミノ基である、上記(1)の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル。
次に、一般式(I)の化合物の製造方法について以下説明する。
一般式(I):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、X、YないしY、Z及びZ、n、RないしR、R、R、R、<置換基群α>、<置換基群α>、<置換基群α>、<置換基群β>、<置換基群γ>、<置換基群γ>及び<置換基群δ>は、上記と同義である。)の製造方法を説明する。
上記式(I)で示される化合物は、下記式(II)又は(III):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、X、YないしY、Z及びZ、n、RないしR、R、R、R、<置換基群α>、<置換基群α>、<置換基群α>、<置換基群β>、<置換基群γ>、<置換基群γ>及び<置換基群δ>は、上記と同義であり、PGは保護基を表す。)における保護基PGを除去することにより得ることができる。ここで、PGは、例えば、4−メトキシベンジル基、2,4−ジメトキシベンジル基、ベンジル基、t−ブチル基、メトキシメチル基、2−(トリメチルシリルエトキシ)メチル基、アセチル基、ベンゾイル基、メタンスルホニル基などであり、好ましくは、2−(トリメチルシリルエトキシ)メチル基、メトキシメチル基などである。保護基の除去は、その種類及び化合物の安定性により異なるが、文献記載の方法[プロテクティブ・グル−プス・イン・オ−ガニック・シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis),T.W.グリ−ン(T.W.Greene)著、John Wiley & Sons社(1981)年参照]又はそれに準ずる方法に従って、例えば酸を用いる加溶媒分解により行うことができる。
次に、上記式(II)又は式(III)で示される化合物の製造法を示す。上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、XがO又はSであり、かつ、Rが、C−Cシクロアルキル基を含むアルキル基である。)は、下記式(II)又は(V):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、YないしY、Z及びZ、n、RないしR、R、R、R、<置換基群α>、<置換基群β>、<置換基群γ>、<置換基群γ>及び<置換基群δ>は、上記と同義であり、PGは保護基を表す。)から、対応するアルコ−ル体(X=O)又はチオ−ル体(X=S)との置換反応により得ることができる。例えば、上記式(II)又は式(III)で示される当該化合物は、上記式(IV)又は(V)で示される化合物を、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド,1,4−ジオキサン等の溶媒中、好ましくはテトラヒドロフラン中、ナトリウムアルコシド又はナトリウムチオラ−トと反応させることにより合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、0度から室温までの温度である。また、反応は、通常、1〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
また、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Xが、O又はSであり、かつ、Rが、C−C10アリ−ル基、又は芳香族複素環基である。)は、上記式(IV)又は(V)で示される化合物と、対応するフェノ−ル体(X=O)又はチオフェノ−ル体(X=S)との置換反応により合成することができる。例えば、上記式(II)又は(III)で示される当該化合物は、式(IV)又は(V)で示される化合物を、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド等の溶媒中、好ましくはジメチルホルムアミド中、炭酸カリウム等の塩基存在下、フェノ−ル体(X=O)又はチオフェノ−ル体(X=S)と反応させることにより、合成することができる。この場合において、反応温度は使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、80度から溶媒の沸点までの温度であり、好ましくは80度である。また、反応は、通常、1〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
また、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、XがNHであり、かつ、Rが、C−Cシクロアルキル基を含むアルキル基である。)は、上記式(IV)又は(V)で示される化合物と、対応するアミン体(X=N)との置換反応により得ることができる。例えば、上記式(II)又は(III)で示される当該化合物は、上記式(IV)又は(V)で示される化合物を、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド,1,4−ジオキサン、ジメチルスルホキシド等の溶媒中、好ましくはジメチルスルホキシド中、アミン体(X=N)と反応させることにより合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、80度から溶媒の沸点である。また、反応は、通常、1〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
さらに、上記式(II)又は(III)で示される化合物は、下記式(IV−I)又は(V−I):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、YないしY、Z及びZ、n、RないしR、R、R、R、<置換基群α>、<置換基群β>、<置換基群γ>、<置換基群γ>及び<置換基群δ>は、上記と同義であり、PGは保護基を表す。)を用いても上記と同じ条件により同様に合成することができる。
次に、上記式(IV)又は(V)で示される化合物の製造法を示す。
上記式(IV)又は(V)で示される化合物は、下記式(VI)又は(VII):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、YないしY、Z及びZ、n、RないしR、R、R、R、<置換基群α>、<置換基群β>、<置換基群γ>、<置換基群γ>及び<置換基群δ>は、上記と同義であり、PGは保護基を表す。)を、塩化メチレン、クロロホルム等の溶媒中、m−クロロ過安息香酸(mCPBA)により酸化することで合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、0度から室温であり、好ましくは0度である。また、反応は、通常、1〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
また、上記式(IV−I)又は(V−I)示される化合物は、上記式(VI)又は(VII)で示される化合物を、メタノ−ル、エタノ−ル、THF,1,4−ジオキサン等の溶媒中、過酸化水素水及びタングステン(VI)酸ナトリウム二水和物により酸化することで合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、0度から室温であり、好ましくは室温である。また、反応は、通常、12〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
次に、上記式(VI)又は(VII)で示される化合物の製造法を示す。
上記式(VI)又は(VII)で示される化合物は、下記式(VIII):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、YないしY、Z及びZ、n、RないしR、R、R、R、<置換基群α>、<置換基群β>、<置換基群γ>、<置換基群γ>及び<置換基群δ>は、上記と同義である。)を、塩化メチレン、クロロホルム、THF,1,4−ジオキサン、DMF等の溶媒中、クロロメチルメチルエ−テル、クロロメチル2−トリメチルシリルエチルエ−テル、塩化アセチル、又は塩化メタンスルホニル等とトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ナトリウムヒドリド等の塩基を用いて合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、0度から室温である。また、反応は、通常、1〜12時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。ここで、塩基としてジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基を用いた場合、式(VI)の化合物の生成が式(VII)の化合物に対して優先的に起こり、ナトリウムヒドリド等の無機塩基を用いた場合、式(VI)の化合物と式(VII)の化合物がほぼ等量ずつ生成する。
次に、上記式(VIII)で示される化合物の製造法を示す。
上記式(VIII)で示される化合物は、下記式(IX)及び(X):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、YないしY、Z及びZ、n、RないしR、R、R、R、<置換基群α>、<置換基群β>、<置換基群γ>、<置換基群γ>及び<置換基群δ>は、上記と同義である。)を、エタノ−ル、メタノ−ル、THF、1,4−ジオキサン等の有機溶媒と水との混合溶媒中、p−トルエンスルホン酸等の酸を用いて合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、80度〜溶媒の沸点であり、好ましくは90度である。また、反応は、通常、12〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
次に、上記式(IX)で示される化合物の製造法を示す。
上記式(IX)で示される化合物は、下記式(XI):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、Z及びZ、R及びR、並びにR、R、R、<置換基群α>、<置換基群β>は、上記と同義である。)を、エタノ−ル中、N−ブロモコハク酸イミドと反応させて合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、0度から室温であり、好ましくは0度である。また、反応は、通常、1〜12時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
次に、上記式(IX)で示される化合物の製造法を示す。
上記式(XI)で示される化合物は、下記式(XII):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、Z及びZ、R及びR、並びにR、R、R、<置換基群α>、<置換基群β>は、上記と同義である。)を、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等の溶媒中、好ましくはTHF中、トリス(2−エトキシビニル)ホウ素と酢酸パラジウム、トリフェニルホスフィン、水酸化ナトリウム水溶液等の塩基と反応させて合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、室温〜溶媒の沸点であり、好ましくは室温である。また、反応は、通常、1−24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
次に、上記式(XII)で示される化合物の製造法を示す。
上記式(XII)で示される化合物(ここで、RがHではなく、RがHであり、かつ、Z及びZがNである。)は、下記式(XIII):
Figure 2006008874
で示される化合物を、THF、1,4−ジオキサン、エ−テル、1,2−ジメトキシエタン等の溶媒中、対応する有機金属反応剤(これは、RMであり、ここで、M=Li又はMgXであり、Xはハロゲンを示す。)と反応させた後、得られた化合物を2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−キノンで処理することにより合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、−78度から室温であり、好ましくは0度である。また、反応は、通常、1−12時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
ここで、上記式(XIII)で示される化合物は、市販により入手することができる。
また、上記式(XII)で示される化合物(ここで、Z及びZがNであり、R及びR、並びに<置換基群α>、<置換基群β>は、上記と同義である。)は、下記式(XIV):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、R及びR、並びにR、R、R、<置換基群α>、<置換基群β>は、上記と同義である。)を、オキシ塩化リンと反応させることで合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、室温からオキシ塩化リンの沸点であり、好ましくは沸点である。また、反応は、通常、1−12時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
次に、上記式(XIV)で示される化合物の製造法を示す。
上記式(XIV)で示される化合物は、エタノ−ル、メタノ−ル等の溶媒中、下記式(XV)で示される化合物及び(XVI)で示される化合物から、
Figure 2006008874
水酸化ナトリウム水溶液等の塩基を用いて、合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、室温〜溶媒の沸点であり、好ましくは沸点である。また、反応は、通常、12−24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
ここで、上記式(XV)で示される化合物は、市販により入手することができるβ−ケトエステルか、或いは、市販のエステルによるクライゼン反応等を用いることで合成することができる[アドバンスド・オ−ガニック・ケミストリ−第4版(Advanced Organic Chemistry Fourth Edition)、J.マ−チ(Jerry March)著、WILEY.INTERSCIENCE,1283ペ−ジ参照]。また、上記式(XVI)で示される化合物は、市販のチオウレア及びヨウ化メチルを用いることで合成することができる(J.Chem.Soc.,1937,1699.)。
次に、上記式(X)で示される化合物の製造法を示す。
上記式(X)で示される化合物は、下記式(XVII):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、YないしY、n、R、<置換基群β>、<置換基群γ>、<置換基群γ>及び<置換基群δ>は、上記と同義であり、Bzは、ベンゾイル基である。)を、メタノ−ル、エタノ−ル、THF、1,4−ジオキサン等の溶媒中、水酸化ナトリウム水溶液あるいは炭酸カリウム水溶液等の塩基と反応させて、合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、室温から溶媒の沸点である。また、反応は、通常、1〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
次に、上記式(XVII)で示される化合物の製造法を示す。
上記式(XVII)で示される化合物は、下記式(XVIII):
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、YないしY、n、R、<置換基群β>、<置換基群γ>、<置換基群γ>及び<置換基群δ>は、上記と同義である。)を、THF、1,4−ジオキサン等の溶媒中、ベンゾイルイソチオシアナ−トと反応させて、合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、0度から室温であり、好ましくは室温である。また、反応は、通常、1〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
また、上記式(XVIII)で示される化合物は、市販により入手することができるか、或いは、市販の対応するカルボン酸のクルチウス転位(J.Am.Chem.Soc.,1972,6203.)及び対応するハロゲンのアンモニア或いはアンモニア等価体との置換反応(Tetrahedron Lett.,1997,38,6367.)若しくは対応するニトロ基の還元反応等を用いることで合成することができる。
の導入あるいは変換は、上述の合成中間体のいずれかの段階で行うことができる。以下に、上記式(II)又は(III)で示される化合物におけるRの導入あるいは変換の例について説明する。なお、当業者は、市販で入手できる公知化合物から、適宜、公知の方法、及び/又は、下記の例示する方法若しくはこれに準ずる方法を用いることで、Rの導入あるいは変換を行うことができる。
上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがアルコキシカルボニル基である。)は、対応する上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rが臭素原子である。)から、合成することができる。例えば、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rが臭素原子である。)を、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒にメタノ−ル、エタノ−ル等のアルコ−ル類を加えた混合溶媒中で、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン等の配位子と酢酸パラジウム(II)等のパラジウム触媒と炭酸水素ナトリウム、トリエチルアミン等の塩基存在下、一酸化炭素と反応させることにより、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがアルコキシカルボニル基である。)を合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、50度から反応に用いる溶媒の沸点である。また、反応は、通常、1〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
また、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがヒドロキシカルボニル基である。)は、対応する上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがアルコキシカルボニル基である。)の加水分解反応により合成することができる。例えば、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがアルコキシカルボニル基である。)を、メタノ−ル、エタノ−ル、テトラヒドロフラン等の溶媒中、水酸化ナトリウム水溶液等を塩基として用いて、上記(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがヒドロキシカルボニル基である。)を合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、室温から溶媒の沸点である。また、反応は、通常、1時間〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
また、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがヒドロキシメチル基である。)は、対応する上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがヒドロキシカルボニル基である。)の還元反応により合成することができる。例えば、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがヒドロキシカルボニル基である。)を、テトラヒドロフラン等の溶媒中、N,N’−カルボニルジイミダゾ−ルと室温で12〜24時間反応させた後、テトラヒドロホウ酸ナトリム等の還元剤と反応することにより、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがヒドロキシメチル基である。)を合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、0度から室温である。また、反応は、通常、10分〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
また、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがメタンスルホニルオキシメチル基である。)は、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがヒドロキシメチル基である。)を、クロロホルム、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジエチルエ−テル、酢酸エチル等の溶媒中、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基存在下、塩化メタンスルホニルと反応させることにより得ることができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、0度から室温である。また、反応は、通常、1〜2時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
更に、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rが(ジアルキル)アミノメチル基又は(モノアルキル)アミノメチル基である。)は、上記式(II)又は(III)で示される化合物(ここで、Rがメタンスルホニルオキシメチル基である。)を、クロロホルム、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒中、炭酸カリウム等の無機塩基存在下、ピペリジン、モルホリン、N−メチルピペラジン、ジエチルアミン等のジアルキルアミン又はメチルアミン、イソプロピルアミン等の(モノアルキル)アミンと反応させることにより、合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、室温から反応に用いる溶媒の沸点である。また、反応は、通常、1〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
上記式(II)あるいは(III)で示される化合物(ここで、Rがジアルキルアミノ基である)は、対応する上記式(II)あるいは(III)で示される化合物(ここで、Rが臭素原子である。)から、合成することができる。例えば、上記式(II)あるいは(III)で示される化合物(ここで、Rがジアルキルアミノ基である。)は、上記式(II)あるいは(III)で示される化合物(ここで、Rが臭素原子である。)を、トルエン、1、4−ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド等の溶媒中、好ましくはトルエン中、酢酸パラジウム等のパラジウム触媒と(R)−(+)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル等のホスフィン配位子とナトリウムt−ブトキシド、炭酸セシウム等の塩基存在下、N−メチルピペラジン、N−Bocピペラジン等のジアルキルアミンと反応することにより、合成することができる。この場合において、反応温度は、使用される原料化合物あるいは反応溶媒に応じて当業者が適宜選択することができるが、通常、室温から反応に用いる溶媒の沸点であり、好ましくは60度〜120度である。また、反応は、通常、1〜24時間で完結するが、反応時間は適宜増減することができる。
次に、一般式(I)の化合物のCdk阻害作用について以下説明する。
Cdk4阻害作用
(1)サイクリンD2−Cdk4の精製
まず、Cdk4およびその活性化因子サイクリンD2とグルタチオンSトランスフェラ−ゼ融合体のcDNAをバキュロウイルス発現ベクタ−に組み込み、組み換えバキュロウイルスを作製した。それを昆虫細胞Sf9に共感染させてサイクリンD2とグルタチオンSトランスフェラ−ゼ融合体−Cdk4活性複合体として高発現させた。その細胞を回収して可溶化した後、活性複合体をグルタチオンセファロ−スに吸着させ、サイクリンD2−Cdk4複合体をプレシジョンプロテア−ゼにて回収し、HPLCカラムクロマトグラフィ−で精製した[ジ・エンボ・ジャ−ナル(EMBO J.)、第15巻、7060−7069頁、(1996年)]。
(2)サイクリンD2−Cdk4の活性測定
サイクリンD2−Cdk4の活性測定において、基質はRBタンパク質のアミノ酸775番から787番に相当する合成ペプチド(Arg−Pro−Pro−Thr−Leu−Ser−Pro−Ile−Pro−His−Ile−Pro−Arg)を用いた[ジ・エンボ・ジャ−ナル(EMBO J.)、第15巻、7060−7069頁、(1996年)]。
反応は北川等の方法[オンコジ−ン(Oncogene)、第7巻、1067−1074頁、(1992年)]を一部改変して行った。反応液量は21.1μLで、反応バッファ−(Rバッファ−)の組成は20mMトリス−塩酸バッファ−(pH7.4)/10mM塩化マグネシウム/4.5mM2−メルカプトエタノ−ル/1mMエチレングリコ−ルビス(β−アミノエチルエ−テル)−N,N,N’,N’−テトラアセチックアシッド(EGTA)で、そこに精製したサイクリンD2−Cdk4と100μMの基質ペプチドと50μMの非標識アデノシン三リン酸(ATP)および1μCiの[γ−33P]標識ATP(2000−4000Ci/mmole)を添加して、30℃で45分間反応させた。その後、10μLの350mMリン酸バッファ−を反応系に添加して反応を停止させた。基質ペプチドをP81ペ−パ−フィルタ−96ウエルプレ−トに吸着させた後、75mMリン酸バッファ−で数回洗浄し、その放射活性を液体シンチレ−ションカウンタ−で測定した。[γ−33P]標識ATPは第一化学薬品社から購入した。
被検化合物の反応系への添加は、まず化合物のジメチルスルホキシド(DMSO)希釈系列を調製し、それを1.1μL加えることで行った。反応系へDMSOを1.1μL加えたものを対照とした。
本発明に係る化合物の代表化合物を選択し、この化合物のサイクリンD2−Cdk4活性に対するIC50値を求めた。その結果を下記の表1に示す。
表1の結果から本発明に係る化合物が強いサイクリンD2−Cdk4阻害活性を有することは明らかである。
Cdk6阻害作用
(1)サイクリンD2−Cdk6の精製
サイクリンD2−Cdk4と同様に、Cdk6及びその活性化因子サイクリンD2とグルタチオンSトランスフェラ−ゼ融合体のcDNAをバキュロウイルス発現ベクタ−に組み込み、組み換えバキュロウイルスを作製した。それらを昆虫細胞Sf9に共感染させてサイクリンD2とグルタチオンSトランスフェラ−ゼ融合体−Cdk6活性複合体として高発現させた。その細胞を回収して可溶化した後、活性複合体をグルタチオンセファロ−スに吸着させ、サイクリンD2−Cdk6複合体をプレシジョンプロテア−ゼにて回収し、HPLCカラムクロマトグラフィ−で精製した。
(2)サイクリンD2−Cdk6の活性測定
サイクリンD2−Cdk6の活性測定において、基質は合成ペプチド(Arg−Pro−Pro−Thr−Leu−Ser−Pro−Ile−Pro−His−Ile−Pro−Arg)を用いた。
反応は北川等の方法[オンコジ−ン(Oncogene)、第7巻、1067−1074頁、(1992年)]を一部改変して行った。反応液量は21.1μLで、Rバッファ−に精製したサイクリンD2−Cdk6と100μMの基質ペプチドと50μMの非標識ATP及び1μCiの[γ−33P]標識ATP(2000−4000Ci/mmole)を添加して30℃で40分間反応させた。その後、10μLの350mMリン酸バッファ−を反応系に添加して反応を停止させた。基質ペプチドをP81ペ−パ−フィルタ−96ウエルプレ−トに吸着させた後、75mMリン酸バッファ−で洗浄し、その放射活性を液体シンチレ−ションカウンタ−で測定した。
本発明に係る化合物の反応系への添加は、まず化合物のDMSO希釈系列を調製し、それを1.1μL加えることで行った。反応系へDMSOを1.1μL加えたものを対照とした。
本発明に係る化合物の代表化合物を選択し、この化合物のサイクリンD2−Cdk6活性に対するIC50値を求めた。その結果を下記の表1に示す。
表1の結果から本発明に係る化合物が強いサイクリンD2−Cdk6阻害活性を有することは明らかである。
Cdk2阻害作用
(1)サイクリンA−Cdk2の精製
サイクリンD2−Cdk4と同様に、Cdk2及びその活性化因子サイクリンAとグルタチオンSトランスフェラ−ゼ融合体のcDNAをバキュロウイルス発現ベクタ−に組み込み、組み換えバキュロウイルスを作製した。それらを昆虫細胞Sf9に共感染させてサイクリンAとグルタチオンSトランスフェラ−ゼ融合体−Cdk2活性複合体として高発現させた。その細胞を回収して可溶化した後、活性複合体をグルタチオンセファロ−スに吸着させ、サイクリンA−Cdk2複合体をプレシジョンプロテア−ゼにて回収し、HPLCカラムクロマトグラフィ−で精製した。
(2)サイクリンA−Cdk2の活性測定
サイクリンA−Cdk2の活性測定において、基質は合成ペプチド(Ala−Lys−Ala−Lys−Lys−Thr−Pro−Lys−Lys−Ala−Lys−Lys)を用いた。
反応は北川等の方法[オンコジ−ン(Oncogene)、第7巻、1067−1074頁、(1992年)]を一部改変して行った。反応液量は21.1μLで、Rバッファ−に精製したサイクリンA−Cdk2と0.01mg/mLの基質ペプチドと50μMの非標識ATP及び1μCiの[γ−33P]標識ATP(2000−4000Ci/mmole)を添加して30℃で30分間反応させた。その後、10μLの350mMリン酸バッファ−を反応系に添加して反応を停止させた。基質ペプチドをP81ペ−パ−フィルタ−96ウエルプレ−トに吸着させた後、75mMリン酸バッファ−で洗浄し、その放射活性を液体シンチレ−ションカウンタ−で測定した。
本発明に係る化合物の反応系への添加は、まず化合物のDMSO希釈系列を調製し、それを1.1μL加えることで行った。反応系へDMSOを1.1μL加えたものを対照とした。
本発明に係る化合物の代表化合物を選択し、この化合物のサイクリンA−Cdk2活性に対するIC50値を求めた。その結果を下記の表1に示す。
Cdk1阻害作用
(1)サイクリンB−Cdk1の精製
Cdk1とグルタチオンSトランスフェラ−ゼ融合体及びその活性化因子サイクリンBのcDNAをバキュロウイルス発現ベクタ−に組み込み、組み換えバキュロウイルスを作製した。それらを昆虫細胞Sf9に共感染させてサイクリンB−Cdk1とグルタチオンSトランスフェラ−ゼ融合体の活性複合体として高発現させた。その細胞を回収して可溶化した後、活性複合体をグルタチオンセファロ−スに吸着させ、サイクリンB−Cdk1活性複合体をプレシジョンプロテア−ゼにて回収したのち、HPLCカラムクロマトグラフィ−で精製した。
(2)サイクリンB−Cdk1の活性測定
サイクリンB−Cdk1の活性測定において、基質は合成ペプチド(Ala−Lys−Ala−Lys−Lys−Thr−Pro−Lys−Lys−Ala−Lys−Lys)を用いた。
反応は北川等の方法[オンコジ−ン(Oncogene)、第7巻、1067−1074頁、(1992年)]を一部改変して行った。反応液量は21.1μLで、Rバッファ−に精製したサイクリンB−Cdk1と100μMの基質ペプチドと50μMの非標識ATP及び1μCiの[γ−33P]標識ATP(2000−4000Ci/mmole)を添加して30℃で30分間反応させた。その後、10μLの350mMリン酸バッファ−を反応系に添加して反応を停止させた。基質ペプチドをP81ペ−パ−フィルタ−96ウエルプレ−トに吸着させた後、75mMリン酸バッファ−で洗浄し、その放射活性を液体シンチレ−ションカウンタ−で測定した。
本発明に係る化合物の反応系への添加は、まず化合物のDMSO希釈系列を調製し、それを1.1μL加えることで行った。反応系へDMSOを1.1μL加えたものを対照とした。
本発明に係る化合物の代表化合物を選択し、この化合物のサイクリンB−Cdk1活性に対するIC50値を求めた。その結果を下記の表1に示す。
Cdk5阻害作用
(1)p35−Cdk5の活性測定
p35−Cdk5の活性測定において、ヒト由来レコンビナントp35−Cdk5活性複合体は昆虫細胞に発現し精製したものをパンベラ社より購入して用いた。基質は合成ペプチド(Ala−Lys−Ala−Lys−Lys−Thr−Pro−Lys−Lys−Ala−Lys−Lys)を用いた。
反応は北川等の方法[オンコジ−ン(Oncogene)、第7巻、1067−1074頁、(1992年)]を一部改変して行った。反応液量は21.1μLで、Rバッファ−に精製したサイクリンp35−Cdk5と0.01mg/mLの基質ペプチドと50μMの非標識ATP及び1μCiの[γ−33P]標識ATP(2000−4000Ci/mmole)を添加して30℃で10分間反応させた。その後、10μLの350mMリン酸バッファ−を反応系に添加して反応を停止させた。基質ペプチドをP81ペ−パ−フィルタ−96ウエルプレ−トに吸着させた後、75mMリン酸バッファ−で洗浄し、その放射活性を液体シンチレ−ションカウンタ−で測定した。
本発明に係る化合物の反応系への添加は、まず化合物のDMSO希釈系列を調製し、それを1.1μL加えることで行った。反応系へDMSOを1.1μL加えたものを対照とした。
本発明に係る化合物の代表化合物を選択し、この化合物のp35−Cdk5活性に対するIC50値を求めた。その結果を下記の表1に示す。
Cdk7阻害作用
(1)サイクリンH−Cdk7の精製
Cdk7及びその活性化因子サイクリンHとグルタチオンSトランスフェラ−ゼ融合体のcDNAをバキュロウイルス発現ベクタ−に組み込み、組み換えバキュロウイルスを作製した。それらを昆虫細胞Sf9に共感染させてサイクリンHとグルタチオンSトランスフェラ−ゼの融合体−Cdk7活性複合体として高発現させた。その細胞を回収して可溶化した後、活性複合体をグルタチオンセファロ−スに吸着させ、サイクリンH−Cdk7活性複合体をプレシジョンプロテア−ゼにて回収した。
(2)サイクリンH−Cdk7の活性測定
サイクリンH−Cdk7の活性測定において、基質は合成ペプチド(Tyr−Ser−Pro−Thr−Ser−Pro−Thr−Tyr−Ser−Pro−Thr−Ser−Pro−Thr−Tyr−Ser−Pro−Thr−Ser−Pro−Thr−Tyr−Ser−Pro−Thr−Ser−Pro−Thr)を用いた。
反応は北川等の方法[オンコジ−ン(Oncogene)、第7巻、1067−1074頁、(1992年)]を一部改変して行った。反応液量は21.1μLで、Rバッファ−に精製したサイクリンH−Cdk7と25μMの基質ペプチドと50μMの非標識ATP及び1μCiの[γ−33P]標識ATP(2000−4000Ci/mmole)を添加して30℃で45分間反応させた。その後、10μLの350mMリン酸バッファ−を反応系に添加して反応を停止させた。基質ペプチドをP81ペ−パ−フィルタ−96ウエルプレ−トに吸着させた後、75mMリン酸バッファ−で洗浄し、その放射活性を液体シンチレ−ションカウンタ−で測定した。
本発明に係る化合物の反応系への添加は、まず化合物のDMSO希釈系列を調製し、それを1.1μL加えることで行った。反応系へDMSOを1.1μL加えたものを対照とした。
本発明に係る化合物の代表化合物を選択し、この化合物のサイクリンH−Cdk7活性に対するIC50値を求めた。その結果を下記の表1に示す。
Cdk9阻害作用
(1)サイクリンT1−Cdk9の精製
Cdk9及びその活性化因子サイクリンT1とグルタチオンSトランスフェラ−ゼ融合体のcDNAをバキュロウイルス発現ベクタ−に組み込み、組み換えバキュロウイルスを作製した。それらを昆虫細胞Sf9に共感染させてサイクリンT1とグルタチオンSトランスフェラ−ゼの融合体−Cdk9活性複合体として高発現させた。その細胞を回収して可溶化し、活性複合体をグルタチオンセファロ−スに吸着させたのち、10mM還元型グルタチオンで溶出、精製した。溶出した活性複合体を含む溶液はBバッファ−(組成は20mMトリス−塩酸バッファ−(pH7.4)/200mM塩化ナトリウム/0.1%Tween−20/10mM2−メルカプトエタノ−ル/1mMジチオスレイト−ル/10%グリセロ−ル)に対して透析し、還元型グルタチオンを除いた。
(2)サイクリンT1−Cdk9の活性測定
サイクリンT1−Cdk9の活性測定において、基質は合成ペプチド(Tyr−Ser−Pro−Thr−Ser−Pro−Thr−Tyr−Ser−Pro−Thr−Ser−Pro−Thr−Tyr−Ser−Pro−Thr−Ser−Pro−Thr−Tyr−Ser−Pro−Thr−Ser−Pro−Thr)を用いた。
反応は北川等の方法[オンコジ−ン(Oncogene)、第7巻、1067−1074頁、(1992年)]を一部改変して行った。反応液量は21.1μLで、Rバッファ−に精製したサイクリンT1−Cdk9と25μMの基質ペプチドと50μMの非標識ATP及び0.5μCiの[γ−33P]標識ATP(2000−4000Ci/mmole)を添加して30℃で20分間反応させた。その後、10μLの350mMリン酸バッファ−を反応系に添加して反応を停止させた。基質ペプチドをP81ペ−パ−フィルタ−96ウエルプレ−トに吸着させた後、75mMリン酸バッファ−で洗浄し、その放射活性を液体シンチレ−ションカウンタ−で測定した。
本発明に係る化合物の反応系への添加は、まず化合物のDMSO希釈系列を調製し、それを1.1μL加えることで行った。反応系へDMSOを1.1μL加えたものを対照とした。
本発明に係る化合物の代表化合物を選択し、この化合物のサイクリンT1−Cdk9活性に対するIC50値(nM)を求めた。その結果を下記の表1に示す。
Figure 2006008874
表1の結果から本発明に係る化合物が、他のCdkよりも、サイクリンD2−Cdk4及びサイクリンD2−Cdk6に対して優れた選択的阻害活性を有することは明らかである。国際公開第01/17995号パンフレット138頁記載の化合物18−4と上記表1の実施例1、実施例13、実施例137の化合物のCdk4及びCdk6に対する選択性を比較する。
Figure 2006008874
Figure 2006008874
上記表2及び表3において、K1/K4、K2/K4、K5/K4、K7/K4、K9/K4、K1/K6、K2/K6、K5/K6、K7/K6、K9/K6は、それぞれCdk4のCdk1に対する選択性、Cdk4のCdk2に対する選択性、Cdk4のCdk5に対する選択性、Cdk4のCdk7に対する選択性、Cdk4のCdk9に対する選択性、Cdk6のCdk1に対する選択性、Cdk6のCdk2に対する選択性、Cdk6のCdk5に対する選択性、Cdk6のCdk7に対する選択性、Cdk6のCdk9に対する選択性を表すものであり、それぞれ、Cdk1、Cdk2、Cdk5、Cdk7、又はCdk9の各IC50値を、Cdk4又はCdk6のIC50値で割ることにより求められる。
表1、表2及び表3から、本発明に係る化合物が、国際公開第01/17995号パンフレット138頁記載の化合物18−4と比べて、他のCdkよりも、サイクリンD2−Cdk4及びサイクリンD2−Cdk6に対して際立って優れた選択的阻害活性を有することは明らかである。
細胞増殖抑制作用
(1)細胞培養の方法
臨床分離癌細胞株EOL−1,KU812,JURKATは10%牛胎児血清添加RPMI1640培地を用いて37℃で5% CO存在下、飽和水蒸気の環境にて培養した。
(2)細胞増殖抑制作用の測定
細胞増殖抑制作用は、スケハン(Skehan)等の方法[ジャ−ナル・オブ・ナショナル・キャンサ−・インスティテュ−ト(J.Natl.Cancer Inst.)、第82巻、1107−1112頁、(1990年)]を石山らの方法[タランタ(Talanta)、第44巻、1299頁、(1997年)]に準じて改変して測定した。EOL−1,KU812,JURKATを生細胞数として1X10個含むそれぞれの細胞の培養用培地100μlずつを96ウエル細胞培養用ディッシュに分注し、一晩培養した。翌日、まず実施例化合物のDMSO溶液から、DMSOによる希釈系列を調製した。次いでその希釈系列をあるいは薬剤非添加対照用としてDMSOのみをそれぞれの細胞の培養用培地に添加した。最後に、96ウエルディッシュで培養した細胞に、各薬剤の希釈系列あるいはDMSOのみを添加した培養用培地を100μlずつ添加し、さらに3日間培養した。
各ウエルにWTS−8(キシダ化学(株))を20μlずつ加えてさらに2時間培養したのち、650nmを参照波長として450nmにおける光学濃度を測定して、対照群と比較した。実施例化合物の細胞増殖50%阻害濃度(IC50(nM))を求めた結果を以下の表4に示した。
Figure 2006008874
表4から明らかなように、本発明に係る化合物は、強い細胞増殖抑制作用を示すものと認められる。
以上より、本発明に係る化合物は、強いCdk4及び/又はCdk6阻害活性を有するとともに、他のCdkに対し高い選択性を示し、さらに、強い細胞増殖抑制作用を示しているので、がん細胞の増殖を強く阻害し、かつ、安全性の高い抗がん剤として有用であると考えられる。即ち、本発明に係る新規アミノチアゾ−ル誘導体又はその医薬上許容される塩若しくはエステルを含む医薬組成物、或いは、本発明に係る新規アミノチアゾ−ル誘導体又はその医薬上許容される塩若しくはエステルを含む抗がん剤は、がん患者の治療において有効と考えられる。また、該医薬組成物及び該抗がん剤は、薬学的に許容できる担体又は希釈剤を含んでいてもよい。ここで、「薬学的に許容できる担体又は希釈剤」は、賦形剤〔例えば、脂肪、蜜蝋、半固体及び液体のポリオ−ル、天然若しくは硬化オイルなど〕;水(例えば、蒸留水、特に、注射用蒸留水など)、生理学的食塩水、アルコ−ル(例えば、エタノ−ル)、グリセロ−ル、ポリオ−ル、ブドウ糖水溶液、マンニト−ル、植物オイルなど;添加剤〔例えば、増量剤、崩壊剤、結合剤、潤滑剤、湿潤剤、安定剤、乳化剤、分散剤、保存剤、甘味料、着色剤、調味料若しくは芳香剤、濃化剤、希釈剤、緩衝物質、溶媒若しくは可溶化剤、貯蔵効果を達成するための薬剤、浸透圧を変えるための塩、コ−ティング剤、又は抗酸化剤〕などを意味する。
また、本発明に係る化合物の治療効果が期待される好適な腫瘍としては、例えばヒトの固形がん等が挙げられる。ヒトの固形がんとしては、例えば、脳がん、頭頸部がん、食道がん、甲状腺がん、小細胞がん、非小細胞がん、乳がん、胃がん、胆のう・胆管がん、肝がん、膵がん、結腸がん、直腸がん、卵巣がん、絨毛上皮がん、子宮体がん、子宮頸がん、腎盂・尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、睾丸がん、胎児性がん、ウイルムスがん、皮膚がん、悪性黒色腫、神経芽細胞腫、骨肉腫、ユ−イング腫、軟部肉腫などが挙げられる。
また、本発明に係る化合物の治療効果が期待される、細胞周期、細胞増殖に異常を来たした疾病として、それに限るものではないが、例えば、関節炎、動脈硬化症、肺線維症、脳梗塞症などが挙げられる。
次に、上述した「その医薬上許容される塩もしくはエステル」について説明する。
本発明に係る化合物は、抗がん剤などとして使用される場合には、その薬学的に許容しうる塩としても使用することができる。薬学的に許容しうる塩の典型例としては、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;例えば酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマ−ル酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩;例えばメタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;例えばアスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸塩等を挙げることができる。
本発明に係る化合物の薬学的に許容しうる塩の製造法は、有機合成化学分野で通常用いられる方法を適宜組み合わせて行うことができる。具体的には、本発明に係る化合物の遊離型の溶液をアルカリ溶液あるいは酸性溶液で中和滴定すること等が挙げられる。
本発明に係る化合物のエステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステルなどを挙げることができる。これらのエステルは遊離カルボキシ基を常法に従ってエステル化して製造することができる。
本発明に係る化合物を抗がん剤などとして使用する際の投与形態としては各種の形態を選択でき、例えば錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、液剤等の経口剤、例えば溶液、懸濁液等の殺菌した液状の非経口剤等が挙げられる。
ここで、固体の製剤は、常法に従い、そのまま錠剤、カプセル剤、顆粒剤又は粉末の形態として製造することもできるが、適当な添加物を使用して製造することもできる。該添加物としては、例えば乳糖、ブドウ糖等の糖類; 例えばトウモロコシ、小麦、米等の澱粉類; 例えばステアリン酸等の脂肪酸; 例えばメタケイ酸ナトリウム、アルミン酸マグネシウム、無水リン酸カルシウム等の無機塩; 例えばポリビニルピロリドン、ポリアルキレングリコ−ル等の合成高分子; 例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等の脂肪酸塩; 例えばステアリルアルコ−ル、ベンジルアルコ−ル等のアルコ−ル類; 例えばメチルセルロ−ス、カルボキシメチルセルロ−ス、エチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス等の合成セルロ−ス誘導体; その他、水、ゼラチン、タルク、植物油、アラビアゴム等通常用いられる添加物等が挙げられる。
これらの錠剤、カプセル剤、顆粒剤、粉末等の固形製剤は、一般的には0.1〜100重量%、好ましくは5〜100重量%、さらに好ましくは5〜85重量%、特に好ましくは5〜30重量%の有効成分を含むことができる。
また、液状製剤は、水、アルコ−ル類又は例えば大豆油、ピ−ナツ油、ゴマ油等の植物由来の油等液状製剤において通常用いられる適当な添加物を使用し、懸濁液、シロップ剤、注射剤等の形態として製造することができる。
特に、非経口的に筋肉内注射、静脈内注射、皮下注射で投与する場合の適当な溶剤又は希釈剤としては、例えば注射用蒸留水、塩酸リドカイン水溶液(筋肉内注射用)、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、エタノ−ル、静脈内注射用液体(例えばクエン酸、クエン酸ナトリウム等の水溶液)、電解質溶液(例えば点滴静注、静脈内注射用)等又はこれらの混合溶液が挙げられる。
また、これらの注射剤は予め溶解したものの他、粉末のまま又は適当な添加物を加えたものを要時溶解する形態もとることができる。これらの注射液は、通常0.1〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の有効成分を含むことができる。
また、経口投与の懸濁剤又はシロップ剤等の液剤は、0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%の有効成分を含むことができる。
本発明に係る化合物の実際に好ましい投与量は、使用される化合物の種類、配合された組成物の種類、適用頻度及び治療すべき特定部位及び患者の病状によって適宜増減することができる。例えば、一日当りの成人一人当りの投与量は、経口投与の場合、10ないし500mg、好ましくは10ないし200mg、非経口投与、好ましくは静脈内注射の場合、1日当り10ないし100mg、好ましくは10ないし30mgである。なお、投与回数は、投与方法及び症状により異なるが、単回、又は2ないし5回、好ましくは2ないし3回に分けて投与することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、もとより本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。例えば、実施例にラセミ体が挙げられる場合には、そのキラル体の発明も当然本発明の範囲に含まれる。実施例において、薄層クロマトグラフィ−は、プレ−トとしてSilica gel60254(Merck)を、検出法としてUV検出器を用いた。カラム用シリカゲルとしては、WakogelTMC−300又はC−200(和光純薬)又はNH(FUJI SILYSIA CHEMICAL)を用いた。MSスペクトルは、JMS−SX102A(日本電子(JEOL))、QUATTROII(マイクロマス)、又はLC−MSはZMD(マイクロマス)を用いて測定した。NMRスペクトルは、重ジメチルスルホキシド溶液で測定する場合には内部基準としてジメチルスルホキシドを用い、Gemini−200(200MHz;Varian)、Gemini−300(300MHz;Varian)、Mercury400(400MHz;Varian)、またはInova400(400MHz;Varian)型スペクトロメ−タを用いて測定し、全δ値をppmで示した。
NMR測定における略号の意味を以下に示す。
s:シングレット
d:ダブレット
dd:ダブル ダブレット
ddd:ダブル ダブル ダブレット
t:トリプレット
dt:ダブル トリプレット
q:クァルテット
dq:ダブル クァルテット
m:マルチプレット
br:ブロ−ド
J:カップリング定数
Hz:ヘルツ
DMSO−d:重ジメチルスルホキシド
CDCl:重クロロホルム
CDOD:重メタノ−ル
実施例で用いた略語の意味を以下に示す。
TBS:t−ブチルジメチルシリル基
Ms:メタンスルホニル基
Bz:ベンゾイル基
Bn:ベンジル基
TBDPS:t−ブチルジフェニルシリル基
Ac:アセチル基
Boc:t−ブトキシカルボニル基
SEM:2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基
MOM:メトキシメチル基
Me:メチル基
実施例1
下記式[1]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)5−メチル−2−ピラジンカルボン酸175gをジオキサン1Lにけん濁し、これにt−ブタノ−ル1L、トリエチルアミン175mL、及びアジ化リン酸ジフェニル287mLを順じ加え、反応液を100度に加熱した。得られた反応液を同温度で3時間撹拌した後、室温に冷却し、溶媒を減圧下留去した。残渣を飽和炭酸水素ナトリウムに注ぎ、水相を酢酸エチルで抽出した。得られた抽出液を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた粗生成物をアセトニトリルから結晶化し、下記化合物[1−1]158gを得た。
Figure 2006008874
上記式[1−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:9.15(1H,s),8.70(1H,s),7.41(1H,brs),2.51(3H,s),1.55(9H,s).
mass:210(M+1)
(2)上記(1)で得られた化合物[1−1]158gを四塩化炭素2Lに溶かし、これにN−ブロモコハク酸イミド267g及びアゾビスイソブチロニトリル25gを加え、過熱還流下、終夜撹拌した。得られた反応液を室温に冷却し、不溶物を減圧濾過で取り除いた。その濾液を濃縮し、モノブロモ化体[1−2−1]をジブロモ化体[1−2−2]と化合物[1−1]の混合物として得た。モノブロモ化体[1−2−1]は更に精製することなく、次の反応に用いた。
Figure 2006008874
上記式[1−2−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:9.27(1H,s),8.33(1H,s),7.91(1H,brs),4.55(2H,s),1.55(9H,s).
mass:288,300(M+1)
(3)上記(2)で得られたモノブロモ化体[1−2−1]をアセトニトリル2Lに溶かし、さらに酢酸カリウム145g及び18−クラウン−6、10gを室温で加え、同温度で1時間撹拌した。不溶物を減圧ろ過で除去し、ろ液を減圧下濃縮した。残渣をクロロホルムに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、クロロホルムで抽出した。抽出液を乾燥後、溶媒を減圧下除去し、酢酸エステル体[1−3−1]をジアセテ−ト体[1−3−2]と化合物[1−1]の混合物として得た。酢酸エステル体は更に精製することなく、次の反応に用いた。
Figure 2006008874
上記式[1−3−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:9.29(1H,s),8.30(1H,s),7.90(1H,brs),5.19(2H,s),2.13(3H,s),1.55(9H,s).
mass:268(M+1)
(4)上記(3)で得られた酢酸エステル体[1−3−1]をTHF1L及びメタノ−ル0.3Lに溶かし、これに3Mの水酸化ナトリウム水溶液252mLを加え、室温で終夜撹拌した。得られた反応液を減圧下濃縮し、これを水に注いだ。水相をクロロホルムで抽出、乾燥後、減圧下溶媒を除去し、ベンジルアルコ−ル体[1−4]を化合物[1−1]との混合物として得た。ベンジルアルコ−ル体は更に精製することなく、次の反応に用いた。
Figure 2006008874
上記式[1−4]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:9.25(1H,s),8.25(1H,s),7.73(1H,brs),4.77(2H,s),2.97(1H,brs),1.55(9H,s).
mass:226(M+1)
(5)上記(4)で得られたベンジルアルコ−ル体[1−4]をDMF1Lに溶かし、これにイミダゾ−ル44g及びクロロt−ブチルジフェニルシラン147mLを氷冷下で加え、室温にて終夜撹拌した。得られた反応液を氷水に注ぎ、水相を酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄後、乾燥し、溶媒を減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、シリルエ−テル体[1−5]をクロロt−ブチルジフェニルシラン由来の副生成物との混合物として得た。シリルエ−テル体は更に精製することなく、次の反応に用いた。
Figure 2006008874
上記式[1−5]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:9.15(1H,s),8.45(1H,s),7.74−7.65(4H,m),7.46−7.35(6H,s),4.85(2H,s),1.55(9H,s),1.11(9H,s).
(6)上記(5)で得られたシリルエ−テル体[1−5]をクロロホルム0.5Lに溶かし、これに氷冷下でトリフルオロ酢酸0.25Lを加えた。室温で2時間撹拌後、0.1Lのトリフルオロ酢酸を加えた。更に室温で3時間撹拌後、溶媒を減圧下除去した。残渣に水を加え、炭酸水素ナトリウムで塩基性にした後、水相をクロロホルムで抽出した。乾燥後、溶媒を減圧下濃縮し、アミノピラジン体[1−6]をクロロt−ブチルジフェニルシラン由来の副生成物との混合物として得た。アミノピラジン体は更に精製することなく、次の反応に用いた。
Figure 2006008874
上記式[1−6]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.20(1H,s),7.88(1H,s),7.73−7.65(4H,m),7.44−7.35(6H,s),4.76(2H,s),4.50(2H,brs),1.11(9H,s).
mass:364(M+1)
(7)上記(6)で得られたアミノピラジン体[1−6]をTHF0.5Lに溶かし、これにベンゾイルイソシアナ−ト38.4mLを氷冷下で加え、室温で2時間撹拌した。得られた反応液を減圧下除去し、残渣を飽和食塩水に注いだ。水相を酢酸エチルで抽出し、乾燥後、溶媒を減圧濃縮し、チオウレアの保護体[1−7]をクロロt−ブチルジフェニルシラン由来の副生成物との混合物として得た。チオウレアの保護体は更に精製することなく、次の反応に用いた。
Figure 2006008874
上記式[1−7]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:13.09(1H,s),9.88(1H,s),9.14(1H,s),8,73(1H,s),7.93−7.92(2H,m),7.33−7.35(13H,m),4.93(2H,s),1.12(9H,s).
(8)上記(7)で得られたチオウレアの保護体[1−7]をTHF0.5L及びメタノ−ル0.5Lに溶かし、これに炭酸カリウム73g及び水200mLを加え、室温で3時間、続いて45度で2時間半撹拌した。室温に冷却後、反応液を減圧下除去し、得られた残渣に水を加えた。生成した固体をろ取し、固体を水、ヘキサンで充分に洗浄し、減圧下乾燥し、チオウレア体[1−8]を98g得た。
Figure 2006008874
上記式[1−8]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:10.48(1H,brs),9.02(1H,brs),8.43(1H,s),8.17(1H,s),7.68−7.66(4H,m),7.45−7.37(6H,m),4.85(2H,s),1.12(9H,s).
mass:423(M+1)
(9)4−クロロ−2−メチルチオピリミジン5.93mLをジエチルエ−テル50mLに溶かし、−78度にてメチルリチウムの1M−ジエチルエ−テル溶液100mLを徐々に加えた。0度にて反応液を1時間撹拌した後、水2.3mLとテトラヒドロフラン15mLを混合した溶液を加えた。同温にて反応液を10分間撹拌した後、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノヒドロキノン13.7gのテトラヒドロフラン溶液50mLを加えた。同温にて反応液を1時間撹拌した後、1N−水酸化ナトリウム水溶液100mLを加えた。得られた反応液をヘキサンで抽出し、有機相を1N−水酸化ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄した。これを硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、4−クロロ−6−メチル−2−メチルチオピリミジン体[1−9]5.1gを淡黄色固体として得た。
Figure 2006008874
上記式[1−9]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:6.86(1H,d,J=0.4Hz),2.56(3H,s),2.44(3H,d,J=0.4Hz).
mass:175(M+1)
(10)エチルエチニルエ−テルの40%ヘキサン溶液15gをTHF50mLに溶かし、0度にてボラン−テトラヒドロフラン錯体の1M−テトラヒドロフラン溶液29mLを加えた。室温で4時間撹拌した後、上記ピリミジン体[1−9]4.0gのテトラヒドロフラン溶液150mL、3N−水酸化ナトリウム水溶液35mL、トリフェニルホスフィン0.46gおよび酢酸パラジウム(II)0.34gを加えた。得られた反応液を同温にて16時間撹拌した後、水200mLを加えた。その反応液を酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄した。これを硫酸マグネシウムで乾燥後、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、ビニルエ−テル体[1−10]4.9gを褐色油状物として得た。
Figure 2006008874
上記式[1−10]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:7.83(1H,d,J=12.4Hz),6.48(1H,s),5.64(1H,d,J=12.4Hz),3.98(2H,q,J=7.6Hz),2.54(3H,s),2.36(3H,s),1.36(3H,t,J=7.6Hz).
mass:211(M+1)
(11)上記(10)で得られたビニルエ−テル体[1−10]1.5gをエタノ−ル37mLに溶かし、0度にてN−ブロモコハク酸イミド1.5gを加えた。同温で30分間撹拌した後、水を加えた。得られた反応液を酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄した。これを硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、アセタ−ル体[1−11]1.8gを褐色油状物として得た。
Figure 2006008874
上記式[1−11]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:6.92(1H,s),5.08(1H,d,J=7.2Hz),4.77(1H,d,J=7.2Hz),3.77(1H,dq,J=9.6,7.6Hz),3.68(1H,dq,J=9.6,7.6Hz),3.67(1H,dq,J=9.6,7.6Hz),3.52(1H,dq,J=9.6,7.6Hz),2.56(3H,s),2.46(3H,s),1.26(3H,t,J=7.6Hz),1.07(3H,t,J=7.6Hz).
mass:357(M+23)
(12)上記(11)で得られたアセタ−ル体[1−11]1.8gとチオウレア体[1−8]2.0gをエタノ−ル−水(9:1)混合溶媒20mLに縣濁させ、室温にてp−トルエンスルホン酸−水和物1.0gを加えた。90度で12時間撹拌した後、反応液を濃縮した。得られた残渣をメタノ−ル20mLに溶解した後、ジエチルエ−テル80mLを加えた。生じた沈殿を濾別した後、乾燥し、目的化合物[1−12]1.8gをp−トルエンスルホン酸との混合物として得た。この混合物は更に精製することなく、次の反応に用いた。
Figure 2006008874
(13)前述の混合物[1−12]1.8gをジメチルホルムアミド10mLに溶解し、イミダゾ−ル3.5gを加えた。氷冷下tert−ブチルジメチルシリルクロリド3.8gを加えた後、室温で3時間撹拌した。水を加えた後、反応液を酢酸エチルで抽出した。有機相を水と飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。これを濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、シリルエ−テル体[1−13]0.53gを褐色固体として得た。
Figure 2006008874
上記式[1−13]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.51(1H,s),8.35(1H,s),8.12(1H,s),7.05(1H,s),4.85(2H,s),2.64(3H,s),2.48(3H,s),0.98(9H,s),0.17(6H,s).
mass:461(M+1)
(14)シリルエ−テル体[1−13]0.53gをクロロホルム11mLに溶解し、0度でジイソプロピルエチルアミン0.58mLと2−トリメチリシリルエトキシメチルクロリド0.39mLを加え、同温で1時間撹拌した。得られた反応液を酢酸エチルで希釈した後、有機相を飽和重曹水と飽和食塩水で洗浄した。これを、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、SEM体[1−14]0.33gとその位置異性体0.15gを橙色固体として得た。
Figure 2006008874
上記式[1−14]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.56(1H,d,J=1.2Hz),8.40(1H,d,J=1.2Hz),7.88(1H,s),6.87(1H,s),5.61(2H,s),4.86(2H,s),3.76−3.71(2H,m),2.62(3H,s),2.47(3H,s),1.03−0.97(2H,m),0.98(9H,s),0.15(6H,s),−0.02(9H,s).
mass:591(M+1)
(15)上記(14)で得られたSEM体[1−14]2.24gをクロロホルム40mLに溶解し、0度でm−クロロ過安息香酸1.10gを加えた。同温で1.5時間撹拌した後、得られた反応液を酢酸エチルで希釈した。その反応液を飽和重曹水およびチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄した。さらに、飽和食塩水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。これを濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、スルホキシド体[1−15]2.30gを褐色油状物として得た。
Figure 2006008874
上記式[1−15]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.60(1H,d,J=1.6Hz),8.45(1H,d,J=1.6Hz),8.10(1H,s),7.22(1H,s),5.62(2H,s),4.88(2H,s),3.80−3.71(2H,m),3.00(3H,s),2.67(3H,s),1.08−1.01(2H,m),1.00(9H,s),0.18(6H,s),0.02(9H,s).
mass:607(M+1)
(16)シクロヘキサノ−ル117μLのテトラヒドロフラン溶液0.5mLに0度で60%水素化ナトリウム63mgを加え、同温で10分間撹拌した。この反応液に、上記(15)で得られたスルホキシド体[1−15]135mgのテトラヒドロフラン溶液2.0mLを0度で加えた。同温で30分間撹拌した後、得られた反応液を酢酸エチルで希釈した。有機相を飽和塩化アンモニウム水溶液、水および飽和食塩水で洗浄した。これを、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、エ−テル体[1−16]59mgを黄色油状物として得た。
Figure 2006008874
上記式[1−16]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.55(1H,d,J=1.6Hz),8.40(1H,d,J=1.6Hz),7.85(1H,s),6.84(1H,s),5.60(2H,s),5.12−5.02(1H,m),4.86(2H,s),3.75−3.70(2H,m),2.46(3H,s),2.15−2.06(2H,m),1.90−1.80(2H,m),1.70−1.10(6H,m),1.03−0.95(2H,m),0.98(9H,s),0.15(6H,s),−0.02(9H,s).
mass:643(M+1)
(17)エ−テル体[1−16]59mgをテトラヒドロフラン0.92mLに溶解し、0度でテトラブチルアンモニウムフルオリドの1M−テトラヒドロフラン溶液140μLを加えた。得られた反応液を同温で1時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液10mLを加え、酢酸エチルで抽出し、乾燥した。その抽出液を濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、[1−17]で示される化合物49mgを黄色油状物として得た。
Figure 2006008874
上記式[1−17]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.44(1H,d,J=1.2Hz),8.42(1H,brs),7.85(1H,s),6.83(1H,s),5.60(2H,s),5.15−5.05(1H,m),4.79(2H,s),3.73(2H,t,J=8.0Hz),2.46(3H,s),2.15−2.05(2H,m),1.90−1.80(2H,m),1.70−1.55(2H,m),1.50−1.20(4H,m),1.01(2H,t,J=8.0Hz),−0.02(9H,s).
mass:529(M+1)
(18)アルコ−ル体[1−17]16mgをクロロホルム0.5mLに溶解し、0度でジイソプロピルエチルアミン27μLと塩化メタンスルホニル7.3μLを加えた。同温で1時間撹拌した後、N−メチルピペラジン20μL、および炭酸カリウム22mgを加えた。70度で1時間撹拌した後、得られた反応液を濃縮して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、アミン体[1−18]8.6mgを黄色油状物として得た。
Figure 2006008874
[1−18]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.46(1H,d,J=1.6Hz),8.40(1H,d,J=1.6Hz),7.86(1H,s),6.83(1H,s),5.60(2H,s),5.15−5.05(1H,m),3.72(2H,t,J=8.0Hz),3.68(2H,s),2.70−2.40(8H,m),2.46(3H,s),2.31(3H,s),2.15−2.05(2H,m),1.90−1.80(2H,m),1.80−1.20(6H,m),1.00(2H,t,J=8.0Hz),−0.02(9H,s).
mass:611(M+1)
(19)上記アミン[1−18]8.6mgをトリフルオロ酢酸−水(9:1)混合溶媒1mLに溶解し、室温で2時間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた残渣をメタノ−ル−エ−テルから固化し、目的化合物[1]のトリフルオロ酢酸塩7.5mgを黄色固形物として得た。
上記式[1]のトリフルオロ酢酸塩のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:12.1(1H,brs),8.48(1H,s),8.43(1H,s),8.36(1H,s),7.42(1H,s),5.01−4.93(1H,m),3.81(2H,s),3.50−3.30(4H,m)3.20−2.90(4H,m),2.77(3H,s),2.38(3H,s),2.01−1.92(2H,m),1.80−1.70(2H,m),1.60−1.20(6H,m).
mass:481(M+1)
上記トリフルオロ酢酸塩424mgをクロロホルム25mLに縣濁させた。飽和重曹水25mLを加え、室温で30分間撹拌した。有機相を濃縮し、得られた残渣をメタノ−ル4mLに溶解した。0度にて、この溶液に4N−塩化水素−ジオキサン溶液2mLを加えた。同温で5分間撹拌後、反応液を濃縮した。得られた残渣をメタノ−ルに溶解した後、ジエチルエ−テルを加え、生じた沈殿を濾取し目的化合物[1]の塩酸塩351mgを黄色固形物として得た。
上記式[1]の塩酸塩のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:8.63(1H,s),8.57(1H,s),8.41(1H,s),7.47(1H,s),5.02−4.93(1H,m),4.47(2H,brs),3.64(4H,brs),3.40(4H,brs),2.81(3H,s),2.39(3H,s),2.05−1.95(2H,m),1.81−1.70(2H,m),1.61−1.22(6H,m).
mass:481(M+1)
また、目的化合物[1]の塩酸塩は、化合物[1−18]をメタノ−ル中、4N−塩化水素−ジオキサンで室温にて処理し、上述の後処理でも得ることができる。
実施例2
下記式[2]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例1−(17)で得られたベンジルアルコ−ル体[1−17]16mgとN−アセチルピペラジン40mgから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[2]のトリフルオロ酢酸塩4.1mgを黄色固形物として得た。
上記式[2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:8.53(1H,s),8.48(1H,s),8.37(1H,s),7.43(1H,s),5.01−4.91(1H,m),3.60−3.20(10H,m),2.38(3H,s),2.02−1.95(2H,m),2.01(3H,s),1.80−1.70(2H,m),1.61−1.21(6H,m).
mass:509(M+1)
実施例3
下記式[3]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例1−(17)で得られたベンジルアルコ−ル体[1−17]16mgと2Mジメチルアミン−テトラヒドロフラン溶液80μlから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[3]のトリフルオロ酢酸塩6.6mgを淡黄色固形物として得た。
上記式[3]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:12.29(1H,brs),9.90(1H,brs),8.55(1H,brd,J=1.6Hz),8.51(1H,brd,J=1.6Hz),8.38(1H,s),7.44(1H,s),5.00−4.92(1H,m),4.39(2H,brs),2.79(6H,s),2.38(3H,s),2.04−1.96(2H,m),1.81−1.71(2H,m),1.62−1.24(6H,m).
mass:426(M+1)
実施例4
下記式[4]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例1−(17)で得られたベンジルアルコ−ル体[1−17]13mgとシクロヘキシルアミン15μlから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じ、目的化合物[4]のトリフルオロ酢酸塩0.78mgを黄色固形物として得た。
上記式[4]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:8.92(1H,brs),8.57−8.53(2H,m),8.38(1H,s),7.44(1H,s),5.00−4.92(1H,m),4.35−4.29(2H,m),3.12−2.99(1H,m),2.38(3H,s),2.12−1.94(4H,m),1.82−1.70(4H,m),1.65−1.04(12H,m).
mass:480(M+1)
実施例5
下記式[5]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例1−(17)で得られたベンジルアルコ−ル体[1−17]13mgとピペリジン13μlから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[5]のトリフルオロ酢酸塩0.54mgを黄色固形物として得た。
上記式[5]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:9.64(1H,brs),8.55(1H,brs),8.52(1H,brs),8.38(1H,brs),7.44(1H,s),5.00−4.91(1H,m),4.41−4.37(2H,m),3.20−2.80(4H,m),2.38(3H,s),2.04−1.95(2H,m),1.84−1.20(14H,m).
mass:466(M+1)
実施例6
下記式[6]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例1−(17)で得られたベンジルアルコ−ル体[1−17]15mgとデカヒドロイソキノリン23μlから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じ、目的化合物[6]のトリフルオロ酢酸塩4.6mgを黄色固形物として得た。
上記式[6]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:12.29(1H,brs),8.55(1H,brs),8.52−8.49(1H,m),8.38(1H,s),7.44(1H,s),5.00−4.91(1H,m),4.45−4.35(2H,m),3.14−2.90(4H,m),2.38(3H,s),2.14−0.80(22H,m).
mass:520(M+1)
実施例7
下記式[7]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例1−(17)で得られたベンジルアルコ−ル体[1−17]15mgと4−ベンジルピペリジン27μlから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[7]のトリフルオロ酢酸塩9.3mgを黄色固形物として得た。
上記式[7]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:12.28(1H,brs),9.55(1H,brs),8.53(1H,brs),8.49(1H,brs),8.38(1H,s),7.44(1H,s),7.28(2H,brt,J=7.2Hz),7.23−7.13(3H,m),5.00−4.90(1H,m),4.37(2H,brs),3.47−3.36(2H,m),3.02−2.88(4H,m),2.38(3H,s),2.04−1.94(2H,m),1.82−1.64(5H,m),1.62−1.20(8H,m).
mass:556(M+1)
実施例8−22
下記一般式[8−1]:
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、Ra及びRbは、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、又はC−Cシクロアルキル基であるか、或いは、一緒になって脂肪族複素環基を形成し、該低級アルキル基、シクロアルキル基及び脂肪族複素環基は置換されていてもよい。)の合成。
(1)実施例1−(17)で得られたベンジルアルコ−ル体5mgをクロロホルム1mLに溶かし、氷零下N,N−ジイソプロピルエチルアミン10μl及び塩化メタンスルホニル3μlを加え、同温度で1時間撹拌した。得られた反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液1mLを加え、これにシクロプロピルアミン(実施例8の場合)、イソプロピルアミン(実施例9の場合)、N−2−ヒドロキシエチル−N−メチルアミン(実施例10の場合)、ピロリジン(実施例11の場合)、エチルアミン(実施例12の場合)、3−ジメチルアミノピロリジン(実施例13の場合)、3−ヒドロキシピロリジン(実施例14の場合)、N−(シクロヘキシル)−N−メチルアミン(実施例15の場合)、4−ヒドロキシピペリジン(実施例16の場合)、シクロペンチルアミン(実施例17の場合)、ジメチルアミン(実施例18の場合)、4−ヒドロキシ−3−メチルピペリジン(実施例19の場合)、(2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチルピロリジン(実施例20の場合)、2−ヒドロキシエチルアミン(実施例21の場合)、又は2−ジメチルアミノエチルアミン(実施例22の場合)をそれぞれ過剰量(50μL)を反応液に加え、80度で3時間撹拌した。クロロホルム相を分取薄層シリカゲルに乗せ、ベンジルアミン体を精製した。
(2)ベンジルアミン体にトリフルオロ酢酸−水(10:1)溶液を加え、室温にて3時間撹拌し、減圧濃縮後、目的化合物[8]〜[22](それぞれ下記実施例8〜22に対応する。)をトリフルオロ酢酸塩として得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
なお、実施例19で使用する4−ヒドロキシ−3−メチルピペリジンの合法方法は、Heterocycles,43,1996,205に記載されており、また、実施例20で使用する3−ヒドロキシ−2−メチルピロリジンの合成方法は、Eur.J.Med.Chem.Chim.Ther.,34,1999,125に記載されている。
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
実施例23
下記式[23]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例1−(17)で得られたベンジルアルコ−ル体[1−17]をトリフルオロ酢酸−水混合溶液(10:1)に溶かし、室温にて3時間撹拌し、減圧濃縮して目的化合物[23]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:399(M+1)
実施例24
下記式[24]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例1−(15)で得られたスルホキシド体[1−15]にシス−ビシクロ[3.2.1]−2−オクタノ−ルのナトリウム塩から、1−(16)、(17)、(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[24]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:507(M+1)
なお、上記のビシクロ[3.2.1]−2−オクタノ−ルの合成方法は、J.Am.Chem.Soc.,81,1959,4709に記載されている。
実施例25
下記式[25]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例1−(15)で得られたスルホキシド体とトランス−ビシクロ[3.2.1]−2−オクタノ−ルのナトリウム塩から、1−(16)、(17)、(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[25]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:507(M+1)
なお、上記のビシクロ[3.2.1]−2−オクタノ−ルの合成方法は、J.Am.Chem.Soc.,81,1959,4709に記載されている。
実施例26
下記式[26]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例1−(15)で得られたスルホキシド体70mgと4−シクロヘキサンジオ−ルのナトリウム塩から、1−(16)、(17)、(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[26]のトリフルオロ酢酸塩1.7mgを黄色固形物として得た。
上記式[26]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:8.47(1H,brs),8.42(0.5H,brs),8.40(0.5H,brs),8.35(0.5H,s),8.35(0.5H,s),7.43−7.41(1H,m),5.06−5.00(0.5H,m),4.96−4.87(0.5H,m),3.69(2H,brs),3.50−3.20(5H,m),3.10−2.90(4H,m),2.77(3H,brs),2.39(3H,s),2.10−2.02(2H,m),1.94−1.82(2H,m),1.64−1.20(4H,m).
mass:497(M+1)
実施例27
下記式[27]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例1−(15)で得られたスルホキシド体とフェノ−ルをジメチルホルムアミドに溶かし、炭酸カリウム存在下、90度に加熱し、3時間撹拌した。得られた反応液を飽和食塩水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄、乾燥後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−にて精製し、1−(17)の方法に準じて、ベンジルアルコ−ル体[27−1]を得た。
Figure 2006008874
上記化合物はLC−MSにて確認した。
mass:523(M+1)
(2)ベンジルアルコ−ル体[27−1]とN−メチルピペラジンから、実施例8−22−(1)〜(2)の方法に準じて、目的化合物[27]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:475(M+1)
実施例28−41
下記一般式[28−1]:
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、Ra及びRbは、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、又は脂肪族複素環基であるか、或いは、一緒になって脂肪族複素環を形成し、該低級アルキル基、脂肪族複素環基及びシクロアルキル基は置換されていてもよい。)の合成。
(1)実施例1−(15)で得られたスルホキシド体と2−クロロフェノ−ルから、実施例27−(1)の方法に準じて、[28−2]を得た。
Figure 2006008874
上記化合物はLC−MSにて確認した。
mass:556(M+1)
(2)ベンジルアルコ−ル体[28−2]とN−メチルピペラジン(実施例28の場合)、(2S)−2−ヒドロキシメチルピロリジン(実施例29の場合)、4−ヒドロキシピペリジン(実施例30の場合)、(3S)−3−ヒドロキシピロリジン(実施例31の場合)、エチルアミン(実施例32の場合)、(3S)−3−ジメチルアミノピロリジン(実施例33の場合)、メチルアミン(実施例34の場合)、ピロリジン(実施例35の場合)、(3R)−3−ヒドロキシピロリジン(実施例36の場合)、(3R)−3−ジメチルアミノピロリジン(実施例37の場合)、N−2−ヒドロキシエチル−N−メチルアミン(実施例38の場合)、ジメチルアミン(実施例39の場合)、イソプロピルアミン(実施例40の場合)、又は2−ヒドロキシエチルアミン(実施例41の場合)から、実施例8−22−(1)〜(2)の方法に準じて、目的化合物[28]〜[41]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
実施例42
下記式[42]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例1−(15)で得られたスルホキシド体と2−フルオロフェノ−ルから、実施例27−(1)の方法に準じて、ベンジルアルコ−ル体[42−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[42−1]で示される化合物はLC−MSにて確認した。
mass:541(M+1)
(2)ベンジルアルコ−ル体[42−1]とN−メチルピペラジンから、実施例8−22−(1)、(2)の方法に準じて、目的化合物[42]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:493(M+1)
実施例43
下記式[43]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例1−(15)で得られたスルホキシド体と2,6−ジクロロフェノ−ルから、実施例27−(1)に準じて、ベンジルアルコ−ル体[43−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[43−1]で示される化合物はLC−MSにて確認した。
mass:591,593(M+1)
(2)ベンジルアルコ−ル体[43−1]とN−メチルピペラジンから、実施例8−22−(1)、(2)の方法に準じて、目的化合物[43]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:543,545(M+1)
実施例44
下記式[44]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例1−(15)で得られたスルホキシド体と2−トリフルオロメチルフェノ−ルから、実施例27−(1)の方法に準じて、ベンジルアルコ−ル体[44−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[44−1]で示される化合物はLC−MSにて確認した。
mass:591(M+1)
(2)ベンジルアルコ−ル体[44−1]とN−メチルピペラジンから、実施例8−22−(1)〜(2)の方法に準じて、目的化合物[44]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:543(M+1)
実施例45
下記式[45]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例1−(15)で得られたスルホキシド体と2−クロロ−6−フルオロフェノ−ルから、実施例27−(1)に準じて、ベンジルアルコ−ル体[45−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[45−1]で示される化合物はLC−MSにて確認した。
mass:575(M+1)
(2)ベンジルアルコ−ル体[45−1]とN−メチルピペラジンから、実施例8−22−(1)〜(2)の方法に準じて、目的化合物[45]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:527(M+1)
実施例46
下記式[46]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例1−(15)で得られたスルホキシド体と2,6−ジメチルフェノ−ルから、実施例27−(1)に準じてベンジルアルコ−ル体[46−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[46−1]で示される化合物はLC−MSにて確認した。
mass:551(M+1)
(2)ベンジルアルコ−ル体[46−1]とN−メチルピペラジンから、実施例8−22−(1)〜(2)の方法に準じて、目的化合物[46]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:503(M+1)
実施例47−89
下記一般式[47−1]:
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、Ra及びRbは、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、又は脂肪族複素環基であるか、或いは、一緒になって脂肪族複素環を形成し、該低級アルキル基、脂肪族複素環基及びシクロアルキル基は置換されていてもよい。)の合成。
(1)実施例1−(15)で得られたスルホキシド体とシクロヘキシルアミンをジメチルスルホキシド中、90度に加熱し、6時間撹拌した。得られた反応液を室温に冷却し、これを水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄、乾燥、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィ−で精製し、実施例1−(17)の方法に準じて、ベンジルアルコ−ル体[47−2]を得た。
Figure 2006008874
上記式[47−2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.46(1H,s),8.40(1H,s),7.72(1H,s),6.53(1H,s),5.60(2H,s),5.00(1H,d、J=7.9Hz),4.77(2H,s),3.96−3.83(1H,m),3.76−3.68(2H,m),2.88−2.83(1H,m),2.34(3H,s),2.14−2.03(2H,m),1.83−1.17(8H,m),1.05−0.96(2H,m)0.02(9H,s).
(2)ベンジルアルコ−ル体[47−2]とイソプロピルアミン(実施例47の場合)、ジシクロプロピルメチルアミン(実施例48の場合)、2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(実施例49の場合)、ピロリジン(実施例50)、シクロプロピルアミン(実施例51の場合)、エチルアミン(実施例52の場合)、ジメチルアミン(実施例53の場合)、N−2−ヒドロキシエチル−N−メチルアミン(実施例54の場合)、N−メチルピペラジン(実施例55の場合)、1,4−ジオキサン−2−イルメチルアミン(実施例56の場合)、テトラヒドロ−2−フラニルメチル(実施例57の場合)、メチルアミン(実施例58の場合)、3−ジメチルアミノメチルピペリジン(実施例59の場合)、1−(テトラヒドロ−2−フラニル)エチルアミン(実施例60の場合)、4−ヒドロキシピペリジン(実施例61の場合)、N−(シクロヘキシル)−N−メチルアミン(実施例62の場合)、3−メチル−3−オキセタニルアミン(実施例63の場合)、(3R)−3−ヒドロキシピロリジン(実施例64の場合)、(3S)−3−ヒドロキシピロリジン(実施例65の場合)、(2R,3R)−3−ヒドロキシ−2−メチルピロリジン(実施例66の場合)、3−アセチルアミノピロリジン(実施例67の場合)、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン(実施例68の場合)、N−ベンジルピペラジン(実施例69の場合)、N−Bocピペラジン(実施例70の場合)、4−アセチル−4−フェニルピペリジン(実施例71の場合)、4−(1−ピロリジニル)ピペリジン(実施例72の場合)、3−エトキシカルボニルピペリジン(実施例73の場合)、モルホリン(実施例74の場合)、4−(4−ピペリジニル)ピペリジン(実施例75の場合)、シクロペンチルアミン(実施例76の場合)、2−ヒドロキシエチルアミン(実施例77の場合)、3−ジメチルアミノピロリジン(実施例78の場合)、2−ジメチルアミノエチルアミン(実施例79の場合)、N−(1−メチル−2−ピペリジニル)メチル−N−メチルアミン(実施例80の場合)、1−(2−チエニル)エチルアミン(実施例81の場合)、N−エトキシカルボニルピペラジン(実施例82の場合)、(2−メチル−4−チアゾリル)メチルアミン(実施例83の場合)、N−(1−メチル−3−ピペリジニル)メチル−N−メチルアミン(実施例84の場合)、2−トリフルオロメチルピロリジン(実施例85の場合)、N−(4−メチル−2−チアゾリルメチル)−N−メチルアミン(実施例86の場合)、1−(4−メチル−2−チアゾリル)エチルアミン(実施例87の場合)、4−(2−ベンゾオキサゾリル)ピペリジン(実施例88の場合)、又は3−エトキシカルボニル−4−ピペリドン(実施例89の場合)から、実施例8−22−(1)〜(2)の方法に準じて、目的化合物[47]〜[89](それぞれ実施例47から89に対応)を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
なお、実施例48で使用するジシクロプロピルメチルアミンの合成方法は、J.Org.Chem.,60,1995,7718に記載され、実施例49で使用する2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタンの合成方法は、J.Chem.Soc.Perkin.Trans.1,1977,874に記載され、実施例59で使用する3−ジメチルアミノメチルピペリジンの合成方法は、Eur.J.Med.Chem.chim.Ther.,37,2002,487に記載され、実施例80で使用するN−(1−メチル−2−ピペリジニル)メチル−N−メチルアミンの合成方法は、J.Med.Chem.,35,1992,4334に記載され、実施例87で使用する1−(4−メチル−2−チアゾリル)エチルアミンの合成方法は、J.Chem.Soc.,1947,1372に記載されている。
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
実施例90
下記式[90]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例1−(15)で得られたスルホキシド体とトランス4−ヒドロキシシクロヘキシルアミン及びN−メチルピペラジンから、実施例47−89、実施例8−22−(1)、(2)の方法に準じて、目的化合物[90]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:496(M+1)
実施例91−104
下記一般式[91−1]:
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、Ra及びRbは、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、又は脂肪族複素環基であるか、或いは、一緒になって脂肪族複素環を形成し、該低級アルキル基、脂肪族複素環基及びシクロアルキル基は置換されていてもよい。)の合成。
(1)実施例1−(15)で得られたスルホキシド[1−15]とシクロヘキサンチオ−ルのナトリウム塩から、実施例1−(16)、(17)の方法に準じて、ベンジルアルコ−ル体[91−2]を得た。
Figure 2006008874
上記式[91−2]で示される化合物はLC−MSにて確認した。
mass:545(M+1)
(2)ベンジルアルコ−ル体[91−2]とエチルアミン(実施例91の場合)、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミン(実施例92の場合)、ピロリジン(実施例93の場合)、3−ジメチルアミノピロリジン(実施例94の場合)、シクロプロピルアミン(実施例95の場合)、イソプロピルアミン(実施例96の場合)、N−メチルピペラジン(実施例97の場合)、シクロペンチルアミン(実施例98の場合)、2−ヒドロキシエチルアミン(実施例99の場合)、2−ジメチルアミノエチルアミン(実施例100の場合)、N−(シクロヘキシル)−N−メチルアミン(実施例101の場合)、メチルアミン(実施例102の場合)、ジメチルアミン(実施例103の場合)、又は4−ヒドロキシピペリジン(実施例104の場合)から、実施例8−22−(1)、(2)の方法に準じて、目的化合物[91]〜[104](実施例91から104にそれぞれ対応)を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
実施例105−118
下記一般式[105−1]:
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、Ra及びRbは、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、又は脂肪族複素環基であるか、或いは、一緒になって脂肪族複素環を形成し、該低級アルキル基、脂肪族複素環基及びシクロアルキル基は置換されていてもよい。)の合成。
(1)実施例1−(15)で得られたスルホキシド体[1−15]と2−クロロチオフェノ−ルから、実施例27−(1)の方法に準じて、ベンジルアルコ−ル体[105−2]を得た。
Figure 2006008874
上記式[91−2]で示される化合物はLC−MSにて確認した。
mass:573(M+1)
(2)ベンジルアルコ−ル体[105−2]とエチルアミン(実施例105の場合)、イソプロピルアミン(実施例106の場合)、メチルアミン(実施例107の場合)、4−ヒドロキシピペリジン(実施例108の場合)、N−メチルピペラジン(実施例109の場合)、(2S)−2−ヒドロキシメチルピロリジン(実施例110の場合)、ジメチルアミン(実施例111の場合)、2−ヒドロキシエチルアミン(実施例112の場合)、ピロリジン(実施例113の場合)、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミン(実施例114の場合)、(3S)−3−ジメチルアミノピロリジン(実施例115の場合)、(3S)−3−ヒドロキシピロリジン(実施例116の場合)、(3R)−3−ジメチルアミノピロリジン(実施例117の場合)、又は(3R)−3−ヒドロキシピロリジン(実施例118の場合)から、実施例8−22−(1)、(2)の方法に準じて、目的化合物[105]〜[118](実施例105から118にそれぞれ対応)を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
実施例119
下記式[119]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例1−(15)で得られたスルホキシド体[15−1]と2、6−ジクロロチオフェノ−ルから、実施例27−(1)の方法に準じて、ベンジルアルコ−ル体[119−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[119−1]で示される化合物はLC−MSにて確認した。
mass:607(M+1)
(2)ベンジルアルコ−ル体[119−1]とN−メチルピペラジンから、実施例8−22−(1)、(2)の方法に準じて、目的化合物[119]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:559,561(M+1)
実施例120
下記式[120]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)2−アミノピリジンから実施例1−(7)、(8)の方法に準じて、チオウレア体[120−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[120−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:10.85(1H,brs),10.76(1H,brs),9.14(1H,brs),8.46−8.02(1H,m),8.06−7.98(1H,m),7.44−7.37(1H,m),7.33−7.26(1H,m).
(2)4−クロロ−2−メチルチオピリミジンから、実施例1−(10)、(11)の方法に準じて、α−ブロモアセタ−ル体[120−2]を得た。
Figure 2006008874
上記式[120−2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.49(1H,d,J=5.1Hz),7.08(1H,d,J=5.1Hz),5.04(1H,d,J=6.9Hz),4.80(1H,d,J=6.9Hz),3.83−3.46(4H,m),2.57(3H,m),1.25(3H,t,J=7.2Hz),1.07(3H,t,J=7.2Hz).
(3)チオウレア体[120−1]とα−ブロモアセタ−ル体[120−2]から、実施例1−(12)、(14)、(15)、(16)の方法に準じて、アミノチアゾ−ル体[120−3]を得た。
Figure 2006008874
上記式[120−3]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.50−8.42(1H,m),8.35−8.10(1H,m),8.08(1H,s),7.78−7.70(1H,m),7.40−7.35(1H,m),7.10−7.05(1H,m),7.05−7.00(1H,m),5.82(2H,s),5.10−5.00(1H,m),3.80−3.72(2H,m),2.20−2.10(2H,m),1.84−1.80(2H,m),1.70−1.60(2H,m),1.58−1.40(2H,m),1.38−1.20(2H,m),1.00−0.98(2H,m),0.02(9H,s).
mass:484(M+1)
(4)アミノチアゾ−ル体[120−3]134mgをTHF10mLに溶かし、MeLiを−78度で加え、0度に昇温し、30分間撹拌した。これに、水を加えた後、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン95mgで処理した。得られた反応液を室温で30分間撹拌した後、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル相を水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥、ろ過、濃縮後、分取薄層クロマトグラフィ−により精製し、メチル化体[120−4]35mgを得た。
Figure 2006008874
上記式[120−4]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.48−8.40(1H,m),8.05(1H,s),7.78−7.70(1H,m),7.40−7.38(1H,m),7.05−7.00(1H,m),6.98(1H,s),5.84(2H,s),5.10−5.00(1H,m),3.80−3.72(2H,m),2.42(3H,s),2.10−2.06(2H,m),1.90−1.80(2H,m),1.70−1.58(2H,m),1.48−1.20(4H,m),1.00−0.9.6(2H,m),0.02(9H,s).
mass:498(M+1)
(5)メチル化体[120−4]35mgを、実施例1−(19)の方法に準じて、目的化合物[120]24mgを得た。
上記式[120]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.8(1H,brs),8.40−8.32(2H,m),7.80−7.74(1H,m),7.43(1H,s),7.13(1H,d,J=8.3Hz),7.05−7.00(1H,m),5.08−4.92(1H,m),2.38(3H,s),2.05−1.95(2H,m),1.80−1.70(2H,m),1.60−1.25(6H,m).
mass:368(M+1)
実施例121
下記式[121]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)5−ブロモ−2−アミノピリジンから実施例1−(7)、(8)の方法に準じて、チオウレア体[121−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[121−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:10.66(1H,brs),10.17(1H,brs),8.99(1H,brs),8.35(1H,d,J=2.8Hz),7.98(1H,dd,J=2.8,9.6Hz),7.14(1H,d,J=9.6Hz).
(2)チオウレア体[121−1]と実施例1−(11)で得られたアセタ−ル体[1−11]から、実施例1−(12)の方法に準じて、アミノチアゾ−ル体[121−2]を得た。
Figure 2006008874
上記式[121−2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.82(1H,brs),8.50(1H,d,J=2.0Hz),8.33(1H,s),7.95−7.92(1H,m),7.48(1H,s),7.09(1H,d,J=10Hz),2.55(3H,s),2.40(3H,s).
(3)アミノチアゾ−ル体[121−2]2.07gを100mLのジメチルホルムアミドに溶解し、0℃で60%水素化ナトリウム560mgを加えた。同温にて15分間撹拌した後、クロロメチルメチルエ−テル1.0mLを加えた。同温で30分間撹拌した後、飽和重曹水100mLを加えた。さらに水100mLを加え、生じた沈殿を濾取、乾燥し、アミノチアゾ−ルの保護体[121−3−1]と[121−3−2](約2:1)の位置異性体混合物を2.2gの黄色固形物として得た。
Figure 2006008874
上記式[121−3−1]又は[121−3−2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
主異性体[121−3−1],H−NMR(CDCl)δ:8.52(1H,d,J=3.0,0.8Hz),8.07(1H,s),7.81(1H,dd,J=8.8,3.0Hz),7.26(1H,d,J=8.8,3.0Hz),7.01(1H,s),5.80(2H,s),3.47(3H,s),2.62(3H,s),2.46(3H,s).
副異性体[121−3−2],H−NMR(CDCl)δ:8.52(1H,d,J=3.0,0.8Hz),7.81(1H,s),7.69(1H,dd,J=8.8,3.0Hz),7.02(1H,dd,J=8.8,0.8Hz),6.84(1H,s),5.53(2H,s),3.46(3H,s),2.61(3H,s),2.46(3H,s).
mass:438,440(M+1)
(4)アミノチアゾ−ルの保護体の位置異性体混合物[121−3−1]及び[121−3−2]2.2gを100mLのテトラヒドロフランに溶解し、−78度で1.5Mn−ブチルリチウム−ヘキサン溶液9.0mLを加えた。同温で1時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液20mLを加えた。得られた反応液を酢酸エチルで抽出し、有機相を水と飽和食塩水で洗浄した。この有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、脱ブロモ化体[121−4−1]と[121−4−2]の約2対1の位置異性体混合物を1.7gの褐色油状物として得た。
Figure 2006008874
上記式[121−4−1]又は[121−4−2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
主異性体[121−4−1],H−NMR(CDCl)δ:8.51−8.45(1H,m),8.09(1H,s),7.76−7.69(1H,m),7.34−7.29(1H,m)7.07−7.02(1H,m),7.00(1H,s),5.82(2H,s),3.49(3H,s),2.62(3H,s),2.45(3H,s).
副異性体[121−4−2],H−NMR(CDCl)δ:8.51−8.45(1H,m),7.82(1H,s),765−7.58(1H,m),7.15−7.10(1H,m),6.93−6.89(1H,m),6.84(1H,s),5.54(2H,s),3.47(3H,s),2.61(3H,s),2.45(3H,s).
mass:360(M+1)
(5)脱ブロモ化体[121−4]35mgから、実施例1−(15)、(16)、(19)の方法に準じて、目的化合物[121]14.4mgを黄色固形物として得た。
上記式[121]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:12.10(1H,brs),8.58(1H,s),8.39−8.32(1H,m),7.81(1H,ddd,J=8.0,6.8,1.8Hz),7.31(1H,s),7.19(1H,d,J=8.0Hz),7.07(1H,dd,J=6.8,5.6Hz),3.70−3.40(2H,m),2.41(3H,brs),2.10−1.80(4H,m),1.52−1.26(4H,m).
mass:383(M+1)
実施例122−124
下記一般式[122−1]:
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、Ra及びRbは、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、又は脂肪族複素環基であるか、或いは、一緒になって脂肪族複素環を形成し、該低級アルキル基、脂肪族複素環基及びシクロアルキル基は置換されていてもよい。)の合成。
(1)2−クロロ−4−ピリジンカルボン酸をメタノ−ルに溶かし、これに塩化チオニルを加え、80度で終夜撹拌した。得られた反応液を濃縮後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を除去しメチルエステル体[122−2]を得た。
Figure 2006008874
上記式[122−2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.55(1H,dd,J=0.8,4.8Hz),7.90−7.80(1H,m),7.78(1H,dd,J=1.2,4.8Hz),3.98(3H,s).
(2)メチルエステル体[122−2]18gとベンゾフェノンイミン21mLをトルエン200mLに溶かし、これに炭酸セシウム47g、酢酸パラジウム1.2g、及び2,2‘−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル3.2gを加え、窒素雰囲気下110度で5時間撹拌した。得られた反応液を0度に冷やし、塩化水素−メタノ−ル溶液を加え、室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、水で薄め、炭酸水素ナトリウムを加えて、中和した。水相をクロロホルムで抽出し、乾燥、溶媒を減圧下留去し、メタノ−ル−エ−テルから固化し、2−アミノピリジン体[122−3]4.6gを得た。
Figure 2006008874
上記式[122−3]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDOD)δ:8.17(1H,d,J=5.6Hz),7.16−7.06(1H,m),7.06−7.05(1H,m),3.92(3H,m).
(3)2−アミノピリジン体[122−3]900mgをTHFに溶かし、−78度に冷却し、水素化リチウムアルミニウム450mgを加え、0度に昇温した。同温度で1時間撹拌した後、硫酸ナトリウム十水和物を加え、室温で撹拌した。得られた反応液をセライトろ過し、ろ液を濃縮してベンジルアルコ−ル体を得た。これを実施例1−(5)の方法に準じて、ベンジルアルコ−ルの保護体[122−4]1.6gを得た。
Figure 2006008874
上記式[122−4]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.00(1H,d,J=5.6Hz),7.69−7.64(4H,m),7.46−7.36(6H,m),6.58−6.56(2H,m),4.67(2H,s),1.12(9H,s).
(4)ベンジルアルコ−ルの保護体[122−4]1.6gから実施例1−(7)、(8)の方法に準じて、チオウレア体[122−5]2.0gを安息香酸メチルとの混合物として得た。
Figure 2006008874
上記式[122−5]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:11.03(1H,brs),8.18(1H,brs),8.12(1H,d,J=5.6Hz),7.67−7.64(4H,m),7.44−7.36(6H,m),6.90−6.80(2H,m),6.78(1H,s),4.72(2H,s),1.13(9H,s).
(5)チオウレア体[122−5]1.1gとアセタ−ル体[1−11]800mgから実施例1−(12)、(13)、(14)、(15)、(16)、(17)の方法に準じて、ベンジルアルコ−ル体[122−6]51mgを得た。
Figure 2006008874
上記式[122−6]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.45(1H,d,J=8.0Hz),7.82(1H,s),7.11(1H,s),6.91(1H,d,J=8.0Hz),6.80(1H,s),5.58(2H,s),5.12−5.03(1H,m),4.75(2H,s),3.75−3.60(2H,m),2.45(3H,s),2.15−1.12(10H,m),1.04−0.95(2H,m),0.03(9H,s).
(6)ベンジルアルコ−ル体[122−6]とN−エチルピペラジン(実施例122の場合)、ジメチルアミン(実施例123の場合)、又は4−ヒドロキシピペリジン(実施例124の場合)から、実施例8−22−(1)、(2)の方法に準じて、目的化合物[122]、[123]、[124](それぞれ実施例122、123、124に対応)を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
Figure 2006008874
mass:494(M+1)
Figure 2006008874
mass:425(M+1)
Figure 2006008874
mass:481(M+1)
実施例125
下記式[125]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例121−(4)で得られた化合物[121−4]255mgをDMF5mL及びメタノ−ル5mLの混合溶媒に溶かし、トリエチルアミン1.02mL、酢酸パラジウム54.8mg、及び1,1‘−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン127mgを加え、一酸化炭素雰囲気下、70度に加熱し、二日間撹拌した。得られた反応溶液を、酢酸エチルで希釈した後、水で洗浄、乾燥、ろ過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−にて精製し、メチルエステル体[125−1]139mgを得た。
Figure 2006008874
上記式[125−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:9.10(1H,s),8.40−8.38(1H,m),7.82(1H,s),7.10−7.08(1H,m),6.85(1H,s),5.60(2H,s),3.98(3H,s),3.50(3H,s),2.62(3H,s),2.48(3H,s).
mass:418(M+1)
(2)実施例125−(1)で得られたメチルエステル体[125−1]139mgをTHF4mL及びメタノ−ル4mLの混合溶媒に溶かし、1N−水酸化ナトリウム水溶液1mLを加え、室温で8時間撹拌した。得られた反応液を濃縮後、2N塩酸で酸性にし、クロロホルム−メタノ−ル混合溶媒で抽出、乾燥、濃縮し、カルボン酸体[125−2]を得た。
Figure 2006008874
上記式[125−2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
mass:404(M+1)
(3)実施例125−(2)で得られたカルボン酸体[125−2]をTHF5mL、DMF1mLの混合溶媒に溶かし、N,N’−カルボニルジイミダゾ−ル270mgを室温で加え、同温度で終夜撹拌した。得られた反応液を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム61mgの水溶液1mLを加え、同温度で30分間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、酢酸エチルで抽出、水で洗浄後、乾燥、濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−で精製し、ベンジルアルコ−ル体[125−3]120mgを得た。
Figure 2006008874
上記式[125−3]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.45(1H,s),7.80(1H,s),7.68−7.62(1H,m),7.12−7.10(2H,m),6.82(1H,m),5.50(2H,s),4.70(2H,s),3.42(3H,s),2.62(3H,s),2.42(3H,s).
(4)実施例125−(3)で得られたベンジルアルコ−ル体[125−3]mgから、実施例1−(13)、(15)の方法に準じて、スルホキシド体[125−4]を得た。
Figure 2006008874
上記式[125−4]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.43(1H,s),8.82(1H,s),8.63−8.58(1H,m),7.12−7.09(1H,m),7.83(1H,s),5.54(2H,s),4.73(2H,s),3.45(3H,s),2.99(3H,s),2.45(3H,s),0.95(9H,s),0.14(6H,s).
(5)実施例125−(4)で得られたスルホキシド体[125−4]とシクロヘキサノ−ル及びN−アセチルピペラジンから、実施例1−(16)、(17)、(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[125]を塩酸塩として得た。
上記式[125]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.8(1H,brs),10.7(1H,brs),8.46(1H,d,J=2.0Hz),8.31(1H,s),7.91(1H,dd,J=2.0,8.8Hz),7.39(1H,s),7.16(1H,d,J=8.8Hz),5.02−4.92(1H,m),4.49−4.25(3H,m),4.05−3.95(1H,m),3.50−3.30(3H,m),3.12−2.82(3H,m),2.37(3H,s),2.02(3H,s),2.05−1.95(2H,m),1.80−1.70(2H,m),1.60−1.25(6H,m).
mass:508(M+1)
実施例126
下記式[126]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例125−(4)で得られたスルホキンド体[125−4]とシクロヘキサノ−ル及びN−メチルピペラジンから、実施例125の方法に準じて、目的化合物[126]を得た。
上記式[126]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.9(1H,brs),8.53(1H,brs),8.36(1H,s),7.98(1H,brs),7.43(1H,s),7.19(1H,d,J=8.8Hz),5.05−4.95(1H,m),4.00−3.20(6H,m),2.90−2.80(4H,m),2.40(3H,s),2.10(3H,s),2.10−2.00(2H,m),1.82−1.72(2H,m),1.62−1.28(6H,m).
mass:480(M+1)
実施例127
下記式[127]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例125−(3)で得られたベンジルアルコ−ル体[125−3]11.9mgとメチルアミンから実施例125の方法に準じ、目的化合物[127]4.11mgを塩酸塩として得た。
上記式[127]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.93(1H,brs),9.25(1H,brs),8.49(1H,s),8.38(1H,s),7.95(1H,d,J=8.7Hz),7.46(1H,s),7.18(1H,d,J=8.7Hz),4.95−5.05(1H,m),4.10(2H,brs)2.5−2.48(3H,brs),2.39(3H,s),1.98−2.01(2H,m),1.74−1.76(2H,m),1.20−1.62(6H,m).
mass:411(M+1)
実施例128
下記式[128]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例125で得られた[125−4]の化合物と2−クロロフェノ−ルから、実施例27の方法に準じて、目的化合物[128]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
上記式[128]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
mass:508(M+1)
実施例129
下記式[129]:
Figure 2006008874
で表される化合物の合成。
実施例125で得られた[125−4]の化合物と2,4−ジクロロフェノ−ルから、実施例27の方法に準じて、目的化合物[129]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
上記式[129]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
mass:542(M+1)
実施例130
下記式[130]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例125で得られた[125−4]の化合物と2−フルオロフェノ−ルから、実施例27の方法に準じて、目的化合物[130]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
上記式[130]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
mass:492(M+1)
実施例131−144
下記一般式[131−1]:
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、Ra及びRbは、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、又は脂肪族複素環基であるか、或いは、一緒になって脂肪族複素環を形成し、該低級アルキル基、脂肪族複素環基及びシクロアルキル基は置換されていてもよい。)の合成。
実施例125で得られた化合物[125−4]の化合物と(3S)−3−ジメチルアミノピロリジン(実施例131の場合)、(3R)−3−ジメチルアミノピロリジン(実施例132の場合)、2−メトキシカルボニルピペラジン(実施例133の場合)、4−ヒドロキシメチルピペリジン(実施例134の場合)、2−ヒドロキシメチルピペリジン(実施例135の場合)、3−ヒドロキシピペリジン(実施例136の場合)、(2S)−2−ヒドロキシメチルピロリジン(実施例137の場合)、(2R)−2−ヒドロキシメチルピロリジン(実施例138の場合)、(3S)−ピロリジン−3−イル−カルバミン酸 t−ブチルエステル(実施例139の場合)、(3R)−ピロリジン−3−イル−カルバミン酸 t−ブチルエステル(実施例140の場合)、3−ヒドロキシメチルピペリジン(実施例141の場合)、4−ヒドロキシ−4−フェニルピペリジン(実施例142の場合)、N−2−ピリジルピペラジン(実施例143の場合)、又はN−2−ピリミジルピペラジン(実施例144の場合)から、実施例47−89の方法に準じて、目的化合物[131]〜[144](それぞれ実施例131から141に対応)を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
Figure 2006008874
Figure 2006008874
Figure 2006008874
実施例145
下記式[145]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例125−(4)で得られたスルホキシド体[125−4]とトランス−4−アミノシクロヘキサノ−ルから、実施例47−89−(1)の方法に準じて、ベンジルアルコ−ル体[145−1]を得た。
mass:543(M+1)
Figure 2006008874
上記式[145−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
mass:543(M+1)
(2)ベンジルアルコ−ル体[145−1]から、実施例1−(19)の方法に準じて、目的化合物[145]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
上記式[145]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
mass:413(M+1)
実施例146
下記式[146]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例125で得られた[125−4]の化合物から、実施例91−104の方法に準じて、目的化合物[146]を得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
mass:414(M+1)
実施例147
下記式[147]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例121−(3)で得られた化合物[121−3−1]160mgから、実施例1−(15)、(16)の方法に準じて、化合物[147−1]76mgを得た。
Figure 2006008874
上記式[147−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.48(1H,s),8.05(1H,s),7.82−7.78(1H,m),7.06−7.00(1H,m),6.98(1H,m),5.80(2H,s),5.10−5.00(1H,m),3.25(3H,s),2.20(3H,s),2.18−2.10(2H,m),1.92−1.82(2H,m),1.65−1.20(6H,m).
mass:490、492(M+1)
(2)化合物[147−1]76mgとN−Bocピペラジンをトルエン中に溶かし、これにナトリウム t−ブトシキド、酢酸パラジウム及び2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルを加え、窒素雰囲気下100度に加熱した。同温度で得られた反応液を終夜撹拌したのち、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−にて精製し、カップリング体[147−2]26mgを得た。
Figure 2006008874
上記式[147−2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.16−8.14(1H,m),8.04(1H,s),7.40−7.36(1H,m),7.32−7.28(1H,m),6.92(1H,s),5.75(2H,s),5.10−5.00(1H,m),3.68−3.62(4H,m),3.48(3H,s),3.20−3.14(4H,m),2.04(3H,s),2.20−2.10(2H,M),1.90−1.80(2H,m),1.70−1.1.28(15H,m).
mass:596(M+1)
(3)上記化合物[147−2]に4N塩化水素−ジオキサン溶液を加え、室温で2時間撹拌した。反応液の溶媒を濃縮後、メタノ−ル−エ−テルから固化させ、目的化合物[147]を塩酸塩として得た。
上記式[147]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.5(1H,brs)、8.88(2H,brs),8.25(1H,s),8.10(1H,s),7.54(1H,dd,J=2.9,9.3Hz),7.34(1H,s),7.07(1H,d,J=9.3Hz),5.05−4.93(1H,m),3.38−3.30(4H,m),3.28−3.20(4H,m),2.36(3H,s),2.03−1.95(2H,m),1.80−1.70(2H,m),1.60−1.25(6H,m).
mass:452(M+1)
実施例148
下記式[148]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例147で得られた化合物[147]12mgをメタノ−ル1mL−クロロホルム0.5mLに溶かし、ホルマリンを加えた。これに、塩化亜鉛−シアノ水素化ホウ素ナトリウムのメタノ−ル溶液を加え、室温で1時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた後、クロロホルムで抽出、乾燥、ろ過、濃縮した。反応混合物を分取薄層クロマトグラフィ−にて精製し、4N塩化水素−ジオキサン溶液を加えた。反応液を濃縮後メタノ−ル−エ−テルから固化させ、目的化合物[148]4mgを塩酸塩として得た。
上記式[148]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.50(1H,brs),10.20(1H,brs),8.26(1H,s),8.11(1H,d,J=2.9Hz),7.55(1H,dd,J=2.9,8.7Hz),7.35(1H,s),7.07(1H,d,J=8.7Hz),5.30−4.30(1H,m),3.80−3.70(2H,m),3.55−3.45(2H,m),3.22−3.10(2H,m),3.10−3.00(2H,m),2.82(3H,d,J=4.9Hz),2.36(3H,s),2.10−1.91(2H,m),1.80−1.70(2H,m),1.60−1.30(6H,m).
mass:466(M+1)
実施例149
下記式[149]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)2−アミノ−6−メチルピリジン39.9gに無水酢酸200mlを室温で加え、70度で2時間撹拌した。得られた反応液を濃縮後、炭酸水素ナトリウム水で中和し、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和食塩水で洗浄した。次に、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、濾液を濃縮し、下記アセトアミド体[149−1]60.6gを得た。
Figure 2006008874
上記式[149−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl3)δ:8.10(1H,brs),7.97(1H,d,J=8.0Hz),7.57(1H,t,J=8.0Hz),6.88(1H,d,J=8.0Hz),2.43(3H,s),2.17(3H,s).
mass:151(M+1)
(2)上記(1)で得られたアセトアミド体[149−1]60.6gを75度で水600mlに溶かし、過マンガン酸カリウム175gを同温度で3時間かけて加えた。得られた反応液をセライト濾過後、濾液を濃縮した。得られた反応混合物を濃塩酸で中和後、濃縮し下記カルボン酸体[149−2]を得た。
Figure 2006008874
上記式[149−2]で示される化合物はLC−MSにて確認した。
mass:181(M+1)
(3)上記(2)で得られたカルボン酸体[149−2]を10%塩化水素−メタノ−ル溶液に溶かし、終夜加熱還流した。得られた反応液を濃縮後、炭酸水素ナトリウム水で中和し、酢酸エチルで抽出、有機相を飽和食塩水で洗浄した。次に、有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、濾液を濃縮した。得られた反応混合物にヘキサンを加え、生じた白色固体を濾取、乾燥し下記エステル体[149−3]16.5gを得た。
Figure 2006008874
上記式[149−3]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl3)δ:7.48−7.60(2H,m),6.68(1H,d,J=8.0Hz),4.72(2H,brs),3.96(3H,s).
mass:153(M+1)
(4)上記(3)で得られたエステル体[149−3]5.19gをテトラヒドロフラン100mLに溶かし、氷冷下、水素化リチウムアルミニウム1.55gを加え、同温度で1時間攪拌した。得られた反応液に硫酸ナトリウム十水和物を加えた後、室温下、終夜攪拌した。セライト濾過後、濾液を濃縮し下記アルコ−ル体[149−4]2.78gを得た。
Figure 2006008874
上記式[149−4]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:7.42(1H,t,J=7.6Hz),6.60(1H,d,J=7.6Hz),6.41(1H,d,J=7.6Hz),4.59(2H,s),4.52(2H,brs).
mass:125(M+1)
(5)上記(4)で得られた化合物[149−4]2.78gから、実施例1−(7)、(8)の方法に準じて、チオウレア体[149−5]2.99gを得た。
Figure 2006008874
上記式[149−5]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:10.58(1H,brs),10.48(1H,brs),8.84(1H,brs),7.74(1H,t,J=8.1Hz),7.06(1H,d,J=8.1Hz),7.01(1H,d,J=8.1Hz),5.47(1H,t,J=5.9Hz),4.47(1H,d,J=5.9Hz).
mass:184(M+1)
(6)上記(5)で得られた化合物[149−5]から実施例1−(11)、(12)、(13)、実施例122−(3)、実施例1−(15)の方法に準じて、化合物[149−6]を得た。
Figure 2006008874
上記式[149−6]で示される化合物はLC−MSにて確認した。
mass:520(M+1)
(7)化合物[149−6]から、実施例1−(16)、1−(17)の方法に準じて、化合物[149−7]を得た。
Figure 2006008874
上記式[149−7]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:7.81(1H,s)7.62(1H,t,J=7.6Hz),7.04(1H,d,J=7.6Hz),6.87(1H,d,J=7.6Hz),6.28(1H,s),5.53(2H,s),5.01−5.14(1H,m),4.83(2H,s),3.49(1H,brs),3.47(3H,s),2.43(3H,s),2.01−2.15(2H,m),1.78−1.90(2H,m),1.20−1.72(6H,m).
mass:442(M+1)
(8)化合物[149−7]とメチルアミンから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[149]を塩酸塩として得た。
上記式[149]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.93(1H,brs),9.46(2H,brs),8.40(1H,s),7.86(1H,t,J=8.1Hz),7.50(1H,s),7.24(1H,d,J=8.1Hz),7.17(1H,d,J=8.1Hz),4.96−5.10(1H,m),4.28(2H,s),2.68(3H,s),2.39(3H,s),1.95−2.10(2H,m),1.64−1.82(2H,m),1.20−1.62(6H,m).
mass:411(M+1)
実施例150
下記式[150]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例149−(7)で得られた化合物[149−7]とジメチルアミンから、実施例149−(8)の方法に準じて、目的化合物[150]を塩酸塩として得た。
上記式[150]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.96(1H,brs),11.08(1H,brs),8.40(1H,s),7.87(1H,t,J=7.2Hz),7.49(1H,s),7.36(1H,d,J=7.2Hz),7.21(1H,d,J=7.2Hz),5.00−5.11(1H,m),4.40(2H,s),2.82(6H,s),2.39(3H,s),1.96−2.08(2H,m),1.68−1.82(2H,m),1.24−1.62(6H,m).
mass:425(M+1)
実施例151
下記式[151]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例149−(7)で得られた化合物[149−7]に4N塩化水素−ジオキサン溶液を加え、室温で17時間撹拌した後、溶媒を除去して、目的化合物[151]を得た。
上記式[151]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.95(1H,brs),8.43(1H,s),7.78(1H,t,J=8.1Hz),7.51(1H,s),7.13(1H,d,J=8.1Hz),7.02(1H,d,J=8.1Hz),4.75−5.26(1H,m),4.64(2H,s),2.40(3H,s),2.00−2.14(2H,m),1.72−1.86(2H,m),1.20−1.66(6H,m).
mass:396(M−1)
実施例152
下記式[152]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例149−(6)で得た化合物[149−6]59mg、シクロヘプタノ−ル77μL及びメチルアミンから、実施例149−(7)、(8)の方法に準じて、目的化合物[152]のトリフルオロ酢酸塩4.4mgを黄色固形物として得た。
上記式[152]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.81(1H,brs),9.05(2H,brs),8.33(1H,s),7.85(1H,brdd,J=8.4,6.8Hz),7.40(1H,s),7.13(1H,brdd,J=9.2,7.6Hz),5.18(1H,brs),4.31(2H,s),2.73(3H,s),2.37(3H,s),2.08−1.94(2H,m),1.82−1.40(10H,m).
mass:425(M+1)
実施例153
下記式[153]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例149−(6)で得た化合物[149−6]と2−クロロフェノ−ル及びメチルアミンから、実施例27−(1)、149−(7)、(8)の方法に準じて、目的化合物[153]を塩酸塩として得た。
上記式[153]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.86(1H,brs),9.42(2H,brs),8.35(1H,s),7.13−7.87(8H,m),4.16−4.19(2H,m),2.61−2.64(3H,m),2.36(3H,s).
mass:439(M+1)
実施例154
下記式[154]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例149−(6)で得た化合物[149−6]54mgとシクロヘキシルアミン73μLから、実施例47−(1)、149−(7)、(8)の方法に準じて、目的化合物[154]のトリフルオロ酢酸塩36mgを淡黄色固形物として得た。
上記式[154]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:12.2(1H,brs),10.4(1H,brs),8.66(1H,brs),8.55(1H,brs),7.92(1H,dd,J=8.0,7.6Hz),7.32−7.20(3H,m),4.40(2H,s),4.05−3.85(1H,m),2.89(6H,s),2.37(3H,s),2.00−1.88(2H,m),1.82−1.72(2H,m),1.66−1.56(1H,m),1.48−1.16(5H,m).
mass:424(M+1)
実施例155
下記式[155]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例149−(6)で得た化合物[149−6]54mgとシクロヘキシルアミン73μLから、実施例47−(1)、149−(7)、(8)の方法に準じて、目的化合物[155]のトリフルオロ酢酸塩13.2mgを黄色固形物として得た。
上記式[155]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:9.13(2H,brs),8.47(1H,brs),7.88(1H,dd,J=8.0,7.6Hz),7.26−7.06(3H,m),4.29(2H,brs),3.95−3.75(1H,m),2.66(3H,s),2.34(3H,s),2.02−1.88(2H,m),1.82−1.70(2H,m),1.66−1.56(1H,m),1.46−1.12(5H,m).
mass:410(M+1)
実施例156
下記式[156]:
Figure 2006008874
で表される化合物の合成。
(1)ジイソプロピルアミン50mLをTHF200mLに溶かし、−78度に冷却した後、1.59Mn−ブチルリチウムヘキサン溶液を207mL滴下した。氷冷下で1時間攪拌した後、得られた反応溶液を−78度に冷却し、プロピオン酸メチル28mLをTHF50mLに希釈して滴下した。同温度で1時間撹拌した後、ギ酸エチル31mLをTHF50mLに希釈して滴下した。1時間撹拌した後、水を加え、室温まで昇温した。ジエチルエ−テルで洗浄した後、水相に6N塩酸60mLを氷冷下で加え、ジクロロメタンで抽出、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後、濃縮して[156−1]を粗生成物として得た。[156−1]は更に精製することなく次の反応に用いた。
Figure 2006008874
(2)チオウレア15gをエタノ−ル100mLに溶かし、ヨウ化メチル14mLを滴下した後、加熱還流を行った。30分間攪拌後、濃縮し、ジエチルエ−テル−メタノ−ル混合溶媒で洗浄し、白色粉体として[156−2]の化合物を得た。
Figure 2006008874
上記式[156−2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:8.82(4H,brs),2.58(3H,s).
(3)[156−2]25gを5N水酸化ナトリウム水溶液50mL及び水25mLに溶解した後、(1)で得られた[156−1]の化合物をエタノ−ル50mLに希釈して加えた。加熱還流下、終夜撹拌した後、氷冷下で酢酸50mLを加え、生成した白色結晶をろ取し、[156−3]の化合物15g得た。
Figure 2006008874
上記式[156−3]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:7.65(1H,s),2.40(3H,s),1.80(3H,s).
mass:157(M+1)
(4)[156−3]の化合物15gをオキシ塩化リン50mLに溶解し、120度で2時間撹拌した。反応液を砕氷にあけ、クロロホルムで抽出、ろ過、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ−にて精製し、目的化合物[156−4]13gを得た。
Figure 2006008874
上記式[156−4]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
mass:175(M+1)
(5)上記(4)で得られた化合物[156−4]と実施例121−(1)で得られたチオウレア[121−1]から実施例1−(10)、(11)、実施例121−(2)、(3)の方法に準じて、アミノチアゾ−ルの保護体[156−5−1]及び[156−5−2]を得た。
Figure 2006008874
上記式[156−5−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.55(1H,s),8.29(1H,s),8.02(1H,s)7.82−7.80(1H,m),7.30−7.26(1H,m),5.80(2H,s),3.50(3H,s),2.62(3H,s),2.42(3H,s).
mass:438,440(M+1)
上記式[156−5−2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.55(1H,s),8.26(1H,s),7.70−7.66(1H,m),7.60(1H,s),7.04−7.00(1H,m),5.58(2H,s),3.50(3H,s),2.62(3H,s),2.40(3H,s).
mass:438,440(M+1)
(6)化合物[156−5−1]から、実施例1−(15)、(16)の方法に準じて、化合物[156−6]を得た。
Figure 2006008874
(7)化合物[156−6]をTHF−メタノ−ル混合溶媒に溶かし、パラジウム炭素を加え、水素雰囲気下室温で終夜撹拌した。ろ過、濃縮後、分取薄層クロマトグラフィ−にて精製し、脱ブロモ化体[156−7]を得た。
Figure 2006008874
上記式[156−7]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.30−8.20(1H,m),8.25(1H,s),8.05(1H,s),7.80−7.70(1H,m),7.36−7.30(1H,m),7.10−7.04(1H,m),5.80(2H,s),5.02−4.92(1H,m),3.50(3H,s),2.42(3H,s),2.20−2.10(2H,m),1.90−1.80(2H,m),1.75−1.58(2H,m),1.58−1.40(2H,m),1.20−1.10(2H,m).
(8)化合物[156−7]をクロロホルム−メタノ−ル混合溶媒に溶かし、4N塩化水素−ジオキサン溶液を加え、室温で撹拌した。溶媒を減圧除去し、メタノ−ル−エ−テルから固化し、目的化合物[156]を得た。
上記式[156]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.6(1H,s),8.50−8.46(1H,m),8.32(1H,s),8.07(1H,s),7.78−7.72(1H,m),7.12−7.10(1H,m),7.00−6.95(1H,m),4.92−4.83(1H,m),2.38(3H,s),2.09−2.00(2H,m),1.82−1.72(2H,m),1.63−1.20(6H,m).
mass:368(M+1)
実施例157
下記式[157]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例156で得られた化合物[156−4]と実施例121で得られた化合物[121−1]から実施例1−(12)、(14)、(15)、(16)、実施例125−(1)、(2)、(3)の方法に準じて、ベンジルアルコ−ル体[157−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[157−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.43(1H,s),8.25(1H,s),7.66(1H,d,J=8.0Hz),7.62(1H,s),7.14(1H,d,J=8.0Hz),5.60(2H,s),5.08−4.97(1H,m),4.70(2H,s),3.78−3.71(2H,m),2.40(3H,s),2.20−1.30(10H,m),1.04−0.98(2H,m),0.01(9H,s).
mass:528(M+1)
(2)上記(1)で得られた化合物[157−1]と4−ヒドロキシピペリジンから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[157]を得た。
上記式[157]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.25(1H,s),8.21(1H,s),7.93(1H,s),7.65(1H,d,J=8.4Hz),6.91(1H,d,J=8.4Hz),5.05−4.95(1H,m),3.71(1H,brs),3.50(2H,s),2.85−2.70(2H,m),2.43(3H,s),2.28−1.12(16H,m).
mass:481(M+1)
実施例158−163
下記一般式[158−1]:
Figure 2006008874
で示される化合物(ここで、Ra及びRbは、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、又は脂肪族複素環基であるか、或いは、一緒になって脂肪族複素環を形成し、該低級アルキル基、脂肪族複素環基及びシクロアルキル基は置換されていてもよい。)の合成。
実施例157で得られた化合物[157−1]とモルホリン(実施例158の場合)、ジエチルアミン(実施例159の場合)、ジメチルアミン(実施例160の場合)、ピペリジン(実施例161の場合)、N−メチルピペラジン(実施例162の場合)、又はN−エチルピペラジン(実施例163の場合)から、実施例8−22の方法に準じて、目的化合物[158]〜[163](それぞれ実施例158−163に対応)を塩酸塩として得た。目的化合物はLC−MSにて確認した。
Figure 2006008874
Figure 2006008874
実施例164
下記式[164]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例156で得られた化合物[156−6]から、実施例147、148の方法に準じて、目的化合物[164]を塩酸塩として得た。
上記式[164]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.5(1H,brs),10.2(1H,brs),8.29(1H,s),8.14(1H,d,J=2.2Hz),8.02(1H,s),7.54(1H,dd,J=2.2,8.8Hz),7.05(1H,d,J=8.8Hz),4.95−4.85(1H,m),3.85−3.80(2H,m),3.52−3.42(2H,m),3.20−3.00(4H,m),2.80(3H,d,J=4.4Hz),2.35(3H,s),2.20−1.95(2H,m),1.78−1.68(2H,m),1.60−1.20(6H,m).
mass:466(M+1)
実施例165
下記式[165]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例156−(5)で得られた化合物[156−5−1]から実施例1−(15)、47−(1)の方法に準じ、化合物[165−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[165−1]で示される化合物はMSにて確認にした。
mass:503(M+1)
(2)上記(1)で得られた化合物[165−1]から実施例147、148の方法に準じて、目的化合物[165]を黄色固体として得た。
上記式[165]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:10.6(1H,brs),8.26(1H,brs),8.08(1H,s),7.98−7.93(1H,m),7.60(1H,dd,J=9.2,3.5Hz),7.12(1H,d,J=9.2Hz),3.98−3.86(1H,m),3.80−3.72(2H,m),3.56−3.04(6H,m),2.82(3H,d,J=4.4Hz),2.36(3H,s),2.00−1.20(12H,m).
mass:479(M+1)
実施例166
下記式[166]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例121で得られた化合物[121−1]と[120−2]から、実施例1−(12)、(14)、(15)、47の方法に準じて、目的化合物[166]を得た。
上記式[166]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:12.03(1H,brs),9.04(1H,brs),8.59(1H,brs),8.30−8.22(2H,m),8.01(1H,s),7.95−7.93(2H,m),7.79−7.75(1H,m),7.40−7.28(3H,m),7.15(1H,d,J=8.1Hz),7.01−6.98(1H,m),4.96(2H,s).
mass:444(M+1)
実施例167
下記式[167]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
(1)実施例1−(8)で得られた化合物[1−8]と実施例121−(2)で得られた化合物[121−2]から、実施例1−(12)、(13)、(14)、(15)、(16)、(17)の方法に準じて、化合物[167−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[167−1]で示される化合物はLC−MSにて確認した。
mass:517(M+1)
(2)上記(1)で得られた化合物[167−1]から実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[167]を得た。
上記式[167]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:8.64(1H,s),8.56(1H,s),8.50(1H,d,J=5.4Hz),8.46(1H,s),7.58(1H,d,J=5.4Hz),5.08−5.20(1H,m),4.46(2H,s),3.35−4.35(12H,m),2.80(3H,s),1.98−2.12(2H,m),1.64−1.78(2H,m).
mass:469(M+1)
実施例168
下記式[168]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例167−(1)で得られた化合物[167−1]とN−アセチルピペラジンから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[168]を得た。
上記式[168]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:11.28(1H,brs),8.64(1H,s),8.56(1H,s),8.50(1H,d,J=5.4Hz),8.46(1H,s),7.58(1H,d,J=5.4Hz),5.08−5.21(1H,m),4.44(2H,s),2.90−4.30(12H,m),1.98−2.50(2H,m),2.02(3H,s),1.60−1.78(2H,m).
mass:497(M+1)
実施例169
下記式[169]:
Figure 2006008874
[169]
で示される化合物の合成。
(1)実施例121で得られた化合物[120−2]と実施例122で得られた化合物[122−5]から、実施例1−(12)、1−(13)、1−(14)、1−(15)、実施例47、実施例1−(17)の方法に準じて、化合物[169−1]を得た。
Figure 2006008874
上記式[169−1]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.45(1H,d,J=5.2Hz),8.19(1H,d,J=5.2Hz),7.67(1H,s),7.10(1H,s),6.91−6.90(1H,m),6.61(1H,d,J=5.3Hz),5.55(2H,s),5.05(1H,d,J=8.0Hz),4.73(2H,s),3.93−3.82(1H,m),3.45(3H,s),2.13−1.09(10H,m).
(2)上記(1)で得られた化合物[169−1]とN−Bocピペラジンから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、化合物[169−2]を得た。
Figure 2006008874
上記式[169−2]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.43(1H,d,J=5.2Hz),8.21(1H,d,J=5.2Hz),7.66(1H,s),7.10(1H,s),6.93(1H,d,J=5.2Hz),6.91(1H,d,J=5.2Hz),5.54(2H,s),5.05(1H,d,J=7.6Hz),3.93−3.82(1H,m),3.49(2H,s),3.47(3H,s),2.93−2.89(4H,m),2.50−2.38(4H,m),2.12−1.09(10H,m).
(3)上記(2)で得られた化合物[169−2]をクロロホルムに溶かし、トリエチルアミン存在下、ベンジルイソシアナ−トと反応させた。反応液を飽和炭酸水素ナトリウムに注ぎ、クロロホルムで抽出、乾燥、濃縮後、分取薄層クロマトグラフィ−にて精製し、化合物[169−3]を得た。
Figure 2006008874
上記式[169−3]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.43(1H,d,J=5.2Hz),8.21(1H,d,J=5.2Hz),7.66(1H,s),7.35−7.28(5H,m),7.09(1H,s),6.92(1H,dd,J=1.6,5.2Hz),6.61(1H,d,J=5.2Hz),5.54(2H,s),5.04(1H,d,J=7.6Hz),4.68(1H,t,J=5.6Hz),4.43(2H,d,J=5.6Hz),3.92−3.83(1H,m),3.51(2H,s),3.46(3H,s),3.41−3.40(4H,m),2.47−2.45(4H,m),2.10−1.19(10H,m).
(4)上記(3)で得られた化合物[169−3]をメタノ−ルに溶かし、4N塩化水素−ジオキサンを加え、室温で数時間撹拌した。反応液を濃縮し、メタノ−ル−エ−テルから固化させ、目的化合物[169]を塩酸塩として得た。
上記式[169]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:8.58(1H,brs),8.44(1H,brs),8.18(1H,brs),7.38−7.13(8H,m),4.43−4.30(2H,m),4.26−4.22(2H,m),4.17−4.02(2H,m),3.72−2.91(7H,m),2.03−1.92(2H,m),1.86−1.70(2H,m),1.68−1.57(1H,m),1.45−1.09(5H,m).
mass:584(M+1)
実施例170
下記式[170]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例169で得られた化合物[169−1]とピペリジン−4−カルボン酸ジメチルアミドから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[170]を得た。
上記式[170]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(CDCl)δ:8.35(1H,d,J=5.2Hz),8.21(1H,d,J=5.7Hz),8.01(1H,s),6.99−6.91(2H,m),6.79(1H,d,J=5.2Hz),5.13(1H,brs),3.94−3.84(1H,m),3.51(2H,s),3.05(3H,s),2.95(3H,s),3.00−2.89(2H,m),2.58−2.46(1H,m)、2.14−2.00(4H,m),1.95−1.85(2H,m),1.84−1.53(5H,m),1.52−1.40(2H,m),1.33−1.18(3H,m).
mass:521(M+1)
実施例171
下記式[171]:
Figure 2006008874
で表される化合物の合成。
実施例169で得られた化合物[169−1]とN−ベンジルピペラジンから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[171]を得た。
上記式[171]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:8.60(1H,br),8.33(1H,br),8.14(1H,br),7.55(1H,br),7.41−7.30(5H,m),7.16−7.12(2H,m),4.30(2H,br)、3.95−3.43(3H,m),3.40−3.25(4H,m),3.20−2.90(4H,m),2.00−1.83(2H,m),1.82−1.58(2H,m),1.68−1.57(1H,m),1.47−1.10(5H,m).
mass:541(M+1)
実施例172
下記式[172]:
Figure 2006008874
で示される化合物の合成。
実施例169で得られた化合物[169−1]とN−アセチルピペラジンから、実施例1−(18)、(19)の方法に準じて、目的化合物[172]を得た。
上記式[172]で示される化合物のスペクトルデ−タを以下に示す。
H−NMR(DMSO−d)δ:8.61(1H,br),8.53(1H,s),8.22(1H,br),7.99−7.97(1H,m),7.30(1H,br),7.23(1H,d,J=8.4Hz),4.50−4.30(3H,m),4.03−4.00(1H,m),3.87−3.20(3H,m),3.17−2.84(4H,m),2.06(3H,s),2.00−1.83(2H,m),1.82−1.58(2H,m),1.68−1.57(1H,m),1.47−1.10(5H,m).
mass:493(M+1)
本発明の化合物は、優れたCdk4及び/又はCdk6選択的阻害作用を有することから医薬の分野において安全性の高い抗腫瘍剤として有用である。

Claims (13)

  1. 一般式[I]:
    Figure 2006008874
    [式中、
    Xは、O、S、NH、又はCHであり、
    、Y、Y、Y、及びYは、同一又は異なって、CH又はNであり、かつ、Y、Y、Y、Y、及びYのうち少なくとも1個は、Nであり、
    及びZは、同一又は異なって、CH又はNであり、
    nは、1ないし3のいずれかの整数であり、
    は、C−Cシクロアルキル基、C−C10アリール基、<置換基群α>から選択される脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基、又は<置換基群α>から選択される二環性脂肪族飽和炭化水素基(ここで、該シクロアルキル基、アリール基、脂肪族複素環基若しくは芳香族複素環基、又は二環性脂肪族飽和炭化水素基は、下記1)ないし3):
    1)低級アルキル基、
    2)<置換基群β>から選択される置換基、及び
    3)<置換基群β>から選択される置換基で置換される低級アルキル基
    から選択される同一若しくは異なる置換基で1個若しくは2個以上置換されていてもよい。)であり、
    及びRは、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、C−Cシクロアルキル基、C−C10アリール基、<置換基群α>から選択される芳香族複素環基又は<置換基群β>から選択される置換基であり(ここで、該低級アルキル基、低級アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、又は芳香族複素環基は、<置換基群β>から選択される置換基から選択される同一若しくは異なる置換基で1個若しくは2個以上置換されていてもよい。)であり、
    は、水素原子、低級アルキル基、C3−6シクロアルキル基、<置換基群β>から選択される置換基、又は−W−Wであり〔ここで、
    は、下記のいずれかから選択され、
    Figure 2006008874
    ここで、kは、0ないし5のいずれかの整数であり、k、k、k、及びkは、同一若しくは異なって、0ないし4のいずれかの整数であり、kは、0又は1の整数であり、R’及びR’’は、同一若しくは異なって、水素原子又は低級アルキル基であり、
    は、水素原子、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、<置換基群β>から選択される置換基、C−C10アリール基、<置換基群γ>から選択される脂肪族複素環基、又は<置換基群γ>から選択される芳香族複素環基である(ここで、該低級アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、脂肪族複素環基、又は芳香族複素環基は、下記1)ないし6):
    1)低級アルキル基、
    2)C−Cシクロアルキル基、
    3)<置換基群β>から選択される置換基、
    4)<置換基群β>から選択される置換基で置換される低級アルキル基、
    5)<置換基群δ>から選択される置換基、及び
    6)<置換基群δ>から選択される置換基で置換される低級アルキル基
    から選択される同一若しくは異なる置換基で1個若しくは2個以上置換されていてもよく、また、Wが低級アルキル基のとき、当該アルキル基中のいずれかの炭素原子がスピロヘテロ環を形成していてもよい。なお、Wが、
    Figure 2006008874
    であり、かつ、kが0であるとき、Wは、<置換基群β>から選択される置換基ではない。)〕;
    <置換基群α>、<置換基群α>、<置換基群α>、<置換基群β>、<置換基群γ>、<置換基群γ>及び<置換基群δ>は、下記のように定義される。
    <置換基群α>:
    Figure 2006008874
    <置換基群α>:
    Figure 2006008874
    <置換基群α>:
    Figure 2006008874
    <置換基群β>:
    ハロゲン原子、OH、OR、CF、CN、NH、NHR、NR、NHCOR、NRCOR、NHCOR、NRCO、NHCONHR、NHSOR、CONH、CONHR、CONR、COR、COCF、COR、OCOR、OCOR、OCONR、SOR,SONH、SONHR、及びSONR(ここで、R、R及びRは、同一又は異なって、低級アルキル基である。)
    <置換基群γ>:
    Figure 2006008874
    (ここで、脂肪族複素環基を構成する同一の炭素原子に結合する2個の水素原子が、一緒になってオキソ基を形成してもよい。)
    <置換基群γ>:
    Figure 2006008874
    <置換基群δ>:
    Figure 2006008874
    ]で示される化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル。
  2. が、Nであり、Y、Y及びYがCHであり、Yが、CH又はNであり、かつ、Z及びZが、Nである、請求項1記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル。
  3. Xが、O、S又はNHであり、かつ、Rが、C−Cシクロアルキル基、フェニル基、又は<置換基群α>から選択される脂肪族複素環基である(ここで、<置換基群α>は、
    Figure 2006008874
    である。)、請求項2記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル。
  4. 及びRが、同一又は異なって、水素原子又はメチル基である(但し、R及びRは、少なくとも一方はメチル基である。)、請求項3記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル。
  5. の置換位置が、4位、5位、又は6位であり、かつ、nが1である、請求項4記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル。
  6. <置換基群β>が、
    ハロゲン原子、OH、CF、NH、NHR、NR、NHCOR、CONHR、CONR、COR、及びCOR(ここで、R、R及びRは、同一又は異なって、低級アルキル基である。)である、請求項5記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル。
  7. <置換基群γ>が、
    Figure 2006008874
    (ここで、脂肪族複素環基を構成する同一の炭素原子に結合する2個の水素原子が、一緒になってオキソ基を形成してもよい。)であり、
    <置換基群γ>が、
    Figure 2006008874
    である、請求項6記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル。
  8. が、水素原子、<置換基群β>から選択される置換基、又は−W−Wであり〔ここで、
    は、下記のいずれかから選択され、
    Figure 2006008874
    ここで、kは、0又は1であり、kは、1であり、kは、0、1又は2であり、R’及びR’’は、同一若しくは異なって、水素原子又はメチル基であり、
    は、低級アルキル基、C−Cシクロアルキル基、<置換基群β>から選択される置換基、<置換基群γ>から選択される脂肪族複素環基、又は<置換基群γ>から選択される芳香族複素環基である、請求項7記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル。
  9. Xが、O、S又はNHであり、
    が、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、又は2−クロロフェニル基であり、
    及びRのうち、一方が水素原子であり、かつ、もう一方がメチル基であり、
    が、4位、5位、又は6位で置換した、−W−Wであり(ここで、Wが、
    Figure 2006008874
    であり、kが、0又は1であり、Wが、4−メチル−1−ピペラジニル基、4−アセチル−1−ピペラジニル基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、1−ピロリジニル基、1−ピペリジニル基、4−ヒドロキシ−1−ピペリジニル基、3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル基、3−ジメチルアミノ−1−ピロリジニル基、2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル基、(2−ヒドロキシエチル)メチルアミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、又はヒドロキシエチルアミノ基である、請求項2記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル。
  10. 5−[2−(シクロヘキシルオキシ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(4−メチル−1−ピペラジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(シクロヘキシルオキシ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(3−ジメチルアミノ−1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(エチルアミノ)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(4−メチル−1−ピペラジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(シクロヘキシルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(シクロヘキシルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(3−ジメチルアミノ−1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(シクロヘキシルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(イソプロピルアミノ)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(シクロヘキシルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(エチルアミノ)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(イソプロピルアミノ)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(4−メチル−1−ピペラジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、(2S)−5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−[(2−ヒドロキシエチル)メチルアミノ]メチル−2−ピラジニル}アミノ−1,3−チアゾール、(3R)−5−[2−(2−クロロフェニルチオ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(3−ヒドロキシ−1−ピロリジニル)メチル−2−ピラジニル]アミノ−1,3−チアゾール、5−[2−(シクロヘキシルオキシ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(4−アセチル−1−ピペラジニル)メチル−2−ピリジル]アミノ−1,3−チアゾール、又は(2S)−5−[2−(シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−4−ピリミジニル]−2−[5−(2−ヒドロキシメチル−1−ピロリジニル)メチル−2−ピリジル]アミノ−1,3−チアゾールである、請求項1記載の化合物又はその薬学的に許容される塩若しくはエステル。
  11. 薬学的に許容できる担体又は希釈剤と一緒に、請求項1記載の化合物1種以上を有効成分として含むことを特徴とする、医薬組成物。
  12. 薬学的に許容できる担体又は希釈剤と一緒に、請求項1記載の化合物1種以上を有効成分として含むことを特徴とする、Cdk4及び/又はCdk6選択的阻害剤。
  13. 薬学的に許容できる担体又は希釈剤と一緒に、請求項1記載の化合物1種以上を有効成分として含むことを特徴とする、抗がん剤。
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