JPWO2006004176A1 - 検体分析素子 - Google Patents

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Abstract

マイクロ流路(2)をその内部に形成された透明部材(1)と、該透明部材(1)に埋め込まれ該透明部材(1)に形成された該マイクロ流路(2)を隔ててその端面(3b、4c)同士が対向して配置され、しかも該透明部材(1)と屈折率を異にする一対の導光棒状部材(3、4)と、測定部(2a)からの散乱光を集光する該透明部材(1)に埋め込まれた散乱光集光部(31)とから構成される検体分析素子。

Description

本発明は、血液などの検体サンプルに含まれる細胞の密度、形状、老化・劣化あるいは異常の有無を高精度かつ簡易にかつ微量で、計測および判定可能とする超小型分析素子に関するものである。
予防医学への関心の高まりやSARS、AIDSなどの重大感染症拡大に対する迅速な対応の観点から、血液・体液等の検体を簡易にしかも必要な生理情報を精密に分析できる機器への要請が高まっている。かつては検体のもつ生理情報の基礎となる赤血球や白血球などの血球機能計測は、顕微鏡下における目視検査により行われており、測定の迅速性はもとより測定精度が測定者の個人差により影響を受け、精度の高い客観評価が困難などの課題があった。
近年マイクロプロセッサの導入により血液の希釈や溶血処理などが自動化されるとともに、血球一つ一つを緩衝液で囲んだまま微細ノズルより高速噴射させ、血球サイズに絞り込んだアルゴンレーザビームによりその前方、後方散乱光を光検出素子で高感度に検出・カウントすることで、高精度かつ短時間に検体の生理的検査が可能なシステム(フローサイトメトリー)が開発されている(例えば、特表平11−513486号公報や、浜松ホトニクス株式会社編集委員会、「光電子増倍管 −その基礎と応用−」、Cat.No.TOTH9001J02、(1998)、pp.260−261等を参照)。
従来用いられているフローサイトメトリーの基本システムの一例を示した図4を参照しながら説明する。まず、事前に希釈・蛍光処理をされた検体64を、検体導入路52から液滴噴射ノズル54に導入する。検体は保護緩衝液導入路53から別途ノズル予備室に導入された保護緩衝液に包まれた状態で、ノズル54背後に設置された液滴発生用超音波素子51により超音波振動が与えられる。ノズル54より当初水柱状に噴射された検体64は、その直後に個々の血球を含んだ微細液滴となって列状に飛散する。ノズル噴射直後の保護緩衝液に囲まれた水柱状部分に、レーザ光源56から発射したアルゴンイオンレーザをビームエキスパンダ58及び検体照射用集光レンズ57を介して照射する。このときレーザは血球サイズに収束されている。透過した光は集光レンズ59にて集光し受光素子(フォトダイオード)60で検出される。この光情報から血球密度(血球数カウント)や血球の体積情報を得ることができる。また、後方散乱光(蛍光)を散乱光集光レンズ61及び62にて集光し光電子増倍管63で高感度検出することにより血球に取り込まれた蛍光分子数をカウントして血球の生理学的な情報を採取できる。血球飛散列の下流に位置する電極55は、上記レーザの散乱光より得られた個々の血球の情報に基づき、帯電された血球64をクーロン力により選別するために電界を発生させるもので、その飛翔軌跡を制御し、所望の血球サンプルを検体から分離することができる。
これらのシステムにより血球のシース粒状化とレーザ光学系による高速・高感度・高精度な検体分析・分離が可能となったが、その一方でレーザ発振器などの光源、レーザ光分析光学系、液滴飛散系などはその機器の規模が大きく、現状でも制御系を含めたその全システムはほぼ家庭用冷蔵庫1台分程度の体積空間を占める。近年目指す予防医学の基本の一つは、「いつでも、どこでも、誰でも、簡易かつ正確に」検体情報を取得できることにあり、これに対応した検体分析システムの超小型化、低消費エネルギー化、ユビキタス化が今後一層求められる。従ってこれら検体の生理情報検出に関わる基本原理は踏襲しながらも、ユビキタスまたは個々人に対するウェアラブル化に適応した光学系、機構系を超小型に凝縮した検体分析素子の開発が渇望される。
本発明の上記及び他の特徴及び利点は、添付の図面とともに考慮することにより、下記の記載からより明らかになるであろう。
図1は、本発明の好ましい一実施態様(第一実施態様)を説明する斜視図である。
図2は、本発明の別の好ましい一実施態様(第二実施態様)を説明する斜視図である。
図3は、本発明の別の好ましい一実施態様(第三実施態様)の概要を説明する斜視図である。
図4は、従来用いられているフローサイトメトリーの基本システムの一例を示す説明図である。
本発明によれば、以下の手段が提供される:
(1)マイクロ流路をその内部に形成された透明部材と、該透明部材に埋め込まれ該透明部材に形成された該マイクロ流路を隔ててその端面同士が対向して配置され、しかも該透明部材と屈折率を異にする一対の導光棒状部材と、測定部からの散乱光を集光する該透明部材に埋め込まれた散乱光集光部とから構成されることを特徴とする検体分析素子。
(2)前記の一対の導光棒状部材が一本の光ファイバからなり、前記の透明部材に形成されたマイクロ流路が該光ファイバに直交し、該光ファイバのコアを貫通して形成されていることを特徴とする(1)項に記載の検体分析素子。
(3)前記透明部材にレーザ光源及び/又は受光素子が装着されていることを特徴とする(1)又は(2)に記載の検体分析素子。
(4)前記透明部材にピンホール又はスリット部が配置されていることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の検体分析素子。
(5)前記透明部材の周囲が金属膜で覆われていることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の検体分析素子。
(6)前記の一対の導光棒状部材が複数組設けられていることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項記載の検体分析素子。
(7)前記透明部材に複数の流路が形成され、その個々の流路ごとに、該透明部材に埋め込まれ該透明部材に形成された該流路を隔ててその端面同士が対向して配置され、しかも該透明部材と屈折率を異にする一対の導光棒状部材の組が1組又は複数組配置されていることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の検体分析素子。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、検体中の血球数や形状、光の透過・吸収率などの生理学的な情報を検出・分析する素子において、検体を流すマイクロメートルオーダーの幅の流路(本明細書において「マイクロ流路」という。)をその内部に形成した透明部材をベースに、ベース材に比して屈折率の異なる部材を流路を隔ててその端面どうしが対向した構成とすることにより、流路を流れる血球にレーザ光などの光を前記の端面(横方向)から確実に照射し、かつ光の前方散乱、後方散乱、後方反射などの光学情報を分離して精密に検出・測定可能な光学系をチップ状素子に集約することができ、しかも安価に製造できることを見出した。本発明はこのような知見に基づきなされるに至ったものである。
以下、本発明の好ましい一実施態様について、添付の図面に基づいて詳細に説明をする。なお、各図の説明において同一の要素には同一の符号を付す。
図1は、本発明の好ましい一実施態様(第一実施態様)を説明する斜視図である。
本発明の検体素子は透明部材1からなり、その一面には検体用流路2として溝が形成されている。透明部材1には、例えばガラスなどを用いることもできるが、血液との適合性や製造コストの観点から紫外線硬化型樹脂が好ましく用いられる。本発明では検体5として主に赤血球、白血球を対象とすることができる。流路2の大きさはマイクロメートルオーダーの極微細な幅であり、検体に応じて適宜の幅に定めることができる。検体が赤血球の場合、赤血球は直径8μm程度、厚み1μm程度であるため、これが集団ではなく個々に通過できるように、導光棒状部材3及び4の端面3b及び4c間を横切る狭小部分は、外径が7〜8μm程度から最大12〜13μm程度とすることが好ましく、約10μm程度がより好ましい。流路2の形成方法は特に限定されず任意の方法を用いることができるが、例えば光硬化性樹脂を用いた光造形法などが好ましい。なお、図示していないが、透明部材1の流路2が形成されている面には透明部材1と同材質の部材を透明カバー(プレート)として接合して溝にふたをすることにより、流路2を管状とする(図1では透明カバーを接合する前の状態を示す)。接合方法としては、熱その他による圧着などの任意の方法を用いることができる。
また、透明部材1内には流路2を挟んで端面同士が対向するように導光棒状部材3及び4が配置されている。導光棒状部材3及び4には透明部材1と屈折率の異なる部材が用いられる。これにより、導光棒状部材3及び4がコア部、透明部材1がクラッド部として光導波路が形成され、導光棒状部材3及び4を光が伝搬することができる。導光棒状部材3及び4として光ファイバを用いてもよい。導光棒状部材3及び4の形状及び外径は特に限定されないが、例えば外径3〜4μm以下のシングルモード特性をもつものや、外径10μm以上のマルチモード特性をもつものを用いることができ、またこれらを複数用いてもよい。流路2を挟んだ導光棒状部材3及び4の端面同士(3bと4c)の対向位置は、導光棒状部材3及び4が一直線になるように配置してもよいが、導光棒状部材3及び4(コア部)の伝搬光モードや血球の光学特性との関係で、血球の流れの方向等にずらして配置してもよい。
本発明の検体分析素子には、導光棒状部材3の一端3aに光を導入するようにレーザ光源6が配置され、また、導光棒状部材4の末端4dから放出された光を受光するように受光素子9が配置される。受光素子9は、図1に示したように光検出側の導光棒状部材4の端部4dに対向するように透明部材1に装着されていてもよい。また、受光素子9は図2に示したように透明部材1から分離して配置してもよく、その場合は光検出側の光導波路の端部と受光素子9との間に集光レンズ8を配置することが好ましい。
レーザ光源6は特に限定されず、例えばガスレーザや半導体レーザ等を用いることができる。受光素子9は特に限定されず、例えばフォトダイオード等を用いることができる。
また、透明部材1内には散乱光集光部31が配置されている。散乱光集光部31は、透明部材1の一部にシリンドリカル凸レンズ様の切り欠きを設けることで形成できる。散乱光集光部31は、導光棒状部材3及び4の端部3b及び4c間の流路部分(測定部2a)で散乱した前方又は後方散乱光を受光し、受光素子10へと散乱光を導く役割を果たす。この散乱光集光部31により導光棒状部材3b及び4c間を血球5が通過する際における散乱光を集光レンズと同等の機能によって受光素子10に効率よく導くことができ、素子自体をシンプルな構成とし、しかも、透明部材1の外部に集光レンズを配置する必要がないので集光レンズの設置角度に依存する測定誤差を生じにくくすることができる。受光素子10は前記受光素子9と同様に特に限定されず、例えばフォトダイオード等を用いることができる。特に、後方散乱光の強度に関しては検体(血球)の屈折率との関係からも極めて微弱な場合があるが、受光素子として例えばアバランシェフォトダイオードを用いることで、極めて高い受光感度で散乱光(光変調)を採取することができる。
また、検体照射用の集光レンズ7と導光棒状部材3の端部3aとの間にビームスプリッタ32を配置し、検体からの反射光を受光素子33にて測定することもできる。これにより、レーザ入力強度のふらつきを少なくすることができる。
本発明の検体分析素子の使用方法について説明する。最初に、バックグランドを測定するために、流路2にシース液(保護緩衝液、または希釈液と血漿の混合液)を満たした状態で測定を行う。まず、レーザ発振器6から集光レンズ7を介して導光棒状部材3の端部3aにレーザ光を導入する。導入する光の波長は適宜切り替えることができ、光導波路が複数ある場合には光導波路ごとに波長を変えることもできる。導光棒状部材3を伝搬した光は流路2(測定部2a)にて発散するが対向側の導光棒状部材4に再度導入され、導光棒状部材4の末端4dから出光して、受光素子9により検出される。流路2(測定部2a)で散乱した後方散乱光は散乱光集光部31により集光され受光素子10により検出される。なお、図示していないが、コア伝搬光の進行方向斜め前方に散乱光集光部及び受光素子を配置することで、前方光散乱光を受光素子により検出することができる。
次に、流路2に検体5を流して同様に測定を行う。なお、測定に際して、検体中の血球に蛍光処理をしてもよい。検体5は流路2内を個々に独立した状態で流れる。検体5が導光棒状部材3b及び4c間の測定部2aを通過すると、レーザ光が前方、後方に散乱されると同時に検体5に一部吸収される。受光素子9により検体5によるレーザ光の吸収がモニタされる一方、受光素子10により後方散乱光がモニタされる。また、検体5からの反射光は、集光レンズ7と導光棒状部材3の端部3aとの間に配置されたビームスプリッタ32を介して受光素子33により検出される。測定値をバックグランド値と比較することで検体の量や大きさ、形状の異常などを正確に測定することができる。
図2は、本発明の別の好ましい一実施態様(第二実施態様)を説明する斜視図である。
図2の検定分析素子は、光導波路として光ファイバを用いたものである。透明部材1内にコア部22及びクラッド部23からなる光ファイバが設けられており、コア部22を貫通するように検体通過穴(マイクロ流路)21が設けられている。本実施態様は、本来良好な光の導波路である光ファイバそのものを用いることで、光ファイバのコアを横断した穴を形成するだけで光ファイバと直行するマイクロ流路を形成することができ、光造形、光リソグラフィなどに伴うマスクが不要で、また作製過程においてコア端の対向精度などに配慮する必要もなく、比較的簡易に血液分析素子の主要部を構成できる利点がある。
本実施態様の検体分析素子は、まず光ファイバを透明液体状樹脂で覆い固め、加工用レーザを用いて該光ファイバに直交し、光ファイバのコア部分22を貫通するように穴21を開けることにより作製することができる。穴の寸法は特に限定されないが、検体中の血球が個々に通過できる程度の寸法が好適である。
本実施態様に用いることができる光ファイバとしては特に限定されず、コア径が3〜4μm程度のシングルモード光ファイバや、コア径が10μm程度以上のマルチモード光ファイバを用いることができる。また、図2には一本の光ファイバとこのコア部分を貫通する1個の穴(流路)の例のみを示したが、配列するファイバ数やその種別、導入レーザ光の波長等は特に限定されない。ファイバの種別や波長を変えることで、血球に対する照射空間分解能を変えたり、吸収・散乱に関する波長依存などの情報を得ることができる。
光ファイバの他端からレーザ光を導入すると穴21(通常はシース液で満たされている。)部分により伝搬損失が生じ、反対側に配置された受光素子9にてその光パワーが損失分だけ減少した状態で検出される。シース液中の血球が光ファイバコア22の対向部分を通過することで、同様にレーザ光の吸収、前方、後方への散乱が発生し、受光素子にて感知されるレーザ光パワーがこれに応じて変化する。これの低周期信号成分フィルタにより分離・検出・処理することにより単位時間あたりの流通血球数がカウントできる。また血球が通過していない時の受光パワーと比較することにより血球による光の吸収が評価できる。また、図示していないが、図1と同様に散乱光集光部および受光素子が設けられ、前方または後方散乱される光パワーを検出できる。
なお、本実施態様の他の構成や作用、効果は、第一実施態様とほぼ同様である。
なお、上記の第一実施態様または第二実施態様において、レーザ光源は透明部材1とは個別に配置し、集光レンズを含めた形で位置や光軸調整をしてはじめて検出素子としての機能を実現できるようにしているが、レーザ光源自体やこれのヒートシンクとなる金属部材ごと透明部材1に全体または部分的に埋め込むことも可能であり、また、光導波路への光の導入も、第一実施態様における散乱光集光部のような切り欠き部を応用したり、微小ボールレンズを透明部材内に設けたりすることで集光レンズを代替できる。これにより、光照射系、流路、集光レンズ、光源などの個々の光学要素を個別に光軸合わせやアセンブルする手間を省くことができ、信頼性や安定性、さらに耐衝撃性の高い検体分析素子を実現できる。
また、透明部材の導光棒状部材4の末端部4d近傍において、特定の方向のみの散乱光を通過させるスリットまたはピンホール様の遮光部材を埋め込むことで、他の部分で散乱・反射伝搬して受光素子に混入する有害光(背景光、外乱光)を遮断し、検出の精度・確度を上げることもできる。また、上記透明部材1の周囲を遮光金属膜で覆うことで、同様に不要な周囲光を遮断し、精度・確度の高い検体の光学情報を検出できる。
図3は、本発明の別の好ましい一実施態様(第三実施態様)の概要を説明する斜視図である。図3では透明部材1中の流路2並びに導光棒状部材3及び4に注目して示しているが、レーザ光源や受光素子、散乱光集光部などの他の構成要素については第一実施態様と同様である。
図3に示すように、透明部材1に複数組の流路2及び導光棒状部材3及び4を設けてもよい。図3では、流路2が平行に配置され、1流路につき1組の導光棒状部材3及び4が配置されている。図示していないが、導光棒状部材3及び4は透明部材1の端面まで伸びている。各導光棒状部材は、光導波路内を伝搬する光情報に他の流路の影響が紛れ込むのを防止するため、他の流路と物理的に交差しないように三次元的に配置されている。すなわち図3では、透明部材1に埋め込まれた各導光棒状部材3及び4は流路2の下を通り、測定する流路2についてのみ該流路2を隔ててその端面同士が対向して配置されている。なお、1流路につき複数の光導波路が配置されてもよいが、その場合も各光導波路は他の流路と物理的に交差しないように三次元的に配置される。また、図3において、各流路2の両端には検体ため41が設けられている。
なお、図3では透明部材に形成された1層の構成を示したが、これを重ねて積層構造としてもよい。
本実施態様によれば、多数形成された流路に同一の検体を流し、同一波長の光をそれぞれの光導波路に導入してそれらの応答を観測することにより、血球に関する応答のばらつきを短時間に評価できる。また、光導波路ごとに波長や偏光方向を変えた光を導入することにより、それぞれ血球に対する波長(吸収、散乱性)や偏光依存性などの特性も短時間に評価できる。さらに、検体をフィルタなどによって分離し、流路ごとにその成分を分けて流して個々の光応答を観測することにより、同時に検体の多数の成分の特性を知ることも可能となる。一方、液体成分のみを流す流路と、液体分に血球が浮遊した成分を流す流路を別にし、採取した光応答信号の差分を取ることで、微弱な信号中から血球の応答を高精度に分離検出することもできる。
本実施態様の他の構成や作用、効果は、第一実施態様または第二実施態様とほぼ同様である。
また、各実施態様において、光導波路及び流路がいずれも直線状に配置された構成について説明したが、これらは曲率をもって形成・配置されてもよい。
本発明の検体分析素子は、数十μm〜約1cmという超小型素子であり、容易に持ち運ぶことができ、いつでも、どこでも、簡易かつ正確に検体分析が可能である。
また、本発明の検体分析素子は、血液や体液のみならず、尿、唾液、汗等に含有している癌細胞の検出にも応用することができ、さらに、水やアルコールなどの様々な液体中の微生物の検出等にも広く応用することができる。
本発明の検体分析素子は、検体を流すマイクロ流路をその内部に形成した透明部材をベースに、ベース材に比して屈折率の異なる部材を流路を隔ててその端面どうしが対向した構成とすることにより、流路を流れる検体、例えば血液の個々の血球にレーザ光を確実に照射して、レーザ光の前方散乱、後方散乱、後方反射などの光学情報を分離して解析し、血球の数、形状(形状の異常)などを精密に検出可能な光学系をコンパクトなチップ状素子上に集約することができ、しかも安価に製造することができる。
また、本発明の検体分析素子は、光導波路として光ファイバを用いることができ、これにより簡易で生産性の高い検体分析素子を実現できる。
また、本発明の検体分析素子は、上記透明部材にシリンドリカル(凸)レンズ状の散乱光集光部が設けられることで、透明部材の外部に集光レンズを配置することなく光検出素子に確実に散乱光を導くことができる。また、レーザ光源や、これのヒートシンク、受光素子などは微小化した物を使用できるので上記透明部材に装着・配置することにより、光照射系、流路、集光レンズ、光源などの個々の光学要素を個別に光軸合わせやアセンブルする手間を省くことができ、信頼性、安定性、及び耐衝撃性の高い検体分析素子を実現できる。
また、本発明の検体分析素子は、上記透明部材の導光棒状部材末端部近傍にピンホール又はスリット部を配置することにより、検体以外の部分で散乱・反射した検出に有害な光(背景光、外乱光)の混入を遮断して、精度・確度の高い検体の光学情報を検出できる。また、本発明の検体分析素子は、上記透明部材の周囲を遮光金属膜で覆うことで、同様に有害な周囲光を遮断して、精度・確度の高い検体の光学情報を検出できる。
また、本発明の検体分析素子は、上記透明部材に多数の流路を集積形成し、その個々の流路ごとに、ベースとなる透明部材と屈折率を異にし、その端面が流路を隔てて対向する配置となる一対の導光棒状部材の組を1組又は複数組配置することにより、同一検体に照射光波長を変えてその光学的性質を短時間に子細に判定でき、また同一波長の光を多数の検体中の血球に照射することで個々の血球特性の計測確度を高め、かつ計測結果の分布そのものを医療情報として得られるなど、多様な生理学的情報をコンパクトな素子構成をもって測定することができる。
本発明の検体分析素子は、超小型化、低消費エネルギー化、ユビキタス化した検体分析システムとして利用でき、血液などの検体サンプルに含まれる細胞の密度、形状、老化・劣化あるいは異常の有無を高精度かつ簡易にかつ微量で、計測および判定することができる。
本発明をその実施態様とともに説明したが、我々は特に指定しない限り我々の発明を説明のどの細部においても限定しようとするものではなく、添付の請求の範囲に示した発明の精神と範囲に反することなく幅広く解釈されるべきであると考える。

Claims (7)

  1. マイクロ流路をその内部に形成された透明部材と、該透明部材に埋め込まれ該透明部材に形成された該マイクロ流路を隔ててその端面同士が対向して配置され、しかも該透明部材と屈折率を異にする一対の導光棒状部材と、測定部からの散乱光を集光する該透明部材に埋め込まれた散乱光集光部とから構成されることを特徴とする検体分析素子。
  2. 前記の一対の導光棒状部材が一本の光ファイバからなり、前記の透明部材に形成されたマイクロ流路が該光ファイバに直交し、該光ファイバのコアを貫通して形成されていることを特徴とする請求項1記載の検体分析素子。
  3. 前記透明部材にレーザ光源及び/又は受光素子が装着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の検体分析素子。
  4. 前記透明部材にピンホール又はスリット部が配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の検体分析素子。
  5. 前記透明部材の周囲が金属膜で覆われていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の検体分析素子。
  6. 前記の一対の導光棒状部材が複数組設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の検体分析素子。
  7. 前記透明部材に複数の流路が形成され、その個々の流路ごとに、該透明部材に埋め込まれ該透明部材に形成された該流路を隔ててその端面同士が対向して配置され、しかも該透明部材と屈折率を異にする一対の導光棒状部材の組が1組又は複数組配置されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の検体分析素子。
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