JPWO2005124241A1 - 空気浄化装置、隔離設備および空気移送手段 - Google Patents

空気浄化装置、隔離設備および空気移送手段 Download PDF

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Abstract

室内に簡易に設置することができ、しかも、室内環境を悪化させることなく、室内を無菌室または感染症対策室とすることができる空気浄化装置、この空気浄化装置を備えた簡易な隔離設備、および空気浄化装置に適した空気移送手段を提供する。
【解決手段】所定の浄化空間内の空気を浄化するために使用される空気浄化装置1であって、空気浄化装置1が、吸引部3と、浄化手段12と、排出部4とを備えており、吸引部3が、密封容器10と、密封容器10内における中空空間10hと浄化空間とを連通する吸気通路と、密封容器10内における中空空間10hと排出部4とを連通する排気通路と、密封容器10の中空空間10h内に封入され、中空空間10h内の空気を吸引し、排気通路に排出する吸引手段11とからなり、吸引手段11は、密封容器10の中空空間10h内の空気を吸引する吸引口11aが、吸気通路における密封容器10側の一端と分離されている。

Description

本発明は、空気浄化装置、隔離設備および空気移送手段に関する。病院や老人福祉施設等においては、抵抗力が低下し細菌等に感染しやすい患者は室内が陽圧に保たれた無菌室において抵抗力が回復するまで治療され、逆に流行性の高い感染病の患者は外部に細菌等が拡散しないように室内が陰圧に保たれた感染症用治療室において治療される。
本発明は、所定の空間を簡易に無菌室や滅菌室とすることができる空気浄化装置、簡易的に無菌室や滅菌室を形成することができる隔離設備、および空気浄化装置や隔離設備に適した空気移送手段に関する。
病院の待合室の空気を浄化し、待合室における感染を防止する技術として、従来例1(特許文献1)記載の技術がある。
従来例1には、待合室内の空気を空調機によって循環させる技術であり、循環ラインに設けられたフィルタによって循環する空気を浄化する構成が開示されている。このため、待合室内に浮遊する埃等を吸引して除去することができるから、待合室にいる患者が埃等を吸引してその埃等に付着している菌等に感染することを防ぐことができる。
また、室内に設置され、簡易的に室内の空気を浄化し、室内を陰圧にする装置も開発されている(従来例2:特許文献2)。
従来例2の技術は、設置される室内を、常時、陰圧状態に保つファンを備えた陰圧型空気清浄機であって、空気を吸い込むための吸い込み口と清浄化された空気を吹き出すための吹き出し口を有するケーシングを備え、このケーシング内は上流側から順に互いに隔離された第1室、第2室および第3室に分けられており、第1室の上流側および下流側に少なくとも濾過機能を持つプレフィルタおよび少なくとも高性能濾過機能を持つフィルタが設けられ、第2室下流端に配置されて空気の流れを作るための循環用のファンの動作によって、吸い込み口から空気を吸入し、濾過され除菌された空気を第2室、第3室内に流して、吹き出し口から吹き出すよう構成されており、設置される室内を常時、陰圧状態に保つための室内陰圧保持用のファンを第3室内に設け、更に、室内陰圧保持用のファンに接続され室外へ排気するための排気管を設けている。そして、従来例2には、循環用のファンを作動させれば、室内の空気をプレフィルタ等に通すことによって浄化でき、また、室内陰圧保持用のファンを作動させ第3室内の空気の一部を室外に排気すれば、室内に戻す空気を少なくできるから、室内を陰圧に保つことができるとの記載がある。
特開2003−279090号公報 特開2003−185204号公報
しかるに、従来例1の技術では、建造物内にダクト等の配管を配設し、空調機が設けられている位置と待合室との間を配管によって連通させなければならないので、設備が大型になり設置までに時間と手間がかかるし、また、コストも高くなる。
従来例2の装置は、簡易な配管工事を行うだけで室内に設置できるという利点はある。しかし、従来例2の装置では、循環用のファンおよび室内陰圧保持用のファンはケーシング内に配設されているものの、単にケーシングに囲まれているに過ぎないため、ファンの発生する音による室内環境の悪化が発生する可能性がある。室内に装置を配置する場合には、室内環境の悪化に対する配慮が重要となるが、従来例2の装置は騒音に対する対策は何らされていないため、騒音等による室内環境の悪化を防ぐためには、建物外にファンなどを配置する場合に比べて非常に空気移送力の小さいものしか使用することができない。すると、室内の空気を吸引する吸引力が不十分となり室内を陰圧にすることは困難である。とくに、HEPAフィルタ等の空気抵抗の大きいフィルタを使用した場合には、室内から排出できる空気量がより一層少なくなる。したがって、従来例2の装置では、実際上、室内を陰圧にして感染症対策室とすることはできない。
かといって、吸引力の大きいファン等を使用すれば室内から排出できる空気量を増加することはできるものの、騒音防止のためなどに、ファン等の周囲を防音材等によって囲わなければならなくなる。すると、防音材等の分だけ装置が大型化する上に、防音材等を設けることによってファン等の冷却が不十分になり、ファン等が熱によって損傷する恐れがある。すると、ファン等を冷却する装置を特別に設けなければならなくなり、装置がより一層大型化し、かつ装置の構造や配管等が複雑化するため、簡易に室内に設置できるというメリットはなくなってしまう。
したがって、特許文献2の装置では、室内に簡易に設置できるという利点を維持しつつ、室内環境を悪化させることなく室内を陰圧とすることは、事実上困難である。
本発明はかかる事情に鑑み、室内に簡易に設置することができ、しかも、室内環境を悪化させることなく、室内を無菌室または感染症対策室とすることができる空気浄化装置、この空気浄化装置を備えた簡易な隔離設備、および空気浄化装置に適した空気移送手段を提供することを目的とする。
第1発明の空気浄化装置は、所定の浄化空間内の空気を浄化するために使用される空気浄化装置であって、該空気浄化装置が、前記浄化空間内の空気を吸引する吸引部と、該吸引部によって前記浄化空間から吸引される空気を浄化する浄化手段と、該浄化手段によって浄化された空気を排出する排出部とを備えており、前記吸引部が、内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、該密封容器内における中空空間と前記浄化空間とを連通する吸気通路と、該密封容器内における中空空間と前記排出部とを連通する排気通路と、前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、該吸引手段は、前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離されており、前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されていることを特徴とする。
第2発明の空気浄化装置は、第1発明において、前記吸気部が、前記密封容器内における中空空間と前記浄化空間外の空間とを連通する換気通路を備えており、前記排出部が、前記吸引部の吸引手段から供給される空気の一部または全部を、前記浄化空間に戻す循環通路を備えていることを特徴とする。
第3発明の空気浄化装置は、第1発明において、前記排出部が、前記吸引部の吸引手段から供給される空気の一部または全部を、前記浄化空間に戻す循環通路と、前記浄化空間外の空気を、該浄化空間に供給する外気導入路とを備えていることを特徴とする。
第4発明の隔離設備は、外部空間と隔離された居住空間を形成する隔離室と、該隔離室内の空気を吸引し浄化する空気浄化装置とからなる隔離設備であって、前記空気浄化装置が、請求項1、2または3記載の空気浄化装置であり、前記隔離室が、前記空気浄化装置の吸引部と気密に連通された排気口を備えていることを特徴とする。
第5発明の空気移送手段は、吸引口から吸入した気体を排出口から排出する空気移送手段であって、内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、該密封容器内における中空空間と外部とを連通する吸気通路と、該密封容器内における中空空間と外部とを連通する排気通路と、前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、該吸引手段は、前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離しており、前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されていることを特徴とする。
第1発明によれば、吸引手段が密封容器内に密封されているから、吸引手段を大型化しても吸引手段の発生する騒音による室内環境の悪化を防ぐことができる。しかも、吸引手段は、排出口は排気通路に気密に接続されているが、吸引口は吸気通路と分離されているので、特別な冷却手段を設けなくても、密封容器内に吸引された空気によって冷却される。よって、吸引手段が密封容器内に密封されていても、吸引手段が熱によって損傷することを防ぐことができる。さらに、吸引手段から漏れる空気があっても、その空気は密封容器内に漏れるだけであり、装置の外部に漏れることがないので、吸引手段から漏れる空気による汚染も防ぐことができる。
第2発明によれば、吸引部の吸引手段から供給される空気の全部を浄化空間に戻せば、密封空間内に導入される外気の分だけ、浄化空間内の圧力を高くすることができる。しかも、外気が浄化手段を通過するようにしておけば、浄化空間内を無菌室とすることができる。一方、吸引部の吸引手段から供給される空気の一部を浄化空間に戻せば、浄化空間内を陰圧に保ちながら、密封空間内に導入される外気によって浄化空間内を換気することもできる。
第3発明によれば、吸引部の吸引手段から供給される空気の全部を浄化空間に戻せば、外気導入路から導入される外気の分だけ、浄化空間内の圧力を高くすることができる。しかも、外気が浄化手段を通過するようにしておけば、浄化空間内を無菌室とすることができる。一方、循環通路と外気導入路から浄化空間内供給される空気の量を調整すれば、浄化空間内を陰圧に保ちながら、密封空間内に導入される外気によって浄化空間内を換気することもできる。
第4発明によれば、第1、第2または第3発明の空気浄化装置を採用しているから、隔離室内を確実に陰圧や陽圧にすることができ、隔離室内の居住環境を悪化させることもない。
第5発明によれば、吸引手段が密封容器内に密封されているから、吸引手段を大型化しても吸引手段の発生する騒音による室内環境の悪化を防ぐことができる。よって、この空気移送手段を使用した空気浄化装置を室内で使用しても、室内環境が悪化することを防ぐができる。しかも、吸引手段は、排出口は排気通路に気密に接続されているが、吸引口は吸気通路と分離されているので、特別な冷却手段を設けなくても、密封容器内に吸引された空気によって冷却される。よって、吸引手段が密封容器内に密封されていても、吸引手段が熱によって損傷することを防ぐことができる。さらに、吸引手段から漏れる空気があっても、その空気は密封容器内に漏れるだけであり、装置の外部に漏れることがないので、吸引手段から漏れる空気による汚染も防ぐことができる。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は本実施形態の隔離設備の概略説明図である。図1において符号RAは、隔離設備の隔離室を示している。この隔離室RAは、隔離設備が設置された居室Rよりも容積の小さいものである。この隔離室RAは、例えば、ポリカーボネイト製の板等を組み合わせて形成されており、その壁面に、外気を内部に取り入れるための吸気口Raと、内部の空気を外部に排出するための排気口Rbを備えている。そして、隔離室RAは、吸気口Raと排気口Rb以外の部分から内部に外気が侵入したり内部の空気が外部に漏れたりすることが少なくなるように、言い換えれば、吸気口Raと排気口Rb以外の部分が気密または気密または略気密に保たれるように構成されている。
隔離室RAにおいて、その吸気口Raには、例えば、HEPAフィルタやULPAフィルタ等の浄化フィルタが設けられており、その排気口Rbには、後述する空気浄化装置1の吸引部3が気密に接続されている。HEPAフィルタやULPAフィルタ等の浄化フィルタは、空気が通過するときの抵抗が数百Pa程度あるので、隔離室RA内外の気圧の差が小さいときには、吸気口Raを通して隔離室RA内部と外部との間で空気の交換はほとんどない。
上記の隔離室RA内部の空間RBが、特許請求の範囲にいう浄化空間である。
なお、隔離室RAの構造は吸気口Raと排気口Rb以外の部分が気密または略気密に保たれるように構成されていればよく、特に限定されない。
さらになお、隔離室RAを設ける居室Rは、例えば、老人福祉施設では各部屋や、企業や大学などの研究施設であれば研究室や薬品の保管倉庫、一般の住宅であれば各部屋等の設置空間R内にがそれぞれ該当するが、とくに限定されず、また、隔離室RAは屋外に設置してもよい。とくに、トラック等の荷台に隔離室RAおよび後述する空気浄化装置1を設置しておくことも可能であり、この場合には、災害時などにおいて、被災地に簡便かつ迅速に隔離室RAを提供できるので好適である。
図1に示すように、隔離室RAの排気口Rbには、空気浄化装置1の吸引部3が気密に接続されており、この吸引部3と排気口Rbとの間には、浄化手段12が配設されている。この浄化手段12は、排気口Rbから吸引部3にむかって順に、目の比較的荒い埃等を捕捉する除塵用フィルタ、HEPAフィルタやセミHEPAフィルタ、ULPAフィルタ等の埃等に加えて細菌等も捕捉できる細菌等捕捉用フィルタの順番で配置されている。
なお、浄化手段12は上記のごとき構成に限られず、使用する環境に合わせて最適な構成とすればよく、フィルタの組み合わせも上記のごとき組み合わせには限定されない。
さらになお、浄化手段12と同等の構成を有するフィルタセットを隔離室RAの排気口Rbに設けてもよく、この場合には、吸引部3と排気口Rbとの間に浄化手段12を設けなくてもよい。
図1に示すように、空気浄化装置1の吸引部3は、開口部が前記浄化手段12に気密に接続された前室3aと、この前室3aに配管3pを介して気密に連通された密封容器10とを備えている。
図1に示すように、密封容器10の内部の中空空間10hには、中空空間10h外から気密に密閉された状態で吸引手段11が配設されている。この吸引手段11は、ブロア等の吸入口11aから吸引した空気を排出口11bから排出するものであり、その吸引口11aが配管3pと分離された状態で中空空間10hに開放されており、中空空間10h内の空気を吸引するように構成されている。このため、吸引手段11が中空空間10h内の空気を吸引すると、中空空間10h内の圧力が低下し、前室3aや隔離室RA内よりも圧力が低くなるから、隔離室RAの空気が、前室3a、配管3pを通って密封容器10の中空空間10h内に吸引されるのである。このとき、直接吸引手段11の吸引口11aに吸引されないので、配管3pから密封容器10の中空空間10h内に吸引された空気によって中空空間10h内には気流を形成させることができる。密封容器10の中空空間10h内に気流を形成させる理由は、後述する。
また、吸引手段11の排出口11bには、配管4pの一端が気密に連結されている。この配管4pの他端は、隔離室RAの外部、例えば、隔離室RAが設けられている居室R内や居室Rの外に連通された排出部4と連通されている。
なお、配管4pは、密封容器10と気密に接続されているのは、言うまでもない。
以上のごとき構成であるから、吸引手段11を作動させれば、隔離室RA内の空気が、浄化手段12、前室3a、配管3pを通って密封容器10の内部の中空空間10h内に吸引され、配管4pと排出部4を通って、外部に排出されるのである。そして、外部に排出される空気は浄化手段12を通過するから、隔離室RA内に細菌等が存在していても、浄化手段12によっての細菌等が除去されているので、隔離室RA内などに存在している細菌等によって隔離室RA外の空間が汚染されることを防ぐことができる。
しかも、隔離室RAは、吸気口Raと排気口Rb以外の部分が気密または略気密に保たれるように構成されており、吸引手段11によって隔離室RA内の空気が吸引されれば、隔離室RA内は、内部の空気が吸引されることによって外部に比べて気圧の低い状態となる。つまり、隔離室RAを陰圧室とすることができるから、隔離室RA内を感染症対策室として使用することができるのである。そして、排気口Rbを通って吸引部3の前室3aに吸引される空気は、必ず浄化手段12を通過するので、隔離室RA内を感染症対策室として使用したときに、隔離室RA内の患者が排出する細菌等が、空気浄化装置1を通過して外部に排出されることを防ぐことができる。
なお、隔離室RA内の圧力が低下すると吸気口Raを通って隔離室RA内に流入するが、吸気口Raには通気抵抗の大きい浄化フィルタが設けられているので、隔離室RA内に流入する空気が流入しても、隔離室RA外よりも低い圧力に保つことができるのである。
なお、排出部4または配管4pに、例えば、ヒータやバーナー等の空気を加熱する加熱器を備えた加熱手段4dを設けてもよく、この場合、配管4p等を通過する空気を加熱手段4dによって加熱することができるため、万が一、浄化手段12によって捕捉できない細菌やウイルス等があったとしても、その細菌やウイルス等が熱に弱いものであれば、加熱手段4dによって死滅させることができる。とくに、加熱手段4dによって空気を100 ℃以上に加熱すれば空気を滅菌することができるし、さらに300 ℃以上に加熱すればより確実に滅菌することができる。とくに、加熱手段4dは、加熱手段によって加熱された加熱空気を、再び加熱する再加熱部を備えていれば、細菌やウイルス等を滅菌・殺菌する効果をさらに高くすることができる。この再加熱部としては、空気の流路に、ハニカムやパンチングプレート、セラミック、剣山型、ワイヤメッシュ等の抵抗部材を配置した構造のものを採用することができる。このような抵抗部材が、その温度が、前記加熱器の熱や特別に設けられたヒータの熱等によって、抵抗部材の位置まで流れてきた加熱空気の温度よりも高くなるようにしておけば、加熱空気を再び加熱することができる。しかも、再加熱部では、抵抗部材によって加熱空気の流れが阻害されるため、再加熱部における加熱空気の滞留時間を長くすることができる。言い換えれば、抵抗部材による加熱空気の加熱時間を長くすることができるから、細菌やウイルス等を滅菌・殺菌する効果をさらに高くすることができる。とくに、ハニカム等のように表面積の大きい抵抗部材を使用すれば、加熱空気と抵抗部材の接触機会を増やすことができ、加熱空気と抵抗部材の接触時間もより一層長くすることができるから、細菌やウイルス等を滅菌・殺菌する効果をより一層高くすることができる。
さらになお、加熱手段にとともに、または、加熱手段に代えて、殺菌灯や細菌等を薬剤等によって殺菌する殺菌装置等を設けてもよく、この場合でも、空気中の細菌やウイルス等を殺菌・滅菌することができる。
さらになお、浄化手段12を設けずに、上記の加熱手段4dだけを設けることも可能であるが、両方を備えている方が、隔離室RA内の細菌等が外部に排出されることをより確実に防ぐことができる。
また、吸引手段11は密封容器10の中空空間10h内に気密に封入されており、その吸引口11aは中空空間10h内に開放されているが、排出口11bは中空空間10h内において配管4pと気密に気密に連結されているから、吸引手段11から空気の漏れがあっても、その漏れた空気は中空空間10h内に保持されたのち、再び吸引口11aから吸引される。つまり、吸引手段11から漏れた空気が空気浄化装置1から外部に漏れることがないので、吸引手段11から漏れる空気により、隔離室RA外の空間が汚染されることを防ぐことができる。
例えば、隔離室RA内に浄化手段12では捕捉できない細菌等が存在する可能性がある場合において、隔離設備にかかる細菌等を処理できる図示しない処理装置、例えば、細菌を加熱殺菌する上記の加熱手段4dと同等の機能を有する加熱滅菌装置や、細菌等を薬剤等によって殺菌する殺菌装置等の処理手段を設け、この処理手段に排出部4から空気を供給するようにしておけば、万が一、浄化手段12で捕捉できない細菌等が空気中に存在していても、この細菌等を殺菌することができるのであるが、この場合には、隔離室RA内から処理装置に空気を移送する間に、空気が隔離室RA外の空間に全く漏れないような構成とする必要がある。かかる場合に吸引手段11は密封容器10の中空空間10h内に気密に封入しておけば、吸引手段11から空気が漏れたとしても漏れた空気は中空空間10h内に保持されたままとなるから、吸引手段11から漏れた空気によって隔離室RA外の空間が汚染されることを防ぐことができる。
なお、上記のごとき構成とすれば、浄化手段12を吸引手段11よりも上流側、言い換えれば、吸引手段11よりも隔離室RA側に設けなくてもよく、吸引手段11よりも下流側、言い換えれば、吸引手段11よりも排出部4側に設けることも可能となる。すると、空気浄化装置1の内部構造の自由度を高めることができる。
そして、本実施形態の空気浄化装置1を作動させれば、隔離室RA内の空気清浄度を、クラス10,000(米国連邦規格209E(JIS―B−9920であれば、クラス7)以上に保つことができ、隔離室RA内の気密性が高ければ、クラス1,000(米国連邦規格209E(JIS―B−9920であれば、クラス6)以上でクラス100(米国連邦規格209E(JIS―B−9920であれば、クラス5)に近い清浄度に保つことができる。なお、隔離室RA内の居住環境を快適な状態に保つために、隔離室RAに空調機器を設けた場合、その空調機器を作動させれば、清浄度は低下するが、その場合でも、クラス1,000(米国連邦規格209E(JIS―B−9920であれば、クラス6)以上の清浄度は維持することができる。
また、吸引手段11が密封容器10の中空空間10h内に密封されているから、吸引手段11を大型化しても吸引手段11の発生する騒音による室内環境の悪化を防ぐことができる。例えば、一般的な室内設置型の空気浄化装置に使用される数百Pa程度の吸引力しか有しないものに比べて大型の数十kPa以上の吸引力を有するものであっても使用することができる。しかも、吸引手段11の吸引口11aを配管3pと分離したことによって、吸引手段11の吸入口11aで発生する圧力損失を小さくでき、密封容器10の中空空間10hから空気を吸入するときに発生する騒音を小さくすることができる。さらに、吸引手段11の吸引口11aを配管3pと分離したことによって、前室3aと密封容器10の中空空間10h内を連通する配管3pの管径や本数を自由に設計することができるから、各配管3pの断面積を、前室3aの断面積や密封容器10の中空空間10hの断面積よりも小さくすることも可能である。すると、前室3aから密封容器10に空気が流入するを通過するときに発生する騒音を低減することができる。
さらに、吸引手段11が大型化すれば吸引手段11が発生する熱も増大するため、密封容器10の中空空間10h内に密封すれば、冷却不良による吸引手段11の故障が問題となる。しかし、本実施形態の空気浄化装置1の場合には、密封容器10の中空空間10h内に気流が形成されており、この気流によって吸引手段11が冷却されるから、吸引手段11が密封容器10の中空空間10h内に密封されていても、吸引手段11が温度上昇して損傷することができる。
上記の配管3p、密封容器10、吸引手段11、および配管4pが、特許請求の範囲にいう空気移送手段であり、配管3pが特許請求の範囲にいう吸気通路であり、配管4pが特許請求の範囲にいう排気通路である。
なお、上記の隔離設備では、隔離室RAの吸気口Raから隔離室RA内に外気を導入するように構成されているが、吸気部3に、密封容器10の中空空間10hと隔離室RA外の空間とを連通する換気通路3cを設け、かつ、排出部4に、吸引手段11から供給される空気の一部または全部を、隔離室RA内に戻す循環通路4cを設ければ、浄化手段12によって浄化された空気とともに外気を隔離室RA内に導入することができる。すると、隔離室RAの吸気口Raを設けなくてもよくなるので、隔離室RAの気密性をより一層高めることができる。
しかも、循環通路4cに、循環通路4cを流す空気の量を調整する流量調整器Fc、言い換えれば、隔離室RA内に戻す空気の量を調整する流量調整器Fcを設け、吸引手段11から供給される空気の一部、具体的には隔離室RA内から吸引される空気の量よりも循環通路4cから隔離室RA内に戻す量が少なくなるように、吸引手段11から供給される空気を隔離室RA内に戻せば、隔離室RA内を陰圧に保ちながら、換気通路3cから密封容器10の中空空間10hに導入される外気によって隔離室RA内を換気することもできる。
また、吸引手段11から供給される空気の全部または一部、具体的には隔離室RA内から吸引される空気の量よりも循環通路4cから隔離室RA内に戻す量が多くなるように、吸引手段11から供給される空気を隔離室RA内に戻せば、隔離室RA内を陽圧にすることができるから、隔離室RA内を無菌室とすることができる。この場合には、外気に含まれる雑菌等が隔離室RA内に侵入することを防ぐために、換気通路3cと循環通路4cの両方、または、いずれか一方に浄化手段12と同等の空気浄化能力を有するものを設けておく。
なお、隔離室RA内を陽圧にする場合には、隔離室RA内の空気を外部に排出できるようにしておく必要があるが、上記のごとき吸気口Raを有する隔離室RAとすれば、隔離室RA内の空気を吸気口Raから外部に排出することも、外部の空気を吸気口Raから隔離室RA内に吸引することもできるから、隔離室RA内を陰圧陽圧いずれにする場合も使用できるので、好適である。
さらになお、循環通路4cだけでなく、換気通路3cにも換気通路3cを流す空気の量を調整する流量調整器Fcを設けておけば、各流量調整器Fcを調整するだけで、隔離室RA内の陰圧陽圧を切り換えることができるので、好適である。
さらになお、換気通路3cや循環通路4cを設けずに、または、換気通路3cや循環通路4cとともに、外気を直接隔離室RA内に供給する外気導入路を設けてもよい。この場合にも、循環通路4cと外気導入路から隔離室RA内に供給される空気の量が隔離室RA内から吸引される空気の量よりも多くなるようにすれば隔離室RA内を陽圧にすることができ、逆に、循環通路4cと外気導入路から隔離室RA内に供給される空気の量が隔離室RA内から吸引される空気の量よりも少なくなるようにすれば隔離室RA内を陰圧にすることができる。なお、隔離室RA内を陽圧にする、つまり、隔離室RA内を無菌室とする場合には、外気導入路に浄化手段12と同等の空気浄化能力を有するもの、および、外気を隔離室RAに向けて移送する移送手段を設けるのは言うまでもない。
また、隔離設備の空気浄化装置1は、隔離室RAとともに使用するだけでなく、単独で使用すれば、空気浄化装置1を設置した居室R内を陰圧にしたり陽圧にしたりすることができる。この場合において、空気浄化装置1を上述した構造のまま使用してもよいが、吸引部3の構造はそのままで、排出部4を以下のごとき構造としてもよい。
図2は他の実施形態の空気浄化装置1Bの使用状況説明図である。図3は他の実施形態の空気浄化装置1Bの概略ブロック図である。
図2において、符号2は、本実施形態の空気浄化装置1Bのフレームを示している。図2に示すように、このフレーム2には、その下部に吸引口2aが設けられている。この吸引口2aは、前記吸引部3の前室3aの開口部と連通されており、吸引口2aと前室3aの開口部との間に浄化手段12が配設されている。
また、フレーム2の上部、つまり、吸引部3から離間した位置には、排出口2bが設けられており、この排出口2bには排出部4が連通されており、排出口2bと排出部4との間にも浄化手段12と同等の機能を有する複数のフィルタFが配設されている。
図2に示すように、排出部4は、吸引部3の吸引手段11から供給される空気を前記排出口2bに向けて移送する、例えば送風機等の排出手段22を備えている。この排出手段22は、その吸引口が消音部材21を介して吸引部3の吸引手段11と気密に連通されている。また、排出手段22の排出口は、消音部材23を介して前記排出部4に気密に連通されている。
このため、前記吸引手段11と同時に排出手段22を作動させれば、吸引手段11から供給された空気を排出口2bを通して居室Rに供給することができる。しかも、居室Rに排出される前に、空気は、再び排出口2bと排出部4との間に設けられているフィルタFによって浄化されるから、居室R内に供給される空気の浄化率をより一層高めることができる。
したがって、本実施形態の空気浄化装置1Bによれば、居室Rから吸引した空気を浄化して居室Rに戻すことができる。しかも、空気を吸引する吸引口2aと浄化された空気が排出される排出口2bが離間しているから、効果的に空気の循環を行うことができる。よって、居室R内の空気の浄化を効果的に行うことができる。
しかも、吸引口2aから空気を吸引する機能は吸引部3の吸引手段11に負担させることができ、排出口2bから空気を排出する機能は排出部4の排出手段22に負担させることができるから、一つの空気移送手段によって吸引と排出を行う場合に比べて、各空気移送手段をコンパクトにすることができる。すると、空気浄化装置1Bの構成やフレーム2内における各機器の配置の自由度が高くなるから、空気浄化装置1Bをコンパクトに構成することができ、空気浄化装置1Bを移動式に構成することもできる。そして、空気浄化装置1Bは、吸引部3と排出部4との間を気密に連通できればよいので、空気浄化装置1Bが分割できるような構成としておけば、装置の運搬がより一層容易になる。
さらに、本実施形態の空気浄化装置1Bは、主に居室R内に設置して、その居室R内の空気を浄化するものであるため、空気浄化装置1Bが発生する騒音が問題となるが、本実施形態の空気浄化装置1Bは、全ての機器が遮音材によって形成されたフレーム2内に収容されており、しかも、吸引部3が上述したような構造を有しているから、騒音をより一層低減することができる。その上、排出手段22の前後に消音装置21,23を設けたことによって、排出部4内を流れる空気の発生する音も低減している。よって、空気浄化装置1Bが発生する騒音が大幅に低減されているから、居室R内に空気浄化装置1B内に設けたことによる環境の悪化を防ぐことができる。
また、図2及び図3に示すように、排出部4と吸引部3との間に、吸引部3と異なる場所から居室R内の空気を排出部4に供給する空気導入部5を設けてもよい。この空気供給部5は、例えば、フレーム2に、その背面等の吸引口2aから離れた位置に設けられた目の比較的荒い埃等を捕捉する除塵用フィルタから構成されている。この空気供給部5は、ダクト等によって前記排出部4の消音部材21に気密に連通されている。
この場合、吸引手段11と排出手段22を同時に作動させて、排出手段22を、排出部4から居室Rに排出される流量が吸引手段11から排出口2bに供給される空気の流量よりも多くなるように調整しておけば、不足分の空気が空気供給部5から吸引されて排出口2bから排出される。そして、空気供給部5を吸引口2aから離れた位置に配置しておけば、排出口2bから排出された空気が居室R内に形成する空気の流れは、吸引口2aに向う流れだけでなく、空気供給部5に向う流れも発生することになる。すると、居室R内の流れを複雑にすることができるし、排出口2bから排出された空気が全て吸引口2aに吸引されることを防ぐことができるから、空気浄化装置1Bの近傍だけで空気が循環することを防ぐことができ、居住空間R内全体を浄化することができる。
なお、空気供給部5に代えて、吸引部3の密封容器10の中空空間10hと居室R内を連通する配管7を設けてもよい。この場合には、排出部4から居室Rに排出される流量が吸引手段11から排出部4に供給される空気の流量と同じであっても、吸引口2aから吸引される空気の流量を少なくできる。しかも、配管7に浄化手段と12と同等の機能を有するフィルタを介装しておけば、吸引口2aから吸引される空気と同程度に浄化された空気を排出部4に供給することができる。
そして、吸引部3の密封容器10の中空空間10h内と居室Rの外部との間を連通する配管7を設け、排出側ユニット20Aから居住空間Rに排出される流量と吸引手段11から排出部4に供給される空気の流量とが同じ流量とすれば、排出口2bから居室Rに供給される空気の量が吸引口2aを通して居室Rから吸引される空気の量よりも多くなるので、居室R内を加圧することができる。つまり、居室R内を陽圧にすることができ、かつ、浄化された空気で満たされた空間とすることができるから、空気浄化装置1Bによって居室R内を無菌室にすることができるのである。
とくに、吸引部3の密封容器10の中空空間10h内と居住空間Rの外部との間を連通する配管7にバルブ7bを介装しておけば、必要に応じて、空気浄化装置1Bの役割を変化させることができる。例えば、バルブを開けば、居室R内を無菌室とする装置として使用することができるし、バルブを閉じれば、単に居室R内の空気を浄化する装置として使用することができる。
なお、配管7は複数本を設けてもよく、吸引部3の密封容器10の中空空間10h内と居室R内を連通する配管7と、吸引部3の密封容器10の中空空間10h内と居室Rの外部との間を連通する配管7を両方設けてもよい。
さらになお、排出部4と吸引部3の吸引手段11とを連通する配管8に、その配管8と居室Rの外部とを連通する浄化空気排出部6を設けてもよい。そして、浄化空気排出部6と配管8との接続部分に、浄化空気排出部6に流す空気の流量を調整する流量調整部6bを設けておけば、吸引部3の吸引手段11から排出部4に供給される空気の一部を外部に排出することができる。すると、居住空間R内を減圧することができ、居室R内を陰圧にすることができるから、空気浄化装置1Bによって居室R内を感染症対策室にすることができるのである。
そして、配管7によって居室Rの外部と吸引部3の密封容器10の中空空間10h内を連通させた状態において、排出部4から居室Rに排出される流量よりも、吸引手段11から排出部4に向けて流す流量が多くなるようにしておけば、居室R内の空気の一部を外部に排出しながら、配管7から供給される外気を居室R内に導入することができるから、居室R内を換気することもできる。なお、空気供給部5を設けた場合において、この空気供給部5を外部に連通するような構成としておけば、配管7を設けなくても、居室R内を換気することができる。
さらになお、本実施形態の空気浄化装置1Bの配管6や配管8に、上述した加熱手段4dと同等の機能を有する浄化手段を設けておけば、外部に排出する空気や居室R内に戻す空気に、万が一、浄化手段12で捕捉できない細菌等が空気中に存在していても、この細菌等を殺菌することができるので、好適である。
そして、図3に示すような空気浄化装置1Bを、通常の病院等における一般病棟の病室において、窓などを閉め切った状態で作動させれば、病室内の空気清浄度を、クラス10,000(米国連邦規格209E(JIS―B−9920であれば、クラス7)以上に保つことができ、一般病棟の病室に比べて気密性が高い病室などであれば、クラス1,000(米国連邦規格209E(JIS―B−9920であれば、クラス6)以上でクラス100(米国連邦規格209E(JIS―B−9920であれば、クラス5)に近い清浄度に保つことができる。なお、病室内の空調機器を作動させれば、清浄度は低下するが、その場合でも、クラス1,000(米国連邦規格209E(JIS―B−9920であれば、クラス6)以上の清浄度は維持することができる。
本発明の空気浄化装置は、例えば老人福祉施設や病院、企業や大学などの研究施設等において、室内の空気を浄化したり、また、一般建造物の居室であっても無菌室や感染症対策室とすることができる。
本実施形態の空気浄化装置1を備えた隔離設備の概略説明図である。 他の実施形態の空気浄化装置1Bの使用状況説明図である。 他の実施形態の空気浄化装置1Bの概略ブロック図である。
符号の説明
1 空気浄化装置
3 吸引部
4 排出部
11 吸気手段
12 浄化手段
R 居住空間
【0003】
加することはできるものの、騒音防止のためなどに、ファン等の周囲を防音材等によって囲わなければならなくなる。すると、防音材等の分だけ装置が大型化する上に、防音材等を設けることによってファン等の冷却が不十分になり、ファン等が熱によって損傷する恐れがある。すると、ファン等を冷却する装置を特別に設けなければならなくなり、装置がより一層大型化し、かつ装置の構造や配管等が複雑化するため、簡易に室内に設置できるというメリットはなくなってしまう。
したがって、特許文献2の装置では、室内に簡易に設置できるという利点を維持しつつ、室内環境を悪化させることなく室内を陰圧とすることは、事実上困難である。
本発明はかかる事情に鑑み、室内に簡易に設置することができ、しかも、室内環境を悪化させることなく、室内を無菌室または感染症対策室とすることができる空気浄化装置、この空気浄化装置を備えた簡易な隔離設備、および空気浄化装置に適した空気移送手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
第1発明の空気浄化装置は、所定の浄化空間内の空気を浄化するために使用される空気浄化装置であって、該空気浄化装置が、前記浄化空間内の空気を吸引する吸引部と、該吸引部によって前記浄化空間から吸引される空気を浄化する浄化手段と、該浄化手段によって浄化された空気を排出する排出部とを備えており、前記吸引部が、内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、該密封容器内における中空空間と前記浄化空間とを連通する吸気通路と、該密封容器内における中空空間と前記排出部とを連通する排気通路と、前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、該吸引手段は、前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離され、かつ、該吸引口から中空空間内の空気を吸引したときに中空空間内に気流を形成させるように配置されており、前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されていることを特徴とする。
第2発明の空気浄化装置は、第1発明において、前記吸気部が、前記密封容器内における中空空間と前記浄化空間外の空間とを連通する換気通路を備えており、前記排出部が、前記吸引部の吸引手段から供給される空気の一部または全部を、前記


【0004】
浄化空間に戻す循環通路を備えていることを特徴とする。
第3発明の空気浄化装置は、第1発明において、前記排出部が、前記吸引部の吸引手段から供給される空気の一部または全部を、前記浄化空間に戻す循環通路と、前記浄化空間外の空気を、該浄化空間に供給する外気導入路とを備えていることを特徴とする。
第4発明の隔離設備は、外部空間と隔離された居住空間を形成する隔離室と、該隔離室内の空気を吸引し浄化する空気浄化装置とからなる隔離設備であって、前記空気浄化装置が、請求項1、2または3記載の空気浄化装置であり、前記隔離室が、前記空気浄化装置の吸引部と気密に連通された排気口を備えていることを特徴とする。
第5発明の空気移送手段は、吸引口から吸入した気体を排出口から排出する空気移送手段であって、内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、該密封容器内における中空空間と外部とを連通する吸気通路と、該密封容器内における中空空間と外部とを連通する排気通路と、前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、該吸引手段は、前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離しており、前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されていることを特徴とする。
【発明の効果】
第1発明によれば、吸引手段が密封容器内に密封されているから、吸引手段を大型化しても吸引手段の発生する騒音による室内環境の悪化を防ぐことができる。しかも、吸引手段は、排出口は排気通路に気密に接続されているが吸引口は吸気通路と分離されており、かつ、吸引口から中空空間内の空気を吸引したときに中空空間内に気流を形成させるように配置されているので、特別な冷却手段を設けなくても、密封容器内に吸引された空気によって冷却される。よって、吸引手段が密封容器内に密封されていても、吸引手段が熱によって損傷することを防ぐことができる。さらに、吸引手段から漏れる空気があっても、その空気は密封容器内に漏れるだけであり、装置の外部に漏れることがないので、吸引手段から漏れる空気による汚染も防ぐことができる。


Claims (5)

  1. 所定の浄化空間内の空気を浄化するために使用される空気浄化装置であって、
    該空気浄化装置が、
    前記浄化空間内の空気を吸引する吸引部と、
    該吸引部によって前記浄化空間から吸引される空気を浄化する浄化手段と、
    該浄化手段によって浄化された空気を排出する排出部とを備えており、
    前記吸引部が、
    内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、
    該密封容器内における中空空間と前記浄化空間とを連通する吸気通路と、
    該密封容器内における中空空間と前記排出部とを連通する排気通路と、
    前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、
    該吸引手段は、
    前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離されており、
    前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されている
    ことを特徴とする空気浄化装置。
  2. 前記吸気部が、前記密封容器内における中空空間と前記浄化空間外の空間とを連通する換気通路を備えており、
    前記排出部が、前記吸引部の吸引手段から供給される空気の一部または全部を、前記浄化空間に戻す循環通路を備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の空気浄化装置。
  3. 前記排出部が、
    前記吸引部の吸引手段から供給される空気の一部または全部を、前記浄化空間に戻す循環通路と、
    前記浄化空間外の空気を、該浄化空間に供給する外気導入路とを備えている
    ことを特徴とする請求項1記載の空気浄化装置。
  4. 外部空間と隔離された居住空間を形成する隔離室と、該隔離室内の空気を吸引し浄化する空気浄化装置とからなる隔離設備であって、
    前記空気浄化装置が、請求項1、2または3記載の空気浄化装置であり、
    前記隔離室が、
    前記空気浄化装置の吸引部と気密に連通された排気口を備えている
    ことを特徴とする隔離設備。
  5. 吸引口から吸入した気体を排出口から排出する空気移送手段であって、
    内部に、外部から気密に密封された中空空間を備えている密封容器と、
    該密封容器内における中空空間と外部とを連通する吸気通路と、
    該密封容器内における中空空間と外部とを連通する排気通路と、
    前記密封容器の中空空間内に封入され、該中空空間内の空気を吸引し、前記排気通路に排出する吸引手段とからなり、
    該吸引手段は、
    前記密封容器の中空空間内の空気を吸引する吸引口が、前記吸気通路における前記密封容器側の一端と分離しており、
    前記空気を排気通路に排出する排出口が、前記排気通路における前記密封容器側の一端と気密に連結されている
    ことを特徴とする空気移送手段。
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