JPWO2005100240A1 - Dnaの脱アミノ化のための組成物及びメチル化dnaの検出方法 - Google Patents

Dnaの脱アミノ化のための組成物及びメチル化dnaの検出方法 Download PDF

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Abstract

(1)6.2Mより大きい亜硫酸濃度を有する亜硫酸塩組成物、(2)(1)の亜硫酸塩組成物を用いるDNAの脱アミノ化方法、(3)(1)の亜硫酸塩組成物を用いるメチル化DNAの検出方法、及び(4)(1)の亜硫酸塩組成物を含んでなるDNAの脱アミノ化用又はメチル化DNAの検出用キット。

Description

本発明は、DNAの脱アミノ化用組成物及びDNAの脱アミノ化方法に関する。更に、試料中のメチル化DNAの検出方法に関する。
ゲノムDNAのメチル化は真核生物における遺伝子の発現を制御することが知られている。このため、メチル化DNAの検出により、重要な遺伝情報が得られ得る。
中でも、5−メチルシトシンは、真核生物のゲノムにおいて存在する唯一の生理的修飾塩基であり、DNAメチル化の異常により遺伝性疾患やがんが起こることも知られている。従って、ゲノム中の特定塩基配列のシトシンのメチル化状態の検出は、特に重要である。
しかし、5−メチルシトシンは、シトシンと同じくグアニンと相補的塩基対を形成するため、そのままでは配列決定やPCRにより検出することは極めて困難である。
この問題を解決する手段としてもっとも良く使われる方法は、ゲノムDNAと亜硫酸塩とを反応させ、シトシンを脱アミノ化し、その後のアルカリ加水分解によりウラシルに変化させる方法である。5−メチルシトシンはこの試薬との反応性が非常に低い(例えば、Hayatsuら、Biochemistry、Vol.9、p.2858−2865(1970)を参照)。したがってこのような処理を行ったのちに塩基配列決定を行うと、シトシンはチミンと判断され、5−メチルシトシンの位置だけがシトシンと判定されるため、5−メチルシトシンの位置の同定が可能となる(例えば、Formmerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、Vol.89、p.1827−1831(1992)参照)。
ここで、DNAと亜硫酸塩との反応条件は、4.9Mの亜硫酸水素ナトリウム溶液(pH5)中で、50℃、12時間から16時間とすることが一般的である(例えば、Eadsら、Methods in Molecular Biology、Vol.200、p.71−85(2002)参照)。しかし、このような長時間の反応は、メチル化シトシンの検出が迅速に行えない原因の1つとなっていた。
一方、近年ライフサイエンス関連産業やバイオ関連産業の発展に伴い、DNAに関する大量の情報処理や遺伝情報の迅速な取得が要請されるようになってきている。
従って、DNAの脱アミノ化を迅速に行い、メチル化DNAの検出を迅速に行う方法の開発が望まれていた。
本発明の主な課題は、DNAの脱アミノ化反応を迅速に行い、試料中のメチル化DNAを短時間で検出する方法を提供することである。より詳細には、シトシンの脱アミノ化反応を迅速に行い、試料中のメチル化シトシンを短時間で検出する方法を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するため、鋭意研究した結果、DNAを高い亜硫酸濃度の亜硫酸塩溶液と反応させることにより、極めて短時間でシトシンの脱アミノ化反応が進むことを見出し、更に検討を重ねて、本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は、以下の、亜硫酸塩組成物、DNAの脱アミノ化方法、メチル化DNAの検出方法、並びにDNAの脱アミノ化用又はメチル化DNAの検出用キットに関する。
項1:6.2Mより大きい亜硫酸濃度を有する亜硫酸塩組成物。
更に詳細には、6.2Mより大きい亜硫酸濃度を有するDNAの脱アミノ化用又はメチル化DNAの検出用亜硫酸塩組成物である。別言すると、DNAの脱アミノ化のため又はメチル化DNAの検出のための、6.2Mより大きい亜硫酸濃度を有する亜硫酸塩組成物の使用に関する発明である。
項2:6.2Mより大きく10M以下である亜硫酸濃度を有する項1記載の亜硫酸塩組成物。
項3:pHが5.0から5.6である項1又は2に記載の亜硫酸塩組成物。
項4:2種以上の亜硫酸塩を含有する項1〜3のいずれかに記載の亜硫酸塩組成物。
項5:亜硫酸のアンモニウム塩及びナトリウム塩からなる群から選ばれる2種以上の亜硫酸塩を含有する項1〜4のいずれかに記載の亜硫酸塩組成物。
項6:亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム及び亜硫酸水素ナトリウムを含有する項1〜5のいずれかに記載の亜硫酸塩組成物。
項7:下記工程を有するDNAの脱アミノ化方法:
(1)1本鎖DNAを含有する試料を、6.2Mより大きい亜硫酸濃度を有する亜硫酸塩組成物で処理する工程、
(2)(1)で処理した試料をアルカリ処理する工程。
より詳細には、工程(1)における亜硫酸塩組成物は、項1〜6のいずれかに記載の亜硫酸塩組成物である。
項8:工程(1)の前に下記工程(0)を有する項7に記載のDNAの脱アミノ化方法:
(0)試料中の二本鎖DNAを一本鎖DNAに変性する工程。
項9:工程(1)におけるDNAがシトシンを含んでなるDNAである、項7〜8のいずれかに記載のDNAの脱アミノ化方法。
項10:工程(1)における亜硫酸塩組成物が、6.2Mより大きく10M以下の亜硫酸濃度を有する亜硫酸組成物である項7〜9のいずれかに記載のDNAの脱アミノ化方法。
項11:工程(1)が、pHの範囲が5〜5.6程度で処理する工程である、項7〜10のいずれかに記載のDNAの脱アミノ化方法。
項12:工程(1)が、60〜95℃程度の温度で、5〜60分程度処理する工程である項7〜11のいずれかに記載のDNAの脱アミノ化方法。
好ましくは、工程(1)が、70〜90℃程度の温度で、5〜60分程度処理する工程である項7〜11のいずれかに記載のDNAの脱アミノ化方法である。
項13:以下の工程を有するメチル化DNAの検出方法:
(a)1本鎖DNAを含有する試料を、6.2Mより大きい亜硫酸濃度を有する亜硫酸塩組成物で処理した後、アルカリ処理して、脱アミノ化処理する工程、
(b)(a)で得られた試料中のメチル化DNAを検出する工程。
より詳細には、工程(a)は、項7〜12のいずれかに記載の方法で脱アミノ化処理する工程である。
項14:工程(a)におけるDNAがシトシンを含んでなるDNAであり、工程(b)が(a)で得られた試料中のメチル化シトシンを検出する工程である項13に記載のメチル化DNAの検出方法。
項15:工程(b)が、塩基配列決定、DNAチップまたは制限酵素のいずれかの手段を用いて、試料中のメチル化シトシンを検出する工程である、項14に記載のメチル化DNAの検出方法。
より詳細には、工程(b)は、(i)試料中のDNAをPCRにて増幅後、塩基配列決定によりシトシンとチミンの存在位置を同定する手段、(ii)試料中のDNAをPCRにて増幅後、シトシンがチミンに変化した場合にDNAにハイブリダイゼーションするプローブと、シトシンがチミンに変化しない場合にハイブリダイゼーションするプローブを固定化したDNAチップを用いて、シトシンとチミンを同定する手段、または、(iii)試料中のDNAをPCRにて増幅後、シトシンがチミンに変化することにより、DNAを切断する制限酵素及び/又は切断しなくなる制限酵素を用いて、DNAの切断の有無により、シトシンとチミンを判定する手段のいずれかを用いて、試料中のメチル化シトシンを検出する工程である。
項16:工程(b)が、試料DNA中のシトシンがウラシルに変換された場合に核酸増幅できる少なくとも1つのプライマー、及びシトシンがウラシルに変換されない場合に核酸増幅できる少なくとも1つのプライマーを用いて、試料中のDNAを増幅させ、増幅の有無により、5−メチルシトシンとウラシルの存在位置を同定する手段によりメチル化シトシンを検出する工程である項14に記載のメチル化DNAの検出方法。
項17:項1に記載の亜硫酸塩組成物を含んでなるDNAの脱アミノ化用キット。
より詳細には、項1〜6のいずれかに記載の亜硫酸塩組成物を含んでなるDNAの脱アミノ化用キットである。
好ましくは、更にDNAの検出手段を含むキットである。又は、更にDNAの増幅用プライマーを含むDNAの脱アミノ化用キットである。
項18:項1に記載の亜硫酸塩組成物を含んでなるメチル化DNAの検出用キット。
より詳細には、項1〜6のいずれかに記載の亜硫酸塩組成物を含んでなるメチル化DNAの検出用キットである。
好ましくは、更にDNAの検出手段を含むメチル化DNAの検出用キットである。又は、更にDNAの増幅用プライマーを含むメチル化DNAの検出用キットである。
発明を実施するための形態
以下、本発明を詳細に説明する。
亜硫酸塩組成物
本発明の態様の一つは、高い亜硫酸濃度を示す亜硫酸塩組成物である。
本発明における亜硫酸には、化学式で表して、HSO,HSO ,SO などが含まれる。本発明の好ましい形態である酸性条件下では、ほとんどが重亜硫酸イオン(HSO )として存在する。
本発明の亜硫酸塩組成物における亜硫酸濃度は、6.2Mより大きく、好ましくは8M以上である。また、好ましくは10M以下である。濃度が低すぎるとDNAの脱アミノ化反応速度が低下する傾向がある。一方、濃度が高すぎると結晶が析出しやすい。
本発明の亜硫酸塩組成物におけるpHは、DNAの脱アミノ化反応の最適pHとほぼ同一であることが好ましい。従って、本発明の亜硫酸塩組成物におけるpHの範囲は、好ましくは4.0〜6.0程度、更に好ましくは5.0〜5.6程度である。
よって、本発明の亜硫酸塩組成物の最も好ましい態様は、亜硫酸濃度が8M以上10M以下であって、かつpHが5.0〜5.6の場合である。
このような高い亜硫酸濃度の本発明の亜硫酸塩組成物は、2種以上の亜硫酸塩を含有していることが好ましい。
亜硫酸塩の種類としては、亜硫酸のナトリウム塩、アンモニウム塩、カリウム塩などが挙げられる。
具体的には、亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO)、亜硫酸ナトリウム(NaSO)、亜硫酸アンモニウム((NHSO)、亜硫酸水素アンモニウム((NH)HSO)、亜硫酸カリウム(KSO)などが挙げられる。
中でも、溶解度及びpHの調製に関する理由により、亜硫酸ナトリウム塩及び亜硫酸アンモニウム塩からなる群から選ばれる2種以上の亜硫酸塩を組合せて用いることが好ましい。
更には、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸アンモニウム及び亜硫酸水素ナトリウムを組合せて用いることが好ましい。
本発明の亜硫酸塩組成物の調製法は特に限定されないが、例えば、亜硫酸水素アンモニウム、亜硫酸アンモニウム及び亜硫酸水素ナトリウムの組合せの場合には、亜硫酸水素アンモニウム溶液に亜硫酸水素ナトリウム及び亜硫酸アンモニウムの粉末を添加し、5分から40分程度、更に好ましくは10〜20分程度、50〜95℃、好ましくは70〜90℃で、加温することが好ましい。
本発明の亜硫酸塩組成物は、DNAの脱アミノ化用又はメチル化DNAの検出用として好適に用いられる。
DNAの脱アミノ化方法
本発明の態様の一つは、DNAの脱アミノ化方法である。
本発明のDNAの脱アミノ化方法は、(1)一本鎖DNAを含有する試料を、上記本発明の亜硫酸塩組成物で処理する工程、及び、(2)(1)で処理した試料をアルカリ処理する工程を有する。
試料が二本鎖DNAを含有する場合は、更に、試料中の二本鎖DNAを一本鎖DNAに変性する工程を、(1)の工程の前に含めてもよい。
さらに、高分子DNA、例えば、ゲノムDNAを処理する場合には、変性する工程の前に、DNAを制限酵素で切断し、断片化する工程を適宜加えてもよい。
二本鎖DNAを一本鎖DNAに変性する方法としては、例えば、熱処理、アルカリ処理等があげられる。熱処理の条件は、特に限定されないが、例えば、95〜100℃程度で5分から10分程度処理する。アルカリ処理の条件も特に限定されないが、例えば、0.2N以上のアルカリで、約30℃〜42℃で、20分から60分程度で処理する。このうち、約0.3Nの水酸化ナトリウムを用いて、30〜37℃程度で30分程度処理する方法が好ましい。
(1)の工程においては、6.2Mより大きく、好ましくは8M以上、また10M以下である亜硫酸濃度を有する亜硫酸塩組成物を用いることが好ましい。濃度が低すぎると脱アミノ化反応速度が低下する。一方、濃度が高すぎると結晶が析出しやすくなる。
また亜硫酸塩組成物による試料の処理は、5.0〜5.6程度のpHの範囲で行うことが好ましい。pHが低すぎても、高すぎても脱アミノ化率が低下する。
処理の温度は60〜95℃程度、更に好ましくは70℃から90℃程度であることが好ましい。温度が低すぎると亜硫酸塩が析出し、反応が進みにくい。また温度が高すぎると、DNAの分解が急速に進行し、後の解析に支障がでる可能性がある。
処理時間は、5分から60分程度であることが好ましい。時間が短すぎると脱アミノ化が不充分になる。一方、長すぎるとDNAの分解等、試料の損傷が起こりやすくなる。
(1)の工程は、亜硫酸濃度が高いほど速く進行する傾向がある。そのため、(1)の工程の際は、試料と亜硫酸塩組成物以外の不要な溶液を入れることはできるだけ避けることが好ましい。
(2)の工程におけるアルカリ処理は、核酸に結合した亜硫酸基が脱離できる処理であれば特に限定されない。例えば試料に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア及び/又はトリス等を加えて、pH9.0以上にし、10分から120分程度処理することがあげられる。中でも、試料に0.2N程度の水酸化ナトリウムを加えて、10分程度処理することが好ましい。
本発明の対象とする試料の種類は特に限定されず、血液、がん細胞、培養細胞等を含む各種細胞や組織に適用し得る。DNAの種類も限定されず、例えば、プラスミドDNA、ゲノムDNA等に適用し得る。DNAの由来も特に限定されず、例えば、ヒト、マウスを含む各種動物、酵母、細菌等に適用し得る。
本発明のDNAの脱アミノ化方法は、特にシトシンを含んでなるDNAの脱アミノ化に好適に用いられる。具体的には、(1)シトシンを含んでなる一本鎖DNAを含有する試料を、上記本発明の亜硫酸塩組成物で処理する工程、及び、(2)(1)で処理した試料をアルカリ処理して、シトシンをウラシルに変換する工程を有するDNAの脱アミノ化方法として用い得る。
メチル化DNAの検出方法
本発明の態様の一つは、メチル化DNAの検出方法である。
本発明のメチル化DNAの検出方法は、以下の工程を有する。
(a)1本鎖DNAを含有する試料を、6.2Mより大きい亜硫酸濃度を有する亜硫酸塩組成物で処理した後、アルカリ処理して、脱アミノ化処理する工程、
(b)(a)で得られた試料中のメチル化DNAを検出する工程。
(a)の工程は、具体的には、上記本発明のDNAの脱アミノ化方法に従って、DNAを脱アミノ化する工程である。亜硫酸塩組成物の亜硫酸濃度は、好ましくは、8M以上である。また、10M以下であることが好ましい。また、亜硫酸組成物による処理は、pHの範囲が5〜5.6程度で行うことが好ましい。また処理温度は、60〜95℃、更には、70〜90℃であることが好ましい。また処理時間は、10〜60分程度であることが好ましい。
また、(a)の工程においては、更に、試料中の二本鎖DNAを一本鎖DNAに変性する処理を行ってもよい。さらに、高分子DNA、例えば、ゲノムDNAを処理する場合には、変性する工程の前に、DNAを制限酵素で切断し、断片化する工程を適宜加えてもよい。
本発明の検出方法は、メチル化DNAのうち、特にメチル化シトシンの検出に好適に用いられる。具体的には、(a)シトシンを含んでなる一本鎖DNAを含有する試料を、本発明の亜硫酸塩組成物で処理した後、アルカリ処理して、DNAを脱アミノ化し、DNA中のシトシンをウラシルに変換する工程、(b)(a)で処理した試料中のメチル化シトシンを検出する工程を有する方法として用い得る。
(b)の工程において、メチル化シトシンの検出は、例えば、塩基配列決定、DNAチップまたは制限酵素を用いる手段により行うことができる。
具体的に、塩基配列決定を用いる手段とは、(i)試料中のDNAをPCRにて増幅後、塩基配列決定によりシトシンとチミンの存在位置を同定する手段である。DNAチップを用いる手段とは、(ii)試料中のDNAをPCRにて増幅後、シトシンがチミンに変化した場合にDNAにハイブリダイゼーションするプローブと、シトシンがチミンに変化しない場合にハイブリダイゼーションするプローブを固定化したDNAチップを用いて、シトシンとチミンを同定する手段である。また、制限酵素を用いる手段とは、(iii)試料中のDNAをPCRにて増幅後、シトシンがチミンに変化することにより、DNAを切断する制限酵素及び/又は切断しなくなる制限酵素を用いて、DNAの切断の有無により、シトシンとチミンを判定する手段である。
また、(b)の工程においては、(iv)試料DNA中のシトシンがウラシルに変換された場合に核酸増幅できる少なくとも1つのプライマー、及びシトシンがウラシルに変換されない場合に核酸増幅できる少なくとも1つのプライマーをそれぞれ用いて該試料を増幅反応させ、増幅の有無により、シトシンとチミンを判定する手段を用いて、メチル化シトシンの検出を行ってもよい。
いずれの手段においても、PCRのようなDNA増幅法を介する方法が好ましい。
キット
本発明の態様の一つは、DNAの脱アミノ化用キット、又は、メチル化DNAの検出用キットである。
本発明のキットは、上記本発明の亜硫酸塩組成物を含むことを特徴とする。
本発明のキットには、更に、DNAの脱アミノ化、又はメチル化DNAの検出のための適当な検出手段や、DNA精製手段、標識手段、試薬等を、適宜含めることができる。また、PCR等に用い得るDNAの増幅用プライマーを含めることもできる。
検出手段としては、各種プライマー、プローブ、制限酵素、蛍光色素及び/又は各種媒体等が挙げられる。
本発明のキットは、上記本発明のDNAの脱アミノ化方法及びメチル化DNAの検出方法の実施に、特に好適に用いることができる。
本発明の高い亜硫酸濃度の亜硫酸塩組成物を用いることにより、DNAの脱アミノ化処理を短時間で行うことができる。
従来は、DNAの脱アミノ化処理に12〜16時間程度の長時間を要し、メチル化DNAの検出を迅速に行うことが困難であった。しかし、本発明によれば、DNAの脱アミノ化を短時間で行うことができ、更にメチル化DNAの検出を迅速に行うことも可能になる。
特に、本発明によって、シトシンからウラシルへの変換を短時間で行うことが可能になり、更にメチル化シトシンの検出を迅速に行うことが可能となる。
本発明は、遺伝情報の取得やDNA関連技術の開発など種々の技術に利用できる。例えば、メチル化DNAの異常は、がんなどの種々の疾患と関連していることが報告されているが、本発明によるメチル化DNAの迅速な検出により、診断や遺伝子検査などが大幅に効率化される。また、メチル化DNAの研究ツールとしても、本発明は有用である。
このように、本発明は、医療を含むライフサイエンス産業やバイオ関連産業の推進に大きく寄与するものである。
[図1]図1は、亜硫酸塩組成物を用いて処理した試料における脱アミノ化率をシトシンの残存量で示した図面である。●は、2’−デオキシシチジンを9Mの亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム溶液を用いて70℃で処理した場合を表す。◇は、2’−デオキシシチジンを5.3Mの亜硫酸水素ナトリウム溶液を用いて70℃で処理した場合を表す。□は5−メチル−2’−デオキシシチジンを9Mの亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム溶液を用いて70℃で処理した場合を表す。▲は5−メチル−2’−デオキシシチジンを9Mの亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム溶液を用いて90℃で処理した場合を表す。
[図2]図2は、DNAの脱アミノ化反応のpH依存性を示した図面である。
[図3]図3は、サケ睾丸DNA試料をHPLCで分析した結果を示した図面である。図3aは本発明の亜硫酸塩組成物で処理した試料、図3bは未処理の試料の分析結果である。図3中、Cは2’−デオキシシチジンを表す。Uは、2’−デオキシウリジンを表す。mCは5−メチル−2’−デオキシシチジンを表す。Gは2’−デオキシグアノシンを表す。Tはチミジンを表す。Aは2’−デオキシアデノシンを表す。
[図4]図4は、MCF−7細胞におけるCDH1遺伝子の亜硫酸塩処理による解析に関する図面である。図4(A)は増幅させたゲノム領域を示す。図4(B)は増幅させた領域の配列を示す。太文字はCpGジヌクレオチドを示す。図4(C)は亜硫酸処理したゲノムDNAを段階希釈した時のPCR増幅結果を示す。aは従来法(3.6M亜硫酸濃度の亜硫酸塩組成物を用いて55℃で20時間)で処理したものである。bは本発明の亜硫酸塩組成物を用いて90℃で20分処理したものである。cは、本発明の亜硫酸塩組成物を用いて70℃で40分処理したものである。レーン1では500ng、レーン2では50ng、レーン3では5ng、レーン4では500pg、レーン5では50pgのDNAを鋳型として使用した。図4(D)はプラスミドクローンの塩基配列分析結果を示す。各列は個々のプラスミドクローンを示す。○及び●はそれぞれチミン及びシトシンを示す。ポジション2のドットサークルは、このポジションがMCF−7細胞ではヘテロ接合体であるためカウントしていない。矢印はCpGヌクレオチドにおけるシトシンの位置を示す。
[図5]図5は、MCF−7細胞におけるRASSF1A遺伝子の亜硫酸塩処理による解析に関する図面である。図5(A)は増幅させたゲノム領域を示す。図5(B)は増幅させた領域の配列を示す。太文字はCpGジヌクレオチドを示す。相補鎖を鋳型として使用したため、相補鎖のメチル化シトシンの位置はグアニン残基として示される。図5(C)は亜硫酸処理したゲノムDNAを段階希釈した時のPCR増幅結果を示す。aは従来法(3.6M亜硫酸濃度の亜硫酸塩組成物を用いて55℃で20時間)で処理したものである。bは本発明の亜硫酸塩組成物を用いて90℃で20分で処理したものである。cは、本発明の亜硫酸塩組成物を用いて、70℃で40分処理したものである。レーン1では500ng、レーン2では50ng、レーン3では5ng、レーン4では500pg、レーン5では50pgのDNAをテンプレートとして使用した。図5(D)はプラスミドクローンの塩基配列分析結果を示す。各列は個々のプラスミドクローンを示す。○及び●はそれぞれチミン及びシトシンを示す。矢印はCpGヌクレオチドにおけるシトシンの位置を示す。
以下、実施例及び実験例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[測定方法]
0−A.亜硫酸濃度の測定
亜硫酸濃度の測定は、塩酸溶液中で亜硫酸塩から二酸化硫黄が生成し、生成した二酸化硫黄の量に依存して、276nmの吸光度(A276)が変化することを利用して行った。
吸光度測定用のキュベット(1x1x4cm、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)に3mlの0.1N塩酸(和光純薬工業株式会社製)をいれた。蒸留水にて希釈した亜硫酸塩溶液30μlを、該キュベットに加えて、パラフィルムで蓋をして、3回転倒攪拌した後に、分光光度計(日立計測器サービス株式会社製、モデルU−2800)を用いて、276nmの吸光度を測定した。
0.2mMから3mMに希釈した亜硫酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)溶液を標準液として同様に吸光度を測定し、標準液と試料の吸光度値から試料の亜硫酸濃度を算出した。
この方法にて市販の50%亜硫酸水素アンモニウム(和光純薬工業株式会社製)の亜硫酸濃度を測定したところ、6.0Mから6.2Mであった。
0−B.溶解度の測定
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、及び亜硫酸アンモニウム1水和物(いずれも和光純薬工業株式会社製)の溶解度は、次のように測定した。
30℃又は70℃にて、10mlの蒸留水に、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、又は亜硫酸アンモニウム1水和物を加え、溶解しなくなるまで添加して溶液を調製し、その時の質量、体積及びpHを測定した。また各溶液について、上記0−Aの方法に従って、亜硫酸濃度を測定した。
表1に、測定値、及び、それらから計算した濃度を示す。
表中の濃度において、計算値とは溶解した各亜硫酸塩の質量と分子量から計算した亜硫酸濃度(M(mol/l))を表す。また、測定値とは上記0−Aの方法に従って測定した亜硫酸濃度(M)を表す。
Figure 2005100240
Figure 2005100240
70℃での溶解度は、亜硫酸水素ナトリウムで5.9M、亜硫酸ナトリウムで2.1M、亜硫酸アンモニウム1水和物で4.3Mであった。
1−A.高濃度亜硫酸塩溶液の調製
5.0mlの50%亜硫酸水素アンモニウム溶液に2.08gの亜硫酸水素ナトリウム及び0.67gの亜硫酸アンモニウムを加えて70℃で5分間攪拌して、溶解した。得られた溶液のpHは5.4、亜硫酸濃度は10Mであった。この溶液のpH及び亜硫酸濃度は70℃、4時間でも変化なかった。
以下、得られた溶液を、亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム混合溶液とも称する。
1−B.2’−デオキシシチジン及び5−メチル−2’−デオキシシチジンの脱アミノ化反応速度の評価
脱アミノ化反応物の定量はSonoらの文献(Sonoら、J.Am.Chem.Soc.、Vol.96、p.4745−4749、(1973))に記載の方法に従った。
2’−デオキシシチジン又は5−メチル−2’−デオキシシチジン(シグマ社製)を、それぞれ0.2Mになるように蒸留水に溶解した溶液を調製した。
2’−デオキシシチジン溶液25μlに、0−Bに従って作成した5.9Mの亜硫酸水素ナトリウム溶液(反応終濃度は5.9×250÷(250+25)≒約5.3Mになる)、又は実施例1で調製した10Mの亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム溶液(反応終濃度は10.0×250÷(250+25)≒約9.0Mになる)をそれぞれ250μl加えて、0から10分間処理し、500μlの冷水を加えて反応を停止した。75μlの反応液を5mlの0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)と混合して室温で40分放置した後に分光光度計(日立計測器サービス株式会社社製、モデルU−2800)にて270nmの吸光度を測定した。
未反応試料(亜硫酸溶液処理をしていない同濃度の2’−デオキシシチジン溶液)の吸光度は0.8であった。9Mの亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム溶液のみの吸光度は0.05であった。未反応試料の吸光度を100%とし、反応試料の吸光度の減少から、脱アミノ化反応産物を定量した。
5−メチル−2’−デオキシシチジンについては、277nmの吸光度を測定する以外、上記2’−デオキシシチジン溶液の場合と同様の測定定量を行った。
図1に脱アミノ化反応の結果を示す。
70℃、pH5.4の条件で処理した場合に、デオキシシチジンの半分がデオキシウリジンに変換する時間(t1/2)は、5.3Mの亜硫酸水素ナトリウム溶液を用いた場合は3分であった。一方、9Mの亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム混合溶液を用いた場合は、1.8分であった。
1/2(亜硫酸濃度5.3Mの亜硫酸水素ナトリウム溶液を用いた場合)/t1/2(亜硫酸濃度9Mの亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム混合溶液を用いた場合)は1.7であり、これは濃度比(9.0/5.3)と一致する。すなわち脱アミノ化反応速度が亜硫酸の濃度に依存することを示していた。
また10Mの亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム溶液を段階希釈して、2Mから9Mの濃度で反応させて脱アミノ化反応処理を行ったところ、脱アミノ化反応の速度が亜硫酸塩濃度依存的であることがわかった。
また、5−メチル−2’−デオキシシチジンを9Mの亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム混合溶液で処理した場合の脱アミノ化率(5−メチル−2−デオキシシチジンが脱アミノ化されてチミンに変換した割合)は、70℃、10分間の処理条件で16%、90℃、10分間の処理条件で23%であった。
1−C.脱アミノ化反応の温度依存性
1−Bと同様の方法にて、9M亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム溶液(pH5.4)を用いて、90℃、50℃、37℃で処理した場合における、デオキシシチジンのt1/2を測定した。その結果、それぞれ1分以下、5分及び17分であった。
1−D.100%脱アミノ化時間の測定
以下の手順に従って、2’−デオキシシチジンが完全に2’−デオキウリジンに変換する時間を測定した。
(測定方法)
0.2Mの2’−デオキシシチジン溶液25μlに、1−Aで調製した10Mの亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム溶液(反応終濃度9M)を250μl加えて、種々の時間処理した後、500μlの冷水を加えて反応を停止した。75μlの反応液を5mlの0.2Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.2)と混合して室温で40分放置した。
次いで、上記処理後の試料10μlを、以下に示すHPLC分析に供して2’−デオキシシチジンと2’−デオキウリジン量を測定した。
(HPLC分析)
HPLC分析システム(日立計測器サービス株式会社製)にウルトラスフェアーODS4.6mm×25cmカラム(ベックマン−コールター社製)を接続した。緩衝液A(100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0))、及び緩衝液B(90%メタノール、1mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0))を調製した。HPLCシステムのプログラムは流速0.7ml/分、緩衝液濃度プロファイルは、100%A:0分、100%A:5分、85%A:25分、55%A:35分、0%A:60分とした。
この条件における2’−デオキシシチジンの溶出時間は19分、2’−デオキウリジンは22分、5−メチル−2’−デオキシシチジンは25分、2’−デオキシグアノシンで26分、チミジンは28分、2’−デオキシアデノシンは32分であった。濃度はチャート面積から算出した。
(測定結果)
測定の結果、9M亜硫酸水素ナトリウム−アンモニウム溶液(pH5.4)を用いて脱アミノ化処理を行う場合、2’−デオキシシチジンが完全に(100%)、2’−デオキウリジンに変換する時間は、70℃で30分、90℃で8分であることがわかった。
1−E.脱アミノ化反応のpH依存性
50%亜硫酸水素アンモニウム溶液に、任意の割合の亜硫酸水素ナトリウムと亜硫酸ナトリウムを溶解させ、pH4.0から6.0の7M亜硫酸塩溶液を調製した。この溶液を用いて、1−Bの記載と同様の方法にて、2−デオキシシチジンの脱アミノ化率を測定した。反応時間は5分、温度は60℃とした。
その結果、図2に示すように至適pHは5.0から5.6であった。
ゲノムDNAの脱アミノ化反応
サケ睾丸DNA(シグマ社製)を1.6mg/mlになるように滅菌水で溶解した。この溶液50μlに3N水酸化ナトリウム(和光純薬社製)を5μl加えて、30℃、30分間処理して、二本鎖DNAを一本鎖DNAに変性した。
得られた溶液に550μlの10M亜硫酸アンモニウム−ナトリウム溶液(pH5.4)を加えて良く混合後、90℃、10分間反応させた(亜硫酸塩の終濃度は9M)。
次いで、反応液をTE緩衝液(10mM Tris−HCl(pH8)、1mM EDTA)で緩衝化したセファデックス G−50カラム(φ15x40mm、バイオラッドエコノパック10、バイオラッド社製)にアプライし、脱塩操作を行った。UVモニタリングによりDNA画分を回収し、回収したDNA画分の2.5倍の体積の冷エタノール(和光純薬社製)、回収したDNA画分の10分の1倍の体積の3M酢酸ナトリウム(pH5.2)を加えてDNAを沈澱させた。
遠心操作によって沈澱したDNAを分離回収した後、100μlの滅菌水に溶解した。90μlの試料に、11μlの2N水酸化ナトリウムを添加して10分間処理し、試料DNA中のシトシンを脱アミノ化してウラシルに変換させた。
処理後の液に、30μlの3M酢酸ナトリウム(pH5.2)、70μlの滅菌水及び500μlの冷エタノール(和光純薬製)を加えて、−20℃で1時間放置した。沈澱したDNAを回収して40μlの滅菌水に溶解した。30μlのDNA溶液に1.5μlの反応緩衝液(0.1M塩化マグネシウム、0.2M Tris−HCl(pH8))、10μgのDNase I(ロシュ社製)を加えて37℃、2時間処理した後、0.4ユニットのヘビ毒フォスフォジエステラーゼ(Worthington社製)を追加し、さらに90分間反応させた。次いで0.2ユニットのフォスフォジエステラーゼと2ユニットのアルカリフォスファターゼ(プロメガ社製)を添加して90分間処理することによってDNAをヌクレオシドに分解した。分解反応物をエタノール沈澱操作によって蛋白質や未反応物と分離した後、溶液を吸引乾燥した。30μlの滅菌水に溶解後、上記1−D記載のHPLC分析の方法でヌクレオシド量を測定した。
図3にHPLC分析のチャートを、表2に各ヌクレオシドの比率を示した。
Figure 2005100240
Figure 2005100240
表2中、Cは2’−デオキシシチジンを表す。Uは、2’−デオキシウリジンを表す。mCは5−メチル−2’−デオキシシチジンを表す。Gは2’−デオキシグアノシンを表す。Tはチミジンを表す。Aは2’−デオキシアデノシンを表す。
9Mの亜硫酸アンモニウム−ナトリウム溶液中、90℃、10分間処理した時のゲノムDNA中のシトシンの脱アミノ化率(シトシンからウラシルへの変換率)は99.6%であった。また5−メチルシトシンの変換率は10%以下であった。さらに他の塩基の変換は認められなかった。70℃及び37℃で同様の脱アミノ化率が得られる反応時間は、それぞれ16分と170分であった。
9M重亜硫酸塩組成物処理後のDNAがPCRの鋳型として使えるかどうかの検討
1μgの制限酵素ScaI(NEB社製)で処理したpUC119(タカラバイオ社製)を、50μlの0.3N水酸化ナトリウム溶液中で37℃、30分間処理して1本鎖DNAに変性した。処理液に500μlの10Mアンモニウム−ナトリウム亜硫酸溶液(pH5.4)を加えて良く混合してミネラルオイルを重層し、70℃または90℃で、5分から40分間反応させた。反応液130μlを抜き取り、氷冷した等量の滅菌水と混合した。取扱い説明書にしたがって、Wizard DNA Clean−UPシステム(プロメガ社製)を用いてDNAを精製し、90μlの滅菌水に溶解した。11μlの2N水酸化ナトリウム溶液を添加して37℃、10分間処理した。10μgの酵母tRNA(シグマ社製)をキャリアーとしてエタノール沈澱操作によりDNAを回収し、100μlのTE緩衝液(10mM Tris−HCl(pH8.0)、1mM EDTA)に溶解した。
この溶液1μlをサンプルとして、配列表の配列番号1及び2に示す2種類のプライマー、AmpliTaq DNAポリメラーゼ(アプライドバイオシステム社製)を用いて50μlの反応系でPCRを行った。サイクル条件は95℃、3分後95℃、30秒→57℃、30秒→70℃、3分を30サイクルで行い、その他の条件は取扱い説明書にしたがった。PCR後、1μlの試料をアガロースゲル電気泳動で分析し、増幅量を確認した。
その結果、未処理のDNAと、70℃または90℃で5分から40分間処理した試料の、PCRにおけるDNAの増幅量はほぼ同じであった。このことは亜硫酸処理したDNAがPCRの鋳型として使用できないまでに切断などの損傷を受けてはいないことを示している。さらに70℃、20分処理したサンプルと90℃、10分処理した試料のPCR産物をBigDyeTM Terminator Cycle Sequencingキット(アプライドバイオシステム社製)、ABIモデル3700オートシーケンサー(アプライドバイオシステム社製)を用いて塩基配列決定を行ったところ、シトシンがチミンに変化していた。
高分子DNAの脱アミノ化及びメチル化DNAの検出
MCF−7細胞において、CDH1遺伝子とRASSF1A遺伝子のCpG島はそれぞれ非メチル化、又はメチル化されていることが報告されている(Koizumeら、Nucleic Acids Res.,30,4770−4780,2002及び、Dammannら、Cancer Res.,61,3105−3109,2001等参照)。そこで、9Mの亜硫酸塩組成物の処理後、これらのCpG島のメチル化状態が再現されるかを調べた。
4−A.亜硫酸処理MCF−7ゲノムDNAの調製
ヒト乳ガン細胞MCF−7細胞から得たゲノムDNAを、制限エンドヌクレアーゼTSP509Iで消化した。フェノール−クロロホルム処理及びエタノール沈殿処理を行って、乾燥後、DNAを45μlの滅菌水に溶解し、更に3N水酸化ナトリウム5μl加えて、37℃、30分間処理して1本鎖DNAに変性した。1本鎖に変性したDNA溶液に10M亜硫酸塩組成物565μl(90℃)、545μl(70℃)を加えて、90℃で20分、又は、70℃で40分処理した。反応後、取扱い説明書にしたがって、Wizard DNA Clean−UPシステム(プロメガ社製)を用いてDNAを精製し、90μlの滅菌水に溶解した。11μlの2N水酸化ナトリウム溶液を添加して37℃、10分間処理した。10μgの酵母tRNA(シグマ社製)をキャリアーとしてエタノール沈澱操作によりDNAを回収し、16μlのTE緩衝液(10mM Tris−HCl(pH7.5)、1mM EDTA)に溶解した。
比較のために、従来の方法でも処理した。すなわち、上記と同様に消化したMCF−7DNA4μgを0.3N水酸化ナトリウム溶液50μl中にて37℃で30分処理して一本鎖に変性した後、4M亜硫酸ナトリウム/1mMヒドロキノン溶液500μlと混合させ、ミネラルオイルで重層し、暗所で、20時間、55℃で処理した。反応後、取扱い説明書にしたがって、Wizard DNA Clean−UPシステム(プロメガ社製)を用いてDNAを精製し、90μlの滅菌水に溶解した。11μlの2N水酸化ナトリウム溶液を添加して37℃、10分間処理した。10μgの酵母tRNA(シグマ社製)をキャリアーとしてエタノール沈澱操作によりDNAを回収し、16μlのTE緩衝液(10mM Tris−HCl(pH7.5)、1mM EDTA)に溶解した。
4−B.MCF−7細胞におけるCDH1遺伝子の解析
まず、MCF−7細胞におけるCDH1遺伝子のメチル化状態を解析した。亜硫酸塩組成物で処理した後の試料を鋳型として、図4B(又は配列表の配列番号3)に示される配列280塩基対の断片を増幅した。PCR解析は、以下の手順で行った。
(PCR解析)
亜硫酸塩組成物で処理後のMCF−7DNAを、酵母tRNA1.25mg/mlを含むTE(10mM Tris・HCl(pH7.5)/1mM EDTA(pH8.0))で段階的に希釈した。95℃で3分間インキュベートした後、Ampli Taq DNAポリメラーゼStoffelフラグメントを加えて、第1段階の増幅を95℃で30秒、55℃で30秒、72℃で30秒の条件で20サイクル行った。反応は、Koizumeらの文献(Nucleic Acids Res.,30,p.4770−4780,(2002))に従った。鋳型DNAは、500ng、50ng、5ng又は500pgの量で使用した。またPCRプライマーは表3又は配列表の配列番号4(CDH1−L1)及び配列番号5(CDH1−R1)に示す配列を用いた。次いで、第1段階のPCR反応液2μl、PCRプライマーとして、表3又は配列表の配列番号6(CDH1−L2)及び配列番号7(CDH1−R2)に示す配列を用いて30サイクル行う以外は上述したのと同様の条件で、semi−nested PCRを行った。
Figure 2005100240
a:小文字は、制限エンドヌクレアーゼのために導入された配列を示す。
(測定結果)
初めに、どの程度の量のDNAが鋳型として用い得るかについて調べた。従来の方法で処理したMCF−7DNAを鋳型として使用した場合(図4C,a,レーン2)、9Mの重亜硫酸組成物で90℃で20分(図4C,b,レーン2)及び70℃で40分(図4C,c,レーン2)処理したMCF−7DNAを使用した場合いずれも50ngのDNAを適用した際、明瞭なPCR産物が検出された。
次いで、各実験において500ngのDNAをテンプレートとして使用して得られたPCR産物のクローンを作成し、12個のプラスミドクローンを採集して、それらのヌクレオチド配列を解析した。解析した鎖は増幅領域に106のシトシン残基を含んでおり、そのうち29がCpG部位にあった。
従来の方法で処理したMCF−7DNAの場合、解析した12のプラスミドにおける全てのシトシン残基がウラシルに変換された。9M亜硫酸塩組成物を用いて90℃で20分又は70℃で40分処理したMCF−7DNAをテンプレートとして使用した場合も、ほとんど同様の結果が得られた。
これらの結果は、9Mの亜硫酸塩組成物を用いて高い温度でヒトゲノムDNAを処理することにより、シトシンからウラシルへの変換を迅速に行うことを可能にすることを示している。
4−C.MCF−7細胞におけるRASSF1A遺伝子の解析
次いで、MCF−7細胞におけるRASSF1A遺伝子のCpG島のメチル化状態を解析した。亜硫酸塩組成物で処理した後の試料を鋳型として、図5B(又は配列表の配列番号8)に示される配列151塩基対の断片を増幅した。
(PCR解析)
次に示す点以外は、上記4−Bと同様の方法でPCR解析を行った。第1段階PCRプライマーとして、表3又は配列表の配列番号9(RASSF1A−L1)及び配列番号10(RASSF1A−R1)に示す配列を用いた。semi−nested PCRにおいては、第一段階PCR反応液を6μl使用した。PCRプライマーとしては、表3又は配列表の配列番号9(RASSF1A−L1)及び配列番号11(RASSF1A−R2)に示す配列を使用した。
(測定結果)
従来の方法で処理したMCF−7DNAを鋳型として使用した場合、PCR産物は50ngのDNAを適用したときに検出された(図5C,a,レーン2)。しかし、9M亜硫酸塩組成物を用いて90℃で20分又は70℃で40分処理したMCF−7DNAを鋳型として使用した場合、PCR産物は、500ngのDNAを適用した際にのみ検出された。
これらの結果は、9M亜硫酸塩組成物を用いて高温で処理することによるDNA分解の状態は、ヌクレオチド配列によって変化することを示唆している。
解析した鎖は増幅した領域に48のシトシンを含み、そのうち16がCpG部位にあった。従来の方法でMCF−7DNAを処理したとき、解析した12のプラスミドクローン全てにおいて、非CpG部位におけるほとんど全てのシトシンがウラシルに変換された。対照的に、CpG部位におけるほとんどのシトシンが変換されなかった。9M亜硫酸塩組成物で、90℃で20分又は70℃で40分処理したMCF−7DNAを鋳型として用いた場合も同様の結果が得られた。
上記実施例の結果から明らかなように、本発明の高い亜硫酸濃度の亜硫酸塩組成物を用いてゲノムDNAを処理することにより、シトシンからウラシルへの変換が短時間に行われ、一方で、5−メチルシトシンのほとんどは変化しないことがわかった。
従来は、シトシンからウラシルへの変換処理に12〜16時間程度の長時間の処理を要していたが、本発明によって、シトシンからウラシルへの変換が短時間に行われ、さらにメチル化シトシンの検出も迅速に行えることがわかった。

Claims (18)

  1. 6.2Mより大きい亜硫酸濃度を有する亜硫酸塩組成物。
  2. 6.2Mより大きく10M以下の亜硫酸濃度を有する請求項1記載の亜硫酸塩組成物。
  3. pHが5.0から5.6である請求項1に記載の亜硫酸塩組成物。
  4. 2種以上の亜硫酸塩を含有する請求項1に記載の亜硫酸塩組成物。
  5. 亜硫酸のアンモニウム塩及びナトリウム塩からなる群から選ばれる2種以上の亜硫酸塩を含有する請求項1に記載の亜硫酸塩組成物。
  6. 亜硫酸アンモニウム、亜硫酸水素アンモニウム及び亜硫酸水素ナトリウムを含有する請求項1に記載の亜硫酸塩組成物。
  7. 下記工程を有するDNAの脱アミノ化方法:
    (1)1本鎖DNAを含有する試料を、6.2Mより大きい亜硫酸濃度を有する亜硫酸塩組成物で処理する工程、
    (2)(1)で処理した試料をアルカリで処理する工程。
  8. 工程(1)の前に下記工程(0)を有する請求項7に記載のDNAの脱アミノ化方法:
    (0)試料中の二本鎖DNAを一本鎖DNAに変性する工程。
  9. 工程(1)におけるDNAがシトシンを含んでなるDNAである、請求項7に記載のDNAの脱アミノ化方法。
  10. 工程(1)における亜硫酸塩組成物が、6.2Mより大きく10M以下の亜硫酸濃度を有する亜硫酸組成物である請求項7に記載のDNAの脱アミノ化方法。
  11. 工程(1)が、pHの範囲が5〜5.6程度で処理する工程である請求項7に記載のDNAの脱アミノ化方法。
  12. 工程(1)が、60〜95℃程度の温度で、5〜60分程度処理する工程である請求項7に記載のDNAの脱アミノ化方法。
  13. 以下の工程を有するメチル化DNAの検出方法:
    (a)1本鎖DNAを含有する試料を、6.2Mより大きい亜硫酸濃度を有する亜硫酸塩組成物で処理した後、アルカリ処理して、脱アミノ化処理する工程、
    (b)(a)で得られた試料中のメチル化DNAを検出する工程。
  14. 工程(a)におけるDNAがシトシンを含んでなるDNAであり、工程(b)が(a)で得られた試料中のメチル化シトシンを検出する工程である請求項13に記載のメチル化DNAの検出方法。
  15. 工程(b)が、塩基配列決定、DNAチップまたは制限酵素のいずれかを用いて試料中のメチル化シトシンを検出する工程である、請求項14に記載のメチル化DNAの検出方法。
  16. 工程(b)が、DNAのシトシンがウラシルに変換された場合に核酸増幅できる少なくとも1つのプライマー、及びシトシンがウラシルに変換されない場合に核酸増幅できる少なくとも1つのプライマーを用いて、試料中のDNAを増幅させ、増幅の有無により、5−メチルシトシンとウラシルの存在位置を同定する手段によりメチル化シトシンを検出する工程である請求項14記載のメチル化DNAの検出方法。
  17. 請求項1に記載の亜硫酸塩組成物を含んでなるDNAの脱アミノ化用キット。
  18. 請求項1に記載の亜硫酸塩組成物を含んでなるメチル化DNAの検出用キット。
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