JPWO2005097268A1 - クッション性、ノンスリップ性に優れたシート状物 - Google Patents

クッション性、ノンスリップ性に優れたシート状物 Download PDF

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Abstract

本発明は、立体感に優れた外観を有しながら、十分な表面摩耗強度とクッション性、ノンスリップ性を有するシート状物であり、バスケットボール等の表面素材等に好適に使用できるシート状物を提供する。本発明は、繊維基材の表面に高分子重合体被覆層を有するシート状物であって、該被覆層は、その表面に実質的に連続する凸部と該凸部に隣接して形成された半球状の凹部を有し、該凹部は、該凸部とは色調が異なり、該凸部より光沢が強く、該凹部の垂直投影面積が3〜30mm2であり、隣接する凹部同士の平均間隔が0.5〜3mmであり、かつ該凸部と該凹部の高低差が50〜1000μmであることを特徴とするシート状物である。

Description

本発明は、クッション性、ノンスリップ性に優れたシート状物に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、立体感に優れた外観を有しながら、優れた表面摩耗強度とクッション性、ノンスリップ性を兼ね備えた、例えばバスケットボール等のスポーツ用品のカバー素材等に好適に使用できるシート状物に関するものである。
バスケットボール、ハンドボール、ラグビーボール、アメリカンフットボール等のボールには種々の特性が要求される。例えば、手や床面などとの摩擦、衝突を繰り返す表面素材に対しては、高レベルの表面摩耗強度が要求され、また、手でボールに直接触れるような使用形態では、ボールをキャッチする際の指先に与える衝撃を低減するソフトなクッション性が要求される。
ボールの表面素材としてクッション性を有し、嗜好性として皮革様の外観や風合いを有するようなシート状物を得る方法として、従来より各種の方法が提案されている。
例えば、無孔質高分子弾性体層(第1層)、多孔質高分子弾性体層(第2層)、高分子弾性体と不織布とからなる層(第3層)、及び不織布層(第4層)の少なくとも4層からなる皮革様シート並びにその皮革様シートからなるボールが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の方法では、実使用に耐え得る耐久性を有する高分子弾性体を用いて第1層と第2層を形成すると、クッション性が不十分であり、バスケットボール等のスポーツ用ボール等に好適に使用できるものではなかった。
また、クッション性に加えて、立体感に優れた外観を有する皮革様シートとして、ポリウレタン層により被覆された凹凸模様を有する繊維質基材の表面に、ポリウレタンを主体とした透明な無孔質層が積層されている合成皮革であって、該凹部と該無孔質層との間に空気層が存在し、かつ該凸部と該無孔質層の接着部分の総面積が合成皮革の表面積の50〜90%である合成皮革が提案されている(特許文献2参照)。
しかし、特許文献2においても、バスケットボール等の手で扱うボールとしてはクッション性と実用に耐え得る耐久性を両立するものは得られていない。
また、ポリウレタンを含有する繊維素材の表面にポリウレタンの湿式凝固被覆層が積層され、該被覆層表面に複数の突起と突起間の谷を有し、該突起の側面が開孔している吸汗性を有するボール用素材(特許文献3参照)が提案されている。
しかし、特許文献3の素材は、汚れが付きやすく、長期間使用していると汚れが蓄積して、ノンスリップ効果が極端に落ち、使用に耐えなくなるとともに、ソフトなクッション性も満足できるものではなかった。
また、外表面に多数の多角形の凹部を有するバスケットボールが提案されている(特許文献4参照)。しかしながら、このような多角形の凹部を設けると、繊維基材を含むシートからなるボールにおいては、ソフト性、クッション性及び触感に劣り、地面との衝突時における耐磨耗性が低下したり、ボール表面が汚れ易いという問題がある。
さらに、外表面に多数の特定の窪みを有するバスケットボールが提案されている(特許文献5参照)。特許文献5によると、この窪みの形状は、凸凹部の高低差が200〜500μm、隣接する凹部の垂直投影面積が79〜314mm2(直径10〜20mm)、凹部同士の平均間隔が8〜16mm(5/16 - 5/8 inches)である。しかしながら、繊維基材を含むシートからなるボールにおいては、このように大きな窪みを設けると耐磨耗性が低下したり、クッション性、ノンスリップ性が劣るという問題がある。
そこで、球技用ボールの表面素材としても十分な表面摩耗強度とノンスリップ性を有しつつ、従来にない高レベルのソフトなクッション性を有するシート状物の開発が要望されていた。
特開2000−102629号公報 特開平11−93081号公報 米国特許第6024661号明細書 米国特許第4991842号明細書 米国特許第5518234号明細書
本発明は、このような状況に鑑み、立体感に優れた外観を有しながら、球技用ボールの表面素材として十分な表面摩耗強度とノンスリップ性を有し、かつ従来にないソフトなクッション性を有する球技用ボール等のカバー素材として好適に使用できるシート状物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の目的を達成するために鋭意研究を行った結果、表面に実質的に連続した凸部と、該凸部とは色調が異なり、かつ該凸部より光沢の強い凹部を、特定の関係になるように構成することによって、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、繊維基材の表面に高分子重合体被覆層を有するシート状物であって、該被覆層は、その表面に実質的に連続する凸部と該凸部に隣接して形成された半球状の凹部を有し、該凹部は、該凸部とは色調が異なり、該凸部より光沢が強く、該凹部の垂直投影面積が3〜30mm2であり、隣接する凹部同士の平均間隔が0.5〜3mmであり、かつ該凸部と該凹部の高低差が50〜1000μmであることを特徴とするシート状物を提供するものである。
本発明のシート状物は、シートの表面に実質的に連続する凸部と、該凸部とは色調が異なり、かつ該凸部より光沢の強い半球状の凹部を有することにより、立体感に優れた外観を有しながら、球技用ボールの表面素材としても十分な表面摩耗強度を有し、ボールをキャッチする際の指先に与える衝撃を低減しうる優れたクッション性を有すると共に、凸部と凹部とがなす立体形状が指先と噛み合うことにより発揮されるノンスリップ性をも有する。
このため、本発明のシート状物は、バスケットボール、ハンドボール、ラグビーボール、アメリカンフットボール等の手で直接触れるようなボールを始め、テニスラケット、バドミントンラケット等の各種ラケット用のグリップテープや、車両用ハンドル、吊り革、階段の手すり等の表面カバー等にも好適に使用できる。
本発明のシート状物に用いることができる繊維基材としては、天然皮革、編織物、あるいは不織布等の各種の繊維基材を使用することができる。編織物、あるいは不織布等を繊維基材として使用する場合は、必要に応じてこれらに高分子重合体が含有されたものなども使用可能であり、また皮革様シートとして従来公知のものが何れも使用可能である。これらの中では、繊維絡合体と高分子重合体からなる皮革様の繊維基材が好ましく、特に、繊維絡合体として使用する3次元絡合不織布の内部に高分子重合体がスポンジ状態で含浸されているものが好ましい。これは、シート状物の表面に存在する連続した凸部に隣接して存在する凹部がボールをつかむ指先とかみ合い、しかもシート状物の表面のタッチ、風合いが柔軟であり、ある程度のクッション性を有していることによりノンスリップ性が向上するからである。
繊維基材となる編織物、あるいは不織布等を構成する繊維としては、ボールの表面素材として要求される機械物性を満足できれば、従来公知の天然繊維、合成繊維、半合成繊維の中から何れであっても使用可能である。工業的には公知のセルロース系繊維、アクリル系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維等が単独または混合したものが品質安定性、価格等の面から好ましく使用される。本発明においては、特に限定されるものではないが、より天然皮革に近い柔軟な風合いを実現できる極細繊維が好ましく、平均繊度が0.3dtex以下、特に0.1dtex以下であり、また0.0001dtex以上の平均繊度を有するような極細繊維が好ましく用いられる。
このような極細繊維を得る方法としては、(a)目的とする平均繊度の極細繊維を直接紡糸する方法、及び(b)一旦目的とする繊度より太い極細繊維発生型繊維を紡糸し、次いで目的とする平均繊度の極細繊維に変成する方法が挙げられる。
極細繊維発生型繊維を経由して極細繊維を得る方法(b)としては、相溶性を有していない2種以上の熱可塑性ポリマーを複合紡糸または混合紡糸し、この繊維から該ポリマーの少なくとも一成分を抽出除去又は分解除去、あるいは構成ポリマーの界面でポリマーを分割剥離する方法が一般的である。少なくとも一成分を除去するタイプの極細繊維発生型繊維の代表的な繊維の形態としては、いわゆる「海島型繊維」と呼ばれるものや、「多層積層型繊維」などが挙げられる。
海島型繊維の場合には海成分ポリマーを抽出除去又は分解除去することにより、また多層積層型繊維の場合には少なくとも何れかの積層成分ポリマーを抽出除去又は分解除去することにより、残った島成分からなる極細繊維束が得られる。また、構成ポリマーの界面で剥離分割するタイプの極細繊維発生型繊維の代表的な繊維の形態としては、いわゆる花弁状積層型繊維や多層積層型繊維などが挙げられ、物理的処理、あるいは化学的処理により積層する異種ポリマー間の界面で相互に剥離させることにより極細繊維束を得ることができる。
海島型繊維または多層積層型繊維の島成分ポリマーとしては、溶融紡糸可能で、強度等の繊維物性を十分に発揮するポリマーであって、紡糸条件下で海成分ポリマーより溶融粘度が大きく、かつ表面張力が大きいポリマーが好ましい。このような島成分ポリマーとしては、例えばナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−610、ナイロン−612等のポリアミド系ポリマー、およびこれを主体とする共重合体、あるいはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系ポリマー、およびこれを主体とする共重合体等が好適に用いられる。
また海島型繊維または多層積層型繊維の海成分ポリマーとしては、島成分ポリマーよりも溶融粘度が低く、島成分との溶解性、分解性を異にし、海成分の溶解、除去に用いられる溶剤または分解剤等への溶解性が大きく、島成分との相溶性の小さいポリマーが好ましい。例えばポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、変性ポリスチレン、変性ポリエステルなどが好適に用いられる。
繊度0.3dtex以下の極細繊維を好適に発生させる極細繊維発生型繊維、すなわち海島型繊維の好適な海島体積比率は、海成分/島成分=30/70〜70/30の範囲であり、好ましくは40/60〜60/40の範囲である。海成分が30%未満では、溶剤または分解剤などで溶解または分解除去する成分が少なすぎるため、得られる皮革様シートの柔軟性を十分に発現させることが困難である。そのため、柔軟剤等の処理剤を過剰に使用するなどの対策が必要となるが、過剰量の処理剤使用は、引裂き強力などの機械的物性の低下、他の処理剤への影響、タッチへの影響、耐久性の悪化などの諸問題を生じるために好ましくない。海成分が70%を越える場合は、溶解または分解除去後の島成分からなる繊維の絶対量が少なすぎるため、得られる皮革様シートはボール用素材の基材として充分なレベルの機械的物性を安定的に確保することが困難である。また溶解または分解除去する成分が多いことは除去不良による品質の斑や、多量に発生した除去成分の処理などの問題を生じるとともに、生産速度やコスト面などの生産性の観点からも不適切であり、工業的に望ましい形態ではない。
繊維絡合体として好ましく使用される3次元絡合不織布を製造する方法は、ボール用素材の基材に適した重さや緻密さなどが得られる方法であれば特に限定されず、従来公知の諸方法により製造可能である。使用する繊維としては短繊維からなる不織布でも長繊維からなる不織布でもよい。ウェッブ形成方法としては、カード法、抄紙法、スパンボンド法など従来公知の方法であれば何れも使用可能である。ウェッブの絡合方法としては、ニードルパンチ法、スパンレース法など従来公知の諸方法を単独、あるいは組み合わせることが可能である。
上記の諸方法の中でも、特に好ましい方法は、紡糸して得られる繊維を1.5〜5倍程度に延伸した後、機械捲縮を付与し、3〜7cm長程度にカットして短繊維とした後、これをカードで解繊してウェッバーを通して所望の緻密さのウェッブを形成し、得られたウェッブを所望の重さに積層し、次いで、1つあるいは複数のバーブを有するニードルを使用し、300〜4000パンチ/cm2程度でニードルパンチングすることにより厚み方向に繊維を絡合させる方法である。
次いで、得られた3次元絡合不織布などの繊維絡合体に、必要に応じて高分子重合体を含浸させる。含浸させる方法としては、ディップニップ法、ナイフコート法、バーコート法、ロールコート法、スプレーコート法などの公知の方法により、高分子重合体の溶液または分散液を繊維絡合体に単独で、あるいは組み合わせて含浸し、乾式法や湿式法によってスポンジ状に多数の空隙を生じるように高分子重合体を凝固させる。
用いることのできる高分子重合体としては、皮革様シートの製造に一般的に用いられている公知の高分子重合体が何れも使用可能であり、例えばポリウレタン系樹脂、ポリエステル系エラストマー、ゴム系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリアミノ酸系樹脂、シリコン系樹脂、およびこれらの変成物、共重合物、あるいは混合物等が好適な例として挙げられる。
これらの高分子重合体は、水分散液あるいは有機溶剤溶液として繊維絡合体に含浸した後、水分散液を使用する場合は主に乾式法、有機溶剤溶液を使用する場合は主に湿式法により、スポンジ状に凝固させる。水分散液を使用する場合は、感熱ゲル化剤を添加しておくと、乾式法、あるいはこれにスチーミングや遠赤外加熱などの方法を組み合わせることで厚み方向により均一な凝固が可能であり、また有機溶剤を使用する場合は、凝固性調整剤を併用することで、より均一な空隙を得ることができる。繊維絡合体、とりわけ3次元絡合不織布に含浸した高分子重合体をスポンジ状に凝固させることにより、天然皮革に類似した風合いやボール用素材に適した諸物性を有する基材を得ることができる。
本発明においては、上記した繊維絡合体に含浸する高分子重合体の中でも、繊維絡合体との複合状態における風合いや諸物性のバランスなどの点から、ポリウレタン系樹脂が好ましく使用される。
ポリウレタン系樹脂の代表例としては、例えば、平均分子量500〜3000のポリエステルジオ−ル、ポリエーテルジオール、ポリエステルエーテルジオール、ポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオールなどから選ばれた少なくとも1種類のポリマージオールと、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの芳香族系、脂環族系、脂肪族系の有機ジイソシアネートなどから選ばれた少なくとも1種の有機ジイソシアネートと、ジオール、ジアミン、ヒドロキシアミン、ヒドラジン、ヒドラジドなどの活性水素原子を少なくとも2個有する低分子化合物から選ばれた少なくとも1種類の鎖伸長剤とを所定のモル比で反応させることにより得られる各種のポリウレタンが挙げられる。ポリウレタンは、必要に応じて、複数種のポリウレタンを混合したものを用いてもよく、また合成ゴム、ポリエステルエラストマー、ポリ塩化ビニルなどの重合体を添加して得た重合体組成物として使用することもできる。
繊維として、上記の極細繊維発生型繊維を使用する場合には、高分子重合体溶液または分散液を含浸、凝固させた後の複合シートの段階で、あるいは含浸、凝固させる前の繊維シートの段階で、極細繊維化処理することで極細繊維発生型繊維を極細繊維束に変成することにより、極細繊維絡合体と高分子重合体からなる皮革様の繊維基材を得ることができる。複合シートの段階で極細繊維化処理をした場合には、特に海島型繊維であれば、海成分ポリマーが除去されて極細繊維束と高分子重合体との間に空隙が生じ、高分子重合体による極細繊維束の拘束が弱くなるので、皮革様基材の風合いがより柔らかくなる傾向にあり、この方法は本発明において好ましく採用できる方法である。
一方、繊維シートの段階で極細繊維化処理をした場合には、高分子重合体により極細繊維束が強く拘束されるため、皮革様基材の風合いがより硬くなる傾向にあるものの、皮革様基材中の高分子重合体比率を少なくすることで硬くなる傾向は抑えることが十分に可能であり、繊維の比率がより高い場合に得られる充実感のあるしっかりした風合いを目的とする場合には好ましい方法でもある。
繊維基材の厚さは目的とする用途、例えばボールの表面素材であれば、ボールの種類や必要とされる物性、あるいはプレイヤーが好むような風合いなどに応じて任意に選択でき、特に限定されるものではないが、好ましくは0.4〜3.0mmである。繊維基材の厚さが0.4mm未満だと、ボール用素材はもちろんのこと、各種のラケット、ハンドル、手すりなどのグリップ部分のカバー素材としても、引張り強力や引裂き強力、あるいは耐磨耗性などの最低限必要な機械的物性を確保することが困難となる場合がある。一方、繊維基材の厚さが3.0mmを越えると、素材としての機械的物性上のデメリットは特になく、クッション性に関してはむしろ向上すらする傾向にあるが、ボールやラケット、ハンドルなど、シート状物を使用した製品自体の重さへの影響が大きくなる点で好ましいとは言えない。
また、繊維基材における繊維と高分子重合体との質量比は、物性や風合いの調節のために適宜選択すればよく、本発明の本質的な意味において特に限定されるものではない。例えば、ボール用素材の風合いとして一般的に好まれるような皮革様の繊維基材としては、上記した複合シートの段階で極細繊維化する場合は、繊維/高分子重合体の質量比は、通常35/65〜65/35、好ましくは40/60〜60/40の範囲であり、一方、繊維シートの段階で極細繊維化する場合は、繊維/高分子重合体の質量比は、通常65/35〜95/5、好ましくは60/40〜90/10の範囲である。
本発明のシート状物は、繊維基材の表面に高分子重合体からなる被覆層を有する。繊維基材の表面を高分子重合体で被覆する方法としては、各種の方法を採用できる。例えば、高分子重合体の分散液、溶液あるいは溶融液を、基材表面とナイフ、バー、ロールなどとの間に設定した一定のクリアランスで規制した量だけ連続的に基材表面に塗布し、乾式法でフィルム状態に乾燥または多孔質状態に凝固、乾燥させる方法、湿式法で多孔質状態に凝固、乾燥させる方法あるいは溶融造面する方法が挙げられる。
本発明において、高分子重合体被覆層に連続した凸部をエンボスロールまたは平板エンボス等を用いて形成する場合は、高分子重合体層が多孔質状態となっていることが好ましく、乾式法または湿式法で凝固、乾燥させる方法が好ましい。また、連続した凸部を離型紙を用いた転写方式で形成する場合は、特に制限はないが、表面タッチや風合いの点から乾式法または湿式法で凝固、乾燥させる方法が好ましい。凝固、乾燥の方法としては、分散液を使用する場合は、発泡剤などの添加剤を使用し、乾式法により凝固、乾燥を連続的に実施する方法が一般的である。溶液を使用する場合は、高分子重合体の貧溶剤を含む処理液を塗布、あるいは処理浴内へ浸漬することにより、高分子重合体を多孔質状態で凝固させる方法が一般的で好ましい方法である。
繊維基材として、繊維絡合体と高分子重合体からなる繊維基材を採用する場合は、基材に含浸させる高分子重合体の凝固と被覆層を形成する高分子重合体の凝固とが同時に完了するような方法を採用すると、凝固後の乾燥を1回で済ませることができる上、得られた皮革様シートにおいて繊維基材と高分子重合体被覆層(多孔質表面層)との一体感が得られやすいので、本発明において好ましく採用される方法である。
また、繊維基材の表面に高分子重合体被覆層を形成する他の方法としては、高分子重合体の分散液、あるいは溶液を、一旦フィルムや離型紙などの転写剥離シートに所定量塗布して、前記と同様の方法にて高分子重合体をフィルム状態に乾燥または多孔質状態に凝固、乾燥した後、これを繊維基材上に接着剤を介して接着するか、あるいは高分子重合体の溶剤を含む処理液を使用して再溶解により接着するなどして一体化させ、その後で剥離転写シートを剥離する方法などが挙げられる。また、高分子重合体の分散液、あるいは溶液を、同様に一旦転写剥離シートに所定量塗布した後、乾燥または凝固させる前、あるいは途中で基材を貼り合わせて凝固と同時に高分子重合体層と基材とを一体化させる方法も採用可能である。
被覆層を形成する高分子重合体としては、樹脂そのものとして滑り易い性質の樹脂よりは、ある程度のノンスリップ性を付与可能な樹脂であることが好ましく、例えば合成ゴム、ポリエステルエラストマー、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン系樹脂等が使用可能である。これらの中でも、弾性、ソフト性、耐摩耗性、多孔質状態の形成性などのバランスの点から、繊維絡合体に含有させる高分子重合体と同様にポリウレタン系樹脂が好適に用いられる。
ポリウレタン系樹脂としては、前記した各種のポリウレタンが挙げられる。また、必要に応じて複数種のポリウレタンを混合したものを用いてもよく、また合成ゴム、ポリエステルエラストマー、ポリ塩化ビニルなどの重合体を添加して得られる、ポリウレタンを主体とした重合体組成物として使用することもできる。主体として用いられるポリウレタンとしては、耐加水分解性、弾性などの点で、ポリテトラメチレングリコールに代表されるポリエーテル系のポリマージオールを主体として使用したものが好ましく用いられる。
繊維基材上に塗布する高分子重合体の溶液、あるいは分散液には、着色剤、耐光剤、分散剤などの添加剤が、単独あるいは複数種が組み合わされて目的に応じて適宜添加される。また、その他の添加剤として、多孔質の形状を制御するために、乾式発泡させる場合の発泡剤の他にも、湿式凝固させる場合の凝固調節剤などを必要に応じて選択し、単独あるいは数種を組み合わせて添加することも好ましい。
高分子重合体としてポリウレタンを使用した場合、ポリウレタンを主体とする溶液を繊維基材上に塗布した後、ポリウレタンの貧溶剤を含む処理浴中に浸漬することで、ポリウレタンを多孔質状態に凝固させることができる。ポリウレタンの貧溶剤としては、代表的には水が好ましく用いられるが、処理浴としては貧溶剤である水にジメチルホルムアミド等のポリウレタンの良溶剤を混合して用いると、その混合比率を適宜設定することにより凝固状態、即ち多孔質状態や形状などが制御可能であり、好ましく採用される方法である。
本発明のシート状物は、繊維基材の表面に高分子重合体被覆層を有し、該被覆層の表面に実質的に連続する凸部と半球状の凹部(以下、単に凹部ということもある。)が形成されたシート状物である。ここで、「実質的に連続する凸部」とは、例えば平坦なシート表面に間隔を置いて表面側から押圧された複数個の凸形状が転写した凹形状(凹部)の周囲に形成されるような表面状態をいう。
「実質的に連続する凸部」を有する高分子重合体被覆層の形成方法としては、安定的に所望の凹凸形状が付与可能な方法であれば、従来公知の方法が何れも採用可能である。例えば、少なくとも表面層が高分子重合体により形成されたシート状物の表面に、所望の凹凸形状を有するエンボスロール等により型押しをする方法、あるいは所望の凹凸形状を有する離形シートに高分子重合体液を流延・固化させて形成した高分子重合体層をシート状物の表面層として使用する方法などを採用することができる。
また、該凸部に隣接して形成された凹部は、その垂直投影面積が3〜30mm2であり、隣接する凹部同士の平均間隔が0.5〜3mmであり、かつ凸部と凹部の高低差が50〜1000μmであることが必要である。その形成方法としては、例えばエンボスロールを使用して前記の凸形状を賦形する方法、同様の形状の平板エンボス、あるいは離型紙を用いて賦形する方法等がある。しかし、平板エンボスを使用する方法は大量生産には不向きである。また、離型紙を使用する方法は、凹凸部の高低差としては実質的に200〜300μm程度が限界であり、限界に近い付近では凹凸部形成のシャープさが不足する傾向にあり、これを解決するためには大きな押圧が必要となるため風合いがより硬くなる傾向にある。従って、それらの方法の中でも、エンボスロールにより賦形する方法がより好ましい方法である。
エンボスロールを使用して、所定の凹部を付与する場合は、使用するロールのシボ深さとロールの温度、圧力、時間の条件を適宜設定して行うことができる。これらの条件は、特に制限されないが、ロールのシボ深さ80〜1100μm、ロール温度150〜180℃、プレス圧5〜50kg/cm、時間10〜120秒間の範囲で調整し、希望のエンボスシボ深さを得ることができる。
バスケットボールなどの球技に使用されるボールの表面形状としては、プレイヤーが無作為にボールをつかんだ際に指先に少なくとも凸部が触れるような状態である必要がある。従って、ボール表面の形状としては凸部とそれに隣接して形成する凹部との高低差は、50〜1000μmであり、より好ましくは70〜500μmである。高低差が50μmに満たない場合は、掌でボールを把持した際にボール表面に指先の力が均一に分散するため、良好なノンスリップ性は得られない。高低差が1000μmを超えた場合、ノンスリップ性は良好となるが、ボールとして使用した際の耐磨耗性が低下する。なお、本発明でいう「凸部と凹部の高低差」とは、凸部の最も高い部分とその凸部に隣接する半球状の凹部の最も深い部分の高低差を断面写真にて測定し、10点の測定値を平均した値をいう。
本発明のシート状物における半球状の凹部の垂直投影面積は3〜30mm2であり、好ましくは5〜20mm2である。垂直投影面積が30mm2を超える場合は、ノンスリップ性は良好となるが、ボールとして使用した際の耐磨耗性が低下する。垂直投影面積が3mm2未満の場合、掌でボールを把持した際に、一本の指先で把持する凹部の個数が増加し、ボール表面に指先の力が均一に分散するため、良好なノンスリップ性は得られない。なお、「凹部の垂直投影面積」とは、シート状物断面に観察される半球状の凹部からこれに連続した凸部にかけた形状において、全て曲線であればシート状物表面の垂線となす角度が45°の部分を凹部と凸部との境界とし、あるいは角があればその部分を凹部と凸部との境界として、境界線に囲まれた凹部側領域のシート状物表面に対する垂直投影面積をいう。
凹部の垂直投影面積の総面積は、シート状物の表面積に対する比率で好ましくは30〜60%であり、より好ましくは40〜50%である。凹部の総面積の割合が30%未満だと、掌でボールを把持した際に、一本の指先で把持する凹部の面積および個数が減少するため、良好なノンスリップ性は得られ難い場合があり、一方60%を越えるとノンスリップ性は良好となるが、ボールとして使用した際の耐磨耗性が低下する場合がある。ここで、凹部の垂直投影面積の総面積のシート表面積に対する比率は、半球状の凹部の垂直投影面積を電子顕微鏡により測定し、単位面積当りの比率より求める。
また、凹部の形状は半球状であることが重要である。ここで「半球状」とは、完全な半球であることを意味するものではなく、概略の形状が半球状になっていることを意味する。そして、本発明の「半球状」の形状は、球の中心を通らない面で切断して形成される体積の小さい方の立体の形状が好ましい。凹部の形状をこのような半球状とすることで、非半球状では得られないような強い光沢により立体感が強調された独特の外観が得られると共に、立体形状自体の耐久性、耐磨耗性と、指先の形状にフィットし、良好なノンスリップ性を兼ね備えたものとすることができる。
また、本発明の半球状の凹部同士の平均間隔は0.5〜3mmである必要がある。0.5mm未満の場合、凹部同士が近づきすぎて凸部の形状が部分的にシャープになりすぎるため、ソフト性、クッション性及び触感、さらに表面摩耗強度に劣るものとなる。また3mmを超える場合、フィット性やノンスリップ性に劣るものとなる。凹部同士の平均間隔は、好ましくは1〜2mmである。
なお、「凹部同士の平均間隔」とは、表面を電子顕微鏡にて撮影し、任意の凹部10点を選び、その凹部の外周を基準に隣りあう凹部の最短距離を測定した平均値をいう。また、凹部が前記のとおり全て曲線であれば、シート表面の垂線となす角度が45°の部分を凹部と凸部との境界とし、あるいは角があればその部分を凹部と凸部との境界として、境界線に囲まれた部分を外周とする。
また、着色処理はエンボス処理の前、後のいずれでも可能であるが、エンボス処理による変色の可能性を考慮すれば、エンボス前に着色処理を行うことが好ましい。着色剤としては、耐熱性、耐光性、摩擦堅牢度の点から顔料が最良である。着色剤の処理方法としては、グラビア法、染色方法、リバースコート、ダイレクトコート等の方法があるが、生産性、コスト等を考慮すればグラビア法が最適である。
本発明のシート状物は、半球状の凹部が連続した凸部とは異なる色調を有し、かつ凸部より強い光沢を有することにより、立体感に優れた外観となる。凹部に凸部と異なる色調を付与する手段としては、シートの表面に所望の凹凸形状を形成した後に、凸部に選択的に凹部と異なる色調を有する樹脂を塗布する方法が用いられ、具体的には、グラビアロールを用いて転写する方法が好ましい。
また、凹部にこれと連続した凸部より強い光沢を付与する方法としては、凹部の断面形状自体を半球状にする他に、必要に応じて凹凸部の光沢を調整する方法を採用することができる。凹凸部の光沢を調整する方法としては、凹凸形状を付与するために用いるエンボスロール、離形シート等の凹部と凸部の表面平滑性を適宜調節することによって、得られる光沢を調整する方法、シート状物の表面に所望の凹凸形状を付与した後に、凸部に選択的に凹部より弱い光沢を有する樹脂を塗布する方法などが挙げられる。後者の具体的な方法としては、グラビアロールを用いて転写する方法が好ましい。
例えば、先に着色に使用したインクにさらにカーボンブラックを微量添加して黒味方向に色調を変化させたインクを、グラビア法により凸部にのみ転写し、乾燥することで凹部を凸部とは異なる色調にした後、マット剤を含有するが着色剤は含有しないインクを、グラビア法により凸部にのみ転写し、乾燥することで凸部の光沢を弱くし、凹部の光沢を際立たせることができる。
本発明においては、必要に応じてノンスリップ性をさらに強化することができる。例えば、連続した凸部あるいは凹部の少なくとも一部にノンスリップ性の樹脂を塗布する方法、凸部あるいは凹部の少なくとも一部をノンスリップ性の樹脂で構成する方法がある。ノンスリップ性の樹脂としては、ブタジエン、イソプレンなどのゴム系モノマーを単独重合又はブロック共重合した樹脂、アクリルモノマーを単独重合又はブロック共重合したアクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマーなどの溶剤型ポリマーおよびエマルジョン型ポリマーが好ましく、またそれらのノンスリップ性を付与する樹脂に他の種類のポリマーを組み
合わせてもよい。
またノンスリップ性の樹脂には、ポリテルペン樹脂、石油系炭化水素樹脂など公知の粘着付与剤を添加してもよい。また無機又は有機の粒子や粉体等を添加することによりノンスリップ性を調節することも可能である。さらに軟化剤、充墳剤、老化防止剤などを、表面の摩擦抵抗が低下しない範囲であれば表面樹脂に添加してもよい。
ノンスリップ性の樹脂でシート状物表面の凸部を被覆する方法としては、種々の方法が使用可能であるが、特に凸部のみをノンスリップ性の樹脂で被覆する場合は、選択的に塗布する方法が好適に用いられる。具体的な方法としては、グラビアロールを用いて転写する方法がある。また、凸部のみならず凹部もノンスリップ性の樹脂で被覆する方法としては、全面に塗布する方法が用いられる。具体的な方法としては、スプレー法による塗布、ナイフコート法などにより表面全面に一定の厚みでコートする方法、工程紙など基材に樹脂を全面塗布して製膜し、接着層を介して基体層に接着する方法、押し出し機からダイを通じて基体層上に均一に押し出して表面に製膜する方法等がある。
本発明のシート状物は、シートの表面に実質的に連続した凸部と、該凸部とは色調が異なり、かつ該凸部より光沢の強い半球状の凹部を有することにより、立体感に優れた外観を有しながら、球技用ボールの表面素材としても十分な表面摩耗強度を有し、ボールをキャッチする際の指先に与える衝撃を低減しうる優れたクッション性を有し、また、凸部と凹部とがなすボール表面の立体形状と指先とが噛み合うことにより発揮される優れたノンスリップ性をも有する。このため、バスケットボール等の手で直接触れるようなボール、ラケット等のグリップ部を覆うグリップテープ、ハンドル、吊り革、手すり等の表面に使用
するカバー素材等に好適に使用できる素材である。
次に本発明を具体的に実施例で説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の部及び%はことわりのない限り質量に関するものである。
また、以下の実施例及び比較例における、ノンスリップ性、クッション性、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストは、次のとおり評価した。
[ノンスリップ性]
従来のバスケットボール(比較例1)に比べて、滑りにくいか滑りやすいかを、任意に選出した10人のバスケットボールプレーヤーにより評価した。
[クッション性]
従来のバスケットボール(比較例1)に比べて、ボールをキャッチするときの衝撃が強いか弱いかを、任意に選出した10人のバスケットボールプレーヤーにより評価した。
[ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テスト]
ボールを発射速度37km/時で、1.6m離れた合板に入射角度60度で当てることを2万回くりかえし、その後のボール表面の状態を観察して以下のように評価した。
実用上問題のないレベル:表皮の剥れが見られず、著しい汚れがない。
実用上問題のあるレベル:空気挿入口の周囲や、ボール表面に表皮の剥れが見られる。または、著しく汚れている。
実施例1
島成分が6−ナイロン、海成分が高流動性低密度ポリエチレン(海成分/島成分比率=50/50)からなり、前記2成分を溶融混合して紡糸して得られる海島型複合繊維を延伸、クリンプ、カットして、4.0dtex、カット長さ51mmのステープルを得た。このステープルをカードに通し、クロスラッパー方式によりウエブとし、所定枚数のウエブを積層した。次に針に1箇所のバーブのついたフェルト針を用いて980P/cm2の針刺し密度でニードルパンチして目付450g/m2の不織布を得た。この不織布を加熱乾燥、プレスして表面を平滑にした後に16%のポリエーテル系ポリウレタンのジメチルホルムアミド(以下DMFと略す)溶液を含浸し、DMF水溶液でポリウレタンを多孔質状態で凝固し、湯洗によりDMFを除去した後、熱トルエンで複合繊維中のポリエチレンを抽出除去して、6−ナイロンの極細繊維と多孔質状のポリウレタンからなる厚さ1.2mmの人工皮革様の繊維基材を得た。
この人工皮革様の繊維基材の表面にポリエーテル系ポリウレタン(大日本インキ化学工業株式会社製、MP−105)の固形分20%DMF溶液をナイフコート法により400g/m2塗布し、DMF水溶液中で多孔質状態で凝固して多孔表面層となった高分子重合体層を形成した。その上に、茶色顔料を含むエーテル系ポリウレタンインクをグラビア法により転写、乾燥することで着色し、次いで賦形用シボとして高さ1mm、上面からの投影面積が8mm2の半球状の凸部を多数有するエンボスロールを使用して、温度170℃、圧力10kg/cm、処理速度1m/分で型押しを行った。得られた凹凸形状は、連続した凸部とそれに隣接する半球状の凹部との高低差が何れの場所においてもほぼ同様の大きさであって、その平均値が400μmであり、また凹部の垂直投影面積、即ちシート表面に垂直な上面方向からの凹部の投影面積が何れの凹部もほぼ同様の大きさであって、その平均値が7mm2であり、凹部同士の平均間隔が1.5mmであり、凹部の投影面積の合計面積の割合がシート全体の投影面積の40%であった。
次いで、得られた凸部の上面のみを、先に着色に使用したインクにさらにカーボンブラックを微量添加して黒味方向に色調を変化させたエーテル系ポリウレタンインクをグラビア法により凸部にのみ転写、乾燥することで凸部を凹部とは異なる色調に着色した後、マット剤を含有し、着色剤は含有しないエーテル系ポリウレタンインクをグラビア法により凸部にのみ転写、乾燥することで凸部の上面の光沢を弱くすることで凹部の強い光沢を際立たせた。
以上により得られた皮革様の外観と風合いを有するシート状物を、表面素材として使用したバスケットボールを作製した。このバスケットボールは、表面凸凹による立体形状が凸部と凹部との光沢や色調の違いにより強調された優れた立体感と、高級感のある外観を有しており、バスケットボールの試合に使用したところ表面の立体形状が指先に引っ掛かることで従来のバスケットボール(比較例1)に比べて優れたノンスリップ性を有していた。また、従来のバスケットボールに比べると、ボールをキャッチする際に指先に受ける衝撃が大幅に低減されており、成人用としてはもちろんのこと、特に指先が未発達な児童用としては従来のバスケットボールには実現できなかった適性を有するボールであった。さらに、長期間実際に使用しても、あるいはドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストの結果でも、シート状物表面が余り磨耗してしまうこともなく凹凸形状や外観は実用上問題となるような格別の変化はなく、また良好なノンスリップ性を維持していた。
実施例2
実施例1にて製造した凸部上面着色後のシート状物表面の凸部に、ノンスリップ性を付与する樹脂としてポリカーボネート系ポリウレタン(株式会社セイコー化成製、U−5861)のDMF溶液(固形分濃度7%)を、150メッシュのグラビアロールにより2段塗布した後、130℃で乾燥した。
このようにして得られたシート状物で実施例1と同様にバスケットボールを作製し、使用したところ実施例1と同様の立体感、クッション性を有すると共に、実施例1より一段と優れたノンスリップ性を有しており、一般的に成人より握力の弱い児童用としてさらに優れた適性を有するボールであった。
実施例3
連続した凸部とそれに隣接する半球状の凹部との高低差が何れの場所においてもほぼ同様の大きさであって、その平均値が80μmであり、また凹部の垂直投影面積、即ちシート表面に垂直な上面方向からの凹部の投影面積が何れの凹部もほぼ同様の大きさであって、その平均値が4mm2であり、凹部同士の平均間隔が2.5mmであり、凹部の投影面積の合計面積の割合をシート全体の投影面積の31%とした以外は、実施例1と同様にしてシートを得た。
次いで、実施例1と同様にして、得られた皮革様の外観と風合いを有するシート状物を、表面素材として使用したバスケットボールを作製し、バスケットボールの試合に使用した。その結果、凸部の引っ掛かりにより従来のバスケットボール(比較例1)に比べて優れたノンスリップ性を有すると共に、凸部のクッション性としては従来のバスケットボールに比べると、ボールをキャッチする際に指先に受ける衝撃が大幅に低減されており、成人用としてはもちろんのこと、特に指先が未発達な児童用としては従来のバスケットボールには実現できなかった適性を有するボールであった。また、長期間使用しても、良好なノンスリップ性を維持していた。
実施例4
連続した凸部とそれに隣接する半球状の凹部との高低差が何れの場所においてもほぼ同様の大きさであって、その平均値が850μmであり、また凹部の垂直投影面積、即ちシート表面に垂直な上面方向からの凹部の投影面積が何れの凹部もほぼ同様の大きさであって、その平均値が25mm2であり、凹部同士の平均間隔を0.7mmとした以外は、実施例1と同様にしてシートを得た。
次いで、実施例1と同様にして、得られた皮革様の外観と風合いを有するシート状物を、表面素材として使用したバスケットボールを作製し、バスケットボールの試合に使用した。その結果、凸部の引っ掛かりにより従来のバスケットボール(比較例1)に比べて優れたノンスリップ性を有すると共に、凸部のクッション性としては従来のバスケットボールに比べると、ボールをキャッチする際に指先に受ける衝撃が大幅に低減されており、成人用としてはもちろんのこと、特に指先が未発達な児童用としては従来のバスケットボールには実現できなかった適性を有するボールであった。また、長期間使用しても、良好なノンスリップ性を維持していた。
比較例1
実施例1において、エンボスロールにて付与する凹凸模様として一般的なバスケットボールに用いられている形状、即ち直径1.8mm程度で、高低差が200μm程度の半球状の突起が0.5mm間隔程度で隣接して多数存在し、実質的に連続した凸部を有しない形状のシート表面が得られるエンボスロールを使用した以外は、同様の条件で処理した。
得られたシートを表面に有するバスケットボールを作成して使用したところ、実施例1とは異なる従来から見慣れた立体感のある外観を有するものの、実施例1に比べるとクッション性に劣り、ボールをキャッチする際に指先に受ける衝撃が大きく、成人用としては使用可能ではあるが、児童用には不向きなレベルのボールであり、また実施例1と比べて滑りやすいものであった。
比較例2
実施例1において、シート表面の連続した凸部に、凹部とは異なる色調および光沢のインクを共に付与しない以外は、同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作成したところ、凹凸形状は一見して十分に確認できるが外観の変化に乏しいので単調な外観で立体感、高級感には欠けるボールであった。
比較例3
エンボス処理の速度を4m/minとして連続した凸部に隣接して存在する凹部との高低差を30μm、垂直投影面積2.5mm2とした以外は実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作成して使用したところ、クッション性に劣り、ボールをキャッチする際に指先に受ける衝撃が比較例1と同程度に大きく、成人用としては使用可能ではあるが、児童用には不向きなレベルのボールであり、また実施例1と比べて滑りやすいものであった。
比較例4
連続した凸部に隣接して存在する凹部の垂直投影面積を50mm2とした以外は実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作成して使用したところ、クッション性は良好であるが、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストの結果は明らかに実施例1に劣っていて実用上問題のあるレベルであり、また実施例1に比べると滑りやすいものであった。
比較例5
連続した凸部に隣接して存在する凹部の平均凹部同士の平均間隔を0.4mmにする以外は、実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作製して使用したところ、ノンスリップ性は良好であるが、ソフト性、クッション性および触感に劣り、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストの結果は実用上問題のあるレベルであった。
比較例6
連続した凸部に隣接して存在する凹部の平均凹部同士の平均間隔を3.7mmにする以外は、実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作製して使用したところ、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストの結果は実用上問題のないレベルであり、ソフト性は良好であるがフィット性やノンスリップ性に劣り、また実施例1に比べると滑りやすいものであった。
比較例7
連続した凸部に隣接して存在する凹部の形状を円柱状にする以外は、実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作製して使用したところ、ノンスリップ性は良好であるが、ソフト性、クッション性および触感に劣り、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストの結果は実用上問題のあるレベルであった。
比較例8
連続した凸部に隣接して存在する凹部の外周の形状を6角形にする以外は、実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作製して使用したところ、ノンスリップ性は良好であるが、ソフト性、クッション性および触感に劣り、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストの結果は実用上問題のあるレベルであった。
本発明のシート状物は、バスケットボール、ハンドボール、ラグビーボール、アメリカンフットボール等の手で直接触れるようなボールを始め、テニスラケット、バドミントンラケット等の各種ラケット用のグリップテープや、車両用ハンドル、吊り革、階段の手すり等の表面カバー等にも好適に使用できる。

Claims (10)

  1. 繊維基材の表面に高分子重合体被覆層を有するシート状物であって、該被覆層は、その表面に実質的に連続する凸部と該凸部に隣接して形成された半球状の凹部を有し、該凹部は、該凸部とは色調が異なり、該凸部より光沢が強く、該凹部の垂直投影面積が3〜30mm2であり、隣接する凹部同士の平均間隔が0.5〜3mmであり、かつ該凸部と該凹部の高低差が50〜1000μmであることを特徴とするシート状物。
  2. 繊維基材が、編織物又は不織布である請求項1に記載のシート状物。
  3. 繊維基材を構成する繊維が、0.0001〜0.3dtexの平均繊度を有する極細繊維ある請求項1に記載のシート状物。
  4. 極細繊維が、海島型繊維及び/又は多層積層型繊維を経由して得られたものである請求項3に記載のシート状物。
  5. 海島型繊維の海成分/島成分の体積比率が、30/70〜70/30である請求項4に記載のシート状物。
  6. 繊維基材が、繊維絡合体と高分子重合体からなる皮革様繊維基材である請求項1に記載のシート状物。
  7. 繊維基材が、3次元絡合不織布の内部に高分子重合体が含浸されたものである請求項1に記載のシート状物。
  8. 高分子重合体が、ポリウレタン系樹脂である請求項1に記載のシート状物。
  9. 凹部の垂直投影面積の総面積が、シート状物の表面積の30〜60%である請求項1に記載のシート状物。
  10. 凸部表面または凹部表面の少なくとも一部がノンスリップ性の樹脂で被覆されている請求項1に記載のシート状物。

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