JP4018818B2 - 球技ボール用皮革様シートの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトでクッション性に優れた皮革様シート、およびそれからなる球技用ボール、特にサッカーボールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、サッカーボール用表皮としては(1)不織布をベースとし、該不織布にポリウレタン樹脂等を含浸、被覆した人工皮革、(2)織布をベースとし、該織不にPVCを被覆した合成皮革等が一般的に使用されている。
【0003】
このような皮革類を用いてサッカーボールを作成する場合、その必要特性は種々挙げられるが、ヘッディングの際の衝撃を緩和するためのソフトなクション性、および雨天で使用する際の吸水による重量増加を防止するための耐吸水性が特に重要である。また、これら皮革類は、伸び止めすなわち原形保持のため、皮革類の裏面に天然ゴム系ラテックス等の接着剤を用いて織布等のバッキング材をはり合わせて用いられる。その際、使用される接着剤の量が得られたサッカーボールのクッション性と耐吸水性に大きな影響を及ぼしている。すなわち、皮革類の裏面側に接着剤を多量に付与してバッキング材を接着させた場合、耐吸水性は高くなるが皮革類表面のソフトなクッション性は失われる。一方、ソフトなクッション性を維持するため接着剤の使用量を少なくすると耐吸水性が低くなる。
【0004】
このように、表面のソフトなクッション性と耐吸水性との両方を同時に満足するサッカーボールは得られていなかった。
【0005】
また、これらの問題を解決するため、織布をベースとし、該織布にポリウレタンの発泡体と無孔質ポリウレタンとをコーティングした合成皮革に、バッキング材としてポリエチレン発泡シートを接着させた構造物が提案されている。この構造物は、耐吸水性が高く、表面のクッション性もあり、サッカーボール用皮革として優れたものである。しかしながら、該合成皮革構造物は、ポリエチレン発泡シートを使用しているため非常にコストが高く、サッカーボール自体高価なものとなる。そのためワールドカップ等の特殊な公式試合での使用を除き汎用的に使用できるものではない。
【0006】
更に、不織布をベースとした人工皮革を用いた構造物としては、上記織不からなる合成皮革とポリエチレン発泡シートとからなる構造物と同等あるいはそれ以上のソフトなクッション性および耐吸水性を満足するものは提案されていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者らは、不織布をベースとした人工皮革を用いて、表面のソフトなクッション性と耐吸水性との両方を同時に満足する皮革様シート、該皮革様シートと織布とからなる球技ボール用構造物、およびそれからなる球技用ボール、特にサッカーボールを提供することを目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、高収縮性ポリエステル繊維と自己伸長性ポリエステル繊維とからなる不織布に、ポリウレタンポリマーメチルエチルケトン分散液を主とするW/O型エマルジョンをコーティングし、該不織布層の1/5〜1/2の厚さまで該エマルジョンを浸透させ、ポリマーを気相中で凝固させ、多孔質化させることによって、不織布のみからなる第4層、不織布とポリウレタンとからなる第3層、および多孔質ポリウレタンからなる第2層を得て、該第2層の多孔質ポリウレタン層の第3層と接触していない側の表面に、第1層である無孔質ポリウレタンをラミネートすることを特徴とする球技ボール用皮革様シートの製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の皮革様シートの第3層と第4層とを構成する不織布とは、従来公知の不織布であればよく、例えば短繊維をカードで開繊した後、ニードルパンチ、水流等で絡合を施した不織布、メルトブロー不織布、あるいは長繊維からなるスパンボンド不織布等がある。これらの不織布を構成する繊維としては、特に規定はなく、例えばポリエステル、ナイロン等の合成繊維、レーヨン等の再生繊維、綿、羊毛等の天然繊維をそれぞれ1種類あるいは数種類混合して使用することができる。この中で、合成繊維を用いることが好ましく、ポリエステルおよび/またはナイロンを用いることが特に好ましい。また、これらの繊維の繊度は特に規定はないが0.05〜10デニールであることが好ましい。不織布の見掛け密度は、0.15〜0.40g/cm3であることが好ましく、0.20〜0.35g/cm3であることが特に好ましい。見掛け密度が0.15に満たない場合には、表面に形成する高分子弾性体層の表面に凹凸が生じやすく、面平滑性が得られにくくなるので好ましくない。また、この見掛け密度が0.40g/cm3を超えると、本発明の最終目的物であるボールとした場合の表面クッション性が劣り好ましくない。また、0.2g/cm3以上の高密度を得るには、熱収縮性を有する繊維を併用して不織布とした後、加熱収縮を施して密度を高めることが有効である。
【0010】
本発明の不織布は、耐吸水性を高めるため撥水性が付与されていることが好ましい。この場合、撥水剤としてはシリコーン系、フッ素系等の従来公知の撥水剤を使用することができる。撥水の程度は、本発明の皮革様シートの裏面不織布層にバッキング材としての織布を接着する際の接着剤としてラッテックス等の水系接着剤を用いる場合は、接着剤を塗布した際の不織布への浸透深さに影響を及ぼすため、あらかじめ使用する接着剤を考慮して決定することが好ましい。
【0011】
本発明の皮革様シートの第2層を構成する多孔質高分子弾性体および第3層において不織布中に含浸・凝固されている高分子弾性体としては、例えばポリエステルエラストマー、ポリウレタン、NBR、SBR等が挙げられ、これらのうち、ポリウレタンであることが好ましい。第2層においてはこれら高分子弾性体は多孔質となっており、不織布と高分子弾性体とからなる第3層においては、多孔質である必要はないが、高分子弾性体が不織布を構成する繊維間に存在し、各繊維と実質的に接合していないことが好ましい。これらの多孔体は、高分子弾性体の有機溶剤溶液のW/O型エマルジョンを乾燥凝固する乾式法等の方法によって成形することができる。これらの多孔体の見掛け密度は0.35〜0.65g/cm3であることが好ましく、0.40〜0.60g/cm3であることが特に好ましい。これらの見掛け密度が0.35g/cm3に満たない場合は、多孔体の強度が弱く、ボールとして使用された際の摩耗などの点で好ましくない。また、0.65g/cm3を超えた場合は皮革様シートの表面が硬くなり、表面のソフトなクッション性が劣り好ましくない。
【0012】
本発明の皮革様シートの第1層を構成する無孔質高分子弾性体としては、例えば、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、NBR、SBR等の高分子弾性体の無孔質体である。これらの無孔質層は、グラビア法、ナイフコーティング法、ラミネート法等の従来公知の方法によって形成することができる。この無孔質層の厚みは、30〜200μmであることが好ましく、70〜150μmであることが特に好ましい。層厚が30μに満たない場合は、ボールとして使用された場合にチッピングがおこり好ましくない。200μを超えた場合は、表面がつっぱり硬くなり、縫着もふぞろいになり好ましくない。
【0013】
本発明の皮革様シートの製造方法としては、以下の方法が用いられる。
高収縮性ポリエステル繊維と自己伸長性ポリエステル繊維とからなる不織布に、ポリウレタンポリマーメチルエチルケトン分散液に多孔質調整剤、水、文散剤を添加したW/O型エマルジョンをコーティングし、該不織布層の1/5〜1/2の厚さまで該エマルジョンを浸透させ、ポリマーをある温湿度で凝固させる。次いで表面層のポリマーをある温湿度で多孔質化させることによって、不織布のみからなる本発明の皮革様シートの第4層、不織布とポリウレタンとからなる本発明の皮革様シートの第3層、および多孔質ポリウレタンからなる本発明の皮革様シートの第2層が得られる。該第2層の多孔質ポリウレタン層の第3層と接触していない側の表面に、本発明の皮革様シートの第1層である無孔質ポリウレタンをラミネートする。これによって本発明の皮革様シートが得られる。
【0014】
本発明の皮革様シートとバッキング材としての織布とを、本発明の皮革様シートの第4層である不織布の第3層と接していない側から不織布層厚さの1/4〜3/4まで接着剤を浸透させた状態で接着させ、球技ボール用構造物を得る。
【0015】
本発明の皮革様シートの特徴は、該皮革様シートの最下層に不織布層(第4層)を存在させることにある。この不織布層の存在により、ソフトなクッション性が得られるものである。更に、この不織布層の裏面から該厚さの1/4〜3/4に接着剤を浸透させた状態で織布を接着させることにより、該不織布中の空隙を接着剤により減少させ耐吸水性を向上させることができる。また、接着剤を浸透させない空隙を残すことにより、該不織布を構成する繊維間に自由度が保たれるため、ソフトなクッション性を維持することができ、更に、後述するパネルとして縫いあわせる際にも糸締まりが良く、圧縮され易くなるため縫着部から水が浸入しにくくなる。従って、本発明の皮革様シートおよび球技ボール用構造物がらなる球技用ボール、特にサッカーボールは、クッション性および耐吸水性の両方を兼備したものとなる。
【0016】
該接着剤の不織布層への浸透の仕方は、従来公知の方法を用いることができる。ここで、該接着剤としては、例えば天然ゴム系ラテックス樹脂、合成ゴム系接着剤、その他ゴム系の接着剤等が挙げられ、天然ゴム系ラテックスを用いることが好ましい。これは、天然ゴム系ラテックス接着剤が、不織布層と織布との接着において、柔軟性を損なうことなく接着することができるからである。また、パッキング材としての織布を構成する繊維としては、特に規定はなく、例えば綿等の天然繊維、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維を挙げることができる。
【0017】
以下、球技用ボールの作り方について説明する。
本発明の球技ボール用構造物を作成するボールにあわせて複数のパネルに分割し、それぞれのパネルに縫代を設ける。該パネルを縫い合わせて中空の球体を形成し、該球体の中空部にゴム製チューブを挿入し、ゴム製チューブ内に定められた圧力の空気を注入し、注入口を閉じることによってボールとする。
【0018】
本発明の皮革様シート、球技ボール用構造物または球技用ボールの用途は、特に限定されないが、本発明の特性を生かす用途、例えば、スポーツ用品、特に雨天でも使用されるサッカー、ラグビー等のボールとして使用することが好ましく、特にサッカーボールとして使用することが好ましい。
【0019】
【実施例】
[実施例1]
高収縮性ポリエステル繊維を75%、自己伸長性ポリエステル繊維を25%混在させ、ニードルパンチで絡合、熱水で収縮させることによって、密度0.30g/cm3、厚さ1.33mmの不織布を得た。該不織布には、シリコン溌水剤を0.25wt%固着させた。
【0020】
ポリウレタンポリマーメチルエチルケトン分散液に、多孔調整剤、水、分散剤を添加したW/O型エマルジョン(15%濃度)を該不織布に1660g/m2コーティング、浸透させ、45℃、70%湿度で該不織布に浸透したポリマーを凝固させた。次いで、75℃、45%湿度で表面多孔質層を形成させ、130℃で乾燥、135℃でプレスすることで、多孔質ポリウレタン層(第2層)は、密度0.55g/cm3、厚さ0.16mm、多孔質ポリウレタンと不織布からなる層(第3層)は、密度0.42g/cm3、厚さ0.60mm、不織布層 (第4層)は、密度0.30g/cm3、厚さ0.80mmの3層を持つ皮革様シートを得た。該皮革様シートの表面に無孔質のポリウレタン(第1層)をコーティングすることで4層構造の皮革様シートを得た。該皮革様シートは、従来の製造方法(比較例1)で得られる3層の人工皮革に比べ、ソフト性(曲げ応力)、クッション性(圧縮性)において優れた値を示した。また、第4層である不織布層の裏面に天然ゴム系ラテックス樹脂を塗布し、厚さ1/4まで浸透させ、バッキング材としてのポリエステル織布3層と接着させることにより、サッカーボール用構造物を得た。これを走査型電子顕微鏡で観察した結果、第1層の厚さは0.10mm、第2層は0.16mm、第3層は0.60mm、第4層は0.80mmであった。該サッカーボール用構造物を五角形と六角形のパネルにカットして縫い合わせ、ゴム製チューブを挿入してサッカーボールを作成した。このサッカーボールを用いて、FIFAの測定方法に従い吸水測定を行った結果、6.5%の値が得られた。
【0021】
[比較例1]
高収縮性ポリエステル繊維を75%、自己伸長性ポリエステル繊維を25%混在させ、ニードルパンチで絡合、熱水で収縮させることによって、密度0.30g/cm3、厚さ1.33mmの不織布を得た。該不織布には、シリコン溌水剤を0.25wt%固着させた。
【0022】
ポリウレタンポリマーメチルエチルケトン分散液に、多孔調整剤、水、分散剤を添加したW/O型エマルジョン(16%濃度)を該不織布に含浸させ、MEK濃度6wt%の水浴を30分間通し50℃、55%湿度で該ポリマーを凝固させ、120℃でプレス乾燥を行った。次いで、該エマルジョン(15%濃度)を750 g/m2、該基材にコーティングし、45℃、70%湿度、75℃、45%湿度の2段階で表面多孔質層を形成させ、130℃で乾燥、135℃でプレスすることにより、上層(多孔質ポリウレタン層)密度0.55 g/cm3、厚さ0.30mm、下層(多孔質ポリウレタンと不織布からなる層)密度0.42 g/cm3、厚さ1.33mmの2層を持つ人工皮革を得た。該基材の裏面にラテックス系樹脂を塗布しても裏面に付着するだけで下層への浸透はほとんど見られなかった。該状態については、走査型電子顕微鏡で観察した。該人工皮革構造物を五角形と六角形のサッカーボール用パネルにカットして縫い合わせて、ゴム製チューブを挿入してサッカーボールを作成した。このサッカーボールFIFAの測定方法に従い吸水測定を行った結果、11%の値が得られた。
【0023】
[実施例2]
高収縮性ポリエステル繊維を40%、自己伸長性ポリエステル繊維を60%混在させ、ニードルパンチで絡合、熱水で収縮させることによって密度0.23g/cm3、厚さ1.40mmの不織布を得た。該不織布には、シリコン溌水剤を0.25wt%固着させた。
【0024】
ポリウレタンポリマーメチルエチルケトン分散液に、多孔調整剤、水、分散剤を添加したW/O型エマルジョン(15%濃度)を該不織布に、1660g/m2コーティング、浸透させ45℃、70%湿度で該不織布に浸透したポリマーを凝固させた。次いで75℃、45%湿度で表面多孔質層を形成させ、130℃で乾燥、135℃でプレスすることで、多孔質ポリウレタン層 (第2層)は、密度0.55g/cm3、厚さ0.13mm、多孔質ポリウレタンと不織布繊維からなる層(第3層)密度0.32 g/cm3、厚さ0.80mm、不織布層(第4層)は、密度0.23 g/cm3、厚さ0.70mmの3層を持つ人工皮革を得た。該人工皮革の表面に無孔質のポリウレタン(第1層)をコーティングすることで4層構造をとる皮革様シートを得た。該皮革様シートは従来の製造方法(比較例2)で得られた3層の人工皮革に比べ、ソフト性(曲げ応力)、クッション性(圧縮性)に優れた値を示した。また、第4層である不織布の裏面に天然ゴム系ラテックス樹脂を塗布し厚さ1/4まで浸透させ、バッキング材としてのポリエステル織布3層と接着させることによってサッカーボール用構造物を得た。このものを走査型電子顕微鏡で観察した結果、第1層の厚さは0.10mm、第2層は0.13mm、第3層は0.80mm、第4層は0.70mmであった。該サッカーボール用構造物を五角形と六角形のパネルにカットして縫い合わせ、ゴム製チューブを挿入してサッカーボールを作成した。このサッカーボールFIFAの測定方法に従い吸水測定を行った結果、7.5%の値を得た。
【0025】
[比較例2]
高収縮性ポリエステル繊維を40%、自己伸長性ポリエステル繊維を60%混在させ、ニードルパンチで絡合、熱水で収縮させることによって密度0.23g/cm3、厚さは1.40mmの不織布を得た。該不織布にはシリコン溌水剤を0.25wt%固着させた。
【0026】
ポリウレタンポリマーメチルエチルケトン分散液に、多孔調整剤、水、分散剤を添加したW/O型エマルジョン(16%濃度)を該不織布に含浸させ、MEK濃度6wt%の水浴を30分間通し50℃、55%湿度で該ポリマーを凝固させ、120℃でプレス乾燥を行った。次いで該ポリマー原液(15%濃度)を1330 g/m2、該基材にコーティングし、45℃、70%湿度、75℃、45%湿度の2段階で表面多孔質層を形成させ、130℃で乾燥、135℃でプレスすることで、上層(多孔質ポリウレタン層)密度は、0.55 g/cm3、厚さ0.30mm、下層(多孔質ポリウレタンと不織布からなる層)密度は、0.30 g/cm3、厚さ1.40mmの2層を持つ人工皮革を得た。該基材の裏面にラテックス系樹脂を塗布しても裏面に付着するだけで下層への浸透はほとんど見られなかった。該状態については、走査型電子顕微鏡で観察した。該人工皮革構造物を五角形と六角形のサッカーボール用パネルにカットして縫い合わせて、ゴム製チューブを挿入してサッカーボールを作成した。このサッカーボールFIFAの測定方法に従い吸水測定を行った結果、12%の値が得られた。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】
本発明の皮革様シートは、第4層として不織布層を有し、該不織布層が有する空隙によりソフトなクッション性を有し、かつ、該皮革様シートとバッキング材としての織布とを接着させた球技ボール用構造物をパネルとして縫着する際に糸締まりが良く圧縮され易いものであるため、縫着部からの水の浸入を防止し易いという特徴を有するものである。また、上記皮革様シートとバッキング材としての織布との接着において、該皮革様シートの不織布部分への接着剤の浸透をコントロールすることによって、更に耐吸水性を高めたものである。
従って、本発明の皮革様シートまたは球技ボール用構造物は、クッション性および耐吸水性を兼ね備えたものであり、かつ、ポリエチレン発泡シートを用いないことから安価に製造することができるものである。
Claims (3)
- 高収縮性ポリエステル繊維と自己伸長性ポリエステル繊維とからなる不織布に、ポリウレタンポリマーメチルエチルケトン分散液を主とするW/O型エマルジョンをコーティングし、該不織布層の1/5〜1/2の厚さまで該エマルジョンを浸透させ、ポリマーを気相中で凝固させ、多孔質化させることによって、不織布のみからなる第4層、不織布とポリウレタンとからなる第3層、および多孔質ポリウレタンからなる第2層を得て、該第2層の多孔質ポリウレタン層の第3層と接触していない側の表面に、第1層である無孔質ポリウレタンをラミネートすることを特徴とする球技ボール用皮革様シートの製造方法。
- 不織布が撥水性を付与されているものである請求項1記載の球技ボール用皮革様シートの製造方法。
- 第2層の多孔質ポリウレタン層の見かけ密度が0.35〜0.65g/cm 3 である請求項1または2に記載の球技ボール用皮革様シートの製造方法。
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