JP4691022B2 - ボール - Google Patents
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Description
例えば、無孔質高分子弾性体層(第1層)、多孔質高分子弾性体層(第2層)、高分子弾性体と不織布とからなる層(第3層)、及び不織布層(第4層)の少なくとも4層からなる皮革様シート並びにその皮革様シートからなるボールが提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1の方法では、実使用に耐え得る耐久性を有する高分子弾性体を用いて第1層と第2層を形成すると、クッション性が不十分であり、バスケットボール等のスポーツ用ボール等に好適に使用できるものではなかった。
さらに、外表面に多数の特定の窪みを有するバスケットボールが提案されている(特許文献5参照)。特許文献5によると、この窪みの形状は、凸凹部の高低差が200〜500μm、隣接する凹部の垂直投影面積が79〜314mm2(直径10〜20mm)、凹部同士の平均間隔が8〜16mm(5/16 - 5/8 inches)である。しかしながら、繊維基材を含むシートからなるボールにおいては、このように大きな窪みを設けると耐磨耗性が低下したり、クッション性、ノンスリップ性が劣るという問題がある。
そこで、十分な表面摩耗強度とクッション性、ノンスリップ性を有するボールが要望されていた。
本発明者らは、前記の目的を達成するために鋭意検討した結果、繊維基材の表面に実質的に連続した凸部と特定の凹部を有する被覆層を形成することによって、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)繊維基材の表面に実質的に連続する凸部とそれに隣接する半球状の凹部を有する被覆層が形成され、凸部と凹部の高低差が50〜1000μm、隣接する凹部の垂直投影面積が3〜30mm2、および凹部同士の平均間隔が0.5〜3mmであるシートからなる、バスケットボール用、ハンドボール用、ラグビーボール用、アメリカンフットボール用のいずれかのボール、
(2)被覆層が高分子弾性体で形成されたものである前記(1)のボール、
(3)高分子弾性体が多孔質状態となっているものである前記(2)のボール。
(4)凹部の垂直投影面積の総面積が、シートの表面積の30〜60%である前記(1)または(2)のボール、
(5)凸部表面または凹部表面の少なくとも一部がノンスリップ性の樹脂で被覆されている前記(1)または(2)のボール、
(6)繊維基材が、繊維絡合体と高分子重合体からなる皮革様繊維基材である前記(1)または(2)のボール、及び
(7)繊維基材の厚さが0.4〜3.0mmである請求項1または2に記載のボール
を提供するものである。
「実質的に連続する凸部」を有するシートの形成方法としては、安定的に所望の凹凸形状が付与可能な方法であれば、従来公知の方法が何れも採用可能である。例えば、繊維基材の表面に形成された高分子弾性体からなる被覆層の表面を、所望の凹凸形状を有するエンボスロール等により型押しをする方法、あるいは所望の凹凸形状を有する離形シートに高分子弾性体液を流延・固化させて形成した高分子弾性体層をシートの表面層として使用する方法などを採用することができる。
また、凹部の形状は半球状であることが重要である。ここで「半球状」とは、完全な半球であることを意味するものではなく、概略の形状が半球状になっていることを意味する。そして、本発明の「半球状」の形状は、球の中心を通らない面で切断して形成される体積の小さい方の立体の形状が好ましい。凹部の形状をこのような半球状とすることで、非半球状では得られないような立体形状自体の耐久性、耐磨耗性と、指先の形状にフィットし、良好なノンスリップ性を兼ね備えたものとすることができる。
なお、「凹部同士の平均間隔」とは、表面を電子顕微鏡にて撮影し、任意の凹部10点を選び、その凹部の外周を基準に隣りあう凹部の最短距離を測定した平均値をいう。また、凹部が前記のとおり全て曲線であれば、シート表面の垂線となす角度が45°の部分を凹部と凸部との境界とし、あるいは角があればその部分を凹部と凸部との境界として、境界線に囲まれた部分を外周とする。
またノンスリップ性の樹脂には、ポリテルペン樹脂、石油系炭化水素樹脂など公知の粘着付与剤を添加してもよい。また無機又は有機の粒子や粉体等を添加することによりノンスリップ性を調節することも可能である。さらに軟化剤、充墳剤、老化防止剤などを、表面の摩擦抵抗が低下しない範囲であれば表面樹脂に添加してもよい。
本発明のシートに用いることができる繊維基材としては、天然皮革、編織物、あるいは不織布等の各種の繊維基材を使用することができる。編織物、あるいは不織布等を繊維基材として使用する場合は、必要に応じてこれらに高分子弾性体が含有されたものなども使用可能であり、また皮革様シートとして従来公知のものが何れも使用可能である。これらの中では、繊維絡合体と高分子弾性体からなる皮革様の繊維基材が好ましく、特に、繊維絡合体として使用する3次元絡合不織布の内部に高分子弾性体がスポンジ状態で含浸されているものが好ましい。これは、シートの表面に存在する連続した凸部に隣接して存在する凹部がボールをつかむ指先とかみ合い、しかもシートの表面のタッチ、風合いが柔軟であり、ある程度のクッション性を有していることによりノンスリップ性が向上するからである。
極細繊維発生型繊維を経由して極細繊維を得る方法(b)としては、相溶性を有していない2種以上の熱可塑性ポリマーを複合紡糸または混合紡糸し、この繊維から該ポリマーの少なくとも一成分を抽出除去又は分解除去、あるいは構成ポリマーの界面でポリマーを分割剥離する方法が一般的である。少なくとも一成分を除去するタイプの極細繊維発生型繊維の代表的な繊維の形態としては、いわゆる「海島型繊維」と呼ばれるものや、「多層積層型繊維」などが挙げられる。
海島型繊維の場合には海成分ポリマーを抽出除去又は分解除去することにより、また多層積層型繊維の場合には少なくとも何れかの積層成分ポリマーを抽出除去又は分解除去することにより、残った島成分からなる極細繊維束が得られる。また、構成ポリマーの界面で剥離分割するタイプの極細繊維発生型繊維の代表的な繊維の形態としては、いわゆる花弁状積層型繊維や多層積層型繊維などが挙げられ、物理的処理、あるいは化学的処理により積層する異種ポリマー間の界面で相互に剥離させることにより極細繊維束を得ることができる。
また海島型繊維または多層積層型繊維の海成分ポリマーとしては、島成分ポリマーよりも溶融粘度が低く、島成分との溶解性、分解性を異にし、海成分の溶解、除去に用いられる溶剤または分解剤等への溶解性が大きく、島成分との相溶性の小さいポリマーが好ましい。例えばポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、変性ポリスチレン、変性ポリエステルなどが好適に用いられる。
用いることのできる高分子弾性体としては、皮革様シートの製造に一般的に用いられている公知の高分子弾性体が何れも使用可能であり、例えばポリウレタン系樹脂、ポリエステル系エラストマー、ゴム系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリアミノ酸系樹脂、シリコン系樹脂、およびこれらの変成物、共重合物、あるいは混合物等が好適な例として挙げられる。
ポリウレタン系樹脂の代表例としては、例えば、平均分子量500〜3000のポリエステルジオ−ル、ポリエーテルジオール、ポリエステルエーテルジオール、ポリラクトンジオール、ポリカーボネートジオールなどから選ばれた少なくとも1種類のポリマージオールと、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの芳香族系、脂環族系、脂肪族系の有機ジイソシアネートなどから選ばれた少なくとも1種の有機ジイソシアネートと、ジオール、ジアミン、ヒドロキシアミン、ヒドラジン、ヒドラジドなどの活性水素原子を少なくとも2個有する低分子化合物から選ばれた少なくとも1種類の鎖伸長剤とを所定のモル比で反応させることにより得られる各種のポリウレタンが挙げられる。ポリウレタンは、必要に応じて、複数種のポリウレタンを混合したものを用いてもよく、また合成ゴム、ポリエステルエラストマー、ポリ塩化ビニルなどの重合体を添加して得た重合体組成物として使用することもできる。
一方、繊維シートの段階で極細繊維化処理をした場合には、高分子弾性体により極細繊維束が強く拘束されるため、皮革様基材の風合いがより硬くなる傾向にあるものの、皮革様基材中の高分子弾性体比率を少なくすることで硬くなる傾向は抑えることが十分に可能であり、繊維の比率がより高い場合に得られる充実感のあるしっかりした風合いを目的とする場合には好ましい方法でもある。
本発明において、高分子弾性体被覆層に連続した凸部をエンボスロールまたは平板エンボス等を用いて形成する場合は、高分子弾性体層が多孔質状態となっていることが好ましく、乾式法または湿式法で凝固、乾燥させる方法が好ましい。また、連続した凸部を離型紙を用いた転写方式で形成する場合は、特に制限はないが、表面タッチや風合いの点から乾式法または湿式法で凝固、乾燥させる方法が好ましい。凝固、乾燥の方法としては、分散液を使用する場合は、発泡剤などの添加剤を使用し、乾式法により凝固、乾燥を連続的に実施する方法が一般的である。溶液を使用する場合は、高分子弾性体の貧溶剤を含む処理液を塗布、あるいは処理浴内へ浸漬することにより、高分子弾性体を多孔質状態で凝固させる方法が一般的で好ましい方法である。
繊維基材として、繊維絡合体と高分子弾性体からなる繊維基材を採用する場合は、繊維基材に含浸させる高分子弾性体の凝固と被覆層を形成する高分子弾性体の凝固とが同時に完了するような方法を採用すると、凝固後の乾燥を1回で済ませることができる上、得られた皮革様シートにおいて繊維基材と高分子弾性体被覆層(多孔質表面層)との一体感が得られやすいので、本発明において好ましく採用される方法である。
ポリウレタン系樹脂としては、前記した各種のポリウレタンが挙げられる。また、必要に応じて複数種のポリウレタンを混合したものを用いてもよく、また合成ゴム、ポリエステルエラストマー、ポリ塩化ビニルなどの重合体を添加して得られる、ポリウレタンを主体とした重合体組成物として使用することもできる。主体として用いられるポリウレタンとしては、耐加水分解性、弾性などの点で、ポリテトラメチレングリコールに代表されるポリエーテル系のポリマージオールを主体として使用したものが好ましく用いられる。
また、以下の実施例及び比較例における、ノンスリップ性、クッション性、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストは、次のとおり評価した。
[ノンスリップ性]
従来のバスケットボール(比較例1)に比べて、滑りにくいか滑りやすいかを、任意に選出した10人のバスケットボールプレーヤーにより評価した。
[クッション性]
従来のバスケットボール(比較例1)に比べて、ボールをキャッチするときの衝撃が強いか弱いかを、任意に選出した10人のバスケットボールプレーヤーにより評価した。
[ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テスト]
ボールを発射速度37km/時で、1.6m離れた合板に入射角度60度で当てることを2万回くりかえし、その後のボール表面の状態を観察して以下のように評価した。
実用上問題のないレベル:表皮の剥れが見られず、著しい汚れがない。
実用上問題のあるレベル:空気挿入口の周囲や、ボール表面に表皮の剥れが見られる。または、著しく汚れている。
島成分が6−ナイロンであって、海成分が高流動性低密度ポリエチレン(海成分/島成分比率=50/50)からなる海島型混合紡糸繊維を溶融紡糸した。得られた繊維を延伸、クリンプ、カットして、3.5デニール、カット長さ51mmのステープルを得た。このステープルをカードに通し、クロスラッパー方式によりウエブとし積層した。次に針に1箇所のバーブのついたフェルト針を用いて980P/cm2の針刺し密度でニードルパンチして目付450g/m2の不織布を得た。この不織布を加熱乾燥、プレスして表面を平滑にした後に16%のポリエーテル系ポリウレタンのジメチルホルムアミド(以下、DMFと略す)溶液を含浸し、DMF水溶液で凝固し、湯洗、熱トルエンで繊維中のポリエチレンを抽出除去し、6−ナイロンの極細繊維と多孔質状のポリウレタンからなる厚さ1.2mmの人工皮革様の繊維基材を得た。
以上により得られたシートで被覆したバスケットボールを作製し、バスケットボールの試合に使用した。その結果、凸部の引っ掛かりにより従来のバスケットボール(比較例1)に比べて優れたノンスリップ性を有すると共に、凸部のクッション性としては従来のバスケットボールに比べると、ボールをキャッチする際に指先に受ける衝撃が大幅に低減されており、成人用としてはもちろんのこと、特に指先が未発達な児童用としては従来のバスケットボールには実現できなかった適性を有するボールであった。また、長期間使用しても、良好なノンスリップ性を維持していた。
実施例1にて製造した凸部上面着色後のシート表面の凸部に、ノンスリップ性を付与する樹脂としてポリカーボネート系ポリウレタン(株式会社セイコー化成製、U−5811)のDMF溶液(固形分濃度7%)を、150メッシュのグラビアロールにより2段塗布した後、130℃で乾燥した。
このようにして得られたシートで実施例1と同様にバスケットボールを作製し、使用したところ、実施例1と同様のクッション性と、実施例1より一段と優れたノンスリップ性を有しており、一般的に成人より握力の弱い児童用としてさらに優れた適性を有するボールであった。
連続した凸部とそれに隣接する半球状の凹部との高低差が何れの場所においてもほぼ同様の大きさであって、その平均値が80μmであり、また凹部の垂直投影面積、即ちシート表面に垂直な上面方向からの凹部の投影面積が何れの凹部もほぼ同様の大きさであって、その平均値が4mm2であり、凹部同士の平均間隔が2.5mmであり、凹部の投影面積の合計面積の割合をシート全体の投影面積の31%とした以外は、実施例1と同様にしてシートを得た。次いで、得られた凸部の上面のみを、先に着色した色にカーボンブラックを添加して黒味方向に色調を変化させたエーテル系ポリウレタンインクでグラビア法により着色した。
以上により得られたシートで被覆したバスケットボールを作製し、バスケットボールの試合に使用した。その結果、凸部の引っ掛かりにより従来のバスケットボール(比較例1)に比べて優れたノンスリップ性を有すると共に、凸部のクッション性としては従来のバスケットボールに比べると、ボールをキャッチする際に指先に受ける衝撃が大幅に低減されており、成人用としてはもちろんのこと、特に指先が未発達な児童用としては従来のバスケットボールには実現できなかった適性を有するボールであった。また、長期間使用しても、良好なノンスリップ性を維持していた。
連続した凸部とそれに隣接する半球状の凹部との高低差が何れの場所においてもほぼ同様の大きさであって、その平均値が850μmであり、また凹部の垂直投影面積、即ちシート表面に垂直な上面方向からの凹部の投影面積が何れの凹部もほぼ同様の大きさであって、その平均値が25mm2であり、凹部同士の平均間隔を0.7mmとした以外は、実施例1と同様にしてシートを得た。次いで、得られた凸部の上面のみを、先に着色した色にカーボンブラックを添加して黒味方向に色調を変化させたエーテル系ポリウレタンインクでグラビア法により着色した。
以上により得られたシートで被覆したバスケットボールを作製し、バスケットボールの試合に使用した。その結果、凸部の引っ掛かりにより従来のバスケットボール(比較例1)に比べて優れたノンスリップ性を有すると共に、凸部のクッション性としては従来のバスケットボールに比べると、ボールをキャッチする際に指先に受ける衝撃が大幅に低減されており、成人用としてはもちろんのこと、特に指先が未発達な児童用としては従来のバスケットボールには実現できなかった適性を有するボールであった。また、長期間使用しても、良好なノンスリップ性を維持していた。
エンボスロールにて付与する凹凸模様として一般的なバスケットボールに用いられている形状、即ち直径1.8mm程度で、高低差が200μm程度の半球状の突起が0.5mm間隔程度で隣接して多数存在し、実質的に連続した凸部を有しない形状のシート表面が得られるエンボスロールを使用した以外は、実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作成して使用したところ、実施例1に比べるとクッション性に劣り、ボールをキャッチする際に指先に受ける衝撃が大きく、成人用としては使用可能ではあるが、児童用には不向きなレベルのボールであり、また実施例1と比べて滑りやすいものであった。
実施例1において、エンボス処理の速度を4m/minとして連続した凸部に隣接して存在する凹部との高低差を30μm、垂直投影面積2.5mm2とした以外は、実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作成して使用したところ、クッション性に劣り、ボールをキャッチする際に指先に受ける衝撃が比較例1と同程度に大きく、成人用としては使用可能ではあるが、児童用には不向きなレベルのボールであり、また実施例1と比べて滑りやすいものであった。
連続した凸部に隣接して存在する凹部の垂直投影面積を50mm2とした以外は、実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作成して使用したところ、クッション性は良好であるが、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テスト結果は実用上問題のあるレベルであり、また実施例1に比べると滑りやすいものであった。
連続した凸部に隣接して存在する凹部の平均凹部同士の平均間隔を0.4mmにする以外は、実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作製して使用したところ、ノンスリップ性は良好であるが、ソフト性、クッション性及び触感に劣り、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストの結果は実用上問題のあるレベルであった。
連続した凸部に隣接して存在する凹部の平均凹部同士の平均間隔を3.7mmにする以外は、実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作製して使用したところ、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストの結果は実用上問題のないレベルであり、ソフト性は良好であるがフィット性やノンスリップ性に劣り、また実施例1に比べると滑りやすいものであった。
連続した凸部に隣接して存在する凹部の形状を円柱状にする以外は、実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作製して使用したところ、ノンスリップ性は良好であるが、ソフト性、クッション性及び触感に劣り、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストの結果は実用上問題のあるレベルであった。
連続した凸部に隣接して存在する凹部の外周の形状を6角形にする以外は、実施例1と同様の条件で処理した。得られたシートを表面に有するバスケットボールを作製して使用したところ、ノンスリップ性は良好であるが、ソフト性、クッション性及び触感に劣り、ドリブル等の地面との衝突を想定した耐摩耗性テストの結果は実用上問題のあるレベルであった。
Claims (7)
- 繊維基材の表面に実質的に連続する凸部とそれに隣接する半球状の凹部を有する被覆層が形成され、凸部と凹部の高低差が50〜1000μm、隣接する凹部の垂直投影面積が3〜30mm2、および凹部同士の平均間隔が0.5〜3mmであるシートからなる、バスケットボール用、ハンドボール用、ラグビーボール用、アメリカンフットボール用のいずれかのボール。
- 被覆層が高分子弾性体で形成されたものである請求項1に記載のボール。
- 高分子弾性体が多孔質状態となっているものである請求項2に記載のボール。
- 凹部の垂直投影面積の総面積が、シートの表面積の30〜60%である請求項1または2に記載のボール。
- 凸部表面または凹部表面の少なくとも一部がノンスリップ性の樹脂で被覆されている請求項1または2に記載のボール。
- 繊維基材が、繊維絡合体と高分子重合体からなる皮革様繊維基材である請求項1または2に記載のボール。
- 繊維基材の厚さが0.4〜3.0mmである請求項1または2に記載のボール。
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