JPWO2005073737A1 - 測定装置、方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
被測定物の特性の測定結果への悪影響を抑制することを目的とした、被測定物から出力される出力信号のレベルの調整を容易に行なう。被測定物4から出力される出力信号に基づき、被測定物4の特性の測定を行なう特性測定部8と、出力信号を受け、出力信号のレベルを調整してから特性測定部8に与える減衰器6と、特性測定部8に起因し、特性測定部8に与えられる出力信号のレベルにより変動する、測定の際の測定誤差が最小となるように、減衰器6による出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定部30とを備える。
Description
本発明は、被測定物(DUT:Device Under Test)から出力される出力信号に基づき被測定物の特性(例えば、隣接チャネル漏洩電力比:ACLR)を測定する技術に関する。
従来より、被測定物(DUT:Device Under Test)であるアンプの隣接チャネル漏洩電力比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Power Ratio)の測定が行なわれている(例えば、特許文献1(特開2002−319908号公報(要約))を参照)。
被測定物であるアンプに、信号源から変調信号を与える。アンプは、与えられた変調信号を増幅して出力する。そして、アンプから出力された出力信号をスペクトラムアナライザにより測定し、アンプの隣接チャネル漏洩電力比を測定する。
しかしながら、上記のような従来技術においては、スペクトラムアナライザの歪みおよびノイズによって、アンプの隣接チャネル漏洩電力比の測定結果に誤差が生じる。ここで、スペクトラムアナライザに与えられるアンプの出力信号のレベルが大きい程、スペクトラムアナライザの歪みが測定結果に与える影響は大きい。一方、スペクトラムアナライザに与えられるアンプの出力信号のレベルが大きい程、スぺクトラムアナライザのノイズが測定結果に与える影響は小さい。よって、アンプの出力信号のレベルをアッテネータ(減衰器)等により適宜、調整すれば、スペクトラムアナライザの歪みおよびノイズが測定結果に与える影響を抑えることができ、測定誤差を軽減できる。
しかし、測定誤差を軽減するために、アンプの出力信号のレベルをどのように調整すればよいかということは、スペクトラムアナライザに関する知識が豊富になければ、なかなかわからないことである。よって、アンプの出力信号のレベルの調整による測定誤差の軽減は困難である。
なお、このような困難性は、被測定物から出力される出力信号のレベルによって、被測定物の特性の測定結果が影響を受けるものに共通して見うけられることである。
そこで、本発明は、被測定物の特性の測定結果への悪影響を抑制することを目的とした、被測定物から出力される出力信号のレベルの調整を容易に行なうことを課題とする。
被測定物であるアンプに、信号源から変調信号を与える。アンプは、与えられた変調信号を増幅して出力する。そして、アンプから出力された出力信号をスペクトラムアナライザにより測定し、アンプの隣接チャネル漏洩電力比を測定する。
しかしながら、上記のような従来技術においては、スペクトラムアナライザの歪みおよびノイズによって、アンプの隣接チャネル漏洩電力比の測定結果に誤差が生じる。ここで、スペクトラムアナライザに与えられるアンプの出力信号のレベルが大きい程、スペクトラムアナライザの歪みが測定結果に与える影響は大きい。一方、スペクトラムアナライザに与えられるアンプの出力信号のレベルが大きい程、スぺクトラムアナライザのノイズが測定結果に与える影響は小さい。よって、アンプの出力信号のレベルをアッテネータ(減衰器)等により適宜、調整すれば、スペクトラムアナライザの歪みおよびノイズが測定結果に与える影響を抑えることができ、測定誤差を軽減できる。
しかし、測定誤差を軽減するために、アンプの出力信号のレベルをどのように調整すればよいかということは、スペクトラムアナライザに関する知識が豊富になければ、なかなかわからないことである。よって、アンプの出力信号のレベルの調整による測定誤差の軽減は困難である。
なお、このような困難性は、被測定物から出力される出力信号のレベルによって、被測定物の特性の測定結果が影響を受けるものに共通して見うけられることである。
そこで、本発明は、被測定物の特性の測定結果への悪影響を抑制することを目的とした、被測定物から出力される出力信号のレベルの調整を容易に行なうことを課題とする。
本発明の一態様による測定装置によれば、被測定物から出力される出力信号を受け、出力信号のレベルを調整してから出力するレベル調整手段と、レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、被測定物の特性の測定を行なう特性測定手段と、測定の際の測定誤差が最小となるように、レベル調整手段による出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定手段とを備えるように構成される。
上記のように構成された発明によれば、レベル調整手段が、被測定物から出力される出力信号を受け、出力信号のレベルを調整してから出力する。特性測定手段が、レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、被測定物の特性の測定を行なう。レベル設定手段が、測定の際の測定誤差が最小となるように、レベル調整手段による出力信号のレベルの調整の程度を設定する。
本発明は、さらに、測定誤差が、特性測定手段に起因し、特性測定手段に与えられる出力信号のレベルにより変動するようなものであることが好ましい。
本発明は、さらに信号純度、出力信号のレベルが大きい程に測定誤差を大きくする歪み、出力信号のレベルが大きい程に測定誤差を小さくするノイズ、に基づき測定誤差を算出する測定誤差算出手段を備えるようにすることが好ましい。
この場合、歪みは、測定装置のIP3に基づき定められるようにすることが好ましい。
また、ノイズは、特性測定手段により測定される信号の周波数に基づき決定されるノイズレベルに基づき定められるようにすることが好ましい。
さらに、ノイズは、出力信号の変調帯域幅に基づき定められるようにすることが好ましい。
なお、信号純度は、出力信号の変調帯域幅に基づき定められるようにすることが好ましい。
なお、レベル調整手段が、測定誤差が最小となるような出力信号のレベル以下の範囲内で測定誤差が最小となるように、出力信号のレベルを調整できるように、レベル設定手段が出力信号のレベルの調整の程度を離散的に設定するようにすることが好ましい。
また、特性測定手段は、デジタル処理を行なうデジタル処理手段を有し、レベル調整手段が、デジタル処理手段において処理可能な範囲内で測定誤差が最小となるように、出力信号のレベルを調整できるように、レベル設定手段が出力信号のレベルの調整の程度を設定するようにすることが好ましい。
また、本発明の他の態様による測定方法によれば、レベル調整手段が、被測定物から出力される出力信号を受け、出力信号のレベルを調整してから出力するレベル調整工程と、特性測定手段が、レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、被測定物の特性の測定を行なう特性測定工程と、レベル設定手段が、測定の際の測定誤差が最小となるように、レベル調整手段による出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定工程とを備えるように構成される。
また、本発明のさらに他の態様によれば、被測定物から出力される出力信号を受け、出力信号のレベルを調整してから出力するレベル調整手段と、レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、被測定物の特性の測定を行なう特性測定手段とを有する測定装置における処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、測定の際の測定誤差が最小となるように、レベル調整手段による出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
また、本発明のさらに他の態様によれば、被測定物から出力される出力信号を受け、出力信号のレベルを調整してから出力するレベル調整手段と、レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、被測定物の特性の測定を行なう特性測定手段とを有する測定装置における処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体であって、測定の際の測定誤差が最小となるように、レベル調整手段による出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体である。
上記のように構成された発明によれば、レベル調整手段が、被測定物から出力される出力信号を受け、出力信号のレベルを調整してから出力する。特性測定手段が、レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、被測定物の特性の測定を行なう。レベル設定手段が、測定の際の測定誤差が最小となるように、レベル調整手段による出力信号のレベルの調整の程度を設定する。
本発明は、さらに、測定誤差が、特性測定手段に起因し、特性測定手段に与えられる出力信号のレベルにより変動するようなものであることが好ましい。
本発明は、さらに信号純度、出力信号のレベルが大きい程に測定誤差を大きくする歪み、出力信号のレベルが大きい程に測定誤差を小さくするノイズ、に基づき測定誤差を算出する測定誤差算出手段を備えるようにすることが好ましい。
この場合、歪みは、測定装置のIP3に基づき定められるようにすることが好ましい。
また、ノイズは、特性測定手段により測定される信号の周波数に基づき決定されるノイズレベルに基づき定められるようにすることが好ましい。
さらに、ノイズは、出力信号の変調帯域幅に基づき定められるようにすることが好ましい。
なお、信号純度は、出力信号の変調帯域幅に基づき定められるようにすることが好ましい。
なお、レベル調整手段が、測定誤差が最小となるような出力信号のレベル以下の範囲内で測定誤差が最小となるように、出力信号のレベルを調整できるように、レベル設定手段が出力信号のレベルの調整の程度を離散的に設定するようにすることが好ましい。
また、特性測定手段は、デジタル処理を行なうデジタル処理手段を有し、レベル調整手段が、デジタル処理手段において処理可能な範囲内で測定誤差が最小となるように、出力信号のレベルを調整できるように、レベル設定手段が出力信号のレベルの調整の程度を設定するようにすることが好ましい。
また、本発明の他の態様による測定方法によれば、レベル調整手段が、被測定物から出力される出力信号を受け、出力信号のレベルを調整してから出力するレベル調整工程と、特性測定手段が、レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、被測定物の特性の測定を行なう特性測定工程と、レベル設定手段が、測定の際の測定誤差が最小となるように、レベル調整手段による出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定工程とを備えるように構成される。
また、本発明のさらに他の態様によれば、被測定物から出力される出力信号を受け、出力信号のレベルを調整してから出力するレベル調整手段と、レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、被測定物の特性の測定を行なう特性測定手段とを有する測定装置における処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、測定の際の測定誤差が最小となるように、レベル調整手段による出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
また、本発明のさらに他の態様によれば、被測定物から出力される出力信号を受け、出力信号のレベルを調整してから出力するレベル調整手段と、レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、被測定物の特性の測定を行なう特性測定手段とを有する測定装置における処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体であって、測定の際の測定誤差が最小となるように、レベル調整手段による出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体である。
第1図は、第一の実施形態にかかるスペクトラムアナライザ(測定装置)1が利用される測定システムの構成を示すブロック図である。
第2図は、第一の実施形態にかかるスペクトラムアナライザ(測定装置)1の構成を示すブロック図である。
第3図は、特性測定部8(特にRF信号処理部10)に起因するACLRの測定誤差成分を示す図である。
第4図は、第一の実施形態にかかるレベル設定部30の構成を示すブロック図である。
第5図は、歪み算出部322の構成を示すブロック図である。
第6図は、ノイズ算出部324の構成を示すブロック図である。
第7図は、信号純度算出部326の構成を示すブロック図である。
第8図は、第一の実施形態の動作を示すフローチャートである。
第9図は、減衰器6の減衰量の設定の際の動作を示すフローチャートである。
第10図は、第二の実施形態にかかるスペクトラムアナライザ(測定装置)1の構成を示すブロック図である。
第11図は、第二の実施形態にかかるレベル設定部30の構成を示すブロック図である。
第12図は、第二の実施形態における最適レベル決定部340の動作を説明するための図である。
第2図は、第一の実施形態にかかるスペクトラムアナライザ(測定装置)1の構成を示すブロック図である。
第3図は、特性測定部8(特にRF信号処理部10)に起因するACLRの測定誤差成分を示す図である。
第4図は、第一の実施形態にかかるレベル設定部30の構成を示すブロック図である。
第5図は、歪み算出部322の構成を示すブロック図である。
第6図は、ノイズ算出部324の構成を示すブロック図である。
第7図は、信号純度算出部326の構成を示すブロック図である。
第8図は、第一の実施形態の動作を示すフローチャートである。
第9図は、減衰器6の減衰量の設定の際の動作を示すフローチャートである。
第10図は、第二の実施形態にかかるスペクトラムアナライザ(測定装置)1の構成を示すブロック図である。
第11図は、第二の実施形態にかかるレベル設定部30の構成を示すブロック図である。
第12図は、第二の実施形態における最適レベル決定部340の動作を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
第一の実施形態
第1図は、第一の実施形態にかかるスペクトラムアナライザ(測定装置)1が利用される測定システムの構成を示すブロック図である。測定システムは、スペクトラムアナライザ1、信号源2、被測定物(DUT:Device Under Test)4を備える。
信号源2は、変調信号(例えば、WCDMAにおいて使用される1キャリアあるいはマルチキャリアの信号)を出力する。
被測定物(DUT:Device Under Test)4は、例えば増幅器である。被測定物4は、信号源2から変調信号を受けて、増幅し、出力信号を出力する。
スペクトラムアナライザ1は、被測定物4からの出力信号を受けて、被測定物4の特性(例えば、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Power Ratio))の測定を行なう。
第2図は、第一の実施形態にかかるスペクトラムアナライザ(測定装置)1の構成を示すブロック図である。スペクトラムアナライザ1は、端子1a、減衰器(レベル調整手段)6、特性測定部8、レベル設定部30、ソフトキー32を備える。
端子1aは、被測定物4からの出力信号を受けるための端子である。この出力信号は、RF信号である。
減衰器(レベル調整手段)6は、被測定物4からの出力信号を端子1aを介して受ける。そして、出力信号のレベルを低くしてから特性測定部8に与える。
特性測定部8は、被測定物4から出力される出力信号に基づき、被測定物4の特性(例えば、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Power Ratio))の測定を行なう。
特性測定部8は、RF信号処理部10、ACLR測定部20、パワー測定部21、中心周波数測定部22を有する。
RF信号処理部10は、減衰器6からレベルが低減された出力信号(RF信号)を受けて、ダウンコンバートを行ない、IF信号を出力する。RF信号処理部10は、第一次ローカル発振器14a、第一次ミキサ14b、アンプ16、第二次ローカル発振器18a、第二次ミキサ18bを有する。
第一次ローカル発振器14aは、第一次ローカル信号を生成して、第一次ミキサ14bに与える。第一次ミキサ14bは、減衰器6からレベルが低減された出力信号(RF信号)と、第一次ローカル信号とを混合して、周波数を低減する。アンプ16は、第一次ミキサ14bの出力を増幅する。第二次ローカル発振器18aは、第二次ローカル信号を生成して、第二次ミキサ18bに与える。第二次ミキサ18bは、アンプ16の出力と、第二次ローカル信号とを混合して、周波数を低減する。第二次ミキサ18bの出力はIF信号であり、RF信号処理部10の出力となる。
なお、ミキサおよびローカル発振器を二個ずつ使用するように説明を行なったが、三個以上ずつ用いてもかまわない。
ACLR測定部20は、RF信号処理部10から出力されたIF信号を受けて、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)の測定を行なう。ACLR自体の測定法は周知ゆえ説明を省略する。
パワー測定部21は、RF信号処理部10から出力されたIF信号を受けて、パワー[dBm]を測定する。パワー測定部21の測定結果が、端子1aに与えられるRF信号のレベルである。
中心周波数測定部22は、RF信号処理部10から出力されたIF信号の中心周波数を測定する。
ソフトキー32は、スペクトラムアナライザ1の利用者が、信号源2が出力する変調信号のキャリアの個数を入力するための入力デバイスである。例えば、キャリアが1個あるいは複数個であるといったことを入力する。ソフトキー32は、例えば、“ACP”、“Multi Carrier ACP”の二種類のキーがある。
レベル設定部30は、パワー測定部21からIF信号のパワーの測定値を受け、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、ソフトキー32からキャリアの個数を決定するための信号を受ける。そして、これらの受けた信号等に基づき、減衰器6による出力信号のレベル低減の程度を設定する。例えば、減衰器6により、出力信号のレベルを5dBあるいは10dB低減するといったことを設定する。
第3図は、特性測定部8(特にRF信号処理部10)に起因するACLRの測定誤差成分を示す図である。特性測定部8に起因するACLRの測定誤差成分には、歪み(S/R)110、ノイズ(N/S)112、信号純度(C/N)114の三種類がある。これらの測定誤差成分を合成すると、測定誤差120となる。なお、歪み(S/R)110、ノイズ(N/S)112、信号純度(C/N)114および測定誤差120の単位はdBcである。また、測定誤差120は、DUT4のACLRに加算され、スペアナ1の利用者には、DUT4のACLR+測定誤差120が、DUT4のACLRとして認識される。
RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルが大きい程、歪み(S/R)110は大きく、ノイズ(N/S)112は小さくなる。ただし、信号純度(C/N)114は、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルによっては変化しない。よって、測定誤差120は、歪み(S/R)110およびノイズ(N/S)112のグラフの交点の近傍すなわち、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルIoにおいて、最小値をとる。レベル設定部30は、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルがIoになるように、減衰器6による出力信号のレベル低減の程度(減衰量)を設定する。
例えば、レベルIo=−20dBmであり、端子1aに与えられるRF信号のレベル(パワー測定部21により測定できる)が−5dBmであるとする。この場合、減衰器6が、−5−(−20)=15dBだけ出力信号のレベル低減を行なうように設定する。
なお、減衰器6のレベル低減量が離散的にしか調整できない場合がある。例えば、5dBずつしかレベル低減量を調整できない場合がある。このとき、レベルIo=−17dBmであり、端子1aに与えられるRF信号のレベルが−10dBmであるとする。この場合、減衰器6が5dBだけレベル低減を行なえば、−10−5=−15dBmとなり、10dBだけレベル低減を行なえば、−10−10=−20dBmとなる。いずれもレベルIoに一致しない。このような場合は、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルがレベルIo以下の範囲内で測定誤差120が最小になるようにする。よって、10dBだけレベル低減を行い、−10−10=−20dBmのレベルの信号をRF信号処理部10に与える。減衰器6が5dBだけレベル低減を行なっても、−10−5=−15dBm>−17dBmであるため、減衰器6に5dBだけレベル低減を行なわせることはない。
RF信号処理部10に与える信号のレベルが低い方が、RF信号処理部10におけるノイズ補正(Noise Correction)機能を考慮に入れると、測定誤差を小さくできる可能性が高い。よって、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルがレベルIo以下の範囲内で測定誤差120が最小になるようにする。
第4図は、第一の実施形態にかかるレベル設定部30の構成を示すブロック図である。レベル設定部30は、キャリア数取得部310、歪み算出部322、ノイズ算出部324、信号純度算出部326、測定誤差算出部330、最適レベル決定部340、減衰量決定部350を有する。
キャリア数設定部310は、どのソフトキー32が押されたかという情報に基づき、信号源2が出力する変調信号のキャリアの個数を取得する。ソフトキー32のうち“ACP”が押されたならば1キャリアであるという情報が、“Multi Carrier ACP”が押されたならば複数のキャリア(マルチキャリア)であるという情報が取得される。
歪み算出部322は、キャリア数設定部310からキャリア数を、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、歪み(S/R)110を算出する。第5図は、歪み算出部322の構成を示すブロック図である。歪み算出部322は、IP3オフセット記録部322a、IP3オフセット読出部322b、IP3記録部322c、歪み決定部322dを有する。
IP3オフセット記録部322aは、変調信号のキャリア数に対応づけて、IP3オフセットを記録する。例えば、IP3オフセットは、1キャリアの場合は8dB、マルチキャリアの場合は−5dBである。ただし、信号源2はWCDMAに基づく変調信号を出力するものとする。
IP3オフセット読出部322bは、キャリア数設定部310からキャリア数を受ける。そして、受けたキャリア数に対応するIP3オフセットをIP3オフセット記録部322aから読み出して、出力する。
IP3記録部322cは、RF信号処理部10から出力されたIF信号の中心周波数に対応づけてIP3を記録している。なお、IP3(インターセプトポイント)の定義は、周知なので説明を省略する。なお、記録されているIP3は、スペクトラムアナライザ1の製造者等が定める標準的な値でもよいし、スペクトラムアナライザ1を実測して得た値でもよい。また、IP3記録部322cはEEPROMによって実装できる。
歪み決定部322dは、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、受けた中心周波数に対応するIP3をIP3記録部322cから読み出す。そして、IP3オフセット読出部322bからIP3オフセットを受ける。さらに、歪み決定部322dは、以下のようにして歪みS/Rを決定する。
S/R=−(IP3+IP3 Offset−Input Level)×2
ただし、IP3 OffsetはIP3オフセットを意味し、Input LevelはRF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルを意味する。なお、Input Levelは−25〜+10dBmまで変化する変数とする。このようにして得られた歪みS/Rを、Input Levelを横軸にとって、プロットすると、歪み(S/R)110(第3図参照)が得られる。
ノイズ算出部324は、キャリア数設定部310からキャリア数を、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、ノイズ(N/S)112を算出する。第6図は、ノイズ算出部324の構成を示すブロック図である。ノイズ算出部324は、変調帯域幅記録部324a、変調帯域幅読出部324b、ノイズレベル記録部324c、ノイズ決定部324dを有する。
変調帯域幅記録部324aは、変調信号のキャリア数に対応づけて、変調帯域幅を記録する。例えば、変調帯域幅は、マルチキャリアの場合は3.84MHzである。ただし、信号源2はWCDMAに基づく変調信号を出力するものとする。
変調帯域幅読出部324bは、キャリア数設定部310からキャリア数を受ける。そして、受けたキャリア数に対応する変調帯域幅を変調帯域幅記録部324aから読み出して、出力する。
ノイズレベル記録部324cは、RF信号処理部10から出力されたIF信号の中心周波数に対応づけてノイズレベルを記録している。ノイズレベルは、ノイズN/Sの内、中心周波数により定められる成分である。なお、記録されているノイズレベルは、スペクトラムアナライザ1の製造者等が定める標準的な値でもよいし、スペクトラムアナライザ1を実測して得た値でもよい。また、ノイズレベル記録部324cはEEPROMによって実装できる。
ノイズ決定部324dは、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、受けた中心周波数に対応するノイズレベルをノイズレベル記録部324cから読み出す。そして、変調帯域幅読出部324bから変調帯域幅を受ける。さらに、ノイズ決定部324dは、以下のようにしてノイズN/Sを決定する。
N/S=Noise Level−Input Level+10×log(BW)
ただし、Noise Levelはノイズレベルを意味し、Input LevelはRF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルを意味し、BWは変調帯域幅を意味する。なお、Input Levelは−25〜+10dBmまで変化する変数とする。このようにして得られたノイズN/Sを、Input Levelを横軸にとって、プロットすると、ノイズ(N/S)112(第3図参照)が得られる。
信号純度算出部326は、キャリア数設定部310からキャリア数を、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、信号純度(C/N)114を算出する。第7図は、信号純度算出部326の構成を示すブロック図である。信号純度算出部326は、変調帯域幅記録部326a、変調帯域幅読出部326b、信号純度標準値記録部326c、信号純度決定部326dを有する。
変調帯域幅記録部326aは、変調信号のキャリア数に対応づけて、変調帯域幅を記録する。例えば、変調帯域幅は、マルチキャリアの場合は3.84MHzである。ただし、信号源2はWCDMAに基づく変調信号を出力するものとする。
変調帯域幅読出部326bは、キャリア数設定部310からキャリア数を受ける。そして、受けたキャリア数に対応する変調帯域幅を変調帯域幅記録部326aから読み出して、出力する。
信号純度記録部326cは、RF信号処理部10から出力されたIF信号の中心周波数に対応づけて信号純度の値を記録している。なお、記録されている信号純度の値は、スペクトラムアナライザ1の製造者等が定める標準的な値でもよいし、スペクトラムアナライザ1を実測して得た値でもよい。また、信号純度記録部326cはEEPROMによって実装できる。
信号純度決定部326dは、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、受けた中心周波数に対応する信号純度の値を信号純度記録部326cから読み出す。そして、変調帯域幅読出部326bから変調帯域幅を受ける。さらに、信号純度決定部326dは、以下のようにして信号純度C/Nを決定する。
C/N=CN_CW+10×log(BW)
ただし、CN_CWは、信号純度記録部326cから読み出された信号純度の値を意味する。なお、Input Levelは−25〜+10dBmまで変化する変数とする。このようにして得られた信号純度C/Nを、Input Levelを横軸にとって、プロットすると、信号純度(C/N)114(第3図参照)が得られる。
測定誤差算出部330は、歪み算出部322の算出した歪み(S/R)、ノイズ算出部324の算出したノイズ(N/S)および信号純度算出部326の算出した信号純度(C/N)に基づき測定誤差を算出する。ただし、測定誤差は下記のようにして算出される。
測定誤差=10×log(10{(S/R)/10}+10{(N/S)/10}+10{(C/N)/10})
最適レベル決定部340は、測定誤差120が最小となるようなレベルIo(第3図参照)を決定する。
減衰量決定部350は、最適レベル決定部340からレベルIoを受ける。さらに、パワー測定部21からIF信号のパワーの測定値を受ける。そして、IF信号のパワーからレベルIoを減じて、減衰器6によるレベル低減の程度(減衰量)を決定し、減衰器6の減衰量を設定する。なお、減衰器6のレベル低減量が離散的にしか調整できない場合は、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルがレベルIo以下の範囲内で測定誤差120が最小になるように、減衰器6の減衰量を設定する。
次に、第一の実施形態の動作を説明する。
第8図は、第一の実施形態の動作を示すフローチャートである。
まず、レベル設定部30により減衰器6の減衰量の設定を行なう(S10)。その後、信号源2から変調信号を出力させ、被測定物4に与える。被測定物4は、変調信号を受けて、増幅し、出力信号を出力する。スペクトラムアナライザ1は、被測定物4からの出力信号を受けて、被測定物4の隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)の測定を行なう(S20)。この際、測定誤差が最小となるように、減衰器6の減衰量の設定が行なわれているため、被測定物4の隣接チャネル漏洩電力比をより正確に測定することができる。
第9図は、減衰器6の減衰量の設定の際の動作を示すフローチャートである。
まず、信号源2から変調信号を出力させ、被測定物4に与える。被測定物4は、変調信号を受けて、増幅し、出力信号を出力する。スペクトラムアナライザ1は、被測定物4からの出力信号を受ける。
出力信号は減衰器6(減衰量は、大きく(例えば40dB程度)しておく)を介して、特性測定部8に与えられる。出力信号はRF信号処理部10によりIF信号に変換され、パワー測定部21に与えられる。パワー測定部21はIF信号のパワー[dBm]を測定する(S101)。
IF信号は、中心周波数測定部22にも与えられる。中心周波数測定部22はIF信号の中心周波数を測定する(S102)。
さらに、スペクトラムアナライザ1の利用者が、ソフトキー32を押して、信号源2が出力する変調信号のキャリアの個数を入力する。これにより、レベル設定部30のキャリア数取得部310が、信号源2が出力する変調信号のキャリアの個数を取得する(S104)。
レベル設定部30は、パワー測定部21からIF信号のパワーの測定値を受け、中心周波数測定部22から中心周波数を受ける。そして、歪み(S/R)110、ノイズ(N/S)112および信号純度(C/N)114を算出する(S106)。
さらに、歪み(S/R)110、ノイズ(N/S)112および信号純度(C/N)114に基づき、測定誤差算出部330が測定誤差120を算出する(S108)。
そして、最適レベル決定部340が、測定誤差120が最小となるようなレベルIo(第3図参照)を決定する(S110)。
最後に、減衰量決定部350がレベルIoおよびIF信号のパワーの測定値に基づき、減衰器6によるレベル低減の程度(減衰量)を決定する(S112)。決定された減衰量を減衰器6の減衰量として設定する。
第一の実施形態によれば、特性測定部8に起因するACLRの測定誤差成分を合成した測定誤差120が最小になるように、レベル設定部30が、減衰器6による出力信号のレベル低減の程度(減衰量)を設定する。よって、被測定物4の隣接チャネル漏洩電力比をより正確に測定することができる。
第二の実施形態
第二の実施形態は、スペクトラムアナライザ1が測定する被測定物4の特性が、EVM(Error Vector Magnitude)である点が第一の実施形態と異なる。
第10図は、第二の実施形態にかかるスペクトラムアナライザ(測定装置)1の構成を示すブロック図である。スペクトラムアナライザ1は、端子1a、減衰器(レベル調整手段)6、特性測定部8、レベル設定部30、ソフトキー32を備える。以下、第一の実施形態と同様な部分は同じ番号を付して説明を省略する。
端子1a、減衰器(レベル調整手段)6、ソフトキー32は第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
特性測定部8は、被測定物4から出力される出力信号に基づき、被測定物4の特性EVM(Error Vector Magnitude)の測定を行なう。
特性測定部8は、RF信号処理部10、パワー測定部21、中心周波数測定部22、バンドパスフィルタ42、A/Dコンバータ(デジタル処理手段)44、EVM測定部46を有する。RF信号処理部10、パワー測定部21、中心周波数測定部22は、第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
バンドパスフィルタ42は、IF信号の内の所定帯域の信号を通過させる。A/Dコンバータ44は、バンドパスフィルタ42を通過したIF信号(アナログの信号である)を、デジタル信号に変換する。EVM測定部46は、A/Dコンバータ44によりデジタル信号に変換されたIF信号に基づき、被測定物4のEVMを測定する。EVM自体の測定法は周知ゆえ説明を省略する。
第11図は、第二の実施形態にかかるレベル設定部30の構成を示すブロック図である。レベル設定部30は、キャリア数取得部310、歪み算出部322、ノイズ算出部324、信号純度算出部326、測定誤差算出部330、最適レベル決定部340、減衰量決定部350、デジタルダイナミックレンジ記録部360を有する。
キャリア数取得部310、歪み算出部322、ノイズ算出部324、信号純度算出部326および測定誤差算出部330、減衰量決定部350は第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
デジタルダイナミックレンジ記録部360は、A/Dコンバータ44のダイナミックレンジD、すなわち、A/Dコンバータ44が出力するデジタル信号のレベルの最大値を記録する。
最適レベル決定部340は、デジタルダイナミックレンジ記録部360からダイナミックレンジDを読み出す。そして、ダイナミックレンジD以下の範囲内で、測定誤差120が最小となるようなレベルを決定する。
第12図は、第二の実施形態における最適レベル決定部340の動作を説明するための図である。第12図(a)に示すように、ダイナミックレンジD<レベルIoの場合は、ダイナミックレンジDが、測定誤差120が最小となるようなレベルとなる。第12図(b)に示すように、ダイナミックレンジD>レベルIoの場合は、レベルIoが、測定誤差120が最小となるようなレベルとなる。
減衰量決定部350は、最適レベル決定部340が決定したレベルを受ける。さらに、パワー測定部21からIF信号のパワーの測定値を受ける。そして、IF信号のパワーから最適レベル決定部340が決定したレベルを減じて、減衰器6によるレベル低減の程度(減衰量)を決定し、減衰器6の減衰量を設定する。なお、減衰器6のレベル低減量が離散的にしか調整できない場合は、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルがレベルIo以下の範囲内で測定誤差120が最小になるように、減衰器6の減衰量を設定する。
第二の実施形態の動作は、第一の実施形態と同様である。
第二の実施形態によれば、被測定物4のEVMを測定するような、デジタル処理を要する場合でも、デジタル処理のダイナミックレンジに応じて、レベル設定部30が、減衰器6による出力信号のレベル低減の程度(減衰量)を設定する。よって、被測定物4のEVMをより正確に測定することができる。
また、上記の実施形態は、以下のようにして実現できる。CPU、ハードディスク、メディア(フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROMなど)読み取り装置を備えたコンピュータのメディア読み取り装置に、上記の各部分(例えば、レベル設定部30)を実現するプログラムを記録したメディアを読み取らせて、ハードディスクにインストールする。このような方法でも、上記の機能を実現できる。
第一の実施形態
第1図は、第一の実施形態にかかるスペクトラムアナライザ(測定装置)1が利用される測定システムの構成を示すブロック図である。測定システムは、スペクトラムアナライザ1、信号源2、被測定物(DUT:Device Under Test)4を備える。
信号源2は、変調信号(例えば、WCDMAにおいて使用される1キャリアあるいはマルチキャリアの信号)を出力する。
被測定物(DUT:Device Under Test)4は、例えば増幅器である。被測定物4は、信号源2から変調信号を受けて、増幅し、出力信号を出力する。
スペクトラムアナライザ1は、被測定物4からの出力信号を受けて、被測定物4の特性(例えば、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Power Ratio))の測定を行なう。
第2図は、第一の実施形態にかかるスペクトラムアナライザ(測定装置)1の構成を示すブロック図である。スペクトラムアナライザ1は、端子1a、減衰器(レベル調整手段)6、特性測定部8、レベル設定部30、ソフトキー32を備える。
端子1aは、被測定物4からの出力信号を受けるための端子である。この出力信号は、RF信号である。
減衰器(レベル調整手段)6は、被測定物4からの出力信号を端子1aを介して受ける。そして、出力信号のレベルを低くしてから特性測定部8に与える。
特性測定部8は、被測定物4から出力される出力信号に基づき、被測定物4の特性(例えば、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR:Adjacent Channel Leakage Power Ratio))の測定を行なう。
特性測定部8は、RF信号処理部10、ACLR測定部20、パワー測定部21、中心周波数測定部22を有する。
RF信号処理部10は、減衰器6からレベルが低減された出力信号(RF信号)を受けて、ダウンコンバートを行ない、IF信号を出力する。RF信号処理部10は、第一次ローカル発振器14a、第一次ミキサ14b、アンプ16、第二次ローカル発振器18a、第二次ミキサ18bを有する。
第一次ローカル発振器14aは、第一次ローカル信号を生成して、第一次ミキサ14bに与える。第一次ミキサ14bは、減衰器6からレベルが低減された出力信号(RF信号)と、第一次ローカル信号とを混合して、周波数を低減する。アンプ16は、第一次ミキサ14bの出力を増幅する。第二次ローカル発振器18aは、第二次ローカル信号を生成して、第二次ミキサ18bに与える。第二次ミキサ18bは、アンプ16の出力と、第二次ローカル信号とを混合して、周波数を低減する。第二次ミキサ18bの出力はIF信号であり、RF信号処理部10の出力となる。
なお、ミキサおよびローカル発振器を二個ずつ使用するように説明を行なったが、三個以上ずつ用いてもかまわない。
ACLR測定部20は、RF信号処理部10から出力されたIF信号を受けて、隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)の測定を行なう。ACLR自体の測定法は周知ゆえ説明を省略する。
パワー測定部21は、RF信号処理部10から出力されたIF信号を受けて、パワー[dBm]を測定する。パワー測定部21の測定結果が、端子1aに与えられるRF信号のレベルである。
中心周波数測定部22は、RF信号処理部10から出力されたIF信号の中心周波数を測定する。
ソフトキー32は、スペクトラムアナライザ1の利用者が、信号源2が出力する変調信号のキャリアの個数を入力するための入力デバイスである。例えば、キャリアが1個あるいは複数個であるといったことを入力する。ソフトキー32は、例えば、“ACP”、“Multi Carrier ACP”の二種類のキーがある。
レベル設定部30は、パワー測定部21からIF信号のパワーの測定値を受け、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、ソフトキー32からキャリアの個数を決定するための信号を受ける。そして、これらの受けた信号等に基づき、減衰器6による出力信号のレベル低減の程度を設定する。例えば、減衰器6により、出力信号のレベルを5dBあるいは10dB低減するといったことを設定する。
第3図は、特性測定部8(特にRF信号処理部10)に起因するACLRの測定誤差成分を示す図である。特性測定部8に起因するACLRの測定誤差成分には、歪み(S/R)110、ノイズ(N/S)112、信号純度(C/N)114の三種類がある。これらの測定誤差成分を合成すると、測定誤差120となる。なお、歪み(S/R)110、ノイズ(N/S)112、信号純度(C/N)114および測定誤差120の単位はdBcである。また、測定誤差120は、DUT4のACLRに加算され、スペアナ1の利用者には、DUT4のACLR+測定誤差120が、DUT4のACLRとして認識される。
RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルが大きい程、歪み(S/R)110は大きく、ノイズ(N/S)112は小さくなる。ただし、信号純度(C/N)114は、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルによっては変化しない。よって、測定誤差120は、歪み(S/R)110およびノイズ(N/S)112のグラフの交点の近傍すなわち、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルIoにおいて、最小値をとる。レベル設定部30は、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルがIoになるように、減衰器6による出力信号のレベル低減の程度(減衰量)を設定する。
例えば、レベルIo=−20dBmであり、端子1aに与えられるRF信号のレベル(パワー測定部21により測定できる)が−5dBmであるとする。この場合、減衰器6が、−5−(−20)=15dBだけ出力信号のレベル低減を行なうように設定する。
なお、減衰器6のレベル低減量が離散的にしか調整できない場合がある。例えば、5dBずつしかレベル低減量を調整できない場合がある。このとき、レベルIo=−17dBmであり、端子1aに与えられるRF信号のレベルが−10dBmであるとする。この場合、減衰器6が5dBだけレベル低減を行なえば、−10−5=−15dBmとなり、10dBだけレベル低減を行なえば、−10−10=−20dBmとなる。いずれもレベルIoに一致しない。このような場合は、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルがレベルIo以下の範囲内で測定誤差120が最小になるようにする。よって、10dBだけレベル低減を行い、−10−10=−20dBmのレベルの信号をRF信号処理部10に与える。減衰器6が5dBだけレベル低減を行なっても、−10−5=−15dBm>−17dBmであるため、減衰器6に5dBだけレベル低減を行なわせることはない。
RF信号処理部10に与える信号のレベルが低い方が、RF信号処理部10におけるノイズ補正(Noise Correction)機能を考慮に入れると、測定誤差を小さくできる可能性が高い。よって、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルがレベルIo以下の範囲内で測定誤差120が最小になるようにする。
第4図は、第一の実施形態にかかるレベル設定部30の構成を示すブロック図である。レベル設定部30は、キャリア数取得部310、歪み算出部322、ノイズ算出部324、信号純度算出部326、測定誤差算出部330、最適レベル決定部340、減衰量決定部350を有する。
キャリア数設定部310は、どのソフトキー32が押されたかという情報に基づき、信号源2が出力する変調信号のキャリアの個数を取得する。ソフトキー32のうち“ACP”が押されたならば1キャリアであるという情報が、“Multi Carrier ACP”が押されたならば複数のキャリア(マルチキャリア)であるという情報が取得される。
歪み算出部322は、キャリア数設定部310からキャリア数を、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、歪み(S/R)110を算出する。第5図は、歪み算出部322の構成を示すブロック図である。歪み算出部322は、IP3オフセット記録部322a、IP3オフセット読出部322b、IP3記録部322c、歪み決定部322dを有する。
IP3オフセット記録部322aは、変調信号のキャリア数に対応づけて、IP3オフセットを記録する。例えば、IP3オフセットは、1キャリアの場合は8dB、マルチキャリアの場合は−5dBである。ただし、信号源2はWCDMAに基づく変調信号を出力するものとする。
IP3オフセット読出部322bは、キャリア数設定部310からキャリア数を受ける。そして、受けたキャリア数に対応するIP3オフセットをIP3オフセット記録部322aから読み出して、出力する。
IP3記録部322cは、RF信号処理部10から出力されたIF信号の中心周波数に対応づけてIP3を記録している。なお、IP3(インターセプトポイント)の定義は、周知なので説明を省略する。なお、記録されているIP3は、スペクトラムアナライザ1の製造者等が定める標準的な値でもよいし、スペクトラムアナライザ1を実測して得た値でもよい。また、IP3記録部322cはEEPROMによって実装できる。
歪み決定部322dは、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、受けた中心周波数に対応するIP3をIP3記録部322cから読み出す。そして、IP3オフセット読出部322bからIP3オフセットを受ける。さらに、歪み決定部322dは、以下のようにして歪みS/Rを決定する。
S/R=−(IP3+IP3 Offset−Input Level)×2
ただし、IP3 OffsetはIP3オフセットを意味し、Input LevelはRF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルを意味する。なお、Input Levelは−25〜+10dBmまで変化する変数とする。このようにして得られた歪みS/Rを、Input Levelを横軸にとって、プロットすると、歪み(S/R)110(第3図参照)が得られる。
ノイズ算出部324は、キャリア数設定部310からキャリア数を、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、ノイズ(N/S)112を算出する。第6図は、ノイズ算出部324の構成を示すブロック図である。ノイズ算出部324は、変調帯域幅記録部324a、変調帯域幅読出部324b、ノイズレベル記録部324c、ノイズ決定部324dを有する。
変調帯域幅記録部324aは、変調信号のキャリア数に対応づけて、変調帯域幅を記録する。例えば、変調帯域幅は、マルチキャリアの場合は3.84MHzである。ただし、信号源2はWCDMAに基づく変調信号を出力するものとする。
変調帯域幅読出部324bは、キャリア数設定部310からキャリア数を受ける。そして、受けたキャリア数に対応する変調帯域幅を変調帯域幅記録部324aから読み出して、出力する。
ノイズレベル記録部324cは、RF信号処理部10から出力されたIF信号の中心周波数に対応づけてノイズレベルを記録している。ノイズレベルは、ノイズN/Sの内、中心周波数により定められる成分である。なお、記録されているノイズレベルは、スペクトラムアナライザ1の製造者等が定める標準的な値でもよいし、スペクトラムアナライザ1を実測して得た値でもよい。また、ノイズレベル記録部324cはEEPROMによって実装できる。
ノイズ決定部324dは、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、受けた中心周波数に対応するノイズレベルをノイズレベル記録部324cから読み出す。そして、変調帯域幅読出部324bから変調帯域幅を受ける。さらに、ノイズ決定部324dは、以下のようにしてノイズN/Sを決定する。
N/S=Noise Level−Input Level+10×log(BW)
ただし、Noise Levelはノイズレベルを意味し、Input LevelはRF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルを意味し、BWは変調帯域幅を意味する。なお、Input Levelは−25〜+10dBmまで変化する変数とする。このようにして得られたノイズN/Sを、Input Levelを横軸にとって、プロットすると、ノイズ(N/S)112(第3図参照)が得られる。
信号純度算出部326は、キャリア数設定部310からキャリア数を、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、信号純度(C/N)114を算出する。第7図は、信号純度算出部326の構成を示すブロック図である。信号純度算出部326は、変調帯域幅記録部326a、変調帯域幅読出部326b、信号純度標準値記録部326c、信号純度決定部326dを有する。
変調帯域幅記録部326aは、変調信号のキャリア数に対応づけて、変調帯域幅を記録する。例えば、変調帯域幅は、マルチキャリアの場合は3.84MHzである。ただし、信号源2はWCDMAに基づく変調信号を出力するものとする。
変調帯域幅読出部326bは、キャリア数設定部310からキャリア数を受ける。そして、受けたキャリア数に対応する変調帯域幅を変調帯域幅記録部326aから読み出して、出力する。
信号純度記録部326cは、RF信号処理部10から出力されたIF信号の中心周波数に対応づけて信号純度の値を記録している。なお、記録されている信号純度の値は、スペクトラムアナライザ1の製造者等が定める標準的な値でもよいし、スペクトラムアナライザ1を実測して得た値でもよい。また、信号純度記録部326cはEEPROMによって実装できる。
信号純度決定部326dは、中心周波数測定部22から中心周波数を受け、受けた中心周波数に対応する信号純度の値を信号純度記録部326cから読み出す。そして、変調帯域幅読出部326bから変調帯域幅を受ける。さらに、信号純度決定部326dは、以下のようにして信号純度C/Nを決定する。
C/N=CN_CW+10×log(BW)
ただし、CN_CWは、信号純度記録部326cから読み出された信号純度の値を意味する。なお、Input Levelは−25〜+10dBmまで変化する変数とする。このようにして得られた信号純度C/Nを、Input Levelを横軸にとって、プロットすると、信号純度(C/N)114(第3図参照)が得られる。
測定誤差算出部330は、歪み算出部322の算出した歪み(S/R)、ノイズ算出部324の算出したノイズ(N/S)および信号純度算出部326の算出した信号純度(C/N)に基づき測定誤差を算出する。ただし、測定誤差は下記のようにして算出される。
測定誤差=10×log(10{(S/R)/10}+10{(N/S)/10}+10{(C/N)/10})
最適レベル決定部340は、測定誤差120が最小となるようなレベルIo(第3図参照)を決定する。
減衰量決定部350は、最適レベル決定部340からレベルIoを受ける。さらに、パワー測定部21からIF信号のパワーの測定値を受ける。そして、IF信号のパワーからレベルIoを減じて、減衰器6によるレベル低減の程度(減衰量)を決定し、減衰器6の減衰量を設定する。なお、減衰器6のレベル低減量が離散的にしか調整できない場合は、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルがレベルIo以下の範囲内で測定誤差120が最小になるように、減衰器6の減衰量を設定する。
次に、第一の実施形態の動作を説明する。
第8図は、第一の実施形態の動作を示すフローチャートである。
まず、レベル設定部30により減衰器6の減衰量の設定を行なう(S10)。その後、信号源2から変調信号を出力させ、被測定物4に与える。被測定物4は、変調信号を受けて、増幅し、出力信号を出力する。スペクトラムアナライザ1は、被測定物4からの出力信号を受けて、被測定物4の隣接チャネル漏洩電力比(ACLR)の測定を行なう(S20)。この際、測定誤差が最小となるように、減衰器6の減衰量の設定が行なわれているため、被測定物4の隣接チャネル漏洩電力比をより正確に測定することができる。
第9図は、減衰器6の減衰量の設定の際の動作を示すフローチャートである。
まず、信号源2から変調信号を出力させ、被測定物4に与える。被測定物4は、変調信号を受けて、増幅し、出力信号を出力する。スペクトラムアナライザ1は、被測定物4からの出力信号を受ける。
出力信号は減衰器6(減衰量は、大きく(例えば40dB程度)しておく)を介して、特性測定部8に与えられる。出力信号はRF信号処理部10によりIF信号に変換され、パワー測定部21に与えられる。パワー測定部21はIF信号のパワー[dBm]を測定する(S101)。
IF信号は、中心周波数測定部22にも与えられる。中心周波数測定部22はIF信号の中心周波数を測定する(S102)。
さらに、スペクトラムアナライザ1の利用者が、ソフトキー32を押して、信号源2が出力する変調信号のキャリアの個数を入力する。これにより、レベル設定部30のキャリア数取得部310が、信号源2が出力する変調信号のキャリアの個数を取得する(S104)。
レベル設定部30は、パワー測定部21からIF信号のパワーの測定値を受け、中心周波数測定部22から中心周波数を受ける。そして、歪み(S/R)110、ノイズ(N/S)112および信号純度(C/N)114を算出する(S106)。
さらに、歪み(S/R)110、ノイズ(N/S)112および信号純度(C/N)114に基づき、測定誤差算出部330が測定誤差120を算出する(S108)。
そして、最適レベル決定部340が、測定誤差120が最小となるようなレベルIo(第3図参照)を決定する(S110)。
最後に、減衰量決定部350がレベルIoおよびIF信号のパワーの測定値に基づき、減衰器6によるレベル低減の程度(減衰量)を決定する(S112)。決定された減衰量を減衰器6の減衰量として設定する。
第一の実施形態によれば、特性測定部8に起因するACLRの測定誤差成分を合成した測定誤差120が最小になるように、レベル設定部30が、減衰器6による出力信号のレベル低減の程度(減衰量)を設定する。よって、被測定物4の隣接チャネル漏洩電力比をより正確に測定することができる。
第二の実施形態
第二の実施形態は、スペクトラムアナライザ1が測定する被測定物4の特性が、EVM(Error Vector Magnitude)である点が第一の実施形態と異なる。
第10図は、第二の実施形態にかかるスペクトラムアナライザ(測定装置)1の構成を示すブロック図である。スペクトラムアナライザ1は、端子1a、減衰器(レベル調整手段)6、特性測定部8、レベル設定部30、ソフトキー32を備える。以下、第一の実施形態と同様な部分は同じ番号を付して説明を省略する。
端子1a、減衰器(レベル調整手段)6、ソフトキー32は第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
特性測定部8は、被測定物4から出力される出力信号に基づき、被測定物4の特性EVM(Error Vector Magnitude)の測定を行なう。
特性測定部8は、RF信号処理部10、パワー測定部21、中心周波数測定部22、バンドパスフィルタ42、A/Dコンバータ(デジタル処理手段)44、EVM測定部46を有する。RF信号処理部10、パワー測定部21、中心周波数測定部22は、第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
バンドパスフィルタ42は、IF信号の内の所定帯域の信号を通過させる。A/Dコンバータ44は、バンドパスフィルタ42を通過したIF信号(アナログの信号である)を、デジタル信号に変換する。EVM測定部46は、A/Dコンバータ44によりデジタル信号に変換されたIF信号に基づき、被測定物4のEVMを測定する。EVM自体の測定法は周知ゆえ説明を省略する。
第11図は、第二の実施形態にかかるレベル設定部30の構成を示すブロック図である。レベル設定部30は、キャリア数取得部310、歪み算出部322、ノイズ算出部324、信号純度算出部326、測定誤差算出部330、最適レベル決定部340、減衰量決定部350、デジタルダイナミックレンジ記録部360を有する。
キャリア数取得部310、歪み算出部322、ノイズ算出部324、信号純度算出部326および測定誤差算出部330、減衰量決定部350は第一の実施形態と同様であり説明を省略する。
デジタルダイナミックレンジ記録部360は、A/Dコンバータ44のダイナミックレンジD、すなわち、A/Dコンバータ44が出力するデジタル信号のレベルの最大値を記録する。
最適レベル決定部340は、デジタルダイナミックレンジ記録部360からダイナミックレンジDを読み出す。そして、ダイナミックレンジD以下の範囲内で、測定誤差120が最小となるようなレベルを決定する。
第12図は、第二の実施形態における最適レベル決定部340の動作を説明するための図である。第12図(a)に示すように、ダイナミックレンジD<レベルIoの場合は、ダイナミックレンジDが、測定誤差120が最小となるようなレベルとなる。第12図(b)に示すように、ダイナミックレンジD>レベルIoの場合は、レベルIoが、測定誤差120が最小となるようなレベルとなる。
減衰量決定部350は、最適レベル決定部340が決定したレベルを受ける。さらに、パワー測定部21からIF信号のパワーの測定値を受ける。そして、IF信号のパワーから最適レベル決定部340が決定したレベルを減じて、減衰器6によるレベル低減の程度(減衰量)を決定し、減衰器6の減衰量を設定する。なお、減衰器6のレベル低減量が離散的にしか調整できない場合は、RF信号処理部10に与えられる出力信号(RF信号)のレベルがレベルIo以下の範囲内で測定誤差120が最小になるように、減衰器6の減衰量を設定する。
第二の実施形態の動作は、第一の実施形態と同様である。
第二の実施形態によれば、被測定物4のEVMを測定するような、デジタル処理を要する場合でも、デジタル処理のダイナミックレンジに応じて、レベル設定部30が、減衰器6による出力信号のレベル低減の程度(減衰量)を設定する。よって、被測定物4のEVMをより正確に測定することができる。
また、上記の実施形態は、以下のようにして実現できる。CPU、ハードディスク、メディア(フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROMなど)読み取り装置を備えたコンピュータのメディア読み取り装置に、上記の各部分(例えば、レベル設定部30)を実現するプログラムを記録したメディアを読み取らせて、ハードディスクにインストールする。このような方法でも、上記の機能を実現できる。
Claims (12)
- 被測定物から出力される出力信号を受け、前記出力信号のレベルを調整してから出力するレベル調整手段と、
前記レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、前記被測定物の特性の測定を行なう特性測定手段と、
前記測定の際の測定誤差が最小となるように、前記レベル調整手段による前記出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定手段と、
を備えた測定装置。 - 請求項1に記載の測定装置であって、
前記測定誤差は、
前記特性測定手段に起因し、
前記特性測定手段に与えられる前記出力信号のレベルにより変動する、
測定装置。 - 請求項1または2に記載の測定装置であって、
信号純度、前記出力信号のレベルが大きい程に前記測定誤差を大きくする歪み、前記出力信号のレベルが大きい程に前記測定誤差を小さくするノイズ、に基づき前記測定誤差を算出する測定誤差算出手段、
を備えた測定装置。 - 請求項3に記載の測定装置であって、
前記歪みは、前記測定装置のIP3に基づき定められる、
測定装置。 - 請求項3に記載の測定装置であって、
前記ノイズは、前記特性測定手段により測定される信号の周波数に基づき決定されるノイズレベルに基づき定められる、
測定装置。 - 請求項3に記載の測定装置であって、
前記ノイズは、前記出力信号の変調帯域幅に基づき定められる、
測定装置。 - 請求項3に記載の測定装置であって、
前記信号純度は、前記出力信号の変調帯域幅に基づき定められる、
測定装置。 - 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の測定装置であって、
前記レベル調整手段が、前記測定誤差が最小となるような前記出力信号のレベル以下の範囲内で前記測定誤差が最小となるように、前記出力信号のレベルを調整できるように、前記レベル設定手段が前記出力信号のレベルの調整の程度を離散的に設定する、
測定装置。 - 請求項1ないし7のいずれか一項に記載の測定装置であって、
前記特性測定手段は、デジタル処理を行なうデジタル処理手段を有し、
前記レベル調整手段が、前記デジタル処理手段において処理可能な範囲内で前記測定誤差が最小となるように、前記出力信号のレベルを調整できるように、前記レベル設定手段が前記出力信号のレベルの調整の程度を設定する、
測定装置。 - レベル調整手段が、被測定物から出力される出力信号を受け、前記出力信号のレベルを調整してから出力するレベル調整工程と、
特性測定手段が、前記レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、前記被測定物の特性の測定を行なう特性測定工程と、
レベル設定手段が、前記測定の際の測定誤差が最小となるように、前記レベル調整手段による前記出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定工程と、
を備えた測定方法。 - 被測定物から出力される出力信号を受け、前記出力信号のレベルを調整してから出力するレベル調整手段と、前記レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、前記被測定物の特性の測定を行なう特性測定手段とを有する測定装置における処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記測定の際の測定誤差が最小となるように、前記レベル調整手段による前記出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定処理、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。 - 被測定物から出力される出力信号を受け、前記出力信号のレベルを調整してから出力するレベル調整手段と、前記レベル調整手段から出力される出力信号を受けて、前記被測定物の特性の測定を行なう特性測定手段とを有する測定装置における処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体であって、
前記測定の際の測定誤差が最小となるように、前記レベル調整手段による前記出力信号のレベルの調整の程度を設定するレベル設定処理、
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読み取り可能な記録媒体。
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